JP2007170968A - 配管の検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】化学プラント等に設置されている配管を検査する際に、より簡便な方法で、配管の減肉箇所を検出できる検査方法を提供すること。
【解決手段】内部に流体が流れている配管を検査する方法であって、前記流体の流れにより生じる超音波を測定し、測定した超音波に基づいて、前記配管の減肉箇所を検出することを特徴とする配管の検査方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、たとえば化学プラント等に設置されている配管を検査する方法に係り、さらに詳しくは、簡便かつ効率的に配管の減肉箇所を検出できる配管の検査方法に関する。
化学プラント等において、反応原料や溶媒等が流れる配管には、エロージョン・コロージョンによる減肉が生じることがあり、機器保全上問題となることが知られている。
これに対して、このような配管に生じる減肉を測定する方法が提案されている。たとえば、特許文献1では、配管外部より超音波パルスを入射し、次いで、反射パルスを受信することにより、配管に生じている減肉を測定する方法が提案されている。
しかしながら、上記のような超音波パルスを入射し、反射パルスを受信する方法においては、次のような問題があった。すなわち、このような方法では、配管に生じている減肉箇所を高精度に、しかも確実に特定するためには、広範囲に渡り、しかも多くの測定点について測定を行う必要があり、多大な時間と労力を要するという問題があった。さらに、このような方法においては、測定機を配管に接触させた状態で測定を行う必要があるため、たとえば高温の流体が流れている箇所についての測定が困難であるという問題もあった。
これに対して、たとえば、特許文献2では、配管にX線等の放射線を照射して、得られた放射線透過情報を用いて減肉状態を評価する方法が提案されている。しかしながら、この方法では、一度の測定で配管の長手方向の減肉状態を広範囲に測定することはできるものの、一度の測定で一方向の肉厚しか測定できないため、周方向全てに渡って減肉状態を評価するためには、上記と同様に、多大な時間と労力が必要となっていた。
特開平7−198362号公報 特開平11−118735号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、化学プラント等に設置されている配管を検査する際に、より簡便な方法で、配管の減肉箇所を検出できる検査方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、配管中に流れている流体の流れにより生じる超音波と、エロージョン・コロージョンによる配管の減肉と、の関係に注目し、鋭意検討を行った結果、配管中に流れている流体の流れにより生じる超音波を測定することにより、配管の減肉箇所を特定できることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る配管の検査方法は、
内部に流体が流れている配管を検査する方法であって、
前記流体の流れにより生じる超音波を測定し、測定した超音波に基づいて、前記配管の減肉箇所を検出することを特徴とする。
本発明の検査方法において、好ましくは、前記流体の流れにより生じる超音波の測定を、超音波測定機を用いて行い、前記超音波測定機と、前記配管と、の距離を20〜750mmの範囲とする。
本発明の検査方法において、好ましくは、測定した超音波のデータから、周波数30〜50kHzの範囲の測定データを抽出し、この抽出した測定データに基づいて、前記配管の減肉箇所を検出する。配管の減肉が原因となる、流体の流れにより生じる超音波は、主にこのような周波数範囲を有するため、このような範囲の測定データを抽出することで、より高い精度で配管の減肉箇所を特定することができる。
本発明の検査方法において、好ましくは、前記流体の流れにより生じる超音波を測定し、測定した超音波から周波数30〜50kHzの範囲のデータを抽出し、次いで、抽出したデータを可聴領域に変換することにより音量(dB)にて数値化し、得られた音量に基づいて前記配管の減肉箇所を検出する。音量(dB)にて数値化することにより、測定結果をより簡便に把握することができる。
本発明の検査方法において、好ましくは、
前記配管の長さ方向に沿った複数の箇所について、流体の流れにより生じる超音波を測定することにより粗探傷を行い、粗探傷の結果に基づいて、被全面探傷箇所を特定する第1の工程と、
特定した前記被全面探傷箇所について、周方向および長さ方向に渡って流体の流れにより生じる超音波を測定することにより全面探傷を行う第2の工程と、を有し、
前記第1、第2の工程における測定結果に基づいて、前記配管の減肉箇所を検出する。
なお、本発明において、“減肉箇所”とは、実際に減肉が発生している箇所に加えて、配管中に流れる流体により減肉が発生しつつある箇所をも含む概念である。
本発明では、配管中に流れる流体により生じる超音波を測定し、測定した超音波に基づいて、配管の減肉箇所を検出する方法を採用している。そのため、減肉箇所を検出するための測定を非接触にて行うことができ、簡便かつ効率的に減肉箇所を特定することができる。具体的には、非接触での測定が可能となることにより、たとえば、高温の流体が流れている配管や複雑な形状を有する配管についても簡便に測定を行うことができる。
本発明において測定する、配管中に流れる流体により生じる超音波は、主に、次のような理由により生じる超音波を挙げることができる。すなわち、まず、第1に、エロージョン・コロージョンにより生じた配管内部の減肉により、特定の乱流が発生し、この乱流により発生する超音波が考えられる。そして、第2に、このような減肉に起因する超音波に加えて、配管内部に未だ減肉が発生していない箇所において、配管内部にエロージョン・コロージョンを発生させるような乱流に基づく超音波が考えられる。
すなわち、本発明によれば、配管中に流れる流体により生じる超音波を測定することにより、すでに減肉が発生した箇所に加えて、減肉が発生しつつある箇所をも検出こともできる。そして、減肉が発生しつつある箇所をも検出できることにより、減肉が起こり易い箇所を特定することができる。
配管中において、実際に減肉が発生している箇所および減肉が発生しつつある箇所において、超音波が発生する理由としては、たとえば、次のような理由が考えられる。
すなわち、実際に減肉が発生している箇所および減肉が発生しつつある箇所においては、配管内部の流体の流れが乱れて多方向の渦流れが発生したり、また、流体が気液混相流体である場合には、流れが変化する場所で気泡がつぶれたり、気泡の大きさが変化したりする。そして、この時、超音波(具体的には、30〜50kHzの範囲の周波数を有する超音波)が発生するとともに、配管内面側に流れ加速型腐食(Flow Accelerated Corrosion)やエロージョンによる減肉が引き起こされる。
そして、本発明では、この超音波を測定するため、実際に減肉が発生している箇所だけでなく、まさに減肉が発生しつつある箇所をも検出することができる。
なお、上記流れ加速型腐食(Flow Accelerated Corrosion)とは、配管内部に形成されている表面保護膜が、流体(たとえば、流動水や水・上記混合物等)中へ溶出することにより、腐蝕が促進される現象である。
また、従来から行われている、超音波パルスを入射し、反射パルスを受信する方法(たとえば、特許文献1:特開平7−198362号公報)や、配管にX線等の放射線を照射する方法(たとえば、特許文献2:特開平11−118735号公報)は、配管自体の厚みを測定する方法であるため、実際に減肉が発生している箇所の測定は可能であるが、本発明のように、減肉が発生しつつある箇所を検出することは、測定原理上不可能である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る配管の検査方法を説明するための概略図、
図2は本発明の一実施形態に係る配管の検査方法を示すフロー図、
図3(A)は本実施形態の第1の工程(粗探傷)を説明するための図、図3(B)、図3(C)は本実施形態の第2の工程(全面探傷)を説明するための図である。
まず、図1を使用して、本実施形態の検査方法の検査対象となる配管について説明する。なお、図1には、配管2を断面図で示した。
本実施形態において検査対象となる配管2は、たとえば化学プラント等において設置され、反応原料や溶媒等の流体を流すために配置されるものである。この配管2は、円筒状の外壁4内を反応原料や溶媒等の流体が流れるようになっている。被検査対象である配管2としては、特に限定されないが、配管の外径Rが50mm以上のものが好ましい。配管の外径Rが小さすぎると、配管2内に流れている流体の流れに基づく超音波が低くなりすぎてしまい、超音波の測定が困難となるからである。なお、図1には、検査対象の一例として直線状の配管を示したが、エルボ管やT字管も検査対象とすることができるのはもちろんである。
本実施形態では、配管2内に流れている流体の流れに基づく超音波を、超音波測定機により測定する。超音波測定機としては、たとえば、図1に示すリークテスター6を使用する。このリークテスター6は、先端に超音波の測定が可能な超音波収集部8と、測定した超音波から特定の周波数を検出するためのバンドパスフィルタと、を備えたものである。
そして、このリークテスター6を使用して、図2に示すフロー図に従い、被検査範囲について測定を行う。
まず、図2に示す第1の工程に従い測定を行う。第1の工程は、配管2内に流れている流体の流れに基づく超音波を、配管2の長さ方向に沿って測定(粗探傷)し、次いで、得られた測定データからバンドパスフィルタを介して特定の周波数のデータを抽出し、抽出したデータに基づいて被全面探傷箇所を特定する工程である。以下、第1の工程について説明する。
第1の工程
まず、配管2内に流れている流体の流れに基づく超音波を、配管2の長さ方向に沿って測定し粗探傷を行う。この粗探傷は、図3(A)に示すようにリークテスター6を配管2の周方向に移動させながら、配管2の長さ方向に沿って移動させ、配管2の長さ方向に沿った複数の箇所について、配管2内に流れている流体の流れに基づく超音波を測定することにより行う。なお、図3(A)は配管2の側面図である。図3(A)に示すように、リークテスター6を周方向に対して移動させつつ、配管2の長さ方向に沿って測定を行うことにより、単純に配管2の長さ方向に沿って測定した場合と比較して、粗探傷の精度を向上させることができる。ただし、単純に配管2の長さ方向に移動させて、測定する方法を採用しても良いのはもちろんである。
粗探傷を行う際の測定間隔(d1)は、特に限定されないが、配管2の長さ方向において30〜100mmの間隔とすることが好ましく、より好ましくは40〜60mmの間隔とする。測定間隔(d1)が狭すぎると、測定に時間が掛かり過ぎてしまい、測定の効率が低下してしまう。一方、測定間隔(d1)が広すぎると、測定の精度が低下してしまう。また、測定速度は100〜500mm/sの範囲が好ましく、150〜300mm/sの範囲が特に好ましい。測定速度が速過ぎると測定の精度が低下し、一方、測定速度が遅過ぎると測定の効率が低下する。
また、超音波を測定する際においては、図1に示す、リークテスター6の超音波収集部8と、配管2の外壁4と、の間の距離Dを一定の距離とした状態で、配管2の長さ方向に沿って測定を行うことが好ましい。距離Dを一定にすることにより、測定条件を略均一にすることができ、測定の精度を上げることができる。図1に示す距離Dは、好ましくは20〜750mm、より好ましくは25〜100mmの範囲とする。距離Dが小さすぎると、超音波収集部8に配管2の振動が伝わってしまい、測定の精度が低下してしまう場合がある。一方、距離Dが大きすぎると、周りの騒音の影響を受けてしまい、同様に、測定の精度が低下してしまう場合がある。
次いで、各測定点における測定データから、バンドパスフィルターを介すことにより、各測定点における、特定の周波数のデータを抽出する。本実施形態では、30〜50kHzの範囲内の周波数のデータを抽出することが好ましく、特に40kHz付近における周波数のデータを抽出することが好ましい。配管2内の流体の流れにより発生する超音波のうち、上記周波数範囲における超音波が、特に配管2の減肉との関連が大きいため、このような周波数範囲を抽出して評価することにより、測定の精度を向上させることができる。
そして、各測定点における特定の周波数のデータに基づき、被全面探傷箇所(詳細な測定を行うべき箇所)を特定する。具体的には、各測定点における特定の周波数のデータを比較し、この特定の周波数における超音波が他の測定箇所と比較して顕著に検出された部分を“検出ポイント”とするとともに、この検出ポイントを中心とした周辺部分を被全面探傷箇所として特定する(図3(A)、図3(B)参照)。なお、被全面探傷箇所とする部分の範囲は特に限定されず、粗探傷を行う際の測定間隔(d1)の大きさに応じて適宜決定すれば良いが、検出ポイントを中心とした半径50〜100mmの範囲とすることが好ましい。被全面探傷箇所を狭く設定しすぎると、後に説明する全面探傷(詳細な測定)による、減肉箇所の検出が困難となる傾向にあり、一方、被全面探傷箇所を広く設定しすぎると、測定に時間が掛かり過ぎてしまい、測定の効率が低下してしまう。
第2の工程
次いで、上記第1の工程において決定した被全面探傷箇所について、図2に示す第2の工程に従い測定を行う。第2の工程は、被全面探傷箇所について、配管2内に流れている流体の流れに基づく超音波を、配管2の周方向および長さ方向に沿って全面に渡り測定(全面探傷)し、次いで、得られた測定データからバンドパスフィルタを介して特定の周波数のデータを抽出し、抽出した特定の周波数のデータを音量(dB)のデータに変換し、変換した音量のデータに基づいて減肉箇所(実際に減肉している箇所あるいは、減肉が発生しつつある箇所)を特定する工程である。
まず、図3(B)に示す被全面探傷箇所について、配管2内に流れている流体の流れに基づく超音波を、配管2の周方向および長さ方向に沿って全面に渡り測定し全面探傷を行う。
図3(B)は図3(A)に示す検出ポイント付近における拡大図であり、また、図3(C)は図3(B)に示す被全面探傷箇所の要部拡大図である。
この全面探傷は、リークテスター6を用いて測定を行う点、および図1に示す距離Dを上記した範囲とする点において、上記した第1の工程における粗探傷と同様にして行えば良く、一方、次に説明する点において異なる構成とする。
すなわち、この全面探傷は、図3(B)に示す被全面探傷箇所について、図3(C)に示すように、配管2の周方向および長さ方向に沿って全面に渡り、複数の箇所について、配管2内に流れている流体の流れに基づく超音波を測定することにより行う。具体的には、図3(C)に示すように、配管2の周方向について、測定間隔(d2)の間隔で測定を行うとともに、さらに、配管2の長さ方向について、測定間隔(d2)の間隔で測定を行うことにより、全面について詳細に測定を行う。このように全面について詳細に測定を行うことにより、減肉箇所を詳細に特定することができる。
図3(C)に示す測定間隔(d2)は、好ましくは10〜15mmである。測定間隔(d2)が狭すぎると、測定に時間が掛かり過ぎてしまい、測定の効率が低下してしまう。一方、測定間隔(d2)が広すぎると、測定の精度が低下してしまう。なお、周方向における測定間隔と、長さ方向における測定間隔とは略同じ間隔としても良いし、あるいは異なる間隔としても良いが、本実施形態では略同じ間隔とすることが好ましい。
次いで、各測定点における測定データから、バンドパスフィルターを介すことにより、各測定点における、特定の周波数のデータを抽出する。特定の周波数としては、上記した第1の工程と同様の範囲のものを抽出すれば良い。
そして、抽出した特定の周波数のデータを、可聴領域のデータに変換することにより、超音波の振幅(大きさ)を数値化し、音量(単位は、dB)のデータとする。音量(dB)にて数値化することにより、測定結果をより簡便に把握することができる。超音波のデータを、可聴領域のデータに変換する方法としては、特に限定されないが、従来公知の方法を用いることができる。
そして、変換した音量のデータから、被全面探傷箇所における、減肉箇所を特定する。具体的には、他の測定箇所と比較して音量が大きくなった箇所を減肉箇所(実際に減肉している箇所あるいは、減肉が発生しつつある箇所)として特定する。
なお、半径50〜100mmの範囲のような限定された範囲である被全面探傷箇所においては、音量のデータと減肉量との関係について、以下の事がいえる。
すなわち、実際に減肉している箇所においては、変換後の音量が大きければ大きいほど、配管2の減肉量が大きいものとして特定されることとなる。減肉量が多ければ多いほど、減肉による、流体の流れに基づく超音波の振幅、および変換後の音量が大きくなることによる。
また、同様の理由により、減肉が発生しつつある箇所においては、この音量が大きければ大きいほど、減肉が発生し易い箇所であると特定することができる。
ただし、流体の流れに基づく超音波の振幅、および変換後の音量は、配管の形状等の影響も受ける。そのため、音量のデータと減肉量との関係については、その測定点近傍における測定データとの関係で相対的に決定することが好ましい。
このように、本実施形態によれば、配管中に流れる流体により生じる超音波を測定し、測定した超音波に基づいて、配管の減肉箇所を検出する方法を採用しているため、減肉箇所を検出するための測定を非接触にて行うことができ、簡便かつ効率的に減肉箇所を特定することができる。具体的には、非接触での測定が可能となることにより、たとえば、高温の流体が流れている配管や複雑な形状を有する配管についても簡便に測定を行うことができる。
また、上記したように、本実施形態によれば、粗探傷(第1の工程)を行い、この粗探傷の結果に基づき、全面探傷(第2の工程)を行うという方法を採用することにより、化学プラント等において大量に設置されている配管の全てについて詳細な検査を行うことなく、減肉箇所を特定することができる。すなわち、本実施形態によると、簡便かつ確実に減肉箇所を特定することができる。
さらに、本実施形態によると、実際に減肉している箇所に加えて、減肉が発生しつつある箇所をも特定することができるため、化学プラント等において大量に設置されている配管のうち、重点的に検査すべき箇所を特定できるという効果も有する。特に、化学プラント等において大量に設置されている配管においては、減肉が発生しやすい箇所は、配管の形状(たとえば、エルボ管やT字管、オリフィスが形成されている箇所)のみで決定されるものではないため、本実施形態のように減肉が発生しつつある箇所が特定できるということは、機器保全上非常に有効である。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、上述した実施形態では、全面探傷を行う際に、流体の流れに基づく超音波を、一度可聴領域に変換するという工程を採用した例を示したが、このように可聴領域に変換せずに、流体の流れに基づく超音波の測定結果に基づいて、直接、減肉箇所および減肉量を特定しても良い。
また、上記した実施形態の方法(第1の工程および第2の工程)により、減肉箇所(実際に減肉している箇所および減肉が発生しつつある箇所)を特定した後に、この減肉箇所について、たとえば、従来から用いられている配管外部より超音波パルスを入射し、次いで、反射パルスを受信する方法を適用してもよい。
このように本発明の方法により減肉箇所を特定した後に、この減肉箇所について従来の超音波パルスを入射・受信する方法を適用することにより、この従来の方法において問題となっていた多大な時間と労力を低減しつつ、しかも高精度な測定が可能となる。すなわち、本発明の方法により減肉箇所を特定した箇所についてのみ保温材6を取り外して、従来の超音波パルスを入射・受信する方法により、測定を行えば良いため、時間と労力の低減が可能となる。
特に、本発明の方法により減肉箇所を特定した後に、この減肉箇所について従来の超音波パルスを入射・受信する方法を適用することにより、次のような効果を得ることができる。すなわち、実際に減肉している箇所においては、重ねて測定を行うことにより、減肉量をより高精度に把握することができる。また、減肉が発生しつつある箇所においては、たとえば、定期的に超音波パルスを入射・受信する方法により測定することにより、減肉の進行を比較的に少ない労力で把握することが可能となる。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
まず、図1に示す配管2(減肉前の厚み6.0mm)を準備した。本実施例では、表1に示す各減肉率となっている減肉箇所を有する配管2を準備した。なお、減肉率は、外壁4の減肉前の肉厚に対する、減肉後の肉厚の比率(単位は、%)である。
次いで、上記にて準備した配管2を、流体移送装置の配管に組み込み、その後、流体を流した。そして、上述した実施形態で説明したような構成を有するリークテスター6を用いて、組み込んだ配管2の減肉箇所付近における、流体の流れにより生じる超音波を測定した。なお、測定は、図1に示す、超音波収集部8と外壁4との距離D:30mm、測定点数:56点の条件で行った。そして、得られた測定結果から、バンドパスフィルターにより、40kHzの周波数を抽出し、そして抽出した周波数におけるデータを、可聴領域のデータに変換し、音量(単位は、dB)にて数値化した。そして、各測定点におけるデータの平均値を算出した。結果を表1に示す。
Figure 2007170968
表1より、減肉率が高くなると、流体の流れにより生じる超音波の振幅(大きさ)が大きくなり、それに伴って、変換後の音量も大きくなる傾向にあることが確認できる。なお、このような結果となった理由としては、配管内を流れる流体において、特定の乱流が発生すると、減肉が発生し易いことによると判断できる。そして、この表1の結果より、本発明の方法によると、簡便に配管2の減肉箇所を特定できる。
図1は本発明の一実施形態に係る配管の検査方法を説明するための概略図である。 図2は本発明の一実施形態に係る配管の検査方法を示すフロー図である。 図3(A)は本実施形態の第1の工程(粗探傷)を説明するための図、図3(B)、図3(C)は本実施形態の第2の工程(全面探傷)を説明するための図である。
符号の説明
2… 配管
4… 外壁
6… リークテスター
8… 超音波収集部

Claims (5)

  1. 内部に流体が流れている配管を検査する方法であって、
    前記流体の流れにより生じる超音波を測定し、測定した超音波に基づいて、前記配管の減肉箇所を検出することを特徴とする配管の検査方法。
  2. 前記流体の流れにより生じる超音波の測定を、超音波測定機を用いて行い、
    前記超音波測定機と、前記配管と、の距離を20〜750mmの範囲とする請求項1に記載の配管の検査方法。
  3. 測定した超音波のデータから、周波数30〜50kHzの範囲の測定データを抽出し、この抽出した測定データに基づいて、前記配管の減肉箇所を検出する請求項1または2に記載の配管の検査方法。
  4. 前記流体の流れにより生じる超音波を測定し、測定した超音波から周波数30〜50kHzの範囲のデータを抽出し、次いで、抽出したデータを可聴領域に変換することにより音量(dB)にて数値化し、得られた音量に基づいて前記配管の減肉箇所を検出する請求項3に記載の配管の検査方法。
  5. 内部に流体が流れている配管を検査する方法であって、
    前記配管の長さ方向に沿った複数の箇所について、流体の流れにより生じる超音波を測定することにより粗探傷を行い、粗探傷の結果に基づいて、被全面探傷箇所を特定する第1の工程と、
    特定した前記被全面探傷箇所について、周方向および長さ方向に渡って流体の流れにより生じる超音波を測定することにより全面探傷を行う第2の工程と、を有し、
    前記第1、第2の工程における測定結果に基づいて、前記配管の減肉箇所を検出する配管の検査方法。
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