JP2011163890A - イオン成分分析方法およびイオン成分分析装置 - Google Patents

イオン成分分析方法およびイオン成分分析装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 排水中の無機イオン及び有機酸イオンを同時に定性定量分析できるイオン成分分析方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 イオンクロマトグラフィー法によって排水中に溶出するイオン成分を分析するイオン成分分析方法であって、前記排水中に溶出する有機酸イオン及び無機イオンをイオンクロマトグラフィー法によって分離する分離工程と、 前記分離工程で分離された有機酸イオン及び無機イオンを定性分析し、前記定性分析後に定量分析する分析工程とを有する。有機酸イオンは、カルボン酸イオン、フッ素未置換スルホン酸イオン、パーフルオロカルボン酸イオン又はパーフルオロスルホン酸イオンである。無機イオンは、フッ素イオン又は硫酸イオンである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、イオン成分分析方法およびイオン成分分析装置に関する。
近年、排水中のイオン成分を分析する装置が求められている。中でも、電解質に高分子イオン交換膜をプロトン伝導体として用い、触媒電極微粒子とポリテトラフルオロエチレン(PTFE) などからなるガス拡散電極が直接接合されている固体高分子型燃料電池(POLYMER Electrolyte
Fuel Cell)において必要とされている。
固体高分子型燃料電池の単セルは、電解質膜の両側に、カーボンを主体とする基材に貴金属系の触媒電極層を接合した負極(アノード)側電極及び正極(カソード)側電極を接合した電極と上記電解質膜との接合体をセパレーターで挟むことにより構成される。通常は、この単セルを所定数だけ積層して所望の電圧を得ることができるような電池である。
高分子電解質膜には、フッ素系のカチオン交換膜、特にパーフルオロスルホン酸ポリマーやパーフルオロカルボン酸ポリマーが用いられている。パーフルオロスルホン酸ポリマーやパーフルオロカルボン酸ポリマーは、フッ素樹脂の主鎖が集まった撥水性(疎水性)の骨格領域(テフロン(登録商標)骨格)に、スルホン酸基(−SOH)やカルボン酸基(−COOH)が末端に付与された側鎖が付いてクラスター領域を構成する構造である。現在、高分子電解質膜については高含水率を保つための運転条件のコントロール及び膜質の改良等の研究開発が盛んに行なわれている。
セパレーターは、各電極への反応ガスの供給、隣り合う単セル間の反応ガスの隔離、及び電極からの集電を担っている。アノード側電極には主に水素を含有する燃料ガスが供給されており、触媒電極上で当該水素がイオン化され電解質を介してカソード側電極へと移動する。その間に生じた電子が外部回路に取り出されて直流の電気エネルギーとして利用される。カソード側電極には主に酸素を含有するガスあるいは空気が供給されているために、このカソード側電極では水素イオンと電子及び酸素が反応して水が生成される。
このような固体高分子型燃料電池は、長時間の使用により劣化することが知られており、その原因の1つとして電解質膜の分解劣化が挙げられる。電解質膜の分解劣化によって生成した分解生成物が電池の電極に到達することが影響しているものと考えられる。そのため、電解質膜の劣化メカニズムの解明は、固体高分子型燃料電池の性能向上などを目的とするために重要である。この分解生成物としては、有機酸イオン、特にパーフルオロスルホン酸ポリマーやパーフルオロカルボン酸ポリマーを基本骨格とするフッ素系のカチオン交換膜においてはフッ素化されていない有機酸イオン、及び、フッ素化された有機酸イオンが挙げられる。そして、これら分解生成物は、固体高分子型燃料電池から排出される水に溶出する。したがって、電解質膜の分解メカニズムの解明のために、電解質膜の分解生成物と考えられる有機酸イオン及び無機イオンの定性定量分析が必要となっている。
一般に試料中のフッ素イオン(F)や硫酸イオン(SO 2−)といった無機イオンを分析する方法としては、イオンクロマトグラフィー法がある(非特許文献1参照)。また、固体高分子型燃料電池の排水中に溶出する電解質膜に由来したフッ素イオン(F)の無機イオンは既にイオンクロマトグラフィー法での分析が検討されている(特許文献1参照)。
一方、有機酸イオンにおいては、含フッ素カルボン酸、含フッ素スルホン酸及びそれらの誘導体から選ばれる少なくとも1種の気体を、沸点が140°以上の水溶性有機溶媒を濃度1〜50質量%で含有する水溶液と接触させて捕集する方法(特許文献2参照)、イオン排除クロマトグラフィによって含フッ素カルボン酸類を分離定量する方法(特許文献3)、建材試料の一部を超音波抽出し、イオンクロマトグラフィーによって建材中のイオン量を分析する方法(特許文献4参照)がある。また、有機フッ素化合物の類似の成分分析としては、水道水、水環境及び排水中の液体クロマトグラフ−質量分析(LC−MS)法がある(非特許文献2参照)。
特開2006−078226号公報 特開2008−268111号公報 特開2000−314733号公報 特開平11−006787号公報
社団法人日本分析学会編,「分析化学便覧」,改定五版,丸善株式会社,平成13年12月15日 高純度化技術大系 第1巻 分析技術,監修者 保母敏行,発行所フジ・テクノシステム,1996年11月21日
非特許文献1に示されるようなイオンクロマトグラフィー法は、液体クロマトグラフィに属し、水溶液を対象とし、分離カラムにイオン交換樹脂を用いて分離後、例えば電気伝導度で検出する方法であり、イオン成分によって分離カラム、溶離液濃度、流量などの条件が重要となる。
上記特許文献1に記載された発明は、電解質膜の材質に由来したFの無機イオンをイオンクロマトグラフィー法で分析する方法が記載されている。しかしながら、この方法において、排水中の有機酸イオンは対象となっておらず、定性定量分析をする測定条件の記述がない。また、非特許文献1には、FやSO 2−といった無機イオンの分析方法について記載されているものの、有機酸イオン及び無機イオンを同時に定性定量分析するための分析条件は検討されていない。
炭化水素系電解質膜には、スルホン酸化或いはカルボン酸化されたポリイミドやポリエーテルがあり、これを使ったMEA(Membrane and Electrode Assembly)による劣化メカニズム(電圧低下)が盛んに検討されている。排水中に溶出するイオン成分はF以外に電解質膜のスルホン酸基又はカルボン酸基に炭化水素が結合した有機酸が生成離脱する可能性があることも指摘されている。
さらにフッ素系電解質膜の分解物質として、パーフルオロカルボン酸基及びパーフルオロスルホン酸基を有するフッ素化合物イオンの定性定量分析は、電極への影響調査及び膜の劣化メカニズムの解明につながると考えられているが分析検査方法がない。すなわち、特許文献1及び非特許文献1の方法では、有機酸イオン及び無機イオンを同時に定性定量分析することができず、電解質膜の劣化メカニズムを解明することを目的を果たすことができない。
特許文献2乃至4に記載された発明は、試料中の有機酸イオンを分析する方法が記載されている。しかしながら、特許文献2及び3の発明の方法で分析対象となっているのは有機酸やその誘導体のみである。さらに、特許文献4には硫酸イオン(SO 2−)などの無機イオン又はギ酸イオン或いは酢酸イオンなどの有機酸イオンに関する分析方法が記載されているものの、無機イオン及び有機酸イオンを同時に分析する方法ではない。
非特許文献2に記載されているLC−MSは、高速液体クロマトグラフ(HPLC)と質量分析計(MS)を検出器として結合した装置で、溶液中のイオン状の試料に電圧をかけて誘導し、質量/電価によって検出するため、より高精度な有機分析が可能である。しかしながら、分析条件などの詳細な検討が必要であり一般的に行われている方法でとはいえない。
無機イオン及び有機酸イオンの定性定量分析には、イオンクロマトグラフィー法が有力であると考えられるが、種々の条件の検討が必要であり、フッ素化合物イオン成分の分析方法は確立されておらず、さらには、無機イオンと有機酸イオンを同時に分析する方法は見出されていない。特に、排水中に溶出する電解質膜の材質に由来した含フッ素化合物イオンといった有機酸イオン、及び、FやSO 2−といった無機イオン分析方法の確立が必要であり、同時に定性定量分析する方法が求められている。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、排水中の無機イオン及び有機酸イオンを同時に定性定量分析できるイオン成分分析方法及びイオン成分分析装置を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するために本発明者は、排出水の有機酸イオンおよび無機イオンの分析方法に先立ち、方法は水溶性試料のイオン成分をイオンクロマトグラフィー法とした。その分析条件を確立することが重要であると考え、前記各イオン種を選定して種々
の条件を検討し、これによって各成分の有機酸イオンおよび無機イオンの分離条件が同時にでき、簡便でありながら、高精度でできると考え上記課題を解決しようとするものである。
第1発明は、イオンクロマトグラフィー法によって排水中に溶出するイオン成分を分析するイオン成分分析方法であって、前記排水中に溶出する有機酸イオン及び無機イオンをイオンクロマトグラフィー法によって分離する分離工程と、 前記分離工程で分離された有機酸イオン及び無機イオンを定性分析し、前記定性分析後に定量分析する分析工程とを有することを特徴とする。本発明によれば、排出水中に含まれるイオン成分をイオンクロマトグラフィー法で、分離後に定量分析することが重要であり、指定成分の有機酸イオン成分および無機イオン成分を同時に分析することができる。
上記方法において、前記有機酸イオンは、カルボン酸イオン、フッ素未置換スルホン酸イオン、パーフルオロカルボン酸イオン又はパーフルオロスルホン酸イオンである。上記方法において、前記無機イオンは、フッ素イオン又は硫酸イオンである。上記方法において、前記分析工程は、前記イオン種の電導度からなるピーク面積と濃度の関係を検量線化して前記定量分析する。
上記方法において、前記排出水中に溶出するイオン成分は、カルボン酸基およびスルホン酸基をもつ有機酸イオン成分およびフッ素化合物イオンとフッ素イオンや硫酸イオンの無機イオンであり、前記分析工程は、定量下限濃度以上で分析できるデータに基づいて前記有機酸イオン及び無機イオンの成分を分析する工程を有する。上記方法において、個体高分子型燃料電池から排出された排水を前記排水として導入する工程をさらに有する。
また、第2発明は、イオンクロマトグラフィー法によって排水中に溶出するイオン成分を分析するイオン成分分析装置であって、前記排水中に溶出する有機酸イオン及び無機イオンをイオンクロマトグラフィー法によって分離する分離部と、前記分離部で分離された有機酸イオン及び無機イオンを定性分析し、前記定性分析後に定量分析する分析部とを有する。
上記構成において、前記分析部は、前記イオン種の電導度からなるピーク面積と濃度の関係を検量線化して前記定量分析することを特徴とする。また、上記構成において、前記排出水中に溶出するイオン成分は、カルボン酸基およびスルホン酸基をもつ有機酸イオン成分およびフッ素化合物イオンとフッ素イオンや硫酸イオンの無機イオンであり、前記分析部は、定量下限濃度以上で分析できるデータに基づいて前記有機酸イオン及び無機イオンの成分を分析する。また、前記排水は、個体高分子型燃料電池から排出された排水である。
本発明によれば、無機イオン及び有機酸イオンを同時に定性定量分析できるイオン成分分析方法及びイオン成分分析装置を提供することができる。
本発明のイオン成分分析方法の手順を示す図である。 本発明の実施形態に係るイオン成分分析装置の構成を示す図である。 本発明の無機イオンおよびスルホン酸基のイオン成分分離の溶離時間とピーク面積を示す標準液のクロマトグラムの例である 本発明のフッ素化合物イオン成分分離の溶離時間とピーク面積を示す標準液の有機酸クロマトグラムの例である。 本発明のフッ素化合物イオン成分分離の溶離時間とピーク面積を示す標準液の有機酸クロマトグラムの例である。 の検量線の一例を示す図である。 HPSの検量線の一例を示す図である。 TFAAの検量線の一例を示す図である。
以下、実施形態を示すが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更可能である。
まず、本発明の実施形態に係るイオン成分分析方法について説明する。図1は、本発明のイオン成分分析方法の手順を示す図である。図1のように、本発明のイオン成分分析方法は、有機酸イオン及び無機イオンを含むイオン成分を有する排水の分析条件の検討を行う検討工程S11と、排水を試料として採取する採取工程S12と、試料とした排水試料を導入し、分離する導入分離工程S13と、排水試料をイオンクロマトグラム測定する測定工程S14と、測定データに基づいてデータ処理を行うデータ処理工程(分析工程)S15という手順で行われる。
検討工程S11では、有機酸イオン及び無機イオンを含む排水の分析条件を検討する。この検討工程S11では、固体高分子型燃料電池から排出された排水中の有機酸イオン及び無機イオンの中からイオンクロマトグラフィー法によって同時に定性定量分析する対象を選定し、標準液に対する分離カラム、溶離液濃度、流量、電気伝導度での検出といった種々の検討項目によって最適な分析条件とする。これら分析条件は、分析対象や利用分野に応じて適宜変更可能である。
検討工程S11において分析条件の検討後、採取工程S12で有機酸イオン及び無機イオンが含まれる排水を採取し、排水試料とする。採取方法は特に限定されるものではない。分析対象となるイオン成分としては、F、SO 2−、CO 2−といった無機イオン、種々のカルボン酸イオン、種々のスルホン酸イオンといった有機酸イオンなどが挙げられ、また、これらを含む排水としては、例えば生活排水や産業排水、例えば固体高分子型燃料電池といった水を排出するものからの排水が挙げられる。
導入分離工程S13では、分析対象のイオンに対して最適な分析条件としたイオンクロマトグラフに、採取工程S12で試料として採取された排水試料を溶離液とともに導入する。排水の導入方法は特に限定されるものではなく、例えば、排水を排出するものから直接イオンクロマトグラフに導入されるようなものであってもよい。そして、導入された排水試料は、イオンクロマトグラフ内の分離カラムを通過する。この分離カラムでは、イオンクロマトグラフに導入された排水試料中の有機酸イオン及び無機イオンが成分毎に分離する。
測定工程S14では、導入分離工程S13で分離された排水試料中の有機酸イオン及び無機イオンを検出し、排水試料が導入されてから検出されるまでの溶離時間とそのイオン成分によって検出される検出強度を計測し、計測データとする。ここで使用される検出器はイオンクロマトグラフィー法で使用可能な検出器であればどのようなものであってもよく、例えばフローセル型の電導度検出器が挙げられる。
データ処理工程S15では、測定工程S14で測定された溶離時間と検出強度の計測データに基づいてクロマトグラムを作成できるように処理を行う。またデータ処理工程S15にて、定性分析と定量分析が行われる。
定性分析は、試料中の各イオン成分の溶離時間を利用して分析する。具体的には、排水試料中の有機酸イオン及び無機イオンの検討された条件下におけるイオンクロマトグラフィー法における溶離時間と、予め測定対象としているイオン成分の同条件における標準液によって測定してある溶離時間とを比較して定性分析することができる。
また、定量分析は、分離カラムによって分離された試料中の各イオン成分の検出強度に基づくイオンクロマトグラムのピーク面積を算出し、そのピーク面積に基づいて分析する。具体的には、排水試料中の有機酸イオン及び無機イオンのそれぞれのピーク面積を、予め測定対象としているイオン成分の標準液によって測定してあるピーク面積の検量線から算出することで、定量分析ができる。
このイオン成分分析方法では、検討された分析条件下、排水を試料として採取導入して、分離カラムを通って排水中の有機酸イオン及び無機イオンを分離し、分離した有機酸イオン及び無機イオンを検出し、その溶離時間及びピーク面積によって、排水試料を一度導入することで各イオン成分の定性定量分析を行うことができる。これによって迅速且つ高精度の分析方法を提供することができる。
次に、本発明の実施形態に係るイオン成分分析装置について説明する。図2は、本発明の実施形態に係るイオン成分分析装置の構成を示す図である。上記イオン成分分析方法の各工程はイオン分析装置によって行われる。図2に示すように、イオン成分分析装置は、送液部21と、分離部22と、検出部23と、データ処理部・記憶部(分析部)24とを有している。
送液部21は、有機酸イオン及び無機イオンが含まれる排水を試料として採取し、分析対象のイオン成分に対して最適な分析条件としたイオンクロマトグラフに、排水試料を例えばポンプ21aで供給された弱電解質の溶離液とともに導入し、試料液導入バルブ21bを介して分離部22に送液する。排水の採取方法や排水の導入方法は特に限定されるものではなく、例えば、排水を排出するものから直接イオンクロマトグラフに導入されるようなものであってもよい。
分離部22は、分離カラム22aを有している。イオンクロマトグラフィー法は、上述のとおり、この分離カラム22aに排水試料を通すことにより、水和半径の大小、Van der Waals力の相互作用によってイオン成分の相互分離を行なうことができる。したがって、分離部22は、この分離カラム22aによって、送液部21から送液された排水試料中の有機酸イオン及び無機イオンを分離することができる。この分離カラム22aは、一般に分析対象のイオン成分によって交換可能である。
検出部23は、サプレッサー23a、検出器セル23b及び検出器23cを有している。分離部22によって分離された有機酸イオン及び無機イオンは、サプレッサー23aを通すことによりバックグラウンドの電導度を下げ、目的とするイオン成分を高感度でクロマトグラムとして得ることができる。検出器23cには、例えばフローセル型の電導度検出器を用いることができる。このような検出器23cによって上述したような溶離時間及び検出強度を測定することができる。検出器23cで検出された計測データがデータ処理部24に出力される。
データ処理部24は、検出部23から出力された計測データに基づいてクロマトグラムを作成するように計測データを処理する。データ処理部24は、計測データに基づいて分離された有機酸イオン及び無機イオンを定性分析し、定性分析後に定量分析する。データ処理部24は、イオン種の電導度からなるピーク面積と濃度の関係を検量線化して定量分析する。
本発明のイオン成分分析装置よれば、数μL試料量を用いて、1回の測定で数種の陰イオン成分を同時に測定することができ、分別定量分析を行うことができる方法である。一般に、カルボン酸やその他の有機酸の一部が分析可能である。しかし、フッ素イオンを含む有機酸の一部は分離条件に決まったものがなかった。本発明のイオン成分分析方法によって無機イオンとフッ素系有機酸イオン成分を同時に分離、定量することができ、これによって迅速且つ高精度の分析方法を提供することができる。
次に、上述のイオン成分分析方法及び装置を固体高分子型燃料電池の排水に適用した例について説明する。固体高分子型燃料電池から排出される排水を試料とする。この排水は、フッ素系の陽イオン交換膜を電解質膜に用いる固体高分子型燃料電池の水である。さらには、この水は、電極接合体のアノード側に水素、カソード側に酸素或いは空気をそれぞれ供給することによって、アノード側での水素の酸化により生成したプロトンが膜中を移動し、カソードで酸素の還元反応に使用されることで生成する。
このように生成した水に、電解質膜から分解して生成した分解生成物が溶出することがある。したがって、この固体高分子型燃料電池からの排水を分析することで電解質膜の劣化メカニズムを解明することが可能となる。固体高分子型燃料電池に使用される電解質膜には、種々挙げられるが、例えばスルホン酸化ポリイミド、スルホン酸化ポリエーテルといった炭化水素系電解質膜があり、この電解質膜からの分解生成物として考えられ、劣化メカニズムの解明に重要であると考えられる物質は下記表1のとおりである。
Figure 2011163890
上記表1に示された2種類のスルホン酸基を有するフッ素化合物由来のパーフルオロスルホン酸イオン、2種類のカルボン酸基を有するフッ素化合物由来のパーフルオロカルボン酸イオン、2種類のスルホン酸基のみの化合物由来のフッ素未置換スルホン酸イオン、並びに、無機イオンとしてF及びSO 2−の8種のイオンを定性定量分析することで電解質膜の劣化メカニズムを解明することができる。以下この8種のイオン成分を例に挙げて実施形態を説明するが本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、フッ素未置換のカルボン酸イオンを分析対象の有機酸イオンとしても同様である。
次に、一例として上記8種のイオン成分を定性定量分析するにあたり、イオンクロマトグラフィー法における分析条件の一例を説明する。
分析装置、カラム、及び、溶離液はDIONEX社製のものを用いた。
・測定装置:イオンクロマトグラフ:DIONEX 社製DX−320、グラジェント法適用タイプ
・主な陰イオン分析用(分離カラム:Ion Pac AS17、溶離液:KOH・EG40溶離液ジェネレータ使用)
次に、測定条件を下記表2に示し、各イオンの溶離時間を下記表3に検討結果を述べる。
Figure 2011163890
Figure 2011163890
このようにして、無機イオン及び有機酸イオンのイオンクロマトグラフィー法による成分分離を確立し、上記8種のイオン成分の定性分析が可能となる。
図3は、本発明のイオン成分分離における標準液のF、SO 2−、PS、HPSの溶離時間とピーク面積を示すクロマトグラムの例である。図4は本発明のイオン成分分離における標準液のTFMASの溶離時間とピーク面積を示すクロマトグラムの例である。図5は、本発明のイオン成分分離における標準液のTFAAの溶離時間とピーク面積を示すクロマトグラムの例である。
図6、図7および図8は、本発明のイオン成分の定量分析に用いる検量線の一例である。定量分析は、検出されるイオン種の電導度と濃度との関係を検量線化し、実測の電導度の強弱、すなわちピーク面積と検量線とによって算出して行う。各イオンの検量線の例を示し、8種のイオン成分の実験式の検討結果を示す。
発明者は、表2の分析条件下における各イオン成分のクロマトグラムの例で、検量線を求めた。図6乃至図8は、イオン成分の電導度に基づくイオンクロマトグラムのピーク面積と成分濃度から求めた例を示す。この検量線における実験式は、得られた直線を回帰分析して求めた式で、χはピーク面積比である。各濃度の単位はppmである。
なお、この式におけるχは、面積強度を示し、相関係数を付記した。
・Fイオン濃度= 6.878χ+0.035 R=0.9999
・SO 2−イオン濃度=16.34χ+0.134 R=0.9997
・PSイオン濃度=53.51χ+0.357 R=0.9980
・HPSイオン濃度=108.89χ+0.942 R=0.9983
・NFBSAイオン濃度=3660χ−0.0188 R=0.9999
・TFMSAイオン濃度=146.13χ+0.679 R=0.9997
・NFVAイオン濃度=113.32χ+0.519 R=0.9995
・TFAAイオン濃度=37.72χ−0.394 R=0.9988
このようにして、無機イオン及び有機酸イオンのイオンクロマトグラフィー法による定性分析と検量線による定量分析が可能となる。
(実施例)
以下に無機イオン及び有機酸イオンの実試料の分析について説明する。はじめに無機イオンと有機酸イオンの分解性について、5mMの硫酸イオン、TFAA、TFMSAを対象にして調製し、カソードとアノードの検出量を調べた。なお、フッ素イオンは、調製していないので膜の分解成分である。前記のイオンクロマトグラフィー法で行った結果を下記表4に示す。
Figure 2011163890
次に、試料はセル耐久試験で、サイズは所定のものを用いた。反応ガスH/Air 、所定の運転電流密度(燃料電池の標準的な負荷:A/cm)での連続運転とする。セル温度は、アノード及びカソードの加湿露点を80℃(相対湿度:RH100%)とした。その結果を下記表5に示す。
Figure 2011163890
各条件の調製液については、カソードで、数mg/Lレベルの微量成分が検出されることが分かった。アノードでは、5mMの硫酸イオン、TFAA、TFMSAを対象にした調整液に対して、約45%の濃度で検出された。このように分析検出ができる。
また実試料については、無機イオンのF及びSO 2−、並びに、TFAA、TFMSAといったフッ素化合物に有機酸イオンのカルボン酸基又はスルホン酸基を有する含フッ素有機酸イオン及びPHS、PSといったフッ素化合物を有さないフッ素未置換スルホン酸の分析を行なった。
無機イオンのF、SO 2−は膜由来の分解物と考えられる。各セル条件では、Fは0.04〜0.41mg/Lレベルが検出され、SO 2−は0.32〜5.1mg/Lレベルの微量成分が検出される。有機酸イオン成分は、0.1〜4.5mg/Lレベルの微量成分が検出される。このように分析検査する効果も得られる。
以上のことから本発明は、前記の有機酸イオン成分(含フッ素有機酸イオン)の検量線の定量下限は濃度0.1ppmであり、スルホン酸基の化合物イオンは0.01ppmであった。同時にフッ素イオンや硫酸イオンの無機イオンの検量線の定量下限は、0.01ppmである。このため、データ処理部24では、定量下限濃度以上で分析できるデータを基に、固体高分子型燃料電池の排水中に溶出するイオン成分が同時に分析検査できる。本発明による固体高分子型燃料電池からの排水中に溶出するイオン成分は、膜の劣化メカニズム解明のためのイオンクロマトグラフィーを用いた方法で、フッ素系電解質膜の分解物質として得られる無機イオンや有機酸イオン成分の分析評価に効果的である。
以上説明したように、本発明は、固体高分子型燃料電池からの排水中に溶出する有機酸イオン及び無機イオンをイオンクロマトグラフィー法で分離後に定性分析し、その後に定量分析することで有機酸イオン成分及び無機イオンを同時に定性定量分析することができる。これにより、固体高分子型燃料電池からの排水中に含まれる電解質膜に由来のイオン成分をイオンクロマトグラフィー法で、分離後に定量分析することができる。また、対象となるイオン成分の有機酸イオン及び無機イオンを同時に分析する方法を提供し、迅速且つ高精度の分析を可能とすることができた。
また、本発明によれば、有機酸イオンとして、フッ素未置換カルボン酸イオン、フッ素未置換スルホン酸イオン、パーフルオロカルボン酸イオン、又は、パーフルオロスルホン酸イオンと、無機イオンとして、フッ素イオン、又は、硫酸イオンを分析対象としている。これら各イオン成分は、固体高分子型燃料電池に使用される電解質膜の劣化によって生成する分解生成物由来のイオン成分である。したがって、これらイオン成分を同時に定性定量分析することで、迅速且つ高精度の分析か可能であるとともに、電解質膜の劣化メカニズムを解明することが可能となる。
さらに、本発明によれば、上記イオンクロマトグラフィー法を利用し、上述した有機酸イオン及び無機イオンの定量下限濃度以上で分析可能な測定データを蓄積記憶してもよい。この蓄積記憶された測定データに基づいて、電解質膜の管理を行い、状況に応じた固体高分子型燃料電池の運転を可能とする。
上記イオン成分分析方法によれば、イオンクロマトグラフィー法を用いて、成分濃度を測定する電解質膜由来の溶出結果をもとに、劣化メカニズム解明を究明することができる。これは電解質膜で評価することが可能であり、有用である。なお、本発明の排水中のイオンクロマトグラフィー法は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の上記を逸脱しない範囲内おいて種々 変更を加えてもかまわない。
21 送液部
22 分離部
23 検出部
24 データ処理部

Claims (12)

  1. イオンクロマトグラフィー法によって排水中に溶出するイオン成分を分析するイオン成分分析方法であって、
    前記排水中に溶出する有機酸イオン及び無機イオンを分離する分離工程と、
    前記分離工程で分離された有機酸イオン及び無機イオンを定性分析し、前記定性分析後に定量分析する分析工程と、
    を有することを特徴とするイオン成分分析方法。
  2. 前記有機酸イオンは、カルボン酸イオン、フッ素未置換スルホン酸イオン、パーフルオロカルボン酸イオン又はパーフルオロスルホン酸イオンであることを特徴とする請求項1に記載のイオン成分分析方法。
  3. 前記無機イオンは、フッ素イオン又は硫酸イオンであることを特徴とする請求項1に記載のイオン成分分析方法。
  4. 前記分析工程は、前記イオン種の電導度からなるピーク面積と濃度の関係を検量線化して前記定量分析することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のイオン成分分析方法。
  5. 前記排出水中に溶出するイオン成分は、カルボン酸基およびスルホン酸基をもつ有機酸イオン成分およびフッ素化合物イオンとフッ素イオンや硫酸イオンの無機イオンであり、
    前記分析工程は、定量下限濃度以上で分析できるデータに基づいて前記有機酸イオン及び無機イオンの成分を分析する工程を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のイオン成分分析方法。
  6. 個体高分子型燃料電池から排出された排水を前記排水として導入する工程をさらに有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のイオン成分分析方法。
  7. イオンクロマトグラフィー法によって排水中に溶出するイオン成分を分析するイオン成分分析装置であって、
    前記排水中に溶出する有機酸イオン及び無機イオンを分離する分離部と、
    前記分離部で分離された有機酸イオン及び無機イオンを定性分析し、前記定性分析後に定量分析する分析部と、
    を有することを特徴とするイオン成分分析装置。
  8. 前記有機酸イオンは、カルボン酸イオン、フッ素未置換スルホン酸イオン、パーフルオロカルボン酸イオン又はパーフルオロスルホン酸イオンであることを特徴とする請求項7に記載のイオン成分分析装置。
  9. 前記無機イオンは、フッ素イオン又は硫酸イオンであることを特徴とする請求項7に記載のイオン成分分析装置。
  10. 前記分析部は、前記イオン種の電導度からなるピーク面積と濃度の関係を検量線化して前記定量分析することを特徴とする請求項7から請求項9のいずれかに記載のイオン成分分析装置。
  11. 前記排出水中に溶出するイオン成分は、カルボン酸基およびスルホン酸基をもつ有機酸イオン成分およびフッ素化合物イオンとフッ素イオンや硫酸イオンの無機イオンであり、
    前記分析部は、定量下限濃度以上で分析できるデータに基づいて前記有機酸イオン及び無機イオンの成分を分析することを特徴とする請求項7から請求項10のいずれかに記載のイオン成分分析装置。
  12. 前記排水は、個体高分子型燃料電池から排出された排水であることを特徴とする請求項7から請求項11のいずれかに記載のイオン成分分析装置。
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