JP2011084300A - 自動包装機の内部殺菌機構における過酸化水素蒸発気体発生装置 - Google Patents

自動包装機の内部殺菌機構における過酸化水素蒸発気体発生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】殺菌エアーの製造装置自体のコストダウン並びに限られた設置スペースしかない自動包装機内部に収納できる小型の過酸化水素蒸発気体発生装置を提供する。
【解決手段】自動包装機の過酸化水素蒸発気体発生装置は、過酸化水素水を蒸発させるヒーターブロック80と、ヒーターブロック80上に過酸化水素水を滴下する曲状ノズル91と、無菌エアーを通過させつつ過酸化水素蒸発気体と混合させる円筒ケース70とから構成され、ヒーターブロック80は、曲状ノズル91からの過酸化水素水の滴下面の断面が円弧状の盛り上がり形状になっていると共に、円筒ケース70内を流れる無菌エアーの風上方向に遮蔽板81を配備している。
【選択図】図2

Description

本発明は、包装フィルムを用いて原料(内容物)を自動的に充填包装する自動包装機の技術分野に属するものであって、具体的には、自動包装機の内部を殺菌処理するための機構に関するものである。
従来から、液体等の内容物を袋に無菌環境で充填する装置として、包装フィルムを走行させつつこれを略半分に折り、合わせ面を縦シールして包装フィルムを筒状に成形し、この包装フィルムを折り目と直交する横断方向に横シールして所定容量の袋を成形しつつその内部に内容物を充填する自動包装機が開発されている。このような自動包装機による無菌包装は、内容物と包装フィルムが殺菌若しくは無菌化され、その後、無菌雰囲気下で袋状の包装フィルムに内容物が充填されてこの充填口がシール封止されることにより実現している。
このような従来の自動包装機において、無菌包装を行うためには、内容物の充填を開始するに先立って包装フィルム及び自動包装機内部を殺菌する必要があった。このような自動包装機において包装フィルムを殺菌する方法としては、自動包装機の包装フィルム搬送機構の運転を継続しつつ包装フィルムに対して過酸化水素水をスプレーし、あるいは包装フィルム自体を殺菌剤が貯留された殺菌槽内に導き入れてフィルム殺菌する方法が考案されている。
そして、自動包装機内部を殺菌する方法としては、供給する無菌エアーに対して、過酸化水素水を蒸発させた気体を溶け合わせて作った殺菌エアー(過酸化水素蒸発気体)を自動包装機内部に充満させる方法が考案されている。
この自動包装機内部を殺菌する殺菌エアーの製造方法は、通常超音波振動器を利用して過酸化水素水を霧状にして、これと無菌アエーを混合して作っており、このような従来の殺菌エアーの製造装置については、例えば、特許文献1、特許文献2に開示されている。
特開昭60−236654号公報 特開2006−36343号公報
しかし、従来の殺菌エアーの製造装置は、高価な超音波振動器を用いて構成されており、さらに、均一な殺菌エアーを作るため、大型のケース構造になっていた。このため、コストアップを招くと共に、大きな設置スペースが必要になっていた。
本発明の目的は、殺菌エアーの製造装置自体のコストダウン並びに限られた設置スペースしかない自動包装機内部に収納できる小型の過酸化水素蒸発気体発生装置を提供することにある。
(1)上記の課題を解決するためになされた本発明の自動包装機は、包装フィルムを原反状に巻回した包材ロールから予め設定された量だけ繰り出しつつ、この包装フィルムを長手方向に二つ折りする製袋機構に送り込む包装フィルム搬送機構と、二つ折りされた包装フィルムに対して縦シールと横シールを施して包装袋形状に成すシール機構と、この包装袋内に内容物を投入する充填機構と、内容物の充填作業前に包装フィルムと自動包装機内部に対する殺菌作業を行う殺菌機構を備えた自動包装機であって、前記殺菌機構は、外部空間と自動包装機の内部空間との間を遮断する水封槽と、包装フィルム自体を殺菌する殺菌槽と、この殺菌槽を通過した包装フィルムに付着している殺菌剤を取り除く殺菌剤除去装置と、自動包装機内部を殺菌するための殺菌エアーを作り出す過酸化水素蒸発気体発生装置と、を備え、前記過酸化水素蒸発気体発生装置は、過酸化水素水を蒸発させて過酸化水素蒸発気体を作るヒーターブロックと、ヒーターブロック上に過酸化水素水を滴下する曲状ノズルと、無菌エアーを通過させつつこの無菌エアーとヒーターブロックから発生した過酸化水素蒸発気体とを混合させて殺菌エアーにする円筒ケースとから構成され、前記ヒーターブロックは、曲状ノズルからの過酸化水素水の滴下面の断面が円弧状の盛り上がり形状になっていると共に、円筒ケース内を流れる無菌エアーの風上方向に遮蔽板を配備している。
(2)また本発明の自動包装機は、包装フィルムを原反状に巻回した包材ロールから予め設定された量だけ繰り出しつつ、この包装フィルムを長手方向に二つ折りする製袋機構に送り込む包装フィルム搬送機構と、二つ折りされた包装フィルムに対して縦シールと横シールを施して包装袋形状に成すシール機構と、この包装袋内に内容物を投入する充填機構と、内容物の充填作業前に包装フィルムと自動包装機内部に対する殺菌作業を行う殺菌機構を備えた自動包装機であって、前記殺菌機構は、外部空間と自動包装機の内部空間との間を遮断する水封槽と、包装フィルム自体を殺菌する殺菌槽と、この殺菌槽を通過した包装フィルムに付着している殺菌剤を取り除く殺菌剤除去装置と、自動包装機内部を殺菌するための殺菌エアーを作り出す過酸化水素蒸発気体発生装置と、を備え、前記過酸化水素蒸発気体発生装置は、過酸化水素水を蒸発させて過酸化水素蒸発気体を作るヒーターブロックと、ヒーターブロック上に過酸化水素水を滴下する曲状ノズルと、無菌エアーを通過させつつこの無菌エアーとヒーターブロックから発生した過酸化水素蒸発気体とを混合させて殺菌エアーにする円筒ケースとから構成され、前記ヒーターブロックは、曲状ノズルからの過酸化水素水の滴下面の断面が鈍角山状の盛り上がり形状になっている共に、円筒ケース内を流れる殺菌エアーの風上方向に遮蔽板を配備している。
上記(1)、(2)で述べた自動包装機の過酸化水素蒸発気体発生装置は、過酸化水素蒸発気体を作るヒーターブロックの滴下面の断面を円弧状若しくは鈍角山状に盛り上げた形状にすることにより、滴下した過酸化水素水が充分拡散することになり、小さな蒸発面積で効率良く安定的に過酸化水素蒸発気体を発生させることができる。
また、ヒーターブロックのそばを流れる無菌エアーの風上方向に遮蔽板を配備することにより、曲状ノズルの滴下動作の擾乱を防ぐことができる。
以上説明したように、本発明によれば、小さな蒸発面積のヒーターブロックで効率良く安定的に過酸化水素蒸発気体を発生させることにより、従来の殺菌エアーの製造装置に組み入れられた高価な超音波振動器と同等の性能を発揮でき、過酸化水素蒸発気体発生装置自体の大幅なコストダウンが可能になるという顕著な効果を奏し得る。
また、ヒーターブロックのそばを流れる無菌エアーによる曲状ノズルの滴下動作の擾乱を防ぐようにしたことにより、過酸化水素蒸発気体発生装置の小型化が可能になり、過酸化水素蒸発気体発生装置を自動包装機内部の狭い場所にも搭載することができるという顕著な効果を奏し得る。
本発明を実施した自動包装機の正面図である。 内部殺菌機構における過酸化水素蒸発気体発生装置の側面概略図である。 内部殺菌機構における過酸化水素蒸発気体発生装置の上面概略図である。 ヒーターブロック80を取り出して拡大した上面図である。 このヒーターブロック80における一つの実施例におけるA−A’間の断面図である。 このヒーターブロック80における他の実施例におけるA−A’間の断面図である。
以下に本発明に係る自動包装機における内部殺菌機構の実施の形態を図面と共に説明する。図1は本発明を実施した自動包装機の正面図である。図1に示すように、1は自動包装機、2は包装フィルムを巻回した原反ロール、3は自動包装機における原反ロール設置領域、4は自動包装機における包装フィルム搬送機構領域、5は自動包装機における包装袋作成領域であり、包装フィルムを長手方向に二つ折りする製袋機構と二つ折りされた包装フィルムに対して縦シールを施す縦シール機構の領域を含んでいる。6は包装フィルム搬送機構と包装袋作成機構の間にあるローラ、7は製袋機構の折り畳みガイド棒、8は内容物を包装袋内に送り込む充填ノズル、9は縦シール機構の縦シールロール、10は最初の横シール機構である第一横シールロール、11は次の横シール機構である第二横シールロール、12は内部に水が入っている水封槽、13は内部に殺菌剤が入っている殺菌槽、14は内部を通過する包装フィルムに対して無菌エアーを噴射しているエアーナイフ、15はしごきロール後の包装フィルムに付着している小粒水滴状の殺菌剤を絞り取る殺菌剤絞りロール、16は殺菌槽を通過した直後の包装フィルムに付着している大粒水滴状の殺菌剤を粗取りするしごきロールである。なお、FXは原反ロール2から繰り出された包装フィルムである。
次に、包装フィルムFXの流れに添って自動包装機における通常の製袋動作に伴う包装フィルムの殺菌作用に関する動作について図1を参照しつつ説明する。
(1)原反ロールより繰り出された包装フィルムFXは、原反ロール設置領域3内を移送されて水封槽12に送られる。この間は外気空間と同じ状態であり、水封槽12は外気空間と自動包装機の内部空間との間を内部の水で遮断する役目を担っている。即ち、この水封槽12は自動包装機の内部空間に外気が侵入することを阻止している。同時に、水封槽12内に貯留されている水の中を包装フィルムFXが通過するため、包装フィルムFXに付着しているゴミや不純物、包材添加物等が取り除かれる。
(2)水封槽12を通過した包装フィルムFXは、殺菌槽13に送られる。殺菌槽13には殺菌剤が図示された位置付近まで入っており、包装フィルムFXはこの殺菌剤内を移送されつつ送り返しローラに掛け渡されて折り返すように移送されて強力な殺菌作用が付与される。通常この殺菌剤は過酸化水素水が用いられる。
(3)殺菌槽13を通り抜けた包装フィルムFXは、包装フィルム搬送機構領域4に送られ、最初に包装フィルムFXに付着している大粒水滴状の殺菌剤を粗取りするしごきロール16を通過し、次にしごきロール後の包装フィルムに付着している小粒水滴状の殺菌剤を絞り取る殺菌剤絞りロール15を通過し、その後にエアーナイフ14に送られる。エアーナイフ14の内部では無菌エアーが噴射しており、ここを通過した包装フィルムFXは、この無菌エアーの噴出によって包装フィルムFXの表面に残留している過酸化水素水等の殺菌剤を吹き飛ばして除去している。この結果、包装フィルム搬送機構領域4を通過した包装フィルムFXに対しては、充分な殺菌処理と付着した殺菌剤の除去処理が施されることになり、略水平方向に流れの向きを変えつつ次工程の包装袋作成領域5に送られる。
(4)包装袋作成領域5に送られた包装フィルムFXは、ローラ6にて略水平方向から略垂直下方向に約90度曲げられて折り畳みガイド棒7を含む製袋機構に送られる。
(5)製袋機構に送られた包装フィルムFXは、折り畳みガイド棒7によって長手方向に二つ折りされ、この二つ折りされた包装フィルムFXに対して縦シールロール9によって縦シールが施されて、包装フィルムFXは円筒形状になる。
(6)円筒形状になった包装フィルムFXは、第一横シールロール10によって包装袋形状になり、この包装袋内に充填ノズル8を経由して内容物が送り込まれる。このような充填動作の後、第一横シールロール10によってこの包装袋の投入口が封止され、小袋包装形状になり、第一横シールロール10によって横シールされた部分は、第二横シールロール11によって再度横シールが施されてシール強度を上げる処置がなされる。このようにして内容物が充填された小袋包装形状が包装フィルムFXの走行方向(下方)に連なった状態で製造される。
(7)その後、小袋包装形状のシール部分にはノッチ(切れ目)が適宜施され、さらに、横シール部分の中央付近にはミシン目切れ込み若しくは直線切れ込みが施されて所望の包装袋となって自動包装機1から排出される。
(8)なお、縦シールロール9によって包装フィルムFXが円筒形状になった後は、包装フィルムFXの内部は外気と遮断されるため、第一横シールロール10及び第二横シールロール11以降の自動包装機内部に対しては、積極的な殺菌処理は実施せずに上方(縦シールロール等)からの無菌エアーの排出通路として機能させ、外気の侵入を防いでいる。
このように、自動包装機1における通常の製袋動作に伴う包装フィルムFXの殺菌は行われるが、動作説明を補強するために、内容物の充填作業の開始前準備作業として包装フィルムFX及び自動包装機1内部を殺菌する場合の動作についても図1を参照しつつ下記に説明する。
(1)自動包装機1の新規立上げ作業、自動包装機1の内部構造変更、内容物の品種変更に伴うセット替え若しくは原反ロールの交換作業等を実施した場合は、内容物の充填作業の開始前準備作業として新たに包装フィルムFX及び自動包装機1の内部を殺菌する必要がある。
(2)最初に自動包装機1は、包装フィルム搬送機構領域4及び包装袋作成領域5に対して過酸化水素水等の殺菌剤のスプレー又は過酸化水素ガスを供給し、これらの包装フィルム搬送機構領域4及び包装袋作成領域5に殺菌剤を充満させる。
(3)殺菌剤が充満している状態で、包装フィルムFXの搬送動作を停止させたまま、包装フィルム搬送機構領域4及び包装袋作成領域5に設置された複数のローラのガイド棒部材を周回させる。
(4)この結果、複数のローラとこれに接触している包装フィルムFXとの間に殺菌剤が回り込む隙間が発生することになり、包装フィルムFXの搬送動作を停止した状態で内部の殺菌作業が実施されている。
次に、上記包装フィルムFX及び自動包装機1内部の殺菌作業が終了し、通常の製袋動作に移行するまでの準備動作について、引き続き、図1を参照しつつ下記に説明する。
(5)包装フィルムFX及び自動包装機1内部の殺菌作業が終了すると、包装フィルム搬送機構領域4及び包装袋作成領域5における酸化水素水等の殺菌剤のスプレー又は過酸化水素ガスの供給は停止され、これらの包装フィルム搬送機構領域4及び包装袋作成領域5に充満していた酸化水素水等のスプレー又は過酸化水素ガスは、自動包装機1の外に排出される。
(6)殺菌剤等の排出後の包装フィルム搬送機構領域4及び包装袋作成領域5は、無菌エアーが供給される。
(7)同時に、包装フィルム搬送機構領域4及び包装袋作成領域5において、酸化水素水等の殺菌剤のスプレー又は過酸化水素ガスを浴びた包装フィルムFXは、一定量搬送されて殺菌処理がなされた包装フィルムFXに置き換えられ、通常の製袋動作に移行する。
(8)なお、上記一定量搬送された包装フィルムFXは、自動包装機1の外に排出されて廃棄される。
図2は、内部殺菌機構における過酸化水素蒸発気体発生装置の側面概略図であり、図3は、同じく過酸化水素蒸発気体発生装置の上面概略図である。図2、図3示すように、円筒ケース70には、四つの取り付け穴が開いており、この四つの取り付け穴は、無菌エアー投入筒71が嵌め込まれた穴と、投入された無菌エアーと過酸化水素蒸発気体とを混合させた殺菌エアーが出て行く殺菌エアー放出筒72が嵌め込まれた穴と、過酸化水素水を蒸発させて過酸化水素蒸発気体を作るヒーターブロック80の取り付け筒74が嵌め込まれた穴と、ヒーターブロック80の上に過酸化水素水を滴下する曲状ノズル91が取り付けられた過酸化水素水供給筒73が嵌め込まれた穴である。図中では省略されているが、自動包装機が運用される際は、円筒ケース70の上部には蓋が嵌め込まれ、連結クランプを用いて密閉されている。
また、無菌エアー投入筒71には、無菌エアー供給装置からの配管が嵌め込まれて連結クランプで接続されており、殺菌エアー放出筒72には、自動包装機の包装フィルム搬送機構領域4及び包装袋作成領域5と繋がっている配管が嵌め込まれて連結クランプで接続されており、過酸化水素水供給筒73には、過酸化水素水が入ったタンクからの配管90が嵌め込まれて連結クランプで接続されている。
この過酸化水素蒸発気体発生装置の基本的な動作を説明する。無菌エアー供給装置からの無菌エアーは、無菌エアー投入筒71から円筒ケース70内に送り込まれ、円筒ケース70内において、この無菌エアーとヒーターブロック80において発生した過酸化水素蒸発気体とが混合されて殺菌エアーとなり、殺菌エアー放出筒72からこの殺菌エアーが自動包装機の包装フィルム搬送機構領域4及び包装袋作成領域5内に送り込まれて、予定された自動包装機内部の殺菌動作を行う。
次に、このヒーターブロック80において過酸化水素蒸発気体を発生させる基本的な動作を説明する。ヒーターブロック80には、ヒーター穴83が開いており、このヒーター穴83にはカートリッジヒーターが挿着されている。このカートリッジヒーターには温度制御装置からの制御電源が接続されており、ヒーターブロック80は、過酸化水素水が蒸発するのに最適な温度に保たれている。
このヒーターブロック80の上部には、蒸発溝82が加工されており、この蒸発溝82の中央付近に曲状ノズル91が配置されている。この曲状ノズル91からは適量の過酸化水素水がヒーターブロック80の蒸発溝82中央付近に滴下され、滴下された過酸化水素水は、蒸発溝82の円弧状の盛り上がり形状に添って中央付近から周辺付近に流れることにより、蒸発溝82内で充分拡散することになる。さらに、蒸発溝82自体が過酸化水素水の蒸発動作における最適な温度に温められているため、小さな蒸発面積で効率良く安定的に過酸化水素蒸発気体が発生することになる。
また、通常殺菌エアーを発生させる装置は、大きな容器を用意して無菌エアーの流れと過酸化水素蒸発気体を発生する機器との距離を充分に取るようにして均一の殺菌エアーにしている。しかし、今回の場合は自動包装機の内部に過酸化水素蒸発気体発生装置を搭載する必要があるため、装置全体(円筒ケース70)の外形寸法を小さくして小型化を最優先に設計した。このため、円筒ケース70内における無菌エアーの流れと過酸化水素蒸発気体を発生するヒーターブロック80の間隔を充分に確保できず、曲状ノズル91からの過酸化水素水の滴下動作が擾乱され、蒸発溝82の中央付近からずれた位置に過酸化水素水が滴下されるケースが発生していた。
この結果、蒸発溝82における拡散動作に片寄りが発生し、蒸発されない液体状態の過酸化水素水が蒸発溝82から溢れ出す事態になっていた。このような事態を防ぐために、本発明では、ヒーターブロック80の無菌エアー投入筒71方向(エアー流れの風上方向)に遮蔽板81を取り付けて曲状ノズルからの過酸化水素水の滴下位置の変動を抑える工夫を行った。
図4は、ヒーターブロック80を取り出して拡大した上面図であり、図5は、このヒーターブロック80における一つの実施例におけるA−A’間の断面図であり、図6は、このヒーターブロック80における他の実施例におけるA−A’間の断面図である。図4、図5、図6に示すように、ヒーターブロック80には遮蔽板81とカートリッジヒーターが挿着されているヒーター穴83が配備されており、ヒーターブロック80の中央には蒸発溝が加工されている。この蒸発溝は、図5に示す一つの実施例では断面が円弧状の盛り上がり形状を採用した蒸発溝82になっており、一方、図6に示す他の実施例では断面が鈍角山状の盛り上がり形状を採用した蒸発溝84になっている。この結果、一つの実施例における蒸発溝82と他の実施例における蒸発溝84は、共に曲状ノズル91から滴下した過酸化水素水が充分に拡散する形状になっているため、小さな蒸発面積で効率良く過酸化水素蒸発気体を発生させることができる。
以上、図1乃至図6によって説明された本発明の過酸化水素蒸発気体発生装置は、過酸化水素蒸発気体を作るヒーターブロックの滴下面の断面を円弧状若しくは鈍角山状に盛り上げた形状にすることにより、滴下した過酸化水素水が充分拡散することになり、小さな蒸発面積で効率良く安定的に過酸化水素蒸発気体を発生させることが可能になった。
また、ヒーターブロックのそばを流れる無菌エアーによる曲状ノズルの滴下動作の擾乱を防ぐようにしたことにより、過酸化水素蒸発気体発生装置の小型化が可能になった。
この結果、過酸化水素蒸発気体発生装置を自動包装機内部の狭い場所にも搭載することができると共に、装置自体の大幅なコストダウンが可能になった。
なお、本発明の実施の形態は本発明を具現化するための一例を示したものであり、特許請求の範囲における発明特定事項とそれぞれ対応関係を有するが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形を施すことができる。
1 自動包装機
2 原反ロール
3 原反ロール設置領域
4 包装フィルム搬送機構領域
FX 包装フィルム
5 包装袋作成領域
6 ローラ
7 折り畳みガイド棒
8 充填ノズル
9 縦シールロール
10 第一横シールロール
11 第二横シールロール
12 水封槽
13 殺菌槽
14 エアーナイフ
15 殺菌剤絞りロール
16 しごきロール
70 円筒ケース
71 無菌エアー投入筒
72 殺菌エアー放出筒
73 過酸化水素水供給筒
74 ヒーターブロックの取り付け筒
80 ヒーターブロック
81 遮蔽板
82、84 蒸発溝
83 ヒーター穴
90 過酸化水素水が入ったタンクからの配管
91 曲状ノズル

Claims (2)

  1. 包装フィルムを原反状に巻回した包材ロールから予め設定された量だけ繰り出しつつ、この包装フィルムを長手方向に二つ折りする製袋機構に送り込む包装フィルム搬送機構と、二つ折りされた包装フィルムに対して縦シールと横シールを施して包装袋形状に成すシール機構と、この包装袋内に内容物を投入する充填機構と、内容物の充填作業前に包装フィルムと自動包装機内部に対する殺菌作業を行う殺菌機構を備えた自動包装機であって、
    前記殺菌機構は、外部空間と自動包装機の内部空間との間を遮断する水封槽と、包装フィルム自体を殺菌する殺菌槽と、この殺菌槽を通過した包装フィルムに付着している殺菌剤を取り除く殺菌剤除去装置と、自動包装機内部を殺菌するための殺菌エアーを作り出す過酸化水素蒸発気体発生装置と、を備え、
    前記過酸化水素蒸発気体発生装置は、過酸化水素水を蒸発させて過酸化水素蒸発気体を作るヒーターブロックと、ヒーターブロック上に過酸化水素水を滴下する曲状ノズルと、無菌エアーを通過させつつこの無菌エアーとヒーターブロックから発生した過酸化水素蒸発気体とを混合させて殺菌エアーにする円筒ケースとから構成され、
    前記ヒーターブロックは、曲状ノズルからの過酸化水素水の滴下面の断面が円弧状の盛り上がり形状になっていると共に、円筒ケース内を流れる無菌エアーの風上方向に遮蔽板を配備していることを特徴とする自動包装機の過酸化水素蒸発気体発生装置。
  2. 包装フィルムを原反状に巻回した包材ロールから予め設定された量だけ繰り出しつつ、この包装フィルムを長手方向に二つ折りする製袋機構に送り込む包装フィルム搬送機構と、二つ折りされた包装フィルムに対して縦シールと横シールを施して包装袋形状に成すシール機構と、この包装袋内に内容物を投入する充填機構と、内容物の充填作業前に包装フィルムと自動包装機内部に対する殺菌作業を行う殺菌機構を備えた自動包装機であって、
    前記殺菌機構は、外部空間と自動包装機の内部空間との間を遮断する水封槽と、包装フィルム自体を殺菌する殺菌槽と、この殺菌槽を通過した包装フィルムに付着している殺菌剤を取り除く殺菌剤除去装置と、自動包装機内部を殺菌するための殺菌エアーを作り出す過酸化水素蒸発気体発生装置と、を備え、
    前記過酸化水素蒸発気体発生装置は、過酸化水素水を蒸発させて過酸化水素蒸発気体を作るヒーターブロックと、ヒーターブロック上に過酸化水素水を滴下する曲状ノズルと、無菌エアーを通過させつつこの無菌エアーとヒーターブロックから発生した過酸化水素蒸発気体とを混合させて殺菌エアーにする円筒ケースとから構成され、
    前記ヒーターブロックは、曲状ノズルからの過酸化水素水の滴下面の断面が鈍角山状の盛り上がり形状になっている共に、円筒ケース内を流れる無菌エアーの風上方向に遮蔽板を配備していることを特徴とする自動包装機の過酸化水素蒸発気体発生装置。
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