以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機に具体化した一実施形態を図1〜図14にしたがって説明する。
図1には、パチンコ遊技機10が略示されており、パチンコ遊技機10の機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開放及び着脱自在に組み付けられているとともに、中枠12の前面側には前枠14が開閉及び着脱自在に組み付けられている。前枠14は、図1に示すようにパチンコ遊技機10を機正面側から見た場合において、中枠12に重なるように組み付けられている。このため、中枠12は、前枠14の後側に配置されており、機正面側からは視認し得ないようになっている。前枠14は、中央部に窓口14aを有するとともに、該窓口14aの下方にパチンコ遊技機10の遊技媒体となる遊技球を貯留可能な第1貯留皿としての上皿(貯留皿)15を一体成形した構成とされている。前枠14の裏面側には、機内部に配置された遊技盤YBを保護し、かつ窓口14aを覆う大きさのガラスを支持する図示しないガラス支持枠が着脱及び傾動開放可能に組み付けられている。遊技盤YBは、中枠12に装着される。また、前枠14には、窓口14aのほぼ全周を囲むように、図示しない発光体(ランプ、LEDなど)の発光(点灯や点滅)により発光演出を行う電飾表示部を構成する上側ランプ部16aと、左側ランプ部16bと、右側ランプ部16cとが配置されている。各ランプ部16a〜16cは、前枠14の前面に装着される複数の発光体を、該各発光体の発する光を透過可能に成形したランプレンズで覆って構成されている。
前枠14には、窓口14aの左右上部に、各種音声を出力して音声演出を行う左スピーカ17aと、右スピーカ17bとが配置されている。左スピーカ17aと右スピーカ17bは、前枠14の裏面に装着されており、該前枠14の前面であって左スピーカ17a及び右スピーカ17bの装着部位に対応する部位には図示しない放音孔が複数形成されている。
中枠12の前面側であって前枠14の下部には、上皿15から溢れ出た遊技球を貯留する第2貯留皿としての下皿(貯留皿)18が装着されている。また、中枠12の前面側であって下皿18の右方には、遊技球を遊技盤YBに発射させる際に遊技者によって回動操作される遊技球発射用の発射ハンドル19が装着されている。また、前枠14には、下皿18の左方に、各種音声を出力して音声演出を行う下スピーカ17cが配置されている。下スピーカ17cは、中枠12に装着されている。
上皿15には、その左方側に機内部から払出される遊技球の図示しない払出口が設けられているとともに、遊技者の保有する遊技球を貯留する凹状の貯留通路15aが連設されており、さらに右方側に貯留通路15a内の遊技球を機内部に取り込む図示しない上皿取込口が設けられている。上皿15に貯留された遊技球は、貯留通路15aにより前記上皿取込口へ案内されるとともに該上皿取込口を介して1球ずつ機内に取り込まれ、遊技盤YBに向けて発射される。遊技盤YBに向けて発射される遊技球は、発射ハンドル19の回動量に応じて発射の強弱が設定される。また、下皿18には、上皿15から溢れ出て流下した遊技球の出口18aが設けられているとともに、遊技球を貯留する凹状の貯留部18bが遊技球の出口18aに連設されている。
次に、遊技盤YBの構成について図2にしたがって詳しく説明する。
遊技盤YBの前面には、発射ハンドル19の操作によって発射された遊技球を誘導し、かつパチンコ遊技の主体となるほぼ円形の遊技領域H1を形成する誘導レール20が円形渦巻き状に敷設されている。この誘導レール20によって遊技盤YBには、該遊技盤YBの左下方から左上方に向かって延びる遊技球の誘導路20aが形成されるとともに、誘導レール20の内側に遊技領域H1が形成される。また、遊技盤YBの前面であって誘導レール20の外側となる遊技領域H1外は、パチンコ遊技に直接関与しない非遊技領域H2とされている。
遊技盤YBの遊技領域H1のほぼ中央(センター)には、各種の表示装置や各種の飾りを施した表示枠体(センター役物)21が装着されている。表示枠体21の略中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する表示手段としての演出表示装置22をセット(装着)するためのセット口21aが、開口形成されている。演出表示装置22には、複数列(本実施形態では3列)の図柄列を変動させて行う図柄変動ゲームを含み、該ゲームに関連して実行される各種の表示演出(遊技演出)が画像表示されるようになっている。本実施形態において演出表示装置22の図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では3列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する。なお、演出表示装置22の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄)を用いて行われる。
図2に示すように、表示枠体21の左下の遊技領域H1には、7セグメント型の特別図柄表示装置23が設けられている。特別図柄表示装置23では、複数種類の特別図柄を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われる。特別図柄は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。
そして、特別図柄表示装置23では、図柄変動ゲームの開始により同時に特別図柄の変動表示が開始され、該ゲームの終了と同時に特別図柄が確定停止表示される。また、演出表示装置22では、図柄変動ゲームの開始により同時に飾り図柄の変動表示が開始され、該ゲーム終了前に飾り図柄が一旦停止表示され、該ゲームの終了と同時に各列の飾り図柄が確定停止表示される。「変動表示」とは、図柄を表示する表示装置に定める表示領域内において表示される図柄の種類が変化している状態であり、「一旦停止表示」とは、前記表示領域内において図柄がゆれ変動状態で表示されている状態である。また、「確定停止表示」とは、前記表示領域内において図柄が確定停止している状態である。なお、特別図柄表示装置23と演出表示装置22では、同時に図柄変動ゲームと図柄変動ゲームに係わる表示演出が開始され、同時に終了する(すなわち、同時に特別図柄と飾り図柄が確定停止表示される)。
本実施形態において特別図柄表示装置23には、複数種類の特別図柄の中から、大当り抽選の抽選結果(大当りかはずれか)に対応する1つの特別図柄が選択され、その選択された特別図柄が図柄変動ゲームの終了によって確定停止表示される。複数種類の特別図柄は、大当りを認識し得る図柄となる100種類の大当り図柄(大当り表示結果に相当する)と、はずれを認識し得る図柄となる1種類のはずれ図柄とに分類される。なお、大当り図柄が表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。本実施形態の大当り遊技については後で詳細に説明する。
また、本実施形態において演出表示装置22には、各列毎に[0]、[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]、[8]、[9]の10種類の数字が飾り図柄として表示されるようになっている。そして、本実施形態においては、演出表示装置22の表示領域(画像表示面)を特別図柄表示装置23の表示領域よりも遥かに大きく形成し、演出表示装置22を遊技者の正面に目立つように配置している。このため、遊技者は、特別図柄表示装置23よりも自身の目の前で多彩な画像によって表示演出が行われる演出表示装置22の表示内容に注目し、該演出表示装置22の図柄変動ゲームで導出されて確定停止表示される図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識することになる。演出表示装置22に停止表示された全列の図柄が同一図柄の場合には、その図柄組み合わせ([222][777]など)から大当り遊技が付与される大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが飾り図柄による大当りの図柄組み合わせ(大当り表示結果)となる。大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されると、遊技者には、図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。一方、演出表示装置22に確定停止表示された全列の図柄が異なる種類の場合、又は1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ([123][122][767]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせが飾図によるはずれの図柄組み合わせ(はずれ表示結果)となる。
また、本実施形態において、演出表示装置22における各列は、図柄変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って飾り図柄が変動表示されるようになっている。そして、図柄変動ゲームが開始すると(各列の飾り図柄が変動を開始すると)、演出表示装置22において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に飾り図柄が一旦停止表示されるようになっている。そして、一旦停止表示された左図柄と右図柄が同一図柄の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態を認識できる。リーチ状態は、複数列のうち、特定列(本実施形態では左列と右列)の飾り図柄が同一図柄となって一旦停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では中列)の飾り図柄が変動表示されている状態である。このリーチ状態を認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるリーチの図柄組み合わせとなる。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、図柄変動ゲームの開始後、最初に飾り図柄を停止表示させる左列が第1停止表示列になるとともに、次に飾り図柄を停止表示させる右列が第2停止表示列になり、さらに最後に飾り図柄を停止表示させる中列が第3停止表示列となる。
また、演出表示装置22には、特別図柄表示装置23の表示結果に応じた図柄組み合わせが表示されるようになっている。特別図柄表示装置23に表示される特別図柄と、演出表示装置22に表示される飾り図柄による図柄組み合わせが対応されており、図柄変動ゲームが終了すると、特別図柄と飾り図柄による図柄組み合わせが対応して確定停止表示されるようになっている。例えば、特別図柄表示装置23に大当り図柄が確定停止表示される場合には、演出表示装置22にも[222]や[444]などの大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。また、特別図柄表示装置23にはずれ図柄が確定停止表示される場合には、演出表示装置22にも[121]や[345]などのはずれの図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。なお、特別図柄に対する飾り図柄の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾り図柄による図柄組み合わせの中から1つの飾り図柄による図柄組み合わせが選択されるようになっている。以上のように、本実施形態の演出表示装置22では、図柄変動ゲームに係わる表示演出(3列の図柄を変動表示させて図柄の組み合わせを表示させる図柄変動ゲーム)が行われるようになっている。
図2の説明に戻り、表示枠体21の左下の遊技領域H1であって、特別図柄表示装置23の左下方には、複数個(本実施形態では4個)の特別図柄保留発光部を備えた特別図柄保留記憶表示装置Raが設けられている。そして、特別図柄保留記憶表示装置Raは、機内部で記憶した特別図柄用の始動保留球の記憶数(以下、「保留記憶数」と示す)を遊技者に報知する。本実施形態のパチンコ遊技機10は、表示枠体21の下方に配置される始動入賞口(上始動入賞口25と下始動入賞口26)へ遊技球が入球した場合、その入球した遊技球を始動保留球として記憶し、その始動保留球の個数を特別図柄用の保留記憶数として機内部(主制御基板35の主制御用RAM35c)で記憶するようになっている。特別図柄用の保留記憶数は、保留中(図柄変動ゲーム待機中)の図柄変動ゲームの回数を示している。特別図柄用の保留記憶数は、前記始動入賞口に遊技球が入球することで1加算され、図柄変動ゲームの開始により1減算される。したがって、図柄変動ゲーム中に始動入賞口へ遊技球が入球すると、特別図柄用の保留記憶数は更に加算され、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積されるようになっている。そして、特別図柄保留記憶表示装置Raは、特別図柄保留発光部の点灯個数により保留中の図柄変動ゲームの回数(始動保留球の個数)を遊技者に報知する構成となっている。
また、表示枠体21の左下の遊技領域H1であって、特別図柄表示装置23の左方には、普通図柄表示装置24が配設されている。この普通図柄表示装置24では、複数種類の普通図柄を変動させて1つの普通図柄を導出する普通図柄変動ゲームが行われるようになっている。本実施形態において普通図柄表示装置24は、図示しない発光体(LEDやランプなど)をレンズカバー(図2では表面に「○(丸)」と「×(ばつ)」を装飾したもの)で覆って構成した複数個(本実施形態では2個)の普通図柄表示部から構成されている。普通図柄表示装置24では、大当りか否かの大当り抽選とは別に行う普図当りか否か(開閉羽根27の開動作により下始動入賞口26を開放するか否か)の内部抽選(普図当り抽選)の抽選結果を表示する。そして、本実施形態の普通図柄表示装置24では、普図当り抽選で普図当りを決定している場合には普通図柄変動ゲームで普通図柄からなる普図当り用の図柄が確定停止表示(本実施形態では「○(丸)」側の普通図柄表示部が点灯)される。一方、本実施形態の普通図柄表示装置24では、普図当り抽選で普図はずれを決定している場合には普通図柄変動ゲームで普通図柄からなる普図はずれ用の図柄が確定停止表示(本実施形態では「×(ばつ)」側の普通図柄表示部が点灯)される。
また、表示枠体21の左下の遊技領域H1であって、特別図柄表示装置23と普通図柄表示装置24の間には、複数個(本実施形態では4個)の普通図柄保留発光部を備えた普通図柄保留記憶表示装置Rbが設けられている。そして、普通図柄保留記憶表示装置Rbは、機内部で記憶した普通図柄用の始動保留球の記憶数(以下、「保留記憶数」と示す)を遊技者に報知する。本実施形態のパチンコ遊技機10は、表示枠体21の左方に配置される普通図柄作動ゲート30へ遊技球が入球した場合、その入球した遊技球を始動保留球として記憶し、その始動保留球の個数を普通図柄用の保留記憶数として機内部(主制御基板35の主制御用RAM35c)で記憶するようになっている。普通図柄用の保留記憶数は、保留中(普通図柄変動ゲーム待機中)の普通図柄変動ゲームの回数を示している。普通図柄用の保留記憶数は、普通図柄作動ゲート30に遊技球が入球することで1加算され、普通図柄変動ゲームの開始により1減算される。したがって、普通図柄変動ゲーム中に普通図柄作動ゲート30へ遊技球が入球すると、普通図柄用の保留記憶数は更に加算され、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積されるようになっている。そして、普通図柄保留記憶表示装置Rbは、普通図柄保留発光部の点灯個数により保留中の普通図柄変動ゲームの回数(始動保留球の個数)を遊技者に報知する構成となっている。
また、図2に示すように、表示枠体21の下方の遊技領域H1には、遊技球の入球口25aを有する始動手段としての上始動入賞口25と遊技球の入球口26aを有する始動手段としての下始動入賞口26が上下方向に並ぶように配置されている。上始動入賞口25は、常時遊技球の入球を許容し得るように入球口25aを常時開放させた構成とされている。一方で、下始動入賞口26は普通電動役物とされ、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉手段としての開閉羽根27を備えており、開閉羽根27が開動作することにより遊技球の入球を許容し得るように入球口26aを開放させる構成とされている。換言すれば、下始動入賞口26は、開閉羽根27が開動作して入球口26aが開放されない限り、遊技球の入球を不能とする構成とされている。
上始動入賞口25と下始動入賞口26の各奥方には、入球した遊技球を検知する始動手段としての始動口スイッチSW1,SW2(図3に示す)が配設されている。上始動入賞口25と下始動入賞口26は、入球した遊技球を検知することにより、図柄変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。下始動入賞口26は開閉羽根27が開動作すると、入口が拡大されて遊技球が入球し易い状態とされる一方で、開閉羽根27が閉動作すると、入口が拡大されずに遊技球の入球が不能となる状態とされる。
また、図2に示すように、下始動入賞口26の下方の遊技領域H1には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉28を備えた大入賞口(特別電動役物)29が配設されている。大入賞口29の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3(図3に示す)が配設されている。大入賞口29は、入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。そして、大当り遊技が付与されると、大入賞口扉28の開動作によって大入賞口29が開放されて遊技球の入球が許容されるため、遊技者は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。本実施形態において大当り遊技は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得られることから、遊技者に有利な状態となる。そして、この大当り遊技は、内部抽選で大当りが決定し、図柄変動ゲームにて大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示されることを契機に付与される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口扉28の開動作により大入賞口29が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(本実施形態では、15回)として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、ラウンド遊技が開始してから予め定めたラウンド遊技時間が経過する、又は予め定めた入球上限個数の遊技球が入球するの何れか早く成立した方の条件を満たすことにより終了する。そして、各ラウンド遊技が終了すると、各ラウンド遊技の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間(2秒)の経過後に、次のラウンド遊技が開始される。そして、大当り遊技は、規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後に大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われて終了する。
また、図2に示すように、表示枠体21の左方の遊技領域H1には、普通図柄作動ゲート30が配設されている。普通図柄作動ゲート30の奥方には、該普通図柄作動ゲート30へ入球し通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW4(図3に示す)が設けられている。普通図柄作動ゲート30は、遊技球の通過を契機に、普通図柄変動ゲームの始動条件のみを付与し得る。
また、遊技盤YBの遊技領域H1の最下方(大入賞口29よりも下方)には、遊技領域H1に発射された後、何れの入賞口にも入球しなかった遊技球をアウト球として機外に排出するためのアウト球口31が形成されている。アウト球口31を通過した遊技球は、パチンコ遊技機10の設置設備(遊技島)に配設されたアウト球タンク(図示しない)に排出される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、確変大当りに当選したことを条件として、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率状態を低確率抽選状態(本実施形態では4/1471)から高確率抽選状態(本実施形態では36/1471)に変動させる確変状態(確率変動状態)を付与する機能である。また、確変状態は、次回の大当りが生起される迄の間、付与される。このように、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。
本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態を付与する大当りが確変大当りとなり、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない(非確変状態が付与される)大当りが非確変大当りとなる。本実施形態のパチンコ遊技機10では、100種類の特別図柄の大当り図柄のうち、77種類の特別図柄が確変大当りとなる特別図柄(特定図柄)に設定されているとともに、23種類の特別図柄が非確変大当りとなる特別図柄(非特定図柄)に設定されている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出表示装置22に確定停止表示される飾り図柄のうち、[111]、[333]、[555]、[777]及び[999]が、確変大当りを確定的に認識し得る図柄組み合わせ(確変確定の大当り図柄)として設定されている。一方、本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出表示装置22に表示される飾り図柄のうち、[000]、[222]、[444]、[666]及び[888]が、非確変大当りであることを確定的に認識し得る図柄組み合わせ(非確変確定の大当り図柄)として設定されている。すなわち、飾り図柄による大当りの図柄組み合わせ[111]、[333]、[555]、[777]及び[999]は、確変大当りが決定されている場合に演出表示装置22の図柄変動ゲームで導出可能な組み合わせとされている。また、飾り図柄による大当りの組み合わせ[000]、[222]、[444]、[666]及び[888]は、非確変大当りが決定されている場合に演出表示装置22の図柄変動ゲームで導出可能な組み合わせとされている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、変動時間短縮(以下、「変短」と示す)機能を備えている。変短機能は、普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮されるとともに、普通図柄作動ゲート30の通過に基づく普通図柄変動ゲームの抽選確率状態(普通当りの当選確率)が低確率抽選状態から高確率抽選状態に変動する変短状態を特典として付与する機能である。また、変短状態が付与されている場合と変短状態が付与されていない場合とで下始動入賞口26の開閉羽根27は、普通図柄変動ゲームにおいて当選した際、異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。すなわち、変短状態が付与されていない時に普通図柄変動ゲームに当選する場合には、開閉羽根27が第1回数(例えば1回)分開放し、開放してから第1開放時間(例えば、300ms)経過するまで開放状態を維持するようになっている。一方、変短状態が付与されている時に普通図柄変動ゲームに当選する場合には、開閉羽根27が開放する回数が増加(例えば、3回)して第1回数よりも多い第2回数となり、1回の開放において開放してから第1開放時間よりも長い第2開放時間(例えば、1800ms)が経過するまで開放状態を維持するようになっている。すなわち、開閉羽根27は、変短状態が付与されている場合、変短状態が付与されていない状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。変短状態中は、開閉羽根27が遊技者にとって有利に動作し、単位時間当りの下始動入賞口26への遊技球の入球率が向上するので、変短状態は入球率向上状態となる。そして、変短状態は、予め定めた回数の図柄変動ゲームが行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。すなわち、変短状態は、予め定めた回数に相当する図柄変動ゲームの終了時迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される図柄変動ゲームの終了時迄の間、付与される。
本実施形態では、大当り遊技の終了後における開閉羽根27の単位時間あたりの開放時間を増加させる変短状態が、開放時間増加状態となる。一方、大当り遊技の終了後における開閉羽根27の単位時間あたりの開放時間を増加させない非変短状態が、開放時間非増加状態となる。なお、変短状態(開放時間増加状態)中は、1回の普図当りによって開閉羽根27が開放される時間の合計が、非変短状態時よりも増加する。
次に、パチンコ遊技機10の制御構成について図3に基づき説明する。
パチンコ遊技機10の機裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御基板35が装着されている。主制御基板35は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御指令としての制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、サブ統括制御基板36と、演出表示制御基板37と、音声・ランプ制御基板38が装着されている。
サブ統括制御基板36は、主制御基板35が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示制御基板37、及び音声・ランプ制御基板38を統括的に制御する。演出表示制御基板37は、主制御基板35とサブ統括制御基板36が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置22の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、音声・ランプ制御基板38は、主制御基板35とサブ統括制御基板36が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、各種ランプ部16a〜16cの発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)及びスピーカ17a〜17cの音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
以下、主制御基板35、サブ統括制御基板36及び演出表示制御基板37について、その具体的な構成を説明する。
主制御基板35には、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU35aと、主制御用CPU35aの制御プログラムを格納する主制御用ROM35bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM35cが設けられている。主制御用CPU35aには、主制御用ROM35bと主制御用RAM35cが接続されている。また、主制御用CPU35aには、上始動入賞口25に入球した遊技球を検知する上始動口スイッチSW1と、下始動入賞口26に入球した遊技球を検知する下始動口スイッチSW2が接続されている。また、主制御用CPU35aには、大入賞口29に入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3と、普通図柄作動ゲート30を通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW4が接続されている。
また、主制御用CPU35aには、図柄表示基板39を介して、特別図柄表示装置23、普通図柄表示装置24、特別図柄保留記憶表示装置Ra、及び普通図柄保留記憶表示装置Rbが接続されている。図柄表示基板39は、特別図柄表示装置23、普通図柄表示装置24、特別図柄保留記憶表示装置Ra、及び普通図柄保留記憶表示装置Rbと対応する位置にそれぞれ装着されており、各表示装置23,24,Ra,Rbを構成する発光体(本実施形態ではLED)が装着されている。
また、主制御用CPU35aは、大当り判定用乱数、変動パターン振分用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を主制御用RAM35cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。また、主制御用CPU35aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、主制御用CPU35aには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
主制御用ROM35bには、パチンコ遊技機10全体を制御するためのメイン制御プログラムが記憶されている。また、主制御用ROM35bには、メイン制御プログラムに加え、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、演出表示装置22及び特別図柄表示装置23において図柄の変動開始による図柄変動ゲームが開始してから、演出表示装置22及び特別図柄表示装置23において図柄が確定停止表示されて図柄変動ゲームが終了するまでの間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。すなわち、変動パターンは、特別図柄が変動開始してから特別図柄が確定停止表示されるまでの間の図柄変動ゲームの演出内容及び演出時間(変動時間)を特定することができる。そして、変動パターンは、大当り演出用、はずれリーチ演出用及びはずれ演出用からなる変動内容毎に分類されている。
大当り演出用の変動パターンに基づき行われる大当り演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的に大当りの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される大当り演出である。また、はずれリーチ演出用の変動パターンに基づき行われるはずれリーチ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。また、はずれ演出用の変動パターンに基づき行われるはずれ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経ることなく最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。リーチ演出は、演出表示装置22の飾り図柄による図柄変動ゲームにおいて、リーチの図柄組み合わせが形成されてから、最終的に図柄組み合わせ(大当りの図柄組み合わせ又ははずれの図柄組み合わせ)が導出される迄の間に行われる演出である。また、特別図柄表示装置23では、図柄変動ゲームが開始されると、リーチ演出を行うことなく、変動時間の経過時まで図柄の変動が継続される。また、はずれ演出用の変動パターンに基づき行われるはずれ演出は、図柄変動ゲームの開始後、各列の図柄を予め定めた変動停止順序(例えば、左列→右列→中列)にしたがって変動を停止させて各列に図柄を導出させるはずれ演出である。
また、変動パターン振分用乱数は、変動パターンを選択し、決定する際に用いる乱数である。そして、本実施形態では、2種類の変動パターン振分用乱数R1,R2(以下、振分用乱数R1,R2と示す)を用いて変動パターンを選択(決定)するようになっている。2種類の振分用乱数R1,R2は、それぞれが取り得る数値範囲(乱数更新処理において乱数値が更新される範囲)が異なるとともに、変動パターンの選択に係る処理において用途が異なっている。本実施形態において第1の変動パターン振分乱数としての振分用乱数R1の取り得る数値は、「0」〜「238」までの全239通りに設定されており、後述する変動パターン特定用テーブルとしての振分テーブルSP(図11に示す)を選択する際に用いる振分テーブルSP選択用乱数として機能する。また、第2の変動パターン振分乱数としての振分用乱数R2の取り得る数値は、「0」〜「250」までの全251通りに設定されており、選択した振分テーブルSPから変動パターンを特定する際に用いる変動パターン特定用乱数として機能する。
また、主制御用ROM35bには、大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当りか否かの大当り抽選(大当り判定)で用いる判定値であり、特別図柄用の大当り判定用乱数の取り得る数値(0〜1470までの全1471通りの整数)の中から定められている。さらに、大当り判定値は、遊技状態が非確変状態(低確率抽選状態)の時の大当り抽選で用いる低確率用の大当り判定値と、遊技状態が確変状態(高確率抽選状態)の時の大当り抽選で用いる高確率用の大当り判定値とがある。そして、確変状態時の大当り判定値の数(本実施形態では36個)は、非確変状態時の大当り判定値の数(本実施形態では4個)よりも多く設定されている。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10では、非確変状態における大当り抽選で大当りに当選する確率が、1471分の4(=367.75分の1)となり、確変状態における大当り抽選で大当りに当選する確率が、1471分の36(=40.86分の1)となる。また、主制御用RAM35cには、大当り判定時に使用する大当り判定用乱数が記憶されている。本実施形態において、大当り判定用乱数は、各始動入賞口25,26へ遊技球が入賞したことを契機に取得されるようになっている。また、主制御用RAM35cには、大当り決定時に大当り図柄となる特別図柄の種類を決定する際に用いる特図振分用乱数が記憶されている。各特別図柄には、この特図振分用乱数が所定個数(本実施形態では1個)ずつ振り分けられており、主制御用CPU35aは、大当りの決定時(大当り判定が肯定となった場合)、取得した特図振分用乱数に基づき大当り図柄を決定する。この特図振分用乱数は、予め定められた数値範囲内(本実施形態では、「0」〜「99」の全100通りの整数)の数値を取り得るように、主制御用CPU35aが所定の周期毎(2ms毎)に数値を1加算して更新するようになっている。そして、主制御用CPU35aは、更新後の値を特図振分用乱数の値として主制御用RAM35cに記憶し、既に記憶されている特図振分用乱数の値を書き換えることで特図振分用乱数の値を順次更新するようになっている。本実施形態において、特図振分用乱数は、各始動入賞口25,26へ遊技球が入賞したことを契機に取得されるようになっている。
また、主制御用ROM35bには、リーチ判定値が記憶されている。リーチ判定値は、はずれを決定する場合にはずれリーチ演出を実行するか否かの内部抽選(リーチ判定)で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値(0〜240までの全241通りの整数)の中から定められている。また、主制御用RAM35cには、リーチ判定時に使用するリーチ判定用乱数が記憶されている。本実施形態において、リーチ判定用乱数は、リーチ判定時に取得されるようになっている。
また、主制御用ROM35bには、普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、普図当りか否かの内部抽選(普図当り抽選)で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る数値(0〜106までの全107通りの整数)の中から定められている。なお、普図当り判定値は、変短状態が付与されているか否かでその数が異なっており、変短状態が付与されている時の普図当り判定値の数(本実施形態では106個)は、変短状態が付与されていない時の普図当り判定値の数(本実施形態では2個)よりも多く設定されている。また、主制御用RAM35cには、普図当り判定時に使用する普図当り判定用乱数が記憶されている。本実施形態において、普図当り判定用乱数は、普通図柄作動ゲート30を遊技球が通過したことを契機に取得されるようになっている。
次に、サブ統括制御基板36について説明する。
サブ統括制御基板36には、制御動作を所定の手順で実行することができる統括制御用CPU36aと、統括制御用CPU36aの統括制御プログラムを格納する統括制御用ROM36bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる統括制御用RAM36cが設けられている。統括制御用CPU36aには、統括制御用ROM36bと統括制御用RAM36cが接続されている。そして、統括制御用CPU36aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、統括制御用ROM36bには、統括制御プログラムに加え、各種演出を決定する際に参照する各種テーブルが記憶されている。なお、各種テーブルについての詳細は、後述する。
次に、演出表示制御基板37について説明する。
演出表示制御基板37には、制御動作を所定の手順で実行することができる表示制御用CPU37aと、表示制御用CPU37aの表示制御プログラムを格納する表示制御用ROM37bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる表示制御用RAM37cが設けられている。表示制御用CPU37aには、演出表示装置22が接続されている。また、本実施形態の表示制御用CPU37aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、表示制御用ROM37bには、各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。
以下、主制御基板35、サブ統括制御基板36及び演出表示制御基板37が実行する制御内容を説明する。
最初に、主制御基板35について説明する。
まず、図柄変動ゲームの制御に係る処理について説明する。
主制御基板35の主制御用CPU35aは、上始動入賞口25又は下始動入賞口26へ遊技球が入球し、該遊技球を検知した始動口スイッチSW1,SW2が出力する検知信号を入力すると、主制御用RAM35cに記憶されている特別図柄用の保留記憶数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かの保留判定を行う。保留判定の判定結果が肯定(特別図柄用の保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU35aは、特別図柄用の保留記憶数を1加算(+1)し、特別図柄用の保留記憶数を書き換える。また、主制御用CPU35aは、特別図柄用の保留記憶数の書き換えに伴って該書き換え後の前記保留記憶数に対応する数の保留ランプを点灯させる。例えば、主制御用CPU35aは、書き換え後の特別図柄用の保留記憶数が「3」の場合、3つの保留ランプを点灯させる。また、主制御用CPU35aは、保留判定を肯定判定している場合、大当り判定用乱数の値と特図振分用乱数の値を主制御用RAM35cから取得し、その値を特別図柄用の保留記憶数に対応付けて主制御用RAM35cの所定の記憶領域に格納する。なお、主制御用CPU35aは、保留判定の判定結果が否定(保留記憶数=4)の場合、上限数を超える特別図柄用の保留記憶数の書き換えを行わないとともに、大当り判定用乱数の値と特図振分用乱数の値も取得しない。
そして、主制御用CPU35aは、図柄(特別図柄及び飾り図柄)が変動表示中ではなく、大当り遊技中ではないときに、特別図柄用の保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する。そして、この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU35aは、特別図柄用の保留記憶数を1減算(−1)し、特別図柄用の保留記憶数を書き換える。そして、主制御用CPU35aは、特別図柄用の保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM35cの所定の記憶領域に格納した大当り判定用乱数の値を読み出し、該値と主制御用ROM35bに記憶されている大当り判定値とを比較し、大当り遊技を付与するか否かの大当り判定(大当り抽選)を行う。なお、大当り判定において主制御用CPU35aは、遊技状態が非確変状態(当選確率が低確)である場合には、低確率用の大当り判定値と大当り判定用乱数の値を比較し、遊技状態が確変状態(当選確率が高確)である場合には、高確率用の大当り判定値と大当り判定用乱数の値を比較する。大当り判定の判定結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが一致)の場合、主制御用CPU35aは、大当りを決定する。大当りを決定した主制御用CPU35aは、主制御用RAM35cの所定の記憶領域に格納した特図振分用乱数の値を読み出し、該値に基づいて特別図柄表示装置23で行われる図柄変動ゲームで確定停止表示させる特別図柄として大当り図柄を決定する。特別図柄の大当り図柄は、前述したように大当り遊技の種類毎に設定されていることから、大当り図柄を決定することによって遊技者に付与する大当り遊技の種類を決定したことになる。また、大当りを決定した主制御用CPU35aは、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM35cから取得し、その取得した値をもとに大当り演出用の変動パターンを選択し、決定する。
また、主制御用CPU35aは、大当り判定の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが不一致)の場合、はずれを決定する。そして、主制御用CPU35aは、特別図柄表示装置23で行われる図柄変動ゲームで確定停止表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定する。また、はずれを決定した主制御用CPU35aは、リーチ判定用乱数の値を主制御用RAM35cから取得し、その取得した値と主制御用ROM35bに記憶されているリーチ判定値とを比較し、はずれリーチ演出を実行するか否かを決定するリーチ判定を実行する。
そして、リーチ判定の判定結果が肯定(はずれリーチ演出を実行する)の場合、主制御用CPU35aは、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM35cから取得し、その取得した値をもとに、はずれリーチ演出用の変動パターンを選択し、決定する。一方、リーチ判定結果が否定(はずれリーチ演出を実行しない)の場合、主制御用CPU35aは、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM35cから取得し、その取得した値をもとに、はずれ演出用の変動パターンを選択し、決定する。
特別図柄及び変動パターンを決定した主制御用CPU35aは、所定の制御コマンドを生成し、その生成した制御コマンドを所定のタイミングでサブ統括制御基板36(統括制御用CPU36a)に出力する。具体的に言えば、主制御用CPU35aは、変動パターンを指示するとともに図柄変動ゲームの開始を指示する制御データとしての変動パターン指定コマンドを生成し、該変動パターン指定コマンドを図柄変動ゲームの開始に際して最初に出力する。また、主制御用CPU35aは、特別図柄を指示する特別図柄用の停止図柄指定コマンドを生成し、該停止図柄指定コマンドを変動パターン指定コマンドの出力後、次に出力する。そして、主制御用CPU35aは、指示した変動パターンに定められている変動時間の経過時に図柄変動ゲームの終了(図柄の確定停止)を指示する図柄停止コマンドを生成し、該図柄停止コマンドを前記変動時間の経過に伴って出力する。
また、主制御用CPU35aは、図柄変動ゲームの開始に伴って特別図柄表示装置23の表示内容を制御する。すなわち、主制御用CPU35aは、図柄変動ゲームの開始により特別図柄の変動を開始させ、決定した変動パターンに定められている変動時間の経過時に決定した特別図柄(大当り図柄又ははずれ図柄)を確定停止表示させる。
次に、大当り遊技に係る処理について説明する。
主制御用CPU35aは、大当りを決定した場合、決定した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、最終停止図柄に基づき特定された種類の大当り遊技の制御を開始し、サブ統括制御基板36(統括制御用CPU36a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。
主制御用CPU35aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間の計測を開始する。次に、主制御用CPU35aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間の計測を開始し、さらに開放信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って大入賞口29の大入賞口扉28が開放される。そして、主制御用CPU35aは、1ラウンド目のラウンド遊技において終了条件が満たされると、閉鎖信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の終了に伴って大入賞口29の大入賞口扉28が閉鎖される。
1ラウンド目のラウンド遊技を終了させた主制御用CPU35aは、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるために、1ラウンド目と2ラウンド目の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間の経過後に、2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力する。そして、主制御用CPU35aは、2ラウンド目のラウンド遊技で終了条件が満たされると、同様に2ラウンド目のラウンド遊技を終了する。以降同様に、主制御用CPU35aは、3ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技を制御する。そして、主制御用CPU35aは、最終ラウンドのラウンド遊技が終了すると、最終開放インターバル時間の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間の計測を開始する。そして、主制御用CPU35aは、エンディング時間の経過後、大当り遊技を終了させる。
その際、主制御用CPU35aは、大当り遊技の終了後に確変状態を付与する場合、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定する。この場合、主制御用CPU35aは、確変状態を付与することを示す確変コマンドを出力する。また、主制御用CPU35aは、大当り遊技の終了後に非確変状態を付与する場合、確変フラグに「0」を設定する。この場合、主制御用CPU35aは、非確変状態を付与することを示す非確変コマンドを出力する。同様に、主制御用CPU35aは、大当り遊技の終了後に変短状態を付与する場合、変短状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。この場合、主制御用CPU35aは、変短状態を付与することを示す変短コマンドを出力する。なお、非確変大当りに当選している場合、主制御用CPU35aは、作動回数に100回を設定し、図柄変動ゲームが実行される毎に作動回数を1減算し、作動回数が「0(零)」になると、変短状態を終了させる。また、主制御用CPU35aは、大当り遊技の終了後に非変短状態を付与する場合、作動フラグに「0」を設定する。この場合、主制御用CPU35aは、非変短状態を付与することを示す非変短コマンドを出力する。
また、確変フラグ及び作動フラグは、大当り遊技が付与された場合にクリアされる(「0」が設定される)ようになっている。この場合、主制御用CPU35aは、大当りが生起された場合、大当り遊技の開始に伴って確変状態及び変短状態を終了させる。また、確変フラグ及び作動フラグは、主制御用RAM35cの所定の記憶領域に記憶されるようになっている。これら確変コマンド、非確変コマンド、変短コマンド、非変短コマンドにより、統括制御用CPU36aは、現在、確変状態であるか非確変状態であるか、又は変短状態であるか非変短状態であるかを把握することができる。
また、本実施形態では、遊技状態として「低確+変短なし」、「低確+変短あり」、及び「高確+変短あり」の3つの状態が設定されている。「低確+変短なし」は、非確変状態で、かつ非変短状態を示し、本実施形態のパチンコ遊技機10においては「通常状態」となる。なお、非確変大当り遊技に当選し、大当り遊技終了後、100回の図柄変動ゲームが終了すると、「低確+変短なし」の状態となる。「低確+変短あり」は、非確変状態で、かつ変短状態を示し、本実施形態のパチンコ遊技機10において「低確+変短あり」の状態は、非確変大当り遊技に当選することによって作り出される。また、「高確+変短あり」は、確変状態で、かつ変短状態を示し、本実施形態のパチンコ遊技機10において「高確+変短あり」の状態は、確変大当り遊技に当選することによって作り出される。
次に、サブ統括制御基板36の統括制御用CPU36aが統括制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
まず、図柄変動ゲームに係る処理について説明する。
サブ統括制御基板36の統括制御用CPU36aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドを演出表示制御基板37、音声・ランプ制御基板38に出力する。また、統括制御用CPU36aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドを入力すると、該コマンドに対応する特別図柄の停止図柄指定に応じて演出表示装置22に確定停止表示させる飾り図柄を決定し、決定した飾り図柄を指示する飾り図柄用の停止図柄指定コマンドを演出表示制御基板37に出力する。また、統括制御用CPU36aは、図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを演出表示制御基板37、音声・ランプ制御基板38に出力する。
また、統括制御用CPU36aは、確変コマンドや変短コマンドを入力すると、確変状態や変短状態が付与されたことを示す情報(フラグなど)を統括制御用RAM36cに設定する。そして、統括制御用CPU36aは、確変コマンドを入力すると確変状態が付与されることを統括制御用RAM36cに設定し、非確変コマンドを入力すると非確変状態が付与されることを統括制御用RAM36cに設定する。また、統括制御用CPU36aは、変短コマンドを入力すると変短状態が付与されていることを統括制御用RAM36cに設定し、非変短コマンドを入力すると非変短状態が付与されていることを統括制御用RAM36cに設定する。そして、統括制御用CPU36aは、確変コマンド、非確変コマンド、変短コマンド、及び非変短コマンドを入力するまで現在の設定内容を統括制御用RAM36cに記憶維持させる。統括制御用CPU36aは、統括制御用RAM36cの前記設定内容によって、パチンコ遊技機10の遊技状態が確変状態であるか否か、変短状態であるか否かを把握している。また、統括制御用CPU36aは、確変コマンド、非確変コマンド、変短コマンド及び非変短コマンドのこれらコマンドを入力すると、それぞれのコマンドを各制御基板37,38にそれぞれ出力する。
また、統括制御用CPU36aは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄用の停止図柄指定コマンドを入力すると、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン及び特別図柄用の停止図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄(特別図柄)に基づき、演出表示装置22に表示させる飾り図柄による図柄組み合わせを決定する。
統括制御用CPU36aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特別図柄)が、大当り図柄の場合、飾り図柄の図柄組み合わせとして、大当りを認識し得る図柄組み合わせを決定する。具体的に言えば、統括制御用CPU36aは、停止図柄(特別図柄)が確変大当り遊技となる図柄の場合、確定停止表示させる飾り図柄として、確変確定の大当り図柄を決定する。また、統括制御用CPU36aは、停止図柄(特別図柄)が非確変大当り遊技となる図柄の場合、確定停止表示させる飾り図柄として、非確変確定の大当り図柄を決定する。
また、統括制御用CPU36aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特別図柄)が、はずれ図柄の場合、はずれを認識し得る図柄組み合わせを決定する。このとき、統括制御用CPU36aは、はずれリーチ演出用の変動パターンが指示されている場合、リーチの図柄組み合わせ(リーチ形成図柄)を含むはずれを認識し得る図柄組み合わせを決定する。一方、統括制御用CPU36aは、はずれ演出用の変動パターンが指示されている場合、リーチの図柄組み合わせ(リーチ形成図柄)を含まないはずれを認識し得る図柄組み合わせを決定する。
次に、大当り遊技に係る処理について説明する。
統括制御用CPU36aは、オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを入力すると、これらのコマンドに応じてオープニング演出の演出内容、当該ラウンド遊技が行われていることを示すラウンド演出の演出内容、及びエンディング演出の演出内容を決定する。そして、統括制御用CPU36aは、決定した演出内容(ラウンド遊技数を含む)を指示する演出指示コマンドを演出表示制御基板37、及び音声・ランプ制御基板38にそれぞれ出力する。
次に、演出表示制御基板37の表示制御用CPU37aが表示制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
まず、図柄変動ゲームに係る処理について説明する。
演出表示制御基板37の表示制御用CPU37aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該コマンドに指示される変動パターンに対応する演出内容(変動内容)を選択し、該演出内容で図柄変動ゲームを行わせるように演出表示装置22の表示内容を制御する。そして、表示制御用CPU37aは、図柄変動ゲーム中に図柄停止コマンドを入力すると、飾り図柄用の停止図柄指定コマンドで指示された飾り図柄を演出表示装置22に確定停止表示させるように表示内容を制御し、図柄変動ゲームを終了させる。そして、表示制御用CPU37aは、図柄変動ゲームの開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と表示用データをもとに演出表示装置22に映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、4ms毎)に切り替える。
次に、大当り遊技に係る処理について説明する。
表示制御用CPU37aは、統括制御用CPU36aにより大当り遊技に係るオープニング演出などの演出指示がされる場合に、演出指示された演出に対応する演出内容(オープニング演出、ラウンド遊技演出、エンディング演出といった演出)を選択し、該演出内容で大当り遊技中の演出を行わせるように演出表示装置22の表示内容を制御する。また、表示制御用CPU37aは、演出指示された演出内容をもとに表示制御用ROM37bの画像データを用いて前記演出内容に沿った画像を表示するための表示用データを生成する。そして、表示制御用CPU37aは、各種演出の開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と表示用データをもとに演出表示装置22に映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、4ms毎)に切り替える。
以下、本実施形態において、主制御基板35の主制御用CPU35aによる変動パターンの決定に係る具体的な構成と処理内容を、図4〜図14にしたがってさらに詳しく説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、図柄変動ゲームの演出内容を特定する変動パターンとして、変動パターンP0〜P268の全269種類の変動パターンが設定されている。これらの変動パターンには、各別に変動時間と演出態様が対応付けられている。そして、当該変動パターンは、演出態様の基本内容に基づいて大別することができるようになっている。なお、基本内容とは、リーチ演出が実行される前に導出される演出内容を示したり、変動パターンが選択される時期を特定する内容である。本実施形態では、「通常」、「変短中」、「すべり」、「擬似連2回」、「擬似連3回」、及び「擬似連4回」の6種類の基本内容が設定されている。なお、図4及び図5では、「擬似連2回」を「擬似2」と示し、「擬似連3回」を「擬似3」と示し、「擬似連4回」を「擬似4」と示している。
因みに、「変短中」とは、変短状態が付与されている際に選択される変動パターンを示す。また、「すべり」とは、演出表示装置22における図柄変動ゲームの開始後、左列(第1停止表示列)の変動が停止し、続いて右列(第2停止表示列)の変動を停止させる際に、すべり変動を伴う変動形態を示す。すべり変動は、図柄列(本実施形態では右列)の変動を一旦停止させて図柄を導出した後、その図柄列を再び変動させて図柄を再び導出する変動である。また、「擬似連2回〜4回」とは、1回の図柄変動ゲームにおいて図柄の変動開始から図柄の変動停止までを1回とする変動サイクルを複数回(2回〜4回)連続して実行させる連続予告演出(擬似連続予告)を指す。連続予告演出を伴う1回の図柄変動ゲームは、変動サイクルの実行回数によって大当り表示結果(大当り図柄)が導出されるか否かの可能性(大当り期待度)が変化するようになっている。本実施形態のパチンコ遊技機10は、大当り抽選に当選した場合、大当り抽選に当選していない場合に比して変動サイクルの実行回数が多い図柄変動ゲームが行われ易くなっている。また、本実施形態において、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームでは、連続予告演出を構成する複数回の変動サイクルのうち、最終回の変動サイクルでリーチが形成され、リーチ演出が行われるようになっている。すなわち、連続予告演出を伴う図柄変動ゲームでは、最終回の変動サイクルよりも前の変動サイクルでは、リーチが形成されないようになっている。また、「通常」とは、変短状態が付与されていない際に選択されるとともに、前述したすべり変動や連続予告演出を伴わない変動形態を指す。
図4は、「通常」に分類される変動パターンP0〜P103、及び「変短中」に分類される変動パターンP104〜P160を示す変動パターン振分表である。図5は、「すべり」に分類される変動パターンP161〜P213、「擬似連2回」に分類される変動パターンP214〜P237、「擬似連3回」に分類される変動パターンP238〜P260、及び「擬似連4回」に分類される変動パターンP261〜P268を示す変動パターン振分表である。
これらの変動パターンP0〜P268には、それぞれ当該変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドと、当該変動パターンに設定される変動時間が対応付けられている。変動パターン指定コマンドは、上位データとしての上位バイト(1バイト目)と下位データとしての下位バイト(2バイト目)からなる2バイトの制御データで構成されている。また、本実施形態では、上位バイトによって図柄変動ゲームの演出内容における基本内容が特定可能となっている。
具体的には、変動パターンP0〜P103を指定する変動パターン指定コマンドとして、「80H00H」〜「80H67H」が設定されているとともに、変動パターンP104〜P160を指定する変動パターン指定コマンドとして、「81H00H」〜「81H38H」が設定されている。そして、上位バイト「80H」によって、「通常」が特定され、上位バイト「81H」によって「変短中」が特定されるようになっている。また、変動パターンP161〜P213を指定する変動パターン指定コマンドとして、「82H00H」〜「82H34H」が設定されているとともに、変動パターンP214〜P237を指定する変動パターン指定コマンドとして、「83H00H」〜「83H17H」が設定されている。そして、上位バイト「82H」によって「すべり」が特定され、上位バイト「83H」によって「擬似連2回」が特定されるようになっている。さらに、変動パターンP238〜P260を指定する変動パターン指定コマンドとして、「84H00H」〜「84H16H」が設定されているとともに、変動パターンP261〜P268を指定する変動パターン指定コマンドとして、「85H00H」〜「85H07H」が設定されている。そして、上位バイト「84H」によって「擬似連3回」が特定され、上位バイト「85H」によって「擬似連4回」が特定されるようになっている。
また、前記上位バイトは、特定の基準上位データとしての「80H」を先頭とし、「80H」から一定値(+1)ずつオフセットされることで次の上位バイトが特定されるように序列されている。また、変動パターン指定コマンドを構成する下位バイトは、前述した上位バイトとの組み合わせによって詳細内容(当否及びリーチ変動の種類)を特定可能となっている。例えば、変動パターンP178(すべり リーチB1 大当り)を指定する変動パターン指定コマンド「82H11H」において、上位バイト「82H」によって「すべり」が特定される。それとともに、下位バイト「11H」と上位バイト「82H」との組み合わせによって、すべり変動の後、「リーチB1」のリーチ演出が実行され、大当りの図柄組み合わせを導出することが特定される。また、下位バイトは、上位バイト単位で特定の基準下位データとしての「00H」が先頭に設定されており、「00H」から一定値(+1)ずつオフセットされることで次の下位バイトが特定されるように序列されている。
なお、図4に示す「短縮変動」及び「超短縮変動」とは、図柄変動ゲームの開始後、各列の変動をほぼ同一のタイミングで停止させて各列に図柄を導出させるはずれ演出である。そして、「短縮変動」よりも「超短縮変動」の方が、変動時間が短く設定されている。また、図4に示す「通常変動」とは、図柄変動ゲームの開始後、各列の図柄を予め定めた変動停止順序(例えば、左列→右列→中列)にしたがって変動を停止させて各列に図柄を導出させるはずれ演出であり、「短縮変動」よりも変動時間が長く設定されている。また、図4に示す「NR(ノーマルリーチ)」とは、飾り図柄によるリーチの図柄組み合わせが表示された後、残り1列(本実施形態では、中列)を変動させて飾り図柄を導出する演出内容で行われるリーチ演出である。また、図4及び図5に示す「リーチB●(●:図中では、1〜14,19〜23)」、「リーチC●(●:図中では、1〜9)」、及び「リーチR●(●:図中ではW〜Z)」とは、リーチ形成後に、ノーマルリーチを経由し、リーチ演出を発展させて行われる演出である。例えば、キャラクタなどを登場させ、当該キャラクタの動作によって最終図柄停止列の図柄を導出するなどの態様で行われる。
また、図4及び図5に示す変動パターンでは、同一の演出内容を対応付けた変動パターンが、大当り抽選に当選した場合と大当り抽選に当選しなかった場合とに応じて複数設定されており、リーチ演出を視認しただけでは大当りとなるのか否かが分からないようになっている。なお、本実施形態では、リーチ演出の内容としてリーチB1〜B14,B19〜B23,C1〜C9,RW〜RZを図示したが、その他にも複数種類のリーチ演出が設定されている。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、変動パターンと変動パターン指定コマンドを1対1で対応付けた状態で主制御用ROM35bに記憶しているのではなく、上位バイトと下位バイトをそれぞれ演算によって算出することにより、変動パターン指定コマンドを生成している。なお、図4及び図5の説明では、対応関係を分かり易くするために、変動パターンと変動パターン指定コマンドを併記している。
次に、変動パターン算出方法について図6〜図8に従って説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、269通りの変動パターンが設定されている。そして、この中からどの変動パターンが選択されるかは、大当り抽選が実行されたときの遊技状態、大当り抽選の結果、特図振分用乱数の値、特図保留記憶数、リーチ判定用乱数の値、振分用乱数R1の値、及び振分用乱数R2の値によって分岐するようになっている。
図6に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選したときの遊技状態及び大当りの種類(特図振分用乱数の値)の組み合わせに対して、大当り演出用の変動パターンを特定する際に用いる振分テーブル(判定テーブル)T(図10(a)に示す振分テーブルT1など)が1対1で対応付けられている。
図6に示すように、「低確+変短なし」の状態で確変大当り遊技に当選した場合に対して、振分テーブルT1が対応付けられている。また、「低確+変短なし」の状態で非確変大当り遊技に当選した場合に対して、振分テーブルT1が対応付けられている。また、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」のいずれかの状態で確変大当り遊技に当選した場合に対して、振分テーブルT2が対応付けられている。また、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」のいずれかの状態で非確変大当り遊技に当選した場合に対して、振分テーブルT2が対応付けられている。
一方、リーチ判定が肯定判定されたときの遊技状態に応じて、はずれリーチ演出用の変動パターンを特定する際に用いる振分テーブルT(図10(b)に示す振分テーブルT3など)が1対1で対応付けられている。
図6に示すように、「低確+変短なし」の状態でリーチ判定が肯定判定された場合に対して、振分テーブルT3が対応付けられている。また、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」のいずれかの状態でリーチ判定が肯定判定された場合に対して、振分テーブルT4が対応付けられている。
また、リーチ判定が否定判定されたときの遊技状態及びゲーム開始に伴う減算後の特別図柄用の保留記憶数の組み合わせに対して、はずれ演出用の変動パターンを特定する際に用いる振分テーブルT(図8に示す振分テーブルT5など)が1対1で対応付けられている。
図6に示すように、「低確+変短なし」の状態でリーチ判定が否定判定され、かつ保留記憶数の値が「0」,「1」である場合に対して、振分テーブルT5が対応付けられている。また、「低確+変短なし」の状態でリーチ判定が否定判定され、かつ保留記憶数の値が「2」である場合に対して、振分テーブルT6が対応付けられている。また、「低確+変短なし」の状態でリーチ判定が否定判定され、かつ保留記憶数の値が「3」である場合に対して、振分テーブルT7が選択対応付けられている。また、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」のいずれかの状態でリーチ判定が否定判定され、かつ保留記憶数の値が「0」,「1」である場合に対して、振分テーブルT8が対応付けられている。また、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」のいずれかの状態でリーチ判定が否定判定され、かつ保留記憶数の値が「2」である場合に対して、振分テーブルT9が対応付けられている。また、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」のいずれかの状態でリーチ判定が否定判定され、かつ保留記憶数の値が「3」である場合に対して、振分テーブルT10が対応付けられている。
次に、「低確+変短なし」の状態で大当り抽選に当選した場合における変動パターン算出方法の流れについて、図7にしたがって説明する。
図6でも説明したように、「低確+変短なし」の状態で確変大当り遊技に当選した場合、振分テーブルT1が特定される。そして、振分用乱数R1の値に基づき、振分テーブルT1の中から、下位バイトを演算する際に参照される大当り演出用の複数の振分テーブルSPのうちいずれか1つのテーブルが選択されるようになっている。具体的には、図7に示すように、振分テーブルT1から、振分用乱数R1の値に基づいて、「低確+変短なし」の状態で確変大当り遊技に当選した際に選択し得る振分テーブルSP1,SP2,SP5を含む複数の振分テーブルSPの中から1つのテーブルが選択されるようになっている。そして、選択された振分テーブルSPの中から振分用乱数R2の値に基づいて変動パターンが特定される。なお、「低確+変短なし」の状態で非確変大当り遊技に当選した場合、「低確+変短なし」の状態で確変大当り遊技に当選した場合と同一の振分テーブルT1が選択されるので、選択し得る振分テーブルSPの種類も、確変大当り遊技当選時に選択されるテーブルと同一種類となっている。
次に、「低確+変短なし」の状態で大当り抽選に当選しなかった場合における変動パターン算出方法の流れについて、図8にしたがって説明する。
図6でも説明したように、「低確+変短なし」の状態でリーチ判定が肯定判定された場合、振分テーブルT3が特定される。そして、振分用乱数R1の値に基づき、振分テーブルT3の中から、下位バイトを演算する際に参照されるはずれリーチ演出用の複数の振分テーブルSPのうちいずれか1つのテーブルが選択されるようになっている。具体的には、図8に示すように、振分テーブルT3から、振分用乱数R1の値に基づいて、「低確+変短なし」の状態でリーチ判定が肯定判定された際に選択し得る振分テーブルSP10〜SP12を含む複数の振分テーブルSPの中から1つのテーブルが選択されるようになっている。そして、選択された振分テーブルSPの中から振分用乱数R2の値に基づいて変動パターンが特定される。また、図6でも説明したように、「低確+変短なし」の状態でリーチ判定が否定判定され、かつ保留記憶数の値が「0」,「1」である場合、振分テーブルT5が特定される。そして、振分用乱数R1の値に基づき、振分テーブルT5の中から、下位バイトを演算する際に参照されるはずれ演出用の振分テーブルSP18が選択されるようになっている。そして、選択された振分テーブルSPの中から振分用乱数R2の値に基づいて変動パターンが特定される。
以下、主制御用ROM35bに記憶された振分けテーブルT,SPについて、図9〜図11にしたがって詳しく説明する。また、以下の説明では、振分テーブルT,SPと変動パターンの対応関係を分かり易くするため、図4及び図5に示す変動パターン振分表に当てはめて説明する。
図9(a)に示すように、振分テーブルTには、変動パターン選択時において選択可能な複数の変動パターンをグループ化した際のグループを特定する振分データDA(グループ特定用の判定値)と、上位バイトを特定する際に用いる第1のオフセット値(演算データ)と、振分テーブルSPのアドレス(アドレス値)が格納されている。また、振分データDAは、主制御用CPU35aが、振分テーブルSPを選択する際に、振分用乱数R1の値と比較するためのデータであって、振分用乱数R1の値と比較する比較順序にしたがって振分テーブルT内に格納されている。また、振分テーブルSPアドレスは、振分テーブルTから特定される振分テーブルSPの読み出しアドレスを示すデータであり、振分用乱数R1の値に応じて振分テーブルSPが振分られていることになる。
そして、振分テーブルTとグループの対応関係を図4及び図5を用いて説明すると、変動パターンP0〜P268が、「通常 グループA」、「通常 グループB」、「通常 グループC」、「すべり グループB」、「すべり グループC」、「擬似2」、「擬似3」、及び「擬似4」で示す8種類のグループに分類されるようになっている。そして、これらのグループには、振分用乱数R1の値が所定個数ずつ振分けられているため、振分データDAによってこれらのグループが特定されることになる。
また、図9(b)に示すように、振分テーブルSPには、振分用乱数R2との比較を開始させる対象となる先頭変動パターンを特定する先頭変動パターン番号(基準変動パターン特定値)と、先頭変動パターン番号から数えて連続している変動パターンの個数を示すデータ数(個数特定値)と、振分データDB(変動パターン特定用の判定値)が格納されている。振分データDBは、主制御用CPU35aが、変動パターンを選択する際に、振分用乱数R2の値と比較するためのデータであって、振分用乱数R2の値と比較する比較順序にしたがって、前記データ数の数分だけ振分テーブルSP内に格納されている。なお、図9(b)は、先頭変動パターン番号が複数設定されている振分テーブルSPを示しており、先頭変動パターン番号が1つしか設定されていない振分テーブルSPでは、「先頭変動パターン番号」と「データ数」が1つずつ設定されているとともに、「振分データDB」がデータ数で特定される個数だけ設定されている。
そして、振分テーブルSPと変動パターンの対応関係を図4及び図5を用いて説明すると、図4及び図5では、グループ毎に選択可能な変動パターンに対して、振分用乱数R2の値が所定個数ずつ振分けられている。なお、図4及び図5では、「…」で示す箇所にも乱数値が振分けられていることを示している。例えば、「通常 グループA」では、変動パターンP40を先頭として、変動パターンP40〜P43で示す計4個の変動パターンが連続して並べられている。これにより、先頭変動パターン番号によって変動パターンP40が特定されていることになる。また、先頭変動パターンから連続して並べられている個数としてのデータ数によって、変動パターンP40〜P43で示す「4個」の変動パターン数が特定されることになる。そして、「通常 グループA」では、振分データDBが、各変動パターンP40〜P43の下位バイトを特定可能となっている。また、振分テーブルSPによっては、先頭変動パターン番号が1つ設定されているものと、複数設定されているものがある。具体的には、「通常 グループA」では、変動パターンP40を特定する変動パターン番号が1個設定されている一方、「通常 グループB」では、変動パターンP48を特定する変動パターン番号と、変動パターンP66を特定する変動パターン番号の2個が設定されている。
なお、振分テーブルSPには、先頭変動パターン番号、データ数、及び振分データDBが対応付けられているだけであって、変動パターン指定コマンドが直接対応付けられているわけではない。
本実施形態では、振分用乱数R1を用いた一次振分けで大まかな演出内容に分けられた後(グループ分け)、振分用乱数R2を用いた二次振分けによってより詳細な演出内容に分けられることになる。
図10(a)は、本実施形態の振分テーブルTのうち、「低確+変短なし」の状態で確変大当り遊技に当選した際に選択される振分テーブルT1を示す。
図10(a)に示す振分テーブルT1に格納した振分データDAは、グループ毎に振分けた振分用乱数R1の値に対応付けられている。例えば、比較順序が1番目となる振分データDAとしての「2」は、「2個」の振分用乱数R1の値(0〜1)を示す。また、比較順序が2番目となる振分データDAとしての「43」は、「41個」の振分用乱数R1の値(2〜42)を示す。なお、これらの値(2個、41個)は、図4及び図5に示す「通常 グループA」及び「通常 グループB」を特定するために振分けられた振分用乱数R1の個数を指す。同様に、振分用乱数R1が所定個数ずつ振分けられることにより、振分テーブルT1には、8個の振分データDAが格納されるようになっている。なお、振分データDAは、各グループに振分けた振分用乱数R1の個数の累積値となっている。このため、図10(a)に示す例では、比較順序が1番目の振分データDAが振分用乱数R1の個数「2」に対応して「2」となり、比較順序が2番目の振分データDAが振分用乱数R1の個数「41」に「2」を加算して「43」となる。
また、図10(a)に示す振分テーブルT1には、各振分データDAに対応させて振分テーブルSPのアドレスが格納されている。例えば、振分データDAとしての「2」には振分テーブルSP1のアドレスが対応付けて格納されているとともに、振分データDAとしての「43」には振分テーブルSP2のアドレスが対応付けて格納されている。また、図10(a)において、比較順序が1番目〜3番目となる振分データDAには、同一の第1のオフセット値(「0」)が対応付けられているとともに、比較順序が4,5番目となる振分データDAには、同一の第1のオフセット値(「2」)が対応付けられている。
図10(b)は、「低確+変短なし」の状態で大当り判定が肯定判定されず、かつリーチ判定が肯定判定された場合に選択される振分テーブルT3を示す。
図10(b)に示す振分テーブルT3に格納した振分データDAは、ブロック毎に振分けた振分用乱数R1の値に対応付けられている。例えば、比較順序が1番目となる振分データDAとしての「170」は、「170個」の振分用乱数R1の値(0〜169)を示す。また、比較順序が2番目となる振分データDAとしての「193」は、「23個」の振分用乱数R1の値(170〜192)を示す。同様に、振分用乱数R1が所定個数ずつ振分けられることにより、振分テーブルT3には、7個の振分データDAが格納されるようになっている。なお、振分データDAは、各グループ毎に振分けた振分用乱数R1の個数の累積値となっている。このため、図10(b)に示す例では、比較順序が1番目の振分データDAが振分用乱数R1の個数「170」に対応して「170」となり、比較順序が2番目の振分データDAが振分用乱数R1の個数「23」に「170」を加算して「193」となる。
また、図10(b)に示す振分テーブルT3には、各振分データDAに対応させて振分テーブルSPのアドレスが格納されている。例えば、振分データDAとしての「170」には振分テーブルSP10のアドレスが対応付けて格納されているとともに、振分データDAとしての「193」には振分テーブルSP11のアドレスが対応付けて格納されている。また、図10(b)において、比較順序が1番目〜3番目となる振分データDAには、第1のオフセット値として「0」が対応付けられている。また、図10(b)において、比較順序が4,5番目となる振分データDAには、第1のオフセット値として「2」が対応付けられている。
図11(a)は、本実施形態の振分テーブルSPのうち、図10(a)に示す振分テーブルT1の振分データDAとしての「2」に対応付けた振分テーブルSP1を示す。また、図11(b)は、振分テーブルT1の振分データDAとしての「43」に対応付けた振分テーブルSP2を示す。また、図11(c)は、本実施形態の振分テーブルSPのうち、振分テーブルT1の振分データDAとしての「114」に対応付けた振分テーブルSP5を示す。なお、以下の説明では、一部の振分テーブルSPしか図示しないが、本実施形態では、振分テーブルSP1〜SP23で示す23種類の振分テーブルSPが対応付けられている。
図11(a)に示す振分テーブルSP1には、先頭変動パターン番号として「40」が設定されている。また、データ数として「4」が設定されている。なお、当該振分テーブルSPを選択する際、第1のオフセット値として「0」を選択しているので(図10(a))、基準上位バイト「80H」に「0」を加算すると、「80H」となり、上位バイト「80H」が特定されることになる。そして、「80H00H」から数えて40番目に位置する変動パターンP40が、先頭変動パターン番号に対応する変動パターンとなる(図4参照)。さらに、データ数「4」で示す値が、図4中で示す「通常 グループA」において振分用乱数R2が連続して振分けられている変動パターン数(変動パターンP40〜P43で示す4個)を示す。
また、振分テーブルSP1には、当該振分テーブルSP1から選択可能な変動パターンに対応する振分データDBが、主制御用CPU35aによって振分用乱数R2の値と比較される比較順序にしたがって格納されている。なお、振分テーブルSP1を用いて変動パターンを特定する主制御用CPU35aは、予め定めた比較順序にしたがって振分用乱数R2の値と振分データDBを比較する。
例えば、振分テーブルSP1において、比較順序が1番目となる振分データDBとしての「60」は、「60個」の振分用乱数R2の値(0〜59)を示す。また、振分テーブルSP1において、比較順序が2番目となる振分データDBとしての「131」は、「71個」の振分用乱数R2の値(60〜130)を示す。なお、これらの値(60個、71個)は、図4に示す「通常 グループA」に分類される変動パターンP40,P41を特定するために振分けられた振分用乱数R2の個数を指す。同様に、振分用乱数R2が所定個数ずつ振分けられることにより、振分テーブルSP1には、4個の振分データDBが格納されるようになっている。なお、振分データDBは、振分用乱数R2の個数の累積値となっている。このため、図11(a)に示す例では、比較順序が1番目の振分データDBが振分用乱数R2の個数「60」に対応して「60」となり、比較順序が2番目の振分データDBが振分用乱数R2の個数「71」に「60」を加算して「131」となる。
図11(b)に示す振分テーブルSP2には、先頭変動パターン番号として「48」及び「66」が設定されている。また、データ数として、先頭変動パターン番号「48」に対して「14」が設定されているとともに、先頭変動パターン番号「66」に対して「5」が設定されている。なお、当該振分テーブルSPを選択する際、第1のオフセット値として「0」を選択しているので(図10(a))、基準上位バイト「80H」に「0」を加算すると、「80H」となり、上位バイト「80H」が特定されることになる。そして、「80H00H」から数えて48番目に位置する変動パターンP48が、先頭変動パターン番号「48」に対応する変動パターンとなる(図4参照)。同様に、「80H00H」から数えて66番目に位置する変動パターンP66が、先頭変動パターン番号「66」に対応する変動パターンとなる(図4参照)。さらに、データ数「14」で示す値が、図4中で示す「通常 グループB」において振分用乱数R2が連続して振分けられている変動パターン数(変動パターンP48〜P61で示す14個)を示す。また、データ数「5」で示す値が、図4中で示す「通常 グループB」において振分用乱数R2が連続して振分けられている変動パターン数(変動パターンP66〜P70で示す5個)を示す。
また、振分テーブルSP2には、当該振分テーブルSP2から選択可能な変動パターンに対応する振分データDBが、主制御用CPU35aによって振分用乱数R2の値と比較される比較順序にしたがって、且つ先頭変動パターン番号毎に格納されている。なお、振分テーブルSP2を用いて変動パターンを特定する主制御用CPU35aは、先頭変動パターン番号毎に、予め定めた比較順序にしたがって振分用乱数R2の値と振分データDBを比較する。
例えば、振分テーブルSP2において、先頭変動パターン番号「48」に対応する比較順序が1番目となる振分データDBとしての「3」は、「3個」の振分用乱数R2の値(0〜2)を示す。また、振分テーブルSP2において、先頭変動パターン番号「48」に対応する比較順序が2番目となる振分データDBとしての「7」は、「4個」の振分用乱数R2の値(3〜6)を示す。なお、これらの値(3個、4個)は、図4に示す「通常 グループB」に分類される変動パターンP48,P49を特定するために振分けられた振分用乱数R2の個数を指す。同様に、振分用乱数R2が所定個数ずつ振分けられることにより、振分テーブルSP2には、先頭変動パターン番号「48」に対応する14個の振分データDBが格納されるようになっている。
同様に、振分テーブルSP2において、先頭変動パターン番号「66」に対応する比較順序が1番目となる振分データDBとしての「187」は、「16個」の振分用乱数R2の値(171〜186)を示す。また、振分テーブルSP2において、先頭変動パターン番号「66」に対応する比較順序が2番目となる振分データDBとしての「203」は、「16個」の振分用乱数R2の値(187〜202)を示す。同様に、振分用乱数R2が所定個数ずつ振分けられることにより、振分テーブルSP2には、先頭変動パターン番号「66」に対応する5個の振分データDBが格納されるようになっている。
なお、振分データDBは、振分用乱数R2の個数の累積値となっている。このため、図11(b)に示す例では、先頭変動パターン番号「48」に対応する比較順序が1番目の振分データDBが振分用乱数R2の個数「3」に対応して「3」となり、先頭変動パターン番号「48」に対応する比較順序が2番目の振分データDBが振分用乱数R2の個数「4」に「3」を加算して「7」となる。同様に、先頭変動パターン番号「66」に対応する比較順序が1番目の振分データDBが振分用乱数R2の個数「187」に対応して「16」となり、先頭変動パターン番号「66」に対応する比較順序が2番目の振分データDBが振分用乱数R2の個数「16」に「187」を加算して「203」となる。
図11(c)に示す振分テーブルSP5には、先頭変動パターン番号として「35」及び「38」が設定されている。また、データ数として、先頭変動パターン番号「35」に対して「2」が設定されているとともに、先頭変動パターン番号「38」に対して「2」が設定されている。なお、当該振分テーブルSPを選択する際、第1のオフセット値として「2」を選択しているので(図10(a))、基準上位バイト「80H」に「2」を加算すると、「82H」となり、上位バイト「82H」が特定されることになる。そして、「82H00H」から数えて35番目に位置する変動パターンP196が、先頭変動パターン番号「35」に対応する変動パターンとなる(図5参照)。同様に、「82H00H」から数えて38番目に位置する変動パターンP199が、先頭変動パターン番号「38」に対応する変動パターンとなる(図5参照)。さらに、1つ目のデータ数「2」で示す値が、図5で示す「すべり グループC」において振分用乱数R2が連続して振分けられている変動パターン数(変動パターンP196,P197で示す2個)を示す。また、2つ目のデータ数「2」で示す値が、図5中で示す「すべり グループC」において振分用乱数R2が連続して振分けられている変動パターン数(変動パターンP199,P200で示す2個)を示す。なお、振分データDBの振分態様については、図11(a),(b)と同様のルールに基づいて設定されているため、ここでは、説明を省略する。
本実施形態では、「通常 グループA」に振分けられているパターンが、振分テーブルSP1から選択可能な変動パターンとなっているとともに、「通常 グループB」に振分けられているパターンが、振分テーブルSP2から選択可能な変動パターンとなっている。また、「通常 グループC」に振分けられているパターンが、振分テーブルSP3から選択可能な変動パターンとなっているとともに、「すべり グループB」に振分けられているパターンが、振分テーブルSP4から選択可能な変動パターンとなっている。また、「すべり グループC」に振分けられているパターンが、振分テーブルSP5から選択可能な変動パターンとなっているとともに、「擬似2」に振分けられているパターンが、振分テーブルSP6から選択可能な変動パターンとなっている。また、「擬似3」に振分けられているパターンが、振分テーブルSP7から選択可能な変動パターンとなっているとともに、「擬似4」に振分けられているパターンが、振分テーブルSP8から選択可能な変動パターンとなっている。また、振分用乱数R2の値が、各グループにおいて間隔を空けることなく連続して振分けられている箇所が、「データ数」となる。
そして、本実施形態では、前述したように、振分テーブルSPにおいて、先頭変動パターン番号と、データ数と、振分データDBとを格納することにより、1つの振分用乱数R2の範囲に対して振分データDBを1対1で対応付けて記憶している場合に比して、データ容量を圧縮することが可能となる。例えば、図11(b)を例に挙げて説明すると、先頭変動パターン番号「48」には、振分用乱数R2が、14個の範囲で振分けられている。そして、この14個の範囲それぞれに振分データDBを対応付けるとなると、14(振分用乱数R2の区分け数)×2(変動パターン番号のデータ値+振分データDBのデータ値)=28(個)のデータ量が必要となる。ところが、本実施形態における振分テーブルSPでは、全ての変動パターン番号ではなく、先頭変動パターン番号「48」のみ設定するようになっているので、{(14(振分用乱数R2の区分け数)+2(先頭変動パターン番号のデータ値+データ数のデータ値))=16(個)のデータ量で済む。
なお、本実施形態における振分テーブルSPの設定方法は、以下の計算式(1)が成立する場合に有効となる。
振分用乱数R2の区分け数×2(変動パターン番号のデータ値+振分データDBのデータ値)>(振分用乱数R2の区分け数+2(先頭変動パターン番号のデータ値+データ数のデータ値))×Q(先頭変動パターン番号の個数)…(1)
つまり、データ数の値が「2」である場合、1つの振分用乱数R2の範囲に対して振分データDBを1対1で対応付けて記憶している場合と同じデータ量となる。そして、データ数の値が大きくなればなるほど、データ量の削減に寄与し得ることになる。
以下、本実施形態において主制御用CPU35aが、大当り抽選の抽選結果に基づいて図柄変動ゲームを実行させる場合の処理として、振分テーブルT及び振分テーブルSPを用いて実行する特別図柄設定処理について、図12に示すフローチャートにしたがって説明する。なお、以下の説明は、前述した図柄変動ゲームの制御に係る処理をより詳細に記載したものであって、制御内容は同一となっている。
特別図柄設定処理において主制御用CPU35aは、まず、主制御用RAM35cの所定の記憶領域に格納した大当り判定用乱数の値を読み出し、該値と主制御用ROM35bに記憶されている大当り判定とを比較し、大当り判定を行う(ステップS110)。そして、大当り判定の判定結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが一致)の場合、主制御用CPU35aは、大当りを決定する。大当りを決定した主制御用CPU35aは、主制御用RAM35cの所定の記憶領域に記憶した確変フラグ及び作動フラグの値を読み出し、現在の遊技状態を確認する。そして、主制御用CPU35aは、主制御用RAM35cの所定の記憶領域に格納した特図振分用乱数の値を読み出し、該値及び現在の遊技状態に基づいて、大当り当選時に選択可能な振分テーブルの中から1つの振分テーブルTを特定する(ステップS111)。
例えば、「低確+変短なし」の状態で確変大当り遊技に当選した場合、ステップS11の処理では、遊技状態と振分テーブルTとの対応付けにより、振分テーブルT1が選択されることになる(図6)。
その後、主制御用CPU35aは、特定した振分テーブルTを用いて変動パターン決定処理(ステップS112)を実行した後、特別図柄設定処理を終了する。なお、変動パターン決定処理(ステップS112)については、後に詳述する。
一方、主制御用CPU35aは、大当り判定の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが不一致)の場合、はずれを決定する。はずれを決定した主制御用CPU35aは、リーチ判定用乱数の値を主制御用RAM35cから取得し、その取得した値と主制御用ROM35bに記憶されているリーチ判定値とを比較し、はずれリーチ演出を実行するか否かを決定するリーチ判定を実行する(ステップS113)。
そして、リーチ判定の判定結果が肯定(はずれリーチ演出を実行する)の場合、主制御用CPU35aは、主制御用RAM35cの所定の記憶領域に記憶した確変フラグ及び作動フラグの値を読み出し、現在の遊技状態を確認する。そして、主制御用CPU35aは、現在の遊技状態に基づいて、リーチ判定が肯定判定された時に選択可能な振分テーブルTの中から1つの振分テーブルTを特定する(ステップS114)。例えば、「低確+変短なし」の状態でリーチ判定が肯定判定された場合、ステップS114の処理では、遊技状態と振分テーブルTとの対応付けにより、振分テーブルT3が選択されることになる(図6)。その後、主制御用CPU35aは、ステップS112の処理を実行する。
一方、リーチ判定の判定結果が否定(はずれリーチ演出を実行しない)の場合、主制御用CPU35aは、主制御用RAM35cの所定の記憶領域に記憶した確変フラグ及び作動フラグの値を読み出し、現在の遊技状態を確認する。そして、主制御用CPU35aは、現在の遊技状態及びゲーム開始に伴う減算後の特別図柄用の保留記憶数に基づいて、リーチ判定が肯定判定されなかった時に選択可能な振分テーブルTの中から1つの振分テーブルTを特定する(ステップS115)。その後、主制御用CPU35aは、ステップS112の処理を実行する。
次に、本実施形態において主制御用CPU35aが、振分テーブルT及び振分テーブルSPを用いて変動パターンを選択する変動パターン決定処理について、図13及び図14に示すフローチャートにしたがって説明する。なお、図13及び図14に示す変動パターン決定処理は、主制御用CPU35aが、内部抽選により、大当り又ははずれを決定している場合には、その決定後に実行する処理となる。また、以下の処理を実行する主制御用CPU35aが、特定手段、及び上位データ演算手段として機能する。また、主制御用ROM35bが、変動パターン特定用テーブル記憶手段、判定テーブル記憶手段として機能する。
変動パターン決定処理において主制御用CPU35aは、主制御用RAM35cの設定領域から振分用乱数R1の値を読み出し、取得する(ステップS201)。次に、主制御用CPU35aは、ステップS201で取得した振分用乱数R1と振分テーブルTの内容を比較するとともに(ステップS202)、テーブルアドレスを+0001H(1加算)する(ステップS203)。このステップS202の処理により、主制御用CPU35aは、まず、主制御用ROM35bにおける振分テーブルTの格納領域の先頭(+0000H)に格納されている振分テーブルTの振分データDAを読み出し、その振分データDAと振分用乱数R1の値を比較する。この比較は、振分データDAのデータ値(例えば「2」など)を上限とし、そのデータ値よりも取得した振分用乱数R1の値を示すデータ値が小さいか否かによって行われる。
次に、主制御用CPU35aは、振分データDAのデータ値よりも振分用乱数R1の値を示すデータ値の方が小さいか否かを判定する(ステップS204)。この判定結果が否定の場合、主制御用CPU35aは、テーブルアドレスを順に+0001H(1加算)する処理を計3回行って、最終的にテーブルアドレスを+0004Hとするとともに(ステップS205)、ステップS205の処理の終了後にステップS202に戻る。このステップS205の処理により、主制御用CPU35aは、振分テーブルTの格納領域に格納されている次の振分テーブルTの振分データDAとステップS201で取得した振分用乱数R1の値とを比較する準備を行う。すなわち、ステップS205の処理後、テーブルアドレスは次の振分テーブルTにおける振分データDAの格納領域を示すことになる。そして、主制御用CPU35aは、ステップS205の処理の終了後にステップS202の処理に戻ったならば、ステップS202の処理により、次の振分テーブルTの振分データDAと振分用乱数R1の値とを比較する。主制御用CPU35aは、ステップS204の判定結果が肯定になる迄、すなわち選択すべき振分テーブルSPのアドレスデータが格納されている振分テーブルTを確定できる迄、ステップS202〜ステップS205の処理を繰り返す。
これにより、主制御用CPU35aは、比較の結果、振分データDAのデータ値よりも振分用乱数R1の値を示すデータ値の方が小さい場合には、選択すべき振分テーブルSPのアドレスデータが格納されている振分テーブルTを確定することになる。一方、主制御用CPU35aは、振分データDAのデータ値よりも振分用乱数R1の値を示すデータ値の方が小さくない場合(すなわち、大きい場合及び一致する場合)には、選択すべき振分テーブルSPのアドレスデータが格納されている振分テーブルTを確定しないことになる。
そして、主制御用CPU35aは、ステップS204の判定結果を肯定とした場合、ステップS206に移行する。ステップS206にて主制御用CPU35aは、ステップS203によりテーブルアドレスを+0001Hしていることにより、その+0001H後のテーブルアドレスの内容をロードし、その内容を第1のオフセット値とする。図9(a)を参照して詳述すると、変動パターン決定処理の開始時のテーブルアドレスは+0000Hとなっていることから、ステップS203によりテーブルアドレスは+0001Hに書き換えられる。このため、この時点においてステップS204の判定結果が肯定となったならば、テーブルアドレスとしての+0001Hには図9(a)に示すように、変動パターン指定コマンドの上位バイトを演算するために使用する第1のオフセット値を示すデータ値が格納されているので、その内容を第1のオフセット値とする。ステップS206において主制御用CPU35aは、第1のオフセット値を主制御用RAM35cのワークエリアに格納する。
次に、主制御用CPU35aは、テーブルアドレスを+0001H(1加算)するとともに(ステップS207)、加算後のテーブルアドレスの内容をロードし、その内容を振分テーブルSPのアドレス(下位)とする。また、主制御用CPU35aは、テーブルアドレスを+0001H(1加算)するとともに(ステップS208)、加算後のテーブルアドレスの内容をロードし、その内容を振分テーブルSPのアドレス(上位)とし、セットする。すなわち、図9(a)に示すように、振分テーブルTには、第1のオフセット値の次に振分テーブルSPのアドレスデータが格納されている。これにより、ステップS207,S208によりテーブルアドレスをそれぞれ+0001Hすれば、その加算後のテーブルアドレスの内容は2バイトの振分テーブルSPのアドレス(上位と下位)となる(ステップS209)。
次に、主制御用CPU35aは、ステップS209で読み出した振分テーブルSPのアドレスをセットし、振分テーブルSPの内容をロードする。また、ステップS210において主制御用CPU35aは、主制御用RAM35cの設定領域から振分用乱数R2の値を読み出す(ステップS210)。
次に、主制御用CPU35aは、振分テーブルSPアドレスの内容を読み出し、当該内容を、先頭変動パターン番号を示す変動パターンデータとして主制御用RAM35cの所定の記憶領域に設定する(ステップS211)。このステップS211の処理により、主制御用CPU35aは、振分テーブルSPの格納領域の先頭(+0000H)に格納されている先頭変動パターン番号に対応する変動パターンデータを読み出し、当該値を設定する。例えば、図11(a)に示す振分テーブルSP1では、変動パターン番号「40」が設定され、図11(b)に示す振分テーブルSP2では、変動パターン番号「66」ではなく、変動パターン番号「48」が設定される。
その後、主制御用CPU35aは、テーブルアドレスを+0001H(1加算)した後(ステップS212)、振分テーブルSPアドレスの内容を読み出す。ステップS213にて主制御用CPU35aは、ステップS212によりテーブルアドレスを+0001Hしていることにより、その+0001H後のテーブルアドレスの内容をロードし、その内容を繰り返し回数とする(ステップS213)。図9(b)を参照して詳述すると、変動パターン決定処理の開始時のテーブルアドレスは+0000Hとなっていることから、ステップS212によりテーブルアドレスは+0001Hに書き換えられる。このため、テーブルアドレスとしての+0001Hには図9(b)に示すように、データ数を示すデータ値が格納されているので、その内容を繰り返し回数として主制御用RAM35cのワークエリアに格納する。これにより、先頭変動パターン番号に対応する変動パターンを特定する振分データDBから順に、振分用乱数R2と振分データDBとの比較回数が特定されることになる。さらに、先頭変動パターン番号が複数設定されている場合には、設定中の先頭変動パターン番号に対応する繰り返し回数が「0(零)回」となったときに、設定中の先頭変動パターン番号から次の比較順序となる先頭変動パターン番号への切り替えを行い、次の比較順序となる先頭変動パターン番号に対応する振分データDBとの比較を実行できるようになっている。
その後、主制御用CPU35aは、テーブルアドレスを+0001H(1加算)する(ステップS214)。このステップS214の処理により、その+0001H後のテーブルアドレスの内容(振分データDB)を読み出し、その振分データDBと振分用乱数R2を比較する(ステップS215)。図9(b)を参照して詳述すると、ステップS214によりテーブルアドレスは+0002Hに書き換えられる。このため、テーブルアドレスとしての+0002Hには図9(b)に示すように、振分データDBを示すデータ値が格納されているので、その内容を振分データDBとして主制御用RAM35cのワークエリアに格納する。この比較は、振分データDBのデータ値(例えば「2」など)を上限とし、そのデータ値よりも取得した振分用乱数R2の値を示すデータ値が小さいか否かによって行われる。
次に、主制御用CPU35aは、ステップS210で取得した振分用乱数R2と振分データDBの内容を比較し、振分データDBのデータ値よりも振分用乱数R2の値を示すデータ値の方が小さいか否かを判定する(ステップS216)。なお、主制御用CPU35aは、比較の結果、振分データDBのデータ値よりも振分用乱数R2の値を示すデータ値の方が小さい場合には、選択すべき下位バイトに対応する振分データDBを確定する。一方、主制御用CPU35aは、振分データDBのデータ値よりも振分用乱数R2の値を示すデータ値の方が小さくない場合(すなわち、大きい場合及び一致する場合)には、選択すべき下位バイトに対応する振分データDBを確定しない。
そして、ステップS216の判定結果が否定(振分用乱数R2の値を示すデータ値≧振分データDBのデータ値)の場合、主制御用CPU35aは、次の振分データDBのテーブルアドレスを設定するために、テーブルアドレスをさらに+0001H(1加算)する(ステップS217)。このステップS217の処理により、主制御用CPU35aは、設定中の変動パターン番号に対応する次の比較順序の振分データDBとステップS210で取得した振分用乱数R2の値とを比較する準備を行うことになる。すなわち、ステップS217の処理後、テーブルアドレスは、次の比較順序の振分データDBの格納領域を示すことになる。
ステップS217の処理を実行した後、主制御用CPU35aは、比較順序が2番目に設定されている振分データDBに対応する変動パターンデータを設定するために、変動パターンデータを+0001H(1加算)する(ステップS218)。その後、主制御用CPU35aは、主制御用RAM35cに設定した繰り返し回数から1減算する(ステップS219)。そして、主制御用CPU35aは、減算後の繰り返し回数が「0(零)」であるか否かを判定する(ステップS220)。そして、主制御用CPU35aは、ステップS220の判定結果が否定(繰り返し回数>0(零))の場合、ステップS215に戻る。これにより、ステップS215では、次の比較順序となる振分データDBと振分用乱数R2との比較を行うことになる。
一方、主制御用CPU35aは、ステップS220の判定結果が肯定(繰り返し回数=0(零))の場合、ステップS211に戻る。これにより、ステップS211では、次の比較順序となる先頭変動パターンデータが設定されている場合には、次の先頭変動パターンデータに対応する振分データDBと振分用乱数R2との比較を実行することが可能となる。なお、振分テーブルSPに先頭変動パターン番号が1個しか設定されていない場合、選択した振分テーブルSP内に選択可能な変動パターンが対応付けられているので、誤作動が生じない限りステップS220が否定判定されることはない。
そして、主制御用CPU35aは、ステップS220の処理の終了後にステップS211の処理に戻ったならば、ステップS211の処理により、次の比較順序の先頭変動パターンデータが設定されることになる。そして、ステップS212の処理を実行することにより、次の比較順序の先頭変動パターン番号に対して比較順序が1番目に設定された振分データDBと振分用乱数R2の値とを比較することになる。
そして、主制御用CPU35aは、ステップS216の判定結果が肯定になる迄、すなわち選択すべき変動パターンを特定できる迄、データ数で特定される回数を上限としてステップS211〜ステップS220の処理を繰り返す。
このような処理を実行することにより、主制御用CPU35aは、選択した振分テーブルSPに設定された振分データDBのうち、先頭変動パターンから数えて何番目の振分データDBに対応付けられた下位バイトを特定すれば良いのかを把握することができる。
一方、ステップS216の判定結果が肯定(振分用乱数R2の値を示すデータ値<振分データDBのデータ値)の場合、主制御用CPU35aは、ステップS206で算出した第1のオフセット値に基づいて、上位バイトを算出する(ステップS221)。具体的には、主制御用CPU35aは、基準上位バイト「80H」に第1のオフセット値を加算することで、上位バイトを算出する。例えば、算出した第1のオフセット値が「2」であった場合、上位バイトは「82H」となり、算出した第1のオフセット値が「3」であった場合、上位バイトは「83H」となる。本実施形態では、基準上位バイト「80H」に第1のオフセット値を加算する処理が、補正処理となる。その後、主制御用CPU35aは、ステップS211で設定した変動パターンデータを下位バイトとして設定する(ステップS222)。本実施形態では、変動パターンデータと下位バイトが1対1で対応付けられているため、変動パターンデータを設定することにより下位バイトを特定することができる。
これにより、振分テーブルSPにおいて、先頭変動パターン番号と、データ数と、振分データDBとを格納することにより、1つの振分用乱数R2の範囲に対して振分データDBを1対1で対応付けて記憶している場合に比して、データ容量を圧縮することが可能となる。そして、主制御用CPU35aは、算出した変動パターン指定コマンドを主制御用RAM35cに設定し、所定の制御周期の経過後に、サブ統括制御基板36に出力する。
以下、本実施形態のパチンコ遊技機10において、変動パターンが選択される態様を、具体例を挙げて説明する。
主制御用CPU35aは、現在の遊技状態が「低確+変短なし」となっている際に大当り抽選に当選するとともに、大当りの種類を指定する特図振分用乱数として確変大当り遊技を指定する特図振分用乱数を取得したとする。この場合、主制御用CPU35aは、振分テーブルTとして振分テーブルT1を選択することになる(図6)。
そして、主制御用CPU35aは、振分用乱数R1として「1」を取得した場合、その乱数値「1」と振分テーブルT1の振分データDAを順次比較し、選択する振分テーブルSPを確定する。すなわち、主制御用CPU35aは、最初に、振分テーブルT1に格納されている先頭の振分データDAとしての「2」と乱数値「1」を比較する。そして、振分用乱数R1としての「1」は、振分データDAとしての「2」よりも小さい値であるので、主制御用CPU35aは、振分データDAとして「1」を含む振分テーブルT1から、振分テーブルSPとして振分データDA「2」に対応する振分テーブルSP1を確定する(図10(a))。同時に、主制御用CPU35aは、第1のオフセット値として「0」を取得する。
続いて、主制御用CPU35aは、振分用乱数R2として「65」を取得した場合、先頭変動パターン番号として「40」を特定することになる。その後、主制御用CPU35aは、その乱数値「65」と振分テーブルSP1(図11(a))の振分データDBを順次比較し、選択する振分データDBを特定する。すなわち、主制御用CPU35aは、最初に振分テーブルSP1に格納されているとともに、先頭の振分データDBとしての「60」と乱数値「65」を比較する。そして、振分用乱数R2としての「65」は、振分データDBとしての「60」より大きい値であるので、次に、比較順序が2番目となる振分データDBとしての「131」と乱数値「65」を比較する。そして、振分用乱数R2としての「65」は、振分データDBとしての「131」より小さい値であるため、主制御用CPU35aは、当該振分データDBを選択する。
そして、主制御用CPU35aは、第1のオフセット値として「0」を取得したので、基準上位バイトとしての「80H」に第1のオフセット値としての「0」を加算することで「80H」とし、これを上位バイトとする。これにより、主制御用CPU35aは、上位バイトとして、「通常」を特定する「80H」を演算により算出したことになる。また、主制御用CPU35aは、振分データDBとしての「131」に対応する変動パターン番号「41」を下位バイトとして設定することにより、変動パターンP41を指定する変動パターン指定コマンド「80H29H」を特定する(変動パターンP41(NR2 大当り))。
次に、主制御用CPU35aは、現在の遊技状態が「低確+変短なし」となっている際に確変大当り遊技に当選したとする。この場合、主制御用CPU35aは、振分テーブルT1を選択することになる(図6)。
そして、主制御用CPU35aは、振分用乱数R1として「100」を取得した場合、その乱数値「100」と振分テーブルT1の振分データDAを順次比較し、選択する振分テーブルSPを確定する。すなわち、主制御用CPU35aは、最初に、振分テーブルT1に格納されている先頭の振分データDAとしての「2」と乱数値「100」を比較する。そして、振分用乱数R1としての「100」は、振分データDAとしての「2」よりも大きい値であるので、次に、比較順序が2番目となる振分データDAとしての「43」と乱数値「100」を比較する。そして、振分用乱数R1としての「100」は、振分データDAとしての「43」よりも大きい値であるので、次に、比較順序が3番目となる振分データDAとしての「81」と乱数値「100」を比較する。そして、振分用乱数R1としての「100」は、振分データDAとしての「81」よりも大きい値であるので、次に、比較順序が4番目となる振分データDAとしての「97」と乱数値「100」を比較する。そして、振分用乱数R1としての「100」は、振分データDAとしての「81」よりも大きい値であるので、次に、比較順序が5番目となる振分データDAとしての「114」と乱数値「100」を比較する。そして、振分用乱数R1としての「100」は、振分データDAとしての「114」よりも小さい値であるので、主制御用CPU35aは、振分データDAとして「100」を含む振分テーブルT1から、振分テーブルSPとして振分データDA「114」に対応する振分テーブルSP5を確定する(図10(a))。同時に、主制御用CPU35aは、第1のオフセット値として「2」を取得する。
続いて、主制御用CPU35aは、振分用乱数R2として「200」を取得した場合、最初に、先頭変動パターン番号として「35」を特定することになる。その後、主制御用CPU35aは、その乱数値「200」と振分テーブルSP5(図11(c))の振分データDBを順次比較し、選択する振分データDBを特定する。すなわち、主制御用CPU35aは、最初に振分テーブルSP5に格納されているとともに、先頭変動パターン番号「35」に対応する先頭の振分データDBとしての「7」と乱数値「200」を比較する。そして、振分用乱数R2としての「200」は、振分データDBとしての「7」より大きい値であるので、次に、先頭変動パターン番号「35」に対応する比較順序が2番目となる振分データDBとしての「129」と乱数値「200」を比較する。そして、振分用乱数R2としての「200」は、振分データDBとしての「129」より大きい値であるため、次に先頭変動パターン番号「35」に対応する比較順序が3番目となる振分データDBと乱数値「200」を比較することになる。
ところが、先頭変動パターン番号「35」に対してデータ数は「2」しか対応付けられていないので、主制御用CPU35aは、次の比較順序となる先頭変動パターン番号「38」に対応する先頭の振分データDBとしての「193」と乱数値「200」を比較する。そして、振分用乱数R2としての「200」は、振分データDBとしての「193」よりも大きい値であるため、先頭変動パターン番号「38」に対応する比較順序が2番目となる振分データDB「251」と乱数値「200」を比較する。そして、振分用乱数R2としての「200」は、振分データDBとしての「251」より小さい値であるため、主制御用CPU35aは、当該振分データDBを選択する。
そして、主制御用CPU35aは、第1のオフセット値として「2」を取得したので、基準上位バイトとしての「80H」に第1のオフセット値としての「2」を加算することで「82H」とし、これを上位バイトとする。これにより、主制御用CPU35aは、上位バイトとして、「すべり」を特定する「82H」を演算により算出したことになる。また、主制御用CPU35aは、振分データDBとしての「251」に対応する変動パターン番号「39」を下位バイトとして設定することにより、変動パターンP200を指定する変動パターン指定コマンド「82H27H」を特定する(変動パターンP200(すべり リーチC8 大当り))。このように、主制御用CPU35aは、第1のオフセット値を使用して上位バイトを特定することで、上位バイト毎に変動パターン決定処理を行うことができる。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)1つの振分テーブルSPにおいて、振分データDBと当該振分データDBに対応する変動パターンを1対1で予め対応付けて全て記憶しておかなくても、先頭変動パターン番号と、変動パターン選択時において選択可能な変動パターンの個数を設定するだけで、適切な変動パターンを特定することができるとともに、データ容量の増大を抑制することができる。
(2)1つの振分テーブルSPにおいて、複数の先頭変動パターン番号が設定されている場合であっても、先頭変動パターン番号に対応させてデータ数を設定するだけで、振分データDBと当該振分データDBに対応する変動パターンを1対1で予め対応付けて全て記憶しておかなくても、先頭変動パターン番号と、変動パターン選択時において選択可能な変動パターンの個数を設定するだけで、適切な変動パターンを特定することができるとともに、データ容量の増大を抑制することができる。
(3)先頭変動パターン番号に対応させてデータ数を設定する振分テーブルSPを採用した場合、データ数で特定される変動パターンの数を2個としたときには、振分データDBと当該振分データDBに対応する変動パターンを1対1で予め対応付けて全て記憶した場合と、同じデータ容量を保つことができる。そして、データ数で特定される変動パターンの数が多くなるほど、当該テーブル構成を採用することで、データ容量の増大を抑制することができる。
(4)基準上位バイト(「80H」)に第1のオフセット値を加算するだけで、今回の図柄変動ゲームにおける演出態様を特定する制御データの上位バイトを算出することができる。これにより、基準上位バイトさえ設定されていれば、その他の上位バイトは基準上位バイトに基づく演算処理だけで算出することができ、主制御基板35における制御容量の圧迫を抑制することができる。
(5)大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態となっているか否か、変短状態が付与されているか否かに応じて、振分テーブルTを設定した(図6)。それとともに、大当り抽選への当選によって生起される大当り遊技の種類に基づいて振分テーブルTが選択されるように設定したので、生起される大当り遊技の種類に応じて適切な変動パターン指定コマンドを設定することができる。
(6)抽選確率状態が高確率抽選状態となっているか否かに応じて振分テーブルTを設定しているので、大当り判定時の抽選確率状態に応じて適切な変動パターン指定コマンドを設定することができる。
(7)複数の変動パターンを、ある基準に基づいて定められた演出内容毎に異なるグループに分けた(一次振分け)。そして、該グループ内では、変動パターン選択時において選択可能となっている複数の変動パターンを、先頭変動パターン番号から連続して並べるようにした(二次振分け)。このように設定することで、変動パターン選択時に、複数の振分テーブルSPが選択対象になることがないので、振分テーブルSP選択に係る処理を簡略化することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 実施形態では、大当り抽選に当選したか否かにかかわらず、同じ基本内容が対応付けられているものに対して、同一の上位バイトを対応付けた(例えば、「通常」を特定する「80H」や「変短中」を特定する「81H」)。その変更例として、基本内容の違い及び大当り抽選に当選したか否かに応じて上位バイトを対応付けても良い。例えば、「通常大当り」に対して上位バイトとして「80H」を対応付ける一方で、「通常はずれ」に対して上位バイトとして「81H」を対応付けるようにしても良い。
・ 実施形態において、遊技状態(確変状態の有無、変短状態の有無、特図保留記憶数)に応じて振分テーブルTを設定しなくても良い。例えば、特図保留記憶数がどのような値であっても、選択され得る振分テーブルTの種類が同一種類となるように設定しても良い。
・ 実施形態では、複数の上位バイトを設定したが、上位バイトの種類は1種類でも構わない。このような場合、例えば、下位バイト「00H」〜「0AH」は、「通常」を特定する下位バイトとし、「0BH」〜「1FH」は、「すべり」を特定する下位バイトとして、下位バイトの連続範囲で基本内容が特定できるようにしても良い。
・ 実施形態において、同じグループ内であれば、変動パターンの並びを変更しても良い。例えば、変動パターンP196の内容を「すべり リーチC5 大当り」とし、変動パターンP197の内容を「すべり リーチC4 大当り」としても良い。
・ 実施形態では、詳細内容を「はずれ変動及びリーチ変動の種類」としたが、リーチ有効ライン数、予告演出の種類、図柄の種類、又は変動形態などとしても良い。
・ 実施形態において、各振分テーブルT,SPに対する振分データDA,DBの値を変更しても良い。すなわち、振分テーブルT,SPに対する振分データDA,DBの値を変更することにより、変動パターンの選択率が変わることになる。
・ 実施形態では、遊技状態及び大当り遊技の種類に基づいて特定される振分テーブルTについて、ただ1つの振分テーブルTを対応付けるようにしたが、その選択対象として複数の振分テーブルTを対応付けるようにしても良い。
・ 実施形態において、振分テーブルTから特定される振分テーブルSPを、一部共通化するようにしても良い。例えば、振分テーブルT1と振分テーブルT2において、どちらの振分テーブルTにも振分テーブルSP1が選択可能となるように対応付けても良い。また、1つの振分テーブルT内に設定されている振分テーブルSPを、一部重複化するようにしても良い。例えば、振分テーブルT1内において、第1のオフセット値のみ異ならせ、振分テーブルSP1を2つ設定しても良い。
・ 実施形態において、ある基準に基づいて定められた演出内容毎に異なるグループ分けについて、グループ分けの対象をより簡素化(例えば、すべりA〜Cの区分をなくす)し、1つのデータ数で特定される変動パターン数を増加させても良い。このよう場合、図11(b),(c)に示すように、1つの振分テーブルSPにおいて複数の先頭変動パターン番号が設定されることがなくなり、データ数で特定される変動パターン数がより増加することになるので、より一層、データ容量の増大を抑制することができる。
・ 実施形態において、変動パターンをグループ分けする規準として、遊技状態、確変大当り当選時に選択されるか否か、大当り抽選に当選しているか否か、リーチ演出の種類などを設定しても良い。これにより、様々な基準でグループ分けを行うことができる。また、本実施形態では、確変大当り遊技に当選している場合のみ選択可能とした大当り演出用の変動パターンが、確変大当り遊技又は非確変大当り遊技の何れに当選している場合であっても選択可能な大当り演出用の変動パターンに挟まれて設定されていた。ところが、確変大当り遊技に当選している場合のみ選択可能とした大当り演出用の変動パターンだけでグループを構成することにより、1つの振分テーブルSP内に設定される変動パターンが増加することになり、より一層、データ容量の増大を抑制することができる。
・ 実施形態において、全ての振分テーブルSPに設定される先頭変動パターン番号を1個のみとしても良い。また、全ての振分テーブルSPに設定される先頭変動パターン番号を複数としても良い。
・ 実施形態において、大当り遊技の種類を増加させても良い。例えば、確変状態であるか否かを遊技者に認識させ難くする当り遊技を複数設けても良い。このような当り遊技の種類には、確変状態が付与されているか否かを問わず、変短状態が付与される回数を同一回数にした当り遊技や、移行先の演出モードを統一した当り遊技が含まれる。なお、演出モードとは、遊技状態を遊技者に対して示唆する演出であり、例えば、演出モード毎に少なくとも背景画像が変更されるようになっている。そして、この例では、確変状態が付与されている場合と付与されていない場合の両方の状態で移行し得る「確変示唆モード」に移行する当り遊技を設定すれば良い。また、大当り遊技を構成するラウンド数を異ならせたり、ラウンド数は同じで大入賞口29の開放態様(開放時間)を異ならせたりする大当り遊技を設定しても良い。そして、これらの大当り遊技の種類に応じて、選択し得る振分テーブルT,SPを設定しても良い。また、当り遊技の種類に応じて、「高確+変短なし」という遊技状態を作り出すようにしても良い。また、当り遊技終了後に移行する演出モードの種類に応じて振分テーブルTを設定するようにしても良い。
・ 本実施形態では、演出表示装置22を液晶式としたが、ドットマトリクス式や7セグメントLED式の演出表示装置としてもよいし、ドラム式などの機械式の演出表示装置としてもよい。
・ 実施形態は、特別図柄と飾り図柄を用いるパチンコ遊技機10に具体化したが、特別図柄のみを用いるパチンコ遊技機に具体化しても良い。
・ 実施形態において、サブ統括制御基板36を省略し、サブ統括制御基板36で実行する処理を演出表示制御基板37で実行するようにしても良い。また、サブ統括制御基板36と、音声・ランプ制御基板38と、音声・ランプ制御基板38とを単一の基板で構成しても良い。
・ 実施形態は、それぞれ異なる図柄変動ゲームの対象となる複数種類の特別図柄を用いるパチンコ遊技機10に具体化しても良い。この場合、各特別図柄に基づく図柄変動ゲームの変動パターンを共通化し、これらの変動パターンを特定する際に用いる振分テーブルT,SPを共通化すれば、主制御用ROM35bに記憶するデータ容量の増大を抑制しつつ、変動パターン数を増加させることができる。これにより、遊技演出のバリエーションを増加させることもできる。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追加する。
(イ)遊技球の入球を契機に前記図柄変動ゲームの始動条件を付与するとともに、遊技球の入球口を遊技球が入球し難い閉鎖状態から遊技球が入球し易い開放状態に可変させる開閉手段を有する始動手段を備え、前記大当り抽選に当選しなかった場合に選択される複数の判定テーブルは、大当り遊技終了後における前記開閉手段の開放時間が増加する開放時間増加状態が付与されているか否かに応じて設定されていることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
(ロ)前記大当り抽選に当選しなかった場合に選択される複数の判定テーブルは、遊技球の入球を契機に前記図柄変動ゲームの始動条件を付与する始動手段の始動保留球の数に応じて設定されていることを特徴とする請求項4又は前記技術的思想(イ)に記載の遊技機。
(ハ)前記大当り抽選に当選しなかった場合に選択される複数の判定テーブルは、大当り遊技終了後における前記大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態となっているか否かに応じて設定されていることを特徴とする請求項4、及び前記技術的思想(イ),(ロ)のうちいずれか一項に記載の遊技機。