JP2011084652A - 冷媒組成物および低温冷凍システムにおけるそれらの使用 - Google Patents

冷媒組成物および低温冷凍システムにおけるそれらの使用 Download PDF

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Abstract

【課題】冷媒としてHCFC−22を用いて運転するように設計された、またはそれを用いて使用するのに適する、またはそれを用いて使用することが可能である、既存のまたは新しい、中もしくは低冷凍温度システムにおいて使用するのに適する組成物を提供する。
【解決手段】本発明組成物は、ジフルオロメタン(HFC−32)、ペンタフルオロエタン(HFC−125)およびテトラフルオロエタン(HFC−134a)を含み、これら3つの成分は、過熱に関する冷媒組成物の動作特性が許容されるレベルを有し、また冷却能力、質量流および効率(COP)特性に関する冷媒組成物の動作特性が、低温冷凍システムに冷媒として用いられたとき、それぞれ、クロロジフルオロメタン(HCFC−22)がこのような低温冷凍システムに冷媒として用いられたとした場合のHCFC−22の動作特性の少なくとも95%であるような量で、前記組成物中に存在する。
【選択図】図4

Description

本発明は、加熱および冷却用途のための、特に、低温冷凍(冷却)システムにおける、オゾン層破壊冷媒であるクロロジフルオロメタン(HCFC−22またはR−22)の代替品としての冷媒組成物に関する。また、本発明は、HCFC−22冷媒を含む低温冷凍(冷却)システムに、冷凍(冷却)システムの構成要素又は潤滑剤の如何なる重要な修正の必要性なしで、それでも尚、このような冷凍(冷却)システムでのR−22組成物の動作特性の少なくとも約90%、好ましくは少なくとも約95%を獲得することができる、冷媒組成物を後から組み込むための方法に関する。本発明はまた、R−22冷媒組成物を用いることができる他のシステム(例えば、新たに設計されたシステム)に、このようなR−22代替冷媒組成物を用いるための方法にも関する。
冷媒液を用いる、機械的冷凍(冷却)システム、ならびにヒートポンプおよび空調設備のような関連する熱伝達装置は、産業、商業および家庭での使用について当技術分野においてよく知られている。クロロフルオロカーボン類(CFCs)は、1930年代に、このようなシステムにための冷媒として開発された。しかしながら、1980年代以後ずっと、成層圏オゾン層へのCFCsの影響が大きな注目の的になった。1987年に、多数の政府が、CFC製品を段階的に廃止する予定表を宣言する、地球環境を守るためのモントリオール議定書に署名した。CFC物質は、水素またはヒドロクロロフルオロカーボン類(HCFCs)を含む、より環境に許容される物質に置き換えられた。その後のモントリオール議定書の改訂は、これらのCFCsの段階的廃止を加速し、HCFCsの段階的廃止の予定を決めた。こうして、これらのCFCsおよびHCFCsに取って代わる、不燃性で無毒性の代替物が求められている。このような要求に応えて、産業界は、オゾン層破壊係数がゼロである多数のヒドロフルオロカーボン類(HFCs)を開発してきた。
食品の製造、流通および小売業界にとって、冷凍(冷却)システム、特に低温冷凍(冷却)システムの重要性は、根本的なものである。このようなシステムは、消費者に届く食品が新鮮であるとともに食べるのに適していることを保証するのに、極めて重要な役割を果たす。このような低温冷凍システムにおいて、使用されているよく知られた冷媒は、クロロジフルオロメタン(R−22またはHCFC−22)であるが、これは、オゾン層破壊係数を有しており、段階的に完全に廃止されることになっている。
多数の公開特許がHCFC−22の代替品を示唆している。すなわち、これらの公開特許は、これから組み立てられる、または設置されようとしている新しい冷凍(冷却)システムにおいて、HCFC−22の代わりに使用できる冷媒または冷媒組成物を示唆している。このような公開特許の中で、特に、米国特許第5,185,094号明細書(特許文献1)、米国特許第5,370,811号明細書(特許文献2)、米国特許第5,438,849号明細書(特許文献3)、米国特許第5,643,492号明細書(特許文献4)、米国特許第5,709,092号明細書(特許文献5)、米国特許第5,722,256号明細書(特許文献6)、米国特許第6,018,952号明細書(特許文献7)、米国特許第6,187,219B1号明細書(特許文献8)、米国特許第6,606,868B1号明細書(特許文献9)、米国特許第6,669,862B1号明細書(特許文献10)、米国特許出願公開第2004/00691091A1号公報(特許文献11)、ならびに欧州特許出願公開第0430169A1号公報(特許文献12)、欧州特許出願公開第0509673A1号公報(特許文献13)、および欧州特許出願公開第0811670A1号公報(特許文献14)を挙げることができる。挙げられた全ての米国特許明細書および欧州特許出願公開公報は、冷凍(冷却)または空調システムに使用される、ジフルオロメタン(HFC−32)、ペンタフルオロエタン(HFC−125)およびテトラフルオロエタン(HFC−134a)の三成分混合物を開示するが、それらは、システムの修正の必要なしに、特に低温冷凍(冷却)システムの膨張弁の調節または交換の必要なしに、R−22の動作特性の少なくとも約90%、好ましくは少なくとも約95%を獲得しながら、既存のR−22冷凍(冷却)システムまたはR−22冷媒を用いて使用されるのに適するシステムにおける、特に低温冷凍(冷却)システムにおける、HCFC−22を置き換える能力を検討していない。本出願の本明細書で後に記載される比較例は、先行技術に開示される範囲内の三成分組成物が、低温R−22冷凍(冷却)システムに使用されるのに適さないことを示している。これらの先行技術の組成物では、このような組成物を、低温R−22冷凍(冷却)システムにおいて、システムの修正の必要なしに、広い範囲の低い冷凍(冷却)温度および周囲温度に渡って使用することを可能にするための、R−22の動作特性の少なくとも約90%が得られない。
米国特許第6,526,764号明細書(特許文献15)は、ブタン、イソブタン、ペンタン、ジメチルエーテルおよびこれらの混合物から選択される可溶化剤に溶ける冷媒組成物を開示する。これらの冷媒組成物は、R−22の取替え組成物として有用であると記載されている。しかしながら、この文献に開示されているR−22取替え組成物は、空調システムのような、R−22取替え高温冷却システムにおいて適切であると開示されているだけである(実施例2〜7を参照されたい)。この文献は、低温冷凍、すなわち、0℃(32°F)より下の蒸発器温度を保つ冷凍で、R−22を後から取り替えることを、開示も想定もしていない。
低温冷凍(冷却)条件におけるR−22の代替は、例えば、空調システムのような高温冷却におけるR−22の取替えとは全く異なり、かつ、全く異なる一連の条件および問題を含む。高い蒸発温度システム(例えば、空調システム)で許容される性能特性を有する冷媒組成物は、低い蒸発温度システムにおける適切なまたは許容される性能特性を必ずしも有さない。冷凍(冷却)能力は低下し得るし、膨張弁は満足に作動しないということがあり得る。通常、これは、冷凍システムの圧縮機の吸入点での、冷媒組成物蒸気のより低い蒸気圧およびより低い密度に起因する。例えば、高蒸発温度システム(例えば、空調システム)において性能が許容される組成物は、冷凍能力におけるかなりの低下を有し得るし、また、R−22よりも、蒸気圧対温度のより急な勾配を有する冷媒組成物のために、膨張弁は、許容されないほどに、液体が圧縮機を通過することを許容し得る。
HCFC−22冷媒を用いる既存の低温冷凍(冷却)システムに代替冷媒を後から組み込むためには、代替冷媒の動作特性、例えば、蒸発器過熱、冷却能力、冷媒の質量流量、効率、圧力およびエネルギー消費が、置き換えられるHCFC−22冷媒のそれと実質的に同じであることが必要である。このようなHCFC−22の特性に対する代替冷媒の特性のほとんどの合致性は、装備の交換または修正、例えば、低温冷凍システムの膨張弁の交換または修正を必要とせずに、このような既存の低温冷凍(冷却)システムまたはR−22冷媒を用いるように設計されたシステムにおいてそれら代替冷媒を使用するためには不可欠である。R−22の代替に対して産業界によって示唆された解決策、例えばR−407AおよびR−407C冷媒は、R−22動作特性と合致させようとする試みにおいて、システムの修正を必要とするので、この問題を解決しない。
米国特許第5,185,094号明細書 米国特許第5,370,811号明細書 米国特許第5,438,849号明細書 米国特許第5,643,492号明細書 米国特許第5,709,092号明細書 米国特許第5,722,256号明細書 米国特許第6,018,952号明細書 米国特許第6,187,219B1号明細書 米国特許第6,606,868B1号明細書 米国特許第6,669,862B1号明細書 米国特許出願公開第2004/00691091A1号公報 欧州特許出願公開第0430169A1号公報 欧州特許出願公開第0509673A1号公報 欧州特許出願公開第0811670A1号公報 米国特許第6,526,764号明細書
HCFC−22の代替品としてこれまでに提案された先行技術の組成物に伴う不都合の全てを克服する組成物が求められている。
従って、(a)25〜35重量%のジフルオロメタン(HFC−32);(b)20〜40重量%のペンタフルオロエタン(HFC−125);および(c)35〜45重量%のテトラフルオロエタンを含む組成物が提供される。
これらの組成物は、HCFC−22冷媒を用いる既存の低温冷凍(冷却)システムに後から組み込むのに特に有用であることが見出された。
本発明による組成物のさらなる実施形態において、組成物は、(a)28〜32重量%のジフルオロメタン(HFC−32);(b)28〜32重量%のペンタフルオロエタン(HFC−125);および(c)38〜42重量%のテトラフルオロエタンを含む。
この組成物は、HCFC−22冷媒の特に適切な代替であり、従来からのHCFC−22冷媒を用いた低温冷凍(冷却)システムに後から組み込むのに、直接の代替として使用できることが見出された。
本発明による組成物の別の実施形態において、組成物は、(a)25〜35重量%のジフルオロメタン(HFC−32);(b)25〜35重量%のペンタフルオロエタン(HFC−125);および(c)40重量%のテトラフルオロエタン(HFC−134a)を含む。
本発明による組成物は、ジフルオロメタン(HFC−32)、ペンタフルオロエタン(HFC−125)、およびテトラフルオロエタン(HFC−134a)以外の、例えば、冷媒、潤滑剤、相溶化剤、界面活性剤または可溶化剤のような1つまたは複数の追加の成分を任意選択で含む。追加の成分は、過熱および他の動作特性のような性能特性が落ちないような少量で存在する。
本発明による組成物のさらなる実施形態において、成分(a)、(b)および(c)は、組成物の全重量の少なくとも97重量%を占める。好ましくは、成分(a)、(b)および(c)は、実質的に全組成を占める。すなわち、成分(a)、(b)および(c)は、組成物の全重量の実質的に100重量%を構成する。
本発明による組成物のよりさらなる実施形態において、組成物は、(a)約30重量%のジフルオロメタン(HFC−32);(b)約30重量%のペンタフルオロエタン(HFC−125);および(c)約40重量%のテトラフルオロエタンを含む。
これが、本発明による好ましい組成物である。冷媒として使用されるとき、この組成物は、HCFC−22冷媒の動作特性と同等な動作特性を示す。この組成物は、従来からのHCFC−22冷媒を用いた低温冷凍(冷却)システムに後から組み込むのに、直接の代替として使用できる。
本発明の冷媒組成物は、既存の、あるいは新しいまたは新たに設計された低温冷凍(冷却)システムのような、R−22冷媒を用いて使用されるのに適する、またはR−22冷媒を用いて使用できるシステムに使用することができる。本発明の三成分冷媒組成物は、HCFC−22冷媒の動作特性(特に、所望の蒸発器過熱、冷却能力、質量流および効率、すなわち、COP(成績係数(coefficient of performance):必要とされるエネルギーに対する冷凍(冷却)効果の割合)と、実質的に合致するので、これにより、本発明の三成分組成物は、如何なるシステムの重要な修正(例えば、R−22システムの膨張弁の調節、交換または再設計)の必要なしに、既存の低温冷凍(冷却)システムにおける、またはR−22冷媒を用いて使用されるのに適する冷凍(冷却)システムにおけるHCFC−22を置き換えることを可能にする。通常、本発明の三成分組成物の動作特性の値は、三成分組成物がHCFC−22冷媒に取って代わろうとする低温冷凍(冷却)システムにおけるHCFC−22の動作特性の対応する値の少なくとも90%以上、好ましくは少なくとも95%以上となる。また、本発明において用いられる組成物は、ASHRAE(米国暖房冷凍空調学会)規格34の追補P(第3回公開レビュー、1998年1月)に記載の条件でASTM E681−2001に従って試験したとき、本質的に不燃性である。
本発明による組成物は、中温および低温のいずれの冷凍(冷却)用途およびシステムにおいても、R−22冷媒組成物を置き換えるための許容される冷媒組成物である。本発明の組成物が中温および低温のいずれの冷凍(冷却)システムに対しても許容される理由は、それらが、中温乃至低温冷凍(冷却)の全範囲に渡って、許容される過熱レベルおよび許容される冷凍(冷却)能力を保つことができるためである。広い冷凍範囲に渡って機能する単一の冷媒組成物が非常に求められていた。例えば、スーパーマーケットは、食品が0℃(32°F)から−23.3℃(−10°F)以下の温度に置いておかれる1つの店の必要に応えるために、2種以上の冷媒組成物の必要性があることを欲しない。R−22の代替としてこれまでに提案された先行技術の組成物は、それらが、許容される過熱レベルおよび冷凍(冷却)能力をもたらすことができないので、中温および低温冷凍(冷却)の両方で許容される冷凍(冷却)を提供する能力を有さない。
本発明による組成物で挙げられた3つの成分(すなわち、ジフルオロメタン、ペンタフルオロエタンおよびテトラフルオロエタン)は、冷凍の間にもたらされる過熱に関して、冷媒組成物の動作特性が許容される過熱レベルにあり、また、冷却能力、質量流特性および効率(COP)に関する動作特性が、それぞれ、低温冷凍システムにおける冷媒として用いられたとき、クロロジフルオロメタン(HCFC−22)がこのような低温冷凍システムにおける冷媒として用いられたとした場合の、HCFC−22の動作特性の少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%であるような量で存在する。
特に、本発明による組成物が低温冷凍システム(すなわち、蒸発器温度が0℃(32°F)未満、約−10℃(約14°F)以下、約−15℃(約5°F)以下、または約−30℃(約−22°F)以下である冷凍システム)において用いられるとき、本発明による組成物は、少なくとも1.1℃(2°F)の、冷凍の間の過熱に関する動作特性を有する。好ましくは、本発明による組成物は、約−9.4℃(約15°F)から約−1.1℃(約30°F)の蒸発器温度範囲では約4.4℃から約8.9℃(約8°Fから約16°F)、約−26.1℃(約−15°F)の蒸発器温度では約4.4℃から約6.7℃(約8°Fから約12°F)、または約−34.4℃(約−30°F)の蒸発器温度では約2.2℃から約4.4℃(約4°Fから約8°F)の範囲の、冷凍の間の過熱に関する動作特性を有する。
本発明は、低温冷凍システムにおいて低温冷凍を生成するための方法もまた提供する。当該方法は:
(a)本発明による組成物を凝縮させる工程;および
(b)前記組成物を、冷却される物体の近傍において蒸発させる工程;を含み、前記冷凍システムの蒸発器温度が0℃(32°F)未満である方法である。
好ましくは、冷凍システムの蒸発器温度は約−10℃(約14°F)以下である。
好ましくは、冷凍システムの蒸発器温度は約−15℃(約5°F)以下である。
好ましくは、冷凍システムの蒸発器温度は約−30℃(約−22°F)未満である。
本発明による方法のさらなる実施形態において、前記組成物は、少なくとも1.1℃(2°F)の、冷凍の間の過熱に関する動作特性を有する。好ましくは、組成物は、約−9.4℃(約15°F)から約−1.1℃(約30°F)の蒸発器温度範囲では約4.4℃から約8.9℃(約8°Fから約16°F)、約−26.1℃(約−15°F)の蒸発器温度では約4.4℃から約6.7℃(約8°Fから約12°F)、または約−34.4℃(約−30°F)の蒸発器温度では約2.2℃から約4.4℃(約4°Fから約8°F)の範囲の、冷凍の間の過熱に関する動作特性を有する。
冷却能力、効率(COP)、および質量流に関する、冷媒組成物の動作特性は、それぞれ、冷凍システムの冷媒として用いられたとき、クロロジフルオロメタン(HCFC−22)が同じ冷凍条件で前記冷凍システムに冷媒として用いられたとした場合の動作特性の、少なくとも約90%、好ましくは少なくとも約95%である。
前記冷凍システムは、クロロジフルオロメタン(HCFC−22)を用いて使用されるのに適し、本発明による組成物は、システムの如何なる調節の必要もなく、このシステムでHCFC−22の代わりに使用できる。特に、低温冷凍システムにおけるHCFC−22膨張弁の調節(再設計を含めて)または交換は、所望の動作特性を達成するのに全く必要とされない。「クロロジフルオロメタン(HCFC−22)を用いて使用されるのに適する」という表現は、低温冷凍を得るためにシステムにクロロジフルオロメタン(HCFC−22)冷媒を用いて、システムが使用されているまたは使用されるようになっていることを意味する。
本発明による方法のさらなる態様において、低温冷凍システムはHCFC−22を含み、該方法は、冷凍システムのクロロジフルオロメタン(HCFC−22)冷媒を、本発明による組成物に、少なくとも部分的に、好ましくは本質的に完全に置き換える工程をさらに含む。「本質的に完全に置き換える」とは、ある僅かな量、通常、約5%未満、好ましくは約3%未満、より好ましくは約1%未満のHCFC−22(クロロジフルオロメタン)が、その置換えに際してシステムに、故意にではなく残り得ることを意味する。
本発明は、凝縮器(コンデンサー)、蒸発器(エバポレーター)、および本発明による冷媒組成物を含む低温冷凍システムもまた提供し、ここで、冷凍システムの蒸発器温度は0℃(32°F)未満である。
好ましくは、冷凍システムの蒸発器温度は約−10℃(約14°F)未満である。
好ましくは、冷凍システムの蒸発器温度は約−15℃(約5°F)未満である。
好ましくは、冷凍システムの蒸発器温度は約−30℃(約−22°F)未満である。
本発明によるシステムのさらなる実施形態において、組成物は、少なくとも1.1℃(2°F)の、冷凍の間の過熱に関する動作特性を有する。好ましくは、組成物は、約−9.4℃(約15°F)から約−1.1℃(約30°F)の蒸発器温度範囲では約4.4℃から約8.9℃(約8°Fから約16°F)、約−26.1℃(約−15°F)の蒸発器温度では約4.4℃から約6.7℃(約8°Fから約12°F)、または約−34.4℃(約−30°F)の蒸発器温度では約2.2℃から約4.4℃(約4°Fから約8°F)の範囲の、冷凍の間の過熱に関する動作特性を有する。
冷却能力、効率(COP)、および質量流に関する、冷媒組成物の動作特性は、それぞれ、本発明による冷凍システムの冷媒として用いられたとき、クロロジフルオロメタン(HCFC−22)が同じ冷凍条件で前記冷凍システムに冷媒として用いられたとした場合の動作特性の少なくとも約90%、好ましくは少なくとも約95%である。
本発明による冷凍システムは、クロロジフルオロメタン(HCFC−22)を用いて使用されるのに適しており、本発明による組成物は、システムの如何なる調節の必要もなく、このシステムでHCFC−22の代わりに使用できる。特に、低温冷凍システムのHCFC−22膨張弁の調節(再設計を含めて)または交換は、所望の動作特性を達成するのに全く必要とされない。「クロロジフルオロメタン(HCFC−22)を用いて使用されるのに適する」という表現は、低温冷凍を得るためにシステムにクロロジフルオロメタン(HCFC−22)冷媒を用いて、システムが使用されている、または使用されるようになっていることを意味する。
本発明の冷媒組成物は、クロロジフルオロメタン(HCFC−22)冷媒を用いるのに適する既存の低温冷凍システムおよび他の低温冷凍システムにおけるHCFC−22冷媒を置き換えるのに役立つように配合されているが、こうした本発明の冷媒組成物の使用は、このような使用に限定されず、例えば非低温冷凍システムにおけるような、別の冷媒用途をも有することが理解されるであろう。本発明による組成物は、中温および低温冷凍(冷却)の両方の用途およびシステムにおいてR−22冷媒組成物を置き換えるために許容される冷媒組成物である。本発明の組成物が中温および低温冷凍(冷却)システムのいずれに対しても許容される理由は、それらが、中乃至低温度冷凍(冷却)の全範囲に渡って、許容される過熱レベルおよび許容される冷凍(冷却)能力を保つことができるためである。
典型的な冷凍システムの説明図である。 典型的な冷凍システムにおける適切な過熱測定点の説明図である。 吸引ラインの過熱がどのように測定されるかを示す、典型的な冷凍システムの圧縮機の説明図である。 本発明の三成分組成物の成分の比率の輪郭を示し、また本発明の範囲外の2つの比較冷媒組成物の例(低温冷凍システムにおいて試験され、広い範囲の低温運転温度に渡りR−22動作特性の少なくとも約90%、好ましくは少なくとも約95%を、システムの修正の必要なしにはもたらさないことが示されたもの)に近いそれらの比率上の関係を示す、本発明の冷媒組成物のグラフである。
特定の三成分冷媒組成物が、HCFC−22冷媒を用いて使用されるのに適する低温冷凍システムにおいて低温冷凍を生成する方法に使用され得ることが見出され、このシステムは、0℃(32°F)未満、または約−10℃(約14°F)以下、または約−15℃(約5°F)以下、また約−30℃(約−22°F)以下でさえもある蒸発器温度を達成し維持する。本発明による組成物は、(a)25〜35重量%のジフルオロメタン(HFC−32);(b)20〜40重量%のペンタフルオロエタン(HFC−125);および(c)35〜45重量%のテトラフルオロエタンを含む。(a)28〜32重量%のジフルオロメタン(HFC−32);(b)28〜32重量%のペンタフルオロエタン(HFC−125);および(c)38〜42重量%のテトラフルオロエタンを含む組成物は、特に良好であることが見出された。本発明による組成物の一実施形態において、成分(a)、(b)および(c)は、組成物の全重量の少なくとも97重量%を占める。好ましい実施形態において、成分(a)、(b)および(c)は、実質的に全組成を構成する。本発明による好ましい組成物は、(a)約30重量%のジフルオロメタン(HFC−32);(b)約30重量%のペンタフルオロエタン(HFC−125);および(c)約40重量%のテトラフルオロエタンを含む。
低温冷凍システムにおいて低温冷凍を生成する方法は、本発明による組成物を凝縮させる工程、およびその後の、冷却される物体の近傍において蒸発器で冷媒を蒸発させる工程を含み、ここで、冷凍システムの蒸発器温度は0℃(32°F)未満、または約−10℃(約14°F)以下、または約−15℃(約5°F)以下であり、また約−30℃(約−22°F)以下でさえもある。本発明による組成物は、少なくとも1.1℃(2°F)の、冷凍の間の過熱の動作特性を有する。好ましい実施形態において、本発明による組成物は、約−9.4℃(約15°F)から約−1.1℃(約30°F)の蒸発器温度範囲では約4.4℃から約8.9℃(約8°Fから約16°F)の範囲、約−26.1℃(約−15°F)の蒸発器温度では約4.4℃から約6.7℃(約8°Fから約12°F)の範囲、または約−34.4℃(約−30°F)の蒸発器温度では約2.2℃から約4.4℃(約4°Fから約8°F)の範囲の、冷凍の間の過熱に関する動作特性を有する。冷却能力、効率(COP)、および質量流に関する、冷媒組成物の動作特性が、それぞれ、冷凍システムにおける冷媒として用いられたときに、クロロジフルオロメタン(HCFC−22)が同じ冷凍条件で前記低温冷凍システムにおける冷媒として用いられた場合のこれらの動作特性の、少なくとも約90%、好ましくは少なくとも約95%である。
「低温冷凍システム」という表現は、0℃(32°F)未満、好ましくは約−10℃(約14°F)以下、より好ましくは約−15℃(約5°F)以下、特に約−30℃(約−22°F)以下の温度の蒸発器温度を達成し維持する冷凍システムを意味する。
「過熱(superheat)」という用語は、冷媒の飽和蒸気温度(または露点温度)を超える、蒸発器の出口での冷媒の温度上昇を意味する。この特徴および冷凍システムにおけるその重要性は、典型的な冷凍システムの運転の概略を手短に述べることによって最もよく理解される。
図1に例示されるもののような典型的な冷凍システムでは、圧縮機(コンプレッサー)は、凝縮器(コンデンサー)に高温ガスを送る。凝縮した液体は、膨張弁を通過し、蒸発器(エバポレーター)に入り、そこで、液体は蒸発し、冷却される領域から熱を捕集する。次いで、ガス状冷媒は圧縮機に入り、そこで、圧縮過程が圧力および温度を上昇させる。圧縮機から、冷媒は凝縮器に戻され、このサイクルが繰り返される。熱は、より高温の部分からより低温の部分に流れるという原理に基づいて、冷凍サイクルは7つの段階からなる:(i)高温ガスの圧縮;(ii)冷却;(iii)凝縮;(iv)過冷却(subcooling);(v)膨張;(vi)蒸発;および(vii)過熱である。基本的な蒸気圧縮冷凍システムは、4つの主な構成要素を備える:計量装置(例えば、毛細管、固定オリフィス/ピストン、またはサーモスタット膨張弁)、蒸発器、圧縮機、および凝縮器(図1を参照されたい)。
圧縮エネルギーが蒸気圧を上昇させ、凝縮させる媒体の温度より低い沸点にする。別の言い方をすれば、圧縮機は、凝縮器を横切って移動する空気(または水)が冷媒を液体に凝縮させるのに十分なだけ低い温度となるまで、冷媒の沸点を上昇させる。凝縮器コイルにおけるさらなる経路は、液体冷媒を、その沸点より下の温度に冷却し、蒸発器へのその道程において圧力の低下を経るにつれ、それが液体のままであることを保証する。沸点より下の温度でのこの冷却は、過冷却(subcooling)として知られている。蒸発器入口の計量装置は、流れを制限し、冷媒の圧力を新たなより低い沸点まで下げるための「ダム」として働く。この新しい沸点は、蒸発器媒体(空気または水)の温度より低いので、その結果、蒸発器を横切る空気または水は、冷媒の沸騰を引き起こす。蒸発器内の冷媒の全てが沸騰して蒸気になった後、蒸気は、蒸発器内の残りの経路を通してさらなる熱を取り込む。蒸気温度の沸騰温度を超える増加量は、過熱として知られている。圧縮機はガスを高圧に戻し、同時にガスの温度を上昇させる。次いで、高温ガスは、凝縮器に送られ、そこで、それは冷却され、熱が散逸され、ガスは徐々に変換され液体状態に戻される。高圧下の液体が計量装置に達すると、このサイクルが再び始まる。
システムの蒸発器において、液体から蒸気への変換は、液体にその沸騰温度(一般的に飽和温度と呼ばれる)で熱を加えることを含む。冷媒の全てが沸騰して蒸気になった後、沸点を超えるさらなる温度増加は過熱として知られている。冷凍システムのこの温度および圧力が、システムの性能を評価するために測定される。冷凍システムの過熱は、いくつものやり方で求めることができる。このような方法の1つは、過熱温度/圧力法であり、その名称が示唆するように、吸引圧力、および1つの温度−すなわち、吸引ラインの蒸発器出口での冷媒の温度−の測定を含む。沸点(沸騰温度)は、圧力−温度(PT)チャートを用いることによって求められる。テトラフルオロエタン(R−134a)のような単一成分冷媒では、沸騰温度は、蒸発器内で圧力が同じままであるとすれば、飽和または沸騰相の間、一定のままである。冷媒のブレンドでは、沸騰または飽和相の間に、温度が変化する。これはグライド(glide;勾配ともいう)と呼ばれる。温度グライド(温度勾配)を有する冷媒は、露点(DP)温度を用いる。これは、液体の最後のものが沸騰して蒸気になったときの冷媒の温度である。露点温度を超える蒸気温度の増加は、過熱と呼ばれる(図2を参照されたい)。
図3は、吸入ラインでの過熱が、温度−圧力法を用いてどのように求められるかを例示する。圧力は吸引ラインのサービスバルブで測定される。蒸発器沸騰温度は、吸引ライン圧力を用いて、温度−圧力チャートから求められる。蒸発器沸騰温度が、デジタル温度計によって測定される吸引ライン温度から差し引かれる。その差が過熱である。圧力−温度チャートは、冷凍技術者にとっては非常に一般的なツールであり、本発明による組成物について作り出すことができるし、作り出されている。
過熱を測定するとき、システムは、蒸発器を横切る正常な空気流を確認しながら、温度および圧力が安定化するのに十分なだけ長く運転されていなければならない。クランプまたは他の取付けの手段を用い、吸引ライン温度は、温度計プローブを、蒸発器の出口でパイプの裸の部分の周りに取り付けることによって測定される。最良の結果は、パイプに酸化物または他の異質の物質がないときに得られる。次に、圧力ゲージ(通常、マニホールドゲージセットの一部)が、吸引ラインのサービスバルブに取り付けられ、パイプの温度および圧力が記録される。この圧力の測定値は、吸引ライン内に異常な制限が存在しなければ、蒸発器内部の沸騰している冷媒の圧力である。この圧力の値を用いると、蒸発器沸騰温度(または露点)が、使用されている冷媒のタイプについてのPTチャートから求められる。沸騰/露点の温度は、吸引ラインの温度から差し引かれて、過熱が求められる。吸引ラインの温度はまた、吸引ラインにビーズ型(bead)熱電対を取り付けることによっても測定され得る。熱電対を断熱し、周辺空気への熱損失に帰因する誤差を最小限にするために熱伝導性化合物を用いるように注意が払われなければならない。
過熱の値は、冷凍システムにおける冷媒組成物の性能を反映する。通常の運転において、圧縮機に入る冷媒は、圧縮機が蒸気だけを吸い込み液体の冷媒は全く吸い込まないことを保証するために、蒸発器沸騰温度より高く十分に過熱されていなければならない。低いかまたはゼロの過熱の測定値は、冷媒が、蒸気へと完全に沸騰するのに十分な熱を蒸発器で取り込めなかったことを示す。圧縮機に引き込まれた液体冷媒は、通常、スラッギング(slugging)を引き起こし、これは、圧縮機バルブおよび/または内部機械部品を損傷し得る。さらに、圧縮機における液体の冷媒は、オイルと混ざったときに、潤滑性を低下させ、摩損を増し、早すぎる故障を引き起こす。
一方、過熱の測定値が過度である(11℃から17℃(20°Fから30°F)を超える)場合、これは、冷媒が余りにも多くの熱を取り込みすぎていることを示し、すなわち、冷凍システムの冷却能力および効率が損なわれ、高い圧縮機排出温度に起因する信頼性の問題に至ることを示す。したがって、約3℃から約8℃(約5°Fから約15°F)の範囲の過熱を有する冷媒組成物を用いることが望ましい。
「COP(coefficient of performance;成績係数)」という用語は、エネルギー効率の尺度であり、冷凍システムのエネルギー要求量(すなわち、圧縮機を運転するためのエネルギー)に対する冷凍または冷却能力の割合を意味する。COPは冷凍システムの有用な出力(アウトプット)であり、この場合、冷凍能力またはどれだけ冷却が得られたかが与えられ、この出力を得るために要した冷凍システムの電力(出力又はパワー)で割られることになる。本質的に、それは、システムの効率の尺度である。
「質量流量」という用語は、所与の時間量に所与のサイズの導管を通って流れる冷媒の量(キログラム又はポンド)である。質量流量は、既存の中温または低温冷凍システムに本発明による組成物を後から組み込むときに重要である。代替冷媒組成物の質量流量は、元の冷媒、今の場合、クロロジフルオロメタン(R−22)のそれに近くなければならない。
「能力(capacity)」という用語は、冷凍システムの冷媒によってもたらされる冷却量を、Btu/時間(BTU/hr)で表す。これは、冷媒が蒸発器を通過するときの冷媒のエンタルピー変化(BTU/lb)に冷媒の質量流量を乗じることによって、実験的に求められる。エンタルピーは、冷媒の圧力および温度の測定から求めることができる。冷凍システムの能力は、冷却される領域を特定の温度に保つ能力(例えば、食品を、様々な健康および安全規制によって要求される指定温度に保つ能力)に関係する。低温冷凍システムが低い能力を有する場合、陳列ケース内の食品(生鮮および冷凍のどちらも)は温度が上がり、指定された限界を超えるであろう。
蒸発器過熱の複数の必要条件のいずれかを満たさず、低温冷凍システムにおいて、同じ低温冷凍システムにおけるHCFC−22の動作特性の対応値の少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%であるそれらの動作特性の値(例えば、能力、COPおよび質量流量)を有していない冷媒組成物は、そのような低温冷凍システムにおけるHCFC−22冷媒の置き換えに使用するのに適さない。なぜなら、このような組成物の使用は通常、HCFC−22冷凍システムの構成要素(例えば、HCFC−22冷凍システムで用いられる膨張弁)の修正または交換あるいは再設計を必要とし、このため、システムのための望ましくない支出および休止時間を招くからである。対照的に、本発明の三成分冷媒組成物は、蒸発器過熱の複数の必要条件と実質的に合致する(同等な)能力を実際に有し、広い範囲の冷凍条件(例えば、蒸発器および周囲温度)に渡り、低温冷凍システムにおけるHCFC−22の動作特性(例えば、冷却能力、効率および質量流)の値の少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%を、またはこれを超えて達成することができる。
広い範囲の冷凍条件(例えば、蒸発器および周囲温度)に渡り低温冷凍システムにおけるHCFC−22の動作特性と実質的に合致する、本発明の三成分冷媒組成物の驚くべき能力、ならびに、こうしたシステムにおけるHCFC−22のこのような動作特性と実質的に合致することができない、先行技術の範囲内の組成物およびその他の比較組成物が、以下の非限定的実施例に例示される。
本発明による三成分組成物は、次の表1に示される量で、冷媒であるHFC−32、HFC−125およびHFC−134aの混合物を製造することによって調製した。組成物は、低温冷凍システムにおけるHCFC−22(R−22)の動作特性と合致するそれらの能力を確認するために、熱力学的分析を行った。この分析は、米国標準技術局(National Institute of Science and Technology;NIST)の基準流体の熱力学および輸送特性データベース(Reference Fluid Thermodynamic and Transport Properties Database)(Refprop 7.0、NIST Std. Database、2002)による特性を用いて実施した。分析を実施するのに用いた仮定は次の通りである。全ての計算は、−31.7℃(−25°F)の平均蒸発温度、および有用な(蒸発器における)5.5℃(10°F)を含む、13.9℃(25°F)の全過熱を仮定して実施した。平均凝縮温度は、周囲温度+8.3℃(15°F)である。能力は、0.028m/分(1立方フィート/分)の圧縮機排気量に基づいている。COPは65%の等エントロピー圧縮機効率を仮定している。
HCFC−22(R−22)と比べた本発明の組成物についての性能予測の結果を次の表1に記載する。
Figure 2011084652
本発明の三成分冷媒組成物の動作特性と、HCFC−22の動作特性との実質的に同一な合致(同等性)は、このような三成分組成物が、冷凍システムの構成要素に対する重要な如何なる修正もなしに、既存の低温HCFC−22冷媒含有冷凍システムに後から組み込むために使用され得ることをはっきりと示している。この合致(同等性)はまた、本発明の組成物が、HCFC−22を用いて使用されるのに適する任意の低温冷凍システムに使用され得ることもはっきりと示している。
冷媒HFC−32、HFC−125およびHFC−134aの混合物を次の表2に示される量で含む、本発明による三成分組成物、さらには先行技術の欧州特許出願公開第0509673A1号公報(特許文献13)における開示による2つの比較組成物について、−31.7℃(−25°F)の蒸発温度および43.3℃(110°F)の凝縮温度で運転される低温冷凍システムにおけるHCFC−22の動作特性と、実質的に合致する(同等な)能力があるかどうかを確認するために、熱力学的分析を行った。この分析は、米国標準技術局(NIST)の基準流体の熱力学および輸送特性データベース(Refprop 7.0、NIST Std. Database、2002)による特性を用いて実施された。分析を実施するのに用いられた仮定は次の通りである。全ての計算は、−31.7℃(−25°F)の平均蒸発温度、および蒸発器において有用な5.5℃(10°F)を含む、13.9℃(25°F)の圧縮機での全過熱を仮定して実施された。平均凝縮温度は、周囲温度+8.3℃(15°F)である。能力は、0.028m/分(1立方フィート/分)の圧縮機排出量に基づいている。COPは65%の等エントロピー圧縮機効率を仮定している。
熱力学的分析の結果を表2に報告する。
Figure 2011084652
上のデータから分かるように、先行技術の比較組成物では、それらの動作特性は、能力および質量流において、HCFC−22の動作特性と、実質的に同一ではなく、そのため、既存の低温冷凍システムにおけるHCFC−22冷媒を、冷凍システムの他の構成要素を交換する必要なしに、置き換えるのに適切であるとは見なされない。これらとは対照的に、本発明の組成物のデータは、HCFC−22冷媒の動作特性と実質的に同一であり、このため、既存の低温冷凍システムにおけるHCFC−22冷媒を、冷凍システムの構成要素を交換する必要なしに、置き換えるのに適している。この同等性(合致)はまた、本発明の組成物が、HCFC−22を用いて使用されるのに適する任意の低温冷凍システムに使用され得ることもはっきりと示している。
本発明の三成分組成物の成分比率の決定的な重要性は、次の比較試験によって示される。HCFC−22(R−22)組成物に関連させた比較試験では、3つの本発明の三成分組成物(組成物LT、LT1およびLT2と呼ばれる)と、本発明の成分比率の範囲外の三成分の比率を有する、密接に関連する先行技術の2つの三成分組成物(R−407AおよびR−407Cと呼ばれる)を比較して試験している。これらの組成物は、表3においてさらに特定されている。
典型的な市販の冷凍システムでの比較
組成物は、後の試験の基準として役立つように、HCFC−22用に設計されたシステムで試験した。3つの本発明組成物の全ての性能は、基準のHCFC−22(R−22)の性能とほとんど同一であった。膨張弁を調節する必要はなく、いわんや、それを交換する必要は全くなかった。冷媒の質量流量、冷却能力、および効率(COP)は、予想される測定誤差範囲内で、HCFC−22のものと同等であった。他の冷媒であるR−407AおよびR−407Cは、適切に性能を発揮しなかった。これらの比較冷媒を用いると、膨張弁および、ことによると蒸発器のようなシステムの構成要素の交換(変更)を必要とするであろう。
用いられた市販の冷凍システムの装置は、ウォークイン(walk−in)フリーザー/クーラー用の市販の凝縮ユニットおよび蒸発器であった。以下は装置の詳細な説明である。
凝縮ユニット:
Keeprite Refrigeration(Brantford、オンタリオ州)によって製造されたユニット
Model K350L2、屋外用、空冷、低温、R−22凝縮ユニットは以下を装備している:
460ボルト/60Hz/三相電源、2DF−0300 Copeland圧縮機、低温状態に対するデマンド冷却、ならびに
より高い温度状態の吸引アキュムレータ用KAKA−020 Copeland圧縮機、ソレノイドを有するオイルセパレータ、受液器(receiver)、2バルブ満液式(flooded)ヘッド圧力制御システム、および標準的運転制御
蒸発器:
Keeprite Refrigerationによって製造されたユニット
Model KUCB204DED、電気霜取り、薄型(low profile)DX供給蒸発器は以下を有する:
230ボルト/60Hz/単相電源、電気霜取りヒーター、5,100W(17,340BTUH)(−28.9℃(−20°F)でのSST、10度のTD、5,440m/h(3,200CFM)の空気流)、ならびにSporlanのディストリビュータおよびTXV(thermostatic(thermal) expansion valve;膨張弁)
蒸発器は、ウォークインフリーザー/クーラーとして使用されていた環境制御チャンバ内に設置した。凝縮器ユニットは、温度制御のための別のチャンバ内に設置した。冷媒質量流量、各構成要素の前後の冷媒の圧力および温度、蒸発器および凝縮器の空気温度とそれらへの流入/流出、ならびに凝縮ユニットおよび蒸発器への出力(電力又はパワー)を測定するために、機器をこのシステムに付け加えた。試験は、2つの典型的なフリーザー温度(−17.8℃(0°F)および−26.1℃(−15°F))、2つの典型的なウォークインクーラー温度(1.7℃(35°F)および10℃(50°F))、および12.8℃(55°F)から35℃(95°F)の周囲温度範囲で行った。冷媒温度は通常、チャンバの温度より8.3℃から11.1℃(15°Fから20°F)低かったことに留意されたい。
冷媒の質量流量を測定するために、コリオリ型流量計を、液体ライン中の、受液器の後であって膨張弁の前に設置した。この流量計は、測定される流れの0.1%の正確度を有するMicromotion CMF025型である。
圧力は、可変レンジを有するHoneywell TJEトランスデューサーを、位置に応じて用い、測定した(0〜300psia(0〜2.07MPa)、0〜500psia(0〜3.44MPa))。正確度はフルスケールの±0.1%である。冷媒組成物の露点は、蒸発器出口で直接測定した圧力を用いて、Refprop 7.0−NISTにより求めた。
蒸発器出口での温度は、Omega製のT型熱電対を用いて直接測定した。これらのT型熱電対の動作範囲は、−40℃(−40°F)から125℃(257°F)であり、±0.2℃の推定正確度を有する。次に、冷媒の過熱は次の式を用いて計算した:
過熱 = 蒸発器出口での温度 − 露点温度
当業者に知られている多くの他の装置が温度および圧力の値を求めるために使用され得る。吸引ラインサービスバルブで圧力を測定するのに適する他の装置には、Ritchie Engineeringによって製造される、TITAN(登録商標)2−Valveおよび4−Valve、ならびに、BRUTE II(登録商標)4−Valve TestおよびCharging Manifoldが含まれる。吸引ライン温度を測る適切な装置には、Ritchie Engineeringによって製造される69200機種のデジタル温度計が含まれる。
冷凍システムの様々な構成要素の電力消費(出力又はパワー消費)は、OHIO Semitronicsパワートランスデューサーを用いて測定した。可変レンジのため、GW5−002X5(0〜1000W)型を凝縮器ファンに用い、GW5−002X5−Y21(0〜500W)型を蒸発器ファンに用い、また、GW5−023X5(0〜8000W)型を圧縮機に用いた。これらのトランスデューサーの正確度は、フルスケールの0.2%である。電力消費(出力又はパワー消費)は、次の式を用いて計算した。
全出力 = 蒸発器のファン出力 + 凝縮器のファン出力 + 圧縮機出力
冷凍能力は次の式を用いて計算した:
能力=質量流 ×(蒸発器出口でのエンタルピー − 蒸発器入口でのエンタルピー)
式中、質量流は、上で示したように直接測定され、蒸発器入口でのエンタルピーは、膨張弁の入口温度での飽和液体エンタルピー(Refprop 7.0−NISTにより得られる値)であり、蒸発器の出口でのエンタルピーは、蒸発器出口での温度および圧力の直接測定値を用いて、Refprop 7.0−NISTから得られる。推定正確度は報告した値の±3%である。
試験した組成物は次の通りであった。
Figure 2011084652
一連の試験の結果を表4から7に示す。さらなる比較試験を、先行技術の組成物R−407B、R−407DおよびR−407Eで実施した。これらの試験の結果を表9および10に示す。
表4は、蒸発器の出口での過熱を列挙する。システムが信頼性をもって効率的に作動するように、過熱は、中程度の温度(例えば、1.7℃(35°F)および10℃(50°F)のクーラー温度)では4.4℃から8.9℃(8°Fから16°F)の範囲、そこそこ低い温度(例えば、−17.8℃(0°F)のフリーザー温度)では4.4℃から6.7℃(8°Fから12°F)の範囲、また非常に低い温度(例えば、−26.1℃(−15°F)のフリーザー温度)では2.2℃から4.4℃(4°Fから8°F)の範囲にあるべきである(参考:Sporlan Valve Company、膨張弁紀要(Expansion Valve Bulletin))。過熱が小さすぎるまたはマイナスである場合、冷媒は二相領域(液体および蒸気)にあり、液体の冷媒が、蒸発器から出て行っている可能性があり、圧縮機に損傷を引き起こす可能性がある。過熱が大きすぎる場合、システムの能力および効率が損われ、高い圧縮機排出温度のせいで、信頼性の問題もまた引き起こし得る。
Figure 2011084652
こうした結果から、冷媒のR−407A、R−407C、およびR−404Aでは、膨張弁が調節されるかまたは交換されるいずれかの必要があることが明らかである。R−407AおよびR−407Cでは、低温で液体が蒸発器から出て行くことを許容してしまう(これはマイナスの過熱の値によって示される)。R−404Aでは、過熱は大きすぎ、このために、冷却性能の低下を招く。
冷媒の質量流、冷却能力、および効率(COP)を、次の3つの表に、R−22に比較して示す。LT、LT1、およびLT2は、R−22で運転されるように設計されたシステムの冷媒であるR−22のものと同等の性能を、一貫して示している。これは、−17.8℃(0°F)および−26.1℃(−15°F)の両方のフリーザー温度について最も高い周囲温度のときに、特にLTブレンドについて当てはまり、このような温度では、質量流および能力についてのR−22との同等性(合致)が最も重要である(システムの設計要点の観点から)。LT1およびLT2もまた、膨張弁の調節または交換が全く必要とされないことを考慮すると、許容される性能を示している。
Figure 2011084652
Figure 2011084652
Figure 2011084652
Figure 2011084652
Figure 2011084652
Figure 2011084652
R−407AおよびR−407Cの性能は、一見すると、許容されるように見えるが、R−22用膨張弁は、運転範囲に渡って満足できるように作動しないので、冷凍システムの修正なしには必要とされる過熱(温度上昇)は得られない。これは、過熱を大きくするために、少なくとも、この膨張弁部品の調節を余儀なくする。「膨張弁(TXV)調節(Adj TXV)」の欄および表8は、このような調節の性能への影響を示す。能力およびCOPは影響を受け、結果的にR−22およびLTブレンドよりもかなり劣る性能となる。R−407Cの能力は、重要な設計要点であるが、R−22の能力のわずか88%にまで低下する。同様に、R−407Aはかなり低い能力を有する。R−404Aの元々の性能は、大きすぎる過熱を示していたので、過熱を小さくするために膨張弁を調節した。性能は向上したが、依然として、R−22およびLTブレンドの性能よりかなり劣ったままであった。−17.8℃(0°F)/35℃(95°F)でのR−407Aの、膨張弁(TVX)を調節したもののデータは、より小さい過熱(2.9℃から3.7℃(5.2°Fから6.6°F))での実際の試験データから外挿したものであることに留意されたい。
表9の試験結果は、先行技術の組成物であるR−407B、R−407DおよびR−407Eについて、過熱、冷却能力、COPおよび質量流量の動作特性を測定したものであり、ここで、ボックスの温度は−26.1℃(−15°F)であり、蒸発器温度は−34.4℃(−30°F)であり、また戸外温度は35℃(95°F)である。R−407Bは、R−22に比べてかなり劣る性能を示す(能力およびCOPのパラメータを参照されたい)。R−407DおよびR−407Eではどちらも、液体が低い温度で蒸発器から出て行くことを許容してしまう(これは過熱のマイナスの値によって示される)。表10は、同じ特性の測定を示すが、この場合には、ボックスの温度が−17.8℃(0°F)であり、蒸発器温度が−26.1℃(−15°F)である。やはり、R−407BはR−22に比べてかなり劣る性能を示す。R−407DおよびR−407Eでは、液体が低い温度で蒸発器から出て行くことを許す(マイナスの過熱の値)。R−407Eの過熱の値は、この場合には正であるが、そこそこ低い温度(例えば、−17.8℃(0°F)のボックスまたはフリーザー温度)では、約2.2℃から約4.4℃(4°F)から約−15.3℃(8°F)の範囲にあるべきである。表9および10のデータは、これらの先行技術の組成物が、中温乃至低温冷凍の全範囲に渡って、許容される過熱のレベルおよび許容される冷凍能力を維持することができないことを示している。
図4は、本発明の三成分組成物の成分範囲をグラフにおけるダイヤ形の部分として示しており、この範囲が、R−407AおよびR−407Cとして小さい丸い点によって示されている、この範囲外の組成物を凌ぐ注目すべき利点を有する理由を説明する。本発明のダイヤ形部分からグラフを上に動くと、その結果、R−32の濃度が大きすぎ、高い圧力、高い(大きな)過熱、および可燃性の問題を生じ得る。グラフにおいて本発明のダイヤ形部分の下方および左側に動くと、その結果、低い圧力、低い能力、およびR−22用に設計された膨張弁を用いたときの過熱の熱の不足を生じる。グラフにおいて本発明のダイヤ形部分の右に動くと、その結果、より大きな質量流およびより高い圧力を生じ、これらの条件に合わせて設計された新しいものに膨張弁を交換する必要が生じる。グラフはまた、本発明の組成物が生じる、R−22の動作特性とほぼ同一の、必要とされる同等性を生み出さない、先行技術の組成物(R−407AおよびR−407C)が、すぐ近くに位置することも示す。
本発明による組成物は、中温および低温冷媒の両方の用途およびシステムにおいて、R−22冷媒組成物を置き換えるための、許容される冷媒組成物である。これらの組成物は、中温乃至低温冷凍の全範囲に渡って、許容される過熱レベルおよび許容される冷凍(冷却)能力を維持することができる。対照的に、先行技術の組成物は、R−404A、R−407AおよびR−407C組成物を含めて、許容される過熱レベルおよび冷凍(冷却)能力を提供できないので、中温および低温冷凍の両方で、許容される冷凍(冷却)をもたらす能力を有さない。
本発明が、その具体的実施形態を参照して本明細書において説明されたが、変更、修正および変形が、本明細書に開示の本発明の概念の精神および範囲から逸脱することなくなされ得ることが理解されるであろう。したがって、添付の特許請求の範囲の精神および範囲内にある、このような全ての変更、修正および変形が包含されるものとする。
番号付き実施形態
(実施形態1)
0℃(32°F)未満、約−10℃(約14°F)以下、約−15℃(約5°F)以下、または約−30℃(約−22°F)以下の蒸発器温度を達成し維持する、クロロジフルオロメタン(HCFC−22)冷媒を用いて使用されるのに適する低温冷凍システムにおいて低温冷凍を生成するための方法である。この方法は、冷媒を凝縮させること、およびその後で、冷却される物体の近傍で冷媒を蒸発させることを含み、ここで、この冷媒組成物は、約25から約35質量%のジフルオロメタン(HFC−32)、約20から約40質量%のペンタフルオロエタン(HFC−125)、および約35から約45質量%のテトラフルオロエタン(HFC−134a)を含む。それによって、これらの3つの成分は、冷凍の間にもたらさせる過熱に関するその動作特性が、約−9℃(約15°F)から約−1℃(約30°F)の蒸発温度範囲では約4.4℃から約8.9℃(約8°Fから約16°F)の範囲に、約−26℃(約−15°F)の蒸発温度では約4.4℃から約6.7℃(約8°Fから約12°F)の範囲に、または、約−34℃(約−30°F)の蒸発温度では約2.2℃から約4.4℃(約4°Fから約8°F)の範囲にあり、また、冷却能力、効率(COP)および質量流に関する冷媒組成物の動作特性が、それぞれ、冷凍システムの冷媒として用いられたとき、クロロジフルオロメタン(HCFC−22)が前記冷凍システムに同一の冷凍条件で冷媒として用いられた場合のこれら動作特性の、少なくとも約90%、好ましくは少なくとも約95%であるように、冷媒組成物中に存在する。
(実施形態2)
クロロジフルオロメタン(HCFC−22)冷媒を用いて使用されるのに適する低温冷凍システム(装置)であって、この低温冷凍システムは、0℃(32°F)未満、約−10℃(約14°F)以下、約−15℃(約5°F)以下、または約−30℃(約−22°F)以下の蒸発器温度を達成し維持する低温冷凍を生成できる。このシステムは、凝縮器(コンデンサー)、蒸発器(エバポレーター)および冷媒組成物を含み、ここで、冷媒組成物は、約25から約35質量%のジフルオロメタン(HFC−32)、約20から約40質量%のペンタフルオロエタン(HFC−125)、および約35から約45質量%のテトラフルオロエタン(HFC−134a)を含む。それによって、これらの3つの成分は、冷凍の間にもたらさせる過熱に関する動作特性が、約−9(約15°F)から約−1℃(約30°F)の蒸発温度範囲では約4.4から約8.9℃(約8°Fから約16°F)の範囲に、約−26℃(約−15°F)の蒸発温度では約4.4℃から約6.7℃(約8°Fから約12°F)の範囲に、または、約−34℃(約−30°F)の蒸発温度では約2.2℃から約4.4℃(約4°Fから約8°F)の範囲にあり、また、冷却能力、効率(COP)および質量流に関する冷媒組成物の動作特性が、それぞれ、冷凍システムの冷媒として用いられたとき、クロロジフルオロメタン(HCFC−22)が前記冷凍システムに同一の冷凍条件で冷媒として用いられた場合のこれら動作特性の、少なくとも約90%、好ましくは少なくとも約95%であるように、冷媒組成物中に存在する。

Claims (14)

  1. (a)28〜32重量%のジフルオロメタン(HFC−32);
    (b)28〜32重量%のペンタフルオロエタン(HFC−125);および
    (c)38〜42重量%のテトラフルオロエタン(HFC−134a);
    を含む組成物。
  2. 前記成分(a)、(b)および(c)が実質的に全組成を構成する、請求項1に記載の組成物。
  3. (a)約30重量%のジフルオロメタン(HFC−32);
    (b)約30重量%のペンタフルオロエタン(HFC−125);および
    (c)約40重量%のテトラフルオロエタン(HFC−134a);
    を含む、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 冷媒としての、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物の使用。
  5. 低温冷凍システムにおいて低温冷凍を生成する方法であって、
    (a)請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物を凝縮させる工程;および
    (b)冷却される物体の近傍で前記組成物を蒸発させる工程;
    を含み、前記冷凍システムの蒸発器温度が0℃(32°F)未満である、前記方法。
  6. 前記冷凍システムの蒸発器温度が約−10℃(約14°F)以下、約−15℃(約5°F)以下、または約−30℃(約−22°F)以下である、請求項5に記載の方法。
  7. 前記組成物が、少なくとも1.1℃(2°F)の、冷凍の間の過熱に関する動作特性を有する、請求項5または6に記載の方法。
  8. 前記組成物が、
    (a)約−9℃(約15°F)から約−1℃(約30°F)の蒸発器温度範囲では約4.4℃から約8.9℃(約8°Fから約16°F);
    (b)約15°Fの蒸発器温度では約4.4℃から約6.7℃(約8°Fから約12°F);および
    (c)約−34℃(約−30°F)の蒸発器温度では約2.2℃から約4.4℃(約4°Fから約8°F);
    の範囲の、冷凍の間の過熱に関する動作特性を有する、請求項9に記載の方法。
  9. 前記冷凍システムが、クロロジフルオロメタン(HFC−22)を用いて使用されるのに適しており、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物が前記システムのHFC−22と置き換わる、請求項5から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 凝縮器、蒸発器、および請求項1から3のいずれか一項に記載の冷媒組成物を含む低温冷凍システムであって、前記冷凍システムの蒸発器温度が0℃未満である前記システム。
  11. 前記冷凍システムの蒸発器温度が、約−10℃(約14°F)以下、約−15℃(約5°F)以下、または約−30℃(約−22°F)以下である、請求項10に記載のシステム。
  12. 前記組成物が、少なくとも1.1℃(2°F)の、冷凍の間の過熱に関する動作特性を有する、請求項10または11に記載のシステム。
  13. 前記組成物が、
    (a)約−9℃(約15°F)から約−1℃(約30°F)の蒸発器温度範囲では約4.4℃から約8.9℃(約8°Fから約16°F);
    (b)約15°Fの蒸発器温度では約4.4℃から約6.7℃(約8°Fから約12°F);および
    (c)約−34℃(約−30°F)の蒸発器温度では約2.2℃から約4.4℃(約4°Fから約8°F);
    の範囲の、冷凍の間の過熱の動作特性を有する、請求項12に記載のシステム。
  14. 冷凍システムが、クロロジフルオロメタン(HFC−22)を用いて使用されるのに適しており、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物が前記システムのHFC−22と置き換わる、請求項10から13のいずれか一項に記載のシステム。
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