JP2011108216A - 船舶プロペラの水中保守管理による燃料削減量確認方法。 - Google Patents

船舶プロペラの水中保守管理による燃料削減量確認方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】
就航中の船舶をドックに入れずに、プロペラの保守管理行い燃料及び二酸化炭素排出量を削減する方法。
【解決手段】
就航中の船舶をドックに入れずに水中でプロペラの粗度を定期的に測定し、粗度が悪い場合は水中研磨をしてプロペラを良い状態に保つプロペラの保守管理手段を行い、燃料を削減する二酸化炭素排出量削減システムで。就航中のプロペラの汚れおよび運航に関する各種データーを二酸化炭素関手段のプログラムに入れ込むことにより、その削減燃料を確定し、その差の燃料を二酸化炭素削削減証明書にして運用できる二酸化炭素排出量削減システム。
【選択図】 図1

Description

本発明は、就航中の船舶のプロペラを、水中で粗度測定と水中研磨をおこない保守管理することにより二酸化炭素排出量を削減する二酸化炭素排出量削減システム(以下、二酸化炭素排出量削減システムと称す)に関する。
船舶輸送は輸送部門において二酸化炭素排出量が少ない輸送方法であり、大量輸送ができ、輸送量も他の輸送手段と比べて多い。
今全世界中で化石燃料の削減が求められている。化石燃料を多く使う船舶輸送の燃料削減問題は切実であり、新たな燃料削減の技術が求められている。
海運業界では、船体改良、省エネルギー運航及び新しい省エネルギー対策の技術開発などいろいろな方法で燃料削減が進められている。
船舶運航時の主な燃料削減対策としては、運行方法・積荷量・運行経路の検討・減速運転の実施、又性能維持のための船体整備・各種機器の保守点検整備などである。
就航中の船舶の燃料効率低下要因には、外的要因となる、潮流・海象・気象などに起因するもの、又内的要因となる、積み荷・過負荷運転・運行方法及び船舶の諸設備の劣化などに起因するものがある。
外的要因対策では、就航海域の気象・海象などを観測及び予測し、運行経路及び速度の変更などを指示して効率よく運航させるサービスなどにより、燃料削減の効果を上げている。又内的要因対策では低速運転、積み荷の減量、運行管理及び船舶諸設備の保守整備を強化する方法などで燃料削減対策が行われ効果を上げている。
船舶諸設備の、船内部、船体気中部の保守整備は主に就航中に行われているが、船体没水部及び推進機プロペラの保守整備はドック入渠時に主に行われている。
船舶外部の没水部は時間とともに付着物が付き水の抵抗が増すため、燃料を多く消費する大きな要因の一つとなっている。
船体外板部の付着物対策である船体塗料は近年開発が目覚しく、環境に留意された塗料で数年に亘ってもほとんど付着物が着かない進化した塗装方法と塗料などが開発されており、船体外板部の付着物による影響は年々少なくなって来ている。しかし、プロペラについては塗料及び塗装の付着物対策となる技術がまだ開発されておらず、通常はドック入渠時に付着物対策と性能回復となるプロペラ表面の清掃および研磨がなされているだけである。
ドックを出た直後のプロペラの表面は素地がむき出しで、プロペラの表面粗度は通常Ra3μm〜Ra6μmである。このような素地がむき出し状態のプロペラであれば、出渠後数週間を待たずしてプロペラ表面に海洋性付着物が着き始め、燃料効率悪化の要因となっている。
航海中プロペラは推進力を得るため常に回転している。そのため水と接触する面積量は他の船体部と比べ非常に大きく、プロペラの汚れは船の推進に大きな影響を与える。船舶にもよるが法定整備の定期ドックに入るのは通常2年〜3年と長期周期であり、ドック出渠からドック入渠までほとんどプロペラの保守整備が行われないので、プロペラの汚れは徐々に増え燃料消費量の増大を招く大きな要因となっている。
プロペラの付着物による抵抗があまりにも大きくなると、エンジン負荷が大きくなりすぎ、運航に支障をきたすようになる。プロペラの整備を行うにはドックに入れるか、水中でダイバーによりプロペラ表面の清掃又は研磨を行うなどの方法があるが、ドック入りすると運航停止による売上損失と多額のドック費用が発生するので、プロペラの整備及び保守管理のためだけにドック入りさせることは少ない。
水中でプロペラ表面の粗度をRa2μm〜Ra0.5μm程度まで研磨できる水中研磨機と水中でRa0.01μm以下の単位までの粗度が測定できる水中粗度計を開発した。
船舶をドックに入れてプロペラ研磨による整備を行った場合は、研磨後、粗度の測定を行いプロペラの状態を数値で把握していた。しかし水中の場合は、プロペラを水中で研磨しても、水中で、粗度の測定値を数値で表せる水中粗度計がなかった。標準粗度板であるルパートゲージで粗度を確認するか映像及びダイバーの主観による判断で、水中のプロペラ表面の粗度と研磨状態を判断していた。
係留中の船舶のプロペラを、水中でRa2μm以下、又は特に海洋性付着物が付きにくいRa0.5μm程度まで研磨できるプロペラ研磨機と、水中でRa0.01μm単位の粗度測定が出来る水中粗度計を使用することにより、水中のプロペラの状態を数値で把握できるようになり、就航中の船舶をドックに入れることなく水中にあるプロペラの保守管理が行えるようになった。
岸壁に係留中の船舶のプロペラ表面を水中で研磨し、研磨が終了したあとプロペラを回転させて水面に出し、研磨面の粗度を測定した。その結果水中で研磨したプロペラの表面粗度は、平均値でRa0.5μm以下であった。又場所によってはRa0.1μmの粗度にプロペラ表面がなっていることが確認された。水槽実験での水中研磨では検体の表面粗度がRa0.2μmになっていることが確認された。
実験として、定期航路を運航しているフェリー船で、定期的に水中でプロペラ表面をRa2μm〜Ra0.5μm以下の粗度になるように研磨を行う保守管理を行なった。結果、保守を行わなかった以前と保守管理を行なった後を比較してみると、3%〜6%程度の燃料が削減されていると推測される結果が出た。
水中でプロペラ研磨を行い70日経過後ドックでプロペラの研磨部の粗度測定を行った。Ra0.3μm程度に研磨した部分の粗度はRa0.6μm平均だった、又Ra1μm程度に研磨した部分の粗度はRa7μm平均であった。このことにより研磨粗度の仕上がり状況によりその後の海洋性付着物の着床に差が出ることが分かった。
これにより、プロペラの表面を2μm〜0.5μm以下、特に1μm以下に研磨すると、プロペラの性能が回復するだけでなく、海洋性付着物が着床しにくくなり、プロペラ表面が汚れてくるのに時間がかかりプロペラ表面の良い状態が長く続き、燃料消費量が少なくなることが予測できる。
実験で定期的にプロペラの表面を2μm〜0.5μm以下に研磨した船舶では3%〜6%の燃料消費量の削減と思われる結果が出たが、水中研磨による保守整備がどれだけ燃料削減に寄与したかは正確に把握できていない。
プロペラ表面の粗度をRa0μmに近づければ近づけるほど性能が良くなることはわかっている。進水時のプロペラの表面粗度は通常Ra3μm〜Ra6μmである。どの精度まで粗度を上げるとより効率のよいプロペラになるのか、又海洋性付着物に対して付着をどれだけ遅らせる効果があるのか、検証は難しいとされている。
水中でプロペラ表面を研磨し、プロペラの性能を良い状態にさせて運航し、プロペラ表面に汚れが付くのを遅らせ、プロペラが汚れる前に、定期的に水中プロペラ研磨を行う保守管理を行う場合と、ドック出渠後プロペラの保守管理を行なわない状態で運航した場合とを比較すれば、燃料消費量に大きな差が出ることが分かっている。
プロペラ表面の粗度を良い状態で維持する保守管理を行った場合と、プロペラ表面の粗度を保守管理しない場合の燃料消費量を比較すれば、水中で保守管理を行った場合は燃料消費量が少なくなる。この燃料消費量の差を検証できれば省エネルギー対策の燃料削減の検証が可能となる。又保守管理を行うことで減少した未使用分燃料を燃料削減数量に置き換えることにより、二酸化炭素排出量削減数量として検証することも可能となる。
燃料削減確認方法として、船舶の各種データーとプロペラの汚れによる性能劣化の影響分のデーターをリアルタイムで収集し解析することにより、就航中の船舶の燃料削減の確認と運行管理ができ、二酸化炭素排出量削減の証明もできるようになる。
特許文献1は、船舶推進システムであって、船舶推進装置での省エネルギー対策として、船体内部の機器類を最適な機器構成で省エネルギー効率を高くするような省エネ対策が見受けられるが、水中で推進器を保守管理して行う燃費削減技術については記述が無い。
特許文献2は、船体構造をより効率のよい構造にすることにより燃料効率を上げる方法が見受けられるが、水中で推進器を保守管理して行う燃費削減技術については記述が無い。
特許文献3は、船の省エネルギー装置に代表されるように、空気の泡などを使い船体の抵抗を少なくして船体を滑らせ、効率を上げる省エネルギー方法であるが、水中で推進器を保守管理して行う燃費削減技術については記述が無い。
特許文献4は、舶用推進プラントの経年変化モニタ装置であって、プロペラの回転速度及び船舶燃料の現状を把握する方法で、劣化による経年変化をとらえるプログラムである、水中で推進器を保守管理して行う燃費削減技術については記述が無い。
特許文献5は、環境負荷低減型航海計画提供システムであって、気象・海象による影響を考慮して運航を的確に行うシステムであるが、水中で推進器を保守管理して行う燃費削減技術については記述が無い。
特許文献6は、船舶等の機関性能解析方法であって、操船性を良くする機関性能の解析方法である。水中で推進器を保守管理して行う燃費削減技術については記述が無い。
特許文献7は、船舶の操業記録装置であって、船舶運航記録に関する操業記録装置であるが、水中で推進器を保守管理して行う燃費削減技術については記述が無い。
特許文献8は、輸送用機器に於ける燃費率表示装置であって、リアルタイムで現在の消費量を伝達するものであり、燃料削減を目的とするものではない、水中で推進器を保守管理して行う燃費削減技術については記述が無い。
特許文献9の水中研磨装置では、水中で人力ではなく遠隔操作で研磨する装置であり、揺れ動く船舶のプロペラの研磨を行うことができない研磨装置である。
当方は、揺れ動く船舶のプロペラをダイバーが研磨するだけでなく、研磨後の粗度測定を行いプロペラの性能を確定することができることによる燃料削減証明を行えるシステムである点に大きな違いがある。
特開2007−326391公報 特開2007−238007公報 特開2004−284546公報 特開平8−297075 公報 特開2007−45338 公報 特開平7−246980 公報 特開平1−292591 公報 特開昭59−26014 公報 特開昭61−19387 公報
海洋を航海する船舶の燃料消費量は、海象や気象や季節変化や積み荷及び運航条件などの諸条件の違いにより毎回燃料消費量が変化する。このように船舶の燃料消費量は、増減に影響する要因が多岐にわたるため、燃料削減対策を行ってもその時実施した燃料削減対策による削減量としては確定されにくいものである。
又、定期航路で似たような条件で就航している船舶であれば、事前の運航条件と照らし合わせて燃料削減対策を行った場合燃料削減効果を比較的確認しやすいが、燃料削減量として確定することは難しい。
プロペラ表面の粗度をRa0μmに近づければ近づけるだけ性能が良くなることはわかっている。進水時のプロペラの表面粗度は通常Ra3μm〜Ra6μmと言われている。どの精度まで粗度を上げるとより効率のよいプロペラになるのか、又海洋性付着物に対して付着をどれだけ遅らせる効果があるのか、検証は難しいとされている。
燃料削減確認方法として、船舶の就航中に、水中でプロペラの保守管理手段を行い、保守管理しなかった場合のプロペラの汚れによる燃料消費量を予測するため、船舶の各種データーとプロペラの汚れによる性能劣化の影響分の各種データーをリアルタイムで収集・解析することにより、就航中の船舶の燃料削減の確認と、二酸化炭素排出量削減の確認ができるようになる。
船舶の就航中に、水中でプロペラの保守管理手段を行い、船舶の各種データーとプロペラの汚れによる性能劣化の影響分の各種データーを、コンピューターを使い収集・解析することにより、就航中の船舶の燃料削減の確認と二酸化炭素排出量削減の確認ができるので、二酸化炭素排出量削減分をクレジット化して運用ができるようになる。
当該船舶が就航中にプロペラの水中研磨と水中粗度測定による保守管理を行うことにより、燃料と二酸化炭素排出量の削減が実現し、それを証明できるようになる。プロペラの水中保守管理による二酸化炭素排出量削減認証プロジェクトを作成し申請して認可を受けることができるようになる。
船舶プロペラの水中保守管理手段による二酸化炭素排出量削減システムである就航中の船舶のプロペラの水中研磨と水中粗度測定による水中での保守管理手段を行うことにより、船舶プロペラの水中保守管理による燃料削減が確認できなかった従来と比較し、燃料消費量が削減されたことが確認され証明することができるようになる。
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであり、船舶をドックに入れることなく水面に浮いている状態で、水中にあるプロペラの保守整備を行なうことができる二酸化炭素排出量削減システムを提供することを課題としている。
水中でプロペラ表面の粗度測定と研磨をおこないプロペラを良い状態にして燃料を削減する保守管理手段と、削減された燃料分を二酸化炭素排出量削減分として算出する燃料消費量管理手段と削減された燃料が出す予定の二酸化炭素排出量を二酸化炭素排出量削減証明書として受け取ることができる二酸化炭素炭素排出量削減証明書発行手段を設けることにより、水中でプロペラ表面の粗度測定と研磨による保守管理手段と、二酸化炭素排出量削減分を算出する燃料消費量管理手段を設けることを特徴とする二酸化炭素排出量削減システム。
燃料消費量管理手段は、水中でプロペラを良い状態に保った保守管理の結果と、保守管理を行わなかった場合に、就航中のプロペラに付く付着物による影響を及ぼす各種データーを収集し解析しプロペラの汚れを予測し、汚れにより発生するプロペラの効率悪化による燃料増加分を予測し比較できることを特徴とする二酸化炭素排出量削減システム。
燃料消費量管理手段は、水中でプロペラ表面の粗度測定と研磨による保守管理手段による二酸化炭素排出量削減プロジェクトを受ける船舶の就航中の船舶のプロペラの粗度の燃料消費量をRa1μm〜Ra30μmの間で、Ra1μm毎に予測できることを特徴とする二酸化炭素排出量削減システム。
燃料消費量管理手段は、水中でプロペラ表面の粗度測定と研磨による保守管理手段による二酸化炭素排出量削減プロジェクトを検証する期間中の粗度測定結果と燃料消費量と、プロペラの粗度に影響する各種データーを常に収集し分析することにより就航中の船舶プロペラの粗度予測を常に算出し、就航中にリアルタイムで燃料削減量および二酸化炭素排出量削減分を算出することができることを特徴とする二酸化炭素排出量削減システム。
燃料消費量管理手段で算出され、確定した未使用の燃料分を、二酸化炭素排出量に換算して、二酸化炭素排出量削減証明書として受領でき、又クレジット化して運用することができることを特徴とする二酸化炭素排出量削減システム。
二酸化炭素排出量削減システムは、コンピューターを使い燃料削減量が数値化出来るので、二酸化炭素排出量削減分に換算でき、これを二酸化炭素排出量削減の根拠として二酸化炭素排出量削減証明書の発行をうけクレジット化して運用することができる。又就航中の船舶の二酸化炭素排出量削減分もデーター通信によるコンピューターを使う管理によりリアルタイムで燃料削減の確認ができるので、二酸化炭素排出量削減証明書をいろいろな取引形態で利用することが出来る。
船舶プロペラの水中保守管理による二酸化炭素排出量削減システムは、二酸化炭素排出量削減認証プロジェクトとして認証を受けるので、二酸化炭素排出量削減認証プロジェクトを実施する物資運搬船舶に対し、プロペラの保守管理の経費及び認証にかかる経費負担を企業が引き受けることにより、二酸化炭素排出量削減証明書を自社の二酸化炭素排出量削減に充当するか、二酸化炭素クレジットにして運用することができ二酸化炭素排出量の取引に利用できる。
二酸化炭素排出量削減システムの構成図。 二酸化炭素排出量削減システムの保守管理手段の拡大図。 プロペラの水中保守管理時と通常運航時の消費燃料の比較図。 プロペラ表面粗度による燃料効率図(a)プロペラ効率推定曲線 (b)プロペラ表面粗度と燃料効率。 燃料消費量管理手段のプログラムの動作フロー図。 プロペラの水中保守管理による二酸化炭素排出量削減証明書の発行の作業フロー図。 二酸化炭素排出量削減認証プロジェクトによる二酸化炭素排出量削減認証プロジェクトの作業フロー図。 船体抵抗と燃料消費の関係。
本発明の船舶プロペラの水中保守管理による二酸化炭素排出量削減システムは、図1に示すように、水中でプロペラ表面の粗度測定と研磨をおこなう保守管理手段12と、燃料削減を確認して二酸化炭素排出量削減分を算出する燃料消費量管理手段13と、削減された燃料が出す予定の二酸化炭素排出量を二酸化炭素排出量削減証明書16として受け取ることができる二酸化炭素排出量削減証明書発行手段14とを設けることにより、燃料削減と二酸化炭素排出量削減分の検証と認証により二酸化炭素排出量削減証明書16の発行が受けられる二酸化炭素排出量削減システムである。
水中でプロペラ表面の粗度測定と研磨をおこなう保守管理手段12は、就航中の船舶のプロペラの粗度を水中で管理することによりプロペラの性能を判断する手段で、水中でダイバーが水中粗度計を使いプロペラ表面の粗度を測定し、粗度が悪い場合は水中でプロペラ表面を研磨し、プロペラを良い状態で維持させる保守管理手段である。
水中でプロペラ表面の粗度測定と研磨をおこなう保守管理手段の検証数値の最小の数値をRa0.5μとする。この数値は現在の研磨技術を考慮した数値で、研磨の技術が良くなればその数値を採用することもできる。又最大値の粗度検証数値はRa30μmとする。この数値は基準粗度見本板として使用されているルバートゲージの一番荒い粗度であるグレードFに近いRa30μmを採用している。又保守管理するプロペラの粗度の範囲はRa0μm〜Ra30μmの間とする。
更に、当該船舶の運航予定資料などで次回メンテナンスまでのプロペラの粗度を予測し、粗度の予測数値が次回のメンテナンスまでに管理値以上になると予測される場合、事前に水中研磨などを指示できる保守管理手段である。
燃料削減量を検証して二酸化炭素排出量削減分を算出する燃料消費量管理手段とは、水中でプロペラ表面の粗度測定と研磨をおこなう保守管理手段による燃料使用量と、プロペラの汚れによる燃料増加に影響を及ぼす各種データーと、運航と船舶固有のプロペラ性能とに関する各種データーとを収集し解析して、水中でプロペラ表面の粗度測定と研磨をおこなう保守管理手段を行わなかった場合の燃料を、予測して算出し、水中でプロペラ表面の粗度測定と研磨をおこなった保守管理手段の燃料消費量と比べて燃料が削減されたことが確認出来る燃料消費量管理手段である。
削減された燃料が出す予定の二酸化炭素排出量を二酸化炭素排出量削減証明書として受け取ることができる、二酸化炭素排出量削減証明書発行手段とは、水中でプロペラ表面の粗度測定と研磨をおこなう保守管理手段と、燃料消費量管理費手段により、削減が確認された燃料が出す予定の二酸化炭素排出量の認証を受けるため、二酸化炭素排出量削減認証プロジェクトを作り二酸化炭素排出量削減認証機関に申請し認可され、水中でプロペラ表面の粗度測定と研磨をおこなう保守管理手段と燃料消費量管理費手段により二酸化炭素排出量削減認証プロジェクトが認可された通りに実施されていることを二酸化炭素排出量削減認証機関が検証を行い二酸化炭素排出量削減証明書が発行される二酸化炭素排出量削減証明書の発行手段である。
二酸化炭素排出量削減システムは、二酸化炭素排出量削減認証プロジェクト実施期間中若しくは実施終了後、プロペラの保守管理及び運航にかかわる各種データーを収集し、燃料消費量管理手段のコンピューター管理されているプログラムに、必要に応じて各種データーを収集し入力して解析することにより、プロペラの汚れによる抵抗損失を即時に計算し、水中でプロペラの保守管理手段を行った場合と水中保守管理を行わなかった場合とを即時に比較した燃料消費量の差を現し、未使用分の燃料を削減されたと燃料として確定でき、検証期間中でも確定分の燃料に該当する二酸化炭素排出量を削減数量として二酸化炭素排出量削減証明書を受け取ることができる、保守管理手段と、燃料消費量管理手段と、二酸化炭素排出量削減証明書発行手段を持つことを特徴とする二酸化炭素排出量削減システム。
各種データーとは、プロペラの汚れの要因若しくはプロペラの効率に影響を及ぼすことが予測される事象のデーター類で、停泊期間、荷役期間、淡水域航行期間、プロペラの回転数、天候、水温、気温、透明度、海域、喫水などのプロペラの汚れに影響を与える海洋性付着物着床に関するデーター及び、船体外板部塗料の抵抗損失係数、船舶固有の設備に関する劣化度係数及び当該船舶固有のプロペラ効率係数、船舶運航データー、燃料消費量、プロペラ各部の粗度計測データーなど、対象船舶が固有に持っているプロペラの効率などに影響を与えるものである。又各種データーで解析されたプロペラの予測粗度データー類なども含む。
保守整備行わなかった場合の燃料消費量を予測するため、事前に実証調査及び文献などに基づいて、船舶運航及び船舶運航域の各種データーを収集し解析して、各データーの入力項目に応じ、有効となる基礎係数を作成し、有効となる燃料削減予測を検証できるプログラムを作成する。この基礎係数は学識経験者(気象学者、海象学者、生物学者、及び船舶設計運航に関する学者などを含む)を含む塗料メーカー及び造船と船舶関連業界全体の協力のもとプロジェクトを組むことにより、有効となる係数及び燃料削減予測を検証できるプログラムを作成することができる。基礎係数の例として、水温が25度で1時間プロペラが水中にあった場合海洋性付着物が成長してプロペラの抵抗増加に影響を及ぼす係数は、水温(仮の数値0度)を基準として、温度が1度上がるごとにプロペラの効率を落とす基礎係数は(仮の数値0.0001)となる、このような基礎係数をプロジェクトで検証し作成する。基礎係数があまりに小さい場合はプロペラの粗度の影響が少ないと判断して基礎係数が0となることもある。又例に上がっていないプロペラの粗度及び効率に影響を与える基礎係数が加算されることもある。
二酸化炭素排出量削減システムの燃料消費量管理手段のコンピューターには、当該船舶の各種データーを入力することによりプロペラの粗度Ra1μm〜Ra30μmの間で、Ra1μmごとに燃料消費量が予測計算できるプログラムが入力されており、又、プロペラ粗度がRa30μm以上にならないように事前に運航予定の計画航路の各種データーの前項の基礎係数を入力することによりプロペラの粗度を予測できるプログラムも備えられており、各種データーを入力することにより、当該船舶の粗度を予測し水中プロペラ研磨の保守整備の指示ができるようになる。
二酸化炭素排出量削減システムの燃料消費量管理手段のホストコンピューターを当該船舶若しくは陸上部の管理部門に設置し、データー通信を利用することにより、プロペラの粗度測定及び整備など燃料削減に関するデーターがいつでも確認できるので船舶運営の保守管理がこれまで以上に容易に行える。
図1は二酸化炭素排出量削減システムの構成図である。船舶プロペラの水中保守管理手段と燃料消費量管理手段と二酸化炭素排出量削減証明証発行手段とにより、二酸化炭素排出量削減証明書の発行を受けている例の概念図である。
図2は、図1の二酸化炭素排出量削減システムの構成図の保守管理手段の拡大図である。検査ダイバーが検査官から指示を受けプロペラの表面粗度の測定を行い、検査補助ダイバーが水中カメラでその状況を撮影し検査官に映像を送っている拡大図である。ダイバーは検査と粗度測定を行うだけでなく水中研磨機を使い、プロペラ1の表面を研磨する保守整備を行わせることもできる。
粗度測定補助箱3を使って粗度測定をしている場合を例として示している。水中で粗度測定箱の気中部で使用できる粗度計を使い、検査ダイバー6が水中粗度計2でプロペラの粗度測定を行っている。プロペラ表面1に取り付けられた粗度測定補助箱3はプロペラ計測面と下部が開放されている構造で、外部との圧力差及び浮力に耐えられる強度を持ち、内部は気体が溜る構造となっている。又粗度測定補助箱3は、外部より中を確認できる材質で作られているので検査ダイバー6が水中で粗度測定状況を確認しながら粗度測定が行える。
粗度測定補助箱3には水中に持ち込んだ水中粗度計が正常に作動しているか、水中で水中粗度計の動作を確認できるように基準粗度板4が設置されている。
水中ビデオカメラ及び通信装置5は、検査官9が映像及び通信装置で水中の状況を確認するのに使用する。
検査ダイバー6は、水中粗度計2と粗度測定補助箱9を使いプロペラ表面1の粗度を測定する
検査補助ダイバー7は、検査ダイバー6を補助し、プロペラ表面の粗度測定の補助及び検査状況を撮影する。
作業船10では、モニターテレビ8で、水中ビデオカメラ5から送られてきた映像で、水中で行われている粗度測定状況が確認できる。
作業船10上で検査官9は、プロペラ表面1の粗度測定時の測定位置を検査ダイバー6に水中通話装置で指示し粗度を測定させ、検査補助ダイバー7には、水中ビデオカメラ3を使い粗度測定位置及び粗度測定状況と、水中粗度計2表示の粗度の数値及び状況を撮影させる。その映像を船上のモニターテレビ8で検査官9が確認している。
作業船10は、例えば、水中のプロペラの検査装置と保守整備の研磨装置を積み込むことができると同時にダイバー作業にも使える小型船である。
二酸化炭素排出量削減認証機関11は、水中でプロペラ表面の粗度測定と研磨をおこなう保守管理手段と燃料消費量管理費手段による二酸化炭素排出量削減認証プロジェクトの申請を受け審査及び実施を確認し二酸化炭素排出量削減量の証明書を発行できる機関である。
粗度計測と研磨を行う保守管理手段12は、係留している船舶のプロペラの粗度を、ダイバーが水中粗度計2で測定し、作業船10で検査を行っている検査官9に水中ビデオカメラ及び通信装置を使い検査補助ダイバー7がプロペラの状況を映像で検査官9に伝えている。
燃料消費量管理手段13は、二酸化炭素排出量削減認証プロジェクトを受ける船舶に検査官9が赴き、検査官9は水中でプロペラ表面の粗度測定と研磨をおこなう保守管理手段12の検査ダイバー6を使い、プロペラの粗度と測定場所を確認し、粗度の状況により水中研磨が必要な場合、水中研磨を行わせ、水中研磨終了後再び粗度測定を行わせている。検査官9はその測定データー及び二酸化炭素排出量削減認証プロジェクトを受ける船舶が所有している各種データーを収集し、解析して燃料削減量を確定する。又、検査官9は二酸化炭素排出量削減認証機関11に各種データー類を送り、そのデーターに基づき二酸化炭素排出量削減認証機関11が二酸化炭素排出量削減プロジェクトに基づき二酸化炭素排出量削減プロジェクトが実施されているのを確認して燃料の削減量を認証して二酸化炭素排出量削減証明書を発行する。
二酸化炭素排出量削減証明書発行手段14は、水中でプロペラ表面の粗度測定と研磨をおこなう保守管理手段12を行う二酸化炭素排出量削減認証プロジェクトを申請している該当船舶より出された各種データー類を二酸化炭素排出量削減認証機関11が審査すると共に燃料削減量を確認して認証し、確認された燃料削減量に当たる二酸化炭素分の二酸化炭素排出量削減証明書16の発行をする。
水中でプロペラ表面の粗度測定と研磨をおこなう保守管理手段12と燃料消費量管理費手段13で確認出来た各種データー及び燃料消費量を検査官9が確認し、二酸化炭素排出量削減認証機関11にデーター通信15を使い各種データーを送る。又このデーター通信15を使い当該船舶より陸上の管理部門などに常時各種データーを送ることにより船舶の状況を共有することができ、より有効な燃料削減の保守管理ができるようになる。
データー通信15で送られてきた各種データー類により、二酸化炭素排出量削減認証機関11が当該船舶より申請された二酸化炭素排出量削減認証プロジェクトが実施されていることを確認して、燃料の削減量を二酸化炭素に換算して発行された二酸化炭素排出量削減証明書を発行する。
図3はプロペラの水中保守管理時と通常運航時の消費燃料の比較図で、縦軸は消費燃料、横軸は就航開始から就航終了までの時間を示す。プロペラの保守管理を行わずに運航した場合の消費燃料量と、プロペラの保守管理を行いプロペラの粗度を良い状態で運航した場合の消費燃料量の比較を示す。
プロペラの保守整備を全く行わず運航した場合には、時間の経過とともにプロペラの効率が悪くなる。燃料効率の劣化にはいろいろな要因があるがプロペラに海洋性付着物が付くことが主な劣化の原因となっている。又水中研磨によりプロペラの粗度を2μm以下にして保守整備を行い運航した場合は、良い状態で運航できるので燃料効率が悪くなるのに時間がかかるようになることを示す概念図である。
図4はプロペラ表面粗度による燃料効率図である。(a)プロペラ効率推定曲線 (b)プロペラ表面粗度と燃料効率。
プロペラの表面粗度がRa30μmを超えると、燃料損失の割合が6%以上となる文献の引用図でもある。(ナカシマプロペラ株式会社のホームページ中の技術資料より引用
1264640202140_0.html
より引用)、
特に図4(b)はプロペラ表面粗度と燃料効率の関係を示し、横軸は、標準粗度の見本板であるルバートゲージのA〜Fの見本板の粗度に対する、燃料損失割合を示す。(参考資料:※Townsin,R.L,“Estimating the Technical and Economic Penalting of Hull and Propeller Roughness ”,SNAME Transactions Vol.89,1981,p295-318
※Stone Manganese Marine Ltd. “Propeller Surface Roughness and Fuel Economy”,
SMM Technical Brief No.18)
図5は燃料消費量管理手段13のプログラムの動作フローを示す。燃料消費量管理手段13のプログラムを構成するプロペラの保守整備の流れと通常運行の流れを比較している。
図5の左側は、水中でプロペラ表面の粗度測定と研磨をおこなう保守管理手段12を使いプロペラの表面粗度がRa30μmを超えないように管理している流れを現している。又その管理状況と燃料使用量と運航時の各種データーを収集して燃料消費量管理手段13のコンピューターに送っている図である。
図5の右側は、プロペラの管理を行わないで就航した場合の流れを現した図である。就航時の粗度は測定又は予測されている、就航後の粗度は測定又は予測されている。プロペラは時間の経過とともに汚れてくる。就航から就航終了までの間徐々に汚れてくるプロペラの粗度を、運航中の船舶の各種データーを入力することにより予測する、プロペラの粗度の汚れによる性能劣化分を事前に検証しておき、図5の左側の運航状態で収集した各種データーにより右側の保守管理をしなかった場合のプロペラの粗度の影響による燃料消費量を算出して比較できることを示している。
図6はプロペラの水中保守管理による二酸化炭素排出量削減証明書の発行の作業フロー図である。二酸化炭素排出量削減システムのプロペラの水中保守管理による二酸化炭素排出量削減認証プロジェクトによる二酸化炭素排出量削減証明書の発行までの流れを示す。以下にその実施例を述べる。
申請者は二酸化炭素排出量削減認証プロジェクト認証機関11に船舶プロペラの粗度測定と研磨を行う水中保守管理による二酸化炭素排出量削減システムの二酸化炭素排出量削減認証プロジェクトを二酸化炭素排出量削減認証プロジェクト認証機関11に提出し認証機関の認証をうける。
船舶プロペラの粗度測定研磨を行う水中保守管理による二酸化炭素排出量削減認証プロジェクトは、燃料消費量管理手段13を使い、プロペラの状態と検証を受ける船舶が運航していた各種データーをコンピューターに入力して燃料消費量削減予測量を算出し、それを公的認証機関が燃料削減分として確認して認証し、その削減分の燃料から出る二酸化炭素排出量を二酸化炭素排出量削減分として認証を受ける。
申請者が二酸化炭素排出量削減認証プロジェクト認証機関11に二酸化炭素排出量削減システムによる二酸化炭素排出量削減認証プジェクト審査請求後、検査官9が申請船舶に出向き、水中でプロペラの保守管理行わなかった場合と、行った場合の違いを算出できる燃料消費量管理手段13のプログラムに基づき、プロペラの水中保守管理により燃料消費量の増加防止対策が行われていること、申請船舶が運航記録及び各種必要データーを収集して燃料消費量増加分を予測できるようにしていることを確認し、二酸化炭素排出量削減認証プロジェクトが実行できることを確認する。
二酸化炭素排出量削減認証プロジェクトにある燃料消費量管理手段13のプログラムは、当該期間終了後粗度測定を行いその粗度結果により各種データーを収集し解析することにより燃料消費量を確定するものと、リアルタイムで、粗度に影響する各種データーを収集し解析することにより就航中の船舶プロペラの粗度予測を常に算出でき、運航中の燃料削減量を確定することができるものがある。
申請者は燃料消費量管理手段13のプログラムに基づき、プロペラの水中保守管理を行い、当該期間の二酸化炭素排出量削減システムによる二酸化炭素排出量削減認証プロジェクトを実施する。
二酸化炭素排出量削減認証プロジェクト認証機関は検査官9を申請船舶に派遣し、検査官9は二酸化炭素排出量削減システムによる二酸化炭素排出量削減認証プロジェクトに基づき各種データーを確認し、プロペラの水中保守管理による燃料消費量の増加防止対策が行われていること、又適正に燃料消費量管理手段13のプログラムが管理、運営されていることを確認し、燃料削減量を認証して、削減量に当たる二酸化炭素排出量削減証明書を発行する。
図7は二酸化炭素排出量削減認証プロジェクトによる二酸化炭素排出量削減認証プロジェクトの作業フロー図である。以下にその概要を述べる。
二酸化炭素削減の認証を受ける船主及び船舶会社などが、水中でプロペラ表面の粗度測定と研磨をおこなう保守管理手段による二酸化炭素排出量削減認証プロジェクトの作成を行い二酸化炭素排出量削減認証プロジェクト審査認証機関11に認可申請を行う。二酸化炭素排出量削減認証プロジェクト審査認証機関11は二酸化炭素排出量削減認証プロジェクトの内容を審査して認証する。船主及び船舶会社は認証を受け、二酸化炭素排出量削減認証プロジェクトの実施を開始する。二酸化炭素排出量削減認証プロジェクト終了後、船主及び船舶会社は二酸化炭素排出量削減認証プロジェクト機関11へ検証の審査請求を行い、審査を受ける。二酸化炭素排出量削減認証プロジェクト機関11は審査を行い、二酸化炭素排出量削減認証プロジェクトに基づき燃料が削減されていること確認し、その削減された燃料分だけ二酸化炭素排出量が削減されたことを認証し、二酸化炭素排出量削減証明書の発行を行う。船主及び船舶会社は二酸化炭素排出量削減認証証明書を受領し、二酸化炭素排出量取引所に登録又は、二酸化炭素クレジットにして運用する。
図8は船体抵抗と燃料消費の関係を示す。ナカシマプロペラ株式会社のホームページ中の技術資料(HTTP://WWW.NMRI.go.jp/main/cooperation/demae/zisseki/JSE−kouryu.pdf)の一部を引用したものである。以下にその引用を使って概要を述べる。
抵抗Rt の船が速度Vs で走るとするとRt×Vs が、船がする仕事つまり有効馬力となります。一方、T(プロペラの推力)×Va(プロペラ付近の流速)がプロペラのする仕事でスラスト馬力と呼びます。この有効馬力とスラスト馬力の比を船殻効率と言い、プロペラ付近の流速Va が小さいほど船殻効率が高くなりますから、流れの遅い船尾付近にプロペラを配置するわけです。タンカーで、もしプロペラを船首に付けたら船尾につけたプロペラにくらべて、実に30%近い省エネ効果が失われます。しかし船尾につけたとしても2 軸船のように船体の外側に出すと船殻効率は下がってしまいます。
(引用ここまで)
プロペラ効率は図8と引用文中に示したとおり、スラスト馬力と伝達馬力との間の効率である。又、プロペラ効率の低下をもたらす要因を次の段落にて述べる
再度、ナカシマプロペラ株式会社のホームページ中の技術資料
(HTTP://WWW.NMRI.go.jp/main/cooperation/demae/zisseki/JSE−kouryu.pdf)
の一部を以下に引用する。
プロペラ効率を低下させる原因はほとんど次の3つで説明できます。
すなわち、1.運動量損失2.粘性損失3.回転損失の3損失は、プロペラの宿命みたいなもので、プロペラが流体を蹴って進む限り避けては通れない損失です。したがって、この損失だけを考慮した効率を理想効率と呼び、プロペラの効率は、決してこの理想効率を超えることはありません。
(引用ここまで)
ここまででプロペラ効率が何かとそれを生じさせる要因について述べた。次に実際に航行した際のプロペラ効率の影響について説明する。
効率が1のときの船舶の速度をVs、有効馬力をP、船舶効率をμs(v)、プロペラ効率をμp(v)、伝達効率をμt(v)とすると、主機馬力Pt(v)は
Pt(v)=P×μs(v)×μp(v)×μt(v)
と表される。ここで、単純化して考えるために、各種効率の速度依存性を考慮せず、またμs=μt=1とすると
Pt=P×μp=Rt×Vs×μp
=Rt×Vt (Vt=Vs×μp)
となる。但し、Rtは船舶の抵抗、Vsは効率が1のときの速度である。又、Vtはプロペラ効率を考慮した際の船舶の速度である。
このことから、ある距離Dを進む場合の所要時間tは
t=D/Vt=(D/Vs)×(1/μp)
となり、プロペラ効率に反比例する。
一定の有効馬力Pを常に発揮し続ける場合、エンジンに対する燃料の時間あたり噴射量は一定であるから、ある距離Dを進む場合の距離あたりの燃費はその所要時間に比例する。即ちプロペラ効率に反比例する。
従って、ある基準となるプロペラ効率μp´を設定しておいて、プロペラ表面の粗度の実測値から割り出されるプロペラ効率をμpとすると、航行距離あたりの燃料の消費量は基準値の(μp´/μp)倍となる。この数値と燃料消費量の実測値とを用いることにより、実測粗度に基づくプロペラ効率μpで航行すると、基準となるプロペラ効率μp´で航行した場合に比べてどれだけの燃料削減になっているかが計算される。
更に、燃料の化学組成から燃焼時の単位重量あたり二酸化炭素の発生量が計算できるので、二酸化炭素の削減量を計算することが出来る。
就航中の船舶の新しい燃料削減方法としての燃料削減が行え、保守整備を行う潜水業務が増大する。
二酸化炭素排出量削減認証プロジェクトとして認証を受けているので、燃料削減の確定量が二酸化炭素排出量の削減分として確定され二酸化炭素排出量削減証明書となり、二酸化炭素排出量取引所登録又はクレジット化して運用又は利用できる。
1 プロペラ
2 水中粗度計
3 粗度測定補助箱
4 基準粗度板
5 水中ビデオカメラ及び通信装置
6 検査ダイバー
7 検査補助ダイバー
8 モニターテレビ
9 検査官
10 作業船
11 二酸化炭素排出量削減認証機関
12 粗度計測と研磨を行う保守管理手段
13 燃料消費量管理手段
14 二酸化炭素排出量削減証明書発行手段
15 データー通信
16 二酸化炭素排出量削減証明書

Claims (6)

  1. 水中でプロペラ表面の粗度測定と研磨をおこなう保守管理手段と、燃料削減量と二酸化炭素排出量削減量を算出する燃料消費量管理手段を設けることにより、水中でプロペラ表面の粗度測定と研磨による、燃料削減量と二酸化炭素排出量削減分を算出することを特徴とする船舶プロペラの水中保守管理による二酸化炭素排出量削減システム。
  2. 請求項1記載の燃料消費量管理手段は、水中でプロペラを良い状態に保った保守管理結果と、保守管理を行わなかった場合を比較できる、就航中のプロペラ粗度に影響を及ぼす各種データーを収集し解析してプロペラの汚れを予測し、プロペラの汚れによる燃料増加分を予測することを特徴とする
    請求項1に記載の船舶プロペラの水中保守管理による二酸化炭素排出量削減システム。
  3. 燃料消費量管理手段は、就航中の船舶のプロペラの粗度Ra1μm〜Ra30μmの間で、Ra1μm毎に燃料消費量を予測できることを特徴とする
    請求項1又は請求項2に記載の船舶プロペラの水中保守管理による二酸化炭素排出量削減システム。
  4. 燃料消費量管理手段は、検証する期間中の各種データーにより、燃料削減量および二酸化炭素排出量削減分を算出するものと、検証する期間中の粗度測定結果と、プロペラの粗度に影響するデーターを常に収集し解析することにより就航中の船舶プロペラの粗度予測値を算出し、就航中にリアルタイムで燃料削減量および二酸化炭素排出量削減分を算出することができるものとで構成されていることを特徴とする
    請求項1から3項に何れかに記載の船舶プロペラの水中保守管理による二酸化炭素排出量削減システム。
  5. 前記燃料消費量管理手段で算出され、確定した未使用の燃料分を、二酸化炭素排出量削減分に換算して、二酸化炭素排出量の削減量を検証し認証する、二酸化炭素排出量削減証明書発行機関により発行された二酸化炭素排出量削減証明書を受領でき、その証明証を二酸化炭素排出量取引所に登録又は二酸化炭素クレジットにして運用できることを特徴とする
    請求項1から4項に何れかに記載の船舶プロペラの水中保守管理による二酸化炭素排出量削減システム。
  6. 水中でプロペラ表面の保守整備を行わなかった場合の燃料消費量を予測するため、実証調査及び文献などに基づいて、船舶運航及び船舶運航域の各種データーを収集し解析して、各データーの入力項目に応じ、有効となる基礎係数を作成し、有効となる燃料削減予測を検証できるプログラムを作成することができることを特徴とする
    請求項1から5項に何れかに記載の船舶プロペラの水中保守管理による二酸化炭素排出量削減システム。
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