JP2011072638A - 耳式体温計 - Google Patents
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Abstract
【課題】耳式体温計の測定精度を向上させる。
【解決手段】プローブ27の先端面27Aから投射された鼓膜検出用照射光L1が外耳道5ないし鼓膜3によって反射して戻って来る鼓膜検出用反射光L2によって形成される撮像VDのうち、鼓膜部VD1の面積に基づいて、プローブ27の先端面27Aが鼓膜に正対しているか否かを表す画像認識情報を得るようにしたことにより、プローブ27の先端面27Aによって鼓膜3から放出される赤外線の受光の精度を一段と向上させることができる。
【選択図】図4
【解決手段】プローブ27の先端面27Aから投射された鼓膜検出用照射光L1が外耳道5ないし鼓膜3によって反射して戻って来る鼓膜検出用反射光L2によって形成される撮像VDのうち、鼓膜部VD1の面積に基づいて、プローブ27の先端面27Aが鼓膜に正対しているか否かを表す画像認識情報を得るようにしたことにより、プローブ27の先端面27Aによって鼓膜3から放出される赤外線の受光の精度を一段と向上させることができる。
【選択図】図4
Description
本発明は、耳式体温計に関し、特に体温の測定精度を向上させようとするものである。
この種の耳式体温計として、プローブの外部に設けた照明用発光ダイオードから外耳道内に照明光を照射して、その映像をファインダ窓に映しながら、鼓膜にプローブを正対させる操作をした後、鼓膜から放射される赤外線の受光量に基づいて体温を測定するものが提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、この従来の耳式体温計は、耳孔に対するプローブの挿入状態を確認するために、検温をするごとに、鼓膜の映像をファインダ窓において目視確認するための面倒な操作が必要になる問題がある。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、できる限り面倒な検温操作を必要としない簡便な耳式体温計を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、筐体26から突出するプローブ27を被験者28の耳孔10から外耳道5に挿入して、外耳道5ないし鼓膜3から放出される赤外線をプローブ27の先端面27Aから受光することにより、鼓膜3の温度を測定体温として測定する耳式体温計21であって、筐体26内に設けられ、鼓膜検出用照射光L1をプローブ27の先端面27Aから外耳道5ないし鼓膜3に投射すると共に、鼓膜検出用照射光L1が外耳道5ないし鼓膜3において反射して戻って来る鼓膜検出用反射光L2をプローブ27の先端面27Aから受光して画像認識情報を得る画像認識部30を具え、画像認識部30は、鼓膜検出用反射光L2を画像信号変換手段上に鼓膜部VD1を含む影像VDを形成すると共に、画像信号変換手段から鼓膜部VD1の領域に対応する鼓膜検出信号を得ることにより、当該鼓膜検出信号の影像VDにおける面積に基づいて、プローブ27の先端面27Aが鼓膜3に正対しているか否かを表す画像認識情報を送出する。
本発明によれば、プローブの先端面から投射された鼓膜検出用照射光が外耳道ないし鼓膜によって反射して戻って来る鼓膜検出用反射光によって形成される影像のうち、鼓膜部の面積に基づいて、プローブの先端面が鼓膜に正対しているか否かを表す画像認識情報を得るようにしたことにより、鼓膜から放出される赤外線に対するプローブの先端面の受光精度を一段と向上させることができる。
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)基本構成
図1に示すように、人体1の体温は深部2の温度を指称するが、当該深部2の温度は外気温の影響を受けて、例えば室温が35〔°C〕の場合と比較して、室温が20〔°C〕にまで低下すると、自然放熱のために、人体1の本来の体温を維持する深部2となる部位が頭脳ないし胴体の中心部分に縮減することが知られており、従っていかなる外気温の下でも常に適正な体温を測定することは難しい。
図1に示すように、人体1の体温は深部2の温度を指称するが、当該深部2の温度は外気温の影響を受けて、例えば室温が35〔°C〕の場合と比較して、室温が20〔°C〕にまで低下すると、自然放熱のために、人体1の本来の体温を維持する深部2となる部位が頭脳ないし胴体の中心部分に縮減することが知られており、従っていかなる外気温の下でも常に適正な体温を測定することは難しい。
この点について、耳内の温度分布を測定したところ、図2に示すように、内頚動脈が流れている鼓膜3の温度が深部2と同じ37〔°C〕を示したのに対して、外耳道5のうち鼓膜3近傍の内側の部位5Aから中間の部位5Bを通って外側の部位5Cに至るまでの各部位の温度が、36.9〔°C〕、36.8〔°C〕、36.2〔°C〕のように低下していることが確認できた。
この外耳道の部位には外頚動脈6が流れているが、放熱の影響により温度が低下して行き、外耳道5から頭皮7の位置を通って動脈が流れていない耳介8及び耳たぶ9に来ると放熱により32.5〔°C〕程度にまで極端に低下する。
この関係を利用して耳式体温計は、耳介8及び耳たぶ9の位置から外耳道5の耳孔10に対して中空な円筒状のプローブを挿入することにより、鼓膜3から放出される赤外線を耳孔10の外部に導出してその温度を検出することにより、人体1の深部2の温度をもつ鼓膜3の温度を用いて、体温を測定するように構成されている。
ところが実際上人の外耳道5の形状は、図3に耳モデル12によって示すように、耳介8及び耳たぶ9側から耳孔10を見た方向を基準として、外側の部位5Cが水平方向に真っすぐ内方に向かうように形成されているのに対して、中間の部位5Bの位置において一旦左側方向に曲がった後(この曲がりを第1カーブ11Aと呼ぶ)、当該第1カーブ11Aの奥部分が中央に向う方向に曲がり(これを第2カーブ11Bと呼ぶ)、当該第2カーブ11Bの行き先が鼓膜3に対向する鼓膜対向部分3Xを形成している。
従って耳孔10に耳式体温計のプローブを挿入する際に、外耳道5が中間の部位5Bにおいて第1カーブ11Aに続いて第2カーブ11Bによって折れ曲がっているために、当該プローブの挿入の仕方によってはプローブの先端面が鼓膜3に正対できなくなる可能性がある。
しかも外耳道5内のプローブの挿入状態は外から観察できないために、位置の修正が難しく、プローブの先端面が鼓膜3に対して適正に正対できない状態においては、鼓膜3の温度、従って体温の測定精度が低下することを避け得ない。
この実施の形態の耳式体温計21は、図4に示すように、耳孔10に挿入したプローブ27の先端面27Aから外耳道5ないし鼓膜3に向けて、画像認識部30において発生した鼓膜検出用照射光L1を投射すると共に、その鼓膜検出用反射光L2をプローブ27の先端面27Aから受光して、受光影像に占める鼓膜3の部分の面積の大きさに基づいて、プローブ27の先端面27Aが鼓膜3に正対しているか否かを確認する。
当該鼓膜の面積は、反射光により得られる影像のうち、鼓膜3が白色を呈するのに対して、外耳道5が肌色を呈することを利用して、求める。
(2)第1の実施の形態
図4において、耳式体温計21は、筐体26を有し、ユーザは当該筐体26から突出するプローブ27を、体温を測定される被験者28の耳孔10に挿入する。
図4において、耳式体温計21は、筐体26を有し、ユーザは当該筐体26から突出するプローブ27を、体温を測定される被験者28の耳孔10に挿入する。
筐体26には、図5に示す検温情報処理部29が設けられ、その画像認識部30の光源から発生される鼓膜検出用照射光L1を、例えば光ファイバでなる案内ライン35を介してプローブ27の先端面27Aから、耳孔10内の外耳道5ないし鼓膜3に投射する。
この実施の形態の場合、鼓膜検出用照射光L1は波長が760〜380〔nm〕の光成分を含む可視光でなる。
放射された鼓膜検出用照射光L1が外耳道5ないし鼓膜3によって反射されてプローブ27の先端面27Aに戻って来た鼓膜検出用反射光L2は、案内ライン35を介して画像認識部30のCCD構成の画像信号変換手段上に取り込まれる。
検温情報処理部29は赤外線検温部40を有し、外耳道5ないし鼓膜3からプローブ27の先端面27Aに到達した赤外線を赤外線導入ライン41を介して赤外線検温部40に取り込む。
検温情報処理部29はマイクロコンピュータ構成の中央処理ユニット(CPU)45を有し、画像認識部30及び赤外線検温部40に対する検温情報を、ROM構成のプログラム記憶部46のプログラムをRAM構成の動作メモリ47を利用して実行することにより、図6に示す検温情報処理手順RT1を実行し、当該検温情報処理の結果得られた検温情報を検温情報メモリ48に蓄積するようになされている。
CPU45は、検温情報処理手順RT1に入ると、まずステップSP1においてユーザが筐体26のパネル部に設けられている操作入力部50の電源オンスイッチ50Aを操作するのを待ち受ける。
このステップSP1において肯定結果が得られると、CPU45はステップSP2に移って画像認識部30をオン動作させる。
このとき画像認識部30は可視光でなる鼓膜検出用照射光L1をプローブ27の先端面27Aから放出するので、ユーザはステップSP3においてこれを視認により確認できる。
可視光の放出を視認したとき、ユーザは、次のステップSP4においてプローブ27を被験者28の外耳道5に挿入する操作をする。
このときCPU45は、ステップSP5において画像認識部30に対して画像認識処理を行わせる。
この画像認識処理は、先ず、プローブ27の先端面27Aから放出された鼓膜検出用照射光L1が外耳道5ないし鼓膜3から反射して戻って来た鼓膜検出用反射光L2がプローブ27の先端面27Aから画像認識部30に取り込まれたとき、当該鼓膜検出用反射光L2を、図7に示すようなCCDでなる画像信号変換手段DET上に受光する。
このとき受光して得られる影像VDは、プローブ27が外耳道5の第1カーブ11Aや第2カーブ11Bの曲がり方に全く適合しないような挿入の仕方がされているときには、図7(A)に示すように、白色の鼓膜部VD1の面積が肌色の外耳道部VD2の面積と比較して極端に小さくなるのに対して、プローブ27の挿入の仕方が被験者28の外耳道5の形状に適合して行くに従って、影像VDのうち、外耳道部VD2に対する鼓膜部VD1の面積が大きくなって行き(図7(B))、プローブ27の先端面27Aが完全に鼓膜3と正対すれば、影像VDの全部が鼓膜部VD1になる(図7(C))。
かくして、影像VDのうち外耳道部VD2に対する鼓膜部VD1の面積、すなわち面積比の大きさが、プローブ27の外耳道5に対する挿入状態の最適化の程度を表していることになる。
そこでCPU45は、ステップSP5における画像認識処理結果に基づいて、ステップSP6において外耳道部VD2に対する鼓膜部VD1の面積比が所定のしきい値以上になったか否かの判断をする。
この実施の形態の場合、画像認識部30は、CCDでなる画像信号変換手段DETの各画素から得られる画像信号の周波数スペクトルの変化を検出することにより、白色(すべてのスペクトル成分が混り合い、特に中心波長をもたない)の鼓膜からの信号(鼓膜検出信号)と、肌色(黄色成分と赤色成分とにピークをもつ)の外耳道からの信号(外耳道検出信号)を区別して認識し、それぞれ積算し鼓膜部VD1、VD2として、それらの面積を求める。
ここで否定結果が得られると、このことはプローブ27の外耳道5に対する挿入状態が未だ不適切であることを表しており、このときCPU45はステップSP7に移って筐体26のパネル部に設けられた最適条件成立通知部51に対してプローブ27の外耳道5への挿入状態が未だ最適条件ではないことを通知させる。
この実施の形態の場合、最適条件成立通知部51は、不適合のとき低い周波数のブザー音を放音するのに対して、適合のときは高い周波数のブザー音を放音する。
このときCPU45は、ステップSP8において、ユーザが不適合の通知に応じてプローブ27の外耳道5への挿入位置を調整操作するのを待って(ユーザはプローブ27の挿入深さ、挿入角度を適当に動かす)、上述のステップSP5に戻って再度画像認識処理を行わせる。
かくして、CPU45は、ステップSP5−SP6−SP7−SP8−SP5のループにおいて、ユーザが外耳道5に対してプローブ27を適正な挿入状態にするまで、修正操作を繰り返させる。
かかる修正操作をしている間に、影像VDの鼓膜部VD1の外耳道部VD2に対する面積比が図7(B)ないし図7(C)のように適正な状態になると、CPU45はステップSP6において肯定結果を得ることにより、ステップSP9に移って最適条件成立通知部51に対して最適条件が成立したことを通知する。
このときユーザは、外耳道5に対するプローブ27の挿入位置が適正になったために、プローブ27の先端面27Aが鼓膜3に正対した状態になったことを知ることができ、CPU45は、次のステップSP10において、ユーザが筐体26のパネル面に設けられた検温スイッチ52をオン操作するのを待つ。
この検温スイッチ52のオン操作があると、CPU45は、次のステップSP11に移って赤外線検温部40によって赤外線検温処理を実行する。
このときプローブ27の先端面27Aから取り込まれる赤外線は、先端面27Aが鼓膜3に正対していることにより、プローブ27の先端面27Aから導入された赤外線L3は鼓膜3から放射された赤外線であるとして良いので、CPU45は当該検出結果を検温情報メモリ48に蓄積する。
当該赤外線検温処理は、安全のため指定回数だけ繰り返すことを予定されており、CPU45は次のステップSP12において当該指定回数だけ検温情報メモリ48に結果情報が蓄積されたか否かを判断し、否定結果が得られたとき上述のステップSP11に戻って赤外線検温処理を繰り返す。
かくしてCPU45は、ステップSP11−SP12−SP11の処理を繰り返すことにより、プローブ27を外耳道5に適正に挿入した状態において被験者が動くことより赤外線検温結果が変動した場合にもその変動情報を含めて検温情報メモリ48に蓄積することができる。
やがてステップSP12において肯定結果が得られると、このことはプローブ27の先端面27Aを鼓膜に正対させた状態における検温処理を終了したことを意味し、このときCPU45はステップSP13に移って検温スイッチ52を自動的にオフ動作させた後、ステップSP14において検温情報メモリ48に蓄積された検温情報に基づいて検温結果を検温結果表示部53に測定体温として表示することによりユーザに知らせる。
この実施の形態の場合、CPU45は検温情報メモリ48に蓄積された検温結果のうち、最も高い温度を表わすものを抽出してこれを測定体温とする。
従ってユーザは、検温結果表示部53の表示を読み取ることにより測定体温が何度であるかを確認できるので、CPU45は、当該確認をした後、ステップSP15において操作入力部50の電源オフスイッチ50Bを操作させることにより、検温情報処理部29を全体として休止状態に戻す。
かくしてCPU45は、ステップSP16において当該検温情報処理手順RT1の処理を終了する。
以上の構成によれば、検温情報処理部29は、鼓膜3が白色を呈するのに対して外耳道5が肌色を呈することに基づいて、画像認識部30から外耳道5ないし鼓膜3に向けて放射された鼓膜検出用照射光L1が反射することにより得られる鼓膜検出用反射光L2によって得られる影像VDに基づいて、当該影像の鼓膜部VD1及び外耳道部VD2の影像部分がもっている周波数スペクトルに基づいて外耳道部VD2に対する鼓膜部VD1の面積比を求めることにより、プローブ27が適正に外耳道5に挿入されているか否かを確認できる。
従って、鼓膜3が呈する人体1の深部2の温度を、測定体温として高い精度で測定することができる。
かくするにつき、プローブ27を外耳道5に適正に挿入するまで、挿入操作をし直すことができることにより、簡便に取り扱うことができる耳式体温計を実現し得る。
(3)第2の実施の形態
図8は第2の実施の形態の検温情報処理部29Xを示すもので、図5との対応部分に同一符号を付して示すように、プローブ27の挿入位置を所定回数調整し直すことにより、影像VD(図7)内の外耳道部VD2に対する鼓膜部VD1の面積比に対応する赤外線検温処理結果を検温情報メモリ48に格納して行き、当該検温情報メモリ48に蓄積された検温情報に基づいて検温出力演算部55において測定体温を演算するようになされている。
図8は第2の実施の形態の検温情報処理部29Xを示すもので、図5との対応部分に同一符号を付して示すように、プローブ27の挿入位置を所定回数調整し直すことにより、影像VD(図7)内の外耳道部VD2に対する鼓膜部VD1の面積比に対応する赤外線検温処理結果を検温情報メモリ48に格納して行き、当該検温情報メモリ48に蓄積された検温情報に基づいて検温出力演算部55において測定体温を演算するようになされている。
この実施の形態の場合の検温情報処理部29Xは、図9の検温情報処理手順RT2に従って、まず最初のステップSP21においてユーザが操作入力部50の電源オンスイッチ50Aを操作するのを待ち受けた後、ステップSP22において画像認識部30をオン動作させることにより、ステップSP23においてプローブ27から可視光でなる鼓膜検出用照射光L1を投射する状態になったことをユーザに確認させた後、ステップSP24においてプローブ27を被験者28の外耳道5に挿入操作するといった、図6について上述したと同様の初動処理を、CPU45によって実行する。
しかしながら、図9の場合の検温情報処理手順RT2においてCPU45は、続くステップSP25においてすぐに検温スイッチ52をオン操作させることにより、以下の検温処理をする点において、図6の場合とは異なる検温情報処理手順RT2を実行する。
すなわち、CPU45は、ステップSP25においてユーザにより検温スイッチ52をオン操作させた後、ステップSP26において画像認識部30によって鼓膜検出用反射光L2に基づく図7について上述した画像認識処理を行うと共に、ステップSP27において、影像VDについて外耳道部VD2に対する鼓膜部VD1の面積比が所定のしきい値以上か否かの演算をすると共に、ステップSP28において当該演算結果が最適条件の成立をしたか否かを最適条件成立通知部51に通知する。
これによりユーザは、最適条件成立通知部51によって現在のプローブ27の挿入状態が最適条件を充たしているか否かの確認をすることができる。
このときCPU45は、次のステップSP29に移って赤外線検温部40によって赤外線検温処理をした後、ステップSP30において当該赤外線検温結果をステップSP27において求めた面積比と対応させて検温情報メモリ48に蓄積する。
続いてCPU45は、ステップSP31に移って、予め指定された所定回数だけ検温処理をしたか否かの判断をし、否定結果が得られたときステップSP32に移ってプローブ27の外耳道5に対する挿入位置を調整し直すような処理をユーザに行わせる。
この処理は、上述したステップSP28においてユーザが現在のプローブの挿入状態が最適か否かを最適条件成立通知部51によって通知されることにより、最適条件が不成立の場合も、成立の場合も、当該通知に基づいてユーザがプローブ27の挿入位置の調整のし直しをする。
このときCPU45は、上述のステップSP26に戻って当該調整し直したプローブ27の挿入位置について画像認識部30の画像認識処理を繰り返す。
かくしてCPU45は、ステップSP26−SP27−SP28−SP29−SP30−SP31−SP32−SP26の処理を繰り返すことにより、挿入位置を調整し直したプローブ27の挿入状態について、鼓膜検出用反射光L2に基づいて得た影像VDにおける外耳道部VD2に対する鼓膜部VD1の面積比と、これに対応して外耳道5ないし鼓膜3から赤外線検温部40が受光した赤外線L3についての赤外線検温結果を、検温情報メモリ48に繰り返し蓄積する。
やがてステップSP31において肯定結果が得られると、このことは所定回数の検温処理が終了したことを意味し、このときCPU45は、ステップSP33に移って検温スイッチ52を自動的にオフ動作させた後、ステップSP34において検温出力演算部55を用いて鼓膜部VD1についての面積比が所定のしきい値以上の検温結果を、検温情報メモリ48から読み取って、その最高値を測定体温として検温結果表示部53に表示する。
かくして検温情報処理部29XのCPU45は、検温情報処理手順RT2における検温情報処理を全て実行したことになり、ステップSP35においてユーザが操作入力部50の電源オフスイッチ50Bを操作するのを待ち受けて、ステップSP36において当該検温情報処理手順RT2を終了する。
以上の構成によれば、ユーザはプローブ27を外耳道5に挿入した後、最適条件成立通知部51において通知が行われたことを確認するごとに、プローブ27の外耳道5に対する装着状態を所定回数だけ挿入位置の調整をし直すだけの簡単な操作によって、全ての挿入調整位置について最も鼓膜3の温度に近い温度を測定体温として検温結果表示部53に表示させることができる。
因に、影像VDについて外耳道部VD2に対する鼓膜部VD1の面積比が所定値以上であることを確認できれば、赤外線検温部40が、鼓膜3にプローブ27の先端面27Aが鼓膜3に正対した状態にあることを確認していると同時に、当該正対している検出結果のうちから検温結果が最も高い値を測定体温として選択しているので、検温結果表示部53において表示された体温の精度は、人体1の深部2の温度に対して高い精度をもっている。
(4)他の実施の形態
(4−1)上述の実施の形態においては、画像認識部30としてCCD素子を用いて影像VD(図7)を受光し、外耳道部VD2に対する鼓膜部VD1の面積比が所定値以上か否かに基づいて赤外線検温部40の検温動作をするようにしたが、これに限らず、要するに、影像VDの鼓膜部VD1の面積に対応する強さを表す信号、例えば面積値や、画像信号の値などに基づいて鼓膜3に対するプローブの正対状態を判断するようにすれば良い。
(4−1)上述の実施の形態においては、画像認識部30としてCCD素子を用いて影像VD(図7)を受光し、外耳道部VD2に対する鼓膜部VD1の面積比が所定値以上か否かに基づいて赤外線検温部40の検温動作をするようにしたが、これに限らず、要するに、影像VDの鼓膜部VD1の面積に対応する強さを表す信号、例えば面積値や、画像信号の値などに基づいて鼓膜3に対するプローブの正対状態を判断するようにすれば良い。
(4−2)上述の実施の形態においては、鼓膜検出用照射光L1として760〜380〔nm〕の波長成分を含んだ可視光を用いるようにした場合について述べたが、要は赤外線検温部40が温度を検出するために外耳道5ないし鼓膜3から放出される赤外線を捕捉するようにしていることから、赤外線をカットした光線を鼓膜検出光として用いるようにすれば良い。
(4−3)上述の実施の形態においては、検温結果表示部53に表示する測定体温として、検温情報メモリ48に蓄積された検温情報のうち、最も高い値を選択するようにしたが、これに限らず、例えば平均値や、面積比で重み付けて求めるなど、他の条件を加えて求めるようにしても良い。
(4−4)上述の実施の形態においては、最適条件成立通知部51のユーザの通知方法として、ブザー音を用いるようにしたが、これに限らず、光や、振動など、要はユーザが感取できるものを用いるようにすれば良い。
本発明は耳式体温計に利用できる。
1……人体、2……深部、3……鼓膜、4……内頚動脈、5……外耳道、6……外頚動脈、7……頭皮、8……耳介、9……耳たぶ、10……耳孔、11A、11B……第1、第2カーブ、21……耳式体温計、26……筐体、27……プローブ、27A……先端面、29……検温情報処理部、30……画像認識部、40……赤外線検温部、48……検温情報メモリ、50……操作入力部、50A、50B……電源オン、オフスイッチ、51……最適条件成立通知部、52……検温スイッチ、53……検温結果表示部、55……検温出力演算部。
Claims (6)
- 筐体から突出するプローブを被験者の耳孔から外耳道に挿入して、上記外耳道ないし鼓膜から放出される赤外線を上記プローブの先端面から受光することにより、上記鼓膜の温度を測定体温として測定する耳式体温計であって、
上記筐体内に設けられ、鼓膜検出用照射光を上記プローブの先端面から上記外耳道ないし上記鼓膜に投射すると共に、上記鼓膜検出用照射光が上記外耳道ないし上記鼓膜において反射して戻って来る鼓膜検出用反射光を上記プローブの先端面から受光して画像認識情報を得る画像認識部を具え、
上記画像認識部は、上記鼓膜検出用反射光を画像信号変換手段上に鼓膜部を含む影像を形成すると共に、上記画像信号変換手段から鼓膜部の領域に対応する鼓膜検出信号を得ることにより、上記鼓膜部の上記影像における面積比に基づいて、上記プローブの先端面が上記鼓膜に正対しているか否かを表す画像認識情報を送出する
ことを特徴とする耳式体温計。 - 上記筐体内に設けられ、上記プローブの先端面から受光された上記外耳道ないし上記鼓膜から放出される赤外線を受光して検温情報を得る赤外線検温部と、
上記画像認識部の上記画像認識情報と上記赤外線検温部の上記検温情報とに基づいて体温測定出力を得る体温情報演算手段と
を具え、上記体温情報演算手段は、上記画像認識部が上記鼓膜に正対していることを内容とする上記画像認識情報を送出したとき、上記赤外線検温部の上記検温情報に基づいて上記体温の測定結果を出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の耳式体温計。 - 上記体温情報演算手段は、上記画像認識部が、上記撮像における上記鼓膜部の面積が所定のしきい値より大きいことを表わす上記画像認識情報を送出したとき、上記赤外線検温部の検温動作を開始する
ことを特徴とする請求項2に記載の耳式体温計。 - 上記体温情報演算手段は、上記画像認識部が、上記プロープの先端面が上記鼓膜に正対していないことを表わしているとき、最適条件成立通知手段を介してユーザに対して最適条件が不成立であることを通知することにより、ユーザに対して上記外耳道に対する上記プローブの挿入位置を調整し直させる
ことを特徴とする請求項3に記載の耳式体温計。 - 上記体温情報演算部は、ユーザが上記プローブを上記外耳道に挿入したとき上記赤外線検温部の検温動作を開始させると共に、上記画像認識部の画像認識動作を開始させることにより、その後の上記画像認識部による上記プロープの先端面の上記鼓膜の正対状態を表す上記画像認識部の認識結果と、当該対応する上記赤外線検温部による上記鼓膜の温度を表す上記赤外線検温部の検温結果とを蓄積し、当該蓄積情報に基づいて上記体温の測定結果を得る
ことを特徴とする請求項2に記載の耳式体温計。 - 上記体温情報演算手段は、上記画像認識部及び上記赤外線検温部が現在の上記外耳道に対する上記プローブの挿入状態について、上記画像認識部による上記プローブの先端面の上記鼓膜への正対状態を表す上記画像認識の認識結果と、当該対応する上記赤外線検温部による上記鼓膜の温度を表す上記赤外線検温部の検温結果とを蓄積するごとに、最適条件成立通知手段を介してユーザに対して最適条件が成立しているか否かを通知することにより、ユーザに対して上記外耳道に対する上記プローブの挿入位置を調整し直させ、この結果調整し直した当該プローブの挿入位置に対応する上記検温結果を蓄積し、当該蓄積結果のうち最も大きい値に基づいて上記体温の測定結果を得る
ことを特徴とする請求項5に記載の耳式体温計。
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JP2009228271A JP2011072638A (ja) | 2009-09-30 | 2009-09-30 | 耳式体温計 |
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