JP2011122343A - 風塵の発生防止方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】露出河床に堆積した細粒土の含水比を現地で計測出来るようにすることにより、散水の実施時期を露出河床の乾燥状態に合わせて行えるようにする課題とする。
【解決手段】風塵の発生防止方法であって、細粒土wが堆積した露出河床Uの日射反射率Yを日射計30を用いて現地にて計測し、計測した日射反射率に基づいて、前記地表面に堆積した細粒土wの含水比Xを決定し、決定した含水比Xが基準値Xoを下回ることを条件に、前記露出河床Uに散水する。この発明では、細粒土wの含水比Xを日射反射率Yから求めるようにした。そのため、従前では困難であった含水比Xの現地算出が可能となり、風塵の発生条件が成立しているかどうかを、タイムリーに判定できるようになった。以上のことから、散水作業を、風塵の発生条件が成立していることが見込まれる場合に限って行うことが可能となった。
【選択図】図8

Description

本発明は、風塵の発生防止方法に関する。
例えば、ダム湛水池では冬季に貯水位が低くなり、河床が長期間、露出する。冬季は、大気が乾燥した状態にあるため、露出した河床土が乾燥する傾向にある。そのため、河床に堆積した細粒分が、風により舞い上げられて、風塵を引き起こすことがある。現状では風塵の発生を確認した後に、散水を行って風塵を抑制しているが、風塵は、地域住民の生活環境に少なからず影響を与えるから、発生させないことが求められていた。下記特許文献1には、地表面部に凸状部、凹状部を設けることにより、風塵(文献中では、土砂の飛翔)を防止する提案がされている。
特開2008−202382号公報
風塵は、露出河床土が乾燥した状態になると発生し易くなる。そのため、風塵の発生を防止するには、定期的に散水して、露出河床土を乾燥させないようにすればよい。しかし、散水が必要な河床面積が膨大である場合、無計画に散水することは経済的でない。
これを解決するには、露出河床土の乾燥度合いを、含水比を指標として監視し、必要なときにだけ散水するようにしてやればよい。しかし、含水比を求めるためには、試料である露出河床の細粒土を、専用の乾燥炉で水分を蒸発させて乾燥前後の重量比を調べる必要があり、これを、現地で算出することは、到底不可能である。そのため、含水比を現地で算出できるようにすることが望まれていた。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、露出河床の堆積土の含水比を現地算出することにより、露出河床に対する散水作業を、露出河床の乾燥状態に合わせて簡便・迅速に実施出来るようにすることを課題とする。
本発明は、風塵の発生防止方法であって、細粒土が堆積した地表面の日射反射率を日射計によって現地にて計測し、算定した日射反射率に基づいて前記地表面に堆積した細粒土の含水比を決定し、決定した含水比が基準値を下回ることを条件に前記地表面に散水する。尚、ここで言う「基準値」とは風塵が発生するかどうかを分ける境界値(含水比の境界値)である。このようにすれば、従前では困難であった風塵発生の未然防止が可能となる。以上のことから、露出河床に対する散水作業を、露出河床の乾燥状態に合わせて実施出来る。
この発明の実施態様として、次のようにすることが好ましい。
・前記基準値を前記地表面の風速値に応じて設定変更する。このようにしておけば、風塵の発生条件の成否に、現地の風速の状況を反映させることが可能となる。
・前記基準値に対する前記含水比の差分に基づいて散水時間を決定する。このようにしておけば、地表面にまかれる散水量が現地の状況に適した適量になる。
本発明によれば、地表面に堆積した細粒土の含水比を日射反射率から求めるようにした。そのため、従前では困難であった含水比の現地算出が可能となった。以上のことから、露出河床に対する散水作業を、露出河床の乾燥状態に合わせて実施することが可能となった。
ダム湛水池の平面図 風洞室の側面図(実施形態1) 風洞室の平面図(実施形態1) 細粒土が浮遊し始める風速値Vと含水比Xとの関係を示す図(実施形態1) 日射反射率Yの計測方法を説明する図(実施形態1) 含水比Xと日射反射率Yとの関係を示す図(実施形態1) 風塵の発生を防止するために必要となる各機器を示す図(実施形態1) 風塵の発生を防止する手順を示す図(実施形態1) 散水時間の設定を示す図(実施形態1) 風塵の発生を防止するために必要となる各機器を示す図(実施形態2) 風塵の発生を防止する手順を示す図(実施形態2) 細粒土が浮遊し始める風速値Vと含水比Xとの関係を示す図(実施形態2)
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図9によって説明する。
1.風塵の発生条件の検証
例えば、図1に示すダム湛水池の河床、具体的には背水端付近では、川から運ばれて来た細粒土(粘土、シルトなど比較的細粒の土粒子を多く含む土)wが堆積し易い。これは、背水端が川との合流地点であり、そこで水の流れが遅くなるからである。
一方、ダム湛水池では冬季に貯水位が低くなる。そのため、上記した背水端を含む河床は長期間に亘って露出し、乾燥状態になる。すると、風が吹いた時に、露出河床Uの細粒土wが吹き上げられ、風塵が発生する。このように風塵は、露出河床Uが乾燥した状態にある場合、及び地表の風速が速い場合に起こり易い。そこで、以下の風洞室を利用して風洞実験を行い、含水比と風速の関係から風塵の発生条件をまず検証した。
図2は風洞室の側面図である。風洞室10内には風路11が形成されている。風路11は、図2の右手が吸込口11a、図2の左手が吹出口11bになっている。吸込口11aの前方には、送風器13が設置されており、送風器13にて起こされた風が、風路11を通って、図2の右手側から図2の左手側に吹き抜ける構成となっている。
風路11の中央部11cには、試料となる細粒土wを入れるトレイ型の容器15と、風速計18が設置されている。容器15は、中央部11cの床面に置かれており、また、風速計18は容器15の前端寄りの位置に設置されている。
風洞実験は、送風器13によって風路11に風を送り込んだときに、容器15の細粒土wが浮遊し始める時の風速値Vを、風速計18にて観測するものである。本風洞実験では、試料となる細粒土wについて、含水比Xの異なる何パターンかを用意しておき、各含水比Xの細粒土wについてそれぞれ、浮遊し始める時の風速値Vを観測した。尚、試料の細粒土wは、いずれも図1に示すダム湛水池の露出河床Uから採取したものを使用した。
また、容器15内の細粒土wが浮遊し始めるタイミングは、目視で観測することとした。この場合、容器15の風下側に黒色のシートを敷いておくと、浮遊した細粒土wを目視で捉え易く実験を行い易い。また、含水比Xの測定は、試料の細粒土wを炉乾燥させ、その前後の重量比を比較して計測した。
X=(M1−M2)/M2×100・・・・・・・(数式1)
M2・・・細粒土wの乾燥後質量
M1・・・細粒土wの乾燥前質量
上記した風洞実験から風塵の発生条件は、次の条件であることが判明した。具体的には、図4にて示すように、細粒土wが浮遊し始める風速値V(図4では横軸)と細粒土wの含水比X(図4では縦軸)との間には、含水比Xが8%以下の領域で一次直線L1にて近似できる相関がみられ、また含水比が8%から12%の領域で一次直線L2にて近似できる相関がみられた。
その一方、図1のダム湛水池において発生頻度が高い風速の上限値は、冬季の場合、概ね10m/s程度であることが、統計的なデータから解っている。従って、図4のデータから、細粒土wの含水比Xが10%を下回らないようにすれば、現地における風塵の発生を防止することが可能となる。
2.細粒土wの日射反射率Yの計測実験
次に、計測装置20を用いて細粒土wの日射反射率Yを計測する実験を行い、含水比Xと日射反射率Yの関係を検証した。計測装置20は日射計30と、日射計30を支持する支持部21とからなる(図5参照)。支持部21はベース盤25上にL字型のアーム27を取り付けた構成となっている。
日射計30は図5にて示すようにアーム27の先端に対して取り付けられている。日射計30は上下一対のセンサ部31、35から構成されている。センサ部31、35は光の照度(明るさ)を検出するものであり、上側のセンサ部31は検出面31Aを上に向けており、また下側のセンサ部35は検出面35Aを下に向けている。
以上のことから、図5に示すように細粒土wの入れられた容器15に日射計30を臨ませるように、計測装置20を配置することで、細粒土wの日射反射率Yを計測できる。
Y=E2/E1×100・・・・(数式2)
E2・・・細粒土wの表面で反射した反射光の照度(センサ部35の計測値)
E1・・・太陽光の照度(センサ部31の計測値)
本計測実験では、試料となる細粒土wについて、含水比Xの異なる何パターンかを用意しておき、各含水比Xの細粒土wについてそれぞれ日射反射率Yを計測した。尚、試料の細粒土wは風洞実験と同じく、いずれも図1に示すダム湛水池の露出河床Uから採取したものを使用した。
上記した計測試験の結果から、含水比Xが25%以下の範囲では、含水比X(図6では横軸)と日射反射率Y(図6では縦軸)との間に、下記数式3で表される一次直線L3にて近似できる相関がみられた。また、含水比が25%以上の場合には,日射反射率は5〜10%となりあまり相関がみられないが,目視で土の表面に水が浮き十分湿潤しており、風塵は発生しない状態となっていた。
以上のことから、風塵が起こりうる範囲内においては、日射反射率Yを計測しさえすれば、その計測値に対応する含水比Xを、一次直線L3から算出できることが解った。例えば、日射反射率Yの計測値が「16%」の場合、含水比Xはほぼ「13.2%」となる。
Y=−0.5553X+23.357・・・・・(数式3)
X・・・含水比(%)
Y・・・日射反射率(%)
尚、含水比Xと日射反射率Yとの間に相関が見られるのは、細粒土wが湿った状態では、入射光は表面の水分で屈折して土粒子内に向かいやすく、光の反射量は少なくなる。その一方、細粒土wが乾いた状態では、入射光は表面で乱反射しやすく、光の反射量は多くなるためであると考えられる。
また、上記した数式3が適用できるのは、含水比Xが25%以下であり、含水比Xが25%を超えるケースでは、含水比Xを求めることが出来ない。しかし、含水比が25%を越えた場合、細粒土wは十分に湿潤した状態となり、風塵の発生する可能性は無い。従って、風塵の発生を防止する目的に照らせば、25%以下の範囲について含水比Xを求めることが出来れば、それで何ら問題ない。
3.風塵の発生防止方法
この風塵発生防止方法では、図7にて示すように、日射計30を有する計測装置20と、データ処理装置50と、散水装置60とを使用して風塵の発生を防止する。計測装置20は、計測対象となる地表面の日射反射率Yを計測する装置である。データ処理装置50は、計測装置20の計測値(日射反射率Yのデータ)から計測対象となる地表面の含水比Xを算出する装置である。このデータ処理装置50には、含水比Xと日射反射率Yとの相関データ(具体的には、数式3のデータ)が予め記憶されている。
以下、図1に示すダム湛水池の露出河床Uを対象に風塵の発生防止方法を適用した例を、図8に示すフロー図を参照して説明する。尚、露出河床Uが本発明の「地表面」の一例である。
まず、S10では、現地に設置した計測装置20を用いて、露出河床Uの日射反射率Yが、現地作業者により計測される。ここでは、計測値、すなわち露出河床Uの日射反射率が「16%」であったものとする。尚、このS10のステップが、本発明の「細粒土の堆積した地表面の日射反射率を日射計を用いて計測し、」に相当する。
次に、S20では、露出河床Uに堆積した細粒土wの含水比Xが算出される。具体的には、S10にて、計測した日射反射率Yの計測値を、ユーザインターフェースなどを用いてデータ処理装置50に入力してやればよい。これを行うと、データ処理装置50は、入力された日射反射率Yのデータを、記憶した数式3に代入して、含水比Xを求める演算処理を行う。これにて、含水比Xが算出される。
ここでは、露出河床Uの日射反射率Yは「16%」であるから、細粒土wの含水比Xは「13.2%」であると算出される。尚、このS20のステップが、本発明の「計測した日射反射率に基づいて、前記地表面に堆積した細粒土の含水比を決定し、」に相当する。
次に、S30では、S20にて算出された細粒土wの含水比Xを、予め設定した含水比の基準値(風塵が発生するかどうかを分ける境界値)Xoと比較することにより、風塵の発生条件が成立しているかどうか、作業者により判定される。
尚、現地風速のうち、発生頻度が高い風速の上限値は、冬季の場合、概ね10m/s程度である。一方、先の風洞実験の結果から、風速値Vが10m/s以下である場合、風塵が発生し得る含水比Xは「10%」である(図4参照)。従って、この実施例では、含水比Xの基準値Xoは「10%」に設定してある。
S20にて算出した現地の含水比は「13.2%」であり、基準値Xo「10%」を上回っている。そのため、この場合には、風塵の発生条件は、成立していないと判定される(S30:判定No)。
S30にて、風塵の発生条件が成立していないと判定された場合、その日の作業は終了する。そして、数日程度時間を空けて、再び、S10から順に各ステップを行って、風塵の発生条件が成立しているかどうかを判定する作業を行うこととなる。以上のことから、風塵の発生条件が成立していない場合(露出河床Uが湿っている場合)には、S10〜S30のステップが単に繰り替えされることとなる。
このようなステップが繰り返される間、晴天の日が続くと、現地の露出河床Uは次第に乾燥してゆく。そのため、S10にて計測される露出河床Uの日射反射率Yの数値は高くなってゆく。そして、S10にて、計測される日射反射率Yの数値が、例えば、「18%」になると、S20にて算出される含水比は「9.6%」になる。
この場合、細粒土wの含水比Xが、基準値Xoである「10%」を下回ることとなる。よって、S30で、風塵の発生条件が成立したと、作業者により判定される(S30:判定YES)。
S30でYES判定されると、S40に移行して、露出河床Uに対する散水作業が実施される。散水作業は、例えば、図7にて示すように、露出河床Uに点在的に設けた用水部(露出河床Uに孔を掘って地下水を溜めたもの)70から、それを散水装置60のポンプPを使って水を汲み上げて、ホースHでまいてやればよい。この散水作業は、露出河床Uの全面に行われる。
散水作業の終了後、露出河床Uは多量の水分を含んだ状態になり、含水比Xの値は基準値Xoである「10%」をはるかに超えた数値になる。これにより、風塵の発生を未然に防止することが可能になる。尚、S30、S40のステップが、本発明の「決定した含水比が基準値を下回ることを条件に、前記地表面に散水する」に相当している。
また、散水時間は、基準値Xoに対する含水比Xの差分に基づいて決定することが好ましい。具体的には、図9に示すように、基準値Xoに対する含水比Xの差分が小さい場合には散水時間を短くし、差分が大きい場合には散水時間を長くするとよい。このようにすることで、風塵の発生を防止するために必要となる適量の水をまくことが可能となり、余分な水をまかなくて済む。
4.効果説明
本実施形態では、細粒土wの含水比Xを日射反射率Yから求めるようにした。そのため、従前では困難であった含水比Xの現地算出が可能となり、風塵の発生条件が成立しているかどうかを、タイムリーに判定できるようになった。以上のことから、散水作業を、風塵の発生条件が成立していることが見込まれる場合に限って行うことが可能となった。裏を返せば、風塵の発生条件が成立していない場合など、必要のない散水作業を廃止することが可能となり、散水コストの削減が可能となった。
また、この実施形態で説明した風塵の発生防止方法は、図1にて示すダム湛水池以外のダム湛水池にも、無論適用できる。しかし、異なるダム湛水池の露出河床Uに対して適用する場合には、その露出河床Uの細粒土を採取して風洞実験、日射反射率の計測実験をそれぞれ行うことが好ましい。これは、適用箇所が異なれば、露出河床Uに堆積する細粒土wの成分も幾らかは異なるので、図4に示すV−X相関データ、図6に示すX−Y相関データが、図1のダム湛水池のデータとは必ずしも一致しないからである。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図10ないし図12によって説明する。
実施形態1では、風塵発生条件の成否を判定するにあたり、含水比Xの基準値Xoを固定値(具体的には「10%」)にした。これは、発生頻度が高い現地風速の上限値が「10m/s」であり、含水比Xの基準値Xoを「10%」に設定しておけば、想定される最も強い風が吹いても、風塵の発生を防止できると見込まれるからであった。これに対して、実施形態2のものは、含水比の基準値Xoを、現地の風速値(実風速値)Vによって設定変更することとしている。
そして、このような処理を実現させるため、実施形態1にて使用した計測装置20、データ処理装置50、散水装置60などの機器に加えて現地に風速計18を持ち込み、露出河床Uの風速値Vを計測することとしている。
また、図11に示すように、風塵の発生を防止するフローにS25のステップを追加して、風塵の発生条件が成立したがどうかを判定するための基準値(含水比の基準値)Xoを、風速計18にて計測した風速値に応じて設定変更するようにしている。
風塵の発生を防止するフローについて変更点のみ簡単に説明すると、S25のステップでは、風速計18にて計測した風速値Vに基づいて含水比Xの基準値Xoが設定される。具体的には、含水比Xの基準値Xoは、風洞実験により得られた風速値Vと含水比Xとの相関を用いて設定される。例えば、計測した風速値が「7m/s」である場合、基準となる含水比Xoは「8%」に設定される(図12参照)。
そして、S25に続くS30では、S20にて算出した現地の含水比Xと、S25にて算出した基準値Xoとを比較して、風塵の発生条件が成立しているかどうかが、判定される。具体的には、S20にて算出した現地の含水比Xが、S25で算出した基準値Xo(ここでは、「8%」)を上回っていれば、成立していないと判定される(判定NO)。一方、下回っていれば、成立したと判定される(判定YES)。そして判定YESの場合に限り、散水作業が行われる。
以上のことから、風塵の発生条件が成立したかどうかの判定に、現地の風速の状況が反映されることとなる。このようにしておけば、現地に吹く風が弱い場合には、露出河床Uがある程度乾燥していても、S30にてNO判定される結果、散水作業は実施されない。
具体例を挙げると、例えば、現地の風速が「7m/s」である場合、基準となる含水比は「8%」に設定されるから、含水比Xが「9%」あっても、S30ではYES判定されず、散水作業は実施されない。そのため、散水作業の回数を最小限にすることが可能となり、散水コストを削減できる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施形態1、実施形態2では、現地の含水比Xを算出するのに、データ処理装置50を使用したが、必ずしもデータ処理装置50を使用する必要はなく、作業者が手計算で算出しても無論よい。
(2)実施形態1、実施形態2では、風塵の発生箇所の例として「ダム湛水池の露出河床」を示したが、風塵が発生するところであれば、どのような場所でも、適用することが可能である。
(3)実施形態1、実施形態2では、散水作業を人力で行っているが、ホースやパイプ等を現地に敷設することにより散水も含め、日射反射率計測から散水実施までの一連の流れを自動化(無人化)することも可能である。
18…風速計
20…計測器
30…日射計
50…データ処理装置
60…散水装置
U…露出河床(本発明の「地表面」の一例)
w…細粒土
X…含水比
Xo…基準値
Y…日射反射率

Claims (3)

  1. 風塵の発生防止方法であって、
    細粒土が堆積した地表面の日射反射率を日射計を用いて現地にて計測し、
    計測した日射反射率に基づいて前記地表面に堆積した細粒土の含水比を決定し、
    決定した含水比が基準値を下回ることを条件に前記地表面に散水することを特徴とする風塵の発生防止方法。
  2. 前記基準値を前記地表面の風速値に応じて設定変更することを特徴とする請求項1に記載の風塵の発生防止方法。
  3. 前記基準値に対する前記含水比の差分に基づいて散水時間を決定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の風塵の発生防止方法。
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