JP2011107439A - ぶれ補正カメラ - Google Patents

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弘造 江澤
Masahiro Inada
真寛 稲田
Toshio Inaji
稲治  利夫
Yuusuke Monobe
祐亮 物部
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カン グエン
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Abstract

【課題】ぶれ補正カメラにおいては、ジャイロセンサなどにより行う検知方法も含め、手ぶれを予測して、その予測結果に基づき補正しているに過ぎず、予測後に補正する時間が発生するため時間遅れが必ず発生する。しかもその予測結果には手ぶれによるカメラの動きと一致する確実性があるわけではない。
【解決手段】可動本体部10には、レンズ鏡筒21、回動穴12、シャッタボタン14が設けられている。30は固定フレームであり、回動軸32、シャッタ穴34、バネ支持突起36が設けられている。40はカバーであり、軸逃げ穴42、レンズ逃げ穴41が設けられている。51は本体バネであり、固定フレーム10に設けられたバネ支持突起36により位置決めされて、可動本体10を矢印D1方向へ付勢するように組み込まれる。
【選択図】図1

Description

本発明は、撮影時のぶれ補正を効率的に行うことが可能なぶれ補正機能付きカメラに関する。
技術の進化により、デジタルスチルカメラが急速に普及しており、従来のいわゆる銀塩フィルムに撮像していたカメラでは実現できなかったような小型化を実現することが可能となった。これにより、従来にも増して自由なスタイルで撮影する機会が増えてきている。しかし、一方で、軽量であるがゆえに、そのような自由なスタイルで撮影する際のシャッタ操作時にカメラ本体がその操作力により振動しやすくなり、いわゆる手ぶれが発生し、不鮮明な画像となる場合が多くなった。
これを回避するために、ぶれを補正する機能を持つカメラが、近年は多く出回るようになった。この補正機能には大きく分けて、光学式手ぶれ補正方式と電子式手ぶれ補正方式がある。
光学式手ぶれ補正方式は、ジャイロセンサなどの角速度センサを用いて手ぶれによってカメラに発生する回転を検知し、その検知結果に基づいて、複数のレンズ群のうちの1群、あるいは撮像素子を光軸に直交する方向に移動させることで補正する方式である。
電子式手ぶれ補正方式は、本来撮像に用いる領域に加えて、その周辺の領域についても余分に一時的に記憶させておき、同様にジャイロセンサによる検知結果に基づいて、ぶれた分を画像信号として補正する方式である。
これらの方式では、ジャイロセンサや加速度センサなどの検出手段を必要とし、またそれらを駆動する回路、ADコンバータなどの周辺回路が必要な上、センサと手ぶれ補正のアルゴリズムを実施するCPUとの間の信号インターフェース回路も必要となる。またこのように回路規模が大きくなるのみならず、処理も複雑となり、演算規模が非常に大きなものとなる。この処理時間を短くするためには能力の高いCPUが要求され、それを駆動するための消費電力も高くなる。これらのことは一般消費者が使用する携帯機器であるカメラにとっては、コスト、発熱、バッテリー寿命の観点で大きなマイナス要因となる。
このような問題を解決するための手ぶれ補正技術が例えば特許文献1に開示されている。
図9(A)および(B)、図10により特許文献1に開示されている概略内容を説明する。
特許文献1に開示されている手ぶれ補正方式においては、例えば図9(A)および(B)に示すようなボール型傾斜センサ200をカメラ(不図示)に搭載している。傾斜センサ200は、図9(A)および(B)に示すように、接点電極205A/205B/205Cで3方を囲まれた空間内に接点電極205Cと常に接した状態で金属球201が入っており、重力によって転がる方向に応じ接点電極205Aまたは接点電極205Bの何れと導通するかで、傾斜方向を判別し、検出するというものである。図9(A)および(B)において、座標Z方向は鉛直方向、座標Xは水平方向を示す。
図10における101は撮像フレームである。この撮像フレーム101は1枚の静止画でも動画の1フレームでもよい。この撮像フレーム101を撮影している際に、カメラ全体(不図示)に手ぶれが発生し、例えば矢印D20方向へ振動すると、撮像フレーム101の中では静止被写体110上の元被写体代表点111は矢印D21方向にずれて移動後被写体代表点121まで移動し、静止被写体110は移動後被写体120の位置まで移動する。
一方、上記のボール型傾斜センサ200の働きにより、この手ぶれによる傾斜は検知される。これにより、ジャイロセンサや加速度センサなどで特に高精度に手ぶれを検知することなく、傾斜方向を検知することのみで、画像の探索範囲を図10における例えば画像探索範囲155に絞り込むことができ、特に高い能力を有するCPUなどを用いて大規模な演算を行うことなく、手ぶれ補正を行うことが可能となる。
特開2006−343652号公報 特表2009―522825号公報
ところが、上記のように傾斜センサ200を用いると、以下のような問題点を有する。
図11は、撮像素子310に被写体が投影された状態を示す図であり、350Aは手ぶれが発生しない状態における正規撮像、350Bは手ぶれが発生した状態におけるぶれ撮像である。
図11においては、例えば、撮像素子の大きさをいわゆるフルサイズとし、寸法はそれぞれFHを36mm、FVを24mmとする。また、正規撮像350の水平方向の寸法THをFHの3分の1である12mmとする。
この時、仮にカメラが傾斜し、ぶれ撮像350Bと正規画像350Aとの成す角DAが1度であるとすれば、そのときの高さのぶれ量DVは、(式1)のようになる。
DV=(TH/2)*tan(DA) (式1)
=6*tan1°
=0.10
すなわち、ぶれ量は0.10mmにもなる。これは、撮像素子の画素の大きさを仮に0.005mmとしたとき、20画素分の大きさに相当し、ブレ量としては十分に大きなもので、画質を大幅に劣化させる要因となる。
一方、このぶれが発生した際のボール型傾斜センサ200による傾斜の検知状態について、図12により説明する。
図12は、ボール型傾斜センサ200の中の金属球201の傾斜時における落下状況を説明する模式図である。
ボール型傾斜センサ200が図12に示すように角度θだけ傾斜した時、金属球201には、鉛直下方向へ自重Vの重力、接点電極205Cに平行な方向へ傾斜方向の力Pが働き、(式2)のような関係にある。
P=V・sinθ (式2)
同様に、傾斜方向に関する加速度gpは、(式3)のようになる。
gp=g・sinθ (式3)
仮に、上記のぶれに要する時間を仮に1/8秒(0.125秒)とすると、この間に金属球201が傾斜面を動く距離Sは(式4)のような関係になる。
S=(1/2)*gp*(1/8)^2 (式4)
=(1/2)*g・sinθ*(1/8)^2
ここで、上記を踏まえ、カメラの傾斜角1度であるとし、重力加速度gを9.8とすると、傾斜面を動く距離Sは、(式5)のようになる。
S=(1/2)*9.8*sin1°*(1/8)^2 (式5)
=0.001
すなわち、傾斜面(接点電極205C)の上を動く金属球201の移動距離は0.001mm(1μm)となる。
この傾斜センサ200がいかに精密、微細なものであったとしても、1μm移動距離で反応するものは存在し得ない。すなわちこの時間内での検知は困難であると言える。
しかも、1/8秒とは、一般的に言われる手ぶれを起こさない露光時間(35mm撮像サイズ換算で、例えば焦点距離35mmの標準レンズであれば1/35秒以下)を大幅に超える時間である。
以上のことから考えて、実用的な手ぶれ補正に使用するのには不向きであるという問題点を有していた。
またジャイロセンサなどにより行う手ぶれ検知方法も含め、上記方法は手ぶれを予測するに過ぎず、予測後に補正する時間が発生するため時間遅れが必ず発生する。しかも手ぶれによるカメラの動きと一致する確実性があるわけではない。
本発明は、上記のような従来の問題点を解決し、カメラで撮影する際に発生する手ぶれの方向をあらかじめ特定方向に限定することにより、時間遅れを生じさせることなく、手ぶれ補正を行う際の画像の探索範囲を絞り込み、ぶれのない鮮明な画像を得ることが可能なぶれ補正カメラを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明のぶれ補正カメラは、撮影光学系と、前記撮像光学系を透過した像を電気信号に光電変換する撮像素子と、撮影時における手ぶれを補正する手ぶれ補正手段と、前記撮影光学系、前記撮像素子および前記撮影用手ぶれ補正手段を含み撮影を司る撮影制御部と、前記撮影光学系、撮像素子、撮影者が押圧することにより撮影指令を行うためのシャッタボタン、および前記シャッタボタンを前記押圧に反して押し戻すためのシャッタバネを含む撮像本体部と、回動軸を有して前記撮像本体部を回動支持するフレームと、前記フレームに保持され、前記撮像本体部を弾性支持する支持バネと、を備える。
ある好ましい実施形態において、前記シャッタボタンを前記押圧する際に与える力の方向は、前記回動軸に関する第1の半径における接線方向である第1の方向で、前記シャッタバネが前記シャッタボタンを押し戻すのは前記第1の方向とは逆向き第2の方向であり、前記支持バネが前記撮像本体部に対して与える力の方向は、前記回動軸に関する第2の半径における接線方向である第3の方向である。
ある好ましい実施形態において、前記シャッタボタンを押圧して前記撮影指令を行うことにより発生する前記回動軸に関するモーメントは、前記支持バネにより発生するモーメントよりも小さい。
ある好ましい実施形態において、前記手ぶれ補正手段は、前記撮像素子を、前記撮像光学系の光軸に直交し、かつ互いに直交する2方向に各々移動可能に支持するガイド機構と、前記撮像素子を前記ガイド機構に沿って駆動する駆動機構と、前記2方向の各々に発生する角速度を検出する角速度センサを備える。
ある好ましい実施形態において、前記撮像本体部は、前記シャッタボタンの押圧方向および前記押圧方向の逆方向へ加わる力を減衰させるダンパ部材を、前記フレームとの間に備える。
本発明のぶれ補正カメラによれば、撮影する際に発生する手ぶれをあらかじめ特定した方向に限定できる構成とすることにより、補正するための演算に必要な時間を短縮し、時間遅れを生じさせることなく手ぶれ補正を行うことを可能とし、ぶれのより少ない鮮明な画像を得ることが可能となる。
本発明のぶれ補正カメラの第1の実施の形態における主要部品の分解斜視図 本発明のぶれ補正カメラの第1の実施の形態における可動本体部の主要部品の分解斜視図 本発明のぶれ補正カメラの第1の実施の形態における撮像部の主要部品の分解斜視図 本発明のぶれ補正カメラの第1の実施の形態における撮像部の斜視図 本発明のぶれ補正カメラの第1の実施の形態において撮影者がシャッタボタンを押し込む前の固定フレームと可動本体部との状態を示す図 本発明のぶれ補正カメラの第1の実施の形態において撮影者がシャッタボタンを押し込んだ後の固定フレームと可動本体部との状態を示す図 本発明のぶれ補正カメラの第1の実施の形態における動きベクトルを求める方法の説明図 本発明のぶれ補正カメラの第2の実施の形態において撮影者がシャッタボタンを押し込む前の固定フレームと可動本体部との状態を示す図 従来のぶれ補正技術で用いるボール型傾斜センサの動作原理の説明図 従来のぶれ補正技術における動きベクトルを求める方法の説明図 撮像素子310に被写体350が投影された状態を示す図 ボール型傾斜センサ200の中の金属球201の傾斜時における落下状況を説明する模式図
以下、本発明の第1の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
まず本実施の形態の全体構成について、図1を用いて説明する。
図1は本実施の形態におけるカメラ装置の主要構成部品の構成状態を示す分解斜視図である。
図1において、10は可動本体部であり、カメラ装置全体の主要機能を搭載している。可動本体部10には、レンズ鏡筒21、回動穴12、シャッタボタン14が設けられている。
30は固定フレームであり、回動軸32、シャッタ穴34、バネ支持突起36が設けられている。
40はカバーであり、軸逃げ穴42、レンズ逃げ穴41が設けられている。
固定フレーム30には、可動本体部10が矢印D1方向/矢印D2方向に回動自在となるよう、回動穴12が回動軸32に挿通されることで組み込まれる。シャッタボタン14は、組み込まれた後、シャッタ穴34から突出するように構成される。カバー40は、可動本体部10が固定フレーム30に組み込まれた後、軸逃げ穴42が回動軸32を、レンズ逃げ穴41がレンズ鏡筒21を逃げるように固定フレーム10に対して組み込まれる。
51は本体バネであり、固定フレーム10に設けられたバネ支持突起36により位置決めされて、可動本体10を矢印D1方向へ付勢するように組み込まれる。
次に、可動本体部10の構成について、図2を用いて説明する。
図2において、13は可動本体部10の主要となる本体筐体、16はシャッタボタン14を操作後に復帰させるシャッタバネ、25はレンズ鏡筒21を透過した像を撮像する撮像部である。シャッタボタン14はシャッタバネ16を介して、レンズ鏡筒21は撮像部25を介して、図2に示すように各々本体筐体13に組み込まれる。
次に、撮像部25の構成について、図3を用いて説明する。
図3は撮像部25を構成する主要構成部品の構成状態を示す分解斜視図である。25aは鏡筒を透過した光(像)を電気信号に光電変換する撮像素子、25cは撮像素子25aを支持する第1ホルダ、25dは第1ホルダを支持する第2ホルダ、25eは第2ホルダを支持する第3ホルダである。
図3に示すように、撮像素子25aは第1ホルダ25cに対して接着などにより直接固定される。第1ホルダ25cは、第1ガイドシャフト25fを主軸受け25cmに通した後、第2ホルダ25dに設けられた軸支持穴25dpにその両端を支持させ、さらに副軸受け25csを副軸支持リブ25dgに支持させることで保持される。同様に、第2ホルダ25dは、第2ガイドシャフト25gを主軸受け25dmに通した後、第3ホルダ25eに設けられた軸支持穴25epにその両端を支持させ、さらに副軸受け25dsを副軸支持リブ25egに支持させることで保持される。
このようにして組み込まれた撮像部25の完成状態を図4に示す。この状態において、撮像素子25aは、矢印D3方向/矢印D4方向、および矢印D5方向/矢印D6方向へ平行移動自在となるように保持されている。
このように保持されるのは、後述する手ぶれ補正を行うためである。
なお、手ぶれ補正を行うためには、図4に示す撮像素子の2方向の平行移動自在の構成と共に、各方向への移動を行うための駆動力であるが、駆動源の構成については、図が煩雑となるため記載を割愛している。駆動方式としては、VCM(ボイスコイルモータ)などの直接的な直動式駆動源や、ステッピングモータやDCモータなどの回転式駆動源をリードスクリューなどで直動に変換する駆動源を使用することが可能である。この時、スペース的に限られた領域に構成する必要があるため、小型の駆動源であることが好ましい。
また、移動した際の位置検知が必要となるため、位置検知用のセンサも必要であるが、同様に記載は割愛している。位置検知方式としては、ホール素子、MRセンサなど磁気検知によるセンサや、レーザ光、LEDなどを用いた光検知によるセンサを用いることが可能である。
次に、固定フレーム30に対する可動本体部10の支持構成について図5および図6により説明する。
図5および図6は、固定フレーム30に可動本体部10が組み込まれた状態における、シャッタボタン14、および本体バネ51の構成がわかる断面状態を示す図である。図5はシャッタボタン14を撮影者が押し込む前の状態、図6はシャッタボタン14を撮影者が押し込んだ後の状態をそれぞれ示す。
すでに上述した構成より、可動本体部10は、固定フレーム30に対して回動軸32により矢印D1方向/矢印D2方向へ回動自在に支持されている。
図5および図6において、13pは可動本体部10の矢印D1方向への回動方向付勢に対する回動ストッパであり、30pはこれに当接するために同様に固定フレーム30の内部に設けられた回動ストッパ受けである。また13sは矢印D2方向への回動方向に対する回動ストッパ受けであり、可動本体部10が矢印D2方向へ過度に回動されるのを防止する。
図5に示す状態においては、回動ストッパ13pは回動ストッパ受け30pに当接している。この時、シャッタバネ16は図5に示すように、反力f1の力でシャッタボタン14を押し返しており、また本体バネ51は反力f2の力で可動本体部10を押し返している。
図5に示す状態から、撮影者がシャッタボタン14をシャッタバネ16からの反力f1に抗して押し込み力F1の力で押し込むと、本体筐体13に設けられた接点13tが作動して、撮影動作が開始される。
そしてその直後、その余剰力F2が発生し、結果として可動本体部10が本体バネ51の反力f2に抗して図6に示す状態まで矢印D2方向に移動する。撮影動作時間中にこのように可動本体部10が移動、すなわちレンズ鏡筒21が移動するため、撮影される画像に乱れ、いわゆる手ぶれが発生する。
この時の手ぶれのプロフィールについては、本体筐体13に備え付けられたX方向、およびY方向のジャイロセンサ等(不図示)により検知される。この検知結果に基づき、公知の手ぶれ補正アルゴリズムに従い、図4に示す撮像部25にて手ぶれ補正を行う。
ジャイロセンサによる検知結果に基づく手ぶれ補正の概念は以下の通りである。
図6に示すように、可動本体部10が矢印D2方向に移動すると、可動本体部10が被写体に対して相対的に移動しているので、撮像部25に設けられた撮像素子にはレンズ鏡筒21を透過した像(光)が、仮に移動しなかった場合の位置に対し、その移動方向と反対の方向へずれた位置に像が写ることになる。このずれ量は可動本体部10の移動量に比例する。
この時、X方向およびY方向のそれぞれのベクトル成分についてジャイロセンサが検知している。この検知結果に応じ、図4に示す撮像部25においては、Y方向に関しては第1ホルダ25cが第2ホルダ25dに対して、X方向に関しては第2ホルダ25dが第3ホルダ25eに対して、可動本体部10の移動量に応じた量だけ移動する。これにより、可動本体部10の移動により像がずれた分を補正する。
この時、可動本体部10の固定フレーム30に対する移動方向は、回動軸32を中心とした回動軌道に限定されている。したがって、X方向およびY方向の移動成分は一義的に決まっている。図7を用いてこの内容を説明する。
図7において、61は全体画像を示す。可動本体部10が図6に示すように矢印D2方向に移動すると、被写体は全体画像61の中で図7に示すベクトル65方向に移動する。
図7の中で70は可動本体部10が移動した結果写る静止被写体で71はその元被写体代表点とすると、処理としては、可動本体部10が移動しなかった場合に写る移動後被写体80に戻し、元被写体代表点71は移動後被写体代表点81に戻すのであるが、回動軸32を中心とした可動本体部10の回動軌道が一義的に定義されることより、元被写体代表点71が移動後被写体代表点81に戻すための移動ベクトル90も一義的に定義される。そこで、各代表点だけに注目して考えると、図7に示す、例えば領域95の範囲など、移動ベクトル90に平行な特定の領域に限定して戻す処理を行うだけでよくなる。
すなわち、図4に示す第1ホルダ25cあるいは第2ホルダ25dの移動ターゲットを、ある範囲に限定することが可能となり、余分な移動量を必要とせず、移動のための時間が削減される。また補正の精度を高めることも可能となる。さらには、移動ターゲットが限定されることから、無駄な演算処理も削除されるため、処理時間の削減も可能となり、処理に必要なCPU駆動量が低減されることから、バッテリーの長寿命化あるいは小型化も可能となる。
なお上記の動作において、図6に示す押し込み後反力f1’および移動後反力f2’と反力f1および反力f2とは(式6)および(式7)に示す関係である。
f1<f1’ (式6)
f2<f2’ (式7)
また、反力f1による回動軸32の周りのモーメントは、反力f2による回動軸32の周りのモーメントよりも小さくなるよう設定されており、すなわちおおむね(式8)の関係が成り立つ。
f1<f1’<f2<f2’<F1 (式8)
これにより押し込み力F1による押し込みで、シャッタボタン14が押され、結果的に可動本体部10が矢印D2方向に移動する。
(実施の形態2)
次に、本発明の第2の実施の形態について、図8を用いて説明する。実施の形態において、実施の形態1と異なるのは、可動部本体10の矢印D1方向/矢印D2方向への動作に対して、動作を減衰させるダンパ55を組み込んでいる点である。
ダンパ55を組み込むことにより、各動作に対しては、その動作速度に比例した減衰力が働く。これにより、撮影者がシャッタボタン14を押し込み力F1で押した際、ある一定以上の余剰な力が加わりにくくなり、可動本体部10の矢印D2方向への高速な移動が抑制され、手ぶれの発生状態がさらにばらつかなくなり、より精度を高くぶれ補正を行うことが可能となる。
ダンパ55の材質としては、ブチルゴム、シリコンゴムなど、減衰性に優れたゴム材料が好適である。なお、組み込むダンパの数量、大きさなどは、可動本体部10の大きさ、重さ、重心などにより最適化することが必要である。
なお、手ぶれ補正を行う方式としては、上記実施の形態1において図4で示したように、撮像素子25aを矢印D3方向/矢印D4方向あるいは矢印D5方向/矢印D6方向へ移動させることにより、実際の結像位置を制御的に移動させて補正を行う、いわゆるセンサーシフトの光学手ぶれ補正方式の他の方式を用いることも可能である。
例えば、レンズ鏡筒21の中の一部のレンズ群を移動する、インナーレンズシフトの光学手ぶれ補正方式、あるいは、光学系の部品を移動させることなく撮像素子25aに撮影された画像に、画像処理を行うことにより、手ぶれが発生することにより移動したと予測される分だけ補正する、いわゆる電子式手ぶれ補正方式などがある。
また、上記のような手ぶれ補正方式の他に、撮像の光場がオン/オフの系列に従って時間的に変調され、符号化パターンを形成することよりぶれを除去する方法が、例えば特許文献2に開示されている。
特許文献2によれば、露光時間中全体にわたってシャッタを開いたままにするのではなく、シャッタを、高速かつ不規則な特定の時間パターンで、複数回開閉させて得られる画像に演算処理を施すことで、ぶれが除去された画像が形成される。
この場合においては特に、シャッタの開閉パターンが特定のぶれ状況に対応するため、同じ開閉パターンを使用する際にはぶれの状況が画一化されている必要がある。このため、安定したぶれのない撮影画像を得るためには、上記各実施の形態に示したように、被写体に対する可動本体部10の移動状況を画一化することが有効である。
なお、上記すべての実施の形態において、図が煩雑となることを回避するため、レンズ鏡筒におけるレンズ構成、ズーム機構、フォーカス調整機構あるいはプリント基板等、カメラとして必要不可欠な要素であっても、本発明の説明に不要な部分の記載は割愛している。
また、撮像素子25aは、CCDイメージセンサおよびCMOSイメージセンサの何れでも同等の効果を得ることが可能であるのは言うまでもない。
本発明にかかるぶれ補正カメラは、撮影する際に発生する手ぶれをあらかじめ特定した方向に限定できる構成とすることで、デジタルスチルカメラ等で有用である。また、デジタルスチルカメラの機能を有するビデオムービー、携帯電話等の用途にも応用できる。
10 可動本体部
12 回動穴
13 本体筐体
13p 回動ストッパ
13s,30p 回動ストッパ受け
14 シャッタボタン
16 シャッタバネ
21 レンズ鏡筒
25 撮像部
25a 撮像素子
25c 第1ホルダ
25cm,25dm 主軸受け
25cs,25ds 副軸受け
25d 第2ホルダ
25dp,25ep 軸支持穴
25dg,25eg 副軸支持リブ
25e 第3ホルダ
25f 第1ガイドシャフト
25g 第2ガイドシャフト
30 固定フレーム
32 回動軸
33 シャッタ穴
36 バネ支持突起
40 カバー
41 レンズ逃げ穴
42 軸逃げ穴
51 本体バネ
55 ダンパ
61 全体画像
70,110 静止被写体
71,111 元被写体代表点
80,120 移動後被写体
81,121 移動後被写体代表点
90 移動ベクトル
95 領域
101 撮像フレーム
150 手ぶれによる被写体位置ずれ方向ベクトル
155 画像探索範囲
200 ボール型傾斜センサ
201 金属球
205A,205B,205C 接点電極
F1 押し込み力
F2 余剰力
f1,f2 反力
f1’ 押し込み後反力
f2’ 移動後反力

Claims (5)

  1. 撮影光学系と、
    前記撮像光学系を透過した像を電気信号に光電変換する撮像素子と、
    撮影時におけるぶれを補正するぶれ補正手段と、
    前記撮影光学系、前記撮像素子および前記撮影用ぶれ補正手段を含み撮影を司る撮影制御部と、
    前記撮像光学系、撮像素子、撮影者が押圧することにより撮影指令を行うためのシャッタボタン、および前記シャッタボタンを前記押圧に反して押し戻すためのシャッタバネを含む撮像本体部と、
    回動軸を有して前記撮像本体部を回動支持するフレームと、
    前記フレームに保持され、前記撮像本体部を前記回動軸に関する接線方向に弾性移動を可能に支持する支持バネと、
    を備える、ぶれ補正カメラ。
  2. 前記シャッタボタンを前記押圧する際に与える力の方向は、前記回動軸に関する第1の半径における接線方向である第1の方向で、
    前記シャッタバネが前記シャッタボタンを押し戻す力の方向は前記第1の方向とは逆方向であり、
    前記支持バネが前記撮像本体部に対して与える力の方向は、前記第1の方向と平行な方向である、請求項1に記載のぶれ補正カメラ。
  3. 前記シャッタボタンを押圧して前記撮影指令を行う際に前記シャッタバネ力に抗する力により発生する前記回動軸周りのモーメントは、前記支持バネにより発生するモーメントよりも小さい、請求項1または2に記載のぶれ補正カメラ。
  4. 前記手ぶれ補正手段は、前記撮像素子を、前記撮像光学系の光軸に直交し、かつ互いに直交する2方向へ各々移動可能に支持するガイド機構と、
    前記撮像素子を前記ガイド機構に沿って駆動する駆動機構と、
    前記2方向の各々に発生する角速度を検出する角速度センサを備える、
    請求項1〜3の何れか1項に記載のぶれ補正カメラ。
  5. 前記撮像本体部は、前記シャッタボタンの押圧方向および前記押圧方向の逆方向へ加わる力を減衰させるダンパ部材を、前記フレームとの間に備える、請求項1〜4の何れか1項に記載のぶれ補正カメラ。
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