JP2011111761A - 起伏ゲート式防波堤 - Google Patents

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Abstract

【課題】起立時における扉体の浮上速度が低下することなく、扉体の係留に必要な荷重を低減する。
【解決手段】スキンプレートBaと、スキンプレートBaの幅方向に所定の間隔で設けられた中空筒状の縦桁Bbと、縦桁Bb間を繋ぐ中空筒状の水平桁Bcと、縦桁Bb間を繋ぐように設けられた中空箱状の浮力室Bdとから構成された扉体ブロックBを、幅方向に複数組並設した扉体2が、浮力室Bdへの給気によって浮力を得た状態で係留され、起立操作は前記係留を解除することで行う起伏ゲート式防波堤11である。扉体ブロックBを構成する縦桁Bbの内部に液体Wを封入した。
【効果】扉体の重量が重くなって係留に必要な荷重を低減でき、伸縮装置の小型化や、伸縮装置の耐久性向上が図れる。一方、扉体の浮上時は、縦桁内の液体が扉体の回転支点方向に移動してモーメントとしての扉体の浮上力を増大させ、扉体の重量増加に伴う扉体の浮上速度の低下を抑制できる。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば高潮対策として港湾に設置される起伏ゲート式防波堤に関するものである。
従来の起伏ゲート式防波堤として、浮力によって扉体の起伏を行うものがある(例えば特許文献1)。
このような起伏ゲート式防波堤では、扉体に設けた浮力室に給気しつつ、浮力室内の海水を排水することで、扉体を浮上させるので、浮力室への給気・浮力室からの排水を行うための給気装置が必要である。
しかしながら、前記起伏ゲート式防波堤の場合、停電時であっても必要な圧縮空気を供給できるよう、常に蓄圧タンクに圧縮空気を蓄えておく必要がある。また、格納状態の扉体の浮力室には海水が充満して、扉体の重量により格納位置に着床しているので、蓄圧タンクの圧力、扉体の転倒モーメント(扉体先端部の重量)及び傾斜角を常時監視しておく必要がある。但し、この場合も、腐食等により浮力室に孔が開いてしまうような異常の検出はできない。さらに、堆積物等により扉体の重量が増加した場合は、浮上操作または浚渫等のメンテナンスを行う必要がある等、維持管理の負担が大きい。
また、例えば地震発生時に津波警報が発令されて防波堤を起立させる場合には、浮上指令に基づいて、給気弁を開操作して浮力室への給気・浮力室からの排水を行うので、防波堤の起立に時間がかかり、津波の侵入を遮断するのに間に合わない場合がある。
そこで、出願人は、浮力により扉体が起立する起伏ゲート式防波堤において、前記扉体を常に浮力を有した状態に保持して係留するものを提案した(特願2008−307699号)。
この起伏ゲート式防波堤の係留装置では、扉体は常に浮力を有した状態に保たれているので、係留索部材に作用する張力の増減に伴って伸縮する伸縮装置によって扉体を下向きに保持して扉体の倒伏状態を保っている。
この伸縮装置を小型化したり、伸縮装置の耐久性を向上するためには、扉体の係留に必要な荷重を低減することが必要である。扉体の係留に必要な荷重を低減するには、扉体の浮力を減少する必要があるが、扉体の浮力を減少した場合、浮上時における扉体の浮上速度が低下することになる。
特開2003−227125号公報
本発明が解決しようとする問題点は、出願人が提案した起伏ゲート式防波堤の係留装置では、扉体の係留に必要な荷重を低減するには、浮上時における扉体の浮上速度が低下するという点である。
本発明の起伏ゲート式防波堤は、
浮上時における扉体の浮上速度が低下することなく、扉体の係留に必要な荷重を低減するために、
スキンプレートと、スキンプレートの幅方向に所定の間隔で設けられた中空筒状の縦桁と、縦桁間を繋ぐ中空筒状の水平桁と、縦桁間を繋ぐように設けられた中空箱状の浮力室とから構成された扉体ブロックを、幅方向に複数組並設した扉体が、浮力室への給気によって浮力を得た状態で係留され、浮上操作は前記係留を解除することで行う起伏ゲート式防波堤において、
前記扉体ブロックを構成する縦桁の内部に所定量の液体を封入したことを最も主要な特徴としている。
本発明は、縦桁の内部に所定量の液体を封入したので、扉体の重量が重くなって係留に必要な荷重を低減できる一方、扉体の浮上時は、縦桁内の液体が扉体の回転支点方向に移動してモーメントとしての扉体の浮上力を増大させ、扉体の浮上速度の低下を抑制する。
本発明において、縦桁の内部に封入する液体の量は、扉体に発生する浮力との関係で決定するが、少なくとも、扉体の浮上時に、縦桁内の液体が扉体の回転支点方向に移動できることが必要である。
本発明では、縦桁の内部に液体を封入して扉体の重量を重くしたので、係留に必要な荷重を低減でき、伸縮装置の小型化や、伸縮装置の耐久性向上が図れる。一方、扉体の浮上時は、縦桁内の液体が扉体の回転支点方向に移動してモーメントとしての扉体の浮上力を増大させるので、扉体の重量増加に伴う扉体の浮上速度の低下を抑制できる。
(a)は本発明の起伏ゲート式防波堤の格納時の倒伏状態を説明する概略図、(b)は扉体先端部の拡大図である。 本発明の起伏ゲート式防波堤を港口幅に連続して設置した状態を示す概略図で、(a)はテンションロッドを省略した斜視図、(b)は側面図、(c)は(b)図の矢視A−A図である。 係留機構の詳細図で、(a)は収納部側の構成を示す斜視図、(b)は制御装置側の構成を示す詳細図である。 一方の転向リンク部材が複数個設けられている時の係留機構の状態を説明する概略図である。 扉体ブロックの構成を示した図で、(a)は本発明、(b)は従来を示したものである。 扉体の自重と浮力のバランスを説明する図で、(a)は従来の扉体、(b)は扉体の係留力を減少させる本発明の場合、(c)は扉体の浮上速度を増加させる本発明の場合である。 扉体の浮上時、縦桁内の海水が扉体の回転軸方向に移動した状態を示した図である。 (a)は扉体が係留されている時の係留機構の状態を説明する概略図、(b)は(a)のA−A矢視図である。 (a)〜(d)は扉体の倒伏に伴うゲート係留ピンと係留フックの相対位置関係を、順を追って説明する図である。 (a)は扉体の係留が解除されている時の係留機構の状態を説明する概略図、(b)は(a)のA−A矢視図である。 扉体の動揺を許容した場合に必要な係留力を説明する図である。 扉体の倒伏状態を保持するのに必要な係留力を説明する図である。 (a)は縦桁の内部に所定の間隔を存して複数個の堰を設けた、本発明の起伏ゲート式防波堤の説明図、(b)は扉体の動揺角を示した図である。 内部に適量の海水を封入した円筒を縦桁の外側に取付けた、本発明の起伏ゲート式防波堤の説明図である。
本発明では、浮上時における扉体の浮上速度が低下することなく、扉体の係留に必要な荷重を低減するという目的を、縦桁の内部に液体を封入することで実現した。
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜図14を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の起伏ゲート式防波堤の格納時の倒伏状態を説明する概略図である。
図1において、1は起伏ゲート式防波堤であり、例えば、扉体2と、この扉体2の浮上時に扉体2が転倒しないように、港湾Rの港外側に設けられた複数のテンションロッド3を備えた構成である。
港口幅の広い水域に設置する場合、前記扉体2は、図2(a)に示すように、幅方向に複数組の扉体ブロックBを一定の間隔を存して並設し、隣接した扉体ブロックB同士をロープで連結した構成のものとする。
扉体ブロックBは、例えば図2(c)に示すように、スキンプレートBaの港外側の面に、幅方向に所定の間隔で設けられた縦桁Bbと、これら縦桁Bbの間を繋ぐ水平桁Bcと前記縦桁Bbの間を繋ぐように、頂部側に設けられた浮力室Bdとから構成されている。
前記扉体2は、基端側の回転軸2aを、例えば港湾Rの底部に一体構造で設けた収納部4の基台4aに、軸受5によって回転自在に枢支することで、前記回転軸2aを支点として起伏する。
また、前記テンションロッド3は、例えばその中間の連結部3aで二つに折れ曲がるように形成されている。そして、扉体2の起立時に上端側に位置する一方端部3bは前記扉体2の頂部側に、前記起立時に下端側に位置する他方端部3cは、扉体2が倒伏する側の前記回転軸2aから所定の距離だけ離れた位置に、それぞれ回転が自在なように枢支されている。
11は、浮力を有した状態の前記扉体2を、水中に係留する係留機構であり、例えば図3のように構成されている。
12、13はベルクランク状の転向リンク部材であり、一方の転向リンク部材12は前記扉体2を水中で格納する収納部4の、図1(a)に示す格納時の倒伏状態にある扉体2の裏面2bと相対する部分に設置されている。また、他方の転向リンク部材13は、格納時の前記倒伏状態にある扉体2の裏面2bと相対する部分の、前記収納部4における前記扉体2の一方端外側に設置されている。
14は、軸中心周りの回転が自在なトルクシャフトであり、格納状態にある前記扉体2の裏面2bにおける例えば頂端部側(起立時は扉体の上端側)に取付けたゲート係留部2cと相対する位置に設置されている。そして、このトルクシャフト14の、前記ゲート係留部2cとの係合位置に係留フック15が取付けられている。なお、16は前記係留フック15のゲート係留部2cへの係合を開放する方向にトルクシャフト14を回転させるカウンタウエイトである。
17は、前記トルクシャフト14の軸方向中間位置に一端側を取付けられたトルクアーム18の他端側に一端側が接続され、他端側は前記一方の転向リンク部材12、前記他方の転向リンク部材13を介して水面上に引き出されたロッド部材である。
このロッド部材17は、一方の鉛直ロッド17a、水平ロッド17b、他方の鉛直ロッド17cから構成されている。
このうち一方の鉛直ロッド17aは、一方端部に長孔17aaを設け、この長孔17aaに前記トルクアーム18の他端側に設けたピン18aを挿入する一方、他方端部は一方の転向リンク部材12の一方側端部12aに枢支している。
また、水平ロッド17bは、一方端部を一方の転向リンク部材12の他方側端部12bに枢支し、他方端部は他方の転向リンク部材13の一方側端部13aに枢支している。一方の転向リンク部材12が複数個設けられている場合は、水平ロッド17bはこの複数個の一方の転向リンク部材12の他方側端部12bと枢支して、他方端部を他方の転向リンク部材13の一方側端部13aに枢支する(図4参照)。
また、他方の鉛直ロッド17cは、一方端部を他方の転向リンク部材13の他方側端部13bに枢支し、他方端部は水面上に引き出されて以下の構成の制御装置21に接続されている。
19は、一方の転向リンク部材12の一方側端部12aの回転軌跡上に設置された動作制限ストッパであり、一方の転向リンク部材12の一方端部12aが動作制限ストッパ19に接触することにより、一方の転向リンク部材12の動作範囲を制限する。
22は、前記係留フック15をゲート係留部2cに着脱するためのフック着脱用シリンダ装置であり、底部を固定されたシリンダ22aから出退するピストンロッド22bの先端に滑車23を取り付けている。
24は、前記滑車23に巻き回したワイヤ部材であり、その一端側がロードセル25を介して前記他方の鉛直ロッド17cの他端に接続され、他端側は扉体2の動揺に伴って伸縮する伸縮装置、例えばばね装置26と接続されている。ばね装置26に使用するばねは、細長い金属線を螺旋状に巻いたコイルばねを使用している。
前記フック着脱用シリンダ装置22には、ピストンロッド22bの出退量を検出するストロークセンサ22cが、また前記ばね装置26には、ばねのストロークを測定するストロークセンサ26a及びストロークインジケータが設けられている。
以上の構成からなる係留装置11では、収納部4に係留した扉体2の上を波浪が通過した際に扉体2に生じる浮上力に起因する動揺を、ばね装置26の伸縮により許容して波力を相殺する。
上記起伏ゲート式防波堤1は、扉体ブロックBを構成する浮力室Bdは中空の箱体で形成され、図示省略した給気装置(レシーバタンクとコンプレッサ)により、前記浮力室Bdに給気することによって、扉体2の浮上に必要な浮力を得るようになっている。また、縦桁Bbと水平桁Bcも中空の筒状体で形成され、扉体ブロックBの水中重量を軽減する役割を有している。
本発明は、図5(a)に示すように、前記縦桁Bbの内部に例えば海水Wを適量封入している。これにより、扉体ブロックB(扉体2)の水中重量が海水の重量FW分だけ増加するので、図5(b)に示す従来よりも、失った浮力に相当する分を、浮力室Bdの容量の増加で補っている。
前記構成とした場合、扉体2の浮上時は、図7に示すように、縦桁Bb内の海水Wが扉体2の回転軸2a方向に移動してモーメントとしての扉体2の浮力FBを増大させるので、扉体2の浮上速度の低下が抑制される。
格納時の扉体2の係留力FMを低減する場合は、扉体2の浮上速度(浮力FB)が従来と同様になるように、図6(a)に示す従来の浮力室Bdの容積に対する浮力室Bdの容積の割合を決定することが望ましい。この場合は、図6(b)に示すようなバランスになる。
また、格納時の扉体2の係留力FMを低減する必要が無い場合は、扉体2の浮上速度を従来よりも速くするように、図6(a)に示す従来の浮力室Bdの容積に対する浮力室Bdの容積の割合を決定しても良い。この場合は、図6(c)に示すようなバランスになる。
上記構成の起伏ゲート式防波堤1は、次に述べる操作によって、扉体2の格納や起立を行う。
(係留準備動作:図3、図8参照)
フック着脱用シリンダ装置22のピストンロッド22bを出動作させ、一方の転向リンク部材12の一方側端部12aを動作制限ストッパ19に当接させる。
その後、ばね装置26のストロークセンサ26aまたはロードセル25を監視しながら、扉体2の係留時における基準となる浮力が作用する時と同等の係留力(以下、所定係留力という。)が作用するまで、フック着脱用シリンダ装置22のピストンロッド22bを出動作させ、その時のフック着脱用シリンダ装置22のピストンロッド22bのストローク位置をストロークセンサ22cにより検出し、基準位置として記憶する。
この時、動作制限ストッパ19から制御装置21間のリンク部材およびばね装置一式(一方の転向リンク部材12、ロッド部材17b、17c、他方の転向リンク部材13、ロードセル25、ワイヤ部材24、ばね装置26)は所定係留力相当が作用して伸びている状態である。
一方の転向リンク部材12と係留フック15の姿勢の相対関係は判っているため、前記記憶している基準位置においての一方の転向リンク部材12の姿勢で、一方の転向リンク部材12が動作制限ストッパ19に接触している位置から係留フック15が水平状態となる位置に相当する一方の転向リンク部材12の位置までのストローク分相当量(所定のストローク相当量)、フック着脱用シリンダ装置22のピストンロッド22bを退動作させる。
上記状態で、フック着脱用シリンダ装置22のピストンロッド22bを所定のストロークだけ退動作させた時、先ず、伸ばされていた前記リンク部材及びばね装置一式が縮むと共に、この記憶している基準位置に位置している一方の転向リンク部材12の一方端部12aが動作制限ストッパ19から離れて所定のストローク相当量だけ退動作し、係留フック15は、前記リンク部材及びばね装置一式の縮み相当分、水平状態から下方に傾いた位置となる。これで、係留準備動作を完了する。
(係留動作:図7参照)
上記係留準備操作を完了した状態で、扉体2の上端部に設けた排気弁を開放して、浮力室Bd内の空気を排気しつつ、浮力室Bd内に海水を入れて扉体2を倒伏させる。
扉体2の倒伏に伴い、扉体2に設けたゲート係留部2cが係留フック15を押し下げると同時に、トルクアーム18のピン18aが一方の鉛直ロッド17aの長孔17aaの下部に移動する(図9(a)から図9(b))。
扉体2のゲート係留部2cが係留フック15を通過すると、カウンタウエイト16の作用により、係留フック15はゲート係留部2cをかわして水平状態から少し下方に傾いた位置に戻る(図9(c))。
倒伏完了後、浮力室2b内に圧縮空気を供給し、浮力室2b内の海水を排水する。これにより扉体2が浮上し、ゲート係留部2dが前記係留フック15を押し上げ、扉体2の浮力を伝達する。同時に、ロッド部材17、一方の転向リンク部材12、他方の転向リンク部材13、ワイヤ部材24、ばね装置26は扉体2の浮力による係留力が作用して伸ばされ、変位する。変位した分、係留フック15は上方へ移動する。
その後、ばね装置26のストロークセンサ26aまたはロードセル25を監視し、所定係留力が作用していることを確認して浮力室2bへの給気を停止する。このとき、係留フックは15は水平状態となる。
(扉体2の浮上操作時:図10参照)
フック着脱用シリンダ装置22の油圧力を開放して保持力を緩めることにより、他方の鉛直ロッド17c、他方の転向リンク部材13、水平ロッド17b、一方の転向リンク部材12、一方の鉛直ロッド17a、トルクアーム18を介して係留フック15の係留力を緩め、扉体2の浮力及びカウンタウエイト16の力により係留フック15は押し上げられ、ゲート係留部2cとの係合を解除する。
その後、ばね装置26が縮んでいることを確認すると共に、ロードセル25により係留力がないことを確認する。
上記構成の起伏ゲート式防波堤1では、ばね装置26によって扉体2の動揺を許容して係留する。この場合、扉体2が上方に変位することで扉体2の下側の空間S1が負圧になり、扉体2の上面との圧力差によって扉体2に対して下向きに作用する力が発生する(図11参照)。
これにより、波によって生じる扉体2の回転軸2a周りのモーメントとしての作用荷重を全て係留機構が負担しなければならない(図12参照)、扉体2を固定して係留する場合よりも、扉体2の係留に必要な荷重は少なくなる。
本発明は、前記の例に限るものではなく、各請求項に記載の技術的思想の範疇であれば、適宜実施の形態を変更しても良いことは言うまでもない。
扉体2は所定の許容動揺量を有した状態で係留されるので、倒伏状態の扉体2が上向きに動くと、縦桁Bb内の海水Wが回転軸2a方向に移動して重量のバランスを崩す場合があり得る。
従って、扉体2の動揺角θが所定の角度を超えるまでは、海水Wの移動を制限して重量バランスが崩れることを防止するため、図13に示すように、前記縦桁Bbの内部に、所定の間隔を存して複数個の堰Bbaを設けても良い。
また、縦桁Bbの内部に配管等を設置する必要があって、海水Wを封入できない場合は、図14に示すように、内部に適量の海水Wを封入した円筒Cを縦桁Bbの外側に取付けても良い。
この図14に示した起伏ゲート式防波堤1においても、前記円筒Cの内部に、所定の間隔を存して複数個の堰を設けた場合は、扉体2の動揺角θが所定の角度を超えるまでは、海水Wの移動を制限して重量バランスが崩れることを防止することができる。
前記の他の実施例の場合は、堰bbaや円筒Cの重量は扉体2の重量に含むものとして考える。また、円筒Cの内部に封入した海水Wを除く部分は、扉体2の浮力に含むものとして考える。
また、本発明の起伏ゲート式防波堤1を構成する係留機構11は上記実施例に限らず、特願2008−307699号で提案した起伏ゲート式防波堤を構成する係留装置でも良い。
B 扉体ブロック
Ba スキンプレート
Bb 縦桁
Bc 水平桁
Bd 浮力室
1 起伏ゲート式防波堤
2 扉体
2a 回転軸
2b 裏面
2c ゲート係留部
4 収納部
5 軸受
11 係留機構

Claims (4)

  1. スキンプレートと、スキンプレートの幅方向に所定の間隔で設けられた中空筒状の縦桁と、縦桁間を繋ぐ中空筒状の水平桁と、縦桁間を繋ぐように設けられた中空箱状の浮力室とから構成された扉体ブロックを、幅方向に複数組並設した扉体が、浮力室への給気によって浮力を得た状態で係留され、起立操作は前記係留を解除することで行う起伏ゲート式防波堤において、
    前記扉体ブロックを構成する縦桁の内部に所定量の液体を封入したことを特徴とする起伏ゲート式防波堤。
  2. 前記縦桁の内部に、所定の間隔を存して複数個の堰を設けたことを特徴とする請求項1に記載の起伏ゲート式防波堤。
  3. 前記縦桁の内部に所定量の液体を封入することに代えて、内部に所定量の液体を封入した円筒を縦桁の外側に取付けたことを特徴とする請求項1に記載の起伏ゲート式防波堤。
  4. 前記円筒の内部に、所定の間隔を存して複数個の堰を設けたことを特徴とする請求項3に記載の起伏ゲート式防波堤。
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