JP2011107184A - カラートナーセット - Google Patents

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Abstract

【課題】安全性および経済性に優れ、かつ、色再現範囲、特に緑色再現範囲が十分に広いカラートナーセットを提供すること。
【解決手段】シアン着色剤およびイエロー着色剤Ycを含有するシアントナー、マゼンタ着色剤を含有するマゼンタトナー、およびイエロー着色剤Yyを含有するイエロートナーを含むカラートナーセットであって、L表色系色度図においてイエロー着色剤Ycおよびイエロー着色剤Yyの色度を中心角θで表したとき、イエロー着色剤Ycおよびイエロー着色剤Yyが以下の関係式;(イエロー着色剤Ycの中心角θyc)>(イエロー着色剤Yyの中心角θyy);(中心角θは、中心点(原点)Oからa軸のプラス方向を基準(=0°)に反時計回り方向の角度を正の値、時計回り方向の角度を負の値として着色剤の色度を−180°<θ≦+180°の範囲内で示す)を満たすカラートナーセット。
【選択図】図1

Description

複写機、プリンタおよびデジタル印刷機等の電子写真方式に用いられるシアントナー、マゼンタトナーおよびイエロートナーを含むカラートナーセットに関する。
電子写真方式は、印刷方式と比較して、版が不要なため、低コストで画像を形成可能な方式である。特に、POD領域と呼ばれる少部数領域において、そのメリットは大きなものであり、電子写真方式の活用が広まっている。
一方、印刷方式においては、インクの色種が多いことから、色再現範囲に応じた色のインクを選択することが可能であり、ユーザーニーズに応じた色再現範囲を得ることができる。場合によっては、特色インクと呼ばれる追加の色のインクを用い、4色以上のインクを用いることにより、色再現範囲をさらに広げることが可能である。
しかしながら、電子写真方式を採用した場合においては、色再現範囲が印刷方式と比較して狭いことが問題となっていた。電子写真方式ではプロセス制御、経済性の観点から、基本の色種、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の3色のトナーでカラー表現を行うことが一般的である(例えば、特許文献1)。そのような3色のトナーで色再現範囲を広くするには、各色のトナー色度をL表色系色度図で表したとき、正三角形に近づけることが一般的である。各色のトナー色度をL表色系色度図で正三角形に近づけるためには、Cトナーに緑みを持たせることが好ましいことが知られている。
そこで、Cトナーに緑みを持たせるためには、Cトナーに緑色顔料を含有させることが考えられるが、緑色顔料としてはハロゲン化銅フタロシアニン系化合物等のような安全性に問題がある顔料が使用されるため、他の方法が求められていた。
緑色顔料の代わりにCトナーにY顔料を含有させることによって、Cトナーに緑みを持たせることはできるが、色再現範囲を十分に広くすることはできなかった。
特開2001−312102号公報
本発明は、安全性および経済性に優れ、かつ、色再現範囲、特に緑色再現範囲が十分に広いカラートナーセットを提供することを目的とする。
本発明はまた、青色再現範囲も十分に広いカラートナーセットを提供することを目的とする。
本発明は、シアン着色剤およびイエロー着色剤Ycを含有するシアントナー、マゼンタ着色剤を含有するマゼンタトナー、およびイエロー着色剤Yyを含有するイエロートナーを含むカラートナーセットであって、
表色系色度図において、シアントナーに含有されるイエロー着色剤Ycおよびイエロートナーに含有されるイエロー着色剤Yyの色度を中心角θで表したとき、イエロー着色剤Ycおよびイエロー着色剤Yyが以下の関係式;
(イエロー着色剤Ycの中心角θyc)>(イエロー着色剤Yyの中心角θyy);
(中心角θは、中心点(原点)Oからa軸のプラス方向を基準(=0°)に反時計回り方向の角度を正の値、時計回り方向の角度を負の値として着色剤の色度を−180°<θ≦+180°の範囲内で示す)を満たすことを特徴とするカラートナーセットに関する。
本発明のカラートナーセットは、色再現範囲、特に緑色再現範囲が十分に広い。本発明のカラートナーセットは、緑色顔料を用いないので、安全性に優れている。本発明のカラートナーセットは、シアントナー、マゼンタトナー、およびイエロートナーの3色のトナーを組み合わせて用いたものであるので、経済性にも優れている。
本発明のカラートナーセットは、マゼンタトナーに含有されるマゼンタ着色剤として特定のものを使用することによって、青色再現範囲を広げることができるので、全体としての色再現範囲がさらに広くなる。
シアントナーに含有されるイエロー着色剤Ycとイエロートナーに含有されるイエロー着色剤Yyとの色度の関係を説明するためのL表色系色度図である。 各色の着色剤の使用可能範囲を示すL表色系色度図である。 湿式現像方式を採用した画像形成装置の構成の一例を示す模式図である。 乾式現像方式を採用した画像形成装置の構成の一例を示す模式図である。 実験例Aで得られた結果を示すL表色系色度図である。 実験例Bで得られた結果を示すL表色系色度図である。 実験例Cで得られた結果を示すL表色系色度図である。 実験例Dで得られた結果を示すL表色系色度図である。 実験例Eで得られた結果を示すL表色系色度図である。
[カラートナーセット]
本発明のカラートナーセットは、シアン着色剤(以下、着色剤Cということがある)を含有するシアントナー(以下、Cトナーということがある)、マゼンタ着色剤(以下、着色剤Mということがある)を含有するマゼンタトナー(以下、Mトナーということがある)、およびイエロー着色剤(以下、着色剤Yということがある)を含有するイエロートナー(以下、Yトナーということがある)からなる3色のトナーを組み合わせて用いたものである。本発明のカラートナーセットは、さらにブラック着色剤(以下、着色剤Bkということがある)を含有するブラックトナー(以下、Bkトナーということがある)と組み合わせて用いられてよい。本発明のカラートナーセットは各色のトナーごとに画像形成装置の所定の場所に搭載されて使用される。
(Cトナー)
本発明においてCトナーは、着色剤Cだけでなく、Yトナーに含有される着色剤Yよりも緑みのある着色剤Yも含有するものである。本明細書中、Yトナーに含有される着色剤Y(イエロー着色剤)を着色剤Yyと呼び、Cトナーに含有される着色剤Y(イエロー着色剤)を着色剤Ycと呼ぶものとする。すなわちCトナーに含有される着色剤YcはYトナーに含有される着色剤Yyよりも緑みがある。
Cトナーに含有される着色剤YcがYトナーに含有される着色剤Yyよりも緑みがあるとは、着色剤Ycおよび着色剤Yyが以下の関係を有することを意味する。図1に示すL表色系色度図(以下、L系座標という)において、着色剤Ycおよび着色剤Yyの色度を中心角θで表したとき、着色剤Ycおよび着色剤Yyが以下の関係式;
(着色剤Ycの中心角θyc)>(着色剤Yyの中心角θyy);
特に0°<(着色剤Ycの中心角θyc)−(着色剤Yyの中心角θyy)≦+50°;
を満たす。
中心角θは、色度を表すひとつのパラメータであり、中心点(原点)Oからa軸のプラス方向を基準(=0°)に反時計回り方向の角度を正の値、時計回り方向の角度を負の値として着色剤の色度を−180°<θ≦+180°の範囲内で示すものである。詳しくは、図1において着色剤Ycの色度を点P、および着色剤Yyの色度を点Pとして表したとき、着色剤Ycの中心角θはθycで表され、着色剤Yyの中心角θはθyyで表される。中心角θは、L系座標において、後述する方法で測定された着色剤のa値およびb値に基づいて算出できる。
着色剤Ycと着色剤Yyとが上記関係を有することによって、安全性および経済性を阻害することなく、色再現範囲、特に緑色の色再現範囲を十分に広げることができる。例えば、着色剤Ycが着色剤Yyよりも、緑みとは反対の赤みを有する場合、すなわち着色剤Ycと着色剤Yyとが関係式;
(着色剤Ycの中心角θyc)≦(着色剤Yyの中心角θyy);
を満たす場合、色再現範囲が広がらなかったり、または緑色再現範囲が縮小したりする。
緑色再現範囲をさらに広げる観点から好ましくは、着色剤Ycと着色剤Yyとは関係式;
+3°≦(着色剤Ycの中心角θyc)−(着色剤Yyの中心角θyy)≦+50°;
を満たし、より好ましくは関係式;
+8°≦(着色剤Ycの中心角θyc)−(着色剤Yyの中心角θyy)≦+30°;
を満たし、最も好ましくは関係式;
+10°≦(着色剤Ycの中心角θyc)−(着色剤Yyの中心角θyy)≦+30°;
を満たす。
系座標はJIS Z 8729:2004で規定される色度図である。本発明においてL系座標は、縦軸;b値−横軸;a値の二次元座標であり、L値は任意の値をとってよく、考慮しないものとする。
本明細書中、着色剤の色度(a値およびb値)および中心角θは、当該着色剤を含有する基準トナーの色度(a値およびb値)および中心角θである。すなわち、着色剤の色度(a値およびb値)および中心角θは、バインダー樹脂100重量部に対して当該着色剤を1重量部含有させた基準トナーを用い、トナー付着量5.1g/mにて現像して得られたベタ画像をSPECTROPHOTOMETER(CM−3700d;コニカミノルタ株式会社製)により以下に示す条件で測定した値を用いている。
・測定条件
測定径;SAV;
正反射光処理;SCE;
反射率測定。
着色剤の色度および中心角θの測定時に使用される基準トナーの製造方法および現像方法を以下に示す。
・基準トナーの製造方法
ポリエステル樹脂100重量部および所定の着色剤1重量部をヘンシェルミキサーで十分混合した。その後、混合物を二軸押出し機を用いて溶融混練した。次いで、得られた混練物を冷却し、粗粉砕し、微粉砕し、分級して基準トナーを得た。基準トナーについて、体積平均粒径は7μmであった。
本明細書中、体積平均粒径は、トナー粒子についてSALD2200(島津製作所製)によって測定された値である。粒径分布の標準偏差は体積平均粒径と同時に測定される値である。
基準トナーの製造に使用されるポリエステル樹脂は以下の方法によって製造されたものである。
かきまぜ棒、パーシャルコンデンサー、窒素ガス導入管、温度計を備えた四つ口フラスコ中にモノマーとして、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を700重量部(多価アルコール)、テレフタル酸を300重量部(多価塩基酸)入れ、攪拌しながら窒素ガスを導入し、約180℃の温度で重縮合を行った。所定の時間で温度を100℃程度に下げ、重合禁止剤としてヒドロキノンを0.01重量部添加して重縮合を停止させ、ポリエステル樹脂を得た。ポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)は89.5℃であった。
本明細書中、TgはDSC6200(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製)によって測定された値を用いている。
・現像方法
基準トナーを、乾式プリンター(magicolor 7440;コニカミノルタ株式会社製)に搭載し、所定のトナー付着量でベタ画像を印字した。
Cトナーに含有される着色剤YcおよびYトナーに含有される着色剤Yyは、前記した関係式を満たすように、以下に示す着色剤Yから選択されて使用される。
イエロー着色剤(着色剤Y)は、基準トナーとしたときL系座標において中心角θが+60〜+120°、好ましくは+80〜+115°であり、より好ましくはさらに中心(原点)からの距離dが1〜80、特に10〜60である。着色剤Yは顔料または染料、もしくはそれらの混合物であってよく、好ましくは顔料が使用される。そのような着色剤Yは、L系座標で表すと、図2に示すように概略的には領域Yの範囲内のものである。
中心(原点)からの距離dは彩度を表すひとつのパラメータであり、L系座標において、着色剤の色度を表したとき、中心(原点)からの距離で表される。詳しくは、図1において着色剤Ycの色度を点P、および着色剤Yyの色度を点Pとして表したとき、着色剤Ycの距離dはdycで表され、着色剤Yyの距離dはdyyで表される。距離dは、L系座標において、前記した方法で測定された着色剤のa値およびb値に基づいて算出できる。
そのような着色剤Yとしては、例えば、アゾ金属錯体、アリルアミド化合物、アントラキノン化合物、イソインドリノン化合物、メチン化合物、縮合アゾ化合物に代表される化合物等が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー(以下、単にPYという)−3、PY−81、PY−111、PY−175、PY−109、PY−128、PY−151、PY−16、PY−93、PY−74、PY−97、PY−154、PY−174、PY−73、PY−14、PY−120、PY−127、PY−126、PY−12、PY−13、PY−176、PY−1、PY−180、PY−74、PY−95、PY−83、PY−110等のイエロー顔料が好ましく使用される。これらの具体例の記載順序は、緑みの程度が高いものから赤みの程度が高いものへの序列に相当する。この序列は、中心角θが大きいものから小さいものへの序列と言い換えることもできる。但し、これらの序列は一般的な傾向であり、色剤の製法、表面処理等により変化する。また、その他、PY−185、PY−155なども一般的に使用される。
色再現範囲のさらなる拡大の観点から、着色剤Ycの中心角θycは+90〜+115°であることが好ましく、着色剤Yyの中心角θyyは+60〜+90°であることが好ましい。同様の観点から、着色剤Ycの距離dycは1〜80、特に20〜50であることが好ましく、着色剤Yyの距離dyyは1〜80、特に20〜50であることが好ましい。
Cトナーにおける着色剤Ycの含有量は通常、バインダー樹脂100重量部に対して0.001〜10重量部、好ましくは0.01〜5重量部である。特に、湿式現像用Cトナーにおける着色剤Ycの含有量はバインダー樹脂100重量部に対して0.01〜10重量部、特に0.1〜5重量部が好ましい。乾式現像用Cトナーにおける着色剤Ycの含有量はバインダー樹脂100重量部に対して0.001〜5重量部、特に0.01〜1重量部が好ましい。
Cトナーにおいて、着色剤Ycと着色剤Cとの含有比率は、緑色再現範囲のさらなる拡大の観点から、重量比(Yc/C)で1/2〜1/1000、特に1/3〜1/100が好ましい。湿式現像用Cトナーにおいても、乾式現像用Cトナーにおいても、好ましい重量比(Yc/C)は同様である。
Cトナーに含有される着色剤Ycとして、中心角θおよび/または距離dが異なる2種類以上の着色剤を用いる場合、それらの混合着色剤Ycについて、前記した関係式、中心角θyc、距離dyc、含有量、および含有比率等を含む着色剤Ycの要件を満たせばよい。
Yトナーに含有される着色剤Yyとして、中心角θおよび/または距離dが異なる2種類以上の着色剤を用いる場合、それらの混合着色剤Yyについて、前記した関係式、中心角θyyおよび距離dyy、ならびに後述の含有量等を含む着色剤Yyの要件を満たせばよい。
Cトナーに含有される着色剤Cは、特に制限されるものではなく、従来から湿式現像方式または乾式現像方式で使用されるトナーの分野でシアン着色剤として使用されているものが使用される。
シアン着色剤(着色剤C)は詳しくは、基準トナーとしたときL系座標において中心角θが−140〜−60°、特に−120〜−80°であり、好ましくはさらに中心(原点)からの距離dが1〜100、特に20〜80である。着色剤Cは顔料または染料、もしくはそれらの混合物であってよく、好ましくは顔料が使用される。そのような着色剤Cは、L系座標で表すと、図2に示すように概略的には領域Cの範囲内のものである。
そのような着色剤Cとしては、例えば、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物に代表される化合物等が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントブルー(PB)−1、PB−7、PB−15、PB−15:1、PB−15:2、PB−15:3、PB−15:4、PB−60、PB−62、PB−66等のシアン顔料が好ましく使用される。中でも耐光性などの観点から、PB−15、PB−15:1、PB−15:2、PB−15:3、PB−15:4などが好ましく、より好ましくはPB−15:3である。
Cトナーにおける着色剤Cの含有量は通常、バインダー樹脂100重量部に対して5〜35重量部である。特に、湿式現像用Cトナーにおける着色剤Cの含有量はバインダー樹脂100重量部に対して10〜35重量部が好ましい。乾式現像用Cトナーにおける着色剤Cの含有量はバインダー樹脂100重量部に対して5〜15重量部が好ましい。
Cトナーは、バインダー樹脂中に少なくとも上記した着色剤Cおよび着色剤Ycが含有・分散されたものであり、必要によりワックス、荷電制御剤、外添剤等の添加剤が含有されてもよい。
Cトナーのバインダー樹脂は、熱可塑性樹脂であり、従来から湿式現像方式または乾式現像方式で使用されるトナーの分野でバインダー樹脂として使用されているものであれば特に限定されない。具体的には、ポリエステル樹脂やスチレンアクリル樹脂を用いることができるが、ポリエステル樹脂が好ましい。ポリエステル樹脂はシャープメルト性を有しており、保管安定性と定着性の両立を図ることが可能である。
ポリエステル樹脂とは、詳しくは、多塩基酸と多価アルコールの重縮合によって得られるものをいう。
多塩基酸として、例えば、イソフタル酸、テレフタル酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、及びその酸無水物、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸等を挙げることができる。好ましくは、イソフタル酸、テレフタル酸、そしてトリメリット酸である。多塩基酸は、これらを単独で又は2種以上混合して用いることができる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1、2−プロピレングリコール等のプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1、4−ブタンジオール等のブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1、6−ヘキサンジオール等のアルキレングリコール(脂肪族グリコール)及びこれらのアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノール等のビスフェノール類及びこれらのアルキレンオキサイド付加物のフェノール系グリコール類、単環或いは多環ジオール等の脂環式及び芳香族ジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン等のトリオール等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。多価アルコールは、これらを単独で又は2種以上混合して用いることができる。
Cトナーは、バインダー樹脂、着色剤Cおよび着色剤Yc、ならびに必要により含有される上記添加剤を混合し、混合物を溶融混練した後、冷却および粉砕して得ることができる。特に、湿式現像用Cトナーの製造に際しては、粉砕は乾式で粗粉砕を行った後、所定のキャリア液および分散剤を添加して湿式粉砕することが好ましい。また乾式現像用Cトナーの製造に際しては、粉砕は、粗粉砕および微粉砕を行い、その後分級することが好ましい。湿式現像用および乾式現像用Cトナーはいわゆる乳化分散法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法等の湿式法によって製造することもできる。乾式現像用Cトナーには平均一次粒径5〜300nmの無機微粒子が外添されることが好ましい。無機微粒子としては、乾式現像用トナーで公知の外添剤が使用でき、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、チタン酸ストロンチウム等が挙げられる。
Cトナーの体積平均粒径および平均円形度は特に制限されるものではなく、例えば湿式現像用Cトナーについて体積平均粒径は1〜5μmが好ましい。また例えば乾式現像用Cトナーについて体積平均粒径は5〜10μmが好ましい。
(Yトナー)
Yトナーは、Cトナーに含有される着色剤Ycに対して前記した関係を有する着色剤Yyを含有するものである。
Yトナーにおける着色剤Yyの含有量は通常、バインダー樹脂100重量部に対して3〜30重量部である。特に、湿式現像用Yトナーにおける着色剤Yyの含有量はバインダー樹脂100重量部に対して5〜30重量部が好ましい。乾式現像用Yトナーにおける着色剤Yyの含有量はバインダー樹脂100重量部に対して3〜15重量部が好ましい。
Yトナーは、バインダー樹脂中に少なくとも前記した着色剤Yyが含有・分散されたものであり、必要によりワックス、荷電制御剤、外添剤等の添加剤が含有されてもよい。
Yトナーのバインダー樹脂は、Cトナーのバインダー樹脂と同様のものが用いることができ、中でもポリエステル樹脂が好ましい。
Yトナーは、着色剤Yyを用いること以外、Cトナーと同様の方法により得ることができる。湿式現像用Yトナーおよび乾式現像用Yトナーの好ましい製造方法はそれぞれ、着色剤Yyを用いること以外、湿式現像用Cトナーおよび乾式現像用Cトナーの好ましい製造方法と同様である。
Yトナーの体積平均粒径および平均円形度は特に制限されるものではなく、例えば湿式現像用Yトナーの体積平均粒径および平均円形度はそれぞれ湿式現像用Cトナーと同様の範囲内であってよい。また例えば乾式現像用Yトナーの体積平均粒径および平均円形度はそれぞれ乾式現像用Cトナーと同様の範囲内であってよい。
(Mトナー)
Mトナーは、着色剤Mを含有するものである。
Mトナーに含有される着色剤Mは、特に制限されるものではなく、従来から湿式現像方式または乾式現像方式で使用されるトナーの分野でマゼンタ着色剤として使用されているものが使用される。
マゼンタ着色剤(着色剤M)は詳しくは、基準トナーとしたときL系座標において中心角θが−40〜+50°、特に−30〜+30°であり、好ましくはさらに中心(原点)からの距離dが1〜100、特に20〜80である。着色剤Mは顔料または染料、もしくはそれらの混合物であってよく、好ましくは顔料が使用される。そのような着色剤Mは、L系座標で表すと、図2に示すように概略的には領域Mの範囲内のものである。
そのような着色剤Mとしては、例えば、キナクリドン化合物、ナフトール化合物、アントラキノン、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、塩基染料レーキ化合物、ベンズイミダゾール化合物に代表される化合物等が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントバイオレット(PV)−23、PV−37、C.I.ピグメントレッド(PR)−88、PR−202、PR−122、PV−19、PV−32、PR−12、PR−171、PR−147、PR−57:1、PR−184、PR−209、PR−14、PR−185、PR−221、PR−146、PR−176、PR−187、PR−5、PR−263、PR−8、PR−48:4、PR−170、PR−220、PR−208、PR−254、PR−194、PR−2、PR−144、PR−175、PR−112、PR−3、PR−53:1、PR−149、PR−166、PR−168、PR−188、PR−9、PR−255、PR−4等が挙げられる。これらの具体例の記載順序は、青みの程度が高いものから橙みの程度が高いものへの序列に相当する。この序列は、中心角θが小さいものから大きいものへの序列と言い換えることもできる。但し、これらの序列は一般的な傾向であり、色剤の製法、表面処理等により変化する。
中でも、青みの程度が比較的高い着色剤Mを用いることが好ましい。そのような着色剤Mを用いることによって、青色再現範囲を広げることができるので、全体としての色再現範囲がさらに広くなる。
青みの程度が比較的高い着色剤Mとは、L系座標において中心角θが−40〜+10°、特に−30〜0°の着色剤であり、好ましくはさらに中心(原点)からの距離dが1〜80、特に20〜70である着色剤である。そのような着色剤Mは、L系座標で表すと、図2に示すように概略的には領域Mのうち格子領域の範囲内のものである。
青みの程度が比較的高い着色剤Mの具体例としては、例えば、PV−23、PV−37、PR−88、PR−202、PR−122、PV−19、PV−32、PR−12、PR−171、PR−147、PR−57:1、PR−184等が挙げられる。
Mトナーにおける着色剤Mの含有量は通常、バインダー樹脂100重量部に対して5〜40重量部である。特に、湿式現像用Mトナーにおける着色剤Mの含有量はバインダー樹脂100重量部に対して15〜40重量部が好ましい。乾式現像用Mトナーにおける着色剤Mの含有量はバインダー樹脂100重量部に対して5〜20重量部が好ましい。
Mトナーは、バインダー樹脂中に少なくとも着色剤Mが含有・分散されたものであり、必要によりワックス、荷電制御剤、外添剤等の添加剤が含有されてもよい。
Mトナーのバインダー樹脂は、Cトナーのバインダー樹脂と同様のものが用いることができ、中でもポリエステル樹脂が好ましい。
Mトナーは、着色剤Mを用いること以外、Cトナーと同様の方法により得ることができる。湿式現像用Mトナーおよび乾式現像用Mトナーの好ましい製造方法はそれぞれ、着色剤Mを用いること以外、湿式現像用Cトナーおよび乾式現像用Cトナーの好ましい製造方法と同様である。
Mトナーの体積平均粒径および平均円形度は特に制限されるものではなく、例えば湿式現像用Mトナーの体積平均粒径および平均円形度はそれぞれ湿式現像用Cトナーと同様の範囲内であってよい。また例えば乾式現像用Mトナーの体積平均粒径および平均円形度はそれぞれ乾式現像用Cトナーと同様の範囲内であってよい。
(Bkトナー)
本発明のカラートナーセットは、上記したCトナー、YトナーおよびMトナーとともに、Bkトナーを組み合わせて使用してもよい。
Bkトナーは、着色剤Bkを含有するものである。
Bkトナーに含有される着色剤Bkは、特に制限されるものではなく、従来から湿式現像方式または乾式現像方式で使用されるトナーの分野でブラック着色剤として使用されているものが使用される。
ブラック着色剤(着色剤Bk)としては、例えば、カーボンブラックが挙げられる。
Bkトナーにおける着色剤Bkの含有量は通常、バインダー樹脂100重量部に対して5〜40重量部である。特に、湿式現像用Bkトナーにおける着色剤Bkの含有量はバインダー樹脂100重量部に対して15〜40重量部が好ましい。乾式現像用Bkトナーにおける着色剤Bkの含有量はバインダー樹脂100重量部に対して5〜20重量部が好ましい。
Bkトナーは、バインダー樹脂中に少なくとも着色剤Bkが含有・分散されたものであり、必要によりワックス、荷電制御剤、外添剤等の添加剤が含有されてもよい。
Bkトナーのバインダー樹脂は、Cトナーのバインダー樹脂と同様のものが用いることができ、中でもポリエステル樹脂が好ましい。
Bkトナーは、着色剤Bkを用いること以外、Cトナーと同様の方法により得ることができる。湿式現像用Bkトナーおよび乾式現像用Bkトナーの好ましい製造方法はそれぞれ、着色剤Bkを用いること以外、湿式現像用Cトナーおよび乾式現像用Cトナーの好ましい製造方法と同様である。
Bkトナーの体積平均粒径および平均円形度は特に制限されるものではなく、例えば湿式現像用Bkトナーの体積平均粒径および平均円形度はそれぞれ湿式現像用Cトナーと同様の範囲内であってよい。また例えば乾式現像用Bkトナーの体積平均粒径および平均円形度はそれぞれ乾式現像用Cトナーと同様の範囲内であってよい。
[現像方式]
本発明のカラートナーセットは、湿式現像方式または乾式現像方式のいずれの現像方式においても使用できる。
(湿式現像方式)
湿式現像方式では、湿式現像剤を用いて潜像担持体の潜像を現像する。
湿式現像剤は、湿式現像液とも呼ばれ、シアン、イエローおよびマゼンタ、ならびに必要によりブラックの湿式現像剤が使用される。各色の湿式現像剤は、キャリア液中に、少なくとも本発明の前記カラートナーセットを構成する所定の色のトナー、および分散剤が分散されてなっている。荷電制御剤はトナーとともにキャリア中に分散されてもよい。
キャリア液には、誘電率が3以下の電気的絶縁性が高い溶媒を用いることができる。さらに、臭気、毒性が無い溶媒が好ましい。一般的に、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、ポリシロキサン等が挙げられる。植物油、動物油、アルキド樹脂などを用いても良い。特に、臭気、無害性、コストの点から、ノルマルパラフィン系溶媒、イソパラフィン系溶媒が好ましい。具体的には、モレスコホワイト(松村石油研究所社製)、アイソパー(エクソン化学社製)、シェルゾール71(シェル石油化学社製)、IPソルベント1620、IPソルベント2028(いずれも、出光石油化学社製)等が挙げられる。なお、安全性の観点から、引火点は70℃以上であることが好ましい。
分散剤はトナー粒子を安定に分散させ得るものであれば種類は限定しないが、トナー粒子を安定に分散させるものとして塩基性基を有する高分子分散剤が好ましい。塩基性基としては、芳香族アミノ基、脂肪族アミノ基、ヘテロ環窒素含有基、ヘテロ環酸素含有基、そしてヘテロ環硫黄含有基が含まれる。具体的には、アミノ基、イミノ基、アミド基及びピロリドン基からなる群から選択された少なくとも1種の塩基性基を有する高分子分散剤を用いることができる。例えば、ポリアルキレンポリアミン、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、変性ポリウレタン、ポリエステルポリアミン、ポリエステルポリイミン、ポリビニルピロリドンとアルファオレフィンとの共重合体、ビニルピロリドン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体等を用いることができる。ビニルピロリドン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体)を構成する(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステルまたはそれらの混合物を包含するものである。(メタ)アクリル酸アルキルエステルを構成するアルキルの炭素数は4〜24が好ましく、より好ましくは10〜14である。好ましい分散剤は、ビニルピロリドン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体、ポリエステルポリアミン、ポリエステルポリイミン、そしてポリビニルピロリドンとアルファオレフィンとの共重合体である。
湿式現像剤においてトナーの含有量は通常、全量に対して1〜40重量%であり、好ましくは10〜35重量%である。
キャリア液の含有量は通常、全量に対して50〜99重量%であり、好ましくは65〜80重量%である。
分散剤の含有量は通常、全量に対して0.01〜10重量%であり、好ましくは0.1〜5重量%である。
湿式現像方式を採用した画像形成装置の構成の一例を図3に示す。ドラム状の中間転写体105の周囲には、矢印で示す回転方向に順に、現像装置104,103,102,101からなる湿式現像装置100が配置されている。現像装置104,103,102,101は、それぞれ、感光体からなる潜像担持体(不図示)と、所定の色の湿式現像液を収容する現像槽(不図示)を有している。各現像装置では、潜像担持体に湿式現像液が供給されて、トナー層が形成されて潜像担持体の潜像が現像される。各現像装置の潜像担持体のトナー層は、上流側の現像装置104から下流側の現像装置103、現像装置102、そして現像装置101の順で、中間転写体105に転写され、4層のトナー層が形成される。この4層のトナー層は、二次転写ローラ106により、紙やフィルム等の被記録媒体107に転写され、熱ローラ108,109によりトナーが定着される。
現像順序は特に制限されないが、Y,M,C,Kの順序で現像を行うことが好ましい。
湿式現像方式において被記録媒体に対するトナーの付着量は、Y,M,C,Bkトナーそれぞれについて、0.5〜3.5g/m、好ましくは0.8〜2.0g/m、に設定される。
図3では、各現像装置が感光体を備え、中間転写体上で複数のトナー層を重ね合わせる構成を示したが、中間転写体を使用せず、直接、紙等の被記録媒体上で複数のトナー層を重ね合わせる構成、あるいは一の感光体を用い、その感光体上に複数のトナー層を重ね合わせる構成を用いることもできる。
(乾式現像方式)
乾式現像方式では、乾式現像剤を用いて潜像担持体の潜像を現像する。
乾式現像剤は、現像ローラ上で規制部材によって帯電が行われる一成分現像剤であってもよいし、またはキャリアとの混合によって帯電が行われる二成分現像剤であってもよい。乾式現像剤は、シアン、イエローおよびマゼンタ、ならびに必要によりブラックの乾式現像剤が使用される。各色の乾式一成分現像剤は少なくとも本発明の前記カラートナーセットを構成する所定の色のトナーからなる。各色の乾式二成分現像剤は少なくとも本発明の前記カラートナーセットを構成する所定の色のトナーおよびキャリアを含んでなっている。
キャリアとしては、乾式二成分現像剤の分野で従来からキャリアとして使用されているものが使用可能である。キャリアの具体例として、例えば、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の磁性粒子、当該磁性粒子が樹脂によりコートされたコート型キャリア、およびバインダー樹脂中に当該磁性粒子を分散させたいわゆる分散型キャリア等を用いることができる。キャリアのコート用樹脂としては、特に限定は無いが、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、エステル系樹脂或いはフッ素含有重合体系樹脂等が用いられる。キャリアのバインダー用樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えば、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、フェノール樹脂等を使用することができる。
キャリアの粒子径は、20〜100μmが好ましく、25〜80μmがより好ましい。
キャリアの粒子径の測定は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置(SALD2200;島津製作所社製)により測定することができる。
乾式現像方式を採用した画像形成装置の構成の一例を図4に示す。各現像部(1a、1b、1c、1d)では通常、潜像担持体(2a、2b、2c、2d)の周りに、少なくとも帯電装置、露光装置、現像装置およびクリーニング装置(いずれの装置も図示せず)等が配置されている。そのような現像部(1a、1b、1c、1d)は、少なくとも2つの張架ローラ(10,11)によって張架された中間転写体3に並列して配置されている。各現像部で潜像担持体(2a、2b、2c、2d)の表面に形成されたトナー像はそれぞれ、一次転写ローラ(4a、4b、4c、4d)を用いて中間転写体3に一次転写され、当該中間転写体上で重ねられてフルカラー画像が形成される。中間転写体3の表面に転写されたフルカラー画像は二次転写ローラ5を用いて一括して紙等の被記録媒体6に二次転写された後、定着装置(図示せず)を通過させて、被記録媒体上にフルカラー画像を得る。一方、中間転写体上に残留した転写残トナーはクリーニング装置7によって除去されるようになっている。
現像順序は特に制限されないが、Y,M,C,Kの順序で現像を行うことが好ましい。
乾式現像方式において被記録媒体に対するトナーの付着量は、Y,M,C,Bkトナーそれぞれについて、3〜12g/m、好ましくは5〜8g/mに設定される。
<実験例A;湿式現像方式>
[実施例1]
(ポリエステル樹脂の合成)
かきまぜ棒、パーシャルコンデンサー、窒素ガス導入管、温度計を備えた四つ口フラスコ中にモノマーとして、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を700重量部(多価アルコール)、テレフタル酸を300重量部(多価塩基酸)入れ、攪拌しながら窒素ガスを導入し、約180℃の温度で重縮合を行った。所定の時間で温度を100℃程度に下げ、重合禁止剤としてヒドロキノンを0.01重量部添加して重縮合を停止させ、ポリエステル樹脂を得た。ポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)は89.5℃であった。
(分散剤の合成)
モレスコホワイトP40(松村石油研究所社製)100重量部、ラウリルメタクリレート45重量部、塩基性モノマーであるN−ビニル−2−ピロリドン3重量部及び重合開始剤であるアゾビスイソブチロニトリル0.2重量部を窒素雰囲気下にて、反応温度60〜70℃で約12時間反応させ、N−ビニルピロリドン/ラウリルメタクリレート共重合体を得た。
(C現像剤の製造)
ポリエステル樹脂100重量部および表1に示すC現像剤用着色剤を所定量でヘンシェルミキサーにより十分に混合した。その後、混合物を、二軸押出し機を用いて溶融混練した。次いで、得られた混練物を冷却し、粗粉砕し、粗粉砕トナーを得た。
IPソルベント2028(出光興産社製)75重量部、粗粉砕トナーを25重量部、上記の分散剤を1重量部混合し、サンドミルにより湿式粉砕した。所定のトナー粒径になったところで湿式粉砕を止めて、C現像剤を得た。C現像剤に含まれるCトナーについて、体積平均粒径は2μmであった。
(M現像剤の製造)
表1に示すM現像剤用着色剤を所定量で用いたこと以外、上記C現像剤の製造方法と同様の方法により、M現像剤を製造した。
(Y現像剤の製造)
表1に示すY現像剤用着色剤を所定量で用いたこと以外、上記C現像剤の製造方法と同様の方法により、Y現像剤を製造した。
(評価)
湿式現像方式を採用した画出し実験機に、C,M,Y現像剤を搭載し、シアン(C)ベタ画像、マゼンタ(M)ベタ画像、イエロー(Y)ベタ画像、グリーン(G)ベタ画像、ブルー(B)ベタ画像、およびレッド(R)ベタ画像を印字した。C、M、Yの画像は各色のトナーを付着量1.2g/mで現像させて得られた画像である。G画像はYトナーおよびCトナーそれぞれを付着量1.2g/mで現像させて得られた画像である。B画像はCトナーおよびMトナーそれぞれを付着量1.2g/mで現像させて得られた画像である。R画像はMトナーおよびYトナーそれぞれを付着量1.2g/mで現像させて得られた画像である。
各色の画像の色度(a値およびb値)をSPECTROPHOTOMETER(CM−3700d;コニカミノルタ株式会社製)により以下に示す条件で測定し、図5のL系座標に示した。
・測定条件
測定径;SAV;3×5mm;
正反射光処理;SCE(正反射光除去);
反射率測定。
色度の基準となるジャパンカラーのa値およびb値は以下の通りであり、図5に示した。
(a値,b値)
=Cyan(−37.0,−50.1)
=Blue(20.0,−51.0)
=Magenta(75.1,−4.4)
=Red(68.5,48.0)
=Yellow(−7.5,91.5)
=Green(−73.5,25.0)
=Cyan(−37.0,−50.1)
得られたG画像の色度(a値およびb値)、および当該G画像とジャパンカラーのG画像との色差△E(G)を表5に示した。色差△E(G)は、L系座標におけるジャパンカラーのG画像の色度との距離である。△E(G)が小さいほど、緑色再現範囲が広いことを意味する。
得られたB画像の色度(a値およびb値)、および当該B画像とジャパンカラーのB画像との色差△E(B)を表5に示した。色差△E(B)は、L系座標におけるジャパンカラーのB画像の色度との距離である。△E(B)が小さいほど、青色再現範囲が広いことを意味する。
図5に示した各色の画像の色度プロットを頂点とした六角形の面積Smを測定した。当該面積Smが大きいほど、全体としての色再現範囲が広いことを意味する。
Cトナーに含有される着色剤Ycの色度、およびYトナーに含有される着色剤Yyの色度を前記した方法に基づいて測定し、図5に示した。中心角θの差を測定し、表5に示した。
[比較例1〜3/実施例2]
C,M,Y現像剤の製造時において、表1に示す所定の着色剤を所定量で用いたこと以外、実施例1と同様の方法により、C,M,Y現像剤の製造および評価を行った。
結果を図5に示した。
Figure 2011107184
<実験例B;湿式現像方式>
[実施例3/比較例4〜5]
C,M,Y現像剤の製造時において、表2に示す所定の着色剤を所定量で用いたこと以外、実施例1と同様の方法により、C,M,Y現像剤の製造および評価を行った。
結果を図6に示した。
Figure 2011107184
<実験例C;湿式現像方式>
[実施例4/比較例6]
C,M,Y現像剤の製造時において、表3に示す所定の着色剤を所定量で用いたこと以外、実施例1と同様の方法により、C,M,Y現像剤の製造および評価を行った。
結果を図7に示した。
<実験例D;湿式現像方式>
[実施例5/比較例7]
C,M,Y現像剤の製造時において、表3に示す所定の着色剤を所定量で用いたこと以外、実施例1と同様の方法により、C,M,Y現像剤の製造および評価を行った。
結果を図8に示した。
Figure 2011107184
<実験例E;乾式現像方式>
[実施例6]
(C現像剤の製造)
ポリエステル樹脂100重量部および表4に示すC現像剤用着色剤を所定量でヘンシェルミキサーにより十分に混合した。その後、混合物を、二軸押出し機を用いて溶融混練した。次いで、得られた混練物を冷却し、粗粉砕および微粉砕し、分級してCトナーを得た。
トナーに対してシリカ(R972;日本アエロジル社製)1重量%を添加し、混合して、C現像剤を得た。C現像剤に含まれるCトナーについて、体積平均粒径は7μmであった。
(M現像剤の製造)
表4に示すM現像剤用着色剤を所定量で用いたこと以外、上記C現像剤の製造方法と同様の方法により、M現像剤を製造した。
(Y現像剤の製造)
表4に示すY現像剤用着色剤を所定量で用いたこと以外、上記C現像剤の製造方法と同様の方法により、Y現像剤を製造した。
(評価)
乾式現像方式を採用したプリンター(magicolor 7440;コニカミノルタ株式会社製)を用い、付着量を5g/mとしたこと以外、実施例1と同様の方法により評価を行った。
結果を図9に示した。
[比較例8〜9]
C,M,Y現像剤の製造時において、表4に示す所定の着色剤を所定量で用いたこと以外、実施例6と同様の方法により、C,M,Y現像剤の製造および評価を行った。
結果を図9に示した。
Figure 2011107184
Figure 2011107184
1:1a:1b:1c:1d:現像部
2:2a:2b:2c:2d:潜像担持体(感光体)
3:中間転写体
4:4a:4b:4c:4d:一次転写ローラ
5:二次転写ローラ
6:被記録媒体
7:クリーニング装置
10:11:ローラ
100;湿式現像装置
101;102;103;104;現像装置
105;中間転写体
106;第2転写ローラ
107;被記録媒体
108;熱ローラ
109;熱ローラ

Claims (5)

  1. シアン着色剤およびイエロー着色剤Ycを含有するシアントナー、マゼンタ着色剤を含有するマゼンタトナー、およびイエロー着色剤Yyを含有するイエロートナーを含むカラートナーセットであって、
    表色系色度図において、シアントナーに含有されるイエロー着色剤Ycおよびイエロートナーに含有されるイエロー着色剤Yyの色度を中心角θで表したとき、イエロー着色剤Ycおよびイエロー着色剤Yyが以下の関係式;
    (イエロー着色剤Ycの中心角θyc)>(イエロー着色剤Yyの中心角θyy);
    (中心角θは、中心点(原点)Oからa軸のプラス方向を基準(=0°)に反時計回り方向の角度を正の値、時計回り方向の角度を負の値として着色剤の色度を−180°<θ≦+180°の範囲内で示す)を満たすことを特徴とするカラートナーセット。
  2. イエロー着色剤Ycおよびイエロー着色剤Yyが以下の関係式;
    0°<(イエロー着色剤Ycの中心角θyc)−(イエロー着色剤Yyの中心角θyy)≦+50°;
    を満たすことを特徴とする1に記載のカラートナーセット。
  3. イエロー着色剤Ycの中心角θycが+90〜+110°であり、イエロー着色剤Yyの中心角θyyが+60〜+90°である請求項1または2に記載のカラートナーセット。
  4. シアントナーにおいて、イエロー着色剤Ycの含有量がバインダー樹脂100重量部に対して0.01〜10重量部であり、イエロー着色剤Ycとシアン着色剤との含有比率が重量比(Yc/C)で1/4〜1/1000である請求項1〜3のいずれかに記載のカラートナーセット。
  5. 表色系色度図において、マゼンタトナーに含有されるマゼンタ着色剤の色度を中心角θで表したとき、該マゼンタ着色剤の中心角θが−40〜+10°である請求項1〜4のいずれかに記載のカラートナーセット。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013020115A (ja) * 2011-07-12 2013-01-31 Ricoh Co Ltd 電子写真用トナーセット及び画像形成方法、装置
JP2015191011A (ja) * 2014-03-27 2015-11-02 東洋インキScホールディングス株式会社 液体現像剤セット、及びそれを用いた印刷物
JP2016161781A (ja) * 2015-03-02 2016-09-05 コニカミノルタ株式会社 イエロー顔料を含有するシアントナー

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