JP2011163272A - 燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カム角センサの異常時に、未燃燃料を排出することなく気筒を判別し、内燃機関を始動する燃料噴射制御装置を提供する。
【解決手段】クランクロータには、単欠けの欠歯部300と連欠けの欠歯部302とが90°CA毎に交互に形成されており、カムロータには、#1気筒の上死点前の欠歯部300と#3気筒の上死点前の欠歯部302とに対応して歯310が形成されている。高圧ポンプから供給される燃料の燃料圧力は、#1気筒と#2気筒との上死点で異なり、#3気筒と#4気筒との上死点で異なっている。カム角センサが異常であり、カムロータの歯310を検出するカム角信号を出力しない場合、欠歯部300、302を検出するクランク角信号と燃圧センサが検出する高圧ポンプの燃料圧力とに基づいて、燃料を噴射することなく気筒を判別できる。そして、気筒判別結果に基づいて燃料噴射弁から燃料を噴射し、点火プラグにより噴射された燃料に点火する。
【選択図】図4

Description

本発明は、クランク角センサとカム角センサとの出力信号に基づいて気筒を判別し、燃料噴射弁から気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射式の燃料噴射システムの燃料噴射制御装置に関する。
従来の内燃機関においては、クランク角センサが出力するクランク角信号と、カム角センサが出力するカム角信号とに基づいて、吸気、圧縮、膨張、排気の4行程からなる1燃焼サイクルのうち各気筒がどの行程を実行しているかを判別する気筒判別を行っている。そして、気筒判別結果に基づいて、エンジン始動時において燃料を噴射する気筒、点火プラグで燃料に点火する気筒を決定している。
クランク角信号は、1回転中におけるクランクシャフトの角度位置を示すので、クランク角信号に基づいて、上死点に向かっている気筒、つまり圧縮行程または排気行程の気筒と、下死点に向かっている気筒、つまり吸気行程または膨張行程の気筒とを判別できる。
また、カム角信号は、カムシャフトの角度位置、つまり1燃焼サイクルのうち内燃機関がどの行程を実行しているかを示す。したがって、クランク角信号とカム角信号とに基づいて、適切に気筒を判別できる。
しかし、カム角センサに断線等の異常が発生しカム角信号が出力されないと、クランク角信号だけでは、内燃機関の始動時において、圧縮行程の気筒と排気行程の気筒とを判別できず、吸気行程の気筒と膨張行程の気筒とを判別できない。尚、圧縮行程の気筒と排気行程の気筒との行程の位相差、ならびに吸気行程の気筒と膨張行程の気筒との行程の位相差は360°CA(クランク角)である。
カム角センサに異常が発生している場合にも、ポート噴射の内燃機関であれば、例えば1行程で1回噴射し、クランク角信号に基づいて圧縮行程または排気行程と考えられる両方の気筒で点火プラグによる点火を実行することにより、噴射された燃料を燃焼させエンジンを始動できる。
しかし、ガソリンエンジンまたはディーゼルエンジンに関わらず、燃料噴射弁から気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射式の内燃機関では、圧縮行程ではなく排気行程の気筒に燃料を噴射すると、燃料が燃焼せずに排出される。その結果、内燃機関を始動できない。
そこで、特許文献1では、筒内噴射式の内燃機関において、クランク角信号に基づいて、例えば圧縮行程または排気行程のいずれかの上死点に移動中の2個の気筒を判別し、2個の気筒のうち一方の気筒から予め決定された噴射順序で、所定期間として例えば360°CAの間、各気筒に燃料を噴射する。
このとき、エンジン回転数が所定回転数を超えると、圧縮行程中の気筒に燃料が噴射されて燃料が燃焼したと判断し、そのまま所定の順序で燃料を噴射する。
一方、エンジン回転数が所定回転数以下の場合には、排気行程中の気筒に燃料が噴射されたために燃料が燃焼していないと判断する。この場合、燃料を噴射する気筒を360°CAずらすことにより、圧縮行程中の気筒に燃料を噴射して燃焼させる。
特表2006−523796号公報
しかしながら、特許文献1では、始動時に、ピストンが上死点に向かっている2個の気筒の一方から所定順序で各気筒に燃料を噴射し、そのときのエンジン回転数に基づいて圧縮行程中の気筒に燃料を噴射したか否かを判定するので、燃料噴射を開始した気筒が排気行程中の気筒であっても、所定期間、排気行程中の各気筒に順次燃料を噴射する。その結果、所定期間が終了するまでに、燃焼されなかった未燃燃料が排出されるという問題が発生する。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、カム角センサの異常時に、未燃燃料を排出することなく気筒を判別し、内燃機関を始動する燃料噴射制御装置を提供することを目的とする。
請求項1から5に記載の発明によると、筒内噴射式の燃料噴射システムに適用される燃料噴射制御装置において、気筒判別手段は、内燃機関の始動時、カム角センサが異常であれば、燃料供給ポンプから供給される燃料の燃料圧力とクランク角信号とに基づいて気筒を判別する。
燃料供給ポンプは720°CAで1回転するカムシャフトにより駆動されるので、燃料供給ポンプから供給される燃料は、カムシャフトが1回転する間に、1個のカムによる駆動周期を1周期としてカム数分の周期、圧力変動を繰返す。
したがって、カムシャフトの駆動により生じる燃料圧力の変動周期を適切に設定すれば、例えば360°CAの位相差で同じクランク角度位置にある気筒がそれぞれ圧縮行程の上死点に達するときの燃料圧力について、燃料圧力の高さ、増減方向等を異ならせることができる。
これにより、クランク角信号と燃料圧力とに基づいて気筒が実行している行程を判別できるので、カム角センサが異常の場合にも、内燃機関の始動時において燃料を噴射することなく気筒を判別できる。そして、気筒判別手段による気筒判別結果に基づいて噴射指令手段が燃料噴射弁に燃料噴射を指令することにより、カム角センサの異常時にも、未燃燃料を排出することなく内燃機関を始動できる。
請求項2に記載の発明によると、気筒判別手段は、燃料圧力の高さとクランク角センサの検出信号とに基づいて気筒を判別する。
すなわち、圧縮行程と排気行程の上死点、あるいは吸気行程と膨張行程の上死点とで燃料圧力の高さが異なれば、その差を判定することにより、燃料圧力の高さとクランク角センサの検出信号とに基づいて気筒を判別できる。
請求項3に記載の発明によると、気筒判別手段は、燃料圧力の高さおよび増減方向とクランク角センサの検出信号とに基づいて気筒を判別する。
例えば、圧縮行程と排気行程の上死点、あるいは吸気行程と膨張行程の上死点とで燃料圧力の差が小さく、その差を判定することが困難な場合には、燃料圧力の高さに加え、燃料圧力の増減方向の違いを判定することにより、燃料圧力の高さおよび増減方向とクランク角センサの検出信号とに基づいて気筒を判別できる。
請求項4に記載の発明によると、カム角センサは、気筒毎にカム角信号を出力する。
これにより、前回の内燃機関の運転中にはカム角センサの異常が発生せず、内燃機関の停止後にカム角センサに異常が発生する場合にも、内燃機関の始動時において、最初にカム角信号が出力されるべき角度位置でカム角信号が出力されないときには、カム角センサの異常を検出できる。
その結果、前回のエンジン運転中にはカム角センサに異常が発生せず、今回のエンジン始動までの間にカム角センサに異常が発生している場合にも、始動時にカム角センサの異常を検出することにより、クランク角信号と燃料圧力とに基づいて、燃料を噴射せずに気筒を判別し内燃機関を始動できる。
ところで、カムシャフトのカム数が気筒数の偶数の約数である場合、360°CAの位相差がある気筒において、圧縮行程の上死点における燃料圧力は等しくなる。この場合、燃料圧力の高さとクランク角信号とで気筒を判別することは困難である。
また、カムシャフトのカム数が気筒数の倍数である場合、各気筒の上死点における燃料圧力は等しくなる。この場合にも、燃料圧力の高さとクランク角信号とで気筒を判別することは困難である。
そこで、請求項5に記載の発明によると、燃料供給ポンプを駆動するカムシャフトのカム数は、内燃機関の気筒数の偶数の約数ではなく、かつ内燃機関の気筒数の倍数ではない。
これにより、360°CAの位相差がある気筒において、圧縮行程の上死点における燃料圧力は異なる。これにより、燃料圧力の高さとクランク角信号とで気筒を判別することができる。
尚、本発明に備わる複数の手段の各機能は、構成自体で機能が特定されるハードウェア資源、プログラムにより機能が特定されるハードウェア資源、またはそれらの組み合わせにより実現される。また、これら複数の手段の各機能は、各々が物理的に互いに独立したハードウェア資源で実現されるものに限定されない。
第1実施形態による燃料噴射システムを示す構成図。 高圧ポンプおよびカムシャフトを示す模式図。 カム角センサ正常時の燃料圧力とカム角信号とクランク角信号と各気筒の行程との関係を示す説明図。 カム角センサの異常時の燃料圧力とカム角信号とクランク角信号と各気筒の行程との関係を示す説明図。 気筒判別ルーチンを示すフローチャート。 第2実施形態によるカム角センサの正常時の燃料圧力とカム角信号とクランク角信号と各気筒の行程との関係を示す説明図。 第3実施形態によるカム角センサの正常時の燃料圧力とカム角信号とクランク角信号と各気筒の行程との関係を示す説明図。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1に、本実施形態の燃料噴射システム10を示す。燃料噴射システム10は、例えば、自動車用の4気筒のガソリンエンジン(以下、単に「エンジン」とも言う。)2の各気筒に燃料を噴射するためのものである。エンジン2は、気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射式の内燃機関である。
(燃料噴射システム10)
燃料噴射システム10は、燃料ポンプ14、高圧ポンプ20、燃料噴射弁30、スロットル装置40、点火プラグ42、燃圧センサ50、クランク角センサ52、カム角センサ54、電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)60等から構成されている。
燃料ポンプ14はインタンク式のポンプであり、燃料タンク12内の燃料を吸入し、燃料タンク12の外部に吐出する。
高圧ポンプ20は、燃料ポンプ14から吐出された燃料を加圧し、燃料配管200を通して燃料噴射弁30に供給する。図2に示すように、本実施形態では、カムシャフト6の外周に、等角度間隔に3個のカム8が設置されている。カムシャフト6はクランクシャフト4の回転に対して1/2の比率で回転するので、クランクシャフト4が2回転(720°CA)する間にカムシャフト6は1回転する。
そして、カムシャフト6が回転することにより、高圧ポンプ20のプランジャ22がカム8により駆動され往復移動する。プランジャ22の下降に伴い、調量弁24により調量された燃料が高圧ポンプ20に吸入される。吸入された燃料は、プランジャ22の上昇に伴い加圧され、逆止弁26を開弁して燃料噴射弁30に供給される。
燃料噴射弁30は、ソレノイド式またはピエゾ式の公知の電磁弁であり、エンジン2の各気筒に設置されている。燃料噴射弁30は、ECU60からの指令によりエンジン2の気筒内に直接燃料を噴射する。
吸気管210からエンジン2に吸入される吸気はスロットル装置40により吸気量を制御され、燃料噴射弁30から噴射された燃料と気筒内で混合する。そして、この混合気は、図1に示す点火プラグ42によって圧縮行程の後半で点火され燃焼する。気筒内で燃焼した排気は、排気行程で排気管212に排出される。
燃圧センサ50は、高圧ポンプ20と燃料噴射弁30とを接続する燃料配管200に設置され、高圧ポンプ20から燃料噴射弁30に供給される燃料の燃料圧力(燃圧)に応じた信号を出力する。
クランク角センサ52は、クランクシャフト4に固定されたクランクロータ5の外周に対向して設けられている。クランクロータ5の外周には、所定角度(例えば10°)毎の間隔で歯が形成されている。
尚、クランクロータ5の外周に形成される歯の間隔は10°に限るものではなく、10°より小さくてもよいし、大きくてもよい。クランク角センサ52は、クランクシャフト4が10°回転する毎(10°CA毎)にパルス状のクランク角信号を出力する。
クランクロータ5の歯列の途中には、2個の歯が1箇所欠損した単欠けの欠歯部300(図3参照)と、1個の歯を挟んで2個の歯が2箇所連続して欠損した連欠けの欠歯部302(図3参照)とが180°反対側に形成されている。
欠歯部300は、#1気筒および#2気筒の上死点(TDC)に対し、60°CA前〜30°CA前の範囲に形成され、欠歯部302は、#3気筒および#4気筒の上死点(TDC)に対し60°CA前〜0°CAの範囲に形成されている。尚、#nは気筒番号を表している。
カム角センサ54は、カムシャフト6に固定された図示しないカムロータの外周に対向して設けられている。カムロータの外周には、クランク角度で180°CAに相当する位置、つまりカムシャフト6の回転方向に90°離れた2箇所の位置にそれぞれ1個の歯310(図3参照)が形成されている。
2個の歯310は、それぞれ#1気筒および#3気筒の上死点に対し30°CA前に形成され、クランクロータ5の欠歯部300、302の位置に対応している。カム角センサ54は、カムロータの歯310と対向する位置、つまりクランクロータ5の欠歯部300、302に対応する位置に達したときにパルス状のカム角信号を出力する。
ECU60は、CPU、ROM、RAM、フラッシュメモリ、入出力インタフェース等を中心とするマイクロコンピュータにて構成されている。
そして、ECU60は、ROMまたはフラッシュメモリに記憶されている制御プログラムを実行することにより、燃圧センサ50、クランク角センサ52、カム角センサ54を含む各種センサの出力信号を取り込んでエンジン運転状態を検出し、検出したエンジン運転状態に基づいて、気筒判別を含むエンジン運転状態を制御する。
ECU60は、クランク角信号に基づいて1回転中におけるクランクシャフト4の角度位置を検出するとともに、単位時間当たりのクランク角信号のパルス数を算出することにより、エンジン回転数を検出する。
また、ECU60は、カム角信号に基づいて1回転中におけるカムシャフト6の角度位置を検出する。カムシャフト6の角度位置は、吸気、圧縮、膨張、排気の4行程からなる1燃焼サイクルのうち、エンジン2がどの行程を実行しているかを示している。
(燃料圧力とセンサ信号と行程との関係)
次に、高圧ポンプ20から燃料噴射弁30に供給される燃料の燃料圧力と、カム角信号と、クランク角信号と、各気筒の行程とについて説明する。
前述したように、本実施形態では、カムシャフト6のカムロータにおいて、単欠けの欠歯部300に対応する#1気筒の圧縮上死点の30°CA前、ならびに連欠けの欠歯部302に対応する#3気筒の圧縮上死点の30°CA前に、1個の歯310がそれぞれ形成されている。
一方、単欠けの欠歯部300に対応する#2気筒の圧縮上死点の前、ならびに連欠けの欠歯部302に対応する#4気筒の圧縮上死点の前には、カムロータに歯は形成されていない。
したがって、クランク角センサ52およびカム角センサ54が正常であれば、クランク角信号とカム角信号との組み合わせに基づいて、1燃焼サイクルのうち、各気筒がどの行程を実行しているかを判別できる。
つまり、単欠けの欠歯部300で歯310が検出されると#1気筒の圧縮行程であり、連欠けの欠歯部302で歯310が検出されると#3気筒の圧縮行程であり、単欠けの欠歯部300で歯310が検出されないと#2気筒の圧縮行程であり、連欠けの欠歯部302で歯310が検出されないと#4気筒の圧縮行程であると判別できる。
このように、360°CA位相がずれている#1気筒と#2気筒に対応する単欠けの欠歯部300、ならびに360°CA位相がずれている#3気筒と#4気筒に対応する連欠けの欠歯部302に対して、カム角センサ54が歯310を検出するか否かで気筒を判別している。
ここで、カム角センサ54に断線等の異常が発生している状態でエンジン2を始動する場合、図4の点線に示すように、クランク角信号から単欠けの欠歯部300を検出したときにカム角信号から歯310を検出しないと、実際には#1気筒の圧縮行程であるにも関わらず、#2気筒の圧縮行程であると誤判別する恐れがある。
#1気筒と#2気筒の圧縮行程を誤判別すると、図4の正常判別の欄に示すように、本来、#3気筒の圧縮工程前半で燃料を噴射し、#3気筒の圧縮工程後半で点火すべきところを、図4の誤判別の欄に示すように、#4気筒の排気行程前半で燃料を噴射し、#4気筒の排気行程後半で点火することになる。その結果、#4気筒に噴射された燃料は燃焼せず、排気行程で排出される。
このように、カム角センサ54の異常には、クランク角信号とカム角信号とに基づいて気筒判別を正常に実行できないので、エンジン2を始動できなくなる。
尚、エンジン2の運転中には既に気筒判別が完了しているので、カム角センサ54に異常が発生しても、圧縮行程中の気筒に燃料を噴射し、点火プラグ42で点火することにより燃料を燃焼させることができる。
また、カム角センサ54の異常は、所定時間内にカム角センサ54からカム角信号が出力されない場合に検出できる。ECU60は、カム角センサ54の異常を検出すると、バックアップRAMまたはフラッシュメモリにカム角センサ54の異常を記憶しておく。
そこで本実施形態では、カム角センサ54の異常時には、クランク角信号と高圧ポンプ20の燃料圧力とに基づいて気筒判別を実行する。
前述したように、本実施形態では、カムシャフト6の外周にカム8が等角度間隔に3個設置されているので、カムシャフト6が1回転(720°CA)する間に、高圧ポンプ20から供給される燃料の燃料圧力は、図4に示すように、1個のカム8による燃圧変動を1周期として3周期分変動する。つまり、240°CA毎に燃料圧力は変動する。
そして、カムシャフト6が1回転する間に4気筒の各気筒が圧縮行程を実行するエンジン2においては、180°CA毎に圧縮行程が実行される。
この構成によれば、同じ単欠けの欠歯部300に対応する#1気筒と#2気筒とで燃圧変動の位相が異なり燃料料圧力が異なっている。また、同じ連欠けの欠歯部302に対応する#3気筒と#4気筒とで燃圧変動の位相が異なり燃料料圧力が異なっている。
したがって、クランク角信号の欠歯部300、302と燃圧センサ50が検出する高圧ポンプ20の燃料圧力とに基づいて、圧縮行程の気筒を判別できる。そして、エンジン始動時において、気筒判別結果に基づいて燃料噴射弁30から燃料を噴射し、点火プラグ42により噴射燃料に点火する気筒を決定できる。
尚、圧縮上死点における#3気筒と#4気筒との燃料圧力の差は、#1気筒と#2気筒との燃料圧力の差よりも小さい。この場合、#3気筒の圧縮上死点における燃料圧力は上昇し、#4気筒の圧縮上死点における燃料圧力は低下していることに着目し、燃料圧力の高さと、燃料圧力の増減方向との両方に基づいて気筒を判別してもよい。
(気筒判別ルーチン)
図5に、エンジン始動時にECU60が実行する気筒判別ルーチンを示す。図5において、「S」はステップを表している。
ECU60は、スタータがオンになり(S400:Yes)、クランク角信号から単欠けの欠歯部300または連欠けの欠歯部302を検出すると(S402:Yes)、カム角センサ54が異常と判定されているか否かを判定する(S404)。
カム角センサ54が異常と判定されておらず正常であれば(S404:No)、ECU60は、クランク角信号とカム角信号との組み合わせに基づいて通常の気筒を判別し、圧縮行程中の気筒に燃料噴射弁30から燃料を噴射し、噴射された燃料に点火プラグ42で点火する(S406)。そして、ECU60は、S406の処理を終了後、本ルーチンを終了する。
カム角センサ54が異常と判定されている場合(S404:Yes)、ECU60は、クランク角信号から単欠けを検出したか否かを判定する(S408)。
クランク角信号から単欠けを検出した場合(S408:Yes)、ECU60は、燃料圧力が所定値以上であるか否かを判定する(S410)。燃料圧力が所定値以上の場合(S410:Yes)、ECU60は、#1気筒が圧縮上死点付近であると判定する。この場合、ECU60は、次の#3気筒の圧縮行程の前半で燃料噴射弁30から燃料を噴射し、#3気筒の圧縮行程の後半で点火プラグ42により噴射された燃料に点火する(S412)。そして、ECU60は、S412の処理を終了後、本ルーチンを終了する。
燃料圧力が所定値より低い場合(S410:No)、ECU60は、#2気筒が圧縮上死点付近であると判定する。この場合、ECU60は、次の#4気筒の圧縮行程の前半で燃料噴射弁30から燃料を噴射し、#4気筒の圧縮行程の後半で点火プラグ42により噴射された燃料に点火する(S414)。そして、ECU60は、S414の処理を終了後、本ルーチンを終了する。
クランク角信号から連欠けを検出した場合(S408:No)、ECU60は、燃料圧力が所定値以上であるか否かを判定する(S416)。燃料圧力が所定値以上の場合(S416:Yes)、ECU60は、#3気筒が圧縮上死点付近であると判定する。この場合、ECU60は、次の#2気筒の圧縮行程の前半で燃料噴射弁30から燃料を噴射し、#2気筒の圧縮行程の後半で点火プラグ42により噴射された燃料に点火する(S418)。そして、ECU60は、S418の処理を終了後、本ルーチンを終了する。
燃料圧力が所定値より低い場合(S416:No)、ECU60は、#4気筒が圧縮上死点付近であると判定する。この場合、ECU60は、次の#1気筒の圧縮行程の前半で燃料噴射弁30から燃料を噴射し、#1気筒の圧縮行程の後半で点火プラグ42により噴射された燃料に点火する(S420)。そして、ECU60は、S4202の処理を終了後、本ルーチンを終了する。
このように、第1実施形態では、カム角センサ54に異常が発生している場合、クランク角信号と高圧ポンプ20の燃料圧力とに基づいて気筒を判別する。これにより、カム角センサ54に異常が発生している場合にも、エンジン始動時において、圧縮行程の気筒に燃料噴射弁30から燃料を噴射し、点火プラグ42により噴射された燃料に点火できる。したがって、気筒判別を誤って排気行程中の気筒に燃料を噴射し、未燃燃料が排出されることを防止できる。
第1施形態では、ECU60が本発明の燃料噴射制御装置に相当し、高圧ポンプ20が本発明の燃料供給ポンプに相当する。また、図5のS404、S408〜S420の処理が本発明の気筒判別手段が実行する機能に相当し、S412、S414、S418、S420の処理が本発明の噴射指令手段が実行する機能に相当する。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態を図6に示す。第2実施形態では、カムシャフト6のカムロータに形成される歯の構成が第1実施形態と異なっている。
第2実施形態のカムシャフト6のカムロータの外周には、クランク角度で180°CA毎に、つまり回転方向に90°毎に2個の歯320と、1個の歯322とがそれぞれ連続して4箇所形成されている。
カムロータに2箇所形成された2個の歯320はそれぞれ、単欠けの欠歯部300に対応する#1気筒の圧縮上死点の30°CA前、ならびに連欠けの欠歯部302に対応する#3気筒の圧縮上死点の30°CA前に形成されている。
また、カムロータに2箇所形成された1個の歯322はそれぞれ、単欠けの欠歯部300に対応する#2気筒の圧縮上死点の30°CA前、ならびに連欠けの欠歯部302に対応する#4気筒の圧縮上死点の30°CA前に形成されている。
したがって、クランク角センサ52およびカム角センサ54が正常であれば、クランク角信号とカム角信号とに基づいて、吸気、圧縮、膨張、排気のうち、各気筒がどの行程を実行しているかを判別できる。
つまり、単欠けの欠歯部300で2個の歯320に相当するカム角信号が検出されると#1気筒の圧縮行程であり、連欠けの欠歯部302で2個の歯320に相当するカム角信号が検出されると#3気筒の圧縮行程であり、単欠けの欠歯部300で1個の歯322に相当するカム角信号が検出されると#2気筒の圧縮行程であり、連欠けの欠歯部302で1個の歯322に相当するカム角信号が検出されると#4気筒の圧縮行程であると判別できる。
ここで、カム角センサ54が異常であると判定されており、カム角信号が出力されない場合には、クランク角信号と高圧ポンプ20の燃料圧力とに基づいて、第1実施形態と同様に気筒を判別できる。
これに対し、前回のエンジン運転中にカム角センサ54の異常が検出されておらず、前回エンジン2を停止してから、今回エンジン2を始動するまでの間にカム角センサ54に異常が発生した場合、第2実施形態では、カム角センサ54が異常であることを、最初に欠歯部300または欠歯部302を検出したときに検出できる。
前述したように、第2実施形態では、カムロータの外周に、カムシャフト6が1回転する間に、欠歯部300、302と対応する4箇所に2個の歯320または1個の歯322のいずれかが形成されている。
したがって、エンジン始動時にクランク角信号から最初に欠歯部300または欠歯部302を検出したときに、カム角信号から2個の歯320および1個の歯322のいずれも検出されない場合には、カム角センサ54が異常であると判定できる。
これにより、前回エンジン2を停止してから、今回エンジン2を始動するまでの間にカム角センサ54に異常が発生している場合にも、エンジン始動時にカム角センサ54の異常を検出できる。その結果、誤って排気行程中の気筒に燃料を噴射することを防止できる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態を図7に示す。第3実施形態では、カムシャフト6のカムロータに形成される歯の構成が第1実施形態と異なっている。
第3実施形態では、カムロータの外周に1箇所だけ1個の歯310が形成されている。この歯310は、単欠けの欠歯部300に対応する#1気筒の圧縮上死点の30°CA前に形成されている。また、#2気筒が圧縮行程の上死点になる前の位置にも単欠けの欠歯部300は形成されているが、カムロータの対応する位置に歯は形成されていない。
したがって、クランク角センサ52およびカム角センサ54が正常であれば、クランク角信号とカム角信号とに基づいて、1燃焼サイクルのうち、各気筒がどの行程を実行しているかを判別できる。
つまり、単欠けの欠歯部300で1個の歯310に相当するカム角信号が検出されると#1気筒の圧縮行程であり、単欠けの欠歯部300で1個の歯310に相当するカム角信号が検出されない場合には#2気筒の圧縮行程であると判別できる。
尚、第3実施形態では、#3気筒と#4気筒との判別は、#1気筒または#2気筒からのクランク角度で判別する。
第3実施形態においても、カム角センサ54が異常であると判定されており、カム角信号が出力されない場合には、クランク角信号と高圧ポンプ20の燃料圧力とに基づいて、第1実施形態と同様に気筒を判別できる。
[他の実施形態]
上記実施形態では、燃料噴射弁から気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射式エンジンとして直噴ガソリンエンジンについて説明した。これ以外の筒内噴射式エンジンとして、ディーゼルエンジンに本発明を適用してもよい。
また、上記実施形態では、エンジンの気筒数が4でカムシャフトのカム数が3の燃料噴射システムを例にして説明したが、エンジンの気筒およびカム数はこれに限るものではない。
ただし、カム数が気筒数の偶数の約数、または倍数の場合には、位相が360°CA異なりクランク角度が同じになる圧縮行程と排気行程、あるいは吸気行程と膨張行程とで、高圧ポンプ20から供給される燃料の燃料圧力の高さが上死点で等しくなる。その結果、カム角センサの異常時に燃料圧力をカム角信号の代わりに使用しても、クランク角信号と燃料圧力とに基づいて気筒を判別することはできない。
したがって、クランク角信号と燃料圧力とに基づいて気筒を判別するためには、カム数が気筒数の偶数の約数ではなく、かつ倍数ではないことが必要である。尚、カム数が気筒数の約数であるとは、カム数が1または気筒数と同数の場合を含み、カム数が気筒数の倍数であるとは、カム数が気筒数と同数の場合を含んでいる。
また、第1実施形態では、エンジン始動時にカム角センサが異常と判定されていない場合には、クランク角信号とカム角信号とに基づいて通常の気筒判別を実行した。これに対し、第1実施形態において、エンジン始動時に、所定時間として例えば720°CAの間にカム角信号が出力されない場合には、カム角センサの異常と判定し、クランク角信号と燃料圧力とに基づく気筒判別を実行してもよい。この場合、エンジン始動時にカム角センサが正常であるか異常であるかを判定するまでの間、燃料噴射弁30からの燃料噴射を停止してもよい。
上記実施形態では、気筒判別手段および噴射指令手段の機能を制御プログラムにより機能が特定されるECU60により実現している。これに対し、上記手段の機能の少なくとも一部を、回路構成自体で機能が特定されるハードウェアで実現してもよい。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
2:エンジン(内燃機関)、4:クランクシャフト、5:クランクロータ、6:カムシャフト、8:カム、10:燃料噴射システム、20:高圧ポンプ(燃料供給ポンプ)、30:燃料噴射弁、50:燃圧センサ、52:クランク角センサ、54:カム角センサ、60:ECU(燃料噴射制御装置、気筒判別手段、噴射指令手段)、300、302:欠歯部、310、320、322:歯

Claims (5)

  1. クランクシャフトの角度位置を示すクランク角信号を出力するクランク角センサ、ならびに、1燃焼サイクルで1回転するカムシャフトの角度位置を示すカム角信号を出力するカム角センサの両出力信号に基づいて内燃機関の気筒を判別し、前記カムシャフトにより駆動される燃料供給ポンプから供給される燃料を前記内燃機関の気筒内に燃料噴射弁から直接噴射する筒内噴射式の燃料噴射システムに適用される燃料噴射制御装置において、
    前記内燃機関の始動時、前記カム角センサが異常であれば、前記燃料供給ポンプから供給される燃料の燃料圧力と前記クランク角信号とに基づいて気筒を判別する気筒判別手段と、
    前記気筒判別手段の判別結果に基づいて前記燃料噴射弁に燃料噴射を指令する噴射指令手段と、
    を備えることを特徴とする燃料噴射制御装置。
  2. 前記気筒判別手段は、前記燃料圧力の大きさと前記クランク角信号とに基づいて気筒を判別することを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射制御装置。
  3. 前記気筒判別手段は、前記燃料圧力の大きさおよび増減方向と前記クランク角信号とに基づいて気筒を判別することを特徴とする請求項2に記載の燃料噴射制御装置。
  4. 前記カム角センサは、気筒毎に前記カム角信号を出力することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置。
  5. 前記燃料供給ポンプを駆動する前記カムシャフトのカム数は、前記内燃機関の気筒数の偶数の約数でなく、かつ前記内燃機関の気筒数の倍数ではないことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置。
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