JP2011114086A - 発光装置 - Google Patents

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Tetsuya Nishi
哲也 西
Hiroyuki Sekii
広行 関井
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Abstract

【課題】固体発光素子と波長変換素子とを有する発光装置において、照射面の色むらを低減する。
【解決手段】発光装置1は、第1の分光分布を有する光を発光する固体発光素子21aと、固体発光素子21aから発せられる光が入射され、その一部の光を第2の分光分布を有する光に波長変換して出射する波長変換素子21bと、固体発光素子21a及び波長変換素子21bを収容し、それらの素子から出射される光を照射するための開口31を有する筺体3と、前記筺体3の開口31に設けられ、照射する光を透過する透過材4とを備える。第1の分光分布は、波長λにおいてピークを有し、透過材4は、粒子径dの微粒子を含有し、この微粒子は、πd/λにより規定される粒径パラメータを0.5以下、又は粒子径dを100nm以下とした。これにより、微粒子は、第1の分光分布を有する光を第2の分光分布を有する光よりも効果的にレイリー散乱により拡散する。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体発光素子と波長変換素子とを有する発光装置に関する。
近年、多くの照明器具に、固体発光素子である発光ダイオード(LED)が光源として用いられており、シーリングライト、ベースライト等、光を拡散させるタイプや、ダウンライト、スポットライト等、光を集光させるタイプなど多種多様な照明器具にLEDが用いられている。
LEDは、単色LED素子、赤・緑・青等の複数色の単色LED素子を組み合わせた白色LED、単色LED素子と光の波長を変換する波長変換素子とを組み合わせた白色LED等がある。これらのLEDのうち、単色LED素子である青色LED素子と波長変換素子である黄色蛍光体とを組み合わせた白色LEDが、発光強度や効率等が高いため、照明器具に一般的に用いられている。
この種の白色LEDを有する従来の照明器具を図12(a)(b)を参照して説明する。照明器具101は、白色LED121を構成する青色LED素子121aと黄色蛍光体121bが有底無蓋の筺体103の底面中央付近に設けられており、筺体103の開口にカバーとしての透過材104が設けられている。
青色LED素子121aから発せられた光は、黄色蛍光体121bに入射する。黄色蛍光体121bは、入射した光の一部を吸収し、吸収した青色光よりも長波長の黄色の蛍光を発する。その黄色光は、黄色蛍光体121bから出射される。一方、黄色蛍光体121bに入射した光のうち、吸収されなかった光は、青色光のまま黄色蛍光体121bを透過する。すなわち、黄色蛍光体121bから黄色光と青色光が出射されることになり、黄色光と青色光の混色により白色光が得られる。
しかしながら、このような照明器具101は、青色光を発する青色LED素子121aと比べて黄色光を照射する黄色蛍光体121bの面積が大きいため、青色光の照射範囲171よりも黄色光の照射範囲172のほうが大きく、照射面107において、混色良好な白い照射範囲171の周縁に混色不良による黄色の色むら(ドットパターンで示す部分)が生じる。
また、図13(a)(b)に示されるように、白色LED121と集光レンズ106を有する照明器具110がある。集光レンズ106は、筺体103に設けられており、白色LED121から出射される光を集光して筺体103の開口に向けて出射する。
しかしながら、このような照明器具110は、レンズの結像効果によって、照射面107に白色LED121による光源像が写る。青色LED素子121aによる光源像と比べて黄色蛍光体121bによる光源像の面積が大きいため、照射面において、中心部173が青くなり、周辺部174が黄色となる色むらが生じる。
このような色むらを低減する対策として、光を拡散する拡散シートを筺体の開口近傍に覆設し、これにより青色光と黄色光を拡散して混色させる照明器具が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかし、このような照明器具では、拡散シートの透過率が低いため、照射効率が低く、また、照明光が拡散シートによって拡散されるため、集光ができない。
また、複数の青色LED素子の光を集光して黄色蛍光体を照射して白色光を放射する照明装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。しかし、このような照明装置では、青色LED素子から照射されて黄色蛍光体に入射しない漏れ光があるため、照射効率が低い。また、青色LED素子と黄色蛍光体の間に空間が必要であり、照明装置が大型化する。
また、集光レンズの出射面に複数の小さな凸レンズを形成し、出射される光を拡散して混色させる照明装置が知られている(例えば、特許文献3参照)。しかし、このような照明装置では、凸レンズにおいて光の全反射が起きる可能性が高く、照射効率が良くない。また、照明光が凸レンズによって拡散されるため、集光性が良くない。
特開2009−43611号公報 特開2007−294379号公報 特開2007−265964号公報
本発明は、上記問題を解決するものであり、固体発光素子と波長変換素子とを有する発光装置において、照射面の色むらを低減すると共に、色むら低減に伴う照射効率の低下を防ぐことを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、第1の分光分布を有する光を発光する固体発光素子と、前記固体発光素子から発せられる光が入射され、その一部の光を第2の分光分布を有する光に波長変換して出射する波長変換素子と、前記固体発光素子及び波長変換素子を収容し、それらの素子から出射される光を照射するための開口を有する筺体と、前記筺体の開口に設けられ、照射する光を透過する透過材と、を備えた発光装置であって、前記第1の分光分布は、波長λにおいてピークを有し、前記透過材は、粒子径dの微粒子を含有し、この微粒子は、πd/λにより規定される粒径パラメータを0.5以下、又は粒子径dを100nm以下としたものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の発光装置において、前記筺体に、前記固体発光素子及び波長変換素子から出射される光を集光する反射鏡を設置したものである。
請求項3の発明は、請求項1に記載の発光装置において、前記筺体に、前記固体発光素子及び波長変換素子から出射される光を集光するレンズを設置したものである。
請求項1の発明によれば、第2の分光分布を有する光は、波長変換におけるエネルギー損失によって第1の分光分布を有する光よりも波長が長くなり、波長変換によって第1の分光分布を有する光よりも照射範囲が広くなるが、第1の分光分布を有する光は、透過材に含有された微粒子によってレイリー散乱されて拡散するので、照射範囲の周縁において、第2の分光分布を有する光との混色が向上され、照射面の色むらが低減される。また、第2の分光分布を有する光は、波長が長いことから、レイリー散乱され難く、色むら低減に伴う照射効率の低下が防がれる。
請求項2の発明によれば、反射鏡が固体発光素子及び波長変換素子から出射される光を集光し、透過材が集光された光を透過するので、集光を可能にしつつ、透過材に含有された微粒子によって照射面の色むらを低減することができる。
請求項3の発明によれば、レンズが固体発光素子及び波長変換素子から出射される光を集光し、透過材が集光された光を透過するので、集光を可能にしつつ、透過材に含有された微粒子によって照射面の色むらを低減することができる。
本発明の第1の実施形態に係る発光装置の断面図。 同装置における固体発光素子及び波長変換素子から出射される光の分光分布を示す図。 同装置における筺体の断面図。 (a)(b)(c)はそれぞれ図3のX−X線断面の形状例を示す端面図。 同装置における筺体の一例の斜視図。 同装置における発光ダイオードパッケージの一例の斜視図。 同装置における発光ダイオードパッケージの別の例の斜視図。 同装置における微粒子によるレイリー散乱を示す図。 レイリー散乱における偏光を示す図。 本発明の第2の実施形態に係る発光装置の断面図。 本発明の第3の実施形態に係る発光装置の断面図。 (a)は従来の照明器具の断面図、(b)は同器具による照射面の色むらを示す平面図。 (a)は従来の別の照明器具の断面図、(b)は同器具による照射面の色むらを示す平面図。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る発光装置を図1乃至図9を参照して説明する。図1に示されるように、発光装置1は、発光ダイオードパッケージ2(以下、LEDパッケージという)と、筺体3と、透過材4とを備える。LEDパッケージ2は、白色LED21と、放熱等のためのパッケージ部材22とを有する。白色LED21は、固体発光素子21aと波長変換素子21bとを有する。固体発光素子21aは、第1の分光分布を有する光を発光する素子である。波長変換素子21bは、固体発光素子21aから発せられる光が入射され、その一部の光を第2の分光分布を有する光に波長変換して出射する素子である。筺体3は、例えば有底無蓋の筒形状であり、固体発光素子21a及び波長変換素子21bを収容し、それらの素子から出射される光を照射するための開口31を有する。透過材4は、照射する光を透過する部材であり、筺体3の開口31に設けられる。第1の分光分布は、波長λにおいてピークを有する。透過材4は、粒子径(粒子直径)dの微粒子を含有する。この微粒子は、πd/λにより規定される粒径パラメータを0.5以下、又は粒子径dを100nm以下としている。
発光装置1は、照明器具として、又は照明器具の一部等として用いられる。固体発光素子21aは、青色発光ダイオード素子であり、1つ又は複数のLEDチップと、LEDチップに電力を供給する電子基板から成る(図示せず)。波長変換素子21bは、蛍光体から成り、青色光の一部により励起され、蛍光を放射する素子である。放射される蛍光は、波長変換におけるエネルギー損失及びエネルギー保存則によって、励起光である青色光よりもエネルギーの低い、すなわち波長の長い黄色光となる。青色と黄色は補色関係にあり、白色LED21は、青色光と黄色光が混色された白色光を出射する。また、蛍光(黄色光)は、蛍光体に入射する励起光(青色光)の進行方向よりも広い方向範囲に放射されるので、白色LED21から出射される光のうち黄色光は、青色光よりも照射範囲が広くなる。また、波長変換素子21bは、固体発光素子21aから発せられた青色光が全て入射されるように、通常、固体発光素子21aよりも面積が大きく、固体発光素子21aを覆うように設けられる。このため、白色LED21から出射される光のうち黄色光は、青色光よりも照射範囲が広くなる。
図2は、白色LED21の発光スペクトル、すなわち白色LED21から空気中に出射される白色光の分光分布を示す。図2の横軸は光の波長(nm)、縦軸は相対発光強度(a.u.)である。この分光分布は、固体発光素子21aから出射される青色光が有する第1の分光分布と、波長変換素子21bから出射される黄色光が有する第2の分光分布が重ね合わされている。第1の分光分布は、波長約450nmに比較的鋭いピークP1を有する。第2の分光分布は、波長約550nmにピークP2を有し、約480nmから750nmの波長域に広がっている。
筺体3は、プラスチック等の高強度の絶縁材料から成り、例えば、図3に示されるように、底面32と内側面33を有し、底面32に対向して開口31を有する。筺体3の底面32及び内側面33の一部に高反射率となる塗装が施されることが望ましい。筺体3の形状は、本実施形態では図4(a)に示されるように、円筒としたが、図4(b)に示されるように中空の直方体であっても、図4(c)に示されるように中空の六角柱であってもよい。図5に示されるように、筺体3は、例えば、ダウンライトの筺体であり、グレアカットのために、筺体本体34から端部35が一部突き出した形状であってもよい。
筺体3の底面32にはLEDパッケージ2が設けられる(図3参照)。LEDパッケージ2は、1つの白色LED21を有する。照明器具の明るさを増大するため、LEDパッケージ2は、複数の白色LED21を有するものであってもよく、複数の白色LED21を有する場合、図6に示されるように、筺体3は、それぞれの白色LED21を収容する形状でもよいし、図7に示されるように、筺体3は、LEDパッケージ2全体を収容する形状であってもよい。
透過材4は、微粒子を多数含有する透過率の高い材料が板状に形成され、筺体3の開口31に設けられる(図1参照)。微粒子は、固体発光素子21aから発せられる青色光をレイリー散乱する粒子径とされる。微粒子中の原子又は分子は、電子が束縛されており、入射光の振動電場によって電子が強制振動され、原子等が振動する電気双極子となって2次光を放出する。この2次光が、レイリー散乱における散乱光となる。
透過材4の内部におけるレイリー散乱について図8を参照して説明する。透過材は、屈折率nの伝搬媒質中に屈折率nの微粒子41を含有する。比屈折率mは、n/nである。微粒子41は、粒子径dの球形粒子とする。微粒子41に入射光強度Iの光が入射する。入射光の伝搬媒質中の波長λは、真空中の波長をλとすると、λ/nである。入射光は、微粒子41によってレイリー散乱される。観測面42上の散乱角θにおける散乱光強度I(θ)は、微粒子41から距離R離れた観測点で観測すると、次式で表される。
Figure 2011114086
散乱光強度I(θ)は、入射光の波長λの4乗に反比例する。このため、固体発光素子21aから発せられる青色光は、波長が短いので微粒子41によってレイリー散乱される。一方、波長変換素子21bによって波長変換された光は、青色光よりも長波長の黄色光であるので、微粒子41によってレイリー散乱され難い。
伝搬媒質中の微粒子によって生じる散乱は、レイリー散乱の他にミー散乱がある。ミー散乱は、レイリー散乱とは波長依存性が異なり、青色光だけを散乱することはない。πd/λで規定される粒径パラメータαがあり、αが0.1以下ではレイリー散乱が支配的となり、αが1以上ではミー散乱が支配的となり、それ以外ではレイリー散乱とミー散乱が共に起こる。本実施形態では、青色光を効果的にレイリー散乱させるために、微粒子の粒径パラメータαを0.5以下とした。
青色光を効果的にレイリー散乱させる粒子径dの値を求める。青色光の真空中の波長がλ=450nmであり、伝搬媒質が屈折率n≒1の空気である場合、伝搬媒質中の波長λをλ≒λとして、粒径パラメータαが0.1となる粒子径dは、d=αλ/π≒14nm、α=0.5となる粒子径dは、d=αλ/π≒72nmと求められる。伝搬媒質が屈折率n≒1.5のプラスチック等である場合、伝搬媒質中の波長λをλ=λ/nとして、α=0.1となる粒子径dは、d=αλ/π≒9.6nm、α=0.5となる粒子径dは、d=αλ/π≒48nmと求められる。すなわち、青色光を効果的にレイリー散乱させる微粒子の粒子径dは、数nm〜数10nmであり、青色光の分光分布に幅があること等を考慮し、粒子径dを100nm以下としてもよい。
レイリー散乱は、伝搬する電磁波(光)により、伝搬場に存在する原子内の電子が振動され、その後、光が散乱される現象である。この現象は、光の波長と比べて小さな場で起こり、電子の運動方程式を解いて導かれる。このため、レイリー散乱の生起確率は、原子の存在確率に依存するが、微粒子の形状に依存しない。微粒子は可視光波長に比べ小さいので、幾何光学的なふるまいを考慮する必要がない。従って、微粒子の形状は、考慮する必要がなく、球形に限定されない。
微粒子の材質は、シリカエアロゲル、酸化亜鉛、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、結晶化樹脂等である。
シリカエアロゲルは、シリカ微粒子の均質な集合体からなる多孔質材料である。シリカ微粒子の粒子径は、可視光の波長よりも小さいため、シリカエアロゲルは、透過率を90%以上にできると共に、レイリー散乱が起こる。このようなシリカエアロゲルは、アルコキシシランを加水分解縮重合し、骨格が(SiO(mは正整数)で、シラノール基を有するポリマーを生成させ、このポリマーとアルコールや液化二酸化炭素等の分散媒とを含む湿潤ゲルを分散媒の超臨界条件下で乾燥することにより得られる。
酸化亜鉛を用いると、50nm〜100nm程度の粒子径の微粒子が得られる。酸化チタンを用いると、10nm〜30nm程度の粒子径の微粒子が得られる。酸化バリウムを用いると、30nm〜60nm程度の粒子径の微粒子が得られる。炭酸カルシウムを用いると、30nm〜150nm程度の粒子径の微粒子が得られる。このような微粒子を樹脂と混ぜた後に樹脂を固化させることにより、微粒子が添加された樹脂が得られる。
結晶化樹脂は、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を長時間温度を上げることにより結晶を成長させたものである。この結晶が微粒子となる。結晶をナノサイズとすることにより、レイリー散乱が起こる。
上記のように得られた微粒子の粒子径を測定する方法の一例について図9を参照して説明する。微粒子41に入射光強度Iの直線偏光の単色波長光が入射される。入射光は、微粒子41によってレイリー散乱される。散乱角θにおける散乱光は、振動方向が観測面42に垂直及び平行な方向の直線偏光成分を有し、各方向の偏光成分の光強度が異なる。垂直方向の光強度をi(θ)、平行方向の光強度をi(θ)とすると、偏光比ρ(θ)は、i(θ)/i(θ)で表される。散乱角θ=90°の場合の偏光比ρ(90)は、粒径パラメータαが1以下のとき、粒径パラメータαに応じて敏感に変化する。偏光比ρ(90)と粒径パラメータαの定量的な関係が知られているので(例えば、高橋幹二著「基礎エアロゾル光学」養賢堂1982年参照)、偏光比ρ(90)を実測することにより、粒径パラメータαが求められ、粒子径dが算出される。
発光装置1は、例えば、スクリーンに光を照射し、照射範囲の各部分の色度を色彩輝度計によって計測することにより色むらが評価される。この色むらが低減されるように発光装置1の透過材4が設計される。白色LED21から放射され、透過材4から出射される光のうち青色光がレイリー散乱される割合は、青色光が透過材4を伝播する距離と、レイリー散乱が起こる確率との積に依存する。また、レイリー散乱による拡散角度は、散乱光強度の角度依存性が(1+cosθ)であるため、制御不可能である(数1参照)。青色光が透過材4を伝播する距離は、透過材4の厚みにより決定されるパラメータである。レイリー散乱が起こる確率は、透過材4における微粒子の粒子密度及び粒子径により決定されるパラメータである。従って、透過材4の設計において、透過材4の厚みと微粒子の粒子密度を変化させてパラメータの最適化が行われる。最適なパラメータの決定は、青色光がレイリー散乱される割合を計算することにより可能であるが、計算結果と実測値が一致し難いので、発光装置1の試作品を作って、その色むらを評価することにより行うことが望ましい。なお、レイリー散乱は、青色光(短波長光)を赤色光(長波長光)よりも高確率で散乱する。その結果、発光装置1は、透過材4の青色光の透過率が赤色光に比べて小さくなり、照射面の色味が赤みがかることがあるため、発光装置1の設計において注意が必要である。例えば、発光装置1は、透過材4がないものと比較して、波長変換素子21bによって波長変換されない光の割合が大きくなるように設計してもよい。
上記のように構成された発光装置1において、固体発光素子21aは、第1の分光分布を有する光(青色光)を発光する(図1参照)。波長変換素子21bは、固体発光素子21aから発せられた青色光が入射され、その一部の光を黄色光に波長変換する。波長変換された黄色光と、波長変換されなかった青色光は、透過材4に入射され、透過材4内を透過し、空気中に照射される。透過材4に含有された微粒子は、短波長の青色光を長波長の黄色光よりも効果的にレイリー散乱により拡散する。従って、照射される光は、主に、光路(光線軌跡)L1で示されるレイリー散乱された青色光と、光路L2で示されるレイリー散乱されない青色光と、光路L3で示されるレイリー散乱されない黄色光である。光路L3の黄色光は、光路L2の青色光よりも照射範囲が広いが、照射範囲の周縁において光路L1の青色光と混色される。このため、照射範囲の周縁において、青色光が増加して黄色光との混色が向上され、照射面の色むらが低減される。また、黄色光は青色光と比べてレイリー散乱され難いので、色むら低減に伴う照射効率の低下が防がれる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る発光装置を図10を参照して説明する。本実施形態の発光装置10は、第1の実施形態と同様の構成に加えて、筺体3に、固体発光素子21a及び波長変換素子21bから出射される光を集光する反射鏡5を設置した。第1の実施形態と同等の箇所には同じ符号を付している。
反射鏡5は、白色LED21から出射される白色光の光制御に用いるものであり、プラスチック又は金属等から成り、反射面51に高反射塗装が施されることが望ましく、その形状により集光効果を任意に設定可能である。反射面51は、例えば、白色LED21の近傍を焦点とする放物面形状を有する。
上記のように構成された発光装置10において、反射鏡5は、光路L4で示されるように、白色LED21から出射される白色光を透過材4に向けて反射する。白色光は、透過材4に入射され、透過材4内を透過し、空気中に照射される。透過材4に含有された微粒子は、第1の実施形態と同様に、白色光に含まれる青色光を黄色光よりも効果的にレイリー散乱により拡散する。なお、図10では、左下に向かう光路L4の図示を省いているが、白色LED21から出射される光の光路は、白色LED21の光軸に対して対称に存在する。
このように、発光装置10は、反射鏡5が固体発光素子21a及び波長変換素子21bから出射される光を集光し、透過材4が集光された光を透過するので、集光を可能にしつつ、透過材4に含有された微粒子によって照射面の色むらを低減することができる。
(第3の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る発光装置を図11を参照して説明する。本実施形態の発光装置11は、第1の実施形態と同様の構成に加えて、筺体3に、固体発光素子21a及び波長変換素子21bから出射される光を集光するレンズ6を設置した。
レンズ6は、白色LED21から出射される白色光の光制御に用いるものであり、透明なプラスチック等を成型したものである。レンズ6は、例えば、白色LED21の光軸を対称軸とする回転体形状を有し、波長変換素子21bの前方を取り囲むように凹部61が形成され、対称軸に略直交して凹部61の底面に位置する第1の入射面62と、凹部61の側面に位置する第2の入射面63と、第2の入射面63よりレンズ内部に入射された光を反射する反射面64と、第1の入射面62よりレンズ内部に入射された光、及び、反射面64で反射された光を出射する出射面65とを有する。透過材4とレンズ6は、別体であっても一体であってもよい。透過材4とレンズ6が一体をなす場合、レンズ6にレイリー散乱を起こす材料を用いてもよい。
上記のように構成された発光装置11において、レンズ6は、光路L5で示されるように、白色LED21から出射される白色光を透過材4に向けて出射する。白色光は、透過材4に入射され、透過材4内を透過し、空気中に照射される。透過材4に含有された微粒子は、第1の実施形態と同様に、白色光に含まれる青色光を黄色光よりも効果的にレイリー散乱により拡散する。
このように、発光装置11は、レンズ6が固体発光素子21a及び波長変換素子21bから出射される光を集光し、透過材4が集光された光を透過するので、集光を可能にしつつ、透過材4に含有された微粒子によって照射面の色むらを低減することができる。
なお、本発明は、上記の実施形態の構成に限られず、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、発光装置1から照射される光は、厳密な白色に限定されず、いわゆる電球色等であってもよい。
1、10、11 発光装置
21a 固体発光素子
21b 波長変換素子
3 筺体
4 透過材
41 微粒子
5 反射鏡
6 レンズ

Claims (3)

  1. 第1の分光分布を有する光を発光する固体発光素子と、前記固体発光素子から発せられる光が入射され、その一部の光を第2の分光分布を有する光に波長変換して出射する波長変換素子と、前記固体発光素子及び波長変換素子を収容し、それらの素子から出射される光を照射するための開口を有する筺体と、前記筺体の開口に設けられ、照射する光を透過する透過材と、を備えた発光装置であって、
    前記第1の分光分布は、波長λにおいてピークを有し、
    前記透過材は、粒子径dの微粒子を含有し、この微粒子は、πd/λにより規定される粒径パラメータを0.5以下、又は粒子径dを100nm以下としたことを特徴とする発光装置。
  2. 前記筺体に、前記固体発光素子及び波長変換素子から出射される光を集光する反射鏡を設置したことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記筺体に、前記固体発光素子及び波長変換素子から出射される光を集光するレンズを設置したことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
JP2009267878A 2009-11-25 2009-11-25 発光装置 Withdrawn JP2011114086A (ja)

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