JP2011126339A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤの接地形状の適正化を図ることにより、操縦安定性、乗り心地性および耐偏摩耗性に優れ、且つ、転がり抵抗が低い空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】トレッド部から一対のサイドウォール部を介して一対のビード部にわたってトロイド状に延びる少なくとも1プライからなるカーカスと、カーカスのクラウン部外周側に配設され、コードがタイヤ赤道面を挟んで相互に交差する方向に傾斜して延びる2層の傾斜ベルト層を含む交差ベルトと、交差ベルトのタイヤ径方向外方に配設され、コードがタイヤ周方向に対し5°以下の角度で延びる周方向ベルト層とを備える空気入りタイヤであって、トレッド部のゴムの厚みが、タイヤ幅方向側方域よりタイヤ幅方向中央域で厚く、周方向ベルト層は、タイヤ幅方向側方域のタイヤ周方向張力が、タイヤ幅方向中央域のタイヤ周方向張力よりも小さいことを特徴とする空気入りタイヤである。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、特には、操縦安定性、乗り心地性および耐偏摩耗性に優れ、且つ、転がり抵抗が低い空気入りタイヤに関するものである。
近年、空気入りタイヤとしては、環境への配慮および経済性の観点から、転がり抵抗が低くて耐偏摩耗性が高い、低燃費で且つ低コストのタイヤが求められている。
そこで、操縦安定性や乗り心地性などを悪化させることなく耐偏摩耗性を改良した空気入りタイヤとして、カーカスのクラウン部のタイヤ半径方向外方に配置された少なくとも2層のコード層よりなる主ベルトと、主ベルトのタイヤ半径方向外方に配置されたトレッドとを備え、接地形状における矩形率が85%以下であり、トレッドの断面厚さを、トレッドの中央部で最も厚く、トレッド端でトレッド中央部の断面厚さの80%以下とした空気入りラジアルタイヤが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−100613号公報
しかし、上記従来の空気入りラジアルタイヤでは、トレッド部の中央域のゴム厚が厚いため、タイヤの接地圧がトレッド部の中央域で大きくなり、タイヤの接地形状Gが、図5に示すように中央域で長く、側方域で短い楕円形になってしまう。従って、この従来の空気入りラジアルタイヤには、タイヤ中央域とタイヤ側方域との間の径差により、耐偏摩耗性が低下すると共に転がり抵抗が増大してしまうという問題があった。
そのため、タイヤの接地形状の適正化を図ることにより、操縦安定性、乗り心地性および耐偏摩耗性に優れ、且つ、転がり抵抗が低い空気入りタイヤを開発することが求められていた。
この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の空気入りタイヤは、トレッド部から一対のサイドウォール部を介して一対のビード部にわたってトロイド状に延びる少なくとも1プライからなるカーカスと、前記カーカスのクラウン部外周側に配設され、コードがタイヤ赤道面を挟んで相互に交差する方向に傾斜して延びる2層の傾斜ベルト層を含む交差ベルトと、前記交差ベルトのタイヤ径方向外方に配設され、コードがタイヤ周方向に対し5°以下の角度で延びる周方向ベルト層とを備える空気入りタイヤであって、前記トレッド部のゴムの厚みが、タイヤ幅方向側方域よりタイヤ幅方向中央域で厚く、前記周方向ベルト層は、タイヤ幅方向側方域のタイヤ周方向張力が、タイヤ幅方向中央域のタイヤ周方向張力よりも小さいことを特徴とする。このように、トレッド部のゴムの厚みをタイヤ幅方向側方域よりタイヤ幅方向中央域で厚くすれば、良好な操縦安定性および乗り心地性を得ることができる。また、周方向ベルト層のタイヤ周方向張力をタイヤ幅方向側方域よりタイヤ幅方向中央域で大きくすれば、タイヤ幅方向中央域とタイヤ幅方向側方域との間の径差が減少し、タイヤの接地形状が均一な略四角形となるので、良好な耐偏摩耗性および低い転がり抵抗を達成することができる。
なお、本発明において、「コードがタイヤ周方向に対し5°以下の角度で延びる」には、複数本のコードをタイヤ周方向に平行に配列(ストリップ巻き)した場合と、コードをタイヤ周方向に対して0°超5°以下の傾斜角度で螺旋状に巻回した場合とが含まれる。また、本発明において、「タイヤ幅方向中央域」とは、タイヤ赤道面からタイヤ幅方向側方(接地端)に向かってそれぞれタイヤ接地幅の30%の領域(タイヤ赤道面を挟んでタイヤ接地幅の60%の領域)を指し、「タイヤ幅方向側方域」とは、それぞれタイヤ接地端からタイヤ赤道面に向かってタイヤ接地幅の20%の領域を指す。更に、「トレッド部のゴム厚み」とは、ディメンション測定器等を用いて測定した任意の3点の平均値を指し、「周方向ベルト層のタイヤ周方向張力」とは、FEM計算により求めた、内圧充填後に周方向ベルト層にかかる張力の計算値を指す。
因みに、「タイヤ接地幅」とは、タイヤを適用リムに装着し、所定の空気圧とし、静止した状態で平板に対し垂直に置き、所定の荷重を加えたときのタイヤと平板との接触面におけるタイヤ幅方向の最大直線距離を指し、「適用リム」とは、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会) YEAR BOOK、欧州ではETRTO(European Tyre and Rim Technical Organisation) STANDARD MANUAL、米国ではTRA(THE TIRE and RIM ASSOCIATION INC.)YEAR BOOK等に規定されたリムを指し、「所定の空気圧」とは180kPaの空気圧を指し、「所定の荷重」とは、JATMA等の規格に記載のタイヤ最大負荷能力の88%に相当する荷重を指す。
ここで、本発明の空気入りタイヤは、前記タイヤ幅方向中央域におけるトレッド部のゴム厚みと、前記タイヤ幅方向側方域におけるトレッド部のゴム厚みとの差が0.5〜1.5mmであり、前記周方向ベルト層の、前記タイヤ幅方向中央域のタイヤ周方向張力と、前記タイヤ幅方向側方域のタイヤ周方向張力との差が、タイヤ幅方向中央域のタイヤ周方向張力の10%以上であることが好ましい。タイヤ幅方向中央域とタイヤ幅方向側方域との間のゴム厚みの差が0.5〜1.5mmの場合に、タイヤ幅方向中央域のタイヤ周方向張力をタイヤ幅方向側方域のタイヤ周方向張力よりもタイヤ幅方向中央域のタイヤ周方向張力の10%以上大きくすれば、タイヤ幅方向中央域とタイヤ幅方向側方域との間の径差をより減少して、より良好な耐偏摩耗性および低い転がり抵抗を得ることができるからである。
また、本発明の空気入りタイヤは、前記周方向ベルト層のコードが、波状またはジクザグ状に延びる屈曲コードであり、前記タイヤ幅方向側方域に配列された屈曲コードの振幅が、前記タイヤ幅方向中央域に配列された屈曲コードの振幅より大きいことが好ましい。周方向ベルト層のコードに屈曲コードを用いた場合、屈曲コードの振幅を調整することで周方向ベルト層のタイヤ周方向張力を容易に調整することができ、屈曲コードの振幅をタイヤ幅方向中央域よりタイヤ幅方向側方域で大きくすれば、周方向ベルト層のタイヤ幅方向中央域のタイヤ周方向張力を大きくすることができるからである。
なお、本発明において、「屈曲コードのタイヤ周方向に対する角度」とは、屈曲コードの振動方向中間を通る仮想線がタイヤ周方向に対してなす角度を指す。
更に、本発明の空気入りタイヤは、前記周方向ベルト層のタイヤ幅方向中央域に配列されたコードの打ち込み本数が、前記周方向ベルト層のタイヤ幅方向側方域に配列されたコードの打ち込み本数より大きいことが好ましい。コードの打ち込み本数を調整すれば周方向ベルト層のタイヤ周方向張力を容易に調整することができ、周方向ベルト層のコードの打ち込み本数をタイヤ幅方向側方域よりタイヤ幅方向中央域で大きくすれば、周方向ベルト層のタイヤ幅方向中央域のタイヤ周方向張力を大きくすることができるからである。
なお、本発明において、「打ち込み本数」とは、単位幅当たりの打ち込み本数を指す。
また、本発明の空気入りタイヤは、前記周方向ベルト層のタイヤ幅方向中央域に配列されたコードの加硫温度雰囲気での熱収縮率が、前記周方向ベルト層のタイヤ幅方向側方域に配列されたコードの加硫温度雰囲気での熱収縮率より大きいことが好ましい。熱収縮率の異なるコードを周方向ベルト層に用いれば加硫時のコードの熱収縮により周方向ベルト層のタイヤ周方向張力を調整することができ、周方向ベルト層のコードの熱収縮率をタイヤ幅方向側方域よりタイヤ幅方向中央域で大きくすれば、加硫時のコードの熱収縮により周方向ベルト層のタイヤ幅方向中央域のタイヤ周方向張力を大きくすることができるからである。
なお、本発明において、「加硫温度雰囲気」とは、177℃雰囲気を指し、「熱収縮率」とは、加硫時(177℃雰囲気)の収縮率を指す。
更に、本発明の空気入りタイヤは、前記周方向ベルト層のタイヤ幅方向側方域に配列されたコードの伸張率が、前記周方向ベルト層のタイヤ幅方向中央域に配列されたコードの伸張率より大きいことが好ましい。コードの伸張率を調整すれば周方向ベルト層のタイヤ周方向張力を容易に調整することができ、周方向ベルト層のコードの伸張率をタイヤ幅方向中央域よりタイヤ幅方向側方域で大きくすれば、周方向ベルト層のタイヤ幅方向中央域のタイヤ周方向張力を大きくすることができるからである。
なお、本発明において、「伸張率」とは、JIS試験法に従って測定した値を指す。
また、本発明の空気入りタイヤは、前記周方向ベルト層のタイヤ幅方向側方域に配列されたコードが、ポリヘキサメチレンアジパミドのフィラメント束を複数本撚り合わせてなる双撚り構造のコードからなり、前記周方向ベルト層のタイヤ幅方向中央域に配列されたコードが、1本又は2本の脂肪族ポリケトンのフィラメント束と、1本のポリヘキサメチレンアジパミドのフィラメント束とを撚り合わせた複合コードからなることが好ましい。周方向ベルト層のタイヤ幅方向中央域に、1本又は2本の脂肪族ポリケトンのフィラメント束と、1本のポリヘキサメチレンアジパミドのフィラメント束とを撚り合わせた複合コードを使用し、周方向ベルト層のタイヤ幅方向側方域に、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン6,6)のフィラメント束を複数本撚り合わせてなる双撚り構造のコードを使用すれば、周方向ベルト層のタイヤ幅方向中央域のタイヤ周方向張力を大きくすることができるからである。
本発明によれば、タイヤの接地形状の適正化を図ることにより、操縦安定性、乗り心地性および耐偏摩耗性に優れ、且つ、転がり抵抗が低い空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の空気入りタイヤの一例を、タイヤ半部について示すタイヤ幅方向断面図である。 本発明の空気入りタイヤのトレッド部の内部構造の一例を、該トレッド部の一部を破断除去して示す説明図である。 本発明の空気入りタイヤのトレッド部の内部構造の他の例を、該トレッド部の一部を破断除去して示す説明図である。 本発明の空気入りタイヤのトレッド部の内部構造の別の例を、該トレッド部の一部を破断除去して示す説明図である。 トレッド部の中央域のゴム厚が厚い従来の空気入りタイヤの接地形状を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明に従う空気入りタイヤの一例のタイヤ半部のタイヤ幅方向断面図であり、図2は、図1のタイヤを構成する傾斜ベルト層および周方向ベルト層のコードの配列状態がわかるように示した平面図である。図示の空気入りタイヤ10は、トレッド部1から一対のサイドウォール部2(片側のみ図示)を介して一対のビード部3(片側のみ図示)にわたってトロイド状に延び、端部が、ビード部3内に埋設されたビードコア4の周りにタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に向かって折り返されてなる、1プライのカーカス5と、該カーカス5のクラウン部外周側に配設され、傾斜コード61,62がタイヤ赤道面Eを挟んで相互に交差する方向に傾斜して延びる2層の傾斜ベルト層63,64からなる交差ベルト6と、交差ベルト6のタイヤ径方向外方に配設され、周方向コード71がタイヤ周方向に対し5°以下の角度で延びる周方向ベルト層7と、周方向ベルト層7のタイヤ径方向外方に配設され、有機繊維コード81がタイヤ周方向に並列配置されたベルト補強層8とを備える。なお、図1ではカーカスプライのプライ数を1プライとした場合を示しているが、本発明の空気入りタイヤでは、プライ数は必要に応じて2プライ以上とすることができる。
ここで、カーカス5には、有機繊維からなるコード51が、ゴム被覆プライ中に、タイヤ赤道面Eに対して90°の角度となるように埋設されている。
交差ベルト6は、タイヤ赤道面Eに対して例えば30〜50°の角度αで傾斜(図2では左上がりに傾斜)する第1傾斜コード61が被覆ゴム層中に埋設されている第1傾斜ベルト層63と、該第1傾斜ベルト層63のタイヤ径方向外方(図1では上側)に配設され、タイヤ赤道面Eに対して第1傾斜コード61とは反対側に例えば30〜50°の角度βで傾斜(図2では右上がりに傾斜)する第2コード62が被覆ゴム層中に埋設されている第2傾斜ベルト層64とからなり、これら第1傾斜コード61および第2傾斜コード62は、タイヤ赤道面Eを挟んで相互に交差している。なお、第1傾斜コード61および第2傾斜コード62としては、例えばスチールコードを用いることができる。
周方向ベルト層7には、タイヤ赤道面Eに対して5°以下の角度の範囲内(図2では0°)で配列された周方向コード71が、例えば20〜60本/5cmの打ち込み本数で均一に被覆ゴム層中に埋設されている。ここで、周方向コード71は、周方向ベルト層7の表裏面に平行な平面内において波状(正弦波状)に屈曲した屈曲コードからなる。そして、周方向コード71として用いた屈曲コードは、タイヤ幅方向中央域C(タイヤ赤道面Eからタイヤ幅方向側方(接地端)に向かってそれぞれタイヤ接地幅の30%の領域)とタイヤ幅方向側方域S(タイヤ接地端からタイヤ赤道面に向かってタイヤ接地幅の20%の領域)とで振幅が異なっており、タイヤ幅方向中央域Cの周方向コード71Aの振幅aは、タイヤ幅方向側方域Sの周方向コード71Bの振幅bよりも小さい。なお、周方向コード71Aおよび周方向コード71Bは、同一位相となるように配列されている。
ここで、周方向コード71としては、既知の方法で正弦波状に屈曲させた、ナイロン製コードやアラミド製コードなどの有機繊維製コードまたはスチールコードを用いることができる。
ベルト補強層8では、タイヤ赤道面Eに対して略平行に配列された有機繊維コード81が、被覆ゴム層中に埋設されている。ここで、有機繊維コード81としては、ナイロン、ポリエチレンナフタレート、アラミド、レーヨン、ポリエステルまたはカーボン繊維製のコードを用いることができる。
そして、この空気入りタイヤ10は、トレッド部1のタイヤ幅方向中央域Cのゴム厚みが、トレッド部1のタイヤ幅方向側方域Sのゴム厚みよりも厚い。具体的には、空気入りタイヤ10は、トレッド部1のタイヤ幅方向側方域Sのゴム厚みが、トレッド部1のタイヤ幅方向中央域Cのゴム厚みの80%以下である。
このような空気入りタイヤ10によれば、トレッド部1のタイヤ幅方向中央域Cのゴム厚みがトレッド部1のタイヤ幅方向側方域Sのゴム厚みより厚く、タイヤ転動時にトレッド部1が路面形状に応じて容易に追従変形することができるので、良好な操縦安定性を得ることができる。また、空気入りタイヤ10では、トレッド部1のタイヤ幅方向中央域Cのゴム厚みが厚いので、路面にある突起等によるタイヤへの振動入力をタイヤ幅方向中央域Cのゴムで低減することができ、良好な乗り心地性を得ることができる。更に、空気入りタイヤ10では、周方向ベルト層7のタイヤ幅方向中央域Cに配列した周方向コード71Aの振幅aが、タイヤ幅方向側方域Sに配列した周方向コード71Bの振幅bより小さいので、周方向ベルト層7のタイヤ幅方向中央域Cのタイヤ周方向張力が、タイヤ幅方向側方域Sのタイヤ周方向張力よりも大きい。従って、空気入りタイヤ10では、トレッド部1のタイヤ幅方向中央域Cが径成長し難く、タイヤ幅方向側方域Sが径成長し易いので、タイヤ回転時の遠心力によりトレッド部1のタイヤ幅方向側方域Sがタイヤ幅方向中央域Cに比べて径成長する結果、タイヤ接地形状が略均一な四角形状となり、これにより、良好な耐偏摩耗性および低い転がり抵抗を達成することができる。
なお、上記一例の空気入りタイヤ10では、周方向ベルト層7のタイヤ幅方向中央域Cのタイヤ周方向張力がタイヤ幅方向側方域Sのタイヤ周方向張力よりも大きくなれば、周方向コード71の形状を、三角波状または方形波状にしても良い。更に、周方向コード71Aおよび周方向コード71Bは、同一素材のコードからなっても良いし、異なる素材のコードからなっても良い。また、上記一例の空気入りタイヤでは、トレッド部1の、タイヤ幅方向中央域Cとタイヤ幅方向側方域Sとの間のゴム厚みの差を0.5〜1.5mmとし、周方向ベルト層7のタイヤ幅方向側方域Sのタイヤ周方向張力をタイヤ幅方向中央域Cのタイヤ周方向張力の90%以下とすることが好ましい。
また、本発明の空気入りタイヤの他の例は、トレッド部1の内部構造を図3に示すように、周方向ベルト層として、タイヤ赤道面Eに対して平行に延びる周方向コード71Cが、タイヤ幅方向側方域Sの打ち込み本数がタイヤ幅方向中央域Cの打ち込み本数よりもタイヤ幅方向中央域Cの打ち込み本数を基準(100%)として例えば5%以上小さくなるように埋設された周方向ベルト層7Aを用いた点で先の一例の空気入りタイヤと異なる構成を有している。
ここで、周方向コード71Cとしては、ナイロン製コードやアラミド製コードなどの有機繊維製コードまたはスチールコードを用いることができる。
そして、この他の例の空気入りタイヤでは、先の一例の空気入りタイヤと同様に、トレッド部1のタイヤ幅方向中央域Cのゴム厚みがトレッド部1のタイヤ幅方向側方域Sのゴム厚みより厚いので、良好な操縦安定性および乗り心地性を得ることができる。また、周方向ベルト層7Aのタイヤ幅方向中央域Cに配列した周方向コード71Cの打ち込み本数が、タイヤ幅方向側方域Sに配列した周方向コード71Cの打ち込み本数より大きいので、周方向ベルト層7Aのタイヤ幅方向中央域Cのタイヤ周方向張力が、タイヤ幅方向側方域Sのタイヤ周方向張力よりも大きい。従って、トレッド部1のタイヤ幅方向中央域Cが径成長し難く、タイヤ幅方向側方域Sが径成長し易いので、タイヤ回転時の遠心力によりトレッド部1のタイヤ幅方向側方域Sがタイヤ幅方向中央域Cに比べて径成長する結果、タイヤ接地形状が略均一な四角形状となり、良好な耐偏摩耗性および低い転がり抵抗を達成することができる。
なお、この他の例の空気入りタイヤにおいては、タイヤ幅方向中央域Cからタイヤ幅方向側方域Sにかけて周方向コードの打ち込み本数を連続的に変化させるようにしても良い。このようにすれば、より滑らかで、略均一な四角形状のタイヤ接地形状を得ることができる。
更に、本発明の空気入りタイヤの別の例は、トレッド部1の内部構造を図4に示すように、周方向ベルトとして、タイヤ赤道面Eに対して平行に延びる2種類の周方向コード71D,71Eが例えば20〜60本/5cmの打ち込み本数で均一に埋設された周方向ベルト層7Bを用いた点で先の一例の空気入りタイヤと異なり、他の点では先の一例の空気入りタイヤと同様の構成を有している。
ここで、周方向ベルト層7Bは、タイヤ幅方向中央域Cに周方向コード71Dを配列し、タイヤ幅方向側方域Sに周方向コード71Eを配列することにより、周方向ベルト層7Bのタイヤ幅方向中央域Cのタイヤ周方向張力を、タイヤ幅方向側方域Sのタイヤ周方向張力よりも大きくしたものである。そして、周方向コード71Dおよび周方向コード71Eとしては、例えば以下のようなものを用いることができる。
まず、タイヤ幅方向中央域Cに配列する周方向コード71Dとして、空気入りタイヤの加硫温度雰囲気、例えば温度177℃での熱収縮率が大きいコードを用い、タイヤ幅方向側方域Sに配列する周方向コード71Eとして、温度177℃での熱収縮率が周方向コード71Dより小さいコードを用いることができる。このように、熱収縮率の異なるコードを用いれば、加硫時のコードの熱収縮により、周方向ベルト層7Bのタイヤ幅方向中央域Cのタイヤ周方向張力を、タイヤ幅方向側方域Sのタイヤ周方向張力より大きくすることができる。
なお、熱収縮率の異なるコードは、コードの撚り数、コードのディップ処理温度、コードの材質などを変化させることにより、既知の手法に従って製造することができる。
また、タイヤ幅方向中央域Cに配列する周方向コード71Dとして、伸張率が小さいコードを用い、タイヤ幅方向側方域Sに配列する周方向コード71Eとして、伸張率が周方向コード71Dより大きいコードを用いることもできる。このように、伸張率の異なるコードを用いれば、周方向ベルト層7Bのタイヤ幅方向中央域Cのタイヤ周方向張力を、タイヤ幅方向側方域Sのタイヤ周方向張力より大きくすることができる。
なお、伸張率が小さい周方向コード71Dとしては、例えばポリケトン繊維製、ポリエステル系繊維製またはリヨセル繊維製のコードを用いることができ、伸張率が大きい周方向コード71Eとしては、例えばナイロン繊維製のコードを用いることができる。
更に、タイヤ幅方向中央域Cに配列する周方向コード71Dとして、1本又は2本の脂肪族ポリケトンのフィラメント束と、1本のポリヘキサメチレンアジパミドのフィラメント束とを撚り合わせた複合コードを用い、タイヤ幅方向側方域Sに配列する周方向コード71Eとして、ポリヘキサメチレンアジパミドのフィラメント束を複数本撚り合わせてなる双撚り構造のコードを用いることもできる。このように、タイヤ幅方向中央域Cに脂肪族ポリケトンのフィラメント束と、ポリヘキサメチレンアジパミドのフィラメント束とを撚り合わせた複合コードを配列し、タイヤ幅方向側方域Sにポリヘキサメチレンアジパミドのフィラメント束を複数本撚り合わせてなる双撚り構造のコードを配列すれば、周方向ベルト層7Bのタイヤ幅方向中央域Cのタイヤ周方向張力を、タイヤ幅方向側方域Sのタイヤ周方向張力より大きくすることができる。
なお、上記双撚り構造のコードおよび複合コードとしては、例えば、特開2009−184562号に記載されているコードを用いることができる。具体的には、双撚り構造のコードとしては、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン6,6)からなるフィラメント束に下撚りをかけ、次いでこれを複数、好ましくは2本合わせて、逆方向に上撚りをかけてなる撚糸コードを用いることができ、複合コードとしては、1本又は2本の脂肪族ポリケトンのフィラメント束と1本のポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン6,6)のフィラメント束とに夫々下撚りをかけ、次いでこれらを合わせて、逆方向に上撚りをかけてなる撚糸コードを用いることができる。
そして、この別の例の空気入りタイヤでは、先の一例の空気入りタイヤと同様に、トレッド部1のタイヤ幅方向中央域Cのゴム厚みがトレッド部1のタイヤ幅方向側方域Sのゴム厚みより厚いので、良好な操縦安定性および乗り心地性を得ることができる。また、周方向ベルト層7Bのタイヤ幅方向中央域Cのタイヤ周方向張力が、タイヤ幅方向側方域Sのタイヤ周方向張力よりも大きく、トレッド部1のタイヤ幅方向中央域Cが径成長し難く、タイヤ幅方向側方域Sが径成長し易いので、タイヤ回転時の遠心力によりトレッド部1のタイヤ幅方向側方域Sがタイヤ幅方向中央域Cに比べて径成長する結果、タイヤ接地形状が略均一な四角形状となり、良好な耐偏摩耗性および低い転がり抵抗を達成することができる。
なお、本発明の空気入りタイヤは、上述した態様に限定されることなく、適宜変更を加えることができる。具体的には、本発明の空気入りタイヤは、ベルト補強層を備えていなくても良い。
本発明によれば、タイヤの接地形状の適正化を図ることにより、低騒音性および耐偏摩耗性に優れ、且つ、転がり抵抗が低い空気入りタイヤを提供することができる。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 ビードコア
5 カーカス
6 交差ベルト
7 周方向ベルト層
8 ベルト補強層
10 空気入りタイヤ
61 第1傾斜コード
62 第2傾斜コード
63 第1傾斜ベルト層
64 第2傾斜ベルト層
71 周方向コード
71A 周方向コード
71B 周方向コード
71C 周方向コード
71D 周方向コード
71E 周方向コード
81 有機繊維コード
C タイヤ幅方向中央域
S タイヤ幅方向側方域
G 接地形状

Claims (7)

  1. トレッド部から一対のサイドウォール部を介して一対のビード部にわたってトロイド状に延びる少なくとも1プライからなるカーカスと、前記カーカスのクラウン部外周側に配設され、コードがタイヤ赤道面を挟んで相互に交差する方向に傾斜して延びる2層の傾斜ベルト層を含む交差ベルトと、前記交差ベルトのタイヤ径方向外方に配設され、コードがタイヤ周方向に対し5°以下の角度で延びる周方向ベルト層とを備える空気入りタイヤであって、
    前記トレッド部のゴムの厚みが、タイヤ幅方向側方域よりタイヤ幅方向中央域で厚く、
    前記周方向ベルト層は、タイヤ幅方向側方域のタイヤ周方向張力が、タイヤ幅方向中央域のタイヤ周方向張力よりも小さいことを特徴とする、空気入りタイヤ。
  2. 前記タイヤ幅方向中央域におけるトレッド部のゴム厚みと、前記タイヤ幅方向側方域におけるトレッド部のゴム厚みとの差が0.5〜1.5mmであり、
    前記周方向ベルト層の、前記タイヤ幅方向中央域のタイヤ周方向張力と、前記タイヤ幅方向側方域のタイヤ周方向張力との差が、タイヤ幅方向中央域のタイヤ周方向張力の10%以上であることを特徴とする、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記周方向ベルト層のコードが、波状またはジクザグ状に延びる屈曲コードであり、前記タイヤ幅方向側方域に配列された屈曲コードの振幅が、前記タイヤ幅方向中央域に配列された屈曲コードの振幅より大きいことを特徴とする、請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記周方向ベルト層のタイヤ幅方向中央域に配列されたコードの打ち込み本数が、前記周方向ベルト層のタイヤ幅方向側方域に配列されたコードの打ち込み本数より大きいことを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記周方向ベルト層のタイヤ幅方向中央域に配列されたコードの加硫温度雰囲気での熱収縮率が、前記周方向ベルト層のタイヤ幅方向側方域に配列されたコードの加硫温度雰囲気での熱収縮率より大きいことを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記周方向ベルト層のタイヤ幅方向側方域に配列されたコードの伸張率が、前記周方向ベルト層のタイヤ幅方向中央域に配列されたコードの伸張率より大きいことを特徴とする、請求項1〜5の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記周方向ベルト層のタイヤ幅方向側方域に配列されたコードが、ポリヘキサメチレンアジパミドのフィラメント束を複数本撚り合わせてなる双撚り構造のコードからなり、
    前記周方向ベルト層のタイヤ幅方向中央域に配列されたコードが、1本又は2本の脂肪族ポリケトンのフィラメント束と、1本のポリヘキサメチレンアジパミドのフィラメント束とを撚り合わせた複合コードからなることを特徴とする、請求項1〜6の何れかに記載の空気入りタイヤ。
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