JP2011083691A - 生活廃水処理システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 生活廃水処理システムにおいて、残飯を破砕して廃水経路に流すディスポーザ15、廃水経路からの廃水を一旦貯水する廃水ストックヤード1、廃水ストックヤードから廃水を取り出して減圧環境下で水蒸気と固体物に分離する蒸発槽2、蒸発槽からの水蒸気を液化して貯水する復水貯水槽4A、4B、復水貯水槽から水を取り出して上水として供給する上水経路を設け、廃水ストックヤードの廃水が所定量に達するか、または予め設定した時間帯になると廃水を蒸発槽に移動し、蒸発槽では減圧による自然蒸発に加えて予め設定した時間帯に加熱装置による強制蒸発を行う。
【選択図】 図1
Description
(1) 生活廃水は水分の沸点が降下する減圧環境下での自然蒸発および加熱装置による強制蒸発により水蒸気と固体物に分離され、水蒸気は液化して上水として再使用されるので、新たに補給する上水は最小限で済み、省資源に寄与する。
(2) 残飯はディスポーザにより破砕され生活廃水とともに廃水経路に流されるが、減圧環境下での自然蒸発および加熱装置による強制蒸発により水分が抜かれて最小限の容積の残渣となるので、生ゴミに比べて焼却場までの搬送エネルギーや焼却場での焼却エネルギーが小さく済み、化石燃料の消費量が軽減され、省資源および二酸化炭素排出量の抑制に寄与する。
(3) 生活廃水は廃水されて直ちに蒸発槽で水蒸気と固体物に分離されるのでなく、廃水ストックヤードに一旦貯水された後に、廃水が所定量に達するか、または予め設定した時間帯になってから蒸発槽に移動されるので、水蒸気と固体物の分離作業を予め設定したスケジュールで行うことが可能となる。よって、回収すべき残渣が生じる時間を毎日一定時刻に設定したり、第2発明のように電力を要する加熱装置による強制蒸発を予め電力契約で決定された深夜の低額時間帯に設定することにより、この生活廃水処理システムの稼働のために居住者が行うべき作業をルーチン化したり、負担すべき電力コストを最小限に押さえることが可能となり、無理なくこのシステムを導入することができる。
(4) 前記の場合、加熱装置による強制蒸発に電力を使用しても、それまでの時間は水分の沸点が降下する減圧環境下での自然蒸発が行われるシステムとしているので、加熱装置の稼働時間を短縮でき電力コストを軽減できる。
(1) 汚水は水分の沸点が降下する減圧環境下での自然蒸発および加熱装置による強制蒸発により水蒸気と固体物に分離され、水蒸気は液化して浄化した水として排出されるので河川などに放流しても環境を損なうことがなく、また、下水道に放流しても処理施設に負担を与えることがない。
(2) 第4発明によれば、蒸発焼却槽を並列に2つ設け、水蒸気と固体分への分離および固形分の焼却作業と汚水の貯留作業を時間ごとに交代に振り分けて行うので、水蒸気と固体物の分離作業を予め設定したスケジュールで行うことが可能となる。よって、回収すべき残渣が生じる時間を毎日一定時刻に設定したり、電力を要する加熱装置による強制蒸発を予め電力契約で決定された深夜の低額時間帯に設定することにより、この生活廃水処理システムの稼働のために居住者が行うべき作業をルーチン化したり、負担すべき電力コストを最小限に押さえることが可能となり、無理なくこのシステムを導入することができる。(3) 前記の場合、加熱装置による強制蒸発に電力を使用しても、水分の沸点が降下する減圧環境下での自然蒸発が行われるシステムを併用しているので、加熱装置の稼働時間を短縮でき電力コストを軽減できる。
−昼間モード−
(1) A復水貯水槽4A、B復水貯水槽4Bのいずれにも貯水されていない場合は、それを水位センサS9、S10で検出して、バルブV2、V3を閉じ、水源側のバルブV1を開くことにより上水経路は復水経路から遮断され、水道などの外部の水源から水が供給される。一方、A復水貯水槽4A、B復水貯水槽4Bのいずれかに貯水されている場合は、水源側のバルブV1を閉じ、バルブV2、V3を開くことにより上水経路は水源側から遮断され、吸水ポンプ9により貯水槽から水が供給される。この状態で風呂11、洗面12、洗濯13、シンク(台所)14などで水が使用され、廃水は廃水ストックヤード1に貯水されていく。
(5) 夜間の予め設定した時間(この実施例では午後10時を設定)になると、廃水ストックヤード1の状態とかかわりなく、強制的に内部の廃水は蒸発槽2に移動して廃水ストックヤードは一旦空になる。この場合、廃水経路から廃水が廃水ストックヤードに貯留され満杯になった場合にはストックカウンターセンサS1によりそれを検出し、上水経路中の復水経路側のバルブV3と水源側のバルブV1を閉じ、風呂11、洗面12、洗濯13、シンク(台所)14の上水の供給を遮断する。つまり、夜間モードにおいてこれらで使用できる水の量は廃水ストックヤードの貯水可能容量分(この実施例では200リットル)ということになる。なお、この場合トイレ16に関してはバルブV3をそれより水源側に配することにより復水経路からの上水を使えるようにしている。
(7) 早朝の予め設定した時間(この実施例では午前5時〜6時を設定)に蒸発槽2の残渣取り出し口2Aより残渣を、油脂取り出し口2Bより油脂をそれぞれ取り出して回収のために所定の容器にストックする。この実施例においては利用者が上記作業を懈怠することのないために、残渣取り出し口2Aおよび油脂取り出し口2Bを開くことにより生活廃水処理システムの稼働が停止し、取り出し口を閉じてリセットボタンを押すことにより稼働が開始されるようにしている。
(トイレ導入管20からの) バルブA−○ バルブA1−×
(復水器24への) バルブB−× バルブB1−○
(残り灰エアーチューブ22の) バルブC−× バルブC1−×
(ドラフトチューブ29の) バルブD−× バルブD1−×
(排煙、排気処理パイプ23の) バルブE−○ バルブE1−×
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(8) 3時間30分後、B蒸発焼却便槽21Bは汚水の貯留モードから処理モードに切り替わり、前記(2) 〜(7) のA蒸発焼却便槽21と同じ作用を果たす。A蒸発焼却便槽21は汚水の貯留モードに切り替わり、前記(1) の作用を果たす。
2 蒸発槽
4A、4B 復水貯水槽
Claims (4)
- 住宅より生じる生活廃水を浄化、再処理するシステムにおいて、残飯を破砕して廃水経路に流すディスポーザ、廃水経路からの廃水を一旦貯水する廃水ストックヤード、廃水ストックヤードから廃水を取り出して減圧環境下で水蒸気と固体物に分離する蒸発槽、蒸発槽からの水蒸気を液化して貯水する復水貯水槽、復水貯水槽から水を取り出して上水として供給する上水経路を設け、廃水ストックヤードの廃水が所定量に達するか、または予め設定した時間帯になると廃水を蒸発槽に移動し、蒸発槽では減圧による自然蒸発に加えて予め設定した時間帯に加熱装置による強制蒸発を行うことを特徴とする生活廃水処理システム。
- 夜間の就寝時間帯に廃水の蒸発槽への移動を開始し、さらに予め電力契約で決定された深夜の低額時間帯に加熱装置による強制蒸発を行う請求項1記載の生活廃水処理システム。
- トイレからの汚水は廃水ストックヤードとは別系統の蒸発焼却槽に貯留し、上記の蒸発焼却槽で減圧環境下で水蒸気と固体分に分離し、蒸気は液化して廃貯水槽に貯留した後に廃水するとともに、固形分は蒸発焼却槽で焼却する請求項1または2記載の生活廃水処理システム。
- 蒸発焼却槽を並列に2つ設け、水蒸気と固体分への分離および固形分の焼却作業と汚水の貯留作業を時間ごとに交代に振り分けて行う請求項1から3のいずれかに記載の生活廃水処理システム。
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2009
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