JP2011090626A - 集積回路装置および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 標準仕様と、電子機器が実際に使用される環境(実使用条件)との間に生じる矛盾を解消して、集積回路装置の、より一層の低消費電力化を実現する。
【解決手段】 標準仕様コマンドおよび内部仕様コマンドを受けるホストインターフェース30と、レジスター部(RG)と、ロジック回路部110と、振動子を用いた第1発振回路0SCと、第1発振回路を起動させるときに使用される第2発振回路50と、第1発振回路を起動させるためのシーケンス制御を実行する発振起動回路52と、を有し、内部仕様コマンドである第1コマンドによって、第1発振回路OSCおよびロジック回路部110を非動作状態とし、内部仕様コマンドである第2コマンドによって、レジスター部RGを経由して第1発振回路0SCおよびロジック回路部110を動作状態に復帰させる。
【選択図】 図3
【解決手段】 標準仕様コマンドおよび内部仕様コマンドを受けるホストインターフェース30と、レジスター部(RG)と、ロジック回路部110と、振動子を用いた第1発振回路0SCと、第1発振回路を起動させるときに使用される第2発振回路50と、第1発振回路を起動させるためのシーケンス制御を実行する発振起動回路52と、を有し、内部仕様コマンドである第1コマンドによって、第1発振回路OSCおよびロジック回路部110を非動作状態とし、内部仕様コマンドである第2コマンドによって、レジスター部RGを経由して第1発振回路0SCおよびロジック回路部110を動作状態に復帰させる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、集積回路装置および電子機器等に関する。
バッテリーで動作する近距離無線通信端末(短距離無線通信端末)では、消費電力の削減は重要な課題である。近距離無線通信技術は、例えば、時計、玩具、健康器具、ゲーム機、リモコン機器等への適用が可能であり、さらに、医療や農業といった新しい分野への適用も期待されている。
通信装置の消費電力を削減する技術としては、例えば、特許文献1〜特許文献5の各々に記載される技術がある。特許文献1および特許文献2に記載される技術では、回路へのクロックの供給を選択的に停止させる。特許文献3に記載される技術では、動作クロックの生成源である発振回路の電源供給を停止して発振回路を停止させる。
特許文献4に記載される技術では、USB機器(ユニバーサルシリアルバス規格に準拠したインターフェース機器)において、発振回路の電源電圧はオンされている状態で発振回路の発振動作を停止させる。特許文献4に記載される技術では、発振が停止している発振回路を起動させるために、リモートウェークアップトリガーあるいはローカルウェークアップトリガーと呼ばれる外部トリガー信号を使用する。
また、特許文献5に記載される技術では、無線通信ネットワークに接続される複数の機器の各々が、独自にローカル通信時間帯を設け、ローカル通信時間帯以外の期間には、自機の電源を自らオフし、自機が設定したローカル通信時間帯になると電源をオンする、という制御を行う。特許文献5によれば、機器が自己の電源をオフしている動作モードは冬眠モード(ハイバネーションモード)と呼ばれる。
例えば、近距離無線通信装置の動作モードとして、アクティブモード(通常動作モード)とローパワーモード(低消費電力モード)とが存在し、そして、その製品についての標準的な仕様(以下、標準仕様という)によれば、例えば、「ローパワーモードである場合でも、所定間隔で(例えば4分毎)にアクティブモードに移行して空きチャンネルのサーチを行う」のが通常である場合を想定する。なお、「標準仕様」としては、例えば、製品に関する社内スタンダード(社内標準)や、その分野の製品に関する業界標準、あるいは、製品に関係する団体が推奨する製品標準等が考えられるが、本明細書では、最も広義に解釈するものとする。
しかし、近距離無線通信端末が使用される環境によっては、上述の動作が不要な場合があり得る。例えば、近距離無線通信端末が農業分野に適用され、農作物等の生育状況を記録したデータを1日(24時間)に一回だけアクセスポイントに送信すればよい、というような場合には、4分毎のアクティブモードへの復帰は無意味なことは明らかである。つまり、この場合、近距離無線通信端末は、1日のうちの決められたタイミングで1回だけ、ごく短い時間だけアクティブモードとなって、過去24時間の間に蓄積された農作物の生育データをアクセスポイントに送ればよいだけである。近距離無線通信端末が、標準仕様に従って例えば4分に一度、アクティブモードの状態となると、その度に電力消費が発生する。したがって、近距離無線通信端末の、より一層の低消費電力化を実現することはできない。
つまり、上述の例では、標準仕様と、近距離無線通信端末が実際に使用される環境(実使用条件)との間に矛盾(乖離)が生じている。
従来技術(例えば上述の特許文献1〜特許文献5の各々に記載される技術)では、標準仕様と、電子機器が実際に使用される環境(実使用条件)との間に生じる矛盾(乖離)を解消するという観点からの考察がまったくなされておらず、よって、従来技術では、上述の矛盾を解消することができない。
本発明の少なくとも一つの態様によれば、標準仕様と、電子機器が実際に使用される環境(実使用条件)との間に生じる矛盾(乖離)を解消して、電子機器および電子機器に含まれる集積回路装置の、より一層の低消費電力化を実現することができる。
(1)本発明の集積回路装置の一態様は、ホストが発行する標準仕様コマンドと、前記標準仕様コマンドとは非同期のコマンドである内部仕様コマンドと、を受けるホストインターフェースと、前記ホストインターフェースを経由してアクセスされるレジスター部と、コマンド処理部を有するロジック回路部と、前記ロジック回路部の動作クロックを生成する第1発振回路と、を有し、前記第1発振回路は、前記ホストが発行する前記内部仕様コマンドとしての第1コマンドに基づいて制御されて、電源電圧は供給されているが発振が停止している状態となり、これによって、前記ロジック回路部は、電源電圧は供給されているが回路動作が停止している状態となり、かつ、前記第1発振回路は、前記ホストが発行する前記内部仕様コマンドとしての第2コマンドに基づいて、前記レジスター部を経由して制御されて、発振が停止されている状態から発振状態に復帰し、これによって、前記ロジック回路部は、回路動作が停止している状態から回路が動作している状態に復帰する。
本態様では、ホストが発行する内部仕様コマンド(第1コマンド)によって、集積回路装置に設けられる発振回路とロジック回路部の双方の動作を停止させる(但し、双方の電源はオンしている)。発振回路とロジック回路部の双方の電源はオンしているものの、双方の動作が停止した状態は、集積回路装置の電源がオフされた状態に近い、擬似的な冬眠状態ということができる(「擬似的」という表現は、電源が完全にオフしている冬眠状態に比べて、より簡易かつより高速に動作状態に復帰する(覚醒する)ことができる、という意味をもつ)。
ここで、標準仕様には、集積回路装置を擬似冬眠状態とすることについては何ら規定されていない(電源をオフすることがユーザーの自由である点を考慮すると、集積回路装置を、電源がオフしているのに近い状態とすることについても特別な制限はないといえる)。よって、内部仕様コマンド(第1コマンド)によって、集積回路装置を擬似冬眠状態にすることは、標準仕様コマンドに抵触しない。また、標準仕様は、集積回路装置が動作状態にあるときの動作手順等を規定するものであり、集積回路装置が動作していない状態(電源オフ状態や擬似冬眠状態)にある場合については、当然のことながら、何ら規定がない(この状態では、標準仕様は何ら関与しないといえる)。したがって、集積回路装置を、内部仕様コマンド(第1コマンド)によって擬似冬眠状態としてしまえば、標準仕様による制約(束縛)から逃れることができる。
したがって、その後は、ホストがタイマーによって時間を管理し、集積回路装置の動作が必要となったときに内部コマンド(第2コマンド)を発行して、集積回路装置を覚醒させればよい。その覚醒のタイミングは、例えば、集積回路装置が実際に使用される環境に特化されて作成されたアプリケーションソフトが自由に設定することができる。よって、本態様によれば、標準仕様に拘束されることなく、実際の使用環境に適応した自在のスリープ状態(例えばロングスリープ状態)を実現することができ、集積回路装置の超低消費電力化が可能となる。つまり、集積回路装置を、最小待機電力にチューニングされた状態とすることができる。
また、内部仕様コマンドを使用して、集積回路装置の状態を擬似冬眠状態に移行させたり、擬似冬眠状態から覚醒させたりするため、ホストは、特別な制御信号を新たに出力する必要がなく、ホストの負担は最小限度に抑えられる。
また、標準的仕様コマンドおよび内部仕様コマンドは、いずれも、集積回路装置に設けられた共通のホストインターフェース(標準化されたホストインターフェース)を経由して入力されることから、集積回路装置の状態を擬似冬眠状態に移行させたり、擬似冬眠状態から覚醒させたりするために、特別なI/Oインターフェース(つまり特別なハードウエア)を新設する必要がない。
さらに、本態様では、集積回路装置を擬似冬眠状態から動作状態(通常動作状態)に復帰させる場合に、集積回路装置に設けられているレジスター部を活用する。レジスター部は、例えば、集積回路装置のデバッグ(動作検証)等のために設けられることが多く、このレジスター部を、集積回路装置の覚醒のためにも利用すれば、特別なハードウエアの追加が不要となる。これによって、新たな回路の付加なく(つまり特別なハードウエアの付加なく)、集積回路装置を擬似冬眠状態から動作状態(通常動作状態)に復帰(覚醒)させることができる。
このように、本態様における擬似冬眠モードは、内部仕様コマンドとレジスター部を利用して、標準化されたシステムのコマンド体系や回路構成を活用して効率的に集積回路装置(IC)の超低消費電力化を可能とする、従来にない新規な動作モードである。本態様における「擬似冬眠モード」は、「内部仕様コマンドを受け付けることが可能なスリープモード」と言い換えることができる。
つまり、本態様の集積回路装置では、発振回路およびロジック回路部の動作がすべて停止するため(但し、電源はオンされていて、ホストインターフェースやレジスター部の電源もオンされている)ことから、回路へのクロック供給のみを停止する特許文献1および特許文献2の技術に比べて、より一層の低消費電力化が可能である。
また、特許文献3の技術のように、発振回路自体の電源をオフすると、発振をスタートさせるときに、発振回路の電源をオンする動作や、さらには発振回路にパワーオンリセット信号を入力するといった動作が必要となってホストの負担が増大し、また、発振回路の電源自体をオフしたのでは、本態様のように、内部使用コマンドを受け付けて迅速に覚醒するという動作を実現することができない。
また、特許文献4の技術では、発振が停止している発振回路を起動させるために、リモートウェークアップトリガーあるいはローカルウェークアップトリガーと呼ばれる外部トリガー信号を使用するが、このためには、集積回路装置に、通常のコマンド体系とは異なる新たな制御信号体系を導入する必要があり、ホストの負担が増大する。ホストがリモートウェークアップトリガーを発行するためには、ホストが電子機器の状態の遷移を常に検出する必要があり、また、ホストがローカルウェークアップトリガーを発行するためには、ホストが、特殊な割り込みの有無を常に監視する必要がある。これに対して、本態様では、ホストは第1コマンド(擬似冬眠を指示する内部仕様コマンド)を発行した後、例えばタイマーによって時間を管理し、所定時間が経過したら第2コマンド(覚醒を指示する内部仕様コマンド)を発行するだけでよく、ホストの負担はほとんど生じない。また、特許文献4の技術では、集積回路装置には新たにI/Oインターフェースを設ける必要が生じるが、本態様では、通常のコマンドを受け付けるホストインターフェースを共通に使用することができるため、回路構成の複雑化が防止される。
また、特許文献5では、電子機器が、自機の電源をオフする冬眠モードが採用されているが、ホストが集積回路装置の電源をオンするためには、電源スイッチが必要となって回路の占有面積が増大することから、例えば携帯機器等においては採用が困難であり、また、電源オンに伴い電源の安定化やパワーオンリセット信号の出力を待つ必要があり、迅速な覚醒ができない。これに対して、本態様では、覚醒のための回路動作は、レジスター部を経由して迅速に実行される。つまり、電源がオフしているわけではないため、所定のシーケンス制御だけで高速に第1発振回路を発振状態に復帰させることが可能である。このように、本態様における擬似冬眠モードは、従来にない新規な動作モードである。
(2)本発明の集積回路装置の他の態様では、前記第1発振回路を起動させるときに使用される第2発振回路と、前記第2発振回路から出力される補助クロックによって動作して、前記第1発振回路を起動させるためのシーケンス制御を実行する発振起動回路と、を、さらに有し、前記第2発振回路は、前記ホストが発行する前記内部仕様コマンドとしての前記第2コマンドに基づいて、前記レジスター部によって制御されて、前記補助クロックの出力を開始し、記発振起動回路は、前記第2発振回路から出力される前記補助クロックによって動作状態となって前記シーケンス制御を実行し、これによって前記第1発振回路が発振状態に復帰し、前記第1発振回路が発振状態に復帰した後、前記第2発振回路が発振停止状態に戻る。
本態様では、集積回路装置を擬似冬眠状態から覚醒させるための具体的な回路構成の一例を明確化した。本態様では、予備的な発振回路である第2発振回路と、第1発振回路を発振起動させるためのシーケンス制御を実行する発振起動回路(発振ウェークアップ回路)を設ける。そして、ホストが発行した第2コマンドに基づき、レジスター部を経由して第2発振回路の動作を制御する。第2発振回路から出力される補助クロックは発振起動回路に供給される。その発振起動回路のシーケンス制御によって、第1発振回路は発振停止状態から発振状態に復帰する。また、第1発振回路から出力される動作クロックは、ロジック回路部に供給され、これによってロジック回路は動作状態に復帰する。
このような一連の覚醒のための回路動作は、レジスター部を経由して迅速に実行される(電源がオフしているわけではないため、所定のシーケンス制御だけで高速に第1発振回路を発振状態に復帰させることが可能である)。また、第1発振回路が発振状態に復帰すると、第2発振回路は役目を終えたことから、発振停止状態に戻り、これによって余分な電力消費が生じなくなる。なお、第2発振回路としては、例えば、振動子を用いず、集積回路装置内に内蔵が容易であり、かつ構成が比較的簡易な発振回路(例えばRC発振回路等)を用いることができる。
(3)本発明の集積回路装置の他の態様では、前記ホストインターフェースは、前記ホストから供給されるシリアルクロックに同期してデータを転送する、クロック同期式のシリアルインターフェースであり、また、前記レジスター部は、前記集積回路装置の動作を制御するための制御ビットを設定することが可能な制御レジスターを含み、前記レジスター部は、前記ホストインターフェースを経由して得られる前記シリアルクロックに基づいて動作を開始し、前記制御レジスターの前記制御ビットが、前記第2コマンドに基づいて設定されて、前記制御レジスターから前記第1発振回路を発振状態に復帰させるための制御信号が出力される。
本態様では、擬似冬眠状態にある集積回路装置を、ホストが発行する第2コマンドに基づいて、レジスター部を経由して覚醒させる場合における、より具体的な動作が明確化される。擬似冬眠状態では、第1発振回路(および第2発振回路)の発振は停止しているため、動作クロックがない状態である。集積回路装置を覚醒させるためには、回路を動作させるための動作クロックが必要である。そこで、本態様では、ホストから供給されるシリアルクロックを、動作クロックとして利用する。
すなわち、ホストインターフェースが、クロック同期式(単に同期式と呼ばれることがある)のシリアルインターフェースである場合に、ホストは、コマンドの発行(ならびにデータの出力等)と共に、同期をとるためのシリアルクロック(同期クロックと呼ばれることがある)も出力し、そのシリアルクロックは、コマンドと共にホストインターフェースにて受信される。ホストから供給されるシリアルクロックは、具体的には、例えばホストインターフェース内に設けられているシフトレジスターを動作させるために使用することができ、同様に、レジスター部(例えば、ホストインターフェースの近くに設けられている)の動作クロックとしても使用することができる。
この点に着目し、例えば、レジスター部をホストインターフェースの近くに配置しておき(例えば、隣接して配置しておくのが好ましい)、ホストインターフェースを経由して入力されたシリアルクロックをレジスター部にも供給してレジスター部を動作させる。シリアルクロックをそのままレジスター部の動作クロックとすることができ、また、シリアルクロックに基づいて動作クロックを生成することもできる。そして、ホストから入力された第2コマンドを、ホストインターフェースからレジスター部に転送し、その第2コマンドに基づいて、例えば、レジスター部に備わる制御レジスターを経由して回路動作を制御する。
例えば、制御レジスターの所定領域にビットが設定されると(具体的には、所定ビットをイネーブル値とする等されると)、制御レジスターは、第1発振回路を発振状態に復帰させるための制御信号を出力する。例えば、第2発振回路が設けられている例を想定すると、制御レジスターは、補助クロックの出力開始を指示する制御信号を第2発振回路に供給する。このとき、必要ならば、上述のシリアルクロックを第2発振回路の動作クロックとして供給することもできる。これによって、第2発振回路(例えば、RC発振回路のような内蔵発振器)が起動され、補助クロックの出力を開始する。補助クロックは発振起動回路に供給され、これによって発振起動回路が動作状態となることができ、発振起動回路のシーケンス制御によって第1発振回路は発振状態に復帰する(但し、これは一例であり、発振起動回路を使用しないで第1発振回路を発振状態にすることを排除するものではない)。
このように本態様によれば、特別な回路構成をほとんど用いることなく、最も簡素化された構成で、効率的かつ合理的に、集積回路装置の、擬似冬眠状態からの覚醒を実現することができる。本態様における「擬似冬眠モード」は、「内部仕様コマンドを受け付けることが可能なスリープモードであって、かつ、ホストから供給されるシリアルクロック(同期クロック)を利用して覚醒可能なスリープモード」と言い換えることができる。
(4)本発明の集積回路装置の他の態様では、前記制御レジスターは、前記集積回路装置の動作を検証する動作モードであるデバッグモードが選択されている場合においても使用される。
本態様では、レジスター部が、デバッグモード時においても使用される点を明確化した。つまり、本態様では、デバッグ(回路の検証)のために使用されるレジスター部(デバッグユニットの一部ということができる)を、集積回路装置の動作モードの切り換え(つまり、擬似冬眠状態への移行、擬似冬眠状態からの覚醒)にも活用する。よって、新たな回路を何ら付加することなく、集積回路装置の動作モードの切り換え(つまり、擬似冬眠状態への移行、擬似冬眠状態からの覚醒)が実現される。
(5)本発明の集積回路装置の他の態様では、前記第2コマンドは、前記ホストが前記第1コマンドを発行してから所定時間が経過すると発行され、前記所定時間の経過は前記ホストによって計測される。
本態様では、第2コマンド(集積回路装置を擬似冬眠状態から覚醒させるための内部仕様コマンド)が、ホストの時間管理の下で発行される点を明確化した。上述のとおり、特許文献4に記載の技術において、ホストがリモートウェークアップトリガーを発行するためには、ホストが電子機器の状態の遷移を常に検出する必要があり、また、ホストがローカルウェークアップトリガーを発行するためには、ホストが、特殊な割り込みの有無を常に監視する必要がある。これに対して、本態様では、ホストは第1コマンド(擬似冬眠を指示する内部仕様コマンド)を発行した後、例えばタイマーによって時間を管理し、所定時間が経過したら第2コマンド(覚醒を指示する内部仕様コマンド)を発行するだけでよく、ホストの負担はほとんど生じない。
また、第1コマンドが発行されてから第2コマンドが発行されるまでの時間は、例えば、集積回路装置が実際に使用される環境に特化されて作成されたアプリケーションソフトが自由に設定することができる。よって、本態様によれば、標準仕様の制約無しに、実際の使用環境に適応した自在のロングスリープを実現することができ、集積回路装置の超低消費電力化が可能となる。例えば、1ヶ月に一度あるいは数ヶ月に一度しか覚醒しない超ロングスリープも可能となる(但し、この例に限定されるものではない)。
(6)本発明の集積回路装置の他の態様では、前記集積回路装置は、アナログ回路部をさらに有し、かつ、前記集積回路装置は、前記アナログ回路部および前記ロジック部の双方が動作状態であり、かつ前記第1発振回路が動作状態である第1動作モードと、前記アナログ回路部の電源電圧がオフされることによって前記アナログ回路部が非動作状態であり、前記ロジック回路部の少なくとも一部が動作状態であり、かつ前記第1発振回路が動作状態である第2動作モードと、前記アナログ回路部の電源電圧がオフされることによって前記アナログ回路部が非動作状態であり、前記第1発振回路の発振が停止されることによって前記ロジック回路部の回路動作が停止している状態である第3動作モードと、を有する。
本態様では、集積回路装置が、ロジック部の他にアナログ部を有する点と、集積回路装置の動作モードとして第1動作モード〜第3動作モードがある点を明確化した。
第1動作モードはアクティブモードであり、アクティブモードにおいては、アナログ回路部およびロジック部の双方が動作状態であり、かつ第1発振回路も動作状態である。第2動作モードはローパワーモード(低消費電力モード)であり、ローパワーモードでは、アナログ回路部用の電源電圧がオフされることによってアナログ回路部が非動作状態であり、ロジック回路部の少なくとも一部が動作状態であり、かつ第1発振回路も動作状態である。第3動作モードは、上述した擬似冬眠モードである。擬似冬眠モードでは、アナログ回路部の電源電圧がオフされることによってアナログ回路部が非動作状態であることに加えて、第1発振回路が発振停止状態であり、かつ、第1発振回路の発振が停止されることによってロジック回路部の回路動作が停止している。これら3つの動作モードを使い分けすることによって、集積回路装置の動作状態を、実際の使用環境に適応させて切り換えることが可能となる。
(7)本発明の集積回路装置の他の態様では、前記アナログ回路部は、アンテナで受信された入力信号を処理する受信回路および前記アンテナから信号を無線送信するための処理を実行する送信回路、の少なくとも一つを有する無線通信用の物理層回路であり、前記ロジック回路部は、前記物理層回路と前記ホストとの間におけるデータの授受を行うデータリンク層回路と、前記物理層回路の動作を制御する物理層制御回路と、を含む。
本態様では、アナログ回路部は無線通信用の物理層回路であり、ロジック回路部は、物理層回路とホストとの間におけるデータの授受を行うデータリンク層回路と、物理層回路の動作を制御する物理層制御回路とを含む。これによって、新規な無線通信用集積回路装置(無線通信用IC)が実現される。
(8)本発明の集積回路装置の他の態様では、前記ロジック回路部は、前記第1動作モード時における前記物理層回路の動作タイミングを制御する第1タイミング制御部と、前記第2動作モード時において、前記ロジック回路部の少なくとも一部の動作タイミングを制御し、かつ、前記第1動作モードから前記第2動作モードへの移行ならびに前記第2動作モードから前記第1動作モードへの移行を制御する第2タイミング制御部と、を有し、前記レジスター部には、動作モード切り換えビットが用意されており、前記第1タイミング制御部および前記第2タイミング制御部の少なくとも一方によって前記集積回路装置のタイミング制御を行う通常シーケンス動作モードと、前記レジスター部に含まれる前記制御レジスターを経由して前記集積回路装置の動作を制御するレジスター制御モードとが、前記動作モード切り換えビットの設定によって切り換えられる。
本態様では、第1動作モード(アクティブモード)および第2動作モード(ローパワーモード)の切り換え制御、ならびに第1動作モード(アクティブモード)における回路のタイミング制御を行うための具体的構成の一例を明確化した。また、通常シーケンス動作モードとレジスター制御モードとの切り換え制御についても明確化した。
本態様の集積回路装置の動作モードは、通常シーケンス動作モード(第1動作モードおよび第2動作モードを含み、例えば、標準仕様に準拠したプロトコルに従うシーケンス制御が実行される動作モード)と、通常シーケンスとは非同期に、内部仕様コマンドに基づいてレジスター部を介して集積回路装置の各部の動作を制御するレジスター制御モードと、に大別される。通常シーケンス動作モードとレジスター制御モードは、動作モード切り換えビットの設定(所定ビットをイネーブル値にする等)によって切り換えられる。動作モード切り換えビットは、レジスター部に用意されており、動作モード切り換えビットの設定はホストが実行し得る。
レジスター制御モードには、例えばデバッグモード(テストモード)と、上述した擬似冬眠状態への移行あるいは擬似冬眠状態からの覚醒の各制御を行う擬似冬眠制御モードとが含まれる。
通常シーケンス動作モードが選択される場合には、ロジック回路部(データリンク層回路および物理層制御回路)に設けられる第1タイミング制御部および第2タイミング制御部によって各部の動作タイミングが制御される。第1タイミング制御部は、第1動作モード(アクティブモード)が選択されているときに、物理層回路の動作タイミングを制御する。第2タイミング制御部は、第2動作モード(ローパワーモード)が選択されているときにおけるロジック回路部の少なくとも一部(つまり、ローパワーモード時に動作状態にある回路部)の動作タイミングを制御し、かつ、第1動作モード(アクティブモード)から第2動作モード(ローパワーモード)への移行ならびに第2動作モード(ローパワーモード)から第1動作モード(アクティブモード)への移行を制御する。
通常シーケンス動作モードが選択されるときは、標準仕様コマンドに基づく、第1タイミング制御部や第2タイミング制御部によるシーケンス制御(シーケンシャルなタイミング制御)が実行されて、無線通信信号の送信処理および受信処理が実行される。レジスター制御モードが選択されるときは、例えば、ホストが、内部仕様コマンドを発行してレジスター部に動作モード切り換えビットの設定をし、次に、動作モードを指定する内部仕様コマンドを発行する。このとき発行される内部仕様コマンドが上述の第1コマンドであるときは、集積回路装置は擬似冬眠モードに移行する。また、発行される内部仕様コマンドが、例えばデバッグモードを指示するコマンドであるときは、集積回路装置はデバッグモードに移行する。
このように、本態様によれば、ホストが発行するコマンドは、標準化された回路システム通信システム(標準化されたシステム)のコマンド体系と同じハードウエアを経由して集積回路装置に供給され、また、ホストが発行するコマンドは、標準仕様コマンドと内部仕様コマンドとの区別はあるものの、特殊なコマンドや特殊な制御信号は一切、使用されず、集積回路装置の、外部からの制御が簡便化されている。よって、ホストの負担は十分に抑制される。ホストの負担が軽減されることは、ホストの回路面積の抑制やホストの消費電力の削減にも寄与する。
(9)本発明の集積回路装置の他の態様では、前記アナログ回路部における前記受信回路は、アンテナで受信された受信信号に基づく入力信号を増幅する増幅回路と、前記増幅回路によって増幅された信号の周波数を、ローカル信号のミキシングによってダウンコンバートするミキサーと、ダウンコンバート後の信号に対してフィルタリング処理を施すフィルター回路と、を含み、前記第2タイミング制御部は、前記集積回路装置を、前記第2動作モードから前記第1動作モードに移行するとき、まず、前記受信回路用の電源電圧をオフからオンに切り換え、次に前記フィルター回路を動作状態とし、次に前記ミキサーを動作状態とし、次に、前記増幅回路を動作状態とする。
本態様では、集積回路装置が、第2動作モード(ローパワーモード)から第1動作モード(アクティブモード)に移行する際における、無線通信回路における受信回路の電源管理および動作手順管理の一例を明確化した。
第1動作モード(アクティブモード)は最も消費電力が高い動作モードであることから、第2動作モード(ローパワーモード)から第1動作モード(アクティブモード)に際して、低消費電力化の一環として、最も合理的(最も消費電力が少ない)な電源管理および動作手順管理が実行されるのが好ましい。そこで、本態様では、まず、受信回路用の電源電圧をオフからオンに切り換える(増幅回路の電源電圧が他の受信回路の電源とは別の場合には、増幅回路用の電源電圧もこの時点で立ち上げる)。
次にフィルター回路を動作状態とする。つまり、ミキサーの後段に配置される回路を動作状態とする。つまり、周波数がダウンコンバートされた後の信号を処理する回路であることから、通信フロントエンド部(RF回路)に比べて消費電力が小さいと考えられる。よって、まず、フィルター回路を含む、ミキサー後段の回路部分を動作状態とするものである。
次に、ミキサーを動作状態とする。複素ミキサー(直交ミキサー)を使用する場合には、複数のミキサーが動作状態となる。これに伴い、例えば、ローカル信号を出力する局部発振器(上記の第1発振回路を使用することができる)ならびにPLL回路も動作を開始するのが好ましい。ミキサー部分(ミキサーに関連する部分を含む)は、消費電力が大きいため、動作状態への復帰を遅らせて、その分、集積回路装置全体としての消費電力の増加を抑制するという配慮がされている。
次に、増幅回路(例えば、ローノイズアンプ)を動作状態とする。増幅回路(例えば、ローノイズアンプ)は電力増幅回路(パワーアンプ)であり、最も消費電力が大きいため、動作状態への復帰を最後として、その分、集積回路装置全体としての消費電力の増加を抑制するという配慮がされている。
このように、第2動作モード(ローパワーモード)から第1動作モード(アクティブモード)に際して、低消費電力化の一環として、最も合理的(最も消費電力が少ない)な電源管理および動作手順管理が実現される。
(10)本発明の集積回路装置の他の態様では、前記第2発振回路は、前記発振起動回路に対する前記補助クロックの供給源として使用される他、前記集積回路装置に含まれる回路に対する動作クロックの供給源としても使用される。
本態様では、上述の(2)の態様で説明した第2発振回路を、他の回路の動作クロックの供給源としても使用する。これによって、第2発振回路の有効利用が図られる。なお、第2発振回路としては、例えば、振動子を用いず、集積回路装置内に内蔵が容易であり、かつ構成が比較的簡易な発振回路(例えばRC発振回路等)を用いることができる(但し、一例であり、これに限定されるものではない)。
(11)本発明の電子機器の一態様は、上記いずれかの集積回路装置と、前記集積回路装置の上位装置としてのホストと、を含む。
上述のとおり、集積回路装置を擬似冬眠状態とすることによって、従来にないロングスリープが可能であり、また、集積回路装置の構成が簡素化されており、かつ、ホストの負担も軽減されている。これらの特徴点は、電子機器の小型化、超低消費電力化ならびにローコスト化にも貢献する。
(12)本発明の電子機器の他の態様では、前記電子機器は、バッテリーで動作する無線通信装置である。
本態様によれば、小型・軽量、超低消費電力かつローコストの、バッテリーで動作する無線通信装置が実現される。無線通信装置は、例えば、標準仕様(例えば、低消費電力仕様)の近距離無線通信端末(短距離無線通信端末)である。
このように、本発明の少なくとも一つの態様によれば、標準仕様と、電子機器が実際に使用される環境(実使用条件)との間に生じる矛盾(乖離)を解消して、電子機器および電子機器に含まれる集積回路装置の、より一層の低消費電力化を実現することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
(第1の実施形態)
図1は、近距離無線通信端末の利用形態の一例を示す図である。近距離無線通信端末600では、無線通信方式が採用される。近距離無線通信端末600は、入出力部(I/O)610と、I/Oインターフェース620と、ホストプロセッサー(例えばMPU、以下、単にホストという)200と、メモリー640(例えばアプリケーションソフトが格納されている)と、タイマー206と、無線通信IC(無線通信用の集積回路装置)100(ホストインターフェース(ホストI/F)30を含む)と、無線通信のためのアンテナANと、電源スイッチ650と、を有する。近距離無線通信端末600は、例えば、コイン型電池VEで動作する、小型、軽量および超低消費電力の無線携帯端末である。
図1は、近距離無線通信端末の利用形態の一例を示す図である。近距離無線通信端末600では、無線通信方式が採用される。近距離無線通信端末600は、入出力部(I/O)610と、I/Oインターフェース620と、ホストプロセッサー(例えばMPU、以下、単にホストという)200と、メモリー640(例えばアプリケーションソフトが格納されている)と、タイマー206と、無線通信IC(無線通信用の集積回路装置)100(ホストインターフェース(ホストI/F)30を含む)と、無線通信のためのアンテナANと、電源スイッチ650と、を有する。近距離無線通信端末600は、例えば、コイン型電池VEで動作する、小型、軽量および超低消費電力の無線携帯端末である。
図1の例において、近距離無線通信端末600は、観察対象である植物(あるいは農作物)500の生育状況を示すデータの、アクセスポイント700への送信に使用される。撮影機器510は、観察対象である植物(あるいは農作物)500の生育状況を、例えば、24時間に1回だけ瞬時的に撮影し(静止画撮影、動画撮影のどちらでもよい)、その撮影データを、近距離無線通信端末600に送る。その撮影データは、近距離無線通信端末600の入出力部(I/O)610、インターフェース620、ホスト200ならびに無線通信IC100を経由して、アンテナANからアクセスポイントAPに無線送信される。アンテナANからアクセスポイントAPまでの距離は、例えば、数十m以内である。
アクセスポイントAPは、例えば、LAN(ローカルエリアネットワーク)710を経由してモニター用ディスプレイ720に接続されている。ユーザー730(例えば、研究者)は、モニター用ディスプレイによって、観察対象である植物(あるいは農作物)500の生育状況を確認することができる。
このような使用状況(使用環境)下では、近距離無線通信端末600に搭載される無線通信IC100は、撮影機器510から撮影データが入力されるタイミングに合わせて動作すれば十分である。つまり、24時間に1回、短い時間だけ動作すればよく、それ以外の期間では非動作状態となって、バッテリーであるコイン型電池VEの消耗を抑制するのが望ましい。
しかし、例えば、標準仕様によって、無線通信ICに関して、数分に一度の動作状態への復帰が推奨されているような場合には、上述の使用状況(使用環境)と矛盾が生じる。つまり、図1の例では、標準仕様の規定内容と、近距離無線通信端末600が実際に使用される環境(実使用条件)との間に矛盾(乖離)が生じる場合があり得る。
そこで、この矛盾を解消するために、本実施形態では、発振回路の動作を停止させて回路の消費電力が零に近づけ、かつ、ホストからのシリアルクロックを利用して、発振回路を、高速に発振状態に復帰させることを内容とする、新たな動作モードを無線通信IC100に設ける。本明細書では、この新設される動作モードを、擬似冬眠モード(第3動作モード)と称する。ここで、「擬似的」という表現は、電源が完全にオフしている冬眠状態に比べて、より簡易かつより高速に動作状態に復帰する(覚醒する)ことができる、という意味をもつ。
図2(A)および図2(B)は、擬似冬眠モード(第3動作モード)について説明するための図である。図2(A)は、IC(集積回路装置)に備わる動作モードの一例を示す図である。図2(A)に示すように、無線通信IC100は、例えば、通常シーケンス動作モード(通常動作モード)とレジスター制御動作モードとが備わっている。
通常シーケンス動作モード(通常動作モード)では、標準仕様に準拠した標準仕様コマンドがホスト200によって発行される。通常シーケンス動作モード(通常動作モード)には、例えば、アクティブモード(第1動作モード)およびローパワーモード(第2動作モード)が含まれる。ローパワーモード(第2動作モード)では、無線通信IC100の消費電力が、アクティブモード(第1動作モード)時における消費電力よりも小さくなるように、回路の一部が非動作となるように制御される。
一方、レジスター制御動作モードでは、ホスト200が、標準仕様コマンドとは非同期に発行する内部仕様コマンドに基づいて、無線通信IC100内の回路(例えば回路ブロック等)の動作が制御される。レジスター制御動作モードの例としては、デバッグモードがあげられる。回路動作の検証や故障箇所の解析等は、適正なICの設計や生産管理を実現する上で重要であり、オンチップ・デバッグツールがICに設けられる場合が多い。オンチップ・デバッグツールには、例えば、レジスター部(制御レジスター等を含む)が設けられ、このレジスター部を介して、例えば、ICの各部の動作を、個別に制御することができる。
本実施形態では、レジスター制御動作モードに着目し、レジスター制御動作モードの下に、擬似冬眠モード(第3動作モード)を新設する。擬似冬眠モード(第3動作モード)では、第1発振回路(例えば、水晶振動子を用いた発振回路)の発振が停止される。これに伴って、ロジック回路部の動作が停止する(動作クロックが供給されないため)。但し、第1発振回路およびロジック回路部の電源自体はオンしている。
擬似冬眠モード(第3動作モード)は、ホスト200が発行する内部仕様コマンドによって、実現することができる。つまり、標準仕様には、無線通信IC100(以下、単にIC100という場合がある)を擬似冬眠状態とすることについては何ら規定されていない。電源をオフすることがユーザーの自由である点を考慮すると、IC100を、電源がオフしているのに近い状態とすることについても特別な制限はないといえる。よって、内部仕様コマンド(第1コマンド)によって、IC100を擬似冬眠状態にすることは、標準仕様コマンドに抵触しない。また、標準仕様は、IC100が動作状態にあるときの動作手順等を規定するものであり、IC100が動作していない状態(電源オフ状態や擬似冬眠状態)にある場合については、当然のことながら、何ら規定がない(この状態では、標準仕様は何ら関与しないといえる)。したがって、IC100を、内部仕様コマンド(第1コマンド)によって擬似冬眠状態としてしまえば、標準仕様による制約(束縛)から逃れることができる。
したがって、その後は、ホスト200がタイマーによって時間を管理し、IC100の動作が必要となったときに内部コマンド(第2コマンド)を発行して、IC100を覚醒させればよい。その覚醒のタイミングは、例えば、集積回路装置が実際に使用される環境に特化されて作成されたアプリケーションソフトが自由に設定することができる。よって、標準仕様の規定に拘束されることなく、実際の使用環境に適応した自在のスリープ状態(例えばロングスリープ状態)を実現することができ、IC100の超低消費電力化が可能となる。つまり、IC100を、最小待機電力にチューニングされた状態とすることができる。
また、内部仕様コマンドを使用して、IC100の状態を擬似冬眠状態に移行させたり、擬似冬眠状態から覚醒させたりするため、ホスト200は、特別な制御信号を新たに出力する必要がなく、ホストの負担は最小限度に抑えられる。
また、標準仕様コマンドおよび内部仕様コマンドは、いずれも、IC100に設けられた共通のホストインターフェース(標準化されたホストインターフェース)を経由して入力されることから、IC100の状態を擬似冬眠状態に移行させたり、擬似冬眠状態から覚醒させたりするために、特別なI/Oインターフェース(つまり特別なハードウエア)を新設する必要がない。つまり、通常のコマンドを受け付けるホストインターフェースを共通に使用することができるため、回路構成の複雑化が防止される。また、IC100に、通常のコマンド体系とは異なる新たな制御信号体系を導入する必要がないため、ホストの負担が増大することはない。
また、ホスト200は、第1コマンド(擬似冬眠を指示する内部仕様コマンド)を発行した後、例えばタイマーによって時間を管理し、所定時間が経過したら第2コマンド(擬似冬眠状態からの覚醒を指示する内部仕様コマンド)を発行するだけでよく、ホストの負担はほとんど生じない。また、第1コマンドが発行されてから第2コマンドが発行されるまでの時間は、例えば、IC100が実際に使用される環境に特化されて作成されたアプリケーションソフトが自由に設定することができる。よって、標準仕様の制約無しに、実際の使用環境に適応した自在のロングスリープを実現することができ、IC100の超低消費電力化が可能となる。例えば、1ヶ月に一度あるいは数ヶ月に一度しか覚醒しないような超ロングスリープも可能となる(但し、この例に限定されるものではない)。
図2(B)は、擬似冬眠状態のIC(集積回路装置)を覚醒させるための手順の一例を示す図である。擬似冬眠状態では、第1発振回路(例えば、水晶振動子を用いた発振回路)の発振は停止しているため、動作クロックがない状態である。IC100を覚醒させるためには、回路を動作させるための動作クロックが必要である。そこで、本実施形態では、ホスト200から供給されるシリアルクロックを、動作クロックとして利用する。
すなわち、ホストインターフェース(ホストI/F)30が、クロック同期式(単に同期式と呼ばれることがある)のシリアルインターフェースである場合に、ホスト200は、コマンドの発行(ならびにデータの出力等)と共に、同期をとるためのシリアルクロック(同期クロックと呼ばれることがある)も出力し、そのシリアルクロックは、コマンドと共にホストインターフェース(ホストI/F)30にて受信される。ホスト200から供給されるシリアルクロックは、具体的には、例えばホストインターフェース(ホストI/F)30内に設けられているシフトレジスターを動作させるために使用することができ、同様に、レジスター部の動作クロックとしても使用することができる。レジスター部は、例えば、ホストインターフェース30の近くに設けられるのが好ましく、具体的には、例えば、ホストインターフェース30に隣接して設けられるのが好ましい。この場合、レジスター部へのクロック供給やデータ転送が容易である。
このような点に着目し、図2(B)のステップST1では、例えば、レジスター部をホストインターフェースの近くに配置しておき、ホストインターフェース30を経由して入力されたシリアルクロックをレジスター部にも供給してレジスター部を動作させる(シリアルクロックをそのままレジスター部の動作クロックとすることができ、また、シリアルクロックに基づいて動作クロックを生成することもできる)。
図2(B)のステップST2では、例えば、ホストから入力された第2コマンド(内部仕様コマンド)を、ホストインターフェース30からレジスター部に転送し、その第2コマンドに基づいて、例えば、レジスター部に備わる制御レジスターを経由して回路動作を制御する。つまり、レジスター部を経由して制御信号を生成し、第1発振回路を発振起動し、ロジック回路部を動作状態とする。
このように、図2(A)および図2(B)で説明した新たな動作モード(第3動作モード)を採用することによって、特別な回路構成をほとんど用いることなく、最も簡素化された構成で、効率的かつ合理的に、集積回路装置の、擬似冬眠状態からの覚醒を実現することができる。第3動作モード(擬似冬眠モード)は、標準仕様と実使用条件との間の矛盾を解消するという新規な課題に基づいて新設された動作モードであり、内部仕様コマンドとレジスター部を利用して、標準化されたシステムのコマンド体系や回路構成を活用して効率的に集積回路装置(IC)の超低消費電力化を可能とする、従来にない新規な動作モードである。なお、「擬似冬眠モード」は、「内部仕様コマンドを受け付けることが可能なスリープモード」、あるいは、「内部仕様コマンドを受け付けることが可能なスリープモードであって、かつ、シリアルクロック(同期クロック)を利用して覚醒可能なスリープモード」と言い換えることができる。
図3は、無線通信ICの要部の回路構成の一例を示す図である。無線通信IC100は、物理層層回路(PHY)15(アナログ回路部17を含む)と、第1発振回路(OSC)13(水晶振動子CRYとインバーター(INV)16とを含む)と、データリンク層回路および物理層制御回路(PHY制御回路)19と、第1レギュレーター(Reg1)120および第2レギュレーター(Reg2)130と、を有する。データリンク層回路は、物理層回路15とホ200ストとの間におけるデータの授受を実行し、物理層制御回路(以下、PHY制御回路と記載する)は、物理層回路15の(少なくとも一部の)動作を制御する。
データリンク層回路およびPHY制御回路19は、ホストインターフェース(ホストI/F)30と、レジスター部RG(制御レジスター48を含む)と、第2発振回路としての、IC100に内蔵されるRC発振回路(RC−OSC)50と、ロジック回路部110と、を有する。
ロジック回路部110は、第1発振回路(OSC)13から出力される動作クロック(以下の説明では、正規クロックという場合がある)によって動作する。ロジック回路部110は、コマンド処理部CPと、第1発振回路(OSC)13を発振起動させるためのシーケンス制御を実行する発振起動回路(OWU:オシレーターウェークアップユニット)52と、を含む。
コマンド処理部CPは、ホストインターフェース(ホストI/F)30を経由して受け付けたコマンドを解釈し、実行する機能をもつ回路ブロックである。コマンド処理部CPは、例えば、標準仕様に準拠したプロトコルに基づくシーケンス制御を実行するプロトコル処理部(図3では不図示)内に設けることができる。
発振起動回路(OWU)52は、第2発振回路としてのRC発振回路(RC−OSC)50が出力する動作クロック(以下、補助クロックという)によって動作する。第1発振回路(OSC)13の発振起動には、所定のシーケンス制御が必要であり、そのシーケンス制御を実行するためには、制御信号の出力タイミングを決定するための時間計測が必要である。第2発振回路としてのRC発振回路(RC−OSC)50が出力する補助クロックは、その時間計測のために使用することができる。
また、電源系回路として、第1レギュレーター(Reg1)120および第2レギュレーター(Reg2)130が設けられている。第1レギュレーター(Reg1)120は、外部電源VDDMに基づいて、データリンク層回路およびPHY制御回路19用の電源電圧VDDY1(例えば、1.8V)と、第1発振回路(OSC)13用の電源電圧VDDOSと、を生成して出力する。第1レギュレーター(Reg1)120が設けられることによって、高精度な電源電圧を、常に、データリンク層回路およびPHY制御回路19や第1発振回路(OSC)13に供給することができる。
第2レギュレーター(Reg2)130は、外部電源VDDMに基づいて、物理層回路(PHY)15用の電源電圧(例えば、受信回路の電源電圧VDDRやローノイズアンプ用の電源電圧VDDLN等)を生成して出力する。なお、ホスト200も、外部電源VDDMにより動作する。
図4は、図3に示されるホストインターフェースおよびレジスター部の具体的な回路構成と動作を説明するための図である。図4では、ホスト200と無線通信IC100内のホストインターフェース(ホストI/F)30との間の通信には、同期式のシリアル通信が用いられる。ここでは、SPI(シリアル・ペリフェラル・インターフェース)が用いられるものとする(但し、一例であり、この例に限定されるものではない)。ホスト200には、SPIマスターが設けられる。ホストインターフェース(ホストI/F)30には、SPIスレーブが設けられる。
SPIマスターには、バッファーB10とシフトレジスターB11が設けられる。同様に、SPIマスターには、バッファーC10とシフトレジスターC11が設けられる。シフトレジスターB11は、マスター側シフトクロックMSFCKによって動作する。このマスター側シフトクロックMSFCKは、シリアルクロック(同期クロック)MCLKとして、端子TP3およびTP4を経由してSPIスレーブに送られる。また、ホスト200が発行するコマンド等のデータは、端子TP3およびTP4を経由してSPIスレーブに送られる。SPIスレーブにおけるシフトレジスターC11は、端子TP4を経由して入力されるシリアルクロック(同期クロック)MCLKを動作クロックとして動作し、端子TP2を経由して入力されるコマンド等のデータを受信して格納し、動作クロックに同期して、受信されたデータを転送する。
また、図4の例では、レジスター部RGは、ホストインターフェース(ホストI/F)30の近くに配置される(例えば、ホストI/F30に隣接して配置される)。この配置によれば、ホストI/F30とレジスター部RGとの距離が近いことから、ホストインターフェース(ホストI/F)30を経由して入力されたシリアルクロックMCLKをレジスター部RGにも供給してレジスター部RGを動作させることは容易である。シリアルクロックMCLKを、そのままレジスター部RGの動作クロックとすることができ、また、シリアルクロックMCLKに基づいて動作クロックを生成することもできる。
そして、例えば、ホスト200から入力された内部仕様コマンドである第2コマンド(擬似冬眠モードからの覚醒を指示するコマンド)を、ホストインターフェース(ホストI/F30)からレジスター部RGに転送し、その第2コマンドに基づいて、例えば、レジスター部RGに備わる制御レジスターRGに制御ビットが設定され、制御レジスターRGから制御信号CQが出力される。制御信号CQは、例えば、アンプAM1で増幅され、各種イネーブル信号ZENとして出力され、出力された各種イネーブル信号ZENは、制御対象の回路に供給される。
具体的には、例えば、制御レジスターRGの所定領域にビットが設定されると(具体的には、所定ビットをイネーブル値とする等されると)、制御レジスター48は、第1発振回路(OSC)13を発振状態に復帰させるための制御信号CQ(補助クロックの出力開始を指示する制御信号CQ)を第2発振回路であるRC発振回路(RC―OSC)50に供給する。このとき、必要ならば、上述のシリアルクロックMCLKを、第2発振回路であるRC発振回路(RC―OSC)50の動作クロックとして供給することもできる。これによって、第2発振回路であるRC発振回路(RC―OSC)50が起動され、補助クロックの出力を開始する。補助クロックは発振起動回路(OWU)52に供給され、これによって発振起動回路(OWU)52が動作状態となる。発振起動回路(OWU)52のシーケンス制御によって第1発振回路(OSC)13を発振状態に復帰させることができる。(但し、これは一例であり、発振起動回路(OWU)52を使用しないで第1発振回路(OSC)13を発振状態にすることを排除するものではない)。
このように、図3および図4に示される例によれば、特別な回路構成をほとんど用いることなく、最も簡素化された構成で、効率的かつ合理的に、IC100を擬似冬眠状態から覚醒させることができる。また、同様に、内部仕様コマンドによって制御レジスター48を経由して制御信号を出力させて、第1発振回路(OSC)13を発振停止状態とし、IC100を擬似冬眠状態にすることも容易にできる。
図5は、ICを第2動作モード(ローパワーモード)から第3動作モード(擬似冬眠モード)に移行させる場合の動作手順を示す図である。図5において、第3動作モード(擬似冬眠モード)への移行に関係する箇所や各種信号は、理解の容易を考慮して、太い実線で示されている。また、図5中、回路に付されている×印は、その回路が、非動作状態である、あるいは、レジスター部等を経由した制御によって非動作状態に移行することを示している。また、クロック等の信号に付されている×印は、クロック等の信号の出力が停止されることを示している(このことは、他の図面においても同様である)。
第2動作モード(ローパワーモード)では、第2レギュレーター(Reg2)130は非動作状態であり、物理層回路(PHY)には電源電圧(VDDRやVDDLN等)が供給されておらず、よって、物理層回路(PHY)は非動作状態である。但し、第1レギュレーター(Reg1)120は動作しており、第1レギュレーター(Reg1)120からは、データリンク層回路およびPHY制御回路19用の電源電圧VDDY1および第1発振回路(OSC)13用の電源電圧(VDDOS)が出力されている。
また、第1発振回路(OSC)13は、第1動作モード(アクティブモード)では、高速クロックQCK(例えば4MHz)および低速クロックSCK(例えば32KHz)の双方を出力する。また、第1発振回路(OSC)13は、第2動作モード(ローパワーモード)では、低速クロックSCK(例えば32KHz)のみを出力する。低速クロックSCK(例えば32KHz)は、例えば、データリンク層回路およびPHY制御回路19のうちの、第2動作モード(ローパワーモード)時に動作している回路部分の動作クロックとして使用される。
この状態で、ホスト200から、コマンドCC(ここでは、内部仕様コマンドである第1コマンド)が、シリアルクロックMCLKと共に出力されると、そのコマンドCCとシリアルクロックMCLKはホストインターフェース(ホストI/F)30によって受信され、レジスター部RG(制御レジスター48)が動作して、制御信号ZENがディスエーブル状態となる。これによって、第1発振回路(OSC)13は発振停止状態となり、低速クロックSCKの出力が停止する。これに伴い、ロジック回路部110が非動作状態となる。このようにして、IC100は、第2動作モード(ローパワーモード)から第3動作モード(擬似冬眠モード)に移行する。
図6は、ICを第3動作モード(擬似冬眠モード)から第2動作モード(ローパワーモード)に移行させる場合の動作手順を示す図である。
ホスト200から、コマンドCC(ここでは、内部仕様コマンドである第2コマンド)が、シリアルクロックMCLKと共に出力されると、そのコマンドCCとシリアルクロックMCLKはホストインターフェース(ホストI/F)30によって受信され、レジスター部RG(制御レジスター48)が動作して、第2発振回路であるRC発振回路(RC−OSC)50が起動される。RC発振回路(RC−OSC)50から出力される補助クロックが発振起動回路(OWU)52に供給される。発振起動回路(OWU)52のシーケンス制御によって、制御信号ZENがイネーブル状態となり、これによって、第1発振回路(OSC)13が発振状態に復帰する。第1発振回路(OSC)13から出力される低速クロックSCKがロジック回路部110に供給され、これによって、ロジック回路部110が動作状態に復帰する。このように、IC100は、第3動作モード(擬似冬眠状態)から迅速に覚醒することができる。
(第2実施形態)
本実施形態では、図7〜図12を参照して、無線通信IC100の内部構成と動作の一例について具体的に説明する。図7は、無線通信ICの具体的な内部構成の一例を示す図である。図7において、前掲の図面と共通する部分には同じ参照符号を付してある。先に説明した部分と重複する部分については説明を省き、新規に追加された部分についてのみ説明する。
本実施形態では、図7〜図12を参照して、無線通信IC100の内部構成と動作の一例について具体的に説明する。図7は、無線通信ICの具体的な内部構成の一例を示す図である。図7において、前掲の図面と共通する部分には同じ参照符号を付してある。先に説明した部分と重複する部分については説明を省き、新規に追加された部分についてのみ説明する。
図7の下側に示されるように、物理層回路(PHY)15は、アナログ部17と、物理層ベースバンド制御部PHYBBと、を有する。アナログ部17は、受信回路RXと、送信回路TXと、PLL回路12が設けられている。また、物理層回路(PHY)15の動作を制御するために、パワー制御部20およびアクティブモードタイミング制御部22が設けられている。また、電源オン時のフリップフロップの誤動作を防止するために、パワーオンリセット回路(POR)140が設けられている。ロジック回路110(データリンク層回路およびPHY制御回路19を含む)には、基準電圧回路150および基準電流源回路160が設けられている。これらの回路は、第3動作モード(擬似冬眠モード)時においても動作し、したがって、いくつかの論理ゲートや要素回路等は、第3動作モード(擬似冬眠モード)時においても動作することが可能である。第3動作モード(擬似冬眠モード)時における消費電流は、例えば、400μA程度であり、IC100は、最小の待機電力にチューニングされる。
また、図7の例では、制御レジスター48が、第1発振回路(OSC)13に、制御信号(制御信号ZEN:具体的には、発振イネーブル信号OSEN,バッファーイネーブル信号BUFFEN,低速クロックイネーブル信号SCKEN,スリープ制御信号SLP)を供給することができ、また、それらの信号を、発振起動回路(OWU)52が供給することもできる。制御レジスター48が送信元となる信号ルートと、発振起動回路(OWU)52が送信元となる信号ルートとを切り換えるために、セレクター58が設けられている。セレクター58によるルート切り換えは、例えば、制御レジスター48から出力される切り換え制御信号MC2によって制御される。
また、図7の例では、第2レギュレーター(Reg2)130からは、受信回路RX用の電源電圧VDDRと、受信回路RXに含まれるローノイズアンプ用の電源電圧VDDLNと、送信回路TX用の電源電圧VDDTと、送信回路TXに含まれるパワーアンプ用の電源電圧VDDPが出力される。
図8(A)および図8(B)は、第1発振回路および第2発振回路の回路構成の一例を示す図である。図8(A)は、第1発振回路(OSC)13の回路構成例を示す図である。第1発振回路(OSC)13は、容量C1,C2と、水晶振動子CRYと、抵抗R1と、インバーター(INV)16と、を含むことができる。第1発振回路(OSC)13の源発振の周波数は例えば16MHzであり、この源発振クロックを分周することによって、高速クロックQCK(4M)や低速クロック(32K)を生成することができる。
図8(B)は、第2発振回路(RS−OSC)50の回路構成例を示す図である。第2発振回路(RC−OSC)50は、容量C3と、抵抗R2およびR3と、インバーター(INV2およびINV3と、を含むことができる。第2発振回路(RS−OSC)50の発振周波数は、例えば8MHzと高速な周波数に設定されている。これは、第2発振回路(RS−OSC)50を、他の回路の動作クロック供給源としても使用することを考慮したものである(但し、一例であり、これに限定されるものではない)。
つまり、IC100が第2動作モード(ローパワーモード)であるときは、回路の動作クロックとしては、32kHzの低速クロックしか使用することができないが、ここで、第2発振回路(RS−OSC)50から出力される高速な補助クロック(例えば8MHz)を、その回路の動作クロックとして使用できれば、第2動作モード(ローパワーモード)の時でも、その回路の高速動作が可能となり、その回路の信号処理の能力が向上する。なお、この点については、次の実施形態)において、図13を参照して説明する
以下、図9〜図12を用いて、本実施形態のIC100の具体的な動作手順について説明する。図9は、電源がオンされて、ICがローパワーモード(第2動作モード)に移行する場合の動作手順を示す図である。
外部電源VDDMがオンされると(ステップST1)、第1レギュレーター(Reg1)120から電源電圧VDDY1およびVDDOSが出力され、これによって、IC100は、ホスト200からのコマンドを受け付けることが可能な状態となる。ホスト200がコマンドCCおよびシリアルクロック(同期クロック)MCLKを出力すると(ステップST2)、コマンドCCおよびシリアルクロック(同期クロック)MCLKは、ホストインターフェース(ホストI/F)30によって受信され、制御レジスター48が動作する(ステップST3)。制御信号RCEN(RC発振回路50のイネーブル信号)は、制御レジスター48およびロジック回路部110を経由して第2発振回路(RC−OSC)50に供給される(ステップST4)。なお、ロジック回路部110を経由せずに、制御レジスター48から出力される制御信号RCENが、直接的に第2発振回路(RC−OSC)50に供給されてもよい(図9中、その場合の制御信号のルートが点線で示されている)。
第2発振回路(RC−OSC)50が発振を開始し、補助クロック(例えば8MHz)RCCKが、発振起動回路(OWU)52に供給される(ステップST5)。発振起動回路(OWU)52から出力される制御信号ZEN(ここでは、発振イネーブル信号OSEN,バッファーイネーブル信号BUFFEN,低速クロックイネーブル信号SCKEN)がアクティブレベル(例えばHレベル)となり、これらの制御信号は、セレクター58を経由して、第1発振回路(OSC)13に供給される(ステップST6)。
第1発振回路(OSC)13が発振を開始し、低速クロックSCK(例えば32KHz)がロジック回路部110に供給される(ステップST7)。発振起動回路(OWU)52から、第2発振回路(RC−OSC)50に供給される補助クロックイネーブル信号RCCKENがディスエーブル状態となって、第2発振回路(RC−OSC)50の発振が停止される(ステップST8)。これによって、IC100は、ローパワーモード状態(第2動作モード状態)となる。
図10は、ICがローパワーモード(第2動作モード)からアクティブモード(第1動作モード)に移行する場合の動作手順を示す図である。ロジック回路110から第2レギュレーター(Reg2)130に制御信号が供給され、第2レギュレーター(Reg2)130が動作を開始する(ステップST1)。これによって、第2レギュレーター(Reg2)130から電源電圧(VDDR,VDDLM,VDDT,VDDP)が出力され、それらの電源電圧が、第2レギュレーター(Reg2)130に供給される(ステップST2)。これによって、第2レギュレーター(Reg2)130が動作状態となる。
続いて、ロジック回路部110から出力されるパワー制御信号に基づいて、パワー制御部20からパワーイネーブルPOWENが出力される(ステップST3)。また、ロジック回路部110から出力される制御信号に基づいて、アクティブモードタイミング制御部22から高速クロックイネーブルQCKENが出力される(ステップST4)。第1発振回路(OSC)13は、低速クロックSCKおよび高速クロックQCKが共に出力される状態となる(ステップST5)。アクティブモードタイミング制御部22から物理層回路(PHY)15に各種のタイミング信号が出力され、物理層回路(PHY)15の各回路の動作タイミングが制御される(ステップST6)。
図11は、ICがローパワーモード(第2動作モード)から擬似冬眠モード(第3動作モード)に移行する場合の動作手順を示す図である。
ホスト200から、コマンドCC(ここでは、内部仕様コマンドである第1コマンド)が、シリアルクロックMCLKと共に出力される(ステップST1)。そのコマンドCCとシリアルクロックMCLKはホストインターフェース(ホストI/F)30によって受信され、制御レジスター48が動作する(ステップST2)。
制御レジスター48から出力される制御信号ZEN(ここでは、発振イネーブル信号OSEN,バッファーイネーブル信号BUFFEN,低速クロックイネーブル信号SCKEN)が非アクティブレベル(例えばLレベル)となり(ステップST3)、これらの制御信号は、セレクター58を経由して、第1発振回路(OSC)13に供給される(ステップST4)。
また、制御レジスター48から出力される制御信号YSTによって発振起動回路(OWU)52がリセットされて初期状態に戻り(ステップST5)、これによって、発振起動回路(OWU)52から第1発振回路(OSC)13に供給されるスリープ制御信号SLPがアクティブレベル(例えばHレベル)となる(ステップST6)。これによって、第1発振回路(OSC)13の発振が停止され、第1発振回路(OSC)13から、低速クロックSCKが出力されない状態となり、ロジック回路部110は非動作状態となる(ステップST7)。このようにして、IC100は、迅速に擬似冬眠モード(第3動作モード)に移行する。
図12は、ICが擬似冬眠モード(第3動作モード)からローパワーモード(第2動作モード)に移行する場合の動作手順を示す図である。
ホスト200から、コマンドCC(ここでは、内部仕様コマンドである第2コマンド)が、シリアルクロックMCLKと共に出力されると(ステップST1)、そのコマンドCCとシリアルクロックMCLKはホストインターフェース(ホストI/F)30によって受信され、制御レジスター48が動作して(ステップST2)、制御レジスター48から制御信号RCENが出力され(ステップST3)、第2発振回路であるRC発振回路(RC−OSC)50が起動される。RC発振回路(RC−OSC)50から出力される補助クロックが発振起動回路(OWU)52に供給される(ステップST4)。
発振起動回路(OWU)52の起動に伴い、スリープ制御信号SLPが非アクティブレベル(例えばLレベル)となる(ステップST5)。また、発振起動回路(OWU)52のシーケンス制御によって、発振イネーブル信号OSEN,バッファーイネーブル信号BUFFEN,低速クロックイネーブル信号SCKENが非アクティブレベル(例えばLレベル)となり(ステップST6)、これらの制御信号は、セレクター58を経由して、第1発振回路(OSC)13に供給される(ステップST7)。これによって、第1発振回路(OSC)13が発振状態に復帰し、第1発振回路(OSC)13から低速クロックSCKがロジック回路部110に供給される(ステップST7)。これによって、ロジック回路部110が動作状態に復帰する。このように、IC100は、第3動作モード(擬似冬眠状態)から迅速に覚醒することができる。
(第3の実施形態)
本実施形態では、図13〜図16を参照して、無線通信IC100の内部構成と動作の他の例について具体的に説明する。図13は、無線通信ICの具体的な内部構成の他の例を示す図である。図13において、前掲の図面と共通する部分には同じ参照符号を付してある。以下の説明では、先に説明した部分と重複する部分については説明を省く。
本実施形態では、図13〜図16を参照して、無線通信IC100の内部構成と動作の他の例について具体的に説明する。図13は、無線通信ICの具体的な内部構成の他の例を示す図である。図13において、前掲の図面と共通する部分には同じ参照符号を付してある。以下の説明では、先に説明した部分と重複する部分については説明を省く。
ホスト200は、MPU202と、アプリケーションソフトを格納しているメモリー204と、時間計測のためのタイマー206と、クロック生成回路208と、I/Oインターフェース210と、を有する。
データリンク層回路およびPHY制御回路19は、ホストインターフェース(ホストI/F)30と、バッファー32と、上位プロトコル処理部(U)34(コマンド処理部を含む)と、下位プロトコル処理部(L)36と、ローパワーモードタイミング制御部(U)38と、ローパワーモードタイミング制御部(L)40と、アクティブモードタイミング制御部(L)42と、受信データ処理部(L)44と、送信データ処理部(L)46と、セレクター47と、制御レジスター48と、RC発振回路(RC−OSC)50と、発振起動回路(OWU)52と、アービター(調停回路)54と、暗号化・復号化処理部56と、セレクター58と、を有する。受信データ処理部(L)44は、物理層回路(PHY)15から送られてくる受信データD(RX)を受信し、下位プロロコル処理部(L)36に転送する。送信データ処理部(L)46は、下位プロロコル処理部(L)36から供給される送信データD(TX)を物理層回路(PHY)15に供給する。
なお、(U)と記載されている回路はローパワーモード時において、低速クロックSCK(32KHz)を動作クロックとして動作する回路であることを示し、(L)と記載されている回路はローパワーモード時において、高速クロックQCK(4MHz)を動作クロックとして動作する回路であることを示す。
ここで、暗号化・復号化処理部56は、第2発振回路としてのRC発振回路(RC−OSC)50から出力される補助クロックRCCKを動作クロックとして動作することができる。アービター54は、暗号化・復号化処理が行われる場合の動作手順を管理する。暗号化・復号化処理部56は、例えば制御レジスター48によって起動される。例えば、制御レジスター48が、暗号化・復号化処理部56を起動する制御信号MIを出力すると、アービター54は、RC発振回路(RC−OSC)50のイネーブル信号であるRCENをアクティブレベルとし、RC発振回路(RC−OSC)50の発振が開始される。暗号化・復号化処理部56は、RC発振回路(RC−OSC)50から出力される補助クロックRCCKを動作クロックとして動作する。
また、アクティブモードタイミング制御部(L)42は、第1タイミング制御部TG1として機能する。第1タイミング制御部TG1(アクティブモードタイミング制御部(L)42)は、物理層回路(PHY)15に含まれるタイミング制御部22にタイミング制御信号(例えば、受信回路RXのイネーブル信号であるRXEN、送信回路TXのイネーブル信号であるTXEN等)を供給する。
ローパワーモードタイミング制御部(U)38およびローパワーモードタイミング制御部(L)40は、第2タイミング制御部TG2として機能する。第2タイミング制御部TG2は、上位プロトコル処理部(U)34および下位プロトコル処理部(L)36の動作タイミングを制御し、また、物理層回路(PHY)15に含まれるタイミング制御部22にタイミング制御信号を供給する。
また、セレクター47は、デバッグモード(第4動作モード:図2(A)参照)時において、制御レジスター48が、物理層回路(PHY)15に含まれる回路を個別に制御できるようにするために設けられている。セレクター47における信号ルートの切り換えは、制御レジスター48から出力される切り換え制御信号MC1によって行われる。
通常シーケンス動作モード(第1動作モードおよび第2動作モード:図2(A)参照)が選択される場合には、データタリンク層回路19に設けられる第1タイミング制御部TG1および第2タイミング制御部TG2によって各部の動作タイミングが制御される。第1タイミング制御部TG1は、第1動作モード(アクティブモード)が選択されているときに、物理層回路(PHY)15の動作タイミングを制御する。第2タイミング制御部TG2は、第2動作モード(ローパワーモード)が選択されているときにおけるデータリンク層回路およびPHY制御回路(PHY)19の少なくとも一部(つまり、ローパワーモード時に動作状態にある回路部34,36等)の動作タイミングを制御し、かつ、物理層回路(PHY)15の動作を制御することによって、第1動作モード(アクティブモード)から第2動作モード(ローパワーモード)への移行ならびに第2動作モード(ローパワーモード)から第1動作モード(アクティブモード)への移行を制御する。
上述のとおり、通常シーケンス動作モード(第1動作モードおよび第2動作モード)が選択されるときは、標準仕様コマンドに基づく、第1タイミング制御部TG1や第2タイミング制御部TG2によるシーケンス制御(シーケンシャルなタイミング制御)が実行されて、無線通信信号の送信処理および受信処理が実行される。一方、レジスター制御モード(第3動作モードおよび第4動作モード)が選択されるときは、例えば、ホスト200が、内部仕様コマンドを発行して制御レジスター48に動作モード切り換えビットの設定をし、次に、動作モードを指定する内部仕様コマンドを発行する。このとき発行される内部仕様コマンドが上述の第1コマンド(擬似冬眠指示コマンド)であるときは、無線通信IC100は、第3動作モード(擬似冬眠モード)に移行する。また、発行される内部仕様コマンドが、例えばデバッグモードを指示するコマンドであるときは、無線通信IC100はデバッグモードに移行する。このように、ホストが発行するコマンドは、標準化された回路システム通信システム(標準化されたシステム)のコマンド体系と同じハードウエアを経由して集積回路装置に供給され、また、ホストが発行するコマンドは、標準仕様コマンドと内部仕様コマンドとの区別はあるものの、特殊なコマンドや特殊な制御信号は一切、使用されず、集積回路装置の、外部からの制御が簡便化されている。よって、ホスト200の負担は十分に抑制される。ホスト200の負担が軽減されることは、ホストの回路面積の抑制やホストの消費電力の削減にも寄与する。
また、図13では、第2発振回路としてのRC発振回路(RC−OSC)50は、発振起動回路(OWU)52に対する補助クロックRCCKの供給源として使用される他、無線通信IC100に含まれる他の回路(ここでは暗号化・復号化処理部56)に対する動作クロックの供給源としても使用される。これによって、第2発振回路の有効利用が図られる。
第2発振回路(RS−OSC)50の発振周波数は、上述のとおり、例えば8MHzと高速な周波数に設定されている。これは、第2発振回路(RS−OSC)50を、他の回路の動作クロック供給源としても使用することを考慮したものである(但し、一例であり、これに限定されるものではない)。
つまり、IC100が第2動作モード(ローパワーモード)であるときは、回路の動作クロックとしては、32kHzの低速クロックしか使用することができないが、ここで、第2発振回路(RS−OSC)50から出力される高速な補助クロック(例えば8MHz)RCCKを、例えば、暗号化・復号化処理部56の動作クロックとして使用できれば、第2動作モード(ローパワーモード)の時でも、暗号化・復号化処理部56の高速動作が可能となり、暗号化・復号化処理の能力が向上する。無線通信においては、通信のセキュリティの確保は重要な課題である。第2発振回路としてのRC発振回路(RC−OSC)50を、他の回路(例えば暗号化・復号化処理部56)の動作クロック源としても使用できれば、回路の専有面積の削減や消費電力の削減効果がさらに促進される。
なお、暗号化・復号化処理には、ある程度の動作クロックの精度が確保されれば十分であることから(例えば、通常の通信シーケンスのときのような精密なタイミング制御が必要ないことから)、例えば、第2発振回路としてのRC発振回路(RC−OSC)50に関しては、精度よりも発振の高速化を重視した設計をすることが望ましい。つまり、第2発振回路から出力されるクロックの周波数を、十分に高い周波数値(例えば、第2動作モード(ローパワーモード)時に使用される低速クロックSCKよりも十分に高い周波数値)に設定しておけば、仮に、第2動作モード(ローパワーモード)時においてデータの暗号化・復号化が必要になったときでも、十分に高速な動作クロックを用いてデータの暗号化・復号化をすることができるという利点がある。
また、図13に示される物理層回路(PHY)15に含まれる受信回路RXは、ローノイズアンプLNAと、ミキサーMIXと、バンドパスフィルター回路BPFと、リミッタ付きアンプLIMと、を有する。送信回路TXは、電圧制御発振器VCOと、パワーアンプPAと、を有する。また、物理層ベースバンド回路(PHYBB)は、復調回路(例えばFSK信号の復調回路)DEMOと、変調回路MOと、ベースバンド信号処理部(BB)と、を有する。受信回路RXおよび送信回路TXの電源電圧のオン/オフは、パワー制御部20によって制御される。送信回路TXおよび送信回路TXの回路の動作タイミングは、タイミング制御部22によって制御される。
第1発振回路(OSC)13(例えば水晶発振器)は、例えば16MHzの源クロックを出力する。分周回路14は、16MHzの源クロックを分周して高速クロックQCK(4MHz)を生成する。分周回路21は、16MHzの源クロックを分周して低速クロックSCK(32KHz)を生成する。PLL12は、高速クロックQCK(4MHz)に基づいてローカル信号を生成する。
電源系回路である第1レギュレーター(Reg1)120は、VDDY1およびVDDOSを出力する。VDDY1は、データリンク層回路およびPHY制御回路19(ホストI/F30,制御レジスター48,RC−OSC50,OWU52を含む)のための電源電圧である。VDDOSは、第1発振回路(OSC)13の電源電圧である。第2レギュレーター(Reg2)130からは、受信回路RX用の電源電圧VDDRと、受信回路RXに含まれるローノイズアンプLNA用の電源電圧VDDLNと、送信回路TX用の電源電圧VDDTと、送信回路TXに含まれるパワーアンプPA用の電源電圧VDDPが出力される。
図14は、図13に示される無線通信ICの、電源オンからアクティブモードに至るまでの動作タイミングの一例を示すタイミング図である。
時刻t0に電子機器(近距離無線端末等)の電源スイッチ(図1の参照符号650)がオンされて、外部電源VDDMがオン状態となる。これによって、時刻t1に電源電圧VDDY1が立ち上がり、時刻t2にパワーオンリセット回路(POR)140によってパワーオンリセット信号XRSTがLからHに変化して、各回路のリセットが解除される。これによって、無線通信IC100は、ホスト200からの内部仕様コマンドを受信する(受け付ける)ことが可能な状態なる。つまり、時刻t2に、内部仕様コマンドに基づいて、補助クロックイネーブル信号RCCKENがLからHに変化し、第2発振回路であるRC発振回路(RC−OSC)50の発振動作が開始され、RC発振回路(RC−OSC)50から補助クロックRCCKが出力される。
これによって、発振起動回路(OWU)52が動作し、発振起動回路(OWU)52のシーケンス制御が開始される。時刻t2から時間T1が経過した時点である時刻t3において、発振イネーブル信号OSENがアクティブ状態(出力状態)となる。時刻t3から時間T2が経過した時点である時刻t4において、バッファーイネーブル信号BUFFENがアクティブ状態(出力状態)となる。時刻t4から時間T3が経過した時点である時刻t5において、低速クロックイネーブル信号SCKENがアクティブ状態(出力状態)となる。時刻t5において、第1発振回路(OSC)13から低速クロックSCKの出力が開始される。時刻t6に、補助クロックイネーブル信号RCCKENがHからLに変化し、第2発振回路であるRC発振回路(RC−OSC)50の発振が停止される。時刻t6より、ローパワーモード(第2動作モード)となる。
また、時刻t7において、ローパワーモードタイミング制御部(U)38から、パワー系のタイミング制御信号PENが出力され、その制御信号PENに基づいて、パワー制御部20から出力されているパワーイネーブル信号POWENがLからHに変化する。また、時刻t7以降は、第1発振回路(OSC)13から高速クロック(QCK)が利用可能となり、これによって、無線通信IC100はアクティブモードに移行する。
図15(A)および図15(B)は、アクティブモード時における受信回路および送信回路における電源投入手順および各回路の動作手順の一例を示す図である。
第1動作モード(アクティブモード)は最も消費電力が高い動作モードであることから、第2動作モード(ローパワーモード)から第1動作モード(アクティブモード)に際して、低消費電力化の一環として、最も合理的(最も消費電力が少ない)な電源管理および動作手順管理が実行されるのが好ましい。
第1動作モード(アクティブモード)は最も消費電力が高い動作モードであることから、第2動作モード(ローパワーモード)から第1動作モード(アクティブモード)に際して、低消費電力化の一環として、最も合理的(最も消費電力が少ない)な電源管理および動作手順管理が実行されるのが好ましい。
そこで、図15(A)に示されるように、まず、受信回路RX用の電源電圧VDDRならびにローノイズアンプLNAの電源電圧VDDLNをオフからオンに切り換える(ステップST1)。次に、バンドパスフィルター回路BPSならびにリミッタ付きアンプLIMを動作状態とする(ステップST2)。つまり、ミキサーMIXの後段に配置される回路を動作状態とする。これらの回路は、周波数がダウンコンバートされた後の信号を処理する回路であることから、通信フロントエンド部(RF回路:LNA,MIX)に比べて消費電力が小さいと考えられる。よって、まず、バンドパスフィルター回路BPSを含む、ミキサー後段の回路部分を動作状態とするものである。
次に、ミキサーMIXを動作状態とする(ステップST3)。複素ミキサー(直交ミキサー)を使用する場合には、複数のミキサーが動作状態となる。これに伴い、例えば、ローカル信号を出力する局部発振器(上記の第1発振回路を使用することができる)ならびにPLL回路12も動作を開始する。ミキサー部分(ミキサーMIXに関連する部分を含む)は、消費電力が大きいため、動作状態への復帰を遅らせて、その分、IC100全体としての消費電力の増加を抑制するという配慮がされている。
次に、ローノイズアンプLNAを動作状態とする(ステップST4)。ローノイズアンプLNAは初段の電力増幅回路(パワーアンプ)であり、消費電力が大きいため、動作状態への復帰を最後として、その分、IC100全体としての消費電力の増加を抑制するという配慮がされている。
また、送信回路TXに関しては、まず、送信回路TXの電源電圧VDDTをオンさせ(ステップST5)、次に、出力段のパワーアンプPAの電源電圧VDDPをオンさせる(ステップST6)。出力段のパワーアンプPAは消費電力が大きいため、動作状態への復帰を最後として、その分、IC100全体としての消費電力の増加を抑制するという配慮がされている。
このように、第2動作モード(ローパワーモード)から第1動作モード(アクティブモード)に際して、低消費電力化の一環として、最も合理的(最も消費電力が少ない)な電源管理および動作手順管理が実現される。
図16は、図13に示される無線通信ICの、アクティブモードからローパワーモードおよび擬似冬眠モードに至るまでの動作タイミング、ならびに擬似冬眠モードからローパワーモードを経てアクティブモードに至るまでの動作タイミングの一例を示すタイミング図である。
時刻t10において、パワー制御部20から出力されているパワーイネーブル信号POWENがHからLに変化する。これによって、物理層回路(PHY)15の電源電圧がオフされ、無線通信IC100は、ローパワーモードに移行する。時刻t11において、ホスト200が、内部仕様コマンドである第1コマンド(擬似冬眠指示コマンド)を発行すると、発振イネーブル信号OSEN、バッファーイネーブル信号BUFFEN、低速クロックイネーブル信号SCKENがすべて非アクティブレベル(L)となり、スリープ制御信号SLPがアクティブレベル(H)となる。
時刻t12において、ホスト200が、内部仕様コマンドである第2コマンド(擬似冬眠からの覚醒指示コマンド)を発行すると、RC発振回路(RC−OSC)50のイネーブル信号RCENがアクティブレベルに変化する。これに伴い、RC発振回路(RC−OSC)50の発振が開始されて、補助クロックRCCKの出力が開始される。
発振起動回路(OWU)52が動作すると、スリープ制御信号SLPが非アクティブレベル(L)となり、また、補助クロックイネーブル信号RCCKENがアクティブレベル(H)となる。これによって、発振起動回路(OWU)52のシーケンス制御が開始される。時刻t12から時間T1が経過した時点である時刻t13において、発振イネーブル信号OSENがアクティブ状態(出力状態)となる。
時刻t13から時間T2が経過した時点である時刻t14において、バッファーイネーブル信号BUFFENがアクティブ状態(出力状態)となる。時刻t14から時間T3が経過した時点である時刻t15において、低速クロックイネーブル信号SCKENがアクティブ状態(出力状態)となる。時刻t15において、第1発振回路(OSC)13から低速クロックSCKの出力が開始される。時刻t16に、補助クロックイネーブル信号RCCKENがHからLに変化し、第2発振回路であるRC発振回路(RC−OSC)50の発振が停止される。時刻t16より、ローパワーモード(第2動作モード)となる。時刻t17において、パワーイネーブル信号POWENがLからHに変化する。これによって、物理層回路(PHY)15の電源電圧がオンされ、無線通信IC100はアクティブモードに復帰する。
以上説明したように、本発明の少なくとも一つの実施形態によれば、標準仕様の規定内容と、電子機器が実際に使用される環境(実使用条件)との間に生じる矛盾(乖離)を解消して、電子機器および電子機器に含まれる集積回路装置の、より一層の低消費電力化を実現することができる。
例えば、IC(集積回路装置)を擬似冬眠状態とすることによって、従来にないロングスリープが可能である。また、IC(集積回路装置)の構成が簡素化され、かつ、ホストの負担も軽減される。よって、電子機器の小型化、超低消費電力化ならびにローコスト化も実現される。例えば、小型・軽量、超低消費電力かつローコストの、バッテリーで動作する無線通信装置を実現することができる。無線通信装置は、標準仕様(例えば、低消費電力仕様)に準拠する、超低消費電力の近距離無線通信端末(短距離無線通信端末)である。
このように、本発明の少なくとも一つの実施形態によれば、標準仕様と、電子機器が実際に使用される環境(実使用条件)との間に生じる矛盾(乖離)を解消して、電子機器および電子機器に含まれる集積回路装置の、より一層の低消費電力化を実現することができる。
以上、いくつかの実施形態について説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるものである。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。
13 第1発振回路(OSC:例えば水晶発振回路)、15 物理層回路(PHY)、
16 インバーター回路(INV)、17 アナログ回路部、
19 データリンク層回路およびPHY制御回路、
30 ホストインターフェース部(ホストI/F)、RG レジスター部、
48 制御レジスター、50 第2発振回路(RC−OSC:例えばRC発振回路)、
52 発振起動回路(OWU)、CP コマンド処理部、110 ロジック回路部、
100 IC(例えば、無線通信IC)、120 第1レギュレーター(Reg1)、
130 第2レギュレーター(Reg2)、200 ホスト(ホストプロセッサー)、
600 近距離無線通信端末、CRY 水晶振動子、VDDM 外部電源電圧、
AN アンテナ、VDDY1 データリンク層回路およびPHY制御回路等の電源電圧、VDDOS 第1発振回路(OSC)の電源電圧、
VDDR 受信回路RXの電源電圧、VDDLN ローノイズアンプの電源電圧、
VDDT 送信回路TXの電源電圧、VDDP パワーアンプの電源電圧
16 インバーター回路(INV)、17 アナログ回路部、
19 データリンク層回路およびPHY制御回路、
30 ホストインターフェース部(ホストI/F)、RG レジスター部、
48 制御レジスター、50 第2発振回路(RC−OSC:例えばRC発振回路)、
52 発振起動回路(OWU)、CP コマンド処理部、110 ロジック回路部、
100 IC(例えば、無線通信IC)、120 第1レギュレーター(Reg1)、
130 第2レギュレーター(Reg2)、200 ホスト(ホストプロセッサー)、
600 近距離無線通信端末、CRY 水晶振動子、VDDM 外部電源電圧、
AN アンテナ、VDDY1 データリンク層回路およびPHY制御回路等の電源電圧、VDDOS 第1発振回路(OSC)の電源電圧、
VDDR 受信回路RXの電源電圧、VDDLN ローノイズアンプの電源電圧、
VDDT 送信回路TXの電源電圧、VDDP パワーアンプの電源電圧
Claims (12)
- ホストが発行する標準仕様コマンドと、前記標準仕様コマンドとは非同期のコマンドである内部仕様コマンドと、を受けるホストインターフェースと、
前記ホストインターフェースを経由してアクセスされるレジスター部と、
コマンド処理部を有するロジック回路部と、
前記ロジック回路部の動作クロックを生成する第1発振回路と、
を有し、
前記第1発振回路は、前記ホストが発行する前記内部仕様コマンドとしての第1コマンドに基づいて制御されて、電源電圧は供給されているが発振が停止している状態となり、これによって、前記ロジック回路部は、電源電圧は供給されているが回路動作が停止している状態となり、
かつ、前記第1発振回路は、前記ホストが発行する前記内部仕様コマンドとしての第2コマンドに基づいて、前記レジスター部を経由して制御されて、発振が停止されている状態から発振状態に復帰し、これによって、前記ロジック回路部は、回路動作が停止している状態から回路が動作している状態に復帰する、
ことを特徴とする集積回路装置。 - 請求項1記載の集積回路装置であって、
前記第1発振回路を起動させるときに使用される第2発振回路と、
前記第2発振回路から出力される補助クロックによって動作して、前記第1発振回路を起動させるためのシーケンス制御を実行する発振起動回路と、
を、さらに有し、
前記第2発振回路は、前記ホストが発行する前記内部仕様コマンドとしての前記第2コマンドに基づいて、前記レジスター部によって制御されて、前記補助クロックの出力を開始し、
前記発振起動回路は、前記第2発振回路から出力される前記補助クロックによって動作状態となって前記シーケンス制御を実行し、これによって前記第1発振回路が発振状態に復帰し、
前記第1発振回路が発振状態に復帰した後、前記第2発振回路が発振停止状態に戻る、
ことを特徴とする集積回路装置。 - 請求項1または請求項2記載の集積回路装置であって、
前記ホストインターフェースは、前記ホストから供給されるシリアルクロックに同期してデータを転送する、クロック同期式のシリアルインターフェースであり、
また、前記レジスター部は、前記集積回路装置の動作を制御するための制御ビットを設定することが可能な制御レジスターを含み、
前記レジスター部は、前記ホストインターフェースを経由して得られる前記シリアルクロックに基づいて動作を開始し、
前記制御レジスターの前記制御ビットが、前記第2コマンドに基づいて設定されて、前記制御レジスターから前記第1発振回路を発振状態に復帰させるための制御信号が出力される、
ことを特徴とする集積回路装置。 - 請求項3記載の集積回路装置であって、
前記制御レジスターは、前記集積回路装置の動作を検証する動作モードであるデバッグモードが選択されている場合においても使用されることを特徴とする集積回路装置。 - 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の集積回路装置であって、
前記第2コマンドは、前記ホストが前記第1コマンドを発行してから所定時間が経過すると発行され、前記所定時間の経過は前記ホストによって計測される、
ことを特徴とする集積回路装置。 - 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の集積回路装置であって、
前記集積回路装置は、アナログ回路部をさらに有し、かつ、
前記集積回路装置は、
前記アナログ回路部および前記ロジック部の双方が動作状態であり、かつ前記第1発振回路が動作状態である第1動作モードと、
前記アナログ回路部の電源電圧がオフされることによって前記アナログ回路部が非動作状態であり、前記ロジック回路部の少なくとも一部が動作状態であり、かつ前記第1発振回路が動作状態である第2動作モードと、
前記アナログ回路部の電源電圧がオフされることによって前記アナログ回路部が非動作状態であり、前記第1発振回路の発振が停止されることによって前記ロジック回路部の回路動作が停止している状態である第3動作モードと、
を有することを特徴とする集積回路装置。 - 請求項6記載の集積回路装置であって、
前記アナログ回路部は、アンテナで受信された入力信号を処理する受信回路および前記アンテナから信号を無線送信するための処理を実行する送信回路、の少なくとも一つを有する無線通信用の物理層回路であり、
前記ロジック回路部は、前記物理層回路と前記ホストとの間におけるデータの授受を行うデータリンク層回路と、前記物理層回路の動作を制御する物理層制御回路と、を含む、
ことを特徴とする集積回路装置。 - 請求項7記載の集積回路装置であって、
前記ロジック回路部は、
前記第1動作モード時における前記物理層回路の動作タイミングを制御する第1タイミング制御部と、
前記第2動作モード時において、前記ロジック回路部の少なくとも一部の動作タイミングを制御し、かつ、前記第1動作モードから前記第2動作モードへの移行ならびに前記第2動作モードから前記第1動作モードへの移行を制御する第2タイミング制御部と、
を有し、
前記レジスター部には、動作モード切り換えビットが用意されており、
前記第1タイミング制御部および前記第2タイミング制御部の少なくとも一方によって前記集積回路装置のタイミング制御を行う通常シーケンス動作モードと、前記レジスター部を経由して前記集積回路装置の動作を制御するレジスター制御モードとが、前記動作モード切り換えビットの設定によって切り換えられる、
ことを特徴とする集積回路装置。 - 請求項8記載の集積回路装置であって、
前記アナログ回路部における前記受信回路は、
アンテナで受信された受信信号に基づく入力信号を増幅する増幅回路と、
前記増幅回路によって増幅された信号の周波数を、ローカル信号のミキシングによってダウンコンバートするミキサーと、ダウンコンバート後の信号に対してフィルタリング処理を施すフィルター回路と、を含み、
前記第2タイミング制御部は、前記集積回路装置を、前記第2動作モードから前記第1動作モードに移行するとき、まず、前記受信回路の電源電圧をオフからオンに切り換え、次に前記フィルター回路を動作状態とし、次に前記ミキサーを動作状態とし、次に、前記増幅回路を動作状態とする、
ことを特徴とする集積回路装置。 - 請求項2記載の集積回路装置であって、
前記第2発振回路は、前記発振起動回路に対する前記補助クロックの供給源として使用される他、前記集積回路装置に含まれる回路に対する動作クロックの供給源としても使用されることを特徴とする集積回路装置。 - 請求項1〜請求項10のいずれかに記載の集積回路装置と、
前記集積回路装置の上位装置としてのホストと、
を含むことを特徴とする電子機器。 - 請求項11記載の電子機器であって、
前記電子機器は、バッテリーで動作する無線通信装置である、ことを特徴とする電子機器。
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JP2009245505A JP2011090626A (ja) | 2009-10-26 | 2009-10-26 | 集積回路装置および電子機器 |
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2009
- 2009-10-26 JP JP2009245505A patent/JP2011090626A/ja active Pending
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2010
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