JP2011090606A - 画像処理装置、画像表示システム、及び画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置、画像表示システム、及び画像処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】専用装置を設けることなく、精度良く遮蔽物等の被検出物を検出できる画像処理
装置、画像表示システム、及び画像処理方法等を提供する。
【解決手段】
表示画面とカメラとの間に存在する被検出物の検出処理を行う画像処理装置は、被検出
物により遮られることなく表示画面に表示されたモデル画像をカメラにより撮影した撮影
情報に基づき、画像データから推定撮影画像を生成する推定撮影画像生成部と、被検出物
により遮られた状態で、表示画面に表示される画像データに基づく表示画像をカメラによ
り撮影した撮影画像内の表示画像と、推定撮影画像との差分に基づいて、表示画像内で被
検出物により遮られた被検出物領域を検出する被検出物検出部とを含む。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像処理装置、画像表示システム、及び画像処理方法等に関する。
従来より、画像表示装置の一種であるプロジェクター(画像投影装置)は、設置が簡単
で場所もとらないため設置性が高い上に、大画面化も進み、個人のみならず多人数でも同
時に視聴が可能な様々な用途で用いられている。また、プロジェクターからスクリーンへ
の投影画像をカメラにより撮像し、スクリーンとカメラとの間にある遮蔽物を検出し、種
々の用途に利用する技術が知られている。
例えば特許文献1には、机上に投影された画像を取得するための赤外線カメラを備え、
体温を利用して画面内の手領域を抽出し、例えば机上での指先の動作を追跡できるように
したマンマシーン・インターフェース・システムが開示されている。また特許文献2には
、画像と赤外線等の非可視光とを交互に投影して、非可視光の投影期間に遮蔽物を検出す
るシステムが開示されている。更に、特許文献3には、プロジェクターによる投影画像と
、投影画像を撮影した撮影画像との差分画像に基づいて、撮影画像に含まれる手領域を抽
出するようにしたポインティング装置が開示されている。更にまた、特許文献4には、プ
ロジェクターによる投影画像を含む投影面を撮像した撮像画像から投影画像を除去した差
分画像を用いて、物体に対応する領域を検出するようにした画像投影装置が開示されてい
る。
特開2001−282456号公報 米国特許出願公開第2009/0115721号明細書 特開2008−152622号公報 特開2009−64110号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2では、専用の赤外線カメラ等の専用装置を備
える必要があり、設置や管理の手間が増えるという問題がある。従って、特許文献1及び
特許文献2では、プロジェクターの設置性や視聴の容易性を阻害してしまい、使い勝手を
悪くしてしまう場合がある。また、特許文献3及び特許文献4では、プロジェクターによ
ってスクリーンに投影される画像が、外光のムラ、スクリーンの「なみ」、「すじ」、汚
れ等に起因したノイズによって色が一様でなくなる場合に、撮影画像と投影画像との差分
がノイズの影響を受けるという問題がある。従って、特許文献3及び特許文献4は、実質
的には、ノイズのない理想的な使用環境でなければ手領域を正確に抽出することができな
いものと考えられる。
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みてなされたものである。本発明の幾つかの態
様によれば、専用装置を設けることなく、精度良く遮蔽物等の被検出物を検出できる画像
処理装置、画像表示システム、及び画像処理方法等を提供することができる。
(1)本発明の一態様は、表示画面とカメラとの間に存在する被検出物の検出処理を行
う画像処理装置が、前記表示画面に表示されたモデル画像を、前記被検出物により遮られ
ることなく前記カメラにより撮影した撮影情報に基づき、画像データから推定撮影画像を
生成する推定撮影画像生成部と、前記画像データに基づいて前記表示画面に表示される表
示画像を、前記被検出物により遮られた状態で前記カメラにより撮影した撮影画像と、前
記推定撮影画像との差分に基づいて、前記表示画像内で前記被検出物により遮られた被検
出物領域を検出する被検出物検出部とを含む。
本態様によれば、モデル画像を撮影した撮影情報に基づいて画像データから推定撮影画
像を生成し、該推定撮影画像と、上記画像データに基づいて表示された画像を撮影した撮
影画像との差分により、遮蔽物により遮られた被検出物領域を検出するようにしたので、
専用のカメラを設けることなく、低コストで被検出物領域を検出できるようになる。また
、推定撮影画像を用いて撮影画像との差分により被検出物領域を検出するようにしたので
、外光のムラ、表示画面の「なみ」、「すじ」、汚れ等の状態、カメラの位置や歪み等に
起因したノイズの影響をなくすことができる。これにより、上記のノイズの影響を受ける
ことなく、被検出物領域を高精度に検出できるようになる。
(2)本発明の他の態様に係る画像処理装置では、前記モデル画像は、複数種類のグレ
イ画像を含み、前記推定撮影画像生成部は、前記表示画面に表示された前記複数種類のグ
レイ画像を前記カメラにより撮影した複数種類の撮影グレイ画像を用いて、前記画像デー
タに対応した前記表示画像の画素値を画素毎に推定した前記推定撮影画像を生成する。
本態様によれば、モデル画像として複数のグレイ画像を採用し、これらのグレイ画を撮
影した撮影グレイ画像を用いて推定撮影画像を生成するようにしたので、上記の効果に加
えて、推定撮影画像を生成する際に参照される撮影画像の枚数や容量等を大幅に削減でき
るようになる。
(3)本発明の他の態様に係る画像処理装置は、前記撮影画像から前記表示画像の領域
を抽出すると共に、前記撮影画像内の前記表示画像の形状を前記推定撮影画像の形状に揃
える画像領域抽出部を含み、前記被検出物検出部が、前記画像領域抽出部によって抽出さ
れた前記表示画像と前記推定撮影画像との画素毎の比較結果に基づいて、前記被検出物領
域を検出する。
本態様によれば、撮影画像内の表示画像を抽出し、該表示画像の形状を推定撮影画像の
形状に揃えてから被検出物領域を検出するようにしたので、上記の効果に加えて、簡素な
画素間の比較処理で被検出物領域の検出が可能となる。
(4)本発明の他の態様に係る画像処理装置は、前記推定撮影画像生成部が、前記推定
撮影画像の形状を前記撮影画像内の前記表示画像の形状に揃え、前記被検出物検出部が、
前記撮影画像内の前記表示画像と前記推定撮影画像との画素毎の比較結果に基づいて、前
記被検出物領域を検出する。
本態様によれば、推定撮影画像の形状を撮影画像内の表示画像の形状に揃えてから、被
検出物領域を検出するようにしたので、推定撮影画像の形状を補正する際のノイズによる
誤差をなくし、より一層高精度の被検出物領域を検出できるようになる。
(5)本発明の他の態様に係る画像処理装置は、前記表示画面に表示された所与の初期
化用画像を前記カメラにより撮影した撮影画像内の前記初期化用画像の四隅の位置に基づ
いて、前記推定撮影画像又は前記表示画像の形状を揃える。
本態様によれば、撮影画像内の初期化用画像の四隅の位置を基準に、推定撮影画像又は
表示画像の形状を揃えるようにしたので、上記の効果に加えて、より一層被検出物領域の
検出処理を簡素化できるようになる。
(6)本発明の他の態様に係る画像処理装置では、前記表示画面は、スクリーンであり
、前記表示画像は、前記画像データに基づいて前記スクリーンに投影された投影画像であ
る。
本態様によれば、スクリーンに投影される投影画像が被検出物により遮られたとしても
、専用装置を設けることなく、スクリーンの状態等に影響されることなく精度良く被検出
物の領域を検出できるようになる。
(7)本発明の他の態様に係る画像処理装置では、前記画像データに対して、前記被検
出物検出部の検出結果に基づいて抽出された前記被検出物領域の画素を黒く塗り潰す変換
処理を行い、該変換処理後の画像データに基づいて表示画像を表示させるアプリケーショ
ン処理部を含む。
本態様によれば、被検出物領域として抽出された画素は黒く投影されることになり、被
検出物が例えば人である場合には、投影する光が当たらないように制御することができる
画像処理装置を提供できるようになる。
(8)本発明の他の態様は、画像表示システムが、上記のいずれか記載の画像処理装置
と、前記表示画面に表示された画像を撮影する前記カメラと、前記モデル画像又は前記表
示画像の画像データに基づいて画像を表示する画像表示装置とを含む。
本態様によれば、専用装置を設けることなく、精度良く遮蔽物等の被検出物を検出でき
る画像表示システムを提供できるようになる。
(9)本発明の他の態様は、表示画面とカメラとの間に存在する被検出物の検出処理を
行う画像処理方法が、前記表示画面に表示されたモデル画像を、前記被検出物により遮ら
れることなく前記カメラにより撮影した撮影情報に基づき、画像データから推定撮影画像
を生成する推定撮影画像生成ステップと、前記画像データに基づいて前記表示画面に表示
画像を表示する画像表示ステップと、前記画像表示ステップにおいて前記表示画面に表示
される前記表示画像を、前記被検出物により遮られた状態で前記カメラにより撮影する表
示画像撮影ステップと、前記表示画像撮影ステップにおいて撮影された撮影画像と、前記
推定撮影画像との差分に基づいて、前記表示画像内で前記被検出物により遮られた被検出
物領域を検出する被検出物検出ステップとを含む。
本態様によれば、モデル画像を撮影した撮影情報に基づいて画像データから推定撮影画
像を生成し、該推定撮影画像と、上記画像データに基づいて表示された画像を撮影した撮
影画像との差分により、遮蔽物により遮られた被検出物領域を検出するようにしたので、
専用のカメラを設けることなく、低コストで被検出物領域を検出できるようになる。また
、推定撮影画像を用いて撮影画像との差分により被検出物領域を検出するようにしたので
、外光のムラ、表示画面の「なみ」、「すじ」、汚れ等の状態、カメラの位置や歪み等に
起因したノイズの影響をなくし、上記のノイズの影響を受けることなく、被検出物領域を
高精度に検出できる画像処理方法を提供できるようになる。
本発明の実施形態1における画像表示システムの構成例のブロック図。 図1の画像処理装置の構成例のブロック図。 図2の画像処理部の構成例のブロック図。 図2の画像処理装置の動作例のフロー図。 図4のステップS10のキャリブレーション処理の詳細な動作例のフロー図。 図4のステップS10のキャリブレーション処理の動作説明図。 図5のステップS20の画像領域抽出初期化処理の詳細な動作例のフロー図。 図5のステップS20の画像領域抽出初期化処理の説明図。 図5のステップS28の画像領域抽出処理の詳細な動作例のフロー図。 図5のステップS28の画像領域抽出処理の説明図。 図4のステップS12の遮蔽物抽出処理の詳細の動作例のフロー図。 図11のステップS60の推定撮影画像生成処理の詳細な動作例のフロー図。 図11のステップS60の推定撮影画像生成処理の動作説明図。 実施形態1における画像処理部の動作説明図。 図4のステップS14のアプリケーション処理の第1の動作例のフロー図。 図4のステップS14のアプリケーション処理の第2の動作例のフロー図。 図4のステップS14のアプリケーション処理の第2の動作例の説明図。 実施形態2における画像処理部の構成例のブロック図。 実施形態2におけるキャリブレーション処理の詳細な動作例のフロー図。 実施形態2における遮蔽物抽出処理の詳細の動作例のフロー図。 図20の遮蔽物抽出処理における推定撮影画像生成処理の動作説明図。 実施形態2における画像処理部の動作説明図。 本発明の実施形態3における画像表示システムの構成例のブロック図。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明す
る実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではな
い。また以下で説明される構成のすべてが本発明の課題を解決するために必須の構成要件
であるとは限らない。
以下では、本発明に係る画像表示装置として画像投影装置を例に説明するが、本発明は
これに限定されるものではなく、液晶表示装置等の画像表示装置にも適用することができ
る。
〔実施形態1〕
図1に、本発明の実施形態1における画像表示システムの構成例のブロック図を示す。
画像表示システム10は、撮像装置としてのカメラ20と、画像処理装置30と、画像
表示装置としてのプロジェクター(画像投影装置)100とを含み、プロジェクター10
0は、スクリーンSCRに画像を投影する。画像処理装置30は、画像データを生成する
機能を具備し、生成した画像データをプロジェクター100に供給する。プロジェクター
100は、光源を有し、光源からの光を画像データにより変調した光を用いてスクリーン
SCRに画像を投影する。このようなプロジェクター100は、例えば光変調素子として
透過型の液晶パネルを用いたライトバルブを用い、色成分毎に画像データに基づいて光源
からの光を変調し、変調後の光を合成してスクリーンSCRに投影する構成を有すること
ができる。カメラ20は、プロジェクター100の近傍に配置されており、プロジェクタ
ー100による投影画像(表示画像)がスクリーンSCR上で占める領域を含む領域を撮
像可能に設定されている。
このとき、プロジェクター100と投影面(表示画面)であるスクリーンSCRとの間
に遮蔽物200(被検出物)が存在すると、プロジェクター100が投影面に投影する投
影画像(表示画像)が遮られる。また、このとき、遮蔽物200はスクリーンSCRとカ
メラ20との間に存在しており、スクリーンSCR上に投影された投影画像はカメラ20
に対して遮られる。このように遮蔽物200によって投影画像が遮られると、画像処理装
置30は、カメラ20で投影画像を撮影した撮影情報を用いて、表示画像内で遮蔽物20
0により遮られた遮蔽物領域(被検出物領域)を検出する処理を行う。より具体的には、
画像処理装置30は、スクリーンSCRに投影される画像に対応した画像データから、カ
メラ20で撮影した状態を推定した推定撮影画像を生成し、遮蔽物200により遮られた
投影画像をカメラ20で撮影した撮影画像と該推定撮影画像との差分に基づいて、遮蔽物
領域を検出する。
このような画像処理装置30の機能は、パーソナルコンピューター(Personal Compute
r:PC)や専用のハードウェアにより実現される。また、カメラ20の機能は、可視光
カメラで実現される。
これにより、専用のカメラを設ける必要がなくなり、低コストで遮蔽物200により遮
られた遮蔽物領域を検出できるようになる。また、推定撮影画像と撮影画像との差分によ
り遮蔽物領域を検出するようにしたので、プロジェクター100によってスクリーンSC
Rに投影される画像が、外光やスクリーンSCRの状態等に起因したノイズによって色が
一様でなくなる場合であっても、ノイズの影響を受けることなく遮蔽物領域を高精度に検
出できるようになる。
図2に、図1の画像処理装置30の構成例のブロック図を示す。
画像処理装置30は、画像データ生成部40、画像処理部50、アプリケーション処理
部90を含む。画像データ生成部40は、プロジェクター100により投影される画像に
対応した画像データを生成する。画像処理部50は、画像データ生成部40によって生成
された画像データを用いて、遮蔽物領域を検出する。この画像処理部50には、カメラ2
0がスクリーンSCRの投影画像を撮影した撮影情報が入力される。画像処理部50は、
予めカメラ20からの撮影情報に基づき画像データから推定撮影画像を生成しており、遮
蔽物200によって遮られたスクリーンSCRへの投影画像を撮影した撮影画像を該推定
撮影画像と比較することで、遮蔽物領域を検出する。アプリケーション処理部90は、画
像処理部50によって検出された遮蔽物領域に基づいて、画像データ生成部40により生
成される画像データを変更させることにより投影画像を変化させる等の遮蔽物領域の検出
結果に対応した処理を行う。
図3に、図2の画像処理部50の構成例のブロック図を示す。
画像処理部50は、撮影情報取得部52、画像領域抽出部54、キャリブレーション処
理部56、撮影グレイ画像保存部58、遮蔽物領域抽出部(被検出物検出部)60、推定
撮影画像保存部62、画像データ出力部64を含む。遮蔽物領域抽出部60は、推定撮影
画像生成部70を含む。
撮影情報取得部52は、カメラ20により撮影された撮影画像に対応した撮影情報を取
得する制御を行う。この撮影情報取得部52は、カメラ20を直接制御してもよいし、ユ
ーザーにカメラ20による撮影を促す表示を行うようにしてもよい。画像領域抽出部54
は、撮影情報取得部52によって取得された撮影情報に対応した撮影画像内の投影画像を
抽出する処理を行う。キャリブレーション処理部56は、カメラ20で撮影した撮影画像
を用いて推定撮影画像を生成するのに先立って、キャリブレーション処理を行う。キャリ
ブレーション処理では、スクリーンSCRにモデル画像を表示させて、スクリーンSCR
に表示されたモデル画像を、遮蔽物200に遮られることなくカメラ20により撮影する
。この画像の色や位置を参照して、実際にカメラ20で投影画像を撮影した画像を推定し
た推定撮影画像が生成される。
実施形態1では、モデル画像として、複数種類のグレイ画像が採用される。それぞれの
グレイ画像では、当該グレイ画像を構成する各画素の画素値が互いに等しい。このような
複数種類のグレイ画像を表示させて、キャリブレーション処理部56は、複数種類の撮影
グレイ画像を取得する。撮影グレイ画像保存部58は、キャリブレーション処理部56に
よって得られた撮影グレイ画像を保存する。これらの撮影グレイ画像の画素の画素値を参
照して、カメラ20で撮影する表示画像を推定した推定撮影画像が生成されることになる
遮蔽物領域抽出部60は、プロジェクター100の投影画像を遮蔽物200により遮ら
れた状態でカメラ20により撮影された撮影画像と、撮影グレイ画像保存部58に保存さ
れた撮影グレイ画像により生成された推定撮影画像との差分に基づいて、撮影画像内で遮
蔽物200によって遮られた遮蔽物領域を抽出する。この撮影画像は、推定撮影画像を生
成する際に参照した画像データに基づいてプロジェクター100によりスクリーンSCR
に投影した画像を撮影して得られた画像である。このため、推定撮影画像生成部70は、
プロジェクター100によりスクリーンSCRに投影される画像の画像データから、撮影
グレイ画像保存部58に保存された撮影グレイ画像を参照して推定撮影画像を生成するこ
とで、カメラ20による撮影画像の各画素の色等を推定する。推定撮影画像生成部70に
よって生成された推定撮影画像は、推定撮影画像保存部62に保存される。
画像データ出力部64は、画像データ生成部40からの画像データを、画像処理部50
又はアプリケーション処理部90からの指示によりプロジェクター100に出力する制御
を行う。
このように、画像処理部50は、プロジェクター100に投影される画像の画像データ
から、実際にカメラ20で撮影した画像を推定した推定撮影画像を生成する。そして、こ
の推定撮影画像と、該画像データに基づいて表示された投影画像を撮影した撮影画像との
差分に基づいて、遮蔽物領域が抽出される。こうすることで、推定撮影画像と、これを生
成する際に使用したカメラ20を用いて得られた撮影画像との差分は、外光のムラ、スク
リーンSCRの「なみ」、「すじ」、汚れ等の状態、プロジェクター100の位置やズー
ム状態、カメラ20の位置や歪み等に起因したノイズの影響をなくすことができる。これ
により、上記のノイズの影響を受けることなく、遮蔽物領域を高精度に検出できるように
なる。
以下、このような画像処理装置30の動作例について説明する。
〔動作例〕
図4に、図2の画像処理装置30の動作例のフロー図を示す。
画像処理装置30では、まず、画像処理部50が、キャリブレーション処理ステップと
して、キャリブレーション処理を行う(ステップS10)。キャリブレーション処理では
、上記の撮影グレイ画像を生成する際の初期化処理を行った後に、複数種類の撮影グレイ
画像を生成する処理を行い、遮蔽物200に遮られた投影画像を撮影した画像を推定する
ための準備を行う。
次に、画像処理装置30では、画像処理部50が、遮蔽物領域抽出ステップとして、遮
蔽物200に遮られた投影画像を撮影した撮影画像内の遮蔽物領域の抽出処理を行う(ス
テップS12)。この遮蔽物領域の抽出処理では、ステップS10において生成された複
数種類の撮影グレイ画像を用いて推定撮影画像が生成される。そして、プロジェクター1
00の投影画像を遮蔽物200により遮られた状態でカメラ20により撮影した撮影画像
と、撮影グレイ画像保存部58に保存された撮影グレイ画像により生成された推定撮影画
像との差分に基づいて、撮影画像内で遮蔽物200により遮られた領域が抽出される。
そして、画像処理装置30では、アプリケーション処理部90が、アプリケーション処
理ステップとして、ステップS12において抽出された遮蔽物200の領域に基づいて、
アプリケーション処理を行い(ステップS14)、一連の処理を終了する(エンド)。こ
のアプリケーション処理では、ステップS12において抽出された遮蔽物200の領域に
基づいて、画像データ生成部40により生成される画像データを変更させることにより投
影画像を変化させる等の遮蔽物領域の検出結果に対応した処理が行われる。
〔キャリブレーション処理の例〕
図5に、図4のステップS10のキャリブレーション処理の詳細な動作例のフロー図を
示す。
図6に、図4のステップS10のキャリブレーション処理の動作説明図を示す。
キャリブレーション処理が開始されると、画像処理装置30は、まずキャリブレーショ
ン処理部56において画像領域抽出初期化処理を行う(ステップS20)。画像領域抽出
初期化処理では、カメラ20によりプロジェクター100の投影画像を撮影した撮影画像
内の投影画像を抽出するのに先立って、撮影画像内の投影画像の領域を特定するための処
理を行う。より具体的には、画像領域抽出初期化処理では、撮影画像内の四角形状の投影
画像の四隅の座標位置を抽出する処理を行う。
次に、キャリブレーション処理部56は、グレイ画像の画素値に対応した変数iを「0
」に設定して変数iを初期化する(ステップS22)。続いて、キャリブレーション処理
部56では、グレイ画像表示ステップとして、例えば画像データ生成部40により各色成
分の画素値がg[i]のグレイ画像の画像データを生成させ、画像データ出力部64が該
画像データをプロジェクター100に出力して、画素値g[i]のグレイ画像をスクリー
ンSCRに投影させる(ステップS24)。そして、キャリブレーション処理部56は、
撮影グレイ画像撮影ステップとして、ステップS24でスクリーンSCRに投影された画
像をカメラ20で撮影し、撮影情報取得部52においてカメラ20の撮影画像の撮影情報
を取得する(ステップS26)。
ここで、キャリブレーション処理部56を有する画像処理装置30は、画像領域抽出部
54において、ステップS26で取得されたグレイ画像を撮影した撮影画像からグレイ画
像の領域を抽出する処理を行う(ステップS28)。このステップS28では、ステップ
S20で得られた四隅の座標位置に基づいてグレイ画像の領域が抽出される。画像処理装
置30は、ステップS28で抽出されたグレイ画像の領域を、撮影グレイ画像としてg[
i]と関連付けて撮影グレイ画像保存部58に保存する(ステップS30)。
キャリブレーション処理部56は、変数iに整数dを加算して変数iを更新し(ステッ
プS32)、次のグレイ画像の撮影に備える。なお、ステップS32で更新された変数i
が所与の最大値N以上のとき(ステップS34:N)、一連の処理を終了し(エンド)、
更新後の変数iが最大値Nより小さいとき(ステップS34:Y)、ステップS24に戻
る。
ここで、1画素がR成分、G成分及びB成分により構成され、各色成分の画素値が8ビ
ットの画像データで表されるものとする。実施形態1では、上記のキャリブレーション処
理によって、例えば、図6に示すように、全画素の各色成分の画素値が「0」のグレイ画
像GP0、全画素の各色成分の画素値が「64」のグレイ画像GP1、・・・、全画素の
各色成分の画素値が「255」のグレイ画像GP4等の複数種類のグレイ画像に対する撮
影グレイ画像PGP0、PGP1、・・・、PGP4を得ることができる。各撮影グレイ
画像は、推定撮影画像を生成する際に参照され、実際にプロジェクター100に投影され
る画像の画像データに対して、プロジェクター100の使用環境やスクリーンSCRの状
態を反映させた推定撮影画像が生成される。また、グレイ画像を用いるようにしたので、
推定撮影画像を生成する際に参照される撮影画像の枚数や容量等を大幅に削減できるよう
になる。
〔画像領域抽出初期化処理の例〕
図7に、図5のステップS20の画像領域抽出初期化処理の詳細な動作例のフロー図を
示す。
図8に、図5のステップS20の画像領域抽出初期化処理の説明図を示す。図8は、ス
クリーンSCR上のカメラ20によって撮影される領域に対応する投影面IG1と、投影
面IG1における投影画像IG2の領域の一例を模式的に表す。
キャリブレーション処理部56は、例えば画像データ生成部40により全画素が白色で
ある白画像の画像データを生成させる。そして、画像データ出力部64は、白画像の画像
データをプロジェクター100に出力することで、プロジェクター100によって白画像
をスクリーンSCRに投影させる(ステップS40)。
続いて、キャリブレーション処理部56は、カメラ20によってステップS40で投影
された白画像を撮影させ(ステップS42)、撮影情報取得部52において白画像の撮影
情報が取得される。そして、画像領域抽出部54は、撮影画像内の白画像の四隅の座標P
(x1,y1)、P(x2,y2)、P(x3,y3)、P(x4,y4)を抽
出する処理を行う(ステップS44)。この処理としては、投影画像IG2の境界を例え
ばD1方向に検出していきながら、閾値以上の角度がある点を角の座標として抽出すれば
よい。
画像領域抽出部54は、ステップS44で抽出された四隅の座標P(x1,y1)、
(x2,y2)、P(x3,y3)、P(x4,y4)を、撮影画像内の投影画
像の領域を特定するための情報として保存し(ステップS46)、一連の処理を終了する
(エンド)。
なお、図7では白画像を投影させるものとして説明したが、本発明はこれに限定される
ものではない。カメラ20により投影画像を撮影したときに、その撮影画像内の投影画像
の領域とそれ以外の領域との階調差が大きくなるような画像を投影すればよい。こうする
ことで、撮影画像内の投影画像の領域を精度良く抽出できるようになる。
〔撮影画像抽出処理の例〕
図9に、図5のステップS28の画像領域抽出処理の詳細な動作例のフロー図を示す。
図10に、図5のステップS28の画像領域抽出処理の説明図を示す。図10は、スク
リーンSCR上のカメラ20によって撮影される領域に対応する投影面IG1に投影され
た投影画像IG2の領域を抽出する様子を模式的に表す。
画像領域抽出部54は、ステップS44で抽出された撮影画像内の投影画像の四隅の座
標位置に基づいて、ステップS26で撮影された撮影画像内の撮影グレイ画像の領域を抽
出する(ステップS50)。例えば図10に示すように、画像領域抽出部54は、撮影画
像内の投影画像の四隅の座標P(x1,y1)、P(x2,y2)、P(x3,y
3)、P(x4,y4)を用いて、撮影画像内の撮影グレイ画像GY1を抽出する。
その後、画像領域抽出部54は、ステップS50で抽出された撮影グレイ画像の形状を
矩形に形状補正し(ステップS52)、一連の処理を終了する(エンド)。これにより、
例えば図10の撮影グレイ画像GY1から、長方形形状の撮影グレイ画像GY2が生成さ
れると共に、撮影グレイ画像GY2の形状を推定撮影画像の形状に揃えることができる。
〔遮蔽物領域抽出処理の例〕
図11に、図4のステップS12の遮蔽物抽出処理の詳細の動作例のフロー図を示す。
遮蔽物抽出処理が開始されると、遮蔽物領域抽出部60は、推定撮影画像生成ステップ
として、推定撮影画像生成部70において推定撮影画像生成処理を行う(ステップS60
)。この推定撮影画像生成処理では、ステップS30において保存された撮影グレイ画像
の各画素値を参照して、実際にプロジェクター100により投影させる画像データを変換
して、推定撮影画像の画像データが生成される。遮蔽物領域抽出部60は、ステップS6
0において生成された推定撮影画像の画像データを、推定撮影画像保存部62に保存する
次に、画像表示ステップとして、遮蔽物領域抽出部60からの指示により、画像データ
出力部64は、実際にプロジェクター100により投影させるオリジナルの画像データを
プロジェクター100に出力し、該画像データに基づく画像をプロジェクター100によ
りスクリーンSCRに投影させる(ステップS62)。なお、このオリジナルの画像デー
タは、ステップS60の推定撮影画像生成処理において、推定撮影画像の生成元の画像デ
ータである。
続いて、遮蔽物領域抽出部60は、表示画像撮影ステップとして、ステップS62にお
いて投影された画像をカメラ20で撮影させる制御を行い、撮影情報取得部52を介して
、この撮影画像の撮影情報を取得する(ステップS64)。このとき取得された撮影画像
は、プロジェクター100による投影画像が遮蔽物200によって遮られ、撮影画像内に
遮蔽物領域が存在する。
そして、遮蔽物領域抽出部60は、遮蔽物領域検出ステップ(被検出物検出ステップ)
として、ステップS64で得られた撮影画像内におけるステップS62で投影された画像
の領域を抽出する(ステップS66)。このステップS66の処理は、図5のステップS
28及び図9で説明した処理と同様に、ステップS44で抽出された撮影画像内の投影画
像の四隅の座標位置に基づいて、ステップS64で撮影された撮影画像内の投影画像の領
域を抽出する。
次に、遮蔽物領域抽出部60は、推定撮影画像保存部62に保存された推定撮影画像と
、ステップS66で抽出された撮影画像内の投影画像とを参照して、画素毎に、対応する
画素値の差分値を計算し、差分画像を生成する(ステップS68)。
そして、遮蔽物領域抽出部60は、差分画像の画素毎に差分値の解析を行う。差分画像
の全画素について、差分値の解析が終了したとき(ステップS70:Y)、遮蔽物領域抽
出部60は、一連の処理を終了する(エンド)。一方、全画素の差分値の解析が終了して
いないとき(ステップS70:N)、遮蔽物領域抽出部60は、差分値が閾値を超えてい
るか否かを判別する(ステップS72)。
ステップS72において、差分値が閾値を超えていると判別されたとき(ステップS7
2:Y)、遮蔽物領域抽出部60は、当該画素を遮蔽物200によって遮られた遮蔽物領
域の画素として登録し(ステップS74)、ステップS70に戻る。このステップS74
では、当該画素の位置を登録するようにしてもよいし、差分画像の当該画素を所定の色に
変換して可視化してもよい。一方、ステップS72において、差分値が閾値を超えていな
いと判別されたとき(ステップS72:N)、遮蔽物領域抽出部60は、ステップS70
に戻って処理を継続する。
〔推定撮影画像生成処理の例〕
図12に、図11のステップS60の推定撮影画像生成処理の詳細な動作例のフロー図
を示す。
図13に、図11のステップS60の推定撮影画像生成処理の動作説明図を示す。図1
3は、1画素を構成する複数の色成分のうち1つの色成分についての推定撮影画像の生成
処理の説明図を表す。
推定撮影画像生成部70は、プロジェクター100に出力される画像データに対応した
画像の全画素について、色成分毎に撮影グレイ画像を参照することで推定撮影画像を生成
する。まず、推定撮影画像生成部70は、全画素について終了していないとき(ステップ
S80:N)、R成分の全画素について処理が終了したか否かを判別する(ステップS8
2)。
ステップS82において、R成分の全画素について処理が終了していないとき(ステッ
プS82:N)、推定撮影画像生成部70は、g[k](kは整数)≦R値(R成分の画
素値)となる最大のkを探索する(ステップS84)。一方、ステップS82において、
R成分の全画素について処理が終了しているとき(ステップS82:Y)、ステップS8
8に進み、次の色成分であるG成分について推定撮影画像の生成処理を行う。
ステップS84に続いて、推定撮影画像生成部70は、ステップS84で探索されたk
に対応した撮影グレイ画像PGPkにおける当該画素位置のR成分の画素値と、撮影グレ
イ画像PGP(k+1)における当該画素位置のR成分の画素値とを用いた補間処理によ
り、R値を求める(ステップS86)。なお、撮影グレイ画像保存部58に撮影グレイ画
像PGP(k+1)が保存されていないときは、求めるR値としてkを採用することがで
きる。
次に、推定撮影画像生成部70は、G成分の全画素について処理が終了したか否かを判
別する(ステップS88)。ステップS88において、G成分の全画素について処理が終
了していないとき(ステップS88:N)、推定撮影画像生成部70は、g[k](kは
整数)≦G値(G成分の画素値)となる最大のkを探索する(ステップS90)。ステッ
プS88において、G成分の全画素について処理が終了しているとき(ステップS88:
Y)、ステップS94に進み、次の色成分であるB成分について推定撮影画像の生成処理
を行う。
ステップS90に続いて、推定撮影画像生成部70は、ステップS90で探索されたk
に対応した撮影グレイ画像PGPkにおける当該画素位置のG成分の画素値と、撮影グレ
イ画像PGP(k+1)における当該画素位置のG成分の画素値とを用いた補間処理によ
り、G値を求める(ステップS92)。なお、撮影グレイ画像保存部58に撮影グレイ画
像PGP(k+1)が保存されていないときは、求めるG値としてkを採用することがで
きる。
最後に、推定撮影画像生成部70は、B成分の全画素について処理が終了したか否かを
判別する(ステップS94)。ステップS94において、B成分の全画素について処理が
終了していないとき(ステップS94:N)、推定撮影画像生成部70は、g[k](k
は整数)≦B値(B成分の画素値)となる最大のkを探索する(ステップS96)。ステ
ップS94において、B成分の全画素について処理が終了しているとき(ステップS94
:Y)、ステップS80に戻る。
ステップS96に続いて、推定撮影画像生成部70は、ステップS96で探索されたk
に対応した撮影グレイ画像PGPkにおける当該画素位置のB成分の画素値と、撮影グレ
イ画像PGP(k+1)における当該画素位置のB成分の画素値とを用いた補間処理によ
り、B値を求める(ステップS98)。なお、撮影グレイ画像保存部58に撮影グレイ画
像PGP(k+1)が保存されていないときは、求めるB値としてkを採用することがで
きる。その後、推定撮影画像生成部70は、ステップS80に戻り、処理を継続する。
以上の処理により、推定撮影画像生成部70は、図13に示すように、オリジナルの画
像データにより表される画像が画像IMG0のとき、画素毎に、当該画素位置Qの画素
値(R値、G値又はB値)に近い撮影グレイ画像PGPkを求める。そして、推定撮影画
像生成部70は、画素位置Qに対応する撮影グレイ画像の画素位置Qにおける画素値
を用いて、画素位置Qに対応する推定撮影画像IMG1の画素位置Qにおける画素値
を求める。ここで、推定撮影画像生成部70は、撮影グレイ画像PGPkにおける画素位
置Qの画素値、又は撮影グレイ画像PGPk、PGP(k+1)における画素位置Q
の画素値を用いて、推定撮影画像IMG1の画素位置Qにおける画素値を求める。推定
撮影画像生成部70は、上記の処理を、全画素について、色成分毎に繰り返すことで、推
定撮影画像IMG1を生成する。
画像処理部50において、図5〜図13で説明した処理を行うことで、次のように遮蔽
物200により遮られた遮蔽物領域を抽出することができる。
図14に、画像処理部50の動作説明図を示す。
即ち、画像処理部50は、プロジェクター100により投影される画像IMG0の画像
データを用いて、上記のように推定撮影画像IMG1を生成する。その一方、画像処理部
50は、プロジェクター100に、画像IMG0の画像データに基づいてスクリーンSC
Rの投影領域AR(投影面IG1)に画像IMG2を投影させる。このとき、例えば人の
指等の遮蔽物MTによって投影画像IMG2が遮られるものとすると、画像処理部50は
、投影領域AR内の投影画像IMG2をカメラ20で撮影し、その撮影情報を取得する。
画像処理部50は、取得した撮影情報に基づいて、撮影画像内の投影画像IMG3を抽
出する。そして、画像処理部50は、撮影画像内の投影画像IMG3と推定撮影画像IM
G1との差分を画素毎にとり、その差分値に基づいて、投影画像IMG3内の遮蔽物MT
の領域MTRを抽出する。
こうして抽出された遮蔽物領域に基づいて、アプリケーション処理部90は、例えば次
のようなアプリケーション処理を行うことができる。
〔アプリケーション処理の例〕
図15に、図4のステップS14のアプリケーション処理の第1の動作例のフロー図を
示す。
アプリケーション処理部90は、図4のステップS12の遮蔽物領域抽出処理において
、遮蔽物200の領域が抽出されると、抽出された領域に基づいて所与のアプリケーショ
ン処理を行う。例えば図15に示すように、アプリケーション処理部90は、プロジェク
ター100により投影される画像内の画素毎に、ステップS12において遮蔽物領域内の
画素として抽出された画素であるか否かを判別する(ステップS100:N、ステップS
102)。そして、アプリケーション処理部90は、ステップS102において遮蔽物領
域内の画素として抽出された画素を黒画素に置換して画像データを加工する。この画像デ
ータの加工は、遮蔽物領域の画素を黒く塗り潰す画像データの変換処理である。アプリケ
ーション処理部90は、全画素について遮蔽物領域内の画素として抽出された画素である
か否かの判別処理を終了すると(ステップS100:Y)、ステップS102において加
工された画像データに基づく画像をプロジェクター100に投影させる制御を行う(ステ
ップS104)。
以上のように、遮蔽物領域の検出結果に基づいて、画像データを加工し、加工後の画像
データに基づいて画像を投影することで、表示画像を変化させることができる。この第1
の動作例によれば、遮蔽物領域として抽出された画素は黒く投影されることになる。この
遮蔽物200が、例えばプロジェクター100とスクリーンSCRとの間に立ってプレゼ
ンテーションを行う人である場合には、プロジェクター100からの光が当たらないよう
に制御することができるようになる。
アプリケーション処理部90が行うアプリケーション処理は、図15に示す処理に限定
されるものではない。
図16に、図4のステップS14のアプリケーション処理の第2の動作例のフロー図を
示す。
図17に、図4のステップS14のアプリケーション処理の第2の動作例の説明図を示
す。
アプリケーション処理部90は、指示ボタンを含む画像を投影させ(ステップS110
)、この投影画像に対して図4のステップS12の遮蔽物領域抽出処理において、遮蔽物
領域を抽出させる。そして、アプリケーション処理部90は、ステップS12において遮
蔽物領域が抽出されると、遮蔽物領域内で投影画像の中心に最も近い画素の座標を算出す
る(ステップS112)。例えば図17に示すように、ステップS112では、遮蔽物領
域MTR内の画素のうち、投影画像IMG3内の中心位置Oに最も近い画素Tの位置が算
出される。
その後、アプリケーション処理部90は、一定時間以上、投影画像IMG3内の中心位
置Oに最も近い画素Tの位置が移動していないか否かを監視する(ステップS114)。
ステップS114において、一定時間以内に画素Tの位置が移動したことが検出されると
(ステップS114:N)、アプリケーション処理部90は、その移動が一定範囲内の移
動であるか否かを判別する(ステップS116)。ステップS116において、一定範囲
内の移動ではないと判別されると(ステップS116:N)、アプリケーション処理部9
0は、一連の処理を終了する(エンド)。また、ステップS116において、一定範囲内
の移動であると判別されると(ステップS116:Y)、アプリケーション処理部90は
、画素Tの位置が移動していないと判断してステップS114に戻って処理を継続する。
一方、ステップS114において、一定時間以上、投影画像IMG3内の中心位置Oに
最も近い画素Tの位置が移動していない、又は一定範囲内の移動であることが検出された
とき(ステップS116:Y)、アプリケーション処理部90は、画素Tの位置が指示ボ
タンの位置であるか否かを判別する(ステップS118)。
ステップS118において、画素Tの位置が指示ボタンの位置であると判別されたとき
(ステップS118:Y)、アプリケーション処理部90は、指示ボタンの押下と判定し
て、予め該指示ボタンの押下を条件に開始される画像を変化させる処理を行い(ステップ
S120)、一連の処理を終了する(エンド)。ステップS120では、例えばステップ
S110で投影された画像を変化させる処理を行うことで、遮蔽物領域の検出結果に応じ
て表示画像を変化させることができるようになる。一方、ステップS118において、画
素Tの位置が指示ボタンの位置ではないと判別されたとき(ステップS118:N)、ア
プリケーション処理部90は、一連の処理を終了する(エンド)。
なお、画像処理装置30は、中央演算処理装置(Central Processing Unit:以下、C
PU)、読み出し専用メモリー(Read Only Memory:ROM)及びランダムアクセスメモ
リー(Random Access Memory:RAM)を有し、ROM又はRAMに記憶されたプログラ
ムを読み込んだCPUが該プログラムに対応した処理を実行することで、上記の実施形態
1における各処理をソフトウェア処理で実現するようにしてもよい。この場合、ROM又
はRAMに、上記の処理のフロー図に対応したプログラムが格納される。
〔実施形態2〕
実施形態1では、カメラ20でスクリーンSCRに投影された画像を撮影した撮影画像
から投影画像を抽出していたが、これに限定されるものではく、撮影画像内の投影画像を
抽出することなく、遮蔽物200の領域を抽出するようにしてもよい。実施形態2におけ
る画像処理装置が、実施形態1における画像処理装置30と異なる点は、画像処理部の構
成及び動作である。従って、以下では、実施形態2における画像処理部の構成及び動作に
ついて説明する。
図18に、実施形態2における画像処理部の構成例のブロック図を示す。図18におい
て、図3と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
実施形態2における画像処理部50aは、撮影情報取得部52、キャリブレーション処
理部56a、撮影グレイ画像保存部58、遮蔽物領域抽出部60a、推定撮影画像保存部
62、画像データ出力部64を含む。遮蔽物領域抽出部60aは、推定撮影画像生成部7
0aを含む。画像処理部50aが画像処理部50と異なる点は、画像処理部50aが画像
処理部50において画像領域抽出部54が省略された構成を有している点と、遮蔽物領域
抽出部60a(推定撮影画像生成部70a)が、カメラ20による撮影した画像の形状の
推定撮影画像を生成する点である。そのため、撮影情報取得部52が取得した撮影情報は
、キャリブレーション処理部56a及び遮蔽物領域抽出部60aに供給される。
キャリブレーション処理部56aは、実施形態1と同様にキャリブレーション処理を行
うが、キャリブレーション処理における推定撮影画像を生成する際に、遮蔽物200に遮
られることなくカメラ20で撮影された撮影情報を撮影情報取得部52から取得する。即
ち、複数種類のグレイ画像を表示させて、キャリブレーション処理部56aは、撮影情報
取得部52から複数種類の撮影グレイ画像の撮影情報を取得する。撮影グレイ画像保存部
58は、キャリブレーション処理部56aによって得られた撮影グレイ画像を保存する。
これらの撮影グレイ画像のいずれかの画素の画素値を参照して、カメラ20で撮影する表
示画像を推定した推定撮影画像が生成されることになる。
遮蔽物領域抽出部60aにおいても、プロジェクター100の投影画像を遮蔽物200
により遮られた状態でカメラ20により撮影された撮影画像と、撮影グレイ画像保存部5
8に保存された撮影グレイ画像により生成された推定撮影画像との差分に基づいて、撮影
画像内の遮蔽物200の領域を抽出する。この撮影画像は、撮影情報取得部52によって
取得された撮影情報に対応した画像である。推定撮影画像生成部70aは、プロジェクタ
ー100によりスクリーンSCRに投影される画像の画像データから、撮影グレイ画像保
存部58に保存された撮影グレイ画像を参照して推定撮影画像を生成する。推定撮影画像
生成部70aによって生成された推定撮影画像は、推定撮影画像保存部62に保存される
画像処理部50aは、プロジェクター100に投影される画像の画像データから、実際
にカメラ20で撮影した画像を推定した推定撮影画像を生成する。そして、この推定撮影
画像と、該画像データに基づいて表示された投影画像を撮影した撮影画像との差分に基づ
いて、遮蔽物200の領域が抽出される。こうすることで、推定撮影画像と、これを生成
する際に使用したカメラ20を用いて得られた撮影画像との差分は、外光のムラ、スクリ
ーンSCRの「なみ」、「すじ」、汚れ等の状態、プロジェクター100の位置やズーム
状態、カメラ20の位置や歪み等に起因したノイズの影響をなくすことができる。これに
より、上記のノイズの影響を受けることなく、遮蔽物200の領域を高精度に検出できる
ようになる。この際、形状を補正することなく、差分画像に基づいて遮蔽物200の領域
を抽出するため、形状補正の際のノイズによる誤差をなくし、実施形態1より高精度に遮
蔽物200の領域を検出できるようになる。
このような画像処理部50aを有する実施形態2における画像処理装置は、図1の画像
表示システム10に適用することができる。この実施形態2における画像処理装置の動作
は、図4の動作と同様であるが、ステップS10のキャリブレーション処理とステップS
12の遮蔽物領域抽出処理の処理が異なる。
〔キャリブレーション処理の例〕
図19に、実施形態2におけるキャリブレーション処理の詳細な動作例のフロー図を示
す。
キャリブレーション処理が開始されると、キャリブレーション処理部56aは、実施形
態1と同様の画像領域抽出初期化処理を行う(ステップS130)。より具体的には、画
像領域抽出初期化処理では、撮影画像内の四角形状の投影画像の四隅の座標位置を抽出す
る処理を行う。
次に、キャリブレーション処理部56aは、グレイ画像の画素値に対応した変数iを「
0」に設定して変数iを初期化する(ステップS132)。続いて、キャリブレーション
処理部56aでは、例えば画像データ生成部40により各色成分の画素値がg[i]のグ
レイ画像の画像データを生成させ、画像データ出力部64が該画像データをプロジェクタ
ー100に出力して、画素値g[i]のグレイ画像をスクリーンSCRに投影させる(ス
テップS134)。そして、キャリブレーション処理部56aは、ステップS134でス
クリーンSCRに投影された画像をカメラ20で撮影し、撮影情報取得部52においてカ
メラ20の撮影画像の撮影情報を取得する(ステップS136)。
次に、キャリブレーション処理部56aは、ステップS136で取得された撮影グレイ
画像を、該撮影グレイ画像に対応したg[i]と関連付けて撮影グレイ画像保存部58に
保存する(ステップS138)。
キャリブレーション処理部56aは、変数iに整数dを加算して変数iを更新し(ステ
ップS140)、次のグレイ画像の撮影に備える。なお、ステップS140で更新された
変数iが所与の最大値N以上のとき(ステップS142:N)、一連の処理を終了し(エ
ンド)、更新後の変数iが最大値Nより小さいとき(ステップS142:Y)、ステップ
S134に戻る。
〔遮蔽物領域抽出処理の例〕
図20に、実施形態2における遮蔽物抽出処理の詳細の動作例のフロー図を示す。
図21に、図20の遮蔽物抽出処理における推定撮影画像生成処理の動作説明図を示す
。図21は、1画素を構成する複数の色成分のうち1つの色成分についての推定撮影画像
の生成処理の説明図を表す。
実施形態1と同様に遮蔽物抽出処理が開始されると、遮蔽物領域抽出部60aは、推定
撮影画像生成部70aにおいて推定撮影画像生成処理を行う(ステップS150)。この
推定撮影画像生成処理では、ステップS138において保存された撮影グレイ画像の各画
素値を参照して、実際にプロジェクター100により投影させる画像データを変換して、
推定撮影画像の画像データが生成される。遮蔽物領域抽出部60aは、ステップS150
において生成された推定撮影画像を、推定撮影画像保存部62に保存する。
ステップS150において、推定撮影画像生成部70aは、実施形態1と同様に推定撮
影画像を生成する。即ち、推定撮影画像生成部70aは、まずステップS130で取得さ
れた撮影画像内の四隅の座標位置を用いて、オリジナルの画像データにより表される画像
に対して公知の形状補正を行う。そして、この形状補正後の画像に対して、実施形態1と
同様にして推定撮影画像を生成する。より具体的には、図21に示すように、オリジナル
の画像データにより表される画像が画像IMG0のとき、画素毎に、当該画素位置の画素
値(R値、G値又はB値)に近い撮影グレイ画像を求める。そして、推定撮影画像生成部
70aは、当該画素位置に対応する撮影グレイ画像の画素位置における画素値を用いて、
当該画素位置に対応する推定撮影画像IMG1の画素位置における画素値を求める。ここ
で、推定撮影画像生成部70aは、撮影グレイ画像PGPkにおける画素位置の画素値、
又は撮影グレイ画像PGPk、PGP(k+1)における画素位置の画素値を用いて、推
定撮影画像IMG1の画素位置における画素値を求める。推定撮影画像生成部70aは、
上記の処理を、全画素について、色成分毎に繰り返すことで、推定撮影画像IMG1を生
成する。これにより、推定撮影画像生成部70aは、推定撮影画像の形状を撮影画像内の
投影画像の形状に揃えることができる。
次に、遮蔽物領域抽出部60aからの指示により、画像データ出力部64は、実際にプ
ロジェクター100により投影させるオリジナルの画像データをプロジェクター100に
出力し、該画像データに基づく画像をプロジェクター100によりスクリーンSCRに投
影させる(ステップS152)。このオリジナルの画像データは、ステップS150の推
定撮影画像生成処理において、推定撮影画像の生成元の画像データである。
続いて、遮蔽物領域抽出部60aは、ステップS152において投影された画像をカメ
ラ20で撮影させる制御を行い、撮影情報取得部52を介して、この撮影画像の撮影情報
を取得する(ステップS154)。このとき取得された撮影画像は、プロジェクター10
0による投影画像が遮蔽物200によって遮られ、撮影画像内に遮蔽物領域が存在する。
そして、遮蔽物領域抽出部60aは、推定撮影画像保存部62に保存された推定撮影画
像と、ステップS154で取得された撮影画像とを参照して、画素毎に、対応する画素値
の差分値を計算し、差分画像を生成する(ステップS156)。
そして、遮蔽物領域抽出部60aは、差分画像の画素毎に差分値の解析を行う。差分画
像の全画素について、差分値の解析が終了したとき(ステップS158:Y)、遮蔽物領
域抽出部60aは、一連の処理を終了する(エンド)が、全画素の差分値の解析が終了し
ていないとき(ステップS158:N)、遮蔽物領域抽出部60aは、差分値が閾値を超
えているか否かを判別する(ステップS160)。
ステップS160において、差分値が閾値を超えていると判別されたとき(ステップS
160:Y)、遮蔽物領域抽出部60aは、当該画素を遮蔽物200によって遮られた遮
蔽物領域の画素として登録し(ステップS162)、ステップS158に戻る。このステ
ップS162では、当該画素の位置を登録するようにしてもよいし、差分画像の当該画素
を所定の色に変換して可視化してもよい。一方、ステップS160において、差分値が閾
値を超えていないと判別されたとき(ステップS160:N)、遮蔽物領域抽出部60a
は、ステップS158に戻って処理を継続する。
画像処理部50aにおいて、上記説明した処理を行うことで、実施形態1と同様に遮蔽
物200の領域を抽出することができる。なお、実施形態2においても、画像処理装置は
、CPU、ROM及びRAMを有し、ROM又はRAMに記憶されたプログラムを読み込
んだCPUが該プログラムに対応した処理を実行することで、上記の実施形態2における
各処理をソフトウェア処理で実現するようにしてもよい。この場合、ROM又はRAMに
、上記の処理のフロー図に対応したプログラムが格納される。
図22に、画像処理部50aの動作説明図を示す。
即ち、画像処理部50aは、プロジェクター100により投影される画像IMG0の画
像データを用いて、上記のように推定撮影画像IMG1を生成する。このとき、予め抽出
された投影領域AR(投影面IG1)内の画像の四隅の座標位置を用いて形状補正後の推
定撮影画像IMG1を生成する。
その一方、画像処理部50は、プロジェクター100に、画像IMG0の画像データに
基づいてスクリーンSCRの投影領域AR(投影面IG1)に画像IMG2を投影させる
。このとき、例えば人の指等の遮蔽物MTによって投影画像IMG2が遮られるものとす
ると、画像処理部50aは、投影領域AR内の投影画像IMG2をカメラ20で撮影し、
その撮影情報を取得する。
画像処理部50aは、撮影画像内の投影画像IMG2と推定撮影画像IMG1との差分
を画素毎にとり、その差分値に基づいて、投影画像IMG2内の遮蔽物MTの領域MTR
を抽出する。
〔実施形態3〕
実施形態1又は実施形態2では、画像表示装置として画像投影装置であるプロジェクタ
ー100を採用し、プロジェクター100からの投影画像が遮蔽物200で遮られたとき
の投影画像内における遮蔽物200の領域を抽出する例について説明したが、本発明はこ
れに限定されるものではない。
図23に、本発明の実施形態3における画像表示システムの構成例のブロック図を示す
。図23において、図1と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
実施形態3における画像表示システム10aは、撮像装置としてのカメラ20と、画像
処理装置30と、画面GMを有する画像表示装置300とを含む。画像表示装置300は
、画像処理装置30からの画像データに基づいて画面GM(広義には表示画面)に画像を
表示する。このような画像表示装置としては、液晶表示装置、有機EL(Electro Lumine
scence)表示装置やCRT(Cathode-Ray Tube)等の表示装置を採用できる。また、画像
処理装置30として、実施形態1又は実施形態2における画像処理装置を提供することが
できる。
このとき、カメラ20と画面GMとの間に存在する遮蔽物200により表示画像が遮ら
れると、画像処理装置30は、カメラ20で投影画像を撮影した撮影情報を用いて、表示
画像内の遮蔽物200の領域を検出する処理を行う。より具体的には、画像処理装置30
は、画面GMに表示される画像に対応した画像データから、カメラ20で撮影した状態を
推定した推定撮影画像を生成し、該推定撮影画像と遮蔽物200により遮られた投影画像
をカメラ20で撮影した撮影画像との差分に基づいて、遮蔽物200の領域を検出する。
これにより、専用のカメラを設ける必要がなくなり、低コストで遮蔽物200の領域を
検出できるようになる。また、画像表示装置300の画面GMに表示される画像が、外光
や画面GMの状態等に起因したノイズによって色が一様でなくなる場合であっても、推定
撮影画像を用いて撮影画像との差分により遮蔽物200の領域を検出するようにしたので
、ノイズの影響を受けることなく遮蔽物200の領域を高精度の検出できるようになる。
以上、本発明に係る画像処理装置、画像表示システム、及び画像処理方法等を上記のい
ずれかの実施形態形に基づいて説明したが、本発明は上記のいずれかの実施形態に限定さ
れるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施すること
が可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上記のいずれかの実施形態では、画像投影装置や画像表示装置を例に説明したが
、本発明はこれに限定されるものではない。画像データに基づいて画像を表示する装置全
般に本発明適用することができることは言うまでもない。
(2)上記の実施形態1又は実施形態2では、光変調素子として透過型の液晶パネルを
用いたライトバルブを用いるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。光変調素子として、例えばDLP(Digital Light Processing)(登録商標)、L
COS(Liquid Crystal On Silicon)等を採用してもよい。また、上記の実施形態1又
は実施形態2において、光変調素子として、いわゆる3板式の透過型の液晶パネルを用い
たライトバルブ、単板式の液晶パネルや2板又は4板式以上の透過型の液晶パネルを用い
たライトバルブを採用することができる。
(3)上記のいずれかの実施形態において、本発明を、画像処理装置、画像表示システ
ム、及び画像処理方法等として説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例
えば、本発明を実現するための画像処理装置の処理方法(画像処理方法)、又は本発明を
実現するための画像表示装置の処理方法(画像表示方法)の処理手順が記述されたプログ
ラムや、該プログラムが記録された記録媒体であってもよい。
10,10a…画像表示システム、 20…カメラ、 30…画像処理装置、
40…画像データ生成部、 50,50a…画像処理部、 52…撮影情報取得部、
54…画像領域抽出部、 56,56a…キャリブレーション処理部、
58…撮影グレイ画像保存部、 60,60a…遮蔽物領域抽出部、
62…推定撮影画像保存部、 64…画像データ出力部、
70,70a…推定撮影画像生成部、 90…アプリケーション処理部、
100…プロジェクター、 200…遮蔽物、 300…画像表示装置、 GM…画面、
SCR…スクリーン

Claims (9)

  1. 表示画面とカメラとの間に存在する被検出物の検出処理を行う画像処理装置であって、
    前記表示画面に表示されたモデル画像を、前記被検出物により遮られることなく前記カ
    メラにより撮影した撮影情報に基づき、画像データから推定撮影画像を生成する推定撮影
    画像生成部と、
    前記画像データに基づいて前記表示画面に表示される表示画像を、前記被検出物により
    遮られた状態で前記カメラにより撮影した撮影画像と、前記推定撮影画像との差分に基づ
    いて、前記表示画像内で前記被検出物により遮られた被検出物領域を検出する被検出物検
    出部とを含むことを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1において、
    前記モデル画像は、複数種類のグレイ画像を含み、
    前記推定撮影画像生成部は、
    前記表示画面に表示された前記複数種類のグレイ画像を前記カメラにより撮影した複数
    種類の撮影グレイ画像を用いて、前記画像データに対応した前記表示画像の画素値を画素
    毎に推定した前記推定撮影画像を生成することを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記撮影画像から前記表示画像の領域を抽出すると共に、前記撮影画像内の前記表示画
    像の形状を前記推定撮影画像の形状に揃える画像領域抽出部を含み、
    前記被検出物検出部が、
    前記画像領域抽出部によって抽出された前記表示画像と前記推定撮影画像との画素毎の
    比較結果に基づいて、前記被検出物領域を検出することを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項1又は2において、
    前記推定撮影画像生成部が、
    前記推定撮影画像の形状を前記撮影画像内の前記表示画像の形状に揃え、
    前記被検出物検出部が、
    前記撮影画像内の前記表示画像と前記推定撮影画像との画素毎の比較結果に基づいて、
    前記被検出物領域を検出することを特徴とする画像処理装置。
  5. 請求項3又は4において、
    前記表示画面に表示された所与の初期化用画像を前記カメラにより撮影した撮影画像内
    の前記初期化用画像の四隅の位置に基づいて、前記推定撮影画像又は前記表示画像の形状
    を揃えることを特徴とする画像処理装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
    前記表示画面は、スクリーンであり、
    前記表示画像は、前記画像データに基づいて前記スクリーンに投影された投影画像であ
    ることを特徴とする画像処理装置。
  7. 請求項6において、
    前記画像データに対して、前記被検出物検出部の検出結果に基づいて抽出された前記被
    検出物領域の画素を黒く塗り潰す変換処理を行い、該変換処理後の画像データに基づいて
    表示画像を表示させるアプリケーション処理部を含むことを特徴とする画像処理装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか記載の画像処理装置と、
    前記表示画面に表示された画像を撮影する前記カメラと、
    前記モデル画像又は前記表示画像の画像データに基づいて画像を表示する画像表示装置
    とを含むことを特徴とする画像表示システム。
  9. 表示画面とカメラとの間に存在する被検出物の検出処理を行う画像処理方法であって、
    前記表示画面に表示されたモデル画像を、前記被検出物により遮られること無く前記カ
    メラにより撮影した撮影情報に基づき、画像データから推定撮影画像を生成する推定撮影
    画像生成ステップと、
    前記画像データに基づいて前記表示画面に表示画像を表示する画像表示ステップと、
    前記画像表示ステップにおいて前記表示画面に表示される前記表示画像を、前記被検出
    物により遮られた状態で前記カメラにより撮影する表示画像撮影ステップと、
    前記表示画像撮影ステップにおいて撮影された撮影画像と、前記推定撮影画像との差分
    に基づいて、前記表示画像内で前記被検出物により遮られた被検出物領域を検出する被検
    出物検出ステップとを含むことを特徴とする画像処理方法。
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