JP2011110424A - 創傷プラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】縫合などの従来の方法より優れた当該分野における改善を達成する。
【解決手段】複数の部分を有する細長本体;および該部分を一緒に結合する整列部材、を備える、創傷プラグ。ある実施形態において、上記細長本体が、第一の位置および第二の位置を有し、該第一の位置において、上記部分が互いに整列しており、そして該第二の位置において、1つの部分の少なくとも区画12’、14’、16’が、隣接する部分との整列から横方向にずれている。
【選択図】図4B

Description

(関連出願の引用)
本願は、2009年11月24日に出願された米国仮特許出願番号61/263,959の利益および優先権を主張する。この米国仮特許出願の全開示は、本明細書中に参考として援用される。
(技術分野)
本開示は、創傷に閉鎖を提供するための移植物に関し、そしてより特定すると、組織の穿孔部(例えば、腹腔鏡ポート部位からのトロカール創傷)を修復および封止するための創傷プラグに関する。
種々の外科手術手順(例えば、腹腔鏡手順)は、アクセスポートを通して実施され、この手順中に、アクセスデバイスが組織を穿孔して、外科手術部位へのアクセスを提供する。
ヘルニアは、損傷した筋肉組織または損傷した膜(通常は、この筋肉組織または膜によって、組織、構造、または器官が収容されている)を通しての、組織、構造、または器官の一部分の突出である。トロカール部位のヘルニア形成は、最小侵襲性外科手術の潜在的な合併症である。最小侵襲性外科手術デバイスまたはアクセスポートの除去の際に、組織は適切に治癒しないかもしれず、そしてヘルニア再形成といった問題を提示し得る。より具体的には、大網および腸のヘルニア形成が、大きいトロカール部位(10mm)において報告されている。
現在、創傷閉鎖デバイス(例えば、縫合糸)が、術後の組織の種々の層を閉鎖するために使用されている。アクセスデバイスの除去後に患者を縫合することは、厄介であり得、一方で、患者に対するさらなる費用がかさむ(例えば、手術室で過ごす時間の増加)。
縫合などの従来の方法が存在するが、当該分野における改善が望まれている。
上記課題を解決するために、本発明は、例えば、以下を提供する:
(項目1A)
複数の部分を有する細長本体;および
該部分を一緒に結合する整列部材、
を備える、創傷プラグ。
(項目2A)
上記細長本体が、第一の位置および第二の位置を有し、該第一の位置において、上記部分が互いに整列しており、そして該第二の位置において、1つの部分の少なくとも区画が、隣接する部分との整列から横方向にずれている、上記項目に記載の創傷プラグ。
(項目3A)
上記細長本体が、第一の位置および第二の位置を有し、該第一の位置において、上記部分が互いに作動可能に結合しており、そして該第二の位置において、1つの部分の少なくとも区画が、隣接する部分から軸方向または半径方向に間隔を空けている、上記項目のうちのいずれかに記載の創傷プラグ。
(項目4A)
近位部分が、遠位部分の直径とは異なる直径を有する、上記項目のうちのいずれかに記載の創傷プラグ。
(項目5A)
上記創傷プラグに取り付けられたメッシュをさらに備える、上記項目のうちのいずれかに記載の創傷プラグ。
(項目6A)
上記創傷プラグに取り付けられた生物活性薬剤をさらに備える、上記項目のうちのいずれかに記載の創傷プラグ。
(項目7A)
上記創傷プラグが圧縮可能である、上記項目のうちのいずれかに記載の創傷プラグ。
(項目8A)
スリーブが上記部分を覆って延びて、上記創傷プラグを圧縮された形状に保持する、上記項目のうちのいずれかに記載の創傷プラグ。
(項目9A)
上記整列部材が上記部分を囲んでいる、上記項目のうちのいずれかに記載の創傷プラグ。
(項目10A)
上記整列部材がスリーブである、上記項目のうちのいずれかに記載の創傷プラグ。
(項目11A)
上記スリーブが吸収性である、上記項目のうちのいずれかに記載の創傷プラグ。
(項目12A)
上記部分が垂直方向に整列して積み重ねられている、上記項目のうちのいずれかに記載の創傷プラグ。
(項目13A)
上記整列部材が、上記部分を一緒に可逆的に接続する液体ベースの物質である、上記項目のうちのいずれかに記載の創傷プラグ。
(項目14A)
上記創傷プラグが、内部チャネルを備え、そして上記整列部材が、該内部チャネルにより保持された第二の細長本体である、上記項目のうちのいずれかに記載の創傷プラグ。
(項目15A)
上記第二の細長本体が繊維である、上記項目のうちのいずれかに記載の創傷プラグ。
(項目16A)
上記整列部材が取り外し可能である、上記項目のうちのいずれかに記載の創傷プラグ。
(項目17A)
上記整列部材が、上記部分が互いに対して移動可能であるように配置可能である、上記項目のうちのいずれかに記載の創傷プラグ。
(項目18A)
隣接する部分を有する細長本体;および
該部分の間に配置されたミシン目付き領域、
を備える、創傷プラグ。
(項目19A)
上記細長本体が、第一の位置および第二の位置を有し、該第一の位置において、上記部分が互いに作動可能に結合されており、そして該第二の位置において、1つの部分の少なくとも区画が、隣接する部分から軸方向または半径方向に離れている、上記項目のうちのいずれかに記載の創傷プラグ。
(項目20A)
近位部分が、遠位部分の直径とは異なる直径を有する、上記項目のうちのいずれかに記載の創傷プラグ。
(項目21A)
上記創傷プラグに取り付けられたメッシュをさらに備える、上記項目のうちのいずれかに記載の創傷プラグ。
(項目22A)
上記創傷プラグに取り付けられた生物活性薬剤をさらに備える、上記項目のうちのいずれかに記載の創傷プラグ。
(項目23A)
上記創傷プラグが圧縮可能である、上記項目のうちのいずれかに記載の創傷プラグ。
(項目24A)
スリーブが上記部分を覆って延びて、上記創傷プラグを圧縮された形状に維持する、上記項目のうちのいずれかに記載の創傷プラグ。
(項目25A)
複数の部分を有する細長本体;および
隣接する部分を結合する領域であって、隣接する部分間の相対的な移動が、該領域における該隣接する部分の分離を引き起こす、領域、
を備える、創傷プラグ。
(項目26A)
創傷プラグを挿入するためのシステムであって、該システムは、
創傷プラグであって、該創傷プラグが、複数の隣接する部分を有する細長本体を備え、該部分が区画を備え、そして該部分の内部の少なくとも1つの区画が、対応する組織面の相対的な移動に応答して移動するように構成されている、創傷プラグ;
該創傷プラグを囲むように構成されたスリーブ;および
該囲まれた創傷プラグを組織の開口部に通して挿入するための手段、
を備える、システム。
(項目27A)
上記スリーブを取り外すための手段をさらに備える、上記項目に記載のシステム。
(項目28A)
上記スリーブが上記創傷プラグを圧縮するように構成されている、上記項目のうちのいずれかに記載のシステム。
(項目29A)
上記囲まれた創傷プラグを挿入するための手段が、挿入デバイスである、上記項目のうちのいずれかに記載のシステム。
(項目30A)
上記スリーブが生体吸収性材料を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載のシステム。
(項目26B)
創傷プラグを挿入する方法であって、該創傷プラグが、複数の隣接する部分を有する細長本体を備え、該部分が区画を備え、そして対応する組織面の相対的な移動が、該部分の内部の少なくとも1つの区画の移動を引き起こし、該方法が、
該創傷プラグをスリーブで囲む工程;および
該囲まれた創傷プラグを組織の開口部に通して挿入する工程、
を包含する、方法。
(項目27B)
上記スリーブを取り外す工程をさらに包含する、上記項目に記載の方法。
(項目28B)
上記スリーブが上記創傷プラグを圧縮する、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目29B)
上記囲まれた創傷プラグが、挿入デバイスを用いて上記組織面に挿入される、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目30B)
上記スリーブが生体吸収性材料を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(摘要)
創傷閉鎖のための医療デバイスは、細長本体を備え、この細長本体は、複数の部分およびこれらの部分の間に配置されたミシン目付き領域を有する。この医療デバイスはまた、整列部材を備え得る。この創傷プラグはまた、これらの部分が互いに機械的に結合された挿入のための第一の位置、およびこれらの部分のうちの1つ以上が空間的に離れている第二の位置を有し得る。
(要旨)
本開示は、創傷プラグに関し、この創傷プラグは、細長本体を備え、この細長本体は、複数の部分、およびこれらの部分に配置されたミシン目付き領域を備える。特定の実施形態において、この細長本体は、これらの部分がこのミシン目付き領域を介して互いに接続されている、挿入のための第一の位置を有し、そしてこの細長本体は、これらの部分が空間的に離れている第二の位置を有する。この第二の位置において、これらの部分は、垂直および/または水平に空間的に離れている。これらの部分は、少なくとも1つの組織面の移動によって付与される力に起因して、空間的に離れ得る。
より具体的には、このミシン目付き領域は、組織面に対してほぼ平行に延び得るミシン目を備える。このミシン目はまた、細長本体の水平軸に沿って延び得る。他の実施形態において、このミシン目は、細長本体の厚さ全体に延びる。
いくつかの実施形態において、この創傷プラグは、少なくとも3つの部分を備える。これらの部分は、遠位部分および近位部分を備える。この遠位部分は、メッシュをさらに備え得る。
この細長本体は、円筒、楕円、球、矩形、台形、または多角形が挙げられ得る形状を有する。
さらに、この創傷プラグは、求核性ポリマーおよび求電子性ポリマーを含有し得る。
別の実施形態において、この創傷プラグは、複数の部分を備える細長本体を備え、この細長本体は、これらの部分が互いに機械的に結合されている第一の位置を有し、そしてこの細長本体は、これらの部分が空間的に離れている第二の位置を有する。この創傷プラグは、整列部材をさらに備え得、この整列部材は、シース、スリーブ、接着剤、溶媒、膠、繊維、または縫合糸であり得る。
これらの部分は、これらの部分の間に配置されたモノマーまたはポリマーを含有し得る。他の実施形態において、これらの部分は、取り外し可能なスリーブによって機械的に結合される。なお代替の実施形態において、これらの部分は、水溶性ポリマーによって機械的に結合される。
これらの部分のうちの少なくとも1つは、メッシュをさらに備え得る。
本明細書中に記載される例示的な実施形態は、添付の図面を参照しながら、以下の説明からより容易に明らかになる。
本発明により、縫合などの従来の方法より優れた当該分野における改善が達成される。
図1Aは、本開示に従う創傷プラグの1つの実施形態を図示する。 図1Bは、本開示に従う創傷プラグの代替の実施形態を図示する。 図2A〜図2Dは、本開示に従う創傷プラグの様々な実施形態の断面図を図示する。 図2A〜図2Dは、本開示に従う創傷プラグの様々な実施形態の断面図を図示する。 図2A〜図2Dは、本開示に従う創傷プラグの様々な実施形態の断面図を図示する。 図2A〜図2Dは、本開示に従う創傷プラグの様々な実施形態の断面図を図示する。 図3は、シースに囲まれた、挿入のための第一の圧縮形状にある、図1Bの側面図を図示する。 図4Aは、複数の組織面を通して挿入された、図3の実施形態の側面図を図示する。 図4Bは、組織面がシフトしている、複数の組織面を通して挿入される場合の図1Bの実施形態の側面図を図示する。 図5Aは、組織面がシフトしている、組織内の図2Cの側面図を図示する。 図5Bは、組織面がシフトしている、組織内の図2Dの実施形態の側面図を図示する。
本開示は、組織修復において使用するための創傷プラグに関し、そしてより特定すると、トロカール部位の創傷の修復のための創傷プラグに関する。この創傷プラグは、複数の分離可能な部分を有する細長本体を備え得、ミシン目付き領域が、これらの部分の間に配置されている。いくつかの実施形態において、一旦、移植されると、組織面がシフトし得、この創傷プラグの部分を空間的に離し得る。これらの部分は支持を提供し得、この支持は、異なる組織面/組織層について独特であり得る。他の実施形態において、これらの部分は、互いに機械的に結合される。さらなる実施形態において、これらの部分は、整列部材(例えば、接着剤、封止剤、シース、繊維、縫合糸、および/またはスリーブ)をさらに備え得る。インビボでの組織面の移動の際に、この創傷プラグの部分は、空間的に離れる。
創傷プラグは、生分解性材料、非生分解性材料、天然材料および合成材料、ならびにこれらの組み合わせから作製され得る。用語「生分解性」とは、本明細書中で使用される場合、生体吸収性材料と生体再吸収性材料との両方を包含する。生分解性とは、その材料が、身体条件下(例えば、酵素分解または加水分解)で分解するかまたは構造的一体性を失うか、あるいは身体内の生理学的条件下で(物理的または化学的に)分解し、その結果、その分解生成物が身体により排出可能または吸収可能であることを意味する。
本開示の創傷プラグを構築するために使用される適切な材料としては、非生分解性ポリマーと生分解性ポリマーとの両方が挙げられる。本開示において有用であり得る適切な非生分解性材料としては、フッ素化ポリマー(例えば、ポリフルオロエチレンおよびフルオロPEG);ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン(超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)およびポリプロピレンが挙げられる));ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET));ナイロン;ポリアミド;ポリウレタン;シリコーン;ポリブタエステル(polybutester);ポリエチレングリコールおよびポリエチレンオキシド;ポリアリールエーテルケトン;これらのコポリマーおよび組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。さらに、創傷プラグを作製するために、非生分解性ポリマーおよび非生分解性モノマーが互いに組み合わせられ得、そして種々の生分解性ポリマーおよび生分解性モノマーと組み合わせられ得る。
適切な合成生分解性材料としては、脂肪族ポリエステル;ポリアミド;ポリアミン;ポリアルキレンオキサレート;ポリ(酸無水物);ポリアミドエステル;コポリ(エーテル−エステル);ポリ(カーボネート)(チロシン誘導体化カーボネートが挙げられる);ポリ(ヒドロキシアルカノエート)(例えば、ポリ(ヒドロキシ酪酸)、ポリ(ヒドロキシ葉酸)、およびポリ(ヒドロキシブチレート));(3−ヒドロキシプロピオネート;ポリイミドカーボネート、ポリ(イミノカーボネート)(例えば、ポリ(ビスフェノールA−イミノカーボネート)など);ポリオルトエステル;ポリオキサエステル(アミン基を含むものが挙げられる);ポリホスファゼン;ポリ(フマル酸プロピレン);ポリウレタン;ジメチルスルホニオプロピオネート(PMSP);ポリマー薬物(例えば、ポリジフルニサル、ポリアスピリン、およびタンパク質治療剤);生物学的に改変された(例えば、タンパク質、ペプチド)生体吸収性ポリマーが挙げられるポリマー;ならびにこれらのコポリマー、ブロックコポリマー、ホモポリマー、ブレンド、および組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書中で上に記載されるポリマー薬物は、その骨格がポリマー薬物を含むポリマーを含み得るか、または代案において、ポリマー薬物は、ペンダント基または側鎖がポリマー薬物を含むポリマーを含み得る。分解性ポリマー薬物はまた、ポリ酸無水物、ポリエステル、ポリ(エーテルエステル)、ポリアミン、ポリアミドエステル、およびこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されないポリマーを含み得る。
より具体的には、本発明の目的で、脂肪族ポリエステルとしては、ラクチド(乳酸、D−ラクチド、L−ラクチド、およびメソラクチドを含む);グリコリド(グリコール酸を含む);ε−カプロラクトン;p−ジオキサノン(1,4−ジオキサン−2−オン);トリメチレンカーボネート(1,3−ジオキサン−2−オン);トリメチレンカーボネートのアルキル誘導体;バレロラクトン;β−ブチロラクトン;γ−ブチロラクトン;δ−デカラクトン;ヒドロキシブチレート;ヒドロキシバレレート;1,4−ジオキセパン−2−オン(その二量体である1,5,8,12−テトラオキサシクロテトラデカン−7,14−ジオンを含む);1,5−ジオキセパン−2−オン;6,6−ジメチル−1,4−ジオキサン−2−オン;2,5−ジケトモルホリン;ピバロラクトン;α,αジエチルプロピオラクトン;エチレンカーボネート;エチレンオキサレート;3−メチル−1,4−ジオキサン−2,5−ジオン;3,3−ジエチル−1,4−ジオキサン−2,5−ジオン;6,8−ジオキサビシクロオクタン−7−オンのホモポリマーおよびコポリマー;ならびにこれらのポリマーブレンドおよびコポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。
天然ポリマーもまた、本開示に従って使用され得、非限定的な例としては、タンパク質(例えば、コラーゲン、ゼラチン、アルブミン、血清、およびカゼイン);ポリ(アミノ酸);多糖類(例えば、セルロース(カルボキシメチルセルロースを含む)、デキストラン、キチン、キトサン、アルギネートおよびヒアルロン酸);グリコサミノグリカン;ガット;これらの化学的誘導体(化学基の置換および/または付加であり、例えば、アルキル、アルキレン、ヒドロキシル化、酸化、および当業者により慣用的になされる他の修飾);ならびにこれらのコポリマーおよび組み合わせが挙げられる。コラーゲンとは、本明細書中で使用される場合、天然コラーゲン(例えば、動物由来のコラーゲン)または合成コラーゲン(例えば、組換えコラーゲン)を包含する。さらに、天然材料は、上に列挙された材料の化学修飾(例えば、組換えポリマーアナログ、アミノ化ポリマーアナログ、スルホン化ポリマーアナログ、およびカルボキシル化ポリマーアナログ)を含む。天然ポリマーは、本開示の創傷プラグを作製するために、合成ポリマー(生分解性と非生分解性との両方)と組み合わせられ得る。
より具体的には、合成により修飾された天然ポリマーとしては、多糖類誘導体およびセルロース誘導体(例えば、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、セルロースエーテル、セルロースエステル、およびニトロセルロース)が挙げられる。適切なセルロース誘導体の例としては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、カルボキシメチルセルロース、三酢酸セルロース、および硫酸セルロースのナトリウム塩が挙げられる。これらは、本明細書中でまとめて、ある実施形態において、「セルロース」と称され得る。
いくつかの実施形態において、親水性ポリマーが使用され得る。適切な親水性ポリマーとしては、ビニルポリマー(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリル酸、スチレンスルホン酸、ポリヒドロキシエチルメチルアクリレート(pHEMA)およびリン脂質ビニル);アクリルポリマー(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、およびポリアクリルアミド);ポリエチレングリコール、ポリプロピレンオキシド、およびポリプロピレングリコールならびにこれらのホモポリマーおよびコポリマー;ホスホリルコリン官能性アクリレートおよびメタクリレートの、陰イオン性、陽イオン性および中性のモノマーおよびポリマー;ならびにこれらのホモポリマーおよびコポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、創傷プラグは、ヒドロゲルから形成され得る。本開示のヒドロゲルは、流体を取り込み得、そして約5体積%〜約100体積%、ある実施形態においては、約20体積%〜約80体積%膨潤し得る。ヒドロゲルの膨潤可能な性質は、組織欠損部によりしっかりと確実に嵌ることを可能にし得る。適切な材料としては、分解性または修飾されたポリマー/コポリマー(本明細書中に記載される親水性ポリマーが挙げられる)、および/または他の任意の生体適合性ビニルモノマーもしくはポリマー、ならびにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。上記材料は、当業者に公知である方法(分解性架橋剤の使用が挙げられる)により調製され得る。
1つの実施形態において、予め形成されたヒドロゲルが、創傷プラグを作製するために使用され得る。このヒドロゲルは、当業者の知識の範囲内である任意の成分から形成され得る。いくつかの実施形態において、以下でさらに議論されるように、このヒドロゲルは、天然成分(例えば、コラーゲン、ゼラチン、血清、ヒアルロン酸、これらの組み合わせなど)から形成され得る。いくつかの実施形態において、この天然成分は、創傷閉鎖デバイスの一部分として利用される任意のヒドロゲルが分解するにつれて、移植部位で放出され得る。用語「天然成分」とは、本明細書中で使用される場合、天然に見出され得るか、または天然に見出される組成物/生物から誘導され得る、ポリマー、組成物、材料、これらの組み合わせなどを包含する。天然成分はまた、天然に見出されるが、(例えば、天然/合成/生物学的組換え材料を作製する方法、および天然に見出されるものと同じ配列を有するタンパク質を産生し得る方法、ならびに/または天然材料と同じ構造および成分を有する材料を生成し得る方法を使用して)人工的に合成され得る組成物(例えば、合成ヒアルロン酸(例えば、Sigma Aldrichから市販されている))を包含し得る。
これらのヒドロゲルは、1つの前駆体または複数の前駆体から形成され得る。この形成は、移植前または移植の時点で起こり得る。いずれの場合においても、ヒドロゲルの形成は、ある実施形態においてヒドロゲルを作製するための適用の時点で活性化され得る前駆体を有することによって、達成され得る。活性化は、種々の方法(環境変化(例えば、pH、イオン性、圧力、および温度)が挙げられるが、これらに限定されない)を介し得る。他の実施形態において、ヒドロゲルを形成するための成分は、身体の外側で接触させられ得る(例えば、予め形成された創傷閉鎖デバイスまたはその構成要素)。ヒドロゲルが複数の前駆体(例えば、2つの前駆体)から形成される場合、これらの前駆体は、第一のヒドロゲル前駆体および第二のヒドロゲル前駆体と称され得る。用語「第一のヒドロゲル前駆体」および「第二のヒドロゲル前駆体」は、各々、反応に関与して架橋分子(例えば、ヒドロゲル)の網目構造を形成し得るポリマー、官能性ポリマー、高分子、低分子、または架橋剤を意味する。
ある実施形態において、ヒドロゲルを形成するために利用される前駆体は、モノマーまたはマクロマーであり得る。1つの型の前駆体は、求電子性または求核性である官能基を有し得る。求電子試薬は、求核試薬と反応して、共有結合を形成する。共有結合性架橋または共有結合とは、異なるポリマーを互いに共有結合させるように働く、異なるポリマー上の官能基の反応により形成される化学基をいう。特定の実施形態において、第一の前駆体上の第一のセットの求電子性官能基は、第二の前駆体上の第二のセットの求核性官能基と反応し得る。これらの前駆体が反応を可能にする環境中(例えば、pH、温度、イオン性、および/または溶媒に関連して)で混合されると、これらの官能基が互いに反応して、共有結合を形成する。これらの前駆体は、これらの前駆体のうちの少なくともいくつかが1つより多くの他の前駆体と反応し得る場合に、架橋する。例えば、第一の型の2つの官能基を有する前駆体は、この第一の型の官能基と反応し得る第二の型の少なくとも3つの官能基を有する架橋前駆体と反応し得る。
用語「官能基」とは、本明細書中で使用される場合、互いに反応して結合を形成し得る基をいう。ある実施形態において、このような基は、求電子性または求核性であり得る。求電子性官能基としては、例えば、N−ヒドロキシスクシンイミド、スルホスクシンイミド、カルボニルジイミダゾール、塩化スルホニル、アリールハロゲン化物、スルホスクシンイミジルエステル、N−ヒドロキシスクシンイミジルエステル、スクシンイミジルエステル、エポキシド、アルデヒド、マレイミド、イミドエステルなどが挙げられる。特定の実施形態において、求電子性官能基は、スクシンイミジルエステルである。第一のヒドロゲル前駆体および第二のヒドロゲル前駆体は、生物学的に不活性かつ水溶性のコアを有し得る。より具体的には、求電子性ヒドロゲル前駆体は、生物学的に不活性かつ水溶性のコア、および非水溶性コアを有し得る。このコアが水溶性であるポリマー領域である場合、使用され得る適切なポリマーとしては、ポリエーテル(例えば、ポリアルキレンオキシド(例えば、ポリエチレングリコール(「PEG」)、ポリエチレンオキシド(「PEO」)、ポリエチレンオキシド−co−ポリプロピレンオキシド(「PPO」)co−ポリエチレンオキシドブロックコポリマーまたはランダムコポリマー、およびポリビニルアルコール(「PVA」));ポリ(ビニルピロリドン)(「PVP」);ポリ(アミノ酸);ポリ(サッカリド)(例えば、デキストラン、キトサン、アルギネート、カルボキシメチルセルロース、酸化セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース);ヒアルロン酸;ならびにタンパク質(例えば、アルブミン、コラーゲン、カゼイン、およびゼラチン)が挙げられる。他の適切なヒドロゲルは、メタクリル酸、アクリルアミド、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、これらの組み合わせなどの成分を含有し得る。
ポリエーテル、より特定すると、ポリ(オキシアルキレン)またはポリエチレングリコールが、いくつかの実施形態において利用され得る。分子の性質としてこのコアが小さい場合、種々の親水性官能基の任意のものが、第一のヒドロゲル前駆体および第二のヒドロゲル前駆体を水溶性にするために使用され得る。例えば、ヒドロキシル、アミン、スルホネートおよびカルボキシレートなどの官能基(これらは、水溶性である)は、前駆体を水溶性にするために使用され得る。例えば、スベリン酸のN−ヒドロキシスクシンイミド(「NHS」)エステルは、水に不溶性であるが、スルホネート基をそのスクシンイミド環に付加させることによって、スベリン酸のNHSエステルは、そのアミン基に対する反応性に影響を与えることなく、水溶性にされ得る。ある実施形態において、求電子性官能基を有する前駆体は、PEGエステルであり得る。
上記のように、第一のヒドロゲル前駆体および第二のヒドロゲル前駆体の各々は、多官能性であり得る。すなわち、第一のヒドロゲル前駆体および第二のヒドロゲル前駆体は、2つ以上の求電子性官能基または求核性官能基を含み得、その結果、例えば、第一のヒドロゲル前駆体上の求核性官能基が第二のヒドロゲル前駆体上の求電子性官能基と反応して、共有結合を形成し得る。第一のヒドロゲル前駆体および第二のヒドロゲル前駆体のうちの少なくとも1つは、2つより多くの官能基を含み、その結果、求電子−求核反応の結果として、これらの前駆体が化合して、架橋ポリマー生成物を形成する。
求電子性官能基を有する高分子は、マルチアームであり得る。例えば、この高分子は、コアから延びる4つ、6つ、8つ、またはそれより多くのアームを有するマルチアームPEGであり得る。このコアは、これらのアームを形成する高分子と同じであっても異なっていてもよい。例えば、このコアはPEGであり得、そしてこれらの複数のアームもまたPEGであり得る。ある実施形態において、このコアは、天然ポリマーであり得る。
求電子性架橋剤の分子量(MW)は、約2,000g/mol〜約100,000g/mol;ある実施形態においては、約10,000g/mol〜約40,000g/molであり得る。マルチアーム前駆体は、アームの数に依存して変動する分子量を有し得る。例えば、1000g/molのPEGを有するアームは、少なくとも合計1000g/molになるために充分なCHCHO基を有する。個々のアームの合わせた分子量は、約250g/mol〜約5,000g/mol;ある実施形態においては、約1,000g/mol〜約3,000g/mol;ある実施形態においては、約1,250g/mol〜約2,500g/molであり得る。ある実施形態において、求電子性架橋剤は、例えば、4つ、6つまたは8つのアームを有し、そして約5,000g/mol〜約25,000g/molの分子量を有する、複数のNHS基で官能化されたマルチアームPEGであり得る。適切な前駆体の他の例は、米国特許第6,152,943号;同第6,165,201号;同第6,179,862号;同第6,514,534号;同第6,566,406号;同第6,605,294号;同第6,673,093号;同第6,703,047号;同第6,818,018号;同第7,009,034号;および同第7,347,850号に記載されており、これらの各々の全開示は、本明細書中に参考として援用される。
求電子性前駆体は、別の成分(例えば、特定の実施形態においては、第一級アミンを含む天然成分)上の求核試薬と結合し得る、求電子性官能基を提供する架橋剤であり得る。この天然成分は、この求電子性架橋剤が適用される患者に対して内因性であり得る(例えば、コラーゲン)。
ある実施形態において、これらの前駆体のうちの1つは、求核性基を有する求核性前駆体であり得る。存在し得る求核性基としては、例えば、−NH、−SH、−OH、−PH、および−CO−NH−NHが挙げられる。求電子性前駆体を形成する際に使用するために適切であると本明細書中で記載される任意のモノマー、マクロマー、ポリマー、またはコアが、求核性基で官能化されて、求核性前駆体を形成し得る。他の実施形態において、求核性基を有する天然成分(例えば、上に列挙されたもの)が、求核性前駆体として利用され得る。
この天然成分は、例えば、コラーゲン、ゼラチン、血液(血清(全血清であってもその抽出物であってもよい)が挙げられる)、ヒアルロン酸、タンパク質、アルブミン、他の血清タンパク質、血清濃縮物、血小板に富む血漿(prp)、これらの組み合わせなどであり得る。利用され得るかまたは別の天然成分に添加され得るさらなる適切な天然成分としては、例えば、幹細胞、DNA、RNA、酵素、増殖因子、成長因子、ペプチド、ポリペプチド、抗体、他の窒素性天然分子、これらの組み合わせなどが挙げられる。他の天然成分としては、上記のものの誘導体(例えば、修飾多糖類(例えば、ヒアルロン酸もしくはデキストラン)が挙げられ得、これらは、天然に誘導され得るか、合成的にかもしくは生物学的に誘導され得る。例えば、いくつかの実施形態において、天然成分は、アミノ化ヒアルロン酸であり得る。
上記のように、上記天然成分のうちの任意のものは、合成的に調製され得る(例えば、合成ヒアルロン酸であり、これは例えば、Sigma Aldrichから購入され得る)。同様に、ある実施形態において、天然成分は、天然または合成の長鎖アミノ化ポリマーであり得る。
天然成分は、インサイチュで接触する組織に、細胞構築ブロックまたは細胞栄養を提供し得る。例えば、血清は、タンパク質、グルコース、凝固因子、鉱物イオン、およびホルモンを含有し、これらは、組織の形成または再生において有用であり得る。
特定の実施形態において、天然成分は、全血清を含む。いくつかの実施形態において、天然成分は、自己由来(すなわち、コラーゲン、血清、血液など)である。
多官能性求核性ポリマー(例えば、複数のアミン基を有する天然成分)が、第一のヒドロゲル前駆体として使用され得、そして多官能性求電子性ポリマー(例えば、複数のNHS基で官能化されたマルチアームPEG(例えば、PEGエステル))が、第二のヒドロゲル前駆体として使用され得る。これらの前駆体は、溶液中にあり得、これらの溶液が、このヒドロゲルの形成を許容するように組み合わせられ得る。インサイチュ形成材料系の一部として利用される任意の溶液は、有害な溶媒または毒性の溶媒を含有するべきではない。前駆体は、生理学的に適合性の溶液(例えば、緩衝化等張生理食塩水)における適用を可能にするために、水などの溶媒に実質的に可溶性であり得る。
より具体的には、予め形成されたヒドロゲルは、天然成分としてのコラーゲンおよびゼラチンと、架橋剤として利用される多官能性PEGとの組み合わせから形成され得る。コラーゲンおよびゼラチンは、適切な溶媒を利用して、溶液に入れられ得る。この溶液に、ヒアルロン酸が、高pHの緩衝液と一緒に添加され得る。このような緩衝液は、約8〜約12、ある実施形態においては、約8.2〜約9のpHを有し得る。1つの適切な非限定的な緩衝液は、ホウ酸緩衝液である。
第二の溶液中で、求電子性架橋剤(ある実施形態においては、求電子性基(例えば、N−ヒドロキシスクシンイミド)で官能化されたマルチアームPEG)は、ハンクス平衡塩類溶液、ダルベッコ改変イーグル培地、リン酸緩衝化生理食塩水、水、リン酸緩衝液、これらの組み合わせなどの緩衝液中で調製され得る。求電子性架橋剤(ある実施形態においては、N−ヒドロキシスクシンイミド基で官能化されたマルチアームPEG)は、上記緩衝剤を含有する溶液中に、約0.02グラム/ml〜約0.5グラム/ml、ある実施形態においては、約0.05グラム/ml〜約0.3グラム/mlの濃度で存在し得る。
これらの2つの成分は、組み合わせられ得、ここで、マルチアームPEG上の求電子性基は、コラーゲンおよび/またはゼラチンのアミン求核性成分と架橋する。天然成分対求電子性成分の比は、約0.01:1〜約100:1、ある実施形態においては、約1:1〜約10:1であり得る。
求核性成分(これは、天然成分(例えば、コラーゲン、ゼラチン、および/またはヒアルロン酸)であり得る)は、合わせて、ヒドロゲルの少なくとも約1.5重量%、ある実施形態においては、ヒドロゲルの約1.5重量%〜約20重量%、他の実施形態においては、ヒドロゲルの約2重量%〜約10重量%の濃度で存在し得る。特定の実施形態において、コラーゲンは、ヒドロゲルの約0.5重量%〜約7重量%、さらなる実施形態においては、ヒドロゲルの約1重量%〜約4重量%で存在し得る。別の実施形態において、ゼラチンは、ヒドロゲルの約1重量%〜約20重量%、さらなる実施形態においては、ヒドロゲルの約2重量%〜約10重量%で存在し得る。なお別の実施形態において、天然成分として組み合わせられたヒアルロン酸およびコラーゲンは、ヒドロゲルの約0.5重量%〜約8重量%、さらなる実施形態においては、ヒドロゲルの約1重量%〜約5重量%で存在し得る。ヒアルロン酸は、「構造的」成分としては存在しないかもしれず、むしろ生物活性薬剤として存在し得ることもまた想定される。例えば、ヒアルロン酸は、溶液/ゲル中に、この溶液/ゲルのほんの0.001重量%の濃度で存在し得、そして生物学的活性を有し得る。
求電子性架橋剤は、ヒドロゲルの約0.5重量%〜約20重量%、ある実施形態においては、ヒドロゲルの約1.5重量%〜約15重量%の量で存在し得る。
これらのヒドロゲルは、共有結合、イオン結合または疎水性結合のいずれかを介して形成され得る。物理的(非共有)架橋は、錯化、水素結合、脱溶媒和、ファンデルワールス相互作用、イオン結合、これらの組み合わせなどから生じ得、そしてインサイチュで合わせられるまで物理的に離れている2つの前駆体を混合することによってか、または生理学的環境の変化もしくは一般的な条件(温度、圧力、pH、イオン強度、これらの組み合わせなどが挙げられる)の結果として、開始され得る。従って、このヒドロゲルは、これらの環境条件/変化に対して高感度であり得る。化学的(共有)架橋は、多数の機構(フリーラジカル重合、縮合重合、アニオン重合、カチオン重合、段階成長重合、求電子試薬−求核試薬反応、これらの組み合わせなどが挙げられる)のうちのいずれかによって、達成され得る。
いくつかの実施形態において、ヒドロゲル系は、前駆体が混合される際に自発的に架橋するが、2つ以上の前駆体は堆積プロセスの過程にわたって個々に安定である、生体適合性多前駆体系を含み得る。他の実施形態において、ヒドロゲルは、内因性の材料および/または組織と架橋する1つの前駆体から形成され得る。
得られるヒドロゲルの架橋密度は、架橋剤および天然成分の全体の分子量、ならびに1分子あたりで利用可能な官能基の数によって、制御され得る。架橋の間のより低い分子量(例えば、600ダルトン(Da))は、より高い分子量(例えば、10,000Da)と比較して、ずっと高い架橋密度を与える。弾性ゲルは、3000Daを超える分子量を有する、より高い分子量の天然成分を用いて得られ得る。1ダルトンは1g/molと等価であり、これらの用語は、分子量に関する場合、交換可能に使用され得ることが留意されるべきである。
架橋密度はまた、架橋剤および天然成分の溶液の全体的な固形分の百分率により制御され得る。固形分の百分率を増加させると、求電子性基が加水分解による不活性化の前に求核性基と化合する可能性が増大する。架橋密度を制御するなお別の方法は、求電子性基に対する求核性基の化学量論を調節することによる方法である。1:1の比は、最も高い架橋密度をもたらし得るが、反応性官能基の他の比(例えば、求電子試薬:求核試薬)が、所望の処方物に合うことが想定される。
このように生成されたヒドロゲルは、生体吸収性であり得る。例えば、本開示のヒドロゲルは、約1日〜約18ヶ月、またはより長期間で吸収され得る。吸収性ポリマー材料は、天然ポリマーと合成ポリマーとの両方、およびこれらの組み合わせを包含する。
ある実施形態において、官能基の間に存在する生分解性結合を有する1つ以上の前駆体は、ヒドロゲルを生分解性または生体吸収性にするために導入され得る。いくつかの実施形態において、これらの結合は、例えば、エステルであり得、これらは、加水分解により分解し得る。このような結合の使用は、タンパク質分解作用により分解し得るタンパク質結合とは対照を成すものである。生分解性結合はまた、必要に応じて、前駆体のうちの1つ以上の水溶性コアの一部を形成し得る。あるいは、またはさらに、前駆体の官能基は、これらの前駆体間の反応の生成物が生分解性結合を生じるように選択され得る。各アプローチについて、生分解性結合は、得られる生分解性生体適合性架橋ポリマーが、所望の期間で分解するかまたは吸収されるように、選択され得る。一般に、ヒドロゲルを生理学的条件下で非毒性生成物または低毒性生成物に分解する、生分解性結合が選択され得る。
本開示において利用される生分解性ゲルは、生分解性領域(天然成分の一部であれ、合成求電子性架橋剤に導入されたものであれ)の加水分解または酵素分解に起因して分解し得る。合成ペプチド配列を含むゲルの分解は、特定の酵素およびその濃度に依存する。いくつかの場合において、特定の酵素は、架橋反応中に添加されて、分解プロセスを加速させ得る。いずれの分解酵素も存在しない場合、架橋ポリマーは、単に、生分解性セグメントの加水分解によって分解し得る。ポリグリコレートが生分解性セグメントとして使用される実施形態において、架橋ポリマーは、その網目構造の架橋密度に依存して、約1日〜約30日で分解し得る。同様に、ポリカプロラクトンベースの架橋網目構造が使用される実施形態において、分解は、約1ヶ月〜約8ヶ月の期間にわたって起こり得る。この分解時間は、一般に、使用される分解性セグメントの型に従って、以下の順序で変動する:ポリグリコレート<ポリラクテート<ポリトリメチレンカーボネート<ポリカプロラクトン。従って、異なる分解性セグメントを使用して、所望の分解プロフィール(数日〜数ヶ月)を有するヒドロゲルを構築することが可能である。
利用される場合、求電子性前駆体を形成するために利用される、生分解性ブロック(例えば、オリゴヒドロキシ酸ブロック)により生じる疎水性、またはPLURONICTMポリマーもしくはTETRONICTMポリマーのPPOブロックの疎水性は、小さい有機薬物分子を溶解する際に有用であり得る。生分解性ブロックまたは疎水性ブロックの組み込みにより影響を受ける他の特性としては、水吸収、機械的特性および感熱性が挙げられる。
他の実施形態において、ヒドロゲルを形成するために利用される前駆体は、非分解性であり得る。例えば、これらの前駆体は、求電子性前駆体を形成する際に使用するために適切であると上に記載されているが、エステルまたは他の類似の分解性結合を有さない、マクロマー、ポリマーまたはコアのうちのいずれかを含み得る。非生分解性結合は、N−ヒドロキシスクシンイミジルカーボネートの反応により形成され得る。1つの実施形態において、マルチアームポリオールとN,N’−ジヒドロキシスクシンイミジルカーボネートとの反応は、N−ヒドロキシスクシンイミジルカーボネートを作製する。次いで、このN−ヒドロキシスクシンイミジルカーボネートは、高分子量ポリアミン(例えば、コラーゲン、アミノ化ヒアルロン酸、ゼラチン、デキストラン)とさらに反応して、予め形成されたヒドロゲルを作製し得る。高分子量ポリアミンは、低分子量ポリアミンと比較される場合、より長い移植安定性を提供し得る。高分子量ポリアミンは、約15,000g/mol〜約250,000g/mol、特定の実施形態において、約75,000g/mol〜約150,000g/molの分子量を有する。非生分解性結合が使用される場合、その移植物は、生分解性の第一のヒドロゲル前駆体(例えば、コラーゲン)の使用により、依然として生分解性であることが理解されるべきである。より特定すると、このコラーゲンは、酵素分解され得、このヒドロゲルを分解し得、このヒドロゲルを腐食またはカプセル化を受けやすくし得る。
すでに滅菌されており、そして天然材料の使用に関与する疾患伝達の危険性を回避している合成材料が、使用され得る。実際に、合成前駆体を使用して作製された特定の重合性ヒドロゲルは、例えば、FOCALSEAL(登録商標)(Genzyme,Inc.)、COSEAL(登録商標)(Angiotech Pharmaceuticals)、およびDURASEAL(登録商標)(Confluent Surgical,Inc.)などの市販の製品において使用されているように、当業者の知識の範囲内である。他の公知のヒドロゲルとしては、例えば、米国特許第6,656,200号;同第5,874,500号;同第5,543,441号;同第5,514,379号;同第5,410,016号;同第5,162,430号;同第5,324,775号;同第5,752,974号;および同第5,550,187号に開示されているヒドロゲルが挙げられる。
上記のように、ある実施形態において、マルチアームPEG(本明細書中で時々、PEGスターと称される)が、本開示の創傷閉鎖デバイスの少なくとも一部分を形成する際に利用されるヒドロゲルを形成するために含有され得る。PEGスターは、そのアームが生物機能性基(biofunctional group)(例えば、アミノ酸、ペプチド、抗体、酵素、薬物、または他の部分)を、そのコア、そのアーム、もしくはそのアームの端部に含むように、官能化され得る。生物機能性基はまた、PEGの骨格に組み込まれ得るか、またはPEG骨格内に含まれる反応性基に付着され得る。この結合は、共有結合であっても非共有結合(静電結合、チオール媒介結合、ペプチド媒介結合が挙げられる)であってもよく、または公知の反応性化学物質(例えば、ビオチンとアビジン)を使用してもよい。
PEGスターに組み込まれるアミノ酸は、天然であっても合成であってもよく、そして単一で使用されても、ペプチドの一部として使用されてもよい。配列は、細胞接着、細胞分化、これらの組み合わせなどのために利用され得、そして他の生物学的分子(例えば、増殖因子、成長因子、薬物、サイトカイン、DNA、抗体、酵素、これらの組み合わせなど)を結合するために有用であり得る。このようなアミノ酸は、PEGスターの酵素分解の際に放出され得る。
これらのPEGスターはまた、これらのヒドロゲルへの組み込みを可能にするように、上記のような官能基を含み得る。PEGスターは、求電子性架橋剤として利用され得るか、またはある実施形態においては、上記求電子性架橋剤に加えての別の成分として利用され得る。ある実施形態において、PEGスターは、求核性基に結合する求電子性基を含み得る。上記のように、求核性基は、本開示のヒドロゲルを形成するために利用される天然成分の一部であり得る。
いくつかの実施形態において、生物機能性基は、分解性結合(PEGカルボン酸または活性化PEGカルボン酸と、生物機能性基上のアルコール基との反応により形成される、エステル結合が挙げられる)によって、PEGスターに含まれ得る。この場合、これらのエステル基は、生理学的条件下で加水分解して、生物機能性基を放出し得る。
従って、創傷プラグ、および/またはその一部分の上のコーティングは、1つの前駆体(例えば、フリーラジカル重合による)、2つの前駆体、または3つ以上の前駆体から形成されるヒドロゲルであり得、これらの前駆体のうちの1つ以上は、架橋に関与して、細長本体および/またはプラグ部材を形成するか、あるいは細長本体および/またはプラグ部材を覆うコーティングまたは層を形成することに関与する。
これらの創傷プラグは、ヒドロゲルの代わりにか、またはヒドロゲルに加えて利用され得る、発泡体、足場、または他の多孔性基材を含み得る。発泡体は、連続気泡構造を有し得、この構造において、細孔が互いに連結して、相互接続された網目構造を形成する。逆に、本開示の発泡体は、不連続気泡発泡体であり得、この構造において、細孔は相互接続されない。不連続気泡発泡体は、一般的に密度がより高く、そしてより高い圧縮強度を有する。創傷プラグを形成するために適切な技術は、当業者の知識の範囲内であり、そして凍結乾燥、粒子浸出、圧縮成形、相分離、気体発泡(例えば、COなどの内部発泡剤)、または細孔形成剤(porogen)(例えば、塩粒子)の使用によるものが挙げられる。特定の実施形態において、組織足場として使用される発泡体はまた、コンピュータ支援設計技術(固体自由形状製造(SFF)が挙げられる)により作製され得る。
創傷プラグの分解プロフィールは、移植物が経時的に分解する間に、細胞が増殖することを可能にするように調整され得る。当業者は、種々のパラメータ(ポリマーの組成および化学、密度、形態、分子量、サイズ、多孔度および細孔サイズ、湿潤性および加工パラメータが挙げられるが、これらに限定されない)を変更することによって、創傷プラグの分解プロフィールを変更し得る。プラグの異なる部分は異なる速度で分解し得ること(例えば、プラグの最遠位部分は、このプラグの最近位部分より速く分解し得る)もまた想定される。
本開示の創傷プラグは、損傷組織を支持するため、細胞浸潤および組織内方成長を促進するため、ならびに特定の実施形態において、接着を防止するために、メッシュをさらに備え得る。より具体的には、このプラグの少なくとも遠位部分は、接着の防止および必要に応じて組織の内方成長のために、メッシュを備え得る。このメッシュは、繊維性材料(例えば、フィラメントまたは糸)を含み得る。メッシュのフィラメントは、モノフィラメントであってもマルチフィラメントであってもよい。マルチフィラメント構築物が利用される場合、これらの構築物は、編組されるか、織られるか、撚糸されるか、平行に並べられるか、または他の様式で絡められて、布、メッシュ、テキスタイルまたはパッチを作製し得る。
このメッシュは、本明細書中に列挙されたものが挙げられる、天然または合成の、生体吸収性材料または非生体吸収性材料を含み得る。適切なメッシュとしては、コラーゲン複合材メッシュが挙げられ、例えば、PARIETEXTM(Covidienとして業務実施中のTyco Healthcare Group LP)が使用され得る。PARIETEXTM複合メッシュは、片側に再吸収性コラーゲンフィルムが結合された、三次元ポリエステル織物である。他の適切なメッシュとしては、PARIETENE(登録商標)、PERMACOLTM、PARIETEXTM、SURGIPROTM、PRO−GRIPTM自己固定メッシュの名称で販売されているもの(全て、Covidienから市販されている);PROLENETMの名称で販売されているもの(Ethicon,Inc.から市販されている);MARLEX(登録商標)、DULEX(登録商標)、3D MAX(登録商標)メッシュ、PERFIX(登録商標)プラグ、VENTRALEX(登録商標)、およびKUGEL(登録商標)パッチの名称で販売されているもの(全て、C.R.Bard,Inc.から市販されている);COMPOSIX(登録商標)、SEPRAMESH(登録商標)、およびVISILEX(登録商標)の名称で販売されているもの(Davol,Inc.から市販されている);DUALMESH(登録商標)、MYCROMESH(登録商標)、およびINFINIT(登録商標)メッシュの名称で販売されているもの(全て、W.L.Goreから市販されている)が挙げられる。
織られたメッシュおよび不織メッシュを作製するための方法は、当業者の知識の範囲内であり、そして織ること、編むこと、紡糸、フェルト形成、押し出しなどが挙げられる。
このメッシュは、フィルムキャスティング、ディップコーティングおよびオーバーモールディングなどの方法を使用して、1つ以上の部分を組み込まれ得る。後に記載されるように、本開示の1つの実施形態によれば、メッシュは、腹壁を支持するために、創傷プラグの少なくとも遠位部分に組み込まれ得る。このメッシュは、組織足場として働き得、組織の内方生長および組織の一体化を提供し得る。従って、本開示のヒドロゲルが組織足場として利用される場合、このヒドロゲルは、必要とされる栄養および生物活性薬剤を周囲の組織に提供することによって、自然な組織の再成長を補助し得る。いくつかの実施形態において、本明細書中で議論されるように、このヒドロゲル自体が、天然成分(例えば、コラーゲン、ゼラチン、ヒアルロン酸、これらの組み合わせなど)を含有し得、従って、この組織足場が分解するにつれて、この天然成分が、移植部位において放出され得るか、または他の様式で分解し得る。
ここで図面を参照すると、本開示の1つの実施形態による創傷プラグが、図1Aに図示されている。創傷プラグ10は、一般的に細長い本体を備え、この本体は、遠位部分12、中間部分14、および近位部分16を備え、そしてこれらの部分12、14、および16の各々の内部に、区画を有し得る。一般的に細長いように示されているが、創傷プラグ10はまた、他の形状(例えば、円筒形、楕円形、球形、矩形、台形、および多角形)を有し得る。創傷プラグ10は、断面領域がほぼ円形であるが、他の断面領域(例えば、矩形、半円形、および多角形)が想定される。
遠位部分12、中間部分14および近位部分16は、ミシン目付き領域21によって相互に接続される。一連のミシン目20が、創傷プラグ10の直径「d1」を横切って延びて、ミシン目付き領域21を作製する。図示されるミシン目20は、形状が一般に細長い形状であるが、他の幾何学形状(直線状または卵型のスリット/空きが挙げられる)が想定される。ミシン目20は、中空の空間またはスリットを構成し、これらの空間またはスリットは、ミシン目20と同じ面に沿った破壊または引き裂きを可能にするように構成される。この創傷プラグが他の幾何学的形状を有する場合、ミシン目付き領域21は、このプラグの厚さまたは幅全体に延び得る。ミシン目付き領域21は、このプラグの横断軸(すなわち、水平軸)を横切って延び、そしてある実施形態において、創傷プラグ10の直径「d1」を横切って延びて、プラグ10がミシン目付き領域21に沿って引き裂かれ、複数の部分に分離されることを可能にする。図示されるように、ミシン目20は、組織面とほぼ整列して延び、そして組織面に対して平行であり得るので、挿入される場合、これらの組織面が移動し得、創傷プラグ10に力を付与し得、部分12、14、および16を空間的に離し得、その結果、部分12、14、および/または16は、軸方向および/または半径方向に離れ得る。創傷プラグ10が組織面に挿入される場合、これらの組織面の移動が、ある数の部分12、14または16を空間的に離し得、同時に、ある数の部分12、14または16を結合されたままにし得ることもまた、想定される。組織面の移動は、部分12、14、または16内の区画を軸方向および/または半径方向に離し得ることが、さらに想定される。一連のミシン目20が図示されているが、少なくとも1つの(より大きい)孔が利用されてもよいこともまた想定される。図1Aは、3つの部分(遠位部分12、近位部分16、および中間部分14)を図示するが、プラグ10は、少なくとも2つの部分(例えば、遠位部分および近位部分)を備える得こともまた想定される。あるいは、3つより多くの部分が、間をミシン目付き領域で接続され得、その結果、この創傷プラグが数個の中間部分を有してもよい。
図1Bは、創傷プラグ10(図1A)の代替の実施形態であり、創傷プラグ10’として参照される。創傷プラグ10’は、遠位部分12’、中間部分14’、および近位部分16’を備え、そしてこれらの部分12’、14’、および16’の各々の内部に、区画を有し得る。図1Bに図示される遠位部分12’は、近位部分16’における直径「d1」と比較して大きい直径「d2」を有する。同様に、遠位部分12’の少なくとも最遠位の表面12aの断面積は、近位部分16’の少なくとも最近位の表面16aの断面積より大きい。同様に、創傷プラグ10’の直径は、遠位部分12’から近位部分16’へとテーパ状であり得る。特定の実施形態において、この創傷プラグは、近位部分から遠位部分へとテーパ状であり得ることもまた想定される。遠位部分12’および/または近位部分16’が、創傷プラグ10’のインサイチュでのより良好な固定のために、より大きい断面積を有することが好ましくあり得る。
先に記載されたように、これらの部分は、類似の材料を含んでも異なる材料を含んでもよく、これらの材料は、異なる機械的特性を有し得る。例えば、この遠位部分は、近位部分と比較して、増加または低下した機械的特性(すなわち、弾性率、堅さ、弾力性)を有し得る。他の実施形態において、この遠位部分は、メッシュまたは接着防止コーティングをさらに備え得る。あるいは、これらの部分は、異なる材料、組成、または構成(すなわち、様々な多孔度)を含み得る。
さらに、本開示の創傷プラグは、トロカール挿入部位内に受容されるようなサイズおよび寸法にされる。これらのプラグは、種々の長さおよび直径であり得、様々な組織の厚さを有する患者に適応するためのサイズにされ得る。ある実施形態において、これらの創傷プラグは、約10mm〜約150mmの長さを有し得、そしてこのプラグ部材は、約5mm〜約36mmの直径を有し得る。ある実施形態においては、この細長本体は、約30mm〜約80mmの長さを有し得、そしてこのプラグ部材は、約10mm〜約15mmの直径を有し得る。他の実施形態においては、この細長本体は、少なくとも10mmの長さを有し得、そしてこのプラグ部材は、少なくとも約5mmの幅を有し得る。1つの特定の実施形態において、この細長本体は、約39mmの幅および約50mmの長さを有し得る。これらのプラグは、断面領域がほぼ卵型であり得るが、他の形状が想定される。
創傷プラグの特定の実施形態は、整列部材を備え得る。この整列部材は、この創傷閉鎖デバイスの少なくとも挿入中に、これらの部分を機械的に一緒に結合することによって、これらの部分の整列を維持することを補助する。この整列部材は、これらの部分を取り囲み、そして挿入のためにこれらの部分をほぼ整列させて維持する、取り外し可能なスリーブまたはシースの形態であり得る。他の実施形態において、この整列部材は、モノマーまたはポリマー(例えば、接着剤/封止剤)を含み得、これらのモノマーまたはポリマーは、親水性であり得、そして水性環境(例えば、組織または生理食塩水)との接触の際に、このモノマーまたはポリマーは可溶化し得、これらの部分が空間的に離れることを可能にし得る。これらの部分は、一緒に可逆的に接続され得、すなわち、これらの部分は、第一の位置で機械的に一緒に結合され得、そして第二の位置において、これらの部分は空間的に離れる。適切な材料としては、上で議論された材料が挙げられる。
なお代替の実施形態において、この整列部材は、細長本体(例えば、繊維または縫合糸)を含み得、この細長本体は、これらの部分の中心線に沿って配置され得る。
図2A〜図2Cは、様々な整列部材を備える創傷プラグの断面図を図示する。図示される創傷プラグは、別々の構造体でありミシン目によって相互接続されていない、複数の部分を備える。整列部材は、これらの部分を機械的に結合して、これらの部分を、挿入および配置のために垂直軸「A−A」に沿って整列させて維持する。特定の実施形態において、空間的分離の際に、これらの整列部材は、除去可能または溶解可能のいずれかであり得る。
より具体的には、図2Aは、遠位部分110、中間部分120、および近位部分130を備える創傷プラグ100の断面図を図示する。さらに、各部分110、120、および130は、区画を有し得る。整列部材140が、遠位部分110と中間部分120との間、および中間部分120と近位部分130との間に配置される。整列部材140は、液体またはゲル(例えば、膠または接着剤)として図示されており、この液体またはゲルは、部分110、120、および130を一緒に可逆的に接続または接着する。さらに、この整列部材は、水溶性のポリマーまたはモノマーを含有し得る。整列部材140は、部分110、120および130を垂直軸「A−A」に沿って直線状に整列して維持し得、少なくとも挿入のために、これらの部分を機械的に結合し得る。ここでまた、創傷プラグ100は、形状がほぼ円筒形であり、そして断面領域が円形であるが、他の形状および幾何学的形状が、本開示の範囲内である。
図2Bは、創傷プラグ200の別の実施形態の断面図を図示し、この創傷プラグもまた、3つの部分210、220および230を備え、そしてまた、これらの部分210、220、および230の各々の内部に区画を有し得る。整列部材240は、部分210、220および230を機械的に結合する、スリーブまたはシースである。図1Aと同様に、これらの部分は、軸「A−A」に沿って垂直に整列して積み重ねられる。シース240は、遠位部分210、中間部分220および近位部分230を囲むか、または取り囲む。シース240は、少なくとも組織への挿入および配置のために、部分210、220および230の整列を維持する。一旦、このプラグがインサイチュで配置されると、シース240は取り外され得、そしてこれらの部分は空間的に離れ得る。代替の実施形態において、シース240は、非常に水溶性のポリマー(例えば、ゼラチン)を含有し得、このポリマーは、水との接触または飽和の際に迅速に溶解して、種々の組織面の移動の際に、これらの部分が空間的に離れることを可能にする。
創傷プラグ300の代替の実施形態が、図2Cに図示されている。図2Aおよび図2Bと同様に、図2Cは、創傷プラグ300の断面図であり、この創傷プラグは、遠位部分310、中間部分320、および近位部分330を備え、そしてこれらの部分310、320、および330の各々の内部に区画を有し得る。整列部材340は、細長本体(例えば、繊維)として図示されており、この細長本体は、部分310、320、および330を垂直軸「A−A」に沿って整列させて維持することを補助する。これらの部分の中心線に沿ってこの中心線を通って配置されるように示されるが、整列部材340は、中心からずれて配置されてもよい。図示されるように、創傷プラグ300は、整列部材340を保持するための内部チャネル350を備える。いくつかの実施形態において、チャネル350は、整列部材340が内部で自由に移動することを可能にするような寸法にされ得る。さらに、複数の整列部材340が、複数の内部チャネル350と共に使用され得る。いくつかの実施形態において、整列部材340は取り外し可能であり、一方で、他の実施形態において、整列部材340は取り外し可能ではなく、依然として、これらの部分が一旦挿入されると空間的および/または垂直に離れることを可能にするように、整列部材340は配置可能である(図5A)。
さらに、整列部材340は、棘または突出部(図示せず)を備え得、これらの棘または突出部は、細長本体から外向きに延びる。これらの棘は、創傷プラグ300の少なくとも挿入のために、整列部材340の位置を維持することに加えて、これらの部分の整列を維持することを補助し得る。
図2Dは、創傷プラグ400の代替の実施形態の断面図を図示し、この創傷プラグもまた、部分410、420、および430を備え、そしてまた、これらの部分410、420、および430の各々の内部に区画を有し得る。図2Cに図示された実施形態と同様に、整列部材340は、細長本体(例えば、繊維)として図示されており、この細長本体は、部分410、420、および430の整列を維持することを補助する。3つの整列部材340が3つの内部チャネル350により保持されて示されているが、創傷プラグ400は、3つより多くの内部チャネル350により保持された3つより多くの整列部材340、または3つより少ない内部チャネル350により保持された3つより少ない整列部材340を備えてもよい。いくつかの実施形態において、整列部材340は取り外し可能であり、一方で、他の実施形態において、整列部材340は取り外し可能ではなく、むしろ、この整列部材は可撓性であり、その結果、創傷プラグ400が切断されることを抑止しながら、部分410、420、および430が整列部材340の長手方向軸に対して横方向にシフトすることを可能にする(図5B)。創傷プラグ400の部分410、420、および430は、異なる吸収速度および/または異なる可撓性特徴を有する、異なる材料を含有し得ることが理解される。
これらの部分は、(組成が)類似である材料を含有してもよく、逆に、これらの部分は、異なる組織面を支持するための操作された生物学的特性を有する異なる材料を含有してもよい。他の実施形態において、これらの部分は、異なる組織面を支持するために、様々な組成または材料を含有し得る。
ある実施形態において、本開示の創傷閉鎖デバイスを組織に固定するさらなる方法が利用され得る。例えば、包帯、フィルム、ガーゼ、テープ、フェルト、これらの組み合わせなどが、本開示の創傷閉鎖デバイスおよびこのデバイスを囲む組織を覆って付着され得る。同様に、さらなる接着剤が塗布され得る、縫合糸が創傷プラグを組織に固定するために利用され得る、これらの組み合わせ、などである。
図2A、図2B、図2C、および図2Dに図示される実施形態はまた、図1Bに関連して上に記載されたテーパ状の形状と類似のテーパ状の形状を有し得ることもまた、想定される。
生物活性薬剤が、この創傷閉鎖デバイスに添加されて、この創傷閉鎖デバイスに特定の生物学的特性または治療特性を提供し得る。用語「生物活性薬剤」とは、本明細書中で使用される場合、その最も広い意味で使用され、そして臨床用途を有する任意の物質または物質混合物を包含する。その結果、生物活性薬剤は、それ自体が薬理活性を有しても有さなくてもよい(例えば、色素または香料)。あるいは、生物活性薬剤は、治療効果または予防効果を提供する任意の薬剤、組織成長、細胞増殖、細胞分化に影響を与えるかまたは関与する化合物、抗接着化合物、生物学的作用(例えば、免疫応答)を惹起すことが可能であり得る化合物、あるいは1つ以上の生物学的プロセスにおいて他の任意の役割を果たし得る化合物であり得る。
これらの生物活性薬剤は、創傷閉鎖デバイスの形成中に、例えば、自由懸濁、リポソーム送達、微小球、微粒子などによって、この創傷閉鎖デバイスに組み込まれ得るか、またはこの創傷閉鎖デバイスの表面もしくはその一部分をコーティング、例えば、この創傷閉鎖デバイスの分解性成分を官能化する目的で、ポリマーコーティング、乾式コーティング、凍結乾燥、またはイオン結合、共有結合、もしくは親和性結合によりメッシュ表面へ塗布することによって、この創傷閉鎖デバイスに組み込まれ得る。いくつかの実施形態において、生物活性薬剤は、発泡体またはフィルム構築物の細孔内に組み込まれ得る。さらに、この創傷閉鎖デバイスはまた、1つ以上の生物活性薬剤の送達のために使用され得る。従って、いくつかの実施形態において、少なくとも1つの生物活性薬剤が、創傷閉鎖デバイスの構成要素(例えば、細長本体および/または整列部材)に、形成中に組み合わせられて、この創傷閉鎖デバイスの分解中に、この生物活性薬剤の放出を提供し得る。この創傷閉鎖デバイスがインサイチュで分解または加水分解すると、これらの生物活性薬剤が放出される。
組織損傷または組織空隙は、特定の治癒期間中に癒着を形成する可能性を有し得る。本開示の発泡体構造体は、癒着防止特性を有するように化学的に調整され得、この特性は、隣接する組織壁が一緒に癒着することを防止することを補助し得、創傷部位における癒着を防止し得る。種々の実施形態において、これらの発泡体構造体は、接着防止材料または他の生物活性薬剤と組み合わせられ得る。
本開示により利用され得る生物活性薬剤のクラスの例としては、接着防止薬剤、抗菌薬、鎮痛薬、解熱薬、麻酔薬、鎮痙薬、抗ヒスタミン薬、抗炎症薬、心臓血管薬剤、診断剤、交感神経様作用薬、コリン様作用薬、抗ムスカリン薬、鎮痙薬、ホルモン、増殖因子、成長因子、筋弛緩薬、アドレナリン作用性ニューロン遮断薬、抗腫瘍薬、免疫原性薬剤、免疫抑制薬、胃腸薬、利尿薬、ステロイド、脂質、リポ多糖類、多糖類、血小板活性化薬物、凝固因子および酵素が挙げられる。生物活性薬剤の組み合わせが使用され得ることもまた意図される。
接着防止薬剤は、移植可能な医療デバイスと、標的組織に対向する周囲組織との間で接着が形成されることを防止するために利用され得る。これらの薬剤のいくつかの例としては、親水性ポリマー(例えば、ポリ(ビニルピロリドン)、カルボキシメチルセルロース、ヒアルロン酸、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコールおよびこれらの組み合わせ)が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明に従って含有され得る他の生物活性薬剤としては、抗菌剤、局所麻酔薬;非ステロイド性避妊薬;副交感神経様作用剤;精神療法剤;トランキライザ;うっ血除去薬;鎮静催眠薬;ステロイド;スルホンアミド;交感神経様作用剤;ワクチン;ビタミン;抗マラリア薬;抗片頭痛薬;抗パーキンソン剤(例えば、L−ドパ);鎮痙薬;抗コリン作用性剤(例えば、オキシブチニン);鎮咳薬;気管支拡張薬;心臓血管薬剤(例えば、冠状血管拡張薬およびニトログリセリン);アルカロイド;鎮痛薬;麻酔薬(例えば、コデイン、ジヒドロコデイノン、メペリジン、モルヒネなど);非麻酔薬(例えば、サリチレート、アスピリン、アセトアミノフェン、d−プロポキシフェンなど);オピオイドレセプターアンタゴニスト(例えば、ナルトレキソンおよびナロキソン);抗癌剤;鎮痙薬;制吐薬;抗ヒスタミン薬;抗炎症剤(例えば、ホルモン剤、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、プレドニゾン、非ホルモン剤、アロプリノール、インドメタシン、フェニルブタゾンなど);プロスタグランジンおよび細胞傷害性薬剤;化学療法剤、エストロゲン;抗菌剤;抗生物質;抗真菌剤;抗ウイルス剤;抗凝固薬;鎮痙薬;抗うつ薬;抗ヒスタミン薬;ならびに免疫学的薬剤が挙げられる。
コーティング組成物に含有され得る適切な生物活性薬剤の他の例としては、ウイルスおよび細胞;ペプチド、ポリペプチドおよびタンパク質、アナログ、ムテイン、およびその活性フラグメント(例えば、免疫グロブリン);抗体;サイトカイン(例えば、リンホカイン、モノカイン、ケモカイン);血液凝固因子;造血因子;インターロイキン(IL−2、IL−3、IL−4、IL−6);インターフェロン(β−IFN、α−IFNおよびγ−IFN);エリスロポイエチン;ヌクレアーゼ;腫瘍壊死因子;コロニー刺激因子(例えば、GCSF、GM−CSF、MCSF);インスリン;抗腫瘍剤および癌抑制因子;血液タンパク質、フィブリン、トロンビン、フィブリノゲン、合成トロンビン、合成フィブリン、合成フィブリノゲン;性腺刺激ホルモン(例えば、FSH、LH、CGなど);ホルモンおよびホルモンアナログ(例えば、成長ホルモン);ワクチン(例えば、腫瘍抗原、細菌抗原およびウイルス抗原);ソマトスタチン;抗原;血液凝固因子;増殖因子または成長因子(例えば、神経発育因子、インスリン様成長因子);骨形成タンパク質;TGF−β;タンパク質インヒビター;タンパク質アンタゴニスト、およびタンパク質アゴニスト;核酸(例えば、アンチセンス分子、DNA、RNA、RNAi);オリゴヌクレオチド;ポリヌクレオチド;ならびにリボザイムが挙げられる。
ある実施形態において、創傷閉鎖デバイスを形成するためのポリマー(例えば、前駆体および/または前駆体から形成されるヒドロゲル)は、それらの外科手術手順中の可視性を改善するために、可視化剤を含有し得る。可視化剤は、移植可能な医療デバイスにおいて使用するために適切な、種々の非毒性有色物質(例えば、色素)から選択され得る。適切な色素は、当業者の知識の範囲内であり、そして例えば、ヒドロゲルがインサイチュで形成される際にこのヒドロゲルの厚さを可視化するための色素(例えば、米国特許第7,009,034号に記載されるような)が挙げられ得る。いくつかの実施形態において、適切な色素としては、例えば、FD&C Blue#1、FD&C Blue#2、FD&C Blue#3、FD&C Blue#6、D&C Green#6、メチレンブルー、インドシアニングリーン、他の有色色素、これらの組み合わせなどが挙げられ得る。さらなる可視化剤(例えば、蛍光性化合物(例えば、フルオレセインまたはエオシン)、X線造影剤(例えば、ヨウ素化化合物)、超音波造影剤、およびMRI造影剤(例えば、ガドリニウム含有化合物)が使用され得ることが、想定される。
可視化剤は、任意の前駆体成分の溶液に存在してもよい。有色物質は、生じるヒドロゲルに組み込まれても組み込まれなくてもよい。しかし、ある実施形態において、可視化剤は、前駆体と反応し得る官能基を有さない。
ある実施形態において、生物活性薬剤は、創傷閉鎖デバイスを形成するために利用されるポリマーによりカプセル化され得る。例えば、このポリマーは、微小球を生物活性薬剤の周囲に形成し得る。
適切な生物活性薬剤は、製造プロセス前または製造プロセス中に、創傷プラグと組み合わせられ得る。生物活性薬剤は、生物活性特性を有するプラグを得るために、ポリマーと混合または組み合わせられ得る。他の実施形態において、この生物活性薬剤は、本開示と、例えば、コーティングの形態で、このプラグが形成された後に組み合わせられ得る。この生物活性薬剤は、本開示に、物質の任意の適切な形態(例えば、フィルム、粉末、液体、ゲルなど)で、塗布され得ることが想定される。
本開示による創傷プラグは、数種の方法を使用して製造され得る。例えば、これらのプラグは、射出成形、圧縮成形、押し出し、ブロー成形、フィルムブローイング、熱形成、カレンダー処理、スピニング、溶媒溶接、およびフィルムキャスティングが挙げられるが、これらに限定されない技術の使用により、作製され得る。
創傷プラグが予め形成されたヒドロゲルを含有する実施形態において、この創傷プラグは、第一の前駆体および第二の前駆体を同時に、所望の幾何学的形状の鋳型内に噴霧することによって、作製され得る。この第一の前駆体およびこの第二の前駆体は、0.5秒〜約2分、ある実施形態においては、約5秒〜約20秒以内で架橋して、ヒドロゲル網目構造を形成する。
本開示による創傷プラグはまた、このデバイスを作製することを補助し得る他の添加剤(例えば、緩衝剤および溶媒)を含有し得る。
一旦、この移植物が構築されると、この移植物は、当業者の知識の範囲内である任意の手段(エチレンオキシド、電子線(e線)、γ線照射、オートクレーブ処理、プラズマ滅菌などが挙げられるが、これらに限定されない)によって滅菌され得る。
本開示の創傷プラグは、圧縮可能であり得、そして形状の変化を起こすことが可能である。このプラグは、組織への挿入の際に送達のための第一の圧縮された形状から、そのしっかりとした配置を維持するための第二の拡張した形状へと、形状を変化させるように構成され得る。例えば、特定の実施形態において、これらの創傷プラグは、ヒドロゲルまたは拡張可能発泡体を含み得る。組織壁の貫入の際に、この創傷プラグは拡張して、組織の欠損部を封止し得る。本開示の創傷プラグはまた、一旦挿入されると、組織壁を通って近位への動きを制限するような形状にされる。この創傷プラグは、熱または流体の接触により拡張する材料(ポリマーヒドロゲル)から構築され得るか、あるいはこの創傷プラグは、スリーブ(例えば、導入器)などの部材の使用により機械的に圧縮され得、この場合、このスリーブの除去の際に、このプラグが拡張する。
本開示の創傷閉鎖デバイスは、導入器(挿入デバイス)の補助により挿入され得る。図3は、スリーブ50内に圧縮された場合の創傷プラグ10’を図示する。本開示の創傷閉鎖デバイスの他の実施形態もまた、組織への挿入のために、スリーブによって圧縮され得ることが理解される。スリーブ50は、創傷プラグ10’を挿入/送達のための第一の圧縮形状に保持するために使用され得る。スリーブ50はまた、部分12’、14’、および16’を覆って延びる。図示においては、遠位部分12’は、シース50からわずかに遠位に突出するが、他の実施形態において、このシースは、遠位部分12’の全体を覆うかまたは保持し得る。スリーブまたはシース50は、本開示の生体吸収性材料と類似の生体吸収性材料を含有し得ることが理解される。
図4Aは、組織80Aの開口部を通して挿入される場合の、圧縮された創傷プラグ10’を備えるシース50を図示する。組織層80、70、および60を横断して組織壁60Aを貫入する際に、スリーブ50は取り外され得る(矢印Aの方向に引き込まれる)。本開示の創傷閉鎖デバイスの他の実施形態もまた、本明細書中に記載されるものと類似の様式で、組織に挿入され得ることが理解される。先に議論されたように、創傷プラグ10’は、細長本体10’の幅全体に延びる一連のミシン目20’を備える。一連のミシン目20’は、組織面に対してほぼ平行に延びるミシン目付き領域21’を規定する(図4A)。より具体的には、ミシン目付き領域21’は、一般に、組織面60と70との間、そしてまた、組織面70と80との間に配置される。
図4Bに図示されるように、種々の組織面60、70、および80の移動の際に、部分12’、14’、および16’は、一連のミシン目20’に沿って、裂け得るか、または他の様式で分離し得、部分12’、14’、および16’を軸方向および/または半径方向に離し得る。種々の組織面60、70、および80の移動は、部分12’、14’、および16’内の区画の移動を引き起こし得、これによって、部分12’、14’、および16’内の区画のうちの全てまたはいくつかを軸方向および/または半径方向に離し得ることが、さらに想定される。いくつかの組織面の動きは、一列のミシン目20’に沿った裂けまたは分離を引き起こし得、一方で、他の組織面の動きは、別の列のミシン目20’に沿った裂けまたは分離を引き起こさないかもしれず、その結果、創傷プラグ10’のある部分が離され、そして創傷プラグ10’のある部分が結合されたままになることもまた想定される。
図5Aは、図2Cの実施形態を、第二の空間的に離れた位置で図示する。創傷プラグ300は、上に記載されたものと類似の挿入器を使用して、組織に挿入され得る。整列部材340は、部分310、320、および330を、挿入中に垂直方向に整列させて保持することを補助し得る。一旦、挿入されると、これらの部分は、垂直方向および/または水平方向に空間的に離れ得、異なる組織面と一緒に移動し得る。より具体的には、遠位部分は、第一の組織面60を支持し得、中間部分320は、第二の組織面70を支持し得、そして近位部分330は、第三の組織面80を支持し得る。整列部材340は、取り外し可能であり得るか、または図示されるように、この整列部材は、組織面の間に配置され得、同時に、部分310、320、および330に接続されたままであり得る。必要に応じて、整列部材340は、組織面60または80のうちのいずれか一方または両方において、結ばれ得る(図示せず)。
図5Bは、図2Dの実施形態を、組織80Aの開口部を通して挿入された後の、第二の横方向に曲がった位置で図示する。図示されないが、創傷プラグ400は、先に記載されたようなスリーブ50を使用して、組織に挿入され得る。1つ以上の整列部材340が、部分410、420、および430を挿入中に垂直に整列させて維持することを補助し得る。さらに、1つ以上の整列部材340は、創傷プラグ400にさらなる構造的支持を提供して、挿入中ならびに組織面60、70、および80の移動後に、創傷プラグ400が切断されることを抑止する補助をし得る。組織面60、70、および80の移動の際に、創傷プラグ400は、横方向に曲がる。より具体的には、1つ以上の組織面60、70、および80の、互いに対するシフトは、創傷プラグ400の1つ以上の部分410、420、および/または430を、互いに対して横方向にシフトさせる。1つ以上の組織面60、70、および80の互いに対するシフトは、創傷プラグ400の部分410、420、および430の内部の1つ以上の区画を互いに対して横方向にシフトさせ得ることが、さらに想定される。創傷プラグ400の部分410、420、および430、ならびに/あるいは部分410、420、および430内の区画の間の横方向の曲がりまたはシフトは、整列部材340により与えられる構造的支持に起因して、部分410、420、および430の間の分離を引き起こさないかもしれない。さらに、部分410、420、および430は、異なる材料を含有して、組織面60、70、および80により付与される力に対する可撓性特性を変更させ、部分410、420、および430の間でのシフトを引き起こし得る。
細長本体およびプラグ部材の種々の組み合わせが、本開示による創傷閉鎖デバイスを製造するために使用され得ることが理解されるべきである。例えば、処置されるべき創傷の型、および創傷閉鎖デバイスから望まれる特性に依存して、上に記載された実施形態の細長本体のうちの任意のものが、同様に上に記載されたプラグ部材のうちの任意のものと組み合わせられ得る。
本開示の数個の実施形態が記載されたが、本開示はこれらの実施形態に限定されることを意図されない。なぜなら、本開示は当該分野が許容すると同程度に範囲が広いこと、および本明細書も同様に読まれることが意図されるからである。従って、上記説明は、限定であると解釈されるべきではなく、単に、本開示の実施形態の例示であると解釈されるべきである。創傷閉鎖デバイス、ならびにこの創傷閉鎖デバイスの細長本体およびプラグ部材を形成する方法、ならびにこれらの構成要素を一緒に付着させる方法に、種々の改変ならびにバリエーションが、上記詳細な説明から当業者に明らかになる。このような改変およびバリエーションは、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲内であることが意図される。
10 創傷プラグ
12 遠位部分
14 中間部分
16 近位部分
21 ミシン目付き領域
20 ミシン目

Claims (30)

  1. 複数の部分を有する細長本体;および
    該部分を一緒に結合する整列部材、
    を備える、創傷プラグ。
  2. 前記細長本体が、第一の位置および第二の位置を有し、該第一の位置において、前記部分が互いに整列しており、そして該第二の位置において、1つの部分の少なくとも区画が、隣接する部分との整列から横方向にずれている、請求項1に記載の創傷プラグ。
  3. 前記細長本体が、第一の位置および第二の位置を有し、該第一の位置において、前記部分が互いに作動可能に結合しており、そして該第二の位置において、1つの部分の少なくとも区画が、隣接する部分から軸方向または半径方向に間隔を空けている、請求項1に記載の創傷プラグ。
  4. 近位部分が、遠位部分の直径とは異なる直径を有する、請求項1に記載の創傷プラグ。
  5. 前記創傷プラグに取り付けられたメッシュをさらに備える、請求項1に記載の創傷プラグ。
  6. 前記創傷プラグに取り付けられた生物活性薬剤をさらに備える、請求項1に記載の創傷プラグ。
  7. 前記創傷プラグが圧縮可能である、請求項1に記載の創傷プラグ。
  8. スリーブが前記部分を覆って延びて、前記創傷プラグを圧縮された形状に保持する、請求項1に記載の創傷プラグ。
  9. 前記整列部材が前記部分を囲んでいる、請求項1に記載の創傷プラグ。
  10. 前記整列部材がスリーブである、請求項9に記載の創傷プラグ。
  11. 前記スリーブが吸収性である、請求項10に記載の創傷プラグ。
  12. 前記部分が垂直方向に整列して積み重ねられている、請求項1に記載の創傷プラグ。
  13. 前記整列部材が、前記部分を一緒に可逆的に接続する液体ベースの物質である、請求項1に記載の創傷プラグ。
  14. 前記創傷プラグが、内部チャネルを備え、そして前記整列部材が、該内部チャネルにより保持された第二の細長本体である、請求項1に記載の創傷プラグ。
  15. 前記第二の細長本体が繊維である、請求項14に記載の創傷プラグ。
  16. 前記整列部材が取り外し可能である、請求項14に記載の創傷プラグ。
  17. 前記整列部材が、前記部分が互いに対して移動可能であるように配置可能である、請求項14に記載の創傷プラグ。
  18. 隣接する部分を有する細長本体;および
    該部分の間に配置されたミシン目付き領域、
    を備える、創傷プラグ。
  19. 前記細長本体が、第一の位置および第二の位置を有し、該第一の位置において、前記部分が互いに作動可能に結合されており、そして該第二の位置において、1つの部分の少なくとも区画が、隣接する部分から軸方向または半径方向に離れている、請求項18に記載の創傷プラグ。
  20. 近位部分が、遠位部分の直径とは異なる直径を有する、請求項18に記載の創傷プラグ。
  21. 前記創傷プラグに取り付けられたメッシュをさらに備える、請求項18に記載の創傷プラグ。
  22. 前記創傷プラグに取り付けられた生物活性薬剤をさらに備える、請求項18に記載の創傷プラグ。
  23. 前記創傷プラグが圧縮可能である、請求項18に記載の創傷プラグ。
  24. スリーブが前記部分を覆って延びて、前記創傷プラグを圧縮された形状に維持する、請求項18に記載の創傷プラグ。
  25. 複数の部分を有する細長本体;および
    隣接する部分を結合する領域であって、隣接する部分間の相対的な移動が、該領域における該隣接する部分の分離を引き起こす、領域、
    を備える、創傷プラグ。
  26. 創傷プラグを挿入するためのシステムであって、該システムは、
    創傷プラグであって、該創傷プラグが、複数の隣接する部分を有する細長本体を備え、該部分が区画を備え、そして該部分の内部の少なくとも1つの区画が、対応する組織面の相対的な移動に応答して移動するように構成されている、創傷プラグ;
    該創傷プラグを囲むように構成されたスリーブ;および
    該囲まれた創傷プラグを組織の開口部に通して挿入するための手段、
    を備える、システム。
  27. 前記スリーブを取り外すための手段をさらに備える、請求項26に記載のシステム。
  28. 前記スリーブが前記創傷プラグを圧縮するように構成されている、請求項26に記載のシステム。
  29. 前記囲まれた創傷プラグを挿入するための手段が、挿入デバイスである、請求項26に記載のシステム。
  30. 前記スリーブが生体吸収性材料を含有する、請求項26に記載のシステム。
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