JP2011155189A - 放射線検出器およびその製造方法 - Google Patents

放射線検出器およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】各種放射線の高効率および高感度の検出が可能なエピタキシャルダイヤモンド放射線検出器を安価かつ大量に製造することができる放射線検出器およびその製造方法を提供する。
【解決手段】エピタキシャルダイヤモンドを用いた放射線検出器において、ダイヤモンド以外の基板を用いて作製したエピタキシャルダイヤモンド薄膜および自立したエピタキシャルダイヤモンドにおける成長初期に存在する欠陥層を少なくとも20μm以上除去する構成とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、各種放射線の高効率および高感度の検出が可能なエピタキシャルダイヤモンドを用いて作製する放射線検出器およびその製造方法に関するものである。
ダイヤモンドは、バンドギャップが大きく、耐放射線性が高く、化学的に安定な表面を有し、炭素で構成された元素であるため、人体との等価性に優れている等の特徴を有することから、種々の放射線検出器として注目されている。そこで、ダイヤモンドを放射線検出器として用いることにより、人体等価性が高く、その場観察が可能な放射線検出器を提供することが可能となる。
従来の放射線検出器は、現在使用されている代表的な半導体材料であるSi 等が用いられることが多いが、それら半導体材料は、室温で動作することを念頭に作製されているため、不純物準位が非常に浅く(0.1eV以下)、検出感度および検出特性が温度の影響を受け易く、高感度の測定を行うためには、極低温に冷却する必要があった。また、材料としての放射線耐性が劣るため、長期間の使用が困難であるという欠点があった。さらに、従来の半導体材料は、可視光に感度を有するため、放射線の高感度検出には、可視光を遮断するためのフィルタを付加する必要があり、作製プロセスを複雑にする原因となっていた。
これに対して、ダイヤモンドはワイドバンドギャップ半導体(禁制帯幅:5.5eV)であり、現在得られているn形、p形半導体作製用不純物準位は、それぞれ0.3eV、0.6eV程度と比較的深い準位であるため、温度の影響が非常に小さく、しかも、炭素の結合力は他の半導体と比較して非常に強く、熱や放射線の影響を受け難いことが知られている。また、光吸収の上端が紫外領域にあり、その結果、高品質ダイヤモンドでは可視光に応答しない(ソーラーブラインド)という特性を有するため、可視光フィルタ無しで使用することができる。さらに、ダイヤモンドは、炭素により構成された結晶であるため、人体の平均原子番号と近いという特性も有する。すなわち、ダイヤモンド放射線検出器の検出特性が、人体に放射線が照射された場合のものと似通っていることを意味し、人体等価検出器として使用が可能であることを意味するものである。そして、ダイヤモンドは、他の半導体材料と比較すると、内殻電子数が2個であるため、内殻電子の励起による誤動作の確立も非常に少ないという特性を有している。
以上のことから、ダイヤモンドを用いた放射線検出器は、高温および強い放射線に対する耐性が高く、さらには人体等価検出器として使用することが可能であり、高感度にして高耐久性を有するその場観察が可能な放射線検出器となり得るため、実用化への強い期待がある。
ダイヤモンドを放射線検出器として用いるための研究は、単結晶ダイヤモンドを用いた研究から開始された。1980年代に入り、気体を原料とする化学的気相成長法(CVD法:Chemical Vapor Deposition Method)により、単結晶ダイヤモンドまたは他の下地材料表面に、薄膜状ダイヤモンドの作製が可能になったことで、応用研究の一つとして、ダイヤモンド薄膜を用いた放射線センサに関する研究が非常に盛んに行われるようになった。
高温高圧合成によって作製された単結晶ダイヤモンドや、単結晶ダイヤモンドを基板としてその上にエピタキシャル成長により作製したダイヤモンド薄膜を用いた研究では、ダイヤモンドの放射線検出特性が非常に良好であり、収集効率においては、ほぼ理論値と同等のものが得られ、エンエルギー分解能についても、1%を切る値が得られている(非特許文献1参照)。これらのデータは、全て室温で測定されていることにより、ダイヤモンドの放射線検出器としてのポテンシャルの高さは、既に明らかになっている。しかし、実用を考えた場合、これら高温高圧合成によって作製されたダイヤモンドおよびその表面にエピタキシャル成長させたダイヤモンドは、大きなサイズ(広い面積)を有するものの作製が技術的に困難であり、現在製品として入手し得る最大のものでも、10mm角程度である。また、作製が困難であることから、大量に使用することは全く不可能である。
一方、ダイヤモンド基板以外の下地基板に、CVD法によりダイヤモンドを成長させる場合、特殊なプロセスを用いない限り単結晶ダイヤモンドは得られず多結晶ダイヤモンドとなる(非特許文献2参照)。ダイヤモンド以外の下地材料を用いることは、大面積ダイヤモンドの作製には適しているが、作製されたダイヤモンドは、粒界を有するものとなり、放射線検出の際に、放射線照射により発生したキャリアがトラップされる可能性が高く、実際の実験においても、高い収集効率および分解能を得ることは困難である。
品質の高いエピタキシャルダイヤモンドを、大面積下地表面に作製する技術として、ヘテロエピタキシャル成長が存在する。本発明者等は、単結晶酸化マグネシウムを基板として用い、その表面にヘテロエピタキシャル成長させたイリジウムを、ダイヤモンド成長用下地として使用することにより、比較的に結晶性に優れ、大面積エピタキシャルダイヤモンドが作製可能な技術を開発した(非特許文献3参照)。現在、直径1インチの自立ヘテロエピタキシャルダイヤモンド膜の作製が可能である。これは、殆ど粒界を含まないエピタキシャルダイヤモンドであり、良好な放射線検出特性が得られれば、実用材料としての期待が高まることは明白である。しかし、ヘテロエピタキシャルダイヤモンドは、下地材料との格子不整合による転位等の欠陥が存在するという欠点がある。よって、現時点で最も結晶性に優れたエピタキシャルイリジウム下地表面に作製したダイヤモンドを用いた放射線検出器においても、良好な検出効率および分解能を得ることは不可能であった。
しかし、ヘテロエピタキシャルダイヤモンドに含まれる格子欠陥は、成長初期に数多く観察されるが、成長が進むにつれて低減するというデータが得られている。そして、本発明者等による研究によれば、イリジウム表面から数10μm程度の成長まで格子欠陥の低減が進み、その後は一定となることが明らかになっている。
「ニュークリア・インスツルメンツ・アンド・メソッド・イン・フィジックス・リサーチ A(Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A)」、1996年、Vol.383、p.547-548 「カーボン(Carbon)」、2005年、Vol.43、p.3167-3171 「第56回応用物理学関係連合講演会 講演予稿集」、2009年、講演番号1a-TC-6、p.607
前述したように、単結晶ダイヤモンドを用いた放射線検出器は、非常に優れた特性を有するが、不純物を殆ど含まない単結晶ダイヤモンドは高価であり、またサイズの小さいものしか存在しないため、大量にかつ安価に作製することは不可能である。また、多結晶ダイヤモンド放射線検出器は、CVD技術により大面積の放射線検出器を作製することができるが、収集効率および分解能共に単結晶ダイヤモンドと比較すると、悪い値しか得られない。そして、比較的良い結晶性を有し、大面積成膜が可能なヘテロエピタキシャル成長ダイヤモンドにおいても、単結晶ダイヤモンドと比較すると、その特性は悪いものであった。
従って、本発明の目的は、各種放射線の高効率および高感度の検出が可能なエピタキシャルダイヤモンド放射線検出器を安価かつ大量に製造することができる放射線検出器およびその製造方法を提供することにある。
前記の目的を達成するため、本発明の請求項1に記載の放射線検出器は、ダイヤモンド以外の基板を用いて作製したエピタキシャルダイヤモンド薄膜および自立したエピタキシャルダイヤモンドを用いて作製する放射線検出器において、成長初期に存在する欠陥層を少なくとも20μm以上除去することを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の放射線検出器は、ダイヤモンド以外の基板を用いて作製したエピタキシャルダイヤモンド薄膜および自立したエピタキシャルダイヤモンドを用いて作製する放射線検出器において、センサ部の厚さが10μm以上2000μm以下であることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の放射線検出器の製造方法は、ダイヤモンド以外の基板を用いて作製したエピタキシャルダイヤモンド薄膜および自立したエピタキシャルダイヤモンドを用いて作製する放射線検出器の製造方法において、成長初期に存在する欠陥層を除去する際に、直流プラズマエッチング法、高周波プラズマエッチング法またはマイクロ波プラズマエッチング法を用いることを特徴とする。
本発明の請求項4に記載の放射線検出器の製造方法は、ダイヤモンド以外の基板を用いて作製したエピタキシャルダイヤモンド薄膜および自立したエピタキシャルダイヤモンドを用いて作製する放射線検出器の製造方法において、成長初期に存在する欠陥層を除去する際に、機械的研磨を行った後に、直流プラズマエッチング法、高周波プラズマエッチング法またはマイクロ波プラズマエッチング法を用いることを特徴とする。
本発明の請求項1および2に記載の放射線検出器によれば、ダイヤモンド以外の基板を用いて作製したエピタキシャルダイヤモンド薄膜および自立したエピタキシャルダイヤモンドを用いて作製する放射線検出器において、ダイヤモンド成長初期に存在する欠陥層を、少なくとも20μm以上を除去することにより、下地との界面近傍に高密度に存在するミスフィット転位、双晶等の格子欠陥を除去し、ダイヤモンド放射線検出器に入射する放射線により発生したキャリアが、これら欠陥に捕獲されることなく、信号として検出することができる。
また、ダイヤモンド成長初期の高密度欠陥層を除去した後の放射線検出器の厚さは、検出する放射線の侵入深さにより、その最適な厚さにする必要がある。例えば、アルファ線の場合、その侵入深さは約10μm程度であり、またX線の場合、その侵入深さは約100μm程度である。従って、本発明に係る放射線検出器の厚さは、10μm〜2000μm程度とすることが好適であり、また必要である。
本発明の請求項3に記載の放射線検出器の製造方法によれば、ダイヤモンド成長初期に存在する欠陥層を除去する方法として、直流プラズマまたはマイクロ波プラズマ励起により発生した運動エネルギーをもつ荷電粒子または運動エネルギーをもつ電気的に中性な粒子によるエッチング法、すなわちドライエッチング法を用いることにより、前述した通りの各種放射線の高効率および高感度の検出が可能なエピタキシャルダイヤモンド放射線検出器を安価かつ大量に製造することができる。
本発明の請求項4に記載の放射線検出器の製造方法によれば、ダイヤモンド成長初期に存在する欠陥層を除去する方法として、エッチングすべき深さが大きく深い場合は、機械的研磨により粗くエッチングを行い、この機械的研磨によって導入された欠陥層(数μm程度)を、ドライエッチングにより除去することによって、前記と同様に各種放射線の高効率および高感度の検出が可能なエピタキシャルダイヤモンド放射線検出器を安価かつ大量に製造することができる。
(a)は本発明に係る放射線検出器による放射線の検出測定回路図、(b)は負電界条件による放射線測定状態を示す放射線検出器の断面構造説明図、(c)は正電界条件による放射線測定状態を示す放射線検出器の断面構造説明図である。 本発明に係る放射線検出器におけるヘテロエピタキシャルダイヤモンドに関する膜厚方向の断面に対しラマン分光法を用いて結晶性を評価した特性線図である。 ヘテロエピタキシャルダイヤモンド成膜後において、ダイヤモンドからイリジウムを剥離した後、エッチングを施さずに作製した放射線検出器の出力特性グラフである。 ヘテロエピタキシャルダイヤモンド成膜後において、ダイヤモンドからイリジウムを剥離した後、反応性イオンエッチングにより20μmエッチングして作製した本発明に係る放射線検出器の出力特性グラフである。
次に、本発明に係る放射線検出器およびその製造方法の実施例につき、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。
図1の(a)〜(c)は、本発明に係る放射線検出器による放射線の検出測定を行う場合の検出測定回路および放射線検出器の放射線測定状態における断面構造をそれぞれ示すものである。すなわち、図1の(a)において、放射線検出器10は、ヘテロエピタキシャルダイヤモンド放射線検出部11と、一対の電極部12、13とから構成されている。そして、この放射線検出器10に対して、前記電極12、13間に高圧電界を発生させるための高圧電源14が設けられると共に、前記放射線検出部11に所要の放射線が入射されることにより発生して電界に沿って移動するキャリアを、電極12、13を介して電流信号として検出測定するための前置増幅器15、主増幅器16およびマルチチャンネル波高分析器17とが設けられ、放射線の検出測定回路が構成されている。なお、図1の(b)および(c)は、前記放射線検出部11における電界条件とキャリアの移動状態をそれぞれ示す説明図である。
しかるに、本実施例において、放射線検出器10のヘテロエピタキシャルダイヤモンド放射線検出部11は、イリジウム下地(図示せず)表面に、放電電流1950mA、成膜圧力120T orr、CH濃度5%、基板温度1030℃で6〜10時間成長させたヘテロエピタキシャルダイヤモンドからイリジウムを除去し、エピタキシャルダイヤモンド層のみとしたものを用いている。
図2は、イリジウム下地とヘテロエピタキシャルダイヤモンド層との界面近傍の高密度欠陥層の評価を、X線回折およびカソードルミネッセンスを用い行ったものである。図2から明らかなように、膜厚の異なるヘテロエピタキシャルダイヤモンドのX線回折によるダイヤモンド(400)回折ピークの半値幅(FWHM)は、界面から膜厚20μmまで急激に減少し、その後緩やかに変化して、膜厚60μmあたりで飽和することが確認される。また、膜厚110μmの試料断面を用いて、−190℃において行ったカソードルミネッセンスによる評価では、自由励起子(FE)による発光強度と、バンドA(bandA)による発光強度との比(FE/bandA)が、やはり界面から膜厚20μmまで急激に減少し、その後緩やかに変化して、膜厚60μmあたりで飽和することが確認された。
図3は、放射線検出器の電極間に負の電界を印加した状態で、アルファ線を検出測定した場合の出力特性を示すものである。本実施例では、膜厚60μmのヘテロエピタキシャルダイヤモンド自立膜を使用している。この場合、イリジウム下地表面にヘテロエピタキシャルダイヤモンドの成長を行い、次いでイリジウムを除去した後エッチングを施すことなく電極を形成して、放射線検出部を作製したものである。このように作製した放射線検出器の放射線検出部に対して、アルファ線を5分間照射して、その出力特性を得た。図3から明らかなように、エッチングを施さないヘテロエピタキシャルダイヤモンドを放射線検出部として用いた場合、キャリア収集効率は38%であり、エネルギー分解能は約21%という結果となった。
図4は、イリジウム下地表面にヘテロエピタキシャルダイヤモンドの成長を行った膜厚60μmのヘテロエピタキシャルダイヤモンド自立膜を使用し、反応性イオンエッチングによりダイヤモンド−イリジウム界面近傍の20μmを除去した後に電極を形成し、放射線検出部を作製した放射線検出器を使用して、前記電極間に負の電界を印加した状態で、アルファ線を検出測定した場合の出力特性を示すものである。反応性イオンエッチングの条件は、放電電力200W、エッチングガスとして酸素(O)と四弗化炭素(CF)の混合ガス(CF濃度5%)を用いて、反応圧力5×10−3Torr、エッチングレート1μm/分で行った。図4から明らかなように、エッチングを施すことにより、放射線検出器の放射線検出部に対して、アルファ線を5分間照射した場合、キャリア収集効率は68%に増加し、エネルギー分解能は約8.1%まで減少する結果となった。なお、アルファ線の照射時間を1時間とした場合、キャリア収集効率は変化せず、収集したキャリア数は10倍以上に増加し、エネルギー分解能は約6.5%まで減少することが確認された。
図1と同じ断面構造の自立膜からなるヘテロエピタキシャルダイヤモンド放射線検出部を用いて、機械研磨によりダイヤモンド−イリジウム界面近傍の20μmを除去した後に電極を形成して作製した放射線検出器を使用し、アルファ線の照射を行ってその出力特性を評価した結果、除去前の出力特性と殆ど変化がなかった。その後、反応性イオンエッチングにより、2μmエッチングを行って、アルファ線を照射してその出力特性を評価した結果、図4に示す場合とほぼ等しい出力特性が得られた。
なお、前述したヘテロエピタキシャルダイヤモンド放射線検出部の作製において、ダイヤモンド成長初期に存在する欠陥層を除去する方法として、例えば、機械的な研磨を用いると、研磨時のストレスにより新たな欠陥を表面近傍に形成し、その結果放射線検出器に放射線を入射した際に、それら欠陥が発生したキャリアの捕獲場所となり、検出効率や分解能を低下させる原因となる。このため、欠陥層の除去には、いわゆるドライエッチング法を用いる必要がある。具体的には、直流プラズマまたはマイクロ波プラズマ励起により発生した運動エネルギーをもつ荷電粒子または運動エネルギーをもつ電気的に中性な粒子によるエッチング法を用いることが重要である。
そして、前記欠陥層の除去を行うためのドライエッチング法は、エッチング速度が遅いため、エッチング深さが大きく深い場合は非効率的な方法である。従って、エッチングすべき深さが大きく深い場合は、機械的研磨により粗くエッチングを行い、この機械的研磨によって導入された欠陥層(数μm程度)を、ドライエッチングにより除去することによっても、図4に示す場合と同様な効果が得られる。
以上、本発明の好適な実施例についてそれぞれ説明したが、本発明は前述した実施例に限定されることなく、本発明の精神を逸脱しない範囲内において多くの設計変更を行うことが可能である。
10 放射線検出器
11 エピタキシャルダイヤモンド放射線検出部
12、13 電極
14 高圧電源
15 前置増幅器
16 主増幅器
17 マルチチャンネル波高分析器

Claims (4)

  1. ダイヤモンド以外の基板を用いて作製したエピタキシャルダイヤモンド薄膜および自立したエピタキシャルダイヤモンドを用いて作製する放射線検出器において、成長初期に存在する欠陥層を少なくとも20μm以上除去することを特徴とする放射線検出器。
  2. ダイヤモンド以外の基板を用いて作製したエピタキシャルダイヤモンド薄膜および自立したエピタキシャルダイヤモンドを用いて作製する放射線検出器において、センサ部の厚さが10μm以上2000μm以下であることを特徴とする放射線検出器。
  3. ダイヤモンド以外の基板を用いて作製したエピタキシャルダイヤモンド薄膜および自立したエピタキシャルダイヤモンドを用いて作製する放射線検出器の製造方法において、成長初期に存在する欠陥層を除去する際に、直流プラズマエッチング法、高周波プラズマエッチング法またはマイクロ波プラズマエッチング法を用いることを特徴とする放射線検出器の製造方法。
  4. ダイヤモンド以外の基板を用いて作製したエピタキシャルダイヤモンド薄膜および自立したエピタキシャルダイヤモンドを用いて作製する放射線検出器の製造方法において、成長初期に存在する欠陥層を除去する際に、機械的研磨を行った後に、直流プラズマエッチング法、高周波プラズマエッチング法またはマイクロ波プラズマエッチング法を用いることを特徴とする放射線検出器の製造方法。
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