実施の形態1.
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、複数種類の演出用の飾り図柄を可変表示する可変表示装置としての演出表示装置(画像表示装置)9が設けられている。演出表示装置9には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の識別情報を可変表示する図柄表示エリア9Aがある。演出表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示期間中に、装飾用(演出用)の識別情報としての飾り図柄(演出図柄)の可変表示を行う。飾り図柄の可変表示を行う演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。なお、図柄表示エリア9Aには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rがあるが、図柄表示エリア9Aの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリア9L、9C、9Rの3つ領域が離れてもよい。
演出表示装置9の上部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8が設けられている。この実施の形態では、特別図柄表示器8は、例えば0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。特別図柄表示器8は、遊技者に特定の停止図柄を把握しづらくさせるために、0〜99など、より多種類の数字を可変表示するように構成されていてもよい。また、演出表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示期間中に、飾り図柄の可変表示を行う。
演出表示装置9の下部には、始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示する4つの表示器からなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。有効始動入賞がある毎に、1つの表示器の表示色を変化させる。そして、特別図柄表示器8の可変表示が開始される毎に、1つの表示器の表示色をもとに戻す。なお、演出表示装置9の表示領域内に、保留記憶数を表示する4つの表示領域からなる特別図柄保留記憶表示領域を設けるようにしてもよい。また、この実施の形態では、保留記憶数の上限値を4とするが、上限値をより大きい値にしてもよい。さらに、上限値を、遊技状態に応じて変更可能であるようにしてもよい。
演出表示装置9の下方には、始動入賞口13を形成する可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開放状態とされ、開放状態になると、始動入賞口13への遊技球の入賞が容易になる。始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ13aによって検出される。
可変入賞球装置15の下部には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した入賞球はカウントスイッチ23で検出される。
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に右側のランプが点灯すれば当りになる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開放状態になる。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32に入った入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32への入賞がある毎に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、複数の入賞口(普通入賞口)29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技媒体を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口13や大入賞口も、遊技媒体を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。また、それぞれの入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球を1つのスイッチで検出するようにしてもよい。
遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった遊技球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(演出表示装置9等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が始動入賞口13に入り始動口スイッチ13aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、特別図柄表示器8において特別図柄が可変表示(変動)を始めるとともに、演出表示装置9において飾り図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、始動入賞記憶数を1増やす。
特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示、および演出表示装置9における飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄(停止図柄)が大当り図柄(特定表示結果)であると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、特別可変入賞球装置20が、所定時間(例えば、29秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するまで開放する。
遊技球がゲート32に入賞すると、普通図柄表示器10において普通図柄(例えば、「○」および「×」)が可変表示される状態になる。また、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄:例えば「○」)である場合に、可変入賞球装置15が所定時間だけ開放状態になる。さらに、確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)において、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められるようにしてもよい。
そして、この例では、左枠LED28bの近傍に、賞球払出中に点灯する賞球LED51が設けられ、右枠LED28cの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。上記のように、この実施の形態のパチンコ遊技機1には、発光体が各所に設けられている。さらに、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図示せず)。
また、遊技機1における左下部には、遊技者が押下可能な操作ボタン120が設けられている。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する特別図柄表示器8、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18および普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25の表示制御を行うとともに、枠側に設けられている天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28c、賞球ランプ51および球切れランプ52の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM111に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(飾り図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
また、遊技者が操作ボタン120を押下すると、操作ボタン120から操作信号が出力されるが、演出制御用CPU101は、入力ポート108を介して、操作ボタン120からの操作信号を入力する。なお、第1の実施の形態では、操作ボタン120は、設けられていなくてもよい。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28cなどの枠側に設けられている各LEDに電流を供給する。また、枠側に設けられている装飾LED25に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、電源基板910の構成を図4のブロック図を参照して説明する。電源基板910には、遊技機内の各電気部品制御基板や機構部品への電力供給を許可したり遮断したりするための電源スイッチ914が設けられている。なお、電源スイッチ914は、遊技機において、電源基板910の外に設けられていてもよい。電源スイッチ914が閉状態(オン状態)では、交流電源(AC24V)がトランス911の入力側(一次側)に印加される。トランス911は、交流電源(AC24V)と電源基板910の内部とを電気的に絶縁するためのものであるが、その出力電圧もAC24Vである。また、トランス911の入力側には、過電圧保護回路としてのバリスタ918が設置されている。
電源基板910は、電気部品制御基板(主基板31、払出制御基板37および演出制御基板80等)と独立して設置され、遊技機内の各基板および機構部品が使用する電圧を生成する。この例では、AC24V、VSL(DC+30V)、VLP(DC+24V)、VDD(DC+12V)およびVCC(DC+5V)を生成する。また、バックアップ電源(VBB)すなわちバックアップRAMに記憶内容を保持させるための記憶保持手段となるコンデンサ916は、DC+5V(VCC)すなわち各基板上のIC等を駆動する電源のラインから充電される。また、+5Vラインとバックアップ+5V(VBB)ラインとの間に、逆流防止用のダイオード917が挿入される。なお、VSLは、整流平滑回路915において、整流素子でAC24Vを整流昇圧することによって生成される。VSLは、ソレノイド駆動電源になる。また、VLPは、ランプ点灯用の電圧であって、整流回路912において、整流素子でAC24Vを整流することによって生成される。
電源電圧生成手段としてのDC−DCコンバータ913は、1つまたは複数のスイッチングレギュレータ(図4では2つのレギュレータIC924A,924Bを示す。)を有し、VSLにもとづいてVDDおよびVCCを生成する。レギュレータIC(スイッチングレギュレータ)924A,924Bの入力側には、比較的大容量のコンデンサ923A,923Bが接続されている。従って、外部からの遊技機に対する電力供給が停止したときに、VSL、VDD、VCC等の直流電圧は、比較的緩やかに低下する。
図4に示すように、トランス911から出力されたAC24Vは、そのままコネクタ922Bに供給される。また、VLPは、コネクタ922Cに供給される。VCC、VDDおよびVSLは、コネクタ922A,922B,922Cに供給される。
コネクタ922Aに接続されるケーブルは、主基板31に接続される。また、コネクタ922Bに接続されるケーブルは、払出制御基板37に接続される。従って、コネクタ922Aには、VBBも供給されている。例えば、コネクタ922Cに接続されるケーブルは、ランプドライバ基板35に接続される。なお、演出制御基板80には、ランプドライバ基板35を経由して各電圧が供給される。
また、電源基板910には、押しボタン構造のクリアスイッチ921が搭載されている。クリアスイッチ921が押下されるとローレベル(オン状態)のクリア信号が出力され、コネクタ922Aを介して主基板31に出力される。また、クリアスイッチ921が押下されていなければハイレベル(オフ状態)の信号が出力される。なお、クリアスイッチ921は、押しボタン構造以外の他の構成であってもよい。また、クリアスイッチ921は、遊技機において、電源基板910以外に設けられていてもよい。
さらに、電源基板910には、電気部品制御基板に搭載されているマイクロコンピュータに対するリセット信号を作成するとともに、電源断信号を出力する電源監視回路920と、電源監視回路920からのリセット信号を増幅してコネクタ922A,922B,922Cに出力するとともに、電源断信号を増幅してコネクタ922Bに出力する出力ドライバ回路925が搭載されている。なお、演出制御用マイクロコンピュータに対するリセット信号は、ランプドライバ基板35を経由して演出制御基板80に伝達される。また、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板に搭載した場合に、リセット信号をハイレベルにすることになる電圧値を異ならせるようにしてもよい(例えば、主基板31における場合を最も高くして、遊技制御用マイクロコンピュータ560に対するリセット信号がハイレベルになるタイミングを最も遅くする。)。
電源監視回路920からの電源断信号すなわち電源監視手段からの検出信号は、主基板31に搭載されている入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ560に入力される。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入力ポートの入力信号を監視することによって遊技機への電力供給の停止の発生を確認することができる。
次に、遊技機の動作について説明する。図5は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAM55をアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜S15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンド(停電復旧1指定コマンド)を演出制御基板80に送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次RAM55における作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)を演出制御基板80に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。なお、初期化処理において、CPU56は、客待ちデモンストレーション指定(デモ指定)コマンドも送信する。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう(ステップS15)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターン等を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄の当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている可変表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、大当り判定用乱数発生カウンタ等のカウント値が1周(乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図6に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路920が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。特別図柄表示器8および普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通当り図柄決定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、特別図柄表示器8および大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
次に、この実施の形態の遊技機における表示演出を説明する。特別図柄表示器8において、特別図柄の可変表示が開始された後、所定時間(変動時間)が経過すると、特別図柄の可変表示結果である停止図柄を停止表示(導出表示)する。大当りにすることに決定されている場合には、特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示される。小当りにすることに決定されている場合には、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示される。はずれにすることに決定されている場合には、大当り図柄や小当り図柄以外の特別図柄が停止表示される。大当り図柄が導出表示された場合には、遊技状態が、特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、小当り図柄が導出表示された場合には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。この実施の形態では、一例として、「1」、「3」、「7」を示す数字を大当り図柄とし、「5」を示す数字を小当り図柄とし、「−」を示す記号をはずれ図柄にする。
この実施の形態では、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を15ラウンド大当り図柄にする。「1」の数字を示す特別図柄を2ラウンド大当り図柄にする。特別図柄表示器8に15ラウンド大当り図柄が停止表示された場合には、可変入賞球装置20における開閉板が、所定期間(例えば、29秒間)または所定個数(例えば、10個)の入賞球が発生するまでの期間、開放状態になって、可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが開始される。15ラウンド大当り状態では、ラウンドの回数は第1回数(例えば、15)である。以下、ラウンドの回数が第1回数である大当り遊技状態を15ラウンド大当り状態ともいう。
また、特別図柄表示器8に2ラウンド大当り図柄が停止表示された場合には、ラウンドの回数が第2回数(例えば、「2」)である大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)に移行する。また、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドの期間は、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば、0.5秒間)になる。また、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1回数よりも少ない第2回数(例えば、「2」)である。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで大入賞口を開放状態とする期間が第2期間となることと、ラウンドの実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよい。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで可変入賞球装置20とは別個に設けられた所定の入賞球装置を、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間または第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
また、大当り遊技状態が終了した後、遊技状態が時短状態に制御される。時短状態では、通常状態(確変状態や時短状態ではない状態)に比べて特別図柄の可変表示における特別図柄の変動時間が短縮される。時短状態は、例えば、所定回数(例えば、100回)の特別図柄の可変表示が実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。なお、大当り状態が終了した後に、時短状態にせずに通常状態になるようにしてもよい。
遊技状態を確変状態に制御することに決定されている場合には、大当り遊技状態が終了した後、遊技状態が確変状態に制御される。確変状態は、例えば、次に可変表示結果として大当り図柄が導出表示されるまで継続する。遊技状態を大当り遊技状態に制御することに決定されている場合に導出表示される特別図柄の停止図柄を、大当り図柄という。そして、遊技状態を大当り状態に制御しないことに決定されている場合に導出表示される特別図柄の停止図柄を、はずれ図柄という。
2ラウンド大当り状態が終了した後にも、遊技状態が確変状態(高確率状態)に制御される。2ラウンド大当り状態が終了した後に制御される確変状態を、突然確変(突確)状態ともいう。
特別図柄表示器8に小当り図柄が停止表示された場合には、遊技状態が、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に、可変入賞球装置20における開閉板が第2期間(例えば、0.5秒間)開放状態になって大入賞口が開放される。ラウンドの回数は第2回数(例えば、2)である。ただし、2ラウンド大当り状態とは異なり、遊技状態は変更されない。すなわち、小当り遊技状態に制御される前の遊技状態が継続する。ただし、確変状態や時短状態を終了することに決定されている場合には、小当り遊技状態の終了後に、遊技状態は通常状態に制御される。なお、2ラウンド大当り状態における各ラウンドで可変入賞球装置20とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、2ラウンド大当り状態の場合と同様に、その入賞球装置を第1状態に変化させる。
また、確変状態では、低確率状態(通常状態)に比べて、大当りに決定される確率が高くなっている。例えば、10倍になっている。具体的には、確変状態では、大当り判定用乱数の値と一致すると大当りにすることに決定される判定値の数が、通常状態に比べて10倍になっている。また、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率が高められている。すなわち、始動入賞口13が開放しやすくなって、始動入賞が生じやすくなっている。具体的には、確変状態は、普通図柄当り判定用乱数の値と一致すると当りにすることに決定される判定値の数が、通常状態に比べて多い。また、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率を高めることに加えて、可変入賞球装置15の開放回数または開放時間を多くしたり、可変入賞球装置15の開放回数および開放時間を多くしたりしてもよい。また、時短状態でも、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率を高めたり、可変入賞球装置15の開放回数または開放時間を多くしたり、可変入賞球装置15の開放回数および開放時間を多くしたりしてもよい。
演出表示装置9の表示領域において、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示に対応して、飾り図柄の可変表示が行われる。すなわち、演出表示装置9の表示領域では、開始条件が成立したことにもとづいて、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄の変動が開始され、例えば、「左」→「右」→「中」の順序で飾り図柄の停止図柄が停止表示(導出表示)される。なお、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて所定順序で飾り図柄を停止表示してもよいし、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて同時に停止図柄を停止表示してもよい。
飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて停止図柄が導出表示されるまでの期間(可変表示期間=変動時間)で、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。
また、飾り図柄の可変表示中に、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が大当り図柄になる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などによって遊技者に報知するための特定演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」、「擬似連」、「イントロ」、「発展チャンス目」、「発展チャンス目終了」といった特定演出が実行可能である。
「滑り」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の図柄表示エリア(例えば、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9R)において飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した図柄表示エリアのうち所定数(例えば、「1」または「2」)の図柄表示エリア(例えば、「左」の図柄表示エリア9Lと「右」の図柄表示エリア9Rのいずれか一方または双方)において飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることによって、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。なお、仮停止表示において揺れ変動表示したり、短時間の仮停止の後に飾り図柄を再変動させることなどによって、遊技者に停止表示された飾り図柄が確定(最終停止)しない旨を報知することが好ましい。また、停止表示された飾り図柄が確定したと遊技者が認識する程度に飾り図柄を仮停止させてから、飾り図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連」の特定演出では、特別図柄の可変表示の開始条件が1回成立したことにもとづいて、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば、最大4回まで)行う。
図7は、擬似連チャンス目、発展チャンス目、突確チャンス目を示す説明図である。例えば、「擬似連」の特定演出では、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて、図7(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄が仮停止表示される。「左図柄」は「左」の図柄表示エリア9Lに表示(停止表示または仮停止表示)される飾り図柄であり、「中図柄」は「中」の図柄表示エリア9Cに表示される飾り図柄であり、「右図柄」は「右」の図柄表示エリア9Rに表示される飾り図柄である。なお、擬似連チャンス目GC1〜GC8は、特殊組み合わせに含まれる飾り図柄の組み合わせとして、あらかじめ定められていればよい。
「イントロ」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される以前に、例えば、リーチ演出において行われる演出表示の導入部分のような所定の演出表示が行われる。
「発展チャンス目」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて、あらかじめ定められた特殊組み合わせに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態に所定のリーチ演出が開始される。例えば、「発展チャンス目」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて、図7(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかを構成する飾り図柄が仮停止表示される。発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかが仮停止表示されることによって、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する、遊技者の期待感が高められる。
「発展チャンス目終了」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて、発展チャンス目としてあらかじめ定められた組み合わせの飾り図柄を、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる演出表示が行われる。例えば、「発展チャンス目終了」の特定演出では、「発展チャンス目」の特定演出で仮停止表示される発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかが、確定飾り図柄として停止表示される。
さらに、飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出や特定演出とは異なり、例えば、所定のキャラクタ画像やメッセージ画像を表示するような、飾り図柄の可変表示態様以外の表示態様によって、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が大当り図柄になる可能性があることを、遊技者に報知するための予告演出が実行されることがある。この実施の形態では、「キャラクタ表示」、「ステップアップ画像」、「メール表示」といった予告演出が実行される。
「キャラクタ表示」の予告演出では、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の図柄表示エリア(例えば、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9R)において飾り図柄を仮停止表示させる以前に、演出表示装置9の表示領域における所定位置にあらかじめ用意されたキャラクタ画像を表示させる演出表示が行われる。
「ステップアップ画像」の予告演出では、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の図柄表示エリアにおいて飾り図柄を仮停止表示させる以前に、演出表示装置9の表示領域で、あらかじめ用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って切り替えて表示させる演出表示が行われる。なお、「ステップアップ画像」の予告演出では、あらかじめ用意された複数種類の演出画像のうちいずれか1つ(例えば、所定の順番において最初に表示される演出画像)が表示された後、演出画像が切り替えられることなく、予告演出における演出表示を終了させるようにしてもよい。
「メール表示」の予告演出では、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の図柄表示エリアにおいて飾り図柄を仮停止表示させる以前に、例えば、演出表示装置9の表示領域における演出画像の表示を変更させるような、演出動作が変化する演出表示が行われる。
特別図柄表示器8および演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組み合わせ、または、飾り図柄の特殊組み合わせのうち発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかが、停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
特別図柄表示器8および演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに応じて、リーチ演出が実行された後に、または、リーチ演出が実行されずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、特別図柄表示器8に大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後、リーチ演出が実行された後に、またはリーチ演出が実行されずに、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、飾り図柄が揃って停止表示される。
なお、遊技者は、確変状態になるか否かを、飾り図柄の可変表示結果から認識することはできない。すなわち、大当りの飾り図柄の停止図柄の組み合わせは、確変状態に制御されない場合にも確変状態に制御される場合にも同様に使用される。
特別図柄表示器8に2ラウンド大当り図柄である「1」が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、演出表示装置9に所定のはずれ図柄が停止表示されたり、図7(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかになる停止図柄が停止表示されたり、図7(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかになる停止図柄が停止表示される。なお、突確チャンス目TC1〜TC4は、特殊組み合わせに含まれる飾り図柄の組み合わせとして、あらかじめ定められてる。また、特別図柄表示器8に2ラウンド大当り図柄である「1」が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、所定のリーチ演出が実行されたり、リーチ演出が実行されずに所定のリーチの組み合わせ(例えば、「左」、「右」の各図柄表示エリア9L、9Rにおける停止図柄が一致していること)となる停止図柄が演出表示装置9に停止表示されることがある。特別図柄表示器8に2ラウンド大当り図柄である「1」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を、「突確」(「突確大当り」または「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様という。
特別図柄表示器8に小当り図柄である「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、飾り図柄の可変表示態様が「突確」である場合と同様に飾り図柄の可変表示が行われた後、所定の非リーチの組み合わせ(例えば、「左」、「右」の各図柄表示エリア9L、9Rにおける停止図柄が一致していないこと)となる停止図柄が停止表示されたり、図7(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかの停止図柄が停止表示されたり、所定のリーチの組み合わせとなる停止図柄が停止表示されること。特別図柄表示器8に小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出、「小当り」の可変表示態様という。なお、図7(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかの停止図柄は、飾り図柄の可変表示態様が「突確」となる場合に限り用いられ、可変表示態様が「小当り」となる場合には停止表示されない。すなわち、飾り図柄の可変表示で突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかの停止図柄が停止表示された場合には、「突確」の可変表示態様で可変表示結果として大当り図柄が導出表示される。
可変表示結果が「15ラウンド大当り」となる場合には、可変表示結果が停止表示されてから、15ラウンド大当り状態に制御された後、15ラウンド大当り状態が終了するまでの期間において、確変状態に制御するか否かの報知演出としての大当り中昇格演出が実行される。大当り中昇格演出が実行されるタイミングは、15ラウンド大当り状態におけるいずれかのラウンドの実行中および15ラウンド大当り状態におけるいずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間中であってもよいし、最終のラウンドが終了してから次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間中であってもよい。
大当り中昇格演出には、遊技状態が確変状態になる昇格がある旨を報知する昇格成功演出と、確変状態になる昇格がない旨を報知する昇格失敗演出とがある。一例として、昇格演出では、演出表示装置9の表示領域においてルーレットゲームを示す演出画像の表示を行う。そして、昇格失敗演出では回転するルーレットに投入されたボールが「偶数」に入って「残念!」という表示を行う演出画像の表示を行い、大当り中昇格成功演出では回転するルーレットに投入されたボールが「奇数」に入って「確変!」という演出画像の表示を行う。
図8は、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応してあらかじめ用意された飾り図柄の変動パターンを示す説明図である。図8に示すように、この実施の形態では、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−7、非リーチPB1−1および非リーチPB1−2、非リーチPC1−1および非リーチPC1−2の変動パターンが用意されている。また、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−8、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−5、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4の変動パターンが用意されている。
図9は、可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応してあらかじめ用意された飾り図柄の変動パターンを例示する説明図である。図9に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8、スーパーPA4−1〜スーパーPA4−8、スーパーPA5−1〜スーパーPA5−4、スーパーPB4−1〜スーパーPB4−4、スーパーPB5−1〜スーパーPB5−4、スーパーPD1−1およびスーパーPD1−2、特殊PG1−1〜特殊PG1−4、特殊PG2−1〜特殊PG2−3、特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンが用意されている。
図10は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(2−1)ランダム2−1(MR2−1):大当りの種類(確変大当たり、突然確変大当り、通常大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2−2)ランダム2−2(MR2−2): リーチとするか否か決定する(リーチ判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(4)ランダム4(MR4):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(5)ランダム5(MR5):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(6)ランダム6(MR6):確変昇格演出を実行するか否か決定する(確変昇格演出判定用)
(7)ランダム7(MR7):ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)
図6に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(2−1)の大当り種別判定用乱数、および(5)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2−2、ランダム3、ランダム4、ランダム6)または初期値用乱数(ランダム7)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図11(A)、(B)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図11(A)の左欄に記載されている各数値および図11(B)に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図11(A)の右欄に記載されている各数値および図11(B)に記載されている各数値が設定されている。図11(A),(B)に記載されている数値が大当り判定値または小当り判定値である。なお、以下、大当り判定値と小当り判定値とを、「大当り判定値」とまとめて表現することがある。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図11(A),(B)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当り、通常大当りもしくは突確大当り)または小当りにすることに決定する。なお、図11(A),(B)に示す「確率」は、大当りまたは小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りまたは小当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態または小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器8における停止図柄を大当り図柄または小当りにするか否か決定するということでもある。
図11(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131を示す説明図である。大当り種別判定テーブル131は、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突確大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブル131には、ランダム2−1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突確大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム2−1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図11(D)は、ROM54に記憶されている確変昇格演出判定テーブル141を示す説明図である。確変昇格演出判定テーブル141は、大当りの種別が「通常」に決定された場合に、確変昇格演出を実行するか否か決定するために参照されるテーブルである。確変昇格演出判定テーブル141には、ランダム6の値と比較される判定値(確変昇格演出判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム6の値が確変昇格演出判定値のいずれかに一致した場合に、確変昇格演出を実行することに決定する。
図12(A)〜(F)および図13(G)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gは、図13(H)に示すようなテーブル選択規則に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるか、および大当り種別の判定結果に応じて選択される。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gには、大当り種別の判定結果が「通常」、「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−4、スーパーCB3−1、スーパーCB3−2、特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
一例として、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態である場合に、大当り種別が「通常」である場合に用いられる図12(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「確変」である場合に用いられる図12(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aでは、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられ、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bでは、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられていない。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aでは、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられず、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bでは、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。
このように、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれかである場合に、遊技状態において大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cや(通常状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132D〜132F(確変状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132B、132G(時短状態のときに選択)を比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り種別が「突確」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132C、132F、132Gでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2といった大当り種別が「突確」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突確」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、大当り種別が「通常」に決定された場合には、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態である場合に用いられる図12(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、遊技状態が確変状態である場合に用いられる図12(D)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Eとでは、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。大当り用変動パターン種別判定テーブル132AではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられ、大当り用変動パターン種別判定テーブル132DではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられていない。このように、大当り種別が「通常」、「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、遊技状態に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132D(「通常」のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132B,132E(「確変」のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132C,132F,132G(「突確」のときに選択)を比較すると、遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかに応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、遊技状態に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられることがある。よって、遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能になり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
図14(A)〜(C)は、ROM54に記憶されている小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、例えば、図14(D)に示すようなテーブル選択規則に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるかに応じて選択される。各小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別のいずれかに対応した判定値を含む。
図14(A)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Aにおいて判定値が割り当てられた特殊CA4−1の変動パターン種別には、図12(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cにおいても判定値が割り当てられている。図14(B)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Bにおいて判定値が割り当てられた特殊CB4−1の変動パターン種別には、図12(F)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Fにおいても判定値が割り当てられている。図14(C)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Cにおいて判定値が割り当てられた特殊CC4−1の変動パターン種別には、図13(G)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Gにおいても判定値が割り当てられている。このように、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別は、大当り種別が「突確」になる場合と、可変表示結果が「小当り」になる場合で共通の変動パターン種別になっている。すなわち、大当り種別が「突確」である場合に用いられる図12(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cや、図12(F)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132F、図13(G)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Gは、可変表示結果が「小当り」になる場合に決定される変動パターン種別と共通の変動パターン種別を含むように設定されている。
図15(A)〜(C)は、ROM54に記憶されているリーチ判定テーブル134A〜134Cを示す説明図である。リーチ判定テーブル134A〜134Cは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にするか否かを、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)にもとづいて判定するために参照されるテーブルである。各リーチ判定テーブル134A〜134Cは、図15(D)に示すようなテーブル選択規則に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるかに応じて選択される。各リーチ判定テーブル134A〜134Cは、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態にしない旨の判定結果や、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態にする旨の判定結果のいずれかに対応する判定値を含む。
例えば、図15(A)に示すリーチ判定テーブル134Aの設定では、保留記憶数が「0」である場合に対応して、「1」〜「204」の範囲の値が非リーチHA1−1に割り当てられ、「205」〜「239」の範囲の値がリーチHA2−1に割り当てられている。また、保留記憶数が「1」である場合に対応して、非リーチHA1−1に割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「217」の範囲の値が、非リーチHA1−2に割り当てられている。さらに、保留記憶数が「2」である場合に対応して非リーチHA1−1や非リーチHA1−2に割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「220」の範囲の値が、非リーチHA1−3に割り当てられている。保留記憶数が「3」である場合や「4」である場合に対応して、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−3のそれぞれに割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「230」の範囲の判定値が、非リーチHA1−4や非リーチHA1−5に割り当てられている。このような設定によって、保留記憶数が所定数(例えば、「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にする旨の判定がなされる割合が低くなる。そして、「非リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間が「リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図16(A)〜(C)は、ROM54に記憶されているリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cを示す説明図である。リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態にする旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、リーチHA2−1〜リーチHA2−3にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aが使用テーブルとして選択され、リーチHB2−1にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Bが使用テーブルとして選択され、リーチHC2−1にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Cが使用テーブルとして選択される。各リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、リーチ状態にする旨の判定結果がリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2の変動パターン種別のいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。
例えば、図16(A)に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aでは、リーチHA2−1にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「128」の範囲の値(判定値)がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられ、それ以外の値がスーパーCA2−2やスーパーCA2−3の変動パターン種別に割り当てられている。また、リーチHA2−2にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「170」の範囲の値がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられている。さらに、リーチHA2−3にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「182」の範囲の値がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられている。リーチHA2−1には、図15(A)に示すリーチ判定テーブル134Aによって、保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される判定値が割り当てられている。リーチHA2−2には、保留記憶数が「1」や「2」である場合に対応して、判定値が割り当てられている。リーチHA2−3には、保留記憶数が「3」や「4」である場合に対応して、判定値が割り当てられている。これらの設定によって、保留記憶数が所定数(例えば、「1」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、「ノーマル」のリーチ演出が実行されるノーマルCA2−1の変動パターン種別に決定される割合が高くなる。そして、「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間が「ノーマル」以外のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図17(A)〜(C)は、ROM54に記憶されている非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cを示す説明図である。非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にしない旨の判定がなされたときに、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態にしない旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aが使用テーブルとして選択され、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Bが使用テーブルとして選択され、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Cが使用テーブルとして選択される。各非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、リーチ状態にしない旨の判定結果が非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3の変動パターン種別のいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
図18、図19(A)および(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、可変表示結果を「大当り」または「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−4のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をスーパーCB3−1〜スーパーCB3−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Cが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」または「小当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
図20および図21は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン138A、138Bを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、リーチ状態にするか否かや変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別を非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて、はずれ変動パターン判定テーブル138Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて、はずれ変動パターン判定テーブル138Bが使用テーブルとして選択される。
はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、飾り図柄の可変表示結果が「はずれ」であり可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。はずれ変動パターン判定テーブル138Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、飾り図柄の可変表示結果が「はずれ」であり可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。
図20に示すはずれ変動パターン判定テーブル138Aでは、非リーチCA1−4や非リーチCC1−3といった非リーチの変動パターン種別になる場合に対応して、非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7といった特定演出を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。このような設定によって、飾り図柄の可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定、および、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にしない旨の判定に対応して、非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7の変動パターンのいずれかにする決定を行い、特定演出となる演出動作を実行することができる。また、非リーチCB1−1の変動パターン種別に対応して非リーチPB1−1の変動パターンに割り当てられ、非リーチCB1−2の変動パターン種別に対応して非リーチPB1−2の変動パターンに割り当てられている。
そして、非リーチCA1−4の変動パターン種別に対して、図17(A)に示す非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aにおいて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチHA1−1に対して「217」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられ、非リーチHA1−2に対して「230」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられ、非リーチHA1−3に対して「237」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられ、非リーチHA1−4に対して「239」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられている。また、非リーチHA1−1に対して、図15(A)に示すリーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「204」の範囲の判定値が割り当てられている。非リーチHA1−2に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「1」に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「217」の範囲の判定値が割り当てられている。非リーチHA1−3に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「2」に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「220」の範囲の判定値が割り当てられている。非リーチHA1−4に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「3」および「4」に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「230」の範囲の判定値が割り当てられている。従って、保留記憶数が「1」や「2」である場合には、保留記憶数が「0」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。また、保留記憶数が「3」や「4」である場合には、保留記憶数が「0」である場合や、「1」または「2」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。
図8に例示した変動パターンでは、特定演出が実行されない非リーチPA1−1の変動パターンにおける特別図柄の変動時間が5.75秒であり、非リーチPA1−2の変動パターンにおける特別図柄の変動時間が3.75秒であり、非リーチPA1−3の変動パターンにおける特別図柄の変動時間が1.50秒である。これに対して、「滑り」の特定演出が実行される非リーチPA1−4の変動パターンにおける特別図柄の変動時間は8.25秒であり、「擬似連」の特定演出が実行される非リーチPA1−5の変動パターンにおける特別図柄の変動時間は16.70秒であり、「イントロ」の特定演出が実行される非リーチPA1−6の変動パターンにおける特別図柄の変動時間は10.20秒であり、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される非リーチPA1−7の変動パターンにおける特別図柄の変動時間は9.25秒である。すなわち、「非リーチ」に対応して特定演出が実行される変動パターンにおける特別図柄の変動時間はいずれも、特定演出が実行されない変動パターンにおける特別図柄の変動時間に比べて長くなっている。そして、保留記憶数が「1」以上である場合には、「0」である場合に比べて特定演出を実行する非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなっている。また、保留記憶数が「3」以上である場合には、「3」未満である場合に比べて非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなっている。よって、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図21に示すはずれ変動パターン判定テーブル138Bでは、ノーマルCA2−1の変動パターン種別になる場合に対応して、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4といった「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。また、スーパーCA2−2の変動パターン種別になる場合に対応して、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4といったリーチ演出α1を実行する変動パターンや、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−8といったリーチ演出α2を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−5といったリーチ演出β1を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。
さらに、例えば、スーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPB3−4の変動パターンのように、「擬似連」の特定演出を実行する変動パターンについては、擬似連変動が行われた後に飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことにもとづいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類によって、変動パターン種別が分類されている。すなわち、スーパーPA3−4の変動パターンは、リーチ演出α1を実行する変動パターンであることから、図21に示すはずれ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別になる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。スーパーPA3−8の変動パターンは、リーチ演出α2を実行する変動パターンであることから、はずれ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別になる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。スーパーPB3−4の変動パターンは、リーチ演出β1を実行する変動パターンであることから、はずれ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別になる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。
図22は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図22に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄(飾り図柄)の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C04(H),8C06(H),8C07(H)は、大当りとするか否か、および大当り遊技の種類を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C07(H)の受信に応じて飾り図柄および演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C07(H)を表示結果特定コマンドという。なお、コマンド8C04(H)は、通常大当りとする場合に確変昇格演出(大当り中昇格演出)を実行することを示す演出制御コマンドでもある。なお、この実施の形態では、コマンド8C03(H)によって確変大当りとすることに決定されていることが指示された演出制御用マイクロコンピュータ100は、常に昇格演出を実行する。
コマンド8F00(H)は、演出図柄(飾り図柄)の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧1指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧1指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始または小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンドまたは小当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド(突然確変大当り時以外に送信される。)と大当り開始指定2指定コマンド(突然確変大当り時に送信される。)とがある。コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、突然確変大当り時以外での大当り終了画面を表示することを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、突然確変大当り時での大当り終了画面を表示することを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当り終了画面を表示すること、すなわち小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。
図23〜図25は、15ラウンドの大当り遊技が実行されるときの演出制御コマンドの送信タイミングと、確変状態への移行条件が成立したことを報知するための演出である確変昇格演出、および確変状態への移行条件が成立したことを報知する確変報知演出の実行タイミングとを示すタイミング図である。図23には、大当り遊技の第7ラウンドおよびインターバル期間(第7ラウンドと次ラウンドとの間)中に確変昇格演出が実行される場合の例が示されている。図24には、第7ラウンドにおいて確変昇格演出の開始時期よりも早く第7ラウンドが終了し、第8ラウンドおよびインターバル期間(第8ラウンドと次ラウンドとの間)中に確変昇格演出が実行される場合の例が示されている。図25には、第7ラウンドにおいて確変昇格演出の開始時期よりも早く第7ラウンドが終了し、エンディング演出中に確変報知演出が実行される場合の例が示されている。
なお、この実施の形態では、図24に例示された第8ラウンドおよびインターバル期間で実行される演出は、第7ラウンドおよびインターバル期間において実行することが予定されていた確変昇格演出と同じであるが、第8ラウンドおよびインターバル期間であらためて実行される確変昇格演出を、確変報知演出であると定義する。なお、図24に例示された第8ラウンドおよびインターバル期間で実行される演出を、第7ラウンドおよびインターバル期間において実行することが予定されていた確変昇格演出とは異なる確変報知演出にしてもよい。
図23〜図25に示すように、始動入賞があり特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示が開始される度に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、飾り図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果特定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
具体的には、大当り判定の判定結果が「はずれ」のときは、はずれ指定コマンドを送信するが、大当り判定の判定結果が「大当り」である場合には、大当り種類の決定結果が「通常大当り」であり、かつ、確変昇格演出の実行の有無の決定結果が「確変昇格演出の不実行」であるときは、通常大当りかつ確変昇格なし指定コマンドを送信し、大当り種類の決定結果が「通常大当り」であり、かつ、確変昇格演出の実行の有無の決定結果が「確変昇格演出の実行」であるときは、通常大当りかつ確変昇格あり指定コマンドを送信する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当りかつ確変昇格あり指定コマンドを受信した場合には、確変昇格演出における昇格失敗演出を実行する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、通常大当りか確変大当りかの決定結果が「確変大当り」である場合には、確変大当り指定コマンドを送信する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り指定コマンドを受信した場合には、確変昇格演出における昇格成功演出を実行する。
図26は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では特別図柄表示器8および大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S307の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数(始動入賞記憶数)を確認する。保留記憶数は保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。保留記憶数が0でない場合には、大当りとするか否か決定する。大当りとしないことに決定したときには、特別図柄表示器8の停止図柄としてはずれ図柄を決定する。大当りとすることに決定したときには、大当り図柄を決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に対応した値(この例では1)に更新する。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果特定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。特別図柄表示器8における可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中または小当り遊技中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、小当り遊技についても大入賞口開放前処理、大入賞口開放中処理および大当り終了処理が実行されるが、小当り遊技について、大入賞口開放前処理、大入賞口開放中処理および大当り終了処理とは別の処理で制御を行うようにしてもよい。
図27は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、保留記憶数が上限値である4になっているか否か確認する(ステップS211)。保留記憶数が4になっている場合には、処理を終了する。
保留記憶数が4になっていない場合には、保留記憶数を示す保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212)。また、CPU56は、ソフトウェア乱数(大当り種別判定用乱数等を生成するためのカウンタの値等)およびランダムR(大当り判定用乱数)を抽出し、それらを、抽出した乱数値として保留記憶数カウンタの値に対応する保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS213)。ステップS213では、CPU56は、ソフトウェア乱数としてランダム1,2−1(図10参照)の値を抽出する。また、保留記憶バッファにおいて、保存領域は、保留記憶数の上限値と同数確保されている。また、大当り図柄決定用乱数等を生成するためのカウンタや保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
図28は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、CPU56は、保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。保留記憶数が0であれば処理を終了する。
保留記憶数が0でなければ、CPU56は、RAM55の保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS52)。そして、保留記憶数の値を1減らし(保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS53)。すなわち、RAM55の保留記憶数バッファにおいて保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、乱数バッファ領域に格納されているランダムRの値が大当り判定値(図11(A),(B)参照)のいずれかと一致するか否か確認する。一致した場合には、ステップS71に移行する(ステップS54)。なお、ステップS54の処理が大当り判定の処理である。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図11(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図11(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図11(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当りまたは通常大当り)とすることに決定する。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、通常大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてリセットされる。
ランダムRの値が大当り判定値のいずれにも一致しない場合には、ランダムRの値が小当り判定値のいずれかと一致するか否か確認する(ステップS55)。一致した場合には、小当りフラグをセットする(ステップS60)。そして、ステップS75に移行する。
一致しない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされている場合には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS56,S57)。そして、時短回数カウンタの値が0になった場合には、可変表示が終了したときに遊技状態を非時短状態に移行させるために時短終了フラグをセットする(ステップS58,S59)。そして、ステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図11(C)に示す大当り種別判定テーブル131を選択する(ステップS72)。乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)の値と一致する値に対応した種別(「通常」、「確変」または「突確」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。また、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。なお、例えば、大当り種別が「通常」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突確」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされて場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突確」に決定した場合には、2ラウンド大当り図柄となる「1」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当り種別を「通常」または「確変」に決定した場合には、「3」または「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図29は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。
大当りフラグがセットされている場合には、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図13(H)に示すテーブル選択規則に従って、遊技状態にもとづいて大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gのいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS101に移行する。なお、CPU56は、遊技状態を、確変フラグおよび時短フラグの状態によって判定できる。
小当りフラグがセットされている場合には、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図14(D)に示すテーブル選択規則に従って、小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cのいずれかを選択する(ステップS93,S94)。そして、ステップS101に移行する。
大当りフラグも小当りフラグもセットされていない場合には、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれであるかにもとづいて、図15(D)に示すテーブル選択規則に従って、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するために使用するテーブルとして、リーチ判定テーブル134A〜134Cのいずれかを選択する(ステップS95)。また、ランダム2−2を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム2−2を抽出する(ステップS96)。そして、CPU56は、選択したリーチ判定テーブル134A〜134Cのいずれかにおける保留記憶数(保留記憶数カウンタの値)に応じた領域において、ランダム2−2の値と一致する値に対応したリーチ状態の有無を示すデータによって、リーチするか否かと、リーチしない場合の演出の種別またはリーチする場合のリーチの種別を決定する(ステップS97)。なお、ステップS97の処理で用いられる保留記憶数として、ステップS53の処理で−1される前の値を用いてもよい。
リーチすることに決定した場合には、ステップS97の処理で決定されたリーチの種別(リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1またはリーチHC2−1)に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cのいずれかを選択する(ステップS99)。リーチしないことに決定した場合には、ステップS97の処理で決定された演出の種別(非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1または非リーチHC1−2)に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cのいずれかを選択する(ステップS100)。そして、ステップS101に移行する。
ステップS101では、CPU56は、ランダム3を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム3の値を抽出する。そして、抽出したランダム3の値にもとづいて、ステップS92、S94、S99またはS100の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A〜137C、はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bのうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、ランダム4を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム4の値を抽出する(ステップS104)。そして、抽出したランダム4の値にもとづいて、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。
次いで、決定した変動パターンに対応した演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。
また、特別図柄の変動を開始する(ステップS107)。例えば、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
図30は、表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果特定コマンド送信処理において、CPU56は、はずれまたは決定されている大当りの種類に応じて、表示結果1指定〜表示結果7指定のいずれかの演出制御コマンド(図22参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS111)。セットされていない場合には、小当りフラグがセットされている場合には、表示結果7指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS112,S113)。そして、ステップS122に移行する。小当りフラグもセットされていない場合には、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS114)。そして、ステップS122に移行する。
大当りフラグがセットされている場合に、大当り種別を示すデータが通常大当りを示すデータであるときには(ステップS116)、ランダム6を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム6を抽出する(ステップS117)。そして、CPU56は、ランダム6の値にもとづいて確変昇格演出を実行するか否か決定する(ステップS118)。すなわち、ROM54における図11(D)に示すような昇格判定値(確変昇格演出を実行することに対応する判定値)が設定されているテーブルに、ランダム6の値と一致する昇格判定値があった場合には、確変昇格演出を実行することに決定する。大当り種別を示すデータが確変大当りを示すデータであるときには(ステップS115)、ステップS121に移行する。
その後、CPU56は、表示結果2指定〜表示結果6指定のいずれかの演出制御コマンドを送信する制御を行う(ステップS121)。いずれの演出制御コマンドを送信するのかは、大当り種別を示すデータと確変昇格演出を実行するか否かとにもとづいて判定される。
ステップS122では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する。
図31は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS127)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図32は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、特別図柄表示器8に停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS141に移行する(ステップS133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、確変フラグおよび時短フラグをリセットし(ステップS134,S135)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS136)。具体的には、突然確変大当りとすることに決定されている場合には大当り開始2指定コマンドを送信し、そうでない場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。なお、突然確変大当りとすることに決定されているか否かは、大当り種別を示すデータにもとづいて判定される。
また、大入賞口制御タイマ大当り表示時間または小当り表示時間(大当りまたは小当りが発生したことを例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS137)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、通常大当りおよび確変大当り(15ラウンド大当り)の場合には15回。小当りおよび突確(2ラウンド大当り)の場合には2回。)をセットする(ステップS138)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS139)。
ステップS141では、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否か確認する。小当りフラグがセットされている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS142)。そして、ステップS137に移行する。小当りフラグがセットされていない場合には、時短終了フラグがセットされているか否か確認する(ステップS143)。時短終了フラグがセットされている場合には、時短終了フラグをリセットするとともに、時短フラグをリセットする(ステップS144,S145)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS146)。
図33は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認し(ステップS402)、大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ、処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっている場合には、CPU56は、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A1XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS403)。なお、CPU56は、ラウンド数を、大当り遊技中のラウンド数をカウントするための開放回数カウンタの値を確認することにより認識する。そして、CPU56は、は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(特別可変入賞球装置20)を開放する制御を行うとともに(ステップS404)、開放回数カウンタの値を−1する(ステップS405)。
また、大入賞口制御タイマに、各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間に応じた値を設定する(ステップS406)。例えば、15ラウンド大当りの場合には最大時間は29秒であり、突然確変大当りまたは小当りの場合には最大時間は0.5秒である。そして、特別図柄プロセスフラグの値をステップ大入賞口開放中処理(ステップS306)に応じた値に更新する(ステップS415)。
図34および図35は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(ステップS306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS420)。
そして、CPU56は、大入賞口制御タイマの値が0になったか否か確認する(ステップS421)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは、カウントスイッチ23がオンしたか否か確認し(ステップS432)、カウントスイッチ23がオンしていなければ、処理を終了する。カウントスイッチ23がオンした場合には、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントするための入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS433)。そして、CPU56は、入賞個数カウンタの値が所定数(例えば10)になっているか否か確認する(ステップS434)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ、処理を終了する。なお、S421とS432の判定順は逆でもよい。
大入賞口制御タイマの値が0になっているとき、または入賞個数カウンタの値が所定数になっているときには、CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口を閉鎖する制御を行う(ステップS435)。そして、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)(ステップS436)。
次いで、CPU56は、開放回数カウンタの値を確認する(ステップS438)。開放回数カウンタの値が0でない場合には、CPU56は、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A2XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS439)。そして、大入賞口制御タイマに、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル期間)に相当する値を設定し(ステップS440)、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に応じた値に更新する(ステップS441)。なお、インターバル期間は、例えば5秒である。突然確変大当りや小当りのときは15R大当りより短い期間としてもよい。
開放回数カウンタの値が0である場合には、CPU56は、大当り種別を示すデータが突然確変大当りを示すデータであるときに、大当り終了2指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS442,S447)。そして、CPU56は、大入賞口制御タイマに大当り終了時間(大当り遊技が終了したことを例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定し(ステップS449)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS307)に応じた値に更新する(ステップS450)。
CPU56は、大当り種別を示すデータが突然確変大当りを示すデータでない場合に、小当りフラグがセットされているときには、小当り終了指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS443,S444)。小当りフラグがセットされていないときには、大当り終了1指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS445)。そして、ステップS449に移行する。
図36は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS451)。大入賞口制御タイマの値が0でない場合には(ステップS452)、処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になった場合には、大当り種別を示すデータが確変大当りまたは突然確変大当りを示すデータであるときには、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS453,S454)。また、小当りフラグがセットされていない場合には(ステップS454A)、遊技状態を時短状態に移行させるために時短フラグをセットし(ステップS455)、時短回数カウンタに100を設定する(ステップS456)。なお、ステップS454,S455の処理では、遊技状態が時短状態であるとき(時短フラグがセットされているとき)に突然確変大当りとなった場合には確変フラグおよび時短フラグをセットし、遊技状態が非時短状態であるとき(時短フラグがセットされていないとき)に突然確変大当りとなった場合には確変フラグのみをセットするようにしてもよい。
また、大当りフラグおよび小当りフラグをリセットし(ステップS457)、RAM55における大当り種別を示すデータをクリア(0にする)する(ステップS458)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS459)。
次に、可変表示中に実行される演出の具体例を、図37〜図42の説明図を参照して説明する。図37は、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合、特定演出が実行されないとき、「擬似連」の特定演出が実行されるとき、「滑り」の特定演出が実行されるとき、および「発展チャンス目終了」の特定演出が実行されるときの演出制御用マイクロコンピュータ100の制御による演出表示装置9における表示動作例を示す説明図である。変動パターン指定コマンドによって、非リーチPA1−1の変動パターンが指定されたときには、図37(C1),(C2)に示すような特定演出は実行されない。非リーチPA1−4の変動パターンが指定されたときには、図37(E1)〜(E4)に示すような「滑り」の特定演出が実行される。非リーチPA1−5の変動パターンが指定されたときには、図37(D1)〜(D6)に示すような「擬似連」の特定演出が実行される。非リーチPA1−7の変動パターンが指定されたときには、図37(F1)〜(F6)に示すような「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される。
図37(A)に示す例は、例えば、特別図柄の可変表示における特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部で飾り図柄の変動が開始される。その後、図79(B)に示すように、「左」の図柄表示エリア9Lで「6」の飾り図柄が停止表示(仮停止表示)される。
特定演出が実行されない場合や「滑り」の特定演出が実行される場合には、左最終停止図柄FZ1−1として「6」の飾り図柄が決定されたことに対応して、図37(B)に示すような飾り図柄の停止表示が行われる。なお、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に「滑り」の特定演出が実行される非リーチPA1−4の変動パターンであれば、特定演出パターンが常に滑りTP1−1に決定され(図59(A)参照)、「右」の図柄表示エリア9Rで飾り図柄を高速に再変動させる「滑り」の特定演出が実行される。よって、「左」の図柄表示エリア9Lに停止表示する飾り図柄は、「滑り」の特定演出によっては変更されない。また、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合には、発展チャンス目HC6を構成する飾り図柄の組合せが左中右最終停止図柄FZ1−4、FZ1−5、FZ1−6として決定されたことに対応して、図37(B)に示すような飾り図柄の停止表示が行われる。「擬似連」の特定演出が実行される場合には、左最終停止図柄FZ1−1として「6」の飾り図柄が決定されたときには、図37(B)に示すような飾り図柄の停止表示が行われる。
その後、特定演出が実行されない場合には、例えば、図37(C1)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「7」の飾り図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図37(C2)に示すように「中」の図柄表示エリア9Cで「4」の飾り図柄を停止表示(仮停止表示)した後、非リーチの組合せとなる飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。このとき、「右」の図柄表示エリア9Rや「中」の図柄表示エリア9Cで停止表示される飾り図柄は、右最終停止図柄FZ1−2や中最終停止図柄FZ1−3として決定される。
「擬似連」の特定演出が実行される場合には、例えば、図37(D1)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「7」の飾り図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図37(D2)に示すように「中」の図柄表示エリア9Cで「6」の飾り図柄を停止表示(仮停止表示)することによって、擬似連チャンス目GC6となる飾り図柄が停止表示される。このときには、例えば、飾り図柄の揺れ変動表示といった仮停止表示を行ってから、図37(D3)に示すように全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rで飾り図柄を再び変動させる。その後、例えば、図37(D4)〜(D6)に示すように、「左」→「右」→「中」といった所定順序で、「6」、「7」、「4」の飾り図柄を順次に停止表示(仮停止表示)した後、非リーチの組み合わせとなる飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。
「滑り」の特定演出が実行される場合には、例えば、図37(E1)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「5」の飾り図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図37(E2)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで飾り図柄を高速に再変動させる。その後、図37(E3)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「7」の飾り図柄になるように、停止表示させる飾り図柄を変更させる。ここで、図37(E1)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで仮停止表示される飾り図柄は、例えば、決定された右最終停止図柄FZ1−2にもとづいて決定される(図59(A)参照)。その後、例えば、図37(E4)に示すように、「中」の図柄表示エリア9Cで「4」の飾り図柄を停止表示(仮停止表示)した後、非リーチの組み合わせとなる飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。
「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合には、例えば、図37(F1)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「7」の飾り図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図37(F2)に示すように「中」の図柄表示エリア9Cにも「7」の飾り図柄を停止表示(仮停止表示)する。すなわち、発展チャンス目HC6を構成する飾り図柄が仮停止表示される。このときには、例えば、図37(F3)に示すように、仮停止表示された飾り図柄が一定方向に回転するような演出表示が行われ、続いて図37(F4)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる発展が生じることを遊技者に期待させるような演出表示が行われる。ここで、図37(F4)に示すような演出表示から仮停止表示されている飾り図柄が反転する方向に回転すれば、リーチ状態となる発展が生じることになる。この例では、リーチ状態となる発展が生じることなく、例えば、図37(F5)に示すように、回転状態にあった仮停止表示された飾り図柄が元に戻るような演出表示が行われてから、発展チャンス目HC6を構成する飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。
図38は、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合のうち、「イントロ」の特定演出が実行される場合の表示動作例を示す説明図である。例えば、変動パターン指定コマンドによって、非リーチPA1−6の変動パターンが指定されたときには、図38に示すような「イントロ」の特定演出が実行される。例えば、図38(A)に示すように、特別図柄の可変表示における特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部で飾り図柄の変動が開始される。その後、例えば、図38(B)に示すように、「左」の図柄表示エリア9Lで「3」の飾り図柄が停止表示(仮停止表示)され、「右」の図柄表示エリア9Rで「2」の飾り図柄が停止表示(仮停止表示)されるとともに、「中」の図柄表示エリア9Cに相当する表示位置に、キャラクタ画像CH1が表示される。なお、キャラクタ画像CH1は、後に飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった場合に実行されるリーチ演出で、演出画像として出現するものであればよい。
また、図38(C)に示すように、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rで仮停止表示された飾り図柄を更新させるような演出表示が行われてから、図38(D)に示すように、キャラクタ画像CH1の変化に伴って、「左」の図柄表示エリア9Lでは「4」の飾り図柄への更新表示が、「右」の図柄表示エリア9Rでは「3」の飾り図柄への更新表示が、それぞれ行われる。また、例えば、図38(E)に示すように、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rで更新表示された飾り図柄をさらに更新させるような演出表示が行われてから、図38(F)に示すように、キャラクタ画像CH1の変化に伴って、「左」の図柄表示エリア9Lでは「2」の飾り図柄への更新表示が、「右」の図柄表示エリア9Rでは「1」の飾り図柄への更新表示が、それぞれ行われる。そして、図38(G)に示すように、キャラクタ画像CH1の変化に伴って、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rで仮停止表示された飾り図柄を更新させるような演出表示が行われてから、80(H)〜(K)に示すように、「左」の図柄表示エリア9Lでは「2」の飾り図柄が仮停止表示され、「右」の図柄表示エリア9Rでは「1」〜「3」の飾り図柄が所定順序で更新表示される。その後、「右」の図柄表示エリア9Rでは、例えば、図38(L)に示すように飾り図柄を更新させるような演出表示が行われてから、図38(M)に示すように「3」の飾り図柄が仮停止表示される。こうして「イントロ」の特定演出が終了すると、例えば、図38(N)に示すように、キャラクタ画像CH1が消去されてから、非リーチの組み合わせとなる飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。
図39は、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合のうち、「イントロ」の特定演出が実行される場合の表示動作例を示す説明図である。変動パターン指定コマンドによって、スーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3の変動パターンのいずれかが指定されたときには、図39に示すような「イントロ」の特定演出が実行される。図39に示す表示動作例では、図39(A)〜(L)の部分において、図38(A)〜(L)に示す演出表示と同様の演出表示が行われる。その後、「右」の図柄表示エリア9Rでは、例えば、図39(M)に示すように「2」の飾り図柄が仮停止表示されることによって、「左」の図柄表示エリア9Lで仮停止表示されている飾り図柄と揃って、可変表示状態がリーチ状態となる。「イントロ」の特定演出が終了すると、例えば、図39(N)に示すように、キャラクタ画像CH1が消去されてから、可変表示状態がリーチ状態となったことに対応したリーチ演出などが開始され、その後にリーチの組み合わせとなる飾り図柄や、大当りの組み合わせとなる飾り図柄などが、停止表示(最終停止表示)される。
図40〜図42は、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」以外である場合の表示動作例を示す説明図である。図40(A)に示す例では、例えば、特別図柄の可変表示における特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部で飾り図柄の変動が開始される。その後、図40(B)に示すように、「左」の図柄表示エリア9Lで「6」の飾り図柄が停止表示(仮停止表示)される。
そして、例えば、変動パターンがスーパーPA4−2であるときのように、「滑り」の特定演出が実行される場合には、図40(C1)〜(C3)に示すように、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rで飾り図柄を仮停止表示させた後、「右」の図柄表示エリア9Rで飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることによって、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるように、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。また、例えば、変動パターンがスーパーPA4−4であるときのように、「擬似連」の特定演出が実行される場合には、図40(D1)〜(D5)に示すように、全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示が行われる。その後、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rで「6」の飾り図柄が揃って停止表示(仮停止表示)されることによって、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になる。さらに、例えば、変動パターンがスーパーPC4−1であるときのように、「発展チャンス目」の特定演出が実行される場合には、図40(E1)〜(E6)に示すように、全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて、発展チャンス目HC6となる飾り図柄の組合せを停止表示(仮停止表示)した後、仮停止表示されている飾り図柄が反転する方向に回転するような演出表示が行われた後に、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になる。
図40(C3)や図40(D5)に示すようリーチ状態となった場合には、図41(A)に示すように、「中」の図柄表示エリア9Cにおける飾り図柄の変動速度が低下する。そして、変動パターンがノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8のいずれかであるときなどには、図41(B)に示すように「中」の図柄表示エリア9Cで「6」を示す数字が「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rと揃って停止表示(仮停止表示)される「ノーマル」のリーチ演出が行われる。なお、図41(B)に示す例では、可変表示結果が「大当り」である場合に対応して、大当りの組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているが、可変表示結果が「はずれ」となる場合には、例えば、図41(H)に示すように「5」を示す数字が「中」の図柄表示エリア9Cで停止表示されることを示す演出画像を表示させてから「中」の図柄表示エリア9Cで「5」を示す数字の飾り図柄を停止表示させるといった「中」の図柄表示エリア9Cで「6」を示す数字以外の飾り図柄を停止表示させることなどによって、リーチはずれ組合せを構成する飾り図柄を停止表示させ、飾り図柄の可変表示を終了すればよい。リーチ演出α1〜リーチ演出α2やリーチ演出β1が実行される場合には、図41(C)に示すように、低下していた「中」の図柄表示エリア9Cにおける飾り図柄の変動速度が再び上昇し、各種のリーチ演出表示が開始される。リーチ演出β1では、図41(D)に示すようなキャラクタ画像CH2が表示された後、対応するリーチ演出表示が進行する。また、リーチ演出α1またはリーチ演出α2である場合には、図41(E)に示すようなキャラクタ画像CH1が表示された後、図41(F)に示すようなリーチ演出表示が進行する。そして、リーチ演出α1では、図41(G)に示すように、1段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される飾り図柄が出現する。図41(G)に示す例では、可変表示結果が「大当り」である場合に対応して、大当りの組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているが、可変表示結果が「はずれ」となる場合には、リーチはずれ組合せを構成する飾り図柄を停止表示させ、飾り図柄の可変表示を終了すればよい。これに対して、リーチ演出α2では、図41(H)および(I)に示すように、2段階目の演出表示に進む。
図41(I)に示すように2段階目の演出表示が進行すると、リーチ演出α2であれば、図42(A)に示すように、2段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される飾り図柄が出現する。なお、可変表示結果が「はずれ」になる場合には、表示されている飾り図柄が変更されず、リーチはずれ組合せを構成する飾り図柄を停止表示させ、飾り図柄の可変表示を終了させる。
図43は、「メール表示」の予告演出が実行される場合の表示動作例を示す説明図である。この表示動作例では、特別図柄の可変表示における特別図柄の変動開始などに対応して、図43(A)に示すように「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rで停止表示されていた飾り図柄が、図43(B)に示すように「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部で変動を開始する。その後、予告YP3−2の予告パターンに対応して決定される予告CYP3−2−1の予告演出制御パターン(図68(B)参照)の表示制御データなどに従って、図43(C)に示すように、遊技者に操作ボタン120の操作を促す演出画像YH1を表示させる。そして、遊技者が所定期間内に操作ボタン120を操作し、それに応じて操作ボタン120から演出制御基板80に入力される操作信号がオン状態となった場合には、演出制御用CPU101が、予告CYP3−2−1の予告演出制御パターンを予告CYP3−2−2に切り替えることなどによって、図43(D)に示すようなメールメッセージを示す演出画像YH2を表示させることによって、予告演出における演出動作を変化させる。所定期間内に操作ボタン120の操作がなされなかった場合には、予告演出制御パターンが切り替えられずに、図43(E)に示すように演出画像YH1が消去され、予告演出が終了する。その後、図43(F)に示すように「左」の図柄表示エリア9Lで飾り図柄を仮停止表示するなど、飾り図柄の可変表示が進行する。
図44は、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」である場合の表示動作例を示す説明図である。図44(A)に示す例では、特別図柄の可変表示における特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部で飾り図柄の変動が開始される。その後、86(B)〜(D)に示すように、「左」→「右」→「中」の順序で、「1」、「5」、「3」の飾り図柄を順次に停止表示(仮停止表示)した後、突確チャンス目TC1となる飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。このとき、2ラウンド大当り状態における大当り中演出として、図44(E)に示すようにLIVEモードといった特別な演出モードに移行することを報知する演出画像を表示させる。そして、2ラウンド大当り状態が終了することに応じたエンディング演出として、図44(F)に示すような演出画像を表示させ、LIVEモードであることを認識可能とする表示については、図44(G)に示すように、次の飾り図柄の変動が開始された後にも、表示させたままにする。
次に、図45を参照して確変昇格演出の具体例を説明する。図45は、大当り遊技中に実行される確変昇格演出の具体例を示す説明図ある。ここでは、第7ラウンドおよびインターバル期間(第7ラウンドと次ラウンドとの間)において確変昇格演出が実行される場合を例にする。図45には、演出表示装置9において、飾り図柄の可変表示が実行され((a),(b)参照)、左右図柄が揃って停止してリーチになり((c)参照)、その後、大当り図柄が導出表示された((d)参照)が示されている。そして、大当りになったことの報知がなされた後((e)参照)、大当り遊技に関する演出が実行される((f),(g),(m)参照)。第7ラウンドでは、確変昇格演出が実行されることを示す報知画面が表示され((h),(i)参照)、福引き抽選機が回転して玉を排出したかのような昇格演出が実行される((j)〜(l)参照)。遊技制御用マイクロコンピュータ560が確変大当りにすることに決定している場合には、確変を報知する玉が排出される画面((k)参照)が演出結果として表示され、確変大当りにしないことに決定している場合には、確変でないことを報知する玉が排出される画面((l)参照)が演出結果として表示される。
図46および図47は、演出表示装置9において実行されるエンディング演出における確変報知演出の表示例を示す説明図である。図46および図47において、(1)(2)(3)・・・というように番号順に表示状態が遷移する。図46には、確変大当りとすることが事前決定されている場合に、確変報知演出において確変に昇格したことを報知する場合が示されている。また、図47には、通常大当りとすることが事前決定されている場合であって、確変報知演出において確変に昇格しなかったことを報知する場合が示されている。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果3指定コマンド(確変大当り指定コマンド)または表示結果4指定コマンド(通常大当りかつ確変昇格あり指定コマンド)を受信していたら、大当り終了指定コマンドを受信したときに、確変報知演出を含むエンディング演出を選択する。確変報知演出を行う場合、図46(1)および図47(2)に示すように、例えば、演出表示装置9においてルーレットが表示される。図46(1)および図47(2)に示すように、演出表示装置9において、ルーレットの中を球が回転する表示が行われる。
図46および図47に示すように、演出表示装置9に表示されるルーレットの円盤内には、飾り図柄を想起させる数字が示された複数の領域が含まれる。確変大当りとすることに事前決定されている場合には、図46(3)に示すように、ルーレットの円盤内の各領域のうち、確変大当りを想起させる数字(例えば7)が示された領域で球が最終停止する表示が行われる。そして、図46(4)に示すように、演出表示装置9の画面上に「確変大当り」という文が表示される。このような表示が確変に昇格した旨の表示に該当する。
なお、確変昇格演出や確変報知演出において、演出表示装置9を用いて左中右の飾り図柄の再変動を行い、操作ボタン120からの操作信号のオンを検出したことにもとづいて、左中右の飾り図柄を停止表示させる演出を実行することにより確変昇格演出や確変報知演出を行ってもよい。
また、通常大当りとすることに事前決定されている場合には、図47(3)に示すように、ルーレットの円盤内の各領域のうち、非確変大当りを想起させる数字(例えば2)が示された領域で球が最終停止する表示が行われる。そして、図47(4)に示すように、演出表示装置9の画面上に「確変に昇格しませんでした」という文が表示される。このような表示が確変に昇格しなかった旨の表示に該当する。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図48は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出の態様等を決定するために用いられる乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。その後、ステップS702に移行する。
図49は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図22参照)であるのか解析する。
図50および図51は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果特定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果特定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果7指定コマンドのいずれか)を、RAMに形成されている表示結果特定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。受信した演出制御コマンドが小当り開始指定コマンドであれば(ステップS625)、演出制御用CPU101は、小当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧1指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行う(ステップS634。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドまたは大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが小当り終了指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、小当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをセットする(ステップS646)。また、受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(ステップS647)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをセットする(ステップS648)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS649)。そして、ステップS611に移行する。
図52は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図52に示すように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3、第1〜第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1〜SR4−3、昇格演出実行判定用の乱数SR5、第1〜第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−1〜SR6−3、予告パターン種別判定用の乱数SR7、第1〜第3予告パターン判定用の乱数SR8−1〜SR8−3を用いる。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数を用いてもよい。
第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3は、飾り図柄の可変表示結果となる停止図柄として、演出表示装置9の表示領域における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに停止表示される飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。なお、最終停止図柄は、飾り図柄の可変表示が終了する時点で「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rそれぞれにおいて最終的に停止表示される3つの飾り図柄のことである。
滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3は、「滑り」の特定演出を実行する場合や「発展チャンス目」の特定演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全てまたは一部において仮停止表示させる飾り図柄を決定するために用いられる乱数である。
第1〜第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1〜SR4−3は、「擬似連」の特定演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて仮停止表示させる仮停止図柄の組み合わせを、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定するために用いられる乱数である。
昇格演出実行判定用の乱数SR5−1は、大当り種別が「確変」である場合、および大当り種別が「通常」であり、かつ、確変昇格演出を実行することに決定されている場合に、大当り遊技中の何ラウンド目で確変昇格演出を開始するのか、またはエンディング演出中に確変報知演出を開始するのかを決定するために用いられる乱数である。昇格演出実行開始時間判定用の乱数SR5−2は、大当り遊技中に確変昇格演出を実行する場合に、ラウンド開始時点から昇格演出開始時点までの時間を決定するために用いられる乱数である。
第1〜第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−1〜SR6−3は、「滑り」、「擬似連」、「イントロ」の特定演出を実行する場合における演出動作の内容に対応した特定演出パターンを、複数種類のうちのいずれかに決定するために用いられる乱数である。第1特定演出パターン判定用の乱数SR6−1は、「滑り」の特定演出を実行する場合における特定演出パターンを決定するために用いられる。第2特定演出パターン判定用の乱数SR6−2は、「擬似連」の特定演出を実行する場合における特定演出パターンを決定するために用いられる。第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−3は、「イントロ」の特定演出を実行する場合における特定演出パターンを決定するために用いられる。
予告パターン種別判定用の乱数SR7は、予告演出を実行するか否かを決定し、予告演出を実行する場合における予告パターン種別をあらかじめ用意された複数種類のうちのいずれかに決定するために用いられる乱数である。第1〜第3予告パターン判定用の乱数SR8−1〜SR8−3は、予告パターンをあらかじめ用意された複数種類のうちのいずれかに決定するために用いられる乱数である。例えば、第1予告パターン判定用の乱数SR8−1は、「キャラクタ表示」の予告演出における予告パターンを決定するために用いられる。第2予告パターン判定用の乱数SR8−2は、「ステップアップ画像」の予告演出における予告パターンを決定するために用いられる。第3予告パターン判定用の乱数SR8−3は、「メール表示」の予告演出における予告パターンを決定するために用いられる。
図53(A),(B)は、昇格演出実行判定値および昇格演出実行開始時間判定値を示す説明図である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変昇格演出を実行するときに、昇格演出実行判定用の乱数SR5−1に一致する昇格演出実行判定値に対応するラウンド(またはエンディング演出中)において確変昇格演出を開始することに決定する。また、昇格演出実行開始時間判定用の乱数SR5−2に一致する昇格演出実行開始時間判定値に対応する時間を、ラウンド開始時点から昇格演出開始時点までの時間として決定する。なお、昇格演出実行判定値は、対応するラウンド(またはエンディング演出中)を示すデータとともに、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMにテーブルとして記憶されている。また、昇格演出実行開始時間判定値は、対応する時間を示すデータとともに、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMにテーブルとして記憶されている。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、昇格演出実行判定用の乱数SR5−1を用いて確変昇格演出を開始するラウンド(またはエンディング演出中)を決定し、昇格演出実行開始時間判定用の乱数SR5−2を用いてラウンド開始時点から昇格演出開始時点までの時間を決定するが、それらを、1つの乱数を用いて決定してもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、所定の非リーチの組み合わせや発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図54(A)〜(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160A〜160Dが含まれている。図54(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aは、所定の非リーチの組み合わせとなる確定飾り図柄のうち、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ1−1を、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。図54(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bは、所定の非リーチの組み合わせとなる確定飾り図柄のうち、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ1−2を、左最終停止図柄FZ1−1や第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Bは、左最終停止図柄FZ1−1として決定された飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2の値と比較される数値(判定値)であって、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。図54(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cは、所定の非リーチの組み合わせとなる確定飾り図柄のうち、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ1−3を、左最終停止図柄FZ1−1や右最終停止図柄FZ1−2、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている判定テーブルには、図55に示すような左右出目判定テーブル161が含まれ、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組み合わせから、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR127LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定が行われる。最終停止図柄決定テーブル160Cは、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR127LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定結果に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)であって、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。
図54(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bでは、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号と右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号とが同一となる部分には、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2の値と比較される数値(判定値)が割り当てられていない。このような割り当てによって、最終停止図柄として所定の非リーチの組み合わせとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄の組み合わせがリーチの組み合わせや大当り組み合わせ(突確チャンス目TC1〜TC4を除く)とはならないようにすることができる。また、図54(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cでは、左最終停止図柄FZ1−1、右最終停止図柄FZ1−2、中最終停止図柄FZ1−3の組み合わせが、あらかじめ定められた飾り図柄の組み合わせとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)が割り当てられていない。例えば、リーチの組み合わせや大当り組み合わせ以外であっても、図7(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8となる部分や、図7(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8となる部分、図7(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4となる部分、さらに、図56に示すような一定の非リーチの組み合わせとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)が割り当てられていない。このような割り当てによって、最終停止図柄として所定の非リーチの組み合わせとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄が擬似連チャンス目GC1〜GC8や発展チャンス目HC1〜HC8、突確チャンス目TC1〜TC4、さらには、これらのチャンス目と類似する一定の非リーチの組み合わせとはならないようにすることができる。
図54(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160Dは、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合に「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rでの最終停止図柄FZ1−4、FZ1−5、FZ1−6となる停止図柄の組み合わせを、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Dは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、発展チャンス目HC1〜HC8に対応するデータ(判定値)を含む。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、リーチはずれ組み合わせとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図57(A)および(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162A、162Bが含まれている。図57(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aは、リーチはずれ組み合わせとなる確定飾り図柄のうち、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ2−1と、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ2−2とを、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル162Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左最終停止図柄FZ2−1および右最終停止図柄FZ2−2として同一になる飾り図柄(左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2)の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。図57(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bは、リーチはずれ組み合わせとなる確定飾り図柄のうち、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ2−3を、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。
リーチはずれ組み合わせを構成する中最終停止図柄FZ2−3は、左最終停止図柄FZ2−1や右最終停止図柄FZ2−2となる飾り図柄の図柄番号との差分値である図柄差によって、特定される。すなわち、飾り図柄の可変表示において、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄の変動を開始させ、「左」→「右」→「中」の順序で飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄を停止表示する場合に、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9C以外の「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2が最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて決定された後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて「中」の図柄表示エリア9Cに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3と左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2との差分(図柄差)を決定する。決定された図柄差に応じて、「中」の図柄表示エリア9Cに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3となる確定飾り図柄が決定される。最終停止図柄決定テーブル162Bは、ノーマルPA2−1、ノーマルPA2−2、特殊PG2−1、特殊PG2−2の変動パターンのいずれかである場合や、ノーマルPA2−3、ノーマルPA2−4のいずれかである場合、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−1〜PB3−5、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4、特殊PG2−3の変動パターンのいずれかである場合、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−8の変動パターンのいずれかである場合に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)であって、図柄差「−2」、「−1」、「+1」、「+2」に対応するデータ(判定値)を含む。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている判定テーブルには、大当り組み合わせや突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図58(A),(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163A,163Cが含まれている。図58(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aは、大当り図柄となる確定飾り図柄として、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる通常図柄の図柄番号「1」、「2」、「3」、「4」、「6」、「7」、「8」に対応するデータ(判定値)を含む。図58(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163Cは、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rでの左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3となる確定飾り図柄の組み合わせを、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Cは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、突確チャンス目TC1〜TC4に対応するデータ(判定値)を含む。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている判定テーブルには、特定演出パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するためのテーブルとして、例えば、図59(A)〜(C)に示す特定演出パターン判定テーブル164A〜164Cが含まれている。図59(A)に示す特定演出パターン判定テーブル164Aは、「滑り」の特定演出が実行される場合に、第1特定演出パターン判定用の乱数SR6−1にもとづいて、特定演出パターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン判定テーブル164Aは、非リーチPA1−4、ノーマルPA2−2、ノーマルPA2−4、ノーマルPA2−6、ノーマルPA2−8、スーパーPA3−2、スーパーPA3−6、スーパーPA4−2、スーパーPA5−2、スーパーPB3−2、スーパーPB4−2、スーパーPB5−2、スーパーPC3−2、スーパーPC3−4、スーパーPD1−2、特殊PG1−2、特殊PG2−2、特殊PG3−3の変動パターンといった、「滑り」の特定演出が実行される変動パターン(図8および図9を参照)に応じて、第1特定演出パターン判定用の乱数SR6−1の値と比較される数値(判定値)であって、滑りTP1−1〜滑りTP1−4の特定演出パターンに対応するデータ(判定値)を含む。
滑りTP1−1の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて飾り図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることによって、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−2の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて飾り図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることによって、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−3の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて飾り図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることによって、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−4の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて飾り図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることによって、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
図59(B)に示す特定演出パターン判定テーブル164Bは、「擬似連」の特定演出が実行される場合に、第2特定演出パターン判定用の乱数SR6−2にもとづいて、特定演出パターンを擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン判定テーブル164Bは、非リーチPA1−5、スーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPB3−4、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB4−4、スーパーPB5−4、特殊PG1−3の変動パターンの「擬似連」の特定演出が実行される変動パターン(図83および図9を参照)に応じて、第2特定演出パターン判定用の乱数SR6−2の値と比較される数値(判定値)であって、擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3の特定演出パターンに対応するデータ(判定値)を含む。
擬似連TP2−1の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部において飾り図柄を仮停止表示させてから再変動(擬似連変動)させる全再変動表示動作が、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに1回行われる。擬似連TP2−2の特定演出パターンでは、確定飾り図柄が停止表示されるまでに全再変動表示動作が2回行われる。擬似連TP2−3の特定演出パターンでは、確定飾り図柄が停止表示されるまでに全再変動表示動作が3回行われる。従って、この実施の形態では、特定演出パターン判定テーブル164Bを用いて特定演出パターンを擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3のいずれかに決定することによって、擬似連変動の実行回数を決定することができる。
図59(C)に示す特定演出パターン判定テーブル164Cは、「イントロ」の特定演出が実行される場合に、第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−3にもとづいて、特定演出パターンをイントロTP3−1〜イントロTP3−3のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン判定テーブル164Cは、非リーチPA1−6、スーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7の変動パターンといった、「イントロ」の特定演出が実行される変動パターン(図8および図9を参照)に応じて、第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−3の値と比較される数値(判定値)であって、イントロTP3−1〜イントロTP3−3の特定演出パターンに対応するデータ(判定値)を含む。
変動パターンが非リーチPA1−6である場合には、例えば、前回演出値が1〜3のいずれであるかに応じて、複数種類の演出動作に対応したイントロTP3−1〜イントロTP3−3の各特定演出パターンに対する第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−3の割り当てが異なっている。前回演出値は、「イントロ」の特定演出における特定演出パターンがイントロTP3−1に決定された場合に1に設定され、イントロTP3−2に決定された場合に2に設定され、イントロTP3−3に決定された場合に3に設定される。そして、前回演出値が1であるときには、イントロTP3−1に対して第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−3の値と比較される数値(判定値)が割り当てられていない。前回演出値が2であるときには、イントロTP3−2に対して第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−3の値と比較される数値(判定値)が割り当てられず、前回演出値が3であるときには、イントロTP3−3に対して第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−3の値と比較される数値(判定値)が割り当てられていない。このような割り当てによって、非リーチPA1−6の変動パターンに応じて「イントロ」の特定演出が実行される場合には、前回実行された「イントロ」の特定演出における特定演出パターンと同一の特定演出パターンにはならないようにすることができる。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、「滑り」の特定演出が実行される場合に仮停止表示させる飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図60(A)〜(D)に示す仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dが含まれている。各仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、例えば、図60(E)に示すようなテーブル選択規則に従って、特定演出パターンが滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれであるかに応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、特定演出パターンが滑りTP1−1である場合には仮停止図柄決定テーブル166Aが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−2である場合には仮停止図柄決定テーブル166Bが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−3である場合には仮停止図柄決定テーブル166Cが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−4である場合には仮停止図柄決定テーブル166Dが使用テーブルとして選択される。各仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、飾り図柄を再変動させる図柄表示エリアにおいて最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、仮停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。すなわち、仮停止図柄決定テーブル166Aは、滑りTP1−1の特定演出パターンに従って飾り図柄が仮停止表示される「右」の図柄表示エリア9Rにおける最終停止図柄としての右最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、右仮停止図柄KZ1−1となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。仮停止図柄決定テーブル166Bは、滑りTP1−2の特定演出パターンに従って飾り図柄が仮停止表示される「左」の図柄表示エリア9Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、左仮停止図柄KZ1−2となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。仮停止図柄決定テーブル166Cは、滑りTP1−3の特定演出パターンに従って飾り図柄が仮停止表示される「右」の図柄表示エリア9Rにおける最終停止図柄としての右最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、右仮停止図柄KZ1−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。仮停止図柄決定テーブル166Dは、滑りTP1−4の特定演出パターンに従って飾り図柄が仮停止表示される「左」の図柄表示エリア9Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、左仮停止図柄KZ1−4となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、「擬似連」の特定演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図61(A)〜(D)に示す仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dが含まれている。各仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dは、「擬似連」の特定演出が実行される場合に、変動パターンが非リーチPA1−5であるか、スーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、特殊PG1−3のいずれかであるかや、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数などに応じて、使用テーブルとして選択される。全再変動表示動作の残り回数は、例えば、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「0」となり、その1回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「1」となり、2回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「2」となり、3回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「3」となるように、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される擬似連変動が実行されるまでに、あと何回の擬似連変動(仮停止図柄が停止表示される変動)が実行されるかに対応している。
一例として、仮停止図柄決定テーブル167Aは、変動パターンが非リーチPA1−5であることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「1」である場合に、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。仮停止図柄決定テーブル167Bは、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「1」である場合に、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。
また、仮停止図柄決定テーブル167Cは、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「2」である場合に、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ3−1、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ3−2、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ3−3を決定するための使用テーブルとして選択される。仮停止図柄決定テーブル167Dは、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる停止図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「3」である場合に、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ4−1、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ4−2、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ4−3を決定するための使用テーブルとして選択される。なお、変動パターンが非リーチPA1−5である場合には、図59(B)に示す特定演出パターン判定テーブル164Bの設定にもとづいて特定演出パターンが擬似連TP2−1に決定され、飾り図柄を仮停止表示させてから再変動させる全再変動表示動作の実行回数が1回だけであることから、仮停止図柄決定テーブル167Cや仮停止図柄決定テーブル167Dを使用テーブルとして選択する必要はない。変動パターンが特殊PG1−3である場合には、図59(B)に示す特定演出パターン判定テーブル164Bの設定にもとづいて特定演出パターンが擬似連TP2−1または擬似連TP2−2に決定され、飾り図柄を仮停止表示させてから再変動させる全再変動表示動作の実行回数が多くとも2回であることから、仮停止図柄決定テーブル167Dを使用テーブルとして選択する必要はない。
図61(A)に示す仮停止図柄決定テーブル167Aと図61(B)に示す仮停止図柄決定テーブル167Bはそれぞれ、「左」の図柄表示エリア9Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1の値と比較される数値(判定値)であって、左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に対応するデータ(判定値)を含む。図61(C)に示す仮停止図柄決定テーブル167Cは、仮停止図柄決定テーブル167Bを用いて決定された左仮停止図柄KZ2−1、右仮停止図柄KZ2−2、中仮停止図柄2−3の組み合わせが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−2の値と比較される数値(判定値)であって、左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に対応するデータ(判定値)を含む。図61(D)に示す仮停止図柄決定テーブル167Dは、仮停止図柄決定テーブル167Cを用いて決定された左仮停止図柄KZ3−1、右仮停止図柄3−2、中仮停止図柄KZ3−3の組み合わせが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−3の値と比較される数値(判定値)であって、左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に対応するデータ(判定値)を含む。
仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dを用いて仮停止図柄を決定することによって、例えば、図62に示すように、擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3の各特定演出パターンによる擬似連変動の実行回数に応じて、各回の変動で「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部において仮停止表示させる飾り図柄を、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定することができる。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、「発展チャンス目」の特定演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図63に示す仮停止図柄決定テーブル168が含まれている。仮停止図柄決定テーブル168は、「左」の図柄表示エリア9Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、左中右仮停止図柄KZ6−1、KZ6−2、KZ6−3の組み合わせによって構成される発展チャンス目HC1〜HC8に対応するデータ(判定値)を含む。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている判定テーブルには、図64に示す予告パターン種別判定テーブル170が含まれている。予告パターン種別判定テーブル170は、予告パターン種別判定用の乱数SR7にもとづいて、予告パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。予告パターン種別判定テーブル170は、変動パターンが非リーチPA1−1、非リーチPA1−2、非リーチPB1−1、非リーチPC1−1のいずれかである場合や、非リーチPA1−3である場合、非リーチPA1−4である場合、非リーチPA1−6、非リーチPB1−2、非リーチPC1−2、スーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3のいずれかである場合、これらの変動パターン以外の変動パターンである場合に応じて、予告パターン種別判定用の乱数SR7の値と比較される数値(判定値)であって、予告なし、または、予告CY1〜予告CY3の予告パターン種別に対応するデータ(判定値)を含む。
予告パターン種別判定テーブル170では、変動パターンが非リーチPA1−6、スーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3の「イントロ」の特定演出が実行される変動パターン(図8および図9を参照)である場合に対応して、予告パターン種別判定用の乱数SR7に対応する判定値が全て予告なしに割り当てられている。そのため、「イントロ」の特定演出が実行される場合には、予告演出となる演出動作の実行が制限される。「イントロ」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄の変動を開始させた後、短時間のうちに特定演出における演出表示が開始され、予告演出が行われる場合には、実行期間に重複が生じる。そこで、予告パターン種別判定テーブル170では、「イントロ」の特定演出が実行される変動パターンである場合には常に予告なしとなるように予告パターン種別判定用の乱数SR7の値と比較される数値(判定値)を割り当てることによって、「イントロ」の特定演出と実行期間が重複する予告演出は実行しないようにすることができる。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている判定テーブルには、予告パターンを複数種類のいずれに決定するためのテーブルとして、例えば、図65〜図67に示す予告パターン判定テーブル171A〜171Cが含まれている。予告パターン判定テーブル171Aは、予告パターン種別が予告CY1に決定されたときに、第1予告パターン判定用の乱数SR8−1にもとづいて、予告なし、または、予告パターンを予告YP1−1〜予告YP1−4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。予告パターン判定テーブル171Aは、変動パターンに応じて、第1予告パターン判定用の乱数SR8−1の値と比較される数値(判定値)であって、予告なし、または、予告YP1−1〜予告YP1−4の予告パターンに対応するデータ(判定値)を含む。
予告YP1−1〜予告YP1−4の予告パターンでは、互いに異なる演出表示態様で、「キャラクタ表示」の予告演出における演出表示が行われる。「キャラクタ表示」の予告演出では、予告YP1−1〜予告YP1−4の各予告パターンに対応するキャラクタ画像を、演出表示装置9の表示領域に表示させる。
予告パターン判定テーブル171Bは、予告パターン種別が予告CY2に決定されたときに、第2予告パターン判定用の乱数SR8−2にもとづいて、予告なし、または、予告パターンを予告YP2−1〜予告YP2−4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。予告パターン判定テーブル171Bは、変動パターンに応じて、第2予告パターン判定用の乱数SR8−2の値と比較される数値(判定値)であって、予告なし、あるいは、予告YP2−1〜予告YP2の予告パターンに対応するデータ(判定値)を含む。
予告YP2−1〜予告YP2−4の予告パターンでは、互いに異なる演出表示態様で、「ステップアップ画像」の予告演出における演出表示が行われる。「ステップアップ画像」の予告演出では、あらかじめ用意された複数種類の演出画像のいずれかを演出表示装置9の表示領域に表示させた後、予告YP2−1〜予告YP2−4の各予告パターンに対応して、所定の順番に従って複数種類の演出画像を切り替えて表示すること、または、演出画像の切り替えが行われないことがある。
予告パターン判定テーブル171Cは、予告パターン種別が予告CY3に決定されたときに、第3予告パターン判定用の乱数SR8−3にもとづいて、予告なし、または、予告パターンを予告YP3−1〜予告YP3−3のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。予告パターン判定テーブル171Cは、変動パターンに応じて、第3予告パターン判定用の乱数SR8−3の値と比較される数値(判定値)であって、予告なし、または、予告YP3−1〜予告YP3−3の予告パターンに対応するデータ(判定値)を含む。
予告YP3−1〜予告YP3−3の予告パターンでは、互いに異なる演出表示態様で、「メール表示」の予告演出における演出表示が行われる。「メール表示」の予告演出では、操作ボタン120の操作を促す演出画像を演出表示装置9の表示領域に表示させた後、操作ボタン120が操作されたことに応じて、予告YP3−1〜予告YP3−3の各予告パターンに対応した演出画像を表示させ、操作ボタン120が操作されなければ、各予告パターンに対応した演出画像の表示が行われない。このように、「メール表示」の予告演出では、操作ボタン120が操作されたことに応じて演出動作が変化する。
図67に示す予告パターン判定テーブル171Cでは、特定演出が実行される非リーチPA1−4、PA1−5、PA1−7の変動パターンに対応して、「1」〜「170」の範囲の値が予告なしに割り当てられている。また、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる変動パターンに対応して、非リーチPA1−4、PA1−5、PA1−7の変動パターンよりも少ない個数の判定値が、予告なしに割り当てられている。例えば、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4の変動パターンに対応して、「1」〜「160」の範囲の値が予告なしに割り当てられている。その他のリーチ状態となる変動パターンでは、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となるか否かや、リーチの種類(ノーマルまたはスーパー)によって、第3予告パターン判定用の判定値の割り当てが異なっている。また、特定演出が実行されない非リーチPA1−1〜非リーチPA1−3、非リーチPB1−1、非リーチPC1−1の変動パターンに対応して、非リーチPA1−4、PA1−5、PA1−7の変動パターンよりも多い個数の判定値が、予告なしに割り当てられている。すなわち、「1」〜「190」の範囲の値が予告なしに割り当てられている。このような設定によって、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行される変動パターンであるときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる変動パターンであるときに比べて予告演出を実行する割合が低くなるとともに、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行されない変動パターンであるときに比べて予告演出を実行する割合が高くなる。また、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行される変動パターンであるときには、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行されない変動パターンであるときに比べて信頼度(可変表示結果が「大当り」となる可能性)の高い予告演出を実行する割合が高くなり、飾り図柄の可変表示態様がリーチ状態となる変動パターンであるときに比べて信頼度の高い予告演出を実行する割合が低くなる。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている制御パターンテーブルには、例えば、図68(A)に示す図柄変動制御パターンテーブル180、図68(B)に示す予告演出制御パターンテーブル181、図69に示す各種演出制御パターンテーブル182が含まれている。図68(A)に示す図柄変動制御パターンテーブル180には、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでの期間における、演出表示装置9の表示領域における飾り図柄の可変表示動作や、リーチ演出における演出表示動作、特定演出における演出表示動作といった各種の演出動作の制御内容を示すデータが、図柄変動制御パターンとして複数種類格納されていればよい。各図柄変動制御パターンは、例えば、演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった、飾り図柄の可変表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データを含み、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が設定されている。
図68(B)に示す予告演出制御パターンテーブル181には、複数種類の予告パターンのそれぞれに対応して、例えば、予告演出における演出表示動作といった、予告演出に対応した演出動作の制御内容を示すデータが、予告演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。各予告演出制御パターンは、例えば、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった飾り図柄の可変表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データを含み、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が設定されている。
予告演出制御パターンテーブル181には、予告YP1−1〜予告YP1−4の予告パターンのそれぞれに対応して、予告CYP1−1〜予告CYP1−4の予告演出制御パターンが格納されている。予告CYP1−1の予告演出制御パターンは、予告YP1−1の予告パターンに対応して、キャラクタ画像MC101を表示させる演出制御パターンである。予告CYP1−2の予告演出制御パターンは、予告YP1−2の予告パターンに対応して、キャラクタ画像MC101とキャラクタ画像MC102を表示させる演出制御パターンである。予告CYP1−3の予告演出制御パターンは、予告YP1−3の予告パターンに対応して、キャラクタ画像MC101とキャラクタ画像MC103を表示させる演出制御パターンである。予告CYP1−4の予告演出制御パターンは、予告YP1−4の予告パターンに対応して、キャラクタ画像MC101〜MC103を表示させる演出制御パターンである。
また、予告演出制御パターンテーブル181には、予告YP2−1〜予告YP2−4の予告パターンのそれぞれに対応して、予告CYP2−1〜予告CYP2−4の予告演出制御パターンが格納されている。予告CYP2−1の予告演出制御パターンは、予告YP2−1の予告パターンに対応して、第1ステップの演出画像を表示させ、演出画像の切り替えを行わずに、予告演出を終了する演出制御パターンである。予告CYP2−2の予告演出制御パターンは、予告YP2−2の予告パターンに対応して、第2ステップの演出画像を表示させ、演出画像の切り替えを行わずに、予告演出を終了する演出制御パターンである。予告CYP2−3の予告演出制御パターンは、予告YP2−3の予告パターンに対応して、第1ステップの演出画像を表示させ、その演出画像を第2ステップの演出画像に切り替えた後に、予告演出を終了する演出制御パターンである。予告CYP2−4の予告演出制御パターンは、予告YP2−4の予告パターンに対応して、第1ステップの演出画像を表示させ、その演出画像を第2ステップの演出画像に切り替え、さらに第3ステップの演出画像に切り替えた後に、予告演出を終了する演出制御パターンである。
さらに、予告演出制御パターンテーブル181には、予告YP3−1の予告パターンに対応して予告CYP3−1−1および予告CYP3−1−2の予告演出制御パターンが格納され、予告YP3−2の予告パターンに対応して予告CYP3−2−1および予告CYP3−2−2の予告演出制御パターンが格納され、予告YP3−3の予告パターンに対応して予告CYP3−3−1および予告CYP3−3−2の予告演出制御パターンが格納されている。予告CYP3−1−1の予告演出制御パターンは、予告YP3−1の予告パターンに対応して、操作ボタン120の操作が検出される以前における演出画像を表示させる演出制御パターンである。予告CYP3−1−2の予告演出制御パターンは、予告YP3−1の予告パターンに対応して、操作ボタン120の操作が検出された後における演出画像を表示させる演出制御パターンである。予告CYP3−2−1の予告演出制御パターンは、予告YP3−2の予告パターンに対応して、操作ボタン120の操作が検出される以前における演出画像を表示させる演出制御パターンである。予告CYP3−2−2の予告演出制御パターンは、予告YP3−2の予告パターンに対応して、操作ボタン120の操作が検出された後における演出画像を表示させる演出制御パターンである。予告CYP3−3−1の予告演出制御パターンは、予告YP3−3の予告パターンに対応して、操作ボタン120の操作が検出される以前における演出画像を表示させる演出制御パターンである。予告CYP3−3−2の予告演出制御パターンは、予告YP3−3の予告パターンに対応して、操作ボタン120の操作が検出された後における演出画像を表示させる演出制御パターンである。
図69に示す各種演出制御パターンテーブル182には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間における、各種の演出制御の内容を示すデータが、演出制御パターンとして複数種類格納されている。各演出制御パターンには、例えば、演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった大当り遊技状態や小当り遊技状態における演出動作の進行に応じた各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が時系列的に設定されている。
図70は、図48に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄(飾り図柄)の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄(飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りまたは小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。また、確変昇格演出実行中フラグがセットされている場合には、演出態様決定処理で決定された演出態様に従って、確変昇格演出を実行する。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図71は、図70に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に応じた値に更新する(ステップS813)。
図72および図73は、図70に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、はずれとすることに決定されているか否か確認する(ステップS501)。はずれとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果1指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。はずれとすることに決定されている場合には、変動パターンコマンドとして、非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS502)。非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって判定される。
非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドによって指定された変動パターンが、「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであるか否かを判定する(ステップS503)。例えば、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが非リーチPA1−7の変動パターンであれば(図8および図9参照)、「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであると判定される。
「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであると判定した場合には、演出制御用CPU101は、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかを構成する飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS504)。ステップS504の処理では、図54(D)に示された最終停止図柄決定テーブル160Dを使用テーブルとして選択する。また、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Dを参照することによって発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ1−4、FZ1−5、FZ1−6の組み合わせを飾り図柄の停止図柄として決定する。
ステップS503の処理で「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンではないと判定した場合には、演出制御用CPU101は、リーチにならない飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS505)。ステップS505の処理では、図54(A)に示された最終停止図柄決定テーブル160Aを使用テーブルとして選択する。次いで、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することによって左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄を決定する。次に、図54(B)に示された最終停止図柄決定テーブル160Bを使用テーブルとして選択する。続いて、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−2の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することによって右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄を決定する。また、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組み合わせにもとづいて、図55に示された左右出目判定テーブル161を参照することによって、左右出目タイプDC1−1が複数種類のいずれになるか判定する。次いで、図54(C)に示された最終停止図柄決定テーブル160Cを使用テーブルとして選択する。また、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−3の値と左右出目タイプDC1−1とにもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することによって中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄を決定する。
ステップS505の処理では、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや左右出目判定テーブル161を参照して、左中右最終停止図柄FZ1−1〜FZ1−3となる飾り図柄を決定することによって、飾り図柄の停止図柄がリーチの組み合わせや大当りの組み合わせになることがない。また、リーチの組み合わせや大当りの組み合わせ以外であっても、図7(A)に示された擬似連チャンス目GC1〜GC8、図7(B)に示された発展チャンス目HC1〜HC8、図7(C)に示された突確チャンス目TC1〜TC4、および図56に示されたような一定の非リーチの組み合わせになることもない。
ステップS502の処理で非リーチ変動パターンではないと判定した場合には、演出制御用CPU101は、リーチの組み合わせを構成する飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS506)。ステップS506の処理では、図57(A)に示された最終停止図柄決定テーブル162Aを使用テーブルとして選択する。また、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル162Aを参照することによって左最終停止図柄FZ2−1と右最終停止図柄FZ2−2となる同一の飾り図柄を決定する。次に、図57(B)に示された最終停止図柄決定テーブル162Bを使用テーブルとして選択する。また、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−3の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル162Bを参照することによって左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄と中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄との図柄差を決定する。演出制御用CPU101は、決定した図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄を決定する。
以上のように、ステップS506の処理では、演出制御用CPU101は、まず、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9C以外の「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄を決定する。次いで、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9Cにおける中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄と、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄との図柄差を決定し、決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄を決定する。
はずれとすることに決定されていない場合には(ステップS501)、演出制御用CPU101は、突確または小当りに決定されているか否か判定する(ステップS507)。突確または小当りに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果6指定コマンドまたは表示結果7指定コマンド(図22参照)が格納されているか否かによって判定される。突確または小当りに決定されている場合には、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンが特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンのいずれかであるか否か判定する(ステップS508)。図9に示されたように、特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンは、いずれも、飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする変動パターンである。ステップS508の処理で特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンのいずれかであると判定された場合には、ステップS503に移行し、演出制御用CPU101は、ステップS504またはステップS505の処理で、最終停止図柄となる飾り図柄を決定する。
なお、ステップS508において特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンのいずれかであると判定した場合には、演出制御用CPU101は、ステップS503の処理において、変動パターン指定コマンドによって、指定された変動パターンが特殊PG1−4の変動パターンであれば(図9を参照)、「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであると判定することになる。
ステップS508の処理で、特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターン以外であると判定した場合には、演出制御用CPU101は、指定された変動パターンが特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンのいずれかであるか否か判定する(ステップS509)。図9に示されたように、特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンは、いずれも、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に「ノーマル」のリーチ演出を行う変動パターンである。よって、演出制御用CPU101は、ステップS509の処理で特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンのいずれかであると判定した場合には、ステップS506の処理で、リーチの組み合わせを構成する最終停止図柄となる飾り図柄を決定する。
ステップS509の処理で特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターン以外であると判定した場合には)、指定された変動パターンは特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンのいずれかになる。図9に示されたように、特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンは、いずれも、飾り図柄の表示結果を突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかにような変動パターンである。よって、演出制御用CPU101は、特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンのいずれかが指定された場合には、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する飾り図柄の最終停止図柄を決定する(ステップS510)。ステップS510の処理では、演出制御用CPU101は、図58(C)に示された最終停止図柄決定テーブル163Cを使用テーブルとして選択する。また、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル163Cを参照することによって突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3の組み合わせを最終停止図柄として決定する。
突確および小当りに決定されていない場合には(ステップS507)、大当りの組み合わせの飾り図柄の最終停止図柄を決定する(ステップS511)。ステップS511の処理では、演出制御用CPU101は、図58(A)に示された最終停止図柄決定テーブル163Aを使用テーブルとして選択する。また、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル163Aを参照することによって大当り図柄となる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組み合わせを最終停止図柄として決定する。
ステップS504、S505、S506のいずれかの処理を実行した後、または、ステップS510、S511のいずれかの処理を実行した後に、演出制御用CPU101は、特定演出設定処理を実行する(ステップS514)。また、予告演出設定処理を実行する(ステップS516)
図74は、特定演出設定処理を示すフローチャートである。特定演出設定処理において、演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが特定演出を含まない変動パターンであるか否か判定する(ステップS551)。特定演出を含まない変動パターンであれば、特定演出設定処理を終了する。
特定演出を含む変動パターンである場合には、特定演出が「滑り」、「擬似連」、「イントロ」のいずれかであるか否か判定する(ステップS552)。「滑り」、「擬似連」、「イントロ」の特定演出のいずれかであれば、演出制御用CPU101は、特定演出に応じた特定演出パターン判定テーブルを使用テーブルとして選択する(ステップS553)。「滑り」の特定演出である場合には、図59(A)に示された特定演出パターン判定テーブル164Aを選択し、「擬似連」の特定演出である場合には、図59(B)に示された特定演出パターン判定テーブル164Bを選択し、「イントロ」の特定演出である場合には、図59(C)に示された特定演出パターン判定テーブル164Cを選択する。
次いで、演出制御用CPU101は、特定演出パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS554)。「滑り」の特定演出である場合には、第1特定演出パターン判定用の乱数SR6−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR6−1の値にもとづいて、ステップS552の処理で選択した特定演出パターン判定テーブル164Aを参照することによって特定演出パターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定する。「擬似連」の特定演出である場合には、第2特定演出パターン判定用の乱数SR6−2の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR6−2の値にもとづいて、ステップS552の処理で選択した特定演出パターン判定テーブル164Bを参照することによって特定演出パターンを擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3のいずれかに決定する。「イントロ」の特定演出である場合には、第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−3の値を抽出する。また、変動パターンが非リーチPA1−6である場合には、演出制御バッファ設定部194に記憶されている前回演出値を読み出す。そして、変動パターンが非リーチPA1−6である場合には、抽出した乱数SR6−3の値と前回演出値とにもとづいて、変動パターンが非リーチPA1−6以外である場合には、抽出した乱数SR6−3の値にもとづいて、特定演出パターン判定テーブル164Cを参照することによって、特定演出パターンをイントロTP3−1〜イントロTP3−3のいずれかに決定する。
演出制御用CPU101は、特定演出が「イントロ」である場合には(ステップS555)、ステップS554の処理で決定したイントロTP3−1〜イントロTP3−3の特定演出パターンに応じて、特定演出パターン判定テーブル164Cにおける前回演出バッファ更新設定値で、前回演出値を更新する(ステップS556)。例えば、ステップS554の処理でイントロTP3−1の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出値を1に更新する。ステップS554の処理でイントロTP3−2の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出値を2に更新する。また、ステップS554の処理でイントロTP3−3の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出値を3に更新する。
ステップS556の処理を実行することによって、「イントロ」の特定演出を実行する変動パターンに対応して、演出動作の種類ごとに用意されたイントロTP3−1〜イントロTP3−3の特定演出パターンのいずれかに決定する毎に、決定されたイントロTP3−1〜イントロTP3−3の特定演出パターンに対応する前回演出値に更新される。すなわち、「イントロ」の特定演出における演出動作を複数種類のいずれかに決定する毎に、決定された演出動作の種類を、前回演出値として更新可能に記憶する。そして、ステップS554の処理では、非リーチPA1−6の変動パターンである場合に、前回演出値を読み出して図59(C)に示されたような特定演出パターン判定テーブル164Cを用いた判定を行うことによって、前回演出値として記憶されている演出動作の種類と同一種類の演出動作は実行しないように、特定演出パターンを決定することができる。
ステップS552の処理で、特定演出が「滑り」、「擬似連」、「イントロ」以外であると判定した場合、ステップS555の処理で特定演出が「イントロ」以外であると判定した場合、およびステップS556の処理を実行した場合には、演出制御用CPU101は、特定演出が「滑り」、「擬似連」、「発展チャンス目」のいずれかであるか否か判定する(ステップS557)。「滑り」、「擬似連」、「発展チャンス目」以外の特定演出であれば、特定演出設定処理を終了する。「滑り」、「擬似連」、「発展チャンス目」の特定演出のいずれかであれば、演出制御用CPU101は、特定演出において仮停止表示させる仮停止図柄を決定する(ステップS558)。
ステップS558の処理では、演出制御用CPU101は、「滑り」の特定演出である場合に、ステップS554の処理で決定した特定演出パターンにもとづいて、図60(E)に示されたテーブル選択規則に従って、仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを、使用テーブルとして選択する。また、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR3の値にもとづいて、選択した仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを参照することによって右仮停止図柄KZ1−1、左仮停止図柄KZ1−2、右仮停止図柄1−3、左仮停止図柄KZ1−4のいずれかになる飾り図柄を決定する。
演出制御用CPU101は、「擬似連」の特定演出である場合には、ステップS554の処理で決定した特定演出パターンにもとづいて、擬似連変動の実行回数を定数Mにセットする。例えば、擬似連TP2−1の特定演出パターンである場合には、定数Mを「1」に設定し、擬似連TP2−2の特定演出パターンである場合には、定数Mを「2」に設定し、擬似連TP2−3の特定演出パターンである場合には定数Mを「3」に設定する。また、決定した仮停止図柄の組み合わせ数を示す変数Nに「0」を設定する。また、変動パターンが非リーチPA1−5である場合には、図61(A)に示された仮停止図柄決定テーブル167Aを使用テーブルとして選択し、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、特殊PG1−3のいずれかである場合には、図61(B)に示された仮停止図柄決定テーブル167Bを使用テーブルとして選択する。また、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR4−1の値にもとづいて、選択した仮停止図柄決定テーブル167Aと仮停止図柄決定テーブル167Bとのうちのいずれかを参照することによって、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組み合わせを決定する。そして、変数Nに1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否か判定する。
更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS558の処理を終了する。更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、演出制御用CPU101は、図61(C)に示された仮停止図柄決定テーブル167Cを使用テーブルとして選択する。また、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−2の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR4−2の値にもとづいて、仮停止図柄決定テーブル167Cを参照することによって、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかになる左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組み合わせを決定する。そして、変数Nに1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否か判定する。
更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS558の処理を終了する。更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、演出制御用CPU101は、図61(D)に示された仮停止図柄決定テーブル167Dを使用テーブルとして選択する。また、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR4−3の値にもとづいて、仮停止図柄決定テーブル167Dを参照することによって、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかになる左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組み合わせを決定する。
「発展チャンス目」の特定演出である場合には、演出制御用CPU101は、図63に示された仮停止図柄決定テーブル168を使用テーブルとして選択する。また、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR3の値にもとづいて、仮停止図柄決定テーブル168を参照することによって、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかになる左中右仮停止図柄KZ6−1、KZ6−2、KZ6−3の組み合わせを決定する。
図75は、予告演出設定処理(ステップS516)の一例を示すフローチャートである。予告演出設定処理において、演出制御用CPU101は、図64に示された予告パターン種別判定テーブル170を使用テーブルとして選択する(ステップS591)。また、予告パターン種別判定用の乱数SR7の値を抽出する(ステップS592)。そして、抽出した乱数SR7の値にもとづいて、予告パターン種別判定テーブル170を参照することによって、変動パターンに応じて、予告なし、または予告CY1〜予告CY3の予告パターン種別のいずれかに決定する(ステップS593)。予告なしに決定した場合には、予告演出設定処理を終了する。
予告CY1〜予告CY3の予告パターン種別のいずれかに決定した場合には、演出制御用CPU101は、決定した予告パターン種別に応じて、図64に示された予告パターン判定テーブル171Aと、図66に示された予告パターン判定テーブル171Bと、図67に示された予告パターン判定テーブル171Cとのうちのいずれかを使用テーブルとして選択する(ステップS595)。ステップS593の処理で予告CY1の予告パターン種別に決定した場合には、予告パターン判定テーブル171Aを選択し、予告CY2の予告パターン種別に決定した場合には、予告パターン判定テーブル171Bを選択し、予告CY3の予告パターン種別に決定した場合には、予告パターン判定テーブル171Cを選択する。そして、予告パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS596)。
ステップS596の処理では、演出制御用CPU101は、予告パターン種別を予告CY1に決定した場合には、第1予告パターン判定用の乱数SR8−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR8−1の値にもとづいて、ステップS595の処理で選択した予告パターン判定テーブル171Aを参照することによって、予告なし、または予告YP1−1〜予告YP1−4の予告パターンのいずれかに決定する。
演出制御用CPU101は、予告パターン種別を予告CY2に決定した場合には、第2予告パターン判定用の乱数SR8−2の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR8−2の値にもとづいて、ステップS595の処理で選択した予告パターン判定テーブル171Bを参照することによって、予告なし、または予告YP2−1〜予告YP2−4の予告パターンのいずれかに決定する。
演出制御用CPU101は、予告パターン種別を予告CY3に決定した場合には、第3予告パターン判定用の乱数SR8−3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR8−3の値にもとづいて、ステップS595の処理で選択した予告パターン判定テーブル171Cを参照することによって、予告なし、または予告YP3−1〜予告YP3−3の予告パターンのいずれかに決定する。
ステップS514〜S516の処理を実行した後、演出制御用CPU101は、演出制御パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS517)。演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンやステップS554の処理で決定した特定演出パターンに応じて、図68(A)に示された図柄変動制御パターンテーブル180に格納されている複数種類の図柄変動制御パターンのうちのいずれかを使用パターンとして選択する。また、ステップS596の処理で決定した予告パターンに対応して、図68(B)に示された予告演出制御パターンテーブル181に格納されている複数種類の予告演出制御パターンのうちのいずれかを使用パターンとして選択する。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS518)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS519)。
図76は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄(飾り図柄)の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。
図76に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各演出制御パターンに応じて用意されている。なお、プロセステーブルは、図68(A)に示された図柄変動制御パターンテーブル180、図68(B)に示された予告演出制御パターンテーブル181、および図69に示された各種演出制御パターンテーブル182を、より具体的に示したものに相当する。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS520)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS521)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS522)。
図77は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS841)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS842)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS843)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS844)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS845)。
また、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS846)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS848)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS847)、ステップS848に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
図78は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、飾り図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS870)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS877に移行する。この実施の形態では、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS876で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS871〜S873の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS877に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、飾り図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS871)。確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、決定されている停止図柄(はずれ図柄または大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS872)。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信したことに応じて飾り図柄を停止表示する制御を行うが、変動時間タイマがタイムアップしたことにもとづいて飾り図柄を停止表示するようにしてもよい。
ステップS872の処理で大当り表示図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS874)。
ステップS872の処理で大当り図柄を停止表示した場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS876)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグ)または小当り開始指定コマンドを受信したことを示す小当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS877)。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS878)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS879)。
なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。また、ステップS879の処理では、演出制御用CPU101は、通常大当りまたは確変大当りに決定されているとき(具体的には、表示結果2指定コマンド、表示結果3指定コマンドまたは表示結果4指定コマンドを受信しているとき:図22参照)には、図69に示された「15回開放遊技開始報知」に対応するプロセステーブルを選択し、小当りに決定されているとき(具体的には、表示結果7指定コマンドを受信しているとき:図22参照)および突然確変大当りに決定されているとき(具体的には、表示結果6指定コマンドを受信しているとき:図22参照)には、図69に示された「2回開放遊技開始報知(突確・小当り共通)」に対応するプロセステーブルを選択する。そして、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS880)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS881)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS882)。
図79は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否か確認する(ステップS901)。大入賞口開放中フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS902)。そして、プロセスタイマの値が0になった(プロセスタイマがタイムアウトした)か否か確認する(ステップS903)。プロセスタイマがタイムアウトした場合には、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS904)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS905)。
大入賞口開放中フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、演出態様決定処理を行う(ステップS908)。演出態様決定処理では、演出制御用CPU101は、確変昇格演出の演出態様を決定する。なお、他のタイミング例えば大当り開始指定コマンド受信時や7R(確変昇格演出が実行されうる最初のラウンド)の大入賞口開放中指定コマンド受信時に演出態様決定処理を実行してもよい。また、大入賞口開放中指定コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS909)。なお、ステップS909では、第1ラウンドに応じたラウンド中演出が選択される。次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS910)、ラウンド中演出に応じたプロセステーブル(図69に示された「15回開放内第1回開放中演出」に応じたプロセステーブル(通常大当り時、確変大当り時に選択)、または「2回開放内第1回開放中演出」(突然確変大当り時、小当り時に選択))を選択する(ステップS911)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS912)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS913)。その後、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に応じた値に更新する(ステップS914)。
図80は、ステップS908の演出態様決定処理を示すフローチャートである。演出態様決定処理において、演出制御用CPU101は、表示結果3指定コマンド(確変大当り指定コマンド)または表示結果4指定コマンド(通常大当りかつ確変昇格あり指定コマンド)を受信しているか否か確認する(ステップS541)。表示結果3指定コマンドまたは表示結果4指定コマンドを受信しているか否かは、表示結果特定コマンド格納領域に格納されているデータによって確認できる。表示結果3指定コマンドまたは表示結果4指定コマンドを受信している場合には、昇格演出実行判定用の乱数SR5−1の値を抽出し(ステップS542)、昇格演出実行判定用の乱数SR5−1の値にもとづいて、大当り遊技中の何ラウンド目で確変昇格演出を開始するか、またはエンディング演出中において確変昇格演出を開始するかを決定する(ステップS543:図53(A)参照)。
大当り遊技中におけるラウンド中に確変昇格演出を開始することに決定した場合には(ステップS544)、昇格演出実行開始時間判定用の乱数SR5−2の値を抽出し(ステップS546)、昇格演出実行開始時間判定用の乱数SR5−2の値にもとづいて、ラウンド開始時点から確変昇格演出を開始するまでの時間を決定する(ステップS547:図53(B)参照)。そして、RAMの所定領域に、演出開始時期(開始するラウンド)および演出実行開始時間(ラウンド開始時点から確変昇格演出を開始するまでの時間)を示すデータを格納する(ステップS548)。
また、大当り遊技中におけるラウンド中に確変昇格演出を開始することに決定しなかった場合には、エンディング演出中に確変昇格演出を実行することを示すエンディング演出中昇格演出フラグをセットする(ステップS545)。
図81および図82は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(ステップS805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、演出制御用CPU101は、まず、大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグ)または小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1901)。大当り終了指定コマンド受信フラグも小当り終了指定コマンド受信フラグもセットされていないときは、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否か確認する(ステップS1902)。なお、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグまたは小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。
大入賞口開放後フラグもセットされていないときは、演出制御用CPU101は、確変昇格演出の実行ラウンドであることを示す昇格演出開始待ちフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1903)。なお、昇格演出開始待ちフラグは、ラウンド後処理において確変昇格演出の実行ラウンドを開始するための処理が実行されるときにセットされる。昇格演出開始待ちフラグがセットされている場合には、ステップS1931に移行する。昇格演出開始待ちフラグがセットされていないときは、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS1906)。そして、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS1907)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS1909)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS1910)。
ステップS1902の処理で大入賞口開放後フラグがセットされていることを確認した場合には、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをリセットし(ステップS1911)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に応じた値に更新する(ステップS1912)。なお、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理に応じた値に更新することによってラウンド後処理を実行する状態に移行するが、プロセステーブルを変更しないので、確変昇格演出が実行されていた場合には、確変昇格演出を、所定期間(例えば、確変昇格演出終了まで)継続することができる。なお、確変昇格演出中でなければ、プロセステーブルを変更してインターバル中はラウンド中と異なる演出を行ってもよい。
ステップS1901の処理で大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグ)または小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていることを確認した場合には、演出制御用CPU101は、エンディング演出中昇格演出フラグがセットされているか否かを確認し(ステップS1915)、エンディング演出中昇格演出フラグがセットされていれば、確変報知演出に対応するエンディング演出を選択する(ステップS1916)。
ステップS1916の処理では、通常大当りの大当り遊技を実行したとき(具体的には、表示結果4指定コマンドを受信しているとき:図22参照)には、図69に示された「15回開放遊技終了報知(昇格失敗演出あり)」に対応するプロセステーブルを選択し、確変大当りの大当り遊技を実行したとき(具体的には、表示結果3指定コマンドを受信しているとき:図22参照)には、図69に示された「15回開放遊技開始報知(昇格成功演出あり)」に対応するプロセステーブルデータを選択する。確変大当りに関する大当り終了指定コマンドと通常大当りに関する大当り終了指定コマンドとを別にして、通常大当りの大当り遊技を実行したのか確変大当りの大当り遊技を実行したのかを、受信した大当り終了指定コマンドにもとづいて判定してもよい。なお、小当り遊技が終了したときには、確変昇格実行フラグがセットされていることはない。
また、エンディング演出中昇格演出フラグがセットされていない場合には、通常のエンディング演出を選択する(ステップS1918)。ステップS1918の処理では、確変大当りではない大当りの大当り遊技を実行したとき(具体的には、表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドを受信しているとき:図22参照)には、図69に示された「15回開放遊技終了報知(確変報知演出なし)」を選択し、小当り遊技を実行したとき(具体的には、表示結果7指定コマンドを受信しているとき:図22参照)および突然確変大当りの大当り遊技を実行したとき(具体的には、表示結果6指定コマンドを受信しているとき:図22参照)には、図69に示された「2回開放遊技終了報知(突確・小当り共通)」を選択する。
次いで、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグまたは小当り終了指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS1919)、選択したエンディング演出に対応するプロセステーブルを選択する(ステップS1920)。そして、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS1921)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS1922)。また、演出制御用CPU101は、エンディング演出の期間を決めるための大当り終了演出期間タイマにエンディング演出の期間に相当する値を設定する(ステップS1923)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に応じた値に更新する(ステップS1924)。
ステップS1931では、演出制御用CPU101は、演出時間計測タイマの値を+1する。また、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS1932)。そして、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS1933)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS1934)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS1935)。
また、演出時間計測タイマの値が、ステップS548の処理で記憶された演出実行開始時間に相当する値になったら、昇格演出開始待ちフラグをリセットする(ステップS1936,S1937)。
なお、演出時間計測タイマの値は、ラウンド後処理において、ラウンド中処理に移行するときに0に初期化される。また、昇格演出開始待ちフラグは、ラウンド後処理において、ラウンド中処理に移行するときにセットされる。よって、確変昇格演出を実行することに決定されているラウンドが開始されてから、演出実行開始時間が経過したときに、昇格演出開始待ちフラグがリセットされる。
なお、この実施の形態では、インターバル期間は例えば5秒であるが、確変昇格演出の実行期間は5秒よりも短い期間に設定されている。よって、確変昇格演出は、ラウンド中に開始された場合には、必ず、インターバル期間が経過する前に終了する。また、昇格演出開始待ちフラグは、ラウンド中に確変昇格演出が開始される場合にリセットされる。ラウンド中処理に演出時間計測タイマの値が演出実行開始時間に相当する値になったということは、ラウンド中に確変昇格演出が開始されたことを意味しているからである。そして、ラウンド中に確変昇格演出が開始された場合には、次ラウンドが開始される前に必ず終了している。よって、確変昇格演出が開始される予定のラウンドの次のラウンドの開始時に昇格演出開始待ちフラグがリセットされていることは、確変昇格演出が終了したことを意味し、確変昇格演出が開始される予定のラウンドの次のラウンドの開始時に昇格演出開始待ちフラグがセットされていることは、確変昇格演出が終了しなかった(具体的には、開始されなかった)ことを意味する。
図83は、演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1971)。大入賞口開放中フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS1972)。そして、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS1973)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS1974)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS1975)。
大入賞口開放中フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、昇格演出開始待ちフラグがセットされているか否か確認する(ステップS1977)。上記のように、昇格演出開始待ちフラグがセットされているということは、確変昇格演出が終了しなかった(具体的には、開始されなかった)ことを意味する。その場合には、ステップS1980に移行する。
また、次ラウンドが確変昇格演出の実行ラウンドであるか否か確認する(ステップS1978)。次ラウンドが確変昇格演出の実行ラウンドでない場合には、ステップS1981に移行する。次ラウンドが確変昇格演出の実行ラウンドであるか否かは、例えば、ラウンド数を計数するためのカウンタをRAMに設け、1ラウンドが経過する毎にカウンタを+1し、カウンタのカウント値と、ステップS548の処理でRAMに記憶された演出開始時期(ラウンド)を示すデータとを比較したり、大入賞口開放中指定コマンドの2バイト目で指定されるラウンド数と演出開始時期(ラウンド)を示すデータとを比較することによって確認される。
次ラウンドが確変昇格演出の実行ラウンドである場合には、演出制御用CPU101は、昇格演出開始待ちフラグをセットする(ステップS1979)。そして、演出期間計測タイマの値を0に初期化する(ステップS1980)。
また、大入賞口開放中指定コマンドの2バイト目で指定されるラウンド数および確変昇格演出の実行の有無に応じてラウンド中演出を選択する(ステップS1981)。ステップS1981の処理では、演出制御用CPU101は、確変昇格演出を実行しない場合には、図69に示された「15回開放内第n回開放中演出(確変昇格演出なし)」(n:1〜15)を選択する。ただし、第1〜第6ラウンドについては、確変昇格演出を含まないラウンド中演出のみが用意されている。また、小当り遊技または突然確変大当り遊技が実行されている場合には、「「2回開放内第1回開放中演出」または「2回開放内第2回開放中演出」を選択する。
確変昇格演出を実行する場合には、図69に示された「15回開放内第n回開放中演出(確変昇格演出なし)」(n:7〜15)を選択する。その場合、ステップS548の処理でRAMに記憶された演出実行開始時間(5秒、8秒または12秒)を示すデータに対応する確変昇格演出を選択する。また、通常大当りにもとづく大当り遊技を実行しているとき(具体的には、表示結果4指定コマンドを受信しているとき:図22参照)には、「昇格失敗演出あり」の確変昇格演出を選択し、確変大当りにもとづく大当り遊技を実行しているとき(具体的には、表示結果3指定コマンドを受信しているとき:図22参照)には、「昇格成功演出あり」の確変昇格演出を選択する。
そして、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS1982)、選択したラウンド中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS1983)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1984)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS1985)。その後、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に応じた値に更新する(ステップS1986)。
以上のような制御によって、大当り遊技状態における所定のラウンドが開始されたときから所定時間(例えば、5秒、8秒または12秒)が経過する前にラウンド終了条件が成立したときには、所定のラウンドの次のラウンド以降の期間において、確変状態への移行条件が成立したことを報知するための報知演出が実行される。なお、所定のラウンドが開始されたときから所定時間が経過する前にラウンド終了条件が成立したときとは、例えば、所定時間が経過する前に大入賞口への入賞個数が所定数に達したとき(図34におけるステップS434参照)であるが、ラウンド終了条件として、大入賞口への入賞個数が所定数に達したこと以外の他の条件を用いてもよい。他の条件として、例えば、大入賞口以外の特定の入賞口等の所定の役物に遊技球が入賞したり、ゲート等の所定の役物を遊技球が通過したりすることがある。
図84は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、大当り終了演出期間タイマの値を1減算する(ステップS970)。大当り終了演出期間タイマの値が0になった場合には、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS977)。
大当り終了演出期間タイマの値が0になっていない場合には、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS972)。そして、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS973)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS974)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS975)。
図81に示されたように、エンディング演出中に確変報知演出(図46および図47参照)を実行する場合には、確変報知演出に対応するプロセステーブルが選択されている(ステップS1915,S1916,S1920参照)。その場合、ステップS971〜S975の処理が実行されることによって、図46や図47に例示された確変報知演出を伴うエンディング演出が実現される。
以上にように、この実施の形態では、大当り遊技状態における所定のラウンド(確変状態への移行条件(特別条件)が成立したことを報知するための確変昇格演出を実行することに決定されているラウンド)が開始されたときから所定時間が経過する前にラウンド終了条件が成立したときには、所定のラウンドの次のラウンド以降の期間において、あらためて確変昇格演出を実行するので、遊技状態に移行することが報知されない状態で遊技状態が特別遊技状態に移行することを避けて遊技者に不審感を抱かせないようにすることができる。
なお、この実施の形態では、所定のラウンドの次のラウンドにおいて確変昇格演出を実行するが、所定のラウンドの次のラウンドでも所定時間が経過する前にラウンド終了条件が成立して確変昇格演出が開始されなかった場合には、さらに次のラウンドにおいて確変昇格演出を実行する。確変昇格演出が開始されるまで昇格演出開始待ちフラグがリセットされず、図83に示されたステップS1977等の処理で、昇格演出開始待ちフラグがリセットされるまで、それぞれのラウンドにおいて確変昇格演出を開始するための制御が実行されるからである。しかし、所定のラウンドの次のラウンドでも所定時間が経過する前にラウンド終了条件が成立して確変昇格演出が開始されなかった場合には、エンディング演出において確変昇格演出(確変報知演出)を実行するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、所定のラウンドの次のラウンドにおいてあらためて確変昇格演出を実行するが、あらためて確変昇格演出を実行するラウンドは、次のラウンドではなく、さらに先のラウンド(例えば、第7ラウンドに対して第10ラウンド)であってもよい。さらに、あらためて確変昇格演出を実行するラウンドを抽選によって決定するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、ラウンド毎にプロセステーブルを選択したが、大当り遊技の開始から終了までの演出制御を、1つのプロセステーブルに設定されているデータにもとづいて実行してもよい。
また、この実施の形態では、確変大当り終了後における図柄の変動中等の演出が確変演出に移行し、通常大当り終了後における図柄の変動中等の演出が時短演出に移行し、時短状態の終了後における図柄の変動中等の演出が通常演出に移行する。すなわち、図柄の変動中等において演出表示装置9その他の演出用部品(スピーカ27やLED・ランプ)によって確変状態と時短状態と通常状態とで異なる演出が実行される。例えば、演出表示装置9における背景が遊技状態によって異なり、図柄の変動中に登場するキャラクタなども遊技状態によって異なり、変動音や効果音なども遊技状態によって異なり、LED・ランプの点灯パターンも遊技状態によって異なる。
また、図69に示す例では、確変昇格演出に関するデータが大当り遊技中の演出のデータに含まれているが、確変昇格演出に関するデータと、確変昇格演出以外の大当り遊技中の演出のデータとを分け、確変昇格演出を開始するタイミングにおいて、使用するデータを変更(大当り遊技中の演出のデータから確変昇格演出に関するデータに)するようにしてもよい。
次に、第1の実施の形態の変形例を説明する。図85は、確変昇格演出の他の例(第1の実施の形態の変形例)を示す説明図である。図85に示す例では、遊技状態が時短状態になったかのような報知を行い((a)参照)、何回かの可変表示(変動)が実行された後(図85に示す例では20回)、確変報知演出を伴う飾り図柄の可変表示を行うことに決定されている場合、飾り図柄の変動中に昇格演出が実行されている((c)〜(e)参照)。図85には、自動車レースによる昇格演出が実行されている例が示されている。そして、例えば、飾り図柄の変動終了時に、確変大当りであることを報知するための画面が表示される((f)参照)。なお、図85に示す例は、例えば、実際には確変大当りとすることに決定されているが、確変大当りとなったことを遊技者に対して報知せず、時短状態になったことを示す仮の報知(実際には確変状態になっている。)を行い、時短状態で遊技が進行した過程で確変大当りに昇格したような演出を行うことによって、遊技の興趣を向上させることができる例である。また、以下に説明する遊技制御用マイクロコンピュータ560および演出制御用マイクロコンピュータ100による処理以外の処理は、第1の実施の形態における処理と同様である。また、第2の実施の形態における遊技機の構成は、第1の実施の形態における構成と同様である。
また、図85に示す例では、例えば、20回目の可変表示において図85(c),(d)に示す演出が実行され、その後の所定回(例えば10回)の可変表示において、自動車レースにおいて複数の車両が走行しているかのような演出が実行される。さらに、図85には、昇格成功演出の例が示されているが、昇格失敗演出が実行される場合には、例えば、「赤い車両」が1位でゴールを通過しなかったような演出が実行される。
また、確変状態に移行している場合には、昇格成功演出に代えて、確変状態に移行している(確変状態への移行条件が成立している)ことが遊技者に容易に認識できるような昇格報知演出を行ってもよい。
図86は、第1の実施の形態の変形例を実現するためのラウンド後処理を示すフローチャートである。この場合には、演出制御用CPU101は、ステップS1977の昇格演出開始待ちフラグがセットされているか否か確認する処理で、昇格演出開始待ちフラグがセットされていることを確認したら、ステップS1980Aの処理を実行する。上記のように、昇格演出開始待ちフラグがセットされているということは、確変昇格演出が終了しなかった(具体的には、開始されなかった)ことを意味する。ステップS1980Aでは、演出制御用CPU101は、確変可能性演出フラグをセットする。ラウンド後処理におけるその他の処理は、第1の実施の形態の場合と同様である。
図87は、第1の実施の形態の変形例を実現するための演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。この場合には、演出制御用CPU101は、ステップS517の処理で演出制御パターンを決定した後、昇格可能性演出フラグがセットされているか否か確認する(ステップS517P)。昇格可能性演出フラグがセットされている場合には、変動回数カウンタの値を+1する(ステップS517Q)。なお、演出制御用CPU101は、変動回数カウンタの値を、昇格可能性演出フラグをセットするときに0に初期化する。
第1の実施の形態の変形例では、図68(A)に示された図柄変動制御パターンテーブル180に格納されている複数種類の図柄変動制御パターンのそれぞれについて、変動回数に応じて(例えば、20回〜29回の変動)、図85に例示された確変昇格演出(成功演出)を実現するためのプロセステーブルと、確変昇格演出(失敗演出)を実現するためのプロセステーブルとが、ROMに格納されている。
ステップS517Rの処理では、ステップS518の処理と同様に、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンやステップS554の処理で決定した特定演出パターンに応じて、図68(A)に示された図柄変動制御パターンテーブル180に格納されている複数種類の図柄変動制御パターンのうちのいずれかを使用パターンとして選択する。ただし、変動回数に応じて(例えば、20回〜29回の変動)、確変昇格演出(成功演出)または確変昇格演出(失敗演出)を実現するためのプロセステーブルを選択する。そして、ステップS519に移行する。演出図柄変動開始処理におけるその他の処理は、第1の実施の形態の場合と同様である。
なお、ステップS517Rの処理でステップS517Rの処理で、確変昇格演出(成功演出)を実現するためのプロセステーブルを選択するのか、確変昇格演出(失敗演出)を実現するためのプロセステーブルを選択するのかは、昇格可能性演出フラグをセットしたときに表示結果特定コマンド格納領域に格納されていたデータにもとづいて決定される。つまり、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果3指定コマンドが格納されていた場合には確変昇格演出(成功演出)を実現するためのプロセステーブルを選択し、表示結果4指定コマンドが格納されていた場合には確変昇格演出(失敗演出)を実現するためのプロセステーブルを選択する。そのような選択を可能にするために、演出制御用CPU101は、昇格可能性演出フラグをセットするときに、表示結果特定コマンド格納領域に格納されていたでーたを、RAMの所定領域に記憶させる。そして、ステップS517Qの処理では、RAMの所定領域に記憶されているデータに応じて、確変昇格演出(成功演出)を実現するためのプロセステーブルを選択するか確変昇格演出(成功演出)を実現するためのプロセステーブルを選択するか決定する。
図88は、第1の実施の形態の変形例を実現するための演出図柄変動停止処理を示すフローチャートである。この場合には、演出制御用CPU101は、昇格演出開始待ちフラグがセットされているときには(ステップS870A)、変動回数カウンタの値が、規定値(昇格演出を終了させる変動回数に相当)になっていれば(ステップS870B)、昇格演出開始待ちフラグをリセットすることによって(ステップS870C)、飾り図柄の可変表示中の昇格演出を終了させる。演出図柄変動終了処理におけるその他の処理は、第1の実施の形態の場合と同様である。
実施の形態2.
次に、第2の実施の形態(実施の形態2)を説明する。第2の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、大当り遊技中の何ラウンド目に確変昇格演出を実行するのかを、または、エンディング演出において確変昇格演出を実行するかを決定する。また、大当り遊技中に確変昇格演出を実行することに決定されている場合に遊技機に対する電力供給が停止した後、電力供給が復旧したときに、バックアップRAMの記憶内容が保存されていた場合には、例えば、次ラウンドにおいて確変昇格演出を実行させる制御を行う。なお、以下に説明する遊技制御用マイクロコンピュータ560および演出制御用マイクロコンピュータ100による処理以外の処理は、第1の実施の形態における処理と同様である。また、第2の実施の形態における遊技機の構成は、第1の実施の形態における構成と同様である。
図89は、第2の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図89に示す例では、図22に示された第1の実施の形態における演出制御コマンドに対して、確変昇格演出ラウンド指定コマンド(8DXX(H):XX=ラウンド数)と、昇格演出開始時期指定コマンド(8EXX(H):XX=秒数)と、電源復旧2指定コマンド(9202(H))とが追加されている。また、第1の実施の形態で用いられていた表示結果4指定コマンドは、第2の実施の形態では使用されない。
確変昇格演出ラウンド指定コマンドは、大当り遊技中において確変昇格演出を開始するラウンドを指定する演出制御コマンドである。なお、確変昇格演出ラウンド指定コマンドにおける2バイト目のXXは確変昇格演出の実行ラウンドを示す。昇格演出開始時期指定コマンドは、ラウンドが開始される時期から確変昇格演出の開始時期までの期間を示す演出制御コマンドである。電源復旧2指定コマンドは、大当り遊技中に確変昇格演出を実行することに決定されている場合に遊技機に対する電力供給が停止した後、電力供給が復旧したことを示す演出制御コマンドである。
図90は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が使用する各乱数を示す説明図である。図90に示す例では、図10に示された第1の実施の形態において使用される乱数に対して、昇格演出実行判定用の乱数(ランダム8)と昇格演出実行開始時間判定用の乱数(ランダム9)とが追加されている。
昇格演出実行判定用の乱数(ランダム8)は、大当り種別が「確変」である場合、および大当り種別が「通常」であり、かつ、確変昇格演出を実行することに決定されている場合に、大当り遊技中の何ラウンド目で確変昇格演出を開始するのか、またはエンディング演出中に確変昇格演出を開始するのかを決定するために用いられる乱数である。昇格演出実行開始時間判定用の乱数(ランダム9)は、大当り遊技中に確変昇格演出を実行する場合に、ラウンド開始時点から昇格演出開始時点までの時間を決定するために用いられる乱数である。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図52に示された昇格演出実行判定用の乱数SR5−1および昇格演出実行開始時間判定用の乱数SR5−2を使用しない。
図91(A),(B)は、昇格演出実行判定値および昇格演出実行開始時間判定値を示す説明図である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変昇格演出を実行するか否か決定するときに、ランダム8に一致する昇格演出実行判定値に対応するラウンド(またはエンディング演出中)において確変昇格演出を開始することに決定する。また、ランダム9に一致する昇格演出実行開始時間判定値に対応する時間を、ラウンド開始時点から昇格演出開始時点までの時間として決定する。なお、昇格演出実行判定値は、対応するラウンド(またはエンディング演出中)を示すデータとともに、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるROM54にテーブルとして記憶されている。また、昇格演出実行開始時間判定値は、対応する時間を示すデータとともに、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるROM54にテーブルとして記憶されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ランダム8を用いて確変昇格演出を開始するラウンド(またはエンディング演出中)を決定し、ランダム9を用いてラウンド開始時点から昇格演出開始時点までの時間を決定するが、それらを、1つの乱数を用いて決定してもよい。さらに、他の乱数(例えば、大当り種別決定用乱数)を用いて決定するようにしてもよい。
図92は、第2の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。この実施の形態では、CPU56は、停電復旧コマンドを送信するとともに、電源バックアップされているRAM55に確変昇格演出実行中フラグがセットされている場合には、確変昇格演出ラウンド指定コマンドと昇格演出開始時期指定コマンドとを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS44,S45)。なお、この実施の形態では、遊技状態復旧処理において、確変昇格演出実行中フラグ(後述するように、確変昇格演出を実行するラウンドの開始前にセットされる)がセットされているときに確変昇格演出ラウンド指定コマンドと昇格演出開始時期指定コマンドとが送信され、大当り遊技中に関する他のコマンドは、電源バックアップされているRAM55の記憶内容(例えば、特別図柄プロセスフラグ)にもとづいて復帰する遊技制御(例えば、特別図柄プロセス処理中の大入賞口開放前処理または大入賞口開放中処理)において送信されるが、後述する第4の実施の形態のように、遊技状態復旧処理において、遊技状態を示すコマンドを送信するようにしてもよい。
CPU56は、RAM55に記憶されている演出開始時期(確変昇格演出の実行ラウンド)に1を加算した値を示すデータを、確変昇格演出ラウンド指定コマンドの2バイト目に設定する。また、RAM55に記憶されている演出実行開始時間を示すデータを、昇格演出開始時期指定コマンドの2バイト目に設定する。
また、確変昇格演出実行中フラグをリセットし(ステップS46)、RAM55に記憶されている演出開始時期を示すデータを+1する(ステップS47)。
確変昇格演出実行中フラグがセットされているということは、確変昇格演出が終了しなかったことを意味する。そこで、この実施の形態では、電力供給が復旧したときに、次のラウンド(電力供給が停止したときに実行されていたラウンドの次のラウンド)において確変昇格演出を実行することを指示する確変昇格演出ラウンド指定コマンドと昇格演出開始時期指定コマンドとを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
なお、CPU56は、ステップS43の処理で、確変昇格演出実行中フラグがセットされている場合には停電復旧2指定コマンドを送信し、確変昇格演出実行中フラグセットされていない場合には停電復旧1指定コマンドを送信する。メイン処理におけるその他の処理は、第1の実施の形態におけるメイン処理(図5参照)と同様である。
図93は、第2の実施の形態におけるCPU56が実行する特別図柄プロセス処理における表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果特定コマンド送信処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされている場合には(ステップS111)、表示結果2指定、表示結果3指定または表示結果6指定の演出制御コマンドを送信する制御を行う(ステップS121A)。つまり、第1の実施の形態とは異なり、表示結果4指定コマンドが送信されることはない。なお、いずれの演出制御コマンドを送信するのかは、大当り種別を示すデータと確変昇格演出を実行するか否かとにもとづいて判定される。
また、CPU56は、昇格演出を実行することに決定した場合には(ステップS119)、ランダム8を生成するためのカウンタのカウント値を読み出すことによってランダム8を抽出し(ステップS123)、ランダム8の値にもとづいて、大当り遊技中の何ラウンド目で確変昇格演出を開始するか、またはエンディング演出中において確変昇格演出を開始するかを決定する(ステップS124:図91(A)参照)。
大当り遊技中におけるラウンド中に確変昇格演出を開始することに決定した場合には(ステップS125)、ランダム9の値を抽出し(ステップS127)、ランダム9の値にもとづいて、ラウンド開始時点から確変昇格演出を開始するまでの時間を決定する(ステップS128:図91(B)参照)。そして、RAM55の所定領域に、演出開始時期(開始するラウンド)および演出実行開始時間(ラウンド開始時点から確変昇格演出を開始するまでの時間)を示すデータを格納する(ステップS129)。
また、大当り遊技中におけるラウンド中に確変昇格演出を開始することに決定しなかった場合には、エンディング演出中に確変昇格演出を実行することを示すエンディング演出中昇格演出フラグをセットする(ステップS126)。
その後、CPU56は、確変昇格演出ラウンド指定コマンドと昇格演出開始時期指定コマンドとを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS130)。なお、エンディング演出中昇格演出フラグをセットした場合には、昇格演出開始時期指定コマンドを送信しない。
CPU56は、ステップS130の処理において、RAM55に記憶されている演出開始時期を示すデータを、確変昇格演出ラウンド指定コマンドの2バイト目に設定する。また、RAM55に記憶されている演出実行開始時間を示すデータを、昇格演出開始時期指定コマンドの2バイト目に設定する。表示結果特定コマンド送信処理におけるその他の処理は、第1の実施の形態における処理と同様である。
図94は、第2の実施の形態におけるCPU56が実行する特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU56は、ステップS415の処理を実行する前に、ステップS407〜S410の処理を実行する。
すなわち、次ラウンドが確変昇格演出の実行ラウンドであるか否か確認する(ステップS407)。次ラウンドが確変昇格演出の実行ラウンドであるか否かは、例えば、ラウンド数を計数するためのカウンタをRAMに設け、1ラウンドが経過する毎にカウンタを+1し、カウンタのカウント値と、ステップS548の処理でRAMに記憶された演出開始時期(ラウンド)を示すデータとを比較したり、大入賞口開放中指定コマンドの2バイト目で指定したラウンド数と演出開始時期(ラウンド)を示すデータとを比較することによって確認される。次ラウンドが確変昇格演出の実行ラウンドである場合には、ステップS411に移行する。次ラウンドが確変昇格演出の実行ラウンドでない場合には、確変昇格演出実行中フラグがセットされているか否か確認する(ステップS408)。確変昇格演出実行中フラグがセットされているということは、確変昇格演出が終了しなかったことを意味する。その場合には、確変昇格演出実行中フラグをリセットする(ステップS409)。また、ROM55に記憶されている演出開始時期を示すデータを+1する(ステップS410)。そして、昇格演出開始待ちタイマに、ROM55に記憶されている演出実行開始時間(ラウンド開始時点から確変昇格演出を開始するまでの時間)を示すデータを設定する(ステップS411)。また、確変昇格演出実行中フラグをセットする(ステップS412)。その後、ステップS415に移行する。大入賞口開放前処理におけるその他の処理は、第1の実施の形態における処理と同様である。
図95は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(ステップS306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、CPU56は、確変昇格演出の実行ラウンドであることを示す確変昇格演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS422)。確変昇格演出実行中フラグがセットされている場合には、演出時間計測タイマの値を−1する(ステップS423)。そして、演出時間計測タイマの値が0になったら、昇格演出開始待ちフラグをリセットする(ステップS424,S425)。
また、CPU56は、昇格演出開始待ちタイマがセットされていたら昇格演出開始待ちタイマの値を−1し(ステップS426)、昇格演出開始待ちタイマがタイムアウトしたら(昇格演出開始待ちタイマの値が0になったら)、演出時間計測タイマに確変昇格演出の時間に相当する値を設定する(ステップS429)。大入賞口開放中処理におけるその他の処理は、第1の実施の形態における処理と同様である。
ステップS429,S423,S424,S425の処理によって、確変昇格演出が終了した時点で、確変昇格演出実行中フラグがリセットされる。なお、確変昇格演出実行中フラグは、確変昇格演出の実行ラウンドの開始時にセットされる(ステップS412参照)。
図96は第2の実施の形態における、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するコマンド解析処理の一部を示すフローチャートである。コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドが停電復旧1指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行い(ステップS634)、受信した演出制御コマンドが停電復旧2指定コマンドであれば(ステップS651)、あらかじめ決められている停電復旧画面を表示する制御を行うとともに(ステップS652)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理に応じた値に設定する(ステップS653)。コマンド解析処理におけるその他の処理は、第1の実施の形態における処理と同様である。
ただし、ステップS649の処理で、確変昇格演出ラウンド指定コマンドを受信したことを確認したときに、RAMの所定領域に、確変昇格演出ラウンド指定コマンドの2バイト目のデータを演出開始時期(開始するラウンド)を示すデータとして格納し、昇格演出開始時期指定コマンドを受信したことを確認したときに、RAMの所定領域に、昇格演出開始時期指定コマンドの2バイト目のデータを演出実行開始時間(ラウンド開始時点から確変昇格演出を開始するまでの時間)を示すデータとして格納する。
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技状態復旧処理において、確変昇格演出実行中フラグがセットされているとき(確変昇格演出を実行する予定であったとき)に確変昇格演出ラウンド指定コマンドと昇格演出開始時期指定コマンドとを送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理に応じた値に設定してラウンド後処理等を実行する状態に復帰するが、後述する第4の実施の形態の場合と同様に、大当り遊技中に停電等が発生した後に電源が復旧した場合に、確変昇格演出を実行する予定であったとき以外でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技中の制御を行う状態に復帰するようにしてもよい。
第2の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り遊技状態における所定のラウンドが開始されたときから所定時間が経過する前に遊技機への電力供給が停止したときには、電力供給が復旧したときに、バックアップRAMの記憶内容が保存されていたことを条件に、電源復旧2指定コマンドを送信する。また、その場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、特別図柄プロセスフラグの値はRAM55において保存されていたはずであるから、遊技状態は、大当り遊技状態に戻る。
また、演出制御用CPU101は、電源復旧2指定コマンドを受信すると、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理に応じた値に設定することによって、やはり、大当り遊技中の制御を実行する状態に戻る。
そして、大当り遊技中において、次のラウンド(電力供給が停止したときに実行されていたラウンドの次のラウンド)において確変昇格演出を実行することを指示する確変昇格演出ラウンド指定コマンドと昇格演出開始時期指定コマンドとが遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるので(ステップS44,S45参照)、演出制御用CPU101は、確変昇格演出ラウンド指定コマンドの2バイト目で指定されたラウンド(電力供給が停止したときに実行されていたラウンドの次のラウンド)において確変昇格演出を実行する。
なお、通常の状態(電力供給が停止しない状態)では、第1の実施の形態の場合と同様に、遊技制御用マイクロコンピュータ560が確変昇格演出を実行することに決定した場合には、大当り遊技状態における所定のラウンドが開始されたときから所定時間が経過したときに、確変状態への移行条件が成立したことを報知するための確変昇格演出が開始されるのであるが、第2の実施の形態では、演出開始時期および演出実行開始時間は遊技制御用マイクロコンピュータ560によって決定されるので、演出制御用CPU101は、大当り表示処理(図79参照)において演出態様決定処理を実行しない。
以上に説明したように、第2の実施の形態では、確変昇格演出の実行を完了する前に遊技機への電力供給が停止したときには、電力供給が復旧した後、所定のラウンド(確変昇格演出を実行することになっていたラウンド)の次のラウンド以降の期間において、確変状態への移行条件が成立したことを報知するための報知演出が実行される。よって、確変状態に移行することが報知されない状態で遊技状態が確変状態に移行することを避けて遊技者に不審感を抱かせないようにすることができる。
実施の形態3.
次に、第3の実施の形態(実施の形態3)を説明する。第3の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り遊技中に確変昇格演出を実行することに決定されている場合に遊技機に対する電力供給が停止した後、電力供給が復旧したときに、バックアップRAMの記憶内容が保存されていた場合には、例えば、大当り遊技状態が終了した後に、遊技者が確変状態に移行したのか否かの認識が困難な演出を複数回の飾り図柄の可変表示に亘って演出制御用マイクロコンピュータ100に実行させるための制御を行う。なお、以下に説明する遊技制御用マイクロコンピュータ560および演出制御用マイクロコンピュータ100による処理以外の処理は、第1の実施の形態の変形例や第2の実施の形態における処理と同様である。また、第3の実施の形態における遊技機の構成は、第1および第2の実施の形態における構成と同様である。
図97は、第3の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図97に示す例では、図89に示された第2の実施の形態における演出制御コマンドに対して、大当り遊技状態が終了した後に、遊技者が確変状態に移行したのか否かの認識が困難な演出(以下、昇格可能性演出または昇格示唆演出という。)を複数回の飾り図柄の可変表示に亘って実行することを示す確変昇格可能性演出指定コマンド(8E00(H))が追加されている。なお、昇格演出開始時期指定コマンド(8EXX(H):XX=秒数)において、2バイト目が「00」であるコマンドは使用されない。
図98は、第3の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。この実施の形態では、CPU56は、停電復旧コマンドを送信するとともに、電源バックアップされているRAM55に昇格演出開始待ちフラグがセットされている場合には、確変昇格可能性演出指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS44,S45A)。そして、昇格演出開始待ちフラグをリセットする(ステップS46)。メイン処理におけるその他の処理は、第2の実施の形態におけるメイン処理(図92参照)と同様である。
図99は第3の実施の形態における、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するコマンド解析処理の一部を示すフローチャートである。コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドが確変昇格可能性演出指定コマンドであれば、昇格可能性演出フラグをセットする(ステップS654,S655)。コマンド解析処理におけるその他の処理は、第2の実施の形態における処理と同様である。
図100〜図103は、昇格可能性演出の一例を示す説明図である。図100に示すように、演出表示装置9において飾り図柄の変動が終了したときには、確変大当りであったのか通常大当りであったのかは、演出表示装置9の表示画面の内容から把握することはできない(図100(B)参照)。その後、大当り遊技が開始され(図100(C)参照)、大当り遊技が終了したときにも、確変大当りであったのか通常大当りであったのかは、演出表示装置9の表示画面の内容から把握することはできない(図100(D)参照)。図100には、さらに、次回の飾り図柄の変動が開始された状態が示されている(図100(E)参照)
なお、図100において、左側の列には、通常大当りであった場合の例が示され、右側の列には、確変大当りであった場合の例が示されている。確変大当りであった場合には、大当り遊技が終了したときに、実際には遊技状態は確変状態に移行しているのであるが、遊技者は、そのことを認識することはできない。そこで、実際には確変状態であるが、遊技者そのことを認識できない状態を、潜伏確変状態ということがある。
図101には、潜伏確変状態における第1回目、第2回目および第3回目の飾り図柄の変動の例が示されている。図101に示す例では、飾り図柄の変動中に、左中右の飾り図柄はゆれ変動状態になり(図101(B)参照)、その後、演出表示装置9に、操作ボタン120を押下することを促す報知がなされる(図101(C)参照)。
遊技者が、操作ボタン120を押下することを促す報知に応じて操作ボタン120を押下すると、演出表示装置9に、確変状態であることを示唆するような表示がなされる(図101(D)参照)。そして、変動の回数が増えるにつれて、前回の変動時における報知と関連するような表示がなされる。つまり、複数回の変動に亘って一連の報知演出(演出内容に関連性がある連続した演出)が実行される。なお、遊技者が、操作ボタン120を押下しなかった場合には、確変状態であるか否かを示唆するような表示はなされない(図101(E)参照)。
図102には、非確変状態における第1回目、第2回目および第3回目の飾り図柄の変動の例が示されている。図102に示す例では、飾り図柄の変動中に、左中右の飾り図柄はゆれ変動状態になり(図102(B)参照)、その後、演出表示装置9に、操作ボタン120を押下することを指示する報知がなされる(図102(C)参照)。
遊技者が、操作ボタン120を押下することの指示に応じて操作ボタン120を押下すると、演出表示装置9に、確変状態でないことを示唆するような表示がなされる(図102(D)参照)。そして、変動の回数が増えるにつれて、前回の変動時における報知と関連するような表示がなされる。つまり、複数回の変動に亘って一連の報知演出が実行される。なお、遊技者が、操作ボタン120を押下しなかった場合には、確変状態であるか否かを示唆するような表示はなされない(図102(E)参照)。
なお、遊技者が操作ボタン120を押下した場合に確変状態であることまたは確変状態でないことを示唆するような表示を常に行うのではなく、所定の割合で表示を行うようにしてもよい。その場合に、潜伏確変状態では、表示がなされる割合を高くする。また、遊技者が操作ボタン120を押下しない場合でも、所定の割合で確変状態であることまたは確変状態でないことを示唆するような表示を行うようにしてもよい。
図103には、潜伏確変状態における第4回目の飾り図柄の変動の例が示されている。図103に示す例では、飾り図柄の変動中に、左中右の飾り図柄はゆれ変動状態になり(図103(B)参照)、その後、演出表示装置9に、操作ボタン120を押下することを指示する報知がなされる(図103(C)参照)。
遊技者が、操作ボタン120を押下することの指示に応じて操作ボタン120を押下すると、演出表示装置9に、確変状態であることを報知するような表示がなされる(図103(D)参照)。なお、遊技者が、操作ボタン120を押下しなかった場合には、確変状態であるか否かを報知するような表示はなされない(図示せず)。
また、遊技者が操作ボタン120を押下した場合に確変状態であることを報知するような表示を常に行うのではなく、所定の割合で表示を行うようにしてもよい。また、遊技者が操作ボタン120を押下しない場合でも、所定の割合で確変状態であることを報知するような表示を行うようにしてもよい。
図104は、第3の実施の形態における演出制御用マイクロコンピュータ100が実行する変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に応じた値に更新する(ステップS813)前に、確変昇格可能性演出指定コマンドを受信したことを示す昇格可能性演出フラグがセットされているか否か確認する(ステップS812A)。昇格可能性演出フラグがセットされている場合には、昇格可能性演出フラグをリセットし(ステップS812B)、確変昇格可能性演出実行フラグをセットする(ステップS812C)。変動パターンコマンド受信待ち処理におけるその他の処理は、第1および第2の実施の形態における処理と同様である。
図105は、第3の実施の形態における演出制御用マイクロコンピュータ100が実行する演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。第3の実施の形態では、演出制御用CPU101は、ステップS517の処理で演出制御パターンを決定した後、確変昇格可能性演出実行フラグがセットされているか否か確認する(ステップS517A)。確変昇格可能性演出実行フラグがセットされている場合には、変動回数カウンタの値を+1する(ステップS517B)。なお、演出制御用CPU101は、変動回数カウンタの値を、確変昇格可能性演出実行フラグをセットするときに0に初期化する。また、RAM55におけるボタン押下回数カウンタを0に初期化する(ステップS517C)。
第3の実施の形態では、図68(A)に示された図柄変動制御パターンテーブル180に格納されている複数種類の図柄変動制御パターンのそれぞれについて、変動回数に応じて(例えば、1回〜4回の変動)、図101および図104に例示された潜伏確変状態中における昇格可能性演出を実現するためのプロセステーブルと、図102に例示されたような非確変状態中における昇格可能性演出を実現するためのプロセステーブルとが、ROMに格納されている。
ステップS517Dの処理では、ステップS518の処理と同様に、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンやステップS554の処理で決定した特定演出パターンに応じて、図68(A)に示された図柄変動制御パターンテーブル180に格納されている複数種類の図柄変動制御パターンのうちのいずれかを使用パターンとして選択する。ただし、変動回数に応じて(例えば、1回〜4回の変動)、潜伏確変状態中における昇格可能性演出または非確変状態中における昇格可能性演出を実現するためのプロセステーブルを選択する。そして、ステップS519に移行する。演出図柄変動開始処理におけるその他の処理は、第1および第2の実施の形態の場合と同様である。
図106は、第3の実施の形態における演出制御用マイクロコンピュータ100が実行する演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、確変昇格可能性演出実行フラグがセットされている場合には(ステップS845A)、演出表示装置9において操作ボタン120を押下することを促す報知を行っている期間中であれば(ステップS845B)、操作ボタン120からの操作信号が入力されたか否か確認する(ステップS845C)。操作ボタン120からの操作信号が入力されたことを確認したら、ボタン押下回数カウンタの値を+1する(ステップS845D)。そして、ボタン押下回数カウンタの値が規定値になったら、ステップS845Fに移行する(ステップS845E)。
なお、操作ボタン120を押下することを促す報知を行っている期間であるか否かは、例えば、可変表示が開始されたときに所定のタイマをスタートさせ、タイマの値が操作ボタン120を押下することを促す報知を行っている期間内の値であるか否かによって判定される。また、ボタン押下に関する規定値は、図101(C)に例示された「回数」に相当する値である。
ステップS845Fでは、演出制御用CPU101は、ボタン押下回数に応じたプロセステーブルを選択する。そして、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS845H)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS845I)。
なお、演出制御用CPU101は、第1の実施の形態の変形例におけるステップS870A,S870Bの処理で昇格可能性演出フラグをリセットしたのと同様に、変動回数カウンタの値が規定値に達したら確変昇格可能性演出実行フラグをリセットする。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、図101(D)や図102(D)に例示された演出を実現するためのプロセステーブル(ボタン押下回数に応じたプロセステーブル)が格納されている。
また、確変状態に移行している場合には、昇格可能性演出に代えて、確変状態に移行している(確変状態への移行条件が成立している)ことが遊技者に容易に認識できるような昇格報知演出を行ってもよい。
以上に説明したように、第3の実施の形態では、確変昇格演出の実行を完了する前に遊技機への電力供給が停止したときには、電力供給が復旧した後、大当り遊技状態が終了した後に、複数回の可変表示に亘って昇格可能性演出によって飾り図柄の可変表示を実行する。よって、確変状態に移行することが報知されない状態で遊技状態が確変状態に移行することを避けて遊技者に不審感を抱かせないようにすることができる。
なお、図101〜図103に示された昇格可能性演出を、第1の実施の形態にの変形例における図85に例示されたような演出に代えて使用することができる。
また、図101〜図103に示された例では、確変昇格可能性演出実行フラグがセットされているときには、演出制御用CPU101は、無条件に、連続する所定回の飾り図柄の可変表示(変動)において、一連の昇格可能性演出(演出内容に関連性がある連続した報知演出)を実行したが、所定の条件が成立すると、飾り図柄の変動が行われているときに、一連の昇格可能性演出のうちの1つの報知演出(例えば、図101〜図103に示された「1回目変動」における演出、「2回目変動」における演出、「3回目変動」における演出、「4回目変動」における演出)を実行するようにしてもよい。図101〜図103に示された例を参照すると、例えば、図105におけるステップS517Dの処理の前に乱数を用いた抽選処理を行う。その場合、ROMに、演出実行判定値を格納し、抽出した乱数の値が演出実行判定値と一致したら、次の演出(例えば、「1回目変動」における報知演出を既に実行していたら「2回目変動」における演出)を実行することに決定する。
さらに、乱数を用いた抽選処理によって報知演出を実行するか否か決定するときに、直前の飾り図柄の変動において報知演出が実行されているか否かに応じて、今回の変動において報知演出を実行することに決定する割合を変更する(例えば、直前の飾り図柄の変動において報知演出が実行されていたら、今回の変動において報知演出を実行することに決定する割合を高くする。)ようにしてもよい。その場合には、直前の飾り図柄の変動において報知演出が実行されているか否かに応じて演出実行判定値の数を変える。
また、図101〜図103に示された例では、それぞれの回の飾り図柄の変動において、あらかじめ決められているボタン操作回数が所定の条件を満たすと(例えば、「1回目変動」における演出では1回、「2回目変動」における演出では2回、「3回目変動」における演出では3回)、確変状態であること(確変状態への移行条件が成立していたこと)を示唆する演出(図101(D)参照)を実行し、あらかじめ決められているボタン操作回数が所定の条件を満たすと(例えば、「4回目変動」における演出では1回)、確変状態であることを報知する演出(確変報知演出)を行ったが(図103(D)参照)、1回目〜4回目のぞれぞれの変動について、ボタン操作回数が第1の所定値を越えたら確変状態であることを示唆する演出を行い、第1の所定値よりも多い第2の所定値を越えたら確変報知演出を行うようにしてもよい。
さらに、ボタン操作回数が所定の条件を満たした場合に(例えば、ボタン操作回数が第1の所定値を越えた場合に)、確変状態であることを示唆する演出を実行することに決定し、ボタン操作回数が所定の条件を満たした場合に(例えば、ボタン操作回数が第2の所定値を越えた場合に)、確変報知演出を行うようにしてもよい。
なお、通常大当りのときには常に昇格可能性演出または昇格示唆演出に移行し、確変大当りで昇格成功演出が実行されたとき(大当り遊技の終了までに確変状態に移行することが遊技者に報知されたとき)には確変演出(確変状態における図柄の変動中等の演出)に移行し、確変大当りで昇格失敗演出が実行されたとき、または確変大当りで確変昇格演出が実行されないときには、昇格可能性演出または昇格示唆演出に移行するようにしてもよい。
また、大当り遊技の終了後に時短状態に移行しない、または時短状態以外の遊技状態に移行する場合があるようにし、昇格可能性演出または昇格示唆演出を、大当り(確変/非確変を問わず)遊技の終了後に時短状態に移行する場合にのみ実行したり、大当り遊技の終了後に時短状態に移行しない場合にのみ実行したりしてもよい。
また、昇格可能性演出または昇格示唆演出をせず、次の大当りが発生するまで、または所定回の図柄の変動が実行されると確変状態が終了する場合には所定回の変動が終了するまで、演出表示装置9における背景画像を、非確変状態における背景画像にしておくようにしてもよい。その場合、非確変状態における背景画像が一種の昇格可能性演出または昇格示唆演出に相当する。また、潜伏確変状態において通常状態における演出を実行することによって、昇格可能性演出または昇格示唆演出を実行してもよい。
また、昇格可能性演出または昇格示唆演出を、確変非報知の演出以外でも実行される演出を用いて実行してもよい。例えば、通常状態等でも出現する予告のうち特定の予告が出やすくなる。
実施の形態4.
次に、第4の実施の形態(実施の形態4)を説明する。第4の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、表示結果特定コマンドによって、大当り遊技中に確変昇格演出を実行するのか、または、エンディング演出において確変昇格演出を実行するかを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して指定する。また、大当り遊技中に確変昇格演出を実行することに決定されている場合に遊技機に対する電力供給が停止した後、電力供給が復旧したときに、バックアップRAMの記憶内容が保存されていた場合には、例えば、次ラウンドにおいて確変昇格演出を実行させる制御を行う。なお、以下に説明する遊技制御用マイクロコンピュータ560および演出制御用マイクロコンピュータ100による処理以外の処理は、第1の実施の形態や第2の実施の形態における処理と同様である。また、第2の実施の形態における遊技機の構成は、第1〜第3の実施の形態における構成と同様である。
図107は、第4の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。第4の実施の形態では、表示結果特定コマンドとして、コマンド8C01(H)〜8C03(H)、コマンド8C06(H)〜8C0A(H)を使用する。コマンド8C02(H)は、通常大当りとすることに決定され、確変昇格演出を実行しないときに送信される演出制御コマンドである。コマンド8C0A(H)は、通常大当りとすることに決定され、確変昇格演出を第7ラウンドにおいて実行するときに送信される演出制御コマンドである。コマンド8C0B(H)は、通常大当りとすることに決定され、確変昇格演出をエンディング演出において実行するときに送信される演出制御コマンドである。コマンド8C08(H)は、確変大当りとすることに決定され、確変昇格演出を第7ラウンドにおいて実行するときに送信される演出制御コマンドである。確変大当りとすることに決定され、確変昇格演出をエンディング演出において実行するときに送信される演出制御コマンドである。
図108および図109は、15ラウンドの大当り遊技が実行されるときの演出制御コマンドの送信タイミングと、確変状態への移行条件が成立したことを報知するための演出である確変昇格演出の実行タイミングとを示すタイミング図である。図108には、大当り遊技の第7ラウンドおよびインターバル期間(第7ラウンドと次ラウンドとの間)中に確変昇格演出が実行される場合の例が示されている。図109には、第7ラウンドにおいて遊技機への電力供給が停止し、電力供給が復旧した後、次ラウンド(第8ラウンド)において確変昇格演出が再度実行される場合の例が示されている。なお、図108および図109に示す例では、確変昇格演出や確変報知演出は、ラウンドの開始時点から開始される。
なお、図109に示す例では、電源復旧してから、第7ラウンドに関する大入賞口開放後指定コマンドを受信するまで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出表示装置9に、停電発生を報知する画面を表示させている。
図110は、第4の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。この実施の形態では、CPU56は、停電復旧コマンドを送信するとともに、電源バックアップされているRAM55大当り種別としてに保存されていたデータにもとづく表示結果特定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS48)。メイン処理におけるその他の処理は、第1の実施の形態や第2の実施の形態におけるメイン処理(図5,図92参照)と同様である。
図111(A)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131を示す説明図である。大当り種別判定テーブル131は、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)にもとづいて、大当りの種別を「通常」、「確変確変」(昇格演出あり)、「確変確変」(昇格演出なし)、「突確」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブル131には、ランダム2−1の値と比較される数値であって、「通常」、「確変確変」(昇格演出あり)、「確変確変」(昇格演出なし)、「突確」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム2−1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図111(B)は、ROM54に記憶されている確変昇格演出判定テーブル141を示す説明図である。確変昇格演出判定テーブル141は、大当りの種別が「通常」に決定された場合に、確変昇格演出を実行するか否か決定するために参照されるテーブルである。確変昇格演出判定テーブル141には、ランダム6の値と比較される判定値(確変昇格演出判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム6の値が確変昇格演出判定値のいずれかに一致した場合に、確変昇格演出を実行することに決定する。
図112は、昇格演出実行判定値を示す説明図である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変昇格演出を実行するか否か決定するときに、ランダム8に一致する昇格演出実行判定値に対応するラウンド(この実施の形態では第7ラウンド)またはエンディング演出中において確変昇格演出を開始することに決定する。なお、昇格演出実行判定値は、ラウンドまたはエンディング演出中を示すデータとともに、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるROM54にテーブルとして記憶されている。
図113は、第4の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果特定コマンド送信処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされている場合に、大当り種別を示すデータが通常大当りを示すデータであるときには(ステップS115)、ランダム6を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム6を抽出する(ステップS16,S117)。そして、CPU56は、ランダム6の値にもとづいて確変昇格演出を実行するか否か決定する(ステップS118)。すなわち、ROM54における図111(B)に示すような昇格判定値(確変昇格演出を実行することに対応する判定値)が設定されているテーブルに、ランダム6の値と一致する昇格判定値があった場合には、確変昇格演出を実行することに決定する。
また、CPU56は、昇格演出を実行することに決定した場合には(ステップS119)、ランダム8を生成するためのカウンタのカウント値を読み出すことによってランダム8を抽出し(ステップS123)、ランダム8の値にもとづいて、大当り遊技中に確変昇格演出を開始するか、またはエンディング演出中において確変昇格演出を開始するかを決定する(ステップS124:図112参照)。
その後、CPU56は、大当りの種別および確変昇格演出を実行するか否かに応じて、表示結果2、5、6、8または9指定のいずれかの演出制御コマンド(図107参照)を送信する制御を行う(ステップS121B)。なお、大当りの種別および確変昇格演出を実行するか否かを示すデータは、RAM55に記憶される。メイン処理におけるそのたの処理は、第1の実施の形態等における処理と同様である。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていないので、遊技機に対する電力供給が開始されると、演出制御プロセスフラグは、初期化処理(図48におけるステップS701)で0(変動パターンコマンド受信待ち処理に対応する値)に初期化されている。図114は、第4の実施の形態における演出制御用マイクロコンピュータ100が実行する変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされている場合には、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に応じた値に更新する(ステップS811A,S811B)。また、表示結果8指定コマンドまたは表示結果9指定コマンド(図107参照)を受信していたら、昇格演出再実行フラグをセットする(ステップS811C)。なお、変動パターンコマンド受信待ち処理において大入賞口開放後指定コマンドが受信される場合は、大当り遊技中に遊技機に対する電力供給が停止し、電力供給が復旧した後、実行中のラウンドが終了したときである。また、ステップS811Aの処理で、大当り開始指定コマンドや大入賞口開放中指定コマンドや図柄確定指定コマンドを受信した場合に、それらのコマンドを受信した場合に開始する処理に移行するように、演出制御プロセスフラグの値を設定することが好ましい。変動パターンコマンド受信待ち処理におけるその他の処理は、第1の実施の形態等における処理と同様である。
この実施の形態では、飾り図柄の停止図柄として確変図柄と非確変図柄とがあり、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば演出図柄変動開始処理において、表示結果3指定コマンド(図107参照)を受信した場合には、飾り図柄を停止図柄を確変図柄にすることに決定する。また、他の表示結果特定コマンドを受信した場合には、飾り図柄を停止図柄を非確変図柄にすることに決定する。
図115は、第4の実施の形態における演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するラウンド中処理(ステップS805)を示すフローチャートである。第4の実施の形態では、ラウンド中処理において、演出制御用CPU101は、ステップS1903の処理(図81参照)を実行しない。第4の実施の形態では、ラウンド開始時から確変昇格演出を実行するからである(図108参照)。ラウンド中処理におけるその他の処理は、第1の実施の形態等における処理と同様である。
図116は、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用CPU101は、次ラウンドが確変昇格演出の実行ラウンドである場合には、昇格演出を含むラウンド中演出を選択する(ステップS1981A)。また、次ラウンドが確変昇格演出の実行ラウンドよりも後のラウンドであって昇格演出再実行フラグがセットされていた場合には(ステップS1978A、S1978B)、昇格演出再実行フラグをリセットし(ステップS1979A)、ステップS1981Aの処理を実行する。次ラウンドが確変昇格演出の実行ラウンドでなく、昇格演出再実行フラグがセットされていない場合には、昇格演出を含まないラウンド中演出を選択する(ステップS1981B)。ラウンド後処理におけるその他の処理は、第1の実施の形態等における処理と同様である。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560がエンディング演出において確変昇格演出を実行することに決定した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り終了演出において、確変昇格演出を含むエンディング演出に応じたプロセステーブルに従って演出制御を実行することによって、エンディング演出における確変昇格演出をを実現する。
また、第4の実施の形態では、所定のラウンド(確変昇格演出を実行することになっていたラウンド)の次のラウンドにおいて確変昇格演出を再度実行したが、大当り中の次のラウンドよりも後のラウンドやエンディング演出において確変昇格演出を再度実行するようにしてもよい。
以上に説明したように、第4の実施の形態では、確変昇格演出の実行を完了する前に遊技機への電力供給が停止したときには、電力供給が復旧した後、所定のラウンド(確変昇格演出を実行することになっていたラウンド)の次のラウンド以降の期間において、確変状態への移行条件が成立したことを報知するための報知演出が実行される。よって、確変状態に移行することが報知されない状態で遊技状態が確変状態に移行することを避けて遊技者に不審感を抱かせないようにすることができる。
なお、第4の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変昇格演出を伴わない(飾り図柄の変動停止時に確変大当り図柄を停止表示する等によって確変大当りであることを報知する)確変大当り、大当り遊技中に確変昇格演出を伴う確変大当り、エンディング演出中に確変昇格演出を伴う確変大当りとを区別可能に表示結果特定コマンドを送信したが、確変昇格演出を伴わない確変大当りと確変昇格演出を伴う確変大当りとを区別可能に表示結果特定コマンドを送信してもよい。その場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100が、確変昇格演出を伴う確変大当りを示す表示結果特定コマンドを受信した場合に、大当り遊技中に確変昇格演出を実行するのか、エンディング演出中に確変昇格演出を実行するのかを、抽選等によって決定する。また、遊技機への電力供給が停止したときには、電力供給が復旧した後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変昇格演出の再実行を行わない。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、エンディング演出中に確変昇格演出を実行することを示す大当り終了指定コマンドを送信したときに、確変昇格演出を実行するようにしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、表示結果特定コマンド以外のコマンド(例えば、大当り開始指定コマンドや大入賞開放中指定コマンド)によって、確変昇格演出の実行タイミングを指定するようにしてもよい。その場合、大まかな実行タイミング(例えば、何ラウンド目で開始するのか、エンディング演出で実行するのか)を遊技制御用マイクロコンピュータ560が決定し、詳細な実行タイミング(例えば、ラウンド開始から何秒後)を演出制御用マイクロコンピュータ100が決定するようにしてもよい。
また、第4の実施の形態のように飾り図柄の停止図柄として確変図柄と非確変図柄とがある場合に、飾り図柄の停止図柄(表示結果)として確変図柄を演出表示装置9に表示する場合には確変確定の報知がなされたことにし、停止図柄として非確変図柄を演出表示装置9に表示する場合には、昇格成功演出を行うことによって確変確定の報知を行い、昇格失敗演出を行うことによって確変でないことの確定の報知を行うようにしてもよい。また、停止図柄として非確変図柄を演出表示装置9に表示する場合に、確変昇格演出を行わないときには、確変状態に移行することに決定されているか否かに関わらず、大当り遊技後に昇格可能性演出または昇格示唆演出を実行するようにしてもよい。
なお、上記の各実施の形態において、確変昇格演出時間はあらかじめ定められた時間であるため、実行中にラウンド終了しなければラウンド中のみ演出が実行される(インターバル中は実行されない。)。また、確変昇格演出を、確変状態に移行することに決定された場合にのみ実行するようにしてもよいし、通常大当りであるときにも必ず実行されるようにしてもよい。
また、確変状態に移行することに決定された場合に、確変昇格演出を実行するか否かを抽選によって決定し、確変昇格演出を実行しないことに決定した場合には、飾り図柄の変動停止時に確変図柄を停止表示するか、飾り図柄の変動停止時に非確変図柄を停止表示して大当り遊技終了後に昇格可能性演出または昇格示唆演出を実行するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27R,27Lなど)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば、簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の実施の形態では、以下のような遊技機も開示されている。
(1)各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、特別図柄や飾り図柄)の可変表示を行い表示結果を導出表示する演出表示装置(例えば、特別図柄表示器8や演出表示装置9)を備え、演出表示装置に特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者にとって有利なラウンド遊技を複数回実行する特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御し、特別条件が成立した(例えば、抽選の結果確変大当りにすることに決定した)ときに特定遊技状態に制御するとともに該特定遊技状態が終了したのちに通常状態であるときに比べて識別情報の可変表示が特定表示結果となりやすい特別遊技状態(例えば、確変状態)に移行させる遊技機であって、特定遊技状態に制御するか否かと、特別条件を成立させるか否かとを、可変表示の表示結果を導出表示する前に決定する事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS54,S73の処理を実行する部分)と、識別情報の可変表示を行い、事前決定手段の決定結果にもとづく表示結果を導出表示する可変表示実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS504,S505,S506,S510,S511,S843〜S845,S872の処理を実行する部分)と、事前決定手段により特定遊技状態に制御することに決定され、可変表示実行手段により特定表示結果が導出表示されたときに、特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS131,S133,S139の処理を実行する部分)と、事前決定手段が特別条件を成立させることに決定したときに、特定遊技状態における所定のラウンド遊技中に、特別条件が成立したことを報知するための特別条件報知演出を開始する特別条件報知演出開始手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS1978,S1980,S1981,S1983,S1936の処理を実行する部分)と、特別条件報知演出開始手段が特別条件報知演出を開始した後、所定期間に亘って該特別条件報知演出を実行する特別条件報知演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS1981,S1983,S1907〜S1910の処理を実行する部分)とを備え、特別条件報知演出実行手段が特別条件報知演出の実行を完了する前に遊技機への電力供給が停止したときには、電力供給が復旧した後、所定のラウンド遊技の次のラウンド遊技以降の期間において、特別条件が成立したことを報知するための報知演出を実行する特別条件成立報知手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、電力供給開始時に確変昇格演出ラウンド指定コマンドを受信したことにもとづいて、ステップS1977,S1981の処理を実行する部分)を備えた遊技機。
そのような構成によれば、遊技機への電力供給が停止したときでも特別条件が成立したことを報知することができ、特別遊技状態に移行することが報知されない状態で遊技状態が特別遊技状態に移行することを避けて遊技者に不審感を抱かせないようにすることができる。
(2)特定遊技状態が終了したことを報知するための終了演出を実行する終了演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS1916〜S1918,S973〜S975の処理を実行する部分)を備え、特別条件成立報知手段は、終了演出が実行されている期間において特別条件報知演出を実行する(例えば、ステップS1916の処理にもとづいてS1918,S973〜S975の処理を実行する)ように構成されている遊技機。
そのような構成によれば、特定遊技状態が終了するまで遊技者の特別条件の成立に関する興味を持続させることができる。
(3)遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、遊技制御手段が出力したコマンド(例えば、演出制御コマンド)にもとづいて、演出表示装置の表示状態を制御する演出制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100)とを備え、事前決定手段は、遊技制御手段に含まれ、特別条件報知演出開始手段、特別条件報知演出実行手段および特別条件成立報知手段は、演出制御手段に含まれ、遊技制御手段は、遊技機への電力供給が停止しても所定期間は記憶内容が保存されるバックアップ記憶手段(例えば、電源バックアップされたRAM55)を有し、演出制御手段に含まれる記憶手段は、遊技機への電力供給が停止すると演出に関する情報を保存不能な揮発性記憶手段(例えば、電源バックアップされていないRAM)であり、遊技制御手段は、遊技機への電力供給が開始されたときに、バックアップ記憶手段に記憶内容が保存されていたことを条件に、特別条件が成立したことを報知するための報知演出を実行するタイミングを特定可能なコマンドを出力するコマンド出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、図92に示すステップS8,S45の処理を実行する部分)を含むように構成されている遊技機。
そのような構成によれば、遊技機への電力供給が停止したときに、特別条件が成立したことを確実に報知することができる。
(4)各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、特別図柄や飾り図柄)の可変表示を行い表示結果を導出表示する演出表示装置(例えば、特別図柄表示器8や演出表示装置9)を備え、演出表示装置に特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者にとって有利なラウンド遊技を複数回実行する特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御し、特別条件が成立した(例えば、抽選の結果確変大当りにすることに決定した)ときに特定遊技状態に制御するとともに該特定遊技状態が終了したのちに通常状態であるときに比べて識別情報の可変表示が特定表示結果となりやすい特別遊技状態(例えば、確変状態)に移行させる遊技機であって、特定遊技状態に制御するか否かと、特別条件を成立させるか否かとを、可変表示の表示結果を導出表示する前に決定する事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS54,S73の処理を実行する部分)と、識別情報の可変表示を行い、事前決定手段の決定結果にもとづく表示結果を導出表示する可変表示実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS504,S505,S506,S510,S511,S843〜S845,S872の処理を実行する部分)と、事前決定手段により特定遊技状態に制御することに決定され、可変表示実行手段により特定表示結果が導出表示されたときに、特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS131,S133,S139の処理を実行する部分)と、事前決定手段が特別条件を成立させることに決定したときに、特定遊技状態における所定のラウンド遊技中に、特別条件が成立したことを報知するための特別条件報知演出を開始する特別条件報知演出開始手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS1978,S1980,S1981,S1983,S1936の処理を実行する部分)と、特別条件報知演出開始手段が特別条件報知演出を開始した後、所定期間に亘って該特別条件報知演出を実行する特別条件報知演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS1981,S1983,S1907〜S1910の処理を実行する部分)とを備え、可変表示実行手段は、特定遊技状態が終了した後の複数回の可変表示に亘って、特別遊技状態であることに対応した特別演出(例えば、確変演出)と、特別遊技状態であるか否かを判別不能な判別不能演出(例えば、潜伏確変状態における複数回の変動に亘る昇格可能性演出:図100〜図103参照)とを含む複数の演出のいずれかにより可変表示を実行し、特別条件報知演出実行手段が特別条件報知演出の実行を完了する前に遊技機への電力供給が停止したときには、電力供給が復旧し、特定遊技状態が終了した後に、当該特定遊技状態が終了した後の複数回の可変表示に亘って判別不能演出により可変表示を実行する(例えば、図105に示すステップS517Dの処理にもとづいてS845B〜S845Iの処理を実行する)遊技機。
そのような構成によれば、遊技機への電力供給が停止したときでも、特別条件が成立したことの報知を可能にする演出を実行することによって遊技者に不審感を抱かせないようにすることができる。
(5)可変表示実行手段は、判別不能演出により可変表示を実行するときに、特別遊技状態に移行されていることを示唆する演出(図101(D)参照)を行うように構成されている遊技機。
そのような構成によれば、特別条件成立報知可能演出に対する遊技者の興味をより強くすることができる。
(6)事前決定手段が特定遊技状態に制御しないことに決定したことにもとづいて、識別情報の可変表示状態を所定のリーチ状態とするか否かを決定するリーチ決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS91,S93,S95〜S97の処理を実行する部分)と、事前決定手段による決定結果とリーチ決定手段による決定結果とに応じて、識別情報の変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する変動パターン種別決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS91〜S94,S98,S99,S101,S102の処理を実行する部分)と、変動パターン種別決定手段により決定された変動パターン種別に含まれる変動パターンの中から識別情報の変動パターンを決定する変動パターン決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS104,S105の処理を実行する部分)とを備え、可変表示実行手段は、変動パターン決定手段の決定結果に対応する可変表示を実行する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100がステップS517の処理を実行する)ように構成されている遊技機。
そのような構成によれば、変動パターン種別決定手段や変動パターン決定手段はリーチ決定手段によってリーチ状態にする旨の決定がなされたか否かに応じて異なる決定を行うことになり、制御負担を増大させることなく、変動パターンの種類を増やすことができる。