JP2011112041A - ポンプ用異常検出装置、及び、方法 - Google Patents

ポンプ用異常検出装置、及び、方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ポンプの異常状態を、その駆動条件等の違いに拘わらず、適切に検出する。
【解決手段】異常判定手段12は、第1トルク数の回転トルクを一定周期で格納し、その平均値を算出して比較値とし、上限側許容範囲、及び、下限側許容範囲を算出する第1演算部15と、格納される、第1トルク設定数よりも多い第2トルク設定数の回転トルクから平均値を算出して基準値とする第2演算部16〜18と、第1演算部15で算出した上限側許容範囲及び下限側許容範囲を、第2演算部16〜18で算出した基準値に対する上限側許容範囲及び下限側許容範囲として許容範囲を決定し、最新から第1トルク設定数の回転トルクを平均して求めた比較値が許容範囲内にあるか否かに基づいて、許容範囲内にないと判断した場合にポンプ2の異常であると判定する異常判定部13とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ポンプ用異常検出装置、及び、方法に関するものである。
従来、ポンプの異常状態を検出するための手段として、例えば、次のような構成のものが公知である。
すなわち、特許文献1に記載された手段では、ポンプの運転時間が設置当初の運転時間の所定数倍以上になると点検を促す。
しかしながら、特許文献1に記載された手段では、一律にポンプの運転時間で管理しているだけである。ポンプは、運転条件の違い等が原因で劣化状態にばらつきが生じることは避けられない。このため、適切な管理を行うのは難しく、故障に至るまで頻繁に点検を行う必要がある。また、故障が発生してからでも運転を続行してしまう恐れがある。
また、特許文献2に記載された手段では、ベクトル制御インバータがエクストルーダ駆動モータの負荷に対するトルク値をモニタし、空検知部が予め与えられたトルク下限値を記憶し、記憶したトルク下限値と、トルク値検出部を介して受け取るベクトル制御インバータからのトルク値とを比較する。比較の結果、モニタされたトルク値がトルク下限値より小さくなったとき、空検知部は、エクストルーダの中の磁性材料は空になったと判断し、空検知信号を出力する。
しかしながら、特許文献2に記載された手段では、トルク下限値が予め設定された一定値となっている。モニタされるトルク値はモータの駆動条件の違いによって変動の仕方が大きく相違する。このため、トルク下限値を一定値としていたのでは、異常状態であるのに検出できない場合や、異常状態でないにも拘わらず、異常状態であると判断される場合がある。
特開2002−266421号公報 特開平10−15468号公報
本発明は、ポンプの異常状態を、その駆動条件等の違いに拘わらず、適切に検出することのできるポンプ用異常検出装置、及び、方法を提供することを課題とする。
本発明は、前記課題を解決するための手段として、
ポンプを駆動するモータの回転トルクを検出するトルク検出手段と、
前記トルク検出手段で検出される回転トルクに基づいて、ポンプが異常であるか否かを判定する異常判定手段と、
を備えたポンプ異常検出装置であって、
前記異常判定手段は、
前記トルク検出手段によって検出される回転トルクを一定周期で格納し、第1トルク設定数の回転トルクが格納されることにより、その平均値を算出して比較値とし、比較値と上限側許容値の差である上限側許容範囲、及び、比較値と下限許容値の差である下限側許容範囲を算出する第1演算部と、
前記データ格納部に格納される、前記第1トルク設定数よりも多い第2トルク設定数の回転トルクから平均値を算出して基準値とする第2演算部と、
前記第1演算部で算出した上限側許容範囲及び下限側許容範囲を、前記第2演算部で算出した基準値に対する上限側許容範囲及び下限側許容範囲として許容範囲を決定し、最新から第1トルク設定数の回転トルクを平均して求めた比較値が前記許容範囲内にあるか否かに基づいて、許容範囲内にないと判断した場合にポンプの異常であると判定する異常判定部と、
を備えたものである。
この構成により、第1演算部で算出した平均値に比べて多数の回転トルクに基づいて第2演算部で算出した平均値を基準値としたので、ポンプの駆動条件等の違いにより大きく変動することがない。したがって、この基準値に基づいて決定した許容範囲内に比較値が属するか否かでポンプが異常であるか否かを判定するようにすれば、適切な判断を行うことが可能となる。
前記第2トルク設定数よりも多い第3トルク設定数の回転トルクから前記第2演算部で算出した基準値の変化度合いを算出する第3演算部をさらに備え、
前記異常判定部は、前記第3演算部で算出した基準値の変化度合いが、予め設定した許容範囲内にあるか否かに基づいて、許容範囲内にないと判断した場合にポンプの異常であると判定するのが好ましい。
この構成により、基準値の変化傾向をも加味してポンプの駆動状態を判断することができるので、より一層正確に異常であるか否かの判断を行うことが可能となる。
前記モータの回転周波数を検出する周波数検出手段と、
前記周波数検出手段によって検出されるモータの回転周波数を一定周期毎に格納し、最新から所定数の回転周波数が格納されることにより、その平均値を算出する平均値算出処理を実行し、該平均値が第1周波数設定値よりも大きい場合、異常であると判定してモータの駆動を停止し、前記第1周波数設定値よりも小さい第2周波数設定値よりも大きい場合、再度、前記平均値算出処理を実行させ、前記第1周波数設定値以下で、かつ、前記第2周波数設定値以上であれば、前記異常判定手段による異常判定を行わせる第2の異常判定手段と、
を備えるのが好ましい。
この構成により、異常判定手段による異常判定に移行する前段階で、モータの回転周波数に基づいて、異常であるか否かの判定を行うことが可能となる。
前記第1演算部は、
前記トルク検出手段によって検出される回転トルクを一定周期で格納し、第1トルク設定数の回転トルクに基づいて、その平均値を算出して比較値とする移動平均回路と、
比較値と上限側許容値の差である上限側許容範囲、及び、比較値と下限許容値の差である下限側許容範囲を算出し、前記比較値が前記許容範囲内にあるか否かに基づいて、許容範囲内にないと判断した場合にポンプの異常であると判定する異常判定する判定回路と、
を備え、
前記第2演算部は、前記移動平均回路で算出された平均値を順次格納し、所定トルク設定数の平均値が格納されることにより平均値を算出する少なくとも1つの他の移動平均回路を備え、
前記他の移動平均回路は、算出した基準値の変化度合いを算出する演算回路を備えるのが好ましい。
この構成により、簡単な回路によって各演算部を形成することができるので、設計が容易であり、かつ、安価に製作することが可能となる。
前記第1演算部の判定回路は、移動平均回路に格納された回転トルクの検出最大値が、予め設定した上限値よりも大きいか否か、及び、前記移動平均回路に格納された回転トルクの検出最小値が下限値よりも小さいか否かを判断し、いずれか一方を満足することにより異常を報知するのが好ましい。
この構成により、回転トルクのピーク時の検出値をも考慮してポンプが異常であるか否かを検出するようにしているので、より安全な運転が可能となる。
また、本発明は、前記課題を解決するための手段として、
ポンプを駆動するモータの回転トルクを検出し、
検出される回転トルクに基づいて、ポンプが異常であるか否かを判定するポンプ異常検出方法であって、
検出される回転トルクを一定周期で格納し、第1トルク設定数の回転トルクが格納されることにより、その平均値を算出して比較値とし、比較値と上限側許容値の差である上限側許容範囲、及び、比較値と下限許容値の差である下限側許容範囲を算出し、
前記1トルク設定数よりも多い第2トルク設定数の回転トルクから平均値を算出して基準値とし、
前記上限側許容範囲及び下限側許容範囲を、前記第2演算部で算出した基準値に対する上限側許容範囲及び下限側許容範囲として許容範囲を決定し、最新から第1トルク設定数の回転トルクを平均して求めた比較値が前記許容範囲内にあるか否かに基づいて、許容範囲内にないと判断した場合にポンプの異常であると判定するものである。
本発明によれば、ポンプの駆動条件が一時的に変化したとしても、その影響を殆ど受けることなく、安定した状態で適切に異常状態の検出を行うことができる。
本実施形態に係るモータ用異常検出装置を備えたポンプシステムを示す概略説明図である。 図1のコントローラを示すブロック図である。 図2のコントローラで実行する処理内容を示すフローチャートである。 図2のコントローラで実行する処理内容を示すフローチャートである。 図2のコントローラで実行する処理内容を示すフローチャートである。 図2のコントローラで実行する処理内容を示すフローチャートである。 図2のコントローラで実行する処理内容を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本実施形態に係るモータ用異常検出装置を備えたポンプシステムを示す。このポンプシステムは、タンク1、ポンプ2、モータ3、及び、コントローラ4を備える。
タンク1は、図1(a)に示すように、搬送しようとする流体(液体、ペースト状のもの等)を収容したもので、下部には排出管5が接続されている。排出管5に設けたバルブ6を開放することにより流体を流出可能な状態となる。
ポンプ2は、ここでは一軸偏心ねじポンプ(モーノポンプ)2が使用されている。この一軸偏心ねじポンプ2では、図1(b)に示すように、雄ねじ型ロータ7が雌ねじ型ステータ8の内孔に嵌挿し、ロータ7及びステータ8のいずれか一方又は両方が回転して、第1開口9を介してタンク1からの流体を吸引し、第2開口10を介して吐出することができるようになっている。但し、逆転駆動することにより、第2開口10から吸引して第1開口9へと逆流させることも可能である。
モータ3は、ポンプ2の一軸偏心ねじを正逆回転させることができるように正逆回転駆動可能である。ここでは、インバータモータが使用されている。
コントローラ4は、図2に示すように、インバータ回路11とPLC12(Programmable Logic Controller)を備える。インバータ回路11は、モータ3の回転トルクを検出するトルクモニタ13と、その際の回転周波数を検出する周波数モニタ14とを備える。PLC12は、第1〜第5移動平均回路15〜19、補助移動平均回路22(以上、シーケンサ)、比較回路20、第1判定回路21A、第2判定回路21B、及び、補助判定回路23を備え、検出されたトルクデータや、検出された周波数データに基づいて、後述するようにしてシーケンス制御を行い、ポンプ2の異常状態を判定する。
第1移動平均回路15は、所定周期(インバータ回路11のA/D変換速度に合わせた周期)毎に合計N1個の(回転トルク)データを格納する。第2移動平均回路16は、第1移動平均回路15に格納されたデータの最大値及び最小値が所定範囲内に含まれない場合に、さらにデータを平均化するために利用する。すなわち、第2移動平均回路16では、第1移動平均回路15でN1個のデータが格納されて平均値が算出される毎に、順次、格納され、合計でN1のデータが格納されることにより平均値を算出して第3移動平均回路17へと出力する。第3移動平均回路17は、第1移動平均回路15又は第2移動平均回路16のいずれか一方から入力される平均値を格納し、N2個(N1個よりも小さい数)のデータが格納されることにより平均値を算出して第4移動平均回路18へと出力する。第4移動平均回路18は、第3移動平均回路17から入力される平均値を格納し、N2個のデータが格納されることにより平均値を算出して第5移動平均回路19へと出力する。以下、第4移動平均回路18で順次得られる平均値を基準値として、後述する異常検出に利用する。第5移動平均回路19は、第4移動平均回路18から入力される平均値を格納し、その増減度合いを検出する。比較回路20は、第1移動平均回路15で得られた平均値を使用することでよいのか否かを判定する。第1判定回路21A及び第2判定回路21Bは、ポンプ2の駆動状態が異常であるか否かを判定する。補助移動平均回路22は、周波数モニタ14から入力されるモータ3の回転周波数の平均値を算出する。補助判定回路23は、補助移動平均回路22での算出結果に基づいて、ポンプ2が異常であるか否かを判定する。なお、ポンプ2が異常であると判定された場合、ブザー等の報知装置24にて報知可能となっている。
前記構成からなるポンプシステムでは、図3〜図7のフローチャートに従って次のようにしてポンプ2の異常状態を検出する。
まず、インバータ回路11で検出されたモータ3の回転周波数を補助移動平均回路22に所定周期毎に格納する(ステップS1)。そして、格納される回転周波数が所定数に到達することにより、補助判定回路23にて、回転周波数の変動値Fvが、予め設定した第1周波数設定値Fs1よりも大きいか否かを判断する(ステップS2)。変動値Fvが第1周波数設定値Fs1よりも大きい場合、ポンプ2の駆動状態が異常であると判断し、モータ3を停止する(ステップS3)。一方、変動値Fvが第1周波数設定値Fs1以下である場合、続いて、第1周波数設定値Fs1よりも小さい第2周波数設定値Fs2よりも大きいか否かを判断する(ステップS4)。変動値Fvが第2周波数設定値Fs2よりも大きい場合、コントローラ4で取り扱うのには不適切なデータであると判断し、前記ステップS1に戻って前記処理を繰り返す。
モータ3の回転周波数が適正範囲内にあれば(変動値Fvが第2周波数設定値Fs2以下である場合)、インバータ回路11で検出されたモータ3の回転トルクを第1移動平均回路15に所定周期(第1周期)で格納する(ステップS5)。第1移動平均回路15には、最大N1個までデータを格納可能である。そこで、N1個目のトルクデータが格納された時点で(ステップS6)、N1個分のトルクデータの検出最大値Tmax及び検出最小値Tminを特定する(ステップS7)。
また、N1個分のトルクデータの平均値を算出して、これを比較値Tcとする(ステップS8)。さらに、N1個分のトルクデータに基づいてデータのバラツキを算出する。ここでは、標準偏差σを算出し、この標準偏差σに6を乗算した値6σ(シックスシグマ)から比較値Tcに対する上限側許容値Aup、及び、下限側許容値Adownを求める(ステップS9)。例えば、上限側許容値Aupを6σ×(+X)(Xは補正係数。ここでは、ポンプの性能や搬送する液体の性状、種類の違いに応じて2〜6の値を使用している。)、下限側許容値Adownを6σ×(−X)とすればよい。
第1移動平均回路15で格納したN1個の回転トルクデータの平均値は第2移動平均回路16及び比較回路20に第1周期でそれぞれ格納する(ステップS12及びステップS17)。そして、N1+1番目以降の回転トルクデータが第1移動平均回路15に格納されれば、格納データを古い(1番目から)順に削除し、その都度、平均値を算出し直した後(ステップS13)、算出した平均値を第2移動平均回路16及び比較回路20にそれぞれ格納する(ステップS14)。
第2移動平均回路16では、図4に示すように、前記第1移動平均回路15からN2個(N1個よりも小さい数)の回転トルクデータが格納されれば(ステップS15)、その平均値を算出し(ステップS16)、その値を比較回路20に格納する(ステップS17)。また、N2+1番目以降の回転トルクデータが入力されれば(ステップS18)、前記同様、格納データを古い順にクリアし、その都度平均値を算出し直す(ステップS19)。
ここで、比較回路20にて、第1移動平均回路15と第2移動平均回路16からそれぞれ入力される回転トルクデータに基づいて、検出最大値Tmaxと検出最小値Tminとの差が、いずれの回路から入力されるものが小さいかを判断する。そして、差の小さいと判断された回路からの回転トルクデータを第3移動平均回路17に格納する。
第3移動平均回路17では、図5に示すように、第1移動平均回路15又は第2移動平均回路16から入力された平均値を順次格納し、格納数がN3個(N2個よりも小さい数)となれば(ステップS21)、平均値を算出する(ステップS22)。そして、算出した平均値を第4移動平均回路18に格納する(ステップS23)。なお、N3+1番目以降の回転トルクデータが入力されれば(ステップS24)、格納データを古い(1番目から)順に削除し、その都度平均値を算出し直した後(ステップS25)、算出した平均値を第4移動平均回路18に格納する(ステップS23)。
以下、第1移動平均回路15又は第2移動平均回路16から第3移動平均回路17にデータを格納する場合と同様にして、順次、第3移動平均回路17から第4移動平均回路18へとデータを格納する。
第4移動平均回路18では、図6に示すように、格納するデータがN3個の満杯となれば(ステップS31)、平均値を算出し、この値を基準値Trとする(ステップS32)。そして、この基準値Trと上限側許容値Aupの差から上限範囲を決定し、基準値Trと下限側許容値Adownの差から下限範囲を決定する(ステップS33)。つまり、後述するように、比較値Tcの許容範囲ACを決定する。
そして、第3移動平均回路17から順次入力される平均値の格納数がN3個となった時点で,データの格納周期を前記ステップS12での第1周期に比べて低速の第2周期とする(ステップS34)。また、第1移動平均回路15の場合と同様にして、N3+1番目以降のデータが入力されれば、古い(1番目から順に)データを削除し、次のデータが入力される毎に(ステップS35)、先に入力されたデータを削除し、その都度、平均値(基準値Tr)を計算し直す(ステップS36)。
算出した平均値は第5移動平均回路19に格納する(ステップS37)。そして、第1判定回路21Aにて、前記ステップS7で得られた比較値Tcが、ステップS19で得られた許容範囲AC(上限範囲と下限範囲)内に入っているか否かを判断する(ステップS38)。検出されるモータ3の回転トルクは安定せずに上下動を繰り返すが、基準値は第4移動平均回路18で算出された平均値に基づいて算出している。このため、モータ3の駆動条件等の変化の影響を受けにくくなり、誤った判断を抑制可能となる。
比較値Tcが許容範囲内に入っていれば、ポンプ2の駆動状態は良好であると判断し、そのまま運転を続行する。一方、比較値Tcが許容範囲から外れていれば、異常であるとして、モータ3を停止し、その旨を報知する(ステップS39)。例えば、使用により、ポンプ2内のステータ8が摩耗すれば、ロータ7との位置関係が変化し、ロータ7を回転させるポンプ2に作用する負荷が安定せず、場合によっては損傷に至る恐れがある。そこで、その旨を報知することにより損傷に至る前に交換を促すことが可能となる。
第5移動平均回路19では、図7に示すように、前記第4移動平均回路18と同様に、N3個の第4移動平均回路18からの平均値が格納されれば(ステップS41)、その平均値を算出し(ステップS42)、その後のデータの格納周期を低速の第2周期とする(ステップS43)。また、第1移動平均回路15の場合と同様にして、N3+1番目以降のデータが入力されれば、1番目から順にデータを削除し、次のデータが入力される毎に(ステップS44)、先に入力されたデータを削除し、その都度、平均値を計算し直す(ステップS45)。
第5移動平均回路19で算出された平均値は第2判定回路21Bに格納される。第2判定回路21Bは、格納されたN3個の平均値から算出した平均値に基づいて、第4移動平均回路18で算出した基準値の変化傾向を演算し、ポンプ2の駆動状態が異常であるか否かを判断する(ステップS46)。すなわち、格納される平均値が、設定時間の間、予め設定した変化率を超えて上昇あるいは降下したか否かを判断する。これにより、平均値が、設定時間の間、予め設定した変化率を超えて上昇あるいは降下すれば、異常であると判断し、モータ3を停止し、その旨を報知する(ステップS47)。
このように、前記実施形態によれば、単にモータ3に作用する負荷を回転トルクとして検出しているだけではなく、第4移動平均回路18から出力される平均値を基準値とし、この基準値に対して、実際に測定されたモータ3の回転トルクから得られる上限側許容値及び下限側許容値に基づいて、ポンプ2の異常であるか否かを判断するようにしている。したがって、一時的な電圧の変位等の駆動条件の変化による影響を受けにくく、ポンプ2の異常状態を適切に検出することができる。
なお、本発明は、前記実施形態に記載された構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
前記実施形態では、コントローラ4にPLC12を使用したが、マシンコントローラ(Machine Controller)等を使用することも可能である。マシンコントローラを使用する場合、前述のように、複数の移動平均回路を利用するのではなく、検出される周波数やトルクを単一の記憶部に格納し、前記同様の処理を実行するようにすればよい。
前記実施形態では、上限側許容値及び下限側許容値を比較値Tcに対する標準偏差σの関係に基づいて算出するようにしたが、その算出方法は、他の方法によって行うようにしてもよいし、予め決められた一定値とするだけでもよい。
1…タンク
2…ポンプ
3…モータ
4…コントローラ
5…排出管
6…バルブ
7…ロータ
8…ステータ
9…第1開口
10…第2開口
11…インバータ回路
12…PLC
13…トルクモニタ
14…周波数モニタ
15…第1移動平均回路(第1演算部)
16…第2移動平均回路(第2演算部)
17…第3移動平均回路(第2演算部)
18…第4移動平均回路(第2演算部)
19…第5移動平均回路(第3演算部)
20…比較回路
21A…第1判定回路
21B…第2判定回路
22…補助移動平均回路
23…補助判定回路
24…報知装置

Claims (6)

  1. ポンプを駆動するモータの回転トルクを検出するトルク検出手段と、
    前記トルク検出手段で検出される回転トルクに基づいて、ポンプが異常であるか否かを判定する異常判定手段と、
    を備えたポンプ異常検出装置であって、
    前記異常判定手段は、
    前記トルク検出手段によって検出される回転トルクを一定周期で格納し、第1トルク設定数の回転トルクが格納されることにより、その平均値を算出して比較値とし、比較値と上限側許容値の差である上限側許容範囲、及び、比較値と下限許容値の差である下限側許容範囲を算出する第1演算部と、
    格納される、前記第1トルク設定数よりも多い第2トルク設定数の回転トルクから平均値を算出して基準値とする第2演算部と、
    前記第1演算部で算出した上限側許容範囲及び下限側許容範囲を、前記第2演算部で算出した基準値に対する上限側許容範囲及び下限側許容範囲として許容範囲を決定し、最新から第1トルク設定数の回転トルクを平均して求めた比較値が前記許容範囲内にあるか否かに基づいて、許容範囲内にないと判断した場合にポンプの異常であると判定する異常判定部と、
    を備えたことを特徴とするポンプ用異常検出装置。
  2. 前記第2トルク設定数よりも多い第3トルク設定数の回転トルクから前記第2演算部で算出した基準値の変化度合いを算出する第3演算部をさらに備え、
    前記異常判定部は、前記第3演算部で算出した基準値の変化度合いが、予め設定した許容範囲内にあるか否かに基づいて、許容範囲内にないと判断した場合にポンプの異常であると判定することを特徴とする請求項1に記載のポンプ用異常検出装置。
  3. 前記モータの回転周波数を検出する周波数検出手段と、
    前記周波数検出手段によって検出されるモータの回転周波数を一定周期毎に格納し、最新から所定数の回転周波数が格納されることにより、その平均値を算出する平均値算出処理を実行し、該平均値が第1周波数設定値よりも大きい場合、異常であると判定してモータの駆動を停止し、前記第1周波数設定値よりも小さい第2周波数設定値よりも大きい場合、再度、前記平均値算出処理を実行させ、前記第1周波数設定値以下で、かつ、前記第2周波数設定値以上であれば、前記異常判定手段による異常判定を行わせる第2の異常判定手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のポンプ用異常検出装置。
  4. 前記第1演算部は、
    前記トルク検出手段によって検出される回転トルクを一定周期で格納し、第1トルク設定数の回転トルクに基づいて、その平均値を算出して比較値とする移動平均回路と、
    比較値と上限側許容値の差である上限側許容範囲、及び、比較値と下限許容値の差である下限側許容範囲を算出し、前記比較値が前記許容範囲内にあるか否かに基づいて、許容範囲内にないと判断した場合にポンプの異常であると判定する異常判定する判定回路と、
    を備え、
    前記第2演算部は、前記移動平均回路で算出された平均値を順次格納し、所定トルク設定数の平均値が格納されることにより平均値を算出する少なくとも1つの他の移動平均回路を備え、
    前記他の移動平均回路は、算出した基準値の変化度合いを算出する演算回路を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のポンプ用異常検出装置。
  5. 前記第1演算部の判定回路は、移動平均回路に格納された回転トルクの検出最大値が、予め設定した上限値よりも大きいか否か、及び、前記移動平均回路に格納された回転トルクの検出最小値が下限値よりも小さいか否かを判断し、いずれか一方を満足することにより異常を報知することを特徴とする請求項4に記載のポンプ用異常検出装置。
  6. ポンプを駆動するモータの回転トルクを検出し、
    検出される回転トルクに基づいて、ポンプが異常であるか否かを判定するポンプ異常検出方法であって、
    検出される回転トルクを一定周期で格納し、第1トルク設定数の回転トルクが格納されることにより、その平均値を算出して比較値とし、比較値と上限側許容値の差である上限側許容範囲、及び、比較値と下限許容値の差である下限側許容範囲を算出し、
    前記1トルク設定数よりも多い第2トルク設定数の回転トルクから平均値を算出して基準値とし、
    前記上限側許容範囲及び下限側許容範囲を、前記第2演算部で算出した基準値に対する上限側許容範囲及び下限側許容範囲として許容範囲を決定し、最新から第1トルク設定数の回転トルクを平均して求めた比較値が前記許容範囲内にあるか否かに基づいて、許容範囲内にないと判断した場合にポンプの異常であると判定することを特徴とするポンプ用異常検出方法。
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