なお、本明細書は、次のような「可変表示装置の組み付け方法」に係る発明も開示している。
(1) 請求項1または請求項2に記載の可変表示装置の組み付け方法において、
前記遊技盤の遊技領域の所定箇所に複数本の釘を植設する前工程を備え、
前記第1工程は、前記前工程後の遊技盤の前記取付開口に前記前面側部材の裏面側を挿入して当該前面側部材を前記遊技盤に取り付け、
前記第2工程は、前記第1工程の後に行う
ことを特徴とする可変表示装置の組み付け方法。
前記(1)に記載の発明によれば、前工程では、遊技盤の遊技領域の所定箇所に複数本の釘を植設する。第1工程では、前工程後の遊技盤、つまり、釘が植設された後の遊技盤の取付開口に前面側部材の裏面側を挿入し、前面側部材を遊技盤に取り付ける。第2工程は、第1工程の後に行われる。つまり、前面側部材が前面側に取り付けられた遊技盤の裏面側に、取付部材が取り付けられる。したがって、遊技盤の前面側についての釘植設や前面側部材の取り付けが終わってから、つまり、遊技盤の前面側の作業を終了させてから、遊技盤の裏面側の作業(例えば、取付部材の取り付け作業)を行うので、製造ラインにおいて、再び遊技盤の前面側の作業に戻るというような作業の煩雑さがなく、作業効率に優れている。
(2) 請求項1または請求項2に記載の可変表示装置の組み付け方法、または、前記(1)に記載の可変表示装置の組み付け方法において、
前記電気部品は基板であり、
前記配線は、その一端が前記基板に接続されるものである
ことを特徴とする可変表示装置の組み付け方法。
前記(2)に記載の発明によれば、取付部材に基板およびこの基板に接続される配線を設けるようにし、遊技盤の取付開口に挿入される前面側部材は取付部材とは別個独立としている。つまり、前面側部材は取付部材との配線が不必要な構成(前面側部材は取付部材との配線接続が不必要となっている)ので、前面部材を遊技盤に取り付ける際に、可変表示装置の裏面側の配線を噛み込むことがなく、可変表示装置を遊技盤に好適に取り付けることができる。
(3) 前記(2)に記載の可変表示装置の組み付け方法において、
前記前面側部材は、前記遊技盤の盤面から突出して遊技球の挙動を規制する突出部を備え、
さらに、前記前面側部材は、正面視した状態で、その内側に、遊技球の転動する転動面を備えている
ことを特徴とする可変表示装置の組み付け方法。
前記(3)に記載の発明によれば、前面側部材の突出部は、遊技盤の盤面から突出したものであり、遊技球の挙動を規制する。さらに、前面側部材の転動面は、当該前面側部材を正面視した状態でその内側に設けられており、遊技球が転動する。したがって、突出部および転動面付きの前面側部材を遊技盤の取付開口に取り付ける際に、可変表示装置の裏面側の配線を噛み込むことがなく、可変表示装置を遊技盤に好適に取り付けることができる。
(4) 前記(2)または(3)に記載の可変表示装置の組み付け方法において、
前記取付部材は、前記基板を当該取付部材に対して着脱操作する着脱操作部を、前記前面側部材が前記遊技盤から取り外された状態において、前記取付部材の前面側で前記変動表示手段の表示画面の周囲で露出した箇所に、備えている
ことを特徴とする可変表示装置の組み付け方法。
前記(4)に記載の発明によれば、取付部材は、基板を当該取付部材に対して着脱操作する着脱操作部を、前面側部材が遊技盤から取り外された状態において、取付部材の前面側で変動表示手段の表示画面の周囲で露出した箇所に、備えているので、着脱操作部に対して操作することで基板を付けたり外したりすることができ、着脱操作部が露出した箇所に設けられているので、その着脱操作がやり易い。
(5) 前記(4)に記載の可変表示装置の組み付け方法において、
前記着脱操作部を解除した状態で、前記基板を前記取付部材に維持するよう仮留めする仮留め部を備えている
ことを特徴とする可変表示装置の組み付け方法。
前記(5)に記載の発明によれば、仮留め部は、着脱操作部を解除した状態で、基板を取付部材に維持するよう仮留めする。つまり、着脱操作部を解除した状態となると、基板が直ちにフリーになるのではなく、取付部材に仮留めされた状態が維持される。したがって、着脱操作部を解除した途端に基板を落下させてしまうことを防止でき、基板を安全かつ容易に着脱することができる。
(6) 前記(5)に記載の可変表示装置の組み付け方法において、
前記仮留め部は、前記前面側部材が前記遊技盤から取り外された状態において、前記取付部材の前面側で前記変動表示手段の表示画面の周囲で露出した箇所に設けられた、前記基板に設けられた嵌合孔に挿入される突出棒であり、
前記着脱操作部は、前記突出棒の先端面に形成されたネジ穴と、このネジ穴に螺入されるネジとで構成されている
ことを特徴とする可変表示装置の組み付け方法。
前記(6)に記載の発明によれば、仮留め部としての突出棒は、前面側部材が遊技盤から取り外された状態において、取付部材の前面側で変動表示手段の表示画面の周囲で露出した箇所に設けられており、基板に設けられた嵌合孔に挿入される。つまり、基板の嵌合孔に突出棒が挿入された状態であれば、基板が取付部材から落下させることなく仮留め状態とすることができる。突出棒の先端面に形成されたネジ穴にネジを螺入することで基板を取付部材に取り付けた状態とすることができ、このネジを緩めて取り外すと基板を取付部材から取り外すことができる。つまり、基板を安全かつ容易に着脱することができる。
(7) 前記(2)から(6)のいずれか一つに記載の可変表示装置の組み付け方法において、
前記基板は、発光部が実装された発光部実装基板であり、
前記前面側部材は、前記発光部実装基板の前記発光部により照らされる装飾部を備えている
ことを特徴とする可変表示装置の組み付け方法。
前記(7)に記載の発明によれば、取付部材に発光部実装基板およびこの発光部実装基板に接続される配線を設けるようにし、遊技盤の取付開口に挿入される前面側部材は取付部材とは別個独立としている。つまり、前面側部材は取付部材との配線が不必要な構成(前面側部材は取付部材との配線接続が不必要となっている)ので、前面部材を遊技盤に取り付ける際に、可変表示装置の裏面側の配線を噛み込むことがなく、可変表示装置を遊技盤に好適に取り付けることができる。また、前面側部材を取付部材とは別個独立とした構成であっても、取付部材に設けた発光部実装基板の発光部により前面側部材の装飾部を照らすことができる。
(8) 請求項1に記載の可変表示装置の組み付け方法、または、前記(1)から(7)のいずれか一つに記載の可変表示装置の組み付け方法において、
前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする可変表示装置の組み付け方法。
前記(8)に記載の可変表示装置の組み付け方法によれば、パチンコ機に用いられる可変表示装置の組み付け不良を低減するとともに、可変表示装置の組み付け作業効率を向上させることができる、可変表示装置の組み付け方法を提供できる。なお、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて遊技用媒体としての球を所定の遊技領域に発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(または作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報(図柄等)が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞手段(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の各種の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
実施例1のパチンコ機を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図であり、図2は、パチンコ機10の遊技盤30の正面図であり、図3は、パチンコ機10の裏面図である。図4は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。図5は、第3図柄表示装置42の表示内容を示す説明図である。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成し遊技場(ホール)の遊技島に固定される外枠11と、この外枠11の一側部(例えば正面視での左側部)を開閉軸として外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12と、この内枠12の一側部(例えば正面視での左側部)を開閉軸として内枠12に対して開閉自在に取り付けられる前面枠セット14とを備えている。
外枠11は、木製の板材により全体として正面視で矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。本実施の形態では、例えば、外枠11の上下方向の外寸は809mm(内寸771mm)、左右方向の外寸は518mm(内寸480mm)となっている。なお、外枠11は樹脂やアルミニウム等の軽金属などにより構成されていてもよい。
図1に示すように、内枠12は、大別すると、その最下部に取り付けられた下皿ユニット13と、この下皿ユニット13よりも上側の範囲で内枠12の左側の上下方向の開閉軸を軸心にして開閉自在に取り付けられた前面枠セット14と、外形が矩形状の樹脂ベース(図示省略)に着脱自在に取り付けられる遊技盤30(図2参照)とを備えている。
図1に示すように、下皿ユニット13は、内枠12に対してネジ等の締結具により固定されている。この下皿ユニット13の前面側には、下皿15と球抜きレバー17と遊技球発射ハンドル18と音出力口24が設けられている。球受皿としての下皿15は、下皿ユニット13のほぼ中央部に設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。球抜きレバー17は、下皿15内の遊技球を抜くためのものであり、この球抜きレバー17を図1で左側に移動させることにより、下皿15の底面の所定箇所が開口され、下皿15内に貯留された遊技球を下皿15の底面の開口部分を通して下方向外部に抜くことができる。遊技球発射ハンドル18は、下皿15よりも右方で手前側に突出して配設されている。遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に応じて、遊技球発射装置38によって遊技球が後述する遊技盤30の方へ打ち込まれるようになっている。遊技球発射装置38は、例えば、遊技球発射ハンドル18と発射装置229(図4参照)などで構成されている。音出力口24は、下皿ユニット13内あるいは背面に設けられたスピーカからの音を出力するための出力口である。
また、前面枠セット14は、図1に示すように、内枠12に対して開閉可能に取り付けられており、内枠12と同様、パチンコ機10の正面からみて左側に上下に延びる開閉軸を軸心にして前方側に開放できるようになっている。
図1に示すように、前面枠セット14の下部(上述の下皿15の上方位置)には、遊技球の受皿としての上皿19が一体的に設けられている。ここで、上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置38の方へ導出するための球受皿である。また、前面枠セット14には、遊技盤30の遊技領域30a(図2参照)のほとんどを外部から視認することができるよう略楕円形状の窓部101が形成されている。詳しくは、窓部101は、その左右側の略中央部が、上下側に比べて比較的緩やかに湾曲した形状となっている略楕円形状で中央が空洞とした枠体であり、その枠体の空洞部分に略楕円形状のガラス板137が取り付けられたものである。このガラス板137は二重ガラス構造としている。なお、窓部101の前記略中央部が直線状になるようにし、ガラス板137もその形状に合わせるようにしてもよい。また、ガラス板137は、ガラスに限定されず、所定の強度がある透明板であればその材質などは問わない。
また、前面枠セット14は、図1に示すように、上皿19の左下側の箇所に、遊技者による操作指示(例えば、押下指示)を受ける枠ボタン20(演出ボタン)を備えている。図4に示すように、枠ボタン20はサブ制御装置262に接続されている。例えば、所定の操作有効条件成立時には、当該枠ボタン20の操作が有効となり、枠ボタン20を押下するなどにより、第3図柄表示装置42の画面表示が変化したり、出力音を変更したり、ランプ表示を変更したりするなど、遊技者が遊技に積極的に参加できるようになっている。
加えて、前面枠セット14は、その前面側で窓部101の周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が左右対称に設けられ、該環状電飾部102の中央であってパチンコ機10の最上部には、同じくLED等の発光手段を内蔵した中央電飾部103が設けられている。本パチンコ機10では、中央電飾部103が大当たりランプとして機能し、大当たり時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり中であることを報知する。その他、中央電飾部103の左右側方には、賞球払出し中に点灯する賞球ランプ105と所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ106とが設けられている。また、環状電飾部102の下端部に隣接するようにして、内枠12表面や遊技盤30表面等の一部を視認できるよう透明樹脂からなる小窓107が設けられている。この小窓107の所定箇所を平面状としているので、遊技盤30の右下隅部に貼り付けられた証紙などを、小窓107の当該平面状箇所から機械で好適に読み取ることができる。
また、窓部101の下方には貸球操作部120が配設されており、貸球操作部120には球貸しボタン121と、返却ボタン122と、度数表示部123とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置された図示しないカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部120が操作されると、その操作に応じて遊技球の貸出が行われる。球貸しボタン121は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿19に供給される。返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部123はカード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部120が不要となる。故に、貸球操作部120の設置部分に、飾りシール等が付されるようになっている。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との貸球操作部の共通化が図れる。
遊技盤30は、図2に示すように、四角形状の合板よりなり、その周縁部が内枠12の樹脂ベース(図示省略)の裏側に当接した状態で取着されており、この遊技盤30の前面側の略中央部分たる遊技領域30aが樹脂ベースの略円形状の図1に示した窓部101(ガラス板137)を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
次に、図2を用いて遊技盤30の構成を説明する。遊技盤30は、一般入賞口31、可変入賞装置32、第1の始動口33a,33b(例えば作動チャッカ)、第2の始動口34(例えばスルーゲート)、可変表示装置ユニット35等を備えている。これらの一般入賞口31、可変入賞装置32、第1の始動口33a,33b(例えば作動チャッカ)、第2の始動口34(例えばスルーゲート)、可変表示装置ユニット35等は、遊技盤30における、ルータ加工によって形成された各貫通穴にそれぞれに配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取り付けられている。前述の一般入賞口31、可変入賞装置32および第1の始動口33a,33bに遊技球が入球し、当該入球が後述する検出スイッチ(入賞口スイッチ、カウントスイッチ、作動口スイッチ)で検出され、この検出スイッチの出力に基づいて、上皿19(または下皿15)へ所定数の賞品球が払い出される。なお、前述したように、上部側の第1の始動口33aには作動口スイッチ(通過検出スイッチ)が設けられ、この第1の始動口33aへの入球をその作動口スイッチにより検出されるようになっている。また、下部側の第1の始動口33bにも作動口スイッチ(通過検出スイッチ)が設けられ、この第1の始動口33bへの入球をその作動口スイッチにより検出されるようになっている。すなわち、上部側の第1の始動口33aへの遊技球の入球または下部側の第1の始動口33bへの遊技球の入球のどちらの場合にも、それが始動入賞であることに変わりは無い。なお、上部側の第1の始動口33aと下部側の第1の始動口33bとは、図6等を用いて後述するように、単一の始動入賞装置33で構成されている。
その他に、図2に示すように、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞装置等に入球しなかった遊技球はこのアウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車37等の各種部材(役物)が配設されている。
可変表示装置ユニット35は、第1の始動口33a,33bへの入賞をトリガとして、識別情報としての第1図柄(例えば特別図柄)を変動表示する第1図柄表示装置40と、第2の始動口34の通過をトリガとして、第2図柄(例えば普通図柄)を変動表示する第2図柄表示装置41と、第1の始動口33a,33bへの入賞をトリガとして、第3図柄(例えば装飾図柄)を変動表示する第3図柄表示装置42とを備えている。
第1図柄表示装置40は、例えば、複数個(本実施例では2個)の2色発光タイプのLED(発光ダイオード)40a,40bと、このLED40a,40bでの変動表示の保留数を示す保留ランプ40cとを備えている。このLED40a,40bは、例えば、赤色と青色に発光可能なものである。第1図柄表示装置40は、各LED40a,40bの発光色を交互に変更させることで、第1図柄(本実施例では各LED40a,40bの発光色態様)の変動表示状態を発生させ、例えば、両方のLED40a,40bが赤色発光状態で停止すると確変大当り(特定当り)を示し、両方のLED40a,40bが青色発光状態で停止すると通常大当り(非特定当り)を示し、両方のLED40a,40bが互いに異なる色の発光状態で停止すると外れを示す。
なお、この第1図柄表示装置40として、少なくとも3色以上の発光が可能なタイプの単一のLEDを採用してもよく、各色の発光を交互などに行うようにすることで、第1図柄の変動表示状態を発生させ、LEDが第1の色の発光状態で停止すると確変大当り(特定当り)を示し、LEDが第2の色の発光状態で停止すると通常大当り(非特定当り)を示し、LEDが第3の色の発光状態で停止すると外れを示すようにしてもよい。なお、上述した第1図柄表示装置40が本発明における識別情報変動表示手段に相当する。
第2図柄表示装置41は、第2図柄用としての例えば「○」が描かれた表示部41aと、第2図柄用としての例えば「×」が描かれた表示部41bと、保留ランプ41cとを有し、遊技球が第2の始動口34を通過する毎に例えば表示部41a,41bによる表示図柄(普通図柄)が変動し、その変動表示が所定図柄で停止した場合に下部側の第1の始動口33bが所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。遊技球が第2の始動口34を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ41cにて点灯表示されるようになっている。なお、表示部41a,41bは、その内部にLED(発光ダイオード)を有しており、このLEDの発光(あるいはランプの点灯)を切り換えることにより変動表示される構成としている。なお、上述した第2図柄表示装置41が本発明における普通識別情報変動表示手段に相当する。
第3図柄表示装置42は、例えば液晶表示装置で構成されており、後述する表示制御装置45により表示内容が制御される。第3図柄表示装置42には、例えば後述する図5に示すように、左、中及び右の3つの装飾図柄列L,M,Rが表示される。各装飾図柄列L,M,Rは複数の装飾図柄によって構成されており、これら装飾図柄が装飾図柄列L,M,R毎にスクロールされるようにして第3図柄表示装置42に可変表示されるようになっている。なお本実施の形態では、第3図柄表示装置42(液晶表示装置)は、例えば、9.3インチサイズの大型の液晶ディスプレイを備える。可変表示装置ユニット35には、第3図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。なお、上述した第3図柄表示装置42が本発明における装飾識別情報(図柄)変動表示手段に相当し、上述した表示制御装置45が本発明における表示制御手段に相当する。
図2に示すように、可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たりの際に遊技球が入賞しやすい開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動されるものである。このように、大当たりの際に可変入賞装置32が開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動される状態は、特別遊技状態(例えば、大当り状態)と呼ばれ、可変入賞装置32に多数の遊技球が入球(入賞)し、その入賞に対して大量の遊技球が賞球払い出しされることから、遊技者にとって有利な遊技状態となっている。
より詳しくは、第1の始動口33a,33bに対し遊技球が入賞すると第1図柄表示装置40の2個のLED40a,40bが変動表示され、その変動停止後のLED40a,40bの表示が予め設定した発光態様の組合せとなった場合に特別遊技状態が発生する。例えば、両方のLED40a,40bが赤色発光状態で停止するという発光態様の場合には、確変大当り(特定当り)の特別遊技状態に当選したことを示し、両方のLED40a,40bが青色発光状態で停止するという発光態様の場合には、通常大当り(非特定当り)の特別遊技状態に当選したことを示し、両方のLED40a,40bが互いに異なる色の発光状態で停止するという発光態様の場合には外れ(特別遊技状態に落選したこと)を示す。
そして、可変入賞装置32は、その大入賞口32aが所定の開放状態となり、遊技球が入賞しやすい状態(大当たり状態)になるよう構成されている。具体的には、当該開放状態についての所定時間の経過又は所定個数の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32の大入賞口32aが所定回数(ラウンド数)繰り返し開放される。遊技球が第1の始動口33a,33bを通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ40cにて点灯表示されるようになっている。なお、保留ランプ40cは、第3図柄表示装置42の表示画面の一部で保留表示等される構成等であっても良い。
また、遊技盤30には、図2に示すように、遊技球発射装置38(図3参照)から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するためのレールユニット50が取り付けられており、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球はレールユニット50の後述する球案内通路49を通じて所定の遊技領域30aに案内されるようになっている。レールユニット50はリング状をなす樹脂成型品(例えば、フッ素樹脂が添加されて成形されたもの)にて構成されており、内外二重に一体形成された内レール51と外レール52とを有する。内レール51は上方の約1/4ほどを除いて略円環状に形成され、一部(主に左側部)が内レール51に向かい合うようにして外レール52が形成されている。かかる場合、内レール51と外レール52とにより誘導レールが構成され、これら各レール51,52が所定間隔を隔てて並行する部分(向かって左側の部分)により球案内通路49が形成されている。なお、球案内通路49は、遊技盤30との当接面を有した溝状、すなわち手前側を開放した溝状に形成されている。
内レール51の先端部分(図2の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、内レール51及び外レール52間の球案内通路49から遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度球案内通路49内に戻ってしまうといった事態が防止されるようになっている。また、外レール52には、遊技球の最大飛翔部分に対応する位置(図2の右上部:外レール52の先端部に相当する部位)に返しゴム54が取着されている。従って、所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって跳ね返されるようになっている。外レール52の内側面には、遊技球の飛翔をより滑らかなものとするべく、つまり遊技球の摩擦抵抗を少なくするべく、長尺状をなすステンレス製の金属帯としての摺動プレート55が取着されている。
また、レールユニット50の外周部には、正面視した状態で周囲外方へ張り出した円弧状のフランジ56が形成されている。フランジ56は、遊技盤30に対する取付面を構成する。レールユニット50が遊技盤30に取り付けられる際には、遊技盤30上にフランジ56が当接され、その状態で、当該フランジ56に形成された複数の透孔にネジ等が挿通されて遊技盤30に対するレールユニット50の締結がなされるようになっている。
さらに本実施の形態では、正面から見てレールユニット50の上下左右の各端部は略直線状に(平坦に)形成されている。つまり、レールユニット50の上下左右の各端部においてはフランジ56が切り落とされ、パチンコ機10における有限の領域にてレール径の拡張、すなわち遊技盤30上の遊技領域30aの拡張が図られるようになっている。
内レール51及び外レール52間の球案内通路49の入口には、当該球案内通路49の一部を閉鎖するようにして凸部57が形成されている。この凸部57は、内レール51からレールユニット50下端部にかけて略鉛直方向に設けられ、遊技領域30aまで至らず球案内通路49内を逆流してくるファール球を内枠12に設けられたファール球通路(図示省略)に導くための役目をなす。なお、遊技盤30の右下隅部及び左下隅部は、証紙(例えば製造番号が記載されている)等のシール(図2のS1,S2)やプレートを貼着するためのスペースとなっており、この貼着スペースを確保するために、フランジ56に切欠58,59が形成されている。遊技盤30の右下隅部や左下隅部に、証紙等のシール(図2のS1,S2)を貼着することで、遊技盤30と証紙との一義性を持たせることができる。
次に、遊技盤30の遊技領域30aについて説明する。遊技領域30aは、図2に示すように、レールユニット50の内周部(内外レール)により略円形状に区画形成されており、特に本実施の形態では、遊技盤30の盤面上に区画される当該遊技領域30aが従来よりもはるかに大きく構成されている。本実施の形態では、外レール52の最上部地点から遊技盤30下部までの間の距離は445mm(従来品よりも58mm長い)、外レール52の極左位置から内レール51の極右位置までの間の距離は435mm(従来品よりも50mm長い)となっている。また、内レール51の極左位置から内レール51の極右位置までの間の距離は418mmとなっている。
本実施の形態では、遊技領域30aを、パチンコ機10の正面から見て、内レール51及び外レール52によって囲まれる領域のうち、内外レール51,52の並行部分である誘導レールの領域を除いた領域としている。従って、遊技領域30aと言った場合には誘導レール部分は含まないため、遊技領域30aの向かって左側限界位置は外レール52によってではなく内レール51によって特定される。同様に、遊技領域30aの向かって右側限界位置は内レール51によって特定される。また、遊技領域30aの下側限界位置は遊技盤30の下端位置によって特定される。また、遊技領域30aの上側限界位置は外レール52によって特定される。
従って、本実施の形態では、遊技領域30aの幅(左右方向の最大幅)は、418mmであり、遊技領域30aの高さ(上下方向の最大幅)は、445mmである。
なお、詳しい図面の開示は省略するが、遊技球発射装置38には、前面枠セット14側の球出口(上皿19の最下流部より通じる球出口)から遊技球が1つずつ供給される。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。図3に示すように、パチンコ機10は、その背面(実際には内枠12及び遊技盤30の背面)において、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして又は前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給するための遊技球供給装置(払出機構部352)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。本実施の形態では、各種制御基板を2つの取付台に分けて搭載して2つの制御基板ユニットを構成し、それら制御基板ユニットを個別に内枠12又は遊技盤30の裏面に装着するようにしている。この場合、後述する図4に示した主制御装置261とサブ制御装置262とを一方の取付台(図示省略)に搭載してユニット化すると共に、後述する図4に示した払出制御装置311、発射制御装置312及び電源装置313を他方の取付台(図示省略)に搭載してユニット化している。ここでは便宜上、前者のユニットを「第1制御基板ユニット201」と称し、後者のユニットを「第2制御基板ユニット202」と称することとする。
また、払出機構部352及び保護カバーも1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。各ユニット201〜203の詳細な構成については後述する。
第1制御基板ユニット201、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、ユニット単位で何ら工具等を用いずに着脱できるよう構成されており、さらにこれに加え、一部に支軸部を設けて内枠12又は遊技盤30の裏面に対して開閉できる構成となっている。これは、各ユニット201〜203やその他構成が前後に重ねて配置されても、隠れた構成等を容易に確認することを可能とするための工夫でもある。
また、遊技盤30の裏面には、各種入賞口などの遊技球の通過を検出するための入賞感知機構などが設けられている。具体的には、遊技盤30表側の一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチが設けられ、可変入賞装置32にはカウントスイッチが設けられている。カウントスイッチは入賞球をカウントするスイッチである。また、第1の始動口33a,33bに対応する位置には作動口スイッチがそれぞれ設けられ、第1の始動口33a,33bへの遊技球の入球を当該作動口スイッチで検出される。第2の始動口34に対応する位置にはゲートスイッチが設けられ、第2の始動口34への遊技球の通過を当該作動口スイッチで検出される。ている。なお、上述した作動口スイッチが本発明における入賞検出手段に相当する。
入賞口スイッチ及びゲートスイッチは、図示しない電気配線を通じて盤面接続基板(図示省略)に接続され、さらにこの盤面接続基板が後述する主制御装置261内の主制御基板261a(図4参照)に接続されている。また、カウントスイッチは大入賞口中継端子基板(図示省略)に接続され、さらにこの大入賞口中継端子基板(図示省略)がやはり主制御基板261aに接続されている。これに対し、作動口スイッチは中継基板を介さずに直接に主制御基板261aに接続されている。
その他図示は省略するが、可変入賞装置32には、大入賞口32aを開放するための大入賞口ソレノイドが設けられ、下部側の第1の始動口33bには、電動役物を開放するための作動口ソレノイドが設けられている。
上記入賞感知機構にて各々検出された検出結果は、後述する主制御装置261内の主制御基板261aに取り込まれ、該主制御基板261aよりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御基板311aに送信される。そして、該払出制御基板311aの出力により所定数の遊技球の払出が実施される。かかる場合、各種入賞口に入賞した遊技球を入賞球処理装置に一旦集め、その入賞球処理装置で入賞球の存在を1つずつ順番に確認した上で払出を行う従来方式(いわゆる証拠球方式)とは異なり、本実施の形態のパチンコ機10では、各種入賞口毎に遊技球の入賞を電気的に感知して払出が直ちに行われる(すなわち、本パチンコ機10では入賞球処理装置を廃止している)。故に、払い出す遊技球が多量にあっても、その払出をいち早く実施することが可能となる。但し、本発明に従来の「証拠球方式」を適用してもよい。
第1制御基板ユニット201は略L字状をなす取付台(図示省略)を有し、この取付台に主制御装置261とサブ制御装置262とが搭載されている。ここで、主制御装置261は、図4に示すように、主たる制御を司るCPU501と、遊技プログラムを記憶したROM502と、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM503と、各種機器との連絡をとる入出力ポート505と、各種抽選の際に用いられる乱数発生器(図示省略)と、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路(図示省略)などを含む主制御基板261aを具備しており、この主制御基板261aが透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263(被包手段)に収容されて構成されている。なお、基板ボックス263は、略直方体形状のボックスベース(図示省略)と該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(図示省略)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印ユニット(図示省略)によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス263が封印されている。
封印手段としての封印ユニットはボックスベース(図示省略)とボックスカバー(図示省略)とを開封不能に連結する構成であれば任意の構成が適用できるが、本実施例では、例えば5つの封印部材が連結された構成となっており、この封印部材の長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に連結されるようになっている。封印ユニットによる封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度開封・封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、封印ユニット(図示省略)を構成する5つの封印部材のうち、少なくとも一つの封印部材の長孔に係止爪を挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板261aの不具合などにより基板ボックス263を開封する場合には、係止爪が挿入された封印部材と他の封印部材との連結を切断する。その後、再度封印処理する場合は他の封印部材の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス263の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス263に残しておけば、基板ボックス263を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
また、サブ制御装置262は、例えば主制御装置261内の主制御基板261aからの指示に従い音声やランプ表示の制御や表示制御装置45の制御を司るCPU551や、その他ROM552、RAM553、バスライン554及び入出力ポート555等を含むサブ制御基板262aを具備しており、このサブ制御基板262aが透明樹脂材料等よりなる基板ボックス(図示省略)に収容されて構成されている。サブ制御装置262上には電源中継基板(図示省略)が搭載されており、後述する電源基板より供給される電源がこの電源中継基板(図示省略)を介してサブ制御装置262および表示制御装置45に出力されるようになっている。
第2制御基板ユニット202は横長形状をなす取付台(図示省略)を有し、この取付台に払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板(図示省略)が搭載されている。払出制御装置311は制御の中枢をなすCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む制御基板を具備しており、発射制御装置312は発射制御基板を具備しており、電源装置313は電源制御基板を具備している。払出制御装置311の払出制御基板311aは、賞品球や貸出球の払出を制御する。また、発射制御装置312の発射制御基板により、遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に従い発射装置229(図4参照)の制御が行われ、電源装置313の電源基板により、各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。本実施例の発射装置229は、発射ソレノイド(図示省略)への通電 /非通電に従って進退自在な発射槌部(図示省略)で遊技球を打ちつけて発射させるソレノイド式発射部品を採用しているが、それ以外の発射装置229としては、発射モータの駆動に従って動作する発射杵で遊技球を打ちつけて発射させる機械式発射部品や、電磁場を発生させることで遊技球を発射させる電磁式発射部品など種々のタイプのものが採用できる。カードユニット接続基板(図示省略)は、パチンコ機前面の貸球操作部120(図1参照)及び図示しないカードユニットに電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれを払出制御装置311に出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314は不要である。
上記払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板(図示省略)は、透明樹脂材料等よりなる基板ボックス(図示省略)にそれぞれ収容されて構成されている。特に、払出制御装置311では、前述した主制御装置261と同様、基板ボックス(被包手段)を構成するボックスベース(図示省略)とボックスカバー(図示省略)とが封印ユニット(封印手段)によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス263が封印されている。
払出制御装置311には状態復帰スイッチ(図示省略)が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ(図示省略)が押下されると、払出モータ358a(図4参照)がゆっくり正回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られるようになっている。
また、電源監視基板261bにはRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。従って、通常手順で(例えばホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入することとしている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。裏パックユニット203は、図3に示すように、樹脂成形された裏パック351と遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。
裏パックユニット203は、その最上部に上方に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備(遊技島設備)から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに下り傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。ケースレール357の最下流部には、払出装置358が設けられ、払出モータ358a等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払い出された遊技球は払出通路(図示省略)等を通じて前記上皿19に供給される。
また、タンクレール356には、当該タンクレール356に振動を付加するためのバイブレータ360が設けられている。例えば、バイブレータ360が例えば2本のネジでタンクレール356に締結されて取り付けられるようになっている。さらに、バイブレータ360は、タンクレール356に面接触するのではなく、当該2本のネジの部分で接触するようになっており、バイブレータ360による振動がより効果的にタンクレール356に伝わるようになっている。従って、仮にタンクレール356付近で球詰まりが生じた際、バイブレータ360が駆動されることで球詰まりが解消されるようになっている。
払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板(図示省略)が設置されると共に、外部より主電源を取り込むための電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFとされるようになっている。
タンク355から払出通路(図示省略)に至るまでの払出機構部352は何れも導電性を有する樹脂材料(例えば導電性ポリカーボネート樹脂)にて成形され、その一部にてアースされている。これにより、遊技球の帯電によるノイズの発生が抑制されるようになっている。
なお、図3に示すように、内枠12の右上側には、内枠12が外枠11に対して開かれたことを検出する内枠開検出スイッチ388が設けられている。内枠12が開かれると、内枠開検出スイッチ388からホール内(パチンコ店内)用コンピュータへ出力されるようになっている。
次に、本パチンコ機10の電気的構成について、図4を用いて説明する。本パチンコ機10は、主制御装置261と、払出制御装置311と、発射制御装置312と、サブ制御装置262と、表示制御装置45と、電源装置313などを備えている。以下に、これらの装置を個別に詳細に説明する。
パチンコ機10の主制御装置261には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアを備えている。
つまり、停電などの発生により電源が切断された場合において、主制御装置261のCPU501は、通常処理を最後までを実行するので、RAM503は、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のカウンタ用バッファや保留球格納エリアの内容を記憶保持するだけでよく、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させることができる。具体的には、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)における通常処理の途中の遊技情報についての各レジスタやI/O等の値を記憶しておくための専用のバックアップエリアをRAM503に設ける必要がない。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号S1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、発射制御装置312、サブ制御装置262、第1図柄表示装置40、第2図柄表示装置41や、その他図示しないスイッチ群などが接続されている。また、主制御装置261は、第1図柄表示装置40における第1図柄の変動表示と、第2図柄表示装置41における第2図柄の変動表示とを制御する機能を備えている。
また、払出制御装置311は、払出モータ358aにより賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、前述した主制御装置261のRAM503と同様に、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアを備えている。
RAM513は、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時の状態に関する情報を記憶保持する。つまり、このRAM513の記憶保持は、NMI割込み処理と払出制御処理の後半部分のステップとによって電源切断時に実行され、逆にRAM513の記憶情報の復帰は、電源入時の復電処理において実行される。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、主制御装置261、発射制御装置312、払出モータ358aなどがそれぞれ接続されている。
図4に示すように、発射制御装置312は、発射装置229による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射装置229は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、発射制御装置312は、払出制御装置311からのカードユニット接続信号S4(前述したカードユニットがパチンコ機10に接続されている場合に出力される信号である)と、遊技者が遊技球発射ハンドル18をタッチしている場合に出力されるタッチ検出信号S5と、遊技球発射ハンドル18に設けられている、発射を停止させるための発射停止スイッチ18aが操作されていない場合に出力される発射維持信号S6との全てが入力されていることを条件に、発射許可信号S7を主制御装置261に出力する。
すなわち、発射許可信号S7がON(ハイレベル)である期間は発射許可状態であり、発射許可信号S7がOFF(ローレベル)である期間は発射不許可状態である。つまり、主制御装置261は、入力される発射許可信号S7がON(ハイレベル)である期間において、遊技球を発射する発射ソレノイド(図示省略)の制御を行う発射制御信号S8(パルス信号)と、発射レール401に遊技球を送る球送りソレノイドの制御を行う球送り制御信号S9(パルス信号)とを、発射制御装置312に所定の繰り返し周期で繰り返し出力する。発射制御装置312は、発射制御信号S8及び球送り制御信号S9に基づいて発射装置229を駆動制御し、遊技球発射ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。逆に、主制御装置261は、入力される発射許可信号S7がOFF(ローレベル)である期間においては、発射制御信号S8及び球送り制御信号S9を発射制御装置312に出力せず、発射装置229によって遊技球が発射されることはない。
表示制御装置45は、第3図柄表示装置42における第3図柄(装飾図柄)の変動表示を制御するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、ROM(プログラムROM)522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、画像コントローラ526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527の入力にはサブ制御装置262の出力が接続され、入力ポート527には、CPU521、ROM522、ワークRAM523、画像コントローラ526が接続されている。また、画像コントローラ526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529の出力には液晶表示装置である第3図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、主制御装置261からの各種コマンドがサブ制御装置262で編集等されて送信される各種コマンドに基づいて、第3図柄表示装置42での装飾図柄表示を制御する。ROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリである。
ビデオRAM524は、第3図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するためのメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、第3図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、第3図柄表示装置42に表示される装飾図柄などのキャラクタデータを記憶するためのメモリである。画像コントローラ526は、CPU521、ビデオRAM524、出力ポート529のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、ビデオRAM524に記憶される表示データを、キャラクタROM525から所定のタイミングで読み出して第3図柄表示装置42に表示させるものである。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給するための電源部541とを備えている。電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動するための+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。
図4に示すように、主制御装置261は、透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263内に、主制御基板261aと、この主制御基板261aとは別体の電源監視基板261bとを備えている。電源監視基板261bは、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号S1を出力するための回路である。停電監視回路542は、電源部541で交流24ボルトの電圧を監視し、この電圧が24ボルト未満になった時間が例えば20ミリ秒を超えた場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号S1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号S1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、電源部541で監視している交流5ボルトが5ボルト未満となった時間が20ミリ秒を越えた後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアするための回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号S2を主制御基板261aに出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261においてRAM503のデータがクリアされ、払出制御装置311は主制御装置261からの初期化コマンドを受けるとRAM513のデータがクリアされる。
ところで、第3図柄表示装置42(液晶表示装置)には、図5に示すように、左・中・右の3つの装飾図柄列L,M,Rが設定されており、装飾図柄列L,M,R毎に上装飾図柄、中装飾図柄、下装飾図柄の3個ずつの装飾図柄が変動表示される。本実施の形態では、一連の図柄は、「0」〜「9」の数字を各々付した主装飾図柄SZと、菱形状の絵図柄からなる副装飾図柄FZとにより構成されており、数字の昇順又は降順に主装飾図柄SZが表示されると共に各主装飾図柄SZの間に副装飾図柄FZが配されて一連の装飾図柄列L,M,Rが構成されている。そして、周期性を持って主装飾図柄SZと副装飾図柄FZが上から下へと変動表示されるようになっている。
かかる場合、左装飾図柄列Lにおいては、上記一連の装飾図柄が降順(すなわち、主装飾図柄SZの番号が減る順)に表示され、中装飾図柄列M及び右装飾図柄列Rにおいては、同じく上記一連の装飾図柄が昇順(すなわち、主装飾図柄SZの番号が増える順)に表示される。そして、左装飾図柄列L→右装飾図柄列R→中装飾図柄列Mの順に変動表示が停止し、その停止時に第3図柄表示装置42上の5つの有効ライン、すなわち上ラインL1、中ラインL2、下ラインL3、右上がりラインL4、左上がりラインL5の何れかで主装飾図柄SZが大当たり図柄の組合せ(本実施の形態では、同一の主装飾図柄SZの組合せ)で揃えば大当たりとして特別遊技動画が表示されるようになっている。
次に、実施例2のパチンコ機10について図6〜図16を用いて説明する。図6は、実施例2の遊技盤30の正面図である。図7は、実施例2の遊技盤30を右斜め上から見た斜視図である。図8は、実施例2の遊技盤30とフレーム部材430とを分離した状態を示す斜視図である。図9は、フレーム部材430が取り外された状態の遊技盤30の正面図である。図10は、フレーム部材430と遊技盤30と基板ユニット416とを分離した状態を示す斜視図である。図11は、取付部材400と基板ユニット416とを分離した状態を示す斜視図である。図12は、取付部材400と分解状態の基板ユニット416とを示す斜視図である。図13は、フレーム部材430の分解斜視図である。図14は遊技盤30の裏面斜視図である。図15は遊技盤30と集合板440とを分離した状態を示す斜視図である。図16は、遊技盤30の要部箇所の概略横断面図である。なお、図16では、基板ユニット416が取付部材400にネジ留めされている状態ではなく、発光部実装基板410が取付部材400にネジ留めされている状態を図示している。
実施例2では、実施例1の図2に示した遊技盤30および可変表示装置ユニット35に替えて、図6に示す遊技盤30および可変表示装置ユニット35を採用している点が、前述した実施例1とは異なっている。なお、前述の実施例1と同様の内容については説明を省略し、以下に、本実施例2での遊技盤30および可変表示装置ユニット35について詳細に説明することとする。
実施例2のパチンコ機10は、図6に示す遊技盤30を採用している。実施例2の遊技盤30は、前述の実施例と比べて、遊技領域30aが縦方向に拡張された縦楕円形状となっている。実施例2の遊技盤30は、内レール51が遊技領域30aの右側部分を除く箇所に設けられた構造となっており、遊技領域30aの右側部分の内レールに対応する部材(レール)が内枠12に設けられており、遊技盤30が内枠12に組み付けられた状態で遊技領域30aが閉じた領域となる。
実施例2の遊技盤30は、その所定箇所(実施例では中央箇所)に、識別情報としての第3図柄(例えば装飾図柄)を変動表示する可変表示装置ユニット35を備えている。
可変表示装置ユニット35は、図8に示すように、第3図柄(例えば装飾図柄)を変動表示する第3図柄表示装置42(図6参照)と、この第3図柄表示装置42の表示画面が当該パチンコ機10の前面側から視認可能なように、第3図柄表示装置42が取り付けられ、かつ、遊技盤30の裏面側に取り付けられる取付部材400と、第3図柄表示装置42の表示画面の周囲を囲う形状で、取付部材400よりも前面側で遊技盤30の前面に取り付けられる、取付部材400とは別体のフレーム部材430と、を備えている。取付部材400とフレーム部材430とは、例えば、樹脂成形されたものである。
フレーム部材430は、図8に示すように、遊技盤30の前面側にネジ450により取り付けられている。また、フレーム部材430は、図6に示すように、その所定箇所に、識別情報としての第1図柄(例えば特別図柄)を変動表示する第1図柄表示装置40と、第2の始動口34の通過をトリガとして、第2図柄(例えば普通図柄)を変動表示する第2図柄表示装置41と、を備えている。
第1図柄表示装置40は、図6に示すように、例えば、複数個(本実施例2では2個)の7セグメント表示器40d,40eと、この7セグメント表示器40d,40eでの変動表示の保留数を示す保留ランプ40cとを備えている。第1図柄表示装置40は、7セグメント表示器40d,40eを発光変動表示させることで、第1図柄の変動表示状態を発生させ、例えば、7セグメント表示器40d,40eが所定の第1表示結果で停止すると確変大当り(特定当り)を示し、7セグメント表示器40d,40eが所定の第2表示結果で停止すると通常大当り(非特定当り)を示し、7セグメント表示器40d,40eが所定の第3表示結果(第1,第2表示結果でない表示)で停止すると外れを示す。
第2図柄表示装置41は、第2図柄用としての表示部41d,41eと、保留ランプ41cとを有し、遊技球が第2の始動口34を通過する毎に例えば表示部41d,41eによる発光表示(普通図柄)が変動し、所定図柄(例えば表示部41dが点灯し、表示部41eが消灯した状態)で停止した場合に下部側の第1の始動口33bが所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。遊技球が第2の始動口34を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ41cにて点灯表示されるようになっている。なお、表示部41d,41eは、その内部にLED(発光ダイオード)を有しており、このLEDの発光(あるいはランプの点灯)を切り換えることにより変動表示される構成としている。
また、フレーム部材430は、図6に示すように、その所定箇所に、状態報知表示部43と連続作動回数報知表示部44とを備えている。状態報知表示部43は、上下2つの表示部43a,43bを備えており、通常遊技中は2つ表示部43a,43bの両方が消灯し、高確率遊技中は上側の表示部43aのみが点灯し、時間短縮遊技中は2つ表示部43a,43bの両方が点灯する。連続作動回数報知表示部44は、左右2つの表示部44a,44bを備えている。例えば、2ラウンド当たりと15ラウンド当たりとがある機種では、2ラウンド当たりのときに左側の表示部44aのみを点灯させ、15ラウンド当たりのときに右側の表示部44bのみを点灯させる。また、15ラウンド当たりのみ有する機種では、15ラウンド当たりのときに左右両方の表示部44a,44bを点灯させる。
取付部材400は、図14に示すように、遊技盤30の裏面側にネジ460により取り付けられている。また、取付部材400は、図10〜図12、図16に示すように、当該取付部材400が遊技盤30の裏面側に取り付けられた状態において、遊技盤30の裏面より背後側に向けて窪んだ凹部402を備えている。
凹部402は、図9に示すように、遊技盤30を前面視した状態で、遊技盤30における可変表示装置ユニット35の取付開口404よりも大きい形状であり、前面側で第3図柄表示装置42の表示画面の周囲の所定箇所に、発光部406を有する発光部材408を備えている。なお、凹部402の概略外形を図9に二点鎖線で示しており、凹部402は取付開口404よりも大きい形状となっていることがわかる。なお、凹部402は、遊技盤30を前面視した状態で、遊技盤30の取付開口404の外形から少なくとも一部がはみ出た形状としてもよい。
発光部材408は、図9に示すように、発光部406以外の箇所が、凹部402の外周と遊技盤30の取付開口404との間の領域に位置するように、凹部402に配設されている。
この実施例2では、図12に示すように、発光部材408として、発光部406(例えば、発光ダイオード)が実装された発光部実装基板410を採用している。具体的には、図12に示すように、複数枚(本実施例2では6枚)の発光部実装基板410が採用されており、この6枚のうちの1枚の発光部実装基板410には、前述した7セグメント表示器40d,40eや表示部41d,41eなどを発光部406として備えたものであり、残りの5枚の発光部実装基板410には、複数個の発光部406(発光ダイオード)が所定箇所に実装されたものである。
取付部材400は、図11,図12に示すように、発光部実装基板410と、この発光部実装基板410の発光部406の光進行方向を規制する光規制部材412と、発光部実装基板410と光規制部材412とを収納する収納ケース414と、をユニット化した基板ユニット416を備えている。光規制部材412は、例えば、光入射開口と光出射開口とを備えた容器形状のものであり、その容器は光が透過しないものを採用しており、黒色に着色されたものとしている。取付部材400の凹部402で上側および下側に設けられる収納ケース414は、例えば透明樹脂で形成されたものとしている。取付部材400の凹部402で右側および左側に設けられる収納ケース414は、その発光部406の箇所を除いて有色(例えば黒色)の樹脂で形成されたものとしている。
取付部材400は、図9に示す状態、つまり、遊技盤30に取り付けられてフレーム部材430が遊技盤30から取り外された状態において、凹部402の前面側で、第3図柄表示装置42の表示画面の周囲から取付開口404までの間の所定箇所に、基板ユニット416が当該取付部材400に対して取り外し可能に取り付けられている。
具体的には、収納ケース414は、図9に示すように、取付部材400に対して着脱される被着脱部418を、フレーム部材430が遊技盤30から取り外された状態(図9に示す状態)において、第3図柄表示装置42の表示画面の周囲から取付開口404までの間で露出した箇所に備えている。つまり、発光部実装基板410が取付部材400に直接取り付けられるのではなく、被着脱部418により収納ケース414が取付部材400に着脱自在となっている。
また、取付部材400から取り外された基板ユニット416内の発光部実装基板410は、収納ケース414に対して取り外し自在にネジ留めされたものであるため、このネジを外すことで、発光部実装基板410を収納ケース414から取り外すことができる。なお、本実施例2では、基板ユニット416を取付部材400から取り外した状態において、未だ発光部実装基板410への配線が接続された状態であるが、この状態において当該配線のコネクタが着脱できるようになっている。
取付部材400は、図11に示すように、被着脱部418を解除した状態(収納ケース414が取り外し可能な状態)で、収納ケース414を当該取付部材400に維持するよう仮留めするケース仮留め部420を備えている。つまり、ケース仮留め部420は、被着脱部418を解除した状態(後述するように収納ケース414のネジ止めが解除されてこの収納ケース414が取り外し可能な状態)において、収納ケース414を取付部材400に仮留めた状態を維持するものである。
ケース仮留め部420として、フレーム部材430が遊技盤30から取り外された状態(図9に示した状態)において、取付部材400の前面側で、第3図柄表示装置42の表示画面の周囲から取付開口404までの間で露出した箇所に設けられた、収納ケース414に設けられた嵌合孔414aに挿入される突出棒422を採用している。被着脱部418は、突出棒422の先端面に形成されたネジ穴422aと、このネジ穴422aに螺入されるネジ(図示省略)とで構成されている。
図16に示すように、取付部材400の凹部402の裏面側に第3図柄表示装置42の表示画面が位置するようになっている。凹部402は、図11に示すように、その所定箇所に、遊技機30の裏面側に設けられた主制御基板261a(図4参照)からの配線が挿入される配線用開口424を備えている。発光部実装基板410は、配線用開口424に挿入された、主制御基板261a(図4参照)からの配線が接続されている。
取付部材400の凹部402は、図11に示すように、当該凹部402の外周と遊技盤30の取付開口404との間の領域に、発光部実装基板410に接続される中継基板426と、発光部実装基板410と中継基板426とを接続する配線とを収容している。
フレーム部材430は、図6,図16に示すように、発光部406により照らされる装飾部432を備えている。
フレーム部材430は、図10,図13に示すように、遊技盤30の盤面から突出して遊技球の挙動を規制する突出部434を備えている。さらに、フレーム部材430は、図10,図13に示すように、正面視した状態で、その内側に、遊技球の転動する転動面436(ステージ面)を備えている。
フレーム部材430は、図8,図16に示すように、第3図柄表示装置42の表示画面の周囲を囲う壁であって、第3図柄表示装置42の表示画面と発光部実装基板410との間を区画する壁部438を備えている。
取付部材400は、図14,図15に示すように、遊技盤30から排出された遊技球を集めて排出する集合板440とは別体に遊技盤30の裏面側に取り付けられている。
なお、上述した可変表示装置ユニット35が本発明における可変表示装置に相当し、上述した第3図柄表示装置42が本発明における変動表示手段に相当し、上述したフレーム部材430が本発明における前面側部材に相当し、上述した発光部材408が本発明における発光手段に相当する。
ここで、本実施例での可変表示装置ユニット35の組み付け方法について説明する。つまり、パチンコ機10に用いられる遊技盤30の遊技領域30aの所定箇所に形成された取付開口404に、第3図柄(識別情報)を変動表示する第3図柄表示装置42を備える可変表示装置ユニット35を組み付けるという、可変表示装置ユニット35の組み付け手順を、図17,図18も用いて説明する。図17は、前工程後の遊技盤の正面図である。図18は、第1工程を説明するための図である。
前述したように可変表示装置ユニット35は、図8に示すように、第3図柄表示装置42(図6参照)の表示画面がパチンコ機10の前面側から視認可能なように当該第3図柄表示装置42が取り付けられるとともに、所定の電気部品(本実施例2では基板ユニット416)および配線(図示省略)が配設され、かつ、遊技盤30に取り付けられる取付部材400と、第3図柄表示装置42の表示画面の周囲を囲う形状で、取付部材400よりも前面側で遊技盤30の前面に取り付けられ、取付部材400とは別個独立のフレーム部材430と、を備えている。また、配線は、その一端が基板ユニット416の発光部実装410や中継基板426に接続されるものである。なお、フレーム部材430は、所定の電気部品(本実施例2では基板ユニット416)および配線(図示省略)とは別個独立の部材であるとも言える。
本実施例2の可変表示装置ユニット35の組み付け手順(製造手順)は、以下に示す前工程、第1工程と第2工程との順に行われる。
<前工程>
まず、前工程では、遊技盤30の遊技領域30aの所定箇所に複数本の釘を植設する。具体的には、釘打ち機の載置テーブル上に遊技盤30が位置決め固定され、この状態で遊技盤30の遊技領域30aの所定箇所に複数本の釘を植設する。この釘植設後に遊技盤30の所定箇所に第2の始動口34や風車37や内レール51など所定の遊技部品を取り付けるようにしてもよい。図17に示すように、遊技盤30の遊技領域30aに複数本の釘が植設され、第2の始動口34や風車37や内レール51など所定の遊技部品が取り付けられた状態となる。なお、図17から分かるように、この時点では、遊技盤30の裏面側に取付部材400が未だ取り付けられていない。
<第1工程>
続いて、第1工程は、図18に示すように、前述した前工程後の遊技盤30の取付開口404に、フレーム部材430の裏面側を挿入し、当該フレーム部材430を遊技盤30に取り付ける。なお、図18から分かるように、この時点では、遊技盤30の裏面側に取付部材400が未だ取り付けられていない。
<第2工程>
第2工程は、取付部材400を遊技盤30の裏面側に取り付ける。具体的には、図11に示すように基板ユニット416が取り付けられた取付部材400を、図8,図9,図14に示すように、遊技盤30の裏面側に取り付ける。なお、図8,図9では、取付部材400が取り付けられた状態を分かり易くするために、フレーム部材430を除いた状態で図示している。そして、図16に示すように、この取付部材400の裏面側に第3図柄表示装置42を取り付ける。
この第2工程後に遊技盤30の裏面側の所定箇所、つまり、遊技盤30の裏面側で、かつ、取付部材400の下方位置に、集合板440を取り付けるようにしてもよい。また、集合板440を取り付けてから、第2工程を行うようにしてもよい。また、第3図柄表示装置42を取付部材400の裏面側に取り付けた状態で、遊技盤30の裏面側に取り付けるようにしてもよい。
上述したように、本実施例2の可変表示装置ユニット35の組み付け手順(製造手順)によれば、可変表示装置ユニット35は、第3図柄表示装置42の表示画面がパチンコ機10の前面側から視認可能なように当該第3図柄表示装置42が取り付けられるとともに、所定の電気部品(本実施例2では基板ユニット416)および配線(図示省略)が配設され、かつ、遊技盤30に取り付けられる取付部材400と、第3図柄表示装置42の表示画面の周囲を囲う形状で、取付部材400よりも前面側で遊技盤30の前面に取り付けられ、取付部材400とは別個独立のフレーム部材430と、を備え、フレーム部材430の裏面側を取付開口404に挿入して当該フレーム部材430を遊技盤30に取り付ける第1工程と、取付部材400を遊技盤30の裏面側に取り付ける第2工程と、を備えている。
したがって、取付部材400に電気部品(基板ユニット416)および配線(図示省略)を設けるようにし、遊技盤30の取付開口404に挿入されるフレーム部材430は取付部材400とは別個独立としている。つまり、フレーム部材430は取付部材400との配線が不必要な構成(フレーム部材430は取付部材400との配線接続が不必要となっている)ので、フレーム部材430を遊技盤30に取り付ける際に、取付部材400や可変表示装置ユニット35の裏面側の配線を噛み込むことがなく、可変表示装置ユニット35を遊技盤30に好適に取り付けることができる。
また、作業者は、ケーブル噛み込みを注意する必要なくフレーム部材430を遊技盤30に取り付けることができ、かかる注意をしながらの作業が不必要なので、作業効率を大幅に向上させることができる。また、遊技盤30の前面側と当接する可変表示装置ユニット35の裏面側の外縁箇所(つまり、実施例2ではフレーム部材430の裏面側の外縁箇所)や、遊技盤30の取付開口404の内側と可変表示装置ユニット35の裏面側の挿入箇所の外側との間の箇所を見渡し、当該箇所での噛み込みを目視確認するということも、当然に不必要にできる。
その結果、可変表示装置ユニット35の組み付け不良を低減するとともに、可変表示装置ユニット35の組み付け作業効率を向上させることができる、可変表示装置ユニット35の組み付け方法を提供することができる。
また、遊技盤30の遊技領域30aの所定箇所に複数本の釘を植設する前工程を備え、第1工程は、前工程後の遊技盤30の取付開口404にフレーム部材430の裏面側を挿入して当該フレーム部材430を遊技盤30に取り付け、第2工程は、第1工程の後に行うので、遊技盤30の前面側についての釘植設やフレーム部材430の取り付けが終わってから、つまり、遊技盤30の前面側の作業を終了させてから、遊技盤30の裏面側の作業(例えば、取付部材400の取り付け作業)を行うので、製造ラインにおいて、再び遊技盤30の前面側の作業に戻るというような作業の煩雑さがなく、作業効率に優れている。
また、遊技球が打ち込まれる遊技領域30aを有する遊技盤30は、その所定箇所に、第3図柄を変動表示する可変表示装置ユニット35を備え、この可変表示装置ユニット35は、第3図柄を変動表示する第3図柄表示装置42と、この第3図柄表示装置42の表示画面が当該パチンコ機10の前面側から視認可能なように、第3図柄表示装置42が取り付けられ、かつ、遊技盤30の裏面側に取り付けられる取付部材400と、第3図柄表示装置42の表示画面の周囲を囲う形状で、取付部材400よりも前面側で遊技盤30の前面に取り付けられる、取付部材400とは別体のフレーム部材430と、を備え、取付部材400は、当該取付部材400が遊技盤30の裏面側に取り付けられた状態において、遊技盤30の裏面より背後側に向けて窪んだ凹部402を備え、凹部402は、遊技盤30を前面視した状態で、遊技盤30における第3図柄表示装置42の取付開口404よりも大きい形状であり、前面側で第3図柄表示装置42の表示画面の周囲の所定箇所に、発光部406を有する発光部材408を備え、発光部材408は、発光部406以外の箇所が、凹部402の外周と遊技盤30の取付開口404との間の領域に位置するように、凹部402に配設されているので、発光部材408をフレーム部材430に設ける必要が無く、フレーム部材430をその分だけ小さくすることができ、このフレーム部材430の縮小に伴って遊技盤30の取付開口404も小さくすることができ、遊技盤30自体の強度低下を改善でき、遊技盤30のたわみを改善でき、当該たわみに起因する遊技球の挙動の悪影響も改善できる。つまり、図9に破線で示す従来の取付開口よりも本実施例の図9に実線で示す取付開口404の方が小さくなっていることは明らかであり、遊技盤30自体の強度低下や遊技盤30のたわみを改善できる。
また、発光部材408は、その発光部406以外の箇所が、凹部402の外周と遊技盤30の取付開口404との間の領域に位置するように、凹部402に配設されている。つまり、遊技盤30を前面視した状態で取付開口404の外側、つまり遊技盤30の背後に隠れて見えない箇所に、発光部材408の発光部406以外の箇所を位置させているので、取付部材400の凹部402の当該領域を発光部材408の配置スペースとして活用することができる。また、遊技盤30を前面視した状態で取付開口404の内側に発光部材408の発光部406を位置させることができ、フレーム部材430の所定箇所を発光部材408により発光させることができる。
また、発光部材408をフレーム部材430に設ける必要が無く、フレーム部材430をその分だけ小さくすることができ、遊技盤30における遊技球の転動するスペース(釘の打ち込めるスペース)、つまり、遊技領域30aを拡張でき、遊技球の挙動による面白味を増加させることができる。
その結果、遊技盤30自体の強度低下を抑えることができ、遊技盤30での遊技球の転動スペースを確保できるパチンコ機を提供することができる。
また、本実施例2では、発光部材408として、発光部406が実装された発光部実装基板410を採用した構成を採用しており、この構成であっても、前述と同様の作用効果を有する。
また、取付部材400は、遊技盤30に取り付けられてフレーム部材430が遊技盤30から取り外された状態において、凹部402の前面側で、第3図柄表示装置42の表示画面の周囲から取付開口404までの間の所定箇所に、発光部実装基板410が当該取付部材400に対して取り外し可能に取り付けられているので、可変表示装置ユニット35のフレーム部材430や発光部実装基板410について故障や破損が生じた場合またはその虞がある場合、あるいは点検等を行う場合には、フレーム部材430を遊技盤30の前面側から取り外すだけで、取付部材400の発光部実装基板410にアクセスでき、さらに、その状態(フレーム部材430を遊技盤30から取り外した状態)で、取付部材400の発光部実装基板410を取り外すことができ、フレーム部材430や発光部実装基板410等の点検や修理などの作業を容易に行うことができる。つまり、従来において必要であった以下の作業を不要とすることができる。すなわち、パチンコ機の遊技島設置状態においても、内枠12を外枠11に対して開放する必要がないし、点検などが必要でないパチンコ機裏面側のカバー等を取り外す必要もないし、パチンコ機の裏面側に配置される他の部材により可変表示装置の裏面側が隠れていて当該可変表示装置の裏面側へのアクセスも不要とすることができ、作業効率を向上させることができる。
その結果、可変表示装置におけるセンターフレーム関連部材つまり、可変表示装置ユニット35におけるフレーム部材430やこのフレーム部材430の裏面に位置する発光部実装基板410などの点検や修理などの作業が容易なパチンコ機を提供することができる。
また、発光部実装基板410と、この発光部実装基板410の発光部406の光進行方向を規制する光規制部材412と、発光部実装基板410と光規制部材412とを収納する収納ケース414と、をユニット化した基板ユニット416を備え、収納ケース414は、取付部材400に対して着脱される被着脱部418を、フレーム部材430が遊技盤30から取り外された状態において、第3図柄表示装置42の表示画面の周囲から取付開口404までの間で露出した箇所に備え、発光部実装基板410が取付部材400に直接取り付けられるのではなく、被着脱部418により収納ケース414が取付部材400に着脱自在となっているので、基板ユニット416(発光部実装基板410と光規制部材412と収納ケース414とからなる)をそのユニット単位で着脱することができ、取付部材400からそれらを一つずつ取り外していくような手間がなく、作業性に優れている。
また、ケース仮留め部420は、被着脱部418を解除した状態で、収納ケース414を取付部材400に維持するよう仮留めする。つまり、被着脱部418を解除した状態となると、収納ケース414が直ちにフリーになる(落下する)のではなく、取付部材400に仮留めされた状態が維持される。したがって、被着脱部418を解除した途端に収納ケース414を落下させてしまうことを防止でき、基板ユニット416(発光部実装基板410と光規制部材412と収納ケース414とからなる)を安全かつ容易に着脱することができる。
また、ケース仮留め部420は、フレーム部材430が遊技盤30から取り外された状態において、取付部材400の前面側で、第3図柄表示装置42の表示画面の周囲から取付開口404までの間で露出した箇所に設けられた、収納ケース414に設けられた嵌合孔414aに挿入される突出棒422であり、被着脱部418は、突出棒422の先端面に形成されたネジ穴422aと、このネジ穴422aに螺入されるネジとで構成されているので、収納ケース414の嵌合孔414aに突出棒422が挿入された状態であれば、収納ケース414を取付部材400から落下させることなく仮留め状態とすることができる。つまり、基板ユニット416(発光部実装基板410と光規制部材412と収納ケース414とからなる)を取付部材400から落下させることなく仮留め状態とすることができる。突出棒422の先端面に形成されたネジ穴422aにネジを螺入することでその基板ユニット416を取付部材400に取り付けた状態とすることができ、このネジを緩めて取り外すとその基板ユニット416ごと取付部材400から取り外すことができる。つまり、基板ユニット416を安全かつ容易に着脱することができる。
また、凹部402の裏面側に第3図柄表示装置42の表示画面が位置するようになっており、凹部402は、その所定箇所に、パチンコ機10の裏面側に設けられた主制御基板261aからの配線が挿入される配線用開口424を備え発光部実装基板410は、配線用開口424に挿入された、主制御基板261aからの配線が接続されているので、パチンコ機10の裏面側に設けられた主制御基板261aからの配線は、凹部402の配線用開口424に挿入されて、凹部402の発光部実装基板410に接続されているので、配線を短くすることができる。
また、凹部402は、当該凹部402の外周と遊技盤30の取付開口404との間の領域に、発光部実装基板410に接続される中継基板426と、発光部実装基板410と中継基板426とを接続する配線とを収容しているので、取付部材400の配線用開口424から外部に出す配線を少なくすることができ、パチンコ機10の裏面側の配線の複雑化を防止できるとともに、作業時に引っ掛かって断線することなども抑制できる。
また、フレーム部材430の装飾部432は発光部406により照らされるので、フレーム部材430の装飾部432を発光させることができる。
また、フレーム部材430は、遊技盤30の盤面から突出して遊技球の挙動を規制する突出部434と、正面視した状態で、その内側に、遊技球の転動する転動面436を備えているので、突出部434および転動面436付きのフレーム部材430を遊技盤30の前面から取り外すことができ、突出部434および転動面436付きのフレーム部材430や基板等の点検や修理などの作業を容易に行うことができる。
また、フレーム部材430は、第3図柄表示装置42の表示画面の周囲を囲う壁であって、第3図柄表示装置42の表示画面と発光部材408との間を区画する壁部438を備えているので、フレーム部材430を遊技盤30の前面側から取り外すと同時にこの壁部438がなくなっており、取付部材400へのアクセススペースをその壁部438がなくなった分広く確保でき、作業のし易い環境となる。
また、取付部材400は、遊技盤30から排出された遊技球を集めて排出する集合板440とは別体に遊技盤30の裏面側に取り付けられているので、可変表示装置ユニット35等の重みにより取付部材400が変形したとしても、集合板440の排出路に影響を及ぼすことが無く、この排出路において球詰まりなどを生じさせることを防止できる。
また、発光部実装基板410の発光部406は、特別図柄としての第1図柄と、この第1図柄の変動表示の保留である特図保留と、普通図柄としての第2図柄と、第2図柄の変動表示の保留である普図保留とを発光表示するものをそれぞれ備えているので、これらの特別図柄、特図保留、普通図柄、普図保留は故障した場合に遊技に支障をきたす表示情報であり、これらの点検などが容易となる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例2では、基板ユニット416(発光部実装基板410と光規制部材412と収納ケース414とからなる)の収納ケース414を被着脱部418により着脱自在とした構成を採用しているが、発光部実装基板410を着脱操作部により着脱自在とした構成を採用してもよい。具体的には、取付部材400は、発光部実装基板410を当該取付部材400に対して着脱操作する着脱操作部を、フレーム部材430が遊技盤30から取り外された状態(図9に示す状態)において、取付部材400の前面側で、第3図柄表示装置42の表示画面の周囲から取付開口404までの間で露出した箇所に、備える。この場合には、着脱操作部に対して操作することで発光部実装基板410を付けたり外したりすることができ、着脱操作部が露出した箇所に設けられているので、その着脱操作がやり易い。
(2)上述した実施例2では、被着脱部418を解除した状態で、収納ケース414と取付部材400に仮留めるケース仮留め部420を採用しているが、着脱操作部を解除した状態で、発光部実装基板410を仮留める仮留め部を採用してもよい。具体的には、取付部材400は、着脱操作部を解除した状態で、発光部実装基板410を当該取付部材400に維持するよう仮留めする仮留め部を備える。この場合には、着脱操作部を解除した途端に発光部実装基板410を落下させてしまうことを防止でき、発光部実装基板410を安全かつ容易に着脱することができる。
また、仮留め部として、フレーム部材430が遊技盤30から取り外された状態(図9に示す状態)において、取付部材400の前面側で、第3図柄表示装置42の表示画面の周囲から取付開口404までの間で露出した箇所に設けられた、発光部実装基板410に設けられた嵌合孔に挿入される突出棒を採用できる。着脱操作部は、突出棒の先端面に形成されたネジ穴と、このネジ穴に螺入されるネジとで構成されている。この場合は、発光部実装基板410の嵌合孔に突出棒が挿入された状態であれば、発光部実装基板410が取付部材400から落下させることなく仮留め状態とすることができる。突出棒の先端面に形成されたネジ穴にネジを螺入することで発光部実装基板410を取付部材400に取り付けた状態とすることができ、このネジを緩めて取り外すと発光部実装基板410を取付部材400から取り外すことができる。つまり、発光部実装基板410を安全かつ容易に着脱することができる。
(3)上述した実施例2では、発光部材408として発光部実装基板410を採用しているが、発光部実装基板410以外の発光構成(例えば、ランプ)を採用してもよい。
(4)上述した実施例2では、表示装置(液晶表示装置)として第3図柄表示装置42を採用しているが、第1図柄表示装置40を採用してもよい。
(5)上述した実施例2では、被着脱部418としてネジ留め構成を採用しているが、ネジ留め以外の留め構成を採用するようにしてもよい。
(6)本発明を各種(例えば第一種、第三種など)の遊技機に実施してもよいし、上記実施例とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される。)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞されることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。また、球が所定の入賞口に入ることで特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。さらに、パチンコ機以外にも、アレンジボール型パチンコ、雀球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機等の各種遊技機として実施するようにしてもよい。
なお、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の遊技球の投入後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受け皿に多量の球が払い出されるものである。