JP2011158017A - 密封装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2つのシールリングを組み合わせた密封装置において、余分な外付け部品を用いずに、引き摺り抵抗の増大を抑制または防止しながら密封性能を向上する。
【解決手段】第1シールリング20は外筒部材の外輪11に取り付けられて軸部材の内輪12に接近する。第2シールリング30は軸部材12に取り付けられて外筒部材11に接近する。第1シールリング20の内周側には軸部材12に対して接触される弾性シールリップ24,25が設けられる。第2シールリング30の外周の外筒部33は外筒部材11に微小隙間を介して対向される。第1シールリング20の外周寄りには第2シールリング30の内側面に接近させられる軸方向外向き筒状部26が設けられ、第2シールリング30の外周寄りには軸方向外向き筒状部26の内周面に径方向で微小な隙間を介して対向する軸方向内向き筒状部34が設けられる。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば車軸を支持するために用いられる転がり軸受等に組み込まれる密封装置に関する。
自動車等の車両のドライブシャフトのセンターベアリングは、走行中に泥水等がかかりやすい状況にある。このセンターベアリングには、その内部への泥水浸入を防止するために、密封装置が組み込まれる。
この種の密封装置として、例えば2つのシールド板を組み合わせた構成にしたものが知られている(例えば特許文献1参照。)。
特許文献1に示す密封装置では、センターベアリングの外輪に取り付けられかつ内輪に向けて近づけられる外輪側シールド板と、内輪に取り付けられかつ外輪に向けて近づけられる内輪側シールド板とを含んだ構成になっている。これら2つのシールド板は、軸方向に適宜の隙間を持つ状態で対向配置されている。
そして、外輪側シールド板の内周には、内輪側シールド板の内筒部と内側面とに対して微小隙間を作るように対向する外筒部が設けられ、また、内輪側シールド板の外周には、外輪側シールド板の外筒部と外側面とに対して微小隙間を作るように対向する外筒部が設けられている。
この外輪側シールド板の内周側に設けられる微小な対向隙間と、内輪側シールド板の外周側に設けられる微小な対向隙間とは、非接触密封部となる。
特開2009−204142号公報 特開2007−308072号公報
上記特許文献1に係る従来例では、前記内輪側シールド板の外筒部側に設けられる微小な対向隙間からなる非接触密封部が軸方向に沿って真っ直ぐな形状になっているので、この対向隙間に泥水等がかかると、この水分が2つのシールド板の軸方向対向空間に比較的容易に入り込むと考えられ、また、一旦入り込むと水分が前記軸方向対向空間から外へ出にくくなると考えられる。しかも、前記外輪側シールド板の内筒部側には微小な対向隙間からなる非接触密封部が設けられているだけであるから、前記2つのシールド板の軸方向対向空間に入り込んだ水分は前記外輪側シールド板の内筒部側の非接触密封部を比較的容易に越えてセンターベアリングの内部に浸入することが考えられる。このようなことから、従来例の密封装置では密封性能が不十分であることが懸念される。
この他、前記したセンターベアリングのホルダの内周に、デフレクタと呼ばれる外付け部品を取り付けることにより、このデフレクタで上記特許文献1に係る従来例の密封装置を覆い隠すようにすることが考えられる。その場合、密封性能が向上するものの、前記従来例の密封装置の他に、デフレクタという外付け部品が余分に必要になるので、コスト増を余儀なくされる。
また、上記特許文献1に係る従来例の密封装置において、外輪側シールド板の内筒部に内輪側シールド板の内筒部に接触して接触密封部を作るための弾性シールリップを設けるとともに、外輪側シールド板の外筒部寄りに内輪側シールド板の内側面に接触して接触密封部を作るための弾性シールリップを設けることにより、密封性を高めるようにすることも考えられる。しかしながら、その場合には2つの弾性シールリップの摺接に伴い引き摺り抵抗が増大するとともに摺接音が発生することが懸念される。
このような事情に鑑み、本発明は、2つのシールリングを組み合わせた構成の密封装置において、従来例のような余分な外付け部品を用いずに、また引き摺り抵抗の増大を抑制または防止しながら、密封性能を向上することを目的としている。
本発明は、径方向内外に同心状に配置される外筒部材および軸部材の対向空間に配置される密封装置であって、前記外筒部材に取り付けられて前記軸部材に接近させられる第1シールリングと、前記軸部材に取り付けられて前記外筒部材に接近させられる第2シールリングとを含み、前記第1シールリングは、前記第2シールリングよりも軸方向内側に前記第2シールリングと隣り合わせに配置され、前記第1シールリングの内周側には、前記軸部材に対して接触される弾性シールリップが設けられ、また、前記第2シールリングの外周は、前記外筒部材に微小隙間を介して対向され、さらに、前記第1シールリングの外周寄りには、前記第2シールリングの内側面に接近させられる軸方向外向き筒状部が設けられ、前記第2シールリングの外周寄りには、前記軸方向外向き筒状部の内周面に径方向で微小な隙間を介して対向する軸方向内向き筒状部が設けられている、ことを特徴としている。
この構成では、第1シールリングの弾性シールリップを軸部材に接触させる形態にしたうえで、第2シールリングを第1シールリングより軸方向外側に配置することにより第1シールリングを覆い隠して第2シールリングの外周を外筒部材に微小隙間を介して対向させる形態にしている。
この形態により、水分が軸方向外側に位置している第2シールリングにかかると、この水分は第2シールリングによって跳ね返されるようになるが、この水分の一部が外筒部材と第2シールリングの外周との対向隙間から入り込むことがありうる。仮にこの対向隙間に水分が入ったとしても、この水分は、次のようにして排出される。
つまり、第2シールリングの外周と外筒部材との対向隙間に入り込んだ水分は、外筒部材と第1シールリングの軸方向外向き筒状部と第2シールリングとで囲む環状空間に到達することがあると考えられる。しかし、そこから先への浸入は、第1シールリングの軸方向外向き筒状部による堰き止め作用によって阻まれるようになる。仮に水分が前記軸方向外向き筒状部を越えたとしても、第1シールリングの軸方向外向き筒状部と第2シールリングと第2シールリングの軸方向内向き筒状部とによって作られるラビリンス隙間によって、さらに先への水分浸入が阻まれるようになる。
しかも、前記のように仮に水分が前記環状空間(外筒部材と第1シールリングの軸方向外向き筒状部と第2シールリングとで囲む環状空間)に到達したとしても、この水分は、当該環状空間の下半分に溜まりつつ、第2シールリングの外周と外筒部材との対向隙間の下半分から外へ排出されるようになる。
このようなことから、本発明に係る密封装置は、密封性能が従来例に比べて向上する結果になる。
しかも、本発明に係る密封装置は、第1シールリングと第2シールリングとを組み合わせた構成であって、従来例のようなデフレクタという余分な外付け部品を用いていないので、密封のためのコストを抑制するうえで有利となる。また、本発明に係る密封装置は、2つのシールリングで作るラビリンス隙間の形状を工夫していて、接触タイプの弾性シールリップの設置数を従来例に比べて少なくしているので、引き摺り抵抗を可及的に少なくできるとともに、摺接音の発生を小さくすることが可能になる。
好ましくは、前記本発明に係る密封装置は、車両用ドライブシャフトのセンターベアリングの少なくとも軸方向一端側に組み付けられるものとされ、前記外筒部材が前記センターベアリングの外輪とされ、前記軸部材が前記センターベアリングの内輪とされる。
ここでは、密封装置の使用対象を特定しており、この特定により密封装置が泥水等に晒される環境が明らかになる。
本発明は、2つのシールリングを組み合わせた構成の密封装置において、従来例のような余分な外付け部品を用いずに、また引き摺り抵抗の増大を抑制または防止しながら、密封性能を向上することが可能になる。
図3のセンターベアリングの上半分を拡大して示す図である。 図1の密封装置を拡大して示す図である。この密封装置が、本発明に係る密封装置の一実施形態である。 本発明に係る密封装置の使用対象となる自動車用ドライブシャフトのセンターベアリングを示す断面図である。 本発明に係る密封装置の他実施形態で、図2に対応する図である。 本発明に係る密封装置のさらに他実施形態で、図2に対応する図である。
以下、本発明を実施するための最良の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1から図3に本発明の一実施形態を示している。この実施形態では、本発明に係る密封装置を自動車用ドライブシャフトのセンターベアリングに組み込んだ場合を例に挙げている。図中、1は自動車のドライブシャフトの全体を示している。
このドライブシャフト1は、中間軸2の一端部にインボードジョイント3が、中間軸2の他端部にアウトボードジョイント4がそれぞれ装着され、インボード軸5が車体(図示省略)にセンターベアリング6を介して回転自在に支持されるようになっている。
インボードジョイント3は、例えばトリポード型等速ジョイントが、また、アウトボードジョイント4は、例えばバーフィールド型等速ジョイントがそれぞれ採用されている。これらジョイントの構成や動作は公知であるので、以下で簡単に説明する。
インボードジョイント3は、内筒部材3aと、外筒部材3bと、複数のローラ3cと、ケージアンドローラタイプのベアリング3dとを含み、その内部にはグリース等の潤滑剤がブーツ3eによって封入されるようになっている。
アウトボードジョイント4は、内筒部材4aと、外筒部材4bと、複数のボール4cと、保持器4dとを含み、その内部にはグリース等の潤滑剤がブーツ4eによって封入されるようになっている。
センターベアリング6は、外輪11と、内輪12と、複数の転動体(玉)13と、保持器14とを含む単列の深溝玉軸受とされている。
外輪11はホルダ15を介して車体(図示省略)に非回転かつ軸方向に位置決めされた状態に取り付けられ、また、内輪12はインボード軸5に非回転かつ軸方向に位置決めされた状態で取り付けられるようになっている。これにより、外輪11が非回転になって、内輪12がインボード軸5と共に回転するようになる。
外輪11の内周面における軸方向両端には、大径部11a,11bが設けられている。この大径部11a,11bを設けることに伴い外輪11の内周面における軸方向中間が径方向内向きに隆起されるようになっている。この隆起領域には玉13の軌道溝が設けられている。
内輪12の外周面における軸方向両端には、小径部12a,12bが設けられている。この小径部12a,12bを設けることに伴い内輪12の外周面における軸方向中間が径方向外向きに隆起されるようになっている。この隆起領域には玉13の軌道溝が設けられている。
このセンターベアリング6の軸方向両端には、本発明に係る密封装置7が組み付けられている。この密封装置7は、外輪11と内輪12との対向空間を軸方向両端側で密封するものである。
このセンターベアリング6の軸方向両端に設ける密封装置7,7は、共に同じ構成であり、第1シールリング20と第2シールリング30とを組み合わせた構成の、いわゆるパックシールと呼ばれるものである。
第1シールリング20は第2シールリング30と軸方向隣り合わせに非接触で配置されている。第1シールリング20は第2シールリング30よりもセンターベアリング6の軸方向内側に配置され、第2シールリング30はセンターベアリング6の軸方向端部に配置されて第1シールリング20を覆い隠すようになっている。
第1シールリング20は、非回転とされる外輪11の内周面における大径部11a,11bに取り付けられている。また、第2シールリング30は、回転する内輪12の外周面における小径部12a,12bに取り付けられている。これにより、第1シールリング20は非回転となり、第2シールリング30が回転させられるようになる。
具体的に、第1シールリング20は、オイルシールと呼ばれるものであって、環状芯金21に弾性体22を固着した構成になっている。環状芯金21は、環状板部21aの外周に軸方向内向きに延出する外筒部21bを一体に設けた形状になっている。弾性体22は、例えば耐油性ならびに耐水性等に優れたゴム等とされ、環状芯金21の外面全体に例えば加硫接着により固着されている。
また、弾性体22の外周には外輪11の内周面における大径部11a,11bに設けられる環状溝11cに嵌め入れられる取り付け部23が設けられ、弾性体22の内周には内輪12に接触する二つの弾性シールリップ24,25が設けられ、弾性体22の外周寄りには軸方向外向き筒状部26が設けられている。
より詳しくは、第1弾性シールリップ24は、径方向内向きでかつ軸方向外向きに斜めに延出する姿勢になっており、内輪12の外周面における小径部12a,12bに接触させられている。第2弾性シールリップ25は、径方向内向きでかつ軸方向内向きに斜めに延出する姿勢になっており、内輪12の径方向外向き隆起領域の外周面に接触させられている。軸方向外向き筒状部26は、センターベアリング6の軸方向外向きに張り出すものであるが、この実施形態では、軸方向と略平行になった姿勢とされて、略円筒形状になっている。この軸方向外向き筒状部26の先端面は、第2シールリング30の環状板部31の内側面に微小隙間を介して対向するように配置されている。また、軸方向外向き筒状部26の外周面は、径方向内向きに窪まされている。
第2シールリング30は、いわゆるスリンガと呼ばれるものであって、金属板のプレス成形品からなる。この第2シールリング30は、環状板部31の内周に軸方向内向きに延出する内筒部32を一体に設けるとともに、環状板部31の外周に軸方向外向きに延出する外筒部33を設けた形状になっている。なお、環状板部31において外周寄り領域には、一旦軸方向内向きに斜めに屈曲する傾斜部31aと、この傾斜部31aから径方向外向きに延出する平坦部31bとが設けられている。
より詳しくは、内筒部32は、内輪12の外周面における小径部12a,12bに圧入により嵌合されている。外筒部33は、外輪11の内周面における大径部11a,11bに対して微小隙間を介して略平行に対向するように配置されている。この実施形態では、外輪11の内周面における大径部11a,11bが軸方向外向きに漸次拡径するテーパ面とされており、また、前記外筒部33についても、軸方向外向きに漸次拡径する円錐形状とされている。
また、第2シールリング30の傾斜部31aの内周面には、軸方向内向き筒状部34が設けられている。この軸方向内向き筒状部34は、センターベアリング6の軸方向内向きに張り出すものであるが、この実施形態では、斜め外径側へ延びるような姿勢とされて、略円錐形状になっている。この軸方向内向き筒状部34は、第1シールリング20の軸方向外向き筒状部26の内周面に微小隙間を介して対向するように配置されている。この軸方向内向き筒状部34と軸方向外向き筒状部26とが軸方向でオーバーラップする長さは、任意であるが、長いほうが好ましい。また、この軸方向内向き筒状部34は、この実施形態において、例えば耐油性ならびに耐水性等に優れたゴム等の弾性体とされており、金属製の第2シールリング30に例えば加硫接着により固着されている。
ここで、第1シールリング20の軸方向外向き筒状部26と、第2シールリング30の環状板部31における平坦部31bと、第2シールリング30の軸方向内向き筒状部34とによって、ラビリンス隙間が形成されるようになっている。このラビリンス隙間は、非接触密封部と言える。
以上説明したように、本発明を適用した実施形態では、センターベアリング6の軸方向内側に第1シールリング20を配置してその弾性シールリップ24,25を内輪12に接触させる形態にしたうえで、第2シールリング30を第1シールリング20より外側に配置することにより第1シールリング20を覆い隠して第2シールリング30の外筒部33を外輪11に微小隙間を介して対向させる形態にしている。
この形態により、水分がセンターベアリング6にかかると、この水分は、第2シールリング30が壁となって跳ね返されるようになるとともに、インボード軸5および内輪12の回転遠心力によって第2シールリング30の外側面に沿って径方向外向きに飛散されるようになる。但し、この水分の一部は、第2シールリング30の外筒部33と外輪11の内周面における大径部11a,11bとの対向隙間に入り込むおそれがある。しかし、仮に、前記対向隙間に水分が入ったとしても、この水分は、次のようにして排出されるようになる。
つまり、第2シールリング30の外筒部33と外輪11の内周面における大径部11a,11bとの対向隙間に入り込んだ水分は、外輪11の内周面における大径部11a,11bと第1シールリング20の軸方向外向き筒状部26と第2シールリングの環状板部31における平坦部31bとで囲む環状空間に到達することがあると考えられる。しかし、そこから先への浸入は第1シールリング20の軸方向外向き筒状部26による堰き止め作用によって阻まれるようになる。仮に水分が前記軸方向外向き筒状部26を越えたとしても、この水分は第2シールリング30の軸方向内向き筒状部34の回転遠心力により径方向外向きに跳ね飛ばされるようになる。さらに、前記ラビリンス隙間(第1シールリング20の軸方向外向き筒状部26と、第2シールリング30の環状板部31における平坦部31bと、第2シールリング30の軸方向内向き筒状部34とによって作られる蛇行状の隙間)を設けているから、前記水分がこのラビリンス隙間を通過しにくくなっており、そのために、水分が第2シールリング30の軸方向内向き筒状部34を通過してさらに径方向内向きに浸入しにくくなる。
しかも、前記のように仮に水分が前記環状空間(外輪11の大径部11a,11bと第1シールリング20の軸方向外向き筒状部26と第2シールリングの環状板部31における平坦部31bとで囲まれる環状空間)に到達したとしても、この水分は、当該環状空間の下半分に溜まりつつ、第2シールリング30の外筒部33と外輪11の内周面における大径部11a,11bとの対向隙間の下半分から外へ排出されるようになる。特に、この実施形態では、外輪11の内周面における大径部11a,11bをテーパ面にして第2シールリング30の外筒部33を円錐形状にしているから、前記下半分からの水分の排出性が良好となる。
このようなことから、本発明を適用した実施形態の密封装置7は、密封性能が従来例に比べて向上する結果になる。これにより、本発明の密封装置7を組み込むセンターベアリング6は、泥水等の浸入防止性能が向上するので、ドライブシャフト1の回転を安定に支持する性能を長期にわたって保つことが可能になる。
しかも、本発明に係る密封装置7は、第1シールリング20と第2シールリング30とを組み合わせてセンターベアリング6内に組み込むものであって、従来例のようなデフレクタという余分な外付け部品を用いていないので、密封構造に関するコストを抑制するうえで有利となる。また、本発明に係る密封装置7は、2つのシールリング20,30で作るラビリンス隙間の形状を工夫していて、接触タイプの弾性シールリップの設置数を従来例に比べて少なくしているので、引き摺り抵抗を可及的に少なくできるとともに、摺接音の発生を可及的に小さくすることが可能になる。
なお、本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内および当該範囲と均等の範囲で包含されるすべての変形や応用が可能である。以下で例を挙げる。
(1)上記実施形態に示す第1シールリング20の軸方向外向き筒状部26の形状については、特に限定されるものではない。第1シールリング20の軸方向外向き筒状部26の内周面は、例えば図4に示すように、付け根側から先端側へ向けて漸次拡径するテーパ面26aとすることが可能である。
このテーパ面26aの角度θは、任意とすることができる。このテーパ面26aの下半分の領域は、下り坂道となるので、万一、水分が前記ラビリンス隙間を越えて2つのシールリング20,30の対向環状空間に到達したときに、この水分をテーパ面26aの下半分領域からラビリンス隙間へと排出させやすくなる。
(2)上記実施形態では、第1シールリング20の軸方向外向き筒状部26や第2シールリング30の軸方向内向き筒状部34をゴム等の弾性体で形成した場合を例に挙げているが、本発明はこれに限定されない。例えば図5に示すように、第1シールリング20の軸方向外向き筒状部26については、円環状の金属部材とし、この金属部材を第1シールリング20の環状芯金21の外筒部21bに嵌合する形態とすることが可能である。また、例えば図5に示すように、第2シールリング30の軸方向内向き筒状部34については、環状板部31の平坦部31bを屈曲して得られる屈曲凸部にすることが可能である。
(3)上記実施形態に示す第1シールリング20の弾性シールリップ24,25の数は3つ以上とすることが可能であり、また、弾性シールリップ24,25の接触位置についても特に限定されるものではない。
1 ドライブシャフト
6 センターベアリング
7 密封装置
11 外輪
11a,11b 外輪の内周面における大径部
12 内輪
12a,12b 内輪の外周面における小径部
20 第1シールリング
21 第1シールリングの環状芯金
21a 環状芯金の環状板部
21b 環状芯金の外筒部
22 第1シールリングの弾性体
24,25 第1シールリングの弾性シールリップ
26 第1シールリングの軸方向外向き筒状部
30 第2シールリング
31 第2シールリングの環状板部
31a 環状板部の傾斜部
31b 環状板部の平坦部
32 第2シールリングの内筒部
33 第2シールリングの外筒部
34 第2シールリングの軸方向内向き筒状部

Claims (2)

  1. 径方向内外に同心状に配置される外筒部材および軸部材の対向空間に配置される密封装置であって、
    前記外筒部材に取り付けられて前記軸部材に接近させられる第1シールリングと、前記軸部材に取り付けられて前記外筒部材に接近させられる第2シールリングとを含み、
    前記第1シールリングは、前記第2シールリングよりも軸方向内側に前記第2シールリングと隣り合わせに配置され、
    前記第1シールリングの内周側には、前記軸部材に対して接触される弾性シールリップが設けられ、また、前記第2シールリングの外周は、前記外筒部材に微小隙間を介して対向され、
    さらに、前記第1シールリングの外周寄りには、前記第2シールリングの内側面に接近させられる軸方向外向き筒状部が設けられ、前記第2シールリングの外周寄りには、前記軸方向外向き筒状部の内周面に径方向で微小な隙間を介して対向する軸方向内向き筒状部が設けられている、ことを特徴とする密封装置。
  2. 請求項1に記載の密封装置は、車両用ドライブシャフトのセンターベアリングの少なくとも軸方向一端側に組み付けられるものとされ、
    前記外筒部材が前記センターベアリングの外輪とされ、前記軸部材が前記センターベアリングの内輪とされる、ことを特徴とする密封装置。
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