JP2011144401A - 抗菌性非晶質合金及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐食性及び物理的な衝撃に対する強度のいずれも優れ、かつ、抗菌性の高い金属製物品を製造するのに有用な金属材料を提供すること。
【解決手段】20℃以上の過冷却液体領域を有する非晶質合金1中に、Ag及びCuから選択される少なくとも一種の金属からなる粒子2が分散し、粒子2のうちの少なくとも一部が非晶質合金1面に露出していることを特徴とする抗菌性非晶質合金10。母合金作製工程と、アーク溶解により母合金中にAg及びCuから選択される少なくとも一種の金属からなる粒子を分散する金属粒子分散工程と、加熱工程と、金型充填・冷却工程とを有することを特徴とする抗菌性非晶質合金の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、抗菌性非晶質合金及びその製造方法に関する。
Ag又はCuは、抗菌力をもつ金属として知られている。
しかし、Ag又はCuは大気に曝されているうちにその表面が酸化、硫化又は塩化する化学反応が起こり、その化学反応が生じた表面部は、抗菌力が低下してしまう。
当該表面部の抗菌力の回復(再活性)には、酸洗浄等を行うことにより、前記化学反応で形成された皮膜を除去し、Ag又はCuをあらたに露出させる必要がある。
しかし、Ag又はCuを単体で用いた場合、Ag又はCu単体は耐食性に劣るため、酸洗浄によって単体自体が全体的に溶解する等の問題がある。
耐食性に優れた材料として金属ガラス(非晶質合金)が種々の分野で利用されている。
たとえば医療、食品等の分野で使用される金属製物品には、抗菌性が付与された非晶質合金が利用されている。その一例として、Ta、Cu、Fe、Ni及びCrをそれぞれ特定の割合で含むアモルファス合金を、作用部(ピンセット先端の挟持部など)を被覆するコーティング膜として利用する技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開平8−41611号公報
特許文献1に記載された、アモルファス合金をコーティング膜として利用する技術においては、たとえば作用部に物理的な衝撃が加わると、コーティング膜の一部が剥がれ落ちるおそれがあり、コーティング膜が剥がれ落ちた部位では抗菌効果が得られなくなる問題がある。
また、前記アモルファス合金は、抗菌力をもつCuが合金化されているため、Cuのもつ抗菌力が充分に発現しにくい。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、耐食性及び物理的な衝撃に対する強度のいずれも優れ、かつ、抗菌性の高い金属製物品を製造するのに有用な金属材料を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明は以下の構成を採用した。
すなわち、本発明における第一の態様の抗菌性非晶質合金は、20℃以上の過冷却液体領域を有する非晶質合金中に、Ag及びCuから選択される少なくとも一種の金属からなる粒子が分散し、前記粒子のうちの少なくとも一部が前記非晶質合金面に露出していることを特徴とする。
本発明の抗菌性非晶質合金においては、前記非晶質合金の液相線温度が、Cuの融点よりも低い温度であることが好ましい。
また、本発明の抗菌性非晶質合金においては、前記非晶質合金の液相線温度が、Agの融点よりも低い温度であることが好ましい。
また、本発明の抗菌性非晶質合金においては、前記非晶質合金の主成分がZrであることが好ましい。
また、本発明の抗菌性非晶質合金においては、前記非晶質合金の主成分がCeであることが好ましい。
また、本発明の抗菌性非晶質合金においては、前記非晶質合金の組成がTi40Cu36Zr10Pd14であることが好ましい。
また、本発明の抗菌性非晶質合金においては、前記の分散している粒子がCuからなる粒子であり、前記非晶質合金の組成がTi50Cu25Ni15ZrSn又は[(Ni0.6Fe0.40.750.2Si0.0596Nbであることが好ましい。
また、本発明の抗菌性非晶質合金は、20℃以上の過冷却液体領域を有する非晶質合金を形成する複数の金属が溶融混合した母合金中に、Ag及びCuから選択される少なくとも一種の金属からなる粒子がアーク溶解により分散した金属粒子分散合金を、前記母合金の液相線温度以上、前記粒子の融点以下に加熱した後、金型内に充填し、前記母合金の臨界冷却速度以上で冷却してなるものであることが好ましい。
また、本発明の抗菌性非晶質合金の製造方法は、20℃以上の過冷却液体領域を有する非晶質合金を形成する複数の金属を溶融混合して母合金を作製する母合金作製工程と、前記母合金中に、Ag及びCuから選択される少なくとも一種の金属からなる粒子を、アーク溶解により前記母合金の液相線温度以上、前記粒子の融点以下に加熱しながら分散して金属粒子分散合金を調製する金属粒子分散工程と、前記金属粒子分散合金を、前記母合金の液相線温度以上、前記粒子の融点以下に加熱する加熱工程と、前記の加熱した金属粒子分散合金を、金型内に充填し、前記母合金の臨界冷却速度以上で冷却する金型充填・冷却工程とを有することを特徴とする。
なお、本発明において、「液相線温度」又は「融点」とは、固体が融解し、液体化する固液平衡状態である温度と定義される。
本発明における液相線温度と融点は、岩石学辞典(鈴木淑夫著、朝倉書店2005年2月出版)に記載されている温度をそれぞれ示す。
本発明の抗菌性非晶質合金及びその製造方法によれば、耐食性及び物理的な衝撃に対する強度のいずれも優れ、かつ、抗菌性の高い金属製物品を製造するのに有用な金属材料を提供できる。
抗菌性非晶質合金の一実施形態を示す斜視図である。 金属粒子分散工程におけるアーク溶解の一例を示す一部拡大断面図である。 実施例1における成形品(Ag粒子分散非晶質合金)の切断面のSEM像を示す図であり、図3(a)は観察倍率300倍のSEM像(一目盛200μm)、図3(b)は観察倍率500倍のSEM像(一目盛20μm)を示す図である。
<抗菌性非晶質合金>
本発明の抗菌性非晶質合金は、20℃以上の過冷却液体領域を有する非晶質合金中に、Ag及びCuから選択される少なくとも一種の金属からなる粒子が分散し、前記粒子のうちの少なくとも一部が前記非晶質合金面に露出しているものである。
図1は、抗菌性非晶質合金の一実施形態を示す斜視図である。
本実施形態の抗菌性非晶質合金10は、非晶質合金1中に、Ag及びCuから選択される少なくとも一種の金属からなる粒子2が分散し、粒子2のうちの少なくとも一部が非晶質合金1面に露出している。
(粒子)
粒子2は、Ag及びCuから選択される少なくとも一種の金属からなる。当該金属は抗菌性を有する。
粒子2の粒子径は、0.1〜3000μmであることが好ましく、1〜100μmであることがより好ましい。
前記粒子径の上限値以下であると、非晶質合金1中での粒子2の均一性が高まり、抗菌効果が非晶質合金1面の部位に関係なく得られやすくなる。前記粒子径の下限値以上であると、抗菌効果が発現しやすくなる。
なお、ここでいう「粒子2の粒子径」とは、非晶質合金1中に分散している粒子2の粒子径を意味し、走査型電子顕微鏡で観察される像から測定される値をいう。
(非晶質合金)
非晶質合金1は、20℃以上の過冷却液体領域を有する非晶質状態の合金(いわゆる金属ガラス)である。
抗菌性非晶質合金10においては、非晶質合金1中で粒子形状が維持されやすく、抗菌効果が向上することから、非晶質合金1の液相線温度が、Agの融点(1233K)よりも低い温度であることが好ましい。
また、抗菌性非晶質合金10においては、非晶質合金1中で粒子形状が維持されやすく、抗菌効果が向上することから、非晶質合金1の液相線温度が、Cuの融点(1358K)よりも低い温度であることが好ましい。
なお、上記Ag、Cuにおいて、括弧内の温度は、その金属の融点を絶対温度(K)で表した値を示す。
非晶質合金1として具体的には、成型における転写性に優れ、複雑な形状の成型が容易であることから、その主成分がZrであるものが好ましい。また、耐薬品性に優れることから、その主成分がZrであり、かつ、Niを含むものも好ましい。
本発明において「主成分」とは、非晶質合金1を構成する金属のなかで最も多く含まれる金属を意味する。
主成分がZrである非晶質合金としてより具体的には、たとえばZr50Cu40Al10(液相線温度1092K;以下、同様。)、Zr55Cu30Al10Ni(1163K)、Zr60Cu20Al10Ni10(1164K)、Zr65Cu17.5Al7.5Ni10(1164K)、Zr48Cu36AlAg(1142K)、Zr42Cu42AlAg(1213K)が挙げられる。
また、非晶質合金1として具体的には、ガラス遷移温度が100℃付近であり、比較的低温度で加工できることから、その主成分がCeであるものが好ましい。
主成分がCeである非晶質合金としてより具体的には、たとえば(Ce0.72Cu0.2886.5Al10Zn3.5(684K)、(Ce0.72Cu0.2885Al10Zn(685K)、(Ce0.72Cu0.2887AlZn(687K)、(Ce0.72Cu0.2884Al11Zn(684K)、(Ce0.72Cu0.2882.5Al10Zn7.5(697K)、(Ce0.72Cu0.2880Al10Zn10(721K)、(Ce0.72Cu0.2895Al(660K)、(Ce0.72Cu0.2897.5Al2.5(686K)、(Ce0.72Cu0.2890Al10(663K)、(Ce0.72Cu0.2887.5Al10Fe2.5(658K)、(Ce0.72Cu0.2885Al10Fe(652K)、(Ce0.72Cu0.2889Al10Si(661K)、(Ce0.72Cu0.2887.5Al10Si2.5(658K)が挙げられる。
また、非晶質合金1としては、生体適合性があり、直接人体に接触しても害が無いことから、その組成がTi40Cu36Zr10Pd14(1126K)であるものが好ましい。
また、非晶質合金1としては、作製コストを低く抑えることができることから、CeやZrに比べて比較的安価なTiを主成分とした、Ti50Cu25Ni15ZrSn(1245K)、Tiよりもさらに安価なNiを主成分とした、その組成が[(Ni0.6Fe0.40.750.2Si0.0596Nb(1348K)であるものが好ましい。
非晶質合金1の組成がTi50Cu25Ni15ZrSn(1245K)又は[(Ni0.6Fe0.40.750.2Si0.0596Nb(1348K)である場合、非晶質合金1よりも融点が高く、粒子形状が維持されやすいことから、粒子2はCu(1358K)からなる粒子であることが好ましい。
本実施形態の抗菌性非晶質合金10は、非晶質合金1中に分散している粒子2のうちの少なくとも一部が非晶質合金1面に露出している。
ここで「粒子2のうちの少なくとも一部」とは、非晶質合金1中に分散している全粒子2のうちの1個以上、を意味する。
非晶質合金1面に露出している粒子2の割合は、非晶質合金1面の単位面積当たり100〜10万個/cmであることが好ましく、1000〜5万個/cmであることがより好ましい。前記粒子2の割合の下限値以上であると、抗菌効果が得られやすくなる。上限値以下であると、非晶質性が高まり、耐食性及び物理的な衝撃に対する強度が向上する。
非晶質合金1面に露出する粒子2の割合は、たとえば、抗菌性非晶質合金10における粒子2の含有量、又は後述の金属粒子分散工程における母合金中へのAg及び/又はCuからなる粒子の分散性(撹拌力)を制御することにより調整できる。
本発明の抗菌性非晶質合金において、Ag及びCuから選択される少なくとも一種の金属からなる粒子は、非晶質合金面の全体に渡って露出していてもよく、特定の領域にのみ露出していてもよい。
抗菌性非晶質合金10における粒子2の含有量は、非晶質合金100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましく、1〜5質量部がより好ましい。
前記含有量の下限値以上であることにより、抗菌効果が得られやすくなる。前記含有量の上限値以下であることにより、粒子2同士が融合しにくく、非晶質合金1中での粒子2の分散性がより向上する。また、非晶質性が高まり、耐食性及び物理的な衝撃に対する強度が向上する。
Ag及びCuから選択される少なくとも一種の金属からなる粒子を母合金中に分散する方法としては、たとえばアーク溶解、高周波誘導加熱溶解、低周波誘導加熱溶解、プラズマ加熱溶解、電子ビーム溶解などによる方法が挙げられる。
上記のなかでも、本発明の抗菌性非晶質合金としては、20℃以上の過冷却液体領域を有する非晶質合金を形成する複数の金属が溶融混合した母合金中に、Ag及びCuから選択される少なくとも一種の金属からなる粒子がアーク溶解により分散した金属粒子分散合金を、前記母合金の液相線温度以上、前記粒子の融点以下に加熱した後、金型内に充填し、前記母合金の臨界冷却速度以上で冷却してなるものであることが好ましい。
本発明の抗菌性非晶質合金を製造する方法は、特に限定されないが、たとえば後述の<抗菌性非晶質合金の製造方法>が好適な製造方法として挙げられる。
本発明の抗菌性非晶質合金は、耐食性及び物理的な衝撃に対する強度のいずれも優れる非晶質合金中に、抗菌力をもつ金属のAg及び/又はCuからなる粒子が分散した形態であることから、耐食性、強度及び抗菌性を兼ね備えた金属製物品を製造するための金属材料として有用である。
当該抗菌性非晶質合金を材料とする金属製物品においては、上述したAg若しくはCu単体、又はアモルファス合金膜を被覆したものと異なり、酸洗浄によって溶解したり、物理的な衝撃によって剥がれ落ちたりすることがない。
また、本発明の抗菌性非晶質合金においては、Ag及び/又はCuからなる粒子が、当該非晶質合金の表面に露出し、さらに非晶質合金内部にも分散している。そのため、当該非晶質合金の表面の抗菌力が酸化、硫化又は塩化により低下してきた場合、当該非晶質合金の表面を酸で処理(酸洗浄)するだけの簡便な方法により、酸化皮膜を除去でき、非晶質合金面にAg又はCuがあらたに露出して抗菌力を繰り返し回復(再活性)させることができる。酸としては、たとえば希硫酸、チオ尿素希硫酸が用いられる。
また、本発明の抗菌性非晶質合金は、酸以外の化学薬品による腐食作用を受けにくい。酸以外の化学薬品による洗浄としては、アンモニア水、チオ硫酸ナトリウム水溶液などによる洗浄が挙げられる。
本発明の抗菌性非晶質合金は、たとえば医療用又は工業用の金属製物品の金属材料として利用することができ、特に抗菌性を求められる医療用の金属製物品の金属材料として好適に利用できる。
具体的には、医療用器具(ハサミ、ピンセット等)、医療用器具を配置保管するトレー;食品衛生器具(料理バサミ等)、理美容器具又はそれらを保管する容器などが挙げられる。
<抗菌性非晶質合金の製造方法>
本発明の抗菌性非晶質合金の製造方法は、20℃以上の過冷却液体領域を有する非晶質合金を形成する複数の金属を溶融混合して母合金を作製する母合金作製工程と、前記母合金中に、Ag及びCuから選択される少なくとも一種の金属からなる粒子を、アーク溶解により前記母合金の液相線温度以上、前記粒子の融点以下に加熱しながら分散して金属粒子分散合金を調製する金属粒子分散工程と、前記金属粒子分散合金を、前記母合金の液相線温度以上、前記粒子の融点以下に加熱する加熱工程と、前記の加熱した金属粒子分散合金を、金型内に充填し、前記母合金の臨界冷却速度以上で冷却する金型充填・冷却工程とを有する。
(母合金作製工程)
母合金作製工程では、20℃以上の過冷却液体領域を有する非晶質合金を形成する複数の金属を溶融混合して母合金を作製する。
複数の金属としては、上述した(非晶質合金)を構成する金属が挙げられる。
作製される母合金としては、たとえば、上述した(非晶質合金)についての説明において例示した好適な非晶質合金、すなわち主成分がZrであるもの、主成分がCeであるもの、Ti40Cu36Zr10Pd14、Ti50Cu25Ni15ZrSn、[(Ni0.6Fe0.40.750.2Si0.0596Nbが挙げられる。
複数の金属を溶融混合する方法は、特に制限されず、たとえばアーク溶解、高周波誘導加熱溶解、低周波誘導加熱溶解、プラズマ加熱溶解、電子ビーム溶解などが挙げられる。
(金属粒子分散工程)
金属粒子分散工程では、母合金作製工程で得られた母合金中に、Ag及びCuから選択される少なくとも一種の金属からなる粒子を、アーク溶解により前記母合金の液相線温度以上、前記粒子の融点以下に加熱しながら分散して金属粒子分散合金を調製する。
本発明において「アーク溶解」とは、たとえばアルゴン(Ar)ガス雰囲気下であれば、アーク放電により、Ar分子をジュール加熱して熱プラズマを発生させ、対象物を加熱して溶解することをいう。
図2は、金属粒子分散工程におけるアーク溶解の一例を示す一部拡大断面図である。
図2において、アーク放電により熱プラズマ13を発生する電極11と、半球状の凹部を備えた銅ハース12(冷却水循環型)は、アーク溶解炉(図示しない)内に設けられている。電極11は、銅ハース12の凹部中心に向かって鉛直方向から放電するように配置されている。銅ハース12内には冷却水が循環し、凹部面12aと接する母合金21が冷却されるようになっている。
図2に示す実施形態において、母合金21と金属(Ag及び/又はCu)からなる粒子22は、銅ハース12の凹部に配置され、母合金21の電極11側の面21aがアーク放電により発生する熱プラズマ13により加熱され、母合金21の凹部面12a側の面が水冷冷却されている熱伝導率の高い銅ハース12により冷却される。
これにより、母合金21内で温度差がより大きく生じて強い対流(図中に示す矢印)が起こる。この対流によって、母合金21が撹拌されるとともに、母合金21中に粒子22が分散され、均一性の高い金属粒子分散合金が得られる。
また、図2に示す実施形態においては、均一性がより高まり、加熱時間の短縮化が図れることから、母合金21の電極11側の面21aと、凹部面12a側の面とを、所定時間ごとに複数回、反転させて熱プラズマ13による加熱を行ってもよい。
アーク溶解により母合金21内で起こる対流の強さは、たとえば高周波誘導溶解法を用いた場合よりも強いため、アーク溶解は高周波誘導溶解よりも合金中に金属粒子を良好に分散できる。
アーク溶解による加熱は、その温度を、当該母合金の液相線温度以上、粒子を構成する金属の融点以下に制御して行う。これにより、粒子は、母合金中でその粒子形状が維持されるようになる。
アーク溶解による加熱温度は、当該母合金の液相線温度以上、前記粒子の融点マイナス10K(10℃)以下とすることが好ましく、当該母合金の液相線温度プラス20K(20℃)以上、前記粒子の融点マイナス20K(20℃)以下とすることがより好ましい。
これにより、母合金中で、粒子の粒子形状がより維持されやすくなる。当該加熱温度の制御は、たとえばアーク出力を適宜設定すればよい。
アーク溶解による加熱時間は1分間以上とすることが好ましく、1〜5分間とすることがより好ましい。当該加熱時間の下限値以上とすることにより、母合金中に粒子が充分に分散する。
アーク溶解による加熱は、アーク溶解炉内に不活性ガスを導入し、アーク溶解炉内の圧力を調節しながら行うこともできる。
(加熱工程)
加熱工程では、金属粒子分散工程で調製された金属粒子分散合金を、前記母合金の液相線温度以上、前記粒子の融点以下に加熱する。これにより、非晶質合金中で、金属(Ag及び/又はCu)からなる粒子の粒子形状が維持されるようになり、抗菌性に優れる。
加熱温度は、当該母合金の液相線温度以上、前記粒子の融点マイナス10K(10℃)以下とすることが好ましく、当該母合金の液相線温度プラス20K(20℃)以上、前記粒子の融点マイナス20K(20℃)以下とすることがより好ましい。
これにより、非晶質合金中で、金属からなる粒子の粒子形状がより維持されやすくなる。
加熱時間は、たとえば、金属粒子分散合金が次の工程で金型内に充填できる程度に流動するまでの時間とすればよい。
金属粒子分散合金を加熱する方法は、特に制限されず、たとえばアーク溶解、高周波誘導加熱溶解、遠心鋳造装置に設けられた加熱機構による加熱、プラズマ加熱溶解、電子ビーム溶解が挙げられる。
(金型充填・冷却工程)
金型充填・冷却工程では、加熱工程で加熱した金属粒子分散合金を、金型内に充填し、前記母合金の臨界冷却速度以上で冷却する。これにより、本発明の抗菌性非晶質合金が得られる。
使用する金型は、結晶化が起きにくく、非晶質性の高い合金が得られやすいことから、熱伝導率の高い材料からなるものが好ましく、熱伝導率が高く、かつ、熱容量の大きい材料からなるものがより好ましい。かかる材料として具体的には、たとえば無酸素銅、アルミニウム合金等が挙げられ、なかでも無酸素銅が好ましい。
「臨界冷却速度」とは、ある物質が溶融状態から冷却固化する際の結晶化する速度よりも速い冷却速度で冷却された場合に非晶質となる冷却速度をいう。
「臨界冷却速度以上で冷却する」とは、加熱融解状態にある金属粒子分散合金を、その融点以上の温度からガラス転移温度以下にまで、結晶化が生じる前に冷却固化することを意味する。この冷却方法としては、たとえば液体急冷法、冷却ロール法などが挙げられる。
以上説明した本発明の抗菌性非晶質合金の製造方法によれば、金属粒子分散工程でアーク溶解を採用したことにより、母合金中における金属(Ag及び/又はCu)からなる粒子の分散性に優れる。また、アーク溶解における加熱温度、及び加熱工程における加熱温度を、前記粒子を構成する金属(Ag及び/又はCu)の融点以下に制御していることから、当該粒子は、その粒子形状を維持したまま、母合金中に均一に分散される。したがって、かかる製造方法によれば、耐食性及び物理的な衝撃に対する強度のいずれにも優れ、かつ、抗菌性の高い金属製物品を製造するのに有用な非晶質合金を製造できる。
また、かかる製造方法においては、金属粒子分散工程において、金属粒子の分散性向上を目的とした、母合金を粉砕等する工程が不要であり、同一の溶解装置を用いて連続的に作業を行うことができる。そのため、本発明の製造方法は、従来よりも工程の簡略化を図ることができ、非常に簡便な方法で容易に非晶質合金を製造できる。
また、本発明の製造方法により製造される抗菌性非晶質合金は、上述のように、母合金中にAg及び/又はCuからなる粒子がアーク溶解により分散している金属粒子分散合金を成形したものである。
当該金属粒子分散合金は、アーク溶解によりAg及び/又はCuからなる粒子が母合金中に分散されているため、当該粒子の分散性に非常に優れている。また、抗菌性非晶質合金を成形する際の加熱温度が当該粒子を構成する金属の融点以下に制御されていることから、当該粒子は、その粒子形状が維持されやすい。そのため、Ag及び/又はCuが抗菌性非晶質合金(成形品)の表面に露出しやすくなり、抗菌力が高まる。また、成形品の表面及び内部の全体に、当該粒子を均一に分散できることから、成形品表面の部位に関係なく良好な抗菌効果が得られ、さらにその抗菌効果が持続的に発現する。
以下に、実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<抗菌性非晶質合金の製造:実施例1〜40>
母合金中に、Ag又はCuからなる粒子が分散した金属粒子分散合金を調製し、この金属粒子分散合金を成形して各例の非晶質合金をそれぞれ製造した。
(実施例1)
母合金作製工程:
複数の金属Zr、Cu、Al、Niを、合金の組成として「Zr55Cu30Al10Ni(at%)使用量180g」となるように秤量した。
次に、アーク溶解装置にて、アーク出力200A、及び加熱時間5分間で合金化を行い、母合金を得た。
ついで、得られた母合金を約1cm角程度に切断した後、その角状の母合金と、粒子径45μm以下のAg粒子((株)高純度化学研究所製)9g(母合金100質量部に対して5質量部)とを混合した。
その後、当該混合により調製された混合物を、不活性ガス(アルゴンガス)雰囲気に制御可能なチャンバー内に設置した石英管ノズルに入れた後、チャンバー内をアルゴンガス雰囲気として、高周波誘導加熱溶解により絶対温度1200K(927℃)で加熱することにより、母合金中にAg粒子が分散した溶湯(Ag粒子分散合金)を得た。
金型充填・冷却工程:
前記溶湯を、アルゴンガスにより射出し(ガス圧:0.6kPa)、無酸素銅製の金型内へ充填した。なお、当該金型には、キャビティの形状が縦5.2cm×横5.2cm×高さ1cmの平板状のものを用いた。
その際、前記溶湯を、熱伝導率が高くて熱容量の大きい前記金型内へ流し込み、かつ、金型周囲を水冷しながら、前記母合金の臨界冷却速度(100℃/秒)以上で冷却することによって固化した。これにより、厚さ1cmの平板状の成形品(Ag粒子分散非晶質合金)を得た。
(実施例2)
前記Ag粒子の代わりに、粒子径45μm以下のCu粒子((株)高純度化学研究所製)を使用した以外は、実施例1と同様にして、厚さ1cmの平板状の成形品(Cu粒子分散非晶質合金)を得た。
(実施例3)
母合金作製工程:
実施例1における母合金作製工程と同様にして合金化を行い、母合金を得た。
金属粒子分散工程:
粒子径45μm以下のAg粒子((株)高純度化学研究所製)を、母合金100質量部に対して5質量部となるように秤量した。
ついで、図2に示したアーク溶解の機構と同じ機構を備えたアーク溶解装置を用いて、母合金中にAg粒子を分散する操作を行った。
具体的には、まず、前記で得られた母合金とAg粒子の所定量を、アーク溶解炉内に設けられた銅ハース(冷却水循環型)の所定位置(凹部)に配置した。
その後、アーク溶解炉内の雰囲気を5×10−3Pa以下とした後、50000PaまでG1クラスのArガスを注入してアルゴンガス雰囲気とした。次いで、アーク出力50A、加熱時間3分間のアーク溶解を、水冷されている銅ハース上で実施することでAg粒子分散合金を得た。
加熱工程:
得られたAg粒子分散合金を石英管ノズルに入れ、高周波誘導加熱溶解により絶対温度1200Kで加熱することにより、母合金中にAg粒子が分散した溶湯(Ag粒子分散合金)を得た。
金型充填・冷却工程:
実施例1における金型充填・冷却工程と同様にして金型への充填と冷却を行い、厚さ1cmの平板状の成形品(Ag粒子分散非晶質合金)を得た。
(実施例4)
前記Ag粒子の代わりに、粒子径45μm以下のCu粒子((株)高純度化学研究所製)を使用した以外は、実施例3と同様にして、厚さ1cmの平板状の成形品(Cu粒子分散非晶質合金)を得た。
(実施例5〜12、15〜38)
下記の表1に示す合金の組成と金属粒子との組合せに従って、複数の金属を、「合金の組成」(使用量はいずれも180g)となるように秤量して母合金を作製するとともに、それぞれの母合金中に、前記Ag粒子又は前記Cu粒子(母合金100質量部に対して5質量部)をアーク溶解により分散した以外は、実施例3と同様にして、厚さ1cmの平板状の成形品(金属粒子分散非晶質合金)をそれぞれ得た。
(実施例13、14)
下記の表1に示す合金の組成と金属粒子との組合せに従って、複数の金属を、「合金の組成」(使用量はいずれも180g)となるように秤量して母合金を作製するとともに、それぞれの母合金中に、前記Ag粒子又は前記Cu粒子(母合金100質量部に対して5質量部)をアーク溶解により分散し、また、加熱工程における加熱温度を絶対温度1220K(947℃)に変更した以外は、実施例3と同様にして、厚さ1cmの平板状の成形品(金属粒子分散非晶質合金)をそれぞれ得た。
(実施例39)
下記の表1に示す合金の組成と金属粒子との組合せに従って、複数の金属を、「合金の組成」(使用量180g)となるように秤量して母合金を作製するとともに、母合金中に、前記Cu粒子(母合金100質量部に対して5質量部)をアーク溶解により分散し、また、加熱工程における加熱温度を絶対温度1300K(1027℃)に変更した以外は、実施例3と同様にして、厚さ1cmの平板状の成形品(Cu粒子分散非晶質合金)を得た。
(実施例40)
下記の表1に示す合金の組成と金属粒子との組合せに従って、複数の金属を、「合金の組成」(使用量180g)となるように秤量して母合金を作製するとともに、母合金中に、前記Cu粒子(母合金100質量部に対して5質量部)をアーク溶解により分散し、また、加熱工程における加熱温度を絶対温度1350K(1077℃)に変更した以外は、実施例3と同様にして、厚さ1cmの平板状の成形品(Cu粒子分散非晶質合金)を得た。
<成形品(金属粒子分散非晶質合金)に対する評価>
得られた成形品(金属粒子分散非晶質合金)について、非晶質合金中のAg粒子又はCu粒子の分散性の評価と、抗菌性の評価をそれぞれ行った。
[非晶質合金中のAg粒子又はCu粒子の分散性の評価]
各例の成形品について、X線回折装置((株)リガク社製、Mini FlexII;以下「XRD」という。)にてX線回折を測定した。
また、成形品を縦5cm×横5cm×高さ1cmに切断加工し、その切断面を、走査型電子顕微鏡(エリオニクス社製、ERA−8900FE;以下「SEM」という。)にて観察した。
X線回折を測定した結果、実施例1の成形品においては、測定角30〜50°にかけて非晶質性を示すブロードなピークと、約38°付近にAg結晶の存在を示すシャープなピークとが観測された。このことから、実施例1の成形品には、Zr55Cu30Al10Ni組成の非晶質合金中に、これとは別にAg結晶が含まれていることが分かる。
図3は、実施例1における成形品(Ag粒子分散非晶質合金)の切断面のSEM像を示す図であり、図3(a)は観察倍率300倍のSEM像(一目盛200μm)、図3(b)は観察倍率500倍のSEM像(一目盛20μm)を示す図である。
SEMの観察画像から、成形品中に、約10〜20μmの粒子2aが全体的に分散していることが確認された。
以上の結果より、実施例1の成形品は、Zr55Cu30Al10Ni組成の非晶質合金1a中に、Ag結晶からなる粒子2aが均一に分散していることが確認できた。
実施例2の成形品(Cu粒子分散非晶質合金)においては、X線回折を測定した結果、測定角30〜50°にかけて非晶質性を示すブロードなピークと、約43°付近にCu結晶の存在を示すシャープなピークとが観測された。
また、SEMの観察画像から、成形品中に、約10〜20μmの粒子が全体的に分散していることが確認された。
以上の結果より、実施例2の成形品は、Zr55Cu30Al10Ni組成の非晶質合金中に、Cu結晶からなる粒子が均一に分散していることが確認できた。
実施例3〜40の成形品においては、それぞれの組成の非晶質合金中に、Ag結晶又はCu結晶からなる粒子が均一に分散していることが確認できた。当該粒子は、実施例1又は実施例2の成形品に比べて、より均一に分散していた。
[抗菌性の評価]
縦5cm×横5cm×高さ1cmに切断加工した各例の成形品について、フィルム密着法による黄色ぶどう球菌に対する抗菌性試験(JIS Z 2801:2000)を行い、抗菌活性値を算出して抗菌性を評価した。その結果を表1に示した。
なお、抗菌活性値の算出に必要なブランクテストの結果には、各例においてAg粒子又はCu粒子を分散していない非晶質合金について行った抗菌性試験の結果を用いた。
本評価においては、抗菌活性値が2.0以上であれば抗菌性を有することを示す。
表1の結果から、実施例1〜40の成形品は、いずれも抗菌性を有することが確認できた。
また、実施例1〜40の成形品は、非晶質合金中にAg粒子又はCu粒子が分散した形態であることから、耐食性及び物理的な衝撃に対する強度に優れていると云える。
実施例3〜40では、金属粒子分散工程でアーク溶解を採用したことにより、いったん作製した母合金を切断する操作を省略しても、母合金中に金属粒子が均一に分散していることが確認された。また、アーク溶解を採用したことにより、実施例1〜2と対比し、より均一に金属粒子が分散していることが確認できた。
合金の組成が同じである実施例1〜2と実施例3〜4との対比から、実施例3〜4では母合金を切断する操作が不要であったことから、実施例3〜4においては、実施例1〜2に比べて製造時間が大幅に短縮された。したがって、本発明に係る製造方法は簡便な方法であると云える。
1 非晶質合金 2 粒子 10 抗菌性非晶質合金 11 電極 12 銅ハース 12a 凹部面 13 熱プラズマ 21 母合金 22 粒子

Claims (9)

  1. 20℃以上の過冷却液体領域を有する非晶質合金中に、Ag及びCuから選択される少なくとも一種の金属からなる粒子が分散し、前記粒子のうちの少なくとも一部が前記非晶質合金面に露出していることを特徴とする抗菌性非晶質合金。
  2. 前記非晶質合金の液相線温度が、Cuの融点よりも低い温度である請求項1に記載の抗菌性非晶質合金。
  3. 前記非晶質合金の液相線温度が、Agの融点よりも低い温度である請求項1又は請求項2に記載の抗菌性非晶質合金。
  4. 前記非晶質合金の主成分がZrである請求項1〜3のいずれかに記載の抗菌性非晶質合金。
  5. 前記非晶質合金の主成分がCeである請求項1〜3のいずれかに記載の抗菌性非晶質合金。
  6. 前記非晶質合金の組成がTi40Cu36Zr10Pd14である請求項2又は請求項3に記載の抗菌性非晶質合金。
  7. 前記の分散している粒子がCuからなる粒子であり、
    前記非晶質合金の組成がTi50Cu25Ni15ZrSn又は[(Ni0.6Fe0.40.750.2Si0.0596Nbである請求項2に記載の抗菌性非晶質合金。
  8. 20℃以上の過冷却液体領域を有する非晶質合金を形成する複数の金属が溶融混合した母合金中に、Ag及びCuから選択される少なくとも一種の金属からなる粒子がアーク溶解により分散した金属粒子分散合金を、
    前記母合金の液相線温度以上、前記粒子の融点以下に加熱した後、金型内に充填し、前記母合金の臨界冷却速度以上で冷却してなるものである請求項1〜7のいずれかに記載の抗菌性非晶質合金。
  9. 20℃以上の過冷却液体領域を有する非晶質合金を形成する複数の金属を溶融混合して母合金を作製する母合金作製工程と、
    前記母合金中に、Ag及びCuから選択される少なくとも一種の金属からなる粒子を、アーク溶解により前記母合金の液相線温度以上、前記粒子の融点以下に加熱しながら分散して金属粒子分散合金を調製する金属粒子分散工程と、
    前記金属粒子分散合金を、前記母合金の液相線温度以上、前記粒子の融点以下に加熱する加熱工程と、
    前記の加熱した金属粒子分散合金を、金型内に充填し、前記母合金の臨界冷却速度以上で冷却する金型充填・冷却工程と
    を有することを特徴とする抗菌性非晶質合金の製造方法。
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