JP2011076365A - タッチパネル用基材、タッチパネル、タッチパネル用基材の製造方法、およびタッチパネルの製造方法 - Google Patents

タッチパネル用基材、タッチパネル、タッチパネル用基材の製造方法、およびタッチパネルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、X軸電極とY軸電極の交差部分に不良が発生しにくいタッチパネル用基材、タッチパネル、タッチパネル用基材の製造方法、およびタッチパネルの製造方法を提供することにある。
【解決手段】本発明のタッチパネル用基材10は、絶縁性の透明基材12、透明基材12の一面上に縦横に配列形成された交差部分14を備える。交差部分14は、第1導電部16、絶縁部18、第2導電部20の順番に積層されたものである。交差部分14は、縦横に並べられて配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、静電容量型のタッチパネル用基材、タッチパネル、タッチパネル用基材の製造方法、およびタッチパネルの製造方法に関するものである。
従来、種々のタッチパネルが開発・開示されている。タッチパネルの種類としては、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式などがあり、指のタッチや近接による静電容量の変化で位置検出をする静電容量式もある。
静電容量式タッチパネルは、シート状の透明基材の一面に第1電極、他面に第2電極が形成されている。第1電極と第2電極はそれぞれ直線状の電極であり、互いに直交する方向を向いている。操作者の指がタッチパネルに近接されると、第1電極と第2電極の内、指が接近した近傍にある電極の静電容量が変化する。静電容量式タッチパネルは、その静電容量の変化を検出して直交する座標を求める。
また、図7のタッチパネル50のように、第1電極52と第2電極54を透明基材の一面に形成する場合もある。この場合、第1電極52と第2電極54は、絶縁層56を介して交差させる。下記の特許文献1は、各電極52,54をITOで形成している。また、特許文献2は、各電極54,52を細線で形成している。
しかし、下記の特許文献は、X軸とY軸の電極を作成後に交差部分を形成している。形成の難しい交差部分であるため、その後の検査によって不良が発見されると無駄が多い。特許文献1の方法であれば、交差部分に絶縁材料を埋め込む際、確実に埋め込めるか不明である。絶縁材料によっては、交差部分にエアが入り、交差部分に不良が発生する。また、特許文献2は、交差部分に中空部分があり、タッチによって交差部分が破損されるおそれがある。
特開2008−310550号公報 特許2009−9574号公報
本発明の目的は、X軸電極とY軸電極の交差部分に不良が発生しにくいタッチパネル用基材、タッチパネル、タッチパネル用基材の製造方法、およびタッチパネルの製造方法を提供することにある。
タッチパネル用基材は、透明基材と、前記透明基材の一面上において縦横に配置され、第1導電部、絶縁部、第2導電部の順番に積層された交差部分とを備える。
前記透明基材はロールフィルムからなる。
前記第1導電部と第2導電部とが絶縁部を介して直交する方向を向いている。
タッチパネルは、上記のタッチパネル用基材と、前記タッチパネル用基材の一面上において、一の方向に隣り合う交差部分の第1導電部同士を接続する第1電極と、前記タッチパネル用基材の一面上において、他の方向に隣り合う交差部分の第2導電部同士を接続する第2電極とを備える。
前記第1電極、第2電極、またはその両方が接続されない交差部分を備える。
タッチパネル用基材の製造方法は、透明基材を準備するステップと、前記透明基材の一面上において縦横に、第1導電部、絶縁部、第2導電部を順番に積層して交差部分を形成するステップと、前記交差部分の状態を検査するステップとを備える。
タッチパネルの製造方法は、透明基材を準備するステップと、前記透明基材の一面上において縦横に、第1導電部、絶縁部、第2導電部を順番に積層して交差部分を形成するステップと、前記交差部分の状態を検査するステップと、一の方向に隣り合う前記交差部分の第1導電部同士を第1電極で接続するステップと、他の方向に隣り合う前記交差部分の第2導電部同士を第2電極で接続するステップとを備える。
交差部分を作成した時点で各導電部の導通、絶縁部の絶縁性を検査し、不良があればリペアをしてから縦横に電極を形成するため、歩留まりが良くなり、コストダウン可能である。
本発明のタッチパネル用基材を示す図であり、(a)は全体図であり、(b)は部分拡大図である。 交差部分を示す図である。 タッチパネルを示す図である。 検査方法を示す図であり、(a)は透過光を利用した検査方法の図であり、(b)は反射光を利用した検査方法である。 一部の交差部分を使用しないタッチパネルを示す図である。 タッチパネル用基材を種々のタッチパネルに適用するための図である。 従来のタッチパネルを示す図である。
本発明について図面を使用して説明する。タッチパネルは静電容量型のタッチパネルである。
図1に示す本発明のタッチパネル用基材10は、絶縁性の透明基材12、透明基材12の一面上に縦横に配列形成された交差部分14を備える。
透明基材12の材料としては、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンナフタレートなどの透明材料が挙げられ、またこれらの材料が積層された構成でも良い。また、透明基材12にはハードコート加工や反射防止加工、防汚加工などが施されていてもよい。厚みは約20〜2000μmが好ましく、ロールフィルムとして供給されるものがより好ましい。
図2に示すように、交差部分14は、第1導電部16、絶縁部18、第2導電部20の順番に積層されたものである。交差部分14は、XY方向(縦横)に並べられて配置される。隣り合う交差部分14のピッチは、例えば約1〜20mmが好ましく、より好ましくは約2〜5mmである。第1導電部16が透明基材12に接している。
第1導電部16は、導電性のナノ粒子を含むインクによって印刷形成されたものである。印刷方法は、インクジェットプリンタやスクリーン印刷機、オフセット印刷機などを使用したドット印刷が挙げられる。導電性のナノ粒子は銀、金、白金、パラジウム、銅、カーボン、またはそれらの混合物を含む紫外線硬化型や熱硬化型のインクである。
第1導電部16の形状は楕円又は長方形となり、長軸は1000〜3000μmが好ましく、より好ましくは1000〜2000μmである。また、短軸は10〜80μmが好ましく、より好ましくは10〜60μmである。厚みは 2〜10μmが好ましい。第1導電部16は、長軸がX方向を向いている。
絶縁部18は、絶縁性のインクによって印刷形成されたものである。印刷方法は、第1導電部16の印刷方法と同じである。絶縁性のインクは、アクリル系、シリコン系、ウレタン系樹脂などで、紫外線硬化型または熱硬化型のインクが挙げられる。
絶縁部18は、円形や正方形などである。円形であれば、直径が第1導電部16の長軸よりも短く、短軸よりも長くなる。正方形であれば、一辺が第1導電部16の長軸よりも短く、短軸よりも長くなる。第1導電部16の長軸方向の両端が絶縁部18から露出する。1辺は30〜100μmが好ましく、より好ましくは40〜80μmである。厚みは 2〜10μmが好ましい。
第2導電部20は、第1導電部16と同様に導電性のナノ粒子を含むインクによって印刷形成されたものであり、楕円形または長方形である。第1導電部16と第2導電部20の長軸同士は、互いに直交する方向を向いている。第1導電部16と絶縁部18の上に第2導電部20を形成するため、第2導電部20は曲面の上に形成されることとなる。また、第1導電部16と接しないようにする必要がある。したがって、第1導電部16よりも粘性の高いインクを使用するのが好ましい。
第2導電部20は、長軸は1000〜3000μmが好ましく、より好ましくは1000〜2000μmである。短軸は10〜80μmが好ましく、より好ましくは10〜60μmである。厚みは2〜10μmが好ましい。第2導電部20は、長軸がY方向を向いている。
第1導電部16が最下層になり、第2導電部20が最上層になっているが、逆であっても良い。この場合、後述する製造方法においても積層する順番が逆になる。
図3に示すように、タッチパネル用基材10を使用してタッチパネル30が形成される。タッチパネル30は、上述したタッチパネル用基材10と、隣り合う交差部分14同士を接続する第1電極(X軸電極)32と、隣り合う交差部分14同士を接続する第2電極(Y軸電極)34とを備える。
第1電極32と第2電極34は、透明基材12の交差部分14のある面に形成される。上記のように交差部分14がXY方向に配列されている。第1電極32は、線状の導体線であり、X方向に並んだ交差部分14同士を接続する。第1電極32は、X方向に隣り合う交差部分14の第1導電部16に接続される。第2電極34は、線状の導体線であり、Y方向に並んだ交差部分14同士を接続する。第2電極34は、Y方向に隣り合う交差部分14の第2導電部20に接続される。第1電極32と第2電極34は互いに直交する方向を向いている。第1電極32および第2電極34は、第1導電部16または第2導電部20と同じ材料で、印刷形成される。第1導電部16、第2導電部20、第1電極32、および第2電極34によって、縦横に導体線が形成される。
また、X方向およびY方向の端にある交差部分14からは、引き出し配線36が接続されている。引き出し配線36が、透明基材12の端部まで形成され、そこからタッチパネル30を駆動させるためのドライバICに接続される。引き出し配線36は、第1電極32や第2電極34と同じように、第1導電部16または第2導電部20と同じ材料で、印刷形成される。ドライバICは、各電極32、34に所定の電圧を印加し、交差部分14の静電容量の変化を検知する。静電容量の変化によってタッチパネル30に対するタッチ位置が判別される。
次に、タッチパネル用基材10およびタッチパネル30の製造方法について説明する。(1)透明基材12を準備する。この準備には、必要に応じて透明基材12をロール状にしたり、所定の大きさに切断することを含む。
(2)透明基材12の一面上に、第1導電部16、絶縁部18、および第2導電部20の順番に積層して交差部分14を形成する。積層は、透明基材12の移送中におこなう。ロール状の透明基材12であれば、透明基材12を一の軸から他の軸に巻き移す途中でおこなうこととなる。各部の材料を吐出するインクジェットプリンタなどを準備し、各部を順番に印刷形成する。各部の材料の混合を生じさせないために、第1導電部16の乾燥、硬化後に絶縁部18を積層させ、絶縁部18の乾燥、硬化後に第2導電部20を積層させる。透明基材12を停止させて印刷形成をおこなっても良い。
(3)交差部分14の形成後に、交差部分14の状態を検査する。検査方法は、タッチパネル用基材10を移送させながら、タッチパネル用基材10に対して光を照射し、透過光や反射光を受光する方法が挙げられる。透過光を利用するのであれば、図4(a)の検査装置40aのように、光L1を出射する光源42と、透過光L2を受光する受光素子44と、受光量から不良箇所を検出するコンピュータ(図示せず)とを備える。
また、反射光を利用するのであれば、図4(b)の検査装置40bのように、光L1を出射する光源42と、反射光L3を受光する受光素子44と、受光量から不良箇所を検出するコンピュータ(図示せず)とを備える。タッチパネル用基材10のばたつきを抑えるために、タッチパネル用基材10をローラー46に密着させる。ローラー46の表面に光吸収処理を施しておくことにより、受光素子44は絶縁基材12からの反射光L3のみを受光することができる。
透過光L2や反射光L3を利用する理由を説明する。交差部分14によって光の乱反射や吸収が生じるため、透過光L2や反射光L3が減少される。交差部分14は縦横に整列配置されているため、透過光L2や反射光L3の減少に規則性がある。不規則に透過光L2や反射光L3の減少が生じた場合、正常な位置に交差部分14が無いことが分かり、コンピュータが不良箇所を判定できる。
また、検査装置40a,40bは、交差部分14によって生じる乱反射光を受光素子44で受光するようにしても良い。交差部分14の形状が一定であり、所定の乱反射光が生じる。受光素子は、その乱反射光を受光する。交差部分14が所定位置からずれていたり、所定形状でなければ、乱反射光の受光光量が変化する。コンピュータは、この変化によって不良箇所を検出する。
さらに、タッチパネル用基材10が移送されるスピードを遅くしたり、定期的に停止させながら移送することによって、交差部分14を画像撮影しても良い。撮影された画像に対してエッジ処理などの画像処理をおこない、得られた交差部分14の形状から、所定の形状になっているかを検査する。また、抜き取り検査によって、交差部分14の第1導電部16と第2導電部20のそれぞれの導通、絶縁部18の絶縁状態を検査しても良い。
不良部分に対しては、リペアをおこなったり、不良部分とその周辺を切り取り除去する。なお、切り取り除去は、タッチパネル用基材10が2つに分離されるようにおこなう。不良部分の無いタッチパネル用基材10を後工程で使用する。
(4)次にタッチパネル30を製造する。タッチパネル用基材10の上に第1電極32、第2電極34、引き出し配線36を形成する。これらの形成は、第1導電部16や第2導電部20と同様の印刷方法によっておこなう。第1電極32は、X方向に隣り合う交差部分14の第1導電部16同士を接続し、第2電極34は、Y方向に隣り合う交差部分14の第2導電部20同士を接続する。
第1電極32、第2電極34、および引き出し配線36は、タッチパネル用基材10をロール状にした後におこなっても良いし、タッチパネル用基材10の製造後、ロール状にする前におこなっても良い。
(5)必要に応じて、タッチパネル用基材10の上に透明の絶縁材料で保護薄膜を形成する。交差部分14と各電極32、34がタッチによって破損しにくくするためである。また、ロール状になったタッチパネル用基材10を製造後、所定の大きさに切断し、タッチパネル30とする。タッチパネル30は、ディスプレイの前面に配置される。
以上のように、本発明はタッチパネル30の電極32、34を形成する前に、交差部分14を形成し、交差部分14の検査をおこなう。したがって、交差部分14の不良が早期に発見され、タッチパネル30の製造時の無駄が少なく、コストダウンが可能である。
以上、本発明について実施形態を説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、実際に使用される交差部分14よりも多くの交差部分14を形成するようにしても良い。図5のタッチパネル30bは、両電極32、34に接続された交差部分14a、第1電極32に接続された交差部分14b、第2電極34に接続された交差部分14c、いずれの電極32、34にも接続されていない交差部分14dを有する。また、同じタッチパネル用基材10を使用して、図3のように全ての交差部分14に両電極32、34が接続されることも可能である。予め多くの交差部分14a,14b,14c,14dを形成しておくことによって、タッチパネル用基材10を種々のタッチパネル30に使用することができ、汎用性が高くなる。交差部分14は非常に小さく、視認されにくいため、使用されない交差部分14があってもディスプレイの表示品位を落としにくい。
また、所定の数よりも多くの交差部分14を形成し、不良が検出された交差部分14を使用しないようにしても良い。交差部分14を形成後に、交差部分14の検査をおこなっており、不良箇所を避けて使用することができる。タッチパネル用基材10の歩留まり悪化を防ぐことができる。
さらに、ロール状になった1本のタッチパネル用基材10から、大きさの異なるタッチパネル30を製造しても良い。図6のように、タッチパネル30の種類によって、タッチパネル用基材10の使用領域A、Bを変更する。使用領域A、Bを設定する際、不良と判定された交差部分14を避けるように設定しても良い。また、一種類のタッチパネル30だけでなく、複数種のタッチパネル30を同時に製造できるようにしても良い。
ロール状になったタッチパネル用基材10を例に説明したが、枚葉のタッチパネル用基材10であっても良い。また、第1電極32と第2電極34をそれぞれX方向とY方向に形成したが、X方向とY方向に対して斜方向(45°)に形成しても良い。この場合、第1導電部16と第2導電部20もX方向とY方向に対して斜方向を向く。さらに、本発明をペンタブレットなどの不透明なタッチディジタイザに適用しても良い。
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
10:タッチパネル用基材
12:透明基材
14:交差部分
16:第1導電部
18:絶縁部
20:第2導電部
30、30b:タッチパネル
32:第1電極(X軸電極)
34:第2電極(Y軸電極)
36:引き出し配線
40a、40b:検査装置
42:光源
44:受光素子
46:ローラー

Claims (7)

  1. 透明基材と、
    前記透明基材の一面上において縦横に配置され、第1導電部、絶縁部、第2導電部の順番に積層された交差部分と、
    を備えたタッチパネル用基材。
  2. 前記透明基材がロールフィルムからなる請求項1のタッチパネル用基材。
  3. 前記第1導電部と第2導電部とが絶縁部を介して直交する方向を向いている請求項1または2のタッチパネル用基材。
  4. 請求項1から3に記載のタッチパネル用基材と、
    前記タッチパネル用基材の一面上において、一の方向に隣り合う交差部分の第1導電部同士を接続する第1電極と、
    前記タッチパネル用基材の一面上において、他の方向に隣り合う交差部分の第2導電部同士を接続する第2電極と、
    を備えたタッチパネル。
  5. 前記第1電極、第2電極、またはその両方が接続されない交差部分を備えた請求項4のタッチパネル。
  6. 透明基材を準備するステップと、
    前記透明基材の一面上において縦横に、第1導電部、絶縁部、第2導電部を順番に積層して交差部分を形成するステップと、
    前記交差部分の状態を検査するステップと、
    を備えたタッチパネル用基材の製造方法。
  7. 透明基材を準備するステップと、
    前記透明基材の一面上において縦横に、第1導電部、絶縁部、第2導電部を順番に積層して交差部分を形成するステップと、
    前記交差部分の状態を検査するステップと、
    一の方向に隣り合う前記交差部分の第1導電部同士を第1電極で接続するステップと、
    他の方向に隣り合う前記交差部分の第2導電部同士を第2電極で接続するステップと、
    を備えたタッチパネルの製造方法。
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