JP2011081613A - 画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】FOE座標の位置を高精度に求めること。
【解決手段】FOE座標Fから特徴点座標Piへ向かう線分と、当該特徴点PiのオプティカルフローViとがなす角度θiを誤差として、各特徴点Piの誤差の総和を評価する評価関数Eを算出する。その際に、FOE座標Fから特徴点座標Piへ向かう線分と特徴点PiのオプティカルフローViとがなす角度θiが大きくなるほど、評価関数Eに対する当該特徴点Piの誤差の影響度合を低減する重み係数Wiを用いて、各特徴点Piの誤差から評価関数Eを算出し、このようにして算出された評価関数Eを用いて、誤差の総和が小さくなるようにFOE座標Fを定める。
【選択図】図3

Description

本発明は、移動体に搭載されたビデオカメラなどの撮像装置が撮影した画像を処理する画像処理装置に関する。
例えば自動車などの移動体にビデオカメラを搭載し、そのビデオカメラからの時々刻々と変化する画像を処理することにより、その画像中における移動物体を検出する装置が種々提案されている。
例えば特許文献1に記載の装置では、まず、直進運動を行なう観測系が持つTVカメラ画像の時間変化を解析することにより、局所領域単位の動きであるオプティカルフローを抽出する。このオプティカルフローを直線の方程式に変換し、これらを連立して解くことにより、観測系の直進運動の方向の投影点であるFOE(拡張焦点:Focus of Expansion)位置を求め、記憶する。そして、記憶されているFOE位置に対する、現時点のFOE位置との時間的位置変化を解析して、この時間的位置変化が所定の変化量以上のときに、移動物体が存在すると判断する。
特開平8−194822号公報
上述した特許文献1の装置では、記憶しているFOE位置の算出時には移動物体が存在しないことを前提としている。しかしながら、例えば自動車などの移動体にビデオカメラを搭載した場合には、必ずしも移動物体が存在しない状況が出現するとは限らない。
ここで、特許文献1の装置では、単に、画像の局所領域単位の動きであるオプティカルフローをそれぞれ抽出して、それらオプティカルフローの交点であるFOE位置をLU分解法、特異点分解法等の計算手法により求めているだけである。このため、画像中に移動物体が含まれていたり、一部の静止物体に関して、静止物体ではあっても抽出されるオプティカルフローの誤差が大きかったりする場合には、精度良くFOE位置を求めることができない。移動物体の検出精度は、FOE位置の精度に依存するため、FOE位置精度が十分ではないと、移動物体の検出精度も低下することになる。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、FOEの位置を高精度に求めることが可能な画像処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の画像処理装置は、
移動体に搭載され、定期的に画像を撮像して出力する画像出力手段と、
画像出力手段により撮像された画像における、特徴点を複数抽出する特徴点抽出部と、
画像出力手段から時系列に出力された複数の画像における、同一特徴点の変化から、複数の特徴点のオプティカルフローをそれぞれ算出するオプティカルフロー算出部と、
オプティカルフロー算出部によって算出された複数のオプティカルフローを延長した交点である拡張焦点を算出する拡張焦点算出部と、
前記拡張焦点算出部によって算出された拡張焦点を用いて、前記特徴点が移動点であるか静止点であるかを判定する判定部と、を備え、
拡張焦点算出部は、複数の特徴点に関して、拡張焦点から特徴点の座標へ向かう線分と、当該特徴点のオプティカルフローとがなす角度を誤差として、各特徴点の誤差の総和を評価する評価関数を算出し、当該評価関数を用いて、誤差の総和が小さくなるように拡張焦点を定めるものであり、各特徴点の誤差から評価関数を算出する際に、拡張焦点から特徴点の座標へ向かう線分と特徴点のオプティカルフローとがなす角度が大きくなるほど、評価関数に対する当該特徴点の誤差の影響度合を低減する重み係数を用いることを特徴とする。
上述したように、請求項1に記載の画像処理装置では、拡張焦点から特徴点の座標へ向かう線分と特徴点のオプティカルフローとがなす角度が大きくなるほど、評価関数に対する当該特徴点の誤差の影響度合を低減する重み係数を用いて、各特徴点の誤差から評価関数を算出し、このようにして算出された評価関数を用いて、誤差の総和が小さくなるように拡張焦点を定める。
移動点のオプティカルフローや、静止点のオプティカルフローであっても誤差が大きい場合には、そのオプティカルフローと、拡張焦点から各特徴点へ向かう線分とがなす角度は相対的に大きくなる。このようなオプティカルフローを持った特徴点に関しては、上述した重み係数により、評価関数を算出する際に、その特徴点の誤差の影響度合が低減される。換言すれば、重み係数を用いつつ評価関数を算出することにより、拡張焦点から特徴点へ向かう線分との角度差が小さいオプティカルフローを有する特徴点の誤差をより重視して、誤差の総和を評価する評価関数を算出することができる。
従って、画像中に移動点のオプティカルフローが含まれていたり、一部の静止点のオプティカルフローの誤差が大きかったりしても、それらの影響を低減して、主に、精度良く算出された静止点のオプティカルフローから拡張焦点の位置を定めることができる。この結果、拡張焦点の位置を高精度に求めることができる。
請求項2に記載したように、拡張焦点算出部は、判定部によって各特徴点が移動点であるか静止点であるかが判定されている場合、静止点と判定された特徴点のみを用いて、各特徴点の誤差の総和を評価する評価関数を算出するようにしても良い。このように、特徴点として、静止点のみを対象として評価関数を算出することにより、相対的に小さい誤差のみを用い、さらにその中でもより小さい誤差を重視して評価関数を算出することができる。従って、この評価関数を用いて、より精度良く拡張焦点の位置を定めることができる。
請求項3に記載したように、拡張焦点算出部は、以下の数式1によって表される評価関数Eを用い、この評価関数Eが最小となる拡張焦点Fを最小二乗法により求めることができる。
Figure 2011081613
数式1において、|Vi∧(Pi−F)|は、オプティカルフローViと、拡張焦点Fから特徴点Piへ向かう線分(Pi−F)との外積の値を示している。外積の値は、オプティカルフローViと拡張焦点Fから特徴点Piへ向かう線分(Pi−F)とのなす角度が大きくなるほど、大きくなる。従って、重み係数Wiを用いて、角度の小さい外積の値を重視しつつ評価関数Eを算出し、この評価関数Eが最小値となるように拡張焦点Fの位置を定めることにより、各静止点のオプティカルフローに合致した拡張焦点Fの位置を求めることができる。
請求項4に記載したように、拡張焦点算出部は、各特徴点Piの重み係数Wiの初期値を、過去に算出された拡張焦点Fprevを用いて算出される外積値Riを利用して、以下の数式2のように定め、重み係数Wiの初期値を用いて評価関数Eが最小となる拡張焦点Fが求められたら、外積値Riにおける過去に算出された拡張焦点Fprevを、求めた拡張焦点Fで置換することにより、各特徴点の重み係数Wiを更新し、更新した重み係数Wiを用いて評価関数Eが最小となる拡張焦点Fを求めるとの手順を繰り返すことで、拡張焦点Fの変動が所定範囲に収まるようになると、そのときの拡張焦点Fを今回の拡張焦点Fと定めることが好ましい。
Figure 2011081613
今回の拡張焦点の位置は、過去(前回)に算出した拡張焦点Fprevの近傍に存在すると仮定することができる。そこで、重み係数Wiの初期値を、オプティカルフローViと、過去に算出された拡張焦点Fprevから特徴点Piへ向かう線分(Pi−Fprev)との外積値Riを利用して定める。なお、Roは、予め実験等により定める定数である。これにより、誤差の大きい特徴点Piほど、重みが小さくなるように、重み係数Wiを定めることができる。逆に、誤差が小さい特徴点Piほど、1を上限として重みが大きくなるように、重み係数Wiを定めることができる。すなわち、上述した数式2によって重み係数Wiを算出した場合、重み係数Wiは、誤差がゼロであって外積値Riがゼロとなるときの1を最大値として、誤差が大きくなるにつれて単調減少する。従って、各特徴点Piの誤差の大きさに適切に対応した重み係数Wiを算出することができる。
さらに、数式2を用いて重み係数Wiを算出することにより、拡張焦点Fから各特徴点Piまでの距離差の影響が、評価関数Eに反映されることを抑制することができる。つまり、評価関数Eを算出する際の、オプティカルフローViと、拡張焦点Fから特徴点Piへ向かう線分(Pi−F)との外積値は、それらがなす角度のみによらず、オプティカルフローViの長さや、拡張焦点Fから特徴点Piへ向かう線分(Pi−F)の長さの影響を受ける。オプティカルフローViの長さや、拡張焦点Fから特徴点Piへ向かう線分(Pi−F)の長さは、各特徴点と拡張焦点との距離など応じて相違する。従って、重み係数Wiの初期値を、オプティカルフローViと、過去に算出された拡張焦点Fprevから特徴点Piへ向かう線分(Pi−F)との外積値Riを利用して数式2のように定めることにより、各特徴点Piについて、オプティカルフローViと、拡張焦点Fから特徴点Piに向かう線分(Pi−F)とがなす角度θiを誤差として、誤差の総和を評価する評価関数Eを算出する際に、各特徴点Piと拡張焦点Fとの距離差の影響を低減することができる。
そして、重み係数Wiの初期値を用いて評価関数Eが最小となる拡張焦点Fが求められたら、重み係数Wiを算出するための外積値Riにおける過去に算出された拡張焦点Fprevを、求めた拡張焦点Fで置換することにより、各特徴点の重み係数Wiを更新する。さらに、更新した重み係数Wiを用いて評価関数Eが最小となる拡張焦点Fを求めるとの手順を、拡張焦点Fの変動が所定範囲に収まるようになるまで繰り返す。これにより、拡張焦点の位置をより高精度に求めることができる。
なお、重み係数Wiは、上述した数式2に従って算出されるものに限られず、例えば、請求項5に記載したように、以下の数式3に従って算出されても良い。
Figure 2011081613
数式3によれば、重み係数Wiの初期値が、オプティカルフローViと、過去に算出された拡張焦点Fprevから特徴点Piへ向かう線分(Pi−Fprev)との外積の逆数として定められる。そして、数式2の場合と同様に、重み係数Wiの初期値を用いて評価関数Eが最小となる拡張焦点Fが求められたら、数式3の重み係数Wiにおける過去に算出された拡張焦点Fprevを、求めた拡張焦点Fで置換することにより、各特徴点の重み係数Wiを更新する。さらに、更新した重み係数Wiを用いて評価関数Eが最小となる拡張焦点Fを求めるとの手順を、拡張焦点Fの変動が所定範囲に収まるようになるまで繰り返す。
上記の数式3に従って重み係数Wiを算出した場合も、誤差の大きい特徴点ほど、重みが小さくなるように、重み係数Wiを定めることができる。ただし、誤差が極めて小さくなったときに、重み係数Wiが極大化するので、求めるべき拡張焦点位置の不安定化を招きやすいとのデメリットはあるが、数式2に比較して、重み係数Wiを算出するための演算を簡略化することができる。
なお、数式3に従って重み係数Wiを算出する場合、求めるべき拡張焦点位置の不安定化を抑制するために、請求項6に記載したように、重み係数Wiが、所定の上限値以上の大きさとなったとき、その上限値を重み係数Wiとして用いることが好ましい。これにより、誤差が極めて小さくなったとき、重み係数Wiが過剰に大きくなることを防止することができる。
請求項7に記載したように、判定部は、拡張焦点から特徴点の座標へ向かう線分と、当該特徴点のオプティカルフローとがなす角度が第1判定角度以下である場合に、その特徴点を静止点であると判定することができる。静止点のオプティカルフローは、拡張焦点位置に投影されるものであるため、精度の高い拡張焦点位置を求めることができれば、拡張焦点から特徴点の座標へ向かう線分と、当該特徴点のオプティカルフローとがなす角度が第1判定角度以下との簡単な判定処理により、静止点であることを判定できる。
ただし、請求項8に記載したように、判定部は、拡張焦点算出部によって拡張焦点が算出されるごとに、拡張焦点から特徴点の座標へ向かう線分と、当該特徴点のオプティカルフローとがなす角度と第1判定角度との比較を行い、その角度が第1判定角度以下との判定が複数回連続して成立した場合に、その特徴点を静止点と判定するようにしても良い。これにより、静止点に関する判定精度を高めることができる。
また、請求項9に記載したように、判定部は、拡張焦点から特徴点の座標へ向かう線分と、当該特徴点のオプティカルフローとがなす角度が第2判定角度より大きい場合に、その特徴点を移動点であると判定することができる。拡張焦点から特徴点の座標へ向かう線分の向きとは異なるオプティカルフローを示すのは、移動点に限られ、精度の高い拡張焦点位置を求めることができれば、拡張焦点から特徴点の座標へ向かう線分と、当該特徴点のオプティカルフローとがなす角度が第2判定角度以上との簡単な判定処理により、移動点であることを判定できる。
請求項10に記載したように、判定部は、拡張焦点算出部によって拡張焦点が算出されるごとに、拡張焦点から特徴点の座標へ向かう線分と、当該特徴点のオプティカルフローとがなす角度と第2判定角度との比較を行い、その角度が第2判定角度より大きいとの判定が複数回連続して成立した場合に、その特徴点を移動点と判定するようにしても良い。これにより、移動点に関する判定精度を高めることができる。
請求項11に記載したように、拡張焦点算出部は、今回算出された拡張焦点と過去に算出された拡張焦点とを平均処理して、最終的な拡張焦点を求めても良い。これにより、拡張焦点の位置の変動を抑えて、安定化された拡張焦点位置を求めることができる。
本発明の実施形態による画像処理装置の構成を示す構成図である。 画像処理装置において実行される各種の機能を説明するためのフロー図である。 本実施形態による画像処理装置において、移動物体の検出手法の概要を説明するための説明図である。 Ri/Roの変化に対する重み係数Wiの変化を示したグラフである。 本実施形態による画像処理装置において算出されるFOE位置の誤差と、本実施形態における重み係数Wiを用いずに算出したFOE位置の誤差とを対比して示すグラフである。
以下、本発明の実施形態による画像処理装置について、図面に基づいて詳細に説明する。本実施形態による画像処理装置は、移動体に搭載され、移動体とともに移動する撮像装置が撮影した画像を処理することにより、画像に移動物体が含まれているか否かを判定して移動物体の検知を行なうものである。なお、本実施形態では、画像処理装置が、自動車に搭載された例について説明する。
図1に示すように、画像処理装置100は、撮像装置としてのビデオカメラ10、及びこのビデオカメラ10によって撮影された画像を処理する画像処理ECU20とを備えている。
ビデオカメラ10は、例えば、CCDカメラによって構成され、自動車の前方を撮影するように、自動車の運転席近傍の天井付近に設置される。なお、ビデオカメラ10を、車両の後方を撮影するように車室内に取り付けて、自動車が後退するときに、自動車の後方画像を撮影するようにしても良い。このビデオカメラ10は、定期的に画像を撮影して、その撮影した画像を画像処理ECU20に出力する。
画像処理ECU20は、図示しないCPU、ROM、RAM等からなるマイクロコンピュータの他、ビデオカメラ10から出力された画像をデジタル画像に変換するためのA/D変換器や、変換されたデジタル画像を保存する画像メモリ等を備えている。なお、画像メモリは、複数の画像を保存可能な記憶容量を有している。
この画像処理ECU20は、予め記憶されているプログラムに従って、各種の機能を実行する。例えば、ビデオカメラ10から時系列に出力される複数の画像における、同一特徴点の変化から、画像に含まれる各々の特徴点のオプティカルフローを算出し、算出された複数のオプティカルフローに基づいて、FOE位置を算出する。そして、算出されたFOE位置を用いて、各特徴点が移動点であるか静止点であるかを判定する。このようにして、画像処理ECU20は、移動物体の検知を行い、その検知結果を制御装置30に出力する。
制御装置30は、画像処理ECU20による移動物体の検知結果に基づいて、例えば、車両の前方に移動物体が存在することを運転者に報知したりするものである。
次に、図2のフロー図に基づいて、画像処理ECU20において実行される各種の機能について詳しく説明する。なお、図2では、基本的に、画像処理ECU20において実行される各種機能を機能ブロックとして表している。ただし、画像処理ECU20では、ビデオカメラ20によって画像の出力が開始されたとき、その時系列に出力される画像に応じて、実行する機能が変化する。そのため、図2では、画像処理ECU20において実行される機能ブロックの経時的な変化も併せて示している。具体的には、同一の機能ブロックには同一の参照番号を付与しつつ、その同一の機能ブロックが異なる時間帯に動作する場合には、参照番号に異なるアルファベットを添付している。
まず、図2における、各種の機能ブロックについて説明する。画像処理ECU20は、特徴点算出部41を有する。この特徴点算出部41は、コーナー点抽出部42と、近傍点削除部43とから構成される。コーナー点抽出部42は、画像メモリ40に新たなデジタル画像が保存されると、そのデジタル画像を取り込んで、そのデジタル画像における特徴点として、エッジや、物体の角等を抽出する。また、近傍点削除部43は、コーナー点抽出部42が抽出したエッジや物体の角などの特徴点の中で、既に抽出されている特徴点の座標近傍に存在する特徴点を削除する。既に抽出されている特徴点の座標近傍に存在する特徴点は、抽出済みの特徴点が移動したものである可能性が高い。このため、近傍点削除部43によって、そのような特徴点を削除することにより、特徴点算出部41は、新たにデジタル画像に出現した、新規の特徴点のみを算出することになる。そして、特徴点算出部41によって算出された新規の特徴点は、第1オプティカルフロー算出部44に与えられる。
本実施形態では、特徴点のオプティカルフローを算出するオプティカルフロー算出部として、第1〜第3オプティカルフロー算出部44〜46を有している。
第1オプティカルフロー算出部44は、上述したように、特徴点算出部41によって算出された新規の特徴点に基づき、既に抽出され、静止点候補もしくは移動点候補として判定済みの特徴点以外の、新規な特徴点についてのオプティカルフローを算出する。このため、第1オプティカルフロー算出部44は、異なるタイミングで画像メモリ40に保存された2つのデジタル画像において、特徴点算出部41によって算出された特徴点を対応付けることにより、その特徴点の動きベクトルに相当するオプティカルフローを算出する。
第2のオプティカルフロー算出部45は、静止点候補として判定済みの特徴点のオプティカルフローを算出する。また、第3のオプティカルフロー算出部46は、移動点候補として判定済みの特徴点のオプティカルフローを算出するものである。第2及び第3のオプティカルフロー算出部45,46におけるオプティカルフローの算出手法は、第1のオプティカルフロー算出部と同様である。
なお、上述した例では、特徴点算出部41が、エッジや物体の角等の特徴点を算出するものであったが、他の手法によって特徴点を算出することも可能である。例えば、一つのデジタル画像を小領域に分割し、その小領域のうち明るさ分布に特徴があるものを特徴点とすることができる。この場合、もう一つのデジタル画像において、小領域に対応する窓を設定し、その窓をすこしずつずらしながら、小領域の明るさ分布と最も相関の高い位置を探索する。このようにしても、特徴点のオプティカルフローを算出することができる。
FOE算出部47は、静止点候補となる特徴点が判定済みであり、第2オプティカルフロー算出部45によって、静止点候補の特徴点のオプティカルフローが算出されている場合には、そのオプティカルフローに基づいてFOE座標を算出する。第2オプティカルフロー算出部45によって静止点候補のオプティカルフローが算出されていない場合には、第1オプティカルフロー算出部44によって算出された、新規な特徴点のオプティカルフローに基づいてFOE座標を算出する。
なお、FOE算出部47は、第1〜第3オプティカルフロー算出部44〜46によって算出された全てのオプティカルフローに基づいてFOE座標を算出しても良いし、第2オプティカルフロー算出部45によって算出されたオプティカルフローに、第1もしくは第3オプティカルフロー算出部44,46によって算出されたオプティカルフローを組み合わせてFOE座標を算出しても良い。本実施形態では、後述するように、各特徴点のオプティカルフローの誤差の総和を評価する評価関数を算出して、その誤差の総和が最も小さくなるようにFOE座標を定める。その評価関数の算出に際して、重み係数Wiを用い、誤差の大きいオプティカルフローに対しては、小さな重み係数Wiを設定する。このため、FOE座標を求めるためのオプティカルフローに、移動点のオプティカルフローが含まれていたりしても、精度良くFOE座標を求めることができる。
ここで、FOE算出部47における、FOE座標Fの算出方法について説明する。本実施形態では、図3に示すように、FOE座標Fから各特徴点Piの座標へ向かう線分(Pi−F)と、当該特徴点PiのオプティカルフローViとがなす角度θiを誤差として、各特徴点Piの誤差の総和を評価する評価関数Eを以下の数式4のように定める。すると、画像上のFOE座標Fは、評価関数Eで定められる重みつき最小二乗問題の解として求めることができる。
Figure 2011081613
数式4において、|Vi∧(Pi−F)|は、オプティカルフローViと、FOE座標Fから特徴点の座標Piへ向かう線分(Pi−F)との外積の値を示している。外積の値は、オプティカルフローViとFOE座標Fから特徴点座標Piへ向かう線分(Pi−F)とのなす角度θiが大きくなるほど、大きくなる。
ここで、特徴点が静止点である場合には、通常、FOE座標Fから特徴点座標Piへ向かう線分と特徴点のオプティカルフローViとがなす角度θiは、ゼロもしくはゼロに近い値となる。従って、オプティカルフローViとFOE座標Fから特徴点座標Piへ向かう線分(Pi−F)とのなす角度θiが大きくなるのは、特徴点が移動点である場合や、静止点であっても、算出されたオプティカルフローViの誤差が大きい場合である。(ただし、現実問題として、移動点と静止点とを完全に分離することは困難である。)そして、このような移動点のオプティカルフローViや誤差が大きい静止点のオプティカルフローViの影響を極力排除して、FOE座標Fを求めるようにすれば、FOE位置の精度向上につながる。
そこで、本実施形態では、移動点のオプティカルフローViや、誤差が大きい静止点のオプティカルフローViに対しては、後述するように、重み係数Wiが小さくなるように設定する。これにより、評価関数Eを算出する際に、移動点のオプティカルフローViや、誤差が大きい静止点のオプティカルフローViの影響度合が低減される。換言すれば、重み係数Wiを用いつつ評価関数Eを算出することにより、FOE座標Fから特徴点座標Piへ向かう線分との角度θiが小さいオプティカルフローViを有する特徴点Piの誤差をより重視して、誤差の総和を評価する評価関数Eを算出することができる。
従って、画像中に移動点のオプティカルフローViが含まれていたり、一部の静止点のオプティカルフローViの誤差が大きく算出されたりしても、それらの影響を実質的に受けることなく、主に、精度良く算出された静止点のオプティカルフローViからFOE座標Fを高精度に求めることができる。
重み係数Wiは、オプティカルフローViとFOE座標Fから特徴点座標Piへ向かう線分(Pi−F)とのなす角度θiが大きいほど、小さい値となるように設定される。具体的には、下記の数式5のように設定することができる。
Figure 2011081613
今回のFOE座標Fの位置は、過去(前回)に算出したFOE座標Fprevの近傍に存在すると仮定することができる。そこで、重み係数Wiの初期値を、オプティカルフローViと、過去に算出されたFOE座標Fprevから特徴点Piへ向かう線分(Pi−Fprev)との外積値Riを利用して定める。
具体的には、外積値Riを、予め実験等により定めた定数Roにより除算した値の二乗値に1を加え、その平方根の逆数を重み係数Wiとする。図4は、Ri/Roを横軸にとり、Ri/Roの変化に対する重み係数Wiの変化を示したグラフである。Roは定数であるため、重み係数Wiは、外積値Riの増加に対して、単調減少する単調減少関数となっている。
そして、Ri>>R0となる特徴点Piのデータは、近似的にRi/Roの逆数となる相対的に小さな重みがかかることになり、評価関数Eにおける最小二乗法の解に与える影響を小さく抑えることができる。一方、Ri<<R0となる特徴点Piのデータに対しては、重みが1−0.5(Ri/Ro)で漸近近似され、Ri/Roがゼロに近づくほど1を上限として大きな重みがかかることになる。このように、誤差の極めて小さい特徴点Piのデータは、通常の重みのない最小二乗法の解法と(近似的に)同等の扱われ方をされる。
なお、定数Roがあまりに小さければ解が統計的に安定でなくなり、あまりに大きければ解がノイズの影響を受けやすくなる。よって、定数Roはあらかじめ、使用環境に近い環境で実験をして適切な値に定められる。
このように、数式5に従って重み係数Wiを算出することにより、誤差の大きい特徴点Piのデータほど重みが小さくなり、逆に、誤差が小さい特徴点Piのデータほど、1を上限として重みが大きくなるように、重み係数Wiを定めることができる。従って、各特徴点Piの誤差の大きさに適切に対応した重み係数Wiを算出することができる。
さらに、上述した重み係数Wiを用いることにより、FOE座標Fから各特徴点Piまでの距離差の影響が、評価関数Eに反映されることを抑制することができる。つまり、評価関数Eを算出する際の、オプティカルフローViと、FOE座標Fから特徴点Piへ向かう線分(Pi−F)との外積値は、それらがなす角度θiのみによらず、オプティカルフローViの長さや、FOE座標Fから特徴点Piへ向かう線分(Pi−F)の長さの影響を受ける。オプティカルフローViの長さや、FOE座標Fから特徴点Piへ向かう線分(Pi−F)の長さは、各特徴点とFOE座標Fとの距離などによって相違する。
本実施形態では、重み係数Wiの初期値を、オプティカルフローViと、過去に算出されたFOE座標Fprevから特徴点Piへ向かう線分(Pi−F)との外積値Riを含む項の逆数としている。このため、重み係数Wiの初期値は、オプティカルフローViや線分(Pi−F)の変化に応じて、その変化を相殺するように変化する。これにより、誤差の総和を評価する評価関数Eを算出する際に、各特徴点PiとFOE座標Fとの距離差の影響を低減することができる。
そして、下記の数式6に示すように、FOE座標Fの算出と、重み係数Wiの更新を繰り返し実行する。
Figure 2011081613
つまり、重み係数Wiの初期値を用いて評価関数Eが最小となるFOE座標F(t)が求められたら、外積値Riにおける過去に算出されたFOE座標Fprevを、求めたFOE座標F(t)で置換することにより、各特徴点Piに関しての外積値Riを更新する(Ri(t)→Ri(t+1))。そして、更新した外積値Ri(t+1)を用いて、重み係数Wiを更新する(Wi(t)→Wi(t+1))。さらに、更新した重み係数Wi(t+1)を用いて評価関数Eが最小となるFOE座標F(t+1)を求める。このような手順を、FOE座標Fの変動が所定範囲に収まるようになるまで繰り返す。これにより、FOE座標Fの位置をより高い精度で求めることができる。
図5に、上述した手法により求めたFOE座標Fの精度を、全く重みを用いないでFOE座標を求めた場合と対比して示す。なお、図5に示すグラフでは、重みのみ変更しただけで、FOE座標を求める手法は本実施形態の手法と同じにしている。すなわち、図5は、重みありの場合となしの場合とでそれぞれFOE座標を求めたシミュレーション結果であり、FOE座標Fの真値は分かっている。シミュレーションにおいては、特徴点Piのオプティカルフローに、ランダムに生成された誤差を付加したシミュレーションデータを用意し、それぞれ、最小二乗法によりFOE座標Fの位置を求めた。このシミュレーションによる試行は20回繰り返し、重みありの場合となしの場合における、FOEの計算値と真値とのずれの平均も算出した。なお、重み係数Wiを用いた計算では、重み係数Wiの更新は5回行った。
図5に示すように、本実施形態による手法で求めたFOE座標と真値とのずれの平均は、重み係数Wiを用いない場合よりも小さくなっており、本実施形態により、真値に近いFOE座標を求めることができることが分かる。
以上のようにして、FOE算出部47によってFOE座標Fが算出されると、そのFOE座標Fが、図2に示す判定部48に与えられる。判定部48は、θ算出部49、θ判定部50、静止点候補判定部51、及び移動点候補判定部52と、を有する。
θ算出部49は、第1〜第3オプティカルフロー算出部44〜46によってそれぞれ算出されオプティカルフローViと、FOE算出部47によって算出されたFOE座標Fから各特徴点Piを結んだ線分とのなす角度θを、次の数式7に従って、各特徴点ごとに算出する。
Figure 2011081613
θ判定部50は、θ算出部49によって各特徴点ごとに算出された角度θを、所定の基準角度θthと比較する。そして、角度θが所定の基準角度θth以下である場合には、その特徴点のデータを静止点候補判定部51に与える。一方、角度θが所定の基準角度θthより大きい場合には、その特徴点のデータを移動点候補判定部52に与える。なお、θ判定部50は、静止点候補の判定と移動点候補の判定とに用いる基準角度を異ならせても良い。この場合、静止点候補判定基準角度は、移動点候補判定基準角度よりも小さく設定される。そして、静止点候補判定基準角度と移動点候補判定基準角度との間の角度を有する特徴点については、いずれかの基準角度を越えるまで、静止点か移動点かの判断が保留される。この判断が保留された特徴点のオプティカルフローは、別途設ける第4のオプティカルフロー算出部において算出される。
このように本実施形態では、図3に示すように、FOE座標Fから特徴点Piの座標へ向かう線分と、当該特徴点PiのオプティカルフローViとがなす角度θが所定の基準角度θthよりも大きいか否かによって、特徴点が移動点であるか静止点であるかを判定することができる。これは、本実施形態により、高精度なFOE座標Fを求めることができるためである。
なお、従来、移動点と静止点とを分離するために、RANSAC法や、クラスタリング法などの処理手法を用いることが知られているが、それらの手法は、通常、演算量が膨大となる。それに対して、本実施形態では、最小二乗法を数回程度繰り返すことで、高精度なFOE座標Fを求めることができ、そのような高精度なFOE座標Fを利用することで、移動点と静止点との分離は、単なる角度の判定処理のみで足りる。従って、従来の手法に比較して少ない演算量で、ノイズに対して頑健なFOE座標Fの算出と、移動点、静止点の分離が可能となる。
静止点候補判定部51は、θ判定部50から与えられた特徴点を静止点候補として判定し、移動点候補判定部52は、θ判定部50から与えられた特徴点を移動点候補として判定する。そして、静止点候補判定部51は、静止点候補として判定した特徴点のデータを座標更新部53に与え、移動点候補判定部52は、移動点候補として判定した特徴点のデータを座標更新部54に与える。
座標更新部53,54は、与えられた特徴点のデータに含まれる各々のオプティカルフローViを用いて、静止点候補及び移動点候補の座標を更新する。そして、更新した座標を近傍点削除部43に与える。これにより、近傍点削除部43は、上述したように、コーナー点抽出部42が抽出したエッジや物体の角などの特徴点の中で、既に抽出されている特徴点の座標近傍に存在する特徴点を削除することができる。
さらに、座標更新部53は、座標を更新した静止点候補となる特徴点のデータを、次フレームの画像が画像メモリ40に保存されたときに、静止点候補の特徴点のオプティカルフローViを算出する第2オプティカルフロー算出部45に与える。また、座標更新部54は、座標を更新した移動点候補となる特徴点のデータを、第3オプティカルフロー算出部46に与える。
次に、図2に基づき、画像処理ECU20において実行される機能ブロックの経時的な変化に関して説明する。
図2では、時刻T1のタイミングで画像メモリ40aに最初の第1フレームの画像が保存されたことを前提としている。この時点では、画像処理ECU20では、一枚分の画像データしか得ていない。このため、特徴点算出部41a以外の機能を実行することができない。特徴点算出部41aは、画像の特徴点を算出するものであるため、画像が画像メモリ40aに保存された時点で実行される。従って、画像処理ECU20は、次フレームの画像が画像メモリ40bに保存されるまで、特徴点算出部41a以外の機能を実行することなく待機する。
時刻T2のタイミングで、第2フレームの画像が画像メモリ40bに保存されると、その画像が第1オプティカルフロー算出部44bに与えられる。これにより、第1オプティカルフロー算出部44は、2枚分の画像を得て、特徴点の動きベクトルであるオプティカルフローViを算出可能となる。ただし、この時点においても、特徴点に関して静止点判定及び移動点判定は行なわれていないので、第2及び第3オプティカルフロー算出部45b、46bにてオプティカルフローViの算出は行なわれない。
また、第2オプティカルフロー算出部45bにて静止点のオプティカルフローが算出されていないので、FOE算出部47bは、第1オプティカル算出部44bが算出したオプティカルフローに基づいて、FOE座標Fを算出する。
時刻T3のタイミングで、さらに第3フレームの画像が画像メモリ40cに保存されると、その画像が、第1〜第3オプティカルフロー算出部44c〜46cに与えられる。この時点では、時刻T1と時刻T2とで取得された2枚分の画像から抽出された特徴点について、静止点判定、あるいは移動点判定がなされているためである。そして、これ以後は、新たな画像が画像メモリ40に保存されるごとに、時刻T3のケースと同様に、第1〜第3オプティカルフロー算出部44〜46にて、それぞれ新規の特徴点、静止点候補、及び移動点候補のオプティカルフローが算出される。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の変形が可能である。
例えば、上述した実施形態では、FOE座標Fから特徴点Piの座標へ向かう線分(Pi−F)と、当該特徴点のオプティカルフローViとがなす角度θiと所定の基準角度θthとの1回の比較結果に応じて、特徴点Piが静止点候補、あるいは移動点候補であるかを判定した。
しかしながら、FOE算出部47によってFOE座標Fが算出されるごとに、FOE座標Fから特徴点Piへ向かう線分(Pi−F)と、当該特徴点のオプティカルフローViとがなす角度θiと基準角度θthとの比較を行い、その角度θiが基準角度θth以下との判定が複数回連続して成立した場合に、その特徴点Piを静止点と判定したり、その角度θiが基準角度θthより大きいとの判定が複数回連続して成立した場合に、その特徴点Piを移動点と判定したりしても良い。これにより、静止点及び移動点に関する判定精度を高めることができる。
また、FOE算出部47は、新たなフレームの画像が画像メモリ40に保存されるごとに、FOE座標Fを算出するが、今回算出されたFOE座標Fと過去に算出された1つ以上のFOE座標Fとを所定の重みづけで平均処理して、最終的なFOE座標を求めても良い。これにより、FOE座標の位置の変動を抑えて、安定化されたFOE座標位置を求めることができる。
また、上述した実施形態では、オプティカルフローViと、FOE座標Fから特徴点座標Piへ向かう線分(Pi−F)との外積を用いて、評価関数Eを定義した。しかしながら、オプティカルフローViとFOE座標Fから特徴点座標Piへ向かう線分(Pi−F)とのなす角度θiを誤差として、その誤差を評価できるものであれば、評価関数として採用することができる。
さらに、上述した実施形態では、数式5に従って重み係数Wiを算出したが、重み係数Wiの算出式は、これに限られない。例えば、重み係数Wiの算出式を、下記の数式8に示すように、より簡略化しても良い。
Figure 2011081613
数式8によれば、重み係数Wiの初期値が、オプティカルフローViと、過去に算出された拡張焦点Fprevから特徴点Piへ向かう線分(Pi−Fprev)との外積の逆数として定められる。そして、数式5の場合と同様に、重み係数Wiの初期値を用いて評価関数Eが最小となる拡張焦点Fが求められたら、数式8の重み係数Wiにおける過去に算出された拡張焦点Fprevを、求めた拡張焦点Fで置換することにより、各特徴点Piの重み係数Wiを更新する。さらに、更新した重み係数Wiを用いて評価関数Eが最小となるFOE座標Fを求めるとの手順を、FOE座標Fの変動が所定範囲に収まるようになるまで繰り返す。
上記の数式3に従って重み係数Wiを算出した場合も、オプティカルフローViと、FOE座標Fから特徴点座標Piへ向かう線分(Pi−F)との角度が大きく、従って誤差が大きい特徴点のデータほど、重みが小さくなるように、重み係数Wiを定めることができる。さらに、数式8に従って算出される重み係数Wiを用いた場合も、FOE座標Fから各特徴点Piまでの距離差の影響が、評価関数Eに反映されることを抑制することができる。
ただし、オプティカルフローViと、FOE座標Fから特徴点座標Piへ向かう線分(Pi−F)との角度(誤差)が極めて小さくなったとき、数式8によって算出される重み係数Wiは極大化することになる。重み係数Wiが極大化すると、求めるべきFOE座標が不安定化しやすいとのデメリットが生じる。
このため、数式8に従って重み係数Wiを算出する場合、重み係数Wiが、所定の上限値以上の大きさとなったとき、その上限値を重み係数Wiとして用いることが好ましい。これにより、誤差が極めて小さくなったとき、重み係数Wiが過剰に大きくなることを防止することができる。ただし、この場合、上限値に対応する誤差よりも小さい誤差を持つ特徴点の重み係数Wiは、すべて上限値に統一されてしまうので、数式5に従って重み係数Wiを算出した場合に比較して、FOE座標Fの精度が若干低下する。
さらに、重み係数Wiの算出式として、数式5や数式8に示すような外積を用いずに、さらに簡略化することもできる。例えば、下記の数式9に従って、重み係数Wiを算出するようにしても良い。
Figure 2011081613
この場合にも、誤差としての、オプティカルフローViと、FOE座標Fから特徴点座標Piへ向かう線分(Pi−F)との角度θiが大きくなるほど、小さくなるように重み係数Wiを算出することができる。
10 ビデオカメラ、20 画像処理ECU、40 画像メモリ、41 特徴点算出部、44 第1オプティカルフロー算出部、45 第2オプティカルフロー算出部、46 第3オプティカルフロー算出部、47 FOE算出部、48 判定部、53,54 座標更新部、100 画像処理装置

Claims (11)

  1. 移動体に搭載され、定期的に画像を撮像して出力する画像出力手段と、
    前記画像出力手段により撮像された画像における、特徴点を複数抽出する特徴点抽出部と、
    前記画像出力手段から時系列に出力された複数の画像における、同一特徴点の変化から、複数の特徴点のオプティカルフローをそれぞれ算出するオプティカルフロー算出部と、
    前記オプティカルフロー算出部によって算出された複数のオプティカルフローを延長した交点である拡張焦点を算出する拡張焦点算出部と、
    前記拡張焦点算出部によって算出された拡張焦点を用いて、前記特徴点が移動点であるか静止点であるかを判定する判定部と、を備え、
    前記拡張焦点算出部は、複数の特徴点に関して、拡張焦点から特徴点の座標へ向かう線分と、当該特徴点のオプティカルフローとがなす角度を誤差として、各特徴点の誤差の総和を評価する評価関数を算出し、当該評価関数を用いて、前記誤差の総和が小さくなるように拡張焦点を定めるものであり、各特徴点の誤差から前記評価関数を算出する際に、拡張焦点から特徴点の座標へ向かう線分とその特徴点のオプティカルフローとがなす角度が大きくなるほど、前記評価関数に対する当該特徴点の誤差の影響度合を低減する重み係数を用いることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記拡張焦点算出部は、前記判定部によって各特徴点が移動点であるか静止点であるかを判定されている場合、静止点と判定された特徴点のみを用いて、各特徴点の誤差の総和を評価する評価関数を算出することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記拡張焦点算出部は、以下の数式1によって表される評価関数Eを用い、この評価関数Eが最小となる拡張焦点Fを最小二乗法により求めることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
    Figure 2011081613
  4. 前記拡張焦点算出部は、各特徴点の重み係数Wiの初期値を、過去に算出された拡張焦点Fprevを用いて算出される外積値Riを利用して、以下の数式2のように定め、重み係数Wiの初期値を用いて評価関数Eが最小となる拡張焦点Fが求められたら、外積値Riにおける過去に算出された拡張焦点Fprevを、求めた拡張焦点Fで置換することにより、各特徴点の外積値Ri及び重み係数Wiを更新し、更新した重み係数Wiを用いて評価関数Eが最小となる拡張焦点Fを求めるとの手順を繰り返すことで、拡張焦点Fの変動が所定範囲に収まるようになると、そのときの拡張焦点Fを今回の拡張焦点Fと定めることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
    Figure 2011081613
  5. 前記拡張焦点算出部は、各特徴点の重み係数Wiの初期値を、過去に算出された拡張焦点Fprevを用いて以下の数式3のように定め、重み係数Wiの初期値を用いて前記評価関数Eが最小となる拡張焦点Fが求められたら、重み係数Wiにおける過去に算出された拡張焦点Fprevを、求めた拡張焦点Fで置換することにより、各特徴点の重み係数Wiを更新し、更新した重み係数Wiを用いて前記評価関数Eが最小となる拡張焦点Fを求めるとの手順を繰り返すことで、拡張焦点Fの変動が所定範囲に収まるようになると、そのときの拡張焦点を今回の拡張焦点と定めることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
    Figure 2011081613
  6. 前記重み係数Wiが、所定の上限値以上の大きさとなったとき、その上限値を重み係数Wiとして用いることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記判定部は、前記拡張焦点から特徴点の座標へ向かう線分と、当該特徴点のオプティカルフローとがなす角度が第1判定角度以下である場合に、その特徴点を静止点であると判定することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか記載の画像処理装置。
  8. 前記判定部は、前記拡張焦点算出部によって拡張焦点が算出されるごとに、前記拡張焦点から特徴点の座標へ向かう線分と、当該特徴点のオプティカルフローとがなす角度と前記第1判定角度との比較を行い、前記角度が前記第1判定角度以下との判定が複数回連続して成立した場合に、その特徴点を静止点と判定することを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 前記判定部は、前記拡張焦点から特徴点の座標へ向かう線分と、当該特徴点のオプティカルフローとがなす角度が第2判定角度より大きい場合に、その特徴点を移動点であると判定することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の画像処理装置。
  10. 前記判定部は、前記拡張焦点算出部によって拡張焦点が算出されるごとに、前記拡張焦点から特徴点の座標へ向かう線分と、当該特徴点のオプティカルフローとがなす角度と前記第2判定角度との比較を行い、前記角度が前記第2判定角度より大きいとの判定が複数回連続して成立した場合に、その特徴点を移動点と判定することを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
  11. 前記拡張焦点算出部は、今回算出された拡張焦点と過去に算出された拡張焦点とを平均処理して、最終的な拡張焦点を求めることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の画像処理装置。
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