JP2011151516A - 監視カメラのドーム状レンズカバー用清掃器具 - Google Patents

Abstract

【課題】監視カメラの清掃作業を容易化・短時間化し、清掃作業によりレンズカバーに傷がつくことを防止し、更に、作業を危険性なく一人で行うことができる監視カメラのドーム状レンズカバーの清掃器具を提供すること。
【解決手段】少なくとも内表面に凹状の略球面形状部を有する器体１２と、該器体の外部底面に結合部１６を介して取り付けられた柄部１４と、前記器体の内表面の略全域に設置された吸水性を有する弾性部材１８と、該弾性部材の全域を上方から覆って設けられた透水性の高い布２０とを備えた監視カメラのドーム状レンズカバーの清掃器具により上記課題を解決する。
【選択図】図４

Description

本発明は、監視カメラのドーム状レンズカバー用清掃器具に関する。

監視カメラは主に防犯の目的で多くの場所で設置されている。監視カメラの中でもドーム状のレンズカバーを備えるタイプの監視カメラは、店舗等に設置される通常の監視カメラに比べ、その外観が見た者に威圧感を与えることが少ないので広く用いられている。また、このタイプの監視カメラは、チルト方向及びパン方向双方の角度を広い範囲で調節することができるので、撮影することができる範囲が広く機能性も高い。

近年は、監視カメラは施設内だけでなく屋外（特に街頭）にも設置されるようになってきた。屋外に設置される場合、長期間に亘り風や雨に晒されるので汚れや埃がつきやすい。監視カメラは、主に防犯を目的として設置されるため、監視カメラのレンズカバーに汚れや埃が付着すると、犯罪者の識別をすることが難しくなる。従って、レンズカバーは汚れや埃が付着していない綺麗な状態を常に保つ必要がある。

綺麗な状態を保つために、従来は、特許文献１に記載のような雑巾や布を用いて直接手で拭き掃除をしなければならなかった。監視カメラは通常、広い範囲を撮影するため、又はいたずら防止のために、人の手の届かない高さに設置されるので、脚立を立ててその上に上がって清掃作業を行っていた。

実登３０８６２８５号

しかしながら、監視カメラのレンズカバーは通常、樹脂からできており、傷がつきやすい素材でできているため、慎重に作業を行わなければならず、作業に時間を要していた。レンズカバーに傷がつけば交換せざるを得なくなり、費用がかかる。また、植え込み等の上に監視カメラが設置されている場合には、足場が不安定になるため、脚立を支える者、実際に清掃を行う者等二人以上で行わなければならならなかった。清掃を行う者は脚立に上がり高い場所で作業をするので危険を伴う。更に、監視カメラ設置場所まで脚立を持ち運びしなければならないので、作業者の労力が大きい。

本発明の目的は、監視カメラの清掃作業を容易化・短時間化し、清掃作業によりレンズカバーに傷がつくことを防止し、更に、作業を危険性なく一人で行うことができる監視カメラのドーム状レンズカバーの清掃器具を提供することにある。

上記課題を解決するため、請求項１に係る監視カメラのドーム状レンズカバー用清掃器具は、少なくとも内表面に凹状の略球面形状部を有する器体と、該器体の外部底面に結合部を介して取り付けられた柄部と、前記器体の内表面の略全域に設置された吸水性を有する弾性部材と、該弾性部材の全域を上方から覆って設けられた透水性の高い布と、を備えたことを特徴とする。

この構成のように、清掃器具の器体の内表面をドーム状レンズカバーの形状に対応する形状とすることによって、レンズカバーの外表面の全体を一気に効率よく清掃することができる。また、地上から直接レンズカバーを清掃することができるので、脚立を立てて直接手で拭き掃除をする必要がなくなり、作業の容易化・短時間化及び危険性の低下が図られる。更に、柔らかい材質である弾性部材と布の二段構造とすることで、清掃作業による傷の発生を防止することができる。

請求項２に係る監視カメラのドーム状レンズカバーは、請求項１に係る監視カメラのドーム状レンズカバー用清掃器具において、前記布は、該布の縁部と前記柄部又は前記器体の外側部とを、複数の伸縮性を有する張架紐で連結することにより固定されたことを特徴とする。

この構成によれば、清掃作業時に本清掃器具をドーム状レンズカバーに押圧すると、まず、レンズカバーと布が接触し、次いで布の固定に用いられた張架紐が伸長して、布がその下に設けられた弾性部材に密着するようにずれる。この過程でレンズカバーの全面と布が密着した状態となるので、本清掃器具でレンズカバーを少し擦るだけで、汚れの付着を確実に除去することができる。

請求項３に係る監視カメラのドーム状レンズカバーは、請求項１又は２に係る監視カメラのドーム状レンズカバー用清掃器具において、前記結合部は、前記器体と前記柄部との角度を可変とする構成を有することを特徴とする。

この構成によれば、監視カメラの真下以外の周辺位置から清掃作業を行うことができる。従って、監視カメラの真下に障害物があり、監視カメラの真下から清掃作業を行うことができない場合であっても、器体と柄部の角度を調節することで、その障害物の周辺位置からでも清掃作業を行うことができる。

以上説明したように、本発明に係る監視カメラのドーム状レンズカバー用清掃器具によれば、清掃作業の容易化及び短時間化が図られ、レンズカバーに傷がつくことを防止し、危険性なく一人で清掃作業を行うことができる。

本発明の清掃器具の全体図である。 本発明の清掃器具の部分斜視図である。 本発明の清掃器具の部分断面図である。 本発明の清掃器具を使用する直前の状態を示す説明図である。 本発明に係る清掃器具の使用状態を示す説明図である。

以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明する。図１は、本発明に係るドーム状レンズカバー用清掃器具の全体図、図２は部分斜視図、図３は部分断面図である。図示のように、本発明に係る清掃器具１０は、器体としてのボール状体１２の外表面１２ｂの中央に柄部１４が結合部１６を介して取り付けられている。

ボール状体１２は、料理用のボールのような形状をしており、内表面１２ａ及び外表面１２ｂが略球面状に形成されている。内表面１２ａを略球面状とすることで、ドーム状レンズカバーの形状と対応させることができる。従って、内表面１２ａの形状が略球面状であれば、外表面１２ｂの形状は略球面状に限らずどのような形状をしていてもよい。ボール状体１２はステンレスやプラスチックにて形成されており、大きさは清掃するドーム状レンズカバーの大きさに合わせて設定する。

ボール状体１２の内表面１２ａには、内表面１２ａの略全体を覆うように、弾性部材としてのスポンジ１８が内表面１２ａの曲面に沿って貼り付けられている（図１及び図２では布により覆われているので図示されていない）。スポンジ１８はウレタン等からなる吸水性の高いスポンジを使用することが好ましい。実際に清掃作業を行う際には、このスポンジに水や洗浄液を含ませてから作業を行う。スポンジ１８の貼り付け固定は接着剤やテープ等により行う。

そして、スポンジ１８の全体を覆うように、正方形状の布２０がスポンジ１８上に被せられている。布２０は、透水性および吸水性を有する布、例えばタオル地の布等である。形状は正方形状だけでなく、長方形、円形等でもよい。

布２０の固定は、２本の張架紐としてのゴム２２の両端をそれぞれ、正方形状の布２０の隣り合う２つの隅に設けられた穴に固定して、そのゴム２２の中央部を、柄部１４のボール状体１２側に設けられたフック２４に掛止することにより行う。フック２４はボール状体１２の外表面１２ｂに設けてもよい。また、この固定方法だけでなく、４本の輪状のゴムを布２０の４隅の穴に通してフック部２４に掛止する方法でもよい。このような固定方法により布２０が着脱可能となるので、清掃により布が汚れても容易に取り換えることができる。

スポンジ１８と布２０との間には空間２８が存在する。清掃作業時に本清掃器具１０をドーム状レンズカバー１０２（図４において図示）に押圧すると、まず、レンズカバー１０２と布２０が接触し、次いでゴム２２が伸長して布２０がスポンジ１８に密着するようにずれる。これにより空間２８がなくなり布２０とスポンジ１８が密着する。この過程でレンズカバー１０２の全面と布２０も密着する。更に押圧すると、スポンジ１８が圧縮されてスポンジ１８の中から水や洗浄液が滲出する。レンズカバー１０２の全面と布２０が密着した状態で、水や洗浄液によって清掃できることから、汚れを確実に除去することができる。

柄部１４は、プラスチック製、木製、ステンレス製など種々のものを使用することができる。柄部１４には伸縮部１４ａが設けられており、監視カメラの高さに合わせて適宜伸縮することができる。また、持ち運びの際には短い状態とすることで持ち運びが容易となる。柄部１４の長さは、監視カメラが設置されている高さや伸縮性にもよるが、通常１〜３ｍに設定され、太さは直径２〜３ｃｍに設定される。

結合部１６はあらゆる方向に角度を変更することができる球状の角度調節部を有しており、これにより、ボール状部１２と柄部１４の角度を調節することができる。従って、監視カメラの真下に障害物があり、監視カメラの真下から清掃作業を行うことができない場合であっても、ボール状体１２と柄部１４の角度を調節して、その障害物の周辺位置から清掃作業を行うことができる。

図４は、本発明に係る監視カメラのドーム状レンズカバー用清掃器具を使用する直前の状態を示す説明図である。図示のように、監視カメラ本体部１００のドーム状レンズカバー１０２を、ボール状体１２の凹み面をレンズカバー１０２に合わせるようにして清掃を行う。清掃を行う前に、スポンジ１８に水や洗浄液を含ませて、その上に布２０を被せてから清掃を行う。本清掃器具１０をレンズカバー１０２にあてて若干の圧力を加えることで、スポンジ１８から滲出した水や洗浄液が、透水性を有する布２０を通ってレンズカバー１０２に達する。上述したように、レンズカバー１０２と布２０は密着していることから、図５のように、本清掃器具１０を２００や２０２の方向に動かしてレンズカバー１０２を擦ることで、レンズカバー１０２の汚れや曇りを短時間で確実に解消することができる。

なお、本発明は上記各実施の形態の構成に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。本発明の清掃器具の清掃対象は、監視カメラのドーム状レンズカバーを対象としているが、これに限られず、例えば、電球を使用した街灯の清掃にも使用することができる。

１０ 監視カメラのドーム状レンズカバー用清掃器具
１２ ボール状体
１４ 柄部
１６ 結合部
１８ スポンジ
２０ 布
２２ ゴム
２４ フック
２６ 伸縮部
１００ 監視カメラ本体部
１０２ ドーム状レンズカバー

Claims (3)

1. 少なくとも内表面に凹状の略球面形状部を有する器体と、
   該器体の外部底面に結合部を介して取り付けられた柄部と、
   前記器体の内表面の略全域に設置された吸水性を有する弾性部材と、
   該弾性部材の全域を上方から覆って設けられた透水性の高い布と、
   を備えたことを特徴とする監視カメラのドーム状レンズカバー用清掃器具。
2. 前記布は、該布の縁部と前記柄部又は前記器体の外側部とを、複数の伸縮性を有する張架紐で連結することにより固定されたことを特徴とする請求項１に記載の清掃器具。
3. 前記結合部は、前記器体と前記柄部との角度を可変とする構成を有することを特徴とする請求項１又は２に記載のドーム状レンズカバー用清掃器具。

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