JP2011082457A - 基板の処理方法及び基板保持装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】反りがある基板を、基板載置面に安定して吸着・保持したまま回転させて処理を行うことができる、基板の処理方法及び基板保持装置を提供する。
【解決手段】直径125mm以上、反りが100μm以上の基板20をスピンドル7で回転・保持する方法であって、前記スピンドル7の基板載置面に、複数の同心円状の第一の溝部4a及び第一の溝部4aに交差する第二の溝部4bからなる吸引部4を設け、前記基板20の直径に対する前記基板載置面の直径の割合を50〜100%に設定するとともに、前記基板20の質量に対する前記吸引部4における吸引力の比を0.7kPa/g〜1.2kPa/gに設定し、前記基板20を、前記基板載置面に吸着した状態で、前記スピンドル7によって回転させることを特徴とする基板の処理方法を採用する。
【選択図】図1
【解決手段】直径125mm以上、反りが100μm以上の基板20をスピンドル7で回転・保持する方法であって、前記スピンドル7の基板載置面に、複数の同心円状の第一の溝部4a及び第一の溝部4aに交差する第二の溝部4bからなる吸引部4を設け、前記基板20の直径に対する前記基板載置面の直径の割合を50〜100%に設定するとともに、前記基板20の質量に対する前記吸引部4における吸引力の比を0.7kPa/g〜1.2kPa/gに設定し、前記基板20を、前記基板載置面に吸着した状態で、前記スピンドル7によって回転させることを特徴とする基板の処理方法を採用する。
【選択図】図1
Description
本発明は基板の処理方法及び基板保持装置に関するものである。
従来、液晶基板や半導体基板等、各種基板の処理工程においては、基板をスピンドルの基板載置面上に吸着・保持した状態で回転させながら、レジストの塗布や洗浄、乾燥などの処理が行われていた。
このような基板の処理工程においては、基板を破損することなくスピンドルの基板載置面に吸着・保持することが求められる。この問題を解決する方法としては、例えば、単結晶シリコン基板については、基板載置面の端部で基板の側面部を保持する方法(特許文献1)が知られている。また、ガラス基板においては、基板載置面上に、ガラス基板よりも低硬度材料からなる吸着板を設置し、その吸着板を介してガラス基板を吸着させる方法が知られている(特許文献2)。
このような基板の処理工程においては、基板を破損することなくスピンドルの基板載置面に吸着・保持することが求められる。この問題を解決する方法としては、例えば、単結晶シリコン基板については、基板載置面の端部で基板の側面部を保持する方法(特許文献1)が知られている。また、ガラス基板においては、基板載置面上に、ガラス基板よりも低硬度材料からなる吸着板を設置し、その吸着板を介してガラス基板を吸着させる方法が知られている(特許文献2)。
また、基板を回転させながらダイシング加工する方法としては,対向配置された2つの切削手段を用いる方法が知られている(特許文献3)。
ところで、半導体発光素子の製造においては、サファイア基板が基板として用いられている。サファイア基板は、単結晶シリコン基板よりも硬く、かつ重い素材からなるため、このような基板をスピンドルの基板載置面に吸着・保持した状態で回転させると、基板の直径が大きい場合は、その重さのために遠心力の影響を受けやすくなる。たとえば、その回転数が規定回転数(3000ないし5000rpm)に至ると、基板載置面から横方向へ基板が外れてしまうことが知られている。これについては、オリエンテーションフラット(Orientation Flat))の存在により、基板の重心と、基板載置面の回転中心とが一致しないことも一因となっている。
この問題に対しては、基板載置面への基板の載置位置を精密に制御したとしても、防止策としては不十分である。そのため、単結晶シリコン基板よりも硬く重い基板、例えばサファイア基板を安定して吸着・保持することは、従来のスピンドルでは困難となっている。
また、サファイア基板は大径化が進んできており、それに伴い、化合物半導体層(例えば、GaN系半導体層)を当該基板にエピ成長させた場合には、特にその反りの影響が顕著になってくる。また、基板上に形成する化合物半導体層(例えば、GaN系半導体層)の厚みの増加に従い、当該基板の反りの影響がさらに顕著になってくる。
このように、反りのある基板を基板載置面上に吸着・保持する場合は、基板の中央を上方に反らせた状態(例えば、化合物半導体層を一方の面に形成した基板では化合物半導体層を上方に反らせた状態。上に凸の形状とも言う。)で基板載置面上に搭載し、基板載置面の吸着孔を介して基板を吸引するが、基板の反りにより、基板と基板載置面との接面に隙間が生じやすく、基板載置面と基板を密着させることが困難となる。そのため、反りのある基板を基板載置面に吸着・保持した状態で回転させると、基板載置面から外れやすくなる。
このように、反りのある基板を基板載置面上に吸着・保持する場合は、基板の中央を上方に反らせた状態(例えば、化合物半導体層を一方の面に形成した基板では化合物半導体層を上方に反らせた状態。上に凸の形状とも言う。)で基板載置面上に搭載し、基板載置面の吸着孔を介して基板を吸引するが、基板の反りにより、基板と基板載置面との接面に隙間が生じやすく、基板載置面と基板を密着させることが困難となる。そのため、反りのある基板を基板載置面に吸着・保持した状態で回転させると、基板載置面から外れやすくなる。
また、反りのある基板を基板載置面上に安定して吸着・保持する場合は、基板の直径に対しての基板載置面の直径の比率を、単結晶シリコン基板を吸着・保持する場合よりも大きくする必要がある。
そのような基板、例えばGaN系半導体層が積層されたサファイア基板の直径が、50mmから100mm、さらには150mmと大きくなるにつれ、反りも約50μmから約75μm、さらに100μm程度と大きくなってくるため、その形状に応じた直径や形状を有する基板載置面の開発が求められる。
そのような基板、例えばGaN系半導体層が積層されたサファイア基板の直径が、50mmから100mm、さらには150mmと大きくなるにつれ、反りも約50μmから約75μm、さらに100μm程度と大きくなってくるため、その形状に応じた直径や形状を有する基板載置面の開発が求められる。
しかし、反りが大きい基板を、直径の大きい基板載置面で吸着・保持すると、基板載置面と基板との間の隙間もその分、大きくなる。そのため、基板が広い面積で吸引され、吸引力が強い場合は、基板の割れや歪み等、不良の要因となってしまう。そのため、吸引力の強さは、回転に耐えうる十分な吸着力を保持しつつ、不良の要因とならないだけの強さに抑える必要がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、単結晶シリコン基板よりも硬く重く、かつ反りの大きな基板、例えば前述のGaN系半導体層が積層されたサファイア基板などを、スピンドルの基板載置面上に安定して吸着・保持したまま回転させることを可能とする、基板の処理方法及び基板保持装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
〔1〕 直径125mm以上、反りが100μm以上の基板をスピンドルで回転・保持する方法であって、前記スピンドルの基板載置面に、複数の同心円状の第一の溝部及び第一の溝部に交差する第二の溝部からなる吸引部を設け、前記基板の直径に対する前記基板載置面の直径の割合を50〜100%に設定するとともに、前記基板の質量に対する前記吸引部における吸引力の比を0.7kPa/g〜1.2kPa/gに設定し、前記基板を、前記基板載置面に吸着した状態で、前記スピンドルによって回転させることを特徴とする基板の処理方法。
〔2〕 前記吸引部より外周の前記基板載置面にOリングを配置した状態で、前記基板を前記基板載置面に吸着することを特徴とする〔1〕に記載の基板の処理方法。
〔3〕 前記基板載置面を凸曲面とし、前記凸曲面上に前記基板を上に反らせた状態で吸着することを特徴とする〔1〕に記載の基板の処理方法。
〔4〕 前記基板を、前記基板よりも低硬度の材質からなる前記基板載置面に吸着することを特徴とする請求項〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の基板の処理方法。
〔5〕 直径125mm以上、反りが100μm以上の基板を回転させる基板保持装置であって、基板載置面に設けられた同心円状の第一の溝部及び第一の溝部に交差する第二の溝部からなる吸引部と、前記基板の質量に対する前記吸引部における吸引力の比を0.7kPa/g〜1.2kPa/gに設定するエア排気部と、を具備してなることを特徴とする基板保持装置。
〔6〕 前記吸引部より外周の前記基板載置面に、Oリングが配置されていることを特徴とする〔5〕に記載の基板保持装置。
〔7〕 前前記基板載置面が凸曲面となっていることを特徴とする〔5〕に記載の基板保持装置。
〔8〕 前記基板載置面が、前記基板よりも低硬度の材質からなることを特徴とする請求項〔5〕〜〔7〕のいずれか一項に記載の基板保持装置。
〔9〕 直径125mm以上の基板上にIII族窒化物半導体からなるn型層、発光層、p型層及び電極を形成する工程を含む半導体発光素子の製造方法であって、さらにIII族窒化物半導体を含む基板の反りが100μm以上である状態で、III族窒化物半導体を含む基板をスピンドルで回転・保持する工程を含み、前記スピンドルの基板載置面に、複数の同心円状の第一の溝部及び第一の溝部に交差する第二の溝部からなる吸引部を設け、前記基板の直径に対する前記基板載置面の直径の割合を50〜100%に設定するとともに、前記基板の質量に対する前記吸引部における吸引力の比を0.7kPa/g〜1.2kPa/gに設定し、前記基板を、前記基板載置面に吸着した状態で、前記スピンドルによって回転・保持させることを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
〔1〕 直径125mm以上、反りが100μm以上の基板をスピンドルで回転・保持する方法であって、前記スピンドルの基板載置面に、複数の同心円状の第一の溝部及び第一の溝部に交差する第二の溝部からなる吸引部を設け、前記基板の直径に対する前記基板載置面の直径の割合を50〜100%に設定するとともに、前記基板の質量に対する前記吸引部における吸引力の比を0.7kPa/g〜1.2kPa/gに設定し、前記基板を、前記基板載置面に吸着した状態で、前記スピンドルによって回転させることを特徴とする基板の処理方法。
〔2〕 前記吸引部より外周の前記基板載置面にOリングを配置した状態で、前記基板を前記基板載置面に吸着することを特徴とする〔1〕に記載の基板の処理方法。
〔3〕 前記基板載置面を凸曲面とし、前記凸曲面上に前記基板を上に反らせた状態で吸着することを特徴とする〔1〕に記載の基板の処理方法。
〔4〕 前記基板を、前記基板よりも低硬度の材質からなる前記基板載置面に吸着することを特徴とする請求項〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の基板の処理方法。
〔5〕 直径125mm以上、反りが100μm以上の基板を回転させる基板保持装置であって、基板載置面に設けられた同心円状の第一の溝部及び第一の溝部に交差する第二の溝部からなる吸引部と、前記基板の質量に対する前記吸引部における吸引力の比を0.7kPa/g〜1.2kPa/gに設定するエア排気部と、を具備してなることを特徴とする基板保持装置。
〔6〕 前記吸引部より外周の前記基板載置面に、Oリングが配置されていることを特徴とする〔5〕に記載の基板保持装置。
〔7〕 前前記基板載置面が凸曲面となっていることを特徴とする〔5〕に記載の基板保持装置。
〔8〕 前記基板載置面が、前記基板よりも低硬度の材質からなることを特徴とする請求項〔5〕〜〔7〕のいずれか一項に記載の基板保持装置。
〔9〕 直径125mm以上の基板上にIII族窒化物半導体からなるn型層、発光層、p型層及び電極を形成する工程を含む半導体発光素子の製造方法であって、さらにIII族窒化物半導体を含む基板の反りが100μm以上である状態で、III族窒化物半導体を含む基板をスピンドルで回転・保持する工程を含み、前記スピンドルの基板載置面に、複数の同心円状の第一の溝部及び第一の溝部に交差する第二の溝部からなる吸引部を設け、前記基板の直径に対する前記基板載置面の直径の割合を50〜100%に設定するとともに、前記基板の質量に対する前記吸引部における吸引力の比を0.7kPa/g〜1.2kPa/gに設定し、前記基板を、前記基板載置面に吸着した状態で、前記スピンドルによって回転・保持させることを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
本発明によれば、基板載置面の直径を基板の直径の割合の50%以上から100%未満とすることで、基板に対しての吸引面積の比率が大きくなり、基板を安定して吸着・保持したまま回転させることが可能となる。また、吸引部において、吸引力を基板の質量に対して0.7kPa/g以上に設定することで、基板を安定して保持することが可能となる。また、吸引力の比を、基板の質量に対して1.2kPa/g以下に設定することで、基板の割れ等、不良発生を防止することができる。
また、吸引部より外周の基板載置面にOリング(O-ring)を配置することにより、Oリングを基板の凸状に反った面の裏面の形状に応じて変形させることができる。このことにより、基板の裏面とOリングとの接面に隙間が生じることが防がれ、基板載置面の吸着孔を介して基板を吸引しても、空気の漏れを防ぐことができる。そのため、基板を基板載置面に安定して吸引・保持したまま回転させることが可能となる。
また、基板載置面を凸曲面とすることで、基板の裏面全体と基板載置面を密着させることができる。このことにより、基板の裏面と基板載置面との接面に隙間が生じることが防がれ、吸着孔を介して基板を吸引しても、空気の漏れを防ぐことができる。そのため、基板を基板載置面に安定して吸引・保持したまま回転させることが可能となる。
また、基板載置面を凸曲面とすることで、基板の裏面全体と基板載置面を密着させることができる。このことにより、基板の裏面と基板載置面との接面に隙間が生じることが防がれ、吸着孔を介して基板を吸引しても、空気の漏れを防ぐことができる。そのため、基板を基板載置面に安定して吸引・保持したまま回転させることが可能となる。
また、基板載置面を基板よりも低硬度の材質で構成することにより、基板載置面の基板との接面を、基板の凸状に反った面の裏面の形状に応じて変形させることができる。このことにより、基板の裏面と基板載置面との接面に隙間が生じることを防ぎ、基板を基板載置面に安定して吸引・保持したまま回転させることが可能となる。
本発明において、基板とは、直径125mm以上、反りが100μm以上の基板20であって、単一材料からなる基板でもよく、また基板上に少なくとも1つの化合物半導体層を積層したウェハでもよく、具体的な例としてはGaN系半導体層が積層されたサファイア基板が挙げられる。
本発明を実施するための第1の実施形態を、図を用いて以下に詳細に説明する。図1は第1の実施形態である基板保持装置の一例の概略構成を示す断面図及び平面図であり、図1(a)は基板保持装置のA−A’線における断面図、図1(b)は基板保持装置の平面図、図1(c)は基板保持装置に基板20を保持した状態を示す、A−A’線における断面図である。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、本実施形態の基板保持装置は、直径125mm以上、反りが100μm以上の基板20を回転させるためのものとする。
本発明を実施するための第1の実施形態を、図を用いて以下に詳細に説明する。図1は第1の実施形態である基板保持装置の一例の概略構成を示す断面図及び平面図であり、図1(a)は基板保持装置のA−A’線における断面図、図1(b)は基板保持装置の平面図、図1(c)は基板保持装置に基板20を保持した状態を示す、A−A’線における断面図である。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、本実施形態の基板保持装置は、直径125mm以上、反りが100μm以上の基板20を回転させるためのものとする。
図1(a)及び図1(b)に示すように、本実施形態の基板保持装置は、スピンドル7と、図示しないエア排気部及び回転制御部から概略構成されている。
図1(a)に示すように、スピンドル7は、逆円錐形状のスピンドル本体7aと、スピンドル本体7aに連絡された回転軸7bとから構成されている。また、スピンドル7には、基板載置面2に開口を有し、かつ、スピンドル本体7aと回転軸7bを上下方向に貫通する吸気孔6が設けられている。
図1(a)及び図1(b)に示すように、基板載置面2の中心には、吸気孔6の開口である吸着孔5が形成され、吸気孔6に連通してエアを吸引できる構成となっている。基板載置面2の材質は特に制限がないが、基板20との密着性を向上させるために、基板20よりも低硬度の材質から構成してもよい。また、基板載置面2の表面にはテフロン(登録商標)が塗装されており、基板20へのレジスト塗布や洗浄、乾燥といった処理における損傷や、薬液の滴下による影響を防いでいる。
図1(b)に示すように、基板載置面2には吸着孔5を中心とする、複数の環状の第一の溝部4aが同心円状に形成されている。また、直線状の4本の第二の溝部4bが基板載置面2の吸着孔5を中心として放射状に形成され、第一の溝部4aと交差している。これら、第一の溝部4aと第二の溝部4bとの各交差部において、第一の溝部4aと第二の溝部4bは相互に連通している。そして、吸着孔5からエアが吸引されることで、第一の溝部4aと第二の溝部4bからなる吸引部4全体が基板20を吸引・保持する構成となっている。
基板保持装置は、図示しないエア排気部によって吸気孔6からエアを吸引し、吸引部4における吸引力を制御する構成となっている。エア排気部は、基板20の質量に対して、吸引部4における吸引力の比が0.7kPa/g〜1.2kPa/g、好ましくは0.8kPa/g〜1.1kPa/gとなるように設定されている。また、吸引部4と基板20間のエアがエア排気部によって吸引されることで、基板20は吸引部4に吸引され、基板載置面2の表面に保持される構成となっている。
また、図示しない回転制御部は、図示しないモータの回転出力を制御し、モータの回転出力をスピンドル7の回転軸7bに、回転動作として伝える。この回転軸7bの回転により、基板載置面2及び、これに保持される基板20が一体となって回転することになる。
次に、上記スピンドル7を備えた基板保持装置による基板20の処理方法を以下、詳細に説明する。なお、本実施形態において処理する基板20は、直径125mm以上、反りが100μm以上のものとする。
本実施形態の基板20の処理方法は、基板載置面2上に基板20を保持する工程と、エア排気部によってエアを吸引する工程と、スピンドル7を回転させる工程と、から概略構成されている。以下、各工程について詳細を説明する。
始めに、基板20の直径の50〜100%の直径を有する基板載置面2を備えたスピンドル7を選択する。基板載置面2の直径が、基板20の直径の50%未満であると、基板20を基板載置面2上に保持する力が十分とならず、基板20を回転させた際に、遠心力による影響を受けやすい。また、基板載置面2の直径が基板20の直径の100%を超えると、基板20へのレジスト塗布や洗浄、乾燥といった処理後に、基板載置面2から脱離することが困難となる。
また、基板載置面2の直径は基板20の直径と比較して大きければ大きいほど、基板20を安定して保持できるが、大きくなるほど基板20の搬送や塗布液の塗布が行いにくくなる。そのため、基板20の直径の50〜100%の大きさの範囲内で、なるべく小さいものを選択する。また本発明においては、さらに基板20の直径の60〜90%の大きさの範囲内で選択するのが好ましい。
次に、基板載置面2上に、基板20の中央を上方に反らせた状態で載置する。このとき、基板載置面2の中心に、基板20の中心を合わせるようにする。
次いで、図示しないエア排気部によって、吸気孔6からエアを吸引する。これにより、吸引部4と基板20間のエアが吸気孔6を介して吸引され、基板20は基板載置面2上に保持される。基板20によって閉塞された第一の溝部4aおよび第二の溝部4bの内部空間が減圧されることで、基板20が吸着保持される。そして、基板20が吸着保持されることにより、基板20の下面と基板載置面2とが密着し、第一の溝部4aおよび第二の溝部4bの内部空の減圧による吸引力が更に増大する。このとき、第一の溝部4aが基板載置面2の吸着孔5を中心として同心円状に設けられていることにより、基板載置面2と基板20の重なった部分全体が均等な力で吸引され、基板20の歪みや割れを防ぐことができる。このとき、基板20よりも低硬度の材質から構成される基板載置面2を用いることにより、基板載置面2と基板20の密着部分の隙間の発生を防ぐことができる。
このとき、エア排気部は、基板20の質量に対して、吸引部4における吸引力の比が0.7kPa/g〜1.2kPa/gとなるように設定する。この吸引力の比が0.7kPa/g未満であると、基板20を基板載置面2上に保持する力が十分ではないため、基板20を回転させた際に、遠心力による影響を受けやすい。また、この吸引力の比が1.2kPa/gを超えると、基板20の凸状に反った面の裏面が強い力で吸引されるため、割れや歪みなどの不良が生じやすくなる。
そのため、基板20の質量に対しての吸引部4における吸引力の比は、基板載置面2と基板20の大きさに応じて、0.7kPa/g〜1.2kPa/gの範囲内で調整することが好ましい。これにより、基板20の歪みや割れを防ぎ、かつ、安定して吸着・保持することができる。
次いで、基板20を基板載置面2上に吸着・保持した状態でスピンドル7を回転させる。スピンドル7を回転させることにより、基板載置面2に保持される基板20は一体となって回転する。このとき、たとえば、基板20上に図示しないノズルから塗布液を滴下すると、これが基板20上で遠心力によって流動し、塗布液の塗膜が形成されることとなる。
図1(c)に基板保持装置に基板20を保持した状態を示す。本実施形態によれば、基板載置面2が、基板20の直径に対し50〜100%の直径を有し、吸着孔5を中心として同心円状に第一の溝部4aが形成されていることにより、従来の単結晶シリコン基板よりも重く、反った形状の基板20であっても基板載置面2に安定して保持することができる。そのため、基板載置面2を回転させても、遠心力の影響を受けることなく回転させることができる。
また、吸引部4における吸引力を、基板20の質量に対して0.7kPa/g〜1.2kPa/gとなるように設定することで、基板20の歪みや割れを防ぎ、かつ、遠心力の影響を受けることなく回転させることができる。
次いで、本発明を実施するための第2の実施形態を、図を用いて以下に詳細に説明する。図2は第2の実施形態である基板保持装置の一例の概略構成を示す断面図及び平面図であり、図2(a)は基板保持装置のB−B’線における断面図、図2(b)は基板保持装置の平面図、図2(c)は基板保持装置に基板20を保持した状態を示す、B−B’線における断面図である。
なお、本実施形態の基板保持装置は、直径125mm以上、反りが100μm以上の基板20を回転させるためのものとする。
なお、本実施形態の基板保持装置は、直径125mm以上、反りが100μm以上の基板20を回転させるためのものとする。
図2(a)及び図2(b)に示すように、本実施形態の基板保持装置は、スピンドル7と、Oリング11と、図示しないエア排気部及び回転制御部から概略構成されている。
図2(a)に示すように、スピンドル7は、逆円錐形状のスピンドル本体7aと、スピンドル本体7aに連絡された回転軸7bとから構成されている。また、スピンドル7には、基板載置面2に開口を有し、かつ、スピンドル本体7aと回転軸7bを上下方向に貫通する吸気孔6が設けられている。
図2(a)及び図2(b)に示すように、基板載置面2は円形の平面視形状を有した円板形で、スピンドル7の上方に設けられており、その直径は、基板20の直径の50〜100%の大きさで構成されている。
また、基板載置面2の中心には吸着孔5が形成され、後述する吸気孔6と連通してエアを吸引できる構成となっている。基板載置面2の材質は特に制限がないが、基板20との密着性を向上させるために、低硬度の材質から構成してもよい。また、基板載置面2の表面にはテフロン(登録商標)が塗装されており、基板20へのレジスト塗布や洗浄、乾燥といった処理における損傷や、薬液の滴下による影響を防いでいる。
また、基板載置面2の中心には吸着孔5が形成され、後述する吸気孔6と連通してエアを吸引できる構成となっている。基板載置面2の材質は特に制限がないが、基板20との密着性を向上させるために、低硬度の材質から構成してもよい。また、基板載置面2の表面にはテフロン(登録商標)が塗装されており、基板20へのレジスト塗布や洗浄、乾燥といった処理における損傷や、薬液の滴下による影響を防いでいる。
図2(b)に示すように、基板載置面2には、吸着孔5を中心とする、複数の環状の第一の溝部4aが同心円状に形成されている。また、直線状の4本の第二の溝部4bが基板載置面2の吸着孔5を中心として放射状に形成され、第一の溝部4aと交差している。これら、第一の溝部4aと第二の溝部4bとの各交差部において、第一の溝部4aと第二の溝部4bは相互に連通している。そして、吸着孔5からエアが吸引されることで、第一の溝部4aと第二の溝部4bからなる吸引部4全体が基板20を吸引・保持する構成となっている。
また、吸引部4の外周部には、円周状の第三の溝部4cが形成されている。
また、吸引部4の外周部には、円周状の第三の溝部4cが形成されている。
Oリング11は、第三の溝部4cの深さよりも大きい直径を有し、第三の溝部4cに嵌合されている。また、Oリング11の直径は基板載置面2の表面から若干突出する大きさとすることが好ましい。Oリング11を基板載置面2の表面から若干突出させることより、基板載置面2上に基板20を吸着した時に、Oリング11を十分に弾性変形させることができる。
基板保持装置は、図示しないエア排気部によって吸気孔6からエアを吸引し、吸引部4における吸引力を制御する構成となっている。エア排気部は、基板20の質量に対して、吸引部4における吸引力の比が0.7kPa/g〜1.2kPa/gとなるように設定されている。また、吸引部4と基板20間のエアがエア排気部によって吸引されることで、基板20は吸引部4に吸引され、Oリング11と密着して基板載置面2に保持される構成となっている。
また、図示しない回転制御部は、図示しないモータの回転出力を制御し、モータの回転出力をスピンドル7の回転軸7bに回転動作として伝える。このスピンドル7の回転により、基板載置面2及び、これに保持される基板20が一体となって回転することになる。
次に、上記スピンドル7を備えた基板保持装置による基板20の処理方法を以下、詳細に説明する。なお、本実施形態において処理する基板20は、直径125mm以上、反りが100μm以上のものとする。
本実施形態の基板20の処理方法は、基板載置面2上に基板20を保持する工程と、エア排気部によってエアを吸引する工程と、スピンドル7を回転させる工程と、から概略構成されている。以下、各工程について詳細を説明する。
始めに、基板20の直径の50〜100%の直径を備えたスピンドル7を選択する。基板載置面2の直径が、基板20の直径の50%未満であると、基板20を基板載置面2上に保持する力が十分とならず、基板20を回転させた際に、遠心力による影響を受けやすい。また、基板載置面2の直径が基板20の直径の100%を超えると、基板20へのレジスト塗布や洗浄、乾燥といった処理後に、基板載置面2から脱離することが困難となる。
また、基板載置面2の直径は基板20の直径と比較して大きければ大きいほど、基板20を安定して保持できるが、大きくなるほど基板20の搬送や塗布液の塗布が行いにくくなる。そのため、基板20の直径の50〜100%の大きさの範囲内で、なるべく小さいものを選択する。また本発明においては、さらに基板20の直径の60〜90%の大きさの範囲内で選択するのが好ましい。
次に、基板載置面2の中心に基板20の中心を合わせるようにして、基板載置面2上に基板20の中央を上方に反らせた状態で載置する。
次いで、図示しないエア排気部によって、吸気孔6からエアを吸引する。これにより、基板20によって閉塞された第一の溝部4aおよび第二の溝部4bの内部空間が減圧されることで、基板20が吸着保持される。そして、基板20が吸着保持されることにより、基板20の下面と基板載置面2とが密着し、第一の溝部4aおよび第二の溝部4bの内部空の減圧による吸引力が更に増大する。このとき、Oリング11が第三の溝部4cに嵌合され、かつ、基板載置面2の表面から若干突出していることにより、Oリング11は弾性変形して基板20と密着する。この状態を、図2(c)に示す。
これにより、基板載置面2と基板20の間のエアが漏れることを防ぐことができ、基板20を安定して吸着・保持することができる。また、基板20よりも低硬度の材質から構成される基板載置面2を用いると、基板載置面2と基板20の密着性を更に高めることができる。
これにより、基板載置面2と基板20の間のエアが漏れることを防ぐことができ、基板20を安定して吸着・保持することができる。また、基板20よりも低硬度の材質から構成される基板載置面2を用いると、基板載置面2と基板20の密着性を更に高めることができる。
このとき、エア排出制御部は基板20の質量に対して、吸引部4における吸引力の比が0.7kPa/g〜1.2kPa/gとなるように設定する。この吸引力の比が0.7kPa/g未満であると、基板20を基板載置面2上に保持する力が十分ではないため、基板20を回転させた際に、遠心力による影響を受けやすい。また、この吸引力の比が1.2kPa/gを超えると、基板20の凸状に反った面の裏面が強い力で吸引されるため、割れや歪みなどの不良が生じやすくなる。
そのため、基板20の質量に対しての吸引部4における吸引力の比は、基板載置面2と基板20の大きさに応じて、0.7kPa/g〜1.2kPa/gの範囲内で調整することが好ましい。これにより、基板20の歪みや割れを防ぎ、かつ、安定して吸着・保持することができる。
次いで、基板20を基板載置面2上に吸着・保持した状態でスピンドル7を回転させる。スピンドル7を回転させることにより、基板載置面2に保持される基板20は一体となって回転する。このとき、たとえば、基板20上に図示しないノズルから塗布液を滴下すると、これが基板20上で遠心力によって流動し、塗布液の塗膜が形成されることとなる。
本実施形態によれば、基板20の直径に対し50〜100%の直径を有する基板載置面2を用いることにより、反った形状の基板20を安定して保持することができる。また、Oリング11を基板載置面2の外周部(第三の溝部4c)に配置することにより、Oリング11と基板20とが密着してエア漏れが防がれるため、より安定して基板20を吸着・保持することが可能となる。
また、吸引部4における吸引力を、基板20の質量に対して0.7kPa/g〜1.2kPa/gとなるように設定することで、基板20に生じる割れや歪みを防ぎ、かつ、遠心力の影響を受けることなく回転させることができる。
また、吸引部4における吸引力を、基板20の質量に対して0.7kPa/g〜1.2kPa/gとなるように設定することで、基板20に生じる割れや歪みを防ぎ、かつ、遠心力の影響を受けることなく回転させることができる。
次いで、本発明を実施するための第3の実施形態を、図を用いて以下に詳細に説明する。
図3は第3の実施形態である基板保持装置の一例の概略構成を示す断面図及び平面図であり、図3(a)は基板保持装置のC−C’線における断面図、図3(b)は基板保持装置の平面図、図3(c)は基板保持装置に基板20を保持した状態を示す、C−C’線における断面図である。
なお、本実施形態の基板保持装置は、直径125mm以上、反りが100μm以上の基板20を回転させるためのものとする。
図3は第3の実施形態である基板保持装置の一例の概略構成を示す断面図及び平面図であり、図3(a)は基板保持装置のC−C’線における断面図、図3(b)は基板保持装置の平面図、図3(c)は基板保持装置に基板20を保持した状態を示す、C−C’線における断面図である。
なお、本実施形態の基板保持装置は、直径125mm以上、反りが100μm以上の基板20を回転させるためのものとする。
図3(a)及び図3(b)に示すように、本実施形態の基板保持装置は、スピンドル7と、スピンドル7の上方に設けられた凸曲面状の基板載置面2と、図示しないエア排気部及び回転制御部から概略構成されている。
図3(a)に示すように、スピンドル7は、逆円錐形状のスピンドル本体7aと、スピンドル本体7aに連絡された回転軸7bとから構成されている。また、スピンドル7には、基板載置面2に開口を有し、かつ、スピンドル本体7aと回転軸7bを上下方向に貫通する吸気孔6が設けられている。
図3(a)及び図3(b)に示すように、基板載置面2は円形の平面視形状を有した円板形で、スピンドル7の上方に設けられている。また、その直径は基板20の直径の50〜100%の大きさで構成されており、表面は基板20の反りの形状に合わせ、凸曲面となっている。
また、基板載置面2の中心には吸着孔5が形成され、後述する吸気孔6と連通してエアを吸引できる構成となっている。基板載置面2の材質は特に制限がないが、基板20との密着性を向上させるために、基板20よりも低硬度の材質から構成してもよい。また、基板載置面2の表面にはテフロン(登録商標)が塗装されており、基板20へのレジスト塗布や洗浄、乾燥といった処理における損傷や、薬液の滴下による影響を防いでいる。
また、基板載置面2の中心には吸着孔5が形成され、後述する吸気孔6と連通してエアを吸引できる構成となっている。基板載置面2の材質は特に制限がないが、基板20との密着性を向上させるために、基板20よりも低硬度の材質から構成してもよい。また、基板載置面2の表面にはテフロン(登録商標)が塗装されており、基板20へのレジスト塗布や洗浄、乾燥といった処理における損傷や、薬液の滴下による影響を防いでいる。
図3(b)に示すように、基板載置面2には、吸着孔5を中心とする、複数の環状の第一の溝部4aが同心円状に形成されている。また、直線状の4本の第二の溝部4bが基板載置面2の吸着孔5を中心として放射状に形成され、第一の溝部4aと交差している。これら、第一の溝部4aと第二の溝部4bとの各交差部において、第一の溝部4aと第二の溝部4bは相互に連通している。そして、吸着孔5からエアが吸引されることで、第一の溝部4aと第二の溝部4bからなる吸引部4全体が基板20を吸引・保持する構成となっている。
基板保持装置は、図示しないエア排気部によって吸気孔6からエアを吸引し、吸引部4における吸引力を制御する構成となっている。エア排気部は、基板20の質量に対して、吸引部4における吸引力の比が0.7kPa/g〜1.2kPa/gとなるように設定されている。また、吸引部4と基板20間のエアがエア排気部によって吸引されることで、基板20は吸引部4に吸引され、基板載置面2に保持される構成となっている。
また、図示しない回転制御部は、図示しないモータの回転出力を制御し、モータの回転出力をスピンドル7の回転軸7bに、回転動作として伝える。この回転軸7bの回転により、基板載置面2及び、これに保持される基板20が一体となって回転することになる。
次に、上記スピンドル7を備えた基板保持装置による基板20の処理方法を、以下に詳細に説明する。なお、本実施形態において処理する基板20は、直径125mm以上、反りが100μm以上のものとする。
本実施形態の基板20の処理方法は、基板載置面2上に基板20を保持する工程と、エア排気部によってエアを吸引する工程と、スピンドル7を回転させる工程と、から概略構成されている。以下、各工程について詳細を説明する。
始めに、基板20の直径の50〜100%の直径を有する基板載置面2を備えたスピンドル7を選択する。基板載置面2の直径が、基板20の直径の50%未満であると、基板20を基板載置面2上に保持する力が十分とならず、基板20を回転させた際に、遠心力による影響を受けやすい。また、基板載置面2の直径が基板20の直径の100%を超えると、基板20へのレジスト塗布や洗浄、乾燥といった処理後に、基板載置面2から脱離することが困難となる。
また、基板載置面2の直径は基板20の直径と比較して大きければ大きいほど、基板20を安定して保持できるが、大きくなるほど基板20の搬送や塗布液の塗布が行いにくくなる。そのため、基板20の直径の50〜100%の大きさの範囲内で、なるべく小さいものを選択する。また本発明においては、さらに基板20の直径の60〜90%の大きさの範囲内で選択するのが好ましい。
次に、基板載置面2の凸曲面上に基板20の中央を上方に反らせた状態で載置する。このとき、基板載置面2の中心に基板20の中心を合わせるようにする。
次いで、図示しないエア排気部によって、吸気孔6からエアを吸引する。これにより、基板20によって閉塞された第一の溝部4aおよび第二の溝部4bの内部空間が減圧されることで、基板20が吸着保持される。そして、基板20が吸着保持されることにより、基板20の下面と基板載置面2とが密着し、第一の溝部4aおよび第二の溝部4bの内部空の減圧による吸引力が更に増大する。
これにより、基板載置面2の凸曲面上に、基板20の中央が上方に反った状態で吸着・保持される。このとき、第一の溝部4aが基板載置面2の吸着孔5を中心として同心円状に設けられていることにより、基板載置面2と基板20の重なった部分全体が均等な力で吸引され、基板20の歪みや割れを防ぐことができる。
また、基板載置面2の形状が基板20の反りの形状に合わせて凸曲面状に形成されているため、基板載置面2と基板20との間に隙間が生じることを防ぐことができる。このとき、基板20よりも低硬度の材質から構成される基板載置面2を用いることにより、基板載置面2と基板20との密着性を更に高めることができる。
このとき、エア排気部は、基板20の質量に対して、吸引部4における吸引力の比が0.7kPa/g〜1.2kPa/gとなるように設定する。この吸引力の比が0.7kPa/g未満であると、基板20を基板載置面2上に保持する力が十分ではないため、基板20を回転させた際に、遠心力による影響を受けやすい。また、この吸引力の比が1.2kPa/gを超えると、基板20の凸状に反った面の裏面が強い力で吸引されるため、割れや歪みなどの不良が生じやすくなる。
そのため、基板20の質量に対しての吸引部4における吸引力の比は、基板載置面2と基板20の大きさに応じて、0.7kPa/g〜1.2kPa/gの範囲内で調整することが好ましい。これにより、基板20の歪みや割れを防ぎ、かつ、安定して吸着・保持することができる。
次いで、基板20を基板載置面2上に吸着・保持した状態でスピンドル7を回転させる。スピンドル7を回転させることにより、基板載置面2に保持される基板20は一体となって回転する。このとき、たとえば、基板20上に図示しないノズルから塗布液を滴下すると、これが基板20上で遠心力によって流動し、塗布液の塗膜が形成されることとなる。
図1(c)に基板保持装置に基板20を保持した状態を示す。本実施形態によれば、基板載置面2が、基板20の直径に対し50〜100%の直径を有し、かつ、基板20の反りの形状に合わせ凸曲面状に形成された基板載置面2を用いることにより、反った形状の基板20を基板載置面2に安定して保持することができる。そのため、基板載置面2を回転させても、基板20が遠心力の影響を受けることなく、安定して吸着・保持することが可能となる。
本実施形態によれば、基板20の直径に対し50〜100%の直径を有し、基板20の反りの形状に合わせて凸曲面状に形成された基板載置面2を用いることにより、基板載置面2と、基板20の凸状に反った面の裏面を密着させることができる。そのため、従来の単結晶シリコン基板よりも重く、反った形状の基板20であっても、基板載置面2に安定して吸着・保持することが可能となる。また、吸引部4における吸引力を、基板20の質量に対して0.7kPa/g〜1.2kPa/gとなるように設定することで、基板20の歪みや割れを防ぎ、かつ、遠心力の影響を受けることなく回転させることができる。
次に、本発明における基板(積層半導体基板)20について図4を用いて詳細に説明する。図4は、化合物半導体層が積層された基板(積層半導体基板)20の構成を示す一例の図である。
本発明において適用される基板(積層半導体基板)20(単に基板20と言うことがある)は直径125mm以上で、100μm以上の反り量を有するものとする。
本発明において適用される基板(積層半導体基板)20(単に基板20と言うことがある)は直径125mm以上で、100μm以上の反り量を有するものとする。
基板(積層半導体基板)20としては、反り量(H)が100μm以上のものを用いるが、好ましくは反り量(H)が100μm≦H≦250μmの範囲、さらには100μm≦H≦200μmの範囲であることが好ましい。
ここで、基板20の反り(反り量H)とは、基板20を水平な基準面に置いた時の、基準面と基板20表面との距離の最大値と最小値の差と定義する。基板20の反り量Hの測定は、例えばレーザ光斜入射干渉計(NIDEK社製フラットネステスターFT−17)によりSORI値を測定することで行う。また、反り向きが凸形状の場合にはプラス値、凹形状の場合はマイナス値とした。
ここで、基板20の反り(反り量H)とは、基板20を水平な基準面に置いた時の、基準面と基板20表面との距離の最大値と最小値の差と定義する。基板20の反り量Hの測定は、例えばレーザ光斜入射干渉計(NIDEK社製フラットネステスターFT−17)によりSORI値を測定することで行う。また、反り向きが凸形状の場合にはプラス値、凹形状の場合はマイナス値とした。
基板(積層半導体基板)20の構成は基板110上に少なくとも一層以上の化合物半導体層を積層したものであり、二層以上積層したものであることがより好ましい。これら基板110および化合物半導体層は単一の材料からなるものでもよく、その構成は制限されない。基板(積層半導体基板)20の具体的な構成としては、化合物半導体層からなる半導体発光素子が適用される。また、化合物半導体層は、具体的にはGaN系半導体層が積層されたサファイア基板が用いられる。
なお、少なくとも1層の化合物半導体層を積層した基板20とは、GaN系半導体層が積層されたサファイア基板である場合には、少なくとも中間層120と、さらに下地層130と、さらにn型半導体層140と、さらに発光層150と、さらにp型半導体層160が積層された基板20を指すことができる。
なお、少なくとも1層の化合物半導体層を積層した基板20とは、GaN系半導体層が積層されたサファイア基板である場合には、少なくとも中間層120と、さらに下地層130と、さらにn型半導体層140と、さらに発光層150と、さらにp型半導体層160が積層された基板20を指すことができる。
そこで、基板(積層半導体基板)20を構成する化合物半導体として、GaN系半導体を例に挙げて説明する。図4に示す基板20は、例えば青色光を出力する青色発光チップさらには青色発光チップを用いた発光装置を製造するための出発材料となる。
図4に示すように、基板(積層半導体基板)20は、基板110と積層半導体層100とから概略構成されている。また、積層半導体層100はさらに、基板110の上に、中間層120と、下地層130と、n型半導体層140と、発光層150と、p型半導体層160がこの順で形成された構成となっている。以下、それぞれの詳細について説明する。
(基板110)
基板110を構成する材料としては、例えば、サファイア、炭化ケイ素(シリコンカーバイド:SiC)、シリコン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化ジルコニウム、酸化マンガン亜鉛鉄、酸化マグネシウムアルミニウム、ホウ化ジルコニウム、酸化ガリウム、酸化インジウム、酸化リチウムガリウム、酸化リチウムアルミニウム、酸化ネオジウムガリウム、酸化ランタンストロンチウムアルミニウムタンタル、酸化ストロンチウムチタン、酸化チタン、ハフニウム、タングステン、モリブデン等が挙げられる。これらの中でも、サファイア、炭化ケイ素(シリコンカーバイド:SiC)が好ましい。なお、本実施形態の基板110には、サファイア基板を用いている。また、基板110上には、エピタキシャル成長により形成されたIII族窒化物半導体結晶が構成されている。
基板110を構成する材料としては、例えば、サファイア、炭化ケイ素(シリコンカーバイド:SiC)、シリコン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化ジルコニウム、酸化マンガン亜鉛鉄、酸化マグネシウムアルミニウム、ホウ化ジルコニウム、酸化ガリウム、酸化インジウム、酸化リチウムガリウム、酸化リチウムアルミニウム、酸化ネオジウムガリウム、酸化ランタンストロンチウムアルミニウムタンタル、酸化ストロンチウムチタン、酸化チタン、ハフニウム、タングステン、モリブデン等が挙げられる。これらの中でも、サファイア、炭化ケイ素(シリコンカーバイド:SiC)が好ましい。なお、本実施形態の基板110には、サファイア基板を用いている。また、基板110上には、エピタキシャル成長により形成されたIII族窒化物半導体結晶が構成されている。
また、本実施形態の基板110は、直径5インチ(約125mm)以上、厚みが0.5mm〜1.5mmのものとなっている。その中でも例えば、直径6インチ(約150mm)のサファイア基板で、厚み0.5mm〜1.5mmのものが特に好ましい。
(中間層120)
また、基板110としてIII族窒化物化合物半導体以外の材料を用いる場合は、中間層120を基板110上に設けておくことが好ましい。このとき、中間層120はバッファ機能を発揮するようにAlを含有することが好ましい。
また、基板110としてIII族窒化物化合物半導体以外の材料を用いる場合は、中間層120を基板110上に設けておくことが好ましい。このとき、中間層120はバッファ機能を発揮するようにAlを含有することが好ましい。
(下地層130)
下地層130としては、Gaを含むIII族窒化物(GaN系化合物半導体)が材料として用いられ、特に、AlGaN、又はGaNを用いることが望ましい。
下地層130としては、Gaを含むIII族窒化物(GaN系化合物半導体)が材料として用いられ、特に、AlGaN、又はGaNを用いることが望ましい。
(n型半導体層140)
n型半導体層140としては例えば、n型の電気伝導を示すドーパントを含むGaN系化合物半導体が挙げられる。
n型半導体層140は具体的には、n型コンタクト層およびn型クラッド層から構成されたものであり、また、n型コンタクト層としてはGaN系化合物半導体が用いられる。また、n型クラッド層の材料としては、GaN、AlGaN、GaInN等が用いられる。
n型半導体層140としては例えば、n型の電気伝導を示すドーパントを含むGaN系化合物半導体が挙げられる。
n型半導体層140は具体的には、n型コンタクト層およびn型クラッド層から構成されたものであり、また、n型コンタクト層としてはGaN系化合物半導体が用いられる。また、n型クラッド層の材料としては、GaN、AlGaN、GaInN等が用いられる。
(発光層150)
発光層150は、GaInNからなるIII族窒化物半導体層により構成されており、その構造としては、単一量子井戸構造あるいは多重量子井戸構造などを採用することができる。
発光層150は、GaInNからなるIII族窒化物半導体層により構成されており、その構造としては、単一量子井戸構造あるいは多重量子井戸構造などを採用することができる。
(p型半導体層160)
p型半導体層160は、p型の電気伝導を示すドーパントを含むGaN系化合物半導体層により構成されている。
p型半導体層160はさらに、p型クラッド層およびp型コンタクト層から構成されており、p型クラッド層としてはAldGa1-dN(0<d≦0.4)が、p型コンタクト層としてはAleGa1-eN(0≦e<0.5)を含む窒化ガリウム系化合物半導体層が用いられる。
p型半導体層160は、p型の電気伝導を示すドーパントを含むGaN系化合物半導体層により構成されている。
p型半導体層160はさらに、p型クラッド層およびp型コンタクト層から構成されており、p型クラッド層としてはAldGa1-dN(0<d≦0.4)が、p型コンタクト層としてはAleGa1-eN(0≦e<0.5)を含む窒化ガリウム系化合物半導体層が用いられる。
このように、本実施形態の積層半導体層100は、III族窒化物化合物半導体層によって構成されている。また、本実施形態の積層半導体層100の主たる構成(積層半導体層100において最も多くの量を占める材料)はGaN(窒化ガリウム)となっている。
<半導体発光素子10の製造方法>
次いで、本実施形態における基板(積層半導体基板)20から構成される、図示しない半導体発光素子10の製造方法を説明する。
半導体発光素子10形成工程は、積層半導体層100形成工程と、半導体層露出面形成する工程と、第一の電極を形成し且つ半導体層露出面に第二の電極を形成する電極形成工程と、から概略構成されている。また、電極形成工程の後は必要に応じて、半導体発光素子10の電極に熱処理を施すアニール工程をさらに有する場合がある。
次いで、本実施形態における基板(積層半導体基板)20から構成される、図示しない半導体発光素子10の製造方法を説明する。
半導体発光素子10形成工程は、積層半導体層100形成工程と、半導体層露出面形成する工程と、第一の電極を形成し且つ半導体層露出面に第二の電極を形成する電極形成工程と、から概略構成されている。また、電極形成工程の後は必要に応じて、半導体発光素子10の電極に熱処理を施すアニール工程をさらに有する場合がある。
(積層半導体層100工程)
積層半導体層100を形成する工程はさらに、基板110上に中間層120を形成する工程と、下地層130形成工程と、n型半導体層140形成工程と、発光層150形成工程と、p型半導体層160形成工程から構成されている。これらの工程は既存の方法を用いるため、ここではその詳細については省略する。
積層半導体層100を形成する工程はさらに、基板110上に中間層120を形成する工程と、下地層130形成工程と、n型半導体層140形成工程と、発光層150形成工程と、p型半導体層160形成工程から構成されている。これらの工程は既存の方法を用いるため、ここではその詳細については省略する。
(半導体層露出面形成する工程)
次いで、積層半導体層100の一部を除去して図示しない半導体層露出面を形成する。この工程は既存の方法を用いるため、ここではその詳細については省略する。
次いで、積層半導体層100の一部を除去して図示しない半導体層露出面を形成する。この工程は既存の方法を用いるため、ここではその詳細については省略する。
(電極形成工程)
次いで、p型半導体層160上に図示しない電極(透明正極)を形成する。このとき、電極(透明正極)の材料としては、例えば、ITO(In2O3−SnO2)、AZO(ZnO−Al2O3)、IZO(In2O3−ZnO)、GZO(ZnO−Ga2O3)等の従来公知の材料を用いることができる。また、この電極(透明正極)の構成は、p型半導体層160上のほぼ全面を覆うように形成しても、格子状や樹形状に形成しても良い。
電極(透明正極)上に形成される、図示しない正極ボンディングパッド(第一の電極)は、例えば、従来公知のAu、Al、Ni、Cu等の材料から構成される。また、この正極ボンディングパッドの厚さは、100nm〜1,000nmの範囲内とし、300nm〜500nmの範囲内とすることがより望ましい。
次いで、p型半導体層160上に図示しない電極(透明正極)を形成する。このとき、電極(透明正極)の材料としては、例えば、ITO(In2O3−SnO2)、AZO(ZnO−Al2O3)、IZO(In2O3−ZnO)、GZO(ZnO−Ga2O3)等の従来公知の材料を用いることができる。また、この電極(透明正極)の構成は、p型半導体層160上のほぼ全面を覆うように形成しても、格子状や樹形状に形成しても良い。
電極(透明正極)上に形成される、図示しない正極ボンディングパッド(第一の電極)は、例えば、従来公知のAu、Al、Ni、Cu等の材料から構成される。また、この正極ボンディングパッドの厚さは、100nm〜1,000nmの範囲内とし、300nm〜500nmの範囲内とすることがより望ましい。
また、p型半導体層160、発光層150及びn型半導体層140の一部を除去することによりn型半導体層露出領域を設け、その上に図示しないn型コンタクト層を設ける。そして、図示しない負極(第二の電極)をn型コンタクト層に接するように形成する。
このとき、図示しない負極19の材料としては、周知の各種組成および構造の負極を何ら制限無く用いることができ、本技術分野における慣用手段により設けることができる。
このとき、図示しない負極19の材料としては、周知の各種組成および構造の負極を何ら制限無く用いることができ、本技術分野における慣用手段により設けることができる。
(アニール工程)
次いで、必要に応じて半導体発光素子10の電極に熱処理を施す。これにより、半導体発光素子10が形成される。
次いで、必要に応じて半導体発光素子10の電極に熱処理を施す。これにより、半導体発光素子10が形成される。
このように、本発明においては、本実施形態における基板(積層半導体基板)20であれば半導体発光素子10の材料として、その形成に用いることができる。また、半導体発光素子10形成工程のうち、洗浄工程、エッチング工程、搬送工程、レジスト塗布工程等においては、それらの工程に応じた構成の基板(積層半導体基板)20を、随時必要に応じて用いることが望ましい。
本発明の第1から第3の実施形態で示した基板保持装置および基板20の処理方法は、前述した半導体発光素子10または基板20の製造工程において、それらの洗浄工程、エッチング工程や搬送工程等で必要に応じて使用することができる。
以下、実施例に基づき本発明を更に詳細に説明する。但し、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
以下、実施例に基づき本発明を更に詳細に説明する。但し、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
表1に示す基板直径のサファイア製の基板110上に、スパッタ法によりAlNからなる厚さ0.05μmの中間層120を成膜し、その上に、有機金属化学気相成長法(MOCVD)によって、アンドープGaNからなる厚さ8μmの下地層130およびSiドープGaNからなる厚さ2μmの図示しないn型コンタクト層を成膜した。さらにその上に、MOCVDによってIn0.1Ga0.9Nからなる厚さ250nmのn型クラッド層を形成した後、SiドープGaNからなる厚さ16nmの障壁層およびIn0.2Ga0.8Nからなる厚さ2.5nmの井戸層を交互に6回積層した。そしてその後に障壁層を設け、多重量子井戸構造の発光層150を形成した。
表1に示す基板直径のサファイア製の基板110上に、スパッタ法によりAlNからなる厚さ0.05μmの中間層120を成膜し、その上に、有機金属化学気相成長法(MOCVD)によって、アンドープGaNからなる厚さ8μmの下地層130およびSiドープGaNからなる厚さ2μmの図示しないn型コンタクト層を成膜した。さらにその上に、MOCVDによってIn0.1Ga0.9Nからなる厚さ250nmのn型クラッド層を形成した後、SiドープGaNからなる厚さ16nmの障壁層およびIn0.2Ga0.8Nからなる厚さ2.5nmの井戸層を交互に6回積層した。そしてその後に障壁層を設け、多重量子井戸構造の発光層150を形成した。
次いで発光層150の上に、MgドープAl0.07Ga0.93Nからなる厚さ10nmのp型クラッド層、MgドープGaNからなる厚さ150nmのp型コンタクト層を順に形成した。これによりp型半導体層160が形成された。
このとき、窒化ガリウム系化合物半導体層の積層は、MOCVD法により、当該技術分野においてよく知られた通常の条件で行なった。
このとき、窒化ガリウム系化合物半導体層の積層は、MOCVD法により、当該技術分野においてよく知られた通常の条件で行なった。
以上の工程により、反り量が170μm、重さは90gの基板20が形成された。この基板20を、第1の実施形態に示す基板保持装置を使用して、表1の実施例1に示す吸引力の比(基板の質量に対する吸引部における吸引力の比)と直径の割合(基板の直径に対する前記基板載置面の直径の割合(%))で、スピンドル7により回転・保持して試験を行った。この結果、10回試行したところ全てスピンドル7から基板20が離散することなく、良好な結果を得ることができた。
(実施例2)
表1の実施例2に示すとおり、第2の実施形態に示す基板保持装置を用い、実施例1と同様に試験を行った。その結果、全てスピンドル7から当該基板20が離散することなく、良好な結果を得ることができた。
表1の実施例2に示すとおり、第2の実施形態に示す基板保持装置を用い、実施例1と同様に試験を行った。その結果、全てスピンドル7から当該基板20が離散することなく、良好な結果を得ることができた。
(実施例3)
表1に示すとおり、第3の実施形態に示す基板保持装置を用い、実施例1と同様に試験を行った。その結果、全てスピンドル7から当該基板20が離散することがなく、良好を得ることができた。
表1に示すとおり、第3の実施形態に示す基板保持装置を用い、実施例1と同様に試験を行った。その結果、全てスピンドル7から当該基板20が離散することがなく、良好を得ることができた。
(比較例1)
基板20の反り、吸引力の比を表1に示す条件にした以外は実施例1と同様に試験を行った。その結果、10回の試行あたり7回、スピンドル7から基板20が離散した。よって、この条件及び基板保持装置の使用方法では、基板20をスピンドル7で安定して回転・保持することができなかった(NG)。
基板20の反り、吸引力の比を表1に示す条件にした以外は実施例1と同様に試験を行った。その結果、10回の試行あたり7回、スピンドル7から基板20が離散した。よって、この条件及び基板保持装置の使用方法では、基板20をスピンドル7で安定して回転・保持することができなかった(NG)。
(比較例2)
第2の実施形態に示す基板保持装置を用い、比較例1と同様に試験を行った。その結果、10回の試行あたり4回、スピンドル7から基板20が離散した。よって、この条件及び基板保持装置の使用方法では、当該基板20をスピンドル7で安定して回転・保持することができなかった(NG)。
第2の実施形態に示す基板保持装置を用い、比較例1と同様に試験を行った。その結果、10回の試行あたり4回、スピンドル7から基板20が離散した。よって、この条件及び基板保持装置の使用方法では、当該基板20をスピンドル7で安定して回転・保持することができなかった(NG)。
(比較例3)
第3の実施形態に示す基板保持装置を用い、比較例1と同様に試験を行った。その結果、10回の試行あたり5回、スピンドル7から基板20が離散した。よって、この条件及び基板保持装置の使用方法では、当該基板20をスピンドル7で安定して回転・保持することができなかった(NG)。
第3の実施形態に示す基板保持装置を用い、比較例1と同様に試験を行った。その結果、10回の試行あたり5回、スピンドル7から基板20が離散した。よって、この条件及び基板保持装置の使用方法では、当該基板20をスピンドル7で安定して回転・保持することができなかった(NG)。
(比較例4)
表1に示す条件下で、第1の実施形態に示す基板保持装置を用いて実施例1と同様に試験を行った。その結果、10回の試行あたり6回、スピンドル7から基板20が離散した。よって、この条件及び基板保持装置の使用方法では、当該基板20をスピンドル7で安定して回転・保持することができなかった(NG)。
表1に示す条件下で、第1の実施形態に示す基板保持装置を用いて実施例1と同様に試験を行った。その結果、10回の試行あたり6回、スピンドル7から基板20が離散した。よって、この条件及び基板保持装置の使用方法では、当該基板20をスピンドル7で安定して回転・保持することができなかった(NG)。
(比較例5)
第2の実施形態に示す基板保持装置を用い、比較例4と同様に試験を行った。その結果、10回の試行あたり3回、スピンドル7から基板20が離散した。よって、この条件及び基板保持装置の使用方法では、当該基板20をスピンドル7で安定して回転・保持することができなかった(NG)。
第2の実施形態に示す基板保持装置を用い、比較例4と同様に試験を行った。その結果、10回の試行あたり3回、スピンドル7から基板20が離散した。よって、この条件及び基板保持装置の使用方法では、当該基板20をスピンドル7で安定して回転・保持することができなかった(NG)。
(比較例6)
第3の実施形態に示す基板保持装置を用い、比較例4と同様に試験を行った。その結果、10回の試行あたり2回、スピンドル7から基板20が離散した。よって、この条件及び基板保持装置の使用方法では、当該基板20をスピンドル7で安定して回転・保持することができなかった(NG)。
第3の実施形態に示す基板保持装置を用い、比較例4と同様に試験を行った。その結果、10回の試行あたり2回、スピンドル7から基板20が離散した。よって、この条件及び基板保持装置の使用方法では、当該基板20をスピンドル7で安定して回転・保持することができなかった(NG)。
このように、直径125mm以上、反りが100μm以上の基板20であっても、基板保持装置のスピンドル7の基板載置面2に、複数の同心円状の第一の溝部4a及び第一の溝部4aに交差する第二の溝部4bからなる吸引部4を設け、基板20の直径に対して基板載置面2の直径の割合を50〜100%に設定するとともに、基板20の質量に対して吸引部4における吸引力の比を0.7kPa/g〜1.2kPa/gに設定することにより、基板20を基板載置面2に吸着した状態で、スピンドル7によって回転・保持させることが可能となる。
2…基板載置面、4…吸引部、4a…第一の溝部、4b…第二の溝部、5…吸着孔、6…吸気孔、7…スピンドル、7a…スピンドル本体、7b…回転軸、11…Oリング、20…基板
Claims (9)
- 直径125mm以上、反りが100μm以上の基板をスピンドルで回転・保持する方法であって、前記スピンドルの基板載置面に、複数の同心円状の第一の溝部及び第一の溝部に交差する第二の溝部からなる吸引部を設け、前記基板の直径に対する前記基板載置面の直径の割合を50〜100%に設定するとともに、前記基板の質量に対する前記吸引部における吸引力の比を0.7kPa/g〜1.2kPa/gに設定し、前記基板を、前記基板載置面に吸着した状態で、前記スピンドルによって回転させることを特徴とする基板の処理方法。
- 前記吸引部より外周の前記基板載置面にOリングを配置した状態で、前記基板を前記基板載置面に吸着することを特徴とする請求項1に記載の基板の処理方法。
- 前記基板載置面を凸曲面とし、前記凸曲面上に前記基板を上に反らせた状態で吸着することを特徴とする請求項1に記載の基板の処理方法。
- 前記基板を、前記基板よりも低硬度の材質からなる前記基板載置面に吸着することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の基板の処理方法。
- 直径125mm以上、反りが100μm以上の基板を回転させる基板保持装置であって、基板載置面に設けられた同心円状の第一の溝部及び第一の溝部に交差する第二の溝部からなる吸引部と、
前記基板の質量に対する前記吸引部における吸引力の比を0.7kPa/g〜1.2kPa/gに設定するエア排気部と、を具備してなることを特徴とする基板保持装置。 - 前記吸引部より外周の前記基板載置面に、Oリングが配置されていることを特徴とする請求項5に記載の基板保持装置。
- 前記基板載置面が凸曲面となっていることを特徴とする請求項5に記載の基板保持装置。
- 前記基板載置面が、前記基板よりも低硬度の材質からなることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一項に記載の基板保持装置。
- 直径125mm以上の基板上にIII族窒化物半導体からなるn型層、発光層、p型層及び電極を形成する工程を含む半導体発光素子の製造方法であって、さらにIII族窒化物半導体を含む基板の反りが100μm以上である状態で、III族窒化物半導体を含む基板をスピンドルで回転・保持する工程を含み、前記スピンドルの基板載置面に、複数の同心円状の第一の溝部及び第一の溝部に交差する第二の溝部からなる吸引部を設け、前記基板の直径に対する前記基板載置面の直径の割合を50〜100%に設定するとともに、前記基板の質量に対する前記吸引部における吸引力の比を0.7kPa/g〜1.2kPa/gに設定し、前記基板を、前記基板載置面に吸着した状態で、前記スピンドルによって回転・保持させることを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
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-
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