JP2011150252A - テスト用フォトマスク、その使用方法、その製造方法、およびフォトマスクの製造方法 - Google Patents
テスト用フォトマスク、その使用方法、その製造方法、およびフォトマスクの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011150252A JP2011150252A JP2010013246A JP2010013246A JP2011150252A JP 2011150252 A JP2011150252 A JP 2011150252A JP 2010013246 A JP2010013246 A JP 2010013246A JP 2010013246 A JP2010013246 A JP 2010013246A JP 2011150252 A JP2011150252 A JP 2011150252A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- test
- photomask
- pattern
- transfer
- evaluation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
Abstract
【課題】複数種類のテストパターンを異なる時期に形成可能にできるようにしてテスト用フォトマスクを再利用する。
【解決手段】テスト用フォトマスクは、遮光膜の表面に設定され、製造用フォトマスクの転写パターンが形成可能である転写パターン領域5の内側における複数の所定位置5a〜5eに設けられ、一種類以上のテストパターンを複数の評価テストに対応させて各々個別に形成可能であるように第2所定位置が設定された評価エリア10〜14と、遮光膜の表面における転写パターン領域5の外側に、各評価テストに用いられる各テストパターンを位置決めすると共にその各テストパターンと関連付けが可能に形成されたマーク21〜24を有する。
【選択図】図1
【解決手段】テスト用フォトマスクは、遮光膜の表面に設定され、製造用フォトマスクの転写パターンが形成可能である転写パターン領域5の内側における複数の所定位置5a〜5eに設けられ、一種類以上のテストパターンを複数の評価テストに対応させて各々個別に形成可能であるように第2所定位置が設定された評価エリア10〜14と、遮光膜の表面における転写パターン領域5の外側に、各評価テストに用いられる各テストパターンを位置決めすると共にその各テストパターンと関連付けが可能に形成されたマーク21〜24を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は透明基板上に所定のテストパターンをフォトリソグラフィ法を用いて形成したテスト用フォトマスク、その使用方法、その製造方法、及び該テスト用フォトマスクを用いたフォトマスクの製造方法に関し、特に、画像表示装置の表示パネル等を製造する大型のフォトマスクに関係する。
近年、液晶画面やプラズマディスプレイを用いた平面型テレビジョン受信装置等の画像表示装置における表示パネルは年々大型化している。そのため、液晶表示装置の表示パネルも大型化が要求される。一方、コストダウンの要求も大きく、液晶表示装置製造用のフォトマスクにおいては、サイズを大型化して、大型液晶パネルの製造を容易にし、或いは、大型フォトマスクによって、同時に複数のパネルの加工を行う(いわゆる多面取り)が有利に行われている。このため、カラーフィルタやTFT(薄膜トランジスタ)製造用のフォトマスクとして、従来以上に大きなサイズのものが求められている。
所定の転写用パターンを備えた大型フォトマスクを用い、該パターンを被転写体(液晶パネル基板など)に転写する方法としては、被転写体上に塗布されたレジスト膜上に所定の隙間(近接ギャップ)を介してフォトマスクを配置し、等倍の露光を行うプロキシミティ露光、レジスト膜とフォトマスクの間に等倍又は変倍の投影結像光学系を配置して行う投影露光等の方法を用いることができる。
但し、こうした露光装置によって、フォトマスク上に形成された転写用パターンは必ずしも精緻に被転写体上に再現されるとは限らない。投影結像光学系を有するものにおいては、フォトマスクの撓みのほか、光学系に由来する歪みやステージの形状等による誤差要因があり、これらは装置による個体差もある。更に、被転写体上に形成しようとするパターンの種類や用途によって、製造設備を含めた費用対効果の観点からより有利であるプロキシミティ露光を採用する場合には、後述するとおり、被転写体上に形成されるパターン形状の精度が、投影露光を用いた場合より低くなることがある。
例えば、カラーフィルタの製造の際には、プロキシミティ露光機を用いて、ブラックマトリックなどのパターンを転写することにより、より低いコストで製造することが望まれていた。
但し、プロキシミティ露光装置においては、フォトマスクの自重による撓みによって、近接ギャップが部位によってばらつく問題が知られており、このため、撓み補正機構によって撓みを軽減することが知られている(特許文献1)。
画面が大型化する一方で、画面の高精細化も進んでいるが、プロキシミティ露光では、高価な光学系を必要とするプロジェクション露光と比較して、転写精度は低くなる。その場合、高精細なパターンの形状(形状そのもののほか、線幅、ピッチ、配置)や、近接ギャップ等の露光条件によっては、フォトマスクに形成された転写用パターンを被転写体に精度よく転写することが困難となる場合もある。
一方、転写用パターンの高精細化の例としては、より明るい液晶を得るために、ブラックマトリックスのラインパターンの線幅を10μm未満(より好ましくは7μm未満)に微細化とし、或いは、TFTのチャネルレングスを10μm未満(より好ましくは7μm未満))に微細化することが要求されている。こうしたパターンを、例えばプロキシミティ露光によって十分な精度で転写するためには、転写テストを行うことにより、露光によるパターンの劣化挙動を精緻にデータ化する必要があることを、発明者らは見出した。その上で、該転写パターンの劣化が許容範囲内であるかの基準に鑑み、パターンの評価を行うことが、製品保証の面でも重要であるとともに、許容範囲外の転写パターンについては、パターンの改良を検討することが必要となる。
ところで、カラーフィルタや製造用フォトマスクに使用される透明基板は、低膨張率である上、に高い平坦性と平滑性が要求されるため、高価な石英を用い、精密な研磨加工が施されているため、大型のフォトマスク基板の作成には非常に時間(工数)と費用がかかっていた。従って、こうしたフォトマスクを用いて転写テストをたびたび行うためのテスト用フォトマスク基板も、精度良く短時間で作成することは困難であり、高価であることに発明者らは注目した。
一方、大型のフォトマスクを使用し、プロキシミティ露光によりカラーフィルタを製造する場合、フォトマスクはその周囲を保持して被転写体の上方に固定されることから、マスクに自重による撓みが発生する。この場合、被転写体とフォトマスクの間の近接ギャップが面内で一定にならないため、転写パターンに歪みが生じることが完全には避けられず、通常はマスクの中心部分が最も大きく撓む。例えば、フォトマスク基板に設けられた転写領域(転写用パターンが形成された領域)の中心近傍の位置と、転写領域内の外縁の近傍領域の位置とは、近接ギャップが数μm〜数十μmの差異を生じることが避けられない。
プロキシミティ露光に際してフォトマスクが撓むと、被転写体上のレジスト膜表面とフォトマスクとの間の距離(近接ギャップ)が面内位置により変動する。近接ギャップが変動すると、例えば、微細な転写用パターンが露光光に生じさせる回折などの挙動により、同一の転写用パターンであっても、近接ギャップのわずかな変動によって、レジスト膜上に転写される画像の形状は変化する。
発明者の現在の研究結果によれば、露光時のフォトマスクの撓み等に起因する、転写パターンの形状変化を予め完全に予測することは困難である。すなわち、被転写体上に転写された転写パターンの形状劣化は、露光光の回折などの複雑な要因によるものであり、その劣化の具体的な挙動や傾向は必ずしも正確に予測できない。
被転写体上に形成される劣化したパターン形状が予め把握できれば、それを軽減、または相殺するように、フォトマスク上に形成する転写用パターンを加工することも可能であるが、こうした手法を採用するためには、多くの転写実験を行い、系統的な転写挙動データを収集することが肝要である。更に、その際には、パターンの形状(ピッチや線幅、配置を含む)を分類して、それぞれの劣化の挙動傾向を集積する必要がある。
上記の理由から、そのパターン形状変化が製品仕様に対して許容できるか否かを判断する為には、実際の製造前に、実際のマスクパターン又は評価用のテストパターンを実際の露光条件を適用した環境で試験し、結果を評価する必要がある。また、転写像の変化は、転写用パターンの線幅やピッチが微細化するほど顕著に生じるものであるが、微細なパターンであるほど、プロキシミティ露光によるコストダウンのメリットが大きくなる。従って、微細なパターンであるほど、種々の各微細パターンの転写像を、実際の製造前に評価して確認するためにテストパターンを用いて転写テストすることが必要になる。
しかし、パターン形状と露光条件(たとえば近接ギャップ)と、実際に被転写体上に形成される転写像との間の予測困難な相関関係を把握する為には、パターン形状ごとに、且つ、露光条件(たとえば有意な差が認められる近接ギャップの値)ごとに、転写テストを繰り返さなければならない。この転写テストは、製造しようとする製品(液晶パネルなど)が変わるごとに、新たなパターンについてこの評価テストを行う必要があり、評価テストごとにテスト用フォトマスクを製作する場合には、その作製に多大な費用がかかり、最終的に、例えばブラックマトリクス等を搭載した表示パネルの製品単価を上げることになる可能性があった。
特に、近年の画面の大型化による液晶画面のサイズ拡大により、転写テストに用いるテスト用フォトマスクの大きさも大型化しており、例えば、一辺が500mm以上、場合によれば1400mm以上となっている。大型化でサイズが増大した場合、自重も増すため、プロキシミティ露光に際しての撓みによる近接ギャップの変化も拡大するなど、露光時の変動要因が増す。従って、テスト用フォトマスクの必要性が増す一方で、そのコスト、製作時間が無視できない。
尚、撓みなど露光時の面内不均一要因の影響を正しく検出できるように転写テストを行うには、実際のマスクパターン転写に使用するマスク用透明基板と同一サイズのマスク用透明基板を用いてテストパターンを形成し、転写テストを行う必要がある。しかし、上記したような一辺が500mm以上、場合によれば1400mm以上といった大サイズの石英基板のコストは、数百万円に及び、新規の製品ごとに、また、表示装置の開発から製造までの製造装置ごとに、さらに各々の装置で評価を実施するごとに複数種類のテストパターンを作成し、その度に、それだけのコストが必要であることは、表示装置の製品単価にも影響を与えることから看過できることではない。なお、複数種類のテストパターンとは、転写テストの目的にそって、ラインアンドスペース、ドットパターン、等、互いに異なるパターン形状のもの、あるいは、同じパターン形状であるが線幅又はピッチが異なるもの、あるいは同じパターン形状であるが、配置角度が異なるもの等を包含する。
そこで本発明は、上記の課題を解決するため、複数種類のテストパターンを異なる時期に形成可能にして、かつ再利用可能なテスト用フォトマスクとその使用方法、製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るテスト用フォトマスクは、透明基板上に成膜された遮光膜をパターニングして形成されたテストパターンを有するテスト用フォトマスクであって、該フォトマスクの転写パターン領域内に、複数の評価エリアが配置され、前記評価エリアのそれぞれには、複数の評価テスト時に順次挿入されたテストパターンであって、一種類又は複数の種類のテストパターンが配置され、該フォトマスクの転写パターン領域外の非転写パターン領域には、複数のアライメントマークが形成されている。
好ましくは、本発明に係るテスト用フォトマスクは、転写パターン領域は方形であり、複数の評価エリアは、それぞれ方形の中心近傍、及び方形の各角部近傍にあるようにしてもよい。
好ましくは、本発明に係るテスト用フォトマスクでは、テストパターンは、プロキシミティ露光による転写テスト用のテストパターンであるあるようにしてもよい。
好ましくは、本発明に係るテスト用フォトマスクでは、テストパターンは、液晶表示装置製造用のテストパターンであるあるようにしてもよい。
好ましくは、本発明に係るテスト用フォトマスクでは、アライメントマークは、非転写パターン領域の複数の位置に、それぞれ設けられているようにしてもよい。
好ましくは、本発明に係るテスト用フォトマスクでは、非転写パターン領域には、テスト用フォトマスクに順次行われたテストパターン挿入の回数、またはテスト用フォトマスクにテストパターン挿入可能な回数に相関する、視認可能な標識記号が形成されているようにしてもよい。
上記課題を解決するために、本発明に係るテスト用フォトマスクの使用方法では、透明基板上に成膜された遮光膜をパターニングして形成されたテストパターンを有するテスト用フォトマスクの使用方法において、第1の評価テスト時に、該フォトマスクの転写パターン領域内の、複数の評価エリアごとにテストパターンを挿入するパターン挿入工程と、該テストパターンが挿入されたテスト用フォトマスクに、露光光を照射して、テスト用被転写体上に該テストパターンを転写する転写テスト工程を実施し、第2の評価テスト時以降の評価テスト時ごとに、前記パターン挿入工程と前記転写テスト工程を行う。
好ましくは、本発明に係るテスト用フォトマスクの使用方法は、第1の評価テスト時のパターン挿入工程において、フォトマスクの転写パターン領域内の複数の評価エリアごとにテストパターンを挿入するとともに、転写パターン領域外の非転写パターン領域に複数のアライメントマークを形成し、第2の評価テスト時以降の評価テスト時ごとに、複数のアライメントマークのいずれかを参照して、挿入するテストパターンの位置決めを行って、パターン挿入工程を実施するようにしてもよい。
好ましくは、本発明に係るテスト用フォトマスクは、第2の評価テスト時以降の評価テスト時ごとに、複数のアライメントマークが順次削除されるようにしてもよい。
上記課題を解決するために、本発明に係るテスト用フォトマスクの製造方法では、透明基板上に成膜された遮光膜をパターニングして形成されたテストパターンを有するテスト用フォトマスクの製造方法において、透明基板上に少なくとも遮光膜が形成されたテスト用フォトマスクブランクを用意し、テスト用フォトマスクブランクを用い、該テスト用フォトマスクの転写パターン領域内の、複数の評価エリアごとに第1のテストパターンを挿入する第1パターン挿入工程と、該テストパターンが挿入されたテスト用フォトマスクであって、露光光を照射して転写テストが行われた後の前記テスト用フォトマスクを受け取る返却工程と、返却後のテスト用フォトマスクに、第2のテストパターンを挿入する第2パターン挿入工程と、を有し、第1パターン挿入工程には、複数のアライメントマークを挿入し、第2のパターン挿入工程において、複数のアライメントマークのいずれかを参照して第2のテストパターンの位置決めを行う。
上記課題を解決するために、本発明に係るテスト用フォトマスクは、少なくともマスクメーカとマスクユーザの間を循環するテスト用フォトマスクであって、透明基板上に成膜された遮光膜をパターニングして形成されたテストパターンを有するテスト用フォトマスクにおいて、該フォトマスクの転写パターン領域内に、複数の評価エリアが配置され、前記マスクメーカにおいて、評価エリアのそれぞれに、一種類又は複数種類のテストパターンを挿入するパターン挿入が実施され、マスクユーザにおいて、テストパターンが挿入されたテスト用フォトマスクに露光光を照射して、テストパターンを転写する転写テストが実施され、フォトマスクをマスクメーカとマスクユーザの間で循環させるとともに、パターン挿入と転写テストを、評価テスト時ごとに繰り返し行うことによって、評価テスト時ごとのテストパターンが蓄積される。
上記課題を解決するために、本発明に係るテスト用フォトマスクの使用方法では、透明基板上に成膜された遮光膜をパターニングして形成されたテストパターンを有するテスト用フォトマスクを、マスクメーカとマスクユーザの間を循環させて使用する、テスト用フォトマスクの使用方法において、該フォトマスクの転写パターン領域内に、複数の評価エリアを配置し、マスクメーカにおいて、評価エリアのそれぞれに、一種類又は複数種類のテストパターンを挿入するパターン挿入を実施し、マスクユーザにおいて、テストパターンが挿入されたテスト用フォトマスクに露光光を照射してテストパターンを転写する転写テストを実施し、フォトマスクをマスクメーカとマスクユーザの間で循環させるとともに、パターン挿入と転写テストを、評価テスト時ごとに繰り返し行うことによって、評価テスト時ごとのテストパターンを、前記テスト用フォトマスク上に蓄積する。
本発明のテストフォト用マスクとその使用方法及び製造方法によれば、転写パターン領域に配置された複数の評価エリアのそれぞれに、転写テスト用のテストパターンを配置するとともに、1種類又は異なる複数種類のテストパターンを、評価テスト時ごとに順次挿入することが可能であり、該テスト用フォトマスクの転写パターン領域外の非転写パターン領域には、複数のアライメントマークが形成されているので、評価テスト時ごとに、異なるアライメントマークを用いることができる。このため、複数種類のテストパターンを異なる時期に形成し、評価可能にできるので、テスト用フォトマスクを再利用しつつ、複数回の評価を行うことができる。その他、本発明の効果は、以下の記載から明らかになるとおりである。
<実施形態>
本発明のテスト用フォトマスクの実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
本発明のテスト用フォトマスクの実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
まず、本実施形態のテスト用フォトマスクの概略構成について図1と図2を用いて説明する。本実施形態のテスト用フォトマスクは、プロキシミティ露光装置を用いて転写されるフォトマスク(以下、テスト用フォトマスクに対して量産用フォトマスクともいう)の転写用パターンを予め評価するためのものである。また、その量産用フォトマスクは液晶表示装置等の画像表示装置製造用のものである。露光装置を用いて、テスト用フォトマスクに形成された転写用パターンの転写テストを行うに際し、転写テストによって評価される評価対象は、転写用パターンの各種仕様(線幅、欠陥有無)のほか、パターンデータを補正した後の補正評価であることもでき、更には製品保証目的の各種指標であることができる。
図1と図2に示したように、本実施形態のテスト用フォトマスク1には、転写テストによって評価される各種テストパターンを含むことができる。これらは、所定のテストパターンを形成したテスト用フォトマスクを、露光装置を用いて、露光し、パターン転写したときに、テスト用被転写体70に塗布されたレジスト膜が形成するレジストパターンの形状、あるいは、該レジストパターンをマスクとして、パターニングされた薄膜パターンの形状を評価するためのものである。
テスト用フォトマスク1は、透明基板上に、遮光膜を形成し、更にレジスト膜を塗布したテスト用フォトマスクブランクを用いて作製することができる。この遮光膜は、遮光性をもつ膜(金属、または金属酸化物、窒化物、炭化物など)とし、表面に反射防止機能を備えたものとしてもよく、又は、露光光の一部を透過する半透光性の膜であってもよい。例えば、スパッタ法等の公知の成膜方法によって基板上に形成されたCr遮光膜2に、フォトリソグラフィ法を用いて所定のパターニングを施し、テスト用フォトマスクを用意することができる。透明基板3は、露光光の波長に対して減衰量が少ない透明なガラス基板である。
透明基板端部4は、上記透明基板3の端部であり、テスト用フォトマスク1を被転写体70の被露光表面上で、プロキシミティ露光のための所定のギャップ間隔で保持する場合、この透明基板端部4が露光装置に把持される。
転写パターン領域5は、フォトマスクの転写パターンが形成される領域である。すなわち、露光機にセットした状態で、フォトマスクに形成されたパターンが被転写体に転写される領域であって、本実施態様では方形である。量産用フォトマスクにおいては、この転写パターン領域5に対応する領域に、得ようとする画像デバイスのパターンが形成される。そして、この転写パターン領域5の外側領域が、非転写パターン領域である。ここには、被転写体への転写が必要のない各種パターン(製品特定のためのパターン、フォトマスク使用時に露光装置への位置決めを行うためのアライメントパターンなど)が設けられる。
本実施形態の評価に用いられるテスト用フォトマスクにおいては、上記転写パターン領域5内に、評価エリア10〜14が設けられる。具体的には、この転写パターン領域5の内側における複数の所定位置に、評価エリア10〜14が設けられる。例えば、評価エリア10が設定される所定位置は、本実施形態では転写パターン領域5の中心の位置5aの近傍である。ここで近傍としては、上記方形の転写パターン領域の対角線をWとしたとき、中心位置5aに対して、半径0.1Wの範囲に、評価エリアの中心があることが好ましい。この所定位置は、プロキシミティ露光を採用した場合に、転写パターン領域5における最大撓み量X1の位置の近傍、又は、転写パターン領域5と被転写体70の被露光表面との距離が最小Y1となる位置の近傍としてもよい。
本実施形態では更に、所定位置として、転写パターン領域5における外縁、より好ましくは角部の位置5b〜5eの近傍から少なくとも一箇所が設定される。図1における転写パターン領域5の右上端部の位置が5bであり、左上端部の位置が5cであり、左下端部の位置が5d、右下端部の位置が5eである。この更なる所定位置は、例えば、プロキシミティ露光を採用した場合に、転写パターン領域5における最小撓み量の位置の近傍、又は、転写パターン領域5と被転写体70の被露光表面との距離が最大Y2となる位置の近傍としてもよい。
本実施形態のように転写パターン領域5が方形である場合、各評価エリア10〜14は、方形の中心の位置5a、及び、方形の各角部5b〜5eの近傍領域の位置に設定されるのが好ましい。近傍とは、各角部5b〜5eから0.1Wの範囲に、評価エリアの中心があるものとすることができる。より具体的には、本実施形態では評価エリア10が転写パターン領域5の中の中心の位置5aの近傍領域に設けられる。また、評価エリア11が転写パターン領域5の右上端部の位置5bの近傍領域に設けられる。また、評価エリア12が転写パターン領域5の左上端部の位置5cの近傍領域に設けられる。また、評価エリア13が転写パターン領域5の左下端部の位置5dの近傍領域に設けられる。また、評価エリア14が転写パターン領域5の右下端部の位置5eの近傍領域に設けられる。評価エリアを更に多数設けることもできる。例えば、評価エリア11と14の中間位置、評価エリア12と13の中間位置に配置することができる。
本実施形態では、評価エリア10〜14の各々が、更に領域分けされた複数の個別エリア41〜49を有する。これは、複数の評価テスト時にテストパターンを随時挿入し、配列させ、テストパターンを蓄積していくことを可能とするための領域分けである。図1(b)では、一例として、評価エリア10の中を縦横に3等分することで9分割して個別エリア41〜49を設けている。
例えば、本発明の評価エリア10〜14の各々にある個別エリア41に、所望のテストパターンを形成し、転写テストを終えた後、異なる時期に、評価エリア10〜14の各々にある個別エリア42に、異なるテストパターンを形成し、更に転写テストを行うことができる。このとき、新たな評価に際して、新たなフォトマスク基板を用意する必要はない。
また、個別エリア41〜49の各々を更に細分化し、細目エリア61〜69を設けてもよい。図1(c)では、一例として、個別エリア41の中を縦横に3等分することで9分割して細目エリア61〜69を設けている。これにより、所望の評価テスト時期に複数の評価項目のテストパターンを配列して導入することができる。
すなわち、各評価エリア10〜14の各々には、複数の時期に評価テストを必要とするテストパターンがそれぞれの個別エリア41〜49に配置され、この複数の評価テスト時のそれぞれに所望の評価項目や評価目的に応じた、一種類以上のテストパターンのセットを配置することができる。テストパターンのセットとは、同一形状のテストパターンであってピッチの異なるもの、線幅が異なるもの、配置方法が異なるもの、或いは、形状の異なるものなどとすることができ、複数の評価に対応させて各々細目エリア61〜69形成可能である。評価エリア10〜14に含まれる各種テストパターンは評価テスト毎に、マスクメーカにより作製され、マスクユーザによって転写テストが行われ、評価される。
アライメントマーク21〜24は、テスト用フォトマスク1における転写パターン領域5の外側(非転写パターン領域)に設けられる。アライメントマーク21〜24は、テストパターンを挿入するために、描画機によってパターニング描画をする際の位置決めに用いることができる。たとえば、評価エリア10内の個別エリア41に第1回の評価テストに用いたパターンが存在する状況で、第2回のテストパターンを個別エリア42に導入する際、アライメントマークを参照することによって、所望の位置にテストパターンが描画できる。各細目エリア61〜69を位置決めすることにも用いられるのは言うまでもない。このため各個別エリア41〜49又は細目エリア61〜69と関連付けが可能に形成されることができる。
本実施形態のアライメントマーク21〜24は、後述するように、一回目の評価テスト時の、テストパターン形成時に形成されることができる。このとき、21〜24のそれぞれには、1つの評価エリア内にテストパターンを形成しようとする回数(評価テスト時にテストパターンを追加していく場合の、その回数)に対応する数以上のアライメントマークセットを設けることが好ましい。そして、2回目以降の評価テスト時に、新たなテストパターンを挿入するとき以降、参照される。
但し、描画時に、このアライメントマークを描画機によって正確に読み取られるためには、描画時に参照しようとするアライメントマーク上のレジスト層を除去することができる。又は、描画時にこのアライメントマークを参照するとともに、この部分を露光することも可能である。この場合、描画後に、レジスト現像、パターニングを行う過程で、参照したアライメントマークは消失してしまう。そこで、アライメントマークを形成する段階では、評価テストの回数を考慮し、十分な数のアライメントマークセットを形成しておくことが好ましい。アライメントマークセットは、テスト用フォトマスクの非転写パターンの複数個所(21〜24)にそれぞれ1つづつ形成されたものの組を1セットとしたときに、2回目以降の評価テスト回数に応じた数、またはそれ以上のセット数が設けられるのが好ましい。
尚、テストパターンの挿入ごとにアライメントマークが1セットずつ消失するので、個別エリア41〜49のうちの消費されたエリアの数を把握するための参照マークとして用いることもできる。
標識記号31〜34は、個別エリア41〜49の形成回数を視認可能に示す。本実施形態では、個別エリア41〜49のテストパターン挿入回数に相関すると共に、それに対応して複数個設けられたアライメントマーク21〜24にも相関している。
上記のように、アライメントマークセットの残存数によって、本発明のテスト用フォトマスクの消費状態(個別エリアの残存量状態)を把握することが可能であるが、上記のようにより視認しやすい大きさの標識記号を使用することも可能である。テスト用フォトマスクへの標識記号の導入は、第1回目評価テストの際のテストパターン導入時に、その描画データに含ませて行えれば良いし、その後の評価テスト毎の削除は、上記と同様の方法で、評価テストごとに消去していくことができる。
上記のように、アライメントマークセットの残存数によって、本発明のテスト用フォトマスクの消費状態(個別エリアの残存量状態)を把握することが可能であるが、上記のようにより視認しやすい大きさの標識記号を使用することも可能である。テスト用フォトマスクへの標識記号の導入は、第1回目評価テストの際のテストパターン導入時に、その描画データに含ませて行えれば良いし、その後の評価テスト毎の削除は、上記と同様の方法で、評価テストごとに消去していくことができる。
例えば、本実施態様では、アライメントマーク21〜24が各々9個づつ(9セット)で設けられている場合、標識記号31〜34は、十分に視認しやすい大きさの1〜9の数字で示すことができる。
このように本実施形態のテスト用フォトマスクによれば、評価テストごとにテストパターンが挿入る個別エリア41〜49に対して、その形成された回数またはそれに相関する数字が認識可能にアライメントマーク21〜24又は標識記号31〜34によって認識できる。これは、マスクメーカ、またはマスクユーザにとって有利である。
また、本実施形態のテスト用フォトマスクによれば、評価テスト毎に、同一のフォトマスク基板に新たなテストパターンを導入することができる上、各評価テスト時における、テストパターンの配列や位置決めが精緻に行える。そして、評価テスト回数に応じて、これと相関のあるアライメントマーク21〜24及び/又は標識記号31〜34を設けることでテスト用フォトマスクの使用状態を容易に認識し、管理することが可能である。
このように、テスト用フォトマスクの再利用が効率的に行えるとともに、開発費用を低減できる。更に、テスト用フォトマスクをマスクユーザとマスクメーカの間で循環させることにより、所望のテストパターンを、過大なコストを投じることなく、効率的に評価できる。
また、本実施形態のテスト用フォトマスクによれば、評価エリア10〜14が設定される第1所定位置を、例えば、転写パターン領域5の中心位置5aと外縁の位置5b〜5eの近傍に設定することで、露光時の基板のたわみによる、転写状態を的確に把握することができる。特にプロキシミティ露光を採用する場合のフォトマスクパターン評価にあたっては、近接ギャップの最大値と最小値(被転写体70の表面までの最大距離Y2と最小距離Y1に対応)による、転写後パターン形状の変化を的確に把握できるため、フォトマスク開発に極めて有用である。
また、本実施形態のテスト用フォトマスクによれば、転写パターン領域5を方形にして中心と4角に評価エリア10〜14を設けることで、更に、被転写体70の表面までの最大距離Y2と最小距離Y1の、パターン転写に与える影響を知ることができ、補正の傾向を予測することができるので、評価の工数と時間を短縮することができる。
また、本実施形態のテスト用フォトマスクによれば、アライメントマーク21〜24及び標識記号31〜34を複数にすることで、評価テスト毎の描画時の位置決めに供するとともに、その数を、各評価テストによる個別エリア41〜49の使用状態と相関させて、何回個別エリア41〜49が形成されたか、又は、何回目の個別エリア41〜49であるかを示すことができ、管理がしやすい。
例えば、上記方法によれば、アライメントマーク21〜24の複数セット化で、個別エリアの消費状態が把握できマスクメーカやマスクユーザにとっては、他の書類やデータを参照せずに、所定のテスト用フォトマスクの履歴が把握できる。
また、本実施形態のテスト用フォトマスクによれば、液晶表示装置等の画像表示装置量産用フォトマスクを開発するにあたって、本発明を適用することで、表示パネル用、特に大画面の表示パネル用の量産フォトマスクのコストダウンを図ることができる。
次に、本実施形態のテスト用フォトマスクを用いた場合のフォトマスクの使用方法について、図1と図2を参照しつつ、図3のフローチャートを用いて説明する。
なお、図3のフローチャートのテスト用フォトマスクの使用方法は、テスト用フォトマスクに形成されたテストパターンを、露光装置を用いて転写し、被転写体70表面に形成されたパターンの評価テストを行う場合を示す。ここでは、テスト用フォトマスクの転写パターン領域内において、個別エリア41〜49には、評価テストごとに、テストパターンが導入されるテスト用フォトマスク1の使用方法である。
なお、図3のフローチャートのテスト用フォトマスクの使用方法は、テスト用フォトマスクに形成されたテストパターンを、露光装置を用いて転写し、被転写体70表面に形成されたパターンの評価テストを行う場合を示す。ここでは、テスト用フォトマスクの転写パターン領域内において、個別エリア41〜49には、評価テストごとに、テストパターンが導入されるテスト用フォトマスク1の使用方法である。
ステップS1では、テスト用フォトマスク1を用いた評価テストの実施を決定したマスクユーザが、1回目の評価テストであるか否かを判断、または認識する。
まず、本評価テストが一回目である場合(S1:YES)について説明する。ステップS2では、マスクユーザがテスト用フォトマスクデータをマスクメーカに供給する。
まず、本評価テストが一回目である場合(S1:YES)について説明する。ステップS2では、マスクユーザがテスト用フォトマスクデータをマスクメーカに供給する。
ステップS3では、マスクメーカが、透明基板上に遮光膜とレジスト膜が形成された、フォトマスクブランクを用意する。ステップS4において、使用する評価エリア(たとえば、転写パターン領域の中心及び角部に配置された10〜14のすべて)を決定する。
更に、ステップS5では、評価エリア中の使用する個別エリア(たとえば、41)を決定する。ステップS6では、マスクユーザから供給された、テストパターンの種類や量に応じて、使用する細目エリア(たとえば、ラインアンドスペースパターンと、矩形パターンの2種類の評価テストが必要である場合に、61と62を使用するなど)を決定する。
ステップS7では、マスクメーカが、決定された細目エリアに、描画機を用いてテストパターンデータを描画する。この際、一回目の評価テスト用テストパターンデータに、アライメントマークデータと、標識マークのデータを導入し、同時に描画することができる。描画によって導入されるアライメントマークは、同一のテスト用フォトマスクを使用する回数を考慮して、その数を決定する。
例えば、本テスト用フォトマスクを、9回使用する計画であれば、図1(b)に示された41〜49の個別エリア数(9個)を設定し、評価エリア41内を9つに分割したうちの1個別エリア内にテストパターンを描画する。そして、アライメントパターンデータとしては、9又はそれより多いセット数を決定する。ここでは、9セットのアライメントマークデータ(1セットが、それぞれ図1(a)の32,33,34,35の位置にそれぞれ配置される)を導入する。本実施例では、合計36個のアライメントマークが導入されることになる。
同時に、標識記号データを導入することができる。たとえば、視認可能な大きさの記号(例えば、1〜9の数字)を、テストパターンデータに導入し、これによって同時に描画することができる。アライメントパターン及び標識記号は、転写パターン領域の外側(非転写パターン領域)に配置する。
ステップS8では、マスクメーカが描画後のテスト用フォトマスクブランクに対し、パターニングのための必要な工程を施す。具体的には、レジスト膜を現像(ここではポジレジストを使用する。したがって、描画された部分のレジストが溶解し、結果としてレジストパターンが形成される)し、形成されたレジストパターンをマスクとして、レジスト膜下に形成された遮光膜をエッチングする。ここでは例としてウェットエッチングを適用する。その後、不要になったレジストパターンを除去する。これによって、本評価テスト用の目的としてのテストパターンが形成された、テスト用フォトマスク完成する。
ステップS9では、マスクメーカが、完成したテスト用フォトマスクの検査を行う。検査を通過すれば、ステップS10において、マスクユーザに、テスト用フォトマスクを受け渡す。
ステップS11において、マスクユーザは、該テスト用フォトマスクを用い、露光装置を用いて、テストパターンの転写テストを行う。ここでは、例として、露光装置は、プロキシミティ露光装置を用いた。また、被転写体としては、液晶パネル基板を想定して作成したテスト用パネル基板であり、基板上に、薄膜とレジスト膜が形成されているものを用いた。ステップS12において、転写像をマスクユーザが評価する。
ステップS13では、マスクユーザが、テスト用フォトマスク1を再利用するか否かを判断する。このステップS13の判断結果により、再利用する場合(S13:YES)には、その度毎に、後述するステップS2’に戻る。その後、新たにテストパターンa〜i形成等の処理が繰り返される。再利用毎に繰り返される各ステップでは、例えば、テストパターンa〜iが形成される各回を示すアライメントマーク21〜24及び標識記号31〜34が用いられる。
また、本実施形態では、再利用する(S13:YES)毎に、例えば、テストパターンa〜iを形成するステップS7’では、残存するアライメントマーク21〜24を参照するとともに、標識記号31〜34を視認に利用する。そして、前回までのテストパターンa〜iを残しつつ、新たな個別エリアにテストパターンa〜iを形成する。テストパターンa〜iの形成は、マスクメーカにより、評価エリア10〜14に実施される。
そして、新たなテストパターンが形成されたテスト用フォトマスク1が評価テストを実施するステップS12で、各評価テストを実施するマスクユーザにより実施される。このようにしてテスト用フォトマスク1は、再利用する(S13:YES)毎に、マスクメーカとマスクユーザの間を循環する。
以下に、2回目以降の評価テストを行う際に、1回目と異なるステップS3’〜S9’について説明する。
2回目評価テスト時には、マスクユーザは新たなテストパターンデータをマスクユーザに受け渡す(ステップS2’)。尚、一回目で使用したテスト用フォトマスクに、新たな評価に供するテストパターンを挿入するため、テスト用フォトマスクブランクを用意する必要はないが、使用済みのテスト用フォトマスクをマスクメーカに受け渡し(返却)する必要がある。マスクメーカは、新たなパターニングを行うためには、レジスト膜を塗布することが必要となる(ステップS3’)。その後のステップS4’〜S6’は、ステップS4〜S6と同様である。
また、ステップS7’においては、すでに1回目評価テスト時に導入したアライメントマーク21〜24のうち残存するものを参照しつつ、新たに挿入するテストパターンa〜iの位置決めを行って、描画することができる。描画に際しては、描画機に搭載された光学的手段によって、アライメントマーク21〜24の読み取りを行うが、この際、好ましくはアライメントマーク21〜24上のレジスト膜を除去すると、読み取り精度が高く、確実にアライメントが行える。ステップS8’〜S9’は、ステップS8〜S9と同様である。
尚、レジスト膜を除去した部分の遮光膜パターンは、エッチング段階で消失するため、このアライメントマーク21〜24は、次回以降には参照することができない。このため、あらかじめ複数セット作成したアライメントマーク21〜24が、何セット残存しているかによって、テスト用フォトマスク1の使用回数を認識することができる。尚、アライメント上のレジスト膜を除去しない場合でも、アライメントマークを参照する際の露光によってレジストを感光させることも可能であり、その場合にもアライメントマークは、一回の評価テスト毎に1セット消失する。また、上述したように、より視認しやすい標識記号31〜34をアライメントマーク21〜24同様導入し、1回の評価テストごとに消失させれば、このテスト用フォトマスクが、何回使用されたものか、今後何回使用可能か、を認識することが容易に行える。
また、標識記号については、上記のような逐次削除する方法に代えて、テストパターンa〜iの描画時に、段階的に標識記号31〜34を付加するようにしてもよい。
また、上記したようにステップ12において、テストパターンa〜iの評価が行われた後、さらに、評価テストを実施する場合は、ステップS2’より二回目以降の各ステップを繰り返すことができる。これによって、同一のテスト用フォトマスクを、複数の評価テストに再利用して用いることが可能である。つまり、評価テスト実施ごとに、本発明のテスト用フォトマスクは、テストユーザとテストメーカの間を行き来し、循環することができる。
本実施形態のテスト用フォトマスクの使用方法によれば、再利用時に、評価テスト毎のテスト用フォトマスクの製造工数を減らし、評価テスト単価をコストダウンできるので、評価テストの結果として生産される量産用フォトマスクのコストダウンが可能となる。
更に、テスト用フォトマスクの作成期間を早め、費用を低減させることができる。これにより大型化したテスト用フォトマスクの場合でも、撓みによるパターンの変化をより早く解析できるので、開発期間を短縮することができる。また、必要に応じて評価エリアを増やして精度を高めることができるので、量産フォトマスクに要求される、パターンの微細化や仕様の厳格化に対応できる。結果的に、カラーフィルタ、それを含む液晶表示装置といった最終製品のコストと開発/製造期間の短縮に、極めて有利である。
また、本実施形態のテスト用フォトマスクの製造方法によれば、短納期で、かつ、低コストで十分なパターンの評価テストが可能なテスト用フォトマスクを提供できる。他の優位性は、明細書の各部分において説明したとおりである。
1 テスト用フォトマスク、
2 遮光膜、
3 マスク用透明基板、
4 透明基板端部、
5 転写パターン領域、
5a 中心の位置、
5b 外縁の右上端部の位置、
5c 外縁の左上端部の位置、
5d 外縁の左下端部の位置、
5e 外縁の右下端部の位置、
10〜14 評価エリア、
21〜24 アライメントマーク、
31〜34 標識記号、
41〜49 個別エリア、
61〜69 細目エリア、
70 被転写体、
X1 最大撓み量、
Y1 最小距離、
Y2 最大距離。
2 遮光膜、
3 マスク用透明基板、
4 透明基板端部、
5 転写パターン領域、
5a 中心の位置、
5b 外縁の右上端部の位置、
5c 外縁の左上端部の位置、
5d 外縁の左下端部の位置、
5e 外縁の右下端部の位置、
10〜14 評価エリア、
21〜24 アライメントマーク、
31〜34 標識記号、
41〜49 個別エリア、
61〜69 細目エリア、
70 被転写体、
X1 最大撓み量、
Y1 最小距離、
Y2 最大距離。
Claims (12)
- 透明基板上に成膜された遮光膜をパターニングして形成されたテストパターンを有するテスト用フォトマスクであって、
該フォトマスクの転写パターン領域内に、複数の評価エリアが配置され、
前記評価エリアのそれぞれには、複数の評価テスト時に順次挿入されたテストパターンであって、一種類又は複数の種類のテストパターンが配置され、
該フォトマスクの転写パターン領域外の非転写パターン領域には、複数のアライメントマークが形成されていることを特徴とする、
テスト用フォトマスク。 - 前記転写パターン領域は方形であり、前記複数の評価エリアは、それぞれ前記方形の中心近傍、及び前記方形の各角部近傍にあることを特徴とする、
請求項1に記載のテスト用フォトマスク。 - 前記テストパターンは、プロキシミティ露光による転写テスト用のテストパターンであることを特徴とする、
請求項1又は2に記載のテスト用フォトマスク。 - 前記テストパターンは、液晶表示装置製造用のテストパターンであることを特徴とする、
請求項1〜3のいずれか一項に記載のテスト用フォトマスク。 - 前記アライメントマークは、非転写パターン領域の複数の位置に、それぞれ設けられていることを特徴とする、
請求項1〜4のいずれか一項に記載のテスト用フォトマスク。 - 前記非転写パターン領域には、前記テスト用フォトマスクに順次行われたテストパターン挿入の回数、または前記テスト用フォトマスクにテストパターン挿入可能な回数に相関する、視認可能な標識記号が形成されていることを特徴とする、
請求項1〜5のいずれか一項に記載のテスト用フォトマスク。 - 透明基板上に成膜された遮光膜をパターニングして形成されたテストパターンを有するテスト用フォトマスクの使用方法において、
第1の評価テスト時に、該フォトマスクの転写パターン領域内の、複数の評価エリアごとにテストパターンを挿入するパターン挿入工程と、
該テストパターンが挿入されたテスト用フォトマスクに、露光光を照射して、テスト用被転写体上に該テストパターンを転写する転写テスト工程を実施し、
第2の評価テスト時以降の評価テスト時ごとに、前記パターン挿入工程と前記転写テスト工程を行うことを特徴とする、
テスト用フォトマスクの使用方法。 - 前記第1の評価テスト時のパターン挿入工程において、前記フォトマスクの転写パターン領域内の複数の評価エリアごとに前記テストパターンを挿入するとともに、前記転写パターン領域外の非転写パターン領域に複数のアライメントマークを形成し、
第2の評価テスト時以降の評価テスト時ごとに、前記複数のアライメントマークのいずれかを参照して、挿入するテストパターンの位置決めを行って、パターン挿入工程を実施することを特徴とする、
請求項7記載のテスト用フォトマスクの使用方法。 - 前記第2の評価テスト時以降の評価テスト時ごとに、前記複数のアライメントマークが順次削除されることを特徴とする、
請求項8に記載のテスト用フォトマスクの使用方法。 - 透明基板上に成膜された遮光膜をパターニングして形成されたテストパターンを有するテスト用フォトマスクの製造方法において、
前記透明基板上に少なくとも遮光膜が形成されたテスト用フォトマスクブランクを用意し、
前記テスト用フォトマスクブランクを用い、該テスト用フォトマスクの転写パターン領域内の、複数の評価エリアごとに第1のテストパターンを挿入する第1パターン挿入工程と、
該第1のテストパターンが挿入されたテスト用フォトマスクであって、露光光を照射して転写テストが行われた後の前記テスト用フォトマスクを受け取る返却工程と、
前記返却後のテスト用フォトマスクに、第2のテストパターンを挿入する第2パターン挿入工程と、
を有し、
前記第1パターン挿入工程には、複数のアライメントマークを挿入し、
前記第2のパターン挿入工程において、前記複数のアライメントマークのいずれかを参照して前記第2のテストパターンの位置決めを行うことを特徴とする、
テスト用フォトマスクの製造方法。 - 少なくともマスクメーカとマスクユーザの間を循環するテスト用フォトマスクであって、
透明基板上に成膜された遮光膜をパターニングして形成されたテストパターンを有するテスト用フォトマスクにおいて、
該フォトマスクの転写パターン領域内に、複数の評価エリアが配置され、
前記マスクメーカにおいて、前記評価エリアのそれぞれに、一種類又は複数種類のテストパターンを挿入するパターン挿入が実施され、
前記マスクユーザにおいて、前記テストパターンが挿入されたテスト用フォトマスクに露光光を照射して、前記テストパターンを転写する転写テストが実施され、
前記フォトマスクを前記マスクメーカとマスクユーザの間で循環させるとともに、前記パターン挿入と前記転写テストを、評価テスト時ごとに繰り返し行うことによって、前記評価テスト時ごとのテストパターンが蓄積されることを特徴とする、
テスト用フォトマスク。 - 透明基板上に成膜された遮光膜をパターニングして形成されたテストパターンを有するテスト用フォトマスクを、マスクメーカとマスクユーザの間を循環させて使用する、テスト用フォトマスクの使用方法において、
該フォトマスクの転写パターン領域内に、複数の評価エリアを配置し、
前記マスクメーカにおいて、前記評価エリアのそれぞれに、一種類又は複数種類のテストパターンを挿入するパターン挿入を実施し、
前記マスクユーザにおいて、前記テストパターンが挿入されたテスト用フォトマスクに露光光を照射して前記テストパターンを転写する転写テストを実施し、
前記フォトマスクを前記マスクメーカとマスクユーザの間で循環させるとともに、前記パターン挿入と前記転写テストを、評価テスト時ごとに繰り返し行うことによって、前記評価テスト時ごとのテストパターンを、前記テスト用フォトマスク上に蓄積することを特徴とする、
テスト用フォトマスクの使用方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010013246A JP2011150252A (ja) | 2010-01-25 | 2010-01-25 | テスト用フォトマスク、その使用方法、その製造方法、およびフォトマスクの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010013246A JP2011150252A (ja) | 2010-01-25 | 2010-01-25 | テスト用フォトマスク、その使用方法、その製造方法、およびフォトマスクの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011150252A true JP2011150252A (ja) | 2011-08-04 |
Family
ID=44537273
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010013246A Withdrawn JP2011150252A (ja) | 2010-01-25 | 2010-01-25 | テスト用フォトマスク、その使用方法、その製造方法、およびフォトマスクの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011150252A (ja) |
-
2010
- 2010-01-25 JP JP2010013246A patent/JP2011150252A/ja not_active Withdrawn
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101319730B1 (ko) | 포토마스크의 제조 방법, 묘화 장치, 포토마스크의 검사 방법 및 포토마스크의 검사 장치 | |
US9134615B2 (en) | Exposure method for glass substrate of liquid crystal display | |
US8423918B2 (en) | Structure and methodology for fabrication and inspection of photomasks by a single design system | |
TW200913013A (en) | Method of manufacturing a gray tone mask, gray tone mask, method of inspecting a gray tone mask, and method of transferring a pattern | |
KR101414343B1 (ko) | 포토마스크의 제조 방법, 포토마스크, 패턴 전사 방법 및 플랫 패널 디스플레이의 제조 방법 | |
JP2009058950A (ja) | マスクブランク用基板の製造方法、マスクブランクの製造方法、マスクの製造方法、及びマスクブランク用基板 | |
CN101685254A (zh) | 光掩模制造方法以及光掩模 | |
JP2011158900A (ja) | フォトマスクの製造方法、フォトマスク、及び表示装置の製造方法 | |
US7930654B2 (en) | System and method of correcting errors in SEM-measurements | |
KR20090010909A (ko) | 포토마스크 정보의 취득 방법, 포토마스크의 품질 표시방법, 전자 디바이스의 제조 지원 방법, 전자 디바이스의제조 방법, 및 포토마스크 제품 | |
US20110072402A1 (en) | Photomask designing method and photomask designing program | |
KR101376425B1 (ko) | 포토마스크 및 그의 제조 방법 | |
JP7135797B2 (ja) | パターンの修正方法 | |
TWI330796B (en) | Apparatus and method for managing liquid crystal substrate | |
JP2011150252A (ja) | テスト用フォトマスク、その使用方法、その製造方法、およびフォトマスクの製造方法 | |
JP3450848B2 (ja) | フォトマスクブランク、フォトマスクブランク用ガラス基板及びフォトマスク | |
JP2010164675A (ja) | フォトマスクブランクス、フォトマスクの位置合わせ方法、両面フォトマスクの製造方法 | |
JP2017102304A (ja) | アライメントパターンを有するフォトマスクブランクスならびにそれを用いたフォトマスクおよびその製造方法 | |
JP2005107155A (ja) | カラーフィルタの製造方法 | |
JP3837138B2 (ja) | パターン評価方法及びパターン転写方法 | |
JP3527909B2 (ja) | フォトマスクブランク、フォトマスクブランク用ガラス基板及びフォトマスク | |
JP5034903B2 (ja) | 不良解析システム及びそれを用いた不良解析方法 | |
CN118330987A (zh) | 检测掩膜版图形位置精度的方法、装置及设备 | |
JP2006276351A (ja) | プロキシミティ露光装置のパターン位置精度の確認方法及びその装置 | |
JP2007025728A (ja) | マスク基板情報生成方法、マスク基板の製造方法およびマスク基板の検査方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20130402 |