JP2011101077A - 車載用音響装置 - Google Patents

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一起 大谷
Kanji Muto
完志 武藤
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Abstract

【課題】筐体内に留まってしまう空気による抵抗を低減するとともに、振動板から発せられる正相と逆相の音波の波長が打ち消し合うことによる音波の出力低下を防止する音響装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の音響装置は、振動型スピーカの振動に応じて筐体に設けた第1の音孔より音波を放出させるとともに、振動型スピーカの裏面から放出される音波を操作パネルに設けた第2の音孔より放出させるようにしたものである。
【選択図】図9

Description

本発明は、特に自動車に搭載され、筐体の内部に振動型スピーカを内蔵して外部前面と筐体の上面または下面に音孔を設けた音響装置である。
従来の音響装置は、上面にのみ音孔が設けられている(特許文献1参照)。この音響装置では、高音域から低音域までを出力できるコーン型振動板を有する振動型スピーカを内蔵するため、振動型スピーカが上面を向くように配置し、より大きな振動型スピーカを内蔵できるように構成されている。
特開2004―15149号公報
しかしながら、従来の音響装置のように、振動型スピーカが向く上面にしか音孔がないため、振動板の裏面から発せられる音波が筐体内に留まってしまうため空気抵抗が大きくなってしまい、特に低音領域の音波を出すことが困難であった。また、振動板は、音波発生部の振動により振動して空気を振動させることで音波を発生する。よって、同じ音波の波長を出力するときに振動板の表と裏とでは、音波の波長が正相と逆相になる。つまり、この正相と逆相の波長が筐体内に共存すると、お互いの波長が干渉し、打ち消しあってしまうため、音響装置からの音波の出力が弱まるという課題があった。
本発明は、従来の課題を解決するためになされたもので、筐体内に留まってしまう空気の抵抗を低減するとともに、振動板から発せられる正相と逆相の音波の打ち消し合いによる音波の出力低下を防止することを目的とする。
本発明の音響装置は、振動型スピーカの振動に応じて筐体に設けた第1の音孔より音波を放出させるとともに、振動型スピーカの裏面から放出される音波を操作パネルに設けた第2の音孔より放出させるようにしたものである。
本発明によれば、音響装置の上面または下面と側面に音孔を設けることで、振動型スピーカの振動板から発せられる正相と逆相の音波を、筐体内で打ち消し合わないように振動型スピーカから出力させ、低音領域を含む音波の出力低下を防止し、音波が聞きやすい音響装置を提供するものである。
本発明の実施の形態1における音響装置の斜視図 同正面図 同背面図 同上面図 同下面図 同右側面図 同左側面図 図2のA―A断面図 図3のB−B断面図 同音響装置を車両のセンターコンソールに配置したときの概観を示す図 同音響装置の操作パネルを取りはずしたときの斜視図 同操作パネルの背面を投影した斜視図 本発明の実施の形態2における音響装置の正面図 同背面図 同上面図 同下面図 同右側面図 同左側面図 図17のC−C断面図 同音響装置を車両のセンターコンソールに配置したときの概観を示す図 同音響装置の斜視図 同音響装置の操作パネルにフラッシュメモリを取り付けたときの斜視図
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1である車載用音響装置について、図1から図12を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態1の音響装置の斜視図、正面図、背面図、上面図、下面図、右側面図、左側面図をそれぞれ図1から7に示す。また、図2で示したA−A線を垂直に切った断面図を図8に示す。
上述した図において、20は振動型スピーカで、マグネット部21やボイスコイル部22を備える音波発生部23と、この音波発生部23に接続し音波を外部に伝翻するコーン型振動板24とを一体成型し、その外周部にエッジ部25を固定して設けている。
この振動型スピーカ20の音波発生部23を保持するための穴31を有する基板30は、振動型スピーカ20と電気的に接続している。
また、この基板30が保持した振動型スピーカ20側および振動型スピーカ20の振動板24を覆うとともに、一方の側面側に開口部(図示せず)を有しかつ、上面に第1の音孔41を設けた筐体40を備えている。この筐体40の第1の音孔41は、上面に振動型スピーカ20の直径と略同じ大きさを有しており、振動型スピーカ20から発生した音波を通す。この第1の音孔41は、網目構造または、スリット構造になっており、音波を通しやすくなっている。また、筐体40内部の第1の音孔41の外周部に突起部42を内上面より下面に向かって設けている。この筐体40は、音波と共鳴することを防ぐために樹脂で作成されている。
さらに、この筐体40の開口部に第2の音孔51を設けた操作パネル50を有している。操作パネル50は、左右に振動型スピーカ20の音波を通す第2の音孔51を有している。また、音量を調節するボリュームつまみ52と、操作ボタン53と、ラジオのチャンネル名等を表示する表示パネル54を有している。よって、音響装置1は、ラジオ放送のチャンネルを変えて出力させたり、音量を変えたりすることができる。なお、音響装置1の音源は、ラジオ放送によるものに限らず、後述するフラッシュメモリ60やCD、DVDによるものであってもよい。
図3で示したB―B線を垂直に切った断面図を図9に示す。この図9の断面図を用いて
、振動型スピーカ20からの音波の出力の仕方について説明する。
振動型スピーカ20は、筐体40の上面を向いており、コーン型振動板24のエッジ部25と筐体40の内方の上面に配置された突起部42とが当接しているため、振動型スピーカ20の正面から発せられる音波は、筐体40の上面の第1の音孔41を抜けて出力される。一方、コーン型振動板24の裏面から発せられる音波は、音響装置1の前面に配置された操作パネル50の第2の音孔51を通して出力される。
図10は、音響装置1が車両内部のセンターコンソールに組み込まれたときの概観を示す図である。音響装置1の操作パネル50だけが、前面に突出しており、運転者はこの操作パネル50上のボリュームつまみ52や操作ボタン53を操作することで、ラジオのチャンネルを変えたり、音量を調整したりすることができる。
音響装置1が車両内のセンターコンソールに組み込まれているため、音響装置1の上面から出力された音波は、センターコンソールに配置されたエアコン等の車載装置に当たり、音波が吸収されたり、分散したりする。一方、コーン型振動板24の裏側から発せられる音波は、操作パネル50の第2の音孔51を通して出力されるため、出力された音波は乗車している人に直接届く。
この構成を有することにより、第1、第2の音孔41、51が十分に確保されていることから、筐体40内の空気抵抗を低減することができ、振動型スピーカ20のコーン型振動板24の表と裏から発せられる正相と逆相の音波の干渉を防ぐことができる。そのため、音源の出力を低下させることなく乗車している人に聞きやすい音波を出力することができる。
図11は、音響装置1の操作パネル50を取りはずしたときの斜視図である。図11で示すように、操作パネル50を筐体40から取りはずすことができる。
この操作パネル50を背後から見たときの斜視図を図12に示す。図12に示すように、操作パネル50の背面にフラッシュメモリ60のような補助記憶装置を接続できるように、挿入口70を設けてもよい。この場合、フラッシュメモリ60を挿入口70に挿して接続した状態で、操作パネル50を音響装置1に接続することができる。
この構成により、操作パネル50の概観を損ねることなく、フラッシュメモリ60を接続することができる。そして、フラッシュメモリ60に記憶されている音楽等を音響装置1で再生することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2である車載用音響装置を図13から図22を用いて説明する。
なお、以下に説明する実施の形態2において、すでに実施の形態1で説明した構成と動作は省略する。
本発明の実施の形態2の音響装置の正面図、背面図、上面図、下面図、右側面図、左側面図をそれぞれ図13から18に示す。また、図15で示したC―C線を垂直に切った断面図を図19に示す。
上述した図において、音響装置110は、この基板130が保持している振動型スピーカ120側および振動型スピーカ120の振動板124を覆う筐体140を有している。
この筐体140は、一方の側面に開口部(図示せず)を有するとともに、下面に第1の音孔141を設けた筐体140を備えている。
そのため、振動型スピーカ120の振動に応じて筐体140の第1の音孔141より音波が音響装置110の底面から放出されるとともに、振動型スピーカ120の裏面から放出される音波は操作パネル150に設けた第2の音孔151より放出される。
この筐体140の底面には、振動型スピーカ120の直径と同じ大きさの第1の音孔141が設けられているため、本発明の実施の形態1の振動型スピーカ120の向きを逆に配置した構造となっている。そのため、振動型スピーカ120の正面から出力される音波は音響装置110の底面の第1の音孔141を通じて出力される。
この構成により、音響装置110の底面から出力された音波は、図20のように音響装置110がセンターコンソールに組み込まれているため、センターコンソールに配置されたエアコン等の車載装置に当たり、音波が吸収されたり、分散したりする。そして、実施の形態1と同様、音孔が十分に確保されていることから、筐体140内の空気抵抗を低減することができ、振動型スピーカ120のコーン型振動板124の表と裏から発せられる正相と逆相の干渉を防ぐことによって、音源の出力を低下させることなく乗車している人に聞きやすい音波を出力することができる。
音響装置1が、センターコンソールの上部に配置される場合、実施の形態1の音響装置1の上部に音波を吸収したり、分散したりする車載装置等が少ないため、実施の形態2のように振動型スピーカ120が底面を向いている音響装置110の方が、振動型スピーカ120のコーン型振動板124の表と裏から発せられる正相と逆相の干渉を防ぐことができる。そのため、操作パネル150の第2の音孔151から出力された音波は、振動型スピーカ120から発せられる逆位相の音波による干渉の影響を低減でき、乗車している人に聞きやすい音波を提供できる。
図21は、本発明の実施の形態2の音響装置110の斜視図である。この音響装置110では、操作パネル150を音響装置110から取り外すことができない。この場合、図22に示すように、フラッシュメモリ160を接続できる挿入口170を操作パネル150の隆起している隆起部180の側面に設けることができる。このとき、挿入口170を音響装置110の右側面または左側面に向くように配置し、フラッシュメモリ160を挿入したときに、音響装置110の正面にフラッシュメモリ160が飛び出ないように接続することができる。
この構成により、運転者が操作パネル150を操作するときにフラッシュメモリ160が操作の妨げにならない。
以上のように、本発明にかかる音響装置は、車両のセンターコンソールに組み込むことができる音響装置として有用である。
1、110 音響装置
20、120 振動型スピーカ
23、123 音波発生部
24、124 振動板
30、130 基板
31、131 穴
40、140 筐体
41、141 第1の音孔
42、142 突起部
50、150 操作パネル
51、151 第2の音孔
60、160 フラッシュメモリ
70、170 挿入口
180 隆起部

Claims (4)

  1. 音波発生部とこの音波発生部から発生した音波を外部に伝翻する振動部とからなる振動型スピーカと、
    この振動型スピーカの音波発生部を保持するとともに電気的に接続してなる基板と、
    この基板の振動型スピーカ側および少なくとも前記振動型スピーカの振動部を覆うとともに、一方の側面に開口部を有し、かつ、前記音波発生部の少なくとも上方または下方の何れか一方に設けた第1の音孔と、
    この筐体の開口部に第2の音孔を備えた操作パネルとを備え、
    この振動型スピーカは、前記筐体に設けた第1の音孔の内方の上面と当接し、前記振動型スピーカの振動に応じて前記筐体の第1の音孔より音波を放出させるとともに、前記振動型スピーカの裏面から放出される音波は前記操作パネルに設けた第2の音孔より放出させる音響装置。
  2. 前記操作パネルは、前記筐体から着脱可能であり、前記操作パネルの背面に補助記憶装置を接続できることを特徴とする請求項1に記載の音響装置。
  3. 前記筐体は、樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載の音響装置。
  4. 前記操作パネルは、前記筐体の開口部から外方に向かって隆起する隆起部を有し、この隆起部に補助記憶装置を取り外し可能な補助記憶装置挿入口を備えていることを特徴とする請求項1に記載の音響装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107891822A (zh) * 2017-11-23 2018-04-10 科成精密模塑科技无锡有限公司 防尘式精密注塑成型的车载音响面板

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