JP2011140887A - 集風型風車 - Google Patents

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Abstract

【課題】羽根の回転効率、ひいては発電量を向上せしめた集風型風車を提供すること。
【解決手段】風車21は、内側風胴体22の内部に設置されており、内側風胴体22は、その断面積が風の流入口22aから風車21の設置された位置までの間で直線的又は曲線的に縮小するように形成し、その縮小した断面積が、風車21の設置された位置から風の流出口22bまでの間で、直線的若しくは曲線的に拡大するか又は同じ断面積を保持するように形成する。また、外側風胴体25は、その断面積が風の流入口から内側風胴体22の流出口22bに対応する位置又はその近傍までの間で直線的又は曲線的に縮小するように形成し、その縮小した断面積が、内側風胴体22の流出口22bに対応する位置又はその近傍から外側風胴体25の流出口25bまでの間で、直線的又は曲線的に拡大するか又は同じ断面積を保持するように形成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、集風型風車に関し、特に二重構造の風導管(風胴体)を有してなり、風車背面の風速を上げ、その結果、風車の羽根の回転効率を向上せしめて、発電電力を高めた集風型風車に関する。
近年、地球温暖化防止が叫ばれ、新しいクリーンエネルギーの開発が急務となっている。このクリーンエネルギーの一つとして注目されているのが、COを排出しない風力発電システムである。ただ、風力発電は、現状では、石油代替エネルギーとしての位置は極めて低い。それは、風力エネルギーを有効に捕捉する手段が開発されていないからである。
現在では、揚力型のプロペラ式風車が、風力発電の主流となっている。このプロペラ式風車の場合、長大なブレード(プロペラ翼)を必要とするため、風車自体があまりにも大きくなり過ぎるという問題があると共に、現実のエネルギー効率は40%前後、つまり風力エネルギーの40%前後を捕捉して利用しているに過ぎないのが現状である。
上記した風力発電用風車は、(1)できるだけ回転直径の大きな羽根を備え、(2)できるだけ背の高い風車を、(3)できるだけ風が吹く場所に設置するという方向で発展してきた。しかし、できるだけ多くの風を捕捉するために回転羽根の直径を大きくした結果、支柱を高くしなければならず、強風には不安定になるので、風が強すぎると運転を停止しなければならないという問題がある。
また、羽根の受風面に風を効率よく誘導し、風力を効率よく利用した全方位型構造のパドル型風車として、受風部の外径及び内径のそれぞれを軸方向に変化せしめ、受風部の最適化を行っているパドル型風車が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかし、このように受風部を構成しても、必ずしも効率よく風力エネルギーを利用できる風車が得られないという問題がある。
そこで、羽根の回転に有効な受風面の効率を上げた全方位型の風車を提供するために、複数の翼部材からなる羽根を、羽根用回転軸に取り付けてなる風車であって、風上側であって風車の前方に送風ダクトを設置し、送風ダクトが、その採風口の断面積よりも小さい断面積の排風口を有するものであり、排風口からの風が風車の羽根の回転に有効な翼部材の面に当たるように構成した風車が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、必ずしも羽根の回転効率を顕著に向上できないという問題がある。
さらに、風車後方の風の流れに着目し、風の風速を高める効果を持つ風力発電装置として、風の流れ方向に拡大する筒状の風胴体と、同風胴体の風の流入口近傍に配置した発電用風車とを備えた風力発電装置において、前記風胴体の軸に対する側胴部の傾斜角を5〜25°の範囲とし、さらに風胴体の風の流出口の口縁の外側に、鍔状片を備えた風力発電装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。この場合、風胴体の外側の風流を鍔状片で堰き止め、鍔状片の背面に渦流を生じせしめ、風車背後の風流の空気分子の流れを巻き込む等により、その圧力を下げる効果があるものと考えられる。
本発明者らも、上記特許文献3の考え方に沿って簡単な実験を行ったところ、鍔状片の鍔幅には限界があり、10cm程度の幅であると効果があったが、大き過ぎると効果がないことが分かった。従って、回転半径の小さな羽根の小型風車には有効であるが、風車に当たる風速は同じであるから、相似的にスケールアップすることはできないものと考えられる。つまり、この効果は、風車羽根径が大きくなると、鍔幅の面積が風胴体の断面積に比し相対的に減少し、「鍔」効果は減少するものと考えられる。
特開2007−016642号公報 国際公開第2009/038127号パンフレット 特開2003−278635号公報
ところで、人がビルの谷間やアーケードを通過する時、しばしば思いもよらぬ強風に出会うことがある。これは、ビルの壁等に堰き止められた風が空隙を求めて谷間やアーケードの通過可能地点に集中するためである。通過空気の質量をm、密度をρ、風速をVとすれば、単位体積当たりの風のエネルギーは、(1/2)ρV+P=一定であるから、壁でせき止められて速度が0になればエネルギーは圧力だけとなり、谷間等の入口の両側の壁に圧力の高い空気の壁が生じる。これが風胴ダクトとなり、風速が上がるものと考えられる。
そこで、図1(a)及び(b)に示すように、扇風機11(φ=240mm)と風車12(φ=150mm)とを約750mmの間隔で配置し、風車12の風の流入口の口縁の外側には、それぞれ、鍔状の壁部材13a及び13bを設け、扇風機11から送風した場合の風車12の回転数を観測した。この壁部材13aの外径は扇風機11の風束よりも大きく、また、壁部材13bの外径は扇風機11の風束以下になるように構成した。また、図示していないが、壁部材を設けない場合についても同様にして回転数を観測した。
その結果、壁部材13aを設けた場合(図1(a))は、壁部材を設けなかった場合よりも風車の回転数が大幅に落ちた。これは、風源が扇風機11であるために、基本的には扇風機11の羽根の直径に相当する風束しか得られないので、壁部材の外径を扇風機11の風束よりも大きくすると、風車12の背面への風流が完全に遮断されるためである。また、壁部材13bを設けた場合(図1(b))は、壁部材13aを設けた場合よりも風車の回転数が増大した。これは、扇風機11の風束以下の外径を有する壁部材13bを設けた場合、風量の一部が風車の背面に流れるため、風車を通過する風が引っ張られて速度が上がるためであると考えられる。
風が風車を通過すると、エネルギーが奪われ、風速が下がる。このことは、分子運動論的には温度が下がることである。上記実験は、風車の背面風流の低下エネルギーを、外側の風速の大きい、すなわち動圧・運動エネルギーの大きい空気流との混合・摩擦により補い、風車背面の風流の速度が上がることを示している。その結果、風車の回転数を上げるためには、風車を通過する風を風車後方へ強制的に追い出すことが重要であることが分かる。
本発明の課題は、上記した点を踏まえて上述の従来技術の問題点を解決することにあり、羽根の回転効率、ひいては発電電圧(発電量)を向上せしめた集風型風車を提供することにある。
本発明の第一の集風型風車は、風車と、内側風胴体と、内側風胴体の外側に設けた外側風胴体とを有し、風車は、内側風胴体の内部に設置されており、内側風胴体は、その断面積が風の流入口から風車の設置された位置までの間で直線的又は曲線的に縮小するように形成されている前方風胴部材と、その縮小した断面積が、該風車の設置された位置から風の流出口までの間で、直線的若しくは曲線的に拡大するか又は同じ断面積を保持するように形成されている後方風胴部材とで構成されており、また、外側風胴体は、その断面積が風の流入口から内側風胴体の流出口に対応する位置又はその近傍までの間で直線的又は曲線的に縮小するように形成されている前方風胴部材と、その縮小した断面積が、内側風胴体の流出口に対応する位置又はその近傍から外側風胴体の流出口までの間で、直線的若しくは曲線的に拡大するか又は同じ断面積を保持するように形成されている後方風胴部材とで構成されていることを特徴とする。
上記第一の集風型風車において、外側風胴体は、その風の流入口が内側風胴体の風の流入口に対応する位置よりも後方に位置するように配置されていることを特徴とする。
上記第一の集風型風車において、内側風胴体は、その後方風胴部材の断面積が該風車の設置された位置から風の流出口までの間で直線的又は曲線的に拡大する場合、風の流入口の断面積及び流出口の断面積をSとし、風車が設置されている部分の断面積をSとした時、SとSとの比Aが1<A<20を満足するように構成されていることを特徴とする。これらの断面積が、この式:1<A<20を満足する関係にあることは、図8の結果から明らかである。すなわち、Aが1以下であり20を越えると本発明の効果が達成できない。
本発明の第二の集風型風車は、風車と、内側風胴体と、内側風胴体の外側に設けた外側風胴体とを有し、風車は、内側風胴体の内部に設置されており、内側風胴体は、その断面積が風の流入口から風車の設置された位置までの間で直線的又は曲線的に縮小するように形成されている前方風胴部材と、その縮小した断面積が、風車の設置された位置から風の流出口までの間で、直線的若しくは曲線的に拡大するか又は同じ断面積を保持するように形成されている後方風胴部材とで構成されており、また、外側風胴体は、その断面積が風の流入口から流出口までの間で直線的又は曲線的に縮小するように形成されている風胴部材で構成されていることを特徴とする。
上記第二の集風型風車において、外側風胴体の長手方向の寸法が、内側風胴体の長手方向の寸法と同じであるか又はほぼ同じであることを特徴とする。
上記第二の集風型風車において、外側風胴体は、その風の流入口が内側風胴体の風の流入口に対応する位置よりも後方に位置するように配置されており、外側風胴体の風の流出口が内側風胴体の流出口に対応する位置又はその近傍に配置されていることを特徴とする。
上記第二の集風型風車において、内側風胴体は、その後方風胴部材の断面積が該風車の設置された位置から風の流出口までの間で直線的又は曲線的に拡大する場合、風の流入口の断面積及び流出口の断面積をSとし、風車が設置されている部分の断面積をSとした時、SとSとの比Aが1<A<20を満足するように構成されていることを特徴とする。
本発明の集風型風車はまた、風車と、内側風胴体と、内側風胴体の外側に設けた外側風胴体とを有し、風車は、内側風胴体の内部に設置されており、内側風胴体は、その断面積が風の流れ方向に沿って縮小し、次いで流出口に向かって拡大するか又は同じ断面積を保持するように形成されている風胴部材で構成されており、また、外側風胴体は、その断面積が風の流れ方向に沿って縮小し、次いで縮小した断面積が流出口に向かって拡大するか又は同じ断面積を保持するように形成されている風胴部材で構成されていることを特徴とする。
本発明の集風型風車はさらに、風車と、内側風胴体と、内側風胴体の外側に設けた外側風胴体とを有し、風車は、内側風胴体の内部に設置されており、内側風胴体は、その断面積が風の流れ方向に沿って縮小し、次いで流出口に向かって拡大するか又は同じ断面積を保持するように形成されている風胴部材で構成されており、また、外側風胴体は、その断面積が風の流れ方向に沿って縮小するように形成されている風胴部材で構成されていることを特徴とする。
本発明の集風型風車によれば、風車を設置した内側風胴体とその外側に設けた外側風胴体とを有する二重構造の風胴体により、羽根の回転効率、ひいては発電量を向上せしめることができるという効果を奏する。
風車に対し、風の流入口の口縁の外側に壁部材を設けた場合の風車効率を検討するための模式的配置図。 本発明に係る集風型風車の一実施の形態を示す模式的構成図であり、(a)は、その模式的側面斜視図、(b)は、風の流入口側の模式的前面図、(c)は、風の流出側の模式的後面図。 図2(a)に示す集風型風車のより詳細な横断面図。 本発明に係る集風型風車の別の実施の形態を示す模式的構成図であり、(a)はその模式的側面斜視図、(b)は、風の流入口側の模式的前面図、(c)は、風の流出側の模式的後面図、(d)は、(a)に示す集風型風車を構成する内側風胴体の模式的横断面図。 本発明に係る集風型風車のさらに別の二つの実施の形態を示す構成図であり、(a)は、その内の一つの集風型風車の模式的側面斜視図、(b)は、その内の別の集風型風車の別の模式的側面斜視図。 風車背面への高速風量導入の効果をみるための実験で用いた扇風機と風車と内側風胴体との模式的配置図、(a)は、扇風機と風車との場合、(b)は、扇風機と風車と内側風胴体の後方風胴部材との場合、(c)は、扇風機と風車と内側風胴体の前方風胴部材及び後方風胴部材との場合。 本発明との関係で、集風装置(いわゆる「ラバール管」に相当する)の断面積と風速との関係を検討するための配置図。 本発明との関係で、内側風胴体内に配置された風車の位置(断面積比)での速さを検討するためのグラフ。
まず、本発明に係る集風型風車の第一〜第四の実施の形態について説明し、次いで各構成要素及びその変形例について説明する。
本発明に係る集風型風車の第一の実施の形態によれば、風車と、筒状の内側風胴体と、この内側風胴体の外側に設けた筒状の外側風胴体とを有し、風車は、内側風胴体の内部の所定の位置に設置されており、内側風胴体は、その断面積が風の流入口から風車の設置された位置までの間で、風の流れ方向に沿って直線的又は曲線的に縮小するように形成されている前方風胴部材と、その縮小した断面積が、風車の設置された位置から風の流出口までの間で、風の流れ方向に沿って直線的若しくは曲線的に拡大するか又は同じ断面積を保持するように形成されている後方風胴部材とで構成されており、外側風胴体は、その断面積が風の流入口から流出口までの間で、風の流れ方向に沿って直線的又は曲線的に縮小するように形成されている風胴部材で構成されており、外側風胴体の長手方向の寸法が、内側風胴体の長手方向の寸法と同じであるか又はほぼ同じであって、外側風胴体の風の流出口が内側風胴体の流出口に対応する位置又はその近傍に配置されており、内側風胴体は、その後方風胴部材の断面積が風車の設置された位置から風の流出口までの間で直線的又は曲線的に拡大する場合、風の流入口の断面積及び流出口の断面積をSとし、風車が設置されている部分の断面積をSとした時、SとSとの比Aが1<A<20、好ましくは2≦A<20を満足するように構成されている。また、外側風胴体は、その風の流入口が内側風胴体の風の流入口に対応する位置よりも後方に位置するように配置され、かつその風の流出口が内側風胴体の流出口に対応する位置又はその近傍に配置されていてもよい。上記した及び下記する内側風胴体の形状は、いわゆる「ラバール管」ないしはその類似の形状であることが好ましい。
上記第一の実施の形態に係る集風型風車において、内側風胴体は、その形状がラバール管形状である場合、風の流入口の断面積及び流出口の断面積がこの内側風胴体内に設置された風車の位置における断面積のほぼ2倍であるように構成されていることが好ましく、また、外側風胴体は、その風の流出口が内側風胴体の流出口に対応する位置又はその近傍に配置されている場合も、その風の流入口が内側風胴体の風の流入口に対応する位置よりも後方に位置するように配置されている場合も、風の流入口における断面積が流出口の断面積のほぼ2倍であるように構成されていることが好ましい。
本発明に係る集風型風車の第二の実施の形態によれば、風車と、内側風胴体と、内側風胴体の外側に設けた外側風胴体とを有し、風車は、内側風胴体の内部の所定の位置に設置されており、内側風胴体は、その断面積が風の流入口から風車の設置された位置までの間で、風の流れ方向に沿って、直線的又は曲線的に縮小するように形成されている前方風胴部材と、その縮小した断面積が風車の設置された位置から風の流出口までの間で、風の流れ方向に沿って直線的若しくは曲線的に拡大するか又は同じ断面積を保持するように形成されている後方風胴部材とで構成されており、外側風胴体は、その断面積が風の流入口から内側風胴体の流出口に対応する位置又はその近傍までの間で、風の流れ方向に沿って直線的又は曲線的に縮小するように形成されている前方風胴部材と、その縮小した断面積が、内側風胴体の流出口に対応する位置又はその近傍から外側風胴体の流出口までの間で、風の流れ方向に沿って直線的若しくは曲線的に拡大するか又は同じ断面積を保持するように形成されている後方風胴部材とで構成されており、また、外側風胴体は、その風の流入口が内側風胴体の風の流入口に対応する位置よりも後方に位置するように配置されており、そして内側風胴体は、その後方風胴部材の断面積が風車の設置された位置から風の流出口までの間で直線的又は曲線的に拡大する場合、風の流入口の断面積及び流出口の断面積をSとし、風車が設置されている部分の断面積をSとした時、SとSとの比Aが1<A<20、好ましくは2≦A<20を満足するように構成されている。また、外側風胴体は、その風の流入口が内側風胴体の風の流入口に対応する位置に配置されていてもよい。
上記第二の実施の形態に係る集風型風車において、内側風胴体は、その形状がラバール管形状である場合、風の流入口の断面積及び流出口の断面積がこの内側風胴体内に設置された風車の位置における断面積のほぼ2倍であるように構成されていることが好ましく、また、外側風胴体は、その風の流入口が内側風胴体の風の流入口に対応する位置よりも後方に位置するように配置されている場合も、その風の流入口が内側風胴体の流入口に対応する位置に配置されている場合も、風の流入口の断面積及び流出口の断面積が内側風胴体の流出口に対応する位置又はその近傍における外側風胴体の断面積のほぼ2倍であるように構成されていることが好ましい。
本発明の第三の実施の形態によれば、風車と、内側風胴体と、内側風胴体の外側に設けた外側風胴体とを有し、風車は、内側風胴体の内部に設置されており、内側風胴体は、その断面積が風の流れ方向に沿って縮小し、次いで流出口に向かって拡大するか又は同じ断面積を保持するように形成されている風胴部材で構成されており、また、外側風胴体は、その断面積が風の流れ方向に沿って直線的又は曲線的に縮小し、次いで縮小した断面積が流出口に向かって拡大するか又は同じ断面積を保持するように形成されている風胴部材で構成されており、内側風胴体は、縮小した断面積が流出口に向かって拡大する場合、風の流入口の断面積及び流出口の断面積をSとし、風車が設置されている部分の断面積をSとした場合、SとSとの比Aが1<A<20、好ましくは2≦A<20を満足するように構成されている。また、外側風胴体は、その風の流入口が内側風胴体の風の流入口に対応する位置よりも後方に位置するように配置されていてもよい。
上記第三の実施の形態に係る集風型風車において、内側風胴体は、縮小した断面積が流出口に向かって拡大する場合、風の流入口の断面積及び流出口の断面積がこの内側風胴体内に設置された風車の位置における断面積のほぼ2倍であるように構成されていることが好ましく、また、外側風胴体は、縮小した断面積が流出口に向かって拡大する場合には、その風の流入口が内側風胴体の風の流入口に対応する位置に配置されている場合も、その位置よりも後方に位置するように配置されている場合も、風の流入口における断面積及び流出口における断面積が上記したように縮小から拡大に転じる部位の断面積のほぼ2倍であるように構成されていることが好ましい。
本発明の第四の実施の形態によれば、風車と、内側風胴体と、内側風胴体の外側に設けた外側風胴体とを有し、風車は、内側風胴体の内部に設置されており、内側風胴体は、その断面積が風の流れ方向に沿って縮小し、次いで流出口に向かって拡大するか又は同じ断面積であるように形成されている風胴部材で構成されており、また、外側風胴体は、その断面積が風の流れ方向に沿って縮小するように形成されている風胴部材で構成されており、外側風胴体の長手方向の寸法が、内側風胴体の長手方向の寸法と同じであるか又はほぼ同じであって、外側風胴体の風の流出口が内側風胴体の流出口に対応する位置又はその近傍に配置されており、内側風胴体は、縮小した断面積が流出口に向かって拡大する場合、風の流入口の断面積及び流出口の断面積をSとし、風車が設置されている部分の断面積をSとした場合、SとSとの比Aが1<A<20、好ましくは2≦A<20を満足するように構成されている。また、外側風胴体は、その風の流入口が内側風胴体の風の流入口に対応する位置よりも後方に位置するように配置され、かつその風の流出口が内側風胴体の流出口に対応する位置又はその近傍に配置されていてもよい。
上記第四の実施の形態に係る集風型風車において、内側風胴体は、縮小した断面積が流出口に向かって拡大する場合、風の流入口の断面積及び流出口の断面積がこの内側風胴体内に設置された風車の位置における断面積のほぼ2倍であるように構成されていることが好ましく、また、外側風胴体は、その風の流出口が内側風胴体の流出口に対応する位置又はその近傍に配置されている場合も、その風の流入口が内側風胴体の風の流入口に対応する位置よりも後方に位置するように配置されている場合も、風の流入口における断面積が流出口の断面積のほぼ2倍であるように構成されていることが好ましい。
上記第一の実施の形態に係る集風型風車について、図2(a)〜(c)、図3、及び図4(a)〜(d)を参照して以下詳細に説明する。
図2(a)は、二重構造の風胴体を有し、外側風胴体の長手方向の寸法が、内側風胴体の長手方向の寸法と同じである集風型風車の模式的側面斜視図であり、図2(b)及び(c)は、それぞれ、図2(a)に示す集風型風車の風の流入口側の模式的前面図及び風の流出側の模式的後面図である。図3は、図2(a)に示す集風型風車のより詳細な横断面図である。図4(a)は、二重構造の風胴体を有し、外側風胴体の風の流入口が内側風胴体の風の流入口に対応する位置よりも後方に位置するように配置され、かつその風の流出口が内側風胴体の流出口に対応する位置に配置されているように構成されている外側風胴体を備えた集風型風車の模式的側面斜視図であり、図4(b)及び(c)は、それぞれ、図4(a)に示す集風型風車の風の流入口側の模式的前面図及び風の流出側の模式的後面図であり、図4(d)は、図4(a)に示す集風型風車を構成する内側風胴体の模式的横断面図である。図2〜4において、同じ構成要素には同じ参照番号を付けてある。
図2及び3に示す集風型風車は、風車21と、内側風胴体22と、内側風胴体の外側に設けた外側風胴体23とを有している。風車21は、内側風胴体22の内部の所定の位置に設置されている。内側風胴体22は、その断面積が風の流入口22aから風車21の設置された位置までの間で、風の流れ方向に沿って直線的に傾斜して縮小するように形成されている前方風胴部材22−1と、その縮小した断面積が風車21の設置された位置から風の流出口22bまでの間で、風の流れ方向に沿って直線的に傾斜して拡大するように形成されている後方風胴部材22−2とから構成されている。外側風胴体23は、その断面積が風の流入口23aから流出口23bまでの間で、風の流れ方向に沿って直線的に縮小するように形成されている風胴部材から構成されている。外側風胴体23の長手方向の寸法は、内側風胴体22の長手方向の寸法と同じであり、外側風胴体23の風の流入口23aと内側風胴体22の風の流入口22a、及び外側風胴体23の風の流出口23bと内側風胴体の風の流出口22bとは、それぞれ、同じ位置に配置されている。図2及び3では、外側風胴体23の長手方向の長さと内側風胴体22の長手方向の長さを同じであるように示したが、外側風胴体23の流出口23bが内側風胴体22の流出口22bよりも突出していてもよい。内側風胴体22は、取り付け部材23cにより固定されて取り付けられており、内側風胴体22の外壁(すなわち、取り付け部材の外壁)と外側風胴体23の内壁との間に風の直線流路が形成されるように構成されている。図2及び4において、24は、風車21の風源としての扇風機であり、風車から所定の距離離して設置される。
また、内側風胴体22は、風の流入口22aの断面積及び流出口22bの断面積をSとし、風車21が設置されている部分の断面積をSとした場合、SとSとの比Aが1<A<20を満足するように構成されていることが好ましい。
図2(a)に示す集風型風車の場合、後述の実施例から明らかなように、外側風胴体23では、風の流出口23bの各位置における風速は、それぞれ、風の流入口23aの各位置における風速のほぼ2倍以上が得られている。また、外側風胴体23を備えている場合には、外側風胴体を設けなかった場合よりも、出力電圧が高く、特に、低風速領域において、例えば、風速1.5m/sで8V、1.6m/sで10Vの出力電圧が得られ、外側風胴体なしの場合(1.7m/sで2V)の4〜5倍の高出力電圧が得られている。出力電圧が5倍ということは、風車を通過する風量が流入口における風速に対し1.7倍になったことを意味する(5≒1.7)。なお、図2(a)及び3に示す内側風胴体22の後方風胴部材22−2は、風車21の設置された位置から流出口に向かって断面積が同じであっても良い。
図4(a)に示す集風型風車は、風車21と、内側風胴体22と、内側風胴体22の外側に設けた外側風胴体23’とを有しており、外側風胴体23’以外の風車21、内側風胴体22は及び扇風機24は、図2(a)の場合と同じであるので、その詳細な説明は適宜省略する。図4でも、図2及び3の場合と同様に、外側風胴体23’の流出口23b’が内側風胴体22の流出口22bよりも突出していてもよい。
外側風胴体23’は、その風の流入口23a’が内側風胴体22の風の流入口22aに対応する位置よりも後方に位置するように、かつ外側風胴体23’の風の流出口23b’が内側風胴体22の流出口22bに対応する位置になるように配置されている。外側風胴体23’の断面積は、風の流入口23a’から流出口23b’までの間で、風の流れ方向に沿って直線的に傾斜して縮小するように形成されている風胴部材で構成されている。内側風胴体22は、取り付け部材22cにより固定されて取り付けられており、内側風胴体22の外壁と外側風胴体23’の内壁との間に風の直線流路が形成されるように構成されている。
図4(a)に示す集風型風車の場合、後述の実施例から明らかなように、外側風胴体23’では、風の流出口23b’の各位置における風速は、それぞれ、風の流入口23a’の各位置における風速よりも高くなる傾向がある。なお、図4(a)に示す内側風胴体22の後方風胴部材22−2は、風車21の設置された位置から流出口に向かって断面積が同じであっても良い。
上記第二の実施の形態に係る集風型風車について、図5(a)及び(b)を参照して以下説明する。図5(a)及び(b)に示す集風型風車は、二重構造の風胴体を有する図4(a)の変形例であり、外側風胴体の風の流入口が内側風胴体の風の流入口に対応する位置よりも後方に位置するように配置され、かつその風の流出口が内側風胴体の流出口に対応する位置よりも後方に位置するように配置されてなる外側風胴体を備えた集風型風車である。図5において、図2〜4と同じ構成要素には同じ参照番号を付してある。
図5(a)及び(b)に示す集風型風車は、風車21と、内側風胴体22と、内側風胴体22の外側に設けた外側風胴体25とを有しており、外側風胴体以外の風車21、内側風胴体22及び扇風機24は、図2(a)及び4(a)の場合と同じであるので、その詳細な説明は適宜省略する。
図5(a)に示す集風型風車における外側風胴体25は、その断面積が風の流入口25a(すなわち、26a)から内側風胴体22の流出口22bに対応する位置までの間で、風の流れ方向に沿って直線的に傾斜して縮小するように形成された前方風胴部材26と、その縮小した断面積が内側風胴体22の流出口22bに対応する位置から風の流出口25b(すなわち、27b)までの間で、風の流れ方向に沿って直線的に傾斜して拡大するように形成された後方風胴部材27とから構成されており、また、外側風胴体25の前方風胴部材26の長手方向の寸法が内側風胴体22の長手寸法より短く構成されている。すなわち、外側風胴体25は、その風の流入口25aが内側風胴体22の流入口22aよりも後方に位置するように配置されている。内側風胴体22は、取り付け部材22cにより固定されて取り付けられており、内側風胴体22の外壁(すなわち、取り付け部材22cの外壁)と外側風胴体の内壁との間に風の直線流路が形成されるように構成されている。図5(a)において、外側風胴体25を構成する前方風胴部材26の流出口26b(後方風胴部材27の流入口27a)は、内側風胴体22の流出口22bと同じ位置になるように示してあるが、この流出口22bよりも突出していてもよい。以下説明する図5(b)の場合も同様である。図5(a)は、風の流れ方向に沿って前方風胴部材26の流出口26b、すなわち後方風胴部材27の流入口27aから断面積が拡大するように形成された後方風胴部材27を示してあるが、この後方風胴部材は、直管、すなわち、風の流入口27aから流出口27bまでの断面積が同じである風胴部材であっても、同様な効果を達成できる。また、図5(a)では、前方風胴部材26の風の流出口26b(すなわち、後方風胴部材27の風の流入口27a)が、内側風胴部材22の風の流出口22bに対応する位置に配置される例を示したが、その対応する位置の近傍であれば、流出口26bより手前であろうと先方であろうと同じような効果を達成できる。
図5(b)に示す集風型風車における外側風胴体28は、図5(a)に示す外側風胴体25の変形例であり、それ以外の構成は図5(a)と同じであるので、その詳細な説明は適宜省略する。
上記外側風胴体28は、その断面積が風の流入口28a(すなわち、29a)から内側風胴体22の流出口22bに対応する位置(29b、30a)までの間で、風の流れ方向に沿って曲線的に傾斜して縮小するように形成された前方風胴部材29と、その縮小した断面積が内側風胴体22の流出口22bに対応する位置から風の流出口28b(すなわち、30b)までの間で、風の流れ方向に沿って直線的に傾斜して拡大するように形成された後方部風胴材30とから構成されている。この前方風胴部材29の長手方向の寸法が内側風胴体22の長手寸法より短く構成されている。すなわち、外側風胴体28は、その風の流入口28aが内側風胴体22の流入口22aよりも後方に位置するように配置されている。内側風胴体22は、取り付け部材23cにより固定されて取り付けられており、内側風胴体22の外壁(すなわち、取り付け部材22cの外壁)と外側風胴体の内壁との間に風の直線流路が形成されるように構成されている。図5(b)の場合も、図5(a)と同様に、後方風胴部材30は、直管、すなわち、風の流入口から流出口までの断面積が同じである風胴部材であっても、同様な効果を達成できる。また、図5(b)の場合も、図5(a)と同様に、前方風胴部材29の風の流出口29b(すなわち、後方風胴部材30の風の流入口30a)が、内側風胴部材22の風の流出口22bに対応する位置の近傍であれば、流出口29bより手前であろうと先方であろうと同じような効果を達成できる。なお、図5(a)及び(b)に示す内側風胴体22の後方風胴部材22−2は、風車21の設置された位置から流出口22bに向かって断面積が同じであっても良い。
上記第三及び第四の実施の形態に係る集風型風車に関しては、上記した第一及び第二の実施に形態に係る集風型風車に関する詳細な説明を参照すれば自明であるので、その説明を省略する。
本実施例では、風車背面への高速風量を導入する効果をみるために、外側風胴体を設けずに、内側風胴体のみを用いて発電電圧を測定する実験を行った。すなわち、図6(a)に示すように、風車21(発電機:直径150mm)の前方約750mmの位置に扇風機(直径400mm、羽根径240mm、50W)24を配置した場合と、図6(b)に示すように、上記風車21を内側風胴体の後方風胴部材22−2の前方に設置し、その風車21の前方約750mmに上記扇風機24を配置した場合と、図6(c)に示すように、上記風車21を内側風胴体22の前方風胴部材22−1と後方風胴部材22−2との間に設置し、その風車21の前方約750mmに上記扇風機24を配置した場合とに対して実験を行った。風車21としては、自然の風社の小型「SW−114」の風力発電機用風車を用いた。
この場合、風車21の設置された部分の直径を150mm、前方風胴部材22−1の風の流入口22aの直径を212mm、風車側の直径を150mm及び長手方向の長さLを190mm、そして後方風胴部材22−2の風の流出口22bの直径を212mm、風車側の直径を150mm及び長手方向の長さLを490mmにして、扇風機から送風し、実験を行った。また、発電機負荷:直流電圧計のみとした。かくして測定された発電電圧は、図6(a)及び(b)の場合は3.0Vであったが、図6(c)の場合は4.0Vであり、前方と後方に風胴部材を設けることにより、出力が改善されることが分かった。従って、本発明の集風型風車では、図6(c)に示す構造を有する内側風胴体を用いれば、効率よく高い発電電圧を得ることができる。上記で用いた内側風胴体を構成する前方風胴部材及び後方風胴部材の大きさは集風型風車の設置場所を考慮して適宜設計すればよい。
図2(a)及び3に示す集風型風車の二重構造の風胴体を、内側風胴体22(前方風胴部材22−1及び後方風胴部材22−2からなる)の風の流入口22a及び流出口22bの断面積の両方が風車21の設置された位置における断面積の2倍になるように、また、外側風胴体23の風の流入口23aの断面積が流出口23bの断面積の2倍になるように作製した。
この内側風胴体22の前方風胴部材22−1と後方風胴部材22−2との間に風車21を設置した集風型風車の風胴体の風の入口と出口における風速(m/s(秒))に関して、各位置(入口及び出口のそれぞれの上方部、下方部、左方部、右方部、及び内側風胴体の中心部)における風速を測定した。その結果を、図2(b)及び(c)に示すと共に、以下の表1に示す。本実施例では、上記集風型風車に対し、扇風機(BOXFANMF−75B:直径400mm:羽根径240mm:50W)24を用い、この扇風機24と風車21との間の距離を750mmにして、扇風機24からの風を風車に当てて実験を行った。本実施例の場合も、風車21としては、自然の風社の小型「SW−114」の風力発電機用風車を用いた。
Figure 2011140887
図2(b)及び(c)、並びに表1から明らかなように、外側風胴体23では、風の流出口23bの各位置における風速は、それぞれ、風の流入口23aの各位置における風速のほぼ2倍であり、二重構造の風胴体を用いる利点が明らかであった。
実施例2の結果に鑑み、実施例2の場合と同じ集風型風車と、外側風胴体23のない内側風胴体22だけの構造の風車に対して、ビルの屋上での自然風の中で出力実験(n=2)を行い、風速(m/s(秒))及び出力電圧(V)について比較した。2回の実験で得られた結果を、それぞれ、表2−1及び2−2、並びに表3−1及び3−2に示す。風車としては、実施例2と同じ自然の風社製の小型「SW−114」の風力発電機用風車を用い、出力電圧を測定した。
Figure 2011140887
Figure 2011140887
Figure 2011140887
Figure 2011140887
表2−1、2−2、3−1、及び3−2から明らかなように、図2(a)に示す集風型風車の場合の方が、外側風胴体なしの場合よりも、出力電圧が高いことが分かる。特に、低風速領域において、図2(a)に示す集風型風車の場合、2回の実験とも、1.5m/sで8Vであり、また、1.6m/sで10Vであり、外側風胴体なしの場合(1.7m/sで2V)の4〜5倍の高出力電圧が得られた。「風車を通過する風の運動エネルギー部分(動圧:発電量)は風車に流入する風速の3乗に比例する」ことから、出力電圧が5倍ということは、風車を通過する風量が流入口における風速に対し1.7倍になったことを意味する(5≒1.7)。
図4(a)に示す集風型風車の二重構造の風胴体を、内側風胴体22(前方風胴部材22−1及び後方風胴部材22−2からなる)の風の流入口22a及び流出口22bの断面積の両方が風車21の設置された位置における断面積の2倍になるように、また、外側風胴体23’の風の流入口23a’の断面積が流出口23b’の断面積の2倍になるように作製した。
この内側風胴体22を構成する前方風胴部材22−1と後方風胴部材22−2との間に実施例1と同じ風車21を設置した集風型風車の風胴体の入口と出口における風速(m/s)を、各位置(入口及び出口のそれぞれの上方部、下方部、左方部、右方部、及び内側風胴体の中心部)で測定した。その結果を、図4(b)及び(c)に示すと共に以下の表4に示す。本実施例では、上記集風型風車に対し、扇風機(DRF−450N(AC100V:162W)24を用い、この扇風機24と風車21との間の距離を157cmにして、扇風機24からの風を風車に当てて実験を行った。風車21としては、前記実施例の場合と同様に、自然の風社の小型「SW−114」の風力発電機用風車を用いた。
Figure 2011140887
本実施例では、風車背後への集風の効果を検討するために、図4(a)に示す集風型風車の場合と、図4(d)に示す内側風胴体22のみの場合とを用いて発電電圧を測定する実験を行った。この場合、図4(a)に示す集風型風車の場合、内側風胴体22の風の流入口22a及び風の流出口22bの断面積は、風車21が設置されている位置における断面積の2倍とし、また、図4(d)に示す前方風胴部材22−1及び後方風胴部材22−2かなる内側風胴体22の風の流入口22a及び風の流出口22bのそれぞれの断面積も、風車21が設置されている位置における断面積の2倍とした。また、外側風胴体23’の風の流入口23a’の断面積を風の流出口23b’の断面積の2倍とした。
上記した集風型風車の場合及び内側風胴体のみの場合について、上記実施例と同様にして発電電圧を測定した。図4(d)に示す内側風胴体22のみの場合、発電電圧は4.8V、図4(a)に示す内側風胴体22及び外側風胴体23を有する集風型風車の場合、発電電圧は5.6〜6.8Vを示した。図4(d)に示す場合、前方風胴部材22−1を設けることにより、後方風胴部材22−2だけの場合よりも、発電電圧は向上している。
本実施例では、図5(a)に示す集風型風車を用いて発電電圧を測定した。すなわち、前方風胴部材26と後方風胴部材27とからなる外側風胴体25の風の流入口25a及び流出口25bの断面積が、内側風胴体22の流出口22bに対応する位置における外側風胴体の断面積の2倍になるように、また、内側風胴体22の風の流入口22a及び流出口22bの断面積が風車21の設置された位置における断面積の2倍になるように構成した集風型風車を用い、上記実施例の場合と同じ扇風機を用い、扇風機24と風車21との距離を157cmに設定し、上記実施例と同様に発電電圧を測定した。その結果、6.5〜7.8Vの発電電圧が得られた。外側風胴体に後方風胴部材を設けることにより、この後方風胴部材を設けない場合と比べて出力が20%以上増大した。
本実施例では、図5(a)に示す集風型風車を用いて、発電電圧を測定したが、前方風胴部材26の風の流出口26b(すなわち、後方風胴部材27の風の流入口27a)が、内側風胴部材22の風の流出口22bに対応する位置の近傍になるように配置した集風型風車を用いて上記と同様に発電電圧を測定したところ、同じ様な傾向が見られた。
上記実施例では、内側風胴体の風の流入口の断面積及び流出口の断面積をSとし、風車が設置されている位置における断面積をSとした場合、A=S/S=2として行ったが、Aを20未満とした場合、すなわちA=15、10、5とした場合も、上記実施例の場合と同様な結果が得られる。外側風胴体の場合も同様である。
以下、本発明の集風型風車を構成する二重構造の風胴体のうち内側風胴体について、その構造の根拠を理論的側面から考察し、内側風胴体(以下、「集風装置」と称す)の断面積と風速との関係について説明する。上記したように、内側風胴体は、風の流入口の断面積及び流出口の断面積をSとし、風車が設置されている部分の断面積をSとした場合、SとSとの比Aが1<A<20を満足するように構成されている。
(1)はじめに:
図7(a)及び(b)にそれぞれ示されるような、風の吹く方向に沿って断面積Sが変化しているような集風装置71、72を使用したときの、図7に示す風車73の位置における風速について考える。これらの図においては、風は、扇風機74を用いて左側から右側に吹いているものとする。風が定常流であるとすると、すなわち、集風装置の各場所での流れの状態が時間変化していない流れでは、単位時間当たりに集風装置の断面を通過する空気の質量、すなわち流量Qは流れに沿って一定の値となる。空気の密度ρ、速度υ、集風装置の断面積Sの間には、Q=ρυS=一定の関係式が成り立つ。
密度と速度との積ρυは集風装置の管が細くなるほど(すなわち、断面積Sが小さくなるほど)大きくなるから、密度ρが断面積Sの減少を上回って増大しない限り、空気の速度(風の速さ)υは集風装置の断面積の減少と共に増大する。すなわち、風の方向に沿って断面積の変化する集風装置を用い、入口の断面積より小さな断面積の位置に風車を置けば、自然の状態では、弱い風が吹いているときでも、この風車の位置では十分に強い風が得られること、その結果、効率よく発電を行う風車装置を実現できることが示唆される。
集風装置によって得られる風速の値を定量的に推定するためには、流量一定の式に加えて、流れに沿った運動量やエネルギーの輸送を表す式などを考慮して、密度、速度と圧力の変化を断面積Sの関数として求める必要がある。それらの関係を考慮すると、入口と出口との断面積がほぼ同程度の大きさで(風車による風の流れのエネルギー損失の割合が小さいときには)、中央部の断面積が小さくなっている管を有する集風装置が望ましいことが推定される。すなわち、図7(a)に示す集風装置ではなく、図7(b)に示すような集風装置を用い、その中央部であって、管の断面積が最も小さい位置に風車を置くことが、風車発電に適している。
次いで、第(2)項において基礎となる関係式を示し、密度と速度との面から、図7(b)に示すような集風装置が望ましいことを定性的に考察する。また、第(3)項では、速度と密度との関係が音の速度に依存していることに基づいて、集風装置における速度の変化を考察する。さらに、第(4)項では、簡単な数値計算を行って、集風装置における、流れの方向に沿ってもたらされる速度の変化を集風装置の断面積の関数として求めて考察する。
(2)密度と速度とについての一般的考察:
図7(a)及び(b)に示す「集風装置」の入口及び風車の位置を、それぞれ、“1”及び“2”とする。風車の位置“2”での風の密度ρ、流れの速さυ、及び圧力Pを、入口の位置“1”及び風車の位置“2”でのそれぞれの断面積S及びSの比A=S/S>1、及び入口の位置“1”での風の密度ρ、流れの速さυ、及び圧力Pの関数として求める。すなわち、「質量保存則」に、運動量の流れ、エネルギーの流れの保存則を加えた以下の3つの方程式(1)〜(3):
Figure 2011140887
Figure 2011140887
Figure 2011140887
から、集風装置を通過した後の風の密度ρ、速度υ、及び圧力Pを求める。上式(2)及び(3)において、Uは、単位体積当たりの内部エネルギーであって、以下の式(4)又は(5):
Figure 2011140887
Figure 2011140887
である。
上式(4)及び(5)において、γは、等圧比熱と等積比熱との比である。さらに、以下の式(6):
Figure 2011140887
と書くことができる。ただし、単原子分子及び二原子分子について、それぞれ、a=5/2及び7/2である。
上式(1)と式(2)及び(3)の解:ρ、υ、及びPのおおざっぱな様子は、式を解くまでもなく、A=S/S>1の条件から想像することができる。集風装置の断面積の減少と共に、A=S/Sに反比例して、速度υがυより大きくならなければならない。そして、υ>υとなることによる気体の運動エネルギーの増加は、圧力Pの減少によって補われる(ベルヌーイの定理)。すなわち、図7(a)に示す風車の位置での圧力の値Pは、集風装置の外での空気の圧力、すなわち外圧Pより小さくなり、P(風車の前面)<P=Pとなる。ところが、図7(a)に示すように、集風装置における風車の後面が外気に接しているときには、そこでの圧力は外圧Pに等しく、P(風車の後面)=Pとなっているはずである。すなわち、P(風車の前面)<P(風車の後面)となり、風車の前後面に圧力差が生まれ、後面から前面へ向かう逆風、渦・乱流が生じることになる。その結果、風車の滑らかな回転を妨げ、発電効率を下げる原因となる。このような発電効率を下げる原因となるような乱流現象を避けるためには、図7(b)に示すような集風装置が望ましいのである。
ところで、上式(1)〜(3)の連立方程式では、粘性を無視している。粘性があるときは、式(2)及び(3)は、以下の式(7)及び(8):
Figure 2011140887
Figure 2011140887
のように、粘性に比例するB、Bの項を付け加える必要がある。一般的に、粘性があると、流れの速さは流れを遮る境界面・壁からの距離に依存して変化し、さらに、壁の終端では、流れが「境界面から剥がれ」、渦を生じさせる原因となる。その結果、流れの向きが乱雑に変化する「乱流」が起きることになる。従って、乱流が風車の近くで起きることがないように、風車の位置を流れの境界から遠ざけること、すなわち風車を中央部に配置した、図7(b)に示すような集風装置が望ましい。図7(b)に示すような形状の管は、ラバール管と呼ばれており、入口では音速以下の速さの流れが、管中央部の狭くなった所では超音速を得るために使用される。
(3)密度ρと速度υとの間に成り立つ関係:
風の密度ρ、速度υ、及び圧力Pの3つの未知数は、互いに独立な変数ではない。密度ρと速度υとの間には、音速を介した関係式が成立し、圧力を密度と速度とで表すことができる。この関係を利用すれば、すなわち、密度ρと速度υだけを変数として、問題を解くことができる。
音速cを与える次式(9):
Figure 2011140887
と、運動量についてのつりあいを記述するオイラーの方程式(10):
Figure 2011140887
から、密度ρと速度υとの関係を導く。まず、風速が時間変化していない状態、すなわち、次式(11)
Figure 2011140887
の定常状態を考えると、オイラーの方程式は、
Figure 2011140887
となる。風の向きが、
Figure 2011140887
とx軸に沿っているような流れと考え、さらに、風速、密度、圧力などの物理量は変数xだけによって変化し、y、zには依存しないとすると、次式(13):
Figure 2011140887
となる。すなわち、次式(14):
Figure 2011140887
を得るから、これを積分して、次式(15):
Figure 2011140887
すなわち、次式(16):
Figure 2011140887
となる。ただし、ρは流れのないときの密度であり、いま考えている問題では1気圧のもとでの密度となる。
密度と速度との関係式(15)、(16)が得られたことにより、上式(1)、(2)及び(3)における未知数が一つ減ったことになる。解のおおざっぱな性質を知るために、粘性を無視し、質量とエネルギーについての連続の式(1)及び(2)から密度を消去して、υとυとの間に成り立つ関係式を求める。内部エネルギーと圧力との和(エンタルピー)を次式(17):
Figure 2011140887
とまとめて書き表し、さらに、音速cを使えば、γP=ρcとなるから、式(3)は、次式(18):
Figure 2011140887
となる。ここで、次式(19)〜(21):
Figure 2011140887
Figure 2011140887
Figure 2011140887
と置いて、上式(1)及び(18)に代入すると、まず式(1)については、両辺に共通に存在するρを落とすことができて、次式(22):
Figure 2011140887
を得る。また、ρυ=ρυであることを使うと、式(18)から、次式(23):
Figure 2011140887
を得ることができる。等圧比熱と等積比熱との比をγ=7/5(二原子分子の場合の値)として、上式(23)から、次式(24):
Figure 2011140887
を得ることができる。これを上式(22)に代入すれば、次式(25)
Figure 2011140887
と、υ、υ及びcの間に成り立つ関係式を得ることができる。この式からυを解けば、それが集風装置の風車の位置での速さを与える。
(4)風車の位置での速さυの推定:
上式(25)を満足するυの値のA(管の断面積の比)依存性をグラフを使って推定する。式(25)の両辺の対数をとると、次式(26):
Figure 2011140887
となる。式(25)を解いて、厳密なυの値を得る代わりに、υ=10m/s、c=340m/sと置いたとき、両辺の値がA及びυの変化と共にどのように変化するか、グラフを描くことによって近似的な値を推定することができる。
左辺y左辺=log(Aυ/x)は、横軸の値x=υがゼロに近いとき、非常に大きな値をとるが、x=υの値が大きくなるにつれて単調に減少し、υ→∞でy左辺が−∞となる。一方、右辺の値y右辺は、υ、υがほぼ10[m/s]でcの値がほぼ340m/sより十分小さいことに注意すると、x=υが0に近い値をとるときには、y右辺=υ (2c )≪1であり、υ<υでy右辺>0、υ=υのときy右辺=0、υ>υでy右辺<0となる。また、次式(27):
Figure 2011140887
のとき、y右辺→−∞である。
右辺とy左辺とを数値計算し、図8に示す。集風装置の外での風速υ=10[m/s]である場合について、音速c=340[m/s]として、式(25)の両辺、すなわち、(a)次式(28):
Figure 2011140887
及び(b)式(29):
Figure 2011140887
の値を縦軸に、(b)のA=10、15、17、及び20の4つの場合について示されている。図8の横軸(x軸)は、υを示し、単位は[m/s]である。この図から、A<20のとき、y右辺とy左辺との二つの曲線は交わることが分かる。その交点のx座標が求める解υの値を与える。二つの交点のうち、x=υの値が小さい方の交点のυが、Aの増大と共に増大していることが認められる。
上記した音速を与える式(9)から、音速と気体の状態を表す諸量(温度、圧力、密度、分子量等)との間に、次式(30):
Figure 2011140887
の関係が成り立つこと、音速は温度(絶対温度Kで表したとき)の平方根に比例することが導かれる。ただし、ここでR=8.3[ジュール・モル/K]は気体定数、μは気体の分子量で空気についてはμ=0.0288[kg]である。また、空気は2原子分子であるから、γ=7/5である。これらの値を代入して温度Tを求めてみると、集風装置に入る前の音速の値をc=340[m/s]とした上述の数値計算は温度T=287K=14℃の場合に対応していることが分かる。
また、集風装置を通過した後の風車の位置での音速(次式(31))
Figure 2011140887
は、v>vとなってc<cとなること、すなわち、風車の位置では(v>vとなることにより)、一般的に、気体の温度が下がることになる。温度降下が、y右辺とy左辺との二つの曲線が交わるための条件に影響を与えることが想像できる。
(5)纏め:
Aの値が小さいとき、音速より大及び小の二つの解が得られたが、実現する解は小さな値の方の解である。超音速の解の方は、本発明では考えないこととする。
Aが10程度以下のときの解は、ほぼ
Figure 2011140887
で与えられる。
Aが大きくなると、υ>Aυとなるようにみえる。図8で、A=15のときに着目すると、y右辺との交点での値は170〜180[m/s]となっていて、υ=10(m/s)、A=15から計算したAυ=10A=150[m/s]程度の値、あるいはそれ以上の値となることを示唆している。すなわち、上式(25)に基づく結果は、υ≧Aυであることを保証している。
物理的解釈と考察:
υ=Aυであることは、上式(15)及び(16)で、υ≪cのとき、密度ρ=一定、ρ=ρとみなせることを意味している。
風車の位置での断面積Sを単位時間当たりに通過するエネルギーは、次式(32):
Figure 2011140887
と表される。ρυ=ρυであるから、もし
Figure 2011140887
であれば、管の断面全体を単位時間当たりに通過する空気の運動エネルギーは、
Figure 2011140887
に比例する。ただし、断面の単位面積当たりを考えることにすれば、
Figure 2011140887
に比例することになる。すなわち、同じ大きさの風車を、図7(b)に示す集風装置の入口(断面積S)に置いたときと、図7(b)に示す風車の位置(断面積S)に置いたときとを比べれば、風車が利用できる風の運動エネルギーはA倍となる。
A>20となると、図8に示すように、y右辺の曲線と交わらない。すなわち、風速が音速以下であるような解が存在しない。しかし、断面積の比Aが大きくなって、速さυが非常に大きくなる可能性があるときには、音速と風速との関係、上式(22)や、次式(33):
Figure 2011140887
などを考察し直すことが必要であろう。粘性の効果をも取り入れる必要がある。
速度の増大:
Figure 2011140887
の原因を考察すると、エンタルピーの変化、内部エネルギー、すなわち温度が低下して、その減少分が流れの運動エネルギーと気体の膨張(密度の低下による)に使われるためであると解釈できる。
流れのエネルギーが風車の回転エネルギーに変換されるから、風車の背面のυの値は減少する。その結果、風車を通り過ぎた後の流れには(単位体積当たりについて、集風装置を出て外気に接する位置において)、大気圧Pに戻るだけのエネルギーが残されていない。集風装置(ラバール管)の出口の外側から(集風装置と風車を通過した空気は大気圧に戻ろうとして収縮し、その収縮分の体積を埋めるべく、風車を通らない方向から)空気が流入することになる。そのことによって大気圧Pが回復されるが、その結果、風車の背面に渦・乱流が起きるものと考えられる。このような効果は、図7(b)に示すような風車を中央部に配置する集風装置では、図7(a)に示す集風装置に比べて抑えられているものと考えられる。本発明の集風型風車は、この効果を最小限に抑える構成を有するものである。
上記したように、本発明の集風型風車は、図7の集風装置が示す効果を最小限に抑える構成を有するものであるが、本発明の集風型風車の全ての実施の形態については説明していない。本発明の目的を考慮することによる上記した範囲内での適宜な設計変更、改質も本発明の範囲内に入るものである。例えば、本発明の精神の範囲内で、上記集風装置の前後部の形状を前後非対称にしたり、集風装置の形状等を適宜設計したり、また、集風型風車の内側風胴体及び外側風胴体並びに前方風胴部材及び後方風胴部材の形状や長さや大きさ等を適宜変更することにより所期の目的を達成できる。
本発明の二重構造の風胴体を有する集風型風車によれば、高い発電電圧を得ることができるので、高い風力エネルギーを必要とする技術分野、例えば風力発電等の分野で利用可能である。
11 扇風機
12 風車
13a、13b 壁部材
21 風車
22 内側風胴体
22−1 前方風胴部材
22−2 後方風胴部材
22a、23a、23a’ 流入口
22b、23b、23b’ 流出口
22c 取り付け部材
23、23’ 外側風胴体
24 扇風機
25、28 外側風胴体
25a、26a、27a、28a、29a、30a 流入口
25b、26b、27b、28b、29b、30b 流出口
26、29 前方風胴部材
27、30 後方風胴部材
71、72 集風装置
73 風車
74 扇風機

Claims (9)

  1. 風車と、内側風胴体と、該内側風胴体の外側に設けた外側風胴体とを有し、該風車は、該内側風胴体の内部に設置されており、該内側風胴体は、その断面積が風の流入口から該風車の設置された位置までの間で直線的又は曲線的に縮小するように形成されている前方風胴部材と、その縮小した断面積が、該風車の設置された位置から風の流出口までの間で、直線的若しくは曲線的に拡大するか又は同じ断面積を保持するように形成されている後方風胴部材とで構成されており、また、該外側風胴体は、その断面積が風の流入口から該内側風胴体の流出口に対応する位置又はその近傍までの間で直線的又は曲線的に縮小するように形成されている前方風胴部材と、その縮小した断面積が、内側風胴体の流出口に対応する位置又はその近傍から該外側風胴体の流出口までの間で、直線的若しくは曲線的に拡大するか又は同じ断面積を保持するように形成されている後方風胴部材とで構成されていることを特徴とする集風型風車。
  2. 請求項1記載の集風型風車において、該外側風胴体は、その風の流入口が内側風胴体の風の流入口に対応する位置よりも後方に位置するように配置されていることを特徴とする集風型風車。
  3. 請求項1又は2記載の集風型風車において、該内側風胴体は、その後方風胴部材の断面積が該風車の設置された位置から風の流出口までの間で直線的又は曲線的に拡大する場合、風の流入口の断面積及び流出口の断面積をSとし、該風車が設置されている部分の断面積をSとした時、SとSとの比Aが1<A<20を満足するように構成されていることを特徴とする集風型風車。
  4. 風車と、内側風胴体と、該内側風胴体の外側に設けた外側風胴体とを有し、該風車は、該内側風胴体の内部に設置されており、該内側風胴体は、その断面積が風の流入口から該風車の設置された位置までの間で直線的又は曲線的に縮小するように形成されている前方風胴部材と、その縮小した断面積が、該風車の設置された位置から風の流出口までの間で、直線的若しくは曲線的に拡大するか又は同じ断面積を保持するように形成されている後方風胴部材とで構成されており、また、該外側風胴体は、その断面積が風の流入口から流出口までの間で直線的又は曲線的に縮小するように形成されている風胴部材で構成されていることを特徴とする集風型風車。
  5. 請求項4記載の集風型風車において、該外側風胴体の長手方向の寸法が、該内側風胴体の長手方向の寸法と同じであるか又はほぼ同じであることを特徴とする集風型風車。
  6. 請求項4又は5記載の集風型風車において、該外側風胴体は、その風の流入口が該内側風胴体の風の流入口に対応する位置よりも後方に位置するように配置されており、該外側風胴体の風の流出口が該内側風胴体の流出口に対応する位置又はその近傍に配置されていることを特徴とする集風型風車。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載の集風型風車において、該内側風胴体は、その後方風胴部材の断面積が該風車の設置された位置から風の流出口までの間で直線的又は曲線的に拡大する場合、風の流入口の断面積及び流出口の断面積をSとし、該風車が設置されている部分の断面積をSとした時、SとSとの比Aが1<A<20を満足するように構成されていることを特徴とする集風型風車。
  8. 風車と、内側風胴体と、該内側風胴体の外側に設けた外側風胴体とを有し、該風車は、該内側風胴体の内部に設置されており、該内側風胴体は、その断面積が風の流れ方向に沿って縮小し、次いで流出口に向かって拡大するか又は同じ断面積を保持するように形成されている風胴部材で構成されており、また、該外側風胴体は、その断面積が風の流れ方向に沿って縮小し、次いで縮小した断面積が流出口に向かって拡大するか又は同じ断面積を保持するように形成されている風胴部材で構成されていることを特徴とする集風型風車。
  9. 風車と、内側風胴体と、該内側風胴体の外側に設けた外側風胴体とを有し、該風車は、該内側風胴体の内部に設置されており、該内側風胴体は、その断面積が風の流れ方向に沿って縮小し、次いで流出口に向かって拡大するか又は同じ断面積を保持するように形成されている風胴部材で構成されており、また、該外側風胴体は、その断面積が風の流れ方向に沿って縮小するように形成されている風胴部材で構成されていることを特徴とする集風型風車。
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