以下、本発明の一実施形態による全反射角調節媒体を利用した光シャッタ及びその動作方法、並びに光シャッタを含む装置について、添付された図面を参照しつつ詳細に説明する。この過程で、図面に図示された層や領域の厚みは、明細書の明確性のために誇張されて図示されている。
図1を参照すれば、本発明の一実施形態による光シャッタは、全反射角を調節するための活性(能動型)固体媒体(active solid state medium for controlling angle of total internal reflection)30を含みうる。全反射角を調節するための活性固体媒体30(以下、「全反射角調節媒体」と称する)は、外部作用によって内部全反射角が変化する全反射面を有する媒体でありうる。全反射角調節媒体30は、多様な形態の電気光学(electro−optical)媒体でありうる。全反射角調節媒体30は、例えば、LiNbO3、KTN(KTaxLn1−xO3)のように、電気光学効果を有する物質でありうる。図1に図示した全反射角調節媒体30の形態は、象徴的な形態である。前記外部作用とは、全反射角調節媒体30の結晶特性に変化を与えられるものでありうる。前記結晶特性の一例は、全反射角調節媒体30の屈折率特性でありうる。前記外部作用によって、全反射角調節媒体30の内部全反射角は、固定全反射角より小さくなりうる。前記固定全反射角は、前記外部作用がないとき、全反射角調節媒体30の全反射面S1で、全反射角調節媒体30が有する固有の全反射角をいう。従って、全反射角調節媒体30を形成する物質によって、全反射調節媒体30の固有全反射角は、変わりうる。前記外部作用は、例えば、電場でありうる。前記電場は、電位差がある二電極間で発生する。従って、全反射角調節媒体30を、電位差がある二電極間に置くことによって、全反射角調節媒体30に電場を印加できる。前記二電極のうち一つは、全反射角調節媒体30の入射面側に、残りの一電極は、出射面側にそれぞれ備わりうる。全反射角調節媒体30の結晶特性に変化を与えられるものであるならば、前記外部作用として電場以外に他のものが使われることも可能である。前記外部作用は、経時的に調節されうる。従って、前記外部作用は、連続的に変化することも可能であり、これによって、全反射角調節媒体30の全反射角もまた連続的に変化しうる。全反射角調節媒体30を含む光シャッタから放出された光は、イメージセンサ35に入射する。イメージセンサ35は、CCD(charge coupled device)やCMOS(complementary metal oxide semiconductor)センサでありうる。また、イメージセンサ35は、全反射角調節媒体30から与えられる光イメージを電気的信号に変化させて出力できる任意の光センサでありうる。
図1の参照符号Lは、全反射角調節媒体30に入射する入射光を示す。全反射面S1に入射する入射光Lの入射角は、与えられた角に固定されうる。このとき、前記外部作用の大きさ(scale)、すなわち、前記外部作用の量(amount)によって、全反射角調節媒体30の全反射角が、前記固定反射角より小さくなる場合、入射光Lの前記入射角は、全反射角調節媒体30の固定全反射角より小さく、前記外部作用によって全反射角調節媒体30が有しうる最小全反射角よりは大きくありうる。反対に、前記外部作用の大きさによって、全反射角調節媒体30の全反射角が前記固定反射角より大きくなる場合、入射光Lの前記入射角は、全反射調節媒体30の固定反射角より大きく、前記外部作用によって全反射角調節媒体30が有しうる最大全反射角よりは小さくありうる。
図1の参照符号Ltは、全反射角調節媒体30がシャッタオン(shutter−on)状態であるとき、すなわち、前記外部作用によるにせよ、前記外部作用によらないにせよ、入射光Lが全反射角調節媒体30の内部全反射面S1で全反射なしに屈折された光を示す。屈折された光Ltは、イメージセンサ35に入射する。従って、屈折された光Ltは、実際測定しようとする、または得ようとする情報を有する光になる。参照符号Lrは、全反射角調節媒体30がシャッタオフ(shutter−off)状態であるとき、すなわち、前記外部作用によって、全反射角調節媒体30の全反射面S1での内部全反射角が、前記固定全反射角より小さくなったとき、全反射角調節媒体30の内部全反射面S1で全反射した光を象徴的に示す。
図2は、図1の全反射角調節媒体30が全反射プリズム40であるときの光シャッタ構成を示す。
図2を参照すれば、全反射プリズム40は、直角プリズムでありうる。全反射プリズム40の傾斜面40S2は、全反射面になる。入射光40Lは、全反射プリズム40の入射面40S1に垂直に入射する。イメージセンサ42は、全反射面である傾斜面40S2と対向する位置に備わりうる。イメージセンサ42は、入射光40Lが傾斜面40S2で屈折されて達しうる位置に備わりうる。例えば、イメージセンサ42は、屈折された光40Tが、イメージセンサ42に垂直に入射できる位置に備わることも可能である。イメージセンサ42は、屈折された光40Tがイメージセンサ42に傾斜して入射する位置に備わることも可能であるので、このときは、プリズム40とイメージセンサ42との間に光路変更手段を具備できる。光経路変更手段については後述する。
図2の場合、入射光40Lの進行について述べれば、入射光40Lは、全反射プリズム40の入射面40S1を通過し、全反射面である傾斜面40S2に与えられた角40Aで入射する。このとき、与えられた角40Aが、プリズム40の固定全反射角であるか、それより大きければ、入射光40Lは、傾斜面40S2でプリズム40内部に全反射され、従って、入射光40Lは、イメージセンサ42に達しない。参照番号40Rは、傾斜面40S2で全反射した光を示す。プリズム40の全反射した光40Rが放出される面には、光吸収手段44が備わりうる。光吸収手段44は、光吸収膜でありうる。
与えられた入射角40Aが、プリズム40の固定全反射角より小さければ、入射光40Lは、全反射条件を満足できず、傾斜面40S2で屈折される。このように屈折された光40Tは、イメージセンサ42に達する。
一方、外部作用として電圧印加による電場40Eがプリズム40に印加されれば、プリズム40の内部全反射角は、変わりうるが、第一は、電場40Eの強度が増加することによって、プリズム40の全反射角が固定全反射角より小さくなる場合であり、第二は、電場40Eの強度が増加することによって、プリズム40の全反射角が固定全反射角より大きくなる場合である。
第一の場合、入射光40Lの入射角40Aは、プリズム40の固定全反射角より小さいが、電場40Eの印加によって、プリズム40が有することができる最小全反射角よりは大きい。
第二の場合、入射光40Lの入射角40Aは、プリズム40の固定反射角より大きいが、電場40Eの印加によって、プリズム40が有することができる最大全反射角よりは小さい。イメージセンサ42は、複数の画素(pixel)42Pを含むが、1つの画素だけ含むこともできる。イメージセンサ42は、光シャッタの全体のイメージセンサでもあり、少なくとも1つの画素を含む、全体のイメージセンサの一部でもありうる。言い換えれば、図2に図示したプリズム40は、光シャッタの全体のイメージセンサに対応する全反射角調節媒体でもありうる。また、プリズム40は、少なくとも1つの画素を含む、全体のイメージセンサの一部に対応する全反射角調節媒体でもありうる。すなわち、光シャッタは、全反射角調節媒体として1個のプリズム40だけを含むこともでき、図2に図示したプリズム40を複数個使用して形成したプリズムアレイを含むこともできる。後者の場合、図2に図示したプリズム40は、前記プリズムアレイをなす単位プリズムになりうる。
図3は、図2の直角プリズム40の代わりに、他の形態のプリズム(以下、第2プリズム)を使用した光シャッタを示す。
図3を参照すれば、第2プリズム46は、入射面46S1が、入射光46Lに対して傾斜するように備わっている。また、第2プリズム46は、全反射面46S2が、イメージセンサ42と平行になるように備わっている。入射面46S1と全反射面46S2とは、与えられた角をなすが、この角は、90°より小さい。第2プリズム46の全反射面46S2で全反射した光46Rが放出される面には、光吸収手段44が備わっている。光吸収手段44は、全反射した光46Rが放出される面にコーティングされた光吸収膜でありうる。イメージセンサ42は、第2プリズム46の全反射面46S2で屈折された光46Tが垂直に、または傾斜して入射する位置に備わりうる。屈折された光46Tがイメージセンサ42に傾斜して入射するように、イメージセンサ42が配された場合には、イメージセンサ42と第2プリズム46の全反射面46S2との間に、屈折光46Tの光路を変更させる手段(図示せず)をさらに具備できる。前記手段によって屈折された光46Tは、イメージセンサ42に垂直に入射する。前記手段については後述する。第2プリズム46の材質は、図2のプリズム40と同一であってもよく、異なってもよい。
図3で、入射光46Lの経路について述べる。まず、外部作用がないときの入射光46Lの経路について述べる。入射光46Lは、入射面46S1に対して、与えられた入射角46Aで入射する。入射角46Aは、90°より小さい。入射光46Lは、入射面46S1で、与えられた角で一次屈折される。このとき、入射光46Lの一次屈折角は、スネル(Snell)の法則によって決定される。入射面46S1で一次屈折された入射光46Lは、全反射面46S2で二次屈折され、イメージセンサ42に入射されたり、全反射されて光吸収手段44に吸収されたりする。入射光46Lの入射角46Aによって、全反射面46S2で、入射光46Lが二次屈折されるか全反射される。
次に、外部作用が存在するとき、例えば、電場46Eが第2プリズム46に印加されるときの入射光46Lの経路について述べる。前記外部作用の強度によって、第2プリズム46の屈折率は変わる。例えば、第2プリズム46が、KTN(KTaLnO3)プリズムである場合、前記外部作用の強度を調節し、第2プリズム46の屈折率を2.3〜2.4の範囲で調節できる。
第2プリズム46の全反射面46S2での全反射角が、電場46Eの強度が増大することによって、小さくなる場合について述べる。入射光46Lの入射角46Aは、与えられた角に固定されうる。そして、全反射面46S2に入射する光、すなわち、入射面46S1で一次屈折された光46LRが全反射面46S2に入射する入射角46Bは、全反射面46S2での固定全反射角より小さい。従って、入射光46Lは、一次屈折された光46LRが、第2プリズム46の固定全反射角より小さい入射角46Bで全反射面46S2に入射できる入射角46Aで、入射面46S1に入射する。かような状態で、電場46Eが第2プリズム46に印加されれば、第2プリズム46の全反射面46S2での全反射角は、自体の固定全反射角より小さくなる。このとき、印加される電場46Eの強度は、電圧で表現して、0V〜150Vほどになりうる。電場46Eの強度が最大であるときの第2プリズム46の全反射角を、最小全反射角であるとすれば、全反射面46S2に係わる一次屈折された光46LRの入射角46Bは、前記最小全反射角より大きくありうる。すなわち、一次屈折された光46LRの入射角46Bは、第2プリズム46の固定全反射角と前記最小全反射角との間の値を有することができる。従って、印加される電場46Eの強度によって、全反射面46S2での全反射角が、一次屈折された光46LRの入射角46Bより小さくなれば、一次屈折された光46LRは、全反射面46S2で全反射され、光吸収手段44に吸収される。電場46Eの強度を弱くし、第2プリズム46の全反射角が、一次屈折された光46LRの入射角46Bより大きくなる場合、一次屈折された光46LRは、それ以上全反射条件を満足するものではないので、全反射面46S2を通過し、イメージセンサ42に向かって屈折される。このように、第2プリズム46に印加される電場46Eの強度を調節することによって、第2プリズム46の全反射角を調節でき、それによって、全反射面46S2に入射する一次屈折された光46LRの全反射と屈折とを調節できる。
一方、第2プリズム46の全反射面46S2で、全反射角が電場46Eの強度によって大きくなる場合、全反射面46S2に係わる一次屈折された光46LRの入射角46Bは、第2プリズム46の固定全反射角より大きい。電場46Eの強度が、前記電圧範囲で最大であるときの第2プリズム46の全反射角を、最大全反射角であるとすれば、一次屈折された光46LRの入射角46Bは、前記最大全反射角よりは小さい。すなわち、一次屈折された光46LRの入射角46Bは、第2プリズム46の固定全反射角よりは大きく、前記最大全反射角よりは小さい値を有することができる。従って、第2プリズム46の全反射角が、電場46Eの強度によって大きくなる場合、一次屈折された光46LRは、最初に全反射条件を満足し、その後電場46Eの印加によって、全反射条件から外れ、全反射面46S2を通過するので、光シャッタは、最初にシャッタオフ(shutter−off)状態から始まり、電場46Eの強度が増大することによって、シャッタオン(shutter−on)状態となる。前述の第2プリズム46の全反射角が、電場46Eの強度によって小さくなる場合には、これと反対になる。すなわち、光シャッタは、最初にシャッタオン状態で始まり、電場46Eの強度が増大することによって、シャッタオフ状態となる。
次に、全反射角調節媒体30と光路変更手段とを含む光シャッタの実施形態について説明する。前記光路変更手段は、全反射角調節媒体30から屈折された光を、イメージセンサ35に垂直に入射させる。下記説明で、前記の部材については、使用した参照番号をそのまま使用する。
図4は、図2に図示した光シャッタに、光路変更手段が備わった場合を示している。
図4を参照すれば、全反射プリズム40とイメージセンサ42との間に、光路変更手段として、第3プリズム48が備わっている。全反射プリズム40と第3プリズム48とをまとめて、外部作用によって全反射角が変わる全反射面を有する固体状態の電気光学媒体、すなわち、光シャッタと呼ぶこともできる。このとき、全反射プリズム40は、外部作用によって全反射角が変わる第1媒体であり、第3プリズム48は、前記第1媒体からイメージセンサ42に入射する光を常に垂直にする第2媒体と呼ぶことができる。このような表現は、イメージセンサ44に入射する光を、イメージセンサ44に垂直に入射させるプリズム、またはプリズムアレイを含み、2個のプリズム、または2個のプリズムアレイを含む、後述するあらゆる光シャッタにも適用されうる。
次に、第3プリズム48は、直角プリズムである。第3プリズム48は、実質的に全反射プリズム40と同一でありうる。全反射プリズム40と第3プリズム48は、材質が互いに異なりうるが、両側プリズムの屈折率は、空気の屈折率より大きい。全反射プリズム40と第3プリズム48は、傾斜面を対向させている。全反射プリズム40と第3プリズム48との傾斜面は近接しているが、接触しない。これによって、全反射プリズム40と第3プリズム48との傾斜面間に、均一な厚みのギャップ50が存在する。ギャップ50の厚みは、例えば、1〜2μmほどでありうる。しかし、これより薄くてもよい。空気がギャップ50に存在するが、ギャップ50には、他の物質が存在してもよい。このとき、ギャップ50に存在する物質は、透明であり、その屈折率は、全反射プリズム40と第3プリズム48との屈折率より小さい。この条件を満足する限り、ギャップ50に存在しうる物質は、特定のものに制限されるものではない。ギャップ50の厚みは、均一であるので、ギャップ50は、全反射プリズム40の全反射面40S2を通過した光の進行方向を、進行方向に垂直方向に、与えられた距離ほど平行移動させる光学媒質の役割を果たす。このとき、平行移動する距離は、ギャップ50の厚みに比例する。第3プリズム48の傾斜面は、ギャップ50を通過した光が入射する入射面であり、全反射プリズム40の傾斜面、すなわち、全反射面40S2と平行になるように対向する。そして、第3プリズム48の光放出面48Tは、全反射プリズム40の入射面40S1及びイメージセンサ42と平行になる。従って、ギャップ50を通過して第3プリズム48に入射された光は、全反射プリズム40に入射された光が、全反射面40S2で逆方向に全反射プリズム40を通過するのと同一の経路で、第3プリズム48を通過する。従って、全反射プリズム40の入射面40S1に垂直に入射された光は、第3プリズム48の光放出面48Tを通過するときは、光放出面48Tに垂直に放出される。すなわち、光放出面48Tで放出された光の屈折角は、0゜となる。イメージセンサ42は、第3プリズム48の光放出面48Tと平行になるので、第3プリズム48の光放出面48Tを通過した光は、イメージセンサ42に垂直に入射する。このように、第3プリズム48が備わることによって、全反射プリズム40の全反射面40S2で屈折された光の経路は、イメージセンサ42に垂直に入射するように変更されうる。このように、第3プリズム48を具備することによって、イメージセンサ42を、全反射プリズム40の直ぐ下に配することができるので、光シャッタの水平サイズを小さくすることができる。図2及び図3の場合では、屈折光40T,46Tがイメージセンサ42に垂直になるように、イメージセンサ42を配することもできる。第3プリズム48とイメージセンサ42との間に存在する光媒質は、ギャップ50に存在する光媒質と実質的に同一でありうる。
図5は、図3の光シャッタに、光路変更手段が備わった場合を示す。
図5を参照すれば、第2プリズム46とイメージセンサ42との間に、光路変更手段として第4プリズム52が備わっている。第4プリズム52は、第2プリズム46の全反射面46S2から放出される光の光路を変更させ、イメージセンサ42に垂直に入射させる。第2プリズム46の入射面46S1に入射する入射光46Lは、イメージセンサ42に垂直方向である。
第4プリズム52は、形態面及び機能面で、第2プリズム46と同一のプリズムでありうる。第4プリズム52の材質は、第2プリズム46と同一でもあり、異なっていることもある。材質が異なる場合にも、第2プリズム46及び第4プリズム52の屈折率は、空気より大きく、第2プリズム46及び第4プリズム52間に形成されたギャップ54に充填された光媒質の屈折率より大きくありうる。
第4プリズム52の配置を見れば、第4プリズム52の光入射面52S1は、第2プリズム46の全反射面46S2に対応するものであるが、第4プリズム52の光入射面52S1と第2プリズム46の全反射面46S2は、非常に近接している。しかし、第4プリズム52の光入射面52S1と第2プリズム46の全反射面46S2とは、接触しない。これによって、第4プリズム52の光入射面52S1と第2プリズム46の全反射面46S2との間に、ギャップ54が形成される。第4プリズム52の光入射面52S1と第2プリズム46の全反射面46S2は、互いに平行になるように対面し、ギャップ54は、均一な厚みを有する。従って、ギャップ54は、図4のギャップ50と実質的に同一の機能を行える。第4プリズム52の光放出面52S2は、第2プリズム46の光入射面46S1に対応する。かような第4プリズム52の配置によって、ギャップ54を通過して第4プリズム52に入射された光は、第2プリズム46の全反射面46S2に入射された光が、逆方向に進む経路と同一の経路に従う。従って、第4プリズム52の光放出面52S2で屈折された光の進行方向は、第2プリズム46の入射面46S1に入射する入射光46Lと平行になる。第2プリズム46の入射面46S1に入射する入射光46Lは、イメージセンサ42に垂直である。従って、第4プリズム52の光放出面52S2から放出される光52Tは、イメージセンサ42に垂直に入射する。図5で、第2プリズム46及び第4プリズム52は、イメージセンサ42の全体に対応しうるが、イメージセンサのうち、一部の画素に対応することも可能である。例えば、第2プリズム46及び第4プリズム52は、イメージセンサ42に含まれた少なくとも1つの画素に対応するか、少なくとも2個以上の画素に対応しうる。光シャッタは、図3に図示した第2プリズム46を複数個含むプリズムアレイを含むこともでき、図5に図示した第2プリズム46及び第4プリズム52の構造を複数個含むプリズムアレイを含むこともできる。
図6は、全反射角調節媒体の入射面に入射する光が平行光になるように、入射光の光路を変更させる手段(以下、「入射光経路変更手段」と称する)(第2光路変更手段)を含む光シャッタに係わる実施形態を示している。前記入射光経路変更手段は、レンズユニットでもありうる。
他の実施形態で、前記入射光の経路を変更させる手段は、入射光の形態(shape)を変化させることができる。さらに他の実施形態で、前記入射光の経路を変更させる手段、すなわち入射光経路変更手段は、入射光の形態を変化させる手段、または入射光形態変更手段でありうる。
図6を参照すれば、全反射プリズム40の光入射面40S1に、コリメーティング手段(collimating means)58が備わっている。コリメーティング手段58は、全反射プリズム40に入射する球面波光40DLを、全反射プリズム40の入射面40S1に垂直に入射する平面波入射光40Lに変化させる。コリメーティング手段58は、例えば、レンズでありうる。コリメーティング手段58の光放出面58S2は、全反射プリズム40の光入射面40S1と平行し、互いに接触している。コリメーティング手段58の光入射面58S1は、凸型曲面である。
図7は、図4の場合での入射光の光路変更手段を含む光シャッタの実施形態を示す。
図7を参照すれば、全反射プリズム40の光入射面40S1に、コリメーティング手段58が備わっている。コリメーティング手段58は、図6で説明したところと実質的に同一でありうる。
図8は、図3に図示した光シャッタに、入射光経路変更手段としてコリメーティング手段58がさらに備わった例を示す。コリメーティング手段58が備わることによって、球面波光40DLが光シャッタに入射されても、第2プリズム46に入射する光46Lは、平面波である平行光になる。
図9は、図5に図示した光シャッタに、入射光経路変更手段としてコリメーティング手段58がさらに備わった例を示す。図9で、コリメーティング手段58の役割は、図8の場合と実質的に同一でありうる。
なお、入射光経路変更手段として、プリズムまたはプリズムアレイが利用されてもよい。
次に、複数の全反射角調節媒体30からなるアレイを含む光シャッタについて説明する。アレイを含む光シャッタで、アレイをなす単位全反射角調節媒体30は、図1〜図5に図示したところと同一であるか、類似している。
図10Aは、図2の全反射プリズム40を、単位全反射角調節媒体として使用したアレイを含む光シャッタに係わる実施形態を示す。前述の部材については、使用した参照番号をそのまま使用する。
図10Aを参照すれば、光シャッタは、第1基板62と第1プリズムアレイ60とを含む。第1プリズムアレイ60は、第1基板62の光放出面に付着されている。第1基板62は、入射光に対して透明であり、外部作用によって屈折率が変化する電気光学基板でありうる。第1基板62は、第1プリズムアレイ60をなすマイクロプリズム60Aと実質的に同一の材質でありうる。また、第1基板62は、マイクロプリズム60Aの屈折率に近い屈折率を有する材質でありうる。第1基板62として、例えば、ガラスまたはサファイアなどを使用できる。第1基板62に入射する入射光は、平行光でありうる。マイクロプリズム60Aは、図2に図示した全反射プリズム40と、形態、材質、及び機能が同一でありうる。マイクロプリズム60Aの全反射光が放出される面に、光吸収手段44が付着されている。第1プリズムアレイ60は、複数のマイクロプリズム60Aから構成される。
第1プリズムアレイ60は、第1基板62の裏面、すなわち、光放出面上にマイクロプリズム60Aとして使われる電気光学基板を、第1プリズムアレイ60の厚みt1以上に蒸着したり成長させたりした後、前記電気光学基板を切削及びエッチングして形成できる。このとき、前記切削で、前記蒸着または成長された電気光学基板の厚みを調節でき、前記エッチングによって、前記切削された電気光学基板は、第1プリズムアレイ60と実質的に同一の形態になりうる。第1プリズムアレイ60を形成する他の方法は、第1基板62と前記電気光学基板とを別途に形成した後、第1基板62と別途に製作された前記電気光学基板をボンディングし、ボンディングされた前記電気光学基板を前記の通り切削及びエッチングする方法である。一方、前記切削及びエッチングにより、前記電気光学基板を第1プリズムアレイ60と実質的に同一の形態にパターニングした後、方向性蒸着工程を利用し、各マイクロプリズム60Aの全反射面60S2で全反射した光が放出される面に、光吸収手段44を形成できる。
図10Bは、第1プリズムアレイ60の平面図である。
図10Bを参照すれば、複数のマイクロプリズム60Aは、ストライプ状に配列されている。
図10Aで、第1プリズムアレイ60の全反射面60S2で屈折された光40Tは、イメージセンサ42に傾斜して入射する、すなわち、0°より大きい入射角で入射すると図示されているが、屈折された光40Tは、イメージセンサ42に垂直に入射しうる。これを実現するための方法のうち一つは、イメージセンサ42に屈折された光40Tが垂直に入射するように、イメージセンサ42を、点線で示したように、第1基板62に対して傾斜するように配することである。
他の方法は、図11に図示したように、イメージセンサ42と第1プリズムアレイ60との間に、第2プリズムアレイ64を具備することである。第2プリズムアレイ64は、第1プリズムアレイ60の全反射面60S2で屈折された光40Tが、イメージセンサ42に垂直に入射するように、屈折された光40Tの経路を変更する手段である。言い換えれば、第2プリズムアレイ64は、第1基板62に入射する入射光の進行方向と同一になるように、屈折された光40Tの進行方向を変更する手段である。第1プリズムアレイ60及び第2プリズムアレイ64は、それぞれのマイクロプリズム60A,64Aが、図4の全反射プリズム40及び第3プリズム48の場合のように配され、ギャップ50に該当するギャップ72(図13)を形成するように近接して配される。このような配置の例は、図13から分かる。しかし、図11では、第1プリズムアレイ60及び第2プリズムアレイ64を明確に図示するために、便宜上、第1プリズムアレイ60及び第2プリズムアレイ64の上下隔離距離を実際より大きく図示した。第2プリズムアレイ64とイメージセンサ42との間には、第2基板66が備わっている。第2プリズムアレイ64は、第2基板66の光入射面上に備わっている。第2プリズムアレイ64は、複数のマイクロプリズム64Aを含む。マイクロプリズム64Aは、図4の第3プリズム48と、形態面、材質面、及び機能面で同一でありうる。第2基板66は、第2プリズムアレイ64のマイクロプリズム64Aの材質と同一でありうる。また、第2基板66の材質は、マイクロプリズム64Aの屈折率に近い屈折率を有する材質でありうる。また、第2基板66の材質は、第1基板62と実質的に同一でありうる。第1プリズムアレイ60のマイクロプリズム60Aに対する第2プリズムアレイ64のマイクロプリズム64Aの配置は、図4に図示した全反射プリズム40に対する第3プリズム48の配置と実質的に同一でありうる。
一方、図10Aに図示した光シャッタで、第1基板62に入射する入射光が球面波であるとき、すなわち、平行光でないときは、図12に図示したように、第1基板62の光入射面上に、入射光経路変更手段68がさらに備わりうる。入射光経路変更手段68は、自体に入射する入射光68Lの経路を変更させ、第1基板62の光入射面に平行光を入射させる。言い換えれば、入射光経路変更手段68は、自体に入射する入射光68Lの進行方向が同一の方向になるように、入射光68Lの経路を変更させる。これによって、第1プリズムアレイ60に入射する光は平行光になり、各マイクロプリズム60aの入射面に垂直に入射する。入射光経路変更手段68は、例えば、フレネルレンズシート(Fresnel lens sheet)でありうる。
次に、図11に図示した光シャッタで、第1基板62に入射する入射光が球面波であるときは、図13に図示したように、第1基板62の光入射面上に、入射光経路変更手段70がさらに備わりうる。入射光経路変更手段70は、図12の入射光経路変更手段68と実質的に同一でありうる。
図14Aは、複数のマイクロプリズムから構成されたプリズムアレイを含む光シャッタの他の実施形態を示している。
図14Aを参照すれば、光シャッタは、第3プリズムアレイ74とイメージセンサ42とを含む。第3プリズムアレイ74は、第3基板74Aと複数のマイクロプリズム74Bとを含みうる。それぞれのマイクロプリズム74Bは、全反射角調節媒体の一例を示したものである。従って、マイクロプリズム74Bの代わりに、他種の全反射角調節媒体が備わることも可能である。第3基板74Aは、イメージセンサ42に対して所定の角度だけ傾いている。これによって、第3基板74Aの光入射面74ASも、イメージセンサ42に対して同一角度だけ傾くようになる。第3基板74Aの光入射面74AS上に、複数のマイクロプリズム74Bが配列されている。複数のマイクロプリズム74Bは、階段式に配列されている。複数のマイクロプリズム74Bは、第3基板74Aの光入射面74ASに付着されている。
説明の理解を助けるために、図14Bには、第3基板74Aとマイクロプリズム74Bとを離隔された状態で図示した。マイクロプリズム74Bは、直角プリズムであり、図10Aのマイクロプリズム60Aと実質的に同一でありうる。マイクロプリズム74Bは、傾斜面、すなわち、全反射面74S2が第3基板74Aの光入射面74ASと接触する。このとき、マイクロプリズム74Bの入射光40Lが入射する面74S1は、イメージセンサ42と平行になりうる。従って、イメージセンサ42と第3基板74Aとの間の内角76は、マイクロプリズム74Bの光入射面74S1と全反射面74S2との間の内角と同一である。ただし、イメージセンサ42が、第3プリズムアレイ74から入射する光74Tに垂直に配された場合には、イメージセンサ42と第3基板74Aとの間の内角76は、マイクロプリズム74Bの光入射面74S1と全反射面74S2との間の内角と異なりうる。第3基板74Aは、マイクロプリズム74Bを通過した光に対して透明な基板でありうる。第3基板74Aの屈折率は、空気の屈折率より大きく、外部作用によるマイクロプリズム74Bの最小屈折率より小さくありうる。光シャッタに入射する入射光40Lは、外部作用の条件によって、マイクロプリズム74Bの全反射面74S2で全反射したり屈折されたりする。従って、第3基板74Aの光入射面74ASは、マイクロプリズム74Bの全反射面74S2で屈折された光が入射する面である。前記外部作用、例えば、電場40Eによって、マイクロプリズム74Bの全反射面74S2で全反射した光74Rは、マイクロプリズム74Bの入射面と直角の面(以下、直角面)を介して放出される。ところで、前記直角面は、光吸収手段44で覆われている。従って、全反射した光74Rは、光吸収手段44に吸収され、全反射した光74Rは、隣接したマイクロプリズム74Bに入射されない。
マイクロプリズム74Bは、図面から分かるように、第3基板74Aの光入射面74ASの一番高い部分から一番低い部分まで、階段式に順々に配列されている。これによって、前記外部作用で全反射面74S2で全反射した光74Rが、光入射面74ASに平行に進むとすれば、全反射した光74Rは、隣接した他のマイクロプリズムに影響を与えられないことにもなるので、図14Aで、光吸収手段44は具備されないこともある。
図14Cは、第3プリズムアレイ74の平面図である。
図14Aで、マイクロプリズム74Bとイメージセンサ42の画素とは、一対一で対応しうる。しかし、1つのマイクロプリズム74Bが、2個またはそれ以上の画素に対応することも可能である。このような事実は、図10A〜図13で説明したプリズムアレイを含む光シャッタにも適用され、後述する光シャッタにも適用されうる。このように、1つのプリズムアレイが複数の画素に対応する場合、プリズムアレイ形成のための工程マージンを大きくできるので、プリズムアレイをさらに容易に形成できる。
一方、図14Aの光シャッタで、入射光40Lが非平行光であるとき、すなわち、入射光40Lの波面(wave surface)が平面ではないとき、例えば、球面波であるときは、図15に図示したように、第3プリズムアレイ74の前に、入射光40Lの経路を変更させる手段80(以下、入射光経路変更手段)をさらに具備できる。入射光経路変更手段80は、前述の入射光経路変更手段と実質的に同一でありうる。
他方、図16に図示したように、第3プリズムアレイ74とイメージセンサ42との間に、第4プリズムアレイ84をさらに具備できる。第4プリズムアレイ84は、光路変更手段でありうる。第4プリズムアレイ84によって、第3プリズムアレイ74からイメージセンサ42に屈折された光74T(図14A)は、イメージセンサ42に垂直に入射する。第4プリズムアレイ84は、第3基板74Aと複数のマイクロプリズム84Bとを含む。第3プリズムアレイ74及び第4プリズムアレイ84は、第3基板74Aを共有できる。第3基板74Aは、2個の基板をボンディングしたものでありうる。このとき、2枚の基板のうち一枚は、第3プリズムアレイ74に含まれ、残りの1枚の基板は、第4プリズムアレイ84に含まれうる。第4プリズムアレイ84のマイクロプリズム84Bは、第3プリズムアレイ74のマイクロプリズム74Bと実質的に同一でありうる。第4プリズムアレイ84のマイクロプリズム84Bは、第3基板74Aの光放出面74ATに付着されている。マイクロプリズム84Bの傾斜面が、第3基板74Aの光放出面74ATに接触する。マイクロプリズム84Bの光放出面84S1は、マイクロプリズム74Bの光入射面74S1に対応し、マイクロプリズム74Bの光入射面74S1及びマイクロプリズム84Bの光放出面84S1が、互いに平行になるように、マイクロプリズム84Bが付着されている。第4プリズムアレイ84のマイクロプリズム84Bは、それぞれ第3プリズムアレイ74のマイクロプリズム74Bと垂直に、一対一で対応する。図16で、入射光40Lが第3プリズムアレイ74のマイクロプリズム74B、第3基板74A、及び第4プリズムアレイ84のマイクロプリズム84Bを通過し、イメージセンサ42に垂直に入射する過程は、図4で、入射光40Lが、全反射プリズム40、ギャップ50、及び第3プリズム48を通過し、イメージセンサ42に垂直に入射する過程と異なるところがない。
図16の光シャッタで、非平行光が入射光として使われるときは、図17に図示したように、第3プリズムアレイ74の前方に入射光経路変更手段90を具備し、非平行入射光68Lを、平行入射光40Lに変更できる。入射光経路変更手段90は、図15で説明した入射光経路変更手段80と実質的に同一でありうる。
図18Aは、プリズムアレイを含む光シャッタのさらに他の実施形態を示す。前述の部材については、使用した参照番号をそのまま使用する。
図18Aを参照すれば、光シャッタは、第5プリズムアレイ94を含む。第5プリズムアレイ94は、図1の全反射角調節媒体30の他の実施形態でありうる。第5プリズムアレイ94は、第4基板94Aと、複数のマイクロプリズム94Bとを含む。第4基板94Aは、イメージセンサ42と平行になりうる。しかし、イメージセンサ42は、第5プリズムアレイ94から出てくる入射光46Tが、自体に垂直に入射するように配されることが可能であるが、その場合には、イメージセンサ42は、第4基板94Aと平行ではない。マイクロプリズム94Bは、第4基板94Aの光入射面上に備わっている。第4基板94Aの光入射面上に、マイクロプリズム94Bを形成する工程は、図10Aの第1プリズムアレイ60を形成する工程と実質的に同一でありうる。マイクロプリズム94Bのそれぞれは、サイズだけが異なるのみで、図3の第2プリズム46と実質的に同一でありうる。従って、入射光46Lがマイクロプリズム94Bを通過しつつ屈折光46Tになる過程や全反射される過程は、図3の第2プリズム46で説明したところと実質的に同一でありうる。
第4基板94Aは、入射光46Lに対して透明な基板である。第4基板94Aは、マイクロプリズム94Bと実質的に同一の電気光学特性を有する物質であり、外部作用、例えば、電場46Eが印加される状態で、電場46Eの強度によって、マイクロプリズム94Bと同一に屈折率が変わりうる。図18Bは、第5プリズムアレイ94の平面図である。
図19は、プリズムアレイを有する光シャッタのさらに他の実施形態を示す図である。
図19を参照すれば、図19に図示した光シャッタは、図18の光シャッタで、イメージセンサ42と第5プリズムアレイ94との間に、第6プリズムアレイ98がさらに備わった場合である。第6プリズムアレイ98は、光路変更手段の一例に過ぎない。従って、第6プリズムアレイ98の代わりに、それと同等な機能を行う他の光路変更手段が備わることも可能である。第6プリズムアレイ98は、シャッタオン状態で、第5プリズムアレイ94からイメージセンサ42に進む光(図18の46T)の経路をイメージセンサ42に垂直に入射する光98Tになるように変更する。このような第6プリズムアレイ98が備わることによって、図19の光シャッタで、イメージセンサ42と第5プリズムアレイ94は、同一の垂直光軸上に位置しうる。これによって、光シャッタの水平サイズを小さくすることができ、光がイメージセンサ42に垂直に入射するので、イメージセンサ42の光センシング効率を高めることができる。
第5プリズムアレイ94と第6プリズムアレイ98との間には、ギャップ100が存在する。ギャップ100は、例えば、10μm以下でありうる。ギャップ100の厚みは、均一である。ギャップ100は、所定の屈折率を有する光学媒質で充填されうる。ギャップ100を充填する前記光学媒質の屈折率は、第5プリズムアレイ94及び第6プリズムアレイ98の屈折率より小さい。ギャップ100を充填する前記光学媒質は、例えば、空気、または基板94A,98Aより屈折率が小さい他の物質でありうる。従って、ギャップ100を通過する光は、単に進行方向にギャップ100の厚みに比例して水平移動する。従って、ギャップ100の厚みは、イメージセンサ42の位置を考慮し、適切に決定できる。
第6プリズムアレイ98は、第5基板98Aと共に、複数のマイクロプリズム98Bを含む。第5基板98Aは、第4基板94Aと実質的に同一の電気光学物質でありうる。また、第5基板98Aは、第4基板94Aと実質的に同一の厚みを有しうる。第5基板98Aと第4基板94Aは、互いに平行であり、ギャップ100を挟んで対向する。各マイクロプリズム98Bは、配列された方向を除けば、第5プリズムアレイ94のマイクロプリズム94Bと、電気光学的特性が同一でありうる。第6プリズムアレイ98でマイクロプリズム98Bは、第5基板98Aの光放出面98AS2上に付着されている。各マイクロプリズム98Bは、第5プリズムアレイ94のマイクロプリズム94Bと、一対一で対応する。各マイクロプリズム98Bの配列形態は、第5プリズムアレイ94の各マイクロプリズム94Bを、y軸を中心に180°回転した後、x軸を中心に180°回転した場合と同一である。第5プリズムアレイ94のマイクロプリズム94Bの全反射された光が放出される面には、光吸収手段44が備わっているので、この面に対応する第6プリズムアレイ98のマイクロプリズム98Bの面にも、光吸収手段98Cが備わっている。このとき、光吸収手段98Cは、選択的なものであり、具備されないこともある。入射光46Lの進行方向は、実質的に、第5プリズムアレイ94のマイクロプリズム94B及び第6プリズムアレイ98のマイクロプリズムによって変更され、第5プリズムアレイ94のマイクロプリズム94B及び第6プリズムアレイ98のマイクロプリズム98Bの形態及び電気光学的特性は、図5の第2プリズム46及び第4プリズム52と実質的に同一である。従って、シャッタオン状態で、図19の光シャッタに入射された光46Lが、第5プリズムアレイ94、及び第6プリズムアレイ98を通過し、イメージセンサ42に入射する過程は、図5の第2プリズム46、及び第4プリズム52を通過し、イメージセンサ42に入射する過程と実質的に同一でありうる。
図18Aの光シャッタに入射する光46Lは、平行光である。しかし、光シャッタには、発散球面波のような非平行光が入射しうる。かような場合には、図20に例示した光シャッタの場合のように、第5プリズムアレイ94の前に、入射光経路変更手段110を具備できる。入射光経路変更手段110は、例えば、フレネルレンズでありうる。入射光経路変更手段110は、入射する球面波光68Lを平行光46Lに変化させる。
一方、図19に図示した光シャッタに入射する光も非平行光でありうるが、この場合には、図21に図示した光シャッタの例の通り、第5プリズムアレイ94の前に、入射光経路変更手段120を具備できる。図21に図示された入射光経路変更手段120は、図20に図示した入射光経路変更手段110と同一でありうる。
図20及び図21に例示になった光シャッタで、入射光経路変更手段110,120は、第5プリズムアレイ94と直接接触するように整列されることも可能である。しかし、第5プリズムアレイ94と入射光経路変更手段110,120との間に、厚みが均一な透明平板がさらに備わることも可能である。
図22Aは、本発明のさらに他の実施形態による光シャッタを示している。
図22Aを参照すれば、光シャッタは、第7プリズムアレイ130及び第8プリズムアレイ140を含む。第8プリズムアレイ140と第7プリズムアレイ130は、イメージセンサ42の上側に順次に整列されている。第7プリズムアレイ130、第8プリズムアレイ140、及びイメージセンサ42は、同一の光軸上に整列されている。第7プリズムアレイ130及び第8プリズムアレイ140間には、ギャップG2が存在する。図22では、図示の便宜並びに図面の理解を助けるために、ギャップG2を大きくしてある。ギャップG2は、事実、図23から分かるように、第1環状(annular)マイクロプリズム130Bの傾斜面と、第2環状マイクロプリズム140Bの傾斜面との間に存在するギャップである。ギャップG2の間隔は、例えば、10μm以下でありうる。
第7プリズムアレイ130は、外部作用、例えば、印加電場E1の強度、または印加される電圧の大きさによって、入射光L1が第8プリズムアレイ140に進むことを許容するか(シャッタオン)または遮断する(シャッタオフ)機能を有している。第8プリズムアレイ140は、光シャッタがシャッタオン状態であるとき、第7プリズムアレイ130から来る光の経路を変更させ、光をイメージセンサ42に垂直に入射させる機能を有している。第7プリズムアレイ130は、第6基板130Aと複数の第1環状マイクロプリズム130Bとを含む。第6基板130Aは、第1環状マイクロプリズム130Bと、電気光学特性が実質的に同一の物質、例えば、屈折率が電場E1によって変化する透明物質でありうる。第6基板130Aは、図10Aの第1基板62と実質的に同一でありうる。第1環状マイクロプリズム130Bは、それぞれサイズが異なる。
図22Bは、第7プリズムアレイ130の底面図である。
図22Bを参照すれば、第1環状マイクロプリズム130Bのアレイは、中心に直径が最も小さい環状マイクロプリズムが存在し、その周囲を直径順に環状マイクロプリズムが順次に取り囲んでいる。このような第1環状マイクロプリズム130Bの断面は、図22Aから分かるように、図10Aの第1プリズムアレイ60のマイクロプリズム60Aと実質的に同一の直角プリズムである。従って、入射光L1が、第7プリズムアレイ130の環状マイクロプリズム130Bを通過する過程(全反射面で全反射される過程や屈折される過程)は、図2や図10Aで説明したところと実質的に同一でありうる。第7プリズムアレイ130のそれぞれの第1環状マイクロプリズム130Bの全反射面130S1で全反射した光RL1が入射する、それぞれの第1環状マイクロプリズム130Bの面に、光吸収手段135が付着されている。光吸収手段135は、図2で説明した光吸収手段44と実質的に同一でありうる。第8プリズムアレイ140は、第7基板140Aと、複数の第2環状マイクロプリズム140Bとを含む。
第7基板140Aは、第6基板130Aと電気光学的特性が実質的に同一の基板でありうる。第6基板130A及び第7基板140Aは、互いに平行して厚みが均一でありうる。第2環状マイクロプリズム140Bは、第1環状マイクロプリズム130Bの対応部(counterpart)の役割を果たす。第2環状マイクロプリズム140Bの断面を見れば、第2環状マイクロプリズム140Bは、図11の第2プリズムアレイ64のマイクロプリズム64Aと実質的に同一である。従って、第1環状マイクロプリズム130B及び第2環状マイクロプリズム140Bが一対一で対応する配列関係は、図11に図示した第1プリズムアレイ60及び第2プリズムアレイ64の配列関係と実質的に同一である。従って、入射光L1が第1環状マイクロプリズム130B及び第2環状マイクロプリズム140Bを通過し、イメージセンサ42に垂直に入射する光TL1になる過程は、図11で、入射光が第1プリズムアレイ60及び第2プリズムアレイ64のマイクロプリズム60A,64Aを通過する過程と実質的に同一である。
一方、図22Aの光シャッタに入射する光が非平行光であるときは、図23に図示したように、第7プリズムアレイ130の前に、入射光経路変更手段150を具備できる。入射光経路変更手段150は、前述の入射光経路変更手段80,90,110,120と実質的に同一のものでありうる。入射光経路変更手段150は、非平行入射光NL1の経路を変更させ、平行光に放出する。
図24Aは、本発明のさらに他の実施形態による光シャッタを示している。
図24Aを参照すれば、光シャッタは、第9プリズムアレイ160及び第10プリズムアレイ170を含む。第9プリズムアレイ160に入射光L1が入射する。第10プリズムアレイ170は、第9プリズムアレイ160とイメージセンサ42との間に備わっている。第9プリズムアレイ160、第10プリズムアレイ170、及びイメージセンサ42は、同一光軸上に配列されている。第9プリズムアレイ160は、外部作用によって、入射光L1を遮断したり通過させたりする。第10プリズムアレイ170は、光路変更手段の一例であり、第9プリズムアレイ160から来る光の経路を変更させ、光をイメージセンサ42に垂直に入射させる。第9プリズムアレイ160及び第10プリズムアレイ170とイメージセンサ42とは、全体的に平行になるように配列されている。第9プリズムアレイ160と第10プリズムアレイ170とは、離隔されている。従って、第9プリズムアレイ160及び第10プリズムアレイ170間に、ギャップG3が存在する。ギャップG3は、所定の光学物質で充填されている。このとき、前記光学物質の屈折率は、第9プリズムアレイ160及び第10プリズムアレイ170より小さい。前記光学物質は、空気であるが、他の物質でもよい。第9プリズムアレイ160は、第8基板160Aと、複数の第3環状マイクロプリズム160Bとを含む。第8基板160Aは、第3環状マイクロプリズム160Bと実質的に同一の電気光学特性を有する物質でありうる。第8基板160Aは、図10Aの第1基板62と実質的に同一でありうる。第8基板160Aは、イメージセンサ42に平行になりうる。第3環状マイクロプリズム160Bは、第8基板160Aの光入射面上に付着されている。第3環状マイクロプリズム160Bは、外部作用によって、屈折率が変化して全反射角が変わる電気光学物質でありうる。複数の第3環状マイクロプリズム160Bの配列を見れば、図24Bに示したように、真ん中に直径が最も小さい環状マイクロプリズムが存在する。そして、残りの環状マイクロプリズムは、直径が小さい順に、前記最も小さい環状マイクロプリズムを取り囲む。第8基板160Aで全反射した光RL2が放出される第3環状マイクロプリズム160Bの面には、光吸収手段180が備わっている。光吸収手段180は、前述の光吸収手段44と実質的に同一でありうる。
第10プリズムアレイ170は、第9基板170Aと、複数の第4環状マイクロプリズム170Bとを含む。第9基板170Aは、ギャップG3を挟んで第8基板160Aと対向する。第9基板170Aは、第8基板160A及びイメージセンサ42と平行になりうる。第9基板170Aは、第8基板160Aと実質的に同一の電気光学特性を有する基板でありうる。第9基板170Aは、第4環状マイクロプリズム170Bと実質的に同一の電気光学特性を有することができる。また、第9基板170Aは、電気光学特性を有する基板ではないが、透明であってその屈折率は、第4環状マイクロプリズム170Bの屈折率に近い基板でありうる。第4環状マイクロプリズム170Bは、第3環状マイクロプリズム160Bに対応するか、類似した形態で配列されうる。第4環状マイクロプリズム170Bは、第9基板170Aの光放出面に付着されている。
図24Aを参照すれば、第3環状マイクロプリズム160B及び第4環状マイクロプリズム170Bの断面は、それぞれ図19の第5プリズムアレイ94のマイクロプリズム94B並びに第6プリズムアレイ98のマイクロプリズム98Bと同一である。そして、シャッタオン状態で、入射光L1が第3環状マイクロプリズム160Bと、第4環状マイクロプリズム170Bとを通過する過程は、基本的に、図19の光シャッタで、入射光46Lが第5プリズムアレイ94のマイクロプリズム94Bと、第6プリズムアレイ98のマイクロプリズム98Bとを通過する過程と同一でありうる。従って、シャッタオン状態で、第10プリズムアレイ170を通過し、イメージセンサ42に向かう光TL2は、イメージセンサ42に垂直に入射する。第4環状マイクロプリズム170Bの断面は、第3環状マイクロプリズム160Bの断面を、y軸を中心に180゜回転させた後、x軸を中心に180゜回転させたものと同一である。全反射した光RL2が放出される第3環状マイクロプリズム160Bの放出面に対応する、第4環状マイクロプリズム170Bの面に、光吸収手段190が付着されている。シャッタオン状態で、第4環状マイクロプリズム170Bに入射された光は、屈折面170S2で屈折され、イメージセンサ42に入射する。このような過程で、屈折面170S2で一部反射光(図示せず)が発生しうる。このように発生した反射光は、隣接した第4環状マイクロプリズムを干渉しうる。光吸収手段190は、屈折面170S2で反射される前記反射光を吸収する。従って、光吸収手段190を具備することによって、第4環状マイクロプリズム170B間の光干渉を防止できる。前記反射光の光量が小さい場合、光吸収手段190を省略することも可能である。
一方、図24Aの光シャッタに入射する光L1が非平行光であるときは、図25に図示したように、第9プリズムアレイ160の前に、入射光経路変更手段200を具備できる。入射光経路変更手段200は、例えば、フレネルレンズでありうる。入射光経路変更手段200に入射する非平行光NL1は、入射光経路変更手段200を通過しつつ光路が変わり、第9プリズムアレイ160には、平行光L1で入射する。
次に、前述の光シャッタに係わるシミュレーションモデルについて説明し、前記シミュレーションモデルから得られる動作特性について述べる。
図26は、前記シミュレーションモデルの一例を示す。このようなシミュレーションモデルは、カメラ光学系に使われることも可能である。
図26を参照すれば、前記シミュレーションモデルで、下部電極212、下部プリズムアレイ214、上部プリズムアレイ216、上部電極218、及び入射光経路変更手段220が順次に積層されている。積層された要素は、界面で接触されうる。前記シミュレーションモデルの下部電極212下に、CCD(charge coupled device)イメージセンサ210が備わっている。結果として、シミュレーションモデルの前記積層物は、CCDイメージセンサ210上に存在する。CCDイメージセンサ210上には、下部電極212、下部プリズムアレイ214、上部プリズムアレイ216、及び上部電極218を含む積層物の側面に接触する調節フレーム(adjusting frame)222が備わっている。調節フレーム222は、上部プリズムアレイ216及び下部プリズムアレイ214の隔離距離を調節する。調節フレーム222を利用し、上部プリズムアレイ216及び下部プリズムアレイ214の各マイクロプリズム216B,214Bの対向する傾斜面間のギャップG4を、10μmより小さく調節できる。上部プリズムアレイ216は、断面が直角プリズムである複数の環状マイクロプリズム216Bを含む。環状マイクロプリズム216Bの垂直面、すなわち、全反射面の環状マイクロプリズム216Bの傾斜面で全反射した光が放出される面に、光吸収手段224が備わっている。下部プリズムアレイ214は、上部プリズムアレイ216から入射する光の経路を変更させる光路変更手段であり、光をCCDイメージセンサ210に垂直に入射させる。下部プリズムアレイ214は、上部プリズムアレイ216の対応物であり、複数の環状マイクロプリズム214Bを含む。下部プリズムアレイ214の環状マイクロプリズム214Bは、上部プリズムアレイ216の環状マイクロプリズム216Bの対応物であり、各環状マイクロプリズム214B,216Bは、一対一で対応する。入射光経路変更手段220は、フレネルレンズでありうる。前記シミュレーションモデルで、上部プリズムアレイ216及び下部プリズムアレイ214の材質は、KTNでありうる。上部電極218及び下部電極212は透明電極であり、両電極間には、0〜250Vほどの電圧が印加され、この電圧は、連続的に変化させることができる。前記シミュレーションモデルの横幅は、1cmほどであり、上部プリズムアレイ216及び下部プリズムアレイ214の全体高さは、10μmでありうる。前記シミュレーションモデルの全体厚みは、1mmほどである。
図27は、図26のシミュレーションモデルに係わる等価回路を示している。図27で、Vshutterは、図26の上部プリズムアレイ216及び下部プリズムアレイ214に印加される電圧を示す。そして、Cshutterは、上部プリズムアレイ216及び下部プリズムアレイ214が有するキャパシタンス(capacitance)を示す。また、Ruは、負荷抵抗1を示す。また、Vは、図26の光シャッタを含む光学装置に印加される電圧を示す。
図28は、図26のシミュレーションモデルに係わる電圧透過率特性を示している。図28で、横軸は、前記シミュレーションモデルで、上部電極218及び下部電極212を介して、上部プリズムアレイ216及び下部プリズムアレイ214に印加される電圧を示す。そして、縦軸は、かような印加電圧による上部プリズムアレイ216及び下部プリズムアレイ214の透過率を示す。
KTN材質の上部プリズムアレイ216で、環状マイクロプリズム216Bの固定全反射角は、約26゜である。上部プリズムアレイ216は、外部作用、すなわち、印加電圧によって全反射角が小さくなるように形成されていると見る。そして、上部プリズムアレイ216のマイクロプリズム216Bの傾斜面、すなわち、全反射面に入射するイメージ光の入射角は、26°よりは小さく、前記電圧印加によって得ることができる最小全反射角よりは、大きい範囲で一定に維持する。例えば、前記最小全反射角が24゜であるならば、前記イメージ光の入射角は、25゜に維持できる。
図28を参照すれば、印加電圧が0であるとき(印加される電場の強度が0であるとき)、前記シミュレーションモデルの透過率は、100%に近い値になる。従って、前記シミュレーションモデルは、シャッタオン状態となる。印加電圧が増加(印加される電場の強度が増大)するにつれ、前記シミュレーションモデルの透過率は、0%に近くなるということが分かる。すなわち、印加電圧が増加することによって、上部プリズムアレイ216の全反射角は、固定全反射角である26゜より小さくなり始め、前記イメージ光の入射角より小さくなる。これによって、上部プリズムアレイ216に入射するイメージ光は、いずれも全反射される。結果的に、前記シミュレーションモデルは、シャッタオフ状態となる。図28で、印加電圧によって透過率は連続的に変わる。このような結果によって、与えられた印加電圧範囲で印加電圧を連続的に変化させることによって、透過率を連続的に制御できる。
一方、前記シミュレーションモデルで、上部プリズムアレイ216が外部作用、すなわち、印加電圧によって全反射角が大きくなるように形成されたものであるならば、印加電圧による影響は、図28と反対に示される。すなわち、印加電圧が0であるとき、前記シミュレーションモデルは、シャッタオフ状態であり、印加電圧が増加することによって、前記シミュレーションモデルは、シャッタオン状態となる。
図29は、前記シミュレーションモデルに電圧を印加したとき、印加電圧に対する時間反応、すなわち、シャッタリング状態変化の速度を示す。
図29を参照すれば、電圧が印加された後、1nsで透過率は80%より大きくなることが分かる。このような結果は、電圧を印加し、シャッタオフ状態の前記シミュレーションモデルをシャッタオン状態に変化させるのに、1nsほどしかかからないということを意味する。このようなシャッタリング状態の変化は、可逆的であるから、図29の結果は、シャッタオン状態をシャッタオフ状態に変化させる時間も、1nsほどであるということを意味する。1nsほどのシャッタ速度は、既存のイメージ処理用高速シャッタに比べて、非常に速いものである。従って、高速でイメージを変形または変調できる。
図30〜図35は、前記シミュレーションモデルに印加される電圧の形態によるシャッタ速度を示す。
図30〜図32は、前記印加される電圧の波形が矩形波(square−wave)であるときの透過率変化を示し、図33〜図35は、前記印加電圧の波形がサイン波(sinusoidal−wave)であるときの透過率変化を示す。前記電圧の波形は、矩形波またはサイン波に制限されるものではない。
図30〜図32を参照すれば、印加電圧が矩形波であるとき、10MHzまでは、透過率変化が安定しており、1GHzでは、透過率変化に歪曲が示される。図33〜図35を参照すれば、印加電圧がサイン波であるときは、1GHzまで透過率変化が安定していることが分かる。
図36は、前述の光シャッタを含む光学装置の一例であり、距離測定用カメラシステムでありうる。
図36を参照すれば、光学装置は、光源710、光源ドライバ720、カメラコントローラ730、光イメージセンサ750、第1レンズLZ1及び第2レンズLZ2、フィルタ780、並びに光シャッタ770を含みうる。第1レンズLZ1、フィルタ780、光シャッタ770、第2レンズLZ2、及び光イメージセンサ750は、一列に配列されており、同一光軸上にありうる。光源710から被写体700に照射光TLが放出される。このとき、照射光TLは、所定の波長を有する光、例えば、赤外線でありうる。照射光TLは、パルス波またはサイン波の形態で照射されうる。光源710は、光源ドライバ720によって制御される。光源ドライバ720の動作は、カメラコントローラ730によって制御される。カメラコントローラ730は、光シャッタ770と光イメージセンサ750の動作を制御する。光イメージセンサ750は、例えば、CCDやCMOS(complementary metal oxide semiconductor)でありうる。第1レンズLZ1は、被写体700から反射されて来る反射光RLを、フィルタ780に入射するのに適するように集める。フィルタ780は、反射光RLのうち、照射光TLを除外したノイズ光を除去するための帯域フィルタであり、例えば、IR帯域フィルタでありうる。第2レンズLZ2は、光シャッタ770から放出される光を、光イメージセンサ750に集光させる役割を果たす。光シャッタ770は、前述の本発明の実施形態による光シャッタのうち、いずれか一つでありうる。
前述の本発明の実施形態による光シャッタは、3Dカメラ以外にも、LADAR(laser radar)またはディスプレイ装置、例えば、液晶ディスプレイ装置(LCD)に適用され、それ以外にも、入射光の透過と遮断とを高速で制御する光学素子が必要な装置には、どのような装置にも適用されうる。
前記の説明で多くの事項が具体的に記載されているが、それらは、発明の範囲を限定するものとするより、望ましい実施形態の例示として解釈されねばならない。よって、本発明の範囲は、説明された実施形態によって定められるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想によって定められるものである。