JP2011164445A - プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置 Download PDF

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芳樹 辻田
Minoru Takeda
実 武田
Akihiro Ueki
亮裕 植木
Hajime Honma
肇 本間
Keiji Akamatsu
慶治 赤松
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Abstract

【課題】高精細度、大画面のプラズマディスプレイパネルであっても、安定した書込み放電を発生する。
【解決手段】走査電極および維持電極からなる表示電極対とデータ電極とを有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルを、書込み期間と、ベース電位から維持パルス電圧まで上昇し、その後ベース電位まで下降する維持パルスを表示電極対に印加する維持期間とを有する複数のサブフィールドで1フィールドを構成して駆動するプラズマディスプレイパネルの駆動方法において、維持期間の最後の維持パルスを維持電極に印加した後、上昇する傾斜電圧を走査電極に印加し、かつ、維持期間の最後の維持パルスの立ち下がりに、維持電極に印加する電圧がランプ状に下降する期間を設ける。
【選択図】図3

Description

本発明は、壁掛けテレビや大型モニターに用いられるプラズマディスプレイパネルの駆動方法およびそれを用いたプラズマディスプレイ装置に関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、「パネル」と略記する)は、行方向に長い走査電極および維持電極からなる表示電極対を複数形成した前面基板と、列方向に長いデータ電極を複数形成した背面基板とを対向配置し、表示電極対とデータ電極とが交差する位置のそれぞれに放電セルが形成されている。
パネルを駆動する方法としてはサブフィールド法、すなわち、1フィールド期間を複数のサブフィールドに分割した上で、発光させるサブフィールドの組み合わせによって階調表示を行う方法が一般的である。
各サブフィールドは、初期化期間、書込み期間および維持期間を有し、初期化期間では初期化放電を発生し、続く書込み動作に必要な壁電荷を各電極上に形成する。書込み期間では、表示を行うべき放電セルにおいて選択的に書込み放電を発生し壁電荷を形成する。そして維持期間では、走査電極と維持電極とからなる表示電極対に交互に維持パルスを印加し、書込み放電を起こした放電セルで維持放電を発生させ、対応する放電セルの蛍光体層を発光させることにより画像表示を行う。
プラズマディスプレイ装置は、このサブフィールド法によってパネルを駆動するために、走査電極駆動回路、維持電極駆動回路、データ電極駆動回路を備えており、画像信号にもとづきそれぞれの電極に駆動電圧波形を印加して、画像を表示する。
また、サブフィールド法の1つとして、緩やかに変化する電圧波形を用いて初期化放電を行い、さらに維持放電を行った放電セルに対して選択的に初期化放電を行うことで、階調表示に関係しない発光を極力減らしコントラスト比を向上させる駆動方法が開示されている。
具体的には、複数のサブフィールドのうち、1つのサブフィールドの初期化期間においては全ての放電セルを初期化する全セル初期化動作を行い、他のサブフィールドの初期化期間においては維持放電を行った放電セルのみ初期化する選択初期化動作を行う。その結果、表示に関係のない発光は全セル初期化動作の放電にともなう発光のみとなりコントラストの高い画像表示が可能となる(例えば、特許文献1参照)。これにより、画像の表示に関係のない発光に依存して変化する黒表示領域の輝度(以下、「黒輝度」と略記する)は全セル初期化動作における微弱発光だけとなり、コントラストの高い画像表示が可能となる。
特開2000−242224号公報
高精細度、大画面のパネルでは、駆動しなければならない電極の数が増加し、また、駆動時のインピーダンスも増加するため、消費電力が増大する傾向にある。そのため、そのようなパネルを備えたプラズマディスプレイ装置では、さらなる消費電力の削減が求められている。しかし、消費電力を削減するために駆動電圧を低減すると、放電が不安定になる。
また、パネルの高精細化にともない微細化された放電セルでは、初期化放電によって放電セル内に形成された壁電荷が、隣接する放電セルに発生する書込み放電の影響を受けて変化しやすいことが確認されている。例えば、書込み放電を発生させない放電セルの壁電荷は、その放電セルに隣接する書込み放電を発生させる放電セルの影響を受けて減少することが確認されている(以下、このような現象を「電荷抜け」と記す)。そして、放電セルに電荷抜けが発生して壁電荷が大きく減少すると、書込み放電を発生させるべき放電セルで書込み放電が発生しないという現象(以下、「不灯」とも記す)が発生し、画像表示品質を劣化させてしまうおそれがある。
このとき、書込みパルスの振幅を大きくして放電セルに印加する電圧を高めれば、書込み放電は安定して発生する。しかし、書込みパルスの振幅を大きくすると、消費電力が増大する。また、書込みパルスの振幅を大きくし過ぎると、書込み放電を発生させるべきでない放電セルで書込み放電が発生するという問題も発生する。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、高精細度、大画面のパネルであっても、安定した書込み放電を発生させることが可能なパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、走査電極および維持電極からなる表示電極対とデータ電極とを有する放電セルを複数備えたパネルを、書込み期間と、ベース電位から維持パルス電圧まで上昇し、その後ベース電位まで下降する維持パルスを表示電極対に印加する維持期間とを有する複数のサブフィールドで1フィールドを構成して駆動するパネルの駆動方法であって、維持期間の最後の維持パルスを維持電極に印加した後、上昇する傾斜電圧を走査電極に印加し、かつ、最後の維持パルスの立ち下がりに、維持電極に印加する電圧がランプ状に下降する期間を設けることを特徴とする。この方法により、高精細度、大画面パネルであっても、消去放電の発生直前に自己消去放電が発生するのを防止できるので、安定した書込み放電を行うことが可能となる。
また、本発明のパネルの駆動方法において、維持期間の最後の維持パルスの波形形状は、電圧が、維持パルス電圧からベース電位までランプ状に下降する立ち下がりを有してもよい。
また、本発明のパネルの駆動方法において、維持期間の最後の維持パルスの波形形状は、電圧が、維持パルス電圧から所定の第1電圧までは急峻に下降し、第1電圧からベース電位まではランプ状に下降する立ち下がりを有してもよい。
また、本発明のパネルの駆動方法において、維持期間の最後の維持パルスの波形形状は、電圧が、維持パルス電圧から所定の第2電圧まではランプ状に下降し、第2電圧からベース電位までは急峻に下降する立ち下がりを有してもよい。
また、本発明のパネルの駆動方法において、維持期間の最後の維持パルスの波形形状は、電圧が、維持パルス電圧から所定の第1電圧までは急峻に下降し、第1電圧から所定の第2電圧まではランプ状に下降し、第2電圧からベース電位までは急峻に下降する立ち下がりを有してもよい。
また、本発明のパネルの駆動方法において、維持期間の最後の維持パルスの波形形状は、電圧が、維持パルス電圧から所定の第1電圧までは急峻に下降し、第1電圧から所定の第2電圧までは階段状に下降し、第2電圧からベース電位までは急峻に下降する立ち下がりを有してもよい。
また、本発明のパネルの駆動方法においては、走査電極にランプ状に下降する傾斜電圧を印加する初期化期間を有するサブフィールドを設けるとともに、維持期間の最後の維持パルスの立ち下がりにおいて、維持電極に印加する電圧をランプ状に下降するときの勾配を、上述の傾斜電圧と等しい勾配にしてもよい。
また本発明は、走査電極および維持電極からなる表示電極対とデータ電極とを有する放電セルを複数備えたパネルと、書込み期間と、ベース電位から維持パルス電圧まで上昇し、その後ベース電位まで下降する維持パルスを表示電極対に印加する維持期間とを有する複数のサブフィールドで1フィールドを構成してパネルを駆動する駆動回路とを備えたプラズマディスプレイ装置であって、駆動回路は、維持期間の最後の維持パルスを維持電極に印加するように維持パルスを発生するとともに、維持期間の最後の維持パルスの発生後に、上昇する傾斜電圧を走査電極に印加し、かつ、最後の維持パルスの立ち下がりに、維持電極に印加する電圧がランプ状に下降する期間を有する波形形状にして最後の維持パルスを発生することを特徴とする。この構成により、消去放電の発生直前に自己消去放電が発生するのを防止できるので、高精細度、大画面パネルであっても、安定した書込み放電を行うことが可能となる。
また、本発明のプラズマディスプレイ装置において、駆動回路は、走査電極に印加する維持パルスを発生する維持パルス発生回路と、維持電極に印加する維持パルスを発生する維持パルス発生回路とを有し、維持電極に印加する維持パルスを発生する維持パルス発生回路に、ランプ状に下降する傾斜電圧を発生する傾斜電圧発生回路を有する構成としてもよい。
また、本発明のプラズマディスプレイ装置において、駆動回路は、走査電極にランプ状に下降する傾斜電圧を印加する傾斜電圧発生回路を備え、傾斜電圧を発生する初期化期間を有するサブフィールドを設けてパネルを駆動し、維持期間の最後の維持パルスの立ち下がりを発生させる際に、維持電極をハイインピーダンス状態にするとともに、上述の傾斜電圧発生回路を用いて走査電極の電圧をランプ状に下降させることで、パネルの電極間容量を介して維持電極の電圧をランプ状に下降させる構成であってもよい。
本発明によれば、高精細度、大画面パネルであっても、安定した書込み放電を発生させることが可能なパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置を提供することが可能となる。
本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置に用いるパネルの構造を示す分解斜視図である。 同パネルの電極配列図である。 同パネルの各電極に印加する駆動電圧波形を示す図である。 維持パルスの立ち下がりと自己消去放電との関係を調べるために用いた維持パルスの波形形状を示す波形図である。 最終変化電圧Voと自己消去放電が発生する電圧Vsの大きさとの関係を示す特性図である。 最終変化電圧Voと自己消去放電が発生する電圧Vsの大きさとの関係を示す特性図である。 本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置の回路ブロック図である。 同プラズマディスプレイ装置の走査電極駆動回路の構成を示す回路図である。 同プラズマディスプレイ装置の維持電極駆動回路の構成を示す回路図である。 同プラズマディスプレイ装置の走査電極駆動回路および維持電極駆動回路の動作の一例を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2における走査電極駆動回路および維持電極駆動回路の動作の一例を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の実施の形態3における維持期間の最後の維持パルスの波形形状を概略的に示す波形図である。 本発明の実施の形態4における維持期間の最後の維持パルスの波形形状を概略的に示す波形図である。 本発明の実施の形態5における維持期間の最後の維持パルスの波形形状を概略的に示す波形図である。 本発明の実施の形態5における維持期間の最後の維持パルスの波形形状の他の例を概略的に示す波形図である。 本発明の実施の形態6における維持パルス発生回路の構成を示す回路図である。
以下、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置について、図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置に用いるパネル10の構造を示す分解斜視図である。ガラス製の前面基板21上には、走査電極22と維持電極23とからなる表示電極対24が複数形成されている。そして表示電極対24を覆うように誘電体層25が形成され、その誘電体層25上に保護層26が形成されている。
背面基板31上にはデータ電極32が複数形成され、データ電極32を覆うように誘電体層33が形成され、さらにその上に井桁状の隔壁34が形成されている。そして、隔壁34の側面および誘電体層33上には赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の各色に発光する蛍光体層35が設けられている。
これら前面基板21と背面基板31とは、微小な放電空間を挟んで表示電極対24とデータ電極32とが交差するように対向配置され、その外周部をガラスフリット等の封着材によって封着されている。そして放電空間には、放電ガスとして、例えばネオンとキセノンとの混合ガスが封入されている。放電空間は隔壁34によって複数の区画に仕切られており、表示電極対24とデータ電極32とが交差する部分に放電セルが形成されている。そしてこれらの放電セルが放電、発光(点灯)することにより画像が表示される。
なお、パネル10の構造は上述したものに限られるわけではなく、例えばストライプ状の隔壁を備えたものであってもよい。
図2は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置に用いるパネル10の電極配列図である。パネル10には、行方向(ライン方向)に長いn本の走査電極SC1〜走査電極SCn(図1の走査電極22)およびn本の維持電極SU1〜維持電極SUn(図1の維持電極23)が配列され、列方向に長いm本のデータ電極D1〜データ電極Dm(図1のデータ電極32)が配列されている。そして、1対の走査電極SCi(i=1〜n)および維持電極SUiと1つのデータ電極Dj(j=1〜m)とが交差した部分に放電セルが形成される。すなわち、放電セルは放電空間内にm×n個形成され、それらの放電セルが形成された領域がパネル10の表示領域となる。なお、本実施の形態においては、n=768であるものとするが、本発明は何らこの数値に限定されるものではない。
次に、本実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置のパネル10の駆動方法について説明する。パネル10は、1フィールド期間を複数のサブフィールドに分割し、サブフィールド毎に各放電セルの発光・非発光を制御することによって階調表示を行うサブフィールド法によって駆動される。それぞれのサブフィールドは初期化期間、書込み期間および維持期間を有する。
本実施の形態においては、1フィールドを8のサブフィールド(第1SF、第2SF、・・・、第8SF)に分割し、各サブフィールドはそれぞれ(1、2、4、8、16、32、64、128)の輝度重みを持つものとする。しかし、本実施の形態は、サブフィールド数や各サブフィールドの輝度重みが上記の値に限定されるものではない。また、画像信号等にもとづいてサブフィールドの構成を切換える構成であってもよい。
図3は、本発明の実施の形態1におけるパネル10の各電極に印加する駆動電圧波形を示す図である。図3には、書込み期間において最初に書込み動作を行う走査電極SC1、書込み期間において最後に書込み動作を行う走査電極SCn、維持電極SU1〜維持電極SUn、およびデータ電極D1〜データ電極Dmのそれぞれに印加する駆動電圧波形を示す。また、以下における走査電極SCi、維持電極SUi、データ電極Dkは、各電極の中から画像信号にもとづき選択された電極を表す。また、以下、壁電荷の電圧のことを「壁電圧」と記す。
また、図3には、初期化期間に走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する駆動電圧の波形形状が異なる2つのサブフィールド(第1SF、第2SF)を示す。第1SFは、全ての放電セルに初期化放電を発生する全セル初期化動作を行うサブフィールド(以下、「全セル初期化サブフィールド」と記す)であり、第2SFは、直前のサブフィールドで維持放電を発生した放電セルだけに初期化放電を発生する選択初期化動作を行うサブフィールド(以下、「選択初期化サブフィールド」と記す)である。なお、他のサブフィールドにおける駆動電圧波形は、維持期間における維持パルスの発生数が異なる以外は第2SFの駆動電圧波形とほぼ同様である。
まず、全セル初期化サブフィールドである第1SFについて説明する。
図3に示す第1SFの初期化期間前半部では、データ電極D1〜データ電極Dm、維持電極SU1〜維持電極SUnにはそれぞれ電圧0(V)を印加する。走査電極SC1〜走査電極SCnには、0(V)から維持電極SU1〜維持電極SUnに対して放電開始電圧よりも低い電圧Vi1を印加し、さらに電圧Vi1から、放電開始電圧を超える電圧Vi2に向かって緩やかに(例えば、1.3V/μsecの勾配で)上昇する傾斜電圧(以下、「ランプ電圧L1」と記す)を印加する。
このランプ電圧L1が上昇する間に、各放電セルの走査電極22と維持電極23との間、および走査電極22とデータ電極32との間でそれぞれ微弱な初期化放電が持続して起こる。そして、走査電極22上部に負の壁電圧が蓄積されるとともに、データ電極32上部および維持電極23上部には正の壁電圧が蓄積される。
第1SFの初期化期間後半部では、維持電極SU1〜維持電極SUnには正の電圧Ve1を印加し、データ電極D1〜データ電極Dmには0(V)を印加する。そして、走査電極SC1〜走査電極SCnには、維持電極SU1〜維持電極SUnに対して放電開始電圧よりも低い電圧Vi3から放電開始電圧を超える負の電圧Vi4に向かって緩やかに(例えば、−2.5V/μsecの勾配で)下降する第1の下り傾斜電圧(以下、「ランプ電圧L2」と記す)を印加する。
このランプ電圧L2が下降する間に、各放電セルの走査電極22と維持電極23との間、および走査電極22とデータ電極32との間でそれぞれで微弱な初期化放電が発生する。そして、走査電極22上部の負の壁電圧および維持電極23上部の正の壁電圧が弱められ、データ電極32上部の正の壁電圧は書込み動作に適した値に調整される。
以上により、全ての放電セルに対して初期化動作を行う全セル初期化動作が終了し、全ての放電セルにおいて、続く書込み動作に必要な壁電荷が各電極上に形成される。
書込み期間では、維持電極SU1〜維持電極SUnに電圧Ve2を印加し、走査電極SC1〜走査電極SCnに電圧Vc(Vc=Va+Vscn)を印加する。次に、最初に書込み動作を行う1行目の走査電極SC1に負の電圧Vaの走査パルスを印加するとともに、1行目に発光させるべき放電セルに対応するデータ電極Dkに正の電圧Vdの書込みパルスを印加する。データ電極Dk上と走査電極SC1上との交差部の電圧差は、外部印加電圧の差(Vd−Va)に、データ電極Dk上の壁電圧と走査電極SC1上の壁電圧との差が加算されたものとなり放電開始電圧を超える。これにより、データ電極Dkと走査電極SC1との間に放電が発生する。また、維持電極SU1〜維持電極SUnに電圧Ve2を印加しているため、維持電極SU1上と走査電極SC1上との電圧差は、外部印加電圧の差である(Ve2−Va)に、維持電極SU1上の壁電圧と走査電極SC1上の壁電圧との差が加算されたものとなる。このとき、電圧Ve2を、放電開始電圧をやや下回る程度の電圧値に設定することで、維持電極SU1と走査電極SC1との間を、放電には至らないが放電が発生しやすい状態にすることができる。これにより、データ電極Dkと走査電極SC1との間に発生する放電を引き金にして、データ電極Dkと交差する領域にある維持電極SU1と走査電極SC1との間に放電を発生させることができる。こうして、走査パルスと書込みパルスとが同時に印加された放電セルでは書込み放電が発生し、走査電極SC1上に正の壁電圧が蓄積され、維持電極SU1に負の壁電圧が蓄積され、データ電極Dk上にも負の壁電圧が蓄積される。こうして、1行目の放電セルにおける書込み動作が終了する。
次に、2行目の走査電極SC2に走査パルスを印加するとともに、2行目に発光させるべき放電セルに対応するデータ電極Dkに書込みパルスを印加する。以上の書込み動作を全ての行の放電セルに対して順次行い、発光させるべき放電セルに対して選択的に書込み放電を発生させて壁電荷を形成する書込み期間が終了する。
維持期間では、輝度重みに所定の輝度倍率を乗じた数の維持パルスを表示電極対24に交互に印加して、書込み放電を発生した放電セルで維持放電を発生させて発光させる。
この維持期間では、まず走査電極SC1〜走査電極SCnに正の維持パルスを印加するとともに維持電極SU1〜維持電極SUnにベース電位となる接地電位、すなわち0(V)を印加する。維持パルスは、電極に印加する電圧が、ベース電位である0(V)から維持パルス電圧Vs(以下、単に「電圧Vs」と記す)まで上昇し、その後ベース電位まで下降する波形形状を有する。この維持パルスの印加により、書込み放電を起こした放電セルでは、走査電極SCi上と維持電極SUi上との電圧差が、電圧Vsに走査電極SCi上の壁電圧と維持電極SUi上の壁電圧との差が加算されたものとなり放電開始電圧を超える。
そして、走査電極SCiと維持電極SUiとの間に維持放電が起こり、このとき発生した紫外線により蛍光体層35が発光する。そして走査電極SCi上に負の壁電圧が蓄積され、維持電極SUi上に正の壁電圧が蓄積される。さらにデータ電極Dk上にも正の壁電圧が蓄積される。書込み期間において書込み放電が起きなかった放電セルでは維持放電は発生せず、初期化期間の終了時における壁電圧が保たれる。
続いて、走査電極SC1〜走査電極SCnにはベース電位となる0(V)を、維持電極SU1〜維持電極SUnには維持パルスをそれぞれ印加する。すると、その直前に維持放電を起こした放電セルでは、維持電極SUi上と走査電極SCi上との電圧差が放電開始電圧を超えるので再び維持電極SUiと走査電極SCiとの間に維持放電が起こり、維持電極SUi上に負の壁電圧が蓄積され走査電極SCi上に正の壁電圧が蓄積される。以降同様に、走査電極SC1〜走査電極SCnと維持電極SU1〜維持電極SUnとに輝度重みに輝度倍率を乗じた数の維持パルスを交互に印加し、表示電極対24の電極間に電位差を与えることにより、書込み期間において書込み放電を起こした放電セルで維持放電が継続して発生する。
そして、維持期間における最後の維持パルスを維持電極SU1〜維持電極SUnに印加する。この、維持期間における最後の維持パルスの波形形状は本発明の特徴的な部分であり、維持電極SU1〜維持電極SUnに印加する電圧が電圧Vsからベース電位である0(V)に変位するまでを、他の維持パルスとは異なる波形形状にしている。なお、本実施の形態では、維持パルスにおいて、電極に印加する電圧が、ベース電位から電圧Vsに変位するまでを「立ち上がり」と呼称し、電圧Vsからベース電位に変位するまでを「立ち下がり」と呼称する。
すなわち、本実施の形態においては、最後の維持パルスの立ち下がりに、維持電極SU1〜維持電極SUnに印加する電圧がランプ状に下降する期間を有するものとする。具体的には、維持期間の最後の維持パルスの立ち下がりにおいて、電圧Vsから0(V)に向かって緩やかに下降する第2の下り傾斜電圧(以下、「ランプ電圧L5」と呼称する)を維持電極SU1〜維持電極SUnに印加する。このとき、本実施の形態では、ランプ電圧L5を、初期化期間に発生させるランプ電圧L2と同じ勾配で(例えば、約−2.5V/μsecの勾配で)下降させるものとする。なお、維持期間における最後の維持パルスの立ち下がりを、他の維持パルスとは異なる波形形状にする理由については後述する。
そして、維持期間の最後には、すなわち、維持電極SU1〜維持電極SUnに最後の維持パルスを印加した後には、走査電極SC1〜走査電極SCnに、0(V)から所定電圧である電圧Versに向かって緩やかに上昇する傾斜電圧(以下、「消去ランプ電圧L3」と呼称する)を印加する。これにより、維持放電を発生させた放電セルにおいて、微弱な放電を持続して発生させ、データ電極Dk上の正の壁電圧を残したまま、走査電極SCiおよび維持電極SUi上の壁電圧の一部または全部を消去する。
具体的には、ベース電位である0(V)から放電開始電圧を超える電圧Versに向かって上昇する消去ランプ電圧L3を、ランプ電圧L1よりも急峻な勾配(例えば、約10V/μsec)で発生させ、走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する。すると、維持放電を起こした放電セルの維持電極SUiと走査電極SCiとの間で微弱な放電が発生する。そして、この微弱な放電は、走査電極SC1〜走査電極SCnへの印加電圧が上昇する期間、持続して発生する。そして、上昇する電圧があらかじめ定めた電圧Versに到達したら、ベース電位となる0(V)まで下降させる。
このとき、この微弱な放電で発生した荷電粒子は、維持電極SUiと走査電極SCiとの間の電圧差を緩和するように、維持電極SUi上および走査電極SCi上に壁電荷となって蓄積されていく。これにより、走査電極SC1〜走査電極SCn上と維持電極SU1〜維持電極SUn上との間の壁電圧は、走査電極SCiに印加した電圧と放電開始電圧の差、例えば(電圧Vers−放電開始電圧)の程度まで弱められる。すなわち、消去ランプ電圧L3により発生する放電は、消去放電として働く。
その後、走査電極SC1〜走査電極SCnを0(V)に戻し、維持期間における維持動作が終了する。
第2SFの初期化期間では、第1SFにおける初期化期間の前半部を省略した駆動電圧波形を各電極に印加する。すなわち、維持電極SU1〜維持電極SUnに電圧Ve1を、データ電極D1〜データ電極Dmに0(V)をそれぞれ印加し、走査電極SC1〜走査電極SCnには放電開始電圧以下となる電圧(例えば、0(V))から負の電圧Vi4に向かってランプ電圧L2と同じ勾配(例えば、約−2.5V/μsec)で下降するランプ電圧L4を印加する。
これにより直前のサブフィールド(図3では、第1SF)の維持期間で維持放電を起こした放電セルでは微弱な初期化放電が発生し、走査電極SCi上部および維持電極SUi上部の壁電圧が弱められ、データ電極Dk(k=1〜m)上部の壁電圧も書込み動作に適した値に調整される。このように第2SFにおける初期化動作は、直前のサブフィールドの維持期間で維持動作を行った放電セルに対して初期化放電を発生させる選択初期化動作となる。以下、選択初期化動作を行う期間を選択初期化期間と記す。
なお、このランプ電圧L4は、ランプ電圧L2と同様の働きを有するので、本実施の形態では、ランプ電圧L4も第1の下り傾斜電圧とする。
第2SFの書込み期間および維持期間では、維持パルスの発生数が異なる以外は第1SFの書込み期間および維持期間とほぼ同様の駆動電圧波形を各電極に印加する。また、第3SF以降のサブフィールドも、維持期間における維持パルスの発生数が異なる以外は第2SFとほぼ同様の駆動波形を各電極に印加する。以上が、パネル10の各電極に印加する駆動電圧波形の概要であり、これにより、パネル10に画像を表示する。
なお、本実施の形態において各電極に印加する電圧値は、例えば、電圧Vi1=145(V)、電圧Vi2=350(V)、電圧Vi3=190(V)、電圧Vi4=−160(V)、電圧Va=−180(V)、電圧Vs=190(V)、電圧Vers=190(V)、電圧Ve1=125(V)、電圧Ve2=125(V)、電圧Vd=60(V)である。また電圧Vcは負の電圧Va=−180(V)に正の電圧Vscn=145(V)を重畳する(Vc=Va+Vscn)ことで発生することができ、その場合、電圧Vc=−35(V)となる。ただしこれらの電圧値は、単に一例を挙げただけに過ぎない。各電圧値は、パネル10の特性やプラズマディスプレイ装置の仕様等に合わせて、適宜最適な値に設定することが望ましい。
次に、維持期間における最後の維持パルスの立ち下がりを、他の維持パルスとは異なる波形形状とする理由について説明する。
維持動作の際、維持パルスの立ち下がりにおいて微弱な放電(以下、この放電を「自己消去放電」と呼称する)が発生することがあることが確認されている。この自己消去放電は、維持放電で形成された壁電荷を減少させると考えられている。そのため、例えば、消去放電の直前の維持パルスにおいて自己消去放電が発生すると、続く消去放電に必要な壁電荷が不足するおそれがある。
そして、消去放電に必要な壁電荷が不足した放電セルでは、消去放電に必要な壁電荷が十分にある放電セルと比較して、消去ランプ電圧L3を放電セルに印加するときに消去放電の発生するタイミングが遅くなる。消去放電の発生するタイミングが遅くなると、その分だけ消去放電の持続時間が不足し、消去放電が不十分なまま消去動作が終了することとなる。そのような放電セルでは、ランプ電圧L4による選択初期化動作を行う際に、十分に消去放電が行われた放電セルと比較して、初期化が不十分なままとなる。すなわち、壁電荷の調整が不足した状態で、続く書込み期間を迎えることとなる。
壁電荷の調整が不十分なまま書込み動作が開始される放電セルでは、書込み放電が不安定になりやすく、不灯が発生するおそれがある。また、高精細化されたパネルでは電荷抜けが発生しやすいため、書込み放電がより不安定になりやすい。
このような問題を生じないようにするためには、消去放電を発生させる直前の維持パルス、すなわち、維持期間における最後の維持パルスにおいて、自己消去放電の発生を防止することが効果的である。そこで、本発明者は、自己消去放電の発生を防止することを目的に、自己消去放電と維持パルスの波形形状との関係について検討を行った。
図4は、維持パルスの立ち下がりと自己消去放電との関係を調べるために用いた維持パルスの波形形状を示す波形図である。図4に示す波形図において、縦軸は電圧を表し、横軸は時間を表す。
自己消去放電の発生は、維持パルスの立ち下がりの波形形状に依存しており、維持パルスの立ち下がりにおいて、急峻で電圧差が大きい電圧変化が生じると自己消去放電が発生しやすくなることが確認されている。また、自己消去放電の発生は、電圧Vsの大きさにも依存しており、電圧Vsが大きくなるほど(すなわち、維持パルスの振幅が大きくなるほど)自己消去放電が発生しやすくなることが確認されている。そこで、本発明者は、これらのことを考慮し、図4に示すように、立ち下がりにおいて、電圧Vsから最終変化電圧Voまでは緩やかに(例えば、−2.5V/μsecの勾配で)電圧が下降し、最終変化電圧Voから0(V)までは急峻に電圧が下降するという波形形状を有する維持パルスを発生させ、最終変化電圧Voの大きさを変化させるとともに、自己消去放電が発生するまで電圧Vsを大きくするという手法で、最終変化電圧Voの大きさと自己消去放電の発生との関係について調べた。
図5、図6は、最終変化電圧Voと自己消去放電が発生する電圧Vsの大きさとの関係を示す特性図である。図5、図6に示す特性図において、横軸は最終変化電圧Voの大きさを表し、縦軸は自己消去放電が発生した電圧Vsの大きさを表す。すなわち、この特性図においては、縦軸における電圧値が大きいほど自己消去放電が発生しにくいことを表す。なお、自己消去放電は、放電セルの特性に応じて発生のしやすさに差が生じる。そのため、本実施の形態では、自己消去放電が比較的発生しやすいと考えられる放電セルと、比較的発生しにくいと考えられる放電セルとでそれぞれ測定を行った。なお、前者における測定結果は図5に、後者における測定結果は図6に示す。
図5に示すように、自己消去放電が比較的発生しやすい放電セルでは、最終変化電圧Voが101(V)のときには、電圧Vsを213(V)以上にすると自己消去放電が発生するが、最終変化電圧Voを76(V)まで下げれば、自己消去放電が発生する電圧Vsを230(V)まで上げられるという結果が得られた。
また、図6に示すように、自己消去放電が比較的発生しにくい放電セルでは、最終変化電圧Voを115(V)まで下げれば、自己消去放電が発生する電圧Vsを230(V)まで上げられるという結果が得られた。
このように、放電セルによって自己消去放電の発生のしやすさに差はあるが、いずれにおいても、最終変化電圧Voを小さくすることで、自己消去放電が発生する電圧Vsの電圧値をより高い値に上げられることが確認された。このことは、すなわち、最終変化電圧Voを小さくすることで、自己消去放電をより発生しにくくすることができるということを表す。
そこで、本実施の形態では、維持期間の最後の維持パルスを、最終変化電圧Voを0(V)とし、維持電極23への印加電圧が電圧Vsから0(V)まで緩やかに(例えば、ランプ電圧L4と同じ勾配で)下降する立ち下がりを有する波形形状にして発生させるものとする。これにより、消去放電を発生させる直前に自己消去放電が発生するのを防止することができるので、高精細度、大画面のパネルであっても、安定した書込み放電を発生させることが可能となる。
次に、本実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置の駆動回路について説明する。
図7は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置30の回路ブロック図である。プラズマディスプレイ装置30は、パネル10および駆動回路を備え、駆動回路は、画像信号処理回路36、データ電極駆動回路42、走査電極駆動回路43、維持電極駆動回路44、制御信号発生回路45、各回路ブロックに必要な電源を供給する電源回路(図示せず)を備えている。
画像信号処理回路36は、画像信号をパネル10で表示できる画素数および階調数の画像信号に変換し、さらにサブフィールドのそれぞれにおける発光・非発光をデジタル信号のそれぞれのビットの「1」、「0」に対応させた画像データに変換する。
制御信号発生回路45は水平同期信号、垂直同期信号をもとにして、各回路ブロックの動作を制御する各種の制御信号を発生し、それぞれの回路ブロックへ供給する。また、維持期間の最後の維持パルスを発生させる際には、立ち下がりがランプ電圧L5となるように制御信号を発生する。
走査電極駆動回路43は、制御信号にもとづき駆動電圧波形を作成し、走査電極SC1〜走査電極SCnのそれぞれに印加する。初期化期間では、制御信号に従って初期化波形を発生して走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する。書込み期間では、制御信号に従って走査パルスを発生して走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する。また、維持期間では、制御信号に従って維持パルスを発生し、走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する。また、維持期間の最後に消去ランプ電圧L3を発生し、走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する。
維持電極駆動回路44は制御信号にもとづき駆動電圧波形を作成し、維持電極SU1〜維持電極SUnのそれぞれに印加する。維持期間では、制御信号に従って維持パルスを発生し、維持電極SU1〜維持電極SUnに印加する。また、制御信号に従い、維持期間の最後の維持パルスの立ち下がりを、他の維持パルスとは異なる波形形状、すなわち、ランプ電圧L5にして発生する。
データ電極駆動回路42は、制御信号にもとづき駆動電圧波形を作成し、データ電極D1〜データ電極Dmのそれぞれに印加する。書込み期間では、画像データを各データ電極D1〜データ電極Dmに対応する書込みパルスに変換し、各データ電極D1〜データ電極Dmに印加する。
次に、走査電極駆動回路43の詳細とその動作について説明する。
図8は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置30の走査電極駆動回路43の構成を示す回路図である。走査電極駆動回路43は、走査電極22側の維持パルス発生回路50と、初期化波形発生回路57と、走査パルス発生回路58とを備えている。走査パルス発生回路58のそれぞれの出力はパネル10の走査電極SC1〜走査電極SCnのそれぞれに接続されている。これは、書込み期間において各走査電極22のそれぞれに個別に走査パルスを印加できるようにするためである。
なお、本実施の形態では、走査パルス発生回路58に入力される電圧を「基準電位A」と記す。また、以下の説明においてスイッチング素子を導通させる動作を「オン」、遮断させる動作を「オフ」と表記し、スイッチング素子をオンさせる信号を「Hi」、オフさせる信号を「Lo」と表記する。
また、図8には、負の電圧Vaを用いた回路(例えば、ミラー積分回路54)を動作させているときに、その回路と、維持パルス発生回路50および電圧Vrを用いた回路(例えば、ミラー積分回路53)、電圧Versを用いた回路(例えば、ミラー積分回路55)とを電気的に分離するためのスイッチング素子Q7を用いた分離回路を示している。また、電圧Vrを用いた回路(例えば、ミラー積分回路53)を動作させているときに、その回路と、電圧Vrよりも低い電圧の電圧Versを用いた回路(例えば、ミラー積分回路55)とを電気的に分離するためのスイッチング素子Q6を用いた分離回路を示している。なお、図8では、制御信号の信号経路の詳細は省略する。
維持パルス発生回路50は、電力回収回路51とクランプ回路52とを備えている。電力回収回路51は、電力回収用のコンデンサC11、スイッチング素子Q11、スイッチング素子Q12、逆流防止用のダイオードDi11、逆流防止用のダイオードDi12、共振用のインダクタL11を有している。電力回収用のコンデンサC11はパネル10の電極間容量Cpに比べて十分に大きい容量を持ち、電力回収回路51の電源として働くように、電圧Vsの半分の約Vs/2に充電されている。そして、電極間容量CpとインダクタL11とをLC共振させて維持パルスの立ち上がりおよび立ち下がりを行う。クランプ回路52は、基準電位Aを電圧Vsにクランプするためのスイッチング素子Q13、基準電位Aをベース電位である0(V)にクランプするためのスイッチング素子Q14を有している。そして、維持パルス発生回路50は、制御信号発生回路45から出力される制御信号にもとづき内部に備えた各スイッチング素子を切換えて維持パルスを発生させる。
維持パルス発生回路50は、維持パルスの立ち上がりにおいては、スイッチング素子Q11をオンにして電極間容量CpとインダクタL11とを共振させ、電力回収用のコンデンサC11からスイッチング素子Q11、ダイオードDi11、インダクタL11を通して走査電極SC1〜走査電極SCnに電力を供給する。そして、基準電位Aの電圧が電圧Vsに近づいた時点で、スイッチング素子Q13をオンにして、基準電位Aを電圧Vsにクランプする。こうして、走査電極22に印加する電圧をベース電位である0(V)から電圧Vsに変位させる。
維持パルスの立ち下がりにおいては、スイッチング素子Q12をオンにして電極間容量CpとインダクタL11とを共振させ、電極間容量CpからインダクタL11、ダイオードDi12、スイッチング素子Q12を通して電力回収用のコンデンサC11に電力を回収する。そして、基準電位Aの電圧が0(V)に近づいた時点でスイッチング素子Q14をオンにして、基準電位Aを0(V)にクランプする。こうして、走査電極22に印加する電圧を電圧Vsからベース電位である0(V)に変位させる。
走査パルス発生回路58は、n本の走査電極SC1〜走査電極SCnのそれぞれに走査パルス電圧を印加するためのスイッチング素子QH1〜スイッチング素子QHnおよびスイッチング素子QL1〜スイッチング素子QLnを備えている。スイッチング素子QH1〜スイッチング素子QHn、スイッチング素子QL1〜スイッチング素子QLnは複数の出力毎にまとめられIC化されている。このICが走査ICである。
また、走査パルス発生回路58は、書込み期間において基準電位Aを負の電圧Vaに接続するためのスイッチング素子Q5と、基準電位Aに電圧Vscnを重畳した電圧Vcを発生させるための電源Vscn、ダイオードDi31、コンデンサC31とを備えている。そして、スイッチング素子QH1〜スイッチング素子QHnの入力端子INbには電圧Vcが接続され、スイッチング素子QL1〜スイッチング素子QLnの入力端子INaには基準電位Aが接続されている。
このように構成された走査パルス発生回路58では、書込み期間においては、スイッチング素子Q5をオンにして基準電位Aを負の電圧Vaに等しくし、入力端子INaには負の電圧Vaを、入力端子INbには電圧Va+電圧Vscnとなった電圧Vcを印加する。そして、画像データにもとづき、走査パルスを印加する走査電極SCiに対しては、スイッチング素子QHiをオフ、スイッチング素子QLiをオンにすることで、スイッチング素子QLiを経由して走査電極SCiに負の走査パルス電圧Vaを印加し、走査パルスを印加しない走査電極SCh(hは、1〜nのうちiを除いたもの)に対しては、スイッチング素子QLhをオフ、スイッチング素子QHhをオンにすることで、スイッチング素子QHhを経由して走査電極SChに電圧Va+電圧Vscnを印加する。
なお、走査パルス発生回路58は、初期化期間では初期化波形発生回路57の電圧波形を出力し、維持期間では維持パルス発生回路50の電圧波形を出力するように、制御信号発生回路45によって制御されるものとする。
初期化波形発生回路57は、ミラー積分回路53、ミラー積分回路54、ミラー積分回路55を有する。なお、ミラー積分回路53およびミラー積分回路55は上昇する傾斜電圧を発生させる傾斜電圧発生回路であり、ミラー積分回路54は下降する傾斜電圧を発生させる傾斜電圧発生回路である。また、図8には、ミラー積分回路53の入力端子を入力端子IN1、ミラー積分回路55の入力端子を入力端子IN3、ミラー積分回路54の入力端子を入力端子IN2として示している。
ミラー積分回路53は、スイッチング素子Q1とコンデンサC1と抵抗R1とを有し、初期化動作時に、走査電極駆動回路43の基準電位Aを電圧Vi2までランプ状に緩やかに(例えば、1.3V/μsecで)上昇させてランプ電圧L1を発生させる。
ミラー積分回路55は、スイッチング素子Q3とコンデンサC3と抵抗R3とを有し、維持期間の最後に、基準電位Aをランプ電圧L1よりも急峻な勾配(例えば、10V/μsec)で電圧Versまで上昇させて消去ランプ電圧L3を発生させる。
ミラー積分回路54は、スイッチング素子Q2とコンデンサC2と抵抗R2とを有し、初期化動作時に、基準電位Aを電圧Vi4までランプ状に緩やかに(例えば、−2.5V/μsecの勾配で)下降させてランプ電圧L2およびランプ電圧L4を発生させる。
なお、各回路を制御する制御信号は、制御信号発生回路45から供給されるが、制御信号の信号経路の詳細は省略する。
次に、維持電極駆動回路44について説明する。図9は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置30の維持電極駆動回路44の構成を示す回路図である。なお、図9にはパネル10の電極間容量をCpとして示している。
維持電極駆動回路44の維持パルス発生回路60は、走査電極駆動回路43の維持パルス発生回路50とほぼ同様の構成であり、電力回収回路61とクランプ回路62とを備えており、パネル10の電極間容量Cpの一端である維持電極SU1〜維持電極SUnに接続されている。
電力回収回路61は、電力回収用のコンデンサC21、スイッチング素子Q21、スイッチング素子Q22、逆流防止用のダイオードDi21、逆流防止用のダイオードDi22、共振用のインダクタL21を有している。電力回収用のコンデンサC21はパネル10の電極間容量Cpに比べて十分に大きい容量を持ち、電力回収回路61の電源として働くように、電圧Vsの半分の約Vs/2に充電されている。そして、電極間容量CpとインダクタL21とをLC共振させて維持パルスの立ち上がりおよび立ち下がりを行う。クランプ回路62は、維持電極SU1〜維持電極SUnを電圧Vsにクランプするためのスイッチング素子Q23、維持電極SU1〜維持電極SUnをベース電位である0(V)にクランプするためのスイッチング素子Q24を有している。なお、スイッチング素子Q23と電圧Vsとの間には逆流防止用のダイオードDi23が設けられている。そして、維持パルス発生回路60は、制御信号発生回路45から出力される制御信号にもとづき内部に備えた各スイッチング素子を切換えて維持パルスを発生させる。
また、維持電極駆動回路44は、電圧Ve1を発生する電源VE1、電圧Ve1を維持電極SU1〜維持電極SUnに印加するためのスイッチング素子Q36、スイッチング素子Q37、電圧ΔVeを発生する電源ΔVE、逆流防止用のダイオードDi34、電圧Ve1に電圧ΔVeを積み上げるためのチャージポンプ用のコンデンサC32、電圧Ve1に電圧ΔVeを積み上げて電圧Ve2とするためのスイッチング素子Q38、スイッチング素子Q39を備えている。
例えば、図3に示した電圧Ve1を印加するときには、スイッチング素子Q36、スイッチング素子Q37を導通させて、維持電極SU1〜維持電極SUnにダイオードDi34、スイッチング素子Q37、スイッチング素子Q36を介して正の電圧Ve1を印加する。なお、このときスイッチング素子Q38を導通させ、コンデンサC32の電圧が電圧Ve1になるように充電しておく。また、図3に示した電圧Ve2を印加するタイミングでは、スイッチング素子Q36、スイッチング素子Q37は導通させたまま、スイッチング素子Q38を遮断させるとともにスイッチング素子Q39を導通させてコンデンサC32の電圧に電圧ΔVeを重畳し、維持電極SU1〜維持電極SUnに電圧(Ve1+ΔVe)、すなわち電圧Ve2を印加する。このとき、逆流防止用のダイオードDi34の働きにより、コンデンサC32から電源VE1への電流は遮断される。
さらに、維持電極駆動回路44は、ミラー積分回路56を有する。ミラー積分回路56は、下降する傾斜電圧、すなわちランプ電圧L5を発生させる傾斜電圧発生回路である。なお、図9には、ミラー積分回路56の入力端子を入力端子IN4として示している。
ミラー積分回路56は、スイッチング素子Q4とコンデンサC4と抵抗R4とを有する。そして、維持期間に発生させる最後の維持パルスの立ち下がりにおいて、維持電極SU1〜維持電極SUnの電圧を電圧Vsからベース電位である0(V)までランプ状に緩やかに(例えば、−2.5V/μsecの勾配で)下降させる。
なお、各回路を制御する制御信号は、制御信号発生回路45から供給されるが、制御信号の信号経路の詳細は省略する。
次に、維持期間の最後に発生させる駆動電圧波形の詳細について説明する。図10は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置30の走査電極駆動回路43および維持電極駆動回路44の動作の一例を説明するためのタイミングチャートである。図10では、維持パルスの繰り返し周期の1周期分をT1〜T6で示した6つの期間に分割し、最後の維持パルスの立ち下がりから消去ランプ電圧L3までをT7〜T10で示した4つの期間に分割して、それぞれの期間について説明する。この繰り返し周期とは、維持期間において表示電極対に繰り返し印加される維持パルスの間隔のことであり、例えば、期間T1〜T6によって繰り返される周期のことを表す。
なお、図10では、正極の波形を用いて説明をするが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、負極の波形における実施の形態例は省略するが、以下の説明の正極の波形において「立ち上がり」と表現しているものを、負極の波形においては「立ち下がり」に、正極の波形において「立ち下がり」と表現しているものを、負極の波形においては「立ち上がり」に読み換えることで、負極の波形であっても同様の効果を得ることができるものである。また、図面にはスイッチング素子をオンさせる信号を「ON」、オフさせる信号を「OFF」と表記する。
(期間T1)
時刻t1でスイッチング素子Q12をオンにする。すると走査電極22側の電荷はインダクタL11、ダイオードDi12、スイッチング素子Q12を通してコンデンサC11に流れ始め、走査電極22の電圧が下がり始める。インダクタL11と電極間容量Cpとは共振回路を形成しているので、共振周期の1/2の時間経過後の時刻t2において走査電極22の電圧は0(V)付近まで低下する。しかし共振回路の抵抗成分等による電力損失のため、走査電極22の電圧は0(V)までは下がらない。なお、この間、スイッチング素子Q24はオンに保持する。
(期間T2)
そして時刻t2でスイッチング素子Q14をオンにする。すると走査電極SC1〜走査電極SCnはスイッチング素子Q14を通して直接に接地されるため、走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧は強制的に0(V)に低下する。
さらに、時刻t2でスイッチング素子Q21をオンにする。すると、電力回収用のコンデンサC21からスイッチング素子Q21、ダイオードDi21、インダクタL21を通して電流が流れ始め、維持電極SU1〜維持電極SUnの電圧が上がり始める。インダクタL21と電極間容量Cpとは共振回路を形成しているので、共振周期の1/2の時間経過後の時刻t3において維持電極SU1〜維持電極SUnの電圧は電圧Vs付近まで上昇するが、共振回路の抵抗成分等による電力損失のため、維持電極SU1〜維持電極SUnの電圧は電圧Vsまでは上がらない。
(期間T3)
そして時刻t3でスイッチング素子Q23をオンにする。すると維持電極SU1〜維持電極SUnはスイッチング素子Q23を通して直接に電源VSへ接続されるため、維持電極SU1〜維持電極SUnの電圧は強制的に電圧Vsまで上昇する。すると、書込み放電を起こした放電セルでは走査電極SCi−維持電極SUi間の電圧が放電開始電圧を超え維持放電が発生する。
(期間T4〜T6)
走査電極SC1〜走査電極SCnに印加される維持パルスと維持電極SU1〜維持電極SUnに印加される維持パルスとは同じ波形であり、期間T4から期間T6までの動作は、期間T1から期間T3までの動作を走査電極SC1〜走査電極SCnと維持電極SU1〜維持電極SUnとを入れ替えて駆動する動作に等しいので説明を省略する。
なお、スイッチング素子Q12は時刻t2以降、時刻t5までにオフすればよく、スイッチング素子Q21は時刻t3以降、時刻t4までにオフすればよい。また、スイッチング素子Q22は時刻t5以降、次の時刻t2までにオフすればよく、スイッチング素子Q11は時刻t6以降、次の時刻t1までにオフすればよい。また、維持パルス発生回路50、維持パルス発生回路60の出力インピーダンスを下げるために、スイッチング素子Q24は時刻t2直前にオフにすることが望ましく、スイッチング素子Q13は時刻t1直前にオフにすることが望ましい。また、スイッチング素子Q14は時刻t5直前にオフにすることが望ましく、スイッチング素子Q23は時刻t4直前にオフにすることが望ましい。
維持期間においては、以上の期間T1〜T6の動作を、必要なパルス数に応じて繰り返す。このようにして、ベース電位となる0(V)から維持放電を発生させる電位である電圧Vsに変位し、その後電圧Vsから0(V)に変位する維持パルスを、表示電極対24のそれぞれに交互に印加して放電セルを維持放電させる。
次に、維持期間における最後の維持パルスの立ち下がりを発生させる際の動作について説明する。
(期間T7)
この期間は、維持期間の最後の維持パルスにおいて、維持電極SU1〜維持電極SUnへの印加電圧を電圧Vsからベース電位である0(V)まで下降させる期間である。すなわち、維持期間の最後の維持パルスの立ち下がりであり、ランプ電圧L5を発生させる期間である。なお、最後の維持パルスの立ち上がり、および電圧Vsにクランプする動作は期間T2、期間T3と同じであるので説明を省略する。
時刻t7直前にスイッチング素子Q23をオフにする。これにより、期間T7では、維持パルス発生回路60の全てのスイッチング素子をオフにする。
そして、ランプ電圧L5を発生するミラー積分回路56の入力端子IN4を「Hi」にする。具体的には、入力端子IN4に、所定の定電流を入力する。すると、抵抗R4からコンデンサC4に向かって一定の電流が流れ、スイッチング素子Q4のドレイン電圧が0(V)に向かってランプ状に下降し、維持電極SU1〜維持電極SUnへの印加電圧がランプ状に下降し始める。
維持電極SU1〜維持電極SUnへの印加電圧が0(V)に達した時刻t8でミラー積分回路56の入力端子IN4を「Lo」にする。具体的には、入力端子IN4に0(V)を印加する。
(期間T8)
そして、時刻t8以降時刻t9までの期間T8の間は、スイッチング素子Q24をオンにして、維持電極SU1〜維持電極SUnを0(V)にクランプする。なお、期間T7、期間T8の間は、スイッチング素子Q14はオンに維持し、走査電極SC1〜走査電極SCnを0(V)にクランプしておく。
以上のようにして、維持電極駆動回路44は、最後の維持パルスの立ち下がりを、他の維持パルスとは異なる波形形状、すなわちランプ電圧L5にして発生させる。このように、本実施の形態においては、最後の維持パルスの立ち下がりにおいて、維持電極SU1〜維持電極SUnへの印加電圧を電圧Vsから0(V)まで緩やかに下降させ、自己消去放電の発生を防止している。これにより安定した消去放電を発生させ、安定した書込み放電を発生させることが可能となる。
次に、消去ランプ電圧L3を維持期間の最後に発生させる際の動作について説明する。
(期間T9)
期間T9ではスイッチング素子Q24をオンに維持し、維持電極SU1〜維持電極SUnを0(V)にクランプしたままにする。
時刻t9で入力端子IN3を「Hi」にする。具体的には、入力端子IN3に所定の定電流を入力する。これにより、抵抗R3からコンデンサC3に向かって一定の電流が流れ、スイッチング素子Q3のソース電圧がランプ状に上昇し、基準電位Aはランプ電圧L1よりも急峻な勾配でランプ状に上昇し始める。こうして、ベース電位となる0(V)から電圧Versに向かって上昇する消去ランプ電圧L3を発生させる。
この消去ランプ電圧L3が上昇する間に走査電極SCiと維持電極SUiとの間の電圧差は放電開始電圧を超える。これにより、走査電極SCiと維持電極SUiとの間に微弱な消去放電を発生させることができ、この消去放電を消去ランプ電圧L3が上昇する期間、継続させることができる。そして、本実施の形態では、最後の維持パルスの立ち下がりをランプ電圧L5にして自己消去放電の発生を防止しているので、消去ランプ電圧L3による消去放電を安定に発生させることができる。したがって、高精細度、大画面のパネルであっても、走査電極SCi上および維持電極SUi上の壁電圧を、続く書込み放電を安定に発生させるために最適な状態に調整することができる。
なお、図10には示していないが、このときデータ電極D1〜データ電極Dmは0(V)に保持されているので、データ電極D1〜データ電極Dm上には正の壁電圧が形成される。
(期間T10)
期間T10ではスイッチング素子Q24をオンに維持し、維持電極SU1〜維持電極SUnを0(V)にクランプしたままにする。
時刻t10で、基準電位Aが電圧Versに到達した後は、ミラー積分回路55の入力端子IN3を「Lo」にする。具体的には、入力端子IN3に0(V)を印加する。そして、時刻t10以降時刻t11までの期間T10の間は、スイッチング素子Q14をオンにして、基準電位Aを0(V)にクランプし、続く動作に備える。
そして、次のサブフィールドの初期化期間となる時刻t11以降では、続くサブフィールドの初期化動作、例えば、続くサブフィールドが選択初期化サブフィールドであれば、走査電極SC1〜SCnには下りランプ波形電圧を印加し、維持電極には電圧Ve1を印加して選択初期化動作を開始する。
以上示したように、本実施の形態では、消去ランプ電圧L3の直前に発生する維持パルス、すなわち、維持期間における最後の維持パルスを、立ち下がりをランプ電圧L5にして発生し、消去放電の直前の自己消去放電の発生を防止する。これにより、消去ランプ電圧L3による消去放電を安定に発生させることが可能となり、高精細度、大画面のパネルであっても、書込み放電を安定に発生させることが可能となる。
なお、本実施の形態では、ランプ電圧L5の勾配を、ランプ電圧L4と同じ勾配(例えば、−2.5V/μsec)とする構成を説明した。しかし、これらの数値は単なる一実施例に過ぎず、本発明は何らこの構成に限定されるものではない。ランプ電圧L5の勾配や電圧Vsの大きさはパネル10の特性やプラズマディスプレイ装置30の仕様等に応じて最適に設定することが望ましい。また、ランプ電圧L5の勾配を、ランプ電圧L4と異なる勾配としてもかまわない。
なお、本実施の形態では、全てのサブフィールドにおいて、維持期間の最後の維持パルスの立ち下がりをランプ電圧L5とする構成を説明したが、本発明は必ずしもこの構成に限定されるものではない。例えば、自己消去放電が発生しやすいと考えられる輝度重みの大きいサブフィールド、例えば、1フィールドを8つのサブフィールド(第1SF、第2SF、・・・、第8SF)で構成し、各サブフィールドがそれぞれ1、2、4、8、16、32、64、128の輝度重みを有する構成であれば、比較的輝度重みの大きい第6SFから第8SFにおいてのみ、最後の維持パルスの立ち下がりをランプ電圧L5とする、といった構成にしてもよい。あるいは、最後の維持パルスの立ち下がりをランプ電圧L5にする維持期間においてのみ、維持期間の最後に消去ランプ電圧L3を発生する構成としてもよい。
(実施の形態2)
実施の形態1では、維持電極駆動回路44にミラー積分回路56を設け、ミラー積分回路56によってランプ電圧L5を発生させる構成を説明したが、ミラー積分回路56を用いずにランプ電圧L5を発生させることも可能である。
図11は、本発明の実施の形態2における走査電極駆動回路43および維持電極駆動回路44の動作の一例を説明するためのタイミングチャートである。なお、図11においては、期間T7’を除く期間の動作は図10に示すタイミングチャートと同じ動作であるので、ここでは、期間T7’についてのみ説明を行う。
(期間T7’)
時刻t7’直前にスイッチング素子Q14をオフにする。これにより、期間T7’では、維持パルス発生回路50の全てのスイッチング素子をオフにする。また、時刻t7’直前にスイッチング素子Q23をオフにし、期間T7’では維持電極駆動回路44の全てのスイッチング素子をオフにする。これにより、維持電極駆動回路44の出力インピーダンスをハイインピーダンス状態にする。
そして、ランプ電圧L4を発生するミラー積分回路54の入力端子IN2を「Hi」にする。具体的には、入力端子IN2に、所定の定電流を入力する。すると、抵抗R2からコンデンサC2に向かって一定の電流が流れ、スイッチング素子Q2のドレイン電圧が負の電圧Vaに向かってランプ状に下降し、走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧がランプ状に下降し始める。
維持電極駆動回路44の出力インピーダンスはハイインピーダンス状態になっているので、走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧がランプ状に下降するのにあわせて、維持電極SU1〜維持電極SUnの電圧もランプ状に下降し始める。すなわち、本実施の形態では、走査電極22側に設けられたミラー積分回路54を用い、電極間容量Cpを介して、維持電極23の電圧をランプ状に下降させるものとする。
そして、維持電極SU1〜維持電極SUnへの印加電圧が0(V)に達した時刻t8’でミラー積分回路54の入力端子IN2を「Lo」にして、ミラー積分回路54の動作を停止する。
このように、ミラー積分回路56を用いずにランプ電圧L5を発生させることも可能である。したがって、本実施の形態に示す構成では、ミラー積分回路56は不要となる。
(実施の形態3)
実施の形態1では、維持期間の最後の維持パルスの立ち下がりを、電圧Vsから0(V)までランプ状に下降させる構成を説明した。
しかしながら、自己消去放電が発生する直前の電圧までであれば、維持電極23に印加する電圧を、電圧Vsから急峻に下降させても自己消去放電は発生しない。そこで、本実施の形態では、維持期間の最後の維持パルスの立ち下がりにおいて、電圧Vsから、自己消去放電が発生する直前の電圧である第1電圧Vuまで、維持電極23への印加電圧を急峻に下降させるものとする。
図12は、本発明の実施の形態3における維持期間の最後の維持パルスの波形形状を概略的に示す波形図である。図12において、縦軸は維持電極23に印加する電圧の大きさを表し、横軸は時間を表す。
本実施の形態では、維持パルスの電圧Vsの大きさ、放電セルの特性等を考慮し、最も自己消去放電が発生しやすい放電セルにおいても自己消去放電が発生しない第1電圧Vuの大きさを事前に検討しておく。そして、図12に示すように、維持期間の最後の維持パルスの立ち下がりにおいて、維持電極23に印加する電圧を、電圧Vsから第1電圧Vuまでは急峻に下降させ、第1電圧Vuから0(V)まではランプ状に下降させるものとする。
これにより、維持期間の最後の維持パルスを発生させる際に、立ち下がりに要する時間を、実施の形態1に示した構成と比較して、短縮することができる。
なお、本実施の形態における図12に示す維持パルスは、例えば、第1電圧Vuが電圧Ve1と同等であれば、次のようにして発生することができる。すなわち、維持期間の最後の維持パルスの立ち下がりにおいて、スイッチング素子Q36、スイッチング素子Q37をオンにして維持電極SU1〜維持電極SUnを電圧Ve1に一旦クランプし、その後、実施の形態1に示した手法と同様の手法を用いて維持電極SU1〜維持電極SUnの電圧を第1電圧Vuから0(V)まで緩やかに下降させる。こうして、図12に示す維持パルスを発生することができる。また、第1電圧Vuが電圧Ve1と異なる電圧であれば、第1電圧Vuを発生する電源を用い、維持電極SU1〜維持電極SUnを第1電圧Vuにクランプするための回路を維持電極駆動回路44に新たに設ければよい。
なお、本実施の形態の一例として、電圧Vs=190(V)、第1電圧Vu=125(V)という数値を挙げることができるが、この数値は単なる一例に過ぎず、本発明は何らこの数値に限定されるものではない。これらの数値は、パネル10の特性やプラズマディスプレイ装置30の仕様等に応じて最適に設定することが望ましい。
(実施の形態4)
実施の形態1では、図4、図5、図6を用いて、最終変化電圧Voと自己消去放電が発生する電圧Vsの大きさとの関係について説明した。
この結果より、電圧Vsの大きさによっては、維持電極23に印加する電圧を、最終変化電圧Voから0(V)まで急峻に降させても、自己消去放電は発生しないと判断することができる。そこで、本実施の形態では、維持期間の最後の維持パルスの立ち下がりにおいて、事前検討された自己消去放電が発生しないと判断できる電圧である第2電圧Vwから0(V)まで、維持電極23への印加電圧を急峻に下降させるものとする。
図13は、本発明の実施の形態4における維持期間の最後の維持パルスの波形形状を概略的に示す波形図である。図13において、縦軸は維持電極23に印加する電圧の大きさを表し、横軸は時間を表す。
本実施の形態では、維持パルスの電圧Vsの大きさ、放電セルの特性等を考慮し、最も自己消去放電が発生しやすい放電セルにおいても自己消去放電が発生しない第2電圧Vwの大きさを事前に検討しておく。そして、図13に示すように、維持期間の最後の維持パルスの立ち下がりにおいて、維持電極23に印加する電圧を、電圧Vsから第2電圧Vwまではランプ状に下降させ、第2電圧Vwから0(V)までは急峻に下降させるものとする。
これにより、維持期間の最後の維持パルスを発生させる際に、立ち下がりに要する時間を、実施の形態1に示した構成と比較して、短縮することができる。
なお、本実施の形態における図13に示す維持パルスは、実施の形態1に示した手法と同様の手法を用いて維持電極SU1〜維持電極SUnの電圧を電圧Vsから第2電圧Vwまで緩やかに下降させ、維持電極SU1〜維持電極SUnの電圧が第2電圧Vwになった時点でスイッチング素子Q24をオンにすることで、発生させることができる。
なお、本実施の形態の一例として、電圧Vs=190(V)、第2電圧Vw=50〜60(V)という数値を挙げることができるが、この数値は単なる一例に過ぎず、本発明は何らこの数値に限定されるものではない。これらの数値は、パネル10の特性やプラズマディスプレイ装置30の仕様等に応じて最適に設定することが望ましい。
(実施の形態5)
維持期間の最後の維持パルスの立ち下がりにおいて、実施の形態3では電圧Vsから第1電圧Vuまで急峻に電圧を下降させる構成を説明し、実施の形態4では第2電圧Vwから0(V)まで急峻に電圧を下降させる構成を説明した。そして、これらの特徴を併せ持つ維持パルスを発生させることも可能である。
図14は、本発明の実施の形態5における維持期間の最後の維持パルスの波形形状を概略的に示す波形図である。図14において、縦軸は維持電極23に印加する電圧の大きさを表し、横軸は時間を表す。
本実施の形態では、図14に示すように、維持期間の最後の維持パルスの立ち下がりにおいて、維持電極23に印加する電圧を、電圧Vsから第1電圧Vuまでは急峻に下降させ、第1電圧Vuから第2電圧Vwまではランプ状に下降させ、第2電圧Vwから0(V)までは急峻に下降させるものとする。
これにより、維持期間の最後の維持パルスを発生させる際に、立ち下がりに要する時間を、実施の形態3および実施の形態4に示した構成と比較して、さらに短縮することができる。
なお、本実施の形態における図14に示す維持パルスは、実施の形態2に示した手法と、実施の形態3に示した手法とを組み合わせて用いることで発生させることができる。
図15は、本発明の実施の形態5における維持期間の最後の維持パルスの波形形状の他の例を概略的に示す波形図である。
図14では、第1電圧Vuから第2電圧Vwまでランプ状に電圧を下降させる構成を説明したが、例えば、図15に示すように、第1電圧Vuから第2電圧Vwまで階段状に電圧を下降させる構成としてもよい。
(実施の形態6)
実施の形態1では、維持パルス発生回路50の電力回収回路51に電力回収用のコンデンサC11を備え、維持パルス発生回路60に電力回収回路61を備えた構成を説明した。しかし、実施の形態1に示した構成とは異なる構成の維持パルス発生回路を備えたプラズマディスプレイ装置においても、維持期間における最後の維持パルスの立ち下がりを、実施の形態1〜実施の形態5に示したような波形形状にすることで、自己消去放電の発生を防止し、安定した書込み放電を実現することができる。
図16は、本発明の実施の形態6における維持パルス発生回路の構成を示す回路図である。図16に示すように、本実施の形態において、走査電極22側の維持パルス発生回路150の電力回収回路151は、電力回収回路51と異なり、電力回収用のコンデンサC11を備えていない。また、維持電極23側の維持パルス発生回路160は、維持パルス発生回路60と異なり、電力回収回路そのものを備えていない。本実施の形態では、それらの回路に代えて、電力回収用のコンデンサC11が接続されていた箇所に、維持電極23が接続されている。
なお、図16には、維持パルス発生回路のみを示し、その他の回路は省略している。
このような回路構成では、走査電極22に印加した維持パルスを立ち下げる際には、スイッチング素子Q12をオンにし、電極間容量CpとインダクタL11とを共振させ、電極間容量Cpの走査電極22側からインダクタL11、ダイオードDi12、スイッチング素子Q12を通して回収した電力を、そのまま維持電極23に供給し、維持電極23に印加する維持パルスの立ち上がりに使用することができる。
あるいは、維持電極23に印加した維持パルスを立ち下げる際には、スイッチング素子Q11をオンにし、電極間容量CpとインダクタL11とを共振させ、電極間容量Cpの維持電極23側からスイッチング素子Q11、ダイオードDi11、インダクタL11を通して回収した電力を、そのまま走査電極22に供給し、走査電極22に印加する維持パルスの立ち上がりに使用することができる。
このように、本実施の形態に示す維持パルス発生回路では、電力回収用のコンデンサを使用せず、電極間容量Cpに蓄えられた電力を、電極間容量CpとインダクタL11との共振を利用して走査電極22側から維持電極23側に、あるいは維持電極23側から走査電極22側に効率良く移動させることができるので、電力ロスを低減し、消費電力を削減することができる。
ただし、このような構成の維持パルス発生回路では、維持電極23に印加した維持期間の最後の維持パルスを立ち下げる際、電極間容量Cpの維持電極23側の電力を走査電極22側に供給する必要がないので、スイッチング素子Q14をオンにし、維持電極23側の電力を、スイッチング素子Q11、ダイオードDi11、インダクタL11、スイッチング素子Q14を通して、そのまま接地電位に放出することとなる。そのため、維持期間の最後の維持パルスを立ち下げる際には、他の維持パルスの立ち下がりと比較して、多くの電流が維持電極23を流れることとなる。したがって、維持期間の最後の維持パルスの立ち下がり時に、実施の形態1に示した維持パルス発生回路を用いるときよりも、自己消去放電が発生しやすい。
しかし、このような構成の維持パルス発生回路を備えたプラズマディスプレイ装置においても、維持期間における最後の維持パルスの立ち下がりを、実施の形態1〜実施の形態5に示したような波形形状にすることで、自己消去放電の発生を防止し、安定した書込み放電を発生させることが可能となる。
なお、上述した駆動回路は一例を示したものであり、駆動回路の構成は上記に限定されるものではない。
以上、本発明の実施の形態に示したように、本発明においては、維持期間における最後の維持パルスの立ち下がりにランプ状に下降する期間を設けることで、自己消去放電の発生を防止し、安定した書込み放電を発生させることが可能となる。すなわち、実施の形態1においては、維持電極23に印加する電圧が、維持パルス電圧Vsからベース電位である0(V)までランプ状に下降する立ち下がりを有する波形形状にして発生することで、実施の形態3においては、維持電極23に印加する電圧が、維持パルス電圧Vsから所定の第1電圧Vuまでは急峻に下降し、第1電圧Vuからベース電位まではランプ状に下降する立ち下がりを有する波形形状にして発生することで、実施の形態4においては、維持電極23に印加する電圧が、維持パルス電圧Vsから所定の第2電圧Vwまではランプ状に下降し、第2電圧Vwからベース電位までは急峻に下降する立ち下がりを有する波形形状にして発生することで、実施の形態5においては、維持電極23に印加する電圧が、維持パルス電圧Vsから所定の第1電圧Vuまでは急峻に下降し、第1電圧Vuから所定の第2電圧Vwまではランプ状に下降し、第2電圧Vwからベース電位までは急峻に下降する立ち下がりを有する波形形状にして発生することで、あるいは、維持電極23に印加する電圧が、維持パルス電圧Vsから第1電圧Vuまでは急峻に下降し、第1電圧Vuから第2電圧Vwまでは階段状に下降し、第2電圧Vwからベース電位までは急峻に下降する立ち下がりを有する波形形状にして発生することで、それぞれ自己消去放電の発生を防止し、安定した書込み放電を発生させることが可能となる。
また、本実施の形態において示した具体的な数値等は単に一例を示したに過ぎず、パネルの特性やプラズマディスプレイ装置の仕様等にあわせて最適に設定することが望ましい。
なお、本実施の形態では、ランプ電圧L5をランプ電圧L2(ランプ電圧L4)と同じ勾配で発生する構成を説明したが、この「同じ」は実質的に等しいという意味であり、上述と同等の効果が得られる範囲での誤差は許容される。
本発明は、高精細度、大画面パネルであっても、安定した書込み放電を発生させることが可能であり、パネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置として有用である。
10 パネル
21 前面基板
22 走査電極
23 維持電極
24 表示電極対
25,33 誘電体層
26 保護層
30 プラズマディスプレイ装置
31 背面基板
32 データ電極
34 隔壁
35 蛍光体層
36 画像信号処理回路
42 データ電極駆動回路
43 走査電極駆動回路
44 維持電極駆動回路
45 制御信号発生回路
50,60,150,160 維持パルス発生回路
51,61,151 電力回収回路
52,62 クランプ回路
53,54,55,56 ミラー積分回路
57 初期化波形発生回路
58 走査パルス発生回路
Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6,Q7,Q11,Q12,Q13,Q14,Q21,Q22,Q23,Q24,Q36,Q37,Q38,Q39,QH1〜QHn,QL1〜QLn スイッチング素子
C1,C2,C3,C4,C11,C21,C31,C32 コンデンサ
Di11,Di12,Di21,Di22,Di23,Di31,Di34 ダイオード
R1,R2,R3,R4 抵抗
L11,L21 インダクタ
Cp 電極間容量
L1,L2,L4,L5 ランプ電圧
L3 消去ランプ電圧

Claims (10)

  1. 走査電極および維持電極からなる表示電極対とデータ電極とを有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルを、書込み期間と、ベース電位から維持パルス電圧まで上昇し、その後前記ベース電位まで下降する維持パルスを前記表示電極対に印加する維持期間とを有する複数のサブフィールドで1フィールドを構成して駆動するプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、
    前記維持期間の最後の維持パルスを前記維持電極に印加した後、上昇する傾斜電圧を前記走査電極に印加し、かつ、
    前記最後の維持パルスの立ち下がりに、前記維持電極に印加する電圧がランプ状に下降する期間を設けることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  2. 前記最後の維持パルスの波形形状は、電圧が、前記維持パルス電圧から前記ベース電位までランプ状に下降する立ち下がりを有することを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  3. 前記最後の維持パルスの波形形状は、電圧が、前記維持パルス電圧から所定の第1電圧までは急峻に下降し、前記第1電圧から前記ベース電位まではランプ状に下降する立ち下がりを有することを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  4. 前記最後の維持パルスの波形形状は、電圧が、前記維持パルス電圧から所定の第2電圧まではランプ状に下降し、前記第2電圧から前記ベース電位までは急峻に下降する立ち下がりを有することを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  5. 前記最後の維持パルスの波形形状は、電圧が、前記維持パルス電圧から所定の第1電圧までは急峻に下降し、前記第1電圧から所定の第2電圧まではランプ状に下降し、前記第2電圧から前記ベース電位までは急峻に下降する立ち下がりを有することを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  6. 前記最後の維持パルスの波形形状は、電圧が、前記維持パルス電圧から所定の第1電圧までは急峻に下降し、前記第1電圧から所定の第2電圧までは階段状に下降し、前記第2電圧から前記ベース電位までは急峻に下降する立ち下がりを有することを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  7. 前記走査電極にランプ状に下降する傾斜電圧を印加する初期化期間を有するサブフィールドを設けるとともに、
    前記最後の維持パルスの立ち下がりにおいて、前記維持電極に印加する電圧をランプ状に下降するときの勾配を、前記傾斜電圧と等しい勾配にすることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  8. 走査電極および維持電極からなる表示電極対とデータ電極とを有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルと、
    書込み期間と、ベース電位から維持パルス電圧まで上昇し、その後前記ベース電位まで下降する維持パルスを前記表示電極対に印加する維持期間とを有する複数のサブフィールドで1フィールドを構成して前記プラズマディスプレイパネルを駆動する駆動回路とを備えたプラズマディスプレイ装置であって、
    前記駆動回路は、前記維持期間の最後の維持パルスを前記維持電極に印加するように維持パルスを発生するとともに、前記最後の維持パルスの発生後に、上昇する傾斜電圧を前記走査電極に印加し、かつ、
    前記最後の維持パルスの立ち下がりに、前記維持電極に印加する電圧がランプ状に下降する期間を有する波形形状にして前記最後の維持パルスを発生することを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  9. 前記駆動回路は、前記走査電極に印加する維持パルスを発生する維持パルス発生回路と、前記維持電極に印加する維持パルスを発生する維持パルス発生回路とを有し、
    前記維持電極に印加する維持パルスを発生する維持パルス発生回路に、ランプ状に下降する傾斜電圧を発生する傾斜電圧発生回路を有することを特徴とする請求項8に記載のプラズマディスプレイ装置。
  10. 前記駆動回路は、
    前記走査電極にランプ状に下降する傾斜電圧を印加する傾斜電圧発生回路を備え、前記傾斜電圧を発生する初期化期間を有するサブフィールドを設けて前記プラズマディスプレイパネルを駆動し、
    前記最後の維持パルスの立ち下がりを発生させる際に、前記維持電極をハイインピーダンス状態にするとともに、前記傾斜電圧発生回路を用いて前記走査電極の電圧をランプ状に下降させることで、前記プラズマディスプレイパネルの電極間容量を介して前記維持電極の電圧をランプ状に下降させることを特徴とする請求項8に記載のプラズマディスプレイ装置。
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