JP2011115503A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】特別遊技状態を終了させることになる上限回数との差の数よりも少ない数を遊技者に報知するだけでなく、上限回数を利用して遊技の興趣を向上させることができるようにする。
【解決手段】演出制御用マイクロコンピュータは、15R大当りとすることに決定したことにもとづいてリミッタが作動する成立する場合に、その15R大当りにもとづく大当り遊技状態に制御された後に開始条件が成立する可変表示について、大当り遊技状態に制御され、かつ、大当りの種類が15R大当りになると、入賞時判定処理によって判定されたことを条件に、上限回数との差の数の最大値よりも多い数を報知する。
【選択図】図33

Description

本発明は、遊技媒体を用いて遊技者が所定の遊技を行うことが可能であり、遊技媒体が始動領域を通過した後に可変表示の開始条件が成立したことにもとづいて識別情報の可変表示を開始し表示結果を導出表示する可変表示部を含み、あらかじめ定められた特定表示結果が可変表示部に導出表示されたときに遊技状態を通常状態に比べて遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御するとともに遊技状態を通常状態であるときに比べて特定遊技状態に制御する確率が高くなる特別遊技状態に移行させ、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化可能な特別可変入賞装置と、遊技媒体が始動領域を通過し難いかまたは通過しない不利状態から遊技媒体が始動領域を通過しやすい有利状態に変化可能な普通可変入賞装置とを備えたパチンコ遊技機等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示部が設けられ、可変表示部において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。
遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けられた特別可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
パチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示部において開始される識別情報の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定表示結果が導出表示された場合に、特定遊技状態に移行する。なお、導出表示とは、識別情報を停止表示させることである。特定遊技状態に移行すると、例えば、特別可変入賞球装置が遊技者にとって有利な第1状態に変化する。
また、可変表示部において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果のうちの特別な特別表示結果になる等の特別の条件が成立すると、以後、特定遊技状態に移行しやすい遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行するように構成されたものがある。また、特別遊技状態中に特定遊技状態に制御されたときに更新される所定の数値データが所定値になると特別遊技状態を終了させる遊技機もある(例えば、特許文献1,2参照)。特許文献1に記載された遊技機は、所定値になるまでの値をリーチ回数で報知する機能を有している。また、特許文献2に記載された遊技機は、所定値よりも少ない数を遊技者に報知する機能を有している。
特開2007−160082号公報 特開2007−252483号公報
特許文献1に記載された遊技機は、所定値になるまでの値をリーチ回数で報知するだけであり、特許文献2に記載された遊技機は、単に所定値よりも少ない数を遊技者に報知するにすぎず、特定遊技状態に制御されたときに更新される所定の数値データが所定値になる時期を遊技者に把握しづらくすることはできるが、所定値を利用して遊技の興趣を向上させることはできない。
そこで、本発明は、特別遊技状態を終了させることになる所定値と所定の数値データが示す値との差の数を利用して遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明による遊技機は、遊技媒体(例えば、遊技球)を用いて遊技者が所定の遊技を行うことが可能であり、遊技媒体が始動領域(例えば、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14)を通過した後に可変表示の開始条件が成立したことにもとづいて識別情報の可変表示を開始し表示結果を導出表示する可変表示部(例えば、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、演出表示装置9)を含み、あらかじめ定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)が可変表示部に導出表示されたときに遊技状態を通常状態に比べて遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御するとともに遊技状態を通常状態であるときに比べて特定遊技状態に制御する確率が高くなる特別遊技状態(例えば、確変状態)に移行させ、遊技者にとって不利な第2状態(例えば、閉鎖状態)から遊技者にとって有利な第1状態(例えば、開放状態)に変化可能な特別可変入賞装置(例えば、特別可変入賞球装置20)と、遊技媒体が始動領域を通過し難いかまたは通過しない不利状態(例えば、閉鎖状態)から遊技媒体が始動領域を通過しやすい有利状態(例えば、開放状態)に変化可能な普通可変入賞装置(例えば、可変入賞球装置15)とを備えた遊技機であって、遊技媒体が始動領域を通過したときに判定用数値データを抽出する判定用数値データ抽出手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS218A,S218Bの処理を実行する部分)と、普通可変入賞装置が有利状態に変化する頻度を高くする高頻度状態(例えば、高ベース状態)に制御する高頻度状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS170,S176,S180の処理を実行する部分)と、遊技媒体が始動領域を通過したことにもとづいて、判定用数値データ抽出手段が抽出した判定用数値データを用いて、特定遊技状態に制御するか否かと、特定遊技状態に制御するときに特定遊技状態の種類が複数種類のうちのいずれになるかとを判定する始動判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS221,S222の処理を実行する部分)と、可変表示の開始条件が成立したことにもとづいて、保留記憶手段に記憶されている判定用数値データを用いて、特定遊技状態に制御するか否かと、特定遊技状態に制御するときに特定遊技状態の種類を複数種類のうちのいずれにするかとを決定する事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS61,S66,S67の処理を実行する部分)とを備え、特定遊技状態は、特別可変入賞装置を第1期間第1状態に変化させることを所定回数(例えば、15回)行う第1特定遊技状態(例えば、15R大当りにもとづく大当り遊技状態)と、特別可変入賞装置を第1期間よりも短い第2期間(例えば、0.1秒)および所定回数よりも少ない回数(例えば、2回)の少なくともいずれかで第1状態に変化させる第2特定遊技状態(例えば、突然確変大当りにもとづく大当り遊技状態)とを含み、特定遊技状態が終了したときに所定の終了条件(例えば、リミッタが作動する条件)が成立していないことを条件に遊技状態を特別遊技状態に移行させ、特定遊技状態に移行するまで当該特別遊技状態を継続させる特別遊技状態移行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS166,S173の処理を実行する部分)と、事前決定手段が特定遊技状態に制御することに決定したことにもとづいて所定の数値データを更新する数値更新手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS69の処理を実行する部分)と、所定の数値データが所定値(例えば、7)になったことにもとづいて、所定の数値データに初期データを設定するとともに、所定の終了条件が成立したとして特別遊技状態移行手段による特別遊技状態への移行を禁止する特別遊技状態移行禁止手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS71,S72,S166の処理を実行する部分)と、所定の数値データが示す値と所定値との差の数を報知する残回数報知手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS8056,S8301の処理を実行する部分)とをさらに備え、高頻度状態制御手段は、少なくとも第1特定遊技状態に制御された後から所定の終了条件が成立するまでの間の特定遊技状態に制御された後に、高頻度状態に制御するものであり(ステップS173参照)、事前決定手段が第1特定遊技状態とすることに決定したことにもとづいて所定の終了条件が成立する場合に、当該第1特定遊技状態に制御された後に可変表示の開始条件が成立する可変表示について始動判定手段が特定遊技状態に制御し、かつ、特定遊技状態の種類が第1特定遊技状態になると判定したことを条件に、差の数の最大値よりも多い数を報知する多回数報知手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS8051,S8071,S8072〜S8075の処理を実行する部分)をさらに備えたことを特徴とする。
そのような構成によれば、第1特定遊技状態とすることに決定したことにもとづいて所定の終了条件が成立する場合に、第1特定遊技状態に制御されることになる判定用数値データが保留記憶手段に記憶されているときに所定値と所定の数値データが示す値との差の数の最大値よりも多い数が報知される場合があり、所定値を利用して遊技者に意外感を与えることによって遊技の興趣を向上させることができる。
多回数報知手段が差の数の最大値よりも多い数を報知した後、第1特定遊技状態になると判定される判定用数値データが保留記憶手段に記憶されていることを報知する保留報知手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS871A,S871Bの処理を実行する部分)を備えていてもよい。
そのような構成によれば、保留記憶のうちに第1特定遊技状態になるものがあることを遊技者が認識できるので、遊技者がより遊技に注目するようになる。
所定演出を実行する演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS894,S895,S913の処理を実行する部分)を備え、演出実行手段は、残回数報知手段が差の数よりも少ない数を報知した後報知された数が示す回数の特定遊技状態が終了した後の高頻度状態と、所定の終了条件が成立した後の高頻度状態とで、所定演出として共通の演出(図30(J),図31(J)参照)を実行するように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、演出の内容を豊富にすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
複数種類の所定演出(例えば、夜の背景、夕方の背景、昼間の背景)があり、演出実行手段は、遊技状態が特別遊技状態であるときと特別遊技状態でないときとで、複数種類の所定演出の選択割合を異ならせる(図55参照)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、演出の内容を豊富にすることができ、遊技の興趣をより向上させることができる。
残回数報知手段は、所定の数値データが示す値と所定値との差の数が多いときは、少ないときに比べて高い割合で差の数よりも少ない数を報知する(図46参照)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、所定値と所定の数値データが示す値との差の数よりも少ない数が報知された状況でも、遊技者に、所定値と所定の数値データが示す値との差の数が多いという期待感を与えることができる。
残回数報知手段は、特定表示結果が複数の可変表示部に導出表示される識別情報により、所定の数値データが示す値と所定値との差の数を報知する(図30および図31参照)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、識別情報の可変表示に遊技者をより注目させることができ、演出によって遊技者の期待感をより向上させることができる。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 4msタイマ割込処理を示すフローチャートである。 あらかじめ用意された飾り図柄の変動パターンを示す説明図である。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブルおよび小当り判定テーブルを示す説明図である。 大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 大当りの種別と大当り遊技後の遊技状態を示す説明図である。 大当り用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 はずれ用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 当り変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 はずれ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 保留バッファの構成例を示す説明図である。 入賞時判定処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 表示結果特定コマンド送信処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。 大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。 大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 リミッタ機能の作動時の演出を説明するための説明図である。 リミッタ機能の作動時の演出を説明するための説明図である。 リミッタ機能の作動時の演出を説明するための説明図である。 リミッタ機能の作動時の演出を説明するための説明図である。 演出制御用CPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 入賞時判定結果バッファの構成例を示す説明図である。 演出制御用マイクロコンピュータが用いる乱数を示す説明図である。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 飾り図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 飾り図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。 停止図柄決定処理を示すフローチャートである。 残回数報知態様選択テーブルの構成の一例を示す説明図である。 残回数報知決定処理を示すフローチャートである。 プロセスデータの構成例を示す説明図である。 プロセステーブルの内容に従って実行される演出を説明するための説明図である。 飾り図柄変動中処理を示すフローチャートである。 飾り図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 大当り/小当り表示処理を示すフローチャートである。 大当り/小当り終了演出処理を示すフローチャートである。 共通演出決定処理を示すフローチャートである。 共通演出決定テーブルの一例を示す説明図である。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9では、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示(変動)が行われる。よって、演出表示装置9は、識別情報としての飾り図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9を用いて演出表示を実行し、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9を用いて演出表示を実行するので、遊技者は、遊技の進行状況を把握しやすくなる。
遊技盤6における演出表示装置9の上部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における演出表示装置9の上部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと(遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過することでもよい)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄)の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における飾り図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における飾り図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、可変表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような飾り図柄の組み合わせが停止表示される。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの下部には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの下部には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(以下、合算保留記憶表示部18cという。)が設けられている。合計数を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられているので、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、合算保留記憶表示部18cにおいて、第1特別図柄保留記憶表示器18aの点灯に対応する表示箇所の色と、第2特別図柄保留記憶表示器18bの点灯に対応する表示箇所の色とは異なる。また、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bのみを設けるようにし、演出表示装置9の表示画面上には合算保留記憶表示部18cを設けないようにしてもよい。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
演出表示装置9の下部には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(例えば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯する表示器を1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。すなわち、遊技球が始動入賞しやすくなる(つまり、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、この実施の形態では、時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)においても、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当りとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や飾り図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や飾り図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や飾り図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、結果として、始動入賞しやすくなり大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27R,27Lが設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。また、左枠LED28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、右枠LED28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾用LED25は、パチンコ遊技機1に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および飾り図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および飾り図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データをランダムRとして読み出し、ランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを判定する。そして、大当りとすると判定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや合算保留記憶数カウンタの値など)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および飾り図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(飾り図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機にしてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターンの種別を決定するための乱数や変動パターンを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される飾り図柄を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた抽選によって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の飾り図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」になる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアに、飾り図柄が揃って停止表示される。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「2」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、飾り図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に飾り図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「2」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
図6は、あらかじめ用意された飾り図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が1回行われる。「擬似連」は、全ての図柄表示エリアにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、全ての図柄表示エリアにおいて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回行う変動パターンである。
リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれになる飾り図柄を仮停止させた後に飾り図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図6に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図6において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りになる場合に使用される変動パターンである。また、図6に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
なお、この実施の形態では、図6に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が32.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である。)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
(6)ランダム6(MR6):高ベース状態にするか否か決定する(ベース状態決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、15R大当りである場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、突然確変大当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、小当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1に種別分けされている。また、はずれである場合には、リーチも特定演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴わないが特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも特定演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、ノーマルリーチおよび再変動1回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−6と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−7とに種別分けされている。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3、ランダム6)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図8(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図8(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図8(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図8(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する15R大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図8(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図8(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図8(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
なお、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りと決定するようにし、第2特別図柄の変動表示を行う場合には小当りに決定しないようにしてもよい。その場合、図8(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルは設けなくてもよい。この実施の形態では、遊技状態が時短状態に移行されているときには主として第2特別図柄の変動表示が実行される。遊技状態が高ベース状態であるときにも小当りが発生するようにし、かつ、高ベース状態になるか否かを遊技者に推測させるような演出を行うように構成すると、現在の遊技状態が高ベース状態であるにも関わらず却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。しかし、第2特別図柄の変動表示中は小当りが発生しないように構成すれば、遊技状態が高ベース状態である場合には小当りが発生しにくくし必要以上に確変状態であるか否かを推測させるような演出を行わないようにすることができ、遊技者に煩わしさを感じさせる事態を防止することができる。
図9は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図9に示す大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を、「15R大当り」および「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
15R大当りは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が多い回数(例えば、15回)まで許容され、大当り遊技状態が終了すると、遊技状態を確変状態に変化させるような大当りである。突然確変大当りは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少なく大入賞口の開放時間が極めて短い(例えば、開放時間が0.1秒で開放回数が2回)大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。以下、突然確変大当りを突確大当りまたは2ラウンド(2R)大当りということがある。
また、この実施の形態では、一例として、突然確変大当り特別図柄の停止図柄は「3」であり、15R大当りになるときには特別図柄の停止図柄は「7」である。すなわち、大当りの種別と特別図柄の停止図柄の種別とは対応している。
図9(A)には、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(低確率時の第1特別図柄用)が示されている。図9(B)には、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)が示されている。
高ベース状態では、遊技球が第1始動入賞口13に入賞することに比べて、遊技球が第2始動入賞口14に入賞する機会が多いので、図9(B)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルが使用される機会が極めて多い。また、低ベース状態では、遊技球が第2始動入賞口14に入賞する機会はないので、図9(A)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルが使用される。
なお、図9(A)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いる場合にのみ「突然確変大当り」に振り分けられることがあり、図9(B)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いる場合には「突然確変大当り」に振り分けられることはないが(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われる場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)、第2特別図柄の変動表示が行われる場合にも、「突然確変大当り」に振り分けられることがあるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では所定の乱数を用いて大当りの種別を決定するが、所定の乱数を用いて特別図柄の停止図柄を決定し、決定された特別図柄の種別に応じて大当りの種別が決まるようにしてもよい。
また、所定の乱数を用いて特別図柄の停止図柄を決定し、決定された特別図柄の種別に応じて大当りの種別を決定する場合に、ある図柄(1つでもよいし複数でもよい)については、そのときの遊技状態に応じて、大当り遊技の終了後に時短状態に移行させる場合があったり、時短状態に移行させない場合があったりしてもよい。
図10は、大当りの種別と大当り遊技後の遊技状態を示す説明図である。図10に示すように、突然確変大当りにもとづく大当り遊技後には、遊技状態は、確変状態かつ低ベース状態、または高ベース状態に制御される。15R大当りにもとづく大当り遊技後には、遊技状態は、確変状態かつ高ベース状態に制御される。
なお、この実施の形態では、突然確変大当りが発生したときに実行される大当り遊技のラウンド数は2であるが、15R大当りの場合に比べて各ラウンドの開放時間が極めて短ければ、2ラウンドよりも多いラウンド数にしてもよい。例えば、15R大当りが発生したときに実行される大当り遊技のラウンド数と同じにしてもよい。
図11(A),(B)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132Bを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132Bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、スーパーリーチ大当りについて、擬似連を伴う変動パターン種別(スーパーPA3−3、スーパーPA3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)と、擬似連を伴わない変動パターン種別(スーパーPB3−3、スーパーPB3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)とに分けてもよい。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」になる場合には、15R大当りの場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
図11(C)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Cを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132Cは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図11(C)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図12(A)〜(C)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cを示す説明図である。図12(A)には、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aが示されている。また、図12(B)には、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが示されている。また、図12(C)には、遊技状態が確変状態または時短状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが示されている。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、図12に示す例では、遊技状態が時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、異なるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135B,135Cが用いられるが、確変状態または時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、図12(C)に示す例では、1つの時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが用いられるが、時短状態用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Bとの2種類のテーブルが用いられるが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方は、図12に示された例に限られない。例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。一例として、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、合算保留記憶数のそれぞれの値に応じたはずれ変動パターン種別判定テーブルが設けられていてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数に応じて、複数のはずれ変動パターン種別判定テーブルが用いられるが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数が3以上である場合には、図12(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが用いられ、合算保留記憶数が0〜2(3以下)である場合には、図12(A)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aが用いられる。図12に示すように、合算保留記憶数が3以上である場合には、合算保留記憶数が0〜2である場合に比較して、リーチ(ノーマルリーチ、スーパーリーチ)になる割合が小さい。また、合算保留記憶数が3以上である場合には、図12(B)に示すように、非リーチCA2−2の変動パターン種別が選択されて短縮変動の変動パターンである非リーチPA1−2が選択されうるので、合算保留記憶数が多くなるに従って平均的な変動時間を短くすることによって、可変表示の作動率が低下してしまう事態を極力防止することができる。第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いる場合、すなわち、第1特別図柄の変動の開始時には、第1保留記憶数に応じて、複数のうちからはずれ変動パターン種別判定テーブルを選択し、第2特別図柄の変動の開始時には、第2保留記憶数に応じて、複数のうちからはずれ変動パターン種別判定テーブルを選択するにも、保留記憶数が多いほど、変動時間が短い変動パターンが選択されやすいように、はずれ変動パターン種別判定テーブルを構成する。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
また、図12(A),(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が1〜79であれば、合算保留記憶数に関わらず、少なくともリーチを伴わない(擬似連や滑り演出などの特定演出も伴わない)通常変動の変動表示が実行される。すなわち、この実施の形態では、判定テーブル(はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A,135B)において、リーチ用可変表示パターン(リーチを伴う変動パターン)以外の可変表示パターンのうちの少なくとも一部に対して、保留記憶手段(第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)が記憶する数(第1保留記憶数や第2保留記憶数、合算保留記憶数)に関わらず、共通の判定値(図12(A),(B)に示す例では1〜79)が割り当てられるている。なお、「リーチ用可変表示パターン以外の可変表示パターン」とは、この実施の形態で示したように、例えば、リーチを伴わず、擬似連や滑り演出などの特定演出も伴わず、可変表示結果が大当りとならない場合に用いられる可変表示パターン(変動パターン)のことである。
なお、この実施の形態では、いずれの遊技状態でも、共通の大当り用変動パターン種別判定テーブルが用いられるが、確変状態、時短状態、通常状態に応じて、異なる大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
図13(A),(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A,137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A,137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各当り変動パターン判定テーブル137A,137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにすることに決定されると、当り変動パターン判定テーブル137Aが選択される。変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにすることに決定されると、当り変動パターン判定テーブル137Bが選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bには、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)が設定されている。
なお、図13(A)に示す当り変動パターン判定テーブル137Aでは、変動パターン種別が、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う(スーパーリーチとともに擬似連を伴う場合もある)変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、図13(B)に示す当り変動パターン判定テーブル137Bでは、変動パターン種別が、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。なお、図13(B)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、擬似連や滑り演出などの特定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。その場合には、例えば、特殊CA4−1が、特定演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1と特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2が、特定演出を伴う特殊PG1−2、特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成してもよい。
図14は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
図15は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図15に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C04(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C04(H)の受信に応じて飾り図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C04(H)を表示結果特定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9511(H)は、第1始動口13の遊技球が入賞したときの判定結果である第1入賞時判定結果が15R大当りであったことを示す演出制御コマンド(第1入賞時判定結果1指定コマンド)である。コマンド9512(H)は、第1始動口13の遊技球が入賞したときの判定結果である第1入賞時判定結果が15R大当りでなかったことを示す演出制御コマンド(第1入賞時判定結果2指定コマンド)である。コマンド9611(H)は、第2始動口14の遊技球が入賞したときの判定結果である第2入賞時判定結果が15R大当りであったことを示す演出制御コマンド(第2入賞時判定結果1指定コマンド)である。コマンド9612(H)は、第2始動口14の遊技球が入賞したときの判定結果である第2入賞時判定結果が15R大当りでなかったことを示す演出制御コマンド(第2入賞時判定結果2指定コマンド)である。なお、 コマンド9511(H),9512(H),9611(H),9612(H)を、入賞時判定結果指定コマンドと総称することがある。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001,A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技または小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(以下、大当り開始指定コマンドまたはファンファーレ指定コマンドともいう。)である。大当り遊技または小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始指定コマンドと突確大当り/小当り開始指定コマンドとがある。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、15R大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(突確大当り/小当り終了指定コマンド)である。
コマンドB001(H)は、遊技状態が高ベース状態であることを指定する演出制御コマンド(高ベース状態指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が低ベース状態であることを指定する演出制御コマンド(低ベース状態指定コマンド)である。
コマンドB101(H)は、遊技状態が確変状態であることを指定する演出制御コマンド(高確率状態指定コマンド)である。コマンドB102(H)は、通常状態であることを指定する演出制御コマンド(低確率状態指定コマンド)である。高確率状態指定コマンドと低確率状態指定コマンドとを、確率状態指定コマンドと総称することがある。
コマンドC000(H)は、合算保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、合算保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。
なお、この実施の形態では、合算保留記憶数について、保留記憶数が増加または減少したことを示す演出制御コマンドを送信する場合を示しているが、保留記憶数そのものを指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、例えば、第1保留記憶数を指定する場合と第2保留記憶数を指定する場合とで別々の演出制御コマンド(保留記憶数指定コマンド)を送信するようにしてもよい。その場合、例えば、保留記憶数指定コマンドとして、MODEデータとして第1保留記憶数または第2保留記憶数を特定可能な値(例えば、第1保留記憶数を指定する場合には「C0(H)」、第2保留記憶数を指定する場合には「C1(H)」)を含むとともに、EXTデータとして保留記憶数の値を設定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図15に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、飾り図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果特定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図16は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS321)。また、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果特定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において飾り図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。特別図柄の表示結果が導出表示された後、大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図17は、ステップS321の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第1始動口スイッチ13aがオンしたか否かを確認する(ステップS211A)。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が上限値である4であるか否かを確認する(ステップS212A)。第1保留記憶数カウンタの値が4であれば、ステップS211Bに移行する。
第1保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やすとともに(ステップS213A)、合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS214A)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図18参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215A)。なお、ステップS215Aの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第1始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図18は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図18に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。また、ソフトウェア乱数を生成するためのカウンタや保留記憶数カウンタも、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、高ベース状態でなく(時短フラグがセットされていない場合)、大当り遊技中でないことを条件に(ステップS216A,S217B)、入賞時判定処理を行う(ステップS218A)。なお、大当り遊技中であるか否かは、例えば、特別図柄プロセスフラグの値で確認される。その場合、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が5〜7のいずれかであるときに大当り遊技中であると判定する。
また、CPU56は、第1特別図柄保留記憶表示器18aの点灯個数を1増やす(ステップS219A)。また、合算保留記憶数加算指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS220A)。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS29)において演出制御コマンドを送信する。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしたか否かを確認する(ステップS211B)。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が上限値である4であるか否かを確認する(ステップS212B)。第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、処理を終了する。
第2保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やすとともに(ステップS213B)、合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS214B)。
また、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215B)。図18に示すように、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値と同数の保存領域が確保されている。CPU56は、ステップS215Bの処理において、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数カウンタの値に対応する保存領域に値を格納する。
次いで、CPU56は、高ベース状態である場合(時短フラグがセットされている場合)、または大当り遊技中である場合に(ステップS216B,S217B)、入賞時判定処理を行う(ステップS218B)。
また、CPU56は、第2特別図柄保留記憶表示器18bの点灯個数を1増やす(ステップS219B)。また、合算保留記憶数加算指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS220B)。
図19は、ステップS218A,S218Bの入賞時判定処理を示すフローチャートである。入賞時判定処理において、CPU56は、ステップS215AまたはステップS215Bの処理で抽出されたランダムRの値が大当り判定値に一致するか否か確認する(ステップS221)。すなわち、第1始動入賞または第2始動入賞の発生にもとづいて抽出された数値が大当りとすることになる数値であるか否か判定する。
大当りになると判定した場合には、大当りの種別(「15R大当り」または「突然確変大当り」)を判定する(ステップS222)。具体的には、ステップS218Aによる入賞時判定処理を実行しているときには、図9(A)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブルを選択し、ステップS218Bによる入賞時判定処理を実行しているときには、図9(B)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブルを選択する。そして、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、ステップS215AまたはステップS215Bの処理で抽出された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「15R大当り」または「突然確変大当り」)が大当りの種別であると判定する。
そして、ステップS221,S222の判定結果にもとづいて、入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う。具体的には、判定結果が15R大当りである場合に、第1入賞時判定結果1指定コマンド(ステップS218Aによる入賞時判定処理を実行している場合)または第2入賞時判定結果1指定コマンド(ステップS218Bによる入賞時判定処理を実行している場合)を送信し、判定結果が15R大当りでない場合には、第1入賞時判定結果2指定コマンド(ステップS218Aによる入賞時判定処理を実行している場合)または第2入賞時判定結果2指定コマンド(ステップS218Bによる入賞時判定処理を実行している場合)を送信する。
図20および図21は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していない場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施の形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。換言すれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS57)。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当りにするか否か決定する。すなわち、大当り判定用乱数の値が大当り判定テーブルに設定されている大当り判定値(図8参照)のいずれかに一致するか否か判定する(ステップS61)。なお、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS215Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS215Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とを比較する処理)を行う。
遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りになる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、15R大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当りとすることに決定した場合には、ステップS65に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
ステップS61で、ランダムR(大当り判定用乱数)の値がいずれの大当り判定値にも一致しないことを確認した場合には、CPU56は、小当り判定テーブル(図8(B),(C)参照)を使用して小当り判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数の値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。ランダムRの値が小当り判定値に一致しない場合には、すなわち、はずれである場合には、ステップS73に移行する。なお、ステップS62の処理では、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。
そして、大当り判定用乱数の値がいずれかの小当り判定値に一致する場合には(ステップS62)、すなわち、小当りとすることに決定した場合には、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS73に移行する。
ステップS65では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS66)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図9(A)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブルを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図9(B)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブルを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「15R大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS67)。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS215Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS215Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS68)。例えば、大当り種別が「15R大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
また、CPU56は、変動回数カウンタの値を+1する(ステップS69)。変動回数カウンタは、15R大当りまたは突然確変大当りが発生したことにもとづいて遊技状態が確変状態に移行された後の変動回数(ただし、表示結果が大当りになる変動の変動回数)を計数するためのカウンタである。CPU56は、変動回数カウンタの値がリミット回数(この実施の形態では、7)であるか否か確認する(ステップS71)。変動回数カウンタの値がリミット回数になっている場合には、変動回数カウンタの値を0に初期化する(ステップS72)。なお、確変状態を終了させることになる所定回を上限回数またはリミット回数といい、識別情報の可変表示回数(表示結果を大当りとする可変表示回数)が所定回になると確変状態を終了させる機能をリミッタ機能ということがある。また、リミッタ機能が作動するとは、確変状態の継続回数が、あらかじめ決められている上限回数に達したことを意味する。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS73)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄である「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄である「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「15R大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄である「2」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS74)。
図22は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132B(図11(A),(B)参照)のいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS102に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132C(図11(C)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS102に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95)。なお、時短フラグは、遊技状態を時短状態に移行するとき(確変状態に移行するときを含む)にセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、15R大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、時短回数を消化したタイミングや、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。時短フラグがセットされている場合には(ステップS95のY)、CPU56は、ステップS99に移行する。
時短フラグがセットされていない場合には、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS96)。合算保留記憶数が3未満であれば、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図12(A)参照)を選択する(ステップS97)。そして、ステップS102に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図12(B)参照)を選択する(ステップS98)。そして、ステップS102に移行する。
時短フラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C(図12(C)参照)を選択する(ステップS99)。そして、ステップS102に移行する。
この実施の形態では、ステップS95〜S99の処理が実行されることによって、合算保留記憶数が3以上である場合には、図12(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが選択される。また、遊技状態が時短状態である場合には、図12(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが選択される。この場合、ステップS102の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−3が決定される場合があり、非リーチCA2−3の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS105の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図14参照)。従って、この実施の形態では、遊技状態が時短状態である場合または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。なお、この実施の形態では、時短状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図12(C)参照)と、保留記憶数にもとづく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図12(B)参照)とが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が時短状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS95で時短フラグがセットされていると判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図12(A)参照)を選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S94、S97、S98またはS99の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A、137B(図13参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A(図14参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS107)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
なお、はずれと決定されている場合において、リーチに関わりなく変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS95〜S99,S102の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図12に示す非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3の変動パターン種別を含むもの)と、リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図12に示すノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別を含むもの)とを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。この場合、CPU56は、例えば、入賞時判定処理における「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」になるか否かの判定において、リーチ判定テーブルの共通の範囲に割り当てられた判定値に合致するか否かを判定することによって、リーチになるか否かをあらかじめ判定するようにしてもよい。
図23は、表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果特定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果4指定のいずれかの演出制御コマンド(図15参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS111)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が15R大当り大当りであるか否か確認する(ステップS112)。大当りの種別が15R大当り大当りであるときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113)。大当りの種別が15R大当りでないとき(突然確変大当りであるとき)には、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、15R大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS68で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。
ステップS116では、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグもセットされていないときは、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、CPU56は、特別図柄保留記憶表示器の点灯個数を1減らす(ステップS119)。また、合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS120)。なお、ステップS119の処理では、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1特別図柄保留記憶表示器18aの点灯個数を1減らし、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2特別図柄保留記憶表示器18bの点灯個数を1減らす。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS121)。
図24は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、特別図柄の停止時柄を導出表示し(ステップS127)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS128)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS129)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図25は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS133)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされている場合には、確変状態であることを示す確変フラグ、および時短状態であることを示す時短フラグをリセットし(ステップS134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドまたは突確大当り/小当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、大当りの種別が15R大当りである場合には大当り開始指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には突確大当り/小当り開始指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が15R大当りと突然確変大当りとのうちのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大入賞口制御タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS137)。また、開放回数カウンタに開放回数をセットする(ステップS138)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS139)。なお、S138の処理では、CPU56は、大当りの種別が15R大当りである場合には15回をセットし、突然確変大当りである場合には2回をセットする。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS140)。セットされている場合には、ステップS147に移行する。確変フラグがセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS141)。セットされていない場合には、ステップS147に移行する。時短フラグがセットされている場合には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS142)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS144)、時短フラグをリセットする(ステップS145)。また、CPU56は、低ベース状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS146)。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS147)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に突確大当り/小当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS148)。また、大入賞口制御タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS149)。また、開放回数カウンタに開放回数(具体的には、2回)をセットする(ステップS150)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS151)。
小当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS152)。
図26は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認し(ステップS402)、大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ、処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっている場合には、CPU56は、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A1XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS403)。なお、CPU56は、ラウンド数を、大当り遊技中のラウンド数をカウントするための開放回数カウンタの値を確認することにより認識する。そして、CPU56は、は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(特別可変入賞球装置20)を開放する制御を行うとともに(ステップS404)、開放回数カウンタの値を−1する(ステップS405)。
また、大入賞口制御タイマに、各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間に応じた値を設定する(ステップS406)。そして、特別図柄プロセスフラグの値をステップ大入賞口開放中処理(ステップS306)に応じた値に更新する(ステップS415)。なお、ステップS406の処理では、CPU56は、大当りの種別が15R大当りである場合には29秒に応じた値を設定し、突然確変大当りである場合には0.1秒に応じた値を設定する。
図27および図28は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(ステップS306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS420)。
そして、CPU56は、大入賞口制御タイマの値が0になったか否か確認する(ステップS421)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは、カウントスイッチ23がオンしたか否か確認し(ステップS422)、カウントスイッチ23がオンしていなければ、処理を終了する。カウントスイッチ23がオンした場合には、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントするための入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS423)。そして、CPU56は、入賞個数カウンタの値が所定数(例えば、10)になっているか否か確認する(ステップS424)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ、処理を終了する。なお、S421とS422の判定順は逆でもよい。
大入賞口制御タイマの値が0になっているとき、または入賞個数カウンタの値が所定数になっているときには、CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口を閉鎖する制御を行う(ステップS425)。そして、入賞個数カウンタの値を0にする(ステップS426)。
次いで、CPU56は、開放回数カウンタの値を確認する(ステップS430)。開放回数カウンタの値が0でない場合には、CPU56は、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A2XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS431)。そして、大入賞口制御タイマに、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル期間)に相当する値を設定し(ステップS432)、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に応じた値に更新する(ステップS433)。
開放回数カウンタの値が0である場合には、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS307)に応じた値に更新する(ステップS434)。
図29は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ステップS162の処理では、CPU56は、15R大当りであった場合には大当り終了指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には突確大当り/小当り終了指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していない場合には処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過している場合には、CPU56は、変動回数カウンタの値が0になったか否か確認する(ステップS166)。変動回数カウンタの値が0になったことはリミッタ機能が作動することを意味するので、変動回数カウンタの値が0になった場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に低確率状態指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS168)。また、大当りの種別が突然確変大当りであった場合には(ステップS169)、ステップS178に移行する、突然確変大当りでなかった場合には、遊技状態を時短状態にするために時短フラグをセットし(ステップS170)、時短回数カウンタに100をセットする(ステップS171)。そして、ステップS183に移行する。なお、突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS68の処理で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定される。
変動回数カウンタの値が0になっていない場合には、確変状態を継続させることを意味しているので、CPU56は、確変フラグをセットし(ステップS173)、演出制御用マイクロコンピュータ100に高確率状態指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS174)。
また、突然確変大当りでなかった場合には、時短フラグをセットし(ステップS176)、時短回数カウンタに65535(16ビットカウンタの最大値)をセットする(ステップS177)。そして、ステップS183に移行する。一日の遊技機の稼働中に特別図柄の変動回数が「65535」に達することはないので、ステップS177では、実質的に無限大の値がセットされたことになる。
突然確変大当りであった場合には、CPU56は、遊技状態を高ベース状態にするか低ベース状態にするかを抽選によって決定する(ステップS178)。
ステップS178では、CPU56は、ベース状態決定用乱数を抽出し、一例として、抽出したベース状態決定用乱数の値が0〜8のいずれかである場合には低ベース状態にすることにし、抽出したベース状態決定用乱数の値が9である場合に高ベース状態にすることに決定する。高ベース状態にすることに決定した場合には(ステップS179)、時短フラグをセットし(ステップS180)、時短回数カウンタに100をセットする(ステップS181)。そして、ステップS183に移行する。
低ベース状態にすることに決定した場合には、ステップS183に移行する。
高ベース状態にするのか低ベース状態にするのかを抽選によって決定するのではなく、そのときのベース状態に応じて決定してもよいし、そのときの遊技状態が確変状態であるか否かに応じて決定してもよい。例えば、CPU56は、特別図柄停止処理の実行時(大当り遊技の開始前)にベース状態を記憶し、記憶されているベース状態に応じて高ベース状態にするのか低ベース状態にするのかを決定する。また、突然確変大当りの種類が種類が複数ある場合には、種類に応じて決定するようにしてもよい。例えば、突然確変大当りに対応する停止図柄の組み合わせの種類が複数あるようにし、決定された停止図柄の組み合わせの種類に応じて、高ベース状態にするのか低ベース状態にするのかを決定する。また、15R大当りについても、15R大当りに対応する停止図柄の種類が複数あるようにし、決定された停止図柄の種類に応じて、高ベース状態にするのか低ベース状態にするのかを決定するようにしてもよい。
また、時短フラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。また、時短フラグは、可変入賞球装置15の開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。この場合、具体的には、CPU56は、普通図柄プロセス処理(ステップS27参照)において、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに、時短フラグがセットされているか否かを確認し、セットされている場合には、開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりして可変入賞球装置15を開放する制御を行う。また、CPU56は、普通図柄プロセス処理(ステップS27参照)において、時短フラグがセットされている場合には、時短フラグがセットされていない場合に比べて、普通図柄の変動表示結果を当りにするか否かの抽選における当り確率(当りに決定する割合)を高くする。すなわち、時短状態がセットされている状態は、高ベース状態である。
ステップS183では、CPU56は、遊技状態に応じてベース状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う。すなわち、時短状態(高ベース状態)であることを示す時短フラグがセットされている場合には、高ベース状態指定コマンドを送信する制御を行う。時短フラグがセットされていない場合には、低ベース状態指定コマンドを送信する制御を行う。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS184)。
ステップS308〜S310の小当り開放前処理、小当り開放中処理、小当り終了処理において、CPU56は、ステップS305〜S307の大当り開放前処理、大当り開放中処理、大当り終了処理と同様の制御を行う。
ただし、小当り遊技の場合には、ラウンド数は、突然確変大当りにもとづく大当り遊技の場合と同様に2ラウンドである。また、開放時間は、突然確変大当りにもとづく大当り遊技の場合と同様に短い。
また、小当り遊技が終了したときに、CPU56は、遊技状態を変化させるための制御を実行しない。すなわち、時短フラグをセットしたりリセットしたりする処理を実行しない。その結果、小当りにすることに決定される前の遊技状態が時短状態であれば(時短フラグがセットされている状態)、小当り遊技の終了後に時短状態が維持される。また、確変フラグをセットしたりリセットしたりする処理を実行しない。その結果、小当りにすることに決定される前の遊技状態が確変状態であれば(確変フラグがセットされている状態)、小当り遊技が終了後に確変状態が維持される。
次に、リミッタ機能の作動時の演出について説明する。図30は、リミッタ機能の作動時の演出の一例を説明するための説明図である。
図30(A),(B)に示すように、演出表示装置9の表示画面における左中右の図柄表示エリア)9L,9C,9Rにおいて飾り図柄の可変表示(変動)が行われ、図30(C)に示すように、飾り図柄の表示結果(停止図柄)が大当り図柄であって、大当り遊技が終了して、図30(D)に示すように、エンディング画面が表示されたとする。
この実施の形態では、リミット回数に達するまでに実行可能な大当り回数(具体的には、表示結果を大当りとする可変表示回数:ただし、実行可能な可変表示回数は表示結果を大当りとする可変表示回数)は大当り図柄の数値で報知される。従って、リミット回数に達するまでに実行可能な可変表示回数として「5」が報知されたことになる(図30(C)参照)。
また、図30に示す例では、リミット回数に達するまでに実行可能な真の可変表示回数(表示結果を大当りとする可変表示回数)が「5」であるのに対して、偽報知ではない真報知である「5」が報知されたとする。偽報知は、上限回数(リミット回数)よりも少ない回数を遊技者に報知することを意味する。
その後、4回の表示結果を大当りとする可変表示回数が実行されると(図30(E)〜(G)参照)、図30(H)に示すように、大当り図柄として「1」が停止表示される。
なお、リミット回数に達するまでに実行可能な可変表示回数(表示結果を大当りとする可変表示回数)が大当り図柄の数値で報知された後、演出表示装置9の表示画面において、確変状態であることを報知するための「高確中」を示す報知画面9aが表示され、大当り図柄として「1」が停止表示され大当り遊技が終了した後(図30(I)参照)、演出表示装置9の背景画面の一部が、高確率状態であるか低確率状態であるか不明である状態(確変潜伏状態ともいう。)に変更された例が示されている(図30(J)参照)。図30(J)には、そのような背景画面の一部である「チャンス中」を示す報知画面9bが表示される例が示されている。また、演出表示装置9の背景画面の他部が、共通演出の一例である夕方のような画面に変更された例が示されている。また、図30(J)には、夕方のような画面における月の画像9cが例示されている。
図31は、リミッタ機能の作動時の演出の他の例を説明するための説明図である。図31(A),(B)に示すように、演出表示装置9の表示画面における左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて飾り図柄の可変表示(変動)が行われ、図31(C)に示すように、飾り図柄の表示結果(停止図柄)が大当り図柄であって、大当り遊技が終了して、図31(D)に示すように、エンディング画面が表示されたとする。
図31に示す例では、リミット回数に達するまでに実行可能な可変表示回数(表示結果を大当りとする可変表示回数)として「4」が報知されたことになる(図31(C)参照)。
また、図31に示す例では、リミット回数に達するまでに実行可能な真の可変表示回数(表示結果を大当りとする可変表示回数)が「5」であるのに対して、偽報知である「4」が報知されたとする。
その後、3回の表示結果を大当りとする可変表示回数が実行されると(図31(E)〜(G)参照)、図31(H)に示すように、大当り図柄として「1」が停止表示される。
なお、リミット回数に達するまでに実行可能な可変表示回数(表示結果を大当りとする可変表示回数)が大当り図柄の数値で報知された後、演出表示装置9の表示画面において、確変状態であることを報知するための「高確中」を示す報知画面9aが表示され、大当り図柄として「1」が停止表示され大当り遊技が終了した後(図31(I)参照)、演出表示装置9の背景画面の一部が、高確率状態であるか低確率状態であるか不明である状態に変更された例が示されている(図31(J)参照)。図31(J)には、そのような背景画面の一部である「チャンス中」を示す報知画面9bが表示される例が示されている。また、演出表示装置9の背景画面が、共通演出の一例である昼間のような画面に変更された例が示されている。図31(J)には、昼間のような画面における太陽の画像9dが例示されている。その後、所定の条件(例えば、100回の可変表示が終了した後、確変報知するか否か判定し、確変報知することに決定したとき)が成立すると、演出表示装置9の表示画面において、確変状態であることを報知するための「高確中」を示す報知画面9aが表示される(図31(K)参照)。なお、所定の条件は、毎回、確変報知するか否か判定して確変報知すると決定したときに成立するようにしてもよい。
また、「共通演出」は、リミット回数に達するまでに実行可能な可変表示回数(表示結果を大当りとする可変表示回数)の報知演出が終了したときに実行される演出(図30(J)に例示された演出と図31(J)に例示された演出)であり、図30(J)および図31(J)に示された例では、「チャンス中」を示す報知画面9bと夕方または昼間の背景画像とを含む演出である。
図32および図33は、リミッタ機能の作動時の演出のさらに他の例を説明するための説明図である。図32および図33に示す例は、リミット回数に達するまでに実行可能な可変表示回数に関する真報知または偽報知が開始された後の状態を示す。図32(A),(B)に示すように、演出表示装置9の表示画面における左中右の図柄表示エリア)9L,9C,9Rにおいて飾り図柄の可変表示(変動)が行われ、図32(C)に示すように、飾り図柄の表示結果(停止図柄)が大当り図柄であって、大当り遊技が終了して、図32(D)に示すように、エンディング画面が表示されたとする。さらに、飾り図柄の可変表示(変動)が行われ(図32(E),(F)参照)、大当り図柄の停止図柄が徐々に少なくなった後(図32(G),(H)参照)、大当り遊技や可変表示が進行し(図32(I)〜図33(M)参照)、所定の条件が成立すると、合算保留記憶表示部18cにおける15R大当りになる保留記憶に相当する表示部18dが他とは異なる色(例え、他の色が青である場合の赤)に変わったことが示されている(図33(N),(O)参照)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図34は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、所定の乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS702)。そして、タイマ割込フラグの監視(ステップS703)を行う。タイマ割込フラグがセットされていない場合には、ステップS702に移行する。なお、タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS704)、ステップS705〜S706の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS705)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS706)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファ(RAMに形成されている。)に保存されている。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。コマンド解析処理では、演出制御用CPU101が、コマンド受信バッファに保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図15参照)であるのか解析する。
図35〜図38は、コマンド解析処理(ステップS705)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果特定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果特定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果4指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果特定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。また、RAMに形成されている15R大当り回数カウンタの値を+1する(ステップS623)。なお、演出制御用CPU101は、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560から大当り開始指定コマンドを受信したときに、確変フラグがリセットされている状態であって高ベース状態フラグがセットされていたら、15R大当り回数カウンタを0に初期化した後15R大当り回数カウンタの値を+1(大当りが1回発生したので)する。また、確変フラグと高ベース状態フラグとがともにリセットされていたら、15R大当り回数カウンタを0に初期化する。
受信した演出制御コマンドが突確大当り/小当り開始指定コマンドであれば(ステップS625)、演出制御用CPU101は、突確大当り/小当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている飾り図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行う(ステップS634)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(ステップS635)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS636)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(ステップS639)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS640)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが突確大当り/小当り終了指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、突確大当り/小当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS646)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数保存領域に格納する保留記憶数の値を1加算する(ステップS652)。また、演出制御用CPU101は、更新後の保留記憶数に従って、合算保留記憶表示部18cにおける保留記憶数の表示を更新する(ステップS653)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS654)、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数保存領域に格納する保留記憶数の値を1減算する(ステップS655)。また、演出制御用CPU101は、更新後の保留記憶数に従って、合算保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS656)。
受信した演出制御コマンドが高確率状態指定コマンドであれば(ステップS661)、演出制御用CPU101は、確変フラグをセットする(ステップS662)。受信した演出制御コマンドが低確率状態指定コマンドであれば(ステップS663)、演出制御用CPU101は、確変フラグをリセットする(ステップS664)。また、RAMにおける変動残回数記憶領域に初期値である「7」を設定する(ステップS665)。
受信した演出制御コマンドが高ベース状態指定コマンドであれば(ステップS681)、演出制御用CPU101は、高ベース状態フラグをセットする(ステップS682)。受信した演出制御コマンドが低ベース状態指定コマンドであれば(ステップS683)、演出制御用CPU101は、高ベース状態フラグをリセットする(ステップS684)。また、演出表示装置9に表示される背景画面を通常状態における背景画面の色調(例えば、青色の色調の背景画面)に変更する(ステップS685)。
受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果指定コマンドであれば、入賞時判定結果指定コマンドをRAMに形成されている入賞時判定結果バッファに格納する(ステップS688,S689)。
図39は、入賞時判定結果バッファの構成例を示す説明図である。図39に示すように、入賞時判定結果バッファには、第1入賞時判定結果1指定コマンドおよび第1入賞時判定結果2指定コマンド(図15参照)が格納される第1入賞時判定結果バッファと、第2入賞時判定結果1指定コマンドおよび第2入賞時判定結果2指定コマンド(図15参照)が格納される第2入賞時判定結果バッファとを含む。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドが第1入賞時判定結果1指定コマンドまたは第1入賞時判定結果2指定コマンドである場合には、当該コマンドを第1入賞時判定結果バッファに格納し、第2入賞時判定結果1指定コマンドまたは第2入賞時判定結果2指定コマンドである場合には、当該コマンドを第2入賞時判定結果バッファに格納する。
なお、受信したコマンドを第1入賞時判定結果バッファまたは第2入賞時判定結果バッファにおける何番目の領域に格納するのかを判定するために、第1入賞時判定結果バッファ用カウンタ(RAMの一領域)と、第2入賞時判定結果バッファ用カウンタ(RAMの一領域)とがある。演出制御用CPU101は、ステップS689で、第1入賞時判定結果バッファ用カウンタ(または、第2入賞時判定結果バッファ用カウンタ)の値に対応する領域に、受信したコマンドを格納し、第1入賞時判定結果バッファ用カウンタ(または、第2入賞時判定結果バッファ用カウンタ)の値を1増やす。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS691)。そして、ステップS611に移行する。
図40は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図40に示すように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3、残回数報知態様決定用乱数SR2、共通演出態様決定用乱数SR3、および多回数報知決定用乱数SR4を用いる。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数を用いてもよい。
第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3は、飾り図柄の可変表示結果となる停止図柄として、演出表示装置9の表示領域における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアに停止表示される飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。なお、最終停止図柄は、飾り図柄の可変表示が終了する時点で「左」、「中」、「右」の図柄表示エリアそれぞれにおいて最終的に停止表示される3つの飾り図柄のことである。なお、飾り図柄の大当り図柄の組合せは、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3のうちのいずれか1個の乱数によって決定される。
残回数報知態様決定用乱数SR2は、リミット回数に達するまでに実行可能な可変表示回数(表示結果を大当りとする可変表示回数)を報知するときに真報知を行うか偽報知を行うかを決定するための乱数である。具体的には、リミット回数に達するまでに実行可能な可変表示回数(表示結果を大当りとする可変表示回数)以下の回数のいずれを報知するのかを決定するための乱数である。共通演出態様決定用乱数SR3は、共通演出の種類を決定するための乱数である。多回数報知決定用乱数SR4は、多回数報知を行うか否か決定するための乱数である。多回数報知については後述する。
図41は、図34に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS706)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、飾り図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した飾り図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した飾り図柄の可変表示に関する制御も、1つの演出制御プロセス処理において実行される。
また、第1特別図柄の変動に同期した飾り図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した飾り図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
飾り図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、飾り図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り/小当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り/小当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りまたは小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り/小当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り/小当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態または小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図42は、図41に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされている場合には、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図43は、図41に示された演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、図39に示す入賞時判定結果バッファに格納されている最旧のデータ(入賞時判定結果指定コマンド)が消去されるように入賞時判定結果バッファの内容をシフトする(ステップS819)。演出制御用CPU101は、第1特別図柄の変動の実行を示す第1図柄変動指定コマンド受信フラグ(ステップS691の処理で、第1図柄変動指定コマンドを受信したときにセットされている。)がセットされている場合には第1入賞時判定結果バッファの内容をシフトし、第2特別図柄の変動の実行を示す第2図柄変動指定コマンド受信フラグ(ステップS691の処理で、第2図柄変動指定コマンドを受信したときにセットされている。)がセットされている場合には第2入賞時判定結果バッファの内容をシフトする。なお、第1図柄変動指定コマンドおよび第2図柄変動指定コマンドは、例えば、大当り/小当り終了演出処理においてリセットされる。また、演出制御用CPU101は、第1入賞時判定結果バッファの内容をシフトするときに第1入賞時判定結果バッファ用カウンタの値を−1し、第2入賞時判定結果バッファの内容をシフトするときに第2入賞時判定結果バッファ用カウンタの値を−1する。
そして、演出制御用CPU101は、RAMの変動パターンコマンド格納領域から、受信した変動パターンコマンドを読み出す(ステップS820)。そして、演出制御用CPU101は、読み出した変動パターンコマンド、および表示結果特定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果特定コマンド)にもとづいて、飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する停止図柄決定処理を実行する(ステップS821)。そして、決定した表示結果を示すデータを、RAMに形成されている飾り図柄表示結果格納領域に格納する(ステップS822)。
図44は、飾り図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図44に示す例では、受信した表示結果特定コマンドが15R大当りを示している場合には(受信した表示結果特定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が揃った飾り図柄の組合せを決定する。
また、受信した表示結果特定コマンドが突然確変大当りや小当りを示している場合には(受信した表示結果特定コマンドが表示結果3指定コマンドまたは表示結果4指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として突確大当り/小当りの場合のチャンス目である「135」の組合せを決定する。
なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。
そして、はずれの場合には、上記以外の飾り図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。
また、演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
また、飾り図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。また、15R大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。そして、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
そして、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じたプロセステーブル(図48参照)を選択する(ステップS831)。また、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS832)。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS833)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS834)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(ステップS835)。
なお、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU101は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、VDP109がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を演出表示装置9に出力し、演出表示装置9が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の変動が実現される。その後、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS836)。
また、演出制御用CPU101は、画像データをVRAMの所定領域に書き込む場合に、実際には、例えば、Vブランク割込にもとづくVブランク割込処理で画像データをVRAMに書き込む制御を行う。従って、演出制御用CPU101は、RAMの所定領域にVRAMに書き込むデータを一時保存し、Vブランク割込処理でRAMの所定領域のデータをVRAMに書き込む制御を行う。Vブランク割込は、演出表示装置9に供給される垂直同期信号の周期と同周期でVDP109が発生する割込である。例えば、演出表示装置9の画面変更周波数(フレーム周波数)が30Hzである場合にはVブランク割込の発生周期は33.3msであり、フレーム周波数が60Hzである場合にはVブランク割込の発生周期は16.7msである。この例では、Vブランク割込処理でVRAMにデータを書き込むが、他の処理において、VRAMにデータを書き込むようにしてもよい。他の処理は、例えば、演出制御用が内蔵するタイマにもとづくタイマ割込や、飾り図柄変動中処理である。なお、他の処理においてVRAMにデータを書き込む処理を実行する場合には、例えば定期的に、実行周期とVブランク割込の周期との同期を取るための処理を実行することが好ましい。
図45は、ステップS821の停止図柄決定処理を示すフローチャートである。停止図柄決定処理において、演出制御用CPU101は、飾り図柄の停止図柄をはずれ図柄にすることに決定されているか否か確認する(ステップS8001)。はずれ図柄にすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に格納されている表示結果特定コマンドで判定される。
はずれ図柄にすることに決定されていない場合であって、かつ、リーチすることに決定されていない場合には(ステップS8002)、SR1−1〜SR1−3を抽出し、SR1−1を用いて左図柄を決定し、SR1−2を用いて中図柄を決定し、SR1−3を用いて右図柄を決定する(ステップS8003,S8004,S8005)。そして、ステップS8008に移行する。なお、決定された左右図柄が一致した場合には、右図柄を1図柄ずらす。
リーチすることに決定されている場合には、SR1−1〜SR1−2を抽出し、SR1−1を用いて左右図柄を決定し、SR1−2を用いて中図柄を決定する(ステップS8006,S8007)。そして、ステップS8008に移行する。なお、リーチすることに決定されているか否かは、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドで判定される。
飾り図柄の停止図柄をはずれ図柄にすることに決定されていない場合には、演出制御用CPU101は、リミッタ作動までに実行可能な可変表示回数(表示結果を大当りとする可変表示回数)すなわち変動残回数(以下、残回数という。)を報知する演出の実行中であることを示す残回数報知演出中フラグがセットされているか否か確認する(ステップS8010)。残回数報知演出中フラグがセットされている場合には、ステップS8012に移行する。
残回数報知演出中フラグがセットされていない場合には、15R大当りにすることに決定されているか否か確認する(ステップS8011)。15R大当りにすることに決定されていない場合(突然確変大当りまたは小当りにする場合)には、左中右の停止図柄をチャンス目に決定する(ステップS8013)。そして、決定した左中右の停止図柄を保存領域に保存する(ステップS8008)。
15R大当りにすることに決定されている場合には、残報知回数決定処理を行う(ステップS8012)。そして、ステップS8008に移行する。
図46は、残報知回数決定処理で使用される残回数報知態様選択テーブルの構成の一例を示す説明図である。図46に示すように、残回数報知態様選択テーブルには、実行可能な可変表示回数(残回数)のそれぞれに応じて、飾り図柄の停止図柄による報知態様(飾り図柄の停止図柄に相当)と、それに対応する判定値(残回数報知態様決定用乱数SR2と比較される)とが設定されている。ただし、図46には、判定値そのものではなく、判定値数が占める割合が示されている。演出制御用CPU101は、SR2の値と一致する判定値に応じた報知態様を、使用する報知態様に決定する。
さらに、残回数報知態様選択テーブルには、遊技状態および実行可能な可変表示回数(残回数)に応じて、判定値が設定されている。
なお、例えば、「低ベース状態」の欄における「7:52%」は、左中右の停止図柄を「777」にする割合が52%であるように判定値が設定され、「1〜6:各々8%」は、左中右の停止図柄を「111」〜「666」にする割合がそれぞれ8%であるように判定値が設定されていることを示す。その他の欄の表記の仕方も同じである。
図47は、ステップS8012の残回数報知決定処理を示すフローチャートである。残回数報知決定処理において、演出制御用CPU101は、リミッタ作動までに実行可能な可変表示回数(残回数)を報知する演出の実行中であることを示す残回数報知演出中フラグがセットされているか否か確認する(ステップS8050)。残回数報知演出中フラグがセットされている場合には、ステップS8051に移行する。
残回数報知演出中フラグがセットされていない場合には、SR2を抽出し(ステップS8055)、抽出した値と残回数(変動残回数記憶領域に保存されている値に相当)とにもとづいて、残回数の報知態様(左中右の停止図柄に相当)を決定する(ステップS8056)。
ステップS8056では、演出制御用CPU101は、高ベース状態フラグがセットされていない場合には、図46に示された残回数報知態様選択テーブルにおける「低ベース状態」の各欄(確行)のいずれか(そのときの残回数に対応する欄)を用いて報知態様を決定する。
また、高ベース状態フラグがセットされているが、リミッタ作動後に高ベース状態になった場合ではないときには、図46に示された残回数報知態様選択テーブルにおける「リミッタ作動後以外高ベース状態」の各欄(確行)のいずれか(そのときの残回数に対応する欄)を用いて報知態様を決定する。
また、高ベース状態フラグがセットされ、リミッタ作動後に高ベース状態になった場合であるときには、図46に示された残回数報知態様選択テーブルにおける「リミッタ作動後の高ベース状態でリミッタ作動までに15R大当り回数5回以上」または「リミッタ作動後の高ベース状態でリミッタ作動までに15R大当り回数4回以下」(現在の状態がリミッタ作動後の高ベース状態であって、当該リミッタ作動までの15R大当り回数が4回以下であった。)の各欄(確行)のいずれか(そのときの残回数に対応する欄)を用いて報知態様を決定する。「リミッタ作動後の高ベース状態でリミッタ作動までに15R大当り回数5回以上」の部分を使用するのか「リミッタ作動後の高ベース状態でリミッタ作動までに15R大当り回数4回以下」の部分を使用するのかは、15R大当り回数カウンタの値に応じて決められる。
なお、リミッタ作動後に高ベース状態になった場合であるか否かは、例えば、コマンド解析処理において、高ベース状態フラグをセットするときに(ステップS682参照)、直前に受信した確率状態指定コマンドが低確率状態指定コマンドであるときに(図29におけるステップS166,S168,S170,S183も参照)、リミッタ作動後に高ベース状態になった場合ではあることを示すフラグをセットし、そのフラグにもとづいて判定される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、15R大当りの発生にもとづいて変動回数カウンタの値がリミット回数になり0に初期化した場合に(ステップS72参照)、リミッタの作動を示す演出制御コマンドを送信し、演出制御用CPU101は、その演出制御コマンドを受信した場合に、リミッタ作動後に高ベース状態になった場合であると判定してもよい。
その後、演出制御用CPU101は、ステップS8056の処理で決定した停止図柄の値を、RAMにおける報知回数保存領域に保存し(ステップS8057)、残回数報知演出中フラグをセットする(ステップS8058)。
ステップS8051では、演出制御用CPU101は、突然確変大当りであるか否か確認する。突然確変大当りであるときには、左中右の停止図柄をチャンス目に決定する(ステップS8053)。
突然確変大当りでないときには、変動残回数記憶領域に保存されている値で特定される変動回数が1になっているか否か確認する(ステップS8071)。変動回数が1になっていない場合には、ステップS8052に移行する。変動回数が1になっている場合には、入賞時判定結果バッファに15R大当りになることに対応するデータ(第1入賞時判定結果指定コマンドまたは第2入賞時判定結果指定コマンド)が保存されているか否か確認する(ステップS8072)。ステップS8072の処理で、演出制御用CPU101は、第1入賞時判定結果バッファの内容と第2入賞時判定結果バッファの内容の双方を検索し、少なくとも第1入賞時判定結果バッファと第2入賞時判定結果バッファとのうちのいずれかにデータが保存されているか否か確認する。
入賞時判定結果バッファにデータが保存されている場合には、演出制御用CPU101は、SR4を抽出し(ステップS8073)、抽出したSR4の値にもとづいて報知態様(左中右の停止図柄に相当)を決定する(ステップS8074)。ステップS8074では、演出制御用CPU101は、例えば、SR4の値が1〜5のいずれかであれば報知態様を「111」に決定し、6〜50のいずれかであれば報知態様を「888」に決定する。そして、報知態様を「888」に決定した場合には、多回数報知演出を行うことを示す多回数報知フラグをセットする(ステップS8075)。なお、演出制御用CPU101は、ステップS8075の処理で、報知回数保存領域に8をセットする処理も実行する。
ステップS8074の処理を実行することによって、図33(N)に例示されたような演出が実行されることになる。すなわち、残回数よりも多い回数を報知する残回数報知演出が実行される。なお、ステップS8074の処理で報知態様が「111」に決定された場合には、図33(N)に例示された時期において、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rに「1」「1」「1」が停止表示される。
ステップS8052では、報知回数保存領域に保存されている値を左中右の停止図柄に決定する。
図48は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で飾り図柄を表示させる制御を行う。
図48に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。また、大当りの報知に関する演出や大当り遊技中または小当り遊技中の演出を実行するためのプロセステーブルも用意されている。
図49は、プロセステーブルの内容に従って実行される演出を説明するための説明図である。図49に示すように、演出制御用CPU101は、プロセステーブルにおけるプロセスデータ(演出制御実行データ)に従って演出制御を実行する。すなわち、プロセスタイマ設定値に設定されたタイマ値に応じた時間が経過すると、プロセステーブルにおける次の演出制御実行データに従って、演出表示装置9やLED等の発光体を制御する処理を繰り返すことによって、1回の飾り図柄の変動中の背景等の演出が実現される。
なお、この実施の形態では、飾り図柄の変動に関わる画像データは、プロセステーブルには設定されていない。飾り図柄の変動自体は、演出制御用CPU101によって、プロセステーブルを使用せずに直接制御される。
演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS833)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
図50は、図41に示された演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置の制御状態を変更する(ステップS8105)。
また、変動制御タイマがタイムアウトしている場合には(ステップS8109)、演出制御用CPU101は、左中右の飾り図柄の次表示画面(前回の飾り図柄の表示切替時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(ステップS8110)。そのようにして、演出表示装置9において、飾り図柄の変動制御が実現される。VDP109は、所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置9に出力する。そのようにして、演出表示装置9において、飾り図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像および飾り図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値(例えば、30msに相当する値)を再セットする(ステップS8111)。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしている場合には(ステップS8112)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8113)。
図51は、図41に示された演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、まず、飾り図柄表示結果格納領域に格納されているデータ(停止図柄を示すデータ)に従って停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS8301)。また、演出制御用CPU101は、大当りまたは小当りにすることに決定されているか否か確認する(ステップS8302)。大当りまたは小当りにすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に格納されている表示結果特定コマンドによって確認される。なお、この実施の形態では、決定されている停止図柄によって、大当りまたは小当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。大当りまたは小当りとすることに決定されていない場合には、ステップS8303に移行する。
大当りまたは小当りとすることに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、大当りまたは小当りの開始を報知する演出(ファンファーレ演出)に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8311)。
そして、演出制御用CPU101は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8312)。また、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8313)。さらに、演出用タイマに、大当り表示時間または小当り表示時間に相当する値をセットする(ステップS8314)。
その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り/小当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8315)。
ステップS8303では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する。
図52は、図41に示された演出制御プロセス処理における大当り/小当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り/小当り表示処理において、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS861)。大入賞口開放中指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、ステップS866に移行する。
大入賞口開放中指定コマンド受信フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS862)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS863)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS864)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置の制御状態を変更する(ステップS865)。
ステップS866では、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンド受信フラグをリセットする。そして、多回数報知演出の実行を示す多回数報知フラグがセットされている場合には、第1入賞時判定結果バッファまたは第2入賞時判定結果バッファ(図40参照)に格納されている内容を検索する(ステップS871A)。そして、第1入賞時判定結果バッファまたは第2入賞時判定結果バッファにおける第1入賞時判定結果1指定コマンド(15R大当りになることに対応する)または第2入賞時判定結果1指定コマンド(15R大当りになることに対応する)が格納されている位置に対応する合算保留記憶表示部18cにおける表示部を、他とは異なる色に変える(ステップS871B)。
ステップS871Bの処理によって、図33(O)に例示されたような演出(表示部18dの色を変える演出)が実行される。すなわち、リミッタが作動することになる上限回数との差の数の最大値よりも多い数を報知した後、15R大当りになると判定される判定用数値データが保留記憶手段に記憶されていることを報知する演出が実行される。
なお、この実施の形態では、合算保留記憶表示部18cには第1保留記憶(第1始動入賞にもとづく保留記憶)と第2保留記憶(第2始動入賞にもとづく保留記憶)とが混在する。入賞時判定結果バッファの構成は、第1入賞時判定結果バッファと第2入賞時判定結果バッファとが分離している構成である(図39参照)。よって、合算保留記憶表示部18cにおいて、入賞時判定結果バッファにおける第1入賞時判定結果1指定コマンドまたは第2入賞時判定結果1指定コマンドが格納されている位置に対応する表示部の位置(図33(O)おける表示部18dの位置)を直ちに特定することは難しい。そこで、第1入賞時判定結果バッファにおける4つの保存領域の各々に保存されているデータおよび第2入賞時判定結果バッファにおける4つの保存領域の各々に保存されているデータと、合算保留記憶表示部18cにおける表示の位置とを対応付けるために、8つの領域からなる管理領域をRAMに設ける。8つの領域のそれぞれは、合算保留記憶数に対応している。そして、管理領域における領域に、第1保留記憶に対応している場合には「第1」を示すデータを設定し、第2保留記憶に対応している場合には「第2」を示すデータを設定する。そのような設定は、例えば、図38に示されたステップS689の処理において実行される。また、管理領域の内容は、例えば、図43に示されたステップS819の処理で実行される。
また、多回数報知フラグがセットされていることにもとづいて常にステップS871Bの処理(15R大当りになると判定される判定用数値データが保留記憶手段に記憶されていることの報知処理)を実行するのではなく、抽選によって、そのような処理を実行するか否か決定するようにしてもよい。
また、15R大当りになると判定される判定用数値データが保留記憶手段に記憶されていることの報知の態様として、保留記憶表示を利用するのではなく、演出表示装置9に報知用のキャラクタ画像を表示したり、ランプやLEDによって報知したり、スピーカ24R,27Lから出力される音を利用してもよい。また、15R大当りになると判定される判定用数値データが保留記憶手段に記憶されていることの報知の実行時期は、大当り遊技中でもよいしエンディング演出中でもよいし、さらに、エンディング演出終了後の可変表示中であってもよい。
その後、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に応じた値に更新する(ステップS867)。
図53は、図41に示された演出制御プロセス処理における大当り/小当り終了演出処理(ステップS806)を示すフローチャートである。大当り/小当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、大当り/小当り終了演出タイマが設定されている(動作中である)か否か確認する(ステップS881)。大当り/小当り終了演出タイマが設定されている場合には、ステップS882に移行する。大当り/小当り終了演出タイマが設定されていない場合には、大当り終了指定コマンド受信フラグまたは突確大当り/小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS885)。大当り終了指定コマンド受信フラグまたは突確大当り/小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、大当り終了指定コマンド受信フラグまたは突確大当り/小当り終了指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS886)、大当り/小当り終了演出タイマに大当り終了表示時間または小当り終了表示時間に相当する値を設定する(ステップS887)。
また、演出制御用CPU101は、小当りであった場合には、ステップS897に移行する(ステップS888)。小当りでなかった場合(大当りであった場合)には、変動残回数記憶領域に保存されている値を−1する(ステップS890)。変動残回数記憶領域に保存されている値が0になっている場合にはステップS894Aに移行し、変動残回数記憶領域に保存されている値が0になっていない場合には(ステップS891)、残回数報知演出中フラグがセットされているか否か確認する(ステップS892)。残回数報知演出中フラグがセットされていない場合にはステップS897に移行する。
残回数報知演出中フラグがセットされている場合には、報知回数保存領域に保存されている値を−1する(ステップS893)。報知回数保存領域に保存されている値が0になっていない場合には(ステップS894)、演出表示装置9の表示画面における背景画面を確変状態に対応する背景にする(ステップS898:図30(E),図31(E)等参照)。
報知回数保存領域に保存されている値が0になった場合には、多回数報知フラグがセットされている場合にはステップS898に移行し(ステップS894A)、多回数報知フラグがセットされていない場合には、共通演出決定処理を実行する(ステップS895)。そして、残回数報知演出中フラグをリセットし(ステップS896)、演出表示装置9の表示画面における背景画面を確変潜伏状態に対応する背景にする(ステップS897)。なお、確変潜伏状態に対応する背景の一例として、地上、空、宇宙のような背景がある。また、小当りであった場合に確変潜伏状態に対応する背景にするときと突然確変大当りであった場合に確変潜伏状態に対応する背景にするときとを比較すると、例えば、小当りであった場合に比べて突然確変大当りであった場合の方が、宇宙のような背景に移行しやすい。次いで、空のような背景に移行しやすい。そして、地上のような背景に移行し難い。また、確変潜伏状態は、例えば、所定回の可変表示が実行されると終了して背景は通常時の背景に戻るが、通常時の背景に戻すか否かを抽選によって決定してもよい。
なお、小当りであったときにも、演出表示装置9の表示画面における背景画面を、確変潜伏状態であることを示唆するような画面(上記の共通演出の画面とは異なる画面にする。)にするが、常にそのような画面にするのではなく、遊技状態が確変状態である場合にそのような画面にする頻度を高くし、非確変状態である場合にそのような画面にする頻度を低くするようにしてもよい。
ステップS882では、演出制御用CPU101は、大当り/小当り終了演出タイマの値を1減算する。そして、演出制御用CPU101は、大当り/小当り終了演出タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了演出時間または小当り終了演出時間が経過したか否か確認する(ステップS883)。経過していない場合には、処理を終了する。経過している場合には、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS880)に応じた値に更新する(ステップS884)。
図54は、ステップS892の共通演出決定処理を示すフローチャートである。共通演出決定処理において、演出制御用CPU101は、共通演出のうち図30(J)および図31(J)に例示された「チャンス中」を示す報知画面9b以外の背景画像領域の表示の種類を決定する。
図54に示すように、演出制御用CPU101は、SR3を抽出し(ステップS911)、抽出したSR3にもとづいて共通演出の種類(具体的には、報知画面9b以外の背景画像領域の表示の種類)を決定する(ステップS912)。そして、決定した種類の共通演出を実行する(ステップS913)。すなわち、演出表示装置9の背景画面を、夜、夕方または昼間の画面にする。なお、演出制御用CPU101は、例えば、時短状態が終了したことにもとづいて共通演出を終了させるが、共通演出を終了させるか否かを抽選によって決定してもよい。
図55は、ステップS912の処理で使用される共通演出決定テーブルの一例を示す説明図である。共通演出決定テーブルには、夜、夕方または昼間の画面に対応する判定値(SR3と比較される)が設定されている。演出制御用CPU101は、SR3の値と一致する判定値に応じた共通演出を、実行する共通演出に決定する。
図55に示すように、共通演出決定テーブルには、確変状態において使用されるテーブル(図55(A)参照)と、通常状態(非確変状態)において使用されるテーブル(図55(B)参照)とがある。演出制御用CPU101は、確変フラグがセットされている場合には図55(A)に示すテーブルを使用し、確変フラグがセットされていない場合には図55(B)に示すテーブルを使用する。図55に示すように、通常状態と比較して、確変状態では、背景画面として「夜」が選択されやすく、次いで、「夕方」が選択されやすい。
以上に説明したように、上記の実施の形態では、確変状態の継続を制限するリミッタ機能を備えた遊技機において、15R大当りとすることに決定したことにもとづいてリミッタが作動する成立する場合に(図47におけるステップS8051,S8071参照)、その15R大当りにもとづく大当り遊技状態に制御された後に開始条件が成立する可変表示について、大当り遊技状態に制御され、かつ、大当りの種類が15R大当りになると、始動時判定処理(入賞時判定処理)によって判定されたことを条件に(ステップS8072参照)、上限回数との差の数の最大値よりも多い数を報知するので、特定の条件下で15R大当りにもとづく大当り遊技状態に制御されることになる判定用数値データが保留記憶手段に記憶されているときに上限回数よりも多い回数が報知される場合があり、上限回数を利用して遊技者に意外感を与えることによって遊技の興趣を向上させることができる。
なお、上記の実施の形態では、上限回数よりも多い回数の報知の態様として、「888」の飾り図柄の停止図柄を用いたが、飾り図柄の停止時期では例えば「111」を表示し、その後に「888」を表示するようにしてもよい。表示の切替時期は、例えば、大当り遊技開始前、大当り遊技中、またはエンディング演出中である。
また、リミッタが作動することになる上限回数との差の数の最大値よりも多い数を報知した後、15R大当りになると判定される判定用数値データが保留記憶手段に記憶されていることを報知する演出が実行されるので、保留記憶のうちに第1特定遊技状態になるものがあることを遊技者が認識できるので、遊技者がより遊技に注目するようになる。
また、偽報知を行った後に報知態様がリミッタ作動時の態様になった場合(例えば、図31(H)に示された態様になった場合)と、真報知を行った後に報知態様がリミッタ作動時の態様になった場合(例えば、図30(H)に示された態様になった場合)とで、共通演出(例えば、図30(J)および図31(J)に示された背景の演出)を実行するように構成されているので、遊技の興趣を「向上させることができる。
また、共通演出の種類が複数あり、確変状態において特定の種類の演出が出現しやすいので、リミッタ機能と遊技状態とを連動させた演出が実現される。
また、図46に例示されたように、実際の残回数が少ない場合には、真報知が実行される割合が高いので、特に、残回数が1回の場合には必ず真報知が実行されるので、遊技者に残回数に対する興味をより強く抱かせることができる。
また、残回数の報知が識別情報の表示結果を用いて実行される場合には、遊技者に、識別情報に対する興味をより強く抱かせることができる。
また、図46に例示されたように、リミッタ作動後の高ベース状態において、当該リミッタが作動するまでに実行された15R大当り遊技の回数が少ない方が、多い場合に比べて、真報知がなされる可能性が高くなるので、それにもとづいても遊技の興趣を向上させることができる。
また、上記の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リミッタ作動までに実行可能な可変表示回数(表示結果を大当りとする可変表示回数)すなわち残回数が0になったか否かを大当り/小当り終了処理において判定したが、飾り図柄変動停止処理や大当り/小当り表示処理において判定してもよい。
また、上記の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、残回数を計数するカウンタ(変動残回数記憶領域に相当)として値が減算されるダウンカウンタを用いたが、値が加算されるアップカウンタを用いてもよい。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動回数カウンタとして値が加算されるアップカウンタを用いたが、値が減算されるダウンカウンタを用いてもよい。
また、上記の実施の形態では、15R大当り遊技の終了後に高ベース状態に制御されたが、低ベース状態に制御されるようにしてもよい。また、リミッタが作動した場合には、必ず高ベース状態に制御するようにしてもよい。また、高ベース状態において突然確変大当り(2R大当り)が発生した場合には、必ず高ベース状態を維持するようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、リミッタが作動するまでに実行可能な可変表示回数(表示結果を大当りとする可変表示回数)や15R大当りの発生回数を計数したが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、それらを計数して計数結果を演出制御コマンドで演出制御用マイクロコンピュータ100に送信してもよい。その場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄および飾り図柄の変動が開始される前に(すなわち、特別図柄通常処理において)、そのような制御を行ってもよいし、特別図柄および飾り図柄の変動が終了した後に(例えば、特別図柄停止処理や大当り終了処理において)、そのような制御を行ってもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が図17に示されたステップS216A,S217A,S218A,S216B,S217B,S218Bの処理を実行したが、演出制御用マイクロコンピュータ100が、高ベース状態または大当り遊技中において、第1保留記憶について入賞時判定処理(ステップS218Aの処理に相当)の実行を禁止するように構成してもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100が、高ベース状態または大当り遊技中以外の状態において、第2保留記憶について入賞時判定処理(ステップS218Bの処理に相当)の実行を禁止するように構成してもよい。
また、上記の実施の形態では、リミッタが作動するまでに実行可能な可変表示回数(残回数)の報知態様として飾り図柄の停止図柄を使用したが、他の演出手段を用いてもよい。例えば、音の出力回数やランプまたはLEDの発光回数で残回数を報知したり、大当り遊技中に演出表示装置9にキャラクタ画像を表示して、キャラクタ画像の動きによって残回数を報知を行ってもよい。
さらに、演出表示装置9において実行される所定の演出によって報知を行ってもよい。例えば、演出表示装置9に回るルーレットの盤面の画像を表示し、ルーレットが停止したときの表示数値で残回数を報知してもよい。
また、複数種類の残回数の報知態様を使用可能にし、報知態様に応じて真報知と偽報知の発生割合を変えるようにしてもよい。例えば、キャラクタ画像の動きによって残回数を報知を行う場合には、ルーレットの盤面によって残回数を報知を行う場合に比べて、偽報知を実行する割合を低くする。
また、突然確変大当りになったときにリミッタが作動した場合に、その後の高ベース状態において15R大当りが発生したときに真報知を行う割合を高くするようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ560は独自に残回数を計数していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、演出制御コマンドによって、残回数を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、リミッタが作動した場合(所定の終了条件が成立した)に、続く時短状態において実行可能な可変表示の回数(時短状態の終了条件に相当)を設定し、その際に、異なる時短状態の終了条件を設定可能なように構成されていてもよい。その場合には、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、時短状態の終了条件として、第1回数(例えば、50回)と、第1回数よりも多い第2回数(例えば、100回)とのいずれかを設定可能にする。そして、第1回数を選択する割合よりも、第2回数を選択する割合を大きくする。一例として、所定の乱数と比較される判定値が第1回数と第2回数のそれぞれに対応して設定されたテーブルを設け、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、所定の乱数を抽出し、抽出した乱数と判定値とを比較し、乱数の値に一致する判定値に対応する終了条件(第1回数または第2回数)を、時短状態の終了条件とする。そのような構成によって、特別遊技状態に制御されない場合でも、再び特定遊技状態になることへの期待感が高められ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
本発明は、遊技媒体を用いて遊技者が所定の遊技を行うことが可能であり、可変表示の開始条件が成立したときに識別情報の可変表示を開始し表示結果を導出表示する可変表示部を備えたパチンコ遊技機などの遊技機に適用可能である。
1 パチンコ遊技機
8a 第1特別図柄表示器
8b 第2特別図柄表示器
9 演出表示装置
13 第1始動入賞口
14 第2始動入賞口
20 特別可変入賞球装置
31 遊技制御基板(主基板)
56 CPU
560 遊技制御用マイクロコンピュータ
80 演出制御基板
100 演出制御用マイクロコンピュータ
101 演出制御用CPU
109 VDP

Claims (6)

  1. 遊技媒体を用いて遊技者が所定の遊技を行うことが可能であり、遊技媒体が始動領域を通過した後に可変表示の開始条件が成立したことにもとづいて識別情報の可変表示を開始し表示結果を導出表示する可変表示部を含み、あらかじめ定められた特定表示結果が前記可変表示部に導出表示されたときに遊技状態を通常状態に比べて遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御するとともに遊技状態を通常状態であるときに比べて前記特定遊技状態に制御する確率が高くなる特別遊技状態に移行させ、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化可能な特別可変入賞装置と、遊技媒体が前記始動領域を通過し難いかまたは通過しない不利状態から遊技媒体が前記始動領域を通過しやすい有利状態に変化可能な普通可変入賞装置とを備えた遊技機であって、
    遊技媒体が前記始動領域を通過したときに判定用数値データを抽出する判定用数値データ抽出手段と、
    前記判定用数値データ抽出手段により抽出された判定用数値データを所定の上限数を限度に保留記憶として記憶する保留記憶手段と、
    前記普通可変入賞装置が前記有利状態に変化する頻度を高くする高頻度状態に制御する高頻度状態制御手段と、
    遊技媒体が前記始動領域を通過したことにもとづいて、前記判定用数値データ抽出手段が抽出した判定用数値データを用いて、前記特定遊技状態に制御するか否かと、前記特定遊技状態に制御するときに前記特定遊技状態の種類が複数種類のうちのいずれになるかとを判定する始動判定手段と、
    前記可変表示の開始条件が成立したことにもとづいて、前記保留記憶手段に記憶されている判定用数値データを用いて、前記特定遊技状態に制御するか否かと、前記特定遊技状態に制御するときに前記特定遊技状態の種類を複数種類のうちのいずれにするかとを決定する事前決定手段とを備え、
    前記特定遊技状態は、前記特別可変入賞装置を第1期間前記第1状態に変化させることを所定回数行う第1特定遊技状態と、前記特別可変入賞装置を前記第1期間よりも短い第2期間および前記所定回数よりも少ない回数の少なくともいずれかで前記第1状態に変化させる第2特定遊技状態とを含み、
    前記特定遊技状態が終了したときに所定の終了条件が成立していないことを条件に遊技状態を前記特別遊技状態に移行させ、前記特定遊技状態に移行するまで当該特別遊技状態を継続させる特別遊技状態移行手段と、
    前記事前決定手段が前記特定遊技状態に制御することに決定したことにもとづいて所定の数値データを更新する数値更新手段と、
    前記所定の数値データが所定値になったことにもとづいて、前記所定の数値データに初期データを設定するとともに、前記所定の終了条件が成立したとして前記特別遊技状態移行手段による前記特別遊技状態への移行を禁止する特別遊技状態移行禁止手段と、
    前記所定の数値データが示す値と前記所定値との差の数を報知する残回数報知手段とをさらに備え、
    前記高頻度状態制御手段は、少なくとも前記第1特定遊技状態に制御された後から前記所定の終了条件が成立するまでの間の前記特定遊技状態に制御された後に、前記高頻度状態に制御するものであり、
    前記事前決定手段が前記第1特定遊技状態とすることに決定したことにもとづいて前記所定の終了条件が成立する場合に、当該第1特定遊技状態に制御された後に前記可変表示の開始条件が成立する可変表示について前記始動判定手段が前記特定遊技状態に制御し、かつ、前記特定遊技状態の種類が前記第1特定遊技状態になると判定したことを条件に、前記差の数の最大値よりも多い数を報知する多回数報知手段をさらに備えた
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 多回数報知手段が差の数の最大値よりも多い数を報知した後、第1特定遊技状態になると判定される判定用数値データが保留記憶手段に記憶されていることを報知する保留報知手段を備えた
    請求項1記載の遊技機。
  3. 所定演出を実行する演出実行手段を備え、
    前記演出実行手段は、残回数報知手段が差の数よりも少ない数を報知した後報知された数が示す回数の特定遊技状態が終了した後の高頻度状態と、所定の終了条件が成立した後の高頻度状態とで、前記所定演出として共通の演出を実行する
    請求項1または請求項2記載の遊技機。
  4. 複数種類の所定演出があり、
    演出実行手段は、遊技状態が特別遊技状態であるときと特別遊技状態でないときとで、複数種類の所定演出の選択割合を異ならせる
    請求項3記載の遊技機。
  5. 残回数報知手段は、所定の数値データが示す値と所定値との差の数が多いときは、少ないときに比べて高い割合で差の数よりも少ない数を報知する
    請求項1から請求項4のうちのいずれかに記載の遊技機。
  6. 残回数報知手段は、特定表示結果が複数の可変表示部に導出表示される識別情報により、所定の数値データが示す値と所定値との差の数を報知する
    請求項1から請求項5のうちのいずれかに記載の遊技機。
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