JP2011130830A - ベッド離床検知システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 ベッド上における人の存在に伴うベッドのフレームの撓み変化を非接触で測定して、トラブルや劣化が生じにくいベッド離床検知システムを提供する。
【解決手段】 ベッド上での人の存在に伴い撓む第一のフレームに向けて、このフレームに対し静止と見なせる部位に配設したセンサ部11から所定の送信波を送信し、フレームで反射した反射波を同じセンサ部11で受信すると、センサ部11からの信号を入力される判定処理部12が、センサ部11とフレームの反射面82aとの間隔変化に応じた信号変化より、ベッドからの人の離床の有無を判定し、ベッドから離れた管理者に離床状態を通知可能となることから、人に対し非接触で離床を検出でき、トラブルや劣化が生じにくい上、人が誤って接触したり、故意に触ることも避けられ、人が原因の破損等も回避でき、長期にわたり離床検出性能を維持できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ベッドに寝ていた人がベッドから離床する状況を検知可能とするベッド離床検知システムに関する。
医療施設や介護・福祉施設等において、看護や介護の対象者が、通常はベッドに寝ているものの、寝たきりではなくベッドの外まで動ける身体機能を失っていない場合、看護や介護の担当者が対象者の側を離れるなど対象者への対応ができない間に、対象者が誤ってベッドから転落・転倒して怪我をする危険がある他、対象者が認知症患者の場合、担当者の対応が難しくなる夜間等にベッドを離れて徘徊するなどの事例があり、対象者のベッドからの離床あるいはその予兆を自動的に検知して担当者に報知し、転落・転倒を未然に防いだり、徘徊等にすぐに対応できるようにすることが求められている。
こうしたベッド上の人がベッドから離れた状態又は離れようとする状態を検知する装置は従来から多数提案されており、そうした装置の例として、ベッド上の体を支える部分にシート状のセンサ部を配設し、センサ部への体圧付加の有無から離床を検知するタイプの装置が、特開2008−104652号公報に開示され、また、赤外線センサ部(送光部、受光部)をベッド近傍に配設し、離床しようとした人が送受される赤外線の経路を遮ることで離床を検知するタイプの装置が、特開平7−8462号公報に開示されている。
特開2008−104652号公報 特開平7−8462号公報
従来の検知装置は前記各特許文献に示される構成とされ、前記特許文献1に示されるような装置では、人からの荷重を直接受けてセンサ部上における人の存在の有無を検知することで、離床検出を確実に行えるものの、センサ部が直接荷重を受ける構造であるため、ベッドが使用される間、センサ部部分が人から繰返し荷重を受けることで劣化、損傷しやすい上、外部の電子回路と電気的に接続するケーブルのセンサ部との連結部分には特にストレスが加わることとなり、ケーブルに断線等のトラブルが生じやすいという課題も有していた。
一方、前記特許文献2に示されるような装置は、人から荷重を受けること無く離床を検知でき、荷重を受けることによるトラブルは回避できるものの、人の離床に係る動きを直接検出するものであり、ベッド上面より上側で且つ人と直接面する箇所に赤外線の送光部と受光部をそれぞれ配置する必要があることから、それらは結果的に人の手が届きやすく且つ人目につきやすい箇所に配設されることとなり、誤って人が接触して破損に至らしめる危険性がある上、特に認知症の人の場合には故意に触って取外したり壊してしまうこともあるという課題を有していた。また、人が赤外線の経路を横切る動きではじめて離床を検出する仕組みであり、ベッド上の人のベッド外に出ようとする以外の動きを捉えることはできないことから、寝返り等のベッド上における人の動きを検知して解析するなどの、離床検出以外への応用は難しいという課題を有していた。
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、ベッド上における人の存在に伴うベッドのフレームの微小な撓み変化を非接触で測定して、荷重を受けずトラブルや劣化が生じにくく、また人の手の届かない安全な箇所に配設でき、人との接触を防いで長期にわたり機能を維持できるベッド離床検知システムを提供することを目的とする。
本発明に係るベッド離床検知システムは、ベッド上方から見て少なくともベッドの中央からずれた位置にあって、ベッド上に人が存在することに伴って微小な撓みを生じるベッドの第一のフレームに対し、ほぼ静止状態を維持するベッドの第二のフレーム又はベッド外の構造物に配設され、前記第一のフレームに向けて送信した送信波が第一のフレームにおける反射面で反射して戻った反射波を受信して、前記第一のフレームの撓みに伴う反射面との間隔の変化に対応して変化する信号を出力するセンサ部と、当該センサ部からの信号を入力され、当該信号が所定の閾値を挟んで変化する状態から、ベッド上に人が存在する状態とベッドから人が離床した状態とをそれぞれ判定する判定処理部とを備えるものである。
このように本発明によれば、ベッド上での人の存在に伴い撓みの変化が生じるベッドの第一のフレームに向けて、この第一のフレームに対して静止しているか静止していると見なせる部位に配設したセンサ部から所定の送信波を送信し、第一のフレームで反射した反射波を同じセンサ部で受信すると、このセンサ部からの信号を入力される判定処理部が、第一のフレームの撓みによるセンサ部と反射面との間隔変化に応じて変わる信号の、所定の閾値を超える変化からベッド上の人の離床の有無を判定し、ベッドから離れた箇所の管理者等に離床状態を通知可能となることにより、ベッド上の人に対し非接触で離床を検出でき、また離床検出のために荷重を受けて動くような可動部分も存在せず、検出機構のトラブルや劣化が生じにくい上、ベッド下部にあるフレームやその近傍にセンサ部が取付けられることでベッド上の人が誤って接触することもなく、また人目につきにくく人が故意に触ることも避けられ、人が原因となる破損等のトラブルも回避でき、長期にわたり離床検出性能を維持できる。さらに、第一のフレームの撓みに応じて変化するセンサ部からの信号を継続的に入力されることで、判定処理部で信号変化を監視すれば、ベッド上に人が存在して活動している状態を捉えることができ、離床検出以外への応用も図れる。
また、本発明に係るベッド離床検知システムは、ベッド上方から見て少なくともベッドの中央からずれた位置にあって、ベッド上に人が存在することに伴って微小な撓みを生じるベッドの第一のフレームに配設され、当該第一のフレームに対しほぼ静止状態を維持するベッドの第二のフレーム又はベッド外の構造物に向けて送信した送信波が第二のフレーム又はベッド外構造物における反射面で反射して戻った反射波を受信して、第一のフレームの撓みに伴う反射面との間隔の変化に対応して変化する信号を出力するセンサ部と、当該センサ部からの信号を入力され、当該信号が所定の閾値を挟んで変化する状態から、ベッド上に人が存在する状態とベッドから人が離床した状態とをそれぞれ判定する判定処理部とを備えるものである。
このように本発明によれば、ベッド上での人の存在に伴い撓みの変化が生じるベッドの第一のフレームにセンサ部を配設し、このセンサ部から静止しているか静止していると見なせる部位に向けて所定の送信波を送信し、反射面で反射した反射波を同じセンサ部で受信すると、このセンサ部からの信号を入力される判定処理部が、第一のフレームの撓みに伴って変化する信号の、所定の閾値を超えた変化からベッド上の人の離床の有無を判定し、ベッドから離れた箇所の管理者等に離床状態を通知可能となることにより、ベッド上の人に対し非接触で離床を検出でき、また離床検出のために荷重を受けて動くような可動部分も存在せず、検出機構のトラブルや劣化が生じにくい上、ベッド下部にある第一のフレームにセンサ部が取付けられることでベッド上の人が誤って接触することもなく、また人目につきにくく人が故意に触ることも避けられ、人が原因となる破損等のトラブルも回避でき、長期にわたり離床検出性能を維持できる。さらに、第一のフレームの撓みに応じて変化するセンサ部からの信号を継続的に入力されることで、判定処理部で信号変化を監視すれば、ベッド上に人が存在して活動している状態を捉えることができ、離床検出以外への応用も図れる。
また、本発明に係るベッド離床検知システムは必要に応じて、前記判定処理部が、前記存在状態と離床状態を判別するための閾値を、ベッド上の人の体重に合せて調整するものである。
このように本発明によれば、ベッド上に人が存在する状態での第一のフレームの撓み量が、人の体重の差異に伴って変化するのに対応させて、センサ部から出力される信号について、判定処理部で離床と判定する閾値をベッド上の人の体重に合せて変化させ、ベッド上の人に合った離床状態の検出感度を得ることにより、ベッドを利用する人が変っても、閾値の調整を経て高精度な離床状態の判定が行え、ベッド利用者の体重の相違に基づく誤った離床検出を防止できる。
また、本発明に係るベッド離床検知システムは必要に応じて、前記判定処理部が、前記存在状態と離床状態の判定結果を、判定時刻と共に所定の記録手段に記録して蓄積し、ベッド上の人の離床パターン情報とするものである。
このように本発明によれば、判定処理部におけるベッド上の人の存在状態と離床状態の判定結果をその判定時刻と合せて記録、蓄積し、離床パターン情報としてベッド上の人の行動の把握に利用可能とすることにより、人が平常状態で行うパターン化された離床行動、すなわち、ほぼ一定の時刻や時間間隔で行われる離床行動を把握でき、これと徘徊等の突発的な離床行動とを区別して取扱えることとなり、人の離床行動のうち徘徊につながる危険性の高いものに対して十分な対応が可能になると共に、徘徊に該当しない行動を適切に識別して管理者の管理負担を軽減できる。
また、本発明に係るベッド離床検知システムは必要に応じて、人がベッドに寝ている状態と、実際に離床に至った場合における離床直前の人がベッド端部に載っている状態とで、前記センサ部からの信号に生じる差異を、あらかじめ各状態と関連付けた行動情報として所定の記録手段に記録し、前記判定処理部が、センサ部からの信号を前記行動情報と照合して、ベッド上の人が前記ベッド端部に載っている状態に信号が合致している場合には、ベッド上の人の離床が予想されると判定するものである。
このように本発明によれば、ベッド上の人がベッドに寝ている状態と離床直前のベッド端部に載っている状態との、フレーム撓み量の相違に基づくセンサ部からの信号の差異を前記各状態と関連付けて記録し、この記録された行動情報のうち、特に離床直前の状態を示すものに、センサ部からの信号が合致すると、判定処理部が人の離床が予想される状態であると判定し、ベッドから離れた箇所の管理者等にこうした状態を通知可能とすることにより、ベッド上の人の状態変化が離床の前兆か否かを適切に判別して離床の予想が行え、離床を予想した時点で管理者等への通知を実行すれば、離床の前に何らかの対策が可能となり、より迅速な対応で離床に伴う転倒等の事故や徘徊を確実に防止できる。
また、本発明に係るベッド離床検知システムは必要に応じて、前記判定処理部が、前記センサ部からの信号の経時変化を人の動き情報として所定時間単位で検証し、信号に所定時間変化がない場合をベッド上の人の異常状態と判定するものである。
このように本発明によれば、ベッド上における人の動きが反映されるセンサ部からの信号を判定処理部で継続的に監視し、信号が所定時間 (例えば一日など)変化しない場合には、判定処理部はベッド上の人が動いていない異常状態と判定し、ベッドから離れた箇所の管理者等にこうした状態を通知可能とすることにより、人はベッドに寝た状態でも何らかの動きを生じることを利用して、ベッド上の人が体調の異常により動かなくなった状態を確実に検知して早期に対策をとることができ、人が全く動かない異常状態のままベッド上に放置される事態を防止できる。
また、本発明に係るベッド離床検知システムは必要に応じて、前記センサ部が、ベッド上方から見た位置をそれぞれ異ならせて複数配設され、人がベッド上の複数の位置に載った各状態で各センサ部からの信号に生じる差異を、あらかじめ各位置と関連付けた位置情報として所定の記録手段に記録し、前記判定処理部が、各センサ部からの信号を前記位置情報と照合して、人がベッド上のどの位置にいるかを判定するものである。
このように本発明によれば、複数のセンサ部をそれぞれ異なる位置に複数配設して、ベッド上における人の位置により各センサ部からの信号がそれぞれ異なる変化を示すようにすると共に、あらかじめベッド上の複数の位置に人が載った各状態における各センサ部からの信号を前記各状態と関連付けて位置情報とし、実際のベッド使用状態でこの位置情報と各センサ部からの信号とを随時照合して一致する情報が存在する場合は、判定処理部がこの一致する位置情報に該当するベッド上の位置に人が載っている状態であると判定して、ベッド上における人の位置を識別できることにより、人が離床しようとベッドの端に載っている状態を正確に判別して、離床行動に対する適切な管理対応が可能になると共に、離床に係る行動以外で、ベッドの中央に寝ている問題のない状態や、ベッドの中央以外の位置に人が載っている不自然な状態も検知でき、ベッド上の人の状況をベッドの側以外でも正しく認識してその状況に応じた迅速な対応を可能にする。
また、本発明に係るベッド離床検知システムは必要に応じて、前記判定処理部が、ベッド上の人の位置の判定結果を、判定時刻と共に所定の記録手段に記録して蓄積し、人の行動パターン情報とするものである。
このように本発明によれば、判定処理部がセンサ部からの信号と位置情報とを照合して、ベッド上の人の位置を判定した結果を、行動パターン情報として継続的に記録し、ベッド上における人の時間経過に伴う位置変化を把握することにより、ベッド上での人の行動、すなわち、人の睡眠時の挙動や離床に至るまでの一連の行動をデータとして得られることとなり、徘徊につながる離床やその予兆となる行動を寝返り等の問題のない行動と確実に区別して捉えることができ、離床につながる状況を適切に認識して、離床予測の精度を向上させられると共に、問題なく寝ている状況でも寝返りの回数等睡眠中の行動を把握して、人の睡眠状態の詳細な解析も可能となり、睡眠の質の向上に繋げられる。
また、本発明に係るベッド離床検知システムは必要に応じて、ベッド上に加えられた荷重の大きさに応じてセンサ部からの信号に生じる差異を、あらかじめ荷重と関連付けた荷重情報として所定の記録手段に記録し、前記判定処理部が、センサ部からの信号を前記荷重情報と照合して、ベッド上の人の体重を判定するものである。
このように本発明によれば、あらかじめベッド上での荷重の変化と各センサ部からの信号変化を関連付けて荷重情報とし、実際のベッド使用状態でこの荷重情報と各センサ部からの信号とを随時照合して、判定処理部が信号に対応する荷重の大きさをベッド上の人の体重として判定して、ベッド上における人の体重を識別できることにより、ベッド上の人の体重を必要に応じて測定して人の健康管理に活用できる他、継続して体重を取得していけば、ベッド上における人の体重変化状態を把握することができ、急激な荷重増加や減少が生じた際には、ベッド上の人以外に荷物や他の人、小動物がベッド上に載ったりベッドから離れたりしたものと判断でき、信号変化を誤ってベッド上の人の離床に係る行動と判定することを防止して、離床状態の判定をより高精度に行える。
また、本発明に係るベッド離床検知システムは必要に応じて、前記センサ部が、ベッド上に人が存在する状態での前記第一のフレームの撓み量より1/8波長がわずかに大きくなるマイクロ波帯域の正弦波の電磁波を送信し、反射面で反射した反射波を受信して、センサ部と反射面との間隔変化に伴って変化する反射波の位相に応じて振幅の変化する信号を出力するものとされてなり、前記センサ部の取付け過程で、センサ部と反射面との距離を変化させる際に、センサ部からの信号振幅がほぼ0となった状態を報知するセンサ部設置支援手段を備えるものである。
このように本発明によれば、センサ部が正弦波の電磁波を送信して反射面で反射した反射波を受信する中で、電磁波の1/8波長より小さい範囲でのセンサ部と反射面との間隔変化が生じると、センサ部から反射面を経て再びセンサ部に達する電磁波の行程が電磁波の1/4波長より小さい範囲で変化するのに対応して、受信される反射波の位相が特定可能な90°以内の範囲でずれることを用いて、第一のフレームの撓み量より1/8波長がわずかに大きい電磁波を送信し、且つ反射波のずれた位相に対応して信号の振幅を変化させて出力するセンサ部を採用すると共に、このセンサ部で受信する反射波の信号振幅がほぼ0となった状態を、センサ部設置支援手段によりセンサ部の取付位置調整過程で認識可能とすることにより、センサ部からの信号の振幅変化は、反射波の位相のずれをもたらすセンサ部と反射面との間隔の変化量を求めるのに使用でき、ベッドに人が載っていない状態における反射面に対してのセンサ部の位置を、センサ部設置支援手段の報知に従ってセンサ部で受信する反射波の信号振幅がほぼ0となる位置に決定すると、この状態からセンサ部と反射面との間隔変化が生じた際に反射波の振幅がほぼ0から大きく変化することとなり、この振幅の変化からセンサ部と反射面との間隔変化、すなわち第一のフレームの撓み量変化を容易に検知でき、ベッド上の人の動きに伴う撓み量変化をセンサ部からの信号振幅の変化として確実に捉えられ、センサ部設置数が少なくてもその位置を最適化して、わずかな撓み量変化でも確実にセンサ部からの信号の変化として取得でき、離床をはじめとするベッド上の人の動きの検出精度を高められる。
また、本発明に係るベッド離床検知システムは必要に応じて、前記センサ部が、ベッド上に人が存在する状態での前記第一のフレームの撓み量より1/8波長がわずかに大きくなるマイクロ波帯域の正弦波の電磁波を送信し、反射面で反射した反射波を受信して、センサ部と反射面との間隔変化に伴って変化する反射波の位相に応じて振幅の変化する信号を出力するものとされてなり、送信波の位相が90°ずれている二つの前記センサ部の組合せを一又は複数組配設するものである。
このように本発明によれば、センサ部が正弦波の電磁波を送信して反射面で反射した反射波を受信する中で、電磁波の1/8波長より小さい範囲でのセンサ部と反射面との間隔変化が生じると、センサ部から反射面を経て再びセンサ部に達する電磁波の行程が電磁波の1/4波長より小さい範囲で変化するのに対応して、受信される反射波の位相が特定可能な90°以内の範囲でずれることを用いて、第一のフレームの撓み量より1/8波長がわずかに大きい電磁波を送信し、且つ反射波のずれた位相に対応して信号の振幅を変化させて出力するセンサ部を採用すると共に、送信波の位相を90°ずらした二つのセンサ部を一組とし、各センサ部で受信する反射波に基づき出力される信号振幅を、位相を90°ずらした分異ならせることにより、反射面に対しての各センサ部の位置を適宜決定して配設し、実際の使用時における反射面位置の相対変化に伴って、一方のセンサ部で受信する反射波の信号振幅が仮に最大値近くでほとんど変化しない状態であったとしても、位相をずらした他方のセンサ部では反射波の信号振幅の大きく変化する状態が得られることとなり、この振幅の変化からセンサ部と反射面との間隔変化、すなわち第一のフレームの撓み量変化を容易に検知でき、ベッド上の人の動きに伴う撓み量変化をセンサ部からの信号振幅の変化として確実に捉えられ、センサ部位置を適宜設定しても、いずれかのセンサ部で常に撓み量変化に応じたセンサ部からの信号の変化を取得でき、初期設定の手間をかけずに、離床をはじめとするベッド上の人の動きを高い精度で検出できる。
また、本発明に係るベッド離床検知システムは必要に応じて、前記センサ部が、前記第一のフレームの撓みやすさに応じて、電磁波の周波数を調整可能とされるものである。
このように本発明によれば、センサ部の送信する電磁波の1/8波長より小さい範囲でのセンサ部に対する反射面位置の相対変化が生じた場合のみ、センサ部で受信される反射波の位相が特定可能な90°以内の範囲でずれることを用いて、第一のフレームの撓み量が取り得る範囲の大小に応じて、センサ部の送信する電磁波の周波数を調整し、電磁波の1/8波長をフレームの撓みに伴うセンサ部と反射面との間隔変化量に適応したものとすることにより、ベッド上の人の動きによる第一のフレームの最大の撓み量より、電磁波の1/8波長がわずかに大きくなるよう調整すれば、実際のベッド使用時におけるセンサ部と反射面との間隔変化にちょうど対応した形で、センサ部から出力する信号の振幅が変化する状態を確実に得られ、判定処理部で信号の振幅を用いて正確な判定が行え、離床をはじめとするベッド上の人の動きを精度よく検出できる。
本発明の第1の実施形態に係るベッド離床検知システムのブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係るベッド離床検知システムを用いるベッドの平面図である。 本発明の第1の実施形態に係るベッド離床検知システムを用いるベッドの左側面図である。 本発明の第1の実施形態に係るベッド離床検知システムにおけるセンサ部の配置状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るベッド離床検知システムにおけるセンサ部からの信号の振幅変化状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るベッド離床検知システムにおけるセンサ部の床面配設状態説明図である。 図6におけるセンサ部の配置状態拡大図である。 本発明の第1の実施形態に係るベッド離床検知システムにおける他のセンサ部配置状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るベッド離床検知システムにおける二つのセンサ部配置状態説明図である。 本発明の第2の実施形態に係るベッド離床検知システムにおけるセンサ部からの信号とベッド上の人の体重との関係の説明図である。 本発明の第3の実施形態に係るベッド離床検知システムにおけるセンサ部からの信号の変化状態説明図である。 本発明の第4の実施形態に係るベッド離床検知システムのブロック図である。 本発明の第4の実施形態に係るベッド離床検知システムを用いるベッドの左側面図である。 本発明の第4の実施形態に係るベッド離床検知システムにおけるセンサ部の配置状態説明図である。 本発明の第4の実施形態に係るベッド離床検知システムにおける他のセンサ部取付状態説明図である。 本発明の第4の実施形態に係るベッド離床検知システムにおける別のセンサ部取付状態説明図である。 本発明の第5の実施形態に係るベッド離床検知システムのブロック図である。 本発明の第5の実施形態に係るベッド離床検知システムを用いるベッドの平面図である。 本発明の第5の実施形態に係るベッド離床検知システムにおけるベッド上の人が載る位置とセンサ部からの各信号との関係の説明図である。 本発明のベッド離床検知システムにおける各センサ部からの信号を測定した際のベッド上での人の行動状態説明図である。 本発明のベッド離床検知システムにおける右側センサ部及び左側センサ部からの信号の変化を示す各グラフである。 本発明のベッド離床検知システムにおける各センサ部からの信号を測定した際のベッド上での人の移動状態説明図である。 本発明のベッド離床検知システムにおける右側センサ部からの信号のベッド上での人の移動に伴う変化を示すグラフである。 本発明のベッド離床検知システムにおける左側センサ部からの信号のベッド上での人の移動に伴う変化を示すグラフである。
(本発明の第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係るベッド離床検知システムを前記図1ないし図5に基づいて説明する。
前記各図において本実施形態に係るベッド離床検知システム1は、ベッド80下部の台車フレーム81に配設されるセンサ部11と、このセンサ部11からの信号を入力されて、ベッド80上における人の存在状態と離床状態とを判別する判定処理部12と、この判定処理部12でベッドから人が離床した状態であると判定された場合に、所定の管理者に離床を通知する報知手段13と、センサ部11の取付け過程で、センサ部11からの信号の振幅がほぼ0となった状態を報知するセンサ部設置支援手段14とを備える構成である。
前記センサ部11は、ベッド80上方から見てベッド80の中央からずれた端部位置(図2参照)にあって、ベッド80上に人が存在することに伴って微小な撓みを生じる前記第一のフレームとしての昇降フレーム82に対し、ベッド80上に人が存在することに伴う絶対的位置変化が小さくほぼ静止状態を維持する前記第二のフレームとしての台車フレーム81に配設され、この台車フレーム81の上側に位置する昇降フレーム82に向けてマイクロ波帯域の電磁波を送信し、送信波としての電磁波が昇降フレーム82の下面である反射面82aで反射して戻った反射波を受信して、昇降フレーム82の撓みに伴う反射面82aとの間隔の変化に対応して変化する信号を出力する構成である。
このセンサ部11は、ベッド80上に人が存在する状態での昇降フレーム82の撓み量(数ミリ程度)より1/8波長がわずかに大きくなる電磁波(例えば周波数約10GHz、波長約3cm)を送信し、反射面82aで反射した反射波を受信して、センサ部11と反射面82aとの間隔変化に伴って変化する反射波の位相に応じて、振幅の変化する信号を出力するものである。
詳細には、このセンサ部11は、図1に示すように、昇降フレーム82に向けて電磁波を送信する送信アンテナ部11aと、この送信アンテナ部11aから送信される電磁波を発生させる発振部11bと、反射波を受信する受信アンテナ部11cと、発振部11bで発生したマイクロ波を送信波と参照波成分に分離するカプラー11dと、受信アンテナ部11cで受信した反射波とカプラー11dを経た参照波とから差周波数(中間周波数)の信号を得るミキサ部11eとを備える構成である。中間周波数の信号では、反射波と参照波との干渉(ホモダイン干渉)により、反射波の位相ずれ量に応じた振幅(位相ずれ量Δφに対し、振幅はcosΔφ又はsinΔφに比例した値となる)が生じることとなる。
センサ部11は、送信波の1/8波長より小さい範囲での反射面82aの移動に伴って反射波の位相がずれる中で、この位相ずれに対応して、出力される信号の振幅の大きさが変化するものであればよく、例えば送信される電磁波の1/8波長が昇降フレーム82の撓み量変化の範囲(数ミリレベル)に相当するマイクロ波帯域のドップラセンサ等をそのまま流用することができる。
なお、センサ部11から出力される中間周波数の信号の振幅は、送信波の位相やセンサ部11と反射面82aの間隔により、昇降フレーム82の撓みが大きくなるにつれて小さくなる場合と大きくなる場合とのいずれかとなる。
こうしたセンサ部11として、ドップラセンサのような干渉で位相変化を振幅変化に変換して出力するものを用いているが、これに限られるものではなく、直接変位(距離)を信号強度に変換できるものを用いてもよい。また、位相変化を信号の振幅の変化として出力するものに限らず、信号の周波数を変化させて出力するものとし、これに対応した判定処理部を用いる構成とすることもできる。
センサ部11は、ベッド下部にある台車フレーム81に取付けられる(図3参照)ことでベッド80上の人が誤って接触することもなく、また人目につきにくく人が故意に触ることも避けられ、人が原因となる破損等のトラブルを回避できることに加え、離床検出のための可動部分は存在せず、且つ検出に際しベッド80上の人に対し非接触状態を保つことから、長期にわたり離床検出性能を維持できる。
なお、各アンテナ部が上向きとなるセンサ部11の上面には、上方から水等の液体がかかっても各アンテナ部をはじめとするセンサ部11の動作に悪影響を与えないようにする、シート状やフィルム状等のカバーを配設する構成とすることもできる。こうしたカバーとしては、送受信される電磁波の減衰量が小さく、且つ疎水性の高いフッ素樹脂等のフィルム材を用いるのが好ましい。
前記判定処理部12は、センサ部11からの信号を入力され、この信号が所定の閾値を挟んで変化する状態(図5参照)から、ベッド上に人が存在する状態とベッドから人が離床した状態とを判別するものである。
詳細には、判定処理部12は、昇降フレーム82の撓みに伴うセンサ部11と反射面82aとの間隔の変化に対応して変化する信号の振幅を監視し、ベッド80上に人が存在する状態とベッド80から人が離床した状態とで大きく異なる振幅値に基づいて設定された閾値を用いて、この閾値を超える信号振幅の変化からベッド上の人の離床の有無を判定し、離床状態と判定した場合は報知手段13を作動させて、ベッドから離れた箇所の管理者等に離床状態を通知可能とする仕組みである。
この判定処理部12では、ベッド80上に人が存在する状態での昇降フレーム82の撓み量が、人の体重の差異に伴って変化するのに対応させて、センサ部11から入力される信号について、ベッド80に対する人の存在状態と離床状態を判別するための閾値を、ベッド80上の人の体重に合せて調整している。例えば、体重が重く、ベッド上に人が存在する状態での昇降フレーム82の撓みが大きい場合には、閾値も離床状態における信号の振幅値との差が大きくなるようにし、逆に体重が軽く、存在状態での昇降フレーム82の撓みが小さい場合には、閾値も離床状態における信号の振幅値との差が小さくなるようにして、ベッド80上の人に合った離床状態の検出感度を得ている。これにより、ベッド80を利用する人が変っても、閾値の調整を経て高精度な離床状態の判定が行え、ベッド利用者の変化の前後で体重が異なることに基づく誤った離床検出を防止できる。
この判定処理部12は、そのハードウェア構成として、CPUやメモリ、入出力インターフェース等を備えるコンピュータとなっており、メモリ等に格納されるプログラムにより、コンピュータを判定処理部12として動作させる仕組みである。この判定処理部12をなすコンピュータは、CPUやメモリ、ROM等を一体的に形成されたマイクロコンピュータとしてもかまわない。
なお、センサ部11からの電磁波を反射させる反射面82aの位置における昇降フレーム82の撓みは、ベッド80上における人の存在状態と離床状態とで大きく異なり、これに基づいてセンサ部11からの信号を変化させる仕組みであるが、センサ部11がベッド80の中央からずれた位置に配設される関係で、反射面82aの位置における昇降フレーム82の撓みは、ベッド80上で人が載った位置を変えてもわずかに変化し、これに伴ってセンサ部11からの信号にも変化が生じることとなる。この信号変化を判定処理部12で監視すれば、ベッド上で人が動いて左右や頭・足方向などへ位置を変えた状態も捉えることができるなど、離床検出以外への応用に繋げられる。
前記報知手段13は、判定処理部12での離床状態の判定を受けて、ベッドからの人の離床状態をベッドから離れた箇所の管理者等に報知するものであり、光や画像表示、警報音、音声等を出力して報知対象者の視覚や聴覚等に訴えて状態変化の通知を行う公知の装置であり、詳細な説明を省略する。
前記センサ部設置支援手段14は、センサ部11の取付け過程で、センサ部11と昇降フレーム82の反射面82aとの間隔を変化させる際に、センサ部11からの信号の振幅がほぼ0となった状態を報知するものである。
センサ部11の台車フレーム81への取付けの際には、センサ部11と昇降フレーム82の反射面82aとの間隔が重要となり、まずセンサ部11に反射波が適切に到来可能な間隔が設定される。例えば、ベッド上に人が存在する状態での昇降フレーム82の撓み量が数ミリで、センサ部11からの送信波の周波数が約10GHzの場合、対向配置されるセンサ部11と反射面82aの間隔は約2.5cmとされる。この大まかな間隔の設定後、センサ部11の取付位置はさらに送信波や反射波の進行方向へ微調整されることとなる。これは、センサ部11からの信号の振幅が最大値付近となった状態(反射波と参照波との位相のずれがほぼ0の状態)が初期値になると、昇降フレーム82の撓みに伴うセンサ部11と反射面82aとの間隔変化により反射波の位相が変化しても、これに基づく振幅変化が極わずかなものにとどまり、振幅変化がセンサ部11と反射面82aとの間隔変化に正確に対応したものとならないことによる。
このセンサ部設置支援手段14を作動させながら、ベッド80に人が載っていない状態とした上で、センサ部11と反射面82aとの間隔を細かく調整し、センサ部設置支援手段14がセンサ部11からの信号振幅のほぼ0となった状態(反射波と参照波との位相のずれがほぼ90°の状態)を報知したら、それに従ってセンサ部11の位置を固定する。
こうしてセンサ部11の位置を、センサ部設置支援手段14の報知に従って、センサ部11からの信号振幅がほぼ0となる位置に固定することで、この状態からのセンサ部11と反射面82aとの間隔変化により反射波の位相が変化すると、信号振幅がほぼ0から大きく変化し、この振幅の変化からセンサ部11と反射面82aとの間隔変化を容易且つ正確に検知でき、ベッド80上の人の動きに伴う撓み量変化をセンサ部11からの信号振幅の変化として確実に捉えられる。
このようにセンサ部設置支援手段14でセンサ部11の位置を最適化することで、センサ部の数が少なくてもわずかな撓み量変化でも確実にセンサ部からの信号の変化として取得でき、ベッド上の人の動きの検出精度を確保できる。
なお、昇降フレーム82は台車フレーム81に対し、介護の際等は上昇させるなど上下方向の位置を昇降調整されるが、離床の検出を行う際は人がベッド80で睡眠するのに対応させて昇降フレーム82を台車フレーム81に対し最も下げた位置とすることから、センサ部設置支援手段14を利用したセンサ部11の取付位置の設定は、この昇降フレーム82を最も下げた位置で行えば、本システムで離床を適切に検出できる位置が得られる。
次に、本実施形態に係るベッド離床検知システムの動作について説明する。前提として、センサ部11は、ベッド80に人が載っていない状態でセンサ部設置支援手段14を使用して、センサ部11と反射面82aの間隔をセンサ部11からの信号の振幅がほぼ0となるようにして台車フレーム81に取付けられているものとする。
システムが起動すると、センサ部11が、発振部11bで発生させたマイクロ波帯域の連続する正弦波である電磁波を送信アンテナ部11aから昇降フレーム82の反射面に対し送信すると共に、この送信波が反射面82aで反射した反射波を受信アンテナ部11cで受信する。
ベッド80上に介護対象者等の人が載り、寝た姿勢をとると、人の重みにより昇降フレーム82が撓み、ほとんど動かない台車フレーム81に取付けられたセンサ部11に対し、昇降フレーム82の反射面82aが位置変化してセンサ部11と反射面82aとの間隔が狭く変化する。昇降フレーム82の撓みが電磁波の1/8波長より小さい範囲に収るように電磁波の周波数は設定されているので、この電磁波の1/8波長より小さい範囲でのセンサ部11と反射面82aの間隔変化により、センサ部11から反射面82aに至り再びセンサ部11に達する電磁波の行程は1/4波長より小さい範囲で変化し、受信される反射波の位相が特定可能な範囲(90°以内)でずれる。
センサ部11では、受信アンテナ部11cで受信した反射波と、発振部11bで発生しカプラー11dを経た、送信波と同じマイクロ波(参照波)とから、ミキサ部11eで中間周波数の信号が得られる。ここで得られた信号は、反射波と参照波との干渉により、反射波の位相のずれに応じて振幅の変化する信号となっており、信号の振幅変化はセンサ部11と反射面82aの間隔変化をあらわすものとなる。こうして得られた振幅の変化する信号が判定処理部12へ出力される。
判定処理部12では、センサ部11から入力された信号の振幅が、閾値を超えて人の存在状態と見なせる範囲にあることから、ベッド上に人が存在する状態と判定し、そのままセンサ部11からの信号の監視を継続する。
なお、昇降フレーム82の撓みを電磁波の反射波により検出しているので、ベッド80の上部の背上げ部83や脚上げ部84(図3参照)を動作させても、センサ部11の動作に影響はない。
その後、ベッド80上に寝ていた人がベッド80を離れると、人の重みが加わらなくなることで昇降フレーム82の撓みが減少し、昇降フレーム82に対しほとんど動かない台車フレーム81に取付けられたセンサ部11に対し、昇降フレーム82の反射面82aが位置変化してセンサ部11と反射面82aとの間隔が広く変化する。この場合も、センサ部11と反射面82aの間隔の変化は電磁波の波長より小さい範囲にとどまっており、センサ部11で受信される反射波の位相はずれ量を特定可能な範囲(90°以内)でずれる。センサ部11では、上記同様に反射波と参照波から中間周波数の振幅の変化する信号が得られ、これが判定処理部12へ出力される。
判定処理部12では、センサ部11から入力された信号の振幅が、人の存在状態と見なせる範囲から閾値を超えて人の離床状態と見なせる範囲に変化することを受けて、ベッド80から人が離床した状態と判定し、報知手段13を作動させる。こうして、報知手段13が、ベッド80からの人の離床状態をベッド80から離れた箇所の管理者等に光や警報音等で通知することで、管理者等は人の離床状態を認識して何らかの対応が可能となる。
このように、本実施形態に係るベッド離床検知システムは、ベッド80上での人の存在に伴い撓みの変化が生じるベッドの昇降フレーム82に向けて、この昇降フレーム82に対して静止していると見なせる台車フレーム81に配設したセンサ部11から電磁波を送信し、昇降フレーム82で反射した反射波を同じセンサ部11で受信すると、このセンサ部11からの信号を入力される判定処理部12が、昇降フレーム82の撓みによるセンサ部11と反射面82aとの間隔変化に応じて変わる信号の、閾値を超える変化からベッド80上の人の離床の有無を判定し、ベッド80から離れた箇所の管理者等に離床状態を通知可能となることから、ベッド80上の人に対し非接触で離床を検出でき、また離床検出のために荷重を受けて動くような可動部分も存在せず、検出機構のトラブルや劣化が生じにくい上、ベッド80下部にある台車フレーム81にセンサ部11が取付けられることでベッド80上の人が誤って接触することもなく、また人目につきにくく人が故意に触ることも避けられ、人が原因となる破損等のトラブルも回避でき、長期にわたり離床検出性能を維持できる。
なお、前記実施形態に係るベッド離床検知システムにおいては、センサ部11から送信する電磁波を、ベッド上に人が存在する状態での昇降フレーム82の数ミリ程度の撓みに合せたマイクロ波帯域として用いる構成としているが、これに限らず、センサ部と反射面との間隔変化をもたらすベッドのフレームの撓みやすさに応じて、電磁波の周波数を調整する構成とすることもでき、例えば、ベッド上に人が存在する状態でのフレームの撓みが極めて小さくしか生じない場合には、センサ部と反射面との間隔変化も小さくなるのに合せて、送信する電磁波の周波数を高め、電磁波の1/8波長より小さい範囲でセンサ部と反射面の間隔変化が生じるようにすることで、前記実施形態同様に適切に離床状態の検出が行える。
また、前記実施形態に係るベッド離床検知システムにおいては、センサ部11を、送信した電磁波を反射させる対象である昇降フレーム82と同じベッドの台車フレーム81に取付ける構成としているが、これに限らず、図6、図7に示すように、センサ部15をベッド外の構造物、例えばベッド下方の床面90に配設する構成とすることもでき、台車フレーム81よりもベッド80上の人の動きによる影響が小さく、常に静止状態と見なせる床面90に取付けることで、昇降フレーム82の撓みを確実にセンサ部15と反射面82aとの間隔変化に反映させて離床状態の検出精度を高められる。さらに、前記同様に床面90にセンサ部を取付ける場合で、昇降フレーム82ではなく、昇降フレーム82に比べて人の動きに伴う撓みが極めて小さいものの、わずかながら撓みを生じる台車フレーム81に向けて電磁波を送信して反射波を得る構成(図8参照)とすることもでき、この場合、センサ部16と台車フレーム81の反射面81aとの間隔変化が小さくなるのに合せて、送信する電磁波の周波数を高め、電磁波の1/8波長よりわずかに小さい範囲でセンサ部16と反射面81aの間隔変化が生じるようにするのが好ましい。
また、前記実施形態に係るベッド離床検知システムにおいて、センサ部11は送信した電磁波を昇降フレーム82で反射させ、反射波を受信するものとしているが、これに限らず、センサ部と反射面との間隔変化に対応して、出力する信号を変化させるものであれば、電磁波の代りに超音波を送受信するセンサ部を用いる構成とすることもできる。
また、前記実施形態に係るベッド離床検知システムにおいては、センサ部11の台車フレーム81への取付に際し、センサ部設置支援手段14を用いて昇降フレーム82に対するセンサ部11の位置を厳密に設定する構成としているが、これに限らず、図9に示すように、位相ずれに対応して信号の振幅を変化させて出力するセンサ部17、18を、送信波の位相を90°ずらした二つを一組として、ベッド80上に人が存在する状態でのフレームの撓みによる反射波の位相ずれがほぼ同様となるような箇所にそれぞれ配設し、各センサ部17、18で受信する反射波に基づき出力される信号振幅を、位相を90°ずらした分異ならせる構成とすることもでき、実際の使用時における反射面位置の相対変化に伴って、一方のセンサ部17からの信号振幅が仮に最大値近くでほとんど変化しない状態であったとしても、位相を90°ずらした他方のセンサ部18では信号振幅の大きく変化する状態が得られることとなり、この振幅の変化からセンサ部18と反射面82aとの間隔変化、すなわちフレームの撓み量変化を容易に検知でき、ベッド上の人の動きに伴う撓み量変化をセンサ部17、18からの信号振幅の変化として確実に捉えられ、各センサ部17、18の位置を適宜設定しても、いずれかのセンサ部で常に撓み量変化に応じたセンサ部からの信号の変化を取得でき、初期設定の手間をかけずに、離床をはじめとするベッド上の人の動きを高い精度で検出できる。
また、前記実施形態に係るベッド離床検知システムにおいて、判定処理部12では、ベッド上での人の存在する状態と離床状態とを判別するのみとしているが、これに限らず、判定処理部が、ベッド上における人の存在状態と離床状態の判別結果を、時間経過と共に所定の記録手段に記録して蓄積し、ベッド上の人の離床パターン情報として取扱う構成とすることもでき、離床パターン情報の解析で、人が平常状態で行うパターン化された離床行動、すなわち、ほぼ一定の時刻や時間間隔で行われる問題のない離床行動を把握でき、これと徘徊等の突発的な離床行動とを区別して取扱えることとなり、センサ部からの信号変化をこうした離床パターン情報も参照して評価するようにすれば、人の離床行動のうち徘徊につながる危険性の高いものに対して十分な対応が可能になると共に、徘徊に該当しない行動を適切に識別して管理者の管理負担を軽減できる。
(本発明の第2の実施形態)
前記第1の実施形態において、判定処理部12は、センサ部11から入力された信号の閾値を挟んだ変化から、ベッド上の人の存在状態と離床状態とを判別するにあたって、昇降フレーム82の撓み量がベッド80上の人の体重の差異に伴って変化する点に対し、前記閾値をベッド80上の人の体重に合せて調整する処理以外は特に対応することはないが、この昇降フレーム82の撓み量が人の体重の差異に伴って変化し、これに合せてセンサ部11からの信号振幅もまた変化することを利用して、人の体重の差異、すなわちベッド80上に加えられる荷重の大きさと、センサ部11からの信号振幅の大きさとの関係(図10参照)をあらかじめ取得して所定の記録手段に格納し、人がベッド80上に寝た状態で、判定処理部12が各センサ部11からの信号振幅に対応する荷重の大きさを読出し、ベッド80上の人の体重情報として出力し、液晶ディスプレイ等の表示手段に表示させるようにすることもできる。
これにより、ベッド80上における人の体重を容易に測定できることから、ベッド80上の人の体重を必要に応じて測定し、また定期的に体重測定を繰返してベッド80の人の体重変化状態を取得して、それぞれ健康管理に活用できる他、ベッド80上の人の体重をデータとして判定処理部12で把握することができ、ベッド80上の人以外に荷物や他の人、小動物がベッド80上に載ったりベッド80から離れたりすることで、急激な荷重増加や減少が生じた際には、判定処理部12がこうした体重に相当しない荷重変化状態をベッド80上の人の離床とは異なるものとして適切に判別でき、センサ部11からの信号の変化を誤ってベッド80上の人の離床状態と判定することを防止して、離床状態の判定をより高精度に行える。
(本発明の第3の実施形態)
前記第1の実施形態では、判定処理部12はセンサ部11からの信号を監視し、閾値を超える信号振幅の変化から、ベッド上の人の存在状態と離床状態を判別するのみとなっていたが、ベッド80上に人が存在することに伴う昇降フレーム82の撓みは、ベッド80上の人が動いてベッド上での位置を変える、すなわちベッドへの荷重の加わる位置が変ることによっても変化し、この昇降フレーム82の撓みの変化に対応してセンサ部11は変化する信号を出力する。
このため、このセンサ部11からの信号を入力される判定処理部12で、この信号を継続的に監視し、閾値を超える信号振幅の変化からベッド上の人の離床の有無を判定するのと並行して、信号の経時変化を人の動き情報として所定時間(例えば、1日)単位で検証し、人はベッドに寝た姿勢でも正常な活動状態であれば何らかの動きを生じることに基づいて、信号に所定時間変化がない場合(図11参照)には、判定処理部12がベッド上の人に動きの見られない異常状態と判定し、報知手段13を作動させるようにすることもできる。
この場合、離床の際と同様に、報知手段13が、ベッド80上の人の異常状態をベッド80から離れた箇所の管理者に光や警報音等で通知することで、管理者はベッド80上の人が体調の異常等により動かなくなった状態を確実に知って、早期に何らかの対応をとることができ、人が全く動かない異常状態のまま誰にも知られずベッド上に放置される事態を防止できる。
(本発明の第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態に係るベッド離床検知システムを前記図12ないし図14に基づいて説明する。
前記各図において本実施形態に係るベッド離床検知システム2は、前記第1の実施形態同様、センサ部21と、判定処理部22と、報知手段23と、センサ部設置支援手段24とを備える一方、異なる点として、センサ部21が撓みを生じる昇降フレーム82に配設され、台車フレーム81に向けて送信した送信波が台車フレーム81における反射面81bで反射して戻った反射波を受信して、昇降フレーム82の撓みに伴うセンサ部21と反射面81bとの間隔変化に対応して変化する信号を判定処理部22へ出力する構成を有するものである。
なお、ベッド離床検知システム2におけるセンサ部21の配設箇所に係る点以外の各部の構成は、前記第1の実施形態と同様のものであり、説明を省略する。
前記センサ部21は、ベッド80上方から見てベッド80の中央からずれた端部位置にあって、ベッド80上に人が存在することに伴って微小な撓みを生じる前記第一のフレームとしての昇降フレーム82に配設され、昇降フレーム82に対しほぼ静止状態を維持する前記第二のフレームとしての台車フレーム81に向けてマイクロ波帯域の電磁波を送信し、送信波としての電磁波が台車フレーム81の上面である反射面81bで反射して戻った反射波を受信して、昇降フレーム82の撓みに伴う反射面81bとの間隔の変化に対応して変化する信号を出力する構成である。センサ部21が昇降フレーム82に配設される関係上、センサ部21は下向きとされ、下方の台車フレーム81に対し電磁波を送受信することとなる(図14参照)。
このセンサ部21の昇降フレーム82への取付けは、前記第1の実施形態と同様の手順となり、センサ部21と台車フレーム81の反射面81bとの間隔を大まかに設定した後、センサ部設置支援手段24を作動させながら、ベッド80に人が載っていない状態とした上で、センサ部21と反射面81bとの間隔を細かく調整し、センサ部設置支援手段24がセンサ部21からの信号振幅のほぼ0となった状態を報知したら、それに従ってセンサ部21の昇降フレーム82における位置を固定することとなる。
センサ部21が、ベッド80下部にある昇降フレーム82に取付けられる(図13参照)ことで、前記第1の実施形態同様、ベッド80上の人が誤って接触することもなく、また人目につきにくく人が故意に触ることも避けられ、人が原因となる破損等のトラブルを回避できることに加え、離床検出のための可動部分は存在せず、且つ検出に際しベッド上の人に対し非接触状態を保持することから、長期にわたり離床検出性能を維持できる。
次に、本実施形態に係るベッド離床検知システムの動作について説明する。前提として、センサ部21は、ベッド80に人が載っていない状態でセンサ部設置支援手段24を使用して、センサ部21と反射面81bの間隔をセンサ部21からの信号の振幅がほぼ0となるようにして昇降フレーム82に取付けられているものとする。
システムが起動すると、センサ部21が、発振部21bで発生させたマイクロ波帯域の連続する正弦波である電磁波を送信アンテナ部21aから台車フレーム81の反射面に対し送信すると共に、この送信波が反射面で反射した反射波を受信アンテナ部21cで受信する。
ベッド80上に介護対象者等の人が載り、寝た姿勢をとると、人の重みにより昇降フレーム82が撓み、これに取付けられたセンサ部21が下降し、このセンサ部21に対し、ほとんど動かない台車フレーム81の反射面81bが相対位置変化して、センサ部21と反射面81bとの間隔が狭く変化する。昇降フレーム82の撓みが電磁波の1/8波長より小さい範囲に収るように電磁波の周波数は設定されているので、センサ部21と反射面81bの間隔の変化は電磁波の1/8波長より小さい範囲にとどまり、センサ部21で受信される反射波の位相は、ずれ量を特定可能な範囲(90°以内)でずれる。
センサ部21では、前記第1の実施形態同様、反射波とカプラー21dを経た参照波からミキサ部21eで中間周波数の振幅の変化する信号が得られ、これが判定処理部22へ出力される。
判定処理部22では、センサ部21から入力された信号の振幅が、閾値を超えて人の存在状態と見なせる範囲にあることから、ベッド上に人が存在する状態と判定し、そのままセンサ部21からの信号の監視を継続する。
その後、ベッド80上に寝ていた人がベッド80を離れると、人の重みが加わらなくなることで昇降フレーム82の撓みが減少して、センサ部21が上昇し、昇降フレーム82に取付けられたセンサ部21に対し、ほとんど動かない台車フレーム81の反射面81bが相対位置変化することとなり、センサ部21と反射面との間隔が広く変化する。この場合も、センサ部21と反射面81bの間隔の変化は電磁波の1/8波長より小さい範囲にとどまっており、センサ部21で受信される反射波の位相はずれ量を特定可能な範囲(90°以内)でずれる。センサ部21では、上記同様に反射波と参照波から中間周波数の振幅の変化する信号が得られ、これが判定処理部22へ出力される。
判定処理部22では、センサ部21から入力された信号の振幅が、人の存在状態と見なせる範囲から閾値を超えて人の離床状態と見なせる範囲に変化したことを受けて、ベッド80から人が離床した状態と判定し、報知手段23を作動させる。こうして、報知手段23が、ベッド80からの人の離床状態をベッド80から離れた箇所の管理者等に通知することで、管理者等は人の離床状態を認識して何らかの対応が可能となる。
このように、本実施形態に係るベッド離床検知システムは、ベッド上での人の存在に伴い撓みの変化が生じるベッド80の昇降フレーム82にセンサ部21を配設し、このセンサ部21から静止していると見なせる台車フレーム81に向けて所定の送信波を送信し、反射面81bで反射した反射波を同じセンサ部21で受信すると、このセンサ部21からの信号を入力される判定処理部22が、昇降フレーム82の撓みに伴って変化する信号の、所定の閾値を超えた変化からベッド80上の人の離床の有無を判定し、ベッド80から離れた箇所の管理者等に離床状態を通知可能となることにより、ベッド80上の人に対し非接触で離床を検出でき、また離床検出のために荷重を受けて動くような可動部分も存在せず、検出機構のトラブルや劣化が生じにくい上、ベッド80下部にある昇降フレーム82にセンサ部21が取付けられることでベッド上の人が誤って接触することもなく、また人目につきにくく人が故意に触ることも避けられ、人が原因となる破損等のトラブルも回避でき、長期にわたり離床検出性能を維持できる。
なお、前記実施形態に係るベッド離床検知システムにおいては、センサ部21をベッド80の昇降フレーム82に取付け、電磁波を送信し反射させる対象を下部の台車フレーム81にする構成としているが、これに限らず、図15に示すように、センサ部25から電磁波を送信し反射させる対象をベッド外の構造物、例えばベッド下方の床面90に設定する構成とすることもでき、台車フレーム81よりもベッド80上の人の動きによる影響が小さく、常に静止状態と見なせる床面90に電磁波を送信し、この床面90からの反射波を受信することで、昇降フレーム82の撓みを確実にセンサ部25と反射面との間隔変化に反映させて離床状態の検出精度を高められる。さらに、前記同様に床面90に向けて電磁波を送信して反射波を得る場合で、センサ部26を昇降フレーム82ではなく、昇降フレーム82に比べて人の動きに伴う撓みが極めて小さいものの、わずかながら撓みを生じる台車フレーム81に取付ける構成(図16参照)とすることもでき、この場合、台車フレーム81側のセンサ部26と床面90の反射面との間隔変化が小さくなるのに合せて、送信する電磁波の周波数を高め、電磁波の1/8波長よりわずかに小さい範囲でセンサ部26と反射面との間隔変化が生じるようにするのが好ましい。
(本発明の第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態に係るベッド離床検知システムを前記図17ないし図19に基づいて説明する。
前記各図において本実施形態に係るベッド離床検知システム3は、前記第1の実施形態同様、センサ部31、32と、判定処理部33と、報知手段34と、センサ部設置支援手段35とを備える一方、異なる点として、二つのセンサ部31、32が配設されると共に、人がベッド上の複数の位置に載った各状態で各センサ部31、32からの信号に生じる差異を各位置と関連付けた位置情報としてあらかじめ記録する記録手段36を備え、判定処理部33が、各センサ部31、32からの信号を位置情報と照合して、人がベッド上のどの位置にいるかを判定し、且つこの位置の判定結果を、時間経過と共に記録手段36に記録して蓄積し、ベッド上の人の行動パターン情報として取扱う構成を有するものである。
なお、ベッド離床検知システム3における判定処理部33の処理内容に係る点や記録手段36以外の各部の構成は、前記第1の実施形態と同様のものであり、説明を省略する。
前記二つのセンサ部31、32は、ベッド80における前記第一のフレームとしての昇降フレーム82に対し、ほぼ静止状態を維持する前記第二のフレームとしての台車フレーム81に、ベッド上方から見た位置をそれぞれ異ならせてベッド端部寄りに配設され、各センサ部31、32ごとに異なる昇降フレーム82の所定箇所に向けてマイクロ波帯域の電磁波をそれぞれ送信し、電磁波が昇降フレーム82の各反射面である前記所定箇所で反射して戻った反射波を受信して、昇降フレーム82の撓みに伴う反射面との間隔の変化に対応して変化する信号をそれぞれ出力する構成である。ベッド80の上方から見て左側となる位置にセンサ部31が、右側となる位置にセンサ部32がそれぞれ配設され、いずれのセンサ部もベッド80に寝た人の頭部寄りに位置することとなる(図18参照)。各センサ部31、32の詳細な構成や動作は前記第1の実施形態と同様であり、詳細な説明を省略する。
前記判定処理部33は、各センサ部31、32からの信号を入力され、これらの信号が所定の閾値を挟んで変化する状態から、ベッド上に人が存在する状態とベッドから人が離床した状態とを判別すると共に、あらかじめ記録手段36にデータベース化された位置情報と各センサ部31、32から入力された各信号とを照合して、人がベッド上のどの位置にいるかを判定し、さらにこの人の位置の判定結果を、時間経過と共に記録手段36に記録していくものである。なお、判定処理部33におけるセンサ部31、32からの信号に基づくベッド上の人の離床状態の判定に係る処理は、前記第1の実施形態の場合と同様である。
ベッド上で人の位置が変化すると、人からの荷重が加わる位置と昇降フレーム82における電磁波を受ける反射面との位置関係も変ることから、センサ部31、32と反射面との間隔も変化し、センサ部31、32からの信号の振幅も変化する。この信号の振幅は、ベッド上方から見た人の位置がセンサ部31、32に近いほど、離床状態における振幅値との差異が大きくなる傾向を示す。
各センサ部31、32からの信号は、各センサ部がベッド上方から見て異なる位置(センサ部31は左側、センサ部32は右側)に配設されていることで、離床状態以外ではほぼ異なった振幅を示すことから、ベッド上の所定位置に人が存在する状態での二つのセンサ部31、32からの各信号振幅の組合せは、ベッド上での各位置ごとにそれぞれ異なったものとなることが見込め(図19参照)、この二つのセンサ部31、32からの各信号振幅の組合せをそれが唯一生じるベッド上の位置と関連付けて位置情報として記録し、あらかじめデータベースとしておけば、ベッドを使用している状況で、二つのセンサ部31、32からの各信号振幅の組合せに合致する位置情報から、ベッド上の人の位置を識別できることとなる。
この仕組みを用いて、判定処理部33は、各センサ部31、32からの信号を記録手段36の位置情報と照合し、人がベッド上のどの位置にいるかを判定することができる。
また、判定処理部33は、ベッド上の人の位置の判定結果を、その判定された時間(時刻)と合せて記録手段36に人の行動パターン情報として記録、蓄積する。この行動パターン情報は、ベッド上における人の位置の時間経過に伴う変化を示すもので、寝返り等の睡眠時の行動が反映されており、この情報の中からパターン化された同様の行動部分が把握できれば、それを正常な睡眠状態と判定する目安にすることができ、睡眠状態の詳細な解析が行える。
さらに、ベッド上の人が実際に離床する場合における、人がベッド端部位置に載っている離床直前の状態におけるセンサ部31、32からの信号を、この離床直前の状態と関連付けた行動情報としてあらかじめ記録手段36に記録してデータベースとし、これも判定処理部33で用いるようにしている。判定処理部33は、センサ部31、32からの信号を位置情報に加えて行動情報とも照合し、仮にベッド上の人がベッド端部位置に載っている離床直前の状態に信号が合致している場合には、単にベッドの端部に人が位置していることを判定するだけでなく、ベッド上の人の離床が予想されるとも判定して、報知手段34を作動させ、ベッドから離れた箇所の管理者等に人が離床しようとしている状態を通知可能である。
前記記録手段36は、人がベッド上の複数の位置にそれぞれ載った各状態での各センサ部31、32からの信号振幅を、対応するベッド上の位置と関連付けた位置情報として、ベッドの使用に先立ってあらかじめ記録され、判定処理部33から参照される一種のデータベースを構築すると共に、判定処理部33によるベッド上の人の位置の判定結果を記録、蓄積するものである。また、記録手段36は、特にベッド上の人がベッド端部位置に載っている離床直前の状態での各センサ部31、32からの信号振幅を、この離床直前の状態と関連付けた行動情報として、ベッドの使用に先立ってあらかじめ記録され、前記位置情報同様に判定処理部33から参照される構成である。
この記録手段36は、判定処理部33をなすコンピュータのメモリや外部記憶装置であり、判定処理部33として動作するコンピュータにおいて情報を記録され、且つ記録された情報を読出される中で、前記位置情報や行動情報を参照可能に提供し、また、ベッド上の人の位置の判定結果を随時記録される。判定処理部33をなすコンピュータがマイクロコンピュータとされる場合、この記録手段36がその一部をなすようにしてもかまわない。
次に、本実施形態に係るベッド離床検知システムの動作について説明する。前提として、センサ部31、32は、ベッド80に人が載っていない状態でセンサ部設置支援手段35を使用して、各センサ部31、32と反射面の間隔をセンサ部31、32からの信号の振幅がほぼ0となるようにして昇降フレーム82に取付けられ、また、前記位置情報と行動情報がそれぞれ記録手段36に記録されてデータベース化されているものとする。
システムが起動すると、各センサ部31、32が、マイクロ波帯域の連続する正弦波である電磁波を昇降フレーム82の反射面に対し送信すると共に、この送信波が反射面で反射した反射波を受信する。
ベッド80上に介護対象者等の人が載り、寝た姿勢をとると、人の重みにより昇降フレーム82が撓み、ほとんど動かない台車フレーム81に取付けられたセンサ部31、32に対し、昇降フレーム82の反射面が位置変化してセンサ部31、32と反射面との間隔が狭く変化する。昇降フレーム82の撓みが電磁波の1/8波長より小さい範囲に収るように電磁波の周波数は設定されているので、センサ部31、32と反射面の間隔の変化は電磁波の1/8波長より小さい範囲にとどまり、センサ部31、32で受信される反射波の位相は、ずれ量を特定可能な範囲(90°以内)でずれる。センサ部31、32では、前記第1の実施形態同様、反射波と参照波から中間周波数の振幅の変化する信号が得られ、これが判定処理部33へ出力される。
判定処理部33では、センサ部31、32から入力された信号の振幅が、閾値を超えて人の存在状態と見なせる範囲にあることから、ベッド上に人が存在する状態と判定し、そのままセンサ部31、32からの信号の監視を継続する。
ベッド上での人の動きに伴い、人のベッド上での位置が変化すると、各センサ部31、32からの信号も変化するが、各センサ部31、32からの信号は異なった振幅を示すこととなり、判定処理部33では、二つのセンサ部31、32からの各信号振幅の組合せと、記録手段36に記録された位置情報とを照合し、信号に合致する位置情報から、ベッド上の人の位置を判定する。
加えて、判定処理部33では、二つのセンサ部31、32からの各信号振幅の組合せと、記録手段36に記録された行動情報とを照合し、各センサ部からの信号が離床直前の人のベッド端部位置に載っている状態を示すものに合致した場合には、判定処理部33は人のベッドからの離床が予想される状態と判定し、報知手段34を作動させる。こうして、報知手段34が、人の離床が予想される状態をベッド80から離れた箇所の管理者等に通知することで、管理者等は人の離床しようとしている状態を認識して、予防的な対応が可能となり、徘徊や転倒、転落の防止が図れる。
一方、ベッド80上の人の位置の判定結果は、その時間にベッド80上の特定箇所に人が位置していることを示す人の行動パターン情報として、判定処理部33により記録手段36に記録、蓄積される。この行動パターン情報が継続的に記録されていくことで、ベッド上における人の位置の時間経過に伴う変化、例えば、寝返り等の睡眠時の行動が把握できる。この行動パターン情報のうち、問題のない睡眠状態に対応して繰返しあらわれるものについては、睡眠をあらわす指標の情報として用い、判定処理部33で各センサ部31、32からの信号と照合して一致が見られる場合、睡眠中で離床が生じない状況が所定時間継続すると判定することができ、その間は離床がないと見なせ、離床に対する管理者等の管理負担を軽減できる。また、問題なく寝ている状況における寝返りの回数等、睡眠中の行動を把握して、人の睡眠状態の詳細な解析も可能となり、睡眠の質の向上に繋げられる。
ベッド80上の人がベッド80を離れる場合には、前記第1の実施形態同様、人の重みが加わらなくなる昇降フレーム82の撓みが減少し、各センサ部31、32に対し、昇降フレーム82の反射面が位置変化して各センサ部31、32と反射面との間隔が広く変化する。各センサ部31、32では、位相のずれた反射波の受信に伴って振幅の変化する信号が判定処理部33へ出力される。
判定処理部33では、各センサ部31、32から入力された信号の振幅が、閾値を超えて人の離床状態と見なせる範囲に変化したことを受けて、離床状態と判定し、報知手段34を作動させる。こうして、報知手段34が人の離床状態をベッド80から離れた箇所の管理者等に通知することで、管理者等は人の離床状態を認識して何らかの対応が可能となる。
さらに、このような離床に至った場合には、判定処理部33は、離床までに得られた行動パターン情報を解析して、離床の前に特徴的なベッド上での一連の行動、すなわち人のベッド上での特徴的な位置変化が確認できる場合は、これを新たに行動情報として記録し、以降の動作状態でこの特徴的な行動の情報と各センサ部31、32からの信号とを照合して、これらが合致する場合には離床が予想されると判定することで、より精度の高い適切な離床予測が行え、管理者等に的確な対応を促せることとなる。また、離床前の行動パターン情報を詳細に解析して判定処理部33での判定に利用することで、徘徊につながる離床やその予兆となる行動を寝返り等の問題のない行動と確実に区別して捉えることができ、離床につながる状況を適切に認識して、離床予測の精度を向上させられる。
このように、本実施形態に係るベッド離床検知システムにおいては、複数のセンサ部31、32をベッド80上方から見てそれぞれ異なる位置に複数配設して、ベッド80上における人の位置により各センサ部31、32からの信号がそれぞれ異なる変化を示すようにすると共に、あらかじめベッド上の複数の位置に人が載った各状態における各センサ部31、32からの信号を前記各状態と関連付けて位置情報とし、実際のベッド使用状態でこの位置情報と各センサ部31、32からの信号とを判定処理部33が随時照合して、一致する情報が存在する場合は、判定処理部33がこの一致する位置情報に該当するベッド上の位置に人が載っている状態であると判定して、ベッド上における人の位置を識別できることから、ベッドの中央に寝ている問題のない状態や、ベッドの中央以外の位置に人が載っている不自然な状態も検知でき、ベッド上の人の状況をベッドの側以外でも正しく認識してその状況に応じた迅速な対応を可能にする。
また、ベッド80上の人がベッドに寝ている状態と離床直前のベッド端部に載っている状態との、フレーム撓み量の相違に基づく各センサ部31、32からの信号の差異を前記各状態と関連付けて記録し、この記録された行動情報のうち、特に離床直前の状態を示すものに、各センサ部31、32からの信号が合致すると、判定処理部33が人の離床が予想される状態であると判定し、ベッド80から離れた箇所の管理者等にこうした状態を通知可能となることから、ベッド80上の人の状態変化が離床の前兆か否かを適切に判別して離床の予想が行え、離床を予想した時点で管理者等への通知を実行すれば、離床の前に何らかの対策が可能となり、より迅速な対応で離床に伴う転倒等の事故や徘徊を確実に防止できる。
なお、前記実施形態に係るベッド離床検知システムにおいては、二つのセンサ部31、32を配設し、離床直前の状態における各センサ部31、32からの信号に基づく行動情報を利用して、離床が予想されるか否かを判定して離床予測を行う構成としているが、これに限らず、一つのセンサ部を用い、人がベッドに寝ている状態と、実際に離床に至った場合における離床直前の人がベッド端部に載っている状態とで、センサ部からの信号に生じる差異を、前記実施形態同様に、あらかじめ各状態と関連付けた行動情報として記録手段に記録し、この行動情報とセンサ部からの信号を判定処理部で照合して、ベッド上の人の離床が予想されるか否かを判定する構成とすることもでき、より簡易なシステム構成ながら、前記実施形態同様、ベッド上の人の状態変化が離床の前兆か否かを適切に判別して離床予測が行え、離床を予測した時点でベッドから離れた管理者等への通知を実行すれば、離床の前に何らかの対策が可能となり、より迅速な対応で離床に伴う転倒等の事故や徘徊の防止が図れる。
また、前記第1ないし第5の各実施形態に係るベッド離床検知システムにおいては、判定処理部で離床状態又は離床が予想される状態を判定すると、報知手段を作動させて管理者等に通知し、離床への対応を促す構成としているが、これに限らず、ベッド近傍で人手を介さずに動作する離床抑止装置や、介護用ロボット等の自律動作する介護支援装置を用いる場合には、判定処理部の判定結果を各装置の制御部に直接送信して離床に対応する動作を行わせる構成とすることもでき、離床に対し迅速な対応を実現できる。
本発明のベッド離床検知システムで、実際にベッド上に人が存在する状態と離床状態におけるセンサ部からの信号の変化、及び、ベッド上の人の位置変化に伴うセンサ部からの信号の変化をそれぞれ測定し、こうした人の存在状態と離床状態の判定、並びにベッド上の人の位置の識別といった処理を、判定処理部でそれぞれ適切に行える程度に、センサ部での信号の変化が得られるか否かについて評価した。
はじめに、ベッド上に人が寝た状態と人がベッド側部に座った状態、ベッドから離れた離床状態のそれぞれについて、ベッドに設置したセンサ部からの信号の振幅を測定し、ベッド上に人が存在する状態と人がベッドから離床した状態、またベッド上での人の載った位置の差異で、信号に各状態や位置を識別可能となる変化が生じるかどうかを評価した。センサ部は二つ用い、ベッドの両側部にそれぞれ配設した(図20参照)。各センサ部の取付けは、前記第1の実施形態同様、ベッドの台車フレームに対して行い、電磁波を送信し反射させる反射面を昇降フレームに設定する。人がベッド上に存在する状態で昇降フレームは数mm程度撓むことから、センサ部から送信する電磁波の周波数は約10GHzとし、またセンサ部と昇降フレームの反射面との間隔は27mmとして、人のベッドからの離床状態で各センサ部からの信号の振幅がほぼ0となるようにしている。これら各センサ部から判定処理部に入力される信号を同時に測定する。
測定は、人がベッド中央に仰向けで寝た状態からベッドの左側(ベッド上方から見た向き;以下同様)に横向きになった状態に移行し、さらにベッドの右側に横向きになった状態となった後、いったんベッドを離れ、続いてベッド左側の端部に座った状態となってから、再度ベッドを離れるという一連の行動(図20参照)に合せて実行し、各センサ部からの信号の変化をそれぞれ取得した。得られた各センサ部からの信号振幅の時間経過に伴う変化のグラフを、図21に示す。グラフの縦軸の値は、信号の振幅[V]、横軸は経過した時間[s]である。
図21より、いずれのセンサからの信号も、人がベッド上に存在する状態と離床している状態とでは大きな差異が生じており、閾値を適切な値(例えば、−0.1V)に設定することで離床状態の判定が確実に行えることがわかる。また、人のベッド上の位置についても、ベッド右側のセンサ部では、人の移動した各位置ごとに信号振幅の異なる値が得られており(図21(A)参照)、信号からの人の位置識別の可能性を示している。ベッド左側のセンサ部では、中央に仰向けに寝た状態とベッド側部に座った状態との信号の差異がほとんど見られない(図21(B)参照)が、これら二つの状態での右側のセンサ部の信号はそれぞれ異なっている(図21(A)参照)ことから、二つのセンサ部の信号を組合わせて判定すれば、位置の違いをより確実に識別できることは明らかである。
次に、人が起き上がった状態でベッド上に載る位置を複数通り異ならせる場合について、ベッドに設置したセンサ部からの信号の振幅を測定し、位置に応じた信号の変化が生じているか評価した。センサ部は二つ用い、ベッドの頭部側寄りの両側部にそれぞれ配設した(図22参照)。各センサ部の取付等測定に係る条件は上記同様である。
測定の間、人はベッドから離れた離床状態からベッドの足側に載り、左、中、右とそれぞれ横方向に位置を変えてからベッド中央に移り、今度は右、中、左と逆向きに位置を変える。さらに、ベッドの頭部側に移り、横方向に左、中、右とそれぞれ位置を変えた後、ベッドから離れる(図22参照)。この一連の行動に合せて、各センサ部からの信号がどのように変化するかを測定した。各センサ部からの信号振幅の時間経過に伴う変化のグラフを、図23、図24に示す。グラフの縦軸の値は、信号の振幅[V]、横軸は経過した時間[s]である。
図23、図24より、いずれのセンサ部からの信号も、人がベッド上での位置を変えるとその位置ごとに異なる値を示しており、信号から人の位置の判別が可能であることがわかる。また、ベッド上の位置がセンサ部から離れるほど、ベッド上に存在する状態と離床状態との差が小さくなり、特にベッド左側のセンサ部では、離床状態とほとんど同じ値となっている位置(ベッド足側の右)が存在する(図24参照)ものの、この位置での右側のセンサ部の信号は離床状態とは異なる値を示している(図23参照)ことから、二つのセンサ部の信号を組合わせて判定すれば、ベッド上での位置の違い並びにベッド上での存在状態と離床状態とを明確に識別できることは明らかである。
以上から、センサ部をベッド中央から外れた位置に少なくとも一つ配設して用いれば、ベッド上に人が存在する状態とベッドから人が離床した状態とを判定して、離床状態の検出が行えることは明らかである。また、センサ部のベッドにおける配設位置を適切に設定すれば、センサ部が一つでもその信号からベッド上の人の位置をある程度識別でき、複数のセンサ部を用いれば離床状態と明確に区別しながらベッド上の人の位置をほぼ確実に識別できることも明らかである。
1、2、3 ベッド離床検知システム
11、15、16 センサ部
11a 送信アンテナ部
11b 発振部
11c 受信アンテナ部
11d カプラー
11e ミキサ部
12、22、33 判定処理部
13、23、34 報知手段
14、24、35 センサ部設置支援手段
17、18 センサ部
21、25、26 センサ部
31、32 センサ部
36 記録手段
80 ベッド
81 台車フレーム
81a、81b 反射面
82 昇降フレーム
82a 反射面
83 背上げ部
84 脚上げ部
90 床面

Claims (12)

  1. ベッド上方から見て少なくともベッドの中央からずれた位置にあって、ベッド上に人が存在することに伴って微小な撓みを生じるベッドの第一のフレームに対し、ほぼ静止状態を維持するベッドの第二のフレーム又はベッド外の構造物に配設され、前記第一のフレームに向けて送信した送信波が第一のフレームにおける反射面で反射して戻った反射波を受信して、前記第一のフレームの撓みに伴う反射面との間隔の変化に対応して変化する信号を出力するセンサ部と、
    当該センサ部からの信号を入力され、当該信号が所定の閾値を挟んで変化する状態から、ベッド上に人が存在する状態とベッドから人が離床した状態とをそれぞれ判定する判定処理部とを備えることを
    特徴とするベッド離床検知システム。
  2. ベッド上方から見て少なくともベッドの中央からずれた位置にあって、ベッド上に人が存在することに伴って微小な撓みを生じるベッドの第一のフレームに配設され、当該第一のフレームに対しほぼ静止状態を維持するベッドの第二のフレーム又はベッド外の構造物に向けて送信した送信波が第二のフレーム又はベッド外構造物における反射面で反射して戻った反射波を受信して、第一のフレームの撓みに伴う反射面との間隔の変化に対応して変化する信号を出力するセンサ部と、
    当該センサ部からの信号を入力され、当該信号が所定の閾値を挟んで変化する状態から、ベッド上に人が存在する状態とベッドから人が離床した状態とをそれぞれ判定する判定処理部とを備えることを
    特徴とするベッド離床検知システム。
  3. 前記請求項1又は2に記載のベッド離床検知システムにおいて、
    前記判定処理部が、前記存在状態と離床状態を判別するための閾値を、ベッド上の人の体重に合せて調整することを
    特徴とするベッド離床検知システム。
  4. 前記請求項1ないし3のいずれかに記載のベッド離床検知システムにおいて、
    前記判定処理部が、前記存在状態と離床状態の判定結果を、判定時刻と共に所定の記録手段に記録して蓄積し、ベッド上の人の離床パターン情報とすることを
    特徴とするベッド離床検知システム。
  5. 前記請求項1ないし4のいずれかに記載のベッド離床検知システムにおいて、
    人がベッドに寝ている状態と、実際に離床に至った場合における離床直前の人がベッド端部に載っている状態とで、前記センサ部からの信号に生じる差異を、あらかじめ各状態と関連付けた行動情報として所定の記録手段に記録し、
    前記判定処理部が、センサ部からの信号を前記行動情報と照合して、ベッド上の人が前記ベッド端部に載っている状態に信号が合致している場合には、ベッド上の人の離床が予想されると判定することを
    特徴とするベッド離床検知システム。
  6. 前記請求項1ないし5のいずれかに記載のベッド離床検知システムにおいて、
    前記判定処理部が、前記センサ部からの信号の経時変化を人の動き情報として所定時間単位で検証し、信号に所定時間変化がない場合をベッド上の人の異常状態と判定することを
    特徴とするベッド離床検知システム。
  7. 前記請求項1ないし6のいずれかに記載のベッド離床検知システムにおいて、
    前記センサ部が、ベッド上方から見た位置をそれぞれ異ならせて複数配設され、
    人がベッド上の複数の位置に載った各状態で各センサ部からの信号に生じる差異を、あらかじめ各位置と関連付けた位置情報として所定の記録手段に記録し、
    前記判定処理部が、各センサ部からの信号を前記位置情報と照合して、人がベッド上のどの位置にいるかを判定することを
    特徴とするベッド離床検知システム。
  8. 前記請求項7に記載のベッド離床検知システムにおいて、
    前記判定処理部が、ベッド上の人の位置の判定結果を、判定時刻と共に所定の記録手段に記録して蓄積し、人の行動パターン情報とすることを
    特徴とするベッド離床検知システム。
  9. 前記請求項1ないし6のいずれかに記載のベッド離床検知システムにおいて、
    ベッド上に加えられた荷重の大きさに応じてセンサ部からの信号に生じる差異を、あらかじめ荷重と関連付けた荷重情報として所定の記録手段に記録し、
    前記判定処理部が、センサ部からの信号を前記荷重情報と照合して、ベッド上の人の体重を判定することを
    特徴とするベッド離床検知システム。
  10. 前記請求項1ないし9のいずれかに記載のベッド離床検知システムにおいて、
    前記センサ部が、ベッド上に人が存在する状態での前記第一のフレームの撓み量より1/8波長がわずかに大きくなるマイクロ波帯域の正弦波の電磁波を送信し、反射面で反射した反射波を受信して、センサ部と反射面との間隔変化に伴って変化する反射波の位相に応じて振幅の変化する信号を出力するものとされてなり、
    前記センサ部の取付け過程で、センサ部と反射面との距離を変化させる際に、センサ部からの信号振幅がほぼ0となった状態を報知するセンサ部設置支援手段を備えることを
    特徴とするベッド離床検知システム。
  11. 前記請求項1ないし9のいずれかに記載のベッド離床検知システムにおいて、
    前記センサ部が、ベッド上に人が存在する状態での前記第一のフレームの撓み量より1/8波長がわずかに大きくなるマイクロ波帯域の正弦波の電磁波を送信し、反射面で反射した反射波を受信して、センサ部と反射面との間隔変化に伴って変化する反射波の位相に応じて振幅の変化する信号を出力するものとされてなり、
    送信波の位相が90°ずれている二つの前記センサ部の組合せを一又は複数組配設することを
    特徴とするベッド離床検知システム。
  12. 前記請求項10又は11に記載のベッド離床検知システムにおいて、
    前記センサ部が、前記第一のフレームの撓みやすさに応じて、電磁波の周波数を調整可能とされることを
    特徴とするベッド離床検知システム。
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