JP2011098643A - 自動セール操作機構を有するヨット - Google Patents

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Abstract

【課題】操作に熟練を要さず初心者であっても操縦することができるとともに、安全性が高く、しかも小型で軽量に且つ安価に製作することが可能である自動セール操作機構を有するヨットを提供すること。
【解決手段】操縦者Sが上部に乗る船体1と、前記船体上部に立設されたマスト2と、前記船体に対して上斜め後方に向けて延び、その長さ方向の中途部において前記マストと連結され且つ下端部において前記船体と連結されるとともに、各連結部を支点として左右に可動であるヤード3と、前記ヤードに沿って前縁部が取り付けられたセール4と、前記セールを展張状態に支持するブーム5と、前記船体下部に設けられたラダーと、前記船体の後端部に取り付けられたテールフィン13と、前記セールの後方下端部と前記船体又は前記テールフィンとを接続する弾性体9とを備えていることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は自動セール操作機構を有するヨットに関し、より詳しくは、風力に応じてセールを自動的に最適な角度に調整することを可能とする自動セール操作機構を有するヨットに関する。
ヨットは、風の動きを読んで自然の力(風力)を利用して推進する、自然との一体感を感じることができるすばらしい水上の乗り物である。
しかし、ヨットを操縦するためには、進行方向に横向きで座り、一方の手でラダー(舵)を操作し、もう一方の手でセール(帆)を操作しなければならない。また、常に風の方向に対して最適な角度にセールの向きを調整しなければならない。そのため、操縦には熟練が必要であり、初心者や子供では操縦が非常に難しいという問題があった。
また、操作を誤ったり強風を受けたりすると転覆する虞があり危険であった。
更に、市販のヨットは小型のものでもかなり大きく、保管のために自動車1台分くらいの広いスペースを必要とする。また、重量も大きいために、運搬の際に1人で持ち上げて自動車のキャリーに積むことは困難である。しかも、一般の人が趣味のために購入するには費用が高い。
上記した操縦の困難さの問題点を解決するための技術として、下記特許文献1にはセールの自動制御装置を備えたヨットが開示されている。
特許文献1の開示技術によれば、セールを自動的に適正な位置に調整することが可能であるため、操縦者は操舵のみを行えば適正な操船を行うことができ、操縦を容易化することができる。
しかしながら、この開示技術は、セールの自動制御を実現するために、油圧ポンプ、油圧アクチュエータ、電動モータ、バッテリ、コントローラ等の多くの装置を必要とする。そのため、操縦が容易になる点では優れているとしても、ヨットの更なる大型化・重量化・高額化を招く点で好ましくない。
また、従来の一般的なヨットは、図7に示すように、船体(A)にマスト(B)が立設され、マスト(B)の後方にセール(C)が取り付けられており、マスト(B)の前方にはマストを立てるためのワイヤー(D)が張られている。また、風力の中心にはセンターボード(E)が取り付けられ、船尾にはラダー(G)が設けられている。
このような従来のヨットは、大型のものであればブーム(F)の後ろに充分なスペースを確保できるために安全に操縦できるが、小型のものであれば、操縦者は船体(A)上においてセール(C)のブーム(F)の位置で操縦せざるを得ないため、ブーム(F)に頭をぶつける事故が発生することがあり、大変危険であった。
特開平10−218084号公報
本発明は、上記したような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、操作に熟練を要さず初心者であっても操縦することができるとともに、安全性が高く、しかも小型で軽量に且つ安価に製作することが可能である自動セール操作機構を有するヨットを提供するものである。
請求項1に係る発明は、操縦者が上部に乗る船体と、前記船体上部に立設されたマストと、前記船体に対して上斜め後方に向けて延び、その長さ方向の中途部において前記マストと連結され且つ下端部において前記船体と連結されるとともに、各連結部を支点として左右に可動であるヤードと、前記ヤードに沿って前縁部が取り付けられたセールと、前記セールを展張状態に支持するブームと、前記船体下部に設けられたラダーと、前記船体の後端部に取り付けられたテールフィンと、前記セールの後方下端部と前記船体又は前記テールフィンとを接続する弾性体とを備えていることを特徴とする自動セール操作機構を有するヨットに関する。
請求項2に係る発明は、前記船体上部に操縦者が前方を向いて座ることができる座席が設けられ、前記座席の前方にはハンドルが設けられ、前記ラダーは、前記ハンドルと接続されて前記船体の前方に設けられ、前記ハンドルを曲げた方向にヨットが進むように舵がきれることを特徴とする請求項1記載の自動セール操作機構を有するヨットに関する。
請求項3に係る発明は、前記座席は、前記セールより前方位置に配置されていることを特徴とする請求項2記載の自動セール操作機構を有するヨットに関する。
請求項4に係る発明は、前記ブームが、前記ヤードと前記マストの連結部と、前記セールの後方下端部とを繋ぐように設けられていることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の自動セール操作機構を有するヨットに関する。
請求項5に係る発明は、前記セールの後端部は、前記船体の後端部よりも後方に出ていることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の自動セール操作機構を有するヨットに関する。
請求項6に係る発明は、前記船体の後端部にフィンが設けられていることを特徴とする請求項5記載の自動セール操作機構を有するヨットに関する。
請求項7に係る発明は、前記船体は、分離可能に連結された右部船体と左部船体とから構成されていることを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載の自動セール操作機構を有するヨットに関する。
請求項1に係る発明によれば、セールが船体に対して傾斜して取り付けられることになるため、セールが横風を受けたときに、その風力は傾斜したセールにより自動的に前進力とヨットを起こす力(復元力)に分割される。ここで、セールがブームにより展張状態に支持されているため、セール全体で一枚の板状になり風に対してばたつくことがなくなる。そして、ヤードがマスト及び船体との連結部を支点として左右に回動可能であって、セールの後方下端部と船体又はテールフィンとが弾性体により接続されているため、風力が弱い場合(弾性体の張力以内の場合)は弾性体が伸びずに受けた風力の殆どを逃がさないようにする一方、風力が強い場合(弾性体の張力を超える場合)は、弾性体が伸びてセールが回動する。これにより、弾性体の張力を超える分の風力は逃がされ、張力以内の風力はその略半分が起こす力に使われるため、最適なセール操作を自動的に行わせることができる。そのため、セールの操作が不要となり、操縦者はラダーの操作に専念できるため、初心者であっても簡単に操縦することができるヨットとなる。
また、風力の略半分はヨットを起こす力に使われるためにヨットが倒れにくく、さらに風力が強い場合には弾性体が伸びてセールが回動することで自動的に風を逃がすことができるため、強風が吹いてもヨットが倒れにくくなり、安全性が高くなる。
また、弾性体の張力を調整することにより、操縦が簡単な初心者用のヨットとすることもできるし、操縦が困難な上級者用のヨットとすることもでき、様々なレベルの操縦者が使用できるヨットとなる。
また、ヤードとマストとの連結部が一点となるため、マストの長さを短くすることができ、ヨットを小型化することが可能となる。
また、船体の後端部にテールフィンが設けられていることから、センターボードが不要となり、センターボードの出し入れの手間がかからない。
請求項2に係る発明によれば、操縦者は座席に前を向いて座った状態でハンドルを操作することができるとともに、ハンドルを曲げた方向に舵(ラダー)をきることができるため、操縦者は自転車のハンドル操作と同様の操作でヨットの方向転換をすることができ、初心者であっても操縦が簡単である。また、ラダーがハンドルと接続されて船体の前方に設けられており、ラダーに加わる水の力をハンドルを握った手にダイレクトに感じることができるため、ラダーの操作が簡単である。
請求項3に係る発明によれば、座席がセールより前方位置に配置されていることから、セールが動く時に操縦者がブームに頭をぶつけることがなく安全である。
請求項4に係る発明によれば、ブームが、ヤードとマストの連結部と、セールの後方下端部とを繋ぐように設けられていることから、ブームを軸としてセールを回動させることが可能となり、風を受けたときのセールの回動動作を安定化させることができる。
請求項5に係る発明によれば、セールの後端部が船体の後端部よりも後方に出ていることから、セールの後端部が船体の後端部より前方にある従来のヨットに比べて船体の長さが短くなり、ヨットを小型化・軽量化することが可能となる。
請求項6に係る発明によれば、ヤードが円弧状に形成されていることから、直線状である場合に比べてセールの面積を増やして風を受けることが可能となる。また、形状的に強度が高くなることから、その分軽量化することができる。更に、セールの上縁部が円弧状となることから、セールが風を受けて傾いた時に重量が風下側にだけでなく風上側にも分散し、ヨットが安定化する。
請求項7に係る発明によれば、船体が分離可能に連結された右部船体と左部船体とから構成されていることにより、船体を分離することで小さいスペースであっても保管することが可能となる。また、分離後の船体の重さが軽くなるため、運搬が容易となり、自家用車でも容易に運搬することが可能となる。更に、マストやテールフィンを右部船体と左部船体の間に挟んで固定することができるため、構造を簡素化することができ、製造コストを抑えることが可能となる。
本発明に係るヨットの側面図である。 本発明に係るヨットの斜視図である。 本発明に係るヨットを操縦している様子を示す図である。 本発明に係るヨットの船体を分離した状態の斜視図である。 本発明に係るヨットの船体の連結方法を示す断面図である。 本発明に係るヨットの作用を説明する図である。 従来のヨットの一例を示す側面図である。
以下、本発明に係る自動セール操作機構を有するヨット(以下、単にヨットと称する)の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明に係るヨットの斜視図、図2は本発明に係るヨットの側面図、図3は本発明に係るヨットを操縦している様子を示す図である。
本発明に係るヨットは、操縦者(S)が上部に乗る船体(1)と、船体(1)の上部に立設されたマスト(2)と、マスト(2)に対して連結されたヤード(3)と、ヤード(3)に沿って前縁部が取り付けられたセール(4)と、セール(4)を展張状態に支持するブーム(5)と、船体(1)の下部に設けられたラダー(6)とを備えている。
船体(1)の上部には、操縦者(S)が前方を向いて座ることができる座席(7)が設けられている。座席(7)は1人掛けでもよいし、複数人(2人程度)が並んで座れる幅のものとしてもよい。
座席(7)の前方には、操縦者(S)が座席(7)に座った状態で握ることができるハンドル(8)が設けられている。ハンドル(8)の形状は特に限定されないが、図示例では正面視T字状に形成されている。また、ハンドル(8)の船体(1)に対する角度は、自由に変更可能とすることができる。
ラダー(6)は、ハンドル(8)と接続されて船体(1)の前方に設けられており、ハンドル(8)を曲げた方向にヨットが進むように舵がきれるようになっている。
上記構成により、図3に示すように、操縦者(S)は座席(7)に前を向いて座った状態でハンドル(8)を操作することができ、ハンドル(8)を曲げた方向に舵(ラダー)をきることが可能となる。そのため、操縦者は自転車のハンドル操作と同様の操作でヨットの方向転換をすることができ、初心者であっても操縦を簡単に行うことができる。
また、ラダー(6)がハンドル(8)と接続されて船体(1)の前方に設けられていることから、ラダー(6)に加わる水の力をハンドル(8)を握った手にダイレクトに感じることができ、ラダーを簡単に操作することができる。
座席(7)は、セール(4)よりも前方位置に配置されている。
これにより、セール(4)が動く時に操縦者がブーム(5)に頭をぶつけることがなく安全である。
但し、本発明においては、座席(7)をセール(4)の側方位置、より詳しくはヤード(3)の側方位置に設けてもよい。
座席(7)をセール(4)の側方位置に設けた場合、操縦者が操縦しながらセール(4)の動きを容易に確認することができるというメリットがある。
マスト(2)は船体(1)の前端部から上斜め後方に向けてアーチ状に延びており、その後端部付近の側面には船体(1)上部の右方及び左方に下端部が固定された左右一対のステイ(10)の上端部が固定されている。
これにより、従来のヨットのようにマストが邪魔になることがなく、船体(1)上においてマスト(2)とステイ(10)に囲まれる広い空間を確保することができ、この空間部分に操縦者(S)が座れる座席(7)を設けることが可能となる(図3参照)。
ヤード(3)は、船体(1)に対して上斜め後方に向けて延びており、その長さ方向の中途部の一点においてマスト(2)の後端部と連結され且つ下端部において船体(1)と連結されている。(以下、ヤード(3)とマスト(2)との連結部を第一連結部(11)、ヤード(3)と船体(1)との連結部を第二連結部(12)と称する。)
第一連結部(11)と第二連結部(12)は左右方向に回動可能な構造を有しており、ヤード(3)は各連結部(11)(12)を支点としてマスト(2)に対して左右方向に回動することができる。
第一連結部(11)と第二連結部(12)の構造は、ヤード(3)(及びセール(4))が左右方向に回動可能となる公知の構造を採用すればよく特に限定されないが、図示例においては以下の構造が示されている。
第一連結部(11)は、マスト(2)とヤード(3)を紐状体(14)により連結した構造を有している。第二連結部(12)は、マスト(2)の下端部を、船体(1)上に設けられたマスト(2)の直径よりも一回り大きい非貫通孔(15)に挿入した構造を有している。
ヤード(3)が船体(1)に対して上斜め後方に延びる角度は、例えば45°に設定することができるが、この角度に限定されるものではない。
角度を垂直(90°)に近づけると、安定は悪くなるが風力を前進力に変える割合が多くなって速度が増す。反対に角度を水平(0°)に近づけると安定性は増すが、風力の多くがセールを立てることに使われるため速度が落ちる。
角度を45°とすると安定性と速度のバランスが良くなるが、速度を重視する場合には角度を垂直(90°)に近づければよく、安定性を重視する場合には角度を水平(0°)に近づければよい。
本発明においては、上記角度の変更を可能とするために、第二連結部(12)の位置を船体(1)の前後方向に移動可能な構成を採用することができる。
このような構成としては、例えば、非貫通孔(15)を船体(1)の前後方向に延びる溝状に形成し、マスト(2)の下端部を当該溝に沿ってスライド可能とする構成が挙げられるが、これに限定されない。
第二連結部(12)の位置を船体(1)の前後方向に移動可能な構成とすれば、ヤード(3)の船体(1)に対する角度を変更することが可能となる。すなわち、ヤード(3)の角度は、第二連結部(12)を前方向に移動させれば水平に近づき、後方向に移動させれば垂直に近づくこととなる。
ヤード(3)は円弧状に形成されており、直線状である場合に比べてセール(4)の面積を増やして風を受けることが可能となっている。
セール(4)は、その前縁部がヤード(3)に沿って固定された扇形状の布からなり、その後方下端部(扇形の中心角の先端部分)は、弾性体(9)により船体(1)又は後述するテールフィン(13)と接続される。
弾性体(9)はゴムやばね等の伸縮性を有する紐状体からなり、セール(4)に対して張力を付与している。弾性体(9)が縮んでいる状態(自然長の状態)では、セール(4)は船体(1)のほぼ前後方向に向いた状態(傾いていない状態)となる(図2,3参照)。
ブーム(5)は、第一連結部(11)と第二連結部(12)を繋ぐように直線状に設けられており、セール(4)の側面に沿うように延びている。尚、ブーム(5)は、セール(4)の片面側のみに取り付けてもよいが、ウインドサーフィンのセールのようにアーチ型にセール(4)の両面側に取り付けることが好ましい。
セール(4)は、その前縁部がヤード(3)に沿って固定されるとともに、ブーム(5)により展張状態に支持されることにより、セール全体で一枚の板状となって、風に対してばたつくことがなくなる。
セール(4)の後端部は、船体(1)の後端部よりも後方に出ている。
従来のヨットでは、図7に示したように、船体の後端部がセールの後端部よりも後方に出ているために船体の長さが長くなる。一方、本発明に係るヨットでは、船体(1)の後端部がセール(4)の後端部よりも前方に位置することとなるため、船体の長さが従来のヨットに比べて短くなり、ヨットを小型化・軽量化することが可能となる。
但し、本発明に係るヨットには、セール(4)の後端部が船体(1)の後端部よりも後方に出ていないもの、即ちセール(4)の後端部が船体(1)の後端部よりも前方に位置しているものも含まれる。
この場合、セール(4)よりも後方の船体(1)上にスペースを確保することが可能となるため、このスペースに座席(7)を設けることができる。
船体(1)の後端部にはテールフィン(13)が設けられている。
従来のヨットでは、図7に示したように風力の中心が船体の中心付近にくるので船体の中心付近にセンターボードを設けるが、本発明に係るヨットでは風力の中心が船体(1)の後方にくるので、船体(1)の後端部にテールフィン(13)を設け、センターボードを省略することができる。
船体(1)は、図4に示すように、右部船体(1a)と左部船体(1b)とから構成されており、これら左右2つの船体(1a)(1b)がボルト(16)とナット(17)により連結されている(図5参照)。
右部船体(1a)と左部船体(1b)は、ボルト(16)とナット(17)の結合を解除することにより分離することができる。そのため、設置に要するスペースが小さくて済み、自家用車でも容易に運搬することが可能となる。
また、右部船体(1a)と左部船体(1b)に分離されることで、夫々がコンパクトになるため、各船体を樹脂やゴムから形成することができ、安価に製造することが可能となる。
更に、マスト(2)やテールフィン(13)を右部船体(1a)と左部船体(1b)の間に挟んで固定する構造とすると、構造を簡素化することができ、製作も容易となるため、製造コストを削減することが可能となる。
図4,5において、(18)はマスト(2)の下端部を固定するための基板、(19)はボルト挿通用の穴を示している。ボルト挿通用穴(19)にボルトを挿通してナットを締めることにより、右部船体(1a)と左部船体(1b)の間に基板(18)及びテールフィン(13)を船体(1)に対して簡単に固定することができる。
以下、本発明に係るヨットの作用について説明する。
本発明に係るヨットは、ヤード(3)が船体(1)に対して上斜め後方に向けて延びており、セール(4)の前縁部がヤード(3)に沿って固定されている。そのため、セール(4)が船体(1)に対して傾斜して取り付けられることになる。
これにより、セール(4)が横風を受けたときに、その風力は傾斜したセールにより自動的に前進力とヨットを起こす力(復元力)に分割される。
セール(4)は、横風を受けると、第一連結部(11)及び第二連結部(12)を支点として風の進行方向に向けて回動するが、その回動角度は弾性体(9)の張力と風力との関係によって定まる。
具体的には、風力が弱い場合(弾性体の張力以内の場合)には弾性体(9)は伸びず、セール(4)は回動しないため、この状態(図2参照)では風力の殆どがセール(4)に受けられる。
一方、風力が強い場合(弾性体の張力を超える場合)は、弾性体(9)が伸びてセール(4)が風の進行方向に向けて回動する(図6参照)。図6において、風の方向を白矢印で示し、弾性体(9)が延びる方向を黒矢印で示している。これにより、弾性体(9)の張力を超える分の風力は逃がされ、張力以内の風力はその略半分が起こす力に使われる。
このように、風力に応じて最適なセール操作が自動的に行われることとなるため、操縦者(S)はセール(4)の操作が不要となり、ラダー(6)の操作に専念することができる。これにより、初心者であっても簡単に操縦することができるヨットとなる。
また、上述したように、風力の略半分はヨットを起こす力に使われるためにヨットが倒れにくく、さらに風力が強い場合には弾性体(9)が伸びてセール(4)が回動することで自動的に風を逃がすことができるため、強風が吹いてもヨットが倒れにくくなり、安全性が高くなる。
また、弾性体(9)の張力は、弱くすると風力に対する自動調整機能が弱くなるために上級者用のヨットとなり、強くすると風力に対する自動調整機能が強くなるために初心者用のヨットとなる。つまり、弾性体(9)の張力を調整することにより、様々なレベルの操縦者が使用できる汎用性の高いヨットとなる。
本発明に係るヨットは自動セール操作機構を有し、操縦が非常に容易であるため、特に初心者や子供が乗るために適したヨットとして好適に利用される。
1 船体
1a 右部船体
1b 左部船体
2 マスト
3 ヤード
4 セール
5 ブーム
6 ラダー
7 座席
8 ハンドル
9 弾性体
11 第一連結部
12 第二連結部
13 テールフィン
S 操縦者

Claims (7)

  1. 操縦者が上部に乗る船体と、
    前記船体上部に立設されたマストと、
    前記船体に対して上斜め後方に向けて延び、その長さ方向の中途部において前記マストと連結され且つ下端部において前記船体と連結されるとともに、各連結部を支点として左右に回動可能であるヤードと、
    前記ヤードに沿って前縁部が取り付けられたセールと、
    前記セールを展張状態に支持するブームと、
    前記船体下部に設けられたラダーと、
    前記船体の後端部に取り付けられたテールフィンと、
    前記セールの後方下端部と前記船体又は前記テールフィンとを接続する弾性体とを備えている
    ことを特徴とする自動セール操作機構を有するヨット。
  2. 前記船体上部に操縦者が前方を向いて座ることができる座席が設けられ、
    前記座席の前方にはハンドルが設けられ、
    前記ラダーは、前記ハンドルと接続されて前記船体の前方に設けられ、前記ハンドルを曲げた方向にヨットが進むように舵がきれる
    ことを特徴とする請求項1記載の自動セール操作機構を有するヨット。
  3. 前記座席は、前記セールより前方位置に配置されていることを特徴とする請求項2記載の自動セール操作機構を有するヨット。
  4. 前記ブームが、前記ヤードと前記マストの連結部と、前記セールの後方下端部とを繋ぐように設けられていることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の自動セール操作機構を有するヨット。
  5. 前記セールの後端部は、前記船体の後端部よりも後方に出ていることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の自動セール操作機構を有するヨット。
  6. 前記ヤードが円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の自動セール操作機構を有するヨット。
  7. 前記船体は、分離可能に連結された右部船体と左部船体とから構成されていることを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載の自動セール操作機構を有するヨット。
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