JP2011100755A - Multilayer board and method of manufacturing the same - Google Patents
Multilayer board and method of manufacturing the same Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011100755A JP2011100755A JP2009252598A JP2009252598A JP2011100755A JP 2011100755 A JP2011100755 A JP 2011100755A JP 2009252598 A JP2009252598 A JP 2009252598A JP 2009252598 A JP2009252598 A JP 2009252598A JP 2011100755 A JP2011100755 A JP 2011100755A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- prepreg
- insulating layer
- support
- holes
- hole
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
- Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)
Abstract
Description
本発明は、携帯電話や各種電子機器に使われる多層基板(多層プリント配線基板と呼ばれることもある)に関するものであり、特に高密度実装に対応するものである。 The present invention relates to a multilayer substrate (sometimes referred to as a multilayer printed wiring substrate) used in a mobile phone or various electronic devices, and particularly corresponds to high-density mounting.
従来より、各種電子機器の軽薄短小化に伴い、多層基板には更なる大判化、更なるファイン化に伴い、ビア位置の高精度化、複数ビア間距離の短距離化が求められている。 2. Description of the Related Art Conventionally, as electronic devices are becoming lighter, thinner, and smaller, multilayer boards are required to have larger vias and further finer, so that via positions are highly accurate and distances between multiple vias are shortened.
次に、従来の多層基板における隣接ビア(隣接ビアとは互いに隣接したビアの意味)における課題について、図24を用いて説明する。 Next, problems in adjacent vias in the conventional multilayer substrate (adjacent vias mean mutually adjacent vias) will be described with reference to FIG.
図24は、従来の多層基板における隣接ビアに関する課題を説明する部分断面図であり、従来の多層基板の断面の一部を拡大した模式図である。 FIG. 24 is a partial cross-sectional view for explaining a problem related to an adjacent via in a conventional multilayer substrate, and is a schematic diagram enlarging a part of a cross section of the conventional multilayer substrate.
図24において、従来の多層基板の内部には、複数層の配線1と、配線1間を層間接続するビア2と、これらを内蔵する芯材3や樹脂4からなる絶縁部5から、形成されている。
In FIG. 24, a conventional multilayer substrate is formed from a plurality of
図24のビア2の側面には、クラック6が、芯材3に沿って、あるいは芯材3と樹脂4の界面等に発生している。このように、クラック6が発生したビア2は、図24に示すように、隣接したビア2の絶縁距離(例えば、矢印7で示す距離)が小さくなるため、隣接する複数のビア2間の絶縁距離の短縮、すなわち狭隣接化が難しい。
In the side surface of the
次に図25を用いて、図24に示したような、クラック6の発生原因について、説明する。 Next, the cause of occurrence of the crack 6 as shown in FIG. 24 will be described with reference to FIG.
図25(A)〜(C)は、共に絶縁性硬質基板にレーザーで孔を形成する様子を説明する断面図である。 FIGS. 25A to 25C are cross-sectional views for explaining a state in which holes are formed in an insulating hard substrate with a laser.
図25(A)〜(C)において、絶縁性硬質基板8は、芯材3と、芯材3に含浸され、硬化された樹脂4とから構成されている。こうした絶縁性硬質基板8としては、例えばガラス布エポキシ樹脂、ガラス不織布エポキシ樹脂、ガラス布ビスマレイドトリジアジン樹脂、アラミド不織布エポキシ樹脂等を板状に硬化させたものが知られている。
In FIGS. 25A to 25C, the insulating
図25(A)は、絶縁性硬質基板8の片面に配線を形成し、レーザー照射によって孔を形成する様子を示す断面図である。図25(A)において、矢印7aは、絶縁性硬質基板8に照射されるレーザー(なおレーザー装置等は図示していない)を示す。
FIG. 25A is a cross-sectional view showing a state in which wiring is formed on one surface of the insulating
図25(B)は、絶縁性硬質基板8に、孔9が形成された様子を示す断面図である。図25(B)において、孔9の底は、銅箔等からなる配線1で閉塞されている。図25(B)におけるクラック6aは、孔9の側面等に発生した割れやヒビ等からなる。クラック6aは、レーザー照射によって発生した応力によって、芯材3に沿って、あるいは芯材3と樹脂4の界面等に発生しやすい。また一度発生したクラック6aは、樹脂4が硬化済のものであるため、修復されることは無い。
FIG. 25B is a cross-sectional view showing a state in which the
図25(B)における矢印7bは、クラック6aの深さ(あるいは大きさや長さ)を示す。なおレーザー照射後には、孔9の底には樹脂残渣が残るため、デスミア処理を行なうことが望ましい。
An
図25(C)は、デスミア処理を行なった後の状態を示す断面図である。図25(C)において、孔9の側面に発生したクラック6bは、図25(B)に示したクラック6aより大きくなっている(すなわち、7c>7b)。これはデスミア処理によって、クラック6bが成長した(あるいは大きくなった、あるいは長くなった)ためであり、孔9に入った樹脂残渣の除去液の一部が、クラック6aに入り、クラック6aの内壁を形成する樹脂4を除去したためである。
FIG. 25C is a cross-sectional view showing a state after the desmear process is performed. In FIG. 25C, the
こうした多層基板の製造方法としては、例えば特許文献1が知られている。
For example,
なお、図25(B)、(C)に示すように、クラック6aは一度発生した後は、クラック6bとして大きく成長することはあっても、修復(あるいは消滅)することは無い。これは従来の絶縁性硬質基板8において、クラックが発生する部分の樹脂成分が、硬化済樹脂4であり、接着性や自己修復性を有していないためである。
As shown in FIGS. 25B and 25C, once the
そしてこのクラック6aは、ビア2(あるいはビア2を構成する孔)の直径や、直径のバラツキの影響を受ける場合がある。あるいはクラック6a(あるいは大きく成長したクラック6b)の大きさ、あるいは成長等は、ビアを構成する孔の加工条件の影響を受ける場合がある。そして孔の直径バラツキが大きいほど、クラック6a、6bが大きくなる場合がある。
The
次に、図26、図27を用いて、孔9(あるいは孔9に充填されてなるビア2)の直径のバラツキについて説明する。
Next, the variation in diameter of the hole 9 (or the
図26は、織布(例えば、ガラス織布)を用いた場合のプリプレグにレーザーで貫通孔を形成した場合の、孔の直径バラツキを説明する上面図である。 FIG. 26 is a top view illustrating hole diameter variation when through holes are formed by laser in a prepreg when a woven fabric (for example, glass woven fabric) is used.
図26において、プリプレグ10は、芯材3と、芯材3に含浸された半硬化状態の絶縁性樹脂から形成されている(なお図26において、未硬化状態の絶縁性樹脂は、硬化済樹脂4として図示しているが、これは未硬化状態の絶縁性樹脂が、積層され、硬化され、硬化済樹脂4を構成するためである)。
In FIG. 26, the
図26において、芯材3は、例えば複数のガラスフィラメントを束ねてなるガラスストランドに相当する。
In FIG. 26, the
図26に示すように、芯材3は網目状に織られているため、レーザーの照射位置によっては、芯材3が0層、1層、2層となる部分に対して、一定のエネルギーを有するレーザーを照射した場合、被加工物の厚み(特に芯材3の層数)によって、孔の直径が変化しやすい。特に、孔9の大きさ(特に、レーザーの出射側の孔の直径)が影響を受けてしまう。
As shown in FIG. 26, since the
図26に示すように、孔の直径は、9c(芯材3が2層)<9b(芯材3が1層)<9a(芯材3が0層)となり、特に出射側の孔の最大径にバラツキが発生してしまう。
As shown in FIG. 26, the diameter of the hole is 9c (
そしてこのように孔9の直径が大きくばらつく場合は、必要以上の大きなレーザーパワーが印加されたことになり、この余剰なレーザーエネルギーがプリプレグ10に形成された孔9の周囲に、クラック6の発生の引き金になるダメージを与える場合が考えられる。
If the diameters of the
すなわち過剰なレーザーパワーは、孔9に隣接する半硬化状態の樹脂を、レーザーで分解されにくい芯材3に比べ、より多量に分解除去してしまうため、積層時に孔9に隣接する芯材3の隙間を埋める樹脂(この樹脂が積層、効果後に硬化済樹脂4となる)の絶対量が不足し、これがクラック6となる可能性が考えられる。
That is, the excessive laser power decomposes and removes the semi-cured resin adjacent to the
またこうした過剰なレーザーパワーによる影響は、ビア2の直径がφ100μm以下、更にはφ85μm以下と、より小さくなるほど発生しやすいことは言うまでも無い。
Needless to say, the influence of the excessive laser power is more likely to occur as the diameter of the
図27(A)(B)は、それぞれ図26に示したプリプレグを積層、硬化してなる絶縁性硬質基板の斜視図と断面図であり、プリプレグに形成する孔の直径にバラツキが発生した場合、クラック6が発生しやすい場合があることを説明するものである。 27A and 27B are a perspective view and a cross-sectional view of an insulating hard substrate obtained by laminating and curing the prepregs shown in FIG. 26, respectively, and when the diameters of the holes formed in the prepreg vary. This explains that the crack 6 is likely to occur.
図27(A)に示す、絶縁性硬質基板8において、配線1等は図示していない。
In the insulating
図24や図27(A)における補助線40における断面図が、図27(B)である。
FIG. 27B is a cross-sectional view taken along the
図27(B)において、プリプレグ10が硬化してなる絶縁部5には、孔9a、9b、9cが形成されている。そして孔9a、9b、9cには、導電性ペースト等からなるビア2a、2b、2cが充填されている。
In FIG. 27 (B),
図27(B)において、孔9aは、図26に示したように芯材3(図27には図示していない)が0層部分に形成されている。また孔9bは芯材3が1層部分に、孔9cは芯材3が2層部分に、それぞれ形成されている。
In FIG. 27B, the core 9 (not shown in FIG. 27) is formed in the zero layer portion of the
図27(B)より、孔9a〜9cに形成されたビア2a〜2cの直径は、2c(芯材3が2層)<2b(芯材3が1層)<2a(芯材1が0層)となり、特に出射側のビアの直径にバラツキが発生しやすい。
As shown in FIG. 27B, the diameters of the
図27(B)から、クラック6a〜6cは、孔9a〜9cの周囲を囲うように発生していることが判る。なお図27(B)におけるクラック6a〜6cは、図24の断面図で示したクラック6の、上面図(あるいは上面断面図)に相当する。
From FIG. 27B, it can be seen that the
図26、図27に示すように、プリプレグ10に対して微細な孔を隣接して形成する場合、余剰なレーザーパワーがビア孔2の直径にバラツキを発生させ、更にはビア孔2の周囲にクラック6を発生させやすいことが判る。
As shown in FIGS. 26 and 27, when a fine hole is formed adjacent to the
図24〜図27に示したように、従来の多層基板では、プリプレグ10が硬化してなる絶縁性硬質基板8に、直接、レーザー等で孔9を形成していたが、孔9等の側面にクラック6が発生しやすく、また一度発生したクラック6は、デスミア工程等によって大きく成長するため、複数ビア間の距離を縮めることが難しかった。
As shown in FIGS. 24 to 27, in the conventional multilayer substrate, the
また孔9の直径自体も、プリプレグ10を構成する芯材3の厚み(あるいは層数)の影響を受けやすいため、クラック6が更に大きくなる場合があり、複数ビア間の距離を縮めることが困難であった。
Further, since the diameter of the
なお、こうした課題を解決する目的で本出願人は、特開平8−18238号公報等において、上記孔形成においてクラックが発生しない技術を既に提案しているが、この技術においては、製造方法の関係上、複数ビア間の距離を縮めることが困難であるという課題があった。 For the purpose of solving such problems, the present applicant has already proposed a technique in which cracks do not occur in the formation of holes in JP-A-8-18238 and the like. In addition, there is a problem that it is difficult to reduce the distance between the plurality of vias.
そこで本発明は、複数ビア間の狭隣接化に対応することが可能な多層基板の提供を目的とする。 Therefore, an object of the present invention is to provide a multilayer substrate that can cope with narrowing of adjacent between a plurality of vias.
上記目的を達成するために、本発明の多層基板は、織布、不織布のいずれかからなる芯材に樹脂を含浸または塗布して形成された絶縁層と、この絶縁層に形成された複数個の孔と、この孔内に充填された導電性ペーストと、この導電性ペーストを介して層間接続された配線とを有し、前記絶縁層に形成された前記孔は、半硬化状態の前記樹脂を含む前記絶縁層が保護フィルムに挟まれ、かつ、赤外線レーザー光分解性を有する有機物を主体とする支持体上に粘着層を介して保持された状態で前記絶縁層に前記赤外線レーザー光を照射することにより出射側の直径のバラツキが5%以下に形成されたものである多層基板とする。 In order to achieve the above object, the multilayer substrate of the present invention comprises an insulating layer formed by impregnating or applying a resin to a core material made of woven fabric or non-woven fabric, and a plurality of layers formed on the insulating layer. A hole, a conductive paste filled in the hole, and a wiring interconnected via the conductive paste, and the hole formed in the insulating layer is a semi-cured resin. The insulating layer is irradiated with the infrared laser light in a state where the insulating layer is interposed between a protective film and is held via an adhesive layer on a support mainly composed of an organic substance having infrared laser photodegradability. Thus, a multilayer substrate having a variation in diameter on the emission side of 5% or less is obtained.
この構成によって、ビアの直径のバラツキが小さくなり、ビア孔形成時に、ビア側面にクラックが発生することなく、複数ビアの狭隣接化を実現し、多層基板のファイン化、高密度実装対応性を高める。 This configuration reduces the variation in via diameter, and narrows the multiple vias without creating cracks on the side of the via when forming a via hole, making the multilayer board finer and supporting high-density mounting. Increase.
以下、本発明の実施例1について説明する。
図1(A)〜(C)は、実施例1における多層基板の断面図である。図1(A)〜(C)において、11は多層基板、12はビア、13は絶縁層、14は配線、15は電子部品、16は矢印、17はモジュール、18は補助線である。 1A to 1C are cross-sectional views of the multilayer substrate in Example 1. FIG. 1A to 1C, 11 is a multilayer substrate, 12 is a via, 13 is an insulating layer, 14 is a wiring, 15 is an electronic component, 16 is an arrow, 17 is a module, and 18 is an auxiliary line.
図1(A)において、多層基板11は、複数層の配線14と、異なる配線14間を層間接続するビア12とから形成されている。また複数の配線14や複数のビア12の間は、絶縁層13で絶縁されている。
In FIG. 1A, a
また多層基板11の表面に設けた配線14の上に、半導体部品や各種チップ部品等の電子部品15を矢印16に示すように半田等で実装することで、モジュール17を構成する。
A
図1(B)は、多層基板11の斜視図であり、図1(A)や図1(B)の補助線18における断面が、図1(C)に相当する。
FIG. 1B is a perspective view of the
図1(C)は、多層基板11のビアの断面を模式的に示す断面図である。図1(C)に示すように、実施例1に示す多層基板11に内蔵された、複数のビア12の、少なくともレーザー出射側の直径のバラツキは5%以下であり、その分、多層基板の高密度化、高信頼性化が可能となる。
FIG. 1C is a cross-sectional view schematically showing a cross section of the via of the
なおレーザー出射側とは、多層基板11のビアの断面が台形状となった場合において、底辺(あるいは直径)の小さい方である。台形の底辺(あるいは直径の)の大きな方がレーザー入射側となる。
Note that the laser emission side is the smaller base (or diameter) when the cross section of the via of the
このように、ビア12(あるいはビア12を構成する孔)の直径の大きさは、(レーザー出射側)<(レーザー入射側)の関係が成りたつ。 As described above, the diameter of the via 12 (or the hole constituting the via 12) has a relationship of (laser emission side) <(laser incident side).
特に本発明において、ビア12は、絶縁層13を構成する熱硬化性樹脂が半硬化状態(いわゆるBステージ状態)の時に、支持体(後述する)に保持された状態でレーザー照射によって形成された孔に、導電性ペーストが充填されてなるものであるため、ビア12の側面には、図24や図25で示したクラック6が発生していない。その結果、隣接する複数のビア12の間隔を狭く(以下、狭隣接、あるいは狭隣接化と呼ぶ)でき、多層基板11のファイン化、更にはモジュール17の高密度実装に対応できる。
In particular, in the present invention, the via 12 is formed by laser irradiation while being held on a support (described later) when the thermosetting resin constituting the insulating
次に、図2を用いて、複数のビア12間の絶縁距離の短縮化(狭隣接化とも呼ばれる)について説明する。
Next, shortening (also referred to as narrowing adjacent) of the insulation distance between the plurality of
図2は、多層基板の隣接するビア部分を拡大して示す断面図である。 FIG. 2 is an enlarged sectional view showing adjacent via portions of the multilayer substrate.
図2において、19は芯材、20は第1の樹脂、21は導体、22は第2の樹脂、23は導電性ペーストである。 In FIG. 2, 19 is a core material, 20 is a first resin, 21 is a conductor, 22 is a second resin, and 23 is a conductive paste.
芯材19としては、例えば、ガラス布やガラス織布、ガラス不織布等の無機系繊維、あるいはアラミド織布、アラミド不織布等の有機系繊維、あるいはポリイミド等の樹脂フィルムを用いる。そして第1の樹脂20は芯材19に含浸または塗布されたものである。そして第1の樹脂20が半硬化状態(いわゆるBステージ状態)の時に、両面に保護フィルム24(図示していない)を貼り付けた後、支持体上に保持され、その状態でCO2レーザー等が照射され孔が形成される。その後、この孔に導電性ペースト23が充填され、硬化され、絶縁層13を構成する。なお第1の樹脂20として、熱硬化性のエポキシ樹脂が、コスト面や芯材19とのマッチング性、あるいはレーザーによる加工性等から適切である。また第1の樹脂20に、熱膨張係数や信頼性等を改善する各種添加剤を加えることは有用である。
As the
またビア12を構成する導電性ペースト23は、銅粉等の導電性粉末からなる導体21と、導体21を固定するエポキシ樹脂等の第2の樹脂22から形成されている。そしてビア12は、半硬化状態の第1の樹脂20が、その両面を保護フィルム24(図示していない)で保護された状態で、支持体(図示していない)の上で保持され、この状態でレーザー照射によって形成された孔に、後で導電性ペースト23が充填されたものである。
The
このように、第1の樹脂20を半硬化状態とすることで、第1の樹脂20と芯材19との界面等にレーザー加工時に応力が発生しにくくなり、クラック発生を抑制できるため、ビア12同士の狭隣接化が可能となる。
In this way, by setting the
更にこのレーザー加工時に半硬化状態の第1の樹脂20は、支持体(図示していない)に保持されているため、レーザー加工による熱の放熱や孔形成による素材の変形が防止され、孔の小径化が可能となると共に、孔位置の絶対的な位置精度を高めている。
Further, since the
実施例2では、実施例1で説明した多層基板11の製造方法の一例について、図3〜図9を用いて、説明する。
In Example 2, an example of a method for manufacturing the
図3(A)〜(D)は、共に絶縁性硬質基板を支持体として、この支持体に保持したプリプレグに複数の孔を互いに隣接して高精度に形成する様子を説明する断面図である。 FIGS. 3A to 3D are cross-sectional views for explaining a state in which a plurality of holes are formed adjacent to each other with high accuracy in a prepreg held by the insulating hard substrate as a supporting body. .
図3において、24は保護フィルム、25はプリプレグである。プリプレグ25は、芯材19aと、半硬化状態の第1の樹脂20aと、から形成されており、その表面は図3(A)に示すように保護フィルム24で保護されている。26は微粘着層、27は支持体、28はクラック、29は孔である。保護フィルム24としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム等を用いる。
In FIG. 3, 24 is a protective film and 25 is a prepreg. The
図3において、支持体27は、芯材19bと、芯材19bに含浸または塗布された状態で硬化した第1の樹脂20bと、から構成されている。具体的には支持体27として、前述の背景技術の項で示した図25で説明した絶縁性硬質基板(例えば、ガラス布エポキシ樹脂、ガラス不織布エポキシ樹脂、ガラス布ビスマレイドトリジアジン樹脂、アラミド不織布エポキシ樹脂等を板状に硬化させたもの)等を用いることができる。
In FIG. 3, the
なお支持体27には、赤外線レーザー光分解性を有するものを用いる。具体的には有機物を主体とする(すなわち50重量%以上、あるいは50体積%以上を有機物とする)部材を選ぶことで、赤外線レーザー光に対する分解性を高められる。
As the
このように硬質基板を支持体27に用いることで、プリプレグ25等を、その寸法精度を保ったまま中空に保持することができる。
Thus, by using a hard board | substrate for the
なおプリプレグ25に含まれる第1の樹脂20aと、支持体27に含まれる第1の樹脂20bとを、支持体27と同じ樹脂系(例えば、エポキシ系の樹脂に統一する)にすることで、互いのマッチング性を高めることができる。
By making the
同様にプリプレグ25に含まれる芯材19aと、支持体27に含まれる芯材19bを同じ材料系統(例えば、ガラス繊維系ならガラス繊維系、アラミド繊維系ならアラミド繊維系)にすることで、互いのマッチング性を高めることができる。
Similarly, by making the
図3(A)の矢印16aは、芯材19aと、この芯材19aに含浸または塗布された半硬化状態の第1の樹脂20aと、からなるプリプレグ25の表面に、保護フィルム24が形成された状態で、支持体27の表面に保持される様子を示す。
An
図3(B)は、プリプレグ25を、保護フィルム24越しに支持体27の表面に設けた微粘着層26を用いて保持する様子を示す。なお支持体27の表面に、事前に微粘着層26を設けることでも、プリプレグ25の支持体27への保持を全面において略均一にできる。
FIG. 3B shows a state in which the
図3(C)に示すように、プリプレグ25に、支持体27毎、孔29を形成する。なお支持体27を構成する第1の樹脂20bは硬化済のため、芯材19bとの界面等にクラック28が発生しやすい。一方、プリプレグ25を構成する第1の樹脂20aは半硬化状態(いわゆるBステージ状態)であり、原理的に芯材19aとの界面等にもクラック28は発生しにくい。これは半硬化状態のため、内部応力が発生しにくいため(例え内部応力が発生しても吸収されるため)であり、またクラック28が発生した場合であっても、半硬化状態の第1の樹脂20aが、加熱硬化されるまでの工程(例えば、低粘度化した液状状態)で、クラック28は自動的に消滅する。
As shown in FIG. 3C, holes 29 are formed in the
図3(D)は、支持体27から、プリプレグ25を剥離する様子を示す断面図である。図3(D)において、支持体27の表面に設けた微粘着層26の接着力は、プリプレグ25と保護フィルム24との間の接着力より弱くすることが望ましい。こうすることで支持体27から、プリプレグ25の表面に保護フィルム24を固定した状態で容易に剥離することができ、この剥離工程において、プリプレグ25と保護フィルム24との密着性に影響を与えない。
FIG. 3D is a cross-sectional view showing a state where the
なお支持体27としては、絶縁性硬質基板に限定する必要はなく、例えば樹脂フィルム等を支持体27に使うことができる。なおこの場合でも、支持体27の剛性や強度は、プリプレグ25の剛性や強度より大きいものとする。これは支持体27を、プリプレグ25の孔29の形成時の補強材とするためである。
The
図4を用いて、支持体27に樹脂フィルムを用いる場合について説明する。
The case where a resin film is used for the
図4(A)、(B)は、共に樹脂フィルムを支持体としてプリプレグにレーザーで孔を形成する様子を説明する断面図である。 4 (A) and 4 (B) are cross-sectional views for explaining how holes are formed in a prepreg with a laser using a resin film as a support.
図4において、30はテーブル(ステージと呼ばれることもある)である。テーブル30は、CO2レーザー装置(図示していない)の一部である。また支持体27として、樹脂フィルム等のフレキシブル(あるいは軟質)なシート状のものを用いた場合、支持体27は、図4に示すように、CO2レーザー装置のテーブル30等の上に保持することが望ましい。
In FIG. 4, 30 is a table (sometimes called a stage). The table 30 is a part of a CO 2 laser device (not shown). When a flexible (or soft) sheet-like material such as a resin film is used as the
なおレーザー装置はCO2に限定する必要は無いが、赤外線レーザーを使うことが有用である。赤外線レーザー(例えば、基本波1.02μmのYAGレーザーや、CO2レーザー)は、エキシマレーザー、YAG−THG(YAGの3倍波)レーザー等の紫外線レーザーに比べ、安価で高出力が得られるからである。またプリプレグ等への孔形成は、熱的に行なうことが有用であり、特に赤外線レーザーは被レーザー照射物上で熱エネルギーとなりやすく、有用である。 Incidentally laser apparatus need not be limited to CO 2, it is useful to use an infrared laser. Infrared lasers (for example, YAG lasers with a fundamental wave of 1.02 μm and CO 2 lasers) are less expensive and provide higher output than ultraviolet lasers such as excimer lasers and YAG-THG (third YAG wave) lasers. It is. In addition, it is useful to thermally form holes in a prepreg or the like. In particular, an infrared laser is useful because it tends to become thermal energy on the irradiated object.
なお支持体27の表面にはプリプレグ25やプリプレグ25の表面に設けた保護フィルム24を保持するための微粘着層26を形成する。なお微粘着層26の粘着力は、プリプレグ25と保護フィルム24との間の粘着力より低くすることが望ましい。プリプレグ25と保護フィルム24との間の粘着力より、微粘着層26とこの上に保持される保護フィルム24との間の粘着力の方を小さくすることで、プリプレグ25等を、支持体27の表面から剥離する際に、プリプレグ25と保護フィルム24との間に剥離等が発生しない。またプリプレグ25等のテーブル30からの剥離力を小さくできるため、複数の孔29を形成して、変形しやすくなったプリプレグ25の変形防止効果も得られる。
A
図4(A)の矢印16aは、テーブル30の表面に、微粘着層26を設けた支持体27を介して、保護フィルム24付きのプリプレグ25を保持する様子を示す。なお、支持体27とテーブル30との保持は、真空吸着機構(図示していない)を用いることが有用である。
An
なお、保護フィルム24で表面が保護されたプリプレグ25に、支持体27を貼付け、テーブル30に保持することで、その生産性を高められる。
In addition, the productivity can be improved by sticking the
次に、図4(B)のレーザー(赤外線レーザー光は、矢印16bで模式的に示している)を、プリプレグ25に照射し、所定位置に孔29を形成する。なお孔29は、保護フィルム24やプリプレグ25のみならず、支持体27にも同時に形成することが望ましい。支持体27にもプリプレグ25に形成したと同じ孔29を設けることで、プリプレグ25に形成された孔29の上側直径(レーザーの入射側の直径)と、下側直径(レーザーの射出側の直径)との差を小さくする効果が得られる。また孔29の直径自体のバラツキを低減する効果も得られる。
Next, the
なお支持体27には、プリプレグ25より、簡単に(あるいは低パワーで、あるいは短時間に)孔29が形成される部材を選ぶことが良い。このように、プリプレグ25に孔29を形成したレーザーが、すぐに支持体27に孔29を形成するようにすることで、支持体27と保護フィルム24との界面からのレーザーの反射の低減効果が得られ、射出側の孔径を、照射側の孔径に近づける効果も得られる。このため、支持体27には、金属板やセラミック板より燃えにくい(あるいはレーザーで分解されにくい)無機系材料より、樹脂シートや紙等の燃えやすい(あるいはレーザーで分解されやすい)有機系のシート部材、あるいは板材を選ぶことが望ましい。
For the
更に、プリプレグ25は、支持体27の上に保持した状態でレーザー加工されるため、プリプレグ25を薄くした場合であっても、孔29の形成前後で、プリプレグ25自体の延びや、変形を防止する。またプリプレグ25に照射された赤外線レーザー光によって発生した熱は、プリプレグ25やプリプレグ25に保持された保護フィルム24に全面的に接着された支持体27へ拡散するため、プリプレグ25の温度上昇を防止する。なお、プリプレグ25の厚みが100μm以下(更には50μm以下)で変形しやすい場合、支持体27を構成する支持体27の厚みは50μm以上(更には100μm以上)とすることが望ましい。このように、プリプレグ25の厚みが100μm以下(更には50μm以下)と薄くなった場合、支持体27の厚みを50μm以上(更には100μm以上)とすることで、プリプレグ25の変形防止効果が得られる。更に複数の孔29の間の距離を、プリプレグ25の厚み程度、あるいは厚みの2倍程度まで狭隣接した場合でも、プリプレグ25の位置精度の低下を防止できる。これは複数個の孔29が狭隣接した場合であっても、プリプレグ25を、プリプレグ25より寸法変化の小さい支持体27で略全面的に保持するためである。
Further, since the
図5は、支持体27の上に保持されたプリプレグ25に、複数の孔29を狭隣接して形成する様子を示す模式的な斜視断面図である。
FIG. 5 is a schematic perspective sectional view showing a state in which a plurality of
図5において、孔29aはレーザー照射が完了した孔を、孔29bはレーザー照射中の孔を示す。図5に示すように、複数の孔29aが狭隣接して形成された場合、プリプレグ25に内蔵された芯材19が、細かく切断されることになり、プリプレグ25の強度が低下し、外力等で変形しやすくなるが、支持体27で保持することで、変形しにくい。
In FIG. 5, a
またレーザー加工によって、プリプレグ25に形成された孔29a、29bの側面部等に発生した応力(矢印16で示している)が、孔29a、29bの形状や位置等に影響を与える可能性があるが、図5に示すように、孔29a、29bの周縁部まで微粘着層26を介して支持体27に保持されているため、こうした応力による孔29a、29bの形状や位置が影響を受けない。
Further, the stress (indicated by the arrow 16) generated in the side surfaces of the
なお、プリプレグ25に比べ、支持体27の機械的強度(あるいは剛性や寸法安定性等)を高めることは有用である。こうしてプリプレグ25の厚みを薄くし、更に複数の孔29を狭隣接実装した場合でも、プリプレグ25の各種変形を防止できる。
Note that it is useful to increase the mechanical strength (or rigidity, dimensional stability, etc.) of the
またプリプレグ25に比べ、支持体27の熱膨張係数を小さくすることで、レーザー加工時に、被加工物の温度が上昇した場合でも、その寸法変化を抑えられる。
Further, by reducing the thermal expansion coefficient of the
また支持体27の熱伝導率を、プリプレグ25の30%以上(望ましくは50%以上、更には100%以上)とすることで、プリプレグ25に発生した熱を、支持体27を介してテーブル30(あるいはテーブル30に取り付けた放熱機構等)に伝播でき、熱変形を抑えられる。なお支持体27の熱伝導率が、プリプレグ25の30%未満の場合、支持体27への放熱効果が低下する場合がある。
Further, by setting the thermal conductivity of the
なお孔29a、29bの形成には、CO2レーザーが有用である。CO2レーザーは、熱を主体とするため、芯材19を含むプリプレグ25に高速で正確な孔29を形成できる。またレーザー装置自体が安価で、生産性が優れている。
A CO 2 laser is useful for forming the
図5に示すように、CO2レーザーによる孔29の被形成部材(すなわち、保護フィルム24、プリプレグ25、微粘着層26、支持体27等)には、銅箔等の熱伝導性の高い部分は設けていないため、発生した熱は、遠方まで拡散することなく、孔29の周囲近傍から、支持体27へと伝わり、プリプレグ25の寸法精度やテーブル30等へ影響を与えない。
As shown in FIG. 5, a member having a
またレーザーによる孔29a、29bの被加工物には、前述の図25で示したようなCO2レーザーの反射を行なう金属部分を設けていないため、反射光等による孔29の寸法精度への影響を低減できる。
Further, since the workpieces of the
またプリプレグ25に含まれる半硬化状態の第1の樹脂20(図5には図示していない)は、半硬化状態としているため内部応力自体が発生しにくく、第1の樹脂20の内部や第1の樹脂20と芯材19との界面にクラックが発生しない。また万一、クラックが発生した場合であっても、次の加熱工程で第1の樹脂20が、半硬化状態から硬化状態に変異する際に、第1の樹脂20が低粘度化(あるいは液化)するため、万一クラックが発生したとしても、自動的に消滅する。
In addition, the semi-cured first resin 20 (not shown in FIG. 5) included in the
また半硬化状態の第1の樹脂20のレーザーによる分解も、半硬化状態(すなわち硬化前)で行なわれるため、スミア自体(スミアとは加工時に発生した樹脂カス)が発生しないので、デスミア工程(デスミアとはスミアの除去を行なうこと)が不要となる。またスミアに近いものが発生しても、次の加熱工程で第1の樹脂20が、半硬化状態から硬化状態に変異する際に、第1の樹脂20が低粘度化(あるいは液化)した際に自動消滅する。
In addition, since the semi-cured
次に図6を用いて、孔29に導電性ペースト23を充填する様子を説明する。
Next, how the
図6(A)〜(C)は、共にプリプレグに形成した狭隣接で形成した複数の孔に導電性ペーストを充填する様子を説明する断面図である。 6 (A) to 6 (C) are cross-sectional views for explaining a state in which a plurality of holes formed in the narrow adjoining formed in the prepreg are filled with the conductive paste.
図6(A)に示すように、支持体27を剥離した、保護フィルム24付きのプリプレグ25には狭隣接で複数の孔29が高精度に形成されている。
As shown in FIG. 6A, the
図6(B)は、プリプレグ25に形成した孔29に、保護フィルム24を介して導電性ペースト23を充填した様子を説明する断面図である。導電性ペースト23の充填には、スキージ(一種のゴムヘラ)や、真空吸引装置(図示していない)等を組み合わせて使うことが有用である。
FIG. 6B is a cross-sectional view illustrating a state in which the
図6(C)は、プリプレグ25の表面に設けた保護フィルム24を除去した後の様子を説明する断面図である。図6(C)の矢印16は、保護フィルム24の厚み相当分だけ、プリプレグ25の表面より導電性ペースト23が突出していることを示す。
FIG. 6C is a cross-sectional view illustrating a state after the
図7(A)〜(C)は、共に導電性ペーストを介して複数の金属箔を層間接続する様子を説明する断面図である。図7において、31は金属箔であり、たとえば銅箔等である。なお金属箔31の導電性ペースト23側、あるいはプリプレグ25側を粗面化しておくことで、導電性ペースト23と金属箔31との、あるいはプリプレグ25と金属箔31との密着性を高められる。
FIGS. 7A to 7C are cross-sectional views illustrating a state in which a plurality of metal foils are interlayer-connected via a conductive paste. In FIG. 7, 31 is a metal foil, such as a copper foil. By roughening the
図7(A)の矢印16は、金属箔31を、プレスや金型等を使って(プレスや金型等は図示していない)導電性ペースト23やプリプレグ25と一体化する様子を示す。図7(A)に示すように、導電性ペースト23を、プリプレグ25の表面より突出させることで、導電性ペースト23部分におけるプレス圧力が高められ、金属箔31と導電性ペースト23との接続性を高める。
An
図7(B)は、金属箔31を、導電性ペースト23やプリプレグ25とを一体化した後の様子を示す断面図である。図7(B)における絶縁層13は、プリプレグ25が硬化したものであり、絶縁層13は芯材19と硬化した第1の樹脂20(芯材19も第1の樹脂20も図示していない)から形成されている。
FIG. 7B is a cross-sectional view showing a state after the
図7(C)は、絶縁層13の表面に固定された金属箔31をパターニングし、配線14とした様子を示す断面図である。パターニングにおいては、フォトレジスト等を用いたエッチング方法すなわちサブストラクト方法等を用いることができる。
FIG. 7C is a cross-sectional view showing a state in which the
図8(A)〜(C)は、共に積層により多層基板11を製造する様子を説明する断面図である。
FIGS. 8A to 8C are cross-sectional views illustrating how the
図8(A)に示すように、図7(C)で形成したサンプルの両面に、導電性ペースト23を孔29に充填したプリプレグ25や、金属箔31をセットし、これらを金型やプレス(共に図示していない)を用いて積層する。
As shown in FIG. 8A, a
図8(B)は、図8(A)のサンプルを積層、硬化した後の様子を説明する断面図である。図8(B)において、図8(A)に示したプリプレグ25は硬化し、絶縁層13を形成している。
FIG. 8B is a cross-sectional view illustrating a state after the sample of FIG. 8A is stacked and cured. In FIG. 8B, the
図8(C)は、絶縁層13の表層に固定された金属箔31を、配線パターン状にパターニングし、配線14とする様子を説明する断面図である。図8(C)に示す多層基板11は、4層基板であるが、図6〜図8の工程を繰り返すことで、6層基板や8層基板とすることができる。
FIG. 8C is a cross-sectional view for explaining how the
実施例3では、実施例1の多層基板11の隣接するビア間の絶縁性について評価した結果を示す。
In Example 3, the result of evaluating the insulation between adjacent vias of the
(実施例1の多層基板11の評価結果の一例)
次に示す(表1)〜(表6)は、共に発明者によって用意された実施例1における多層基板11の評価結果の一例である。なお製造方法には実施例2の方法を選ぶことができる。
(An example of the evaluation result of the
The following (Table 1) to (Table 6) are examples of the evaluation results of the
なおプリプレグには市販品(厚み40μm、60μm、100μm等についてそれぞれ実験したが、同様な結果が得られた)を、保護フィルム24には市販のPETフィルム(厚み12、19、24μmについてそれぞれ実験したが、同様な結果が得られた)を用いた。また支持体27には、絶縁性硬質基板(市販のプリプレグを硬化させたもの)を用いた。
The prepreg was tested with commercial products (thicknesses of 40 μm, 60 μm, 100 μm, etc., but similar results were obtained), and the
なお評価用の多層基板11におけるビア12は、N=500とし、連続した評価用パターン状のものを作成し、評価した。
The vias 12 in the
また評価用の多層基板11は、半硬化状態の第1の樹脂20を含むプリプレグ25からなる絶縁層13が、支持体27上で保持された状態で、レーザー照射されて形成された孔29に導電性ペースト23を充填したものを、所定枚数積層したものである。
The
また絶縁性の評価は、HAST((Highly Accelerated temperature and humidity Stress Testと呼ばれ、IEC 68-2-66で規格化された環境試験方法)を用いたが、THBでも、同様な評価結果が得られた。なお絶縁性の評価で、○は合格、×は不合格を示す。また△は合格品と不合格品の両方が発生したことを示す。 In addition, the insulation evaluation was performed using HAST ((Highly Accelerated temperature and humidity Stress Test, an environmental test method standardized in IEC 68-2-66). In the evaluation of insulating properties, ○ indicates pass, × indicates fail, and Δ indicates that both pass and fail products have occurred.
以下に示す(表1)は、ビア径を90μmとした場合の評価結果である。(表1)より、ビアピッチが170μm以上(ビア12間の絶縁距離が80μm以上)あれば、絶縁性が確保されることが判る。またビアピッチが160μm(ビア12間の絶縁距離が70μm)の場合、合格品と不合格品の両方が得られた。そのため今後、レーザー条件や各種加工条件等の最適化実験を行なうことで、ビア径90μmφで、ビアピッチが160μm(ビア12間の絶縁距離が70μm)での絶縁評価を△(合格品と不合格品の両方が発生)から、○(合格)へと、充分改善可能である。
The following (Table 1) shows the evaluation results when the via diameter is 90 μm. From Table 1, it can be seen that if the via pitch is 170 μm or more (the insulation distance between the vias 12 is 80 μm or more), insulation is ensured. In addition, when the via pitch was 160 μm (insulation distance between the vias 12 was 70 μm), both a pass product and a reject product were obtained. Therefore, by conducting optimization experiments in the future such as laser conditions and various processing conditions, △ (accepted products and rejected products) is evaluated with a via diameter of 90 μmφ and a via pitch of 160 μm (insulation distance between
以下の(表2)は、ビア径を85μmとした場合の結果である。(表2)より、ビアピッチが160μm以上(ビア12間の絶縁距離が75μm以上)あれば、絶縁性が確保されることが判る。またビアピッチが150μm(ビア12間の絶縁距離が65μm)の場合、合格品も不合格品も両方得られた。そのため今後、レーザー条件や各種加工条件等の最適化実験を行なうことで、ビア径85μmφで、ビアピッチが150μm(ビア12間の絶縁距離が65μm)での絶縁評価を△(合格品と不合格との両方発生)から、○(合格)へと、充分改善可能である。
The following (Table 2) shows the results when the via diameter is 85 μm. From Table 2, it can be seen that if the via pitch is 160 μm or more (the insulation distance between the vias 12 is 75 μm or more), insulation is ensured. When the via pitch was 150 μm (insulation distance between the vias 12 was 65 μm), both acceptable products and rejected products were obtained. Therefore, by conducting optimization experiments such as laser conditions and various processing conditions in the future, the evaluation of insulation with a via diameter of 85 μmφ and a via pitch of 150 μm (insulation distance between
以下の(表3)は、ビア径を80μmとした場合の結果である。(表3)より、ビアピッチが150μm以上(ビア12間の絶縁距離が70μm以上)あれば、絶縁性が確保されることが判る。またビアピッチが140μm(ビア12間の絶縁距離が60μm)の場合、合格品も不合格品も両方得られた。そのため今後、レーザー条件や各種加工条件等の最適化実験を行なうことで、ビア径80μmφで、ビアピッチが140μm(ビア12間の絶縁距離が60μm)での絶縁評価を△(合格品と不合格との両方発生)から、○(合格)と、充分改善可能である。
The following (Table 3) shows the results when the via diameter is 80 μm. From Table 3, it can be seen that if the via pitch is 150 μm or more (the insulation distance between the vias 12 is 70 μm or more), insulation is ensured. When the via pitch was 140 μm (insulation distance between the vias 12 was 60 μm), both acceptable products and rejected products were obtained. Therefore, by conducting optimization experiments such as laser conditions and various processing conditions in the future, the evaluation of insulation with a via diameter of 80 μm and a via pitch of 140 μm (insulation distance between
以下の(表4)は、ビア径を75μmとした場合の結果である。(表4)より、ビアピッチが140μm以上(ビア12間の絶縁距離が65μm以上)あれば、絶縁性が確保されることが判る。またビアピッチが130μm(ビア12間の絶縁距離が55μm)の場合、合格品も不合格品も両方得られた。そのため今後、レーザー条件や各種加工条件等の最適化実験を行なうことで、ビア径75μmφで、ビアピッチが130μm(ビア間の絶縁距離が55μm)での絶縁評価を△(合格品と不合格との両方発生)から、○(合格)へと、充分改善可能である。 The following (Table 4) shows the results when the via diameter is 75 μm. From Table 4, it can be seen that if the via pitch is 140 μm or more (the insulation distance between the vias 12 is 65 μm or more), the insulation is ensured. When the via pitch was 130 μm (insulation distance between the vias 12 was 55 μm), both acceptable products and rejected products were obtained. Therefore, by conducting optimization experiments such as laser conditions and various processing conditions in the future, the evaluation of insulation with a via diameter of 75 μm and a via pitch of 130 μm (insulation distance between vias of 55 μm) is △ Both occurrences) can be sufficiently improved from ○ (pass).
以下の(表5)は、ビア径を70μmとした場合の結果である。(表5)より、ビアピッチが130μm以上(ビア12間の絶縁距離が60μm以上)あれば、絶縁性が確保されることが判る。またビアピッチが120μm(ビア12間の絶縁距離が50μm)の場合、合格品も不合格品も両方得られた。そのため今後、レーザー条件や各種加工条件等の最適化実験を行なうことで、ビア径70μmφで、ビアピッチが120μm(ビア間の絶縁距離が50μm)での絶縁評価を△(合格品と不合格との両方発生)から、○(合格)へと、充分改善可能である。 The following (Table 5) shows the results when the via diameter is 70 μm. From Table 5, it can be seen that if the via pitch is 130 μm or more (insulation distance between the vias 12 is 60 μm or more), insulation is ensured. Further, when the via pitch was 120 μm (insulation distance between the vias 12 was 50 μm), both acceptable products and rejected products were obtained. Therefore, by conducting optimization experiments such as laser conditions and various processing conditions in the future, the evaluation of insulation with a via diameter of 70 μmφ and a via pitch of 120 μm (insulation distance between vias of 50 μm) is △ (accepted and rejected) Both occurrences) can be sufficiently improved from ○ (pass).
以下の(表6)は、ビア径を65μmとした場合の結果である。(表6)より、ビアピッチが120μm以上(ビア12間の絶縁距離が55μm以上)あれば、絶縁性が確保されることが判る。またビアピッチが110μm(ビア12間の絶縁距離が45μm)の場合、合格品も不合格品も両方得られた。そのため今後、レーザー条件や各種加工条件等の最適化実験を行なうことで、ビア径65μmφで、ビアピッチが110μm(ビア12間の絶縁距離が45μm)での絶縁評価を△(合格品と不合格との両方発生)から、○(合格)へと、充分改善可能である。
The following (Table 6) shows the results when the via diameter is 65 μm. From Table 6, it can be seen that if the via pitch is 120 μm or more (the insulation distance between the vias 12 is 55 μm or more), insulation is ensured. When the via pitch was 110 μm (insulation distance between the vias 12 was 45 μm), both acceptable products and rejected products were obtained. Therefore, by conducting optimization experiments such as laser conditions and various processing conditions in the future, the evaluation of insulation with a via diameter of 65 μm and a via pitch of 110 μm (insulation distance between
また上記(表1)〜(表6)の結果より、本発明の実施例1における多層基板11は、ビア径が小さいほど、ビア12間絶縁距離を小さくできることが判った。これはビア径が小さくなる(すなわち絶縁物を真ん中に挟んで対向する電極の対向面積が小さくなる)ことで、絶縁性が増加することは、絶縁劣化の原因が、材料に起因するものであり、プロセス(例えば、プリプレグへの孔の形成工程)に起因するものではないと、思われた。
From the results of the above (Table 1) to (Table 6), it was found that the
発明者らは、比較例として図24、図25に示した従来の多層基板についても同様な試作を行い、絶縁評価を行った。その結果を次に比較例として示す。 The inventors made similar prototypes for the conventional multilayer substrates shown in FIGS. 24 and 25 as comparative examples, and performed insulation evaluation. The result is shown as a comparative example.
(比較例:従来の多層基板についての評価結果)
次に示す(表7)、(表8)は、従来の多層基板における隣接形成したビア12間の絶縁性について、試作品を作成し、評価した結果の一例である。
(Comparative example: Evaluation results for a conventional multilayer substrate)
The following (Table 7) and (Table 8) are examples of results obtained by creating a prototype and evaluating the insulation between
まず従来の多層基板を作成した。従来の多層基板としては、図24、図25に示したように従来の数種類の市販プリプレグ(厚み40μm〜150μm)を熱硬化させ、絶縁性硬質基板としたものを用いた。そしてこの絶縁性硬質基板に、上述の(表1)等と同様に炭酸ガスレーザー装置を用いて、60μmφと100μmφの孔9を、ピッチ160μm〜240μmで、それぞれ500個作成した。その後、この貫通孔に導電性ペースト23を充填し、(表1)と同様な評価パターンを有する多層基板を作成し、この多層基板を用いて、隣接するビア間の絶縁性を評価した。なお絶縁性の評価は、HAST((Highly Accelerated temperature and humidity Stress Testと呼ばれ、IEC 68-2-66で規格化された環境試験方法)を用いたが、THBでも、同様な結果が得られた。なお絶縁性の評価で、○は合格、×は不合格を示す。
First, a conventional multilayer substrate was prepared. As a conventional multilayer substrate, as shown in FIGS. 24 and 25, several conventional commercial prepregs (
以下の(表7)は、従来の多層基板において、ビア径100μmでの評価結果の一例である。 The following (Table 7) is an example of evaluation results with a via diameter of 100 μm in a conventional multilayer substrate.
以下の(表8)は、従来の多層基板において、ビア径60μmでの評価結果の一例である。 The following (Table 8) is an example of evaluation results with a via diameter of 60 μm in a conventional multilayer substrate.
発明者は、上記従来の多層基板による比較品について、(表7)、(表8)のサンプルを樹脂埋めし、その断面を光学顕微鏡やSEM(走査型顕微鏡)で評価した結果、ビア側面に図24、図25で示したクラック6が発生していることが確認された。この結果より、従来の多層基板において、ビア側面のクラック6の存在が、絶縁性の低下の大きな要因となっていることが判った。 As a result of the inventors filling the samples of (Table 7) and (Table 8) with a resin and evaluating the cross section with an optical microscope or SEM (scanning microscope), the inventor compared the conventional multilayer substrate with the above-mentioned comparative product. It was confirmed that the crack 6 shown in FIGS. 24 and 25 was generated. From this result, it was found that in the conventional multilayer substrate, the presence of the crack 6 on the side surface of the via is a major factor in the deterioration of the insulating property.
また上記(表7)、(表8)の結果から、ビア径に関係なく(すなわち絶縁物を真ん中に挟んで対向する電極の対向面積に関係なく)、複数のビア間の絶縁距離が130μm以上必要であることが判る。この結果より、従来の多層基板において、絶縁劣化の原因は、材料に起因するというより、プロセス(例えば、孔の形成工程)に起因することが予想される。 Further, from the results of (Table 7) and (Table 8), the insulation distance between the plurality of vias is 130 μm or more regardless of the via diameter (that is, regardless of the facing area of the electrodes facing each other with the insulator sandwiched in the middle). It turns out that it is necessary. From this result, in the conventional multilayer substrate, it is expected that the cause of the insulation deterioration is caused by the process (for example, the hole forming step) rather than the material.
以上のように、実施例1や(表1)〜(表6)で説明した多層基板11は、芯材19と、この芯材19に含浸または塗布された第1の樹脂20と、からなる絶縁層13と、この絶縁層13に形成された複数個の孔29に個別に充填された導電性ペースト23と、この導電性ペースト23で層間接続された配線14と、からなる多層基板11であって、前記孔29は、半硬化状態の前記第1の樹脂20を含む前記絶縁層13が、支持体27上で保持され、レーザー照射されて形成されたものとすることで、前記導電性ペースト23から複数のビア12を狭隣接化することができ、多層基板11の更なる小型化やファインパターン化が可能となる。
As described above, the
実施例4では、ビア径のバラツキについて評価した結果の一例について、(表9)を用いて示す。 In Example 4, an example of the result of evaluating the variation in via diameter is shown using (Table 9).
(表9)に、厚みが40μmt〜80μmtと、それぞれ異なる市販のプリプレグについて評価した結果の一例を示す。これは厚み方向に繊維の本数差を設けるため、織布、不織布のいずれかを用いた芯材に繊維の本数差を設けるためである。そして貫通孔をn=1000で形成した場合の、異なる直径(45μmφ〜85μmφ)孔を作成した場合の、レーザー光の出射側の孔径の直径のバラツキを評価した結果の一例を示す。なお(表9)において、発明品とは、支持体27等を用いた場合、比較品とは、支持体27等を用いない場合である。なおバラツキは、3σ(3σ/平均値と呼ばれることもある)と定義する。これは正規分布において、1σ(すなわち平均値±1σ)の範囲内が68.26%、2σ(すなわち平均値±2σ)の範囲内が95.44%。3σ(すなわち平均値±3σ)の範囲内が99.73%となるためである。
(Table 9) shows an example of the results of evaluation of commercially available prepregs having different thicknesses of 40 μmt to 80 μmt. This is because a difference in the number of fibers is provided in the core material using either a woven fabric or a non-woven fabric in order to provide a difference in the number of fibers in the thickness direction. And an example of the result of having evaluated the variation of the diameter of the hole diameter by the side of a laser beam emission at the time of producing a hole with a different diameter (45 micrometers-85 micrometers φ) at the time of forming a through-hole by n = 1000 is shown. In Table 9, the invention is a case where the
(表9)において、3σ(すなわち平均値±3σ)が、直径の±5%以下の範囲内にある場合を○で示す。また直径の±5%より大きく、±10%以下の範囲内にある場合を△で示す。また直径の±10%より大きい場合と、孔の形成が困難であった場合を×で示す。 In Table 9, the case where 3σ (that is, the average value ± 3σ) is within a range of ± 5% or less of the diameter is indicated by ◯. A case where the diameter is within ± 5% of the diameter and within ± 10% is indicated by Δ. Moreover, the case where it is larger than +/- 10% of a diameter and the case where formation of a hole was difficult are shown by x.
(表9)より、発明品の場合、プリプレグの厚みによって、出射側の直径のバラツキを、小さくできる、更にはバラツキを5%以下に収められることが判る。これは、発明品の場合、プリプレグ25に加えたレーザーの余剰なエネルギーが支持体27に吸収されるためと考えられる。また発明品の場合、後述する図23で示すように、支持体27の存在が、プリプレグ25(図23には図示していない)に含まれる芯材の有無や重なりの有無の差を吸収したため、バラツキ低減が実現できたと考えられる。
From Table 9, it can be seen that in the case of the invention product, the variation in diameter on the exit side can be reduced by the thickness of the prepreg, and further the variation can be kept to 5% or less. This is presumably because, in the case of the invention, excess energy of the laser added to the
一方、比較品(すなわち、支持体27等を用いない場合)の場合、プリプレグ25に加えたレーザーの余剰なエネルギー、あるいは加工部材の発熱が、出射側の孔の直径にバラツキを発生させたと考えられる。なお比較品の場合、前述の図26等で説明した、織布や不織布に含まれる繊維の量の違いも、バラツキ発生の原因となったと考えられる。
On the other hand, in the case of a comparative product (that is, when the
なお(表9)は、ビア12の出射側の直径のバラツキであるが、バラツキの大きなビア12は、前述の図27(B)に示したような、孔9a〜9c、あるいはビア2a〜2cの周囲に形成されたクラック6a〜6cがより大きく成長する可能性があることは言うまでも無い。
Note that (Table 9) shows variations in the diameter of the exit side of the via 12, but the via 12 having a large variation has the
なおビア12を形成するための孔29の形成時に、必要以上の大きなレーザーパワーが印加された場合、孔29の直径が本来の設計値より大きくなりやすい。そしてこの余剰なレーザーエネルギーが設計値より大きくなった孔29によって(例えば、図3(C)(D)に示す芯材19aと第1の樹脂20aとからなるプリプレグ25において、レーザー分解性の高い第1の樹脂20aが大幅に減少することで、孔29の周囲に芯材19aの隙間を埋める第1の樹脂20aが減少することで)、前述の図24や図27(B)に示すようなクラック6に相当する課題が発生する可能性が考えられる。
In addition, when the laser power larger than necessary is applied at the time of forming the
実施例5では、プリプレグ25や、プリプレグ25の表面に設けた保護フィルム24を保持する支持体27のテーブル30への取付方法の工夫について、図9を用いて説明する。
In Example 5, a device for attaching the
例えば、支持体27をテーブル30に保持する場合、取付けや、取外しの容易性から真空吸引することが有用であるが、テーブル30に設けた真空孔(あるいは真空吸引用の金属焼結体等)の痕跡等が、支持体27の表面に現われ、あるいは吸着力のバラツキが発生する場合がある。こうした場合、後述する図9で用いる保護シートに紙のような通気性を有するものを選ぶことが有用である。
For example, when the
また本発明の場合、プリプレグ25を貫通したレーザーによって、支持体27にも孔29を形成させている。これはプリプレグ25を貫通したレーザーが、支持体27の表面で反射され、プリプレグ25に再照射されることを防止するためである。
In the present invention, the
このように本発明で用いる支持体27は、プリプレグ25を貫通したレーザーによって、容易に孔29が形成される構造や構成、材料系(特に有機質とすることが望ましい)とすることで、支持体27表面からの赤外線レーザー光の反射を低減させ、プリプレグ25の孔の寸法精度(例えば、入射側、射出側の孔径)のバラツキ低減効果を発現させている。そのため、場合によっては、支持体27を貫通したレーザーが、テーブル30に到達し、ダメージを与える可能性がある。
As described above, the
こうした場合、図9に示すように、支持体27とテーブル30との間に、レーザーがテーブル30に直接達しないように、保護シート32を設けることが有用である。
In such a case, as shown in FIG. 9, it is useful to provide a
図9(A)、(B)は、共に保護シート32を介して、テーブル30上に支持体27を保持する様子を説明する断面図である。図9における、32は保護シートである。保護シート32には、紙や耐熱フィルム等が望ましい。
FIGS. 9A and 9B are cross-sectional views for explaining a state in which the
保護シート32は、耐熱性、あるいは適度な厚み(10μm以上)が望ましい。保護シート32の厚みが10μm以下の場合、テーブル30の表面への取付時に皺が発生しやすい。
The
また保護シート32に、適度な通気性を持たせることで、プリプレグ25やプリプレグ25の表面に設けた保護フィルム24を、保護シート32を介して、テーブル30へ真空吸着することが容易となる。
Further, by providing the
また保護シート32の表面に、適度な粘着性を持たせることで、プリプレグ25やプリプレグ25の保持や、あるいはテーブル30への保持が容易となる。なお適度な粘着性とは、レーザー加工時に、プリプレグ25やプリプレグ25の表面に設けた保護フィルム24が剥がれない(更にはプリプレグ25と、保護フィルム24との界面が剥がれない)程度である。保護シート32の粘着力が高すぎると、レーザー加工後に、プリプレグ25を支持体27と共に剥がす際に、プリプレグ25と保護フィルム24との界面部分に剥離が発生する可能性がある。すなわち、保護シート32の粘着力の方を、プリプレグ25と保護フィルム24との界面の粘着力より弱くすることが望ましい。
Further, by providing the surface of the
更に支持体27と保護シート32を併用することで、プリプレグ25の寸法安定性を高める効果が得られる。すなわち支持体27のみならず、保護シート32も併用することでプリプレグ25の厚みを極薄(例えば50μm以下)としても、取り扱いが容易となる。その結果、多数の孔29が形成されることで、強度低下した極薄プリプレグ25であっても、この強度低下した極薄プリプレグ25を、支持体27や保護シート32から剥がすことなく、これら部材上に保持された状態で取り扱うことで、外力に対する変形を防止できる。このように、強度低下したプリプレグ25に対して、保護フィルム24のみならず、保護フィルム24に微粘着層26を介して接着された支持体27(例えば、硬質板、あるいはフィルム等)、更には保護シート32を併用した状態で取り扱うことで、寸法変化を防止するためである。
Furthermore, by using the
図9(A)の矢印16aは、シート状の保護シート32を、テーブル30の上にセットし、この上に支持体27を真空吸着(図示していない)する様子を示す。
An
なお支持体27上へのプリプレグ25の保持、あるいは支持体27上へのプリプレグ25の表面に形成した保護フィルム24の保持には、支持体27の表面に設けた微粘着層26を用いることが有用である。なお図9において、テーブル30の表面に設けた真空吸着用の孔や焼結金属等は図示していない。
In order to hold the
図9(B)は、プリプレグ25と、支持体27の両方に孔29を形成した様子を示す。図9(B)に示すように、支持体27にも、孔29を形成することが望ましい。こうすることで、プリプレグ25に形成した孔29の精度(入射側、出射側の孔径、孔の位置等)を高められる。また微粘着層26は、レーザーによる孔29の形成時には、その表面からプリプレグ25や保護フィルム24が剥離されないだけの粘着力を有することが望ましい。
FIG. 9B shows a state in which holes 29 are formed in both the
なお保護シート32に、孔29が形成されても良いが、保護シート32に、支持体27で用いた部材より、レーザーで分解されにくい部材(例えばガラス転移温度が高い部材、Tgで測定した熱分解温度が高い部材等。例えば耐熱フィルム、紙等)を積極的に選択することで、保護シート32を貫通したレーザーによるテーブル30へのダメージ発生を防止できる。
In addition, although the
なお支持体27は、使い捨てすることが望ましい。こうすることで、レーザーで孔29を形成したい位置の直下には、かならず支持体27が存在するため、孔29の加工精度を高められる。なお保護シート32として、使用するレーザーに対する耐久性の高い部材を選ぶことで、複数回の再利用が可能となる。
The
実施例6では、発明者らが試作したサンプルの写真を用い、市販のプリプレグを用いて、実際に複数の孔29の狭ピッチ化について実験した一例について、図10〜図18を用いて説明する。
In Example 6, an example of actually experimenting to narrow the pitch of the plurality of
図10、図12〜図14、図16〜図18は、共に両面に保護フィルム24が形成された市販のプリプレグ25に、図5等に示すようにして保護フィルム24ごと、孔29を形成した後の状態を示すサンプルの顕微鏡写真である。
10, 12 to 14, and FIGS. 16 to 18, holes 29 are formed in the commercially
なお市販のプリプレグには、日立化成工業製(GEA−679FG)を選び、レーザーには市販のCO2レーザー装置を用いた。 Note that Hitachi Chemical (GEA-679FG) was selected as the commercially available prepreg, and a commercially available CO 2 laser device was used as the laser.
図10、図12〜図13は、65μmφの孔29をそれぞれ10000個ずつ、隣接形成して作成したサンプルの顕微鏡写真の一例である。
FIGS. 10 and 12 to 13 are examples of micrographs of samples prepared by forming 10,000
図10において、33は縁であり、プリプレグ25(写真では保護フィルム24の裏面に隠れて見えない)に形成された孔29の周縁部を囲うように、僅かに盛り上がった状態で形成されている。
In FIG. 10,
図10(A)、(B)は、共に65μmφの孔29を10000個ずつ、ピッチ180μmで形成したサンプルの顕微鏡写真を示す図である。図10(A)はCO2レーザーの入射側の孔(保護フィルム24の剥離前)、図10(B)はCO2レーザーの出射側の孔(保護フィルム24の剥離前)の顕微鏡写真である。図10より、65μmφの孔29が、ピッチ180μmで規則正しく、正確に形成されていることが判る。またこのサンプルを樹脂埋めしてその断面も顕微鏡やSEMを用いて観察したが、芯材19と半硬化状態の第1の樹脂20との界面等には、クラック28は観察されなかった。これは第1の樹脂20が半硬化状態のため、レーザー加工で生じた歪みによって、内部応力が発生しにくいためと考えられた。
FIGS. 10A and 10B are micrographs of a sample in which 10,000
なお図10(A)における縁33と、図10(B)における縁33とを比較すると、図10(B)における縁33の太さの方が小さいことが判る。これはレーザーの出射側の保護フィルム24(なお入射側も出射側も同じ保護フィルム24を用いた)の方が、微粘着層26を介して支持体27に保持されているためと考えられる。
Note that when the
図11(A)、(B)は、共に図10(A)、(B)の顕微鏡写真を模式的な図面に示した平面図である。図11(A)、(B)に示すように、65μmφの孔29が、ピッチ180μmで規則正しく、正確に形成されていることが判る。また図11(A)に示す入射側に形成された縁33より、図11(B)に示す縁33の方が小さく、目立たないのは、微粘着層26を介して支持体27に保持されているためと考えられる。
FIGS. 11A and 11B are plan views showing the micrographs of FIGS. 10A and 10B in schematic drawings. As shown in FIGS. 11A and 11B, it can be seen that the
図12(A)、(B)は、共に65μmφの孔29を10000個ずつ、ピッチ150μmで形成したサンプルの顕微鏡写真を示す図である。図12(A)はCO2レーザーの入射側の孔(保護フィルム24の剥離前)、図12(B)はCO2レーザーの出射側の孔(保護フィルム24の剥離前)の顕微鏡写真である。図12より、65μmφの孔29が、ピッチ150μmで規則正しく、正確に形成されていることが判る。またこのサンプルの断面等も顕微鏡やSEMを用いて観察したが、芯材19と半硬化状態の第1の樹脂20との界面等にもクラック28は見つからなかった。これは第1の樹脂20が半硬化状態のため、レーザー加工で生じた歪みを吸収しやすいためと考えられた。
FIGS. 12A and 12B are micrographs of a sample in which 10,000
図13(A)、(B)は、共に65μmφの孔29を10000個ずつ、ピッチ120μmで形成したサンプルの顕微鏡写真を示す図である。図13(A)はCO2レーザーの入射側の孔(保護フィルム24の剥離前)、図13(B)はCO2レーザーの出射側の孔(保護フィルム24の剥離前)の顕微鏡写真である。図13より、65μmφの孔29が、ピッチ120μmで規則正しく、正確に形成されていることが判る。またこのサンプルの断面等も顕微鏡やSEMを用いて観察したが、芯材19と半硬化状態の第1の樹脂20との界面等にもクラック28は見つからなかった。これは第1の樹脂20が半硬化状態のため、レーザー加工で生じた歪みを吸収しやすいためと考えられた。
FIGS. 13A and 13B are micrographs of samples in which 10,000
なお図10〜図13において、入射側より、出射側の方が、孔29付近を囲う保護フィルム24のリング状の膨れの太さ(CO2レーザーの影響と思われる縁33)が小さいが、これは出射側に設けた保護フィルム24が、微粘着層26を介して支持体27に保持されていたため、CO2レーザーによる熱や、加工後の保護フィルム24の変形(あるいは伸縮等)を抑えたためと考えられる。
In FIGS. 10 to 13, the thickness of the ring-shaped bulge of the
実施例7では、発明者らが試作したサンプルの写真を用い、市販のプリプレグを用いて、孔29の小径化について実験した結果の一例について説明する。
In Example 7, an example of a result of an experiment for reducing the diameter of the
図14、図16〜図18は、それぞれピッチを180μmに固定した状態で、孔の直径を85μmφから50μmφまで変化させたサンプルの顕微鏡写真の一例である。 FIGS. 14 and 16 to 18 are examples of micrographs of samples in which the hole diameter is changed from 85 μmφ to 50 μmφ in a state where the pitch is fixed at 180 μm.
図14(A)、(B)は、共に85μmφの孔29を10000個ずつ、ピッチ180μmで形成したサンプルの顕微鏡写真を示す図である。図14(A)は孔29部分を拡大した顕微鏡写真、図14(B)は、複数の85μmφの孔29がピッチ180μmで隣接形成されている様子を示す顕微鏡写真である。また図14(A)、(B)は共にCO2レーザーの出射側の孔(保護フィルム24の剥離前)の顕微鏡写真である。図14より、φ85μmの孔29が、ピッチ180μmで規則正しく、正確に形成されていることが判る。またこのサンプルの断面等も顕微鏡やSEMを用いて観察したが、芯材19と半硬化状態の第1の樹脂20との界面等にもクラック28は見つからなかった。これは第1の樹脂20が半硬化状態のため、レーザー加工で生じた歪みを吸収しやすいためと考えられた。
FIGS. 14A and 14B are micrographs of a sample in which 10,000
図15は、図14(A)を模式的に説明する平面図である。図15において、孔径(85μmφ)は、縁33の内側で測定、表現しているが、縁33の用途や目的に応じて最適な部分で評価すればよい。
FIG. 15 is a plan view schematically illustrating FIG. In FIG. 15, the hole diameter (85 μmφ) is measured and expressed on the inner side of the
図16(A)、(B)は、共に75μmφの孔29を10000個ずつ、ピッチ180μmで形成したサンプルの顕微鏡写真を示す図である。図16(A)は75μmφの孔29部分を拡大した顕微鏡写真、図16(B)は、複数の75μmφの孔29がピッチ180μmで隣接形成されている様子を示す顕微鏡写真である。また図16(A)、(B)は共にCO2レーザーの出射側の孔(保護フィルム24の剥離前)の顕微鏡写真である。図16より、75μmφの孔29が、ピッチ180μmで規則正しく、正確に形成されていることが判る。またこのサンプルの断面等も顕微鏡やSEMを用いて観察したが、芯材19と半硬化状態の第1の樹脂20との界面等にもクラック28は見つからなかった。これは第1の樹脂20が半硬化状態のため、レーザー加工で生じた歪みを吸収しやすいためと考えられた。
FIGS. 16A and 16B are micrographs of a sample in which 10,000
図17(A)、(B)は、共に65μmφの孔29を10000個ずつ、ピッチ180μmで形成したサンプルの顕微鏡写真を示す図である。図17(A)は65μmφの孔29部分を拡大した顕微鏡写真、図17(B)は、複数の65μmφの孔29がピッチ180μmで隣接形成されている様子を示す顕微鏡写真である。また図17(A)、(B)は共にCO2レーザーの出射側の孔(保護フィルム24の剥離前)の顕微鏡写真である。図17より、65μmφの孔29が、ピッチ180μmで規則正しく、正確に形成されていることが判る。またこのサンプルの断面等も顕微鏡やSEMを用いて観察したが、芯材19と半硬化状態の第1の樹脂20との界面等にもクラック28は見つからなかった。これは第1の樹脂20が半硬化状態のため、レーザー加工で生じた歪みを吸収しやすいためと考えられた。
FIGS. 17A and 17B are micrographs of a sample in which 10,000
図18(A)、(B)は、共に50μmφの孔29を10000個ずつ、ピッチ180μmで形成したサンプルの顕微鏡写真を示す図である。図18(A)は50μmφの孔29部分を拡大した顕微鏡写真、図18(B)は、複数の50μmφの孔29がピッチ180μmで隣接形成されている様子を示す顕微鏡写真である。また図18(A)、(B)は共にCO2レーザーの出射側の孔(保護フィルム24の剥離前)の顕微鏡写真である。図18より、50μmφの孔29が、ピッチ180μmで規則正しく、正確に形成されていることが判る。またこのサンプルの断面等も顕微鏡やSEMを用いて観察したが、芯材19と半硬化状態の第1の樹脂20との界面等にもクラック28は見つからなかった。これは第1の樹脂20が半硬化状態のため、レーザー加工で生じた歪みを吸収しやすいためと考えられた。
FIGS. 18A and 18B are micrographs of a sample in which 10,000
なお図18(B)の写真において、実際の孔の大きさは、CO2レーザー装置の設定値(50μmφの孔が形成されるように光学系やアパーチャーを設定した)が、それより小さいものとなった(実測値で47.6μmφ)。また図18(B)の写真を見ると、複数の孔29の直径にバラツキがあるが、これはレーザー条件等を最適化することで解決できる。
In the photograph of FIG. 18B, the actual hole size is smaller than the set value of the CO 2 laser device (the optical system and aperture are set so that a 50 μmφ hole is formed). (The actual measurement value was 47.6 μmφ). 18B, there is a variation in the diameter of the plurality of
なお図14、図16〜図18は、CO2レーザーの出射側の写真であり、孔29付近を囲う保護フィルム24のリング状の膨れ(CO2レーザーの影響と思われる縁33の太さ)が、入射側(図示していない)よりも小さい。これは出射側に設けた保護フィルム24が、微粘着層26を介して支持体27に保持されていたため、CO2レーザーによる熱や、加工後の保護フィルム24の変形(あるいは伸縮等)を抑えたためと思われる。
14 and 16 to 18 are photographs of the emission side of the CO 2 laser, and ring-shaped swelling of the
実施例8では、市販のプリプレグ(50cm角)について、30μmφ〜70μmφの孔29を、ピッチ100μmで、隣接して2500万個形成した場合のプリプレグの寸法変化について調べた結果について、(表10)を用いて説明する。
In Example 8, with respect to a commercially available prepreg (50 cm square), the results of investigating the dimensional change of the prepreg when 30 million
なお(表10)において、「○規格内」とは、用いたプリプレグを用いて多層基板11を作成した場合における層間のアライメント精度(あるいは合致精度)の規格内に入ることを示す。
In (Table 10), “within ○ standard” indicates that the interlayer alignment accuracy (or matching accuracy) is within the standard when the
(表10)より、試作したプリプレグでは、多数の孔29を形成したにも係わらず、孔形成によってもプリプレグの寸法変化が◎(寸法変化が極めて小さく、発明者らが用いた測定装置では寸法変化が検出できなかった)ことが判る。これは支持体27の表面に形成した微粘着層26によって、プリプレグ25が全面的に均質に保持された(あるいは吸着された、あるいは接着された)ためと思われる。
(Table 10) shows that, in the prototype prepreg, the dimensional change of the prepreg is ◎ (the dimensional change is extremely small even with the formation of the holes, although the large number of
この結果より、プリプレグ25や、プリプレグ25の表面に設けた保護フィルム24を、寸法変化の小さい支持体27で保持することで、50cm角を越える大判のプリプレグ25であっても、更にこのプリプレグ25の厚みが50μm以下の寸法変化しやすいものであっても、ピッチや絶対精度の高い孔29の加工が可能となることが判る。
As a result, the
またテーブル30の上に、支持体27を介して、プリプレグ25や、プリプレグ25の表面に設けた保護フィルム24を保持したため、テーブル30にダメージ(例えば、レーザー照射による傷の発生)は発生しなかった。また支持体27とテーブル30の間に、保護シート32を敷くことも有用であった。
Further, since the
以下に、(表10)の比較例とし、支持体27を用いずに同様の実験を行なった結果を示す。
Hereinafter, as a comparative example of (Table 10), the result of performing the same experiment without using the
(比較例)
図19は、プリプレグ25や、プリプレグ25の表面に設けた保護フィルム24を、テーブル30の上に直接保持し、レーザー加工した場合の課題について説明する断面図である。図19において、34はダメージ部、35は剥離部である。
(Comparative example)
FIG. 19 is a cross-sectional view illustrating a problem when the
図19に示すように、プリプレグ25や、プリプレグ25の表面に設けた保護フィルム24を、テーブル30の上に直接保持し、レーザー加工した場合、プリプレグ25に多数の孔29を隣接して形成しても絶対寸法のバラツキは小さくなることが予想された。
As shown in FIG. 19, when the
しかし発明者らの実験では、図19に示すように、テーブル30の表面からのレーザーの反射光によって、プリプレグ25に形成される孔29の形状や寸法等が影響を受けることが判った。またプリプレグ25を通過した赤外線レーザー光(例えば、矢印16aが赤外線レーザー光を示す)がテーブル30の表面に到達し、ダメージ部34を形成した。
However, the inventors' experiments have shown that the shape and dimensions of the
更にテーブル30の表面で反射された赤外線レーザー光や、孔29が形成されることで保護フィルム24やプリプレグ25に発生した内部応力によって、テーブル30から、プリプレグ25やプリプレグ25の表面に設けた保護フィルム24が剥離し、剥離部35を形成する場合がある。このように、剥離部35が発生した場合、プリプレグ25が伸び、変形するため、孔29の位置精度に影響を与える可能性があった。
Further, the protection provided on the surface of the
これらの結果を、(表11)に示す。 These results are shown in (Table 11).
なお(表11)において、「○規格内」とは、用いたプリプレグを用いて多層基板を作成した場合における層間のアライメント精度(あるいは合致精度)の規格内に入ることを示す。また◎〜×は、場所によって◎(絶対寸法が正確で測定不可)や、×(絶対寸法が変化し、規格外になった)まで、大きくばらついた。 In Table 11, “within the standard” indicates that the interlayer alignment accuracy (or matching accuracy) is within the standard when a multilayer substrate is produced using the prepreg used. In addition, ◎ to × varied greatly depending on the location, up to ◎ (the absolute dimension is accurate and cannot be measured) and x (the absolute dimension changed and became out of specification).
これは、図19に示すように、テーブル30からの反射光(矢印16b)の影響等で、プリプレグ25が部分的に剥離したこと等が原因と考えられた。
As shown in FIG. 19, this was considered to be caused by the
以上(表11)より、本発明で用いる支持体27は、赤外線レーザー光に対して反射を少なくする(言い換えれば、積極的に孔形成されることで反射を減らす)ものとすることが効果的であることが判った。また(表10)より、テーブル30(金属でもセラミック製でも)は、多少の差はあっても、レーザー照射による傷(あるいはダメージ部34)が発生する可能性があることが判る。
From the above (Table 11), it is effective that the
実施例9では、テーブル30のダメージ防止の一例について説明する。 In the ninth embodiment, an example of damage prevention for the table 30 will be described.
(表11)の結果より、テーブル30の上に、プリプレグ25やプリプレグ25の表面に設けた保護フィルム24を保持した場合、テーブル30にダメージ部34が発生することを受けて、プリプレグ25を中空に保持した場合について実験した結果を説明する。
From the results of (Table 11), when the
図20は、プリプレグ25を中空に保持した状態で、プリプレグ25に孔29を形成する様子を説明する断面図である。図20において、プリプレグ25は、矢印16cで示す距離だけ、テーブル30から離されている。また矢印16bは、プリプレグ25の弛み(あるいは自重による変形)を低減するために、張力をかけている様子を示す。矢印16bに示すように、プリプレグ25や、プリプレグ25の表面に設けた保護フィルム24を、枠(図示していない)等に固定し、一定の張力(例えば矢印16b)を加えることで、プリプレグ25の弛みを低減できる。また矢印16aは、CO2レーザー装置(図示していない)から照射されるCO2やYAG等の赤外線レーザー光を示す。
FIG. 20 is a cross-sectional view for explaining how the
図20に示すように、プリプレグ25を中空状態で取り扱うことで、その生産性を高められるが、プリプレグ25が変形し、更にプリプレグ25の僅かな撓みによるレーザー焦点深度への影響による孔29の直径のバラツキ等や、矢印16bで示す張力でプリプレグ25が変形する可能性がある。
As shown in FIG. 20, when the
比較のために、プリプレグ25に固定している保護シート32の上に、ローラーを用いて空気を噛み込まないように注意しながら、市販の粘着テープを貼り付け、図20に示すような実験を行なった。
For comparison, a commercially available adhesive tape was applied on the
しかしこうして得られたサンプルの孔29について、寸法精度や絶対位置の精度を評価したが、(表1)〜(表6)や(表9)のような結果は得られなかった。この原因は、図20に示したようにテーブル30から離し、矢印16cで示すような中空状態としたためと思われた。
However, although the dimensional accuracy and the absolute position accuracy of the
また市販の粘着テープを、プリプレグ25に固定された保護フィルム24の表面に貼付け、図19に示すように、テーブル30の上に保持し、孔29の形成を試みたが、(表1)〜(表6)や(表9)のような結果は得られなかった。これは粘着テープの内部応力、力の強さ、粘着テープ自体の寸法安定性、レーザー加工性、引っ張り強度等が影響したためと思われる。
Moreover, although the commercially available adhesive tape was affixed on the surface of the
このように、支持体27には、単なる市販の粘着テープの流用では対応できない、プリプレグの寸法精度を高めるだけの機械的強度(すなわち、プリプレグシートより高い弾性率もしくはヤング率や曲げ弾性率)や寸法安定性(プリプレグより低い熱膨張係数、あるいはプリプレグより高い弾性率)、加工時には必要な粘着力があり、加工終了後には、プリプレグと保護シートとの接着に影響を与えないように、剥離できるだけの微粘着性等を持たせることが望ましい。
As described above, the
図21は、支持体27を設けていない場合に、プリプレグ25や保護フィルム24に孔形成によって発生する応力について説明する斜視断面図である。図21において、プリプレグ25や、プリプレグ25の表面に設けられた保護フィルム24は、支持体27で保持されていないため、孔29が形成されると共に、その内部応力(例えば、矢印16)によって色々な方向に伸縮、変形してしまうことが判った。
FIG. 21 is a perspective cross-sectional view for explaining the stress generated by hole formation in the
以上のように、芯材19と、この芯材19に含浸または塗布された第1の樹脂20と、からなる絶縁層13と、この絶縁層13に形成された複数個の孔29に充填された導電性ペースト23と、この導電性ペースト23で層間接続された配線14と、からなる多層基板11であって、前記孔29は、半硬化状態(すなわち、Bステージ状態)の前記第1の樹脂20を含む状態の絶縁層13が、赤外線レーザー光分解性を有する有機物からなる厚み5mm以下の支持体27上に保持された状態で、レーザー照射されて形成されたものである多層基板11とすることで、複数ビア12の狭隣接化が可能となり、多層基板11の小型化やモジュール17の小型化、高密度化に対応できる。
As described above, the insulating
なお赤外線レーザー光分解性を有する有機物とは、赤外線レーザー光によって分解するものであるが、アブレーションによる分解より熱による分解の方が望ましい。これはアブレーションによる分解は、分解速度が遅いためである。なおレーザー光によって熱分解させるには、赤外線領域の(望ましくは波長0.7μm以上、更に望ましくは1.0μm以上)のレーザーによる分解性を有する有機物が望ましい。有機物は、無機物に比べレーザーによる分解性が優れている。なお室温(例えば、20℃)付近における物質の放射する赤外線のピーク波長は、1μm程度から20μm程度まであることが知られている(例えば、黒体放射)。そのため、室温付近で、プリプレグ25や支持体27に赤外線レーザー光で孔29を形成するには、赤外線レーザー光の波長は1μm以上10μm程度までが望ましい。これは、物体が放射する赤外線のピークと、物体がその温度で吸収する赤外線(すなわちレーザー光)の波長が原理的に一致するためである。そのため、赤外線レーザー光には、波長1μm以上20μm以内(望ましくは波長10μm±3μm、更には波長10μm±2μm)のものを選ぶことが望ましい。こうした波長領域のレーザー(例えば、YAGレーザーやCO2レーザー)を選ぶことで、支持体27の赤外線レーザー光分解性を高められ、赤外線レーザー光によって形成された孔29付近の熱的影響(例えば、縁33や、保護シート32と支持体27との界面剥離、あるいは保護フィルム24とプリプレグ25との界面剥離等)を防止する。
The organic substance having infrared laser photodegradability is decomposed by infrared laser light, but decomposition by heat is more preferable than decomposition by ablation. This is because decomposition by ablation is slow. In order to thermally decompose by laser light, an organic substance having a decomposability by a laser in the infrared region (preferably a wavelength of 0.7 μm or more, more preferably 1.0 μm or more) is desirable. Organic substances are more easily decomposed by laser than inorganic substances. In addition, it is known that the peak wavelength of infrared rays emitted by a substance near room temperature (for example, 20 ° C.) is about 1 μm to about 20 μm (for example, black body radiation). Therefore, in order to form the
なお支持体27の厚みは5mm以下が望ましい。5mmを超えるとコストに影響を与える場合がある。また支持体27の厚みは10μm以上(更には20μm以上)が望ましい。支持体27の厚みが10μm以下の場合、取り扱いが難しく、皺やゴミ等の影響を受ける可能性がある。
The thickness of the
なお市販の樹脂フィルム(例えば、PETフィルム、PENフィルム、PPフィルム、PEフィルム、ポリエステルフィルム等の樹脂フィルム)の表面に、微粘着層26を形成し、これを支持体27としても良い。この場合、支持体27の厚みは50μm以上300μm以下(望ましくは60μm以上、250μm以下)が望ましい。厚みが50μm未満の樹脂フィルムは、腰が弱く、30cm角を越える大判での取り扱い性が低い。また300μmを超えると、高価である。なお支持体の厚みは、JIS Z0237によって測定できる。
A slightly
微粘着層26の対フィルムの粘着力は、50mN/25mm以上(あるいは50fg/25mm以上)が望ましい。50mN/25mm未満の場合、粘着性が低すぎる場合がある。なお粘着力の評価は一般的な手法(例えば、JIS Z0237を参照にした2Kgゴムローラにて一往復し、20分放置後にフィルムを引張速度300mm/分で180度方向に引き剥がす方法)で評価すればよい。こうした用途には、アクリル系の粘着剤が、その種類の豊富さ、レーザーに対する分解性の点で有用である。また微粘着層26の厚みは1μm以上100μm以下が望ましい。100μmを超えると、加工時に変形等する可能性がある。また1μm未満の場合、塗布ムラ等の影響を受けやすく、接着力の均一性に影響を与える可能性がある。
The adhesive force of the slightly
なおプリプレグ25に含まれる樹脂としては、エポキシ以外にBTレジン(BTレジンは三菱ガス化学株式会社の商標名であり、ビスマレイミドトリアジン樹脂からなる熱硬化性樹脂である)を用いることも有用である。エポキシ樹脂もBTレジンも共に、炭酸ガスレーザーによる加工性が優れている。
As the resin contained in the
芯材19に用いる、ガラス等の無機系繊維、あるいはアラミド等の有機系繊維は、開繊加工が施されたものであることが望ましい。開繊とは、繊維を構成するフィラメントをばらけさせて幅方向にほぼ均一に分散させる、あるいは広げることを言う。芯材19に、開繊した芯材19を使うことで、プリプレグ25の薄型化と、レーザーによる孔開け精度を高くできる。これは開繊処理によって、芯材19を構成する繊維の束の平面方向における密度差を小さくできるためであり、開繊加工で繊維の束を平面方向に広げることで、レーザーエネルギーによる芯材19の分解エネルギーを小さくし、かつそのバラツキも低減できる。なお開繊処理の有無に関しては、製品の断面における芯材19の分布状態より判断することができる。
The inorganic fiber such as glass or the organic fiber such as aramid used for the
次に、図22、図23を用いて芯材19による孔29の直径への影響について説明する。
Next, the influence of the
図22(A)、(B)は、それぞれガラス繊維等(あるいはガラスストランド等)からなる芯材19の平面図と断面図を示す。図22において、36は繊維部であり、繊維部36はガラス繊維等の無機繊維あるいはアラミド等の有機繊維の、例えば70本程度を束ねたものである。37はバスケットホール部であり、繊維部36がXY方向に織られてなる開口部分に相当する。また図22における矢印16は、バスケットホール部37の大きさ(例えば、四角形のバスケットホール部37の一辺の長さ)を示す。
22A and 22B are a plan view and a cross-sectional view, respectively, of the
図22(B)に示すように、開繊処理を行なっていない芯材19は、複数の繊維(例えば70本程度)が、塊となっているため、芯材19自体の厚みも大きく(例えば、繊維部36を構成する繊維の太さの5倍以上)、またバスケットホール部37の大きさ(例えば、バスケットホール部37の一辺の長さが、繊維部36を構成する繊維の太さの5倍以上)も大きい。
As shown in FIG. 22 (B), the
図23(A)〜(C)は、それぞれ開繊処理を行なった芯材に対して実験した結果を示す上面図と、断面図である。 FIGS. 23A to 23C are a top view and a cross-sectional view showing the results of experiments performed on the core material that has been subjected to the fiber opening process.
図23(B)、(C)は、各々異なる開繊処理を行なった芯材19を用いたプリプレグ25を示す断面図である。図23(B)は繊維部36がX方向Y方向に共に2本ずつ(あるいは2つのストランドずつ)が層を形成する様子を、図23(C)は繊維部36のX方向Y方向ともに1本ずつ(あるいは1つのストランドずつ)が層を形成する様子を示す。
23 (B) and 23 (C) are cross-sectional views showing a
なお図23(B)、(C)において、芯材19に含浸された半硬化状態の樹脂等は図示していない。矢印16に示すように、開繊処理を行なうことで、芯材19におけるバスケットホール部37の大きさを小さくすることができる。
In FIGS. 23B and 23C, the semi-cured resin impregnated in the
また開繊処理を行なうことで、バスケットホール部37を小さくしたプリプレグ25を、前述の図4〜図5に示したように、支持体27上に微粘着層26を介して固定することで、直径が85ミクロン以下の小径であっても、直径バラツキの小さい(更にはバラツキが5%以下と小さい)孔29やビア12を、高精度に形成できることは言うまでもない。
Further, by performing the fiber opening process, the
なお図23(A)〜(C)において、プリプレグ25を固定する、支持体27や微粘着層26は記載していない。なお、孔29aは芯材19の無い部分(φ層)、孔29bは芯材19が一層部分、孔29cは芯材19が二層部分に相当する。
23A to 23C, the
図23(A)〜(C)に示すように、支持体27(図示していない)に微粘着層26)(図示していない)を介して、プリプレグ25を固定した状態で、孔29a、29b、29cを形成することで、これら孔9a〜9bの出射側の直径のバラツキを5%以下、更には3%以下、更には略同じにできる。これはプリプレグ25に照射された赤外線レーザー光や、照射によって発生する熱量が、支持体27に吸収されるためであり、その分、芯材19の有無や厚み等によって、孔29a、29b、29cやビア12の出射側の直径のバラツキが小さくなることで、前述の図24、図25、図27に示したクラック6や、前述の図3に示したクラック28の発生を抑制できることは言うまでも無い。
As shown in FIGS. 23A to 23C, in a state where the
なお発明者らの実験によると、プリプレグ25の出射側の直径のバラツキを5%以下とした場合、このプリプレグに導電性ペースト23を充填してなる多層基板11において、ビア直径のバラツキは7%以下となることが判った。
According to experiments by the inventors, when the variation in diameter on the emission side of the
すなわち、プリプレグ25が積層、硬化されてなる多層基板11の場合、プリプレグ25における出射側の直径のバラツキが5%以下は確かめることが難しいと思われたが、出来上がった多層基板11の断面等を観察することで、すなわち、レーザー出射側から厚み方向に10μm程度(実用的には10μm〜30μmの範囲で充分である)だけ内側(あるいは芯材19側)に入った部分のビア12の直径のバラツキを測定することで、あるいは芯材19のレーザー出射面に形成された孔29(あるいは孔29に充填された導電性ペースト23からなるビア12)の直径のバラツキを測定することで、プリプレグ状態で直径のバラツキが5%以下であったかどうかが判る。
That is, in the case of the
すなわち発明者らの実験によると、プリプレグ状態の出射側直径のバラツキが5%以下の基材を用いて両面基板を作製し、レーザー出射側から厚み方向に10μm程度(実用的には10μm〜30μmの範囲で充分である)だけ内側(あるいは芯材19側)に入った部分のビア12の直径のバラツキか、あるいは芯材19のレーザー出射面側に形成された孔29(あるいは孔29に充填された導電性ペースト23からなるビア12)の直径を測定したところバラツキが7%以下であった。
That is, according to the experiments by the inventors, a double-sided substrate was prepared using a base material having a prepreg state emission-side diameter variation of 5% or less, and about 10 μm in the thickness direction from the laser emission side (practically 10 μm to 30 μm). The diameter of the via 12 in the portion that is inside (or the
なお直径の異なる複数種類のビア12を設けた場合、一番頻度の多い(あるいは数の多い、あるいは一番直径の小さい)ビアの直径バラツキが7%以下であれば、ほぼ確実にプリプレグ状態の孔29の直径のバラツキが5%以下となる。これは、直径の異なる複数種類のビア12を、一つのプリプレグ25に設け、これを複数枚積層、硬化させてなる多層基板11の場合、直径のバラツキの評価が難しくなる場合があり、こうした場合のビアの直径のバラツキ評価では、上記のように、ビア径を頻度別、あるいは直径のランク別に測定することが有用である。
In addition, when a plurality of types of
またプリプレグ25を、複数枚、積層してなる多層基板11の場合、一つの(あるいは任意の1層の)プリプレグ25におけるビア12の直径のバラツキを測定すれば充分である。これは個々のプリプレグ25に、別々のレーザー装置を用いて孔29を形成する場合がある。一つの(あるいは1層の)プリプレグ25からなる部分を評価し、そのバラツキが7%以下であれば、ほぼ確実にプリプレグ状態の直径のバラツキが5%以下であると言える。
In the case of the
なおバラツキの評価は、多層基板11における任意の部分での3mm角以下の面積内で(更に望ましくは5mm角以下、更には10mm角以下の面積内)で、ビア12の数がn=10以上(望ましくは20個、更に望ましくは50個、更には100個)有れば充分である。これは広い面積においてビア12の直径を正確に測定することが困難であるためである。なお任意の部分を複数個所とした場合も、どれか一つの部分でのバラツキを評価すれば、充分である。
In addition, the evaluation of the variation is within an area of 3 mm square or less in an arbitrary portion of the multilayer substrate 11 (more preferably within an area of 5 mm square or less, more preferably 10 mm square or less), and the number of
なお複数個の孔29のピッチは、40μm以上180μm以下とすることで、多層基板11の小型化やモジュール17の小型化、高密度化に対応できる。なお孔ピッチが40μm未満の場合、CO2レーザー(波長10.2μm)を用いた場合、理論上必要な加工精度が得られない場合があり、また機械的な制約も考えられる。また孔ピッチが180μmを越える場合、支持体27を用いずとも必要な加工を行うことができる場合がある。
The pitch of the plurality of
なお導電性ペースト23からなる隣接のビア12間の最短距離は、20μm以上120μm以下とすることで、多層基板11の小型化やモジュール17の小型化、高密度化に対応できる。なお複数のビア12間の最短距離を20μm未満とした場合、CO2レーザー(波長10.2μm)を用いた場合、波長的な制約以外に、必要な機械的な制約を受ける場合がある。また複数ビア12間の最短距離が120μmを越える場合、支持体27を用いずとも必要な加工を行える場合がある。
The shortest distance between the
なお孔29の直径は90μm以下20μm以上であり、前記孔29の入射側と出射側の直径の差は1μm以上20μm以下とすることで、多層基板11の小型化やモジュール17の小型化、高密度化に対応できる。なお孔29の直径が90μmを越える場合、支持体27を用いずとも必要な加工を行なえる場合がある。また孔29の直径を20μm未満とすることは、CO2レーザー(波長10.2μm)を用いた場合、波長的な制約以外に、機械的な制約を受ける可能性がある。
The diameter of the
なおCO2レーザーでも、例えば9.4μm等の短波長側を使うことは有用である。CO2レーザーの短波長側を使うことで、より微細加工に対応できる。またアブレーションではなくて、熱的な加工であるため、プリプレグを芯材共に高速で孔加工できる。 Even with a CO 2 laser, it is useful to use a short wavelength side such as 9.4 μm. By using the short wavelength side of the CO 2 laser, it is possible to cope with finer processing. Moreover, since it is not ablation but thermal processing, the prepreg can be drilled with the core material at high speed.
孔29の直径は、導電性ペースト23が充填された絶縁層13の厚みの0.5倍以上5.0倍以下とすることで、多層基板11の小型化やモジュール17の小型化、高密度化に対応できる。なお孔29の直径を、絶縁層13の厚みの0.5倍未満とした場合、CO2レーザーによる高速の孔29形成が難しくなる場合がある。また孔29の直径を、絶縁層の厚みの5.0倍を超えるものとした場合、多層基板11の小型化やモジュール17の小型化、高密度化に影響を与える場合がある。
The diameter of the
レーザーは炭酸ガス(CO2)を用いた形式であり、芯材19はガラス繊維、ガラス織布、ガラス不織布、有機繊維、有機織布、有機不織布、あるいはポリイミドフィルム等の樹脂フィルムの中の一つ以上とすることで、多層基板11の低コスト化と、絶縁層13の薄型化時、あるいは多層基板11自体の薄型化を行なった場合での高強度化(例えば、抗折強度の向上)が可能となる。
The laser is in a form using carbon dioxide (CO 2 ), and the
特にレーザー装置にCO2レーザーにガルバノミラー等を組み合わせることで、高速で孔29を形成することができる。また芯材19に、ガラス繊維、ガラス織布、ガラス不織布、有機繊維、有機織布、有機不織布、樹脂フィルム等を用いた場合でも、レーザーによる孔形成が容易となる。これはCO2の孔29の形成メカニズムが熱分解のためである。
In particular, the
たとえば市販の短波長レーザー(例えば、YAGの半分である532nm、3分の1である355nm、あるいはエキシマレーザー)等は、アブレーション(Ablation)を伴うものであり、孔29の加工速度が低く、多層基板11における孔29の形成には不向きである場合がある。
For example, a commercially available short wavelength laser (for example, 532 nm which is half of YAG, 355 nm which is one third, or excimer laser) or the like is accompanied by ablation, and the processing speed of the
一方、CO2レーザーやYAGレーザーは熱的加工が主体であるため、芯材19を有するプリプレグ25であっても、更には第1の樹脂20が半硬化状態であっても、孔29の高速加工性、あるいは生産性が優れている。
On the other hand, since the CO 2 laser and YAG laser mainly perform thermal processing, even if the
芯材19と、この芯材19に含浸または塗布された半硬化状態の第1の樹脂20とからなるプリプレグ25の表面に保護フィルム24を設ける保護工程と、前記保護フィルム24が設けられた前記プリプレグ25を支持体27の上に保持した状態で、CO2レーザー等の赤外線レーザー光で前記プリプレグ25と前記支持体27の両方に孔29を形成する孔形成工程と、前記プリプレグ25を、前記保護フィルム24と共に、前記支持体27から剥離する剥離工程と、前記孔29に、前記保護フィルム24を介して導電性ペースト23を充填する充填工程と、前記充填工程で得られたプリプレグ25から、前記保護フィルム24を剥離する剥離工程と、前記剥離工程で得られたプリプレグ25の剥離面に、金属箔31を積層する工程と、前記プリプレグ25を硬化させる硬化工程と、前記金属箔31をパターニングし配線14とする工程と、を、少なくとも各々1回以上繰り返す多層基板11の製造方法によって、小型化や高密度化に対応できる多層基板11を安定して提供できる。
A protection step of providing a
前記支持体27の表面に、接着層(例えば、微粘着層26)を設けており、前記接着層の接着力は、前記プリプレグ25と前記保護フィルム24との間の接着力より、弱くすることで、プリプレグ25と保護フィルム24との界面での剥離を防止でき、高精度な孔加工が可能となる。
An adhesive layer (for example, a slight adhesion layer 26) is provided on the surface of the
以上のように、芯材19として、織布(ガラス繊維や樹脂繊維等の織布)または不織布(ガラス繊維や樹脂繊維の不織布。なお不織布はガラスや樹脂等から形成された紙も含む)を使うことは有用である。またこれら芯材19に含浸あるいは塗布された樹脂(例えば、第1の樹脂20)を半硬化状態とし、この樹脂が半硬化状態である絶縁層13が、保護フィルム24に挟まれた状態で、支持体27に保持し、赤外線レーザーで孔29を形成することは有用である。
As described above, the
また孔29の形成に赤外線レーザー(更にはYAGレーザーやCO2レーザー)を使うことは有用である。
Further, it is useful to use an infrared laser (further, a YAG laser or a CO 2 laser) for forming the
以上のように、織布、不織布のいずれかからなる芯材19に、第1の樹脂20を含浸または塗布して形成された絶縁層13と、この絶縁層13に形成された複数個の孔29と、この孔29内に充填された導電性ペースト23と、この導電性ペースト23を介して層間接続された配線14とを有し、前記絶縁層13に形成された前記孔29は、半硬化状態の前記第1の樹脂20を含む前記絶縁層13が保護フィルム24に挟まれ、かつ、赤外線レーザー光分解性を有する有機物を主体とする支持体27上に粘着層となる微粘着層26を介して保持された状態で前記絶縁層13(あるいはプリプレグ25)に前記赤外線レーザー光を照射することにより出射側の直径のバラツキが5%以下に形成されたものである多層基板11とすることで、多層基板11の更なる狭隣接化が可能となる。
As described above, the insulating
織布、不織布のいずれかからなる芯材19に樹脂(例えば第1の樹脂20)を含浸または塗布して形成された絶縁層13と、この絶縁層13に形成された複数個の孔29と、この孔29内に充填された導電性ペースト23と、この導電性ペースト23を介して層間接続された配線14とを有し、前記絶縁層13に形成された前記孔は、半硬化状態の前記樹脂(例えば、第1の樹脂20)を含む前記絶縁層13(あるいは、プリプレグ25)が保護フィルム24に挟まれ、かつ、赤外線レーザー光分解性を有する有機物を主体とする支持体27上に粘着層(例えば、微粘着層26)を介して保持された状態で前記絶縁層13(あるいは、プリプレグ25)に前記赤外線レーザー光を照射することにより出射側の直径のバラツキが5%以下に形成されたものであり、前記孔29のピッチは、40μm以上180μm以下である多層基板11とすることで、多層基板11の更なる狭隣接化が可能となる。
An insulating
織布、不織布のいずれかからなる芯材19に樹脂(例えば第1の樹脂20)を含浸または塗布して形成された絶縁層13と、この絶縁層13に形成された複数個の孔29と、この孔29内に充填された導電性ペースト23と、この導電性ペースト23を介して層間接続された配線14とを有し、前記絶縁層13に形成された前記孔は、半硬化状態の前記樹脂(例えば、第1の樹脂20)を含む前記絶縁層13(あるいは、プリプレグ25)が保護フィルム25に挟まれ、かつ、赤外線レーザー光分解性を有する有機物を主体とする支持体27上に粘着層(例えば、微粘着層26)を介して保持された状態で前記絶縁層13(あるいは、プリプレグ25)に前記赤外線レーザー光を照射することにより形成されたものであり、前記孔29の最短距離は、20μm以上120μm以下である多層基板とすることで、多層基板11の更なる狭隣接化が可能となる。
An insulating
また、織布、不織布のいずれかからなる芯材19に樹脂(例えば第1の樹脂20)を含浸または塗布して形成された絶縁層13と、この絶縁層13に形成された複数個の孔29と、この孔29内に充填された導電性ペースト23と、この導電性ペースト23を介して層間接続された配線14とを有し、前記絶縁層13に形成された前記孔は、半硬化状態の前記樹脂(例えば、第1の樹脂20)を含む前記絶縁層13(あるいは、プリプレグ25)が保護フィルム24に挟まれ、かつ、赤外線レーザー光分解性を有する有機物を主体とする支持体27上に粘着層(例えば、微粘着層26)を介して保持された状態で前記絶縁層13(あるいは、プリプレグ25)に前記赤外線レーザー光を照射することにより出射側の直径のバラツキが5%以下に形成されたものであり、前記孔29の直径は、導電性ペーストが充填された絶縁層の厚みの0.5倍以上5.0倍以下である多層基板とすることで、多層基板11の更なる狭隣接化が可能となる。
Further, an insulating
支持体27の厚みは、絶縁層13(あるいはプリプレグ25)の厚み以上厚み5mm以下であり、前記支持体27は、絶縁層13(あるいはプリプレグ25)と保護フィルム24と共に赤外線レーザー光が照射されることにより孔29が形成されるものであるとすることで、多層基板11の更なる狭隣接化が可能となる。
The thickness of the
芯材19に含浸もしくは塗布された樹脂(例えば、第1の樹脂20)が半硬化状態である絶縁層13(すなわち、プリプレグ25)が、保護フィルム24に挟まれたものであるとすることで、導電性ペースト23と、配線14との電気的接続安定性を高められる。
The insulating layer 13 (that is, the prepreg 25) in which the resin impregnated or applied to the core material 19 (for example, the first resin 20) is semi-cured is sandwiched between the
レーザーは赤外線レーザーであり、炭酸ガスを用いた形式であり、芯材19は、1層以上のガラス繊維、ガラス織布、ガラス不織布、有機繊維、有機織布、有機不織布のいずれか一つ以上であるとすることで、多層基板11の高強度化や低コスト化が可能となる。
The laser is an infrared laser and uses carbon dioxide gas, and the
また織布、不織布のいずれかからなる芯材19と、半硬化状態の樹脂(例えば、半硬化状態の第1の樹脂20)とを有するプリプレグ25の表面に保護フィルム24を設ける保護工程と、前記保護フィルム24付きの前記プリプレグ25を、赤外線レーザー光分解性を有する有機物を主体とする支持体27上に粘着層となる微粘着層26を介して保持する保持工程と、保護フィルム24付き前記プリプレグ25が前記支持体27上に保持された状態で、赤外線レーザーで前記プリプレグ25と前記支持体27の両方に孔を形成する孔形成工程と、前記プリプレグ25を、前記保護フィルム24と共に、前記支持体27から剥離する剥離工程と、前記孔29に、前記保護フィルム24を介して導電性ペースト23を充填する充填工程と、前記充填工程で得られたプリプレグ25から、前記保護フィルム24を剥離する剥離工程と、前記剥離工程で得られたプリプレグ25の剥離面に、金属箔31を積層する積層工程と、前記プリプレグ25を硬化させる硬化工程と、前記金属箔31をパターニングし配線14とする配線工程と、を、少なくとも各々1回以上繰り返す多層基板11の製造方法であって、前記プリプレグ25の出射側の直径のばらつきが5%以下である多層基板の製造方法とすることで、多層基板11の安定した生産が可能となる。
Further, a protection step of providing a
支持体27の上に保持される保護フィルム24は、前記支持体27自体の粘着層(例えば、微粘着層26)の、あるいは前記支持体27上に形成した粘着層(例えば、微粘着層26)の、あるいは前記支持体27上に設けた粘着シート(例えば、シート状、あるいは両面テープ状の微粘着層26)の、いずれか一つ以上の粘着力によって保持され、かつ前記粘着力は、プリプレグ25と前記保護フィルム24と間の粘着力より弱いものとすることで、多層基板11の安定した生産が可能となる。
The
孔29の形成された支持体27は、赤外線レーザー装置のテーブル30に保持された状態で、複数回使用することで、多層基板11の製造コストを抑えられる。
The
なお出射側と入射側とが区別しにくい場合は、より大きな直径となる方を出射側とすることが望ましい。これはより大きな直径で隣接したビア間での絶縁抵抗が重要になる場合があるからである。 If it is difficult to distinguish between the exit side and the entrance side, it is desirable to select the exit side that has a larger diameter. This is because the insulation resistance between adjacent vias with larger diameters may be important.
本発明にかかる多層基板及びその製造方法によると、複数のビアを互いに短い距離に近づけられ、多層基板における複数ビアの更なる狭隣接化のみならずビア孔の更なる小径化や、出射側のビアの直径のバラツキ低減も可能となり、多層基板の更なる高密度化、高精度化、軽量化や、各種電子機器の軽薄短小化にも対応することができる。 According to the multilayer substrate and the method of manufacturing the same according to the present invention, the plurality of vias can be brought close to each other at a short distance, not only further narrowing of the plurality of vias in the multilayer substrate but also further reduction of the diameter of the via hole, Variations in via diameters can be reduced, and it is possible to cope with further increases in density, accuracy, and weight of multilayer substrates, and reductions in the size and thickness of various electronic devices.
11 多層基板
12 ビア
13 絶縁層
14 配線
15 電子部品
16 矢印
17 モジュール
18 補助線
19 芯材
20 第1の樹脂
21 導体
22 第2の樹脂
23 導電性ペースト
24 保護フィルム
25 プリプレグ
26 微粘着層
27 支持体
28 クラック
29 孔
30 テーブル
31 金属箔
32 保護シート
33 縁
34 ダメージ部
35 剥離部
36 繊維部
37 バスケットホール部
DESCRIPTION OF
Claims (9)
前記保護フィルム付き前記プリプレグを、赤外線レーザー光分解性を有する有機物を主体とする支持体上に粘着層を介して保持する保持工程と、
保護フィルム付き前記プリプレグが前記支持体上に保持された状態で、赤外線レーザーで前記プリプレグと前記支持体の両方に孔を形成する孔形成工程と、
前記プリプレグを、前記保護フィルムと共に、前記支持体から剥離する剥離工程と、前記孔に、前記保護フィルムを介して導電性ペーストを充填する充填工程と、
前記充填工程で得られたプリプレグから、前記保護フィルムを剥離する剥離工程と、
前記剥離工程で得られたプリプレグの剥離面に、金属箔を積層する積層工程と、
前記プリプレグを硬化させる硬化工程と、
前記金属箔をパターニングし配線とする配線工程と、
を、少なくとも各々1回以上繰り返す多層基板の製造方法であって、
前記プリプレグの出射側の直径のバラツキが5%以下である多層基板の製造方法。 A protection step of providing a protective film on the surface of the prepreg having a core material made of either woven fabric or nonwoven fabric and a semi-cured resin;
Holding the prepreg with the protective film on a support mainly composed of an organic substance having infrared laser photodegradability via an adhesive layer; and
In the state where the prepreg with a protective film is held on the support, a hole forming step of forming holes in both the prepreg and the support with an infrared laser;
A peeling step of peeling the prepreg together with the protective film from the support, and a filling step of filling the hole with a conductive paste via the protective film;
From the prepreg obtained in the filling step, a peeling step for peeling the protective film,
A lamination step of laminating a metal foil on the peeling surface of the prepreg obtained in the peeling step;
A curing step of curing the prepreg;
A wiring step of patterning the metal foil to form a wiring;
Is a method for producing a multilayer substrate that is repeated at least once each,
The manufacturing method of the multilayer substrate whose variation of the diameter at the output side of the prepreg is 5% or less.
前記支持体自体の粘着層の、あるいは前記支持体上に形成した粘着層の、あるいは前記支持体上に設けた粘着シートの、いずれか一つ以上の粘着力によって保持され、
かつ前記粘着力は、プリプレグと前記保護フィルムと間の粘着力より弱い請求項7に記載の多層基板の製造方法。 The protective film held on the support is
The pressure-sensitive adhesive layer of the support itself, the pressure-sensitive adhesive layer formed on the support, or the pressure-sensitive adhesive sheet provided on the support is held by any one or more adhesive forces,
And the said adhesive force is a manufacturing method of the multilayer substrate of Claim 7 weaker than the adhesive force between a prepreg and the said protective film.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009252598A JP2011100755A (en) | 2009-11-04 | 2009-11-04 | Multilayer board and method of manufacturing the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009252598A JP2011100755A (en) | 2009-11-04 | 2009-11-04 | Multilayer board and method of manufacturing the same |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011100755A true JP2011100755A (en) | 2011-05-19 |
Family
ID=44191734
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009252598A Pending JP2011100755A (en) | 2009-11-04 | 2009-11-04 | Multilayer board and method of manufacturing the same |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011100755A (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016025306A (en) * | 2014-07-24 | 2016-02-08 | 日立化成株式会社 | Manufacturing method of wiring board |
-
2009
- 2009-11-04 JP JP2009252598A patent/JP2011100755A/en active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016025306A (en) * | 2014-07-24 | 2016-02-08 | 日立化成株式会社 | Manufacturing method of wiring board |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6477631B2 (en) | Manufacturing method of multilayer printed wiring board | |
CN100576980C (en) | Be used on insulating resin layer, forming the method for distribution | |
JP2009016802A (en) | Carrier, and printed circuit board manufacturing method | |
KR20110067921A (en) | A carrier member for manufacturing a substrate and a method of manufacturing a substrate using the same | |
JP2009038134A (en) | Manufacturing method for wiring board | |
JP3670487B2 (en) | Wiring board manufacturing method | |
KR20080114052A (en) | Open-area making process of multi-layer printed circuit board using laser-cutting | |
JP5047906B2 (en) | Wiring board manufacturing method | |
JP2011100755A (en) | Multilayer board and method of manufacturing the same | |
JP2011009256A (en) | Multilayer substrate and method of manufacturing the same | |
JP2009239215A (en) | Copper-clad laminate, method of manufacturing wiring board using the same, end face processing method of copper-clad laminate, and end face processing device using the same | |
JP2010010488A (en) | Manufacturing method of wiring board, and wiring board | |
KR101055571B1 (en) | Carrier member for substrate manufacturing and method for manufacturing substrate using same | |
KR20120028566A (en) | Carrier member and method of manufacturing pcb using the same | |
KR101077377B1 (en) | A carrier member for manufacturing a substrate and a method of manufacturing a substrate using the same | |
JP2008066375A (en) | Excellent heat radiating substrate and method for manufacturing the same | |
JP2015037184A (en) | Core substrate and manufacturing method of the same | |
JP4633457B2 (en) | Manufacturing method of rigid flexible printed wiring board | |
JP2007005732A (en) | Printed wiring board, substrate therefor, method for inspecting thereof, and multilayered printed wiring board | |
JP3292197B2 (en) | Circuit forming substrate and method of manufacturing circuit forming substrate | |
JP5303532B2 (en) | Printed wiring board, manufacturing method thereof, multilayer printed wiring board, and manufacturing method thereof | |
JP2007019268A (en) | Wiring board and manufacturing method thereof, and electronic equipment incorporating wiring board | |
JP2009234223A (en) | Copper-clad laminated sheet, method for manufacturing wiring substrate using this, method for processing end face of copper-clad laminated sheet and end face processing apparatus used for this | |
JP2003017854A (en) | Multilayer interconnection board and manufacturing method therefor | |
JP2022055650A (en) | Wiring board |