JP2011162861A - ビスマスの回収方法およびビスマス回収設備 - Google Patents

ビスマスの回収方法およびビスマス回収設備 Download PDF

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Abstract

【課題】プロセス液の偏流等に起因するビスマスの回収効率の低下を防ぐことができるビスマス回収方法およびビスマス回収設備を提供する。
【解決手段】ビスマスを含有するビスマス含有液からビスマスを回収する方法であって、
ビスマス吸着樹脂粒子とビスマス吸着樹脂粒子よりも比重の小さい不活性樹脂粒子とを充填したカラム10内にビスマス含有液を通過させて、ビスマス含有液のビスマスをビスマス吸着樹脂粒子に吸着させる吸着工程と、吸着工程後のカラム10に、カラム10内を洗浄する洗浄液を供給する洗浄工程と、洗浄工程において洗浄されたカラム10内に溶離液を供給して、溶離液中にビスマス吸着樹脂粒子に吸着されているビスマスを溶出させる溶離工程と、溶離工程に使用された溶離液からビスマスを回収する回収工程と、を備えており、カラム10内には、ビスマス吸着樹脂層Mの上に不活性樹脂粒子が積層されて不活性樹脂層Bが形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ビスマスの回収方法およびビスマス回収設備に関する。
一般的に、ビスマスは、銅鉱石に多く含有されて産出され、銅製錬で副産物として回収される。銅の乾式製錬では、からみへのビスマスの分配率が小さいため粗銅中に残留し、銅電解精製工程で電解液中に溶出し電解液内に蓄積される。
かかる電解液中に蓄積されたビスマスを回収する方法として、配位結合を有する樹脂であって、配位結合を担うクラウンエーテルのサイズによって、そのサイズに適合する各種の金属カチオンを選択的に吸着するという特性を有する分子認識技術樹脂(MRT樹脂)を用いた回収方法が開発されている(例えば、特許文献1)。
このMRT樹脂を用いた回収方法は、まず、MRT樹脂粒子をカラムに充填し、このカラムに対して、銅電解液をカラムの上方から下方に流れるように通液して、銅電解液中のビスマスをMRT樹脂粒子に吸着させる。ついで、このカラムに対して、溶離液(硫酸)をカラムの上方から下方に流れるように通液してMRT樹脂粒子に吸着されているビスマスを溶離液に溶出させた後、溶離液を冷却して、ビスマスを沈殿物として回収するのである。
上記方法において使用するカラムでは、カラムに充填されたMRT樹脂粒子の層(以下、MRT樹脂層という)の上にガラスウールや穴あきプラスチック板を設置して、カラム内においてMRT樹脂層以外の空間(フリーボード)を極力最小にするように構成されている。これは、カラムに銅電解液や溶離液(以下、プロセス液という)を通液したときに、その流量にかかわらずカラム内においてMRT樹脂粒子自体が流動しないようにすることによって、MRT樹脂粒子のビスマス吸着能力を100%に近い能力で連続的に発揮させ、かつ、溶離液中にビスマスを確実に溶出させるためである。
ここで、MRT樹脂粒子によるビスマスの吸着や溶離液中へのビスマス溶出を効果的に行うには、カラム内に充填されているMRT樹脂粒子全体にプロセス液が供給されるようにする必要がある。つまり、カラム横断面において、MRT樹脂粒子層内を均一にプロセス液が流れるように、MRT樹脂層にプロセス液を供給する必要がある。
しかし、従来、上述した方法に使用されるカラムでは、MRT樹脂粒子自体が流動しないようにすることを考慮して構成されており、カラムに供給されたプロセス液がMRT樹脂層に対してどのように供給されるか、また、MRT樹脂層内においてプロセス液がどのように流れるかまでは考慮されていない。
このため、カラムにプロセス液を供給したときに、MRT樹脂層内部にプロセス液の偏流が生じてしまう可能性がある。かかるプロセス液の偏流が生じれば、プロセス液がMRT樹脂層全体に行き渡らなくなるため、MRT樹脂粒子本来の能力を十分に発揮させることができなくなり、ビスマスの回収効率が低下してしまう。
特開2003−213350号公報
本発明は上記事情に鑑み、プロセス液の偏流等に起因するビスマスの回収効率の低下を防ぐことができるビスマス回収方法およびビスマス回収設備を提供することを目的とする。
(ビスマスの回収方法)
第1発明のビスマスの回収方法は、ビスマスを含有するビスマス含有液からビスマスを回収する方法であって、ビスマス吸着樹脂粒子と該ビスマス吸着樹脂粒子よりも比重の小さい不活性樹脂粒子とを充填したカラム内に前記ビスマス含有液を通過させて、該ビスマス含有液のビスマスを前記ビスマス吸着樹脂粒子に吸着させる吸着工程と、該吸着工程後のカラムに、該カラム内を洗浄する洗浄液を供給する洗浄工程と、該洗浄工程において洗浄されたカラム内に溶離液を供給して、該溶離液中に前記ビスマス吸着樹脂粒子に吸着されているビスマスを溶出させる溶離工程と、該溶離工程に使用された前記溶離液からビスマスを回収する回収工程と、を備えており、前記カラムは、上端および下端に、該カラム内と外部との間を連通する連通口をそれぞれ備えており、該カラム内には、前記ビスマス吸着樹脂粒子からなるビスマス吸着樹脂層と、該ビスマス吸着樹脂層の上に積層された、該不活性樹脂粒子からなる不活性樹脂層とが設けられていることを特徴とする。
第2発明のビスマスの回収方法は、第1発明において、前記カラム内には、前記ビスマス吸着樹脂層と該カラム下端の下端連通口との間に、前記ビスマス吸着樹脂粒子が前記下端連通口から流出することを防止する下部粒子保持部材が設けられており、前記不活性樹脂層と該カラム上端の上端連通口との間に、前記不活性樹脂粒子が前記上端連通口から流出することを防止する上部粒子保持部材が設けられており、前記上部粒子保持部材は、その下面が前記上部粒子保持部材の上端と密着するように配置されていることを特徴とする。
第3発明のビスマスの回収方法は、第1または第2発明において、前記洗浄工程では、前記洗浄液を、前記カラムの下端連通口から供給して該カラムの上端連通口から排出させ、前記溶離工程では、前記溶離液を、前記カラムの下端連通口から供給して該カラムの上端連通口から排出させることを特徴とする。
第4発明のビスマスの回収方法は、第3発明において、前記洗浄工程終了後、前記ビスマス吸着樹脂粒子と前記不活性樹脂粒子とが分離され前記ビスマス吸着樹脂層の上に不活性樹脂層が積層される状態となった後、前記溶離工程を開始することを特徴とする。
第5発明のビスマスの回収方法は、第1、第2、第3または第4発明において、前記溶離工程終了後、洗浄液によって前記カラムを洗浄する前記溶離後洗浄工程を備えていることを特徴とする。
第6発明のビスマスの回収方法は、第1、第2、第3、第4または第5発明において、前記洗浄工程および/または前記溶離後洗浄工程において、前記洗浄液と前記ビスマス含有液および/または前記溶離液とが混合したときにおける前記ビスマス吸着樹脂粒子の温度が、前記ビスマス吸着樹脂粒子におけるビスマス吸着機能の損傷が生じる温度以下となるように、前記カラムに供給する前記溶離液および/または前記洗浄液の温度を制御することを特徴とする。
(ビスマス回収設備)
第7発明のビスマス回収設備は、ビスマスを含有するビスマス含有液からビスマスを回収する設備であって、ビスマス吸着樹脂粒子と該ビスマス吸着樹脂粒子よりも比重の小さい不活性樹脂粒子とを充填したカラムと、該カラムに、前記ビスマス含有液を供給する処理液供給手段と、前記カラムに、該カラム内を洗浄する洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、前記カラムに、溶離液を供給する溶離液供給手段と、前記溶離液からビスマスを回収する回収手段とを備えており、前記カラムは、上端および下端に、該カラム内と外部との間を連通する連通口をそれぞれ備えており、該カラム内には、前記ビスマス吸着樹脂粒子からなるビスマス吸着樹脂層と、該ビスマス吸着樹脂層の上に積層された、該不活性樹脂粒子からなる不活性樹脂層が設けられており、前記処理液供給手段は、前記カラムの上端連通口に連通されていることを特徴とする。
第8発明のビスマス回収設備は、第7発明において、前記カラム内には、前記ビスマス吸着樹脂層と該カラム下端の下端連通口との間に、前記ビスマス吸着樹脂粒子が前記下端連通口から流出することを防止する下部粒子保持部材が設けられており、前記不活性樹脂層と該カラム上端の上端連通口との間に、前記不活性樹脂粒子が前記上端連通口から流出することを防止する上部粒子保持部材が設けられており、前記上部粒子保持部材は、その下面が前記不活性樹脂層の上端と密着するように配置されていることを特徴とする。
第9発明のビスマス回収設備は、第7または第8発明において、前記洗浄液供給手段および前記溶離液供給手段が、前記カラムの下端連通口に接続されていることを特徴とする。
第10発明のビスマス回収設備は、第7、第8または第9発明において、前記カラムに供給する前記溶離液および/または前記洗浄液の温度を制御する温度制御手段を備えていることを特徴とする。
(ビスマスの回収方法)
第1発明によれば、ビスマス吸着樹脂層の上に不活性樹脂粒子が積層されているので、カラム上端に設けられている連通口からカラム内にビスマス含有液や溶離液等の液体(以下、プロセス液という)を供給すると、不活性樹脂層を通過する間に、カラムの軸方向と直交する断面内におけるプロセス液の流れが均一化される。すると、ビスマス吸着樹脂層全体にほぼ均一にプロセス液を供給することができるから、ビスマス吸着樹脂粒子のビスマス吸着能力や溶離液中へのビスマス溶出能力を100%に近い能力で連続的に発揮させることができる。しかも、不活性樹脂粒子の比重がビスマス吸着樹脂の比重よりも小さいので、ビスマス吸着樹脂層の上に不活性樹脂粒子が積層した状態を維持できる。よって、カラム内におけるプロセス液の流れを、カラムの軸方向と直交する断面内において均一な状態に維持することができる。
第2発明によれば、ビスマス吸着樹脂粒子および不活性樹脂粒子が下部粒子保持部材と上部粒子保持部材とによって挟まれた状態でカラム内に保持されている。よって、カラム内にプロセス液を流しても、ビスマス吸着樹脂粒子や不活性樹脂粒子が大きな流動が生じないから、カラム内におけるプロセス液の流れを、カラムの軸方向と直交する断面内において均一な状態に維持することができる。また、ビスマス吸着樹脂、不活性樹脂がともに粒子状であるから、ビスマス吸着樹脂粒子および不活性樹脂粒子が下部粒子保持部材と上部粒子保持部材とによって挟まれた状態でカラム内に保持されていても、両保持部材間の空間内で、ビスマス吸着樹脂粒子はある程度の移動が可能である。すると、適宜ビスマス吸着樹脂粒子を攪拌すれば、ビスマス吸着樹脂粒子同士の固着等を防ぐことができるので、ビスマス吸着樹脂粒子同士の固着等に起因するプロセス液の偏流等の問題が生じることを防ぐことができる。
第3発明によれば、カラムの下端連通口から供給される洗浄液によってビスマス吸着樹脂粒子を撹拌できるので、ビスマス吸着樹脂内において、ビスマスの吸着量の多いビスマス吸着樹脂粒子の偏在を防ぐことができる。すると、溶離工程の初期に発生する、溶離液中のビスマス濃度の急激な上昇を防ぐことができるので、溶離液が高濃度のビスマスを含有することによって生じる種々の問題の発生を防止することができる。
第4発明によれば、溶離工程開始時において、ビスマス吸着樹脂層内に混在する不活性樹脂粒子の量を少なくすることができる。すると、溶離液を通液したときに、ビスマス吸着樹脂粒子と溶離液との接触性を向上させることができるから、溶離液へのビスマスの溶出効率が低下することを防ぐことができる。
第5発明によれば、溶離工程終了後、洗浄液によってカラムを洗浄するので、残留する溶離液に起因する、次回の吸着工程におけるビスマス吸着樹脂粒子のビスマス吸着能力の低下を防ぐことができる。
第6発明によれば、ビスマス吸着樹脂粒子が高温となって急激に劣化することを防止することができるから、ビスマス吸着樹脂粒子の劣化によるビスマス回収効率の悪化を回避することができる。
(ビスマス回収設備)
第7発明によれば、ビスマス吸着樹脂層の上に不活性樹脂粒子が積層されているので、カラム上端に設けられている連通口からカラム内にビスマス含有液や溶離液等の液体(以下、プロセス液という)を供給すると、不活性樹脂層を通過する間に、カラムの軸方向と直交する断面内におけるプロセス液の流れが均一化される。すると、ビスマス吸着樹脂層全体にほぼ均一にプロセス液を供給することができるから、ビスマス吸着樹脂粒子のビスマス吸着能力や溶離液中へのビスマス溶出能力を100%に近い能力で連続的に発揮させることができる。しかも、不活性樹脂粒子の比重がビスマス吸着樹脂の比重よりも小さいので、ビスマス吸着樹脂層の上に不活性樹脂粒子が積層した状態を維持できる。よって、カラム内におけるプロセス液の流れを、カラムの軸方向と直交する断面内において均一な状態に維持することができる。
第8発明によれば、ビスマス吸着樹脂粒子および不活性樹脂粒子が下部粒子保持部材と上部粒子保持部材とによって挟まれた状態でカラム内に保持されている。よって、カラム内にプロセス液を流しても、ビスマス吸着樹脂粒子や不活性樹脂粒子が大きな流動が生じないから、カラム内におけるプロセス液の流れを、カラムの軸方向と直交する断面内において均一な状態に維持することができる。また、ビスマス吸着樹脂、不活性樹脂がともに粒子状であるから、ビスマス吸着樹脂粒子および不活性樹脂粒子が下部粒子保持部材と上部粒子保持部材とによって挟まれた状態でカラム内に保持されていても、両保持部材間の空間内で、ビスマス吸着樹脂粒子はある程度の移動が可能である。すると、適宜ビスマス吸着樹脂粒子を攪拌すれば、ビスマス吸着樹脂粒子同士の固着等を防ぐことができるので、ビスマス吸着樹脂粒子同士の固着等に起因するプロセス液の偏流等の問題が生じることを防ぐことができる。
第9発明によれば、カラムの下端連通口から洗浄液を供給すれば、洗浄液によってビスマス吸着樹脂粒子を撹拌できるので、ビスマス吸着樹脂層内において、ビスマスの吸着量の多いビスマス吸着樹脂粒子が偏在することを防ぐことができる。すると、溶離工程の初期に発生する、溶離液中のビスマス濃度の急激な上昇を防ぐことができるので、溶離液が高濃度のビスマスを含有することによって生じる種々の問題の発生を防止することができる。
第10発明によれば、洗浄液とビスマス含有液および/または溶離液とが混合したときにおけるビスマス吸着樹脂粒子の温度を、ビスマス吸着樹脂粒子における分子認識機能の損傷が生じる温度以下となるように、カラムに供給する溶離液および/または洗浄液の温度を制御することができる。よって、ビスマス吸着樹脂粒子が高温となって急激に劣化することを防止することができるから、ビスマス吸着樹脂粒子の劣化によるビスマス回収効率の悪化を回避することができる。
(A)は本実施形態のビスマス回収設備の概略ブロック図であり、(B)はカラム10の単体説明図である。 (A)は比較例1の実験に使用したカラムの概略説明図であり、(B)は比較例2の実験に使用したカラムの概略説明図である。 溶離液の温度がMRT樹脂のビスマス吸着機能に与える影響を確認した実験の実験結果である。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
本発明のビスマスの回収方法は、ビスマスを含有する液体(ビスマス含有液)からビスマス吸着樹脂を利用してビスマスを回収する方法であって、カラム内に充填されているビスマス吸着樹脂粒子からなる層内をビスマス含有液や溶離液等のプロセス流体が流れるときに、層内において偏流が発生することを防ぐことができるようにしたことに特徴を有している。
ビスマス吸着樹脂とは、配位結合の一方の要素として、ビスマスのカチオンと共有結合するのに適切なクラウンエーテルをもつ樹脂であって、配位結合のもう一方の要素としてビスマスをカチオンとして含有するビスマス含有液と接触するとビスマス含有液中のビスマスを選択的に吸着する機能と、前記配位結合を解除し、ビスマスを溶離させる性質を有する溶離液と接触すると吸着しているビスマスを解放する機能とを有する樹脂である。かかるビスマス吸着樹脂として、例えば、分子認識技術樹脂(MRT樹脂)やイオン交換樹脂等を使用することができるが、上記のごとき性質を有するものであれば、とくに限定されない。
プロセス流体とは、上述したビスマス含有液や溶離液のことである。本発明のビスマスの回収方法を用いてビスマスの回収が可能なビスマス含有液として、例えば、湿式銅精錬に使用された銅電解液やスズ−ビスマス合金メッキにおいて使用された液体などを挙げることができるが、ビスマス含有液はとくに限定されない。また、本発明のビスマスの回収方法において使用できる溶離液として、例えば、硫酸や塩酸等の液体を挙げることができるが、上記機能を有する液体であれば、とくに限定されない。
そして、ビスマス吸着樹脂、ビスマス含有液、溶離液の組み合わせもとくに限定されない。例えば、銅電解液からビスマスを回収する場合であれば、分子認識技術樹脂としてビスマス吸着樹脂、溶離液として硫酸を使用することが好ましい。
以下では、湿式銅精錬に使用された銅電解液からビスマスを回収する場合であって、ビスマス吸着樹脂として分子認識技術樹脂、溶離液として硫酸を使用する場合を代表として説明する。
(ビスマス回収設備1)
まず、本発明のビスマスの回収方法に使用されるビスマス回収設備1について説明する。
図1において、符号10は、ビスマス回収設備1のカラムを示している。このカラム10は、その内部の空間10hに分子認識技術樹脂の粒子が充填されており、分子認識技術樹脂の粒子の層(以下、単にMRT樹脂層Mという)が形成されている。
このMRT樹脂層Mの上には、不活性樹脂粒子からなる層(以下、単に不活性樹脂層Bという)が設けられている。この不活性樹脂層Bを設けている理由は後述する。
なお、分子認識技術樹脂とは、配位結合を有する樹脂であって、配位結合を担うクラウンエーテルのサイズによって、そのサイズに適合する各種の金属カチオンを選択的に吸着するという特性を有する樹脂(MRT樹脂)である。
また、不活性樹脂とは、ビスマス含有液や溶離液等のプロセス流体と反応しない物質、つまり、プロセス流体に影響を与えない物質である。不活性樹脂は、例えば、ポリプロピレンやポリエチレン、ウレタン等を挙げることができるが、上記性質を有するものであれば、とくに限定されない。
図1(A)に示すように、このカラム10の上端には、その内部のカラム10内の空間10hと外部との間を連通する上端連通口10aが設けられている。この上端連通口10aには、配管等を介して、ビスマス含有液をカラム10に供給する処理液供給手段2、および、カラム10より排出される溶離液からビスマスを回収する回収手段20が連結されている。
回収手段20には、例えば、溶離液を冷却して、ビスマスをビスマス化合物の状態で沈殿させて回収する装置等を使用できるが、ビスマスを溶離液から効率よく回収できるのであれば、その方法や装置はとくに限定されない。
また、図1(B)に示すように、カラム10の下端には、カラム10内の空間10hと外部との間を連通する下端連通口10bが設けられている。この下端連通口10bには、配管等を介して、カラム10内を洗浄する洗浄液(例えば、水や硫酸(2モル/リットル程度)等)を供給する洗浄液供給手段3、および、溶離液(例えば、硫酸(9モル/リットル程度)等)を供給する溶離液供給手段4が連通されている。
洗浄液供給手段3および溶離液供給手段4は、いずれも、カラム10に供給する洗浄液または溶離液の流量を調整する機構を備えている。そして、洗浄液および溶離液の流量は、カラム10内を洗浄する効果や、MRT樹脂粒子Mからビスマスを溶出させる効果が最大限発揮できるように調整されている。例えば、カラム10内に充填されているMRT樹脂の量(使用樹脂量)や、カラム10の容積、カラム10に接続されている配管の断面積等に応じて調整されている。
そして、カラム10の下端には、カラム10内の液体を外部に排出するための排出配管10cも連通されており、排出配管10cに介装されたバルブを操作することによって、カラム10内の液体を外部に排出できるように構成されている。
(ビスマス回収作業)
以上のごとき構成を有するビスマス回収設備1によって、ビスマスを回収する作業を説明する。
(吸着工程)
まず、排出配管10cのバルブを開いた状態で、処理液供給手段2から、銅の電解精製に使用された銅電解液をカラム10内に供給する。すると、銅電解液は、カラム10内を上端連通口10aから下端連通口10bに向かって流れ、排出配管10cから外部に排出される。
銅の電解精製に使用された銅電解液は、通常、銅濃度40〜50g/リットル、遊離硫酸濃度150〜200g/リットル、アンチモン0.5〜0.6g/リットル、ビスマス0.3〜0.8g/リットルとなっている。つまり、一般的な濃度の銅電解液に比べて、アンチモン、ビスマス濃度が高い硫酸銅−硫酸水溶液の状態となっており、その状態でカラム10内に充填されているMRT樹脂層Mを通過する。このため、銅電解液に含有されているビスマスがMRT樹脂粒子に吸着される。
そして、所定の量の銅電解液がカラム10に通液されると、カラム10に対する銅電解液の供給を停止する。なお、カラム10に供給される銅電解液の総量およびその流量は、例えば、カラム10内に充填されているMRT樹脂の量(使用樹脂量)や、カラム10の容積、カラム10に接続されている配管の断面積等に応じて決定される。
(洗浄工程)
ついで、排出配管10cのバルブを閉じ、洗浄液を供給手段3からカラム10内の空間10hに供給する。すると、洗浄液は、カラム10内を下端連通口10bから上端連通口10aに向かって流れ、回収手段20と連通された配管を通って外部に排出される。
このとき、洗浄液がカラム10内に充填されているMRT樹脂層Mを通過するので、MRT樹脂粒子表面が洗浄液によって洗浄され、かつ、MRT樹脂層M内に残留していた銅電解液が排出される。
そして、所定の量の洗浄液がカラム10に通液されると、カラム10に対する洗浄液の供給を停止する。なお、カラム10に供給する洗浄液の総量は、カラム10通液後の液分析値に基づいて決定され、その流量は、上述したように、カラム10内に充填されているMRT樹脂の量(使用樹脂量)や、カラム10の容積、カラム10に接続されている配管の断面積等に応じて決定される。
(溶離工程)
洗浄工程が終了すると、溶離液を溶離液供給手段4からカラム10内の空間10hに供給する。すると、溶離液は、カラム10に残留している洗浄液を押し上げながら、カラム10内を下端連通口10bから上端連通口10aに向かって流れる。そして、溶離液は、カラム10内から回収手段20と連通された配管を通って回収手段20に供給される。
このとき、溶離液は、カラム10内に充填されているMRT樹脂層Mを通過するので、MRT樹脂粒子に吸着されているビスマスが溶離液中に溶出する。
そして、所定の量の溶離液がカラム10に通液されると、カラム10に対する溶離液の供給を停止する。なお、カラム10に供給する溶離液の総量およびその流量も、カラム10内に充填されているMRT樹脂の量(使用樹脂量)や、カラム10の容積、カラム10に接続されている配管の断面積等に応じて決定される。
(回収工程)
溶離工程中にカラム10から排出された溶離液は、回収手段20において冷却される。例えば、溶離液がビスマス化合物(例えば、硫酸ビスマス)の析出温度(約30度)以下となるまで冷却される。すると、冷却に伴って溶離液中に溶解していたビスマスがビスマス化合物として析出するから、ビスマスをビスマス化合物の沈殿物として回収することができる。
以上のごとく、本実施形態のビスマス回収設備1において上記各工程を行い銅電解液を処理すれば、銅電解液に含有されるビスマスを回収することができる。
(上昇流による攪拌効果)
なお、洗浄工程において、洗浄液を、カラム10内の空間10hに対し上端連通口10aから下端連通口10bに向かって流れる下降流となるように供給してもよい。
しかし、上述したように、洗浄工程において、洗浄液をカラム10内で上昇流となるようにすれば、溶離工程において、溶離液をカラム10内で上昇流となるように供給しても、高濃度にビスマスが溶解した溶離液がカラム10から排出されることを防ぐことができる。すると、回収手段20と連通された配管内において、ビスマスの沈殿の急速な生成が生じることを防止することができるので、かかる沈殿による配管の閉塞の発生を防ぐことができるという効果が得られる。
かかる効果が得られる理由を以下に説明する。
吸着工程では、銅電解液は、カラム10内を上端連通口10aから下端連通口10bに向かって流れる下降流であり、カラム10内において上部に位置していたMRT樹脂粒子はビスマス濃度が高い銅電解液と接触する。このため、カラム10内の上部に位置していたMRT樹脂粒子は、ビスマスを多く捕捉する。一方、カラム10内の下部に位置していたMRT樹脂粒子は、上部に位置していたMRT樹脂粒子によってビスマスが捕捉されビスマス濃度が低くなった銅電解液と接触するため、ビスマスを少量しか捕捉できない。つまり、吸着工程終了時点では、ビスマスを多く捕捉したMRT樹脂粒子が、MRT樹脂層M内の上部に偏在した状態となる。
この状態が洗浄工程終了後も維持されたまま、溶離工程において溶離液をカラム10内の空間10hに上昇流で通液すると、高濃度にビスマスが溶解した溶離液、つまり、溶解度を超えてビスマスが溶解した溶離液がカラム10から排出されてしまう。それは、カラム10内に溶離液を供給すると、カラム10内では、溶離液と洗浄液との比重差により生じた液界面がカラム10内を上昇することになり、その界面がMRT樹脂層Mの上部(ビスマスを多く捕捉したMRT樹脂粒子が存在する領域)に達したときに、MRT樹脂粒子に吸着されていたビスマスがほぼ同時に溶離液中に溶け込むからである。
しかし、洗浄液をカラム10内で上昇流となるように供給すれば、上述したようなビスマスを多く捕捉したMRT樹脂粒子の偏在を解消することができる。MRT樹脂粒子は、その比重が洗浄液の比重よりも小さいので、MRT樹脂粒子は上昇流によって上方に流れようとする。このとき、上方に流れようとするMRT樹脂粒子と、このMRT樹脂粒子よりも上方に位置するMRT樹脂粒子とが干渉するから、MRT樹脂層M内においてMRT樹脂粒子が攪拌され、上述したようなビスマスを多く捕捉したMRT樹脂粒子の偏在が解消されるのである。
ビスマスを多く捕捉したMRT樹脂粒子の偏在が解消されれば、洗浄工程終了後、溶離液をカラム10内の空間10hに上昇流で通液しても、MRT樹脂粒子に吸着されていたビスマスは徐々に溶離液と溶出するので、高濃度にビスマスが溶解した溶離液が生成されることを防ぐことができる。
以上のごとく、洗浄工程において、洗浄液をカラム10内で上昇流となるようにすれば、カラム10から排出される溶離液のビスマス濃度が高濃度となることを防ぐことができる。よって、回収手段20と連通された配管内においてビスマスの沈殿が生成せず、かかる沈殿に起因する配管の閉塞が生じることも防ぐことができる。
(溶離後洗浄工程)
なお、上記工程を繰り返して銅電解液を連続処理する場合には、溶離工程終了後、再度洗浄液をカラム10に供給して、カラム10を洗浄する溶離後洗浄工程を行うようにしてもよい。
かかる溶離後洗浄工程を行えば、カラム10内に前回の溶離工程に使用した溶離液が残留しない状態で次回の吸着工程を開始することができる。すると、カラム10のMRT樹脂層M内に残留する溶離液に起因する問題が発生することを防ぐことができる。例えば、次回の吸着工程において、MRT樹脂粒子のビスマス吸着能力の低下や装置の低温部でビスマス化合物が析出することによる回収量の低下等の問題が生じることを防ぐことができる。
(温度制御)
また、溶離液と洗浄液の組み合わせによっては、溶離工程の初期においてカラム10内部で両者が接触すると熱を発生し、溶離液等の温度が上昇する場合がある。例えば、洗浄液に水、溶離液に硫酸を使用すると、カラム10内部で両者が混合したときに、希釈熱が発生し、カラム10内部の温度が上昇する。
発生する希釈熱は、溶離液の濃度がそれほど高くなければ(硫酸であれば9モル/リットル程度)、希釈熱による温度上昇はそれほどでもない。しかし、溶離液の濃度が高くなると(11.3モル/リットル程度)、希釈熱が大きくなりこの希釈熱による温度上昇も大きくなる。すると、この希釈熱の影響により、カラム10内部の温度、言い換えれば、MRT樹脂粒子の温度が70℃を超えてしまう可能性がある。かかる温度になると、MRT樹脂粒子は、その樹脂官能基(クラウンエーテル)が破壊してしまい樹脂の能力(ビスマス吸着能力)が急激に低下してしまう。とくに、洗浄液と溶離液とが接触する界面においては、局所的な希釈熱の発生により急激に温度が高くなるため、より一層MRT樹脂粒子の損傷が生じやすくなる。
溶離液の濃度が高い場合において、上記のごとき問題を防ぐ上では、洗浄液供給手段3および溶離液供給手段4に、カラム10に供給する溶離液や洗浄液の温度を制御する温度制御手段を設けることが好ましい。かかる温度制御手段を設け、溶離液や洗浄液の温度を調整すれば(例えば、40℃以下)、洗浄液と溶離液とが接触したときの希釈熱によるMRT樹脂粒子の温度が上昇しても、その温度上昇をMRT樹脂粒子の樹脂官能基の損傷が生じる温度よりも低く抑えることができる。すると、MRT樹脂粒子が高温となって急激に劣化することを防止することができるから、MRT樹脂粒子の劣化によるビスマス回収効率の悪化を回避することができる。
同様に、洗浄工程においても、カラム10内部において洗浄液とビスマス含有液が接触するため、希釈熱が発生する可能性がある。しかし、洗浄液の温度を調整しておけば(例えば、40℃以下)、希釈熱が発生しても、MRT樹脂粒子の温度を樹脂官能基の損傷が生じる温度以下に抑えることができる。よって、MRT樹脂粒子の劣化によるビスマス吸着効率の悪化が生じることを回避することができる。
(カラム10の詳細説明)
つぎに、本実施形態のビスマス回収設備1に使用されるカラム10の詳細な構造を説明する。
図1(B)に示すように、カラム10内には、MRT樹脂粒子と不活性樹脂粒子とが収容されており、MRT樹脂層Mの上に不活性樹脂層Bが積層された状態となるように充填されている。
MRT樹脂層Mは、上述したような性質を有するMRT樹脂粒子からなる層である。MRT樹脂層Mを形成するMRT樹脂粒子は、例えば、直径が400〜500μm、軸方向長さが100〜200μm程度である円筒状の粒子である。
不活性樹脂層Bは、不活性樹脂粒子からなる層である。不活性樹脂粒子は、例えば、その直径が1.0〜2.0mm、軸方向長さが1.0〜2.0mm程度である円筒状の粒子である。かかる不活性樹脂粒子は、例えば、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)等のビスマス含有液や溶離液等と反応しない不活性樹脂であって、MRT樹脂粒子に比べて比重が小さいものによって形成されている。
図1(B)に示すように、MRT樹脂層Mとカラム10の下端連通口10bとの間には、MRT樹脂粒子が下端連通口10bから流出することを防止する下部粒子保持部材12が設けられている。この下部粒子保持部材12は、MRT樹脂層粒子の流出を防止できるものであればとくに限定されない。
例えば、下部粒子保持部材12として、下端連通口10bの開口部を覆うように設けられた金網等のストレーナ12bと、このストレーナ12bの上に積層されたガラスビーズ層12aとを採用することができる。下部粒子保持部材12をかかる構成とすれば、プロセス流体が流れるときに、その流動抵抗を小さくできるとともに、下端連通口10bから供給されるプロセス流体の流れを整流する効果も得られる点で好ましい。
図1(B)に示すように、不活性樹脂層Bとカラム10の上端連通口10aとの間には、不活性樹脂粒子が上端連通口10aから流出することを防止する上部粒子保持部材11が設けられている。この上部粒子保持部材11には、テフロンやポリエステル、ポリエチレンから形成された網状の部材である。この上部粒子保持部材11は、プロセス流は通過できるがMRT樹脂粒子や不活性樹脂粒子は通過できない程度の目を有するように形成されたものである。しかも、上部粒子保持部材11は、その下面が不活性樹脂層Bの上端と密着するように配置されている。つまり、上部粒子保持部材11は、下部粒子保持部材12との間にMRT樹脂層Mと不活性樹脂層Bを挟み、かつ、MRT樹脂粒子や不活性樹脂粒子が密着した状態とで保持できるように設けられているのである。言い換えれば、上部粒子保持部材11と下部粒子保持部材12との間に、MRT樹脂粒子や不活性樹脂粒子が存在しない大きな空間が形成されないように上部粒子保持部材11は配設されているのである。
ここで、「大きな空間」とは、MRT樹脂粒子や不活性樹脂粒子を中空な容器内に収容したときに、粒子間に形成される隙間や粒子の大きさに比べて、数倍以上の容積を有する空間を意味している。
そして、MRT樹脂粒子や不活性樹脂粒子が密着した状態とは、粒子間にある程度の隙間は存在し、隣接する粒子同士の相対的な位置を変えることができる程度の移動は可能であるが、粒子の大きな流動、例えば、一方向に多数の粒子が固まって流れるような移動はできないようない状態を意味している。
以上のごとく、本実施形態のビスマス回収設備のカラム10では、カラム10内に、MRT樹脂層Mの上に不活性樹脂層Bが積層され、かつ、MRT樹脂粒子や不活性樹脂粒子が大きな流動が生じないように収容されている。
このため、カラム10の上端連通口10aからカラム10内に銅電解液等を供給すると、銅電解液等のプロセス液が不活性樹脂層Bを通過する間に、カラム10の軸方向と直交する断面内におけるプロセス液の流れが均一化される。
すると、MRT樹脂層M全体にほぼ均一にプロセス液を供給することができるから、MRT樹脂粒子のビスマス吸着能力や溶離液中へのビスマス溶出能力を100%に近い能力で連続的に発揮させることができる。
しかも、MRT樹脂、不活性樹脂がともに粒子状であるから、MRT樹脂粒子および不活性樹脂粒子が上部粒子保持部材11と下部粒子保持部材12とによって挟まれた状態でも、両保持部材11,12間の空間内で、MRT樹脂粒子はある程度の移動は可能である。
このため、上述したように、洗浄工程において、洗浄液をカラム10内で上昇流となるようにすれば、MRT樹脂粒子および不活性樹脂粒子が両保持部材11,12に挟まれていても、その間の空間内でMRT樹脂粒子が攪拌される。
よって、MRT樹脂粒子同士が固着等することを防ぐことができるので、MRT樹脂粒子同士の固着等に起因するプロセス液の偏流も防ぐことができる。このため、設計どおりの能力に近い吸着能力をMRT樹脂に発揮させることが可能となるし、MRT樹脂表面の劣化程度にムラが出てMRT樹脂の寿命の判断が困難になる等の問題が生じることも防ぐことができる。
なお、洗浄工程において、洗浄液をカラム10内で下降流となるように供給する場合でも、カラム10に気泡流を供給できる装置などを設けておけば、気泡流をカラム10に適宜供給することによって、MRT樹脂粒子を攪拌することができる。すると、洗浄液をカラム10内で下降流となるように供給する場合でも、MRT樹脂粒子同士の固着等を防ぐことができるので、MRT樹脂粒子同士の固着等に起因するプロセス液の偏流等の問題が生じることを防ぐことができる。
(積層の維持)
また、上記のごとく、洗浄液でMRT樹脂層Mを攪拌した場合であって、MRT樹脂層Mの上に不活性樹脂層Bが積層されている場合には、洗浄工程終了後、すぐに溶離工程を開始するのではなく、しばらく時間が経過してから溶離工程を行うことが好ましい。
その理由は、以下のとおりである。
まず、MRT樹脂粒子、不活性樹脂がともに粒子状であるから、MRT樹脂粒子および不活性樹脂粒子は、下部粒子保持部材12と上部粒子保持部材11とによって挟まれた状態でカラム10内に保持されていても、両保持部材間の空間内で、両粒子はある程度移動することができる。このため、洗浄工程終了後は、MRT樹脂粒子と不活性樹脂粒子とがある程度混ざり合った状態となる。
しかし、不活性樹脂粒子の比重はMRT樹脂粒子に比べて比重が小さいので、洗浄工程終了後、カラム10内に洗浄液を満たしておけば、両者の比重差によって不活性樹脂粒子とMRT樹脂粒子とが分離される。具体的には、MRT樹脂粒子が下方に位置し、不活性樹脂粒子が上方に位置するように分離する。つまり、洗浄工程で撹拌されても、MRT樹脂層Mの上に不活性樹脂層Bが積層された状態に復帰するのである。
すると、溶離工程開始時において、MRT樹脂層M内に不活性樹脂粒子が存在することに起因する溶離液とMRT樹脂層粒子との接触性の低下を防ぐことができ、溶離液へのビスマスの溶出効率が低下することを防ぐことができる。
本発明のビスマス回収方法において、MRT樹脂の上に不活性樹脂を積層したことによる効果(ビスマス回収効率)を、実験により確認した。
実験では、MRT樹脂を収容した試験カラムを使用して、以下の回収サイクルを50バッチ連続して実施した場合に、溶離液中に溶出されるビスマス量の変化によりビスマス回収効率を評価した。
各回収サイクルは、以下のとおりである。
MRT樹脂を収容した試験カラムに対し、ビスマスを含有する銅電解液を下降流で通液してビスマスをMRT樹脂に吸着させた後、洗浄液(洗浄液1)を下降流でカラムに通液してによりカラムを洗浄し、その後、溶離液を下降流でカラムに通液して、濃硫酸中にMRT樹脂が吸着しているビスマスを溶出させた。
なお、各回収サイクルの終了後には、洗浄液(洗浄液2)により試験カラム内部と充填されているMRT樹脂の洗浄を行った。
実験に使用した試験カラムは、MRT樹脂の上に不活性樹脂を積層しこの不活性樹脂上にテフロンメッシュを配置したカラム(実施例1、図1(B)参照)、MRT樹脂の上にグラスウールを配置しこのグラスウールの上に多孔プレートを配置したカラム(比較例1、2、図2(A)、(B)参照)である。
そして、実施例1では、カラム内に何も存在しない空間(フリーボード)が形成されないように不活性樹脂およびテフロンメッシュを配置した。
一方、比較例1、2では、カラム上部にフリーボードが形成されるように多孔プレートを配置した。比較例1、2ではカラム内のフリーボードの容積が異なっており、比較例1ではカラム内のフリーボードの容積が0.09Lであり、比較例2ではカラム内のフリーボードの容積が0.38Lである。
なお、実施例1、比較例1、2において、実施例1と比較例2では、使用したカラム本体は同一容積・同一形状のものであり、直径60mm、高さ354mmであり、中空部分の容積は0.001mである。一方、比較例1では、フリーボードを小さくするために、直径は実施例1と比較例2で使用したカラム本体と同じであるが、高さが300mmのものを使用した。
また、実施例1、比較例1、2において、カラム内の下端には、本発明の下部粒子保持部材に相当する、ストレーナ(網目200μm)、ガラスビーズ(直径0.8mmと直径0.4mmの混合)が設けられている。
使用した各物質およびその使用量は以下のとおりである。
MRT樹脂:0.75L(1.0kg)(商品名:SuperLig#83、米国IBC社製)
不活性樹脂:ポリプロピレンビーズ(φ1.4mm×1.5mm)
テフロンメッシュ:素線径0.2mm、空間率96%
多孔プレート:テフロン製(φ5mmの孔を63個設けたもの)
銅電解液(BV27.2、LV1.2):ビスマス濃度0.6g/リットル(2モル/リットル硫酸銅水溶液)
溶離液(BV3.5、LV1.2) :9モル/リットル硫酸
洗浄液1(BV1.7、LV1.2):2モル/リットル硫酸
洗浄液2(BV4.0、LV1.2):2モル/リットル硫酸
なお、BV(Bed volume)は、MRT樹脂量に対して供給する液体の流量の倍数である。つまり、MRT樹脂量をAとし供給する液体の流量をBとすると、B/AがBVである。
また、LV(線速度:Linear velocity)は、単位面積(カラムの断面積)当たり1時間の通過液量である。つまり、カラムの断面積をX、1時間Yの通液量をYとすると、Y/XがLVである。
以下に結果を示す。
まず、各カラムに充填されているMRT樹脂は、そのビスマス吸着能力が31.4gである。
実施例1では、回収サイクルを50バッチ連続して実施した結果、50バッチ目においても溶離液中に溶離されたビスマス量は31.0gであり、ほぼ毎回、MRT樹脂の吸着能力を100%発揮させることができた。
一方、比較例1では、回収サイクルを50バッチ連続して実施した場合、溶離されたビスマス量は、通液開始から10バッチまでは31.0gであり、MRT樹脂の吸着能力をほぼ100%発揮させることができた。
しかし、10バッチ以降は徐々に溶離率が低下し、50バッチ目では、溶離されたビスマス量が25.0gとなった。MRT樹脂の吸着能力に対し、80%のビスマスしか回収できなかった。
また、比較例2では、回収サイクルを50バッチ連続して実施した場合、溶離されたビスマス量は通液開始から5バッチまでは31.0gであり、MRT樹脂の吸着能力をほぼ100%発揮させることができた。
しかし、5バッチ以降は徐々に溶離率が低下し、比較例1と同様に、50バッチ目では、溶離されたビスマス量が25.0gとなった。MRT樹脂の吸着能力に対し、80%のビスマスしか回収できなかった。
以上のごとく、MRT樹脂の上に不活性樹脂を積層しこの不活性樹脂上にテフロンメッシュを配置した本実施例のカラムでは、回収サイクルを連続して実施しても、ビスマス回収効率をほぼ100%の状態に維持できることが確認できた。
また、カラム入口の最高圧力は、実施例1では0.30kPa以下で運転することができたのに対し、比較例1、2ともカラム入口の最高圧力が.38kPaとなった。このことから、本実施例のカラムでは、通液抵抗も小さくできることが確認できた。
本発明のビスマス回収方法において、カラムの洗浄を上昇流によって行うようにした場合(実施例2)と、カラムの洗浄を下降流によって行うようにした場合(比較例3)とにおいて、ビスマス化合物による配管閉塞に与える影響を比較した。
実験は、以下の作業を行って、溶離工程において配管閉塞が生じるか否かを確認した。
まず、MRT樹脂を収容した試験カラムに対し、ビスマスを含有する銅電解液を下降流で通液してビスマスをMRT樹脂に吸着させた。その後、洗浄液を通液して、カラム内に残存する銅電解液を洗浄水で置換した後、溶離液を上昇流で通液し、排出された溶離液を冷却槽にて冷却した。
実施例2では、洗浄液として水を上昇流で供給し(BV1.3(2,000l)、LV2)、カラム内の銅電解液を水で置換した後、洗浄液の通液を3分間停止してから、溶離液を上昇流で通液した。
一方、比較例3では、洗浄液として水を下降流で供給し(BV5、LV15)、カラム内の銅電解液を水で置換した後、洗浄液の通液を3分間停止してから、溶離液を上昇流で通液した。
実験に使用した試験カラムは、MRT樹脂が充填されたものであり、直径1,100mm、高さ3,370mm、中空部分の容積は3.7mである。
また、冷却槽は、一般的な冷却槽、つまり、溶離液を貯留する貯留槽内に冷媒管が配置されたものを使用した。
使用した各物質およびその使用量は以下のとおりである。
MRT樹脂:600kg(商品名:SuperLig#83、米国IBC社製)
銅電解液(BV20):ビスマス濃度0.6g/リットル(2モル/リットル硫酸銅水溶液)
溶離液(BV4、LV6):60%硫酸(9モル/リットル硫酸)
以下に結果を示す。
実施例2では、溶離液の供給を開始した初期において、カラムと冷却槽とを連通する配管内にビスマス化合物の沈殿は観察されず、全ての溶離液を冷却槽に排出することができた。
一方、比較例3では、溶離液の供給を開始し、BVで1となる液量を通液した時点で、カラムと冷却槽とを連通する配管内でビスマス化合物の沈殿が生成し、配管閉塞が発生した。
上記結果より、洗浄液を上昇流としてカラム内に供給することによって、溶離液の供給を開始初期におけるビスマス化合物の沈殿に起因する配管の閉塞を防止効果が得られることが確認できた。
本発明のビスマス回収方法において、溶離液の温度がMRT樹脂のビスマス吸着機能に与える影響を確認した。
実験では、回収サイクルを複数回(100バッチ)行って、各サイクルでのビスマス吸着量を求め、このビスマス吸着量に基づき、ビスマス吸着機能を評価した。
回収サイクルは、以下のとおりである。
MRT樹脂を収容した試験カラムに対し、ビスマスを含有する銅電解液を下降流で通液してビスマスをMRT樹脂に吸着させた後、洗浄液を上昇流で通液してカラムを洗浄し、その後、溶離液をその温度を変化させながら上昇流でカラムに通液して、濃硫酸中にMRT樹脂が吸着しているビスマスを溶出させた。
溶離液(60%硫酸)は、BV4でカラムに通液した。溶離液の温度は、BV1までは40℃、BV1〜3までは55℃、BV3〜4までは40℃となるように変化させた。溶離液の最高温度を55℃としたのは、55℃が、MRT樹脂の樹脂官能基が破壊する70℃から60%硫酸と水との希釈熱を実験的に求めた15℃を引いた値に対応するからである。そして、その他の条件で溶離液の温度を40℃としたのは、希釈熱による温度上昇があっても70℃を超えないからである。
なお、比較例4では、溶離液(60%硫酸)を60℃まで加温して、BV4でカラムに通液した。
また、ビスマス吸着機能は、最初にビスマス含有液を通液したとき(一回目の回収サイクル)におけるビスマス吸着量(ビスマス吸着機能が100%の場合の吸着量)に対する、それ以降の回収サイクルの吸着工程におけるビスマス吸着量の値で評価した。
なお、本実験では、吸着工程において供給されるビスマス含有液中のビスマス量と、カラム通過後の液濃度分析により得られる残留ビスマス量との差を、ビスマス吸着量とした。
使用した各物質およびその使用量は以下のとおりである。
MRT樹脂:100g(商品名:SuperLig#83、米国IBC社製)
銅電解液(BV20):ビスマス濃度0.6g/リットル(2モル/リットル硫酸銅水溶液)
溶離液(BV4、LV6) :60%硫酸(9モル/リットル硫酸)
洗浄液(BV5、LV6):水
結果を図3示す。
図3に示すように、実施例3では、20バッチまでは通液を開始した状態と同等のビスマス吸着能力を維持した。20バッチ以降はビスマス吸着能力が低下したが、それでもビスマス吸着能力に急激な低下は見られず、100バッチ目でも、MRT樹脂の吸着能力の78%のビスマス吸着能力が維持された。
一方、比較例4では、溶離液の供給を開始すると、カラム内温度は75℃まで上昇した。そして、MRT樹脂のビスマス吸着能力は、20バッチ以降急激に低下した。
上記結果より、溶離液の温度を、希釈熱が発生してもMRT樹脂の樹脂官能基が破壊しない温度まで低下させておけば、MRT樹脂のビスマス吸着能力が急激な低下を防止できることが確認できた。
本発明のビスマスの回収方法は、湿式銅精錬に使用された銅電解液中に蓄積されるビスマスや、スズ−ビスマス合金メッキで使用された液体中に存在するビスマスを回収する方法として適している。
1 ビスマス回収設備
2 処理液供給手段
3 洗浄液供給手段
4 溶離液供給手段
10 カラム
10a 下端連通口
10b 下端連通口
11 上部粒子保持部材
12 下部粒子保持部材
20 回収手段
M 分子認識技術樹脂層
B 不活性樹脂層

Claims (10)

  1. ビスマスを含有するビスマス含有液からビスマスを回収する方法であって、
    ビスマス吸着樹脂粒子と該ビスマス吸着樹脂粒子よりも比重の小さい不活性樹脂粒子とを充填したカラム内に前記ビスマス含有液を通過させて、該ビスマス含有液のビスマスを前記ビスマス吸着樹脂粒子に吸着させる吸着工程と、
    該吸着工程後のカラムに、該カラム内を洗浄する洗浄液を供給する洗浄工程と、
    該洗浄工程において洗浄されたカラム内に溶離液を供給して、該溶離液中に前記ビスマス吸着樹脂粒子に吸着されているビスマスを溶出させる溶離工程と、
    該溶離工程に使用された前記溶離液からビスマスを回収する回収工程と、を備えており、
    前記カラムは、
    上端および下端に、該カラム内と外部との間を連通する連通口をそれぞれ備えており、
    該カラム内には、
    前記ビスマス吸着樹脂粒子からなるビスマス吸着樹脂層と、該ビスマス吸着樹脂層の上に積層された、該不活性樹脂粒子からなる不活性樹脂層とが設けられている
    ことを特徴とするビスマスの回収方法。
  2. 前記カラム内には、
    前記ビスマス吸着樹脂層と該カラム下端の下端連通口との間に、前記ビスマス吸着樹脂粒子が前記下端連通口から流出することを防止する下部粒子保持部材が設けられており、
    前記不活性樹脂層と該カラム上端の上端連通口との間に、前記不活性樹脂粒子が前記上端連通口から流出することを防止する上部粒子保持部材が設けられており、
    前記上部粒子保持部材は、その下面が前記不活性樹脂層の上端と密着するように配置されている
    ことを特徴とする請求項1記載のビスマスの回収方法。
  3. 前記洗浄工程では、前記洗浄液を、前記カラムの下端連通口から供給して該カラムの上端連通口から排出させ、
    前記溶離工程では、前記溶離液を、前記カラムの下端連通口から供給して該カラムの上端連通口から排出させる
    ことを特徴とする請求項1または2記載のビスマスの回収方法。
  4. 前記洗浄工程終了後、前記ビスマス吸着樹脂粒子と前記不活性樹脂粒子とが分離され前記ビスマス吸着樹脂層の上に不活性樹脂層が積層される状態となった後、前記溶離工程を開始する
    ことを特徴とする請求項3記載のビスマスの回収方法。
  5. 前記溶離工程終了後、洗浄液によって前記カラムを洗浄する前記溶離後洗浄工程を備えている
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載のビスマスの回収方法。
  6. 前記洗浄工程および/または前記溶離後洗浄工程において、
    前記洗浄液と前記ビスマス含有液および/または前記溶離液とが混合したときにおける前記ビスマス吸着樹脂粒子の温度が、前記ビスマス吸着樹脂粒子におけるビスマス吸着機能の損傷が生じる温度以下となるように、前記カラムに供給する前記溶離液および/または前記洗浄液の温度を制御する
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載のビスマスの回収方法。
  7. ビスマスを含有するビスマス含有液からビスマスを回収する設備であって、
    ビスマス吸着樹脂粒子と該ビスマス吸着樹脂粒子よりも比重の小さい不活性樹脂粒子とを充填したカラムと、
    該カラムに、前記ビスマス含有液を供給する処理液供給手段と、
    前記カラムに、該カラム内を洗浄する洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、
    前記カラムに、溶離液を供給する溶離液供給手段と、
    前記溶離液からビスマスを回収する回収手段とを備えており、
    前記カラムは、
    上端および下端に、該カラム内と外部との間を連通する連通口をそれぞれ備えており、
    該カラム内には、
    前記ビスマス吸着樹脂粒子からなるビスマス吸着樹脂層と、
    該ビスマス吸着樹脂層の上に積層された、該不活性樹脂粒子からなる不活性樹脂層が設けられており、
    前記処理液供給手段は、前記カラムの上端連通口に連通されている
    ことを特徴とするビスマス回収設備。
  8. 前記カラム内には、
    前記ビスマス吸着樹脂層と該カラム下端の下端連通口との間に、前記ビスマス吸着樹脂粒子が前記下端連通口から流出することを防止する下部粒子保持部材が設けられており、
    前記不活性樹脂層と該カラム上端の上端連通口との間に、前記不活性樹脂粒子が前記上端連通口から流出することを防止する上部粒子保持部材が設けられており、
    前記上部粒子保持部材は、その下面が前記不活性樹脂層の上端と密着するように配置されている
    ことを特徴とする請求項7記載のビスマス回収設備。
  9. 前記洗浄液供給手段および前記溶離液供給手段が、前記カラムの下端連通口に接続されている
    ことを特徴とする請求項7または8記載のビスマス回収設備。
  10. 前記カラムに供給する前記溶離液および/または前記洗浄液の温度を制御する温度制御手段を備えている
    ことを特徴とする請求項7、8または9記載のビスマス回収設備。
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