JP2011115313A - 超音波治療装置 - Google Patents

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【課題】強力超音波を使って組織の治療を行う場合に、安全性を高められるようにする。
【解決手段】振動子12により超音波ビーム14が形成される。この超音波ビーム14は送信ビームであり、また受信ビームでもある。超音波ビーム14において、焦点16を含む中央区間18が設定され、その前側に手前側区間20が設定され、またその奥側に奥側区間22が設定される。各区間18,20,22毎に治療開始前との比較における信号の強さの変化が監視され、それによっていずれかの区間において信号異常が認められた場合には、送信制限等の制御が実行される。
【選択図】図1

Description

本発明は超音波治療装置に関し、特に超音波治療時の安全性を高める技術に関する。
近時、医療の分野において超音波が治療に活用されている。超音波治療装置は、強力な超音波を利用して組織を焼灼、破砕等する装置である。具体例をあげると、大きな送波面から強力な超音波を放射して、それをターゲット組織に集中させ、これによりターゲット組織を焼灼するものである。ターゲット組織が過剰に加熱されて例えば100度にも達すると、そこで沸騰が生じ、組織が破裂し、その際に癌細胞が周囲に飛散する可能性がある。そこで、ターゲット組織の温度管理が重要となるが、当該部位での温度を直接的に計測することはできない。
そこで、従来においては、超音波の照射量の上限を事前に設定しておき、その範囲内で照射を行う方法が採用されている。しかし、組織によって温度上昇の仕方は異なるので、例えば、血管の冷却効果により、血管が多い部位では血管が少ない部位に比べて、温度が上がり難く、当該部位の治療を十分に行えない可能性がある。
また、従来においては、ターゲット組織の前後に対する治療用超音波の影響についてあまり関心が払われていない。例えば、ターゲット組織の前後に超音波を吸収しやすい組織があると、そこで加熱が生じたり音速が変化したりすることもある。また、超音波の収束点が前後にずれてターゲット組織の治療効果が損なわれたり他の組織に損傷を与えたりすることも考えられる。
特許文献1には、治療用集束点の前後に加温用集束点を設定し、その前後に測温集束部を設定し、それらについての超音波の送受波により温度を間接的に計測する技術が開示されている。しかし、二点の温度を計測するだけであり、前後へ超音波集束点がずれたことを判定できるとしても、集束点近傍における組織性状の変化、その前後における組織性状の変化までを観測することはできない。安全の観点からは、生体内の広域を監視対象とする必要があり、しかもそれを簡便な構成で実現することが望まれる。特許文献2には目的治療部位以外に強い超音波の照射が行われてしまうことを防止する技術が開示されているが、焦点付近の反射波しか利用されていないので、焦点前後の広い領域における組織性状の変化や超音波伝搬の変化を観測できない。
特開2005−530号公報 特開平8−71069号公報
本発明の目的は、超音波治療における安全性を高め、あるいは、治療効果を高めることにある。
本発明の目的は、超音波が伝搬する広い範囲にわたって安全性の監視を行えるようにすることにある。
本発明の目的は、機構の複雑化を回避しつつ安全性を高めることにある。
本発明は、体内における治療部位に向けて治療用超音波パルスを送信し、体内からの反射波を受信する送受波器と、前記送受波器からの受信信号を監視する信号監視部と、を含み、前記治療用超音波パルスの送信時に、前記治療部位において細く絞り込まれ、そこから前後方向に離れるのに従って広がった送信ビームが形成され、前記反射波の受信時に、前記送信ビームの形状に相当する形状を有する受信ビームが形成され、前記受信ビームに対して、前記治療部位の手前側に手前側区間が設定され、前記治療部位を中心として中央区間が設定され、及び、前記治療部位の奥側に奥側区間が設定され、前記信号監視部は、前記受信信号から、前記手前側区間に対応する手前側区間内信号を抽出し、前記中央区間に対応する中央区間内信号を抽出し、及び、前記奥側区間に対応する奥側区間内信号を抽出する信号抽出手段と、前記治療部位に対する治療開始後における前記手前側区間内信号の時間変化を表す第1監視信号、前記中央区間内信号の時間変化を表す第2監視信号、及び、前記奥側区間内信号の時間変化を表す第3監視信号に基づいて、監視結果情報を生成する情報生成手段と、を含むことを特徴とする。
上記構成によれば、送受波器から生体内へ治療用超音波パルスが送信され、生体内の各点からの反射波が送受波器で受信される。送信波はパルス波であり、送信直後から受信波の観測を行える。これにより受信信号が生成される。送受波器は、単振動子あるいはアレイ振動子で構成される。単振動子(あるいは実質的に見て単振動子)の場合、凹面形状をもった送受波面が構成され、つまり送受波面の形状によって超音波ビームが形成される。一方、アレイ振動子を用いれば電子的な遅延制御によって超音波ビームを形成することができる。この場合には平板形のアレイ振動子を利用することもできる。超音波ビームは送信時において送信ビームであり、受信時において受信ビームである。送信ビームの形状と受信ビームの形状は実質的に同一又は類似である。それらのビームは、焦点部(治療部分)において絞り込まれた形状を有し、その手前側の部分は先細の形状となり、その奥側の部分は末広がりの形状となる。上記構成においては治療用振動子をそのまま監視用(受波用)に利用できるから装置構成を簡略化できる。同じ振動子であれば送信ビーム及び受信ビームの形状を揃えやすい。
本発明では、治療部位を含んで中央区間が設定され、その手前側に手前側区間が設定され、その奥側に奥側区間が設定される。望ましくは、手前側区間は、先細円錐形のような三次元形態を有し、逆に、奥側区間は、末広円錐形状のような三次元形態を有する。3つの区間について個別的に信号が監視され、つまり、治療前の状態からの信号変化が監視される。例えば、治療部位に対して焦点が正しく当てられている状態では、治療進行に伴って手前側区間の信号にあまり変化は生じないが、もしそこで信号上昇が生じるならば信号異常とみなせる。中央区間においては組織変性に伴い、そこでの音速が上昇し、反射波のパワーが増大する傾向が認められるが、中央区間において信号変化がないような場合あるいは信号が減少するような場合には何らかの信号異常の可能性がある。奥側区間については治療開始から信号が下がるのが通常であると思われるが、そこで信号が上昇するような場合には信号異常の可能性がある。このように信号変化を観測することにより、異常(の可能性)を判断することができ、治療部位のみならず、その前後も広域にわたって監視できるから安全性を高められる。異常判定条件については状況に応じて適宜定められる。信号変化は、パワーの変化、振幅の進化、高次周波数成分の変化、等として観測することが可能である。
望ましくは、前記手前側区間は、前記送受波器側から前記中央区間側にかけて細くなった先細立体形状を有し、前記奥側区間は、前記中央区間側からより深い部位にかけて広がった末広立体形状を有する。すなわち、中央区間の前後において広い範囲にわたって信号の監視を行える。
望ましくは、前記情報生成装置は、前記第1監視信号に基づいて前記手前側区間における信号異常の有無を判定する第1異常判定手段と、前記第2監視信号に基づいて前記中央区間における信号異常の有無を判定する第2異常判定手段と、前記第3監視信号に基づいて前記奥側区間における信号異常の有無を判定する第3異常判定手段と、前記第1異常判定手段の第1判定結果、前記第2異常判定手段の第2判定結果及び前記第3異常判定手段の第3判定結果に基づいて、前記監視結果情報を生成する総合判定手段と、を含む。
望ましくは、前記第1異常判定手段は、前記第1監視信号が上昇を示す場合に信号異常を判定し、前記第2異常判定手段は、前記第2監視信号が維持又は下降を示す場合に信号異常を判定し、前記第3異常判定手段は、前記第3監視信号が下降を示す場合に信号異常を判定し、前記総合判定手段は、前記いずれかの異常判定手段が異常を判定した場合に前記監視結果情報として異常情報を出力する。
望ましくは、前記第1異常判定手段の判定結果、前記第2異常判定手段の判定結果、及び、前記第3異常判定手段の判定結果を表示する手段が設けられる。表示に際して各異常判定結果をマトリックス表示すれば、異常原因を分析、把握することが容易となる。
望ましくは、前記総合判定手段が前記監視結果情報として異常情報を出力した場合に前記治療用超音波の送信を制限する送信制御手段を含む。望ましくは、前記送受波器は、前記送信時において前記治療用超音波パルスを送波する凹面型送波面を有する円盤状の超音波振動子であり、前記受信時において前記凹面型送波面を利用して生体内からの反射波が受信される。
本発明によれば、超音波治療における安全性を高め、あるいは、治療効果を高めることができる。あるいは、超音波が伝搬する広い範囲にわたって安全性の監視を行える。あるいは、機構の複雑化を回避しつつ組織治療時の安全性を高められる。
本発明に係る超音波治療装置の全体構成を示す概念図である。 送信パルスと受信信号を示す図である。 手前側区間、中央区間及び奥側区間のそれぞれの判定結果に基づく総合判定を説明するための図である。 手前側区間と奥側区間をそれぞれのパワースペクトラムを示す図である。 奥側区間におけるパワースペクトラムの変化を説明するための図である。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明に係る超音波治療装置の好適な実施形態が示されており、図1はその全体構成を示す概念図である。この超音波治療装置は、医療の分野において、例えば悪性組織等の患部に対して強力超音波を照射することにより当該患部を焼灼するものである。もちろん、本発明は他の超音波治療装置に適応することも可能である。
図1において、患者については図示省略されている。送受波器10は治療用超音波を送波する手段であり、送受波器10は振動子12を備えている。この振動子12は本実施形態において円盤状に形成されており、その送受波面12Aは本実施形態において凹球面形状を有している(但し、図1においては振動子12が簡略的に示されている)。これは超音波を収束させるためである。振動子12は単振動子であってもよいし、複数の振動素子からなるものであってもよい。機械的つまり物理的に超音波のフォーカスを行う場合の他、電子的に超音波のフォーカスが行われてもよい。強力超音波を送波するために振動子12の送受波面12Aは大面積をもって構成される。フォーカス点の深さは固定であってもよいし、可変であってもよい。本実施形態においては、送受波器10を用いて生体内からの反射波を表す受信信号が取得されている。すなわち、送信制御あるいは異常判定を行うために、送信後における受信波(エコー)がモニタリングされている。
超音波ビーム14は振動子12によって形成される送信ビーム及び受信ビームに相当するものである。超音波ビーム14は焦点16において細く絞り込まれており、その前側及び後側が広がっている。具体的には、超音波ビーム14における前部14Fは振動子12側から焦点16にかけて先細に絞り込まれた円錐形状を有しており、これとちょうど対称の形態をもって後部14Rが構成されている。すなわち、後部14Rは焦点16から奥側にかけて末広の円錐形状を有している。
焦点16を含む部位として中央区間18が設定されている。その中央区間18は実質的に治療部分に相当する。すなわち、患部の治療にあたっては当該患部の中心に焦点16が一致するように超音波ビーム14すなわち送受波器10の位置決めがなされる。前部14Fに対しては信号抽出区間として手前側区間20が設定されており、中央区間18の奥側には同じく信号抽出区間としての奥側区間22が設定されている。それらの形態も円錐形状である。その円錐形状底面は一般に凸球面であるが図1では各区間が概略的に示されている。手前側区間20及び奥側区間22の開始位置及び終了位置については任意に設定することができ、それらが中央区間18と部分的にオーバーラップしていてもよいし、中央区間18に対して一定の隙間をもって設定されてもよい。いずれにしても、手前側区間20、中央区間18及び奥側区間22の3つの区間が広域に設定されることにより生体内において何らかの異常が生じた場合においても広い範囲にわたってしかも総合的にそれを観測することが可能となる。
例えば、治療開始前との比較において、手前側区間20の信号の強さは治療の進行にあたっても基本的に維持されるのが通常であり、仮にその信号レベルが上昇するならば何らかの異常の可能性を推認することが可能となる。また、中央区間については、治療開始前との比較において、治療の進行に伴って通常は信号レベルの上昇が認められるのであり、それに反して信号レベルが維持されたり、あるいは下降したりするような場合には何らかの異常を推認することが可能である。更に、奥側区間22に関しては治療開始前との比較において信号レベルが下降するのが通常であり、仮にその部位において信号レベルの上昇が認められるならば何らかの異常を推認することが可能となる。このように治療開始前との比較における信号の強さの変化を経時的に観測することにより、しかも広範囲にわたって複数の区間毎にその個別観測を行うことにより、超音波治療時における安全性を極めて高めることが可能となる。
そのような処理を実現するための構成を以下に説明する。送信部24は振動子12に対して送信信号を供給するモジュールである。送信部24が送信ビームフォーマーとして機能してもよい。受信部26は送信後において生じる受信信号を処理するモジュールであり、この受信部26が受信ビームフォーマーとして機能してもよい。監視部28は、治療開始前の信号の強さと、治療開始後に取得される各時刻における信号の強さとを逐次的に比較し、信号の強さ変化を監視するものである。メモリ29には、治療開始前の信号の強さに関する情報が格納される。ちなみに信号の強さは、パワー、振幅、高次周波数成分として観測することが可能であり、それ以外の情報を使って信号の経時的な変化を観測するようにしてもよい。例えば特定の周波数成分についての信号の強さの時間変化を観測するようにしてもよい。また位相の変化等、他の情報を利用するようにしてもよい。
監視部28においては、手前側区間20、中央区間18及び奥側区間22のそれぞれについて、すなわち各区間毎に、治療開始前を基準として受信信号の強さの変化が監視され、具体的には、維持であるか、下降であるか、上昇であるかの判断がなされている。その判断結果は制御部30へ送られる。
制御部30は各区間毎の判断結果に基づいて総合判定を行うものであり、具体的には信号異常が生じているのか否かを判断し、その結果を表示部32へ出力する。表示部32において、3つの区間毎に信号の変化を表す情報をマトリックス表示するようにしてもよい。また、総合判定結果が直感的に理解できるように他の情報を出力するようにしてもよい。入力部34はユーザーによって動作モードや設定値などが入力される入力手段である。制御部30は、本実施形態において信号異常が何らかの形で判定された場合に送信信号の出力を制限するフィードバック制御を実行している。この場合において自動的に焦点の深さを調整するように構成してもよい。本実施形態においては、いずれの区間において信号異常が生じた場合には送信出力を停止させる制御が実行されている。その場合において、制御部で判定される異常の程度に応じて送信パワーを段階的に引き下げるようにしてもよい。
図2には送信パルス及び受信信号が示されている。横軸は時間軸であり縦軸は振幅を表している。(A)に示す送信パルスは本実施形態において複数の波からなるパルスとして構成されており、そのようなパルスが図1に示した送受波器から生体内へ放射される。(B)に示す受信信号においては、送信パルスの送信完了直後から観測されるエコーが波形として表されている。本実施形態においては、図1に示した手前側区間、中央区間及び奥側区間の3の区間に対応して3つの信号抽出区間36,38,40が設定されている。符号20Aで示す区間は生体内における手前側区間に対応し、区間18Aは生体内における中央区間に対応し、区間22Aは生体内における奥側区間に対応している。それら3つの区間は相互に一定の間隔を隔てて設定されているが、上述したようにそれらが部分的にオーバーラップしてもよい。区間20Aから抽出された信号36に対して例えば積算処理等が適用されて受信信号の強度を表す情報が生成される。同じく、区間18Aから抽出された信号38に対して積算等の処理が適用されて当該区間内における信号の強さを指標する情報が生成される。このことは区間22Aから抽出される信号40についても同様である。
図3には、図1に示した監視部28の判定結果及び制御部30が行う総合判定結果が表されている。3つの区間20A,18A,22Aに対応して3つの列が構成されており、それぞれのセルの中には信号の変化が表されている。ここで水平方向の矢印は信号の変化無しを表しており、右側が上がった矢印は信号の上昇を表しており、右側が下がった矢印は信号の下降を表している。3つの区間についてそれぞれ3つの状態変化が考えられることから、それらの全部の組み合わせが状態♯1〜♯27で表されている。信号の変化を逐次的な微分演算によって求めてもよい。
本実施形態においては状態♯1の場合に限り正常であると総合的に判断される。すなわち前側において信号が維持され、中央区間において信号の上昇が認められ、奥側において信号の下降が認められた場合に正常であると判断されている。それ以外の状態については何らかの異常の可能性があるため判断結果としては信号異常となり、その場合においては送信制限制御が実行される。
図4には、手前側区間及び奥側区間において抽出される受信信号のパワースペクトラムが示されており、100F0は手前側区間についてのパワースペクトラムを表しており、100B0は奥側区間についてのパワースペクトラムを表している。ちなみに横軸は周波数であり、縦軸はパワーである。図5に示すそれぞれのスペクトラムは治療開始前のものであり、図5には治療開始後におけるパワースペクトラムが表されている。ここで手前側区間についてのパワースペクトラム100F0はそのまま維持されているが、奥側区間についてのパワースペクトラムは100B0〜100B1に変化している。すなわちスペクトラムの山が小さくなっている。このような場合には奥側区間について信号の下降が判断されることになる。もちろん、上述したようにこのようなパワースペクトラムを求めるのではなく、単純にパワーを演算することも可能であり、また振幅を利用することも可能である。更には高次周波数における周波数成分のパワーを観測することも可能である。治療開始前の状態における信号の強さを表す情報を格納しており、それに対して、治療開始後における各タイミングで取得された信号の強さ情報を比較することにより、刻々と変化する状態において常に異常の有無を判断できるという利点が得られる。信号変化を一定時間間隔の差分として捉えるようにしてもよい。
以上のように、本実施形態に係る超音波治療装置によれば患部についての信号の強さの変化のみならず、その手前側及び奥側について広く信号の異常を監視することが可能であるので、治療時における安全性を極めて高められるという利点がある。また前側区間、中央区間及び奥側区間の3つについてそれぞれの信号変化の傾向を捉えることができるので異常が生じた場合にどの区間においてどのような信号異常が生じたのかを容易に認識でき、その結果、適切な制御あるいは適切な措置をとれるという利点がある。
10 送受波器、12 振動子、12A 送受波面、14 超音波ビーム、16 焦点、18 中央区間、20 手前側区間、22 奥側区間、28 監視部、29 メモリ、30 制御部。

Claims (7)

  1. 体内における治療部位に向けて治療用超音波パルスを送信し、体内からの反射波を受信する送受波器と、
    前記送受波器からの受信信号を監視する信号監視部と、
    を含み、
    前記治療用超音波パルスの送信時に、前記治療部位において細く絞り込まれ、そこから前後方向に離れるのに従って広がった送信ビームが形成され、前記反射波の受信時に、前記送信ビームの形状に相当する形状を有する受信ビームが形成され、
    前記受信ビームに対して、前記治療部位の手前側に手前側区間が設定され、前記治療部位を中心として中央区間が設定され、及び、前記治療部位の奥側に奥側区間が設定され、
    前記信号監視部は、
    前記受信信号から、前記手前側区間に対応する手前側区間内信号を抽出し、前記中央区間に対応する中央区間内信号を抽出し、及び、前記奥側区間に対応する奥側区間内信号を抽出する信号抽出手段と、
    前記治療部位に対する治療開始後における前記手前側区間内信号の時間変化を表す第1監視信号、前記中央区間内信号の時間変化を表す第2監視信号、及び、前記奥側区間内信号の時間変化を表す第3監視信号に基づいて、監視結果情報を生成する情報生成手段と、
    を含むことを特徴とする超音波治療装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記手前側区間は、前記送受波器側から前記中央区間側にかけて細くなった先細立体形状を有し、
    前記奥側区間は、前記中央区間側からより深い部位にかけて広がった末広立体形状を有する、
    ことを特徴とする超音波治療装置。
  3. 請求項1又は2記載に装置において、
    前記情報生成装置は、
    前記第1監視信号に基づいて前記手前側区間における信号異常の有無を判定する第1異常判定手段と、
    前記第2監視信号に基づいて前記中央区間における信号異常の有無を判定する第2異常判定手段と、
    前記第3監視信号に基づいて前記奥側区間における信号異常の有無を判定する第3異常判定手段と、
    前記第1異常判定手段の第1判定結果、前記第2異常判定手段の第2判定結果及び前記第3異常判定手段の第3判定結果に基づいて、前記監視結果情報を生成する総合判定手段と、
    を含むことを特徴とする超音波治療装置。
  4. 請求項3記載の装置において、
    前記第1異常判定手段は、前記第1監視信号が上昇を示す場合に信号異常を判定し、
    前記第2異常判定手段は、前記第2監視信号が維持又は下降を示す場合に信号異常を判定し、
    前記第3異常判定手段は、前記第3監視信号が下降を示す場合に信号異常を判定し、
    前記総合判定手段は、前記いずれかの異常判定手段が異常を判定した場合に前記監視結果情報として異常情報を出力する、
    ことを特徴とする超音波治療装置。
  5. 請求項3又は4記載の装置において、
    前記第1異常判定手段の判定結果、前記第2異常判定手段の判定結果、及び、前記第3異常判定手段の判定結果を表示する手段を有する、ことを特徴とする超音波治療装置。
  6. 請求項1記載の装置において、
    前記総合判定手段が前記監視結果情報として異常情報を出力した場合に前記治療用超音波の送信を制限する送信制御手段を含む、ことを特徴とする超音波治療装置。
  7. 請求項1記載の装置において、
    前記送受波器は、前記送信時において前記治療用超音波パルスを送波する凹面型送波面を有する円盤状の超音波振動子であり、
    前記受信時において前記凹面型送波面を利用して生体内からの反射波が受信される、ことを特徴とする超音波治療装置。
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