JP2011159891A - 磁気センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気抵抗変化率が充分大きいことと、ピン層の保磁力が充分大きく、フリー層の保磁力を小さくすることとが両立された磁気センサを提供すること。
【解決手段】基板1上に下地層2と、シード層3と、ピン層4と、トンネル障壁層5と、フリー層6と、キャップ層7と、がこの順に設けられてなり、前記フリー層6及び前記ピン層4は、一部または全部がアモルファス磁性材料からなる磁化固定層を有し、前記フリー層6及び/または前記ピン層4が有する磁化固定層は、前記トンネル障壁層5側から順に、アモルファス磁性材料層Bと、アモルファス磁性材料層Aとを少なくとも備え、前記アモルファス磁性材料層Bが含有するアモルファス磁性材料bは、前記アモルファス磁性材料層Aが含有するアモルファス磁性材料aよりも、結晶化温度あるいは微細結晶化温度が低いことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、磁気センサに関するものである。また本発明は、磁気エンコーダ、アナログ回転制御、地磁気方位センサ、ランダムアクセスメモリに応用可能なものである。
従来より、磁気センサの分野においては磁気特性を改善するために種々の検討が為されている。
特許文献1には、磁気メモリにおけるトンネル障壁層の結晶性改善のため、アモルファス層をその回りに設け、かつその結晶化を行なうためにさらに結晶化促進層等を、アモルファス構造を含めて設けることが示されている。
しかしながら特許文献1では、トンネル障壁層の結晶化における磁気特性の低下について充分な検討がなされておらず、磁気センサに用いることができるような磁気特性が得られない。
特許文献2には、フリー層に非磁性層を介してアモルファス層を2層とすること、及び、磁気特性の向上を目的としたことが示されている。
しかし、トンネル障壁層への影響等を考慮したものではなく、この点で目的が異なる。また、この特許文献2では静磁気エネルギーの低下を狙い、発生する磁気の制御を意図しているので、各層間の機能として異なるものとなる。
特許文献3には、ピン層の磁化固定層部を複数にすること、特許文献4には、材料系等を検討し、スピンバルブ型磁気抵抗素子における反強磁性層に不規則合金系材料を用いたこと、特許文献5には、ピン層の一部に積層フェリ磁性交換膜を使うことがそれぞれ示されている。
しかしながら、特許文献3〜5のいずれもトンネル障壁層への影響等を検討し、性能改善等を目的としたものではなく、トンネル障壁層の結晶化が充分に検討されていない。
磁気抵抗変化率の向上を目的に、磁気抵抗素子はMR素子、GMR素子の発明や実用化開発が行なわれてきたが、TMR(Tunneling Magneto Resistive;トンネル磁気抵抗)素子により格段に特性向上が実現できている。
TMR素子においても、さらに素子を構成するトンネル障壁層を当初のAl−OからMgOに換えて用いるように、アモルファスや微結晶、多結晶状態のままで用いる場合から、単結晶化による性能向上が目指されて、一旦成膜した材料をさらに熱処理によって、単結晶性を高めることが行なわれるようになってきている。具体的な方法として、トンネル障壁層の上部と下部層にアモルファス層を設け、その結晶化の際にトンネル障壁層の単結晶化への結晶欠陥を低下させるプロセスを採用することが行なわれるようになってきた。その際に、ピン層は磁化(保磁力)を適度な値や磁化反転に強い値で持ち、フリー層は磁化(保磁力)をできるだけ小さな値にする必要がアプリケーションによっては必要となるが、現状の層構成と作製方法では、不充分な特性しか得られていない。
本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、磁気抵抗変化率が充分大きいことと、ピン層の保磁力が充分大きく、フリー層の保磁力を小さくすることとが両立された磁気センサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係る磁気センサは、具体的には下記(1)〜(6)に記載の技術的特徴を有する。
(1):基板上に下地層と、シード層と、ピン層と、トンネル障壁層と、フリー層と、キャップ層と、がこの順に設けられてなる磁気センサであって、前記フリー層及び前記ピン層は、一部または全部がアモルファス磁性材料からなる磁化固定層を有し、前記フリー層及び/または前記ピン層が有する磁化固定層は、前記トンネル障壁層側から順に、アモルファス磁性材料層Bと、アモルファス磁性材料層Aとを少なくとも備え、前記アモルファス磁性材料層Bが含有するアモルファス磁性材料bは、前記アモルファス磁性材料層Aが含有するアモルファス磁性材料aよりも、結晶化温度あるいは微細結晶化温度が低いことを特徴とする磁気センサである。
(2):前記フリー層が有する磁化固定層は、前記トンネル障壁層側から順に、アモルファス磁性材料層Bと、アモルファス磁性材料層Aとを少なくとも備え、前記アモルファス磁性材料層Aが含有するアモルファス磁性材料aの結晶化温度あるいは微細結晶化温度よりも低い温度、且つ、前記アモルファス磁性材料層Bが含有するアモルファス磁性材料bの結晶化温度あるいは微細結晶化温度よりも高い温度で熱処理が行われ、前記アモルファス磁性材料層Bが含有するアモルファス磁性材料bが結晶化してなることを特徴とする上記(1)に記載の磁気センサである。
上記(1)または(2)に記載の構成によれば、センサおよびセンサ素子の主要機能を発揮させるトンネル障壁層の結晶性を高め、トンネル障壁をより所望の特性に近づけることが可能となり、磁気抵抗変化率を高めることが可能となる。このとき、センサとして重要な磁界に対する感度特性を高い状態にすることができるフリー層およびピン層を構成する固定磁化層とすることができる。具体的にはそれぞれの保磁力を所望の値とすることができる。特に、フリー層の場合には保磁力の値をより低くすることが可能となる。
(3):前記ピン層が有する磁化固定層は、前記トンネル障壁層側から順に、アモルファス磁性材料層Bと、アモルファス磁性材料層Aとを少なくとも備え、
前記アモルファス磁性材料層Aが含有するアモルファス磁性材料aの結晶化温度あるいは微細結晶化温度よりも低い温度、且つ、前記アモルファス磁性材料層Bが含有するアモルファス磁性材料bの結晶化温度あるいは微細結晶化温度よりも高い温度で熱処理が行われ、前記アモルファス磁性材料層Bが含有するアモルファス磁性材料bが結晶化してなることを特徴とする上記(1)に記載の磁気センサである。
上記(3)に記載の構成によれば、トンネル障壁層の特性向上とピン層の特性向上が同時に得られる。
(4):前記ピン層は、反強磁性体材料を含有し、
該反強磁性体材料のブロッキング温度よりも高く、且つ、規則合金温度よりも低い温度で熱処理が行われてなることを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれか1項に記載の磁気センサである。
上記(4)に記載の構成によれば、ピン層の特性向上がさらに得られる。センサとしての可動磁界範囲を向上可能となる。
(5):前記ピン層は、反強磁性体材料を含有し、
該反強磁性体材料のブロッキング温度よりも高く、且つ、規則合金温度よりも高い温度で熱処理が行われてなることを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれか1項に記載の磁気センサである。
上記(5)に記載の構成によれば、ピン層の特性向上がさらに得られる。センサとしての可動磁界範囲をさらに向上可能となると共に、プロセスに伴う熱処理温度の選択可能範囲が広く設定できる。
(6):前記ピン層は、積層フェリ磁性層であることを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれか1項に記載の磁気センサである。
上記(6)に記載の構成によれば、ピン層の特性向上がさらに得られる。センサとしての可動磁界範囲をさらに向上可能となると共に、プロセスに伴う熱処理温度の選択可能範囲をさらに広く設定できる。
本発明によれば、磁気抵抗変化率が充分大きいことと、ピン層の保磁力が充分大きく、フリー層の保磁力を小さくすることとが両立された磁気センサを提供することができる。
従来の磁気センサの一般的な構成を示す概略図である。 本発明に係る磁気センサの第1の実施の形態における構成を示す概略図である。 アモルファス磁性体の熱処理温度と保磁力との関係を示すグラフである。(結晶化温度>キュリー点) アモルファス磁性体の熱処理温度と保磁力との関係を示すグラフである。(結晶化温度<キュリー点) 本発明に係る磁気センサの第1の実施の形態におけるアニール処理後の構成を示す概略図である。 本発明に係る磁気センサの第2の実施の形態における構成を示す概略図である。 本発明に係る磁気センサの第3の実施の形態における構成を示す概略図である。 本発明に係る磁気センサの第3の実施の形態における素子特性を示すグラフである。 本発明に係る磁気センサの第4の実施の形態における素子特性を示すグラフである。 本発明に係る磁気センサの第5の実施の形態における構成を示す概略図である。
本発明に係る磁気センサは、基板1上に下地層2と、シード層3と、ピン層4と、トンネル障壁層5と、フリー層6と、キャップ層7と、がこの順に設けられてなる磁気センサであって、前記フリー層6及び前記ピン層4は、一部または全部がアモルファス磁性材料からなる磁化固定層を有し、前記フリー層6及び/または前記ピン層4が有する磁化固定層は、前記トンネル障壁層5側から順に、アモルファス磁性材料層Bと、アモルファス磁性材料層Aとを少なくとも備え、前記アモルファス磁性材料層Bが含有するアモルファス磁性材料bは、前記アモルファス磁性材料層Aが含有するアモルファス磁性材料aよりも、結晶化温度あるいは微細結晶化温度が低いことを特徴とする。
次に、本発明に係る磁気センサについてさらに詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は以下の説明において本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
本発明に係る磁気センサの構成を説明するにあたり、先ず、従来公知のトンネル型磁気抵抗素子MTJ(Magnetic Tunnel Junction;磁気トンネル接合)構造の場合における一般的な層構成例を図1に示す。
図1に示す例では、基板1上に、シード層3を設け、その上に43と磁化固定層40からなるピン層4を設ける。さらにその上に、トンネル障壁層5を設け、フリー層6を設け、キャップ層7を設けMTJ素子として構成され、磁気センサとしてなる。
尚、磁化固定層40からなる層だけでピン層4を構成することも可能である。すなわち、以下に示す実施の形態では、スピンバルブ型素子を前提としているが、用途によっては、保磁力差型素子においても本発明が実現するトンネル障壁層5の特性向上と磁化層(保磁力が異なる2層)の特性を両立させることが可能となる。
〔第1の実施の形態〕
本発明に係る磁気センサの第1の実施の形態における構成例を図2に示す。
この磁気センサは、SiやSi上熱酸化SiO基板を用いて、超高真空スパッタ装置やイオンビームスパッタ装置、EB(electron beam)蒸着装置などを用いて製造することができる。図2に示す構成例においては、基板1側から順に、Ta/Cu/Ta,Ti/Pt,Pt,Cuなどの下地層2、Ta(タンタル)などのシード層3、FeMn、PtMn、IrMn、NiMn、PdPtMn、CrPtMn、CoMnなどのAFM(Antiferromagnetism;反強磁性)層43とCo系やFe系のアモルファス磁性材料層A42およびアモルファス磁性材料層B41で構成される磁化固定層40とをこの順に有するピン層4、トンネル障壁層5、フリー層6、保護のためのキャップ層7で構成される。
フリー層6は基板1側から順にアモルファス磁性材料層B61、アモルファス磁性材料層A62、パーマロイ層63で構成される例が図2に示されている。このとき、アモルファス磁性材料層A62及びアモルファス磁性材料層B61で磁化固定層60が構成されてなる。
なお、以下においてアモルファス磁性材料層A,Bを単にアモルファス層A,Bと称することもある。
各層の膜厚は各設計値によって、ほぼ3nm〜400nm程度か、それ以上に設定されるが、多くは10nm〜100nmで設計される。トンネル障壁層5は、Al−OやMgOで構成され、0.5nmから6nmの間で設計されるが、多くは0.6nm〜4nmの間で設計される。特にMgOを選択する場合には、比較的厚い膜厚でも優れた磁気抵抗変化率特性が得られるので、抵抗値を大きくとる必要がある用途の場合にはMgO層厚を厚くすることで、磁気抵抗変化率特性を低下させずに、抵抗値を大きくできるメリットも有する。
ここでMgOをトンネル障壁として構成する場合を例に、アモルファス層を用いたことによる特性向上の説明を行なう。FeCoSiBなどのアモルファス層をピン層4およびフリー層6の一部として、MgO層(トンネル障壁層)5の上下に隣接した状態で配置する。その後、磁界中アニールによりアモルファス層Bを結晶化させ、その結晶化に伴いMgO層5の結晶の再配列化を補い、多少の欠陥は含むが単結晶化を目ざして特性改善を図ることができ、より、実現、理想的な障壁が得られ、磁気抵抗変化率も著しく向上されてきた。これに対して、保磁力の点では、メモリ分野向けの開発には十分な特性とはいえ、この優れた磁気抵抗変化率をセンサに応用するには保磁力を低減させる必要があり、十分な特性は得られてきてはいなかった。
そこで本発明では、アニール温度と求められるアモルファス磁性体の材料を実験より求めて、特性の向上を得ることができた。
すなわち、本発明に係る磁気センサは、保磁力の低減と優れた磁気抵抗変化率との両立が可能となったものであり、アモルファス層の特性を検討の上で実現できたものである。
図3と図4にアモルファス層の熱処理温度による保磁力の変化の一例をそれぞれ図示した。図3は結晶化転移温度がキュリー点よりも高い場合の例であり、図4は結晶化転移温度がキュリー点よりも低い場合の例である。
通常の熱処理はキュリー点まで行なうものであり、図3においては、熱処理温度を高くするほど、保磁力の低下が実現できている傾向を表している。図4の場合には、結晶化温度までは熱処理温度を高くするほど、保磁力の低下傾向が見られたが、結晶化と共に保磁力が増大することがわかる。
このことから、結晶化の観点から言うと、アモルファス層上にMgOを配置することで性能向上は見込めるので、その際にアモルファス層B41としてFeCoSiBを下層(基板1側)に配置してピン層4の磁化固定層として、アモルファス層B41の結晶化温度を越える温度で磁界中アニールを実施する。その際に磁化のキュリー点を越える温度でのアニールであるために印加した磁界方向に磁化は固定されてあり、これを基準として、外部磁界に応じて、フリー層の磁化方向と磁化状態が変化することによって、磁気センサとしての検知が可能となるものである。
一方、フリー層の観点では、アモルファス層の結晶化温度より低い温度でのアニールが好ましく、かつキュリー点を越えることがさらに好ましい。
即ち、本発明において好ましいアニール温度とは、500℃未満であり、より好ましくは460℃未満300℃以上である。300℃未満であるとアモルファス層Bの結晶化が開始されないか不完全であるため好ましくなく、500℃を超えるとBやMn等の移動しやすい元素の拡散が著しくなるため好ましくない。
低い結晶化温度を持つ材料、即ちアモルファス磁性材料bの例としてはCoFeSiBであり、高い結晶化温度をもつ材料、即ちアモルファス磁性材料aの例としてはCoZrNbである。
結晶化の判断としてはXRD(X線回折装置)による結晶化による回折ピークの出現による判断や各温度で熱処理したサンプルの断面TEM観察による原子像の結晶化による微細結晶化時点での温度とする場合もあるし、熱示差評価装置による結晶化によるエネルギー収支をもって結晶化とする場合もあり、各評価装置による事となる。本発明では、組成の異なるサンプルに関してそれぞれ、同一の評価装置によって行うことで(詳細を後述する)結晶化温度あるいは微細結晶化温度を特定することができる。
ここで材料系を検討するとCoとFeを基準として、残余組成分は適宜、結晶化温度を指標として求め、本発明の構成を実現させることができる。
例えば、金属合金系のアモルファス軟磁性薄膜の一例としては、80年代に島田らによって研究(J.Appl.Phys.53(4),April1982など)が開始されたものであって、従来の金属合金系材料と比較して、飽和磁束密度が大きいことや比較的高抵抗などによって、周波数特性が良好などの特性を有するなどの特徴を持つものであった。
具体的には、CoZrNb、CoZrHf等の薄膜材料が主として研究が進められてきた。これらは比較的厚い1μm程度の膜厚から10nm程度の膜厚でも優れた軟磁性を示したが、数nm程度と薄くすることが必要となる最近の磁気抵抗デバイスにおいても、Ni80Fe20などの金属合金系材料と遜色のない優れた特性を示す場合が多かった。
MgOトンネル障壁層5を用いて、優れた磁気抵抗変化率特性を有する磁気センサの開発においてはCoFeB系での開発が当初行なわれ、現在でもCoFeSiBのようにCoFeにSi、Bなどのメタロイドを加えた合金系での開発が多い。
これに対して、CoZrNb等は、金属、金属合金はより軟磁気特性が得られやすく、磁気抵抗素子においてもセンサとしての特性を十分得ることを可能とするものである。
このときに結晶化温度が低いことがデメリットとなる可能性があるために、温度特性を向上させて、最適化から求めることが一般的であった。例えば、LSIプロセスで必要な400℃を越えるアニール温度を必要とするように、他のプロセスでの履歴の上から不都合が発生する可能性がでてくる。
そこで、Co金属系アモルファス材料を用いれば、アニール温度を上げることは十分可能となると考えられ、最適解が存在すると考えられる。1990年代に既に発表されているように、さらにガス系材料であるNなどの添加により700℃の熱処理中においても軟磁気特性に劣化がみられないことが報告されており、これを磁化固定層やフリー層に用いることも作製条件や熱処理条件の広範囲化の点で有利となる。なお、文献等では成膜法を変えて、500℃程度まで結晶化温度を上げた報告もあるが、一般的ではないので、よく知られている350℃程度がCo88Zr3Nb9やCo88Zr4Nb8のCoが88at%場合の一般的な結晶化温度の値であり、Coを90at%以上とすると結晶化温度はさらに低めになり、軟磁性も得にくくなると考えられる。そこで本発明では、2種類のアモルファス組成のグループを用いることで、結晶化温度(または微細結晶化温度)と結晶化に伴うMgOなどの結晶質化することでトンネル障壁のバリア特性が向上されることが可能となることを実現可能である。
ここで、本発明における結晶化温度とは、同一のX線回折装置において、結晶のピークが現れたサンプルの熱処理を行なう際の温度としている。
また、本発明における微細結晶化温度とは、同一のTEM観察装置において、結晶質の原子像が現れたサンプルの熱処理を行なう際の温度としている。
本発明におけるアモルファス層Aに用いられるアモルファス磁性材料aとしては、CoにZr,Nb,Hf,Nを合金としたものであり、CoZrNbやCoZrNb−Nが特に好ましい。
本発明におけるアモルファス層Bに用いられるアモルファス磁性材料bとしては、FeCoSiやFeCoSiBなどであり、FeCoSiBが特に好ましい。
本発明におけるアモルファス磁性材料層Aとはアモルファス磁性材料a含有してなる層であり、アモルファス磁性材料層Bとはアモルファス磁性材料b含有してなる層である。即ち、アモルファス磁性材料層とは、一部または全部がアモルファス磁性材料からなる層であることを意味する。
但し、アモルファス磁性材料a,bは、磁気センサの形態においてアモルファス状態であることを要するものではない。即ち、アモルファス磁性材料層A,Bの材料として含有されてなるアモルファス磁性材料a,bは、製造の過程において結晶化あるいは微細結晶化してなっても良い。
また、少なくともトンネル障壁層5に隣接して設けられたアモルファス磁性材料層A,Bでは、これらに含有されるアモルファス状態のアモルファス磁性材料a,bが、製造の過程において結晶化あるいは微細結晶化することで、トンネル障壁層5の特性向上が見込まれるため好ましい。特に、アモルファス磁性材料aよりも結晶化温度あるいは微細結晶化温度が低いアモルファス磁性材料bは、製造の過程によって結晶化してなることが好ましい。
熱処理後におけるアモルファス層Aにおいては、アモルファス磁性材料aがアモルファスの状態で、10wt%以上存在することが適した条件といえる。このときの残部としては、結晶化したアモルファス磁性材料aの相A1の他に、結晶化に伴い組成の偏析が発生した組成の異なる別の相A2や、ごく一部にはアモルファス磁性材料aを構成する各原子の相A3となるものである。
このことを詳細に記述すると、アモルファス層Aに含有される結晶化したアモルファス磁性材料aは、アモルファス層A中に100〜10wt%含有されることが好ましく、100〜80wt%含有されることが特に好ましい。
同様に、熱処理後におけるアモルファス層Bにおいては、アモルファス磁性材料bがアモルファスの状態で、60wt%以下存在することが適した条件といえる。そのときの残部としては結晶化したアモルファス磁性材料bの相B1の他に、結晶化に伴い組成の偏析が発生した組成の異なる別の相B2や、ごく一部にはアモルファス磁性材料bを構成する各原子の相B3となるものである。
このことを詳細に記述すると、アモルファス層Bに含有される結晶化したアモルファス磁性材料bは、アモルファス層B中に60〜0.01wt%含有されることが好ましく、10〜0.01wt%含有されることが特に好ましい。
なお、本実施の形態、及び以下に示す実施の形態においては磁化固定層がアモルファス層A及びアモルファス層Bからなる2層構成であるが、本発明はこれに限られるものではなく、3層以上の構成とするものを本発明の範囲から排除するものではない。
各組成により結晶化温度を変えることが可能であるので、以下に示すような層構成の場合にはそれぞれを使いわけることでさらに特性向上が見込める。
具体的には、下部ピン層(固定層)構成としているが逆の構成(逆ピン構造)とすることも可能である。上部フリー層部にあたる部分を結晶化させて、保磁力を上げ、高磁界検知用のセンサとする構成の可能である。また、下部固定層部分にあたる部分だけを結晶化させて熱的な安定特性を特に向上させる構成も可能である。2値的な特性に特にすぐれた特性を発揮させてメモリとしても十分機能させることが可能である。
最近、メモリ応用では、スピン注入型素子において、飽和磁束密度を下げる必要があるので、その場合にはさらに結晶化温度との特性のトレードオフを考慮した上で十分な特性向上を実現する際にも、本発明は有効な特性を発揮させることが可能である。また、低抵抗なピン層を持ち、飽和磁束密度の選択の自由度を高める上でも有効である。
ブロッキング温度が250℃程度のIrMnを用いた際には300℃熱処理しているが、上述のように、トンネル障壁層5の特性向上や、他プロセスとの兼ね合いから、さらに高い温度での熱処理の方向にあり、したがって、アモルファス層を全て結晶化させ、やや保磁力が高い場合には、フリー層6において、用途により更に低保磁力特性が必要する場合には、Ni80Fe20等のパーマロイ、Fe−Si、Fe−Al−Siなどの低保磁力材料をアモルファス層の上に更に配置して全体としてフリー層6とする構成も取れる。その例で図2は示している。
ここで、本発明におけるブロッキング温度とは、反強磁性体とその上に配置した強磁性膜との交換相互作用によって、磁化が温度を上げていくと消失する際の温度としている。
図5には、本発明に係る磁気センサの第1の実施の形態におけるアニール処理後の構成であり、アモルファス層A(42,62)が結晶化を伴わないで、保磁力が小さな場合も示したが、その場合にもフリー層6にパーマロイ層63などをさらに配置することで性能向上が見込める。また、図5に示すアニール処理後においては、アモルファス層B(41’,61’)及びトンネル障壁層5’は結晶化されてなる。
〔第2の実施の形態〕
図6に本発明に係る磁気センサの第2の実施の形態における構成例を示す。第1の実施の形態と同様に、ピン層4側にアモルファス層A42とアモルファス層B41を設ける。そして熱処理を行い、アモルファス層B41のみ結晶化がすすむ温度で行なう。アモルファス層B41の保磁力は増大するが、アモルファス層A42の保磁力は低いままに設定可能となる。磁界中熱処理を行なっているので、ピン層4のアモルファス層A42およびアモルファス層B41の磁化方向は印加磁界の方向で固定されるが、そのときの保磁力が低いことで動作点の広いセンサとすることが可能となる。第1の実施の形態と同様に、トンネル障壁層5の特性も向上されるので、抵抗変化率も高く設定可能となる。
〔第3の実施の形態〕
図7に本発明に係る磁気センサの第3の実施の形態における構成例を示す。ピン層はスピンバルブ構成としており、反強磁性層43を設けている。この反強磁性層43のブロッキング温度よりも高い温度で熱処理を行なうときに、規則化合金となる温度よりも低い温度に設定しても、図7におけるアモルファス層B41,61の結晶化温度よりも高ければ、トンネル障壁層5の結晶特性を向上させることが可能となる。不規則合金化することでピン層4における保磁力を低くすることが可能となるため、センサとして機能させる部分がより高い磁界においても可能となる。図8に素子特性図として示す。
ここで、本発明における規則化合金となる温度とは、反強磁性体中のうち、好ましくは、性能的に現在優れた実績のあるMn合金を用いるが、IrMn等の不規則合金系においても偏析によって、規則化する領域が発生し始めたサンプルの熱処理温度としている。
〔第4の実施の形態〕
図9に本発明に係る磁気センサの第4の実施の形態における磁気特性の一例を示す。本実施の形態も第3の実施の形態と同様にピン層4はスピンバルブ構成としており、反強磁性層43を設けている。この反強磁性層43のブロッキング温度よりも高く、かつ規則化合金となる温度よりも高い温度で熱処理を行なうことで、トンネル障壁層5の結晶特性と向上させることが可能となり、規則合金化することでピン層4における保磁力を高くすることが可能となるため、ピン層4の磁化状態の安定性が高まり、センサとしてより過酷な環境においても機能させることが可能となる。
〔第5の実施の形態〕
図10に本発明に係る磁気センサの第5の実施の形態における構成例を示す。1.5nm以下のCu、Ru、Rh等の非磁性体層44bをCo−Fe、Co、パーマロイ等の強磁性体層44a,44cの間に設けた積層フェリ構造44をピン層4に設けたものであり、熱処理の高温化と高温での安定性が実現可能となる。反強磁性層43を持つものでもいいし、持たない構成でも基本的なセンサ特性を満足することが可能となる。
反強磁性層43を持たない構成では、反強磁性に用いるMn等の拡散を防ぐことで、拡散に伴う性能劣化を回避できて、歩留まり向上に適する。
1 基板
2 下地層
3 シード層
4 ピン層
40 磁化固定層
41 アモルファス層B(アモルファス磁性材料層B)
42 アモルファス層A(アモルファス磁性材料層A)
43 反強磁性層
44 積層フェリ構造
44a 強磁性体層
44b 非磁性体層
44c 強磁性体層
5 トンネル障壁層
6 フリー層
61 アモルファス層B(アモルファス磁性材料層B)
62 アモルファス層A(アモルファス磁性材料層A)
63 パーマロイ層
7 キャップ層
特開2009−81216号公報 特開2004−179187号公報 特開平11−232617号公報 特開2003−124541号公報 特開2001−298224号公報

Claims (6)

  1. 基板上に下地層と、シード層と、ピン層と、トンネル障壁層と、フリー層と、キャップ層と、がこの順に設けられてなる磁気センサであって、
    前記フリー層及び前記ピン層は、一部または全部がアモルファス磁性材料からなる磁化固定層を有し、
    前記フリー層及び/または前記ピン層が有する磁化固定層は、前記トンネル障壁層側から順に、アモルファス磁性材料層Bと、アモルファス磁性材料層Aとを少なくとも備え、
    前記アモルファス磁性材料層Bが含有するアモルファス磁性材料bは、前記アモルファス磁性材料層Aが含有するアモルファス磁性材料aよりも、結晶化温度あるいは微細結晶化温度が低いことを特徴とする磁気センサ。
  2. 前記フリー層が有する磁化固定層は、前記トンネル障壁層側から順に、アモルファス磁性材料層Bと、アモルファス磁性材料層Aとを少なくとも備え、
    前記アモルファス磁性材料層Aが含有するアモルファス磁性材料aの結晶化温度あるいは微細結晶化温度よりも低い温度、且つ、前記アモルファス磁性材料層Bが含有するアモルファス磁性材料bの結晶化温度あるいは微細結晶化温度よりも高い温度で熱処理が行われ、前記アモルファス磁性材料層Bが含有するアモルファス磁性材料bが結晶化してなることを特徴とする請求項1に記載の磁気センサ。
  3. 前記ピン層が有する磁化固定層は、前記トンネル障壁層側から順に、アモルファス磁性材料層Bと、アモルファス磁性材料層Aとを少なくとも備え、
    前記アモルファス磁性材料層Aが含有するアモルファス磁性材料aの結晶化温度あるいは微細結晶化温度よりも低い温度、且つ、前記アモルファス磁性材料層Bが含有するアモルファス磁性材料bの結晶化温度あるいは微細結晶化温度よりも高い温度で熱処理が行われ、前記アモルファス磁性材料層Bが含有するアモルファス磁性材料bが結晶化してなることを特徴とする請求項1に記載の磁気センサ。
  4. 前記ピン層は、反強磁性体材料を含有し、
    該反強磁性体材料のブロッキング温度よりも高く、且つ、規則合金温度よりも低い温度で熱処理が行われてなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の磁気センサ。
  5. 前記ピン層は、反強磁性体材料を含有し、
    該反強磁性体材料のブロッキング温度よりも高く、且つ、規則合金温度よりも高い温度で熱処理が行われてなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の磁気センサ。
  6. 前記ピン層は、積層フェリ磁性層であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の磁気センサ。
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