JP2011093570A - 液体一時保存容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体一時保存容器において、保存液体の変質を防止することである。
【解決手段】液体一時保存容器10は、一時保存されるべき保存液体8を注入できる上部開口部と、保存液体8を収容する収容空間21とを有する有底筒状形状の本体筒部20と、サービスコック30と、本体筒部20の上部に配置される蓋40と、本体筒部20内に収められるフロート50で構成される。フロート50は、本体筒部20内の収容空間21に配置され、本体筒部20の収容空間21に収容された保存液体8の上部液面に配置した場合に、保存液体8がフロート50によって排除される体積に保存液体8の密度を乗じることで得られる値より小さい質量を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体を一時的に保存する液体一時保存容器に関する。
一度開栓することで外気に触れて変質する液体について、開栓後の変質を防止することが求められている。例えば、ワインは抜栓して外気に触れることにより味、香りが劣化してしまうため、いろいろな変質防止策が講じられている。
そこで、業務用の変質防止策として開発されているものには、窒素を充填した栓交換機の中で、栓を抜いて専用プラグに交換し、ボトルは上下逆の状態で本体にセットし、外気の代わりに窒素を送り込みながらワインを注ぎ出すサーバが知られている。また、個人用の変質防止策としては、飲み残しのワインが入っているワインボトルを密栓した後に、ワインボトル内の空気を吸引する手動ポンプや、ワインボトル内の空気を窒素や二酸化炭素などの不活性ガスに置換するガスボンベがある。
その他にも、例えば、特許文献1にワインの酸化防止器具として、ワインボトルより抜いたコルク栓や樹脂栓などにスペーサ付の脱酸素剤を固定してワインボトル内に設置し、ワインボトル内の酸素を消滅させることが開示されている。また、特許文献2には、ボトル容器内の液面に浮く平板状の浮き蓋体を、ボトル容器の口筒部より挿入し、その後浮き蓋体が広がって液面を覆うことが開示されている。
特開2005−132475号公報 特開2008−184204号公報
上記のように、業務用の変質防止策は、高価で大掛かりなものとなり、個人用の変質防止策として考案されている上記の器具等は、ボトルを繰り返し抜栓する場合には、その都度、新しく外気がボトル内に入ることになり、抜栓の度に味や香りが劣化しがちである。また、ボトル内の空気を吸引する、またはガス置換を行う場合において、過度に行うと還元されてワインに還元臭が生じるとも言われている。
本発明は、液体を一時保存する際に液体の変質を防止する液体一時保存容器を提供することである。
本発明に係る液体一時保存容器は、一時保存されるべき保存液体を注入できる上部開口部と、保存液体を収容する収容空間とを有する有底筒状形状の本体筒部と、本体筒部内の収容空間の底部の位置に設けられる内部供給口部に接続され、ハンドルを回転することで収容空間と外部とが連通するサービスコックと、本体筒部の収容空間に配置されるフロートであって、本体筒部の収容空間に保存液体を収容しその上部に配置した場合に、保存液体がフロートによって排除される体積に収容液体の密度を乗じることで得られる値より小さい質量を有し、保存液体の上部に浮くフロートと、を備え、フロートは、保存液体の上部に浮いている状態で、本体筒部の収容空間の内周壁とフロートの外周壁との間にある保存液体の液面である吃水液面からフロートの外周壁の上端までの高さを吃水面上高さとするとき、予め設定された閾値保存体積を吃水液面の上部面積で除した値である閾値高さ以下となる吃水面上高さを有することを特徴とする。
また、本発明に係る液体一時保存容器において、閾値保存体積は、液体が収められている未開栓のボトルの栓下部からボトルの中の液体の上部液面までに存在する封栓時許容空気体積を基準として設定されることが好ましい。
また、本発明に係る液体一時保存容器において、フロートは、フロート上面にくぼみを有することが好ましい。
また、本発明に係る液体一時保存容器において、本体筒部は、予め定められた曲率半径である底部曲率半径の曲面部で本体筒部の内周壁とその底部が接続されることが好ましい。また、本発明に係る液体一時保存容器において、フロートは、本体筒部の底部曲率半径と同じ曲率半径の曲面部でフロートの外周壁とその底部とが接続されることが好ましい。
また、本発明に係る液体一時保存容器において、本体筒部の上部開口部に配置される蓋を備えることが好ましい。
また、本発明に係る液体一時保存容器において、サービスコックは、本体筒部から着脱可能であることが好ましい。
また、本発明に係る液体一時保存容器において、本体筒部とフロート部とは、ポリエチレンで構成されることが好ましい。
上記構成により、液体一時保存容器は、ハンドルを回転することで収容空間と外部とが連通するサービスコックと、本体筒部の収容空間に配置されるフロートとを備える。フロートは、本体筒部の収容空間に収容された保存液体の上部に配置した場合に、保存液体がフロートによって排除される体積に収容液体の密度を乗じることで得られる値より小さい質量を有し、保存液体の上部に浮く。また、保存液体の上部に浮いている状態で、本体筒部の収容空間の内周壁とフロートの外周壁との間にある保存液体の液面である吃水液面からフロートの外周壁の上端までの高さを吃水面上高さとするとき、吃水面上高さは、予め設定された閾値保存体積を吃水液面の上部面積で除した値である閾値高さ以下とする。
これにより、液体一時保存容器の収容された液体と空気との接触が、最小限に抑えられるので、液体の変質が防止されることとなる。また、サービスコックのハンドルを回転することで、液体の変質を防止した状態を保ちつつ保存液体を取り出すことが可能となる。
また、液体一時保存容器において、閾値保存体積は、液体が収められている未開栓のボトルの栓下部からボトルの中の液体の上部液面までに存在する封栓時許容空気体積を基準として設定されることから、仮に保存液体に変質が生じ得るとしてもボトルが未開栓の状態と同じ程度に維持することができる。
また、液体一時保存容器において、フロートは、フロート上面にくぼみを有するので、必要に応じ、フロート上部に保冷材等の物体を置くことが可能である。
また、液体一時保存容器において、本体筒部は、予め定められた曲率半径である底部曲率半径の曲面部で本体筒部の内周壁と底部が接続されることにより、保存液体を収容し、使い終わった後の液体一時保存容器を洗浄する際、収容空間の底部曲面部の汚れを容易に落としやすくすることが可能となる。
また、液体一時保存容器において、フロートは、本体筒部内の収容空間の底部曲率半径と同じ曲率半径の曲面部でフロートの外周壁と底部とが接続されることにより、フロート下部形状は、収容空間の底部形状とほぼ一致するので、液体一時保存容器の収容空間に保存液体とフロートとを収め、保存液体を取り出す際に、保存液体を収容空間内にほとんど余すことなく外部へ取り出すことが可能となる。
また、液体一時保存容器において、蓋は、本体筒部の上部開口部に配置されることにより、収容空間と外部との接触を抑制し、例えば埃などの収容空間への混入を防ぐことができる。
また、液体一時保存容器において、サービスコックは、本体筒部から着脱可能であることにより、液体一時保存容器の本体筒部、サービスコックの洗浄をしやすくすることができ、サービスコックのみの取替えも可能となる。
また、液体一時保存容器において、本体筒部とフロート部は、食品衛生上認められたポリエチレンで構成されることにより、液体一時保存容器は、食品衛生上の安全性を確保することができ、また、成形が容易で、軽量、安価なものとなる。
本発明に係る実施の形態の液体一時保存容器の構成を説明する図である。 本発明に係る実施の形態において、液体一時保存容器の構成部材の詳細を説明する図である。 本発明に係る実施の形態において、液体が収められている未開栓のボトルの栓下部からボトルの中の液体の上部液面までに存在する封栓時許容空気体積を説明する図である。 本発明に係る実施の形態において、フロートは、保存液体の上部に浮いている状態で、吃水面上高さが、予め設定された閾値体積を、吃水液面の上部面積で除した値である閾値高さ以下とする様子を説明する図である。 本発明に係る実施の形態において、液体一時保存容器の使用手順を説明する図である。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき、詳細に説明する。保存液体として、例えばワインを説明するが、これ以外の空気と接触して酸化等により変質する液体でもよい。例えば、この他の醸造酒、蒸留酒、等の酒類、飲料、食用油脂、または化粧料等でもよい。
液体一時保存容器は、ポリエチレンで構成される例を説明するが、食品衛生法等により安全が確保されると認められているその他の材料で構成することができる。例えば、成形加工のしやすい熱可塑性プラスチックを用いることができ、熱可塑性プラスチックでは、ポリプロピレン、ポリスチレン、メタクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン樹脂等を用いることができる。なお場合によっては、金属、木を用いるものとしてもよい。
以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
図1は、液体一時保存容器10の構成を説明する図である。図2は、液体一時保存容器10の各構成部材の詳細を説明する図である。この液体一時保存容器10は、開栓するとそのままでは次第に変質する液体を一時保存する容器で、フロートを液体の上に浮かべることで空気に液体が触れることを抑制して変質を防止するものである。
液体一時保存容器10は、本体筒部20と、サービスコック30と、蓋40と、フロート50を含んで構成される。また、図1には液体一時保存容器10の構成要素ではないが、フロート50の上に置かれる物体6と、一時保存対象の保存液体8であるワインが図示されている。
本体筒部20は、有底筒状形状の部材で、収容空間21と、曲率半径R1を有する底部曲面部と、底部22と、供給口部24と、上部開口部26を含んで構成される。本体筒部20の外形は、意匠を考慮して、樽状形状等であってもよい。また、場合によっては、本体筒部20は、遮光性を有してもよく、壁面に収容空間21を見ることができる水量計となりうる窓を備えてもよい。
収容空間21は、保存液体8が収められる筒状の空間であり、保存液体を収容空間の7割程度入れるものとし、同時にフロート50を収められる機能を有する。
収容空間21の底部22は、平板状で、その内周壁との接続部は予め定められた曲率半径R1を有する底部曲面部である。この曲率半径R1は、収容空間21の底部曲面部の汚れを容易に落としやすくする機能を有する。
供給口部24は、収容空間21に収められた保存液体8を取り出すための取り出し口の機能を有する。供給口部24から外部に向かってテーパネジのメネジ25の状態で貫通しており、サービスコック30に設けられるオネジ35と噛み合うことができる。
上部開口部26は、本体筒部の壁面上端において収容空間21が内側から外側に向かって広がるような傾斜面を有し、この傾斜面に沿って、蓋50を本体筒部20にぴったりとはめ込むことができる機能を有する。
ここで、本体筒部20の各部の寸法の一例を示すと、収容空間21について、壁面の厚み5mm、高さ150mm、内径90mm、その上部開口部26の傾斜角度は30度、底部曲面部の曲率半径R1は10mm、供給口部24のメネジ25のネジ有効径は15mmである。
サービスコック30は、ハンドル32と、挿通部34と、連通部36を含んで構成され、本体筒部20内の収容空間21の底部22の位置に設けられる内部供給口部24に接続され、ハンドル32を回転することで収容空間21と外部とが連通する着脱可能な蛇口状の部材である。
ハンドル32は、サービスコック30に付けられる回転つまみであり、これを回転することによって開栓と閉栓とを行うことができる。開栓のときは、内部供給口部24を介して、収容空間21とサービスコック30に設けられる連通部36が連通し、収容空間21に収められた保存液体8を外部に取り出すことができる。また、閉栓することで、収容空間21と連通部36との間の連通が遮断され、保存液体8の取り出しをやめることができる。
挿通部34は、サービスコック30の根元部に設けられるオネジ35とオネジ35を貫通する孔とで構成される。貫通する孔は、収容空間21と連通部36を連通するためのものである。
オネジ35を本体筒部20の供給口部24にあるメネジ25にねじ込むことでサービスコック30を本体筒部20に取り付けることができる。逆にねじ込みを外すことで、サービスコック30を本体筒部20から取り外すことができる。サービスコック30の閉栓、開栓のいずれの状態においても、収容空間21に収められた保存液体8が漏れないよう、供給口部24と挿通部34の間は隙間が生じないようにするため、挿通部34のオネジ35はテーパネジとすることが好ましい。また、本体筒部20またはサービスコック30の挿通部34に、適当なシールリングを設けることが好ましい。
連通部36は、サービスコック30の内部を貫通する孔で、これによって、内部収容空間21と連通し、内部収容空間21に収容される保存液体8を外部に取り出す機能を有する。
ここで、サービスコック30の寸法の一例を示すと、ハンドル32の長さ50mm、オネジ35のネジ有効径15mm、連通部36の内径10mmである。
蓋40は、本体筒部20の上部開口部26を覆う部材で、収容空間21と外部との上部からの接触を抑制し、収容空間21への埃等の混入を防ぐ機能を有する。蓋40は、円板状部41と、空気孔42と、はめ込み部43と、シールリング溝44を含んで構成される。
円板状部41は、蓋40の本体部を構成する部分で、外径が本体筒部20の外径とほぼ同じである。
空気孔42は、蓋40の上面から底面にかけて貫通する小孔である。空気孔42は、本体筒部20に蓋40をした場合において、収容空間21の内圧と外気圧を同じにし、サービスコック30が開栓された際にフロート50が液面に配置された状態のままで、保存液体8が外部に取り出されることができる機能を有する。なお、場合によっては、空気孔42を省略することもできるが、液体一時保存容器10から保存液体8を取り出す際に、蓋40を外す、または少しずらすことが好ましい。
はめ込み部43は、円板状部41の下方の部分で、収容空間21に蓋40をはめ込みやすく、蓋40が本体筒部20からずれ落ちることなく配置しやすいように先細りの形状46を有する。その先細りの傾斜角度は、本体筒部20の上部開口部26の傾斜角度と同じである。
シールリング溝44は、はめ込み部43の先細りの部分の途中に円周状に設けられる溝で、ここに、O−リング等のシールリングがはめこまれる。これによって、蓋40を収容空間21に配置すると、収容空間21が密栓した状態になる。
ここで、蓋40の寸法の一例を示すと、円板状部41は、直径100mm、高さ30mm、空気孔42の直径8mm、はめ込み部43の直径100mm、高さ10mm、傾斜角度30度、シールリング溝44は、蓋40の下端から5mm上方に配置され、その溝幅は2mmである。
フロート50は、本体筒部20の収容空間21に保存液体8を収容してその上部に配置した場合に、保存液体8の上部に浮いて保存液体8の液面を覆う浮き蓋である。フロート50の比質量は保存液体8の比質量よりも大きくてもよいが、その場合には、全体質量を軽くすることが必要である。フロート50は、底部外周壁の下部曲面部と、上部のくぼみ52を有する平底カップ状の形状を有する部材である。
下部曲面部の曲率半径R2は、先に述べた収容空間21の底部曲面部の曲率半径R1とほぼ同一の曲率半径を有し、本体筒部20内の収容空間21の底部22とフロート50の下部が密着するようになっている。これにより、保存液体8を収容空間21にほとんど余すことなく取り出すことができる機能を有する。
くぼみ52は、フロート50を保存液体8の上面に浮かすために、全体質量を少なくするようにフロート50の中央部をくりぬいた部分であるが、このくりぬかれた空間に物体6を置くことができる。物体6としては、例えば保冷材等である。このように、くぼみ52に物体6を置いた場合にも、フロート50は、保存液体8の液面に浮いて、保存液体8の液面を覆うように、くぼみ52の深さが設定される。
フロート50は、食品衛生法上安全性が認められているポリエチレンで構成される。ポリエチレンの比質量は、低密度ポリエチレンが0.91から0.93、高密度ポリエチレンが0.94から0.96である。したがって、このフロート50は、保存液体8であるワインの液面に浮く。しかし、比質量が保存液体8の比質量よりも大きくても、くぼみ52の大きさを工夫することで、フロート50を保存液体8の上に浮かすことができる。また、くぼみ52に保冷材等を置いた場合にも、くぼみ52の大きさによってはフロート50を保存液体8に十分に浮かせることができる。
フロート50は、保存液体8であるワインの上に浮かすだけでなく、保存液体8であるワインが空気に触れることをできるだけ抑制する機能を有する。保存液体8が空気に触れることをできるだけ抑制する程度の目安としては、例えばワインが収められている未開栓のボトルの栓下部からボトルの中の液体の上部液面までに存在する封栓時許容空気体積Vを用いることができる。その様子を図3と図4を用いて説明する。
図3は、液体が収められている未開栓のボトル2の栓4の下部からボトル2の中の液体7の上部液面までに存在する封栓時許容空気体積Vを説明する図である。封栓時許容空気体積Vは、仮に保存液体8に酸化等の変質が生じ得るとしても未開栓のボトルの中の液体と同じ程度に維持することができる空気の体積であり、例えば、ワインのフルボトルにおいては、封栓時許容空気体積Vは、5mlから10mlとされる。そこで、封栓時許容空気体積Vを基準に、保存液体8が触れるときの上限体積である閾値保存体積を設定することができる。例えば、適当な係数αを用いて、閾値保存体積をαVと設定することができる。一例としてα=0.5と設定することができる。勿論これ以外の設定条件を用いてもよい。
図4は、フロート50が保存液体8の上部に浮いている状態で、フロート40の外周壁の上端から吃水液面までの高さである吃水面上高さh2が、予め設定された閾値保存体積αVを、吃水液面の上部面積で除した値である閾値高さ以下とする様子を示す図である。
まず、フロート50が保存液体8の上に浮く条件として、フロート50は、本体筒部20の収容空間21に配置され、本体筒部20の収容空間21に収容された保存液体8の上部に配置した場合に、保存液体8がフロート50によって排除される体積に保存液体8の密度を乗じることで得られる値より小さい質量を有するようにする。
次に、保存液体8が触れる可能性のある空気の上限体積がαV以下である条件として、以下のことが必要である。すなわち、フロート50が保存液体8の上部液面に浮いている状態として、図4に示されるように、本体筒部20の収容空間21の内周壁とフロート50の外周壁との間の隙間にある保存液体8の液面である吃水液面の高さが、フロート50の底面からh1であるとする。そして、吃水液面からフロート50の外周壁の上端までの高さを吃水面上高さh2とするときに、h2に対応する体積vは、吃水液面の上部面積に吃水液面上高さh2を乗じた値であるので、vがαV以下であるためには、吃水液面上高さh2が、閾値保存体積αVを吃水液面の上部面積で除した値である閾値高さh0以下となることが必要である。したがって、フロート50の底面からの外周壁高さHは、h1<H≦h1+h0と設定される。
ここで、保存液体8がワインとしてワイン用の寸法の一例を示すと、フロート50は、外径89.8mm、外周壁高さH30mm、内径80mm、くぼみ52の深さ25mm、底部曲面部の曲率半径R2は10mmである。本体筒部20の収容空間21の内径は90mmであるので、本体筒部20の収容空間21の内周壁とフロート50の外周壁との間の隙間は、(90.0−89.8)/2=0.1mmである。
次に、液体一時保存容器10の使用手順について図5を用いて詳細に説明する。最初は、図5(a)に示すように、液体一時保存容器10を使う前の初期段階として、本体筒部20、サービスコック30、蓋40、フロート50の各構成部材を洗浄し、本体筒部20の供給口部24のメネジ25にサービスコック30のオネジ35をしっかりとねじ込んで固定し、収容空間21にフロート50を配置し、蓋40を配置する。
図5(b)は、液体一時保存容器10を使う際の準備段階であり、サービスコック30のハンドル32を閉栓状態にし、蓋50とフロート40を本体筒部20の収容空間21から除き、ワインボトル2から本体筒部20の収容空間21にワインを注ぎ入れる様子を示したものである。注ぎ込まれたワインが保存液体8である。
このように、液体一時保存容器10を使う際に本体筒部20から蓋40とフロート50を除くが、ここでフロート50が収容空間21の最下部に収まっているときには本体筒部20内の収容空間21の底部22とフロート50の下部は密着している状態であるから、フロート50が取り出しにくい。フロート50を取り出すには、サービスコック30のハンドル32を開栓の方向に回転し、本体筒部20を上下逆にすることで、フロート50と本体筒部20内の収容空間21の底部22との間に外気が入り、フロート50が緩やかに降下し取り出すことができる。
このようにしてフロート50を取り出した後は、再びサービスコック30のハンドル32を閉栓の状態にする。そしてこの閉栓の状態で、ワインが入っているボトル2のコルクを抜栓し、収容空間21へワインを注ぎ入れる。
図5(c)は、本体筒部20の収容空間21にワインを注ぎ入れたのち、ワインの液面にフロート50を配置した一時保存状態を示す図である。すなわち、収容空間21にワインを注ぎ入れ終わると、その液面にフロート50を配置して浮かべる。上記の例で、本体筒部20の収容空間21の内周壁とフロート50の外周壁との間の隙間は0.1mmであり、保存液体8が触れる可能性のある空気の体積すなわちh2に対応する体積vは小さく、これを上記のように閾値保存体積αV以下とすることができる。
このようにして、ワインは保存液体8として保存される。フロート50のくぼみ52には物体6として、例えば保存液体8を冷やしておくための保冷材等を置くことができる。本体筒部20の上部には蓋40をして、外部から埃等が入らないようにすることができる。保存状態の液体一時保存容器10は、冷蔵庫に入れて保存しておくこともできる。
図5(d)は、液体一時保存容器10から保存液体8を取り出す様子を説明する図である。蓋40は空気孔42を有しているので、蓋40を本体筒部20の上部に配置したままとできる。なお、空気孔42を有さない場合には、本体筒部20の上部より外しておき、本体筒部20の収容空間21が気密空間とならない状態にする。これらの気密空間とならない状態で、サービスコック30のハンドル32を開栓側に回転し、本体筒部20の供給口部24とサービスコック30の連通部36を連通させて、保存液体8をグラス等に取り出すことができる。
保存液体8を液体一時保存容器10に移し替えた後は、開栓、閉栓を繰り返し行うことができる。残り少なくなった保存液体8を取り出す際にも、本体筒部20内の収容空間21の底部22とフロート50の下部は各形状が一致するようにしているため、保存液体8がほとんど余すことなく、取り出すことができる。
本発明の液体一時保存容器は、酸化等の変質が生じる液体の一時保存に利用できる。
2 ボトル、4 栓、6 物体、8 保存液体、10 液体一時保存容器、20 本体筒部、21 収容空間、24 供給口部、25 メネジ、26 上部開口部、R1 底部曲面部の曲率半径、30 サービスコック、32 ハンドル、34 挿通部、35 オネジ、36 連通部、40 蓋、41 円板状部、42 空気孔、43 はめ込み部、44 シールリング溝、46 先細りの形状、50 フロート、R2 下部曲面部の曲率半径、h1 吃水液面の高さ、h2 吃水面上高さ、H 外周壁高さ、V 封栓時許容空気体積、v h2に対応する体積。

Claims (8)

  1. 一時保存されるべき保存液体を注入できる上部開口部と、保存液体を収容する収容空間とを有する有底筒状形状の本体筒部と、
    本体筒部内の収容空間の底部の位置に設けられる内部供給口部に接続され、ハンドルを回転することで収容空間と外部とが連通するサービスコックと、
    本体筒部の収容空間に配置されるフロートであって、本体筒部の収容空間に保存液体を収容しその上部に配置した場合に、保存液体がフロートによって排除される体積に収容液体の密度を乗じることで得られる値より小さい質量を有し、保存液体の上部に浮くフロートと、
    を備え、
    フロートは、
    保存液体の上部に浮いている状態で、
    本体筒部の収容空間の内周壁とフロートの外周壁との間にある保存液体の液面である吃水液面からフロートの外周壁の上端までの高さを吃水面上高さとするとき、
    予め設定された閾値保存体積を吃水液面の上部面積で除した値である閾値高さ以下となる吃水面上高さを有することを特徴とする液体一時保存容器。
  2. 請求項1に記載の液体一時保存容器において、
    閾値保存体積は、液体が収められている未開栓のボトルの栓下部からボトルの中の液体の上部液面までに存在する封栓時許容空気体積を基準として設定されることを特徴とする液体一時保存容器。
  3. 請求項1に記載の液体一時保存容器において、
    フロートは、フロート上面にくぼみを有することを特徴とする液体一時保存容器。
  4. 請求項1から3のいずれか1に記載の液体一時保存容器において、
    本体筒部は、予め定められた曲率半径である底部曲率半径の曲面部で本体筒部の内周壁とその底部が接続されることを特徴とする液体一時保存容器。
  5. 請求項4に記載の液体一時保存容器において、
    フロートは、本体筒部の底部曲率半径と同じ曲率半径の曲面部でフロートの外周壁とその底部とが接続されることを特徴とする液体一時保存容器。
  6. 請求項1から5のいずれか1に記載の液体一時保存容器において、
    本体筒部の上部開口部に配置される蓋を備えることを特徴とする液体一時保存容器。
  7. 請求項1から6のいずれか1に記載の液体一時保存容器において、
    サービスコックは、本体筒部から着脱可能であることを特徴とする液体一時保存容器。
  8. 請求項1から7のいずれか1に記載の液体一時保存容器において、
    本体筒部とフロート部とは、ポリエチレンで構成されることを特徴とする液体一時保存容器。
JP2009250051A 2009-10-30 2009-10-30 液体一時保存容器 Pending JP2011093570A (ja)

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