JP2011069730A - 流路の減肉監視方法および流路の減肉監視装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】流路内に流体が流れているときに測定可能で、プラント等の運転効率や経済効率を高めることができる流路の減肉監視方法および流路の減肉監視装置を提供する。
【解決手段】画像取得手段11が、流路1の内部を流れる流体の画像を取得するようになっている。解析部12が、画像取得手段11で取得された画像に基づいて、流体中の発光の位置と強度とを測定するようになっている。解析部12は、その発光の位置と強度とに基づいて、流路1の内部でのラジカルの発生位置と濃度とを求め、さらに、流路1の内部でのエロージョンまたはエロージョン・コロージョンの位置と状態とを求めるよう構成されていてもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、火力発電所プラントや原子力発電所プラント等の各種プラントの機器類および配管類などの、流路の減肉監視方法および流路の減肉監視装置に関する。
火力発電所プラントや原子力発電所プラント等の各種プラントは、多くの機器および配管類により構成されている。これらのプラントの健全性を保つためには、これらの機器および配管類の損害をなくし、健全性を保つ必要がある。これらの機器および配管類の劣化要因の一つとして、流路内を流れる流体による減肉現象が知られている。この減肉現象の原因として、流体中で発生するキャビテーションの流動の効果によるエロージョンや、流路を構成する金属と流体との相互作用としての酸化もしくは溶解反応によるエロージョン・コロージョンや流動加速腐食がある。
従来、流路内の減肉を測定・管理する方法として、超音波伝播速度を測定することにより、減肉量を測定する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
なお、流路内を流れる流体中で発生するキャビテーションには、微小発光があることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。また、微小気泡が圧壊する際に、フリーラジカル種が発生することが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平7−198362号公報 国際公開第2005/030649号
田部井勝稲・白井紘行、「円管内オリフィス流のキャビテーション発光特性(増光物質混入による影響)」、日本機械学会論文集(B編)、1996年、62巻、597号、p.84-89
特許文献1に記載の流路内の減肉測定方法では、流路内の流体の流れを止めて測定しなければならず、プラント等の運転効率や経済効率が悪いという課題があった。
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、流路内に流体が流れているときに測定可能で、プラント等の運転効率や経済効率を高めることができる流路の減肉監視方法および流路の減肉監視装置を提供することを目的としている。
本発明者等は、キャビテーションもしくは特定振動数の超音波加振で認められる発光が、生成されたラジカルと相関を有するものであり、エロージョン・コロージョンの酸化反応にはラジカルも関与することから、本発明に至った。なお、特定振動数とは、水中で加振したときに、気泡の発生が目視で確認できない振動数であり、MHzオーダーの周波数に対応している。
すなわち、上記目的を達成するために、本発明に係る流路の減肉監視方法は、流路内を流れる流体中の発光を測定することを、特徴とする。
本発明に係る流路の減肉監視方法は、流路内を流れる流体中の発光を測定することにより、キャビテーションや特定振動数の超音波振動により生成されたラジカルの存在を確認することができ、さらにラジカルの量や位置などを求めることができる。このため、測定結果から、ラジカルによる流路のエロージョン・コロージョンもしくは流動加速腐食の量や範囲、進行状況などを予測することができる。エロージョン・コロージョンもしくは流動加速腐食により流路を構成する金属が酸化もしくは溶解されると、流体の流動の効果により、さらにエロージョンが発生しやすくなるため、エロージョンの予測も可能となる。このように、本発明に係る流路の減肉監視方法によれば、エロージョン・コロージョンもしくは流動加速腐食、エロージョンによる流路の減肉を容易に監視することができる。
本発明に係る流路の減肉監視方法は、例えば、流路に透明な測定用の窓などを形成することにより、その窓を通して流体中の流路内を流れる流体中の発光を測定することができる。流路内に流体が流れているときに測定可能であり、流路内の流体の流れを止めて測定する必要がないため、プラント等の運転効率や経済効率を高めることができる。また、光の特性を最大限に活用して、遠隔位置からでも広範囲の測定が可能である。各種プラント等での状態監視技術としても、利用することができる。
また、本発明に係る流路の減肉監視方法は、流路内を流れる流体中の発光の位置と強度とを測定し、測定された前記発光の位置と強度とに基づいて、前記流路内でのラジカルの発生位置と濃度とを求めてもよい。この場合、求められたラジカルの発生位置と濃度とから、エロージョンやエロージョン・コロージョンもしくは流動加速腐食の発生位置や状態を予測することができ、流路の減肉の状態や進行状況等を監視することができる。
本発明に係る流路の減肉監視方法は、流路内を流れる流体中の発光の位置と強度とを測定し、測定された前記発光の位置と強度とに基づいて、前記流路内でのエロージョンまたはエロージョン・コロージョンもしくは流動加速腐食の位置と状態とを求めてもよい。この場合、求められたエロージョンまたはエロージョン・コロージョンもしくは流動加速腐食の位置と状態とから、流路の減肉の状態や進行状況等を監視することができる。測定された流体中の発光の位置と強度とから、ラジカルの発生位置と濃度とを求め、それらに基づいて、エロージョンまたはエロージョン・コロージョンもしくは流動加速腐食の位置と状態とを求めてもよい。
本発明に係る流路の減肉監視装置は、流路内を流れる流体の画像を取得する画像取得手段と、前記画像取得手段で取得された画像に基づいて、前記流体中の発光の位置と強度とを測定する解析部とを、有することを特徴とする。
本発明に係る流路の減肉監視装置は、本発明に係る流路の減肉監視方法で好適に使用される。本発明に係る流路の減肉監視装置は、画像取得手段と解析部とにより、流路内を流れる流体中の発光を測定することができるため、キャビテーションや特定振動数の超音波振動により生成されたラジカルの存在を確認することができ、さらにラジカルの量や位置などを求めることができる。このため、測定結果から、ラジカルによる流路のエロージョン・コロージョンもしくは流動加速腐食の量や範囲、進行状況などを予測することができる。キャビテーションは目視可能な微小気泡を含むため、キャビテーションによるラジカルの発生個所については目視により推定可能であるが、MHzオーダーの周波数に対応する特定振動数の超音波振動では目視可能な微小気泡を伴わずにラジカルが発生する。本発明に係る流路の減肉監視装置は、このような微小気泡の有無によらず、ラジカルの発生個所を測定することができる。エロージョン・コロージョンもしくは流動加速腐食により流路を構成する金属が酸化もしくは溶解されると、流体の流動の効果により、さらにエロージョンが発生しやすくなるため、エロージョンの予測も可能となる。このように、本発明に係る流路の減肉監視装置は、エロージョン・コロージョンもしくは流動加速腐食やエロージョンによる流路の減肉を容易に監視することができる。
本発明に係る流路の減肉監視装置は、例えば、流路に透明な測定用の窓などを形成することにより、その窓を通して画像取得手段により流体中の流路内を流れる流体の画像を取得することができ、流体中の発光を測定することができる。流路内に流体が流れているときに測定可能であり、流路内の流体の流れを止めて測定する必要がないため、プラント等の運転効率や経済効率を高めることができる。また、光の特性を最大限に活用して、遠隔位置からでも広範囲の測定が可能である。各種プラント等での状態監視技術としても、利用することができる。なお、画像取得手段は、高感度のカメラやビデオカメラから成ることが好ましく、例えば、CCDカメラや光電子倍増管を利用した装置などから成る。
本発明に係る流路の減肉監視装置で、前記解析部は、前記発光の位置と強度とに基づいて、前記流路内でのラジカルの発生位置と濃度とを求めるよう構成されていてもよい。この場合、解析部により求められたラジカルの発生位置と濃度とから、エロージョンやエロージョン・コロージョンもしくは流動加速腐食の発生位置や状態を予測することができ、流路の減肉の状態や進行状況等を監視することができる。
本発明に係る流路の減肉監視装置で、前記解析部は、前記発光の位置と強度とに基づいて、前記流路内でのエロージョンまたはエロージョン・コロージョンもしくは流動加速腐食の位置と状態とを求めるよう構成されていてもよい。この場合、解析部により求められたエロージョンまたはエロージョン・コロージョンもしくは流動加速腐食の位置と状態とから、流路の減肉の状態や進行状況等を監視することができる。解析部は、測定された流体中の発光の位置と強度とから、ラジカルの発生位置と濃度とを求め、それらに基づいて、エロージョンまたはエロージョン・コロージョンもしくは流動加速腐食の位置と状態とを求めてもよい。
本発明によれば、流路内に流体が流れているときに測定可能で、プラント等の運転効率や経済効率を高めることができる流路の減肉監視方法および流路の減肉監視装置を提供することができる。
本発明の実施の形態の流路の減肉監視装置を示す構成図である。 図1に示す流路の減肉監視装置を使用した、発光とラジカルの生成との相関を確認する第1の実験の実験装置を示す側面図である。 図2に示す第1の実験の水槽内の発光状態の(a)超音波振動がない場合の観察結果、(b)超音波振動を与えたときの観察結果を示す平面図である。 図2に示す第1の実験の(a) 図3(b)中の丸数字1の位置でのESR(電子スピン共鳴)スペクトル、(b) 図3(b)中の丸数字2の位置でのESRスペクトル、(c) 図3(b)中の丸数字3の位置でのESRスペクトル、(d)超音波振動がないときの試料でのESRスペクトル、(e) (a)〜(d)の矢印で示したピークを重ね合わせて拡大したESRスペクトルである。 図2に示す第1の実験の、ヒドロキシラジカル濃度(Radical concentration)と発光強度(Luminescenceintensity)との関係を示すグラフである。 図1に示す流路の減肉監視装置を使用した、キャビテーションによるラジカルの生成を確認する第2の実験の実験装置を示す側面図である。 図6に示す第2の実験の(a)ベンチュリ管の発光の観察結果を示す側面図、(b)ベンチュリ管の配置および流体の流れの方向を示す側面図である。 図6に示す第2の実験の、ベンチュリ管の上流側の圧力(グラフ中の数値)と発光強度(カウント数)との関係を示すグラフである。 図6に示す第2の実験の(a)実験前の水槽中の水のESR(電子スピン共鳴)スペクトル、(b)実験後の水槽中の水のESRスペクトルである。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図9は、本発明の実施の形態の流路の減肉監視方法および流路の減肉監視装置を示している。
図1に示すように、流路の減肉監視装置10は、画像取得手段11と解析部12とを有している。
減肉監視装置10は、火力発電所プラントや原子力発電所プラント等の各種プラントの配管から成る流路1で使用される。流路1は、内部に流体が流れ、曲がった場所や狭くなった場所など、所々に透明な測定用の窓1aが形成されている。
画像取得手段11は、高感度のCCDカメラから成っている。画像取得手段11は、流路1の内部を流れる流体の画像を取得可能に、窓1aの外側に設置されている。なお、画像取得手段11は、静止画像を取得可能なカメラであってもよく、動画を取得可能なビデオカメラであってもよい。また、画像取得手段11は、光電子倍増管を利用した装置から成っていてもよい。
解析部12は、コンピュータから成り、画像取得手段11に接続されている。解析部12は、画像取得手段11で取得された画像を入力し、その画像を様々に解析可能になっている。解析部12は、画像取得手段11で取得された画像に基づいて、流体中の発光の位置と強度とを測定可能になっている。また、解析部12は、測定された発光の位置と強度とに基づいて、流路1の内部でのラジカルの発生位置と濃度とを求め、さらに流路1の内部でのエロージョンまたはエロージョン・コロージョンもしくは流動加速腐食の位置と状態とを求めるよう構成されている。
なお、解析部12は、画像取得手段11の撮影角度や、ピント合わせ、撮影時間、撮影頻度などを制御可能であってもよい。また、画像取得手段11で取得された画像から、自動でラジカルの発生位置や濃度、エロージョンまたはエロージョン・コロージョンもしくは流動加速腐食の位置や状態を求めるようになっていてもよく、作業者が画像を見ながら、各種の解析を行えるようになっていてもよい。
次に、作用について説明する。
減肉監視装置10は、本発明の実施の形態の流路の減肉監視方法で好適に使用される。減肉監視装置10は、画像取得手段11により、流路1の窓1aから流路1の内部を流れる流体の画像を取得する。解析部12が、取得した画像に基づいて、流体中の発光の位置と強度とを測定する。また、解析部12は、測定された発光の位置と強度とに基づいて、流路1の内部でのラジカルの発生位置と濃度とを求め、さらに流路1の内部でのエロージョンまたはエロージョン・コロージョンもしくは流動加速腐食の位置と状態とを求めることもできる。
このように、本発明の実施の形態の流路の減肉監視装置10および減肉監視方法によれば、流路1のエロージョン・コロージョンもしくは流動加速腐食の量や範囲、進行状況などを予測することができる。また、エロージョン・コロージョンもしくは流動加速腐食により流路1を構成する金属が酸化もしくは溶解されると、流体の流動の効果により、さらにエロージョンが発生しやすくなるため、エロージョンの予測も可能となる。このように、減肉監視装置10および減肉監視方法によれば、エロージョン・コロージョンもしくは流動加速腐食、エロージョンによる流路1の減肉の進行状態、減肉の発生しやすさ、減肉の発生箇所、配管の厚み、減肉の進行速度などの、減肉の状態や進行状況等を容易に監視することができる。
減肉監視装置10および減肉監視方法は、流路1の内部に流体が流れているときに測定可能であり、流路1の内部の流体の流れを止めて測定する必要がないため、管理が容易である。また、流路1の内部の流体の流れを止めて測定する場合と比べて、プラント等の運転効率や経済効率を高めることができる。さらに、光の特性を最大限に活用して、遠隔位置からでも広範囲の測定が可能である。各種プラント等での状態監視技術としても、利用することができる。
[発光とラジカルの生成との相関を確認する実験]
図2に示すように、水槽51に水を入れ、超音波振動子52により水中に超音波の振動を与え、ラジカルの生成を確認する実験を行った。超音波振動子52は、発振周波数が1.63 MHzであり、特定振動数に相当しており、水と接触する領域の直径が18.0 mmである。超音波振動子52による振動を水槽51の側面側から与え、光電子倍増管を使用した発光強度測定装置(東北電子産業株式会社製、商品名「極微弱発光測定装置」)から成る画像取得手段11により、水槽51の上部から撮影を行った。画像取得手段11により取得された画像を、図3に示す。図3に示すように、場所毎に異なる強さの発光が確認された。なお、超音波振動子52が作動中であっても、水槽51の内部には、微小気泡は目視では一切観察されなかった。
また、画像取得手段11による撮影と同時に、発光強度とラジカルの濃度との関係を調べる実験も行った。まず、トラップ剤として、DMPO(5.5-Dimethyl − 1- Pyrroline − N - Oxide)を用いて、0.445 Mol/Lの濃度の水溶液を作成した。その水溶液を試験管(直径8 mm)に入れ、水槽51の超音波振動子52と同一水平面上の3カ所(図3(b)中の丸数字1〜3の位置)に設置した。超音波振動子52を10分間加振した後、3つの試験管を取り出し、ESR(電子スピン共鳴)計測を行った。各位置の試験管のESRスペクトルを、それぞれ図4(a)〜(c)に示す。図4(a)〜(c)に示すように、各スペクトルの両端のマーカーによるピークの間に、4つのピークが認められ、各スペクトルでそのピークの振幅が異なっていることが確認された。
図4(a)〜(c)に示す各ESRスペクトルから、各位置の試験管のヒドロキシラジカル濃度を求めた。なお、ヒドロキシラジカル濃度は、図4(d)に示す振動を与えない試料のESRスペクトルのピークとの比較により求められた。図4(e)に、図4(a)〜(d)の矢印で示したピークを拡大して示す。求められたヒドロキシラジカル濃度は、図3(b)中の丸数字1の位置で 0.3μM、丸数字2の位置で 0.39μM、丸数字3の位置で 0.396μMであった。この求められたヒドロキシラジカル濃度と、図3の画像から得られた各位置での超音波加振による発光強度との関係を、図5に示す。
図5に示すように、発光強度が大きくなるに従って、ヒドロキシラジカル濃度も高くなることが確認された。このことから、超音波加振で認められる発光が、生成されたラジカルによるものであると考えられる。また、発光強度を測定することにより、ラジカル濃度を求めることができるため、ラジカルが関与するエロージョン・コロージョンもしくは流動加速腐食による酸化もしくは溶解反応を予測することができる。このように、発光を測定することにより、エロージョン・コロージョンもしくは流動加速腐食、エロージョンによる流路1の減肉の状態や進行状況等を監視可能であることが確認された。
[キャビテーションによるラジカルの生成を確認する実験]
図6に示すように、水槽61から、一部の径が小さく形成されたベンチュリ管62を通って、再び水槽61に戻る流路1を形成し、キャビテーションによるラジカルの生成を確認する実験を行った。トラップ剤としてPBN(Ntブチルαフェニルニトロン)を蒸留水に溶かし、20 m mol/l の濃度としたものを、水槽61に入れた。実験は、ベンチュリ管62の上流側の圧力を段階的に上げ、光電子倍増管を使用した発光強度測定装置(東北電子産業株式会社製、商品名「極微弱発光測定装置」)から成る画像取得手段11により、透明なベンチュリ管62の撮影、およびベンチュリ管62の内部の発光強度の測定を行った。
画像取得手段11により取得された画像例を、図7に示す。また、ベンチュリ管62の上流側の圧力と、発光強度測定装置により測定された発光強度との関係を、図8に示す。図7に示すように、ベンチュリ管62で発生する流動キャビテーションによる発光が確認された。また、図8に示すように、圧力を上げるに従って、発光強度が大きくなることが確認された。
さらに、実験前および実験後の水槽61の内部の水を抽出し、ESR(電子スピン共鳴)計測を行った。得られた各ESRスペクトルを、それぞれ図9(a)、(b)に示す。図9(a)に示すように、実験前のESRスペクトルでは、両端のマーカーによるピークの間には、目立った信号は認められないが、図9(b)に示すように、実験後のESRスペクトルでは、両端のマーカーによるピークの間に、4つのピークが認められた。このことから、実験で発生したキャビテーションにより、ラジカルが生成されていると考えられる。このように、実際のプラント等の配管類の状態に近い図6のモデルで、キャビテーションによるラジカルの生成が確認された。
これらの実験から、流路1の内部での流体の発光を測定することにより、超音波加振による発光とラジカル生成、またキャビテーションによる発光と生成されたラジカルとの関連性から、目視可能な微小気泡の有無によらずラジカルの生成が確認でき、エロージョン・コロージョンもしくは流動加速腐食、エロージョンによる流路1の減肉の状態や進行状況等を予測し、監視することができることが確認された。
1 流路
1a 窓
10 減肉監視装置
11 画像取得手段
12 解析部
51 水槽
52 超音波振動子
61 水槽
62 ベンチュリ管

Claims (6)

  1. 流路内を流れる流体中の発光を測定することを、特徴とする流路の減肉監視方法。
  2. 流路内を流れる流体中の発光の位置と強度とを測定し、測定された前記発光の位置と強度とに基づいて、前記流路内でのラジカルの発生位置と濃度とを求めることを、特徴とする流路の減肉監視方法。
  3. 流路内を流れる流体中の発光の位置と強度とを測定し、測定された前記発光の位置と強度とに基づいて、前記流路内でのエロージョンまたはエロージョン・コロージョンもしくは流動加速腐食の位置と状態とを求めることを、特徴とする流路の減肉監視方法。
  4. 流路内を流れる流体の画像を取得する画像取得手段と、
    前記画像取得手段で取得された画像に基づいて、前記流体中の発光の位置と強度とを測定する解析部とを、
    有することを特徴とする流路の減肉監視装置。
  5. 前記解析部は、前記発光の位置と強度とに基づいて、前記流路内でのラジカルの発生位置と濃度とを求めるよう構成されていることを、特徴とする請求項4記載の流路の減肉監視装置。
  6. 前記解析部は、前記発光の位置と強度とに基づいて、前記流路内でのエロージョンまたはエロージョン・コロージョンもしくは流動加速腐食の位置と状態とを求めるよう構成されていることを、特徴とする請求項4または5記載の流路の減肉監視装置。
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