JP2011117887A - 放射線検出装置および放射線撮影装置 - Google Patents

放射線検出装置および放射線撮影装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、待機時間の短縮を図ることができる放射線検出装置および放射線撮影装置を提供する。
【解決手段】放射線を受けて蛍光を発する蛍光体部と、前記蛍光を受けて電気信号に変換する光電変換素子と、複数の前記光電変換素子が設けられる基部と、を有する光検出部と、前記光検出部の温度を制御する温度制御部と、前記光検出部の電気的な駆動を行う基板部と、を備え、前記温度制御部は、前記光検出部の温度上昇が、前記基板部からの熱により上昇する速度よりも速くなるように前記光検出部の温度を制御すること、を特徴とする放射線検出装置が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は、放射線検出装置および放射線撮影装置に関する。
放射線を検出する放射線検出装置を備えた放射線撮影装置、特にX線を検出するX線検出装置を備えたX線撮影装置は、工業用の非破壊検査、医療診断、科学研究における構造解析などの幅広い技術分野で利用されている。
ここで、放射線検出装置の中でも、高感度で高精細なものとして、複数の光電変換素子(フォトダイオード)とTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)とがマトリクス状に配置された光検出部と、光検出部上に直接形成された放射線を光検出部で検出可能な光に変換する蛍光体部と、を有する放射線検出部を備えた放射線検出装置が知られている。
放射線検出部は、板状の支持部の一方の主面に設けられ、支持部の他方の主面には放射線検出部を電気的に駆動する回路基板を備えた基板部が設けられている。そして、放射線検出部と回路基板とがフレキシブル回路基板により電気的に接続されている。
この様な放射線検出装置が駆動されると、基板部(回路基板)から熱が発生する。発生した熱は、一部が放射線検出装置内部の空気中に放熱される。しかしながら、ほとんどの熱は熱伝導により、より温度の低い部分へと移動し、熱抵抗の違いにより温度差が生じて放射線検出装置内部において温度分布が形成されることになる。
この場合、基板部(回路基板)において発生した熱は、基板部(回路基板)が設けられた支持部へと流れ込む。さらに、この支持部に流れ込んだ熱は、より低温である放射線検出部へと流れ込む。そのため、放射線検出部に伝わった熱のために、放射線検出部の温度が上昇していく。
放射線検出部の温度が上昇すると、光電変換素子の暗電流およびTFTのリーク電流が増加するので、固定ノイズの量が増加するおそれがある。この場合、光電変換素子を有する光検出部で得られる電気信号は、非常に微小(数十nA(ナノアンペア)レベル)なものとなる。したがって、温度変動による暗電流やリーク電流の僅かな変動でも固定ノイズに対する影響は大きなものとなる。すなわち、温度変動により画像むらなどが発生するおそれがある。
そのため、周辺温度を計測する測温部と、測温部の出力に基づいて温度変動に関する補償を行う温度補償部とを備えた放射線検出装置が提案されている(特許文献1を参照)。 特許文献1に開示された技術によれば、取得されたデータの補正を行うことができるので、温度変動による影響を抑制することができる。
しかしながら、電源投入当初においては温度上昇の速度が速いため、補正が間に合わないおそれがある。この場合、補正が間に合わないと適切なデータ(例えば、画像データなど)を取得することができない。そのため、電源を投入した後は温度が安定するまでの一定の時間は待機するか、随時使用ができるように連続通電しておくなどの対策が講じられていた。ところが、特に持ち運びを伴う放射線撮影装置(放射線検出装置)、例えば、医療用の放射線撮影装置(放射線検出装置)などの場合には、放射線撮影装置(放射線検出装置)を病室などの検出場所に持ち運んだ後、短時間で患者などの被検体を撮影したいという要求がある。
この場合、放射線撮影装置(放射線検出装置)の持ち運びを伴うので、予め電源を投入しておくことができない。また、基板部(回路基板)と放射線検出部との間に設けられている支持部にも熱抵抗がある。そのため、基板部(回路基板)からの熱で放射線検出部の温度が上昇するのにはある程度の時間を必要とする。その結果、電源投入後に放射線撮影装置(放射線検出装置)が使えるようになるまでには、一定の時間が必要となる。
すなわち、電源を投入してから放射線撮影装置(放射線検出装置)が安定して使えるようになるまでの時間(以下、待機時間と称する)を短縮するという新たな課題が生じていた。この場合、蓄電部などを設けて連続通電をしておくようにすれば、放射線撮影装置(放射線検出装置)を使用していない状態においても基板部(回路基板)において電力を消費してしまうことになり、省資源化、省エネルギー化などの要求に応えることができない。
特開2003−35779号公報
本発明は、待機時間の短縮を図ることができる放射線検出装置および放射線撮影装置を提供する。
本発明の一態様によれば、放射線を受けて蛍光を発する蛍光体部と、前記蛍光を受けて電気信号に変換する光電変換素子と、複数の前記光電変換素子が設けられる基部と、を有する光検出部と、前記光検出部の温度を制御する温度制御部と、前記光検出部の電気的な駆動を行う基板部と、を備え、前記温度制御部は、前記光検出部の温度上昇が、前記基板部からの熱により上昇する速度よりも速くなるように前記光検出部の温度を制御すること、を特徴とする放射線検出装置が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、被検体に放射線を照射する放射線照射部と、前記被検体を透過した放射線を検出する上記の放射線検出装置と、前記放射線検出装置により検出された放射線の強度に基づいて前記被検体の正規画像を形成するためのデジタル信号を生成する画像処理部と、を備えたことを特徴とする放射線撮影装置が提供される。
本発明によれば、待機時間の短縮を図ることができる放射線検出装置および放射線撮影装置が提供される。
本実施の形態に係るX線検出装置を例示するための模式断面図である。 本実施の形態に係るX線検出装置を例示するための模式斜視図である。 X線検出部を例示するための模式断面図である。 温度制御部を例示するための模式図である。 本実施の形態に係るX線撮影装置について例示をするためのブロック図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
また、本発明の実施の形態に係る放射線検出装置、放射線撮影装置は、X線のほかにもγ線などの各種放射線にも適用させることができるが、一例として、放射線の中の代表的なものとしてX線の場合を例にとり説明をする。したがって、以下の実施の形態の「X線」を「放射線」に置き換えることにより、他の放射線にも適用させることができる。
図1は、本実施の形態に係るX線検出装置を例示するための模式断面図である。
図2は、本実施の形態に係るX線検出装置を例示するための模式斜視図である。
図3は、X線検出部を例示するための模式断面図である。
図4は、温度制御部を例示するための模式図である。
図1、図2に示すように放射線検出装置であるX線検出装置1には、X線検出部2、温度制御部3、断熱部4、支持部5、基板部6が設けられている。放射線検出部であるX線検出部2は、支持部5の一方の主面に温度制御部3、断熱部4を介して設けられている。また、支持部5の他方の主面には基板部6が設けられている。また、これらを収納する図示しない筐体などを設けるようにすることもできる。
また、図3に示すようにX線検出部2には、蛍光体部21、光検出部22が設けられている。
蛍光体部21は、放射線であるX線を受けて蛍光を発する。すなわち、蛍光体部21は、入射したX線を可視光すなわち蛍光に変換する。蛍光体部21は、光検出部22の主面に設けられている。
蛍光体部21としては、例えば、ヨウ化セシウム(CsI)にタリウム(Tl)を添加したものや、ヨウ化ナトリウム(NaI)にタリウム(Tl)を添加したものなどから形成されたものを例示することができる。タリウム(Tl)を添加するようにすれば緑色の蛍光を得ることができるので、光検出部22に設けられた光電変換素子29による光電変換を容易とすることができる。例えば、ヨウ化セシウム(CsI)にタリウム(Tl)を添加するようにすれば、略550nmにピーク波長を有する緑色の蛍光を得ることができる。また、銅(Cu)などを添加しても緑色の蛍光を得ることができる。また、添加する元素を変えることにより、蛍光の波長を変えることができる。そのため、光電変換素子29の感度特性に基づいて添加する元素を適宜変更することができる。
また、蛍光体部21は、真空蒸着法などを用いて柱状結晶体が形成されるようにして設けられている。この場合、柱状結晶体の成長方向は光検出部22の主面に略垂直な方向とされ、その高さ寸法(蛍光体部21の厚み寸法)を100μm以上、1000μm以下、より好ましくは200μm以上、800μm以下とすることができる。なお、柱状結晶体の高さ寸法(蛍光体部21の厚み寸法)は、所望の感度と画像解像度とに基づいて決定するようにすることができる。また、柱状結晶体の径寸法は、3μm以上、20μm以下とすることができる。
ここで、X線の吸収による蛍光の発生はX線が入射した領域にある柱状結晶体内で起こり、発生した蛍光は柱状結晶体の光ガイド効果により対応する光電変換素子29に導かれる。そのため、被検体を透過したX線による情報は解像度が維持されたまま対応する光電変換素子29に伝えられる。
光検出部22には、基部23、配線26、電極部27、画素28が設けられている。 基部23は、板状を呈し、絶縁体から形成されている。基部23は、例えば、ガラス基板などとすることができる。
基部23の主面には、複数の配線26が設けられている。すなわち、図2に示すように、行方向に沿って配設された複数の制御ライン(またはゲートライン)26aと、列方向に沿って配設された複数のデータライン(またはシグナルライン)26bとが設けられている。
また、制御ライン26aとデータライン26bとにより画された領域には画素28が設けられている。すなわち、基部23の主面には、複数の画素28がマトリクス状に設けられている。また、各画素28には光電変換素子29とスイッチング素子25とがそれぞれ設けられている。この様に、光検出部22は、蛍光を受けて電気信号に変換する光電変換素子29と、複数の光電変換素子29が設けられる基部23と、を有する。
そして、行方向に沿って配設された制御ライン26aには、同じ行に設けられた光電変換素子29がスイッチング素子25のゲート電極を介して電気的に接続されている。列方向に沿って配設されたデータライン26bには、同じ列に設けられた光電変換素子29がスイッチング素子25のソース電極を介して電気的に接続されている。
また、基部23の外縁近傍に設けられた複数の制御ライン26aの端部と複数のデータライン26bの端部には、電極部27がそれぞれ設けられている。
光電変換素子29は、蛍光体部21によりX線から変換された蛍光(可視光)を電気信号(検出信号)に変換する。光電変換素子29は、例えば、pin構造のシリコンフォトダイオードなどとすることができる。なお、光電変換素子29は、シリコンフォトダイオードに限定されるわけではなく、蛍光(可視光)を電気信号に変換することができるもの(例えば、CCD(Charge Coupled Device)など)を適宜選択することができる。
スイッチング素子25は、光電変換素子29に蛍光(可視光)が入射することで発生した電荷の蓄積と放出とを切り換える機能(スイッチング機能)を有する。スイッチング素子25は、例えば、薄膜トランジスタ(TFT;Thin Film Transistor)などとすることができる。
また、光電変換素子29とスイッチング素子25とを覆う図示しない保護層を設けるようにすることもできる。この場合、保護層は蛍光(可視光)が透過するように透明な材料から形成されるものとすることができる。
図4に示すように、温度制御部3には、基部31、発熱部32、温度検出部33、温度制御回路基板34が設けられている。なお、温度制御部3と光検出部22との間に介在させる熱伝導率の高い熱伝導シートや、熱伝導グリースなどの部材を設けるようにすることもできる。
温度制御部3は、光検出部22の温度を制御する。さらに詳細には、温度制御部3は、基部23の温度を制御することで基部23の主面に設けられたスイッチング素子25、光電変換素子29の温度を制御する。
基部31は、板状を呈し、一方の主面またはその内部には発熱部32と温度検出部33とが設けられている。この場合、基部31を熱抵抗の低い材料から形成するようにすれば、基部31の面内温度分布の均一性、温度制御性を向上させることができる。
発熱部32は、例えば、通電することによりジュール熱を発生させるものなどとすることができる。
温度検出部33は、温度制御部3(基部31)の温度を検出する。温度検出部33としては、例えば、熱電対、サーミスタ、測温抵抗体などを例示することができる。なお、図4において例示をしたものは、温度制御部3(基部31)の温度を検出しているが、光検出部22(基部23)の温度を検出するようにしてもよい。
発熱部32と温度検出部33とは、温度制御回路基板34と電気的に接続されている。 温度制御回路基板34は、温度制御部3を制御する。例えば、温度検出部33からの温度情報に基づいて発熱部32に供給する電力を制御することで、光検出部22の温度が所定の範囲内になるように制御する。この場合、温度制御回路基板34は、PID制御などにより発熱部32に供給する電力を制御するものとすることができる。
ここで、光検出部22に対する制御温度が低すぎると、基板部6において発生した熱により光検出部22の温度が時間とともに変動(さらに上昇)するおそれがある。一方、光検出部22に対する制御温度が高すぎると、光電変換素子29の暗電流やスイッチング素子25のリーク電流が増加して固定ノイズに対する影響が大きくなるおそれがある。特に、X線が入射していない部分のノイズが大きくなりすぎるおそれがある。
本発明者らの得た知見によれば、光検出部22に設けられた基部23の温度が35℃以上となるように制御すれば、基板部6において発生した熱などによる影響を抑制することができる。また、光検出部22に設けられた基部23の温度が45℃以下となるように制御すれば、ノイズを抑制することができる。そのため、光検出部22に設けられた基部23の温度が35℃以上、45℃以下となるように制御するようにすることが好ましい。
すなわち、温度制御部3は、光検出部22の温度上昇が、基板部6からの熱により上昇する速度よりも速くなるように光検出部22の温度を制御する。この様にすれば、電源を投入してからX線検出装置1が安定して使えるようになるまでの時間(待機時間)を短縮することができる。
また、温度制御部3は、光検出部22の温度が、基板部6からの熱により上昇する温度(平衡温度)よりも高くなるように光検出部22の温度を制御するようにすることができる。この様にすれば、基板部6において発生した熱などによる影響を抑制することができる。
また、温度制御部3は、基部23の温度が、35℃以上、45℃以下となるように光検出部22の温度を制御するようにすることができる。この様にすれば、基板部6において発生した熱などによる影響を抑制することができるとともに、ノイズを抑制することができる。
断熱部4は、温度制御部3と、基板部6と、の間に設けられている。断熱部4は、板状を呈し、熱抵抗が高く、X線などの放射線に対する耐性が比較的高い材料から形成されるものとすることができる。例えば、断熱部4は、エポキシ樹脂などの耐熱性樹脂や、セラミックスなどの無機材料などから形成されるものとすることができる。断熱部4を設けるようにすれば、発熱部32で発生した熱をX線検出部2の側に選択的に流すようにすることができる。また、基板部6で発生した熱がX線検出部2の側に伝わることを抑制することができる。そのため、断熱部4を設けるようにすれば、光検出部22の温度、より詳細には基部23の主面に設けられたスイッチング素子25、光電変換素子29の温度を精度よくかつ効率的に制御することができる。
支持部5は、板状を呈し、例えば、金属などの高剛性の材料から形成されたものとすることができる。
基板部6には、アナログ回路基板61、ディジタル回路基板62、フレキシブル基板64、IC搭載基板65が設けられている。基板部6は、光検出部22の電気的な駆動や、信号処理などを行う。
そして、ディジタル回路基板62とアナログ回路基板61、ディジタル回路基板62と温度制御回路基板34とは図示しない配線などを介して電気的に接続されている。
アナログ回路基板61は、フレキシブル基板64、IC搭載基板65を介して送られてくる光検出部22からのアナログ信号を受信する機能、受信されたアナログ信号を処理する機能、および受信されたアナログ信号をディジタル信号に変換する機能の少なくとも1つを有する。
ディジタル回路基板62は、他の基板に対する制御を行う機能、およびX線検出装置1の外部に設けられた機器との通信を行う機能の少なくとも1つを有する。
フレキシブル基板64の一端は、IC搭載基板65と電気的に接続されている。また、フレキシブル基板64の他端は、異方導電性接着剤68を用いて光検出部22に設けられた電極部27と電気的に接続されている。この場合、電極部27に異方導電性接着剤68を塗布し、フレキシブル基板64の端部と電極部27とを熱圧着することで電気的に接続させるようにすることができる。
フレキシブル基板64の一端と電気的に接続されたIC搭載基板65には、検出用集積回路66が実装されている。また、IC搭載基板65の一端にはコネクタ67が設けられ、このコネクタ67によってIC搭載基板65がアナログ回路基板61と電気的に接続されている。
また、アナログ回路基板61、ディジタル回路基板62、IC搭載基板65、温度制御回路基板34などに電力を供給するための図示しない電源回路基板を設けるようにすることもできる。
アナログ回路基板61、ディジタル回路基板62、温度制御回路基板34は、スペーサ63を介して支持部5の主面に設けられている。なお、スペーサ63は必ずしも設ける必要はないが、スペーサ63を設けるようにすれば支持部5の主面から離隔させた状態でこれらの基板を保持することができる。そのため、基板部6において発生した熱が支持部5を介してX線検出部2側に流れることを抑制することができる。
次に、放射線検出装置であるX線検出装置1の作用について例示をする。
まず、電源を投入した後、温度制御部3により光検出部22の温度を急峻に上昇させ、所定の範囲内の温度となった後は所定の範囲内の温度を維持するようにする。例えば、光検出部22に設けられた基部23の温度が35℃以上、45℃以下となるように温度を急峻に上昇させ、基部23の温度が35℃以上、45℃以下となった後は基部23の温度が35℃以上、45℃以下となるように維持する。
次に、被検体の検出を行う。
図示しないX線照射部(例えば、図5におけるX線照射部102)から照射され被検体を透過したX線が蛍光体部21に入射すると、入射したX線が可視光すなわち蛍光に変換される。
この場合、X線の吸収による蛍光の発生はX線が入射した領域にある柱状結晶体内で起こり、発生した蛍光は柱状結晶体の光ガイド効果により対応する光電変換素子29に導かれる。そのため、被検体を透過したX線による情報は解像度が維持されたまま対応する光電変換素子29に伝えられる。
光電変換素子29に入射した蛍光は、光電変換され、蛍光の強度に比例した強度の検出信号(アナログ信号)として検出される。検出信号(アナログ信号)の出力の制御は、基板部6によりスイッチング素子25を制御することで行われる。
出力された検出信号(アナログ信号)は、基板部6において処理され(例えば、デジタル信号への変換など)外部に出力される。
ここで、X線検出部2に設けられた光検出部22において検出される検出信号は、数十nA(ナノアンペア)レベルの微小信号である。そのため、電源を投入した後、基板部6において発生した熱による光検出部22の温度上昇が安定領域に達するまでの間は、固定ノイズの変動が大きくなるおそれがある。
本実施の形態においては、温度制御部3を設けて光検出部22の温度が所定の範囲内になるように制御するようにしている。すなわち、電源を投入した後、温度制御部3により光検出部22の温度を急峻に上昇させ、所定の範囲内の温度となった後は所定の範囲内の温度を維持するようにしている。
そのため、電源を投入してからX線検出装置1が安定して使えるようになるまでの時間(待機時間)を短縮することができる。特に、X線検出装置1が持ち運びを伴うX線撮影装置100、例えば、医療用のX線撮影装置100などに設けられるような場合には、X線撮影装置100を病室などの検出場所に持ち運んだ後、短時間で患者の撮影が可能となる。すなわち、電源を投入してからX線検出装置1が安定して使えるようになるまでの時間(待機時間)を短縮することができる。また、予め電源を投入したり、蓄電部などを設けて連続通電をしたりする必要がないので、省エネルギー化、省資源化などを図ることができる。
また、光検出部22の温度が所定の範囲内となるように維持することができるので、検出精度、得られる画像の品質などを安定させることができる。
次に、本実施の形態に係るX線撮影装置100について例示をする。
図5は、本実施の形態に係るX線撮影装置について例示をするためのブロック図である。
図5に示すように、放射線撮影装置であるX線撮影装置100には、前述した放射線検出装置であるX線検出装置1、X線照射部102、電源部103、制御部104、演算部105、表示部108が設けられている。
放射線照射部であるX線照射部102は、被検体110にX線を照射する。
前述したように、X線検出装置1は、X線照射部102から照射され被検体110を透過したX線に関する情報を検出し、検出した情報をデジタル信号に変換する。すなわち、被検体110を透過したX線に関する情報を検出信号(アナログ信号)として検出し、検出信号(アナログ信号)をデジタル信号に変換する。なお、後述するように、X線検出装置1は、X線が入射されること無しにバックグラウンド像を形成するとともにバックグラウンド像に関するアナログ信号を生成し、生成されたアナログ信号をデジタル信号に変換することもできる。
電源部103は、X線照射部102及びX線検出装置1に電力を供給する。
制御部104は、X線照射部102及びX線検出装置1の起動や駆動を制御する。また、制御部104は、X線検出装置1から、被検体110を透過したX線に関するデジタル信号及びバックグラウンド像に関するデジタル信号を取得する。
演算部105には、画像処理部106、記憶部107が設けられている。
画像処理部106は、制御部104を介して、被検体110を透過したX線に関するデジタル信号及びバックグラウンド像に関するデジタル信号を取得する。また、画像処理部106には、バックグラウンド像に関するデジタル信号を記憶する記憶部106aが設けられている。
画像処理部106は、被検体110を透過したX線に関するデジタル信号からバックグラウンド像に関するデジタル信号を差し引く減算処理を行う。そして、この様な減算処理を行うことでX線検出装置1に入射されたX線の量にのみ対応した正規画像を形成するためのデジタル信号を生成する。すなわち、画像処理部106は、放射線検出装置であるX線検出装置1により検出された放射線であるX線の強度に基づいて、被検体の正規画像を形成するためのデジタル信号を生成する。
記憶部107は、画像処理部106により生成された正規画像を形成するためのデジタル信号を記憶する。なお、被検体110を透過したX線に関するデジタル信号及びバックグラウンド像に関するデジタル信号を記憶部107に記憶するようにすることもできる。 表示部108は、正規画像を表示する。すなわち、表示部108には、画像処理部106により生成された正規画像を形成するためのデジタル信号、または、記憶部107に記憶された正規画像を形成するためのデジタル信号が入力され、入力されたデジタル信号に基づいて正規画像が表示される。
なお、一例として、画像処理部106において正規画像を形成するためのデジタル信号を生成するようにしたが、ソフトウェアによる処理により正規画像を形成するためのデジタル信号を生成するようにすることもできる。また、正規画像を形成するためのデジタル信号の生成は、制御部104、演算部105、基板部6などにおいて行うようにしてもよい。その様な場合には、制御部104、演算部105、基板部6などが画像処理部106の機能を有することになる。
次に、X線撮影装置100の作用について例示をする。
まず、電源部103によりX線照射部102及びX線検出装置1に電力が供給される。そして、制御部104によりX線照射部102及びX線検出装置1が起動される。
前述したように、X線検出装置1が起動されると、温度制御部3により光検出部22の温度が急峻に上昇され、所定の範囲内の温度となった後は所定の範囲内の温度を維持するようにされる。例えば、光検出部22に設けられた基部23の温度が35℃以上、45℃以下となるように温度が急峻に上昇され、基部23の温度が35℃以上、45℃以下となった後は基部23の温度が35℃以上、45℃以下となるように維持される。
次に、制御部104により、X線照射部102からX線を照射させること無しに、X線検出装置1においてバックグラウンド像が形成される。そして、バックグラウンド像に関するアナログ信号を生成する。
ここで、バックグラウンド像は、光検出部22の温度に応じて光電変換素子29に生じた暗電流と、スイッチング素子25に生じたリーク電流と、アナログ回路基板61のオフセット電圧を含んだ信号と、によって形成される画像である。そのため、複数の光電変換素子29に生じた暗電流及びスイッチング素子25に生じたリーク電流にむらがある場合には、バックグラウンド像にむらが生じることとなる。
本実施の形態においては、温度制御部3により光検出部22の温度が所定の範囲内となるようにすることができるので、バックグラウンド像にむらが生じることを抑制することができる。
バックグラウンド像に関するアナログ信号は、基板部6によりデジタル信号に変換され、制御部104を介して画像処理部106に伝送される。なお、基板部6によりデジタル信号に変換される際に、アナログ信号は複数ビットに変換される。
画像処理部106に伝送されたバックグラウンド像に関するデジタル信号は、記憶部106aに記憶される。
次に、制御部104により、X線照射部102からX線が照射される。前述したように、X線照射部102から照射され被検体110を透過したX線がX線検出装置1に入射すると、被検体110を透過したX線に関する情報が検出信号(アナログ信号)として検出され、検出された検出信号(アナログ信号)がデジタル信号に変換される。そして、変換されたデジタル信号は制御部104を介して画像処理部106に伝送される。
ここで、画像処理部106に伝送されたデジタル信号には、バックグラウンド像の成分と、入射X線量に対応した信号成分とが含まれている。そのため、X線検出部2の全域に線量の均一なX線が入射しても、画像むらが残るおそれがある。
そこで、画像処理部106により、検出された検出信号(アナログ信号)を変換したデジタル信号から記憶部106aに記憶されているバックグラウンド像に関するデジタル信号を差し引く減算処理が行われる。この様な減算処理を行うことで、X線検出装置1への入射X線量にのみ対応した正規画像を形成するためのデジタル信号を生成することができる。この様にして生成された正規画像を形成するためのデジタル信号には、バックグラウンド像の成分は含まれていないため画像むらを抑制することができる。
画像処理部106により生成された正規画像に関するデジタル信号は、記憶部107に記憶される。または、画像処理部106により生成された正規画像に関するデジタル信号が表示部108に入力され、正規画像が表示部108に表示される。以上のようにして、被検体110の撮影、表示などが行われる。
本実施の形態においては、温度制御部3を設けて光検出部22の温度が所定の範囲内になるように制御するようにしている。すなわち、電源を投入した後、温度制御部3により光検出部22の温度を急峻に上昇させ、所定の範囲内の温度となった後は所定の範囲内の温度を維持するようにしている。
そのため、電源を投入してからX線撮影装置100が安定して使えるようになるまでの時間(待機時間)を短縮することができる。特に、持ち運びを伴うX線撮影装置100、例えば、医療用のX線撮影装置100などの場合には、X線撮影装置100を病室などの検出場所に持ち運んだ後、短時間で患者の撮影が可能となる。すなわち、電源を投入してからX線撮影装置100が安定して使えるようになるまでの時間(待機時間)を短縮することができる。また、予め電源を投入したり、蓄電部などを設けて連続通電をしたりする必要がないので、省エネルギー化、省資源化などを図ることができる。
また、光検出部22の温度が所定の範囲内となるように維持することができるので、検出精度、得られる画像の品質などを安定させることができる。
以上、本実施の形態について例示をした。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。
前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
例えば、放射線検出装置(X線検出装置1)、放射線撮影装置(X線撮影装置100)が備える各要素の形状、寸法、材質、配置、数などは、例示をしたものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1 X線検出装置、2 X線検出部、3 温度制御部、4 断熱部、5 支持部、6 基板部、21 蛍光体部、22 光検出部、23 基部、25 スイッチング素子、26 配線、27 電極部、28 画素、29 光電変換素子、31 基部、32 発熱部、33 温度検出部、34 温度制御回路基板、61 アナログ回路基板、62 ディジタル回路基板、64 フレキシブル基板、65 IC搭載基板、100 X線撮影装置、102 X線照射部、103 電源部、104 制御部、105 演算部、108 表示部

Claims (5)

  1. 放射線を受けて蛍光を発する蛍光体部と、
    前記蛍光を受けて電気信号に変換する光電変換素子と、複数の前記光電変換素子が設けられる基部と、を有する光検出部と、
    前記光検出部の温度を制御する温度制御部と、
    前記光検出部の電気的な駆動を行う基板部と、
    を備え、
    前記温度制御部は、前記光検出部の温度上昇が、前記基板部からの熱により上昇する速度よりも速くなるように前記光検出部の温度を制御すること、を特徴とする放射線検出装置。
  2. 前記温度制御部は、前記光検出部の温度が、前記基板部からの熱により上昇する温度よりも高くなるように前記光検出部の温度を制御すること、を特徴とする請求項1記載の放射線検出装置。
  3. 前記温度制御部は、前記基部の温度が、35℃以上、45℃以下となるように前記光検出部の温度を制御すること、を特徴とする請求項1または2に記載の放射線検出装置。
  4. 前記温度制御部と、前記基板部と、の間に断熱部をさらに設けたこと、を特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の放射線検出装置。
  5. 被検体に放射線を照射する放射線照射部と、
    前記被検体を透過した放射線を検出する請求項1〜4のいずれか1つに記載の放射線検出装置と、
    前記放射線検出装置により検出された放射線の強度に基づいて前記被検体の正規画像を形成するためのデジタル信号を生成する画像処理部と、
    を備えたことを特徴とする放射線撮影装置。
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