JP2011132629A - セラミック繊維製防炎ペーパー及びその製造方法 - Google Patents

セラミック繊維製防炎ペーパー及びその製造方法 Download PDF

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芳夫 小島
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Abstract

【課題】 高温や火炎に接しても、脆くなったり破損したりせず且つ形状を維持することができ、耐熱性や防炎性に優れたセラミック繊維製の防炎ペーパーを提供する。
【解決手段】 非連続繊維であるアルミナシリカ繊維と、連続繊維であるシリカ繊維及び/又はアルミナ繊維を1〜30mmの長さに切断した繊維とからなるセラミック繊維製防炎ペーパーである。このセラミック繊維製防炎ペーパーは、アルミナシリカ繊維と上記切断繊維を80:20〜30:70の重量比で水中に分散させ、高分子凝集剤を加えて抄紙した後、乾燥することにより製造することができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、セラミック繊維からなるペーパー(紙)に関し、特に電車や自動車、航空機のような輸送機器の防災用として好適なセラミック繊維製防炎ペーパーに関するものである。
従来から、セラミック繊維を抄紙して製造したセラミック繊維製のペーパーは、保温材や断熱材、複合材料、ろ過材、耐熱性触媒担体などとして多くの分野で使用されている。
かかる従来のセラミック繊維製ペーパーは、アルミナシリカ繊維のみか又はアルミナシリカ繊維とガラス繊維を有機バインダー(結合剤)と共に抄紙したものである。例えば特開平5−5294号公報には、アルミナシリカ繊維とガラス繊維にフィブリル化繊維及び有機結合剤を加え、これを抄紙することによりセラミック繊維紙を製造することが記載されている。
特開平5−5294号公報
上述した従来のセラミック繊維製ペーパーは耐熱性や防炎性はあるものの、有機バインダーが消失したときに形状を維持できず、炎が貫通してしまうなどの問題があった。そのため、従来のセラミック繊維製ペーパーは耐熱性や防炎性を要求される用途には使用することができず、特に高温や火炎を受けるような箇所には使用することができなかった。
例えば、従来のセラミック繊維製ペーパーにバーナーの炎などを当てると、ペーパー中に含まれる有機バインダーが消失する。その際、アルミナシリカ繊維製のペーパーは、強度や弾性率が低いため脆くなり、形状を保持することができなくなる。また、ガラス繊維入りのペーパーは、ガラス繊維が軟化する温度以上で収縮を起こすため、やはり初期の形状を維持することができなくなる。
本発明は、このような従来の事情に鑑み、高温や火炎にさらされても脆くなったり破損したりせず、形状を維持することが可能であって、耐熱性ないし防炎性に優れたセラミック繊維製ペーパー及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明が提供するセラミック繊維製防炎ペーパーは、セラミック繊維を抄紙して得たセラミック繊維製ペーパーであって、そのセラミック繊維が、非連続繊維であるアルミナシリカ繊維と、連続繊維であるシリカ繊維及び/又はアルミナ繊維を1〜30mmの長さに切断した繊維とからなることを特徴とする。
また、本発明が提供するセラミック繊維製防炎ペーパーの製造方法は、非連続繊維であるアルミナシリカ繊維と、連続繊維であるシリカ繊維及び/又はアルミナ繊維を1〜30mmの長さに切断した繊維とを水中に分散させ、高分子凝集剤を加えて抄紙した後、乾燥することを特徴とする。
本発明によれば、抄紙法により比較的安価に製造することができ、軽量で引張強度に優れ、高温や火炎に接しても脆くなったり破損したりせずに形状維持が可能であって、最高使用温度が1000〜1600℃の高い耐熱性と防炎性を備えたセラミック繊維製防炎ペーパーを提供することができる。
従って、本発明のセラミック繊維製防炎ペーパーは、従来のセラミック繊維製のペーパーでは不可能であった高温や火炎を受けるような箇所にも使用することができ、例えば電車や自動車あるいは航空機などの内壁に配設する防炎材料などとして好適に用いることができる。
本発明のセラミック繊維製防炎ペーパーでは、セラミック繊維として、従来から一般的に使用されているアルミナシリカ(Al−SiO)繊維と共に、連続繊維(長繊維)であって優れた強度と耐熱性を備えるシリカ(SiO)繊維及びアルミナ(Al)繊維の片方又は両方を使用する。これらのセラミック繊維は最高使用温度が1000℃を超え、耐熱性に優れている。尚、ガラス繊維は最高使用温度が800℃程度以下と低いため、本発明で使用することはできない。
更に詳しくは、アルミナシリカ繊維は非連続繊維(短繊維)であって、繊維径が約2〜5μm、長さが50mm程度以下であるため、そのまま若しくは粉砕して抄紙することができる。一方、シリカ繊維とアルミナ繊維は、繊維径が約3〜20μmの連続繊維(長繊維)であり、そのままでは抄紙が困難であるため切断して用いるが、高温での防炎ペーパーの形状維持ないし損傷防止のためには切断長さを1〜30mm程度とすることが好ましい。
上記アルミナシリカ繊維としては、40%以上のシリカとアルミナやマグネシアなどを含むもの、あるいは70%以上のアルミナとシリカやマグネシアなどを含むものなど各種の組成のものがあるが、その組成については特に制限されるものではなく、耐熱温度が1000℃以上、好ましくは1100℃程度であればよい。このようなアルミナ繊維の例として、イソライト工業(株)製のイソウールやイソウール1400(商品名)、三菱化学産資(株)製のマフテック(商品名)、ITM(株)製のファイバーマックス(商品名)などがある。
一方、上記シリカ繊維とアルミナ繊維は共に連続繊維であって、高い強度や耐熱性など優れた特性を有するが、アルミナシリカ繊維に比べて高価である。シリカ繊維はシリカを主成分とし、アルミナ繊維はアルミナを主成分とし、それぞれボリアなど他に含まれる成分の種類や量によって各種のものがあるが、その組成は特に制限されるものではない。また、シリカ繊維は最高使用温度が1100℃程度、アルミナ繊維は最高使用温度が1600℃程度であり、いずれも弾性率が15,000〜50,000kgf/mm、引張強度が100〜500kgf/mm程度のものが好ましい。
このようなシリカ繊維の例としては、BelChem社製のBelCoTex(商品名)、HITOCO社製のREFRASIL(商品名)などがある。また、アルミナ繊維の例としては、3M社製のネクステル(商品名)や、ニチビ(株)製のアルフ(商品名)などを挙げることができる。
アルミナシリカ繊維に対するシリカ繊維及び/又はアルミナ繊維を切断した繊維の混合割合は、前者:後者の重量比で80:20〜30:70の範囲が好ましい。この混合割合が80:20未満では、シリカ繊維やアルミナ繊維の量が相対的に少なくなるため、ペーパーとしての取り扱い強度が不足し、更に高温での防炎ペーパーの形状維持ないし炎の貫通防止の効果が得ら難くなる。また、この混合割合が30:70を超えると、高価なシリカ繊維やアルミナ繊維が増えてコスト高となるため好ましくない。
本発明のセラミック繊維製防炎ペーパーを製造する方法としては、非連続繊維であるアルミナシリカ繊維と、連続繊維であるシリカ繊維及び/又はアルミナ繊維を1〜30mmの長さに切断した繊維とを、所定の混合割合で水中に分散させてスラリーとする。このスラリーに高分子凝集剤を加えて繊維を凝集させ、通常の手段により抄紙した後、乾燥させて防炎ペーパーとする。
上記高分子凝集剤としては、セラミック繊維の成形の際に通常使用されるものであればよく、例えばポリビニルアルコール(PVA)や澱粉などを用いることができる。また、高分子凝集剤の添加量は、少なすぎると強度が不足して取り扱い時に破れるなどの不都合があり、逆に多すぎると火炎に当たったときに自ら炎が起こるために防炎性が損なわれることから、全体の2〜10重量%程度が好ましい。
上記方法によって得られる本発明のセラミック繊維製の防炎ペーパーは、軽量で引張強度に優れ、取り扱いが容易である。また、厚さが0.1〜1.0mm程度であって、坪量が20〜150g/m(かさ密度で150〜350g/m程度)であることが好ましい。坪量が多いと防炎ペーパーを装着した輸送機器等の重量が増え、燃料消費などに影響することがあるため、坪量は100g/m以下であることが更に好ましい。
また、本発明のセラミック繊維製の防炎ペーパーは、通常の非連続繊維(短繊維)であるアルミナシリカ繊維に加え、連続繊維(長繊維)であるアルミナ繊維やシリカ繊維を長さ1〜30mmに切断した比較的長い繊維を含んでいる。このアルミナ繊維やシリカ繊維は強度や耐熱性に優れているため、アルミナシリカ繊維と混合することで、高温や火炎に接しても脆くなったり炎が貫通したりせず、元の形状を維持することが可能な防炎ペーパーを得ることができる。
非連続繊維(短繊維)であるアルミナシリカ繊維としてイソライト工業(株)製のイソウール(商品名;平均繊維径3μm)と、連続繊維(長繊維)であるシリカ繊維としてBelChem社製のBelCoTex(商品名;平均繊維径9μm)とを用い、以下の手順によりセラミック繊維製防炎ペーパーを製造した。
即ち、上記アルミナシリカ繊維は、水に分散しやすいように、水中沈降容積が150〜200cmとなるまで粉砕した。また、連続繊維である上記シリカ繊維は、長さ6mmに切断し、サイジング剤を除去するために700℃で加熱処理した。このアルミナシリカ繊維5gと切断したシリカ繊維5gを水中に投入し、撹拌してスラリー状に分散させた。
次に、得られたスラリーに対し、高分子凝集剤として澱粉溶液を固形分が5重量%となるように添加撹拌し、ペーパー成形機を用いてメッシュ上に漉し取って抄紙した。抄紙したペーパーを乾燥器により110℃で1時間乾燥することにより、本発明のセラミック繊維製防炎ペーパーを製造した。
得られたセラミック繊維製防炎ペーパーは、外径230mm×厚さ0.35mmの大きさで、坪量が60g/mであった。このセラミック繊維製防炎ペーパーにバーナーの炎を当てたところ、脆くなったり炎が貫通したりすることはなかった。また、従来のアルミナシリカ繊維製ペーパーのように損傷が生じたり、ガラス繊維製ペーパーのように収縮したりすることもなく、元の形状を維持することができた。

Claims (4)

  1. セラミック繊維を抄紙して得たセラミック繊維製のペーパーであって、該セラミック繊維が、非連続繊維であるアルミナシリカ繊維と、連続繊維であるシリカ繊維及び/又はアルミナ繊維を1〜30mmの長さに切断した繊維とからなることを特徴とするセラミック繊維製防炎ペーパー。
  2. 前記アルミナシリカ繊維:前記シリカ繊維及び/又はアルミナ繊維の混合割合が、重量比で80:20〜30:70の範囲であることを特徴とする、請求項1に記載のセラミック繊維製防炎ペーパー。
  3. 非連続繊維であるアルミナシリカ繊維と、連続繊維であるシリカ繊維及び/又はアルミナ繊維を1〜30mmの長さに切断した繊維とを水中に分散させ、高分子凝集剤を加えて抄紙した後、乾燥することを特徴とするセラミック繊維製防炎ペーパーの製造方法。
  4. 前記アルミナシリカ繊維:前記シリカ繊維及び/又はアルミナ繊維の混合割合を、重量比で80:20〜30:70の範囲とすることを特徴とする、請求項13に記載のセラミック繊維製防炎ペーパーの製造方法。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04275102A (ja) * 1991-02-28 1992-09-30 Taiyo Chem Kk 不燃性成形体の製造方法
JPH10292229A (ja) * 1997-04-15 1998-11-04 Toshiba Monofrax Co Ltd 無機繊維製品
JP2003521391A (ja) * 1997-09-26 2003-07-15 ウェスボンド・コーポレーション 改善されたセラミックファイバーの結合

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