JP2011072588A - 超音波診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大型化させることなく、有機圧電素子からなる超音波トランスデューサを用いて、エコーの高調波成分を高感度に受信する。
【解決手段】超音波診断装置10は、第1超音波トランスデューサ31、第2超音波トランスデューサ32とともに、共振回路12を備える。第1超音波トランスデューサ31は、無機圧電素子からなり、基本周波数の超音波を被検体に向けて送信するとともに、エコーを受信して基本周波数成分に対応する第1受信信号を出力する。第2超音波トランスデューサ32は、有機圧電素子からなり、エコーを受信し、基本周波数の整数倍の周波数を有する高調波成分に対応した第2受信信号を出力する。共振回路12は、第2超音波トランスデューサ32に対して並列に接続されたキャパシタとインダクタとを有し、共振周波数が高調波の周波数に一致するように設けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、被検体に超音波を送信し、そのエコーに基づいて被検体内を観察する超音波診断装置に関し、さらに詳しくは、エコーの基本周波数成分からなる受信信号とともに、エコーの高調波成分からなる受信信号を用いて被検体内を観察する超音波診断装置に関する。
超音波診断装置は、非侵襲的にリアルタイムに被検体の断層画像を観察することができるので、腹部検査や乳腺・甲状腺検査等、様々な部位の検査に利用されている。従来の超音波診断装置では、超音波トランスデューサから所定周波数の超音波を被検体内にパルス送信し、そのエコーを超音波の送信に用いた超音波トランスデューサで受信して、エコーに応じた受信信号を出力させ、これに基づいて被検体の断面を画像化する。
超音波トランスデューサは、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(以下、PZTという)等の圧電材料を所定形状に形成した圧電素子からなる。このため、圧電素子の表裏に電圧を印加することにより、これに応じた周波数の超音波が被検体内に送信される。一方、被検体内から超音波トランスデューサにエコーが入射すると、入射したエコーの周波数に応じて圧電素子が伸縮して表裏に電位差が生じ、超音波トランスデューサはこれを受信信号として出力する。また、圧電素子の共振周波数は、その大きさや形状から予め定まっているので、超音波トランスデューサからは主に共振周波数(以下、基本周波数という)の超音波が送信されるとともに、超音波トランスデューサが出力する受信信号は入射したエコーの基本周波数成分(以下、基本波成分という)が主として反映されたものとなっている。
ところで、エコーには基本周波数以外の周波数成分が含まれていることが知られている。こうした基本周波数以外の周波数成分は、生体による超音波の散乱が非線形現象であるために生じるものであり、より細かな被検体内の組織構造を反映している。このため、近年では、基本波の整数倍の周波数成分(以下、高調波成分という)を利用して断層画像を生成するハーモニックイメージングという手法が用いられるようになってきた。ハーモニックイメージングでは、多重反射やサイドローブによる影響を抑えられる。このため、高調波成分を利用して生成した断層画像は、基本波成分だけを利用する場合よりも、方位分解能やコントラスト分解能を向上させることができ、より鮮鋭な断層画像が得られることが知られている。
しかしながら、前述のように超音波トランスデューサで受信することができる周波数は圧電素子の大きさや形状で定まるので、超音波の送信に用いる超音波トランスデューサで高調波成分を感度良く受信することは難しい。このため、超音波トランスデューサと受信回路の間にキャパシタを直列に付加するとともに、インダクタを並列に付加することによって、超音波トランスデューサ、キャパシタ、インダクタ、及びこれらを接続する同軸ケーブルのキャパシタンスによって共振回路を形成させ、その共振周波数を高調波の周波数に合わせることで高調波の受信感度を向上させる技術が知られている(特許文献1)。
また、方位分解能を低下させずに基本波用と高調波用の超音波トランスデューサを分けて設けることを考えると、基本波用と高調波用の超音波トランスデューサを積層することになるが、無機材料からなる2つの圧電素子を積層すると、共振周波数は積層した2つの圧電素子全体の厚みで定まってしまうことから、基本波用と高調波用を重ねて設けることはできない。こうしたことから、基本波用の超音波トランスデューサを無機圧電素子で形成し、その上に、高調波用の超音波トランスデューサをポリフッ化ビニリデン(以下、PVDFという)等からなる有機圧電素子で形成した高調波用の超音波トランスデューサを重ねた超音波診断装置が知られている(特許文献2)。
特開2003−310608号公報 特開2004−208918号公報
エコーに含まれる高調波成分は、基本波成分に比べて信号強度が小さい。また、有機圧電素子は、無機圧電素子に比べてQ値が小さく、明確な共振特性を示さない。このため、特許文献2に記載されているように、単に高調波用に有機圧電素子からなる超音波トランスデューサを設けただけでは、高調波成分を感度良く受信することが難しいという問題がある。
また、有機圧電素子からなる高調波用の超音波トランスデューサは、キャパシタンスが1pF程度であり、この値は、無機圧電素子からなる基本波用の超音波トランスデューサのキャパシタンスや、基本波用の超音波トランスデューサとその受信回路をつなぐ同軸ケーブルのキャパシタンスの1/100程度である。したがって、高調波用に有機圧電素子からなる超音波トランスデューサを用いる場合、特許文献1に記載されているように、超音波トランスデューサと、キャパシタ、インダクタ、同軸ケーブルで共振回路を形成しようとしても、超音波トランスデューサと受信回路が同軸ケーブルで接続されている限り、信号の減衰が大きく、感度向上は殆ど望めない。
このため、有機圧電素子からなる超音波トランスデューサと受信回路をできるだけ近接して配置し、その他は特許文献1と同様に、超音波トランスデューサと、キャパシタ及びインダクタで共振回路を形成することが考えられる。このとき、共振特性にあわせた付加キャパシタを用いるとすると、そのキャパシタンスは数百pFの値となり、また、超音波トランスデューサと付加キャパシタが直列に接続されるので、1pF程度とキャパシタンスが小さい超音波トランスデューサが支配的になり、超音波トランスデューサ、キャパシタ、及びインダクタから形成される共振回路の共振周波数は、ほぼ超音波トランスデューサのキャパシタンスと付加したインダクタンスとで定まることになる。
このため、高調波成分の受信感度を向上させるためには、付加するインダクタンスで共振周波数を調節する必要があり、高調波成分の受信に無機圧電素子からなる超音波トランスデューサを用いる場合と比較して、特性値として数百倍にもなり、また、これに伴って数倍のサイズに大型化したインダクタを用いなければならないという問題が生じる。特に、有機圧電素子からなる超音波トランスデューサで高調波成分を高感度に受信するためには、前述のように超音波トランスデューサと受信回路をできるだけ近接させて配置する必要があることから、その間に付加するインダクタが上述のように大型化してしまうと、超音波トランスデューサの近傍という限られたスペース内に、これを複数(例えば64個以上)付加することは極めて困難となり、利便性を損なわない現実的な超音波プローブのサイズを考慮すればほぼ不可能である。
本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであり、大型化することなく、有機圧電素子からなる超音波トランスデューサを用いて、エコーの高調波成分を高感度に受信することができる超音波診断装置を提供することを目的とする。
本発明の超音波診断装置は、無機圧電素子からなり、基本周波数の超音波を被検体に向けて送信するとともに、前記超音波のエコーを受信し、前記エコーの前記基本周波数成分に対応する第1受信信号を出力する第1超音波トランスデューサと、有機圧電素子からなり、前記超音波のエコーを受信し、前記基本周波数の整数倍の周波数を有する高調波成分に対応した第2受信信号を出力する第2超音波トランスデューサと、前記第2超音波トランスデューサに対して並列に接続されたキャパシタとインダクタとを有し、共振周波数が前記高調波の周波数に一致するように設けられた共振回路と、を備えることを特徴とする。
また、複数種類の前記高調波成分に対応して、前記共振周波数が各々異なる複数の前記共振回路を、前記第2超音波トランスデューサに対してそれぞれ並列に、かつ、1つを選択して接続可能に備えることが好ましい。
複数の前記共振回路は、共通の前記インダクタに対して、各々キャパシタンスの異なるキャパシタを並列に接続して形成されることが好ましい。
前記共振回路は、前記キャパシタと並列に、キャパシタンスが可変の第2キャパシタを備えることが好ましい。
前記第2キャパシタがバリキャップであることが好ましい。
前記共振周波数に一致する前記高調波成分の前記第2受信信号が入力され、その振幅または位相の少なくともいずれか一方に基づいて、前記第2キャパシタのキャパシタンスをフィードバック制御するフィードバック制御手段を備えることが好ましい。
前記第2超音波トランスデューサと前記共振回路との間に、前記第2受信信号を取得する前記第2超音波トランスデューサを選択するマルチプレクサを備え、前記共振回路は、前記マルチプレクサが一度に選択する前記第2超音波トランスデューサの個数と同数設けられていることが好ましい。
前記第2キャパシタが接続されていない第1の共振回路と、前記第2キャパシタが接続された第2の共振回路と、をともに備え、前記マルチプレクサの両端部分に前記第1共振回路を配置し、前記マルチプレクサの中央部分に前記第2共振回路を配置することが好ましい。
本発明によれば、大型化することなく、有機圧電素子からなる超音波トランスデューサを用いて、エコーの高調波成分を高感度に受信することができる。
超音波診断装置の構成を示すブロック図である。 共振回路の構成を示す回路図である。 共振回路の作用を示す説明図である。 共振回路を複数設けた変形例を示す回路図である。 キャパシタだけを複数接続することにより共振回路を複数設けた変形例を示す回路図である。 可変容量のキャパシタを付加した共振回路の変形例を示す回路図である。 エコーの周波数が受信時に低周波側にシフトする例を模式的に示す説明図である。 2種類の共振回路を併用した変形例の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、超音波診断装置10は、超音波トランスデューサアレイ11、共振回路12、マルチプレクサ13,14、送信回路16、受信回路17,18、検波部21、整相加算部22、メモリ23、画像生成部24、モニタ26、制御部27、操作部28等から構成される。
超音波トランスデューサアレイ11は、被検体内に向けて超音波ビームを送信するとともに、エコーを受信し、受信したエコーに応じた信号を出力する超音波トランスデューサの配列であり、複数の第1超音波トランスデューサ31と第2超音波トランスデューサ32からなる。超音波トランスデューサ11には、1対の第1超音波トランスデューサ31と第2超音波トランスデューサ32を1チャンネルとして、例えば256チャンネルが1列に配列されている。
第1超音波トランスデューサ31は、共振周波数が所定の周波数f(基本周波数)となるように、無機材料であるPZTを所定の形状及び大きさに形成した無機圧電素子からなる。第1超音波トランスデューサ31は、送受信兼用の超音波トランスデューサであり、所定の駆動信号が入力されることにより、基本周波数fの超音波(以下、基本波という)を被検体内に送信する。また、送信した超音波が被検体内の組織構造等により反射され、そのエコーを受信すると、受信したエコーのうち主に基本周波数fの成分を反映した第1受信信号を出力する。また、隣接する他の第1超音波トランスデューサ31とは、各々の第1超音波トランスデューサ31が上述のように共振周波数fで駆動するように、適宜間隔を空けて配置されている。
第2超音波トランスデューサ32は、それぞれ第1超音波トランスデューサ31の上に重ねて配置され、有機材料であるPVDFを所定の厚さに形成した有機圧電素子からなる。PVDFから形成された有機圧電素子は、Q値が小さく、明確な共振特性を示さないが、第2超音波トランスデューサ32では、共振周波数が基本周波数fの2倍(2f)となるように、有機圧電素子の厚さが定められている。なお、第2超音波トランスデューサ32は、受信専用の超音波トランスデューサであり、超音波の送信は行わず、専ら第1超音波トランスデューサ31が送信した超音波のエコーを受信するために利用される。第2超音波トランスデューサ32は、被検体内からのエコーを受信したときに、周波数2fの2次高調波成分を多く反映する第2受信信号を出力する。
共振回路12は、各々の第2超音波トランスデューサ32の近傍に、第2超音波トランスデューサ32に対して並列に設けられる。共振回路12は、後述するように、キャパシタとインダクタを並列に接続した共振回路であり、共振周波数が2次高調波の周波数2fに一致するように、キャパシタのキャパシタンス及びインダクタのインダクタンスが定められている。したがって、共振回路12は、第2超音波トランスデューサ32で取得する第2受信信号のうち、2次高調波成分の受信感度を選択的に向上させる。
マルチプレクサ(MUX)13は、第1超音波トランスデューサ31と送信回路16、受信回路17に接続される。超音波トランスデューサアレイ11から超音波を送信するときには、マルチプレクサ13は、送信回路16から出力される駆動信号を、256チャンネルの第1超音波トランスデューサ31から複数のチャンネルを選択して同時に入力する。また、受信回路17が第1超音波トランスデューサ31から第1受信信号を取得する場合も同様に、256チャンネルの第1超音波トランスデューサ31から、64チャンネルの第1超音波トランスデューサ31を選択し、各々の出力する第1受信信号を受信回路17に入力させる。一方、マルチプレクサ14は、第2超音波トランスデューサ32と受信回路18に接続され、第2超音波トランスデューサ32から第2受信信号を取得する場合に、256チャンネルの第2超音波トランスデューサ32から、64チャンネルの第2超音波トランスデューサ32を選択し、各々の出力する第2受信信号を受信回路18に入力させる。
送信回路16は、マルチプレクサ13を介して第1超音波トランスデューサ31に接続されており、各々の第1超音波トランスデューサ31に超音波を送信させる駆動信号を出力する。送信回路16は、走査線1ライン分のデータを得るために、所定のタイミングで遅延させながら複数回の駆動信号を出力する。こうして送信回路16が遅延させながら出力された複数の駆動信号は、前述のようにマルチプレクサ13を介して各々異なる組み合わせの第1超音波トランスデューサ31に入力され、駆動信号が入力された第1超音波トランスデューサ31は各々超音波を送信する。これにより、超音波トランスデューサアレイ11は、走査線に沿って、所定の深さで焦点を結ぶ超音波ビームを送信する。
受信回路17は、アンプやA/D変換回路(図6参照)等からなり、マルチプレクサ13を介して第1超音波トランスデューサ31に接続されており、各々の第1超音波トランスデューサ31から第1受信信号が入力される。受信回路17に入力された第1受信信号は、アンプで増幅された後に、A/D変換回路によってデジタル信号に変換され、検波部21に入力される。受信回路17には、マルチプレクサ13のチャンネル数に応じて、アンプやA/D変換回路等が複数設けられており、マルチプレクサ13から入力される複数の第1受信信号を同時に増幅し、デジタル化して検波部21に入力する。一方、受信回路18は、受信回路17と同様にアンプやA/D変換回路等からなり、その作用も同じであるが、マルチプレクサ14を介して第2超音波トランスデューサ32に接続されている。
検波部21には、受信回路17や受信回路18から、増幅され、デジタル化された第1受信信号や第2受信信号が入力される。検波部21は、入力された第1受信信号や第2受信信号に対して、直交検波処理を施して複素ベースバンド化する。こうして直交検波処理を施され、ベースバンド化された受信信号は、整相加算部22に入力される。なお、検波部21には、同時に受信信号を取得した第1,第2超音波トランスデューサの数に応じて、複数の第1受信信号,第2受信信号がパラレルに入力され、検波部21はこれらの各々に直交検波処理を施して複素ベースバンド化し、各々を同時に整相加算部22に入力する。
整相加算部22は、同時に入力される複数の第1,第2受信信号の位相を整合させて加算することにより、第1,第2受信信号に受信フォーカス処理を施し、予め定められた走査線に沿って第1,第2音線データを生成する。こうして整相加算部22が生成した第1音線データや第2音線データは、メモリ23に複数フレーム分記憶される。
画像生成部24は、メモリ23から第1音線データや第2音線データを読み出し、これに基づいてBモード画像やMモード画像といった断層画像を生成する。例えば、画像生成部24は、1フレーム分の第1音線データを用いることにより、エコーの基本波成分に基づいた断層画像を生成する。同様に、画像生成部24は、1フレーム分の第2音線データを用いることにより、エコーの2次高調波成分に基づいた断層画像を生成する。さらに、画像生成部24は、オペレータによる設定に応じて、基本波成分による断層画像の一部または全てに、2次高調波成分による断層画像を所定比率で重畳した断層画像を生成する。こうして画像生成部24が生成した断層画像は、モニタ26に表示される。
制御部27は、超音波診断装置10の各部を統括的に制御する。例えば、制御部27は、第1超音波トランスデューサ31の駆動信号を送信回路16から出力させるタイミングや遅延のパターンを制御する。また、制御部27は、マルチプレクサ13,14を制御して、駆動信号を入力したり、第1受信信号,第2受信信号を取得する超音波トランスデューサを選択させる。また、制御部27は、整相加算部22に制御信号を入力することで、超音波ビームの送信位置や焦点の深さ等に応じて、各種受信信号を整相加算させる。
操作部28は、キーボードやポインティングデバイス、各種ボタンやダイヤル等から構成され、医師等のオペレータの操作により、超音波診断装置10の設定や動作様態の変更を制御部27に入力する。制御部27は、操作部28から入力された情報にしたがって超音波診断装置10の各部を制御する。
図2に示すように、共振回路12は、キャパシタCとインダクタLとからなる。これらのキャパシタCとインダクタLは互いに並列に接続されるとともに、ダンピング用の抵抗Rを介して第2超音波トランスデューサ32に対して並列に接続される。また、共振回路12の他端は超音波診断装置10のケースに接地される。以下では、キャパシタCのキャパシタンスはC、インダクタLのインダクタンスはLと表記し、他の回路素子も同様に表す。
第2超音波トランスデューサ32は、一端が超音波診断装置10のケースに接地され、他端が受信回路18に接続されたキャパシタンスがCの振動子とみなせる。さらに、信号出力線上には、直流成分をカットするキャパシタC,Cが第2超音波トランスデューサ32に対して直列に設けられる。
これらの各素子の特性値(C,C,L,C,C)は、以下のようにして定められる。まず、第2超音波トランスデューサ32はPVDFからなるため、キャパシタンスCは概ね1pFである。また、インダクタLは、共振回路12から受信回路18の要素を第2超音波トランスデューサ32の近傍の狭いスペースに配置するために、径が制限され、これに応じてインダクタンスLの値も制限される。例えば、インダクタLは、1〜2mm□程度以下であることが好ましいので、以下ではインダクタLは1mm□であるとし、これに応じてインダクタンスLの値は1μHであるとする。
また、共振回路12を第2超音波トランスデューサ32の近傍に配置し、第2超音波トランスデューサ32に共振回路12をほぼ直接接続する場合、第2超音波トランスデューサ32〜共振回路12間及び共振回路12〜受信回路18間のキャパシタC,Cは、第2超音波トランスデューサ32のキャパシタンスCよりも十分に大きくなるように選ばれる(C<<C,C)。例えば、キャパシタC,Cは0.01μF程度以上の値とする。
こうして、第2超音波トランスデューサ32の材料や共振回路12の配置から、キャパシタンスC,C,Cの値やインダクタンスLの値がほぼ自動的に定まる。このため、共振回路12の共振周波数は、キャパシタCによって調節される。前述のように、共振回路12の共振周波数は、第1超音波トランスデューサ31が送受信する超音波の基本周波数をfとして、2fになるように定められる。
このとき、キャパシタCは、第2超音波トランスデューサ32に対して並列に接続されているので、キャパシタンスCが第2超音波トランスデューサ32のキャパシタンスCよりも十分に大きな値(C<<C)のものを用いることにより、共振回路12の共振周波数は、第2超音波トランスデューサ32のキャパシタンスCから独立して、ほぼキャパシタンスCによって定めることができる。このため、キャパシタCは、2f=1/2π√(L×C)を満たすように選ばれる。
上述のように構成される超音波診断装置10では、以下のようにエコーの2次高調波成分が峻別された第2受信信号を取得し、これに基づいて断層画像を生成、表示する。まず、複数の第1超音波トランスデューサ31を用いて被検体内に基本周波数fの超音波ビームを送信させ、被検体内で反射されたエコーを超音波トランスデューサアレイ11で受信する。このとき、第1超音波トランスデューサ31は、共振周波数が基本周波数fとなるように形成されているので、受信したエコーのうち主に基本波成分(周波数f)を反映した第1受信信号を出力する。
一方、第2超音波トランスデューサ32は、共振周波数が2次高調波の周波数2fと一致するように形成されているが、PVDFで形成されているために第1超音波トランスデューサ31程には明確な共振特性を示さない。このため、第2超音波トランスデューサ32は、基本波成分やその他の周波数の成分を2次高調波成分(周波数2f)とほぼ同程度に含む第2受信信号を出力する。
共振回路12は、周波数fが2次高調波の周波数2fにほぼ一致する信号成分に対しては共振し、インピーダンスが極大になり、受信回路18と比較してほぼ無限大のインピーダンスを有する素子として機能する。このため、図3(A)に示すように、第2超音波トランスデューサ32が出力した第2受信信号のうち、2次高調波成分は受信回路18に取得される。
一方、共振回路12は、周波数fが2次高調波成分の周波数2fよりも大きい信号成分や、周波数2fよりも小さい信号成分に対しては、周波数2fからの差が大きくなるほどインピーダンスが小さくなり、受信回路18と比較してインピーダンスがほぼ0に等しい素子として機能する。このため、図3(B)に示すように、第2超音波トランスデューサ32が出力した第2受信信号のうち、2次高調波成分以外の信号成分は、共振回路12を通ってケースに吸収される。このため、2次高調波成分以外の信号成分は受信回路18には到達せず、受信回路18が取得する第2受信信号には、ほぼ2次高調波成分だけが含まれる。
超音波診断装置10は、上述のように取得した第1受信信号や第2受信信号を、受信回路17,18で増幅し、デジタル化した後、検波部21で直交検波処理を施し、複素ベースバンド化し、整相加算部22で受信フォーカス処理を施すことによって第1音線信号や第2音線信号を生成する。そして、画像生成部24において、こうした第1音線信号や第2音線信号から断層画像を生成し、モニタ26に表示する。このとき、第2音線信号から生成された断層画像は、ほぼ2次高調波成分だけを反映した画像であるため、第1音線信号から生成された断層画像よりも、より被検体内の微細な組織構造を明瞭に観察することができる。
以上のように、超音波診断装置10は、共振回路12を設けたことによって、大型化させずに、明確な共振特性を示さないPVDFからなる第2超音波トランスデューサ32を用いて、エコーの2次高調波成分を高感度に取得することができる。
なお、上述の実施形態では、共振周波数を2次高調波の周波数2fに合わせた共振回路12を設ける例を説明したが、これに限らず、3次以上の高次高調波成分の受信信号を第2超音波トランスデューサ32から取得しても良い。
例えば、図4に示すように、第2超音波トランスデューサ32の近傍に、共振周波数を2次高調波の周波数2fに合わせた共振回路12の他に、キャパシタCkによって共振周波数をk次高調波の周波数kf(k=3〜n)に合わせた共振回路12[k]を、それぞれ第2超音波トランスデューサ32に対して並列に設ける。また、2次高調波用の共振回路12を含めて、各次高調波用の共振回路12[k]をそれぞれスイッチSWk(k=2〜n)によって択一的に接続させる。スイッチSWkは操作部28の操作に応じてオン/オフを切り替えられる。このように、2次高調波用の共振回路12だけでなく、3次以上の高次高調波用の共振回路12[3]〜12[n]を各々並列に設けておくことで、キャパシタCを交換せずに、操作部28から超音波診断装置10の設定を変更するだけで、所望の次数の高調波成分を取得し、これに基づいた断層画像を生成、表示させることができる。
また、2次高調波用だけでなく、3次以上の高次高調波用の共振回路を設けておく場合、図5に示すように、ダンピング用の抵抗RやインダクタLを各次高調波用の共振回路で共通化し、キャパシタだけを並列に追加することが好ましい。この場合、スイッチSW2をオンにすれば、共用のインダクタLとキャパシタCによって2次高調波用の共振回路12が形成され、スイッチSW3をオンにすれば、共用のインダクタLとキャパシタCとで3次高調波用の共振回路が形成される。同様に、k次高調波の場合もスイッチSWkを択一的にオンにすることにより、対応するキャパシタCと共用のインダクタLによってk次高調波用の共振回路が形成される。このように、2次高調波用だけでなく、3次以上の高次高調波用の共振回路を設けるときに、ダンピング用の抵抗RやインダクタLを共用化して、共振周波数を決定付けるキャパシタだけを並列に、かつ、択一的に選択できるように追加すると、ダンピング用の抵抗RやインダクタLの個数を最小限に抑えることができるため、より少ないスペースで3次以上の高次高調波用の共振回路を形成することができる。また、ダンピング用の抵抗RやインダクタLの個数を抑えることで、低コストに各次高調波用の共振回路を形成することができる。
なお、上述のように高調波用の共振回路12[k](k=2〜n)を設けると、基本波成分及び2次高調波成分だけでなく、3次以上の高次高調波成分を取得することができる現実的な超音波プローブを構成することができる。例えば、通常であれば、2次高調波成分だけでなく、3次以上の高次高調波成分を受信する場合、2次高調波用の超音波トランスデューサ32及び受信回路18の他に、3次高調波用の超音波トランスデューサ及び受信回路、4次高調波用の超音波トランスデューサ及び受信回路、・・・・といったように、受信する高調波成分の数に応じてそれぞれ専用の超音波トランスデューサ及び受信回路が必要になる。一方、使い易さ等から、超音波プローブの大きさはほぼ決まっているので、実際には、基本波用の超音波トランスデューサ及び受信回路の他に、2次高調波用の超音波トランスデューサ及び受信回路を設けるだけで、超音波プローブ内に余分なスペースはほぼない。このため、3次以上の高次高調波用の超音波トランスデューサ及び受信回路を個別に設けることは現実的ではなく、基本波成分及び2次高調波成分だけでなく、さらに3次以上の高次高調波成分を受信することができる超音波プローブを構成することはきわめて難しい。しかしながら、上述のように、共振回路12[k](k=2〜n)を設けると、第2超音波トランスデューサ32及び受信回路18を共通して用いて、スイッチSWkの切り替えだけで各次の高調波成分が受信可能になる。したがって、各次高調波用の共振回路12[k]を設ける僅かなスペースだけで、基本波成分及び2次高調波成分に加え、3次以上の高次高調波成分を受信することが可能な現実的な超音波プローブを構成することができる。
なお、上述の共振回路12[k]を設ける例では、受信する高調波の次数を選択する例を説明したが、断層画像の生成には、複数の高調波成分を用いることができる。例えば、2次高調波成分と3次高調波成分とに基づいて1枚の断層画像を生成する場合、被検体の同一箇所(,同一の方向)に向けて超音波ビームを2回送信する。そして、1回目の超音波ビームの送信時には、まず、スイッチSW2をオンにして2次高調波成分を受信する。次に、2回目の超音波ビームの送信時に、スイッチSW3をオンにして3次高調波成分の第2受信信号する。そして、2次高調波成分の第2受信信号から第2音線データを生成し、3次高調波成分の第2受信信号から第3音線データを生成し、各々断層画像を生成する。その後、これらの断層画像を合成することにより、2次高調波成分(または3次高調波成分)だけから生成した断層画像よりも、精細な断層画像を得ることができる。こうした方法は、骨や消化器系等、アーティファクトが小さい部位を観察する場合に特に効果的である。
また、上述の2〜n次高調波用の共振回路12[2]〜12[n]を設ける例を説明したが、ノイズと区別できる有意な大きさの第2受信信号が観測でき、断層画像の画質向上に有効な高調波成分は3〜4次の高調波成分までである。このため、共振回路12[k]としては、k=2〜4(2〜4次高調波用のもの)を設けることが好ましく、共振回路12[k]の配置スペースと断層画像の画質向上度合いから、2次高調波用の共振回路12[2]と3次高調波用の共振回路12[3]の2つを設けることが特に好ましい。
なお、上述の実施形態では、2次高調波用の共振回路12を、キャパシタCとインダクタLによって形成するが、共振回路12の構成はこれに限らない。例えば、図6に示すように、可変容量キャパシタCを並列に付加し、可変容量キャパシタC、キャパシタC、インダクタLによって2次高調波用の共振回路41を形成しても良い。この場合、可変容量キャパシタCのキャパシタンスを変化させる制御回路を同時に設ける。
ここでは、可変容量キャパシタCとして、印加する直流電圧の大きさによって空乏層の厚さを積極的に変更可能にしたいわゆるバリキャップダイオードを用いる。また、可変容量キャパシタCのキャパシタンスを制御する制御回路として、フィードバック制御回路42を設ける。フィードバック制御回路42は、受信回路18から、アンプ43によって増幅され、A/D変換回路44によってデジタル化された第2受信信号を取得する。そして、第2受信信号の振幅が最大になるように、第2受信信号の振幅及び位相に応じた直流電圧を出力し、可変容量キャパシタCに印加する。
こうして可変容量キャパシタCを付加することで、共振回路41の共振周波数を調節することができる。例えば、超音波は、伝播距離だけでなく、周波数に応じて減衰することが知られており、特に人体内を伝播する超音波は周波数に比例して減衰することが知られている。このため、図7(A)に示すように、エコーの発生時点で基本周波数fや2次高調波の周波数2fであっても、図7(B)に示すように、均一に減衰するのではなく、高周波数側がより顕著に減衰し、超音波トランスデューサ11への到達時点では、当初規定していた基本波や高調波の周波数が低周波側にシフトする。こうした周波数のシフトは、より深い位置から戻るエコーほど顕著に生じ、また、高調波成分ほど顕著に生じる。
共振回路41は、超音波ビームの送信時点からの経過時間に応じて、可変容量キャパシタCのキャパシタンスを増大させることにより、受信時点での2次高調波の周波数シフトに追従して共振周波数を調節することができる。このため、共振回路41を備える場合には、エコーが発生した深さによらず、2次高調波成分を高感度に受信して、被検体の深い位置も2次高調波に基づく断層画像に鮮明に写し出すことができる。特に、フィードバック制御回路42によって、受信回路18から出力される第2受信信号を監視し、その振幅及び位相に応じて可変容量キャパシタCvのキャパシタンスを変更することによって、上述のようなエコー受信時点での周波数のシフトに自動的に追従して共振周波数を調節することができる。
なお、可変容量キャパシタCとしては、バリキャップの他にも、誘電体を挟持する1対の電極のうち一方を移動させてキャパシタンスを変化させるもの(いわゆるバリコン)等、可変容量キャパシタとして振舞うものであれば好適に用いることができるが、超音波診断装置10の場合には、より小さく、キャパシタンスの制御が容易なバリキャップを用いることが好ましい。
なお、ここでは可変容量キャパシタCによって、共振回路41の共振周波数を、受信時点のエコーの周波数シフトに追従させる例を説明したが、これに限らず、可変容量キャパシタCを付加し、可変容量キャパシタCvのキャパシタンスを変化させることによって、共振回路の共振周波数を、2次だけでなく、3次以上の高次高調波の周波数に合わせるように調節することができる。この場合、例えば、キャパシタCの替わりに、キャパシタC’を用い、可変容量キャパシタCのキャパシタンスを最大にした状態(CvM)で、C=C’+CvMを満たすようにする。このように構成した共振回路を用いるときには、2次高調波成分を受信するときには、可変容量キャパシタCのキャパシタンスを最大にして受信する。そして、3次高調波成分を受信するときには、可変容量キャパシタCのキャパシタンスを減じることにより、共振周波数を3次高調波の周波数に調節する。さらに高次高調波成分を受信する場合にも同様である。これにより、可変容量キャパシタCの変化分で対応できる範囲内で、任意の高次高調波成分を高感度に受信することができる。
さらに、ここでは可変容量キャパシタCをキャパシタCに並列に付加する例を説明したが、可変容量キャパシタCをC=Cとなるように調節可能な場合には、キャパシタC2の替わりに可変容量キャパシタCを単独で用い、可変容量キャパシタCvとインダクタLとによって共振回路を形成しても良い。
また、ここではフィードバック制御回路42が受信回路18から出力される第2受信信号を取得する例を説明したが、フィードバック制御回路42は、受信回路18で増幅、デジタル化される以前の第2受信信号を取得しても良い。さらに、フィードバック制御回路42は、第2受信信号の振幅と位相の両方に応じて可変容量キャパシタCのキャパシタンスを調節する例を説明したが、第2受信信号の振幅または位相のいずれか一方に基づいて可変容量キャパシタCのキャパシタンスを調節するようにしても良い。
なお、上述の実施形態では、第2超音波トランスデューサ32と受信回路18の間の中でも、第2超音波トランスデューサ32とマルチプレクサ14との間に共振回路12を設ける例を説明したが、共振回路12は第2超音波トランスデューサ32の近傍で、第2超音波トランスデューサ32と受信回路18の間に接続されていれば良く、マルチプレクサ14の下流側(マルチプレクサ14と受信回路18の間)に設けても良い。上述の実施形態では第2超音波トランスデューサ32と同数の共振回路12を必要とするが、マルチプレクサ14の下流側に共振回路12を設けると、マルチプレクサ14のチャンネル数(64チャンネル)分だけ共振回路12を設ければ良いので、低コスト化できるとともに、より容易に共振回路12を配置することができる。
また、マルチプレクサ14の下流側に共振回路を設ける場合に、可変容量キャパシタCを付加した共振回路41を用いるときには、マルチプレクサ14の64チャンネルのうち、一部分のチャンネルに共振回路41を接続すれば良い。例えば、図8に示すように、64チャンネルのマルチプレクサ14のうち、両端の21チャンネルには、共振回路12(第1の共振回路)を接続し、中央の22チャンネルには可変容量キャパシタCを付加した共振回路41(第2の共振回路)を接続する。また、中央22チャンネルの共振回路41には、各々に前述と同様のフィードバック制御回路42が接続する。こうして共振回路12と、可変容量キャパシタCを付加した共振回路42とを併用すると、中央部分のチャンネルでは、両端部分のチャンネルと比較してさらに高感度に高調波成分を受信することができる。
この場合、前述のようにマルチプレクサ14を介して同時に取得される64チャンネル分の第2受信信号は、後に整相加算されて1つの第2音線データが生成されるので、上述のようにマルチプレクサ14の中央部分にだけ可変容量キャパシタCを付加した共振回路42を設けるだけでも、生成される第2音線データの分解能は十分に向上する。同時に、可変容量キャパシタCを付加した共振回路42を用いる数を抑えられ、コストを低減することができる。
なお、上述の実施形態では、第2超音波トランスデューサ32を第1超音波トランスデューサ31に重ねて設ける例を説明したが、第1超音波トランスデューサ31及び第2超音波トランスデューサ32は任意に配置して良い。例えば、第1超音波トランスデューサ31と第2超音波トランスデューサ32とが超音波ビームの走査方向に交互に並ぶように配置しても良い。また、上述の実施形態では、第1超音波トランスデューサ31と第2超音波トランスデューサ32をチャンネル毎に1対に設ける例を説明したが、これに限らず、第1超音波トランスデューサ31と第2超音波トランスデューサ32を各々異なる個数ずつ設けても良い。さらに、第1超音波トランスデューサ31と第2超音波トランスデューサ32をそれぞれ配置する位置は任意であり、それぞれ異なる位置に配列しても良い。例えば、第1超音波トランスデューサ31の列と第2超音波トランスデューサ32の列を互いに平行に配置したり、第1超音波トランスデューサ31と第2超音波トランスデューサ32を1列に並べながらも、一方の端から中央まで第1超音波トランスデューサ31を並べ、他方の端から中央までが第2超音波トランスデューサ32の列になるように配列しても良い。
なお、上述の実施形態では、第2超音波トランスデューサ32で必ず2次高調波成分の受信が行えるように構成する例を説明したが、3次以上の高次高調波だけを第2超音波トランスデューサ32で受信するようにしても良い。
なお、上述の実施形態では、簡単のためにマルチプレクサ13,14のキャパシタンスを無視して説明したが、共振回路12,42を構成するキャパシタCは、マルチプレクサ13,14のキャパシタンスを考慮して定めることが好ましい。例えば、マルチプレクサ13,14は、キャパシタンスが10pF程度で、第2超音波トランスデューサ32に並列に接続されたキャパシタとみなすことができるので、この場合、キャパシタCは、2次高調波の周波数に合わせたキャパシタンスCから10pF小さいキャパシタンスとすれば良い。
なお、上述の実施形態及び変形例では、共振回路12や3次以上の高次高調波の受信に切り替え可能な共振回路、可変容量キャパシタCを付加した共振回路42等、いくつかのパターンの共振回路を説明したが、これらの共振回路は任意に組み合わせて用いて良い。
なお、上述の実施形態では、第1超音波トランスデューサ31をPZTから形成し、第2超音波トランスデューサ32をPVDFから形成する例を説明したが、これらの超音波トランスデューサの材料は任意に選択して良い。
10 超音波診断装置
11 超音波トランスデューサアレイ
12,42 共振回路
13,14 マルチプレクサ
16 送信回路
17,18 受信回路
21 検波部
22 整相加算部
23 メモリ
24 画像生成部
26 モニタ
27 制御部
28 操作部
31 第1超音波トランスデューサ
32 第2超音波トランスデューサ
42 フィードバック制御回路
43 アンプ
44 A/D変換回路

Claims (8)

  1. 無機圧電素子からなり、基本周波数の超音波を被検体に向けて送信するとともに、前記超音波のエコーを受信し、前記エコーの前記基本周波数成分に対応する第1受信信号を出力する第1超音波トランスデューサと、
    有機圧電素子からなり、前記超音波のエコーを受信し、前記基本周波数の整数倍の周波数を有する高調波成分に対応した第2受信信号を出力する第2超音波トランスデューサと、
    前記第2超音波トランスデューサに対して並列に接続されたキャパシタとインダクタとを有し、共振周波数が前記高調波の周波数に一致するように設けられた共振回路と、
    を備えることを特徴とする超音波診断装置。
  2. 複数種類の前記高調波成分に対応して、前記共振周波数が各々異なる複数の前記共振回路を、前記第2超音波トランスデューサに対してそれぞれ並列に、かつ、1つを選択して接続可能に備えることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  3. 複数の前記共振回路は、共通の前記インダクタに対して、各々キャパシタンスの異なるキャパシタを並列に接続して形成されることを特徴とする請求項2記載の超音波診断装置。
  4. 前記共振回路は、前記キャパシタと並列に、キャパシタンスが可変の第2キャパシタを備えることを特徴とする請求項1ないし3いずれかに記載の超音波診断装置。
  5. 前記第2キャパシタがバリキャップであることを特徴とする請求項4記載の超音波診断装置。
  6. 前記共振周波数に一致する前記高調波成分の前記第2受信信号が入力され、その振幅または位相の少なくともいずれか一方に基づいて、前記第2キャパシタのキャパシタンスをフィードバック制御するフィードバック制御手段を備えることを特徴とする請求項4または5記載の超音波診断装置。
  7. 前記第2超音波トランスデューサと前記共振回路との間に、前記第2受信信号を取得する前記第2超音波トランスデューサを選択するマルチプレクサを備え、
    前記共振回路は、前記マルチプレクサが一度に選択する前記第2超音波トランスデューサの個数と同数設けられていること
    を特徴とする請求項1ないし6いずれかに記載の超音波診断装置。
  8. 前記第2キャパシタが接続されていない第1の共振回路と、前記第2キャパシタが接続された第2の共振回路と、をともに備え、
    前記マルチプレクサの両端部分に前記第1共振回路を配置し、前記マルチプレクサの中央部分に前記第2共振回路を配置したことを特徴とする請求項7記載の超音波診断装置。
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