JP2011100186A - タッチパネル付き液晶表示装置とその駆動方法 - Google Patents

タッチパネル付き液晶表示装置とその駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】静電容量式タッチパネルの位置検出に対する液晶表示装置から発生するノイズの悪影響が確実に除去され、常に正確にタッチ位置が検出されるタッチパネル付き液晶表示装置を提供する。
【解決手段】マスク信号生成回路51が液晶表示パネルの表示駆動制御回路2から送られてくる共通信号電圧Vcomの極性反転周期に応じてパルスを発生させるマスク信号電圧Vmskを生成してタッチパネルの駆動制御回路56に出力し、駆動制御回路56は、入力されるマスク信号電圧Vmskのパルスに同期させて、第1〜第3開閉スイッチSW1〜SW3を開き、各タッチ位置検出電極が形成する静電容量Cpとスキャニング用のベースコンデンサCsumとの合成静電容量の充電と充電時間の計測を中断して、共通信号電圧Vcomの極性反転タイミングで発生するノイズが合成静電容量(Cp+Csum)の計測に及ぼす悪影響を排除する。
【選択図】 図3

Description

この発明は、静電容量方式のタッチパネルが設置された液晶表示装置とその駆動方法に関する。
近年、液晶パネルなどを表示モニターとして備えたモバイル機器は、小型薄型化の要求に対応するため、表示モニターの表示面に入力デバイスとしてのタッチパネルを搭載するものが多くなっている。
タッチパネルには、静電容量方式や抵抗膜方式、或いは電磁誘導方式等、種々の方式があるが、それらのうちでも、静電容量方式のタッチパネルは、タッチ面の耐久性に優れているという利点から、特許文献1に示されるように、モバイル機器の表示モニターとしての液晶表示装置の入力デバイスとして用いられることが多い。
特開2009−86184号公報
液晶表示装置では、通常、フリッカーあるいは焼付き現象等の防止対策として、液晶に作用する駆動信号の極性をフレーム周期毎やライン走査周期毎に反転させている。この場合、一定の電圧値に設定される共通電圧を前記周期毎に極性反転させることが多い。この共通電圧の極性を反転させるタイミングで有害なノイズ電波が発生する。
一方、静電容量方式のタッチパネルは、指でタッチした位置の静電容量が指(人体)の容量分だけ増えるために充電時間が長くなることを利用し、所定電位まで充電するのに要する時間をセンサライン毎にカウントし、タッチ位置を特定するものである。
従って、液晶表示装置の極性反転駆動により発生したノイズが、タッチパネルに電圧を誘起し、予期せぬ充電を行うことにより、静電容量式タッチパネルにおける充電時間のカウントに悪影響を及ぼしてカウント時間に誤差が生じ、その結果、タッチ位置検出の精度を低下させる。
本発明の目的は、静電容量式タッチパネルの位置検出に対する液晶表示装置から発生するノイズの悪影響を確実に防止し、常に正確にタッチ位置が検出される、タッチパネル付き液晶表示装置とその駆動方法を提供することである。
本発明の請求項1に記載されたタッチパネル付き液晶表示装置の発明は、一対の基板が間に液晶層を挟持させて接合され、前記一対の基板の各対向面に複数の画素電極とこれら画素電極に対向する共通電極とがそれぞれ配設されてなる液晶表示パネルと、前記画素電極に表示信号電圧を供給すると共に、前記共通電極に極性の周期的な反転を伴う共通信号電圧を供給する液晶表示パネル駆動手段と、前記液晶表示パネルの表示の観察側に設置され、対向配置された一対の基板と前記一対の基板の各対向面にそれぞれ配設された複数の透明なタッチ位置検出電極からなる静電容量式タッチパネルと、前記タッチ位置検出電極を駆動し、タッチ位置に対応する前記タッチ位置検出電極とタッチ導体との間に形成される静電容量に基づきタッチ位置を検出するタッチパネル駆動手段を設け、前記タッチパネル駆動手段は、充電用定電流回路により、各前記タッチ位置検出電極に一定電流を供給して前記タッチ位置検出電極が形成する静電容量を充電し、比較放電回路により、充電される前記静電容量からの出力電圧と基準電圧とを比較して所定の電位差になると比較信号を出力すると共に該比較信号に応じて前記静電容量の蓄積電荷を放電し、さらに、前記比較信号に基づき充電時間計測回路により計測された前記静電容量の充電時間からタッチ位置を決定するタッチパネル付き液晶表示装置であって、前記共通信号電圧の極性反転の周期に同期したパルスからなるマスク信号を生成するマスク信号生成回路と、前記マスク信号の立ち上がりに同期して前記静電容量への充電及び前記充電時間計測回路による充電時間の計測を共に停止し、前記マスク信号の立ち下りに同期して前記静電容量への充電及び前記充電時間計測回路による充電時間の計測を共に開始すると共に、前記充電時間計測回路からの計測データに基づきタッチ位置を特定する駆動制御回路とを、有することを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1のタッチパネル付き液晶表示装置において、前記タッチ位置検出電極とタッチ導体との間に形成される静電容量に対して並列に、非タッチ時の充電時間を所定の値に設定する静電容量としてのベースコンデンサが設けられていることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2のタッチパネル付き液晶表示装置において、前記タッチ位置検出手段の駆動制御回路が、前記充電用定電流回路に介設された第1の開閉スイッチと、前記タッチ位置検出電極への通電回路に介設された第2の開閉スイッチと、前記充電時間計測回路に設けられた第3の開閉スイッチとを具備し、前記マスク信号の立ち上がりに同期して前記第1の開閉スイッチ及び前記第2の開閉スイッチを開いて充電を中断すると共に前記第3の開閉スイッチを開いて充電時間の計測を中断し、前記マスク信号の立ち下りに同期して前記第1の開閉スイッチ及び前記第2の開閉スイッチを閉じて充電を再開すると共に前記第3の開閉スイッチを閉じて充電時間の計測を再開することを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載のタッチパネル付き液晶表示装置において、前記第2の開閉スイッチが、前記タッチ位置検出電極と前記ベースコンデンサとを前記比較放電回路から同時に開閉する位置に形成されている、ことを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のうちの何れかの請求項に記載のタッチパネル付き液晶表示装置において、前記マスク信号の立ち上がるタイミングが前記共通信号電圧の極性が反転するタイミングより前で、立ち下がるタイミングが前記共通信号電圧の極性が反転するタイミングより後であることを特徴とするものである。
本発明の請求項6に記載のタッチパネル付き液晶表示装置の駆動方法の発明は、一対の基板が間に液晶層を挟持させて接合され、前記一対の基板の各対向面に複数の画素電極とこれら画素電極に対向する共通電極とがそれぞれ配設されてなる液晶表示パネルと、前記画素電極に表示信号電圧を供給すると共に、前記共通電極に極性の周期的な反転を伴う共通信号電圧を供給する液晶表示パネル駆動手段と、前記液晶表示パネルの表示の観察側に設置され、対向配置された一対の基板と前記一対の基板の各対向面にそれぞれ配設された複数の透明なタッチ位置検出電極からなる静電容量式タッチパネルと、前記タッチ位置検出電極を駆動し、タッチ位置に対応する前記タッチ位置検出電極とタッチ導体との間に形成される静電容量に基づきタッチ位置を検出するタッチパネル駆動手段とで構成されるタッチパネル付き液晶表示装置の駆動方法であって、前記共通信号電圧の極性反転の周期に同期したパルスからなるマスク信号を生成し、各前記タッチ位置検出電極毎に一定電流を供給して各タッチ位置検出電極が形成する静電容量を充電し、この充電過程において、前記マスク信号の立ち上がりに同期して前記充電を中断すると共に立ち下がりに同期して前記充電を再開し、充電される前記静電容量からの出力電圧と基準電圧とを比較して比較信号を出力すると共に該比較信号に応じて前記静電容量の蓄積電荷を放電し、前記比較信号に基づき前記静電容量の充電時間を計測し、この計測過程において、前記マスク信号の立ち上がりに同期して前記計測を中断すると共に立ち下がりに同期して前記計測を再開し、各タッチ位置検出電極毎の充電時間からタッチ位置に関与するタッチ位置検出電極を選別してタッチ位置を特定し、タッチ位置情報を前記液晶表示パネルの表示駆動手段に出力する、ことを特徴とするものである。
本発明によれば、静電容量式タッチパネルの位置検出に対する液晶表示装置から発生するノイズの悪影響が確実に除去され、常に正確にタッチ位置が検出される。
本発明の一実施形態としてのタッチパネル付き液晶表示装置を示す模式的断面図である。 上記タッチパネル付き液晶表示装置におけるタッチパネルのタッチ位置検出電極の構成を示す説明図で、(a)は一方の基板側の電極の配置を、(b)は他方の基板側の電極の配置を、(c)は両基板を接合した状態での両電極の配置を、それぞれ示している。 上記タッチパネル付き液晶表示装置の駆動方法と駆動に係る構成を説明するブロック図である。 上記タッチパネルにおけるタッチ位置検出電極毎の静電容量の充放電特性曲線と充電時間計測パルス、マスク信号、及び液晶表示パネルの共通信号電圧との関係を示すタイミングチャートである。 静電容量式タッチパネルにおけるタッチ位置検出電極毎の静電容量の充放電特性曲線と充電時間計測パルスとの関係を示すグラフ図で、(a)はタッチされていない状態を、(b)はタッチされた状態を、それぞれ示している。 上記タッチパネルにおけるマスク信号と第1〜第4開閉スイッチの各開閉動作との関係を示すタイミングチャートである。
まず、本発明の一実施形態としてのタッチパネル付き液晶表示装置の全体構成について、図1に基づき説明する。
本実施形態における液晶表示パネル1は、アクティブマトリクス型液晶表示パネルであり、矩形をなす一対の第1、第2ガラス基板11、12が所定の間隙で対向させてシール材13により接合され、第1のガラス基板11の対向面には複数の画素電極14がマトリクス配置で配設され、第2のガラス基板12の対向面には、マトリックス配置された全ての画素電極14に対向する共通電極15が設置されている。そして、第1、第2ガラス基板11、12間には、例えばツイストネマチック型の液晶が封入されている。
上記液晶表示パネル1には、表示駆動制御回路2から、各画素電極14に印加するソース信号電圧と、各画素電極14に対するソース信号電圧の印加をオン・オフするTFTスイッチのゲート電極を行ごとに接続したゲートラインを走査するゲート信号電圧、及び共通電極15に印加する共通信号電圧が供給されている。ここで、共通信号電圧は、1ゲートライン走査毎に極性が反転されている。
液晶表示パネル1の表示の観察側となる第2ガラス基板12には、静電容量式タッチパネル3が透明樹脂からなる粘着層4を介して設置されている。本実施形態における静電容量式タッチパネル3は、投影型の静電容量式タッチパネルであって、矩形をなす一対の第1、第2ガラス基板31、32が所定の間隙で対向配置されて枠状スペーサ33により接合され、それら第1、第2ガラス基板31、32の各対向面には、それぞれ、ITO(indium tin oxide)等の透明な導電膜からなる第1、第2タッチ位置検出電極34、35が設置されている。
図2(a)、(b)に示すように、第1、第2タッチ位置検出電極34、35は、それぞれ、複数個の正方形をなす電極パッド341、351を45°傾けて直線状に連結した帯状電極に形成されており、第1のガラス基板31の対向面には、その長手方向(以下、X方向という)に沿って6本の第1タッチ位置検出電極34x1〜34x6が所定のピッチpで平行に配設され、第2ガラス基板32の対向面には、その短手方向(以下、Y方向という)に沿って10本の第2タッチ位置検出電極35y1〜35y10が同ピッチpで平行に配設されている。
そして、上述の第1、第2ガラス基板31、32を接合した状態では、図2(c)に示すように、第1、第2タッチ位置検出電極34-x1〜34-x6、35y1〜35y10が互いに直交すると共に、各電極パッド341、351が互いに重ならない投影配置となっている。
第1、第2タッチ位置検出電極34-x1〜34-x6、35-y1〜35-y10からは、それぞれ、リード配線が引き出され、各ガラス基板31、32の同じ側の基板縁端に並設されている第1、第2接続端子342、352に接続されている。そして、これら第1、第2接続端子342、352は、それぞれ、タッチパネル駆動手段5(図1参照)に接続されている。
図1に戻って、タッチパネル3のタッチ側(本タッチパネル付き液晶表示装置の観察側)には、透明なガラス板又はPET(ポリエチレンテレフタレート:polyethylene terephthalate)等のプラスチック板からなる前面カバー6が透明な樹脂粘着層7を介して固着されている。本タッチパネル付き液晶表示装置を操作する際は、液晶表示パネル1の表示を視認しながら必要な押圧位置を全面カバー6上からタッチすることにより、タッチ位置情報がタッチパネル駆動手段5から液晶表示パネル1の表示駆動制御回路2に送られる。
次に、本実施形態におけるタッチパネル駆動手段5の構成について、図3に基づき説明する。
タッチパネル駆動手段5は、大略、マスク信号生成回路51、セレクタ回路52、充電用定電流回路53、比較放電回路54、充電時間計測回路55及び駆動制御回路56とで構成されている。
マスク信号生成回路51は、液晶表示パネル1の表示駆動制御回路2から送られてくる共通信号電圧Vcomに応じてマスク信号電圧Vmskを生成し、駆動制御回路56に出力する。マスク信号電圧Vmskは、図4に示されるように、極性がライン反転される共通信号電圧Vcomの立ち上がりタイミングより所定時間(1 μsec)前に立ち上がり略同時間後に立ち下がるパルスが、共通信号電圧Vcomの極性反転タイミング毎に生じるパルス信号電圧である。
セレクタ回路52は、駆動制御回路56からの指示により、図2示すX軸方向に延びる6本の第1タッチ位置検出電極34-x1〜34-x6とY軸方向に延びる10本の第2タッチ位置検出電極35-y1〜35-y10の計16本のタッチ位置検出電極を順次選択し走査する回路である。
充電用定電流回路53は、電源VDDから供給される電流を定電流装置531を介して定電流化し、前記セレクタ回路52により選択されたタッチ位置検出電極に出力する。
比較放電回路54は、ローパスフィルタ(LPF)541と、比較器542、及び抵抗Rからなり、選択されたタッチ位置検出電極が形成する静電容量Cpとこれに並列接続された外付けのベースコンデンサCsumとが合成された静電容量の出力回路が、ローパスフィルタ(LPF)541を介した後、比較器542の一方の入力端子に接続される回路と、抵抗Rが介設された接地放電回路とに分岐されている。比較器542は、前記一方の端子に入力される電圧と基準電圧Vthとを比較し、その比較結果を2値のデジタル信号として出力する。接地放電回路における抵抗Rの接地側には、前記比較器542の出力信号に応じて開閉される第4開閉スイッチSW4が介設されている。なお、ローパスフィルタ541は、高周波数ノイズ除去のために介設されている。
充電時間計測回路55は、16bitカウンタ551とオシレイタ552とからなり、カウンタ551がオシレイタ552から供給されるクロックパルスを前記比較器542からの出力信号に応じて計測する。即ち、例えば前記一方の端子に入力される電圧と基準電圧Vthとを比較し、前記一方の端子に入力される電圧が前記基準電圧Vthより低い時に、比較器542からの出力信号が「0」となり、この期間はクロックパルスをカウントし、前記一方の端子に入力される電圧が前記基準電圧Vthに達した時に、前記出力信号は「1」に変わり、この時、カウントを停止する。カウンタ551は、カウント値を駆動制御回路56に出力する。そして、カウンタ551とオシレイタ552との間には、第3開閉スイッチSW3が介設されている。
駆動制御回路56は、前記セレクタ回路52に走査信号を出力し第1、第2タッチ位置検出電極34-x1〜34-x6、35-y1〜35-y10を順次走査させると共に、前記マスク信号生成回路51から出力されるマスク信号に応じて第1、第3、第4の各開閉スイッチSW1、SW3、SW4の開閉を制御し、その結果、カウンタ551から出力されてくる第1、第2タッチ位置検出電極34-x1〜34-x6、35-y1〜35-y10毎の充電時間カウント値からタッチ位置を判定し、そのタッチ位置情報を前記表示駆動制御回路2に出力する。
次に、本実施形態のタッチパネル駆動手段5によるタッチ位置検出動作について、図4乃至図6に基づき説明する。
まず、比較例として、液晶表示パネルからノイズ電波が発生されずマスク信号が出力されていないときの充電時間計測動作について説明する。第1、第2スイッチSW1、SW2が閉じられ(オンされ)、セレクタ回路52により選択された例えば第1タッチ位置検出電極34-x1とベースコンデンサCsumに電流が流され、第1タッチ位置検出電極34-x1が形成する静電容量Cp1とベースコンデンサCsumが共に充電され、図5に示すようにそれらが合成された静電容量の出力電圧Vcが時間と共に上昇する。この合成静電容量が充電されている間はオシレイタ552からカウンタ551にクロックパルスCLKが定常的に供給されている。やがて、充電が継続されることにより合成静電容量の出力電圧Vcが基準電圧Vthに達すると、図6に示すように、第4開閉スイッチSW2が閉じて(オンして)合成静電容量の放電が開始される。これと同時に、第1、第2、第3の各開閉スイッチSW1、SW2、SW3が開き、合成静電容量の充電とクロックパルスの供給が停止される。
ここで、前面カバー6上の第1タッチ位置検出電極34-x1との対向部がタッチされていなければ、第1タッチ位置検出電極34-x1が形成する静電容量Cp1は略ゼロであるから、図5(a)に示すように、充電時間t1は、ベースコンデンサCsumの充電時間だけである。
これに対して、第1タッチ位置検出電極34-x1との対向部が指でタッチされていると、第1タッチ位置検出電極34-x1と指との間に或る程度の静電容量Cp1が形成され、ベースコンデンサCsumと静電容量Cp1が合成された静電容量を充電することになるため、図5(b)に示すように、充電時間t1がタッチされていない場合(図5(a)参照)より長くなる。この充電時間t1は、クロックパルスCLKのカウント値としてカウンタ551から駆動制御回路56に出力される。
駆動制御回路56は、ベースコンデンサCsumとタッチ電極静電容量Cp1の合成静電容量が放電されその出力電圧が略ゼロになったら、セレクタ回路52を介して次順の第1タッチ位置検出電極34-x2への通電を開始する。この各第1、第2タッチ位置検出電極34-x1〜34-x6、35-y1〜35-y10毎に通電から充電時間の計測を終えて放電が終了するまでの時間が1走査(スキャン)時間であり、本実施形態では、タッチされていないときの充電時間t1が700μsで、放電時間t2との合計時間つまり1スキャン時間(t1+t2)が1250μsに設定されている。
上記の1スキャン動作が16本の第1、第2タッチ位置検出電極34-x1〜34-x6、35-y1〜35-y10に順次実施され、6本の第1タッチ位置検出電極(X軸電極)34-x1〜34-x6のうちの充電時間が他よりも長い電極と10本の第2タッチ位置検出電極(Y軸電極)35-y1〜35-y10のうちの充電時間が他よりも長い電極との交差位置をタッチ位置と特定する。この特定されたタッチ位置の情報が液晶表示パネル1の表示駆動制御回路2に出力される。
例えば、図2(c)において、3行目の第1タッチ位置検出電極34-x3と6列目の第2タッチ位置検出電極35-y6の充電時間が他よりも相対的に長い場合は、両電極34-x3、35-y6が交差する位置の4個の電極パッド(341-x3)a、(341-x3)b、(351-y6)a、(351-y6)bに対応する位置がタッチ位置となる。
本実施形態のタッチパネル付液晶表示装置では、前述したように、液晶表示パネル1の共通信号電圧Vcomの極性が1ライン走査毎に反転されており、この共通信号電圧Vcomの極性が反転されるタイミングでノイズ電波が発生する。このノイズ電波は、タッチパネル3に電圧を誘起し、前記合成静電容量(Csum+Cp)の充電時間とクロックパルスCLKのカウントに影響を及ぼし、充電時間のばらつきを生じさせ、これが延いては、タッチ位置検出の精度を低下させることになる。
そこで、本発明に係るタッチパネル付き液晶表示装置では、共通信号電圧Vcomの極性反転タイミングに対応させてマスク信号電圧Vmskを生成させ、このマスク信号電圧Vmskに同期させて合成静電容量(Csum+Cp)の充電と充電時間の計測を一時的に停止させ、前記ノイズ電波の影響を排除した。
即ち、図4に示すように、共通信号電圧Vcomの極性反転タイミングより所定時間前に立ち上がり前記極性反転タイミングの所定時間後に立ち下がる矩形パルス信号からなるマスク信号Vmskを生成させ、このマスク信号Vmskに同期させて、第1、第2タッチ位置検出電極34-x1〜34-x6、35-y1〜35-y10のそれぞれのスキャン中に、第1、第2、第3の各開閉スイッチSW1、SW2、SW3を開き(オフし)、合成静電容量(Csum+Cp)の充電と充電時間のカウントを中断させる。これにより、充電時間は図5に示すマスク信号による中断のない充電時間よりも中断分に相応する時間だけ長くなり、且つ、図4に示すように中断時のクロックが欠けるものの、充電時間中のクロック数はノイズ電波による影響が排除されてタッチ時とノンタッチ時で略一定となる。その結果、共通信号電圧Vcomの極性反転によるノイズの影響を受けることなく、常に正確にタッチ位置を検出することができる。
以上のように、本実施形態のタッチパネル付き液晶表示装置は、液晶表示パネル1を駆動する共通信号電圧Vcomの極性がライン反転され、タッチパネル3が投影型静電容量式タッチパネルであるが、共通信号電圧Vcomの極性反転タイミングに対応させて、スキャン中のタッチ位置検出電極に対する通電を遮断して合成静電容量(Csum+Cp)の充電を中断すると共に、カウンタ551へのクロックパルスの供給を中断することにより、共通信号電圧Vcomの極性反転タイミングに同期して発生するノイズによる充電時間とその計測値のばらつきが解消され、常に正確にタッチ位置を検出することができる。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では液晶表示パネル1の共通信号電圧Vcomの極性がライン反転されているが、これに限らず、共通信号電圧Vcomの極性がフレーム周期毎に反転するフレーム反転方式の液晶表示パネルである場合にも、本発明は有効に適用される。
1 液晶表示パネル
11 第1のガラス基板
12 第2のガラス基板
13 シール材
14 画素電極
15 共通電極
2 表示駆動制御回路
3 静電容量式タッチパネル
31 第1ガラス基板
32 第2ガラス基板
33 枠状スペーサ
34、
34-x1〜34-x6 第1タッチ位置検出電極
341 第1電極パッド
342 第1接続端子
35
35-y1〜35-y10 第2タッチ位置検出電極
351 第2電極パッド
352 第2接続端子
4、7 粘着層
5 タッチパネル駆動手段
51 マスク信号生成回路
52 セレクタ回路
53 充電用定電流回路
54 比較放電回路
55 充電時間計測回路
56 駆動制御回路
6 全面カバー

Claims (6)

  1. 一対の基板が間に液晶層を挟持させて接合され、前記一対の基板の各対向面に複数の画素電極とこれら画素電極に対向する共通電極とがそれぞれ配設されてなる液晶表示パネルと、前記画素電極に表示信号電圧を供給すると共に、前記共通電極に極性の周期的な反転を伴う共通信号電圧を供給する液晶表示パネル駆動手段と、前記液晶表示パネルの表示の観察側に設置され、対向配置された一対の基板と前記一対の基板の各対向面にそれぞれ配設された複数の透明なタッチ位置検出電極からなる静電容量式タッチパネルと、前記タッチ位置検出電極を駆動し、タッチ位置に対応する前記タッチ位置検出電極とタッチ導体との間に形成される静電容量に基づきタッチ位置を検出するタッチパネル駆動手段を設け、前記タッチパネル駆動手段は、充電用定電流回路により、各前記タッチ位置検出電極に一定電流を供給して前記タッチ位置検出電極が形成する静電容量を充電し、比較放電回路により、充電される前記静電容量からの出力電圧と基準電圧とを比較して所定の電位差になると比較信号を出力すると共に該比較信号に応じて前記静電容量の蓄積電荷を放電し、さらに、前記比較信号に基づき充電時間計測回路により計測された前記静電容量の充電時間からタッチ位置を決定するタッチパネル付き液晶表示装置であって、
    前記共通信号電圧の極性反転の周期に同期したパルスからなるマスク信号を生成するマスク信号生成回路と、
    前記マスク信号の立ち上がりに同期して前記静電容量への充電及び前記充電時間計測回路による充電時間の計測を共に停止し、前記マスク信号の立ち下りに同期して前記静電容量への充電及び前記充電時間計測回路による充電時間の計測を共に開始すると共に、前記充電時間計測回路からの計測データに基づきタッチ位置を特定する駆動制御回路とを、
    有することを特徴とするタッチパネル付き液晶表示装置。
  2. 前記タッチ位置検出電極とタッチ導体との間に形成される静電容量に対して並列に、非タッチ時の充電時間を所定の値に設定する静電容量としてのベースコンデンサが設けられていることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル付き液晶表示装置。
  3. 前記タッチ位置検出手段の駆動制御回路は、前記充電用定電流回路に介設された第1の開閉スイッチと、前記タッチ位置検出電極への通電回路に介設された第2の開閉スイッチと、前記充電時間計測回路に設けられた第3の開閉スイッチとを具備し、前記マスク信号の立ち上がりに同期して前記第1の開閉スイッチ及び前記第2の開閉スイッチを開いて充電を中断すると共に前記第3の開閉スイッチを開いて充電時間の計測を中断し、前記マスク信号の立ち下りに同期して前記第1の開閉スイッチ及び前記第2の開閉スイッチを閉じて充電を再開すると共に前記第3の開閉スイッチを閉じて充電時間の計測を再開することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のタッチパネル付き液晶表示装置。
  4. 前記第2の開閉スイッチは、前記タッチ位置検出電極と前記ベースコンデンサとを、前記比較放電回路から同時に開閉する位置に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のタッチパネル付き液晶表示装置。
  5. 前記マスク信号の立ち上がるタイミングが前記共通信号電圧の極性が反転するタイミングより前で、立ち下がるタイミングが前記共通信号電圧の極性が反転するタイミングより後であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちの何れかの請求項に記載のタッチパネル付き液晶表示装置。
  6. 一対の基板が間に液晶層を挟持させて接合され、前記一対の基板の各対向面に複数の画素電極とこれら画素電極に対向する共通電極とがそれぞれ配設されてなる液晶表示パネルと、前記画素電極に表示信号電圧を供給すると共に、前記共通電極に極性の周期的な反転を伴う共通信号電圧を供給する液晶表示パネル駆動手段と、前記液晶表示パネルの表示の観察側に設置され、対向配置された一対の基板と前記一対の基板の各対向面にそれぞれ配設された複数の透明なタッチ位置検出電極からなる静電容量式タッチパネルと、前記タッチ位置検出電極を駆動し、タッチ位置に対応する前記タッチ位置検出電極とタッチ導体との間に形成される静電容量に基づきタッチ位置を検出するタッチパネル駆動手段とで構成されるタッチパネル付き液晶表示装置の駆動方法であって、
    前記共通信号電圧の極性反転の周期に同期したパルスからなるマスク信号を生成し、
    各前記タッチ位置検出電極毎に一定電流を供給して各タッチ位置検出電極が形成する静電容量を充電し、この充電過程において、前記マスク信号の立ち上がりに同期して前記充電を中断すると共に立ち下がりに同期して前記充電を再開し、
    充電される前記静電容量からの出力電圧と基準電圧とを比較して比較信号を出力すると共に該比較信号に応じて前記静電容量の蓄積電荷を放電し、
    前記比較信号に基づき前記静電容量の充電時間を計測し、この計測過程において、前記マスク信号の立ち上がりに同期して前記計測を中断すると共に立ち下がりに同期して前記計測を再開し、
    各タッチ位置検出電極毎の充電時間からタッチ位置に関与するタッチ位置検出電極を選別してタッチ位置を特定し、タッチ位置情報を前記液晶表示パネルの表示駆動手段に出力することを特徴とするタッチパネル付き液晶表示装置の駆動方法。
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