JP2011149336A - カムハウジングの組み付け方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンの製造効率の向上および製造コストの低減を図るべく、カムハウジングをジャーナル軸部ごとのジャーナル支持部に分割する場合において、各ジャーナル支持部に形成する各支持孔の同軸度を容易かつ精度良く確保することができるカムハウジングの組み付け方法を提供する。
【解決手段】各カムシャフト2・3を各ジャーナル支持部6・7・8・9・10で支持しつつ、カムハウジング11をシリンダヘッド1の取付面1aに仮配置する工程と、各ジャーナル軸部2a・3a・・・の各外周面と、各支持孔6a・6b・・・を、各カムシャフト2・3の設計上の軸心X1・X2に対して垂直で、かつ、シリンダヘッド1の取付面1aに対して平行な向きに互いを押圧させる工程と、各ジャーナル軸部2a・3a・・・と各支持孔6a・6b・・・を押圧させながら、カムハウジング11をシリンダヘッド1に固定する工程と、を備える。
【選択図】図5
【解決手段】各カムシャフト2・3を各ジャーナル支持部6・7・8・9・10で支持しつつ、カムハウジング11をシリンダヘッド1の取付面1aに仮配置する工程と、各ジャーナル軸部2a・3a・・・の各外周面と、各支持孔6a・6b・・・を、各カムシャフト2・3の設計上の軸心X1・X2に対して垂直で、かつ、シリンダヘッド1の取付面1aに対して平行な向きに互いを押圧させる工程と、各ジャーナル軸部2a・3a・・・と各支持孔6a・6b・・・を押圧させながら、カムハウジング11をシリンダヘッド1に固定する工程と、を備える。
【選択図】図5
Description
本発明は、シリンダヘッドに対してカムシャフトを支持するための部品であるカムハウジングの組み付け方法の技術に関する。
エンジンを構成するシリンダヘッドの上部において、カムシャフトを支持するための部品であるカムハウジングは、カムシャフトに形成される複数のジャーナル軸部を支持するための複数のジャーナル支持部を備えている。
ジャーナル支持部は、カムシャフトを下方から保持する下側のカムハウジングであるカムキャリアと、カムシャフトを上方から保持する上側のカムハウジングであるカムキャップを備えており、カムキャリアとカムキャップを一体化することによりカムハウジングを形成している。そして、カムキャリアとカムキャップの合わせ面には、対応するジャーナル軸部の外径に略一致する内径を有する孔部である支持孔が形成されている。
ジャーナル支持部は、カムシャフトを下方から保持する下側のカムハウジングであるカムキャリアと、カムシャフトを上方から保持する上側のカムハウジングであるカムキャップを備えており、カムキャリアとカムキャップを一体化することによりカムハウジングを形成している。そして、カムキャリアとカムキャップの合わせ面には、対応するジャーナル軸部の外径に略一致する内径を有する孔部である支持孔が形成されている。
カムハウジングは、各ジャーナル支持部に形成される各支持孔の同軸度を確保する必要があるため、各カムキャリアを一体の部品として構成するのが一般的である。
このため従来、カムハウジング(特にカムキャリア)は比較的大型の部品として鋳造等により製造される場合が多かった。
このため従来、カムハウジング(特にカムキャリア)は比較的大型の部品として鋳造等により製造される場合が多かった。
一方近年では、製造効率の向上および製造コストの低減を図るべく、ジャーナル支持部を対応するジャーナル軸部ごとに分割する構成のカムハウジングが検討されるようになっている。
ジャーナル支持部を分割する構成とすることによって、比較的小型の部品を複数まとめて製造することが可能になるため、製造効率の向上および製造コストの低減が見込まれる。
ジャーナル支持部を分割する構成とすることによって、比較的小型の部品を複数まとめて製造することが可能になるため、製造効率の向上および製造コストの低減が見込まれる。
しかしながら、ジャーナル支持部を対応するジャーナル軸部ごとに分割する構成では、各ジャーナル支持部に形成される各支持孔の同軸度を確保することが困難であるという問題があった。
各支持孔の同軸度が悪化すると、摩擦損失が増大し、エンジン効率低下や異音の発生等の問題が発生するため好ましくなく、分割したジャーナル支持部の各支持孔の同軸度を確実に確保する技術の開発が望まれている状況であった。
各支持孔の同軸度が悪化すると、摩擦損失が増大し、エンジン効率低下や異音の発生等の問題が発生するため好ましくなく、分割したジャーナル支持部の各支持孔の同軸度を確実に確保する技術の開発が望まれている状況であった。
そこで、ジャーナル支持部を対応するジャーナル軸部ごとに分割する構成において、各ジャーナル支持部に形成される各支持孔の同軸度を確保するための技術が種々検討されており、例えば、以下に示す特許文献1にその技術が開示され公知となっている。
特許文献1に開示されている従来技術では、カムシャフトをジャーナル軸部ごとに独立した複数組みのカムキャリアおよびカムキャップを介してシリンダヘッドに組み付けるカムシャフトの組み付け方法において、前記複数のカムキャリアに跨る長さで、前記ジャーナル軸部に相当する部位の嵌合部の軸径が、該ジャーナル軸部の軸径より太いシャフト状治具を用意し、該シャフト状治具を、前記複数組みのカムキャリアを介して前記シリンダヘッドに取り付けて前記複数のカムキャリアを所定位置に位置決めしている。
また、特許文献1に開示されている従来技術では、カムシャフトをジャーナル軸部ごとに独立した複数組みのカムキャリアおよびカムキャップを介してシリンダヘッドに組み付けるカムシャフトの組み付け方法において、前記カムシャフトが、前記シャフト状治具を兼ね、前記カムシャフトには、前記カムキャリアおよびカムキャップの軸受部に保持されるジャーナル支持部が設けられるとともに、該ジャーナル支持部に隣接して該ジャーナ支持部より太い嵌合部が設けられ、前記カムキャリアおよびカムキャップには、前記軸受部に隣接して前記嵌合部が嵌合される被嵌合部が設けられ、前記ジャーナル軸部の外面と前記支持部の内面とのクリアランスより、前記嵌合部外面と前記被嵌合部内面のクリアランスが小さく構成され、前記カムシャフト嵌合部を前記カムキャリアおよびカムキャップ被嵌合部に嵌合させて、該カムシャフトを前記カムキャリアおよびカムキャップを介して、前記シリンダヘッドに取り付け、その後、該カムシャフトを軸方向に所定量スライドさせて、前記嵌合部を前記被嵌合部から離脱させ、この状態で、スライド規制部材を取り付けることにより、前記カムシャフトのスライドを規制するようにしている。
特許文献1に開示されている従来技術では、各支持孔の同軸度を確保することが可能となっているが、ダミーシャフトを用いてカムキャリアおよびカムキャップを取り付けてから、本来のカムシャフトに置換する作業が必要となり、組み付け作業の効率化を図ることが困難であった。また、ダミーシャフトを用いない場合においても、カムシャフトに本来不要である拡径部を設ける加工を施したり、あるいは、スライド規制部材を設けたりする必要があるため、組み付け作業の効率化を図ることが困難であった。
本発明は、係る現状の課題を鑑みてなされたものであり、エンジンの製造効率の向上および製造コストの低減を図るべく、カムハウジングをジャーナル軸部ごとのジャーナル支持部に分割する場合において、各ジャーナル支持部に形成する各支持孔の同軸度を容易かつ精度良く確保することができるカムハウジングの組み付け方法を提供することを目的としている。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、シリンダヘッドに対してカムシャフトを支持するための部品であり、前記カムシャフトの軸方向の異なる位置に形成される複数のジャーナル軸部を支持する複数のジャーナル支持部を備えるとともに、前記複数のジャーナル支持部を該複数のジャーナル支持部ごとに分割する構成のカムハウジングの組み付け方法であって、前記カムシャフトを前記複数のジャーナル支持部に形成される前記複数の支持孔で支持しつつ、前記カムハウジングを前記シリンダヘッドの所定位置に仮配置する工程と、前記複数のジャーナル軸部の各外周面と、前記複数のジャーナル軸部に対応する前記複数の支持孔の各内周面を、前記シリンダヘッドに対して設定される前記カムシャフトの設計上の軸心に対して垂直で、かつ、前記シリンダヘッドにおける前記複数のジャーナル支持部の取付面に対して平行な向きに互いを押圧させる工程と、前記各外周面と前記各内周面を押圧させながら、前記カムハウジングを前記シリンダヘッドに固定する工程と、を備えるものである。
請求項2においては、前記複数のジャーナル軸部の各外周面と、前記複数のジャーナル軸部に対応する前記複数の支持孔の各内周面を、前記シリンダヘッドに対して設定される前記カムシャフトの設計上の軸心に対して垂直で、かつ、前記シリンダヘッドにおける前記複数のジャーナル支持部の取付面に対して平行な向きに互いを押圧させる工程、および、前記各外周面と前記各内周面を押圧させながら、前記カムハウジングを前記シリンダヘッドに固定する工程を、前記カムシャフトを軸心回りに回転させながら行うものである。
請求項3においては、前記複数のジャーナル軸部の各外周面と、前記複数のジャーナル軸部に対応する前記複数の支持孔の各内周面を、前記シリンダヘッドに対して設定される前記カムシャフトの設計上の軸心に対して垂直で、かつ、前記シリンダヘッドにおける前記複数のジャーナル支持部の取付面に対して平行な向きに互いを押圧させる工程において、変位装置によって、前記複数のジャーナル支持部を、前記カムシャフトの設計上の軸心に対して垂直で、かつ、前記シリンダヘッドにおける前記複数のジャーナル支持部の取付面に対して平行な同じ向きに変位させて、前記複数の支持孔の各内周面を、前記複数のジャーナル軸部の各外周面に押圧させるものである。
請求項4においては、前記複数のジャーナル軸部の各外周面と、前記複数のジャーナル軸部に対応する前記複数の支持孔の各内周面を、前記シリンダヘッドに対して設定される前記カムシャフトの設計上の軸心に対して垂直で、かつ、前記シリンダヘッドにおける前記複数のジャーナル支持部の取付面に対して平行な向きに互いを押圧させる工程において、変位装置によって、前記カムシャフトを、該カムシャフトの設計上の軸心に対して垂直で、かつ、前記シリンダヘッドにおける前記複数のジャーナル支持部の取付面に対して平行な方向に変位させて、前記複数のジャーナル軸部の各外周面を、前記複数の支持孔の各内周面に押圧させるものである。
請求項5においては、前記カムハウジングによって二本の前記カムシャフトを支持する構成である場合において、第一の変位装置によって、一方の前記カムシャフトを、該一方のカムシャフトの設計上の軸心に対して垂直で、かつ、前記シリンダヘッドにおける前記複数のジャーナル支持部の取付面に対して平行な第一の方向に押圧するとともに、第二の変位装置によって、他方の前記カムシャフトを、該他方のカムシャフトの設計上の軸心に対して垂直で、かつ、前記シリンダヘッドにおける前記複数のジャーナル支持部の取付面に対して平行な前記第一の方向と逆向きの第二の方向に押圧させるものである。
請求項6においては、前記変位装置によって、前記カムシャフトを、該カムシャフトの設計上の軸心に対して垂直で、かつ、前記シリンダヘッドにおける前記複数のジャーナル支持部の取付面に対して平行な方向に往復変位させて、前記複数のジャーナル軸部の各外周面を、前記複数の支持孔の各内周面において相対する二方向に押圧させるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、各ジャーナル支持部がカムシャフトの軸心に直交する平面に対して傾斜した状態でシリンダヘッドに組み付けられることが防止でき、各ジャーナル支持部の支持孔の同軸度を確保することができる。
請求項2においては、回転するカムシャフトの調心作用により、より確実に、各ジャーナル支持部の支持孔の同軸度を確保することができる。
請求項3においては、簡易な変位装置を用いて、各ジャーナル支持部の支持孔の同軸度を確保することができる。
請求項4においては、簡易な変位装置を用いて、各ジャーナル支持部の支持孔の同軸度を確保することができる。
請求項5においては、簡易な変位装置を用いて、より確実に、各ジャーナル支持部の支持孔の同軸度を確保することができる。
請求項6においては、簡易な変位装置を用いて、より確実に、各ジャーナル支持部の支持孔の同軸度を確保することができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
まず始めに、本発明に係るカムハウジングの組み付け方法を適用するエンジンのシリンダヘッド部分の構成について、図1〜図3を用いて説明をする。尚、本実施形態では、2本のカムシャフトを備える4気筒のエンジンを例示して説明をするが、本発明を適用するエンジンの構成をこれに限定するものではない。
まず始めに、本発明に係るカムハウジングの組み付け方法を適用するエンジンのシリンダヘッド部分の構成について、図1〜図3を用いて説明をする。尚、本実施形態では、2本のカムシャフトを備える4気筒のエンジンを例示して説明をするが、本発明を適用するエンジンの構成をこれに限定するものではない。
図1に示す如く、本発明に係るカムハウジングの組み付け方法を適用するエンジンを構成するシリンダヘッドの一例であるシリンダヘッド1の上部には、排気弁を駆動するための第一の動弁機構を構成する第一のカムシャフトである第一カムシャフト2と、吸気弁を駆動するための第二の動弁機構を構成する第二のカムシャフトである第二カムシャフト3と、各カムシャフト2・3を支持するための部品であるカムキャリア4およびカムキャップ5により構成するカムハウジング11を備えている。
図2に示す如く、第一カムシャフト2には、第一〜第五の複数のジャーナル軸部2a・2b・2c・2d・2eを形成しており、第一ジャーナル軸部2aを、その他の第二〜第五ジャーナル軸部2b・2c・2d・2eに比して大きい外径で形成する構成としている。
また同様に、第二カムシャフト3には、第一〜第五の複数のジャーナル軸部3a・3b・3c・3d・3eを形成しており、第一ジャーナル軸部3aを、その他の第二〜第五ジャーナル軸部3b・3c・3d・3eに比して大きい外径で形成する構成としている。
また同様に、第二カムシャフト3には、第一〜第五の複数のジャーナル軸部3a・3b・3c・3d・3eを形成しており、第一ジャーナル軸部3aを、その他の第二〜第五ジャーナル軸部3b・3c・3d・3eに比して大きい外径で形成する構成としている。
図1および図3に示す如く、カムキャリア4は、シリンダヘッド1の上部において、各カムシャフト2・3の平行を保持しつつ回転可能に支持するための部品であるカムハウジング11のうち下側のカムハウジングを形成する部品であり、複数の独立した第一〜第五カムキャリア4a・4b・4c・4d・4eによって構成されている。
尚、本実施形態では、第二〜第五の各カムキャリア4b・4c・4d・4eは、全て同一部材としており、製造効率の向上および製造コストの低減により有利な構成としている。
尚、本実施形態では、第二〜第五の各カムキャリア4b・4c・4d・4eは、全て同一部材としており、製造効率の向上および製造コストの低減により有利な構成としている。
また、カムキャップ5は、シリンダヘッド1の上部において、各カムシャフト2・3の平行を保持しつつ回転可能に支持するための部品であるカムハウジング11のうち上側のカムハウジングを形成する部品であり、複数の独立した第一〜第五カムキャップ5a・5b・5c・5d・5eによって構成されている。
尚、本実施形態では、第二〜第五の各カムキャップ5b・5c・5d・5eは、全て同一部材としており、製造効率の向上および製造コストの低減により有利な構成としている。
尚、本実施形態では、第二〜第五の各カムキャップ5b・5c・5d・5eは、全て同一部材としており、製造効率の向上および製造コストの低減により有利な構成としている。
そして、図3に示す如く、対応する各カムキャリア4a・4b・4c・4d・4eと各カムキャップ5a・5b・5c・5d・5eを一体化することによって、複数のジャーナル支持部6・7・8・9・10を形成する構成としている。
第一ジャーナル支持部6は、第一カムキャリア4aと第一カムキャップ5aを、ボルトを用いて締結することに形成される。そして、各部材4a・5aの合わせ面において、各カムシャフト2・3の各第一ジャーナル軸部2a・3aを支持するための孔部である二つの支持孔6a・6bを形成している。
各支持孔6a・6bは、対応する各第一ジャーナル軸部2a・3aの外径に略一致する(但し、やや大きい)内径に形成されている。
各支持孔6a・6bは、対応する各第一ジャーナル軸部2a・3aの外径に略一致する(但し、やや大きい)内径に形成されている。
第二ジャーナル支持部7は、第二カムキャリア4bと第二カムキャップ5bを、ボルトを用いて締結することに形成される。そして、各部材4b・5bの合わせ面において、各カムシャフト2・3の各第二ジャーナル軸部2b・3bを支持するための孔部である二つの支持孔7a・7bを形成している。
各支持孔7a・7bは、対応する各第二ジャーナル軸部2b・3bの外径に略一致する(但し、やや大きい)内径に形成されている。
各支持孔7a・7bは、対応する各第二ジャーナル軸部2b・3bの外径に略一致する(但し、やや大きい)内径に形成されている。
第三ジャーナル支持部8は、第三カムキャリア4cと第三カムキャップ5cを、ボルトを用いて締結することに形成される。そして、各部材4c・5cの合わせ面において、各カムシャフト2・3の各第三ジャーナル軸部2c・3cを支持するための孔部である二つの支持孔8a・8bを形成している。
各支持孔8a・8bは、対応する各第三ジャーナル軸部2c・3cの外径に略一致する(但し、やや大きい)内径に形成されている。
各支持孔8a・8bは、対応する各第三ジャーナル軸部2c・3cの外径に略一致する(但し、やや大きい)内径に形成されている。
第四ジャーナル支持部9は、第四カムキャリア4dと第四カムキャップ5dを、ボルトを用いて締結することに形成される。そして、各部材4d・5dの合わせ面において、各カムシャフト2・3の各第四ジャーナル軸部2d・3dを支持するための孔部である二つの支持孔9a・9bを形成している。
各支持孔9a・9bは、対応する各第四ジャーナル軸部2d・3dの外径に略一致する(但し、やや大きい)内径に形成されている。
各支持孔9a・9bは、対応する各第四ジャーナル軸部2d・3dの外径に略一致する(但し、やや大きい)内径に形成されている。
第五ジャーナル支持部10は、第五カムキャリア4eと第五カムキャップ5eを、ボルトを用いて締結することに形成される。そして、各部材4e・5eの合わせ面において、各カムシャフト2・3の各第五ジャーナル軸部2e・3eを支持するための孔部である二つの支持孔10a・10bを形成している。
各支持孔10a・10bは、対応する各第五ジャーナル軸部2e・3eの外径に略一致する(但し、やや大きい)内径に形成されている。
各支持孔10a・10bは、対応する各第五ジャーナル軸部2e・3eの外径に略一致する(但し、やや大きい)内径に形成されている。
そして、このような独立した複数の各ジャーナル支持部6・7・8・9・10によって、シリンダヘッド1の上部において、各カムシャフト2・3の平行を保持しつつ回転可能に支持するための部品であるカムハウジング11を形成する構成としている。
各ジャーナル支持部6・7・8・9・10は、シリンダヘッド1上面のそれぞれの所定位置に配置され、ボルトを用いて締結することによって固定される。
尚、本実施形態では、第二〜第五の各ジャーナル支持部7・8・9・10は、全て同一の構成としており、製造効率の向上および製造コストの低減により有利な構成としている。
各ジャーナル支持部6・7・8・9・10は、シリンダヘッド1上面のそれぞれの所定位置に配置され、ボルトを用いて締結することによって固定される。
尚、本実施形態では、第二〜第五の各ジャーナル支持部7・8・9・10は、全て同一の構成としており、製造効率の向上および製造コストの低減により有利な構成としている。
尚、本実施形態では、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10において、それぞれ二つの各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bを形成しており、二本の各カムシャフト2・3をまとめて支持する態様のカムハウジング11を例示して説明をしているが、一つのジャーナル支持部において、一つの支持孔のみが形成されており、一本のカムシャフトのみを支持する構成のカムハウジングに対して、本発明を適用することも可能であり、本発明を適用するカムハウジングによって支持するカムシャフトの本数をこれに限定するものではない。
次に、本発明に係るカムハウジングの組み付け方法について、図4〜図12を用いて説明をする。尚、以下の説明で用いる各図は、説明の便宜上、平面図においてカムキャップ5を透過して各カムシャフト2・3が視認できる態様として図示している。
図4(a)(b)に示す如く、カムハウジング11によって第一カムシャフト2を支持している状態において、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aと各ジャーナル軸部2a・2b・2c・2d・2eの間には、所定のクリアランス(隙間)を設定している。
第一カムシャフト2のシリンダヘッド1に対する設計上の配置位置における軸心は、軸心X1として設定されており、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの軸心もこの軸心X1に略一致するように設定される。
第一カムシャフト2のシリンダヘッド1に対する設計上の配置位置における軸心は、軸心X1として設定されており、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの軸心もこの軸心X1に略一致するように設定される。
また同様に、カムハウジング11によってカムシャフト3を支持している状態において、各支持孔6b・7b・8b・9b・10bと各ジャーナル軸部3a・3b・3c・3d・3eの間には、所定のクリアランス(隙間)を設定している。
カムシャフト3のシリンダヘッド1に対する設計上の配置位置における軸心は、軸心X2として設定されており、各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの軸心もこの軸心X2に略一致するように設定される。
カムシャフト3のシリンダヘッド1に対する設計上の配置位置における軸心は、軸心X2として設定されており、各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの軸心もこの軸心X2に略一致するように設定される。
本発明の適用に係るカムハウジング11は、独立した複数の各ジャーナル支持部6・7・8・9・10によって構成しているため、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10は各カムシャフト2・3に対してクリアランスの範囲でそれぞれ個別に変位することが許容されている。
このため、シリンダヘッド1に対して各ジャーナル支持部6・7・8・9・10を成り行きで組み付けていくと、平面視において、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10が互いに平行でない状態で組み付けられてしまう。このため、独立した複数の各ジャーナル支持部6・7・8・9・10によって構成するカムハウジング11では、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を確保することが困難となっていた。
そこで、カムハウジング11に本発明に係るカムハウジングの組み付け方法を適用することによって、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を容易に確保することが可能になる。
このため、シリンダヘッド1に対して各ジャーナル支持部6・7・8・9・10を成り行きで組み付けていくと、平面視において、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10が互いに平行でない状態で組み付けられてしまう。このため、独立した複数の各ジャーナル支持部6・7・8・9・10によって構成するカムハウジング11では、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を確保することが困難となっていた。
そこで、カムハウジング11に本発明に係るカムハウジングの組み付け方法を適用することによって、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を容易に確保することが可能になる。
まず、本発明の第一の実施形態に係るカムハウジングの組み付け方法について、図5および図6を用いて説明をする。
本発明の第一の実施形態に係るカムハウジングの組み付け方法では、カムハウジング11の組み付け工程において、カムハウジング11を所定の方向に変位させることができる変位装置と、各カムシャフト2・3を所定の軸心方向とした状態で保持することができる保持装置を使用する構成としている。
本発明の第一の実施形態に係るカムハウジングの組み付け方法では、カムハウジング11の組み付け工程において、カムハウジング11を所定の方向に変位させることができる変位装置と、各カムシャフト2・3を所定の軸心方向とした状態で保持することができる保持装置を使用する構成としている。
(シリンダヘッド仮配置工程)
図5に示す如く、本発明の第一の実施形態に係るカムハウジングの組み付け方法では、まず始めに、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bにおいて、各カムシャフト2・3の各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eを支持しつつ、カムハウジング11をシリンダヘッド1の取付面1aの所定位置に仮配置する(STEP−101)。
尚、ここで言う仮配置とは、シリンダヘッド1に対してカムハウジング11を固定するためのボルトを弛めた状態であり、ボルトとボルト孔との間に設定されたクリアランスの範囲で、シリンダヘッド1に対してカムハウジング11が変位可能な状態で所定の位置に配置されることを意味している。
図5に示す如く、本発明の第一の実施形態に係るカムハウジングの組み付け方法では、まず始めに、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bにおいて、各カムシャフト2・3の各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eを支持しつつ、カムハウジング11をシリンダヘッド1の取付面1aの所定位置に仮配置する(STEP−101)。
尚、ここで言う仮配置とは、シリンダヘッド1に対してカムハウジング11を固定するためのボルトを弛めた状態であり、ボルトとボルト孔との間に設定されたクリアランスの範囲で、シリンダヘッド1に対してカムハウジング11が変位可能な状態で所定の位置に配置されることを意味している。
(カムシャフト保持工程)
次に、図6(a)に示す如く、各カムシャフト2・3を、保持装置13・14によって保持させる(STEP−102)。
保持装置13は、第一カムシャフト2を設計上の軸心X1に対して平行に保持することができる装置であり、第一カムシャフト2を保持するためのチャック13aを備えるものである。
また同様に、保持装置14は、第二カムシャフト3を設計上の軸心X2に対して平行に保持することができる装置であり、第二カムシャフト3を保持するためのチャック14aを備えるものである。
次に、図6(a)に示す如く、各カムシャフト2・3を、保持装置13・14によって保持させる(STEP−102)。
保持装置13は、第一カムシャフト2を設計上の軸心X1に対して平行に保持することができる装置であり、第一カムシャフト2を保持するためのチャック13aを備えるものである。
また同様に、保持装置14は、第二カムシャフト3を設計上の軸心X2に対して平行に保持することができる装置であり、第二カムシャフト3を保持するためのチャック14aを備えるものである。
そして、各保持装置13・14によって、各カムシャフト2・3を各チャック13a・14aによって保持することによって、各カムシャフト2・3を、設計上の軸心X1・X2に対して平行に(即ち、各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの所望する軸心方向に対して平行に)保持することができる構成としている。また、各保持装置13・14によって、各カムシャフト2・3を各チャック13a・14aによって保持するときの各カムシャフト2・3の軸間距離は、設計上の軸心X1・X2の軸間距離に一致させるのが望ましい。
尚、本実施形態では、各カムシャフト2・3に対応する各保持装置13・14を備える構成としているが、保持装置をいずれか一方のカムシャフトに対してのみ(即ち、保持装置13か保持装置14のいずれか一方)備える構成とすることも可能である。
尚、本実施形態では、各カムシャフト2・3に対応する各保持装置13・14を備える構成としているが、保持装置をいずれか一方のカムシャフトに対してのみ(即ち、保持装置13か保持装置14のいずれか一方)備える構成とすることも可能である。
(押圧工程)
次に、各保持装置13・14によって、各カムシャフト2・3を、各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの所望する軸心方向に対して平行に保持した状態で、変位装置15によって、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10(即ち、カムハウジング11)を、各カムシャフト2・3の設計上の各軸心X1・X2に対して垂直で、かつ、シリンダヘッド1におけるカムハウジング11の取付面1aに平行な向きに変位させる(STEP−103)。
次に、各保持装置13・14によって、各カムシャフト2・3を、各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの所望する軸心方向に対して平行に保持した状態で、変位装置15によって、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10(即ち、カムハウジング11)を、各カムシャフト2・3の設計上の各軸心X1・X2に対して垂直で、かつ、シリンダヘッド1におけるカムハウジング11の取付面1aに平行な向きに変位させる(STEP−103)。
このときの各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の変位量は、各カムシャフト2・3と各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの間で設定しているクリアランスの量以上としている。
変位装置15は、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10を各カムシャフト2・3の設計上の軸心X1・X2に対して垂直な方向に押圧して変位させることができる装置であり、例えば、往復方向に変位する部位を備える装置(例えば、アクチュエータや油圧シリンダ等)によって構成することができる。
これにより、図6(b)に示す如く、各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの各内周面によって、対応する各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eを、各カムシャフト2・3の設計上の軸心X1・X2に対して垂直な方向で、かつ、シリンダヘッド1におけるカムハウジング11の取付面1aに平行な方向に押圧させることができる。
このとき、各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの各内周面は、対応する各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eの各外周面に沿うようになるため、平面視における各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の角度が、各カムシャフト2・3の設計上の軸心X1・X2と各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの軸心が略平行となるように修正される。
これにより、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を確保することができる。
これにより、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を確保することができる。
尚、本実施形態において示すシリンダヘッド1(エンジン)は、水平方向に取付面1aが形成されている場合を例示しているが、本発明の適用に係るエンジンの構成をこれに限定するものではなく、例えば、取付面1aが水平方向に対して傾斜している場合(例えば、所謂V型エンジンである場合等)であっても、取付面1aを基準として、その取付面1aに対して平行に各ジャーナル支持部6・7・8・9・10を押圧することによって、本発明に係るカムハウジングの組み付け方法を適用することができる。
(シリンダヘッド固定工程)
そして、図5に示す如く、各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの各内周面によって、対応する各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eの各外周面を各カムシャフト2・3の設計上の軸心X1・X2に対して垂直な方向に押圧した状態(即ち、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を確保した状態)でボルト等を締結することにより、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10をシリンダヘッド1に対して固定して、カムハウジング11の組み付け工程を完了する(STEP−104)。
そして、図5に示す如く、各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの各内周面によって、対応する各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eの各外周面を各カムシャフト2・3の設計上の軸心X1・X2に対して垂直な方向に押圧した状態(即ち、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を確保した状態)でボルト等を締結することにより、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10をシリンダヘッド1に対して固定して、カムハウジング11の組み付け工程を完了する(STEP−104)。
即ち、本発明の第一の実施形態に係るカムハウジングの組み付け方法においては、各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eの各外周面と、各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eに対応する各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの各内周面を、各カムシャフト2・3の設計上の軸心X1・X2に対して垂直で、かつ、シリンダヘッド1における各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の取付面1aに対して平行な向きに互いを押圧させる工程(即ち、押圧工程)において、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10を、各カムシャフト2・3の軸心X1・X2に対して垂直で、かつ、シリンダヘッド1における各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の取付面1aに対して平行な同じ向きに変位させて、各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの各内周面を、前記各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eに押圧させるものである。
このような構成により、簡易な変位装置15を用いて、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を確保することができる。
このような構成により、簡易な変位装置15を用いて、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を確保することができる。
次に、本発明の第二の実施形態に係るカムハウジングの組み付け方法について、図7および図8を用いて説明をする。
本発明の第二の実施形態に係るカムハウジングの組み付け方法では、カムハウジング11の組み付け工程において、カムハウジング11を所定の方向に変位させることができる変位装置と、各カムシャフト2・3を軸心回りに回転させることができる保持装置を使用する構成としている。
本発明の第二の実施形態に係るカムハウジングの組み付け方法では、カムハウジング11の組み付け工程において、カムハウジング11を所定の方向に変位させることができる変位装置と、各カムシャフト2・3を軸心回りに回転させることができる保持装置を使用する構成としている。
(シリンダヘッド仮配置工程)
図7に示す如く、本発明の第二の実施形態に係るカムハウジングの組み付け方法では、まず始めに、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bにおいて、各カムシャフト2・3の各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eを支持しつつ、カムハウジング11をシリンダヘッド1の取付面1aの所定位置に仮配置する(STEP−201)。
図7に示す如く、本発明の第二の実施形態に係るカムハウジングの組み付け方法では、まず始めに、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bにおいて、各カムシャフト2・3の各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eを支持しつつ、カムハウジング11をシリンダヘッド1の取付面1aの所定位置に仮配置する(STEP−201)。
(カムシャフト保持工程)
次に、図8(a)に示すように、各カムシャフト2・3を、保持装置16・17によって保持させる(STEP−202)。
保持装置16は、第一カムシャフト2を設計上の軸心X1に対して平行に保持するとともに、第一カムシャフト2を軸心回りに回転させることができる装置であり、第一カムシャフト2を保持するためのチャック16aと、設計上の軸心X1に対して平行な駆動軸16bを備えるものである。
また同様に、保持装置17は、第二カムシャフト3を設計上の軸心X2に対して平行に保持するとともに、第二カムシャフト3を軸心回りに回転させることができる装置であり、第一カムシャフト2を保持するためのチャック17aと、設計上の軸心X2に対して平行な駆動軸17bを備えるものである。
次に、図8(a)に示すように、各カムシャフト2・3を、保持装置16・17によって保持させる(STEP−202)。
保持装置16は、第一カムシャフト2を設計上の軸心X1に対して平行に保持するとともに、第一カムシャフト2を軸心回りに回転させることができる装置であり、第一カムシャフト2を保持するためのチャック16aと、設計上の軸心X1に対して平行な駆動軸16bを備えるものである。
また同様に、保持装置17は、第二カムシャフト3を設計上の軸心X2に対して平行に保持するとともに、第二カムシャフト3を軸心回りに回転させることができる装置であり、第一カムシャフト2を保持するためのチャック17aと、設計上の軸心X2に対して平行な駆動軸17bを備えるものである。
そして、各保持装置16・17によって、各カムシャフト2・3を各チャック16a・17aによって保持した状態で、各駆動軸16b・17bを回転させることにより、各カムシャフト2・3を、設計上の軸心X1・X2に対して平行(即ち、各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの所望する軸心方向に対して平行)な軸心回りに各カムシャフト2・3を回転させつつ、保持することができる構成としている。
尚、本実施形態では、各カムシャフト2・3に対応する各保持装置16・17を備える構成としているが、保持装置をいずれか一方のカムシャフトに対してのみ(即ち、保持装置16か保持装置17のいずれか一方)備える構成とすることも可能である。
尚、本実施形態では、各カムシャフト2・3に対応する各保持装置16・17を備える構成としているが、保持装置をいずれか一方のカムシャフトに対してのみ(即ち、保持装置16か保持装置17のいずれか一方)備える構成とすることも可能である。
(押圧工程)
次に、各保持装置16・17によって、各カムシャフト2・3を、各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの所望する軸心に対して平行な軸心回りに回転させつつ保持した状態で、変位装置15によって、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10(即ち、カムハウジング11)を、各カムシャフト2・3の設計上の軸心X1・X2に対して垂直で、かつ、シリンダヘッド1におけるカムハウジング11の取付面1aに平行な向きに変位させる(STEP−203)。
次に、各保持装置16・17によって、各カムシャフト2・3を、各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの所望する軸心に対して平行な軸心回りに回転させつつ保持した状態で、変位装置15によって、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10(即ち、カムハウジング11)を、各カムシャフト2・3の設計上の軸心X1・X2に対して垂直で、かつ、シリンダヘッド1におけるカムハウジング11の取付面1aに平行な向きに変位させる(STEP−203)。
このときの各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の変位量は、各カムシャフト2・3と各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの間で設定しているクリアランスの量以上としている。
これにより、図8(b)に示す如く、各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの各内周面によって、対応する各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eを、各カムシャフト2・3の設計上の軸心X1・X2に対して垂直な方向で、かつ、シリンダヘッド1におけるカムハウジング11の取付面1aに平行な方向に押圧させることができる。
このとき、各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの各内周面は、対応する各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eの各外周面に沿うようになるため、平面視における各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の角度が、各カムシャフト2・3の軸心X1・X2と各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの軸心が略平行となるように修正される。
さらに本実施形態では、各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの各内周面によって、対応する各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eを押圧するときに、各カムシャフト2・3を軸心回りに回転させた状態としている。
このため、各カムシャフト2・3による調心作用が生じて、より確実に、各カムシャフト2・3の軸心X1・X2に対する各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の角度を、各カムシャフト2・3の軸心X1・X2と各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの軸心が略平行となるように修正することができる。
これにより、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度が、より確実に確保することができる。
このため、各カムシャフト2・3による調心作用が生じて、より確実に、各カムシャフト2・3の軸心X1・X2に対する各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の角度を、各カムシャフト2・3の軸心X1・X2と各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの軸心が略平行となるように修正することができる。
これにより、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度が、より確実に確保することができる。
(シリンダヘッド固定工程)
そして、図7に示す如く、各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの各内周面によって、対応する各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eの各外周面を各カムシャフト2・3の設計上の軸心X1・X2に対して垂直な方向に押圧した状態(即ち、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を確保した状態)でボルト等を締結することにより、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10をシリンダヘッド1に対して固定して、カムハウジング11の組み付け工程を完了する(STEP−204)。
そして、図7に示す如く、各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの各内周面によって、対応する各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eの各外周面を各カムシャフト2・3の設計上の軸心X1・X2に対して垂直な方向に押圧した状態(即ち、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を確保した状態)でボルト等を締結することにより、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10をシリンダヘッド1に対して固定して、カムハウジング11の組み付け工程を完了する(STEP−204)。
即ち、本発明の第二の実施形態に係るカムハウジングの組み付け方法においては、押圧工程、および、シリンダヘッド固定工程を、各カムシャフト2・3を回転させながら行うものである。
このような構成により、回転する各カムシャフト2・3の調心作用により、より確実に、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を確保することができる。
このような構成により、回転する各カムシャフト2・3の調心作用により、より確実に、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を確保することができる。
尚、本実施形態では、変位装置15によって、カムハウジング11を一方向に変位させる態様としているが、変位装置15によって、カムハウジング11を往復変位させる構成として、各カムシャフト2・3を回転させるとともに、カムハウジング11を往復変位させつつ、シリンダヘッド1にカムハウジング11を組み付けることも可能である。
次に、本発明の第三の実施形態に係るカムハウジングの組み付け方法について、図9〜図12を用いて説明をする。
本発明の第三の実施形態に係るカムハウジングの組み付け方法では、二本の各カムシャフト2・3を支持するカムハウジング11の組み付け工程において、各カムシャフト2・3を変位させることができる保持装置のみを使用する構成としている。
本発明の第三の実施形態に係るカムハウジングの組み付け方法では、二本の各カムシャフト2・3を支持するカムハウジング11の組み付け工程において、各カムシャフト2・3を変位させることができる保持装置のみを使用する構成としている。
(シリンダヘッド仮配置工程)
図9に示す如く、本発明の第三の実施形態に係るカムハウジングの組み付け方法では、まず始めに、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bにおいて、二本の各カムシャフト2・3の各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eを支持しつつ、カムハウジング11をシリンダヘッド1の取付面1aの所定位置に仮配置する(STEP−301)。
図9に示す如く、本発明の第三の実施形態に係るカムハウジングの組み付け方法では、まず始めに、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bにおいて、二本の各カムシャフト2・3の各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eを支持しつつ、カムハウジング11をシリンダヘッド1の取付面1aの所定位置に仮配置する(STEP−301)。
(カムシャフト保持工程)
次に、図10(a)に示す如く、各カムシャフト2・3を、保持装置18・19によって保持させる(STEP−302)。
保持装置18は、第一カムシャフト2を所定の軸心方向に向けた状態で保持するとともに、第一カムシャフト2を所定の方向に変位させることができる装置であり、第一カムシャフト2を保持するためのチャック18aと、該チャック18aを所定の方向に変位させることができる変位装置18bを備えるものである。
また同様に、保持装置19は、第二カムシャフト3を所定の軸心方向に向けた状態で保持するとともに、第二カムシャフト3を所定の方向に変位させることができる装置であり、第二カムシャフト3を保持するためのチャック19aと、該チャック19aを所定の方向に変位させることができる変位装置19bを備えるものである。
次に、図10(a)に示す如く、各カムシャフト2・3を、保持装置18・19によって保持させる(STEP−302)。
保持装置18は、第一カムシャフト2を所定の軸心方向に向けた状態で保持するとともに、第一カムシャフト2を所定の方向に変位させることができる装置であり、第一カムシャフト2を保持するためのチャック18aと、該チャック18aを所定の方向に変位させることができる変位装置18bを備えるものである。
また同様に、保持装置19は、第二カムシャフト3を所定の軸心方向に向けた状態で保持するとともに、第二カムシャフト3を所定の方向に変位させることができる装置であり、第二カムシャフト3を保持するためのチャック19aと、該チャック19aを所定の方向に変位させることができる変位装置19bを備えるものである。
そして、各保持装置18・19によって、各カムシャフト2・3を各チャック18a・19aによって保持することによって、各カムシャフト2・3を、設計上の軸心X1・X2に対して平行に(即ち、各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの所望する軸心方向に対して平行に)保持することができる構成としている。尚、各変位装置18b・19bは、往復方向に変位する部位を備える装置(例えば、アクチュエータや油圧シリンダ等)によって構成することができる。
(押圧工程)
次に、各チャック18a・19aによって、各カムシャフト2・3を、各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの所望する軸心方向に対して平行に保持しつつ、変位装置18bによって、第一カムシャフト2を、該第一カムシャフト2の軸心X1に対して垂直で、かつ、シリンダヘッド1におけるカムハウジング11の取付面1aに平行な向きである矢印Pの方向に変位させるとともに、変位装置19bによって、第二カムシャフト3を、該第二カムシャフト3の軸心X2に対して垂直で、かつ、シリンダヘッド1におけるカムハウジング11の取付面1aに平行な向きである矢印Qの方向に変位させる(STEP−303)。
尚、ここでは、各カムシャフト2・3の変位方向である矢印PおよびQの各方向は、図10(a)(b)に示すように、互いに相対する外側向きの変位方向としている。
次に、各チャック18a・19aによって、各カムシャフト2・3を、各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの所望する軸心方向に対して平行に保持しつつ、変位装置18bによって、第一カムシャフト2を、該第一カムシャフト2の軸心X1に対して垂直で、かつ、シリンダヘッド1におけるカムハウジング11の取付面1aに平行な向きである矢印Pの方向に変位させるとともに、変位装置19bによって、第二カムシャフト3を、該第二カムシャフト3の軸心X2に対して垂直で、かつ、シリンダヘッド1におけるカムハウジング11の取付面1aに平行な向きである矢印Qの方向に変位させる(STEP−303)。
尚、ここでは、各カムシャフト2・3の変位方向である矢印PおよびQの各方向は、図10(a)(b)に示すように、互いに相対する外側向きの変位方向としている。
このときの各カムシャフト2・3の変位量は、各カムシャフト2・3と各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの間で設定しているクリアランスの量以上としている。
これにより、図10(b)に示す如く、各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eの各外周面によって、対応する各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの各内周面を、各カムシャフト2・3の設計上の軸心X1・X2に対して垂直な方向で、かつ、シリンダヘッド1におけるカムハウジング11の取付面1aに平行な方向に押圧させることができる。
このとき、各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの各内周面は、対応する各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eの各外周面に沿うようになるため、平面視における各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の角度が、各カムシャフト2・3の軸心X1・X2と各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの軸心が略平行となるように修正される。
これにより、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を確保することができる。
これにより、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を確保することができる。
このように、発明の第三の実施形態に係るカムハウジングの組み付け方法は、各カムシャフト2・3を変位させる各変位装置18b・19bを備えた各保持装置18・19のみによって実現することができ、前述した第一および第二の実施形態に係るカムハウジングの組み付け方法のように、各ジャーナル支持部を押圧するための変位装置と、各カムシャフトを保持するための保持装置を必要とする構成に比して、簡易な装置構成で、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を、確実に確保することができる。
(シリンダヘッド固定工程)
そして、図9に示す如く、各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eの各外周面によって、対応する各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの各内周面を押圧した状態(即ち、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を確保した状態)でボルト等を締結することにより、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10をシリンダヘッド1に対して固定して、カムハウジング11の組み付け工程を完了する(STEP−304)。
そして、図9に示す如く、各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eの各外周面によって、対応する各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの各内周面を押圧した状態(即ち、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を確保した状態)でボルト等を締結することにより、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10をシリンダヘッド1に対して固定して、カムハウジング11の組み付け工程を完了する(STEP−304)。
即ち、本発明の第三の実施形態に係るカムハウジングの組み付け方法においては、各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eの各外周面と、各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eに対応する各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの各内周面を、各カムシャフト2・3の設計上の軸心X1・X2に対して垂直で、かつ、シリンダヘッド1における各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の取付面1aに対して平行な向きに互いを押圧させる工程(即ち、押圧工程)において、変位装置18b・19bによって、各カムシャフト2・3を、該各カムシャフト2・3の設計上の軸心X1・X2に対して垂直で、かつ、シリンダヘッド1における各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の取付面1aに対して平行な方向(即ち、矢印PおよびQの方向)に変位させて、各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eの各外周面を、各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの各内周面に押圧させるものである。
このような構成により、簡易な変位装置18b・19bを用いて、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を確保することができる。
このような構成により、簡易な変位装置18b・19bを用いて、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を確保することができる。
尚、本実施形態では、各保持装置18・19によって、各カムシャフト2・3を回転させずにシリンダヘッド1にカムハウジング11を組み付ける構成としているが、保持装置18・19が備えるチャック18a・19aが図示しない駆動軸等によって回転駆動される構成として、各カムシャフト2・3を回転させつつ、シリンダヘッド1にカムハウジング11を組み付ける構成とすることも可能であり、これにより、より確実に、各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を確保することができる。
また、各カムシャフト2・3の変位方向は、図10(a)(b)に示すように、互いに相対する外側向きの変位方向とする場合に限られず、図11(a)(b)に示すように、変位装置18bによって、第一カムシャフト2を、該第一カムシャフト2の設計上の軸心X1に対して垂直で、かつ、シリンダヘッド1におけるカムハウジング11の取付面1aに平行な内側向きである矢印Qの方向に変位させるとともに、変位装置19bによって、第二カムシャフト3を、該第二カムシャフト3の設計上の軸心X2に対して垂直で、かつ、シリンダヘッド1におけるカムハウジング11の取付面1aに平行な内側向きである矢印Pの方向に変位させて、互いに相対する内側向きの変位方向とすることも可能である。
即ち、本発明の第三の実施形態に係るカムハウジングの組み付け方法においては、カムハウジング11によって二本の各カムシャフト2・3を支持する構成である場合には、押圧工程において、変位装置18bによって、一方の第一カムシャフト2を、該一方の第一カムシャフト2の軸心X1に対して垂直な方向で、かつ、シリンダヘッド1における各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の取付面1aに対して平行な第一の方向(例えば、矢印Pの方向)に押圧するとともに、変位装置19bによって、他方のカムシャフト3を、該他方のカムシャフト3の軸心X2に対して垂直な方向で、かつ、シリンダヘッド1における各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の取付面1aに対して平行な前記第一の方向と逆向きの第二の方向(この場合、矢印Qの方向)に押圧させるものである。
このような構成により、簡易な変位装置18b・19bを用いて、より確実に、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を確保することができる。
このような構成により、簡易な変位装置18b・19bを用いて、より確実に、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を確保することができる。
さらに、各カムシャフト2・3を変位させる態様は、図10および図11に示すように、一定の方向(矢印Pあるいは矢印Qの方向)に変位させる態様に限られず、図12(a)(b)に示すように、各カムシャフト2・3を矢印PおよびQの各方向に往復変位させる態様とすることも可能である。この場合、互いの変位方向が常に逆向きとなるようにしている。
またこの場合、少なくとも一回以上、各カムシャフト2・3を往復変位させて、各カムシャフト2・3によって相対する二方向に各ジャーナル支持部6・7・8・9・10を押圧した後に、各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eの各外周面によって、対応する各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの各内周面を矢印Pあるいは矢印Qの方向に押圧する状態に保持する。
またこの場合、少なくとも一回以上、各カムシャフト2・3を往復変位させて、各カムシャフト2・3によって相対する二方向に各ジャーナル支持部6・7・8・9・10を押圧した後に、各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eの各外周面によって、対応する各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの各内周面を矢印Pあるいは矢印Qの方向に押圧する状態に保持する。
即ち、本発明の第三の実施形態に係るカムハウジングの組み付け方法においては、押圧工程において、変位装置18b・19bによって、各カムシャフト2・3を、該各カムシャフト2・3の軸心X1・X2に対して垂直で、かつ、シリンダヘッド1における各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の取付面1aに対して平行な方向(矢印Pおよび矢印Qの方向)に往復変位させて、各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eの各外周面を、各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの各内周面に相対する二方向(矢印Pおよび矢印Qの方向)に押圧させるものである。
このような構成により、簡易な変位装置18b・19bを用いて、より確実に、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を確保することができる。
このような構成により、簡易な変位装置18b・19bを用いて、より確実に、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を確保することができる。
尚、本実施形態では、各カムシャフト2・3にそれぞれ対応する各保持装置18・19を備える構成としているが、各カムシャフト2・3を往復変位させる態様とする場合には、保持装置をいずれか一方のカムシャフトに対してのみ(即ち、保持装置18か保持装置19のいずれか一方)備える構成とすることも可能である。
即ち、本発明の第一〜第三実施形態に係るカムハウジングの組み付け方法においては、シリンダヘッド1に対して各カムシャフト2・3を支持するための部品であり、各カムシャフト2・3の軸方向の異なる位置に形成される複数の各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eを支持する複数の各ジャーナル支持部6・7・8・9・10を備えるとともに、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10を該各ジャーナル支持部6・7・8・9・10ごとに分割する構成のカムハウジング11の組み付け方法であって、各カムシャフト2・3を各ジャーナル支持部6・7・8・9・10に形成される前記複数の各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bで支持しつつ、カムハウジング11をシリンダヘッド1の所定位置(取付面1a)に仮配置する工程(即ち、シリンダヘッド仮配置工程)と、各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eの各外周面と、各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eに対応する各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの各内周面を、各カムシャフト2・3の軸心X1・X2に対して垂直で、かつ、シリンダヘッド1における各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の取付面1aに対して平行な向きに互いを押圧させる工程(即ち、押圧工程)と、各ジャーナル軸部2a・3a、2b・3b、2c・3c、2d・3d、2e・3eの各外周面と各支持孔6a・6b、7a・7b、8a・8b、9a・9b、10a・10bの各内周面を押圧させながら、カムハウジング11をシリンダヘッド1に固定する工程(即ち、シリンダヘッド固定工程)と、を備えるものである。
このような構成により、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10が各カムシャフト2・3の軸心X1・X2に直交する平面に対して傾斜した状態でシリンダヘッド1に組み付けられることが防止でき、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を確保することができる。
このような構成により、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10が各カムシャフト2・3の軸心X1・X2に直交する平面に対して傾斜した状態でシリンダヘッド1に組み付けられることが防止でき、各ジャーナル支持部6・7・8・9・10の各支持孔6a・7a・8a・9a・10aの同軸度および各支持孔6b・7b・8b・9b・10bの同軸度を確保することができる。
1 シリンダヘッド
2 第一カムシャフト
2a 第一ジャーナル軸部
2b 第二ジャーナル軸部
2c 第三ジャーナル軸部
2d 第四ジャーナル軸部
2e 第五ジャーナル軸部
3 第二カムシャフト
3a 第一ジャーナル軸部
3b 第二ジャーナル軸部
3c 第三ジャーナル軸部
3d 第四ジャーナル軸部
3e 第五ジャーナル軸部
4 カムキャリア
5 カムキャップ
6 第一ジャーナル支持部
6a 支持孔
6b 支持孔
7 第二ジャーナル支持部
7a 支持孔
7b 支持孔
8 第三ジャーナル支持部
8a 支持孔
8b 支持孔
9 第四ジャーナル支持部
9a 支持孔
9b 支持孔
10 第五ジャーナル支持部
10a 支持孔
10b 支持孔
11 カムハウジング
2 第一カムシャフト
2a 第一ジャーナル軸部
2b 第二ジャーナル軸部
2c 第三ジャーナル軸部
2d 第四ジャーナル軸部
2e 第五ジャーナル軸部
3 第二カムシャフト
3a 第一ジャーナル軸部
3b 第二ジャーナル軸部
3c 第三ジャーナル軸部
3d 第四ジャーナル軸部
3e 第五ジャーナル軸部
4 カムキャリア
5 カムキャップ
6 第一ジャーナル支持部
6a 支持孔
6b 支持孔
7 第二ジャーナル支持部
7a 支持孔
7b 支持孔
8 第三ジャーナル支持部
8a 支持孔
8b 支持孔
9 第四ジャーナル支持部
9a 支持孔
9b 支持孔
10 第五ジャーナル支持部
10a 支持孔
10b 支持孔
11 カムハウジング
Claims (6)
- シリンダヘッドに対してカムシャフトを支持するための部品であり、前記カムシャフトの軸方向の異なる位置に形成される複数のジャーナル軸部を支持する複数のジャーナル支持部を備えるとともに、前記複数のジャーナル支持部を該複数のジャーナル支持部ごとに分割する構成のカムハウジングの組み付け方法であって、
前記カムシャフトを前記複数のジャーナル支持部に形成される前記複数の支持孔で支持しつつ、前記カムハウジングを前記シリンダヘッドの所定位置に仮配置する工程と、
前記複数のジャーナル軸部の各外周面と、
前記複数のジャーナル軸部に対応する前記複数の支持孔の各内周面を、
前記シリンダヘッドに対して設定される前記カムシャフトの設計上の軸心に対して垂直で、かつ、前記シリンダヘッドにおける前記複数のジャーナル支持部の取付面に対して平行な向きに互いを押圧させる工程と、
前記各外周面と前記各内周面を押圧させながら、前記カムハウジングを前記シリンダヘッドに固定する工程と、
を備える、
ことを特徴とするカムハウジングの組み付け方法。 - 前記複数のジャーナル軸部の各外周面と、
前記複数のジャーナル軸部に対応する前記複数の支持孔の各内周面を、
前記シリンダヘッドに対して設定される前記カムシャフトの設計上の軸心に対して垂直で、かつ、前記シリンダヘッドにおける前記複数のジャーナル支持部の取付面に対して平行な向きに互いを押圧させる工程、
および、前記各外周面と前記各内周面を押圧させながら、前記カムハウジングを前記シリンダヘッドに固定する工程を、
前記カムシャフトを軸心回りに回転させながら行う、
ことを特徴とする請求項1に記載のカムハウジングの組み付け方法。 - 前記複数のジャーナル軸部の各外周面と、
前記複数のジャーナル軸部に対応する前記複数の支持孔の各内周面を、
前記シリンダヘッドに対して設定される前記カムシャフトの設計上の軸心に対して垂直で、かつ、前記シリンダヘッドにおける前記複数のジャーナル支持部の取付面に対して平行な向きに互いを押圧させる工程において、
変位装置によって、
前記複数のジャーナル支持部を、
前記カムシャフトの設計上の軸心に対して垂直で、かつ、前記シリンダヘッドにおける前記複数のジャーナル支持部の取付面に対して平行な同じ向きに変位させて、
前記複数の支持孔の各内周面を、
前記複数のジャーナル軸部の各外周面に押圧させる、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカムハウジングの組み付け方法。 - 前記複数のジャーナル軸部の各外周面と、
前記複数のジャーナル軸部に対応する前記複数の支持孔の各内周面を、
前記シリンダヘッドに対して設定される前記カムシャフトの設計上の軸心に対して垂直で、かつ、前記シリンダヘッドにおける前記複数のジャーナル支持部の取付面に対して平行な向きに互いを押圧させる工程において、
変位装置によって、
前記カムシャフトを、
該カムシャフトの設計上の軸心に対して垂直で、かつ、前記シリンダヘッドにおける前記複数のジャーナル支持部の取付面に対して平行な方向に変位させて、
前記複数のジャーナル軸部の各外周面を、
前記複数の支持孔の各内周面に押圧させる、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカムハウジングの組み付け方法。 - 前記カムハウジングによって二本の前記カムシャフトを支持する構成である場合において、
第一の変位装置によって、
一方の前記カムシャフトを、
該一方のカムシャフトの設計上の軸心に対して垂直で、かつ、前記シリンダヘッドにおける前記複数のジャーナル支持部の取付面に対して平行な第一の方向に押圧するとともに、
第二の変位装置によって、
他方の前記カムシャフトを、
該他方のカムシャフトの設計上の軸心に対して垂直で、かつ、前記シリンダヘッドにおける前記複数のジャーナル支持部の取付面に対して平行な前記第一の方向と逆向きの第二の方向に押圧させる、
ことを特徴とする請求項4に記載のカムハウジングの組み付け方法。 - 前記変位装置によって、
前記カムシャフトを、
該カムシャフトの設計上の軸心に対して垂直で、かつ、前記シリンダヘッドにおける前記複数のジャーナル支持部の取付面に対して平行な方向に往復変位させて、
前記複数のジャーナル軸部の各外周面を、
前記複数の支持孔の各内周面において相対する二方向に押圧させる、
ことを特徴とする請求項4に記載のカムハウジングの組み付け方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010011456A JP2011149336A (ja) | 2010-01-21 | 2010-01-21 | カムハウジングの組み付け方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010011456A JP2011149336A (ja) | 2010-01-21 | 2010-01-21 | カムハウジングの組み付け方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2011149336A true JP2011149336A (ja) | 2011-08-04 |
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ID=44536532
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2010011456A Pending JP2011149336A (ja) | 2010-01-21 | 2010-01-21 | カムハウジングの組み付け方法 |
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Country | Link |
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-
2010
- 2010-01-21 JP JP2010011456A patent/JP2011149336A/ja active Pending
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