JP2011124252A - ギャップ付き鉄心形超電導リアクトル - Google Patents
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Abstract
【課題】複数個のブロック鉄心にギャップ部を設けて構成されるギャップ付き鉄心脚と、クライオスタットと、超電導コイルと、ヨーク鉄心と、を一体に組み合わせて構成されるギャップ付き鉄心形超電導リアクトルのギャップ部分での磁束漏れを抑制することができるギャップ付き鉄心形超電導リアクトルを提供することを目的とする。
【解決手段】複数個のブロック鉄心にギャップ部を設けて構成されるギャップ付き鉄心脚のギャップ部分の近傍に超電導板や導電板を配置することによって、磁束漏れを抑制することができるギャップ付き鉄心形超電導リアクトルを提供する。
【選択図】図1
【解決手段】複数個のブロック鉄心にギャップ部を設けて構成されるギャップ付き鉄心脚のギャップ部分の近傍に超電導板や導電板を配置することによって、磁束漏れを抑制することができるギャップ付き鉄心形超電導リアクトルを提供する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ギャップ付き鉄心形超電導リアクトルに関するものである。
分路リアクトルなどに使用されるリアクトルとしては、一般にギャップ付き鉄心形リアクトルが用いられる。このギャップ付き鉄心形リアクトルは、珪素鋼板を積層して構成した複数個のブロック鉄心を、その間に絶縁物のギャップ部材を挟み込むことにより複数の磁気ギャップが形成されるように積み重ねた、ギャップ付き鉄心脚を備えている。このギャップ付き鉄心脚の上下には、同様に珪素鋼板を積層して構成したヨーク鉄心が配置されている。また、ギャップ付き鉄心脚の周囲には、電線が巻回されたコイルが配置されている(特許文献1)。
超電導コイルは高磁界発生手段として種々の分野で実用化が進んでいる。超電導導体素線の細線化による交流損失の小さな超電導線が開発されて変圧器などの交流機器への適用研究が行われている。その場合、ヘリウムの蒸発温度である4°Kの極低温で超電導状態を維持する金属超電導体が使用された超電導線に代わって、液体窒素による冷却で超電導状態になる酸化物超電導体を使用した超電導線が実用的な超電導材料として使用される。酸化物超電導体は高温超電導体とも呼ばれており、この高温超電導体を使用した超電導線は金属超電導体を使用した超電導線に比べて運転コストが低いという特長がある(特許文献2)。
この高温超電導体技術の進展によって変圧器などの交流機器への応用研究がさらに進められている。最近の電力ケーブルの増加等によって、進相無効電力補償用として、屋内や地下式変電所に適用できる小型、高効率で不燃性の分路リアクトルが必要とされている。そのため、高温超電導変圧器の研究実績を基に、ギャップ付き鉄心形超電導リアクトルの開発が進められている。
図7を用いて、従来のギャップ付き鉄心形超電導リアクトルの構成について説明する。珪素鋼板を積層して構成した複数個のブロック鉄心1aは、その間にギャップ部1bを設けて、全体として円形断面としたギャップ付き鉄心脚1が構成されている。このギャップ付き鉄心脚1の上下には、珪素鋼板を積層して構成した断面が矩形のヨーク鉄心2が配置されている。
FRPなどの絶縁材料で構成されたクライオスタット3がギャップ付き鉄心脚1の周りを囲む様に配置されている。このクライオスタット3は円筒状の容器になっており、内部に液体窒素等の冷媒を入れられるように構成されている。そしてクライオスタット3の内部には、ギャップ付き鉄心脚1を中心として超電導コイル4が配置されている。超電導コイル4は高温超電導体を使用した超電導線を巻回して作られており、クライオスタット3の内部に液体窒素等の冷媒を入れ、図示していない冷凍機等で冷却することによって、超電導コイル4を極低温に冷却し超電導相状態に維持することができる。
図8に示すように、ギャップ付き鉄心脚1のギャップ部1b部分では磁束が漏れ、比較的大きな半径方向磁束密度Brが発生していることがわかる。
図7に示すような従来の構成においては、磁束密度Brの値を極力小さくするために超電導コイル4の巻線径を大きくしギャップ付き鉄心脚1との距離を長くするといったことや、臨界電流の低下を見込み小さな許容電流で超電導コイル4の超電導線材を設計するなどといった、不経済な設計を行なっていた。
本発明は、珪素鋼板を積層してなる複数個のブロック鉄心にギャップ部を設けて構成されるギャップ付き鉄心脚と、前記ギャップ付き鉄心脚の周囲に配置されたクライオスタットと、前記クライオスタットの内部に配置され、かつ前記ギャップ付き鉄心脚を中心に超電導線によって巻回された超電導コイルと、珪素鋼板を積層してなるヨーク鉄心と、を一体に組み合わせて構成されたギャップ付き鉄心形超電導リアクトルにおいて、前記ギャップ付き鉄心脚側であって前記クライオスタットと前記超電導コイルとの間に切り欠きを有する超電導板が配置されたことを特徴としている(請求項1の発明)。
請求項1のギャップ付き鉄心形超電導リアクトルにおいて、前記超電導板は前記ギャップ部に対向する周囲にのみ配置されたことを特徴としている(請求項2の発明)。
さらに、他の実施形態として、珪素鋼板を積層してなる複数個のブロック鉄心にギャップ部を設けて構成されるギャップ付き鉄心脚と、前記ギャップ付き鉄心脚の周囲に配置されたクライオスタットと、前記クライオスタットの内部に配置され、かつ前記ギャップ付き鉄心脚を中心に超電導線によって巻回された超電導コイルと、珪素鋼板板帯を積層してなるヨーク鉄心と、を一体に組み合わせて構成されたギャップ付き鉄心形超電導リアクトルにおいて、前記ギャップ付き鉄心脚の周囲に切り欠きを有する導電板が配置されたことを特徴としている(請求項3の発明)。
さらに、請求項3のギャップ付き鉄心形超電導リアクトルにおいて、前記導電板は前記ギャップ部に対向する周囲にのみ配置されたことを特徴としている(請求項4の発明)。
ギャップ付き鉄心脚のギャップ部分での漏れ磁束密度Brを超電導薄板または導電板を用いて遮蔽することによって、磁束密度Brによる臨界電流の低下を防ぐことができる。すなわち、許容電流を大きくできるので、超電導巻線を有効に活用することができる。また、磁束密度Brを無視できるので、超電導巻線とギャップ付き鉄心脚との距離を小さくでき、コンパクトで経済的な超電導リアクトルを作ることができる。
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。なお、実施例の図中で、図7に対応する部材には同じ符号を付して詳細な説明は省略する。図1に示すように、クライオスタット3と超電導コイル4との間であってギャップ付き鉄心脚1に設けられたギャップ部1b全体を覆うようにひとつの超電導板5が配置されている。
次に図2を用いて他の実施例について説明する。超電導板5が配置される場所は図1で示した実施例と同様にクライオスタット3と超電導コイル4との間である。ただし、図1の実施例とは異なり、超電導板5は同一形状のものが3つ用いられる。3つの超電導板5はそれぞれがギャップ付き鉄心脚1に設けられた3箇所のギャップ部1bに対向する位置に配置されている。
次に図3を用いて超電導板5について説明する。図3に示すように、超電導板5は円筒形のクライオスタット3の内壁の周りに巻きつく様に配置されている。この実施例では超電導板5は1枚の短冊状の板を円く曲げ、切り欠き5aが設けられて1ターンショートしないように構成されている。
次に図4を用いて超電導板5の他の実施例について説明する。図4に示すように超電導板5は同一幅の線材を組み合わせて構成されている。この実施例では、同一幅の線材である長板5bと短板5cとが組み合わされ銀ロー付け等によって固定され、これらの線材間を遮蔽電流が点線で示すように還流するように構成されている。そしてこれらの線材が組み合わされて構成されたものが図3の実施例と同様に切り欠き5aが設けられて1ターンショートしないように円く曲げられている。また、図4の実施例では長板5bを4枚用いているが、この長板5bの枚数を増やすことによって、図1で示したようなギャップ部1b全体を覆うような超電導板5を作ることもできる。
次に図5を用いて他の実施例について説明する。図5に示すようにひとつの導電板6がギャップ部1b全体を覆うようにギャップ付き鉄心脚1の外側に巻きつくように配置されている。この導電板6も図3の実施例と同様に1枚の短冊状の板を円く曲げ、切り欠き5aが設けられて1ターンショートしないように構成されている。導電板6は導電性の薄板で、銅やアルミを用いて作る。この導電板6は、前述した超電導板5ほどの磁界遮蔽効果は期待できないが、直接ギャップ付き鉄心脚1に接地するなど、導電板6の電位取りが容易に行うことができる。
次に図6を用いて導電板6の他の実施例について説明する。導電板6が配置される場所は図5で示した実施例と同様にギャップ付き鉄心脚1の外側に配置されている。ただし、図5の実施例とは異なり、導電板6は同一形状のものが3つ用いられる。3つの導電板6はそれぞれがギャップ付き鉄心脚1に設けられた3箇所のギャップ部1bに対向する位置に配置されている。
1 ギャップ付き鉄心脚
1a ブロック鉄心
1b ギャップ部
2 ヨーク鉄心
3 クライオスタット
4 超電導コイル
5 超電導薄板
5a 切り欠き
5b 長板
5c 短板
6 導電板
1a ブロック鉄心
1b ギャップ部
2 ヨーク鉄心
3 クライオスタット
4 超電導コイル
5 超電導薄板
5a 切り欠き
5b 長板
5c 短板
6 導電板
Claims (4)
- 珪素鋼板を積層してなる複数個のブロック鉄心にギャップ部を設けて構成されるギャップ付き鉄心脚と、前記ギャップ付き鉄心脚の周囲に配置されたクライオスタットと、前記クライオスタットの内部に配置され、かつ前記ギャップ付き鉄心脚を中心に超電導線によって巻回された超電導コイルと、珪素鋼板を積層してなるヨーク鉄心と、を一体に組み合わせて構成されたギャップ付き鉄心形超電導リアクトルにおいて、前記ギャップ付き鉄心脚側であって前記クライオスタットと前記超電導コイルとの間に切り欠きを有する超電導板が配置されたことを特徴とするギャップ付き鉄心形超電導リアクトル。
- 前記超電導板は前記ギャップ部に対向する周囲にのみ配置された請求項1記載のギャップ付き鉄心形超電導リアクトル。
- 珪素鋼板を積層してなる複数個のブロック鉄心にギャップ部を設けて構成されるギャップ付き鉄心脚と、前記ギャップ付き鉄心脚の周囲に配置されたクライオスタットと、前記クライオスタットの内部に配置され、かつ前記ギャップ付き鉄心脚を中心に超電導線によって巻回された超電導コイルと、珪素鋼板を積層してなるヨーク鉄心と、を一体に組み合わせて構成されたギャップ付き鉄心形超電導リアクトルにおいて、前記ギャップ付き鉄心脚の周囲に切り欠きを有する導電板が配置されたことを特徴とするギャップ付き鉄心形超電導リアクトル。
- 前記導電板は前記ギャップ部に対向する周囲にのみ配置された請求項3記載のギャップ付き鉄心形超電導リアクトル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009278229A JP2011124252A (ja) | 2009-12-08 | 2009-12-08 | ギャップ付き鉄心形超電導リアクトル |
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JP2011124252A true JP2011124252A (ja) | 2011-06-23 |
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20140292455A1 (en) * | 2011-10-31 | 2014-10-02 | Hitachi, Ltd. | Reactor, Transformer, and Power Conversion Apparatus Using Same |
CN104485824A (zh) * | 2015-01-08 | 2015-04-01 | 山东大学 | 一种磁控孤立的多功能变压器 |
CN110246655A (zh) * | 2019-07-25 | 2019-09-17 | 广东电网有限责任公司 | 一种高温超导储能磁体 |
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2009
- 2009-12-08 JP JP2009278229A patent/JP2011124252A/ja active Pending
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