JP2011145028A - 氷蓄熱システム - Google Patents

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Abstract

【課題】過冷却器入口に循環する冷熱流体中の氷核を確実に融解して氷蓄熱の効率的な連続運転が行えるようにする。
【解決手段】氷蓄熱槽50の冷熱流体を循環して過冷却状態にする過冷却器53と、過冷却状態を解除して製氷する過冷却解除器54と、過冷却器53に循環する冷熱流体を加温して氷核を融解する予熱器60とを備えて夜間に氷蓄熱を行う氷蓄熱システムであって、予熱器60は、保温水槽61と、保温水槽の保温水を循環して過冷却器53入口の冷熱流体を加温する融解用熱交換器68と、昼間に冷熱負荷装置58の熱負荷と熱交換して保温水を昇温する負荷熱交換器64と、氷蓄熱時に過冷却器53入口の冷熱流体の温度に基づいて融解用熱交換器68に循環する保温水の流量を制御する制御器71と、保温水槽61内に温度境界層を形成して一定温度の保温水を取り出せるようにした仕切板とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、夜間に氷蓄熱を行い、昼間は氷蓄熱した冷熱を冷房等に利用する場合に好適な氷蓄熱システムであり、特に、過冷却器入口に循環する冷熱流体中の氷核を確実に融解して氷蓄熱を効率的に連続運転できるようにした氷蓄熱システムに関する。
従来の冷房用等に用いられる氷蓄熱装置としては、特許文献1に示すものが提案されている。図6は特許文献1の氷蓄熱装置の構成を示したもので、12は氷蓄熱槽であり、この氷蓄熱槽12内の冷水が冷水ポンプ13によって吸引され、過冷却器8のチューブ8a内を通る際に冷凍機によって冷却されるようになっている。この過冷却器8は冷凍機の蒸発器に相当しており、冷凍機の冷媒が過冷却器8のチューブ8a外側に循環供給されて、その冷媒の気化熱によりチューブ8a内を通る冷水を吸熱して氷点以下の過冷却温度(例えば−2℃)に冷却するようにしている。
過冷却器8で過冷却状態に冷却された冷水は、過冷却水搬送用配管22により氷蓄熱槽12に供給される。過冷却された冷水は、氷蓄熱槽12に放出される際の流速の変化、衝撃等により過冷却状態が解除され、氷16を生成しながら氷蓄熱槽12に蓄えられる。
このようにして氷蓄熱槽12内にシャーベット状の氷16を多量に蓄えて置き、冷熱の必要時は、この氷16を融解することによって得られた冷水を冷水ポンプ18により抽出して冷房等の冷熱負荷装置19に供給する。ここで放冷することにより昇温した冷水は冷水ポンプ20を経て散水ノズル21から氷16上に散水される。
図6に示すような氷蓄熱装置においては、装置を安定運転するために、過冷却器8のチューブ8a内で冷水が結氷するのを防止する必要がある。
このため、図6に示すように、冷水ポンプ13と過冷却器8とを結ぶ冷水回路23には氷蓄熱槽12から抽出された冷水と、前記冷熱負荷装置19の熱負荷をポンプ33により取り出す熱媒とを熱交換して冷水中の氷核を融解するための熱交換器31を設けている。該熱交換器31の下流側には冷水の温度を検出する冷水温度検出器32が設けてあり、該冷水温度検出器32の検出値はコントローラ35に入力され、このコントローラ35からの指令によって前記冷熱負荷装置19の熱媒の循環量を調節する流量調整弁34の開度が制御される。上記熱交換器31、冷水温度検出器32、流量調整弁34及びコントローラ35によって氷核融解手段30を構成している。
また、前記過冷却器8入口の冷水中の氷核を融解するための類似した構成は特許文献2に示されている。
特許第2984465号公報 特許第2563703号公報
しかしながら、前記図6の氷蓄熱装置においては、次のような問題を有していた。
即ち、近年では、電力の有効活用のために、電力が余剰傾向となる夜間に余剰の電力を利用して氷蓄熱を行い、電力が不足傾向となる昼間に、前記氷蓄熱した氷の冷熱を利用して冷房等の冷熱負荷装置19を運転することが一般に推奨されている。
しかし、図6の氷蓄熱装置においては、冷房等の冷熱負荷装置19を運転している昼間等の時間帯でないと、該冷熱負荷装置19の熱負荷を利用して過冷却器8入口の冷水中の氷核を融解することができないために氷核の融解ができず、よって、電力が不足傾向にありしかも高価である昼間にしか氷蓄熱することができない。従って、図6の氷蓄熱装置では、氷を製造しながらその氷の冷熱を冷熱負荷装置19で利用することになるため、夜間に氷蓄熱を行うことのメリットを全く活用できないという決定的な問題を有していた。
また、図6の氷蓄熱装置においては、氷蓄熱槽12から抽出された冷水と、冷熱負荷装置19からの熱媒とを熱交換器31の伝熱管31aで熱交換して冷水中の氷核を融解するようにしているが、冷熱負荷装置19の熱負荷を取り出す熱媒の温度は、冷熱負荷装置19の運転状況の変動によって急激に変化することがあり、このために、流量調整弁34及びコントローラ35によって熱媒の流量を調節しても、冷水中の氷核が融解する最適な低い温度に冷水を加温する制御が非常に難しいという問題がある。即ち、例えば氷蓄熱槽12の0℃の冷水を熱交換器31で+0.5℃に加温して冷水中の氷核を融解した後、過冷却器8で−2℃の過冷却温度に冷却する場合についてみると、前記したように熱媒の温度が急激に変化することにより冷水を+0.5℃まで加温することができず、そのために氷核を融解できない場合が考えられる。従って、この問題を防止するためには冷水の加温温度を安全側である高めに設定することが必要になるが、過冷却器8の入口温度を高めに設定した場合には、過冷却器8で冷水を−2℃まで冷却するための冷凍機の仕事量が増加することになり、よって冷凍機の消費エネルギが増大するという問題がある。
一方、この問題を解決する方法として特許文献2の氷蓄熱装置が提案されている。特許文献2の氷蓄熱装置は、前記と同様の氷蓄熱槽の他に少なくとも1つ以上の別の氷蓄熱槽を備えておき、冷熱負荷装置の冷水を冷熱負荷装置に循環して放熱しこれにより温度が上昇した氷蓄熱槽の冷水を、前記過冷却器入口の熱交換器に循環供給して過冷却器入口の冷水中の氷核を融解するようにしている。
しかし、特許文献2に記載の氷蓄熱装置は、複数備えた氷蓄熱槽に貯蔵している冷水のいずれかは氷核を融解するのに十分な高い温度になっていることを条件として、この温度が高い冷水を熱交換器に導いて過冷却器入口の冷水中の氷核を融解するというものであるが、冷熱負荷装置の利用条件によっては、いずれの氷蓄熱槽の冷水も0℃に近い低温である場合が考えられ、この場合には、過冷却器入口の冷水中の氷核を融解できない。即ち、冷水が0℃に近いような低温の場合には、熱交換器における熱交換効率が非常に低く、そのために加温に時間が掛るために冷水中の氷核が融解されないまま過冷却器に供給されてしまう問題が考えられる。
更に、特許文献2では、氷蓄熱槽に対応して設けられる過冷却器の入口に配置する熱交換器に冷水を循環するための配管を、全ての氷蓄熱槽に対して接続するように設ける必要があり、よって配管構造が非常に複雑になる問題がある。
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、過冷却器入口に循環する冷熱流体中の氷核を確実に融解して氷蓄熱の効率的な連続運転が達成できるようにした氷蓄熱システムを提供することにある。
本発明は、氷蓄熱槽内の冷熱流体を循環して過冷却状態とする過冷却器と、該過冷却器で過冷却状態にした冷熱流体の過冷却を解除して製氷し前記氷蓄熱槽に氷蓄熱する過冷却解除器と、前記過冷却器入口に循環する冷熱流体を加温して該冷熱流体中の氷核を融解する予熱器と、を備えて夜間に氷蓄熱を行う氷蓄熱システムであって、前記予熱器が、保温水槽と、該保温水槽の保温水を循環させて前記過冷却器入口の冷熱流体の加温を行う融解用熱交換器と、氷蓄熱が停止される昼間に前記氷蓄熱槽の冷熱を活用する冷熱負荷装置の熱負荷と前記保温水槽の保温水とを熱交換して保温水の昇温を行う負荷熱交換器と、前記氷蓄熱時に過冷却器入口の冷熱流体の温度に基づいて前記融解用熱交換器に循環する保温水の流量を制御する制御器と、前記保温水槽内に温度境界層を形成して一定温度の保温水を取り出せるように配置した仕切板と、を備えたことを特徴とする氷蓄熱システム、に係るものである。
上記手段において、前記保温水槽は、夜間の氷蓄熱時に過冷却器入口に循環する冷熱流体中の氷核を融解するのに必要な加温熱量に対して同等以上の熱量を貯蔵できる容量を備えていることは好ましい。
上記手段において、前記保温水槽に、保温水を攪拌する攪拌手段を備えることは好ましい。
上記手段によれば、次のように作用する。
昼間は、氷蓄熱槽内に氷蓄熱した冷熱流体を放熱熱交換器に循環させることにより冷熱を冷熱負荷装置に供給して、その冷熱を冷房等に活用する。また、これと同時に、保温水槽の保温水を負荷熱交換器に循環することにより冷熱負荷装置の熱負荷と熱交換して保温水槽の保温水の温度を昇温させて蓄熱する。
一方、夜間は、氷蓄熱槽内の冷熱流体を過冷却器に循環して過冷却状態に冷却し、続いて過冷却解除器により冷熱流体の過冷却状態を解除することにより製氷を行って氷蓄熱槽に氷蓄熱する。この氷蓄熱時には、過冷却器入口の冷熱流体に存在する氷核を融解する必要があるため、前記昼間に昇温した保温水槽の保温水を過冷却器入口の融解用熱交換器に循環することにより、過冷却器入口の冷熱流体の氷核を融解する。このように、冷熱流体の氷核を融解するのに、昼間に蓄熱しておいた保温水槽の保温水を用いるようにしており、しかも、保温水槽に温度境界層を形成して一定温度の保温水を取り出せるようにしているので、融解用熱交換器に循環する保温水の流量を制御器で調整すると、過冷却器入口の冷熱流体の温度を、氷核を融解できる最低の温度に精度良く調整できる。
本発明の氷蓄熱システムによれば、昼間に冷熱負荷装置の熱負荷を利用して保温水を昇温させて蓄熱しておき、夜間の氷蓄熱時には前記保温水槽の保温水を用いて過冷却器入口の冷熱流体の氷核を融解するので、氷核を確実に融解して氷蓄熱の効率的な連続運転が達成でるという効果がある。即ち、保温水槽に仕切板により温度境界層を形成して一定温度の保温水を取り出せるようにしているので、融解用熱交換器に循環される保温水の温度は安定し、よって、融解用熱交換器に循環する保温水の流量を制御器で調整すると、過冷却器入口の冷熱流体の温度を、氷核を融解する最低の温度に精度良く調整することができる。これより氷核は確実に融解されると共に、氷核を融解するための温度を低い温度に安定できるので、冷凍機による仕事量を最小限に抑えることができ、よって冷凍機の消費エネルギを大幅に低減できる効果がある。
本発明を実施する形態の一例としての氷蓄熱システムにおいて氷蓄熱を行っている状態を示す全体概要構成図である。 図1の氷蓄熱システムにおいて冷熱負荷装置への放熱と冷熱負荷装置の熱負荷により保温水を昇温している状態を示す全体概要構成図である。 図1における保温水槽の形態例を示す概略側面図である。 図3の保温水槽に温度境界層Xが形成される状態を示す概略側面図である。 本発明を実施する形態の他の例を示す全体概要構成図である。 従来の氷蓄熱装置の構成を示す全体概要構成図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1は本発明の形態の一例を示すもので、図中50は氷蓄熱槽であり、該氷蓄熱槽50内の冷熱流体は冷水ポンプ51により流体回路52に吸引され、過冷却器53に導かれてチューブ53a内を通る際に図示しない冷凍機により冷却されるようになっている。この過冷却器53は冷凍機の蒸発器に相当しており、冷凍機の冷媒が過冷却器53内のチューブ53aの外側に循環供給されて、その冷媒の気化熱によりチューブ53a内を通る冷熱流体を吸熱して氷点以下の過冷却温度(例えば−2℃)に冷却するようになっている。前記冷熱流体には、水或いはアルコール水溶液等を用いることができる。
過冷却器53で過冷却状態に冷却された冷熱流体は、ノズル或いは衝突部材等の過冷却解除器54に導かれて過冷却状態が解除されることにより製氷され、氷は前記氷蓄熱槽50に蓄えられるようになっている。55は前記流体回路52の冷熱流体の流量を制御し、また流体回路52を遮断できる弁である。
前記氷が蓄えられた氷蓄熱槽50の冷熱流体は、ポンプ56により放熱熱交換器57に導かれ、前記氷蓄熱槽50の冷熱を活用する冷房等の冷熱負荷装置58からポンプ59で循環される熱媒と熱交換して冷熱負荷装置58の冷却を行うようになっている。
前記流体回路52における前記過冷却器53の入口には、過冷却器53に循環する冷熱流体の内部に氷核が存在することにより過冷却器53内で冷熱流体が結氷する問題を防止するために、冷熱流体を高い精度で加温することにより氷核を低い温度で確実に融解するようにした予熱器60(氷核融解装置)を設けている。
予熱器60は、保温水槽61を有しており、該保温水槽61の保温水はポンプ62により熱回収流路63に吸引されて負荷熱交換器64に循環しており、一方、該負荷熱交換器64には前記氷蓄熱槽50の冷熱を活用する冷熱負荷装置58の熱負荷を取り出す熱媒がポンプ65により循環しており、前記保温水槽61の保温水は前記冷熱負荷装置58の熱媒と熱交換して昇温されるようになっている。
前記保温水槽61の保温水は、ポンプ66により加温流路67に吸引されて前記過冷却器53入口に設けた融解用熱交換器68に循環しており、該融解用熱交換器68により前記過冷却器53入口の冷熱流体を加温して氷核を融解するようになっている。
更に、前記過冷却器53の入口には冷熱流体の温度を検出する温度計69を設け、また、前記保温水槽61の保温水を融解用熱交換器68に循環する加温流路67には流量調整弁70を設けており、前記温度計69の検出温度に基づいて前記流量調整弁70の開度を調整する制御器71を設けている。
図3、図4は、前記保温水槽61の形態例を示したもので、保温水槽61の天井に固定されて底面の近傍まで延びる鉛直の仕切板61aと、底面に固定されて天井近傍まで延びる鉛直の仕切板61bとを横方向に所要の間隔で複数配置し、これによって、保温水槽61の内部にジグザグ状の流路72を形成している。そして、上記ジグザグ状流路72の長手方向一側に、前記負荷熱交換器64に保温水を送給する熱回収流路63と、融解用熱交換器68に保温水を送給すると加温流路67を接続し、また、前記ジグザグ状流路72の長手方向他側に、夫々の戻り流路63',67'を接続している。
前記したように、保温水槽61の内部に設けた仕切板61a,61bによりジグザグ流路72を形成し、該ジグザグ状流路72の長手方向一側に熱回収流路63及び加温流路67を接続し、前記ジグザグ状流路72の長手方向他側に戻り流路63',67'を接続したので、保温水槽61の内部に温度境界層X(図4参照)を形成しながら、一定温度の保温水を他側から一側に向かって充填して貯留したり、或いは一定温度の保温水を取り出すことができるようにしている。また、前記ジグザグ状流路72の保温水取出側端部近傍には、温度計76と攪拌装置77を設けている。
尚、前記保温水槽61は、夜間の氷蓄熱時に過冷却器53入口に循環する冷熱流体中の氷核を融解するのに必要な加温熱量に対して同等以上の熱量が貯蔵できる容量としている。これにより、昼間に冷熱負荷装置58の熱負荷を利用して昇温した保温水槽61の保温水を用いて、夜間の氷蓄熱時における過冷却器53入口の冷熱流体中の氷核を確実に溶融することができる。この時、昼間の冷熱負荷装置58の運転により保温水槽61に回収できる熱量は予め予測できるので、予測される回収熱量に基づいて保温水槽61の容量を最小限に設定することができる。また、保温水槽61における保温水が蒸発することにより保温水の温度が低下するのを防止するために保温水槽61を気密な構造としたり、或いは前記保温水槽61の保温水表面に油膜を形成して保温水の蒸発を防止することもできる。
図5は、前記形態の他の例を示したもので、前記図1と同様の氷蓄熱システムにおいて、過冷却器53入口の流体回路52に追掛熱交換器73を設け、該追掛熱交換器73に、前記冷熱負荷装置58の熱負荷を導く熱媒をポンプ74により循環させることにより、前記過冷却器53及び過冷却解除器54を作動する氷蓄熱時に、冷熱負荷装置58の熱負荷を利用して追っ掛けで冷熱流体を加温して冷熱流体中の氷核を融解するようにしている。図中75は開閉弁である。
次に、上記図示例の作動を説明する。
昼間は、図2中太線で示すように、氷蓄熱槽50内に氷蓄熱した冷熱流体を放熱熱交換器57に循環させることにより熱媒を介して冷熱を冷熱負荷装置58に供給し、その冷熱を冷房等に活用する。
また、これと同時に、保温水槽61は保温水を負荷熱交換器64に循環することにより冷熱負荷装置58の熱負荷を導く熱媒と熱交換して保温水槽61の保温水の温度を昇温させて蓄熱する。即ち、図3に太線で示すように、ポンプ62により保温水槽61の一側(右側)の取出口から取り出された保温水は負荷熱交換器64に導かれて加温され、例えば7℃の保温水となって戻り流路63'から保温水槽61の他側(左側)に戻され、この操作が所定時間行われることによってジグザグ流路72の全てが例えば斜線で示すように目標温度である7℃の保温水で満たさせれる。保温水槽61内の全てが7℃の保温水で満たされたことは取り出し側に設けた温度計76によって知ることができる。
一方、夜間は、図1中太線で示すように、氷蓄熱槽50内の冷熱流体を過冷却器53に循環して過冷却状態に冷却し、続いて過冷却解除器54により冷熱流体の過冷却状態を解除することにより製氷を行って氷蓄熱槽50に氷蓄熱する。この氷蓄熱時には、過冷却器53入口の冷熱流体に存在する氷核を融解する必要があり、このために、前記昼間に昇温を行った保温水槽61の保温水を過冷却器53入口の融解用熱交換器68に循環することにより、過冷却器53入口の冷熱流体の氷核を融解する。
即ち、図4に太線で示すように、ポンプ66により保温水槽61の一側から取り出された7℃の保温水は、融解用熱交換器68に導かれて流体回路52の冷熱流体と熱交換して氷核を融解することにより4℃の保温水となって戻り流路63'により保温水槽61の他側部に戻される。これによりジグザグ流路72に生じる温度境界層Xは、図4の他側から一側に向かって徐々に移動するようになるが、温度境界層Xが保温水槽61の一側の保温水取出口に至るまでは、均一温度の保温水を取り出すことができる。この時、温度境界層Xが保温水取出口に到達するまでに、前記氷蓄熱装置による夜間の氷蓄熱が終了するように保温水槽61の容量が予め設定されている。また、温度境界層Xが保温水取出口に接近してきた時に前記氷蓄熱が終了しない場合には、攪拌装置77によって保温水を攪拌することにより、保温水の温度が急激に変化するのを防止するようにしていも良い。
上記したように、融解用熱交換器68に循環される保温水の温度は殆ど変化がなく安定しているために、過冷却器53入口の温度計69の検出温度に基づいて制御器71により流量調整弁70を調整すると、過冷却器53入口の冷熱流体の温度を、氷核を融解できる最低の温度に精度良く調整することができる。これにより、氷核は確実に融解すると共に、氷核を融解するための温度を低い温度に安定できるので、過冷却器53で冷熱流体を例えば−2℃の過冷却温度に冷却するための冷凍機の仕事量を最小限に抑えることができ、よって冷凍機の消費エネルギを大幅に低減できる。
前記保温水槽61は、夜間の氷蓄熱作動時に過冷却器53入口に循環する冷熱流体中の氷核を融解するのに必要な加温熱量に対して同等以上の熱量を貯蔵できる容量を有していれば良い。即ち、冷房等の冷熱負荷装置58からは比較的温度が高い熱負荷が排出されるので、この熱負荷により負荷熱交換器64を介して保温水槽61の保温水を高い温度(例えば10℃前後)まで高めることができる。従って、保温水槽61の保有熱量は状況に応じて容易に増大できるので、特許文献2に示されるように0℃近傍の比較的温度が低い冷水を収容する氷蓄熱槽に比して、保温水槽61の容量は比較的小さなものとすることができる。
また、図5のように、過冷却器53入口の流体回路52に設けた追掛熱交換器73により前記冷熱負荷装置58の熱負荷を利用して追っ掛けで冷熱流体を加温すると、保温水槽61内の保温水の熱量が不足した場合に、冷熱流体中の氷核を融解するための熱量を補足することができる。
なお、本発明の氷蓄熱システムは、上記した形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
50 氷蓄熱槽
53 過冷却器
54 過冷却解除器
57 放熱熱交換器
58 冷熱負荷装置
60 予熱器
61 保温水槽
61a 仕切板
61b 仕切板
64 回収熱交換器
68 融解用熱交換器
71 制御器
72 ジグザグ状流路
X 温度境界層

Claims (3)

  1. 氷蓄熱槽内の冷熱流体を循環して過冷却状態とする過冷却器と、該過冷却器で過冷却状態にした冷熱流体の過冷却を解除して製氷し前記氷蓄熱槽に氷蓄熱する過冷却解除器と、前記過冷却器入口に循環する冷熱流体を加温して該冷熱流体中の氷核を融解する予熱器と、を備えて夜間に氷蓄熱を行う氷蓄熱システムであって、前記予熱器が、保温水槽と、該保温水槽の保温水を循環させて前記過冷却器入口の冷熱流体の加温を行う融解用熱交換器と、氷蓄熱が停止される昼間に前記氷蓄熱槽の冷熱を活用する冷熱負荷装置の熱負荷と前記保温水槽の保温水とを熱交換して保温水の昇温を行う負荷熱交換器と、前記氷蓄熱時に過冷却器入口の冷熱流体の温度に基づいて前記融解用熱交換器に循環する保温水の流量を制御する制御器と、前記保温水槽内に温度境界層を形成して一定温度の保温水を取り出せるように配置した仕切板と、を備えたことを特徴とする氷蓄熱システム。
  2. 前記保温水槽は、夜間の氷蓄熱時に過冷却器入口に循環する冷熱流体中の氷核を融解するのに必要な加温熱量に対して同等以上の熱量を貯蔵できる容量を備えていることを特徴とする請求項1に記載の氷蓄熱システム。
  3. 前記保温水槽に、保温水を攪拌する攪拌手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の氷蓄熱システム。
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