JP2011141182A - 微生物数測定装置 - Google Patents

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秀則 森田
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智 宮川
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Masahiro Iwasaki
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Abstract

【課題】本発明は、微生物数測定装置に関するもので、測定精度をさらに高めることを目的とするものである。
【解決手段】そしてこの目的を達成するために本発明は、測定電極3と、インピーダンス測定部13間にA/Dコンバータ12を介在させるとともに、このA/Dコンバータ12と加算器8の第2入力8b間に、前記測定電極3へ、測定信号を供給する測定信号生成部10を接続し、この測定信号生成部10は、入力レベル測定部27と、その出力側に接続された信号レベル制御部28と、その出力側に接続されたデジタル測定信号生成部29と、その出力側に接続されたD/Aコンバータ30により構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、微生物数測定装置に関するものである。
従来の微生物数測定装置の構成は、以下のような構成となっていた。
すなわち、内部の測定液中に、測定電極と攪拌体を浸漬状態で配置した測定容器と、この測定容器外から、前記攪拌体を回転駆動する回転駆動手段と、前記測定電極に集菌信号を供給する集菌信号生成部と、前記測定電極に測定信号を供給する測定信号生成部と、前記測定液のインピーダンスを測定するインピーダンス測定部と、このインピーダンス測定部に接続された微生物数算出部とを備えた構成となっていた。
すなわち、インピーダンス測定部で測定したインピーダンスに基づき微生物数算出部により微生物数を算出するようになっていた(例えば下記特許文献1)。
特開2009−207431号公報
上記従来例における課題は、測定精度をさらに高くすることであった。
すなわち、この微生物数測定装置において、口腔内の微生物(細菌)の数を測定しようとした場合、測定系のドリフトにより、測定精度にばらつきが発生するものとなっていた。このように、測定系におけるドリフトが問題になる理由は、測定電極から得られる測定値をインピーダンス測定部で測定するためには、アナログデータをデジタルデータに変換しておく必要があり、このデジタルデータへの変換が適切に行われるように、測定電極とインピーダンス測定部間に、A/Dコンバータを介在させている。そして、測定電極から得られるアナログデータが大きい場合でも、A/Dコンバータの機能を適切に発揮させるために、ゲイン切り替えアンプを測定電極とA/Dコンバータ間に介在させているからである。
ここで問題は、ゲイン切り替えアンプは、アナログデータを小さくするためのものであり、そのためには、必ずスイッチング素子が必要になる。このスイッチング素子は、使用に伴う発熱が発生し、これが測定系における大きなドリフトになってしまうのである。
そこで本発明は、測定精度をさらに高めることを目的とするものである。
そして、この目的を達成するために本発明は、内部の測定液中に、測定電極と攪拌体を浸漬状態で配置した測定容器と、この測定容器外から、前記攪拌体を回転駆動する回転駆動手段と、前記測定電極に、加算器の第1入力を介して集菌信号を供給する集菌信号生成部と、前記測定電極に接続され、前記測定液のインピーダンスを測定するインピーダンス測定部と、このインピーダンス測定部に接続された微生物数算出部と、前記インピーダンス測定部に接続された溶液導電率算出部とを備え、前記測定電極と、インピーダンス測定部間にA/Dコンバータを介在させるとともに、このA/Dコンバータと前記加算器の第2入力間に、前記測定電極へ、測定信号を供給する測定信号生成部を接続し、この測定信号生成部は、入力レベル測定部と、その出力側に接続された信号レベル制御部と、その出力側に接続されたデジタル測定信号生成部と、その出力側に接続されたD/Aコンバータにより構成し、これにより所期の目的を達成するものである。
以上のように本発明は、内部の測定液中に、測定電極と攪拌体を浸漬状態で配置した測定容器と、この測定容器外から、前記攪拌体を回転駆動する回転駆動手段と、前記測定電極に、加算器の第1入力を介して集菌信号を供給する集菌信号生成部と、前記測定電極に接続され、前記測定液のインピーダンスを測定するインピーダンス測定部と、このインピーダンス測定部に接続された微生物数算出部と、前記インピーダンス測定部に接続された溶液導電率算出部とを備え、前記測定電極と、インピーダンス測定部間にA/Dコンバータを介在させるとともに、このA/Dコンバータと前記加算器の第2入力間に、前記測定電極へ、測定信号を供給する測定信号生成部を接続し、この測定信号生成部は、入力レベル測定部と、その出力側に接続された信号レベル制御部と、その出力側に接続されたデジタル測定信号生成部と、その出力側に接続されたD/Aコンバータにより構成したものであるので、測定精度をさらに高めることができる。
すなわち、本発明においては、前記測定電極と、インピーダンス測定部間にA/Dコンバータを介在させるとともに、このA/Dコンバータと前記加算器の第2入力間に、前記測定電極へ、測定信号を供給する測定信号生成部を接続し、この測定信号生成部は、入力レベル測定部と、その出力側に接続された信号レベル制御部と、その出力側に接続されたデジタル測定信号生成部と、その出力側に接続されたD/Aコンバータにより構成したもの、つまり、測定電極から得られるアナログデータが大きい場合には、A/Dコンバータの後で、デジタルにより加算器の第2入力に加える測定信号を小さくするものであるので、大きな発熱を伴うスイッチング素子は不要で、その分ドリフトが小さくなり、その結果として、測定精度をさらに高めることができるのである。
本発明の一実施形態の制御ブロック図 その動作フローチャート その動作状態を示す特性図 その動作状態を示す特性図 その動作状態を示す特性図
(実施の形態1)
以下、本発明の一実施形態を添付図面を用いて説明する。
図1において、1は上面が開口した円筒状の測定容器で、その内部に入れた測定溶液(純水)2内に測定電極3と攪拌体4が浸漬状態で配置されている。
なお、前記測定電極3は、上記特許文献1と同様に櫛歯状の電極を所定間隔で対向配置したものである。また、測定容器1の上面開口部からは、採取具5の採取部6が測定液2内に挿入されている。
前記採取具5は、その採取部6を、例えば、口腔内に挿入し、唾液を付着させることで、微生物を採取するものであって、この図1に示すように、容器1内の底面上で、攪拌体4による回転力、および衝突力を受けることで、採取した微生物を測定液2内に溶出させるようになっている。
さて、測定電極3には、この測定電極3に集菌信号を供給するための集菌信号生成部7が加算器8の第1入力8a、出力アンプ9を介して接続されている。また、加算器8の第2入力8bには、測定信号生成部10が接続され、これも、出力アンプ9を介して、測定電極3に接続されている。
つまり、集菌信号生成部7からは、たとえば3MHz、測定信号生成部10からは、たとえば800kHzが加算器8で加算され、それが出力アンプ9を介して測定電極3に供給される。
また、この測定電極3には、I/Vアンプ11、A/Dコンバータ12、インピーダンス測定部13、インピーダンス変化検出部14を介して、微生物数算出部15が接続されている。なお、I/Vアンプ11とA/Dコンバータ12の間には、図示していないがローパスフィルタが介在させられており、上記800kHzの信号だけがインピーダンス測定部13に向けて出力されることになっている。
また、インピーダンス測定部13には、溶液導電率算出部16が接続され、この溶液導電率算出部16には、記憶部17が接続されている。
記憶部17からは、微生物数算出部15に溶液導電率が供給されるようになっている。
また、攪拌体4には、回転板18が対向配置され、この回転板18には複数の磁石が配置されている。回転板18は、モータ19により、回転駆動されるようになっており、また、モータ19は、モータ駆動部20を介して、モータ制御部21で回転制御されるようになっている。
なお、モータ制御部21は、モータ19を、例えば、高速の3000rpmと低速の1200rpmの複数段で回転駆動することが可能なものとなっている。なお、この図1において、22はモータ制御部21に接続されたタイマーである。
また、23は、微生物数算出部15内に設けられた微生物数換算部である。
さらに、微生物数算出部15内には、ドリフト補正部26が設けられ、このドリフト補正部26によるドリフト補正を行った後、微生物数換算部23により、微生物数を算出する。この微生物数算出部15に接続された相関テーブル24は、微生物数の換算のために用いるものである。また、微生物数算出部15の微生物数換算部23によって、算出された微生物数は、表示部25に表示される構成となっている。
本実施形態においては、測定信号生成部10は、A/Dコンバータ12と前記加算器8の第2入力8b間に設けた物であって、入力レベル測定部27と、その出力側に接続された信号レベル制御部28と、その出力側に接続されたデジタル測定信号生成部29と、その出力側に接続されたD/Aコンバータ30とにより構成されている。
上記構成において、図2は、制御フローを示している。
まず、図2のS1でスタートする。この時、モータ制御部21は、モータ19を3000rpmで回転駆動し、これにより、攪拌体4も3000rpmで回転している。この攪拌体4の強い回転により、測定液2は、強い回転旋回力が与えられ、また、採取部6も強い回転力を受けると共に、攪拌体4の衝突力が加わり、これにより、採取部6から測定液2内に微生物が、どんどん溶出していくことになる。
図2のS2で、50秒間の懸濁が行われた状態で、入力レベル測定部27により、入力レベル測定が行われる。すなわち、I/Vアンプ11から、A/Dコンバータ12に供給される入力レベルが過大となると、A/Dコンバータ12の機能が適切に発揮できず、その結果として、微生物数算出部15における微生物数の算出値にも誤差ができてしまう。
そこで、本実施形態では、A/Dコンバータ12から供給される入力レベルを、入力レベル測定部27で測定し、この入力レベルが適正な値となるように、信号レベル制御部28で、測定信号を下げるように制御する。その結果、デジタル測定信号生成部29で生成される測定信号のレベルは、低下させられ、この下げられた測定信号が、D/Aコンバータ30を介して、加算機8の第2入力8bに供給される(S3)。
この状態になると、S4で、溶液導電率の測定が行われることになる。このとき、攪拌体4は、まだ、例えば、3000rpmという強い回転駆動が行われているので、採取部6から溶出した細菌は、測定電極3部分に留まることができず、よって、この強い回転時には、測定電極3は、測定液2の溶液導電率を測定することになる。
このときの測定は、インピーダンス測定部13からの出力により、溶液導電率算出部16で行われ、その溶液導電率は記憶部17に記憶され、これが後で、上述したドリフト補正部26のドリフト補正に活用される。
つづいて、S5で、微生物数の算出のための本測定が行われることになる。この時、モータ19の回転数を1200rpmに下げる。この状態になると、測定液2内に溶出した微生物は、誘電泳動により、測定電極3間に集菌されるので、この微生物の量に応じたキャパシタンスの値が得られることになる。
このキャパシタンスの値は、すなわち、インピーダンスの値であるので、インピーダンス測定部13で測定される。
つぎに、S6において、インピーダンス変化検出部14でインピーダンス変化量が求められ、このインピーダンス変化の傾斜状態と、相関テーブル24に設けたデータとから、微生物数が算出されることになる。
なお、この時のインピーダンス変化は、前記記憶部17に記憶された測定液2の溶液導電率を用いて、ドリフト補正部26で補正をされることとなり、この補正されたインピーダンス変化を用いて、微生物数換算部23により、微生物数が算出されることになる(S6)。
そして、この値が、表示部25に、例えば1×10の6乗で、CFU/ml(CFUとは、コロニーを形成している微生物の数)と表示され、測定の終了となる(S7)。
図3は、測定系におけるドリフトの大きさを理論式から導き出した物であり、従来は、I/Vアンプ11とA/Dコンバータ12間に、ゲイン切り替えアンプを介在させていたので、それによるドリフトの大きさが、この図3に示すごとく、微生物数算出部15で算出された微生物数にも大きなばらつきを発生させてしまうが、本実施形態においては、この図3に示すごとく、前記ゲイン切り替えアンプを廃止し、測定信号をデジタルデータにより制御するための測定信号生成部10を設けたので、そのドリフトは小さく、結論として、微生物数算出部15で算出された微生物数には、決して大きなばらつきは発生しない。
つまり、本実施形態においては、図4に示すごとく、A/Dコンバータ12に入力されるアナログデータが大きい場合には、このA/Dコンバータの出力側に得られるデジタルデータも大きなものとなるので、この時には、図4のV1をV2にすべく、信号レベル制御部28で、測定信号の出力を下げるので、溶液導電率が高くなったとしても、測定できる状態が得られることになる。
本実施形態においては、上述のごとく、デジタルデータに基づく信号レベル制御であるので、図5に示すごとく、溶液導電率が低いときから高いときまで、A/Dコンバータ12に入るアナログデータを、ほぼ一定にすることも容易に行えるものとなる。
以上のように本発明は、内部の測定液中に、測定電極と攪拌体を浸漬状態で配置した測定容器と、この測定容器外から、前記攪拌体を回転駆動する回転駆動手段と、前記測定電極に、加算器の第1入力を介して集菌信号を供給する集菌信号生成部と、前記測定電極に接続され、前記測定液のインピーダンスを測定するインピーダンス測定部と、このインピーダンス測定部に接続された微生物数算出部と、前記インピーダンス測定部に接続された溶液導電率算出部とを備え、前記測定電極と、インピーダンス測定部間にA/Dコンバータを介在させるとともに、このA/Dコンバータと前記加算器の第2入力間に、前記測定電極へ、測定信号を供給する測定信号生成部を接続し、この測定信号生成部は、入力レベル測定部と、その出力側に接続された信号レベル制御部と、その出力側に接続されたデジタル測定信号生成部と、その出力側に接続されたD/Aコンバータにより構成したものであるので、測定精度をさらに高めることができる。
すなわち、本発明においては、前記測定電極と、インピーダンス測定部間にA/Dコンバータを介在させるとともに、このA/Dコンバータと前記加算器の第2入力間に、前記測定電極へ、測定信号を供給する測定信号生成部を接続し、この測定信号生成部は、入力レベル測定部と、その出力側に接続された信号レベル制御部と、その出力側に接続されたデジタル測定信号生成部と、その出力側に接続されたD/Aコンバータにより構成したもの、つまり、測定電極から得られるアナログデータが大きい場合には、A/Dコンバータの後で、デジタルにより加算器の第2入力に加える測定信号を小さくするものであるので、大きな発熱を伴うスイッチング素子は不要で、その分ドリフトが小さくなり、その結果として、測定精度をさらに高めることができるのである。
したがって、微生物数測定装置として、広く活用が期待されるものである。
1 測定容器
2 測定溶液
3 測定電極
4 攪拌体
5 採取具
6 採取部
7 集菌信号生成部
8 加算器
9 出力アンプ
10 測定信号生成部
11 I/Vアンプ
12 A/Dコンバータ
13 インピーダンス測定部
14 インピーダンス変化検出部
15 微生物数算出部
16 溶液導電率算出部
17 記憶部
18 回転板
19 モータ
20 モータ駆動部
21 モータ制御部
22 タイマー
23 微生物数換算部
24 相関テーブル
25 表示部
26 ドリフト補正部
27 入力レベル測定部
28 信号レベル制御部
29 デジタル測定信号生成部
30 D/Aコンバータ

Claims (1)

  1. 内部の測定液中に、測定電極と攪拌体を浸漬状態で配置した測定容器と、
    この測定容器外から、前記攪拌体を回転駆動する回転駆動手段と、
    前記測定電極に、加算器の第1入力を介して集菌信号を供給する集菌信号生成部と、
    前記測定電極に接続され、前記測定液のインピーダンスを測定するインピーダンス測定部と、
    このインピーダンス測定部に接続された微生物数算出部と、
    前記インピーダンス測定部に接続された溶液導電率算出部とを備え、
    前記測定電極と、インピーダンス測定部間にA/Dコンバータを介在させるとともに、このA/Dコンバータと前記加算器の第2入力間に、前記測定電極へ、測定信号を供給する測定信号生成部を接続し、この測定信号生成部は、入力レベル測定部と、その出力側に接続された信号レベル制御部と、その出力側に接続されたデジタル測定信号生成部と、その出力側に接続されたD/Aコンバータにより構成した微生物数測定装置。
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